JP3872789B2 - 放射線治療装置 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、放射線治療装置に関し、定位放射線治療に用いる放射線治療装置に関する。
背景技術
放射線を用いた癌や腫瘍を治療する放射線治療装置が知られている。定位多軌道で照射する三次元照射放射線治療装置としては、ラジオサージェリ治療装置、リニアック治療装置等が知られている。
ここで、定位多軌道照射とは、小病巣に対して多方向から放射線を集中的に照射して治療効果を上げると共に、周囲組織の被曝量を最小限に抑える放射線治療法である。原発性良性脳腫瘍、大きさが3cm以下の単発の転移性脳腫瘍、手術操作が難しい頭蓋底転移のような脳内の小病変、あるいは動脈奇形や静脈奇形などの治療にその威力が発揮されている。
ラジオサージェリ治療装置は、治療装置に固定された一つ又は複数の放射線照射ユニットから、細い放射線ビームを、特に高い精度で特定の小領域に集中的に照射する。放射線照射ユニットとしては、ガンマ線源やリニアックを用いる。
ラジオサージェリ治療装置では、定位放射線照射用固定具である精密位置決め/患部固定治具を用いて、患者の頭蓋骨等の患部又はその周辺部を機械的に固定する。そして、このフレームを位置決め用の座標基準治具としてX線CT(Computed Tomography)やMRI、DAS(Digital Subtraction Angiography)等の診断撮像を行って、患部の正確な位置及び形状を割り出す。そして、一つ又は複数の放射線照射ユニットと、これをコリメートして空間の小領域に治療用放射線を集中させるコリメート機構から構成される照射装置へ、このフレームのままで患者を機械的に固定する。これにより、上記小領域に照射野を機械的に精密に合わせて、精密な定位照射を行っている。治療野が球形の場合には、1度の照射で所要の治療線量を照射することも可能である。治療野が不定形の場合、治療野の形状に合わせて、数回に分けて位置決めを繰り返す。同時に、コリメータの口径もその都度選びなおして照射治療を行っている。
ラジオサージェリ治療装置では、装置や手順が極めてシンプルであり、高い信頼性が得られる。それと共に、頭部のように頭蓋骨に対して照射対象が移動しない場合には、極めて精密な位置決め及び照射が可能である。ただし、放射線照射ユニットの照射野は固定されているため、頚部以下の呼吸や心鼓動、蠕動や膀胱内の尿量等、臓器の運動や状態の影響を受けて腫瘍や奇形等の照射野が移動する体部に対しては、定位照射治療を実施していない。また、厳密には、患部をリアルタイムで観察しながら放射線を照射してはいない。
リニアック治療装置では、大型のガントリが設置面に対して平行な1軸周りに360度回転することにより、アイソセントリックな照射治療を行っている。これに加えて、治療用ベッドの上下及び水平面内での2次元の移動及び同水平面内での回転を加えることにより、多様な照射が可能となっている。また、MLC(Multi Leaf Collimator)により、複雑な形状の照射野にも対応でき、照射線量分布を制御して、精密な照射治療(IMRT:Intensity Modulated Radio Therapy)が可能となっている。
リニアック治療装置では、高速の位置制御はできない。そのため、心鼓動による移動のような高速に移動する治療野へのリアルタイムの追従照射は出来ない。また、照射中の照射野のモニタ手段としては、治療用X線の透過線によるライナックグラフィを用いている。治療用X線は、透過性が強く散乱線も多いため、照射野のリアルタイムモニタ用の画質は高くない。
呼吸運動のみに対しては呼吸同期装置による同期照射が行われている。これは、患部画像をリアルタイムでイメージングすることが出来ないため、患部位置を所定の方法で推定する。そして、患部が決められた照射位置に来たと推定される時点で照射装置にトリガを掛けて治療照射する。推定する方法としては、患部に取り付けたマーカを光学的に追尾する、あるいは、呼気の流量を直接計測することにより、患者の呼吸の状態を把握して患部の移動を推定する等による。
