JP3874266B2 - ロールペーパー供給装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、トイレットペーパーなどのロール状ペーパーを、片腕の不自由な方や、幼児あるいは高齢な方または視力を失われた方などでも、片手で簡単にペーパーを引き出して安全に切断して使用することができる装置を得ることを目的とする。
【0002】
【従来の技術】
従来の、一般的に普及しているペーパーホルダーを使用する場合には、一方の手でロールペーパー端を引き出し、他方の手で切断刃を備えたカバーを押さえ、ペーパー端を強く引くことによりペーパーの切断を行っていた。この一連の作業は両方の手を同時に使うことが要求され、片腕の不自由な方や、幼児あるいは高齢な方または視力を失われた方などにとっては困難な作業であった。
【0003】
これらの不具合を解決しようとして、近年は手動式や電動式の自動ペーパー供給装置の特許出願が増加している。特許公報などによる公知の自動ペーパー供給装置には、次に記すような構成要素が含まれているのが一般的である。ロール状のペーパーを回転できる状態に保持する保持装置、自動送り出し装置、送り出し長さの調整装置、送り出し長さの長短切り替えスイッチ、自動切断装置、ロールペーパーから切断され分離されたペーパーの受け部、切断後に一定の長さのペーパーを送り出す自動送り出し装置、各装置を起動させるスイッチ類、各装置類を設定手順どおりに作動させるための制御装置、制御装置を確実に作動させる目的のセンサー類、制御装置を確実に作動させる目的のタイマー類、そしてそれらの装置類を収容するための本体ケース部、およびケース開口部のふた。およそこのような装置類が公知の自動ペーパー供給装置の基本的構成要素である。そして特許出願される発明や実用新案登録出願される考案の多くは、これら基本的構成要素を組み合わせ直したり、個々の基本的構成要素を改良したり、基本的構成要素の配置や取り付けの方法を工夫したり、制御の方法や設定の手順などを工夫したり、基本的構成要素以外の装置を付加して組み合わせ利用するなどして従来の発明や考案の欠点を取り除くように努力しているが、細部においては不十分なものが多く、実際には利用しにくいものが多い。
【0004】
特に、実際の使用において障害となるものにスイッチ類の存在がある。過去のいずれの発明や考案も、一般的な押しボタン式スイッチや足踏み式スイッチまたは赤外線センサー式スイッチなどのスイッチ類の操作を使用者に具体的に要求しており、極端に視力の衰えた高齢の方や精神に障害を持たれた方や完全に視力を失われた方や幼児などにとっては、スイッチ類の存在を確認したり、スイッチ類の機能を理解したり、スイッチ類に割り当てられた機能を各機能ごとに設定したり操作したりすることは極めて困難な作業である。例えば特開平10−5149においては以下のような記述が見られる。(( 「0004」(ハ)足踏スイッチ12を踏むか、赤外線センサ5に手を近付ける事によって、・・・駆動し、ペーパーを繰り出す。 ))この記述によれば、使用者は具体的に装置を作動させようとする意志を持って足踏スイッチを踏むか、具体的に装置を作動させようとする意志を持って赤外線センサに手を近付けなければならない。しかし図示されたような又は詳細な説明の中で説明されたような、手を近付ける事を前提にした配置方法で装置本体の外装部に赤外線センサが設けられた場合には、便座に向かって歩いて行く時や座ろうとして振り向く時や立ち上がった時やズボンやスカートなどを下げたり上げたりする時などでも身体のいずれかの部分が近接感知センサーである赤外線センサに接近して装置が誤動作してしまう可能性が極めて高い。また赤外線センサは基本的に誤動作を起こしにくいように暗い色のフィルターの内側に設けられるのが普通であり、装置本体の外装部に赤外線センサが設けられた場合には、外観的には「暗い色の小さな窓がある」だけであって、その窓をスイッチであると認識して必要な時にのみその窓に手を近付けてスイッチオンとさせることは、極端に視力の衰えた高齢の方や精神に障害を持たれた方や完全に視力を失われた方や幼児などにとっては当該装置を初めて使用する場合には極めて困難な仕事となる。