JP3873713B2 - 金属検出方法および装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、家庭電化製品などに使われているプラスチックをリサイクルするため、非金属物と金属物を分別する際、非金属物の中に混入してはならない金属物を検出するのに適した金属検出方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の金属検出装置としては、図4に示すようなものが一般的であった。図4の金属検出装置において、矢印X方向に送られるよう駆動される搬送手段20であるベルトコンベア21上の上流側に、被検出対象物として廃棄されたテレビジョン受像機のバックカバー22を図のように背面側(図中A側)を上向けにして載せる。
【0003】
一般的なバックカバー22には前面キャビネットと勘合するためのビスがバックカバー22の前面側(図中B側)に、入出力端子板などを取りつけるためのビスがバックカバー22の背面側(図中A側)に取り付けられている。このようなバックカバー22は、ベルトコンベア21により矢印X方向に送られ、ベルトコンベア21の途中に設置されている金属検出コイルが内臓されている長方形のトンネル通路を有する検出フレーム23において、ビスなどの金属異物が混入しておれば磁気的に検出するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような構成の金属検出装置では、金属検出コイルが内臓されているトンネル通路を有する検出フレームに対して、被検出対象物が通過する相対位置によっては、その中に混入している金属異物の検出感度が異なる場合が多い。
【0005】
特に、テレビジョン受像機は、インチ数により被検出対象物であるバックカバーの大きさに違いがあるため、ベルトコンベア上のバックカバー前面側では検出フレーム下辺側との距離は一定であるが、ベルトコンベア上方のバックカバー背面部においては、バックカバーの大きさ違いにより検出フレーム上辺側とバックカバー背面との距離に違いが発生し、金属異物の検出精度にバラツキが発生していた。
【0006】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、被検出対象物の大きさに違いがあっても、被検出対象物が検出フレームを通過する際に、金属検出コイルを内臓した検出フレームと被検出対象物との上下間隙がほぼ同等になるよう、検出フレームもしくは被検出対象物を昇降させて精度よく金属異物を検出させる金属検出方法および装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために本発明は以下の構成とする。すなわち、本発明の金属検出方法は、被検出対象物内に混入した金属異物を磁気的に検出する金属検出コイルを内蔵した検出フレームに前記被検出対象物を搬送手段で搬送する金属検出方法において、前記搬送手段上で搬送されている前記被検出対象物の大きさの違いを測定し、前記被検出対象物の大きさに違いがあるとき前記被検出対象物が前記検出フレームを通過する際に前記搬送手段を昇降させて前記検出フレームと前記被検出対象物との上下間隙をほぼ同等にすることを特徴とする。
【0008】
上記金属検出方法によれば、被検出対象物の大きさに違いがあっても、精度よく金属異物を検出することができる。
【0009】
また、本発明の金属検出装置は、被検出対象物内に混入した金属異物を磁気的に検出するための金属検出コイルを内蔵した検出フレームと、前記検出フレームに前記被検出対象物を搬送する搬送手段と、前記搬送手段上で搬送されている前記被検出対象物の大きさの違いを測定する寸法測定手段と、前記被検出対象物の大きさに違いがあるとき前記被検出対象物が前記検出フレームを通過する際に前記搬送手段を昇降させて前記検出フレームと前記被検出対象物との上下間隙をほぼ同等にする昇降手段を具備したことを特徴とする。
【0010】
かかる金属検出装置によれば、被検出対象物の大きさに違いがあっても、精度よく金属異物を検出することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態における金属検出方法および装置について、図1〜図3を用いて説明する。
【0012】