ただし、同期照射は、患部位置を推定し、推定された位置へ向かって放射線を照射している。従って、患部をリアルタイムで追尾しながら放射線を照射してはいない。
他の三次元照射放射線治療装置として、電子リニアックをアイソセントリックに駆動する装置や、電子リニアックを所定の形状のガントリに沿って駆動する装置が知られている。
電子リニアックをアイソセントリックに駆動する装置としては、産業用の汎用ロボットアームの先端に小型の電子リニアックを装備したものがある。患部の正確な形状や位置は、X線CTやMRI等により、頭蓋骨や胸部といったランドマーク的な体組織や患部付近に標識として埋め込んだ小型の金プレート等のマーカに関連付けて割り出す。そして、装置は、治療照射時には、異なる目視線を持つ2台のX線カメラにより、ランドマークの動きを監視して照準を補正しつつ、精密な照射を行うものである。この装置は、6自由度ロボットアームの自在な移動能力により、本質的にノンアイソセントリックな照射治療が可能である。
この装置は、頭部治療の場合、頭部固定用の固定具を使用するが、患部の画像を直接見ながら照射しているわけではない。すなわち、治療ビームの照射線中に、X線カメラによる撮像を行っていない。そのため、照射開始前に撮像を完了し、照射位置を確認してから照射を開始する方法をとっている。従って、この場合にもリアルタイムに照射野をモニタしてはいない。また、電子リニアックは重量が大きいため、片持ち構造のロボットアームの先端で保持しながら、心鼓動のような早い動きに対してリアルタイムに精密な追従照射を行うには、イナーシャ等の問題の解決が必要である。
また、産業用ロボットアームは、指定した空間座標に対して絶対的な精度を保証しているわけではなく、ティーチングによる繰り返し精度を保証するに止まっている。そのため、実際の治療に先だって、ティーチングやそれに関わる作業が必要である。
電子リニアックを所定の形状のガントリに沿って駆動する装置としては、例えば、特表平8−504347号公報(国際出願番号:PCT/US93/11872)及び特表平6−502330号公報(国際出願番号:PCT/US91/07696)に開示されている。この技術の定位放射線治療装置は、2つの回転軸を持ったC−アーム型X線カメラと、同様に2つの回転軸を持った医療用電子リニアックとを備えている。1軸方向の回転しか出来なかった従来の電子リニアックに対して、更に他の回転軸を付け加えることにより、3次元的な照射を行うことが出来る。ただし、照射方式は、アイソセントリックであり、フレームで頭部を固定する必要がある点では、ラジオサージェリ治療装置の場合と同様である。また、大型ガントリを2軸で駆動する点でラジオサージェリ治療装置の場合と異なる。
患者の患部は、治療中にも動いている。特に、頚部から下では、呼吸や心鼓動、蠕動や膀胱内の尿量等、臓器の運動や状態の影響を受けて腫瘍等の照射対象が常時動いている。例えば、患者が横になるだけで、体が徐々に扁平になって行く。また、周期的な動作である呼吸や心鼓動は、周期的であるにもかかわらず、それに伴う各臓器の動きは毎回同じ経路を通るとは限らない。
一方、照射対象の動きをリアルタイムに正確に捉えようとすれば、最も速い動きの一つである心鼓動は、1〜2回/秒であるため、30画像/秒程度の画像撮影技術が必要といわれている。そして、照射対象をリアルタイムに正確に追尾し、放射線を照射しようとすれば、1/30秒毎に正確に放射線照射ヘッドを照射対象へ向けることが必要である。
放射線の治療野が移動する場合でも、治療野を追従しながら放射線を照射することが可能な技術が求められている。リアルタイムに治療野の状態をモニタすることが可能な技術が望まれている。広範囲の領域から迅速な照準合わせを行い放射線照射を実施することが可能な技術が望まれている。治療効果を高めながら患者に対する放射線照射の負担を軽減することが可能な技術が望まれている。
従って、本発明の目的は、放射線治療における治療野が移動する場合でも、治療野を追従しながら放射線を照射することが可能な放射線治療装置を提供することである。
また、本発明の他の目的は、放射線の照射治療中においても、リアルタイムに治療野の状態をモニタすることが可能な放射線治療装置を提供することである。