この特開平10−5149においては次のような記述もある。(( 「0006」(ニ)幼児の悪戯防止用に、近接感知センサーやスイッチを付加し、ロックをかける事ができる。 ))この記述は不可解であり、具体的な装置として理解することができない。近接感知センサーである赤外線センサに手を近付ける事によってペーパーを繰り出す事を特徴とする装置に、幼児の悪戯防止用として更に同様の近接感知センサーを付加すると使用者は、たとえ暗い色の小さな窓を赤外線センサスイッチであると認識することができたとしてもふたつのスイッチがそれぞれ何の働きをするスイッチなのかを判断することが困難となってしまう。また幼児の悪戯防止用として近接感知センサーを設けるのであれば、幼児が悪戯しようとして装置に触れたり装置を開けようとしたりした時に働く配置方法で近接感知センサーが設けられることになる。そうすると一般の使用者がペーパーを交換しようとして装置を開けようと思っても悪戯防止用のロックがかかってしまい使用者はペーパーを交換することができない事態となる。(( スイッチを付加し、ロックをかける事ができる。 ))この記述も具体的な理解ができない。「これが悪戯防止用のロックスイッチです」という形のスイッチを設けた場合にはそれを見つけて解除することは幼児でもたやすく行うことができることになり、発見が困難なスイッチを設けた場合や暗証番号を必要とするスイッチを設けた場合にはスイッチの設置箇所を知っているか又は暗証番号を知っている所有者あるいはそれらを知っている極めて一部の者以外はペーパーの交換が不可能となりペーパー交換のたびに所有者あるいは一部の者は使用者にトイレ内から呼ばれることになってしまう。いずれにせよ特開平10−5149においても従来の公知技術と同様に使用者はスイッチというものの存在をはっきりと認識してその機能を理解した上でのスイッチの利用を求められている。次の例として特許第3030805号(特開平10−14811)においては以下のような記述が見られる。(( 「0016」上記送りモータ22・・・・。設定内容は、・・・4段階、このペーパー自動制御装置1に取り付けた選択ボタン(図示せず)により・・・8段階の範囲で設定ができる。上記ペーパー1の選択ボタンは、・・・、手で押して選択する。そして、この選択ボタンはペーパー2を送り出す為のスタートボタンを兼ねている。「0031」次に、・・・。先ず、上記選択ボタン(スタートボタン)或いはスタートセンサーの初期設定をペーパー2の送り時間として読み込む(ステップ101)。「0035」次に、・・・状態となる。次に、上記電源のON状態を知らせる緑色ランプの点灯を確認の後、上記選択ボタンであるスタートボタンを押す。或いは、ペーパー自動供給装置1に手をかざしてスタートセンサーを反応させる。 ))この記述によれば、使用者は具体的に図示されていない選択ボタンとやらで8段階の選択を行い、緑色ランプの点灯を確認の後にスタートボタンを押さなければならない。あるいは、使用者は選択ボタンで8段階の選択を行って緑色ランプの点灯を確認した後に、装置のどこかにあるであろうスタートセンサーに向かって魔法使いのような手つきで「動きなさい」とスイッチを押す行為と同じ意識を持って手をかざさなければならない。仮に特許第3030805号(特開平10−14811)によるペーパー自動供給装置がある日突然に何の前触れもなくトイレに設置された場面を想定すると、このようなボタンによる選択行為や目によるランプの確認行為やスイッチを入れる行為を手順どおりに正しく行うことは、極端に視力の衰えた高齢の方や精神に障害を持たれた方や完全に視力を失われた方や幼児などにとってはほとんど不可能である。このように公知の技術においては、「普通ならば押しボタン式のスイッチをつかうところだがイメージ的にもデザイン的にも格好が良いので赤外線センサーを使う」程度の考え方でしか赤外線センサーを用いていない。近接感知センサーを用いる場合には、近接感知センサーでなければならない最適な使い方で装置の誤動作や事故を防止するようにあるいは使用者の利便性や衛生面に十分に配慮して用いる必要がある。