図1は本発明の実施の形態における金属検出装置の概略斜視図である。本実施の形態の金属検出装置1は、被検出対象物8を搬送する搬送手段2であるベルトコンベア3と、被検出対象物8内に混入した金属異物を磁気的に検出するための金属検出コイルを内蔵した検出フレーム4と検出フレーム4の上流側に被検出対象物8のベルトコンベア3上での高さ寸法を測定する寸法測定手段5である寸法測定センサー6を備えており、被検出対象物8が検出フレーム4を通過する際に検出フレーム4を上下に昇降させる昇降手段7が設けられている。
【0013】
金属検出方法は、矢印X方向に送られるよう駆動される搬送手段2であるベルトコンベア3上の上流側に被検出対象物8として廃棄されたテレビジョン受像機のバックカバー9を図のように背面側(図中A側)を上向けにして載せる。
【0014】
一般的なバックカバー9には前面キャビネットと勘合するためのビスがバックカバー9の前面側(図中B側)に、入出力端子板などを取りつけるためのビスがバックカバー9の背面側(図中A側)に取り付けられている。このようなバックカバー9は、ベルトコンベア3により矢印X方向に送られ、バックカバー9のベルトコンベア3上での高さ寸法を測定する寸法測定センサー6により、バックカバー9の高さを測定する。
【0015】
そして、図2に示すように、バックカバー9が検出フレーム4を通過する際に、バックカバー9の高さに応じて、ベルトコンベア3と検出フレーム4下辺側(図中C側)との距離(図中L1)およびベルトコンベア3上方のバックカバー9背面と検出フレーム4上辺側(図中D側)との距離(図中L2)ががほぼ同等になるよう検出フレーム4を上下に昇降させ(図1、2Y方向)、バックカバー9を検出フレーム4に通過させることで、ビスなどの金属異物が混入しておれば磁気的に検出するようになっている。
【0016】
以上のような金属検出方法および装置によれば、バックカバーの大きさに違いがあっても、ベルトコンベア上でバックカバーの高さ寸法を寸法測定センサーにより測定し、バックカバーが金属検出コイルを内臓した検出フレームを通過する際に、検出フレームとバックカバーとの上下間隙がほぼ同等になるよう、検出フレームを昇降させるため、精度よく金属異物を検出することができる。
【0017】
なお、上記実施の形態では、検出フレーム4とバックカバー9との上下間隙がほぼ同等になるよう検出フレーム4を昇降させたが、図3のように検出フレーム4付近のベルトコンベア3を昇降させて(図中矢印方向)、検出フレーム4とバックカバー9との上下間隙がほぼ同等になるようにしてもよい。
【0018】
【発明の効果】
以上のように、本発明の金属検出方法および装置によれば、被検出対象物の大きさに違いがあっても、搬送路上で被検出対象物の高さ寸法を寸法測定手段により測定し、被検出対象物が金属検出コイルを内臓した検出フレームを通過する際に、検出フレームと被検出対象物との上下間隙がほぼ同等になるよう、検出フレームもしくは被検出対象物を昇降させるため、精度よく金属異物を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における金属検出装置の概略斜視図
【図2】本発明の実施の形態における金属検出装置の動作説明図
【図3】本発明の実施の形態における金属検出装置の概略斜視図
【図4】従来の金属検出装置の概略斜視図
【符号の説明】
1 金属検出装置
2 搬送手段
4 検出フレーム
5 寸法測定手段
7 昇降手段
8 被検出対象物

Claims (2)

  1. 被検出対象物内に混入した金属異物を磁気的に検出する金属検出コイルを内蔵した検出フレームに前記被検出対象物を搬送手段で搬送する金属検出方法において、前記搬送手段上で搬送されている前記被検出対象物の大きさの違いを測定し、前記被検出対象物の大きさに違いがあるとき前記被検出対象物が前記検出フレームを通過する際に前記搬送手段を昇降させて前記検出フレームと前記被検出対象物との上下間隙をほぼ同等にすることを特徴とする金属検出方法。
  2. 被検出対象物内に混入した金属異物を磁気的に検出するための金属検出コイルを内蔵した検出フレームと、前記検出フレームに前記被検出対象物を搬送する搬送手段と、前記搬送手段上で搬送されている前記被検出対象物の大きさの違いを測定する寸法測定手段と、前記被検出対象物の大きさに違いがあるとき前記被検出対象物が前記検出フレームを通過する際に前記搬送手段を昇降させて前記検出フレームと前記被検出対象物との上下間隙をほぼ同等にする昇降手段を具備したことを特徴とする金属検出装置。
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