赤外線センサーなどの近接感知センサーを単にスイッチの代わりとして装置に外装しただけでは、視力や身体や精神に何らかの障害を持たれた方が初めから不都合なく新規の装置を取り扱う事は難しく、かえって近接感知センサーを用いたが為の不都合すら発生してしまう。視力を完全に失われた方がトイレにおいてペーパーを使用しようとする場合には、便座に座った姿勢で手が届く範囲で左右いずれかの壁の適切な位置にあるであろうペーパーホルダーという装置の存在を確認するところから作業に入ることになる。そして装置の存在の確認の後に、一般的には装置の前方あるいは下方に出ているであろうペーパー端をつかもうと指を運ぶことになる。そのような時にのみ赤外線センサーなどの近接感知センサーは働くべきであり、そのような時であれば使用者はペーパーをつかもうという意志をもって指を運んでおり、その指はペーパー端をほぼつかみかけているか又は完全につかんでいる状況にあるので、例えば乾電池式の独立型ペーパー自動供給装置が起動してペーパーが送り出されても使用者がパニックに陥ることはないのであるが、そのような点に注目した発明はない。なお、視力を完全に失われた方が使用しようとする場合とか又は健常者でもトイレに入っている間に停電したりして装置の存在を手や指で確認しなければならないような場合には、装置のあちらこちらを手や指で探るような行動をとるので、装置が起動して切断動作に入っている瞬間に誤って装置のふたを開けてしまうようなことも考えられる。鋭利な切断刃が前進していたり、ハサミ状の刃が交差し始めた時にふたが開いてしまうことは、切断装置を備えたペーパー自動供給装置においては絶対にあってはならない危険なことであるが、そのような安全性に言及した発明もない。またペーパーが自動的に送り出されている時にふたが開けられロールペーパーの回転が手で止められたりした場合にはペーパーが引きちぎられたり装置が故障したり、あるいは装置内壁と回転して送り出されているペーパーとの間やペーパー送り出し装置の駆動部などに幼児が指を引きずり込まれたりして怪我をする危険性もあるが、そのような突発的に発生する事故や故障に言及した発明もない。ある日突然にトイレに設置される新規なペーパー自動供給装置は、従来の使い慣れたペーパーホルダーとは使い勝手が異なるため、ペーパーを手で引きちぎっていたような従来品を公知の発明によるペーパー自動供給装置に取り替えた時には、その装置の取り扱い方を説明する説明書を装置自体や装置の近くに貼り付けておく必要もあり、その説明書を読むことができないほど極端に視力の衰えた高齢の方や、完全に視力を失われた方に更なる不便さを強いることになる。そして、そのような説明書は精神に障害を持たれた方や幼児にとっては理解しがたい内容になるのが一般的であり、スイッチ類の操作を要求されたり、停電時などの暗いトイレ内において装置のあちらこちらを探っている内に何らかのボタンやスイッチに触れてしまい不意に装置のふたが開いて危険な状況を作ってしまう恐れがある新規なペーパー自動供給装置の出現は受け入れがたいものとなる。精神的な機能がわずかでも低下している方にとっては、スイッチひとつあるだけで、「どうしよう、何かしなければいけないのか、押したら何か分からないことが始まってしまうのではないのか」などの不安感が先に立ち、新規なペーパー自動供給装置を使うことができないという事態に陥ってしまうことも考えられる。以上述べたように従来の公知技術によるペーパー自動供給装置では、スイッチの存在と事故や故障の発生などの危険性の存在が大きな欠点となっており、使い勝手や衛生面やへの配慮も不十分であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、トイレットペーパーなどのロール状ペーパーを、片腕の不自由な方や、幼児あるいは高齢な方または視力を失われた方などでも、意識してスイッチ類を操作することなく、片手で簡単にペーパーを引き出して安全に切断して使用することができる装置を得ることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記の課題は、ロール状のペーパーを回転できる状態に保持する保持装置とペーパーを送り出す装置とペーパーを切断する装置とを備えたロールペーパー供給装置に、ペーパー端をつかもうとする指の接近を読むセンサーを備え、それらを有効に組み合わせて使用することにより達成される。
【0007】
【発明の実施の形態】
具体的な実施の形態を図1の略式構造図にて示す。本体ケース部1には、ロール状のペーパーを回転できる状態に保持する保持装置2と、切断後に一定の長さのペーパーを送り出す自動送り出し装置の駆動ローラー3と、自動切断装置の切断刃の出口スリット4と、自動切断装置の補助装置であるペーパー押さえ装置5とペーパー押さえ装置6とが備えられている。ロール状のペーパーをセットするための本体開口用ふた8には、ペーパーを送り出す装置を正常に作動させる目的の受動ローラー10が備えられ、本体開口用ふた8は回動支点12により回動自在の状態で本体1にセットされている。
【0008】
図1は、ロールペーパー7をセットし、本体開口用ふた8を閉じた状態を説明する図であって、説明しやすいように縦方向に引き延ばされたような比率で描いてある。製品化する際の具体的なイメージは、図2の斜視図のようなものとなるのが一般的であり、本体ケース部1の下部には、センサー66やセンサー67をセットするための側壁65(65a、65b)が設けられている。
【0009】
以下、本発明の実施例を使用する手順と、手順ごとの各装置類の動作について具体的に説明する。
【0010】
(ロールペーパーのセット)
(1)まずは本体開口用ふた8(以下、ふた8という)をあけた状態でロールペーパー7を保持装置2にセットし、正しいペーパーの通路にペーパーを位置させ、ペーパー71を本体ケース部の下部より3cm〜8cm程度露出するように垂れ下がらせる。
【0011】
(装置の閉塞)
(2)ふた8を閉じてゆく。
(3)垂れ下がったペーパーが通る通路の、ペーパー厚さ方向の幅が、ペーパーが自由に通過できる程度(0.5ミリ程度)以上で、幼児の指が入らない程度(3ミリ程度)以下になった状態を、ふたが完全に閉じられた状態であるとする設計を行うことにより、機能と安全が確保される。
(4)ふた8が完全に閉じられると、ふた8の内部に備えられた磁石58の磁力を本体ケース部内に設けた磁気センサー13が感知し、信号を電源制御装置に送って第1電源スイッチをONとし、装置内の電気系統への電力供給が可能となる。このように構成することにより、ふた8を開けたときには一切の装置類が作動できなくなり、ロールペーパー交換時の安全性が確保される。磁石と磁気センサーの組み合わせ使用の代わりに、ふた8に高さ6ミリほどの突起を設け、本体ケース部に穴を開けてその穴の奥に電源メインスイッチを位置させ、ふた8の突起によりスイッチを直接的に押しても良い。穴の大きさを幼児の指が入らない程度(直径3ミリ程度)以下に小さくしておけば、十分な安全性が確保される。
(5)電源メインスイッチのオンにより、センサーが働けるようになる。
(6)ペーパー送り装置は、減速装置と動力伝達用プーリーとを備えたモーター14と、動力伝達用ベルト15と、動力伝達用プーリーを備えた駆動ローラー3とで構成されている。駆動ローラー3と受動ローラー10がペーパー送りのためにペーパーを挟み込んだ状態で停止している。
【0012】
(ふたのロックおよびペーパーの排出口幅のロック )
(7)ペーパーをつかもうとしてペーパーに指が接近したときに、センサー66、センサー67、センサー68、センサー69などが反応する。
(8)センサー69などよりの信号により、第2電源スイッチがONになる。
(9)第2電源スイッチのONにより、ふた8が電磁式ロックなどによりロックされ、以後の一連の動作サイクルが完了するまで、安全確保の目的でふた8はロックされ続ける。具体的な電磁式ロックの方法としては、ふた8に設けられた凹部(図示しない)に、本体側からソレノイド等を用いて凸状固定装置(図示しない)を押し込み、ロックする方法が最も簡単である。ロールペーパーの自動供給装置にあっては、ペーパーの切断装置が作動し、鋭い切断刃が前方に突き出された瞬間にふたを開けられたり、ペーパーの排出口から指を差し入れられたりすることが最も危険なことであり、少なくとも切断の動作サイクルが完了して切断刃が本体ケース部内に戻るまではふたはロックされ続ける必要があり、ペーパーの排出口はペーパーの厚み方向の幅を幼児の指が入らない程度(具体的には3ミリ程度)以下の状態に保ち続ける必要がある。
【0013】
(ペーパー送り装置のサイクル動作 )
(10)安全装置の制御装置が作動し安全が確保され、使用者がペーパーを受け取ろうとしてペーパー端に手指を接近させると、ペーパーよりわずかに離れた位置に配置されたセンサー66やセンサー67の光軸を手指がさえぎってセンサーを反応させる。あるいはセンサー68やセンサー69を反応させる。ペーパー送り装置のサイクル動作が始まる。ペーパー送り装置は、タイマーや計量装置によって設定された長さまでペーパーを送り出す。
(11)第1回目サイクル動作用に設定された長さまでのペーパー送り出しを完了すると、ペーパー送り装置は停止する。
【0014】
(ペーパー切断装置のサイクル動作 )
(12)ペーパー送り装置の第1回目のサイクル動作が完了すると、ペーパー切断装置のサイクル動作がスタートする。初めに切断を補助する目的のペーパー押さえ装置5とペーパー押さえ装置6とが本体ケース部1より突出し、ふた8の内壁側とペーパー押さえ装置5と6とでペーパーを挟み込む。ペーパー押さえ装置5と6は、押しバネ16aと16bとを介して切断刃17の後端に固定されていて、減速装置を備えたモーター59が歯車18を、切断刃17を前進させる方向に回転させ始めると、切断刃17に設けられたラック歯車とのかみ合いにより全体としてふた8の方向に前進し、初めにペーパー押さえ装置5と6とが本体ケース部1より突出してペーパーを押さえ込む。しかし切断刃の先端はまだペーパーまでは届かない状態にあり、モーター59が歯車18を、切断刃17を前進させる方向に更に回転し続けて行くと押しバネ16aと16bとは押し縮められ、ペーパー押さえ装置5と6とは更に強くペーパーを押さえ込む。なおペーパー押さえ装置5と6のペーパーとの接触面は滑り止め用に数多くの小さな突起を有するゴム質系であることが望ましい。
(13)モーター59が歯車18を切断刃17を前進させる方向に更に回転し続けて行くと、ペーパーは切断刃17により完全に切断される。モーター59は減速装置を有していて切断に適したスピードで歯車18を回転させることができ、且つモーター59の軸の回転角度を読むセンサーをも有していて、切断刃の位置に対応した軸の角度を読み、切断刃の前進位置と後退位置とを決定できるモーターであることが望ましい。切断刃の前進位置と後退位置とを決定する方法としては、切断刃の一部に突起を設け、突起の前進位置と後退位置とを2個のマイクロスイッチによって読み取る方法なども簡単で有効である。
(14)ペーパーの切断が完了すると切断刃17およびペーパー押さえ装置5と6とが初期の状態に戻る。その間にペーパー押さえ装置5と6とがペーパーの押さえ込みを解除した時点で、ロールから切断された適宜な長さのペーパーが本体ケース部より離れ使用者の手に残る。切断刃を前進後退させる方法として、長穴を備えた前後移動用のスライド板に、丸凸部を備えた円板を組み合わせて使用し、丸凸部を備えた円板の1回転が切断刃の前進後退の1動作となるような公知の技術を用いても良い。また、固定刃をふた側に設け、回動刃を本体側に設けて、モーターやカムを用いて回動させ、ハサミや押し切り機のようにペーパーを切断する公知の技術を用いても良い。
【0015】
(ペーパー送り装置のサイクル動作 )
(15)ペーパー切断装置のサイクル動作が完了し、ペーパー押さえ装置5と6とが初期位置に戻ってペーパーの通路が確保されると、ペーパー送り装置が働き始める。
(16)ペーパー送り装置は制御装置により、ペーパーを設定値だけ送り出した後に停止するようにプログラムされており、設定値に至った時点で送り出しは停止される。設定値は、ペーパー端が本体ケース部より3cm〜8cmくらい垂れ下がるのを適量として決められる。設定値を得るための制御装置としては、タイマーを用いる方法が簡単で有効である。
【0016】
(初期状態への復帰)
(17)ペーパー送り装置のサイクル動作が完了した信号を受け、本体開口用ふた8のロックが制御装置により解除され、ペーパーの交換などの作業が自由にできるようになる。
【0017】
垂下したペーパー端の直近に近接感知センサーを備える場合には、垂下したペーパー端の近傍に近づく体の一部から発せられる赤外線、特に座ったり立ったりする時の足や手より発せられる赤外線を、紙をつかもうとして最接近する指先より発せられる赤外線と間違ってセンシングし装置が誤動作を起こさないように十分に注意して配置方法を決定する必要がある。そのためにはロールペーパー供給装置測方をカバーしたり、垂下するペーパー端を身体からの赤外線をガードする盾とすることなども重要になる。誤動作を起こさせない方法としては図2にて示すように、本体ケース部61の下方に側壁65a、65bを設け、近接感知センサー66a、66bをペーパー71の背後に配置する方法が最適である。ロールペーパー供給装置に接近する身体から発せられる赤外線のセンサーへの侵入を、装置測方においては側壁65a、65bがガードし、前方においては垂れ下がったペーパーがガードするので、誤動作が起きる可能性は極めて低いものとなる。近接感知センサー66a、66bが赤外線センサーである場合には66a、66bのいずれか一方はなくても良い。また、赤外線センサーは直径3ミリ程度で深さが6ミリ程度の凹穴の奥に設けるのが良い。そのように配置すればセンサーの指向性は著しく高まりセンサーに対して斜め方向から侵入しようする赤外線のほとんどをカットすることができる。凹穴の内壁を赤外線吸収材で作れば更に信頼性は高まり、垂れ下がったペーパーのガードがない67a、67bの位置に赤外線センサーを配置しても大きな問題は発生しない。66aが発光ダイオードなどを用いた指向性の強い光発生装置であるかレーザービーム発生装置であり66bが受光装置である場合(あるいはその逆の組み合わせである場合)で、ビームが指で遮断されることにより制御装置を起動させる方式による場合には、ロールペーパー供給装置に接近する身体の影響は全く受けないので誤動作はない。ただし、身体の接近や通過によって風が発生し垂れ下がったペーパーが揺れ、一瞬ではあるもののビームを遮断する恐れがあるので、制御プログラムの中で、たとえば0.3秒間の連続した遮断時間を計測できない場合にはこれをビームの遮断とはみなさないとするのが良い。赤外線センサーを用いる場合においても、たとえば0.2秒間の連続した強い赤外線を計測できない場合にはこれを紙端をつかもうとする指の接近とはみなさないとするのが良い。そのような待ち時間を設定することによれば、視力を完全に失われた方が使用する場合や、突然の停電により装置を視認できなくなった場合などにおいて、手探りで装置の存在を確認し次いでペーパーの存在を確認して受け取る時に、完全にペーパーを受け取る準備位置に手指が移動する前に装置が動き出してしまい慌ててしまうなどという事を防ぐことができる。側壁65を設けず本体ケース部61の底部中央付近に赤外線センサー68を配置する場合には、垂れ下がったペーパー71によりロールペーパー供給装置前方よりの赤外線の侵入を防ぐように、できる限りペーパー71の背面に接近した位置に配置するのが良い。そして図1にて示すように、ペーパー71の背面に向かうように斜め方向に指向性を持たせて赤外線センサー68を配置することによればセンサーの信頼性を更に高めることができ、ペーパーをつかもうとして最接近する指以外は感知しない構成とすることができる。本体ケース部61の底部中央の壁取り付け側に背壁部70を設け、赤外線センサー69を垂下する紙71の背面に向かって図1のように凹穴の奥部に配置する方法も極めて有効である。そのようにすれば、側壁65を設けないでも済むので装置としての操作性は良い。赤外線センサー69の配置方法は垂下する紙71によりロールペーパー供給装置前方よりの赤外線の侵入を防ぎ、下方よりの赤外線の侵入に対しても強い指向性をもってこれを防御するのでより優れた配置方法である。
【0018】
なお、本発明の主体はペーパー端をつかもうとする指の接近のみを読むセンサーの実装方法と運用方法にあるので、電源、配線、電子制御系、駆動系などの詳細な説明は省略する。
【0019】
【発明の効果】
本発明は、トイレットペーパーなどのロール状ペーパーを、意識してスイッチ類を操作することなく、片手で簡単にペーパーを引き出して安全に切断して使用することを可能とするものであり、身体や精神に何らかの障害を持たれた方や怪我などで片腕の自由が効かなくなった方や、幼児あるいは高齢な方または視力を失われた方などでも、特別なスイッチ類が無いのでほぼ今までの習慣どおりに扱えて初めての使用でも大きな違和感がなく簡単に使うことができ、社会的に有意義な効果を奏するものである。外装スタートスイッチが装置本体に設けられた公知のロールペーパー自動供給切断装置を片手で利用しようとする場合には、スイッチを押した瞬間にペーパーは自動的に排出され始めるので使用者はペーパー端を急いでつかもうとしなければならず、身体や精神に障害のある方などが利用しようとした時には、つかもうと努力している間に設定された長さの紙が排出され切断され床に落ちてしまうなどの事態も発生するが、本発明によればペーパー端をつかもうという意志を持って紙端に指を最接近させつかむ直前にあるいはつかんだ後に装置の作動が始まるので、そのような事態に陥ることは無い。また目に見えるスイッチ即ちこのスイッチを操作してくださいという形のスイッチが無いので、ある日突然に今まで使っていたペーパーホルダーを取り外して本発明による新規のロールペーパー供給装置に交換した場合でも、使用者はペーパーホルダーの形が何か新しくなったようだな程度の違和感しか覚えず、使用方法に関しても特別な説明などをする必要もないので養護施設などでの新規装置の導入もスムーズに行うことができる。使用者は使い始めの1〜2回目くらいは あれ?紙が出てくるぞ という程度の驚きは感じるが、自動的にペーパーが送り出されたり切断されたりしてもそれ以上の混乱をきたすことはなく、すぐに新規装置の快適な使用感を覚えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の略式構造説明図。
【図2】 実施例の斜視図。
【符号の説明】
1 本体ケース部 2 保持装置 3 駆動ローラー
4 スリット 5 紙押さえ装置 6 紙押さえ装置
7 ロールペーパー 8 本体開口用ふた
10受動ローラー 11ペーパー端 12回動支点
13磁気センサー 14モーター 15動力伝達用ベルト
16押しバネ 17切断刃 18歯車
58磁石 59モーター
65側壁 66センサー 67センサー
68センサー 69センサー 70背壁部
71ペーパー

Claims (3)

  1. ロール状のペーパーを回転できる状態に保持する装置と、ペーパーを送り出す装置と、ペーパーを切断する装置と、ペーパー端をつかもうとする指の接近を読むセンサーとを備えて構成されるロールペーパー供給装置において、使用者がペーパーを引き出そうとしてペーパー端を指でつかもうとする行為をロールペーパー供給装置に対する第1回目のスイッチオン行為として読み、安全に関わる装置の制御装置を作動させることを特徴とするロールペーパー供給装置。
  2. 使用者がペーパーを引き出そうとしてペーパー端を指でつかもうとする行為を読み、安全に関わる制御装置を作動させ、少なくともペーパーの切断動作が行われる時には、ペーパー排出口のペーパー厚み方向の幅を幼児の指が入らない3ミリ程度以下の状態に保ち続ける安全装置を備えたことを特徴とする請求項1記載のロールペーパー供給装置。
  3. 使用者がペーパーを引き出し始めた行為を読むか、あるいは使用者がペーパーを引き出そうとしてペーパー端を指でつかもうとする行為を読み、安全に関わる制御装置を作動させ、少なくともペーパーを送り出す動作が行われる時あるいはペーパーの切断動作が行われる時には、ロールペーパーをセットするために開く本体開口用ふたを開けることのできない状態に保ち続ける安全装置を備えたことを特徴とする請求項1記載のロールペーパー供給装置。
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