本発明の更に他の目的は、1回転軸周りの照射や、アイソセントリック照射だけでなく、広範囲の領域から迅速な照準合わせを行い放射線照射を実施することが可能な放射線治療装置を提供することである。
本発明の別の目的は、放射線の照射を正確に行い、治療効果を高めながら患者に対する負担を軽減することが可能な放射線治療装置を提供することである。
発明の開示
以下に、[発明を実施するための最良の形態]で使用される番号・符号を用いて、発明の開示を説明する。これらの番号・符号は、[請求の範囲]の記載と[発明を実施するための最良の形態]との対応関係を明らかにするために括弧付きで付加されたものである。ただし、それらの番号・符号を、[請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
従って、上記課題を解決するために、本発明の放射線治療装置は、ベッド(7−2)と、放射線照射ヘッド(10)と、ヘッド首振り機構(131、132)と、精密検査装置(30)と、制御部(80)とを具備する。
ベッド(7−2)は、被検体(4)を載せる。放射線照射ヘッド(10)は、被検体(4)の治療野(5)へ治療用放射線(3a)を照射する。ヘッド首振り機構(131、132)は、放射線照射ヘッド(10)に接続され、放射線照射ヘッド(10)から出射される治療用放射線(3a)が、治療野(5)の動きに追従するように放射線照射ヘッド(10)を首振りさせる。精密検査装置(30)は、治療野(5)を含む診断画像を取得する。制御部(80)は、その診断画像と、放射線照射ヘッド(10)の位置と、放射線照射ヘッド(10)の首振り状態とに基づいて、放射線照射ヘッド(10)の照射野(5’)が治療野(5)を追尾するように、ヘッド首振り機構(131、132)の位置制御を行う。
そして、制御部(80)は、ヘッド首振り機構(131、132)の位置制御後に、放射線照射ヘッド(10)から治療用放射線(3a)を照射するように放射線照射ヘッド(10)の制御を行う。
また、本発明の放射線治療装置は、制御部(80)が、治療野(5)を示すその診断画像上の予め指定された画像パターン(5−2)に基づいて、その診断画像内の治療野(5)の座標としての第1座標(X、Y、Z)を算出する。また、放射線照射ヘッド(10)の位置と放射線照射ヘッド(10)の首振り状態とに基づいて、照射野(5’)の座標としての第2座標(x、y、z)を算出する。そして、第1座標(X、Y、Z)と第2座標(x、y、z)とに基づいて、照射野(5’)へ治療野(5)が含まれるように、ヘッド首振り機構(131、132)の位置制御を行う。
また、本発明の放射線治療装置は、制御部(80)が、所定の時間間隔毎に、ヘッド首振り機構(131、132)の位置制御及び放射線照射ヘッド(10)の制御を行う。
また、本発明の放射線治療装置は、精密検査装置(30)が、X線源(97)と、センサアレイ(98)と、画像処理部(31)とを具備する。
X線源(97)は、被検体(4)の治療野(5)に診断用放射線(3b)を照射する。センサアレイ(98)は、被検体(4)を透過した診断用放射線(3b)の透過放射線を検出し、診断画像データとして出力する。画像処理部(31)は、その診断画像データに基づいて、治療野(5)のその診断画像を生成する。
また、本発明の放射線治療装置は、精密検査装置(30)において、X線源(97)とセンサアレイ(98)とが、アイソセンタ(5a)に対して点対称の位置にある。そして、センサアレイ(98)は、X線源(97)と比較して放射線照射ヘッド(10)の近傍に設けられている。
また、本発明の放射線治療装置は、精密検査装置(30)が、X線源(97)とセンサアレイ(98)とを含む組を複数組備えている。そして、画像処理部(31)は、その複数組の各々から出力されるその診断画像データに基づいて、治療野(5)のその診断画像を生成する。
また、本発明の放射線治療装置は、ガイドレール(9)と、ヘッド周回移動機構(68)とを更に具備する。
ガイドレール(9)は、ヘッド首振り機構(131、132)と放射線照射ヘッド(10)が移動する軌道を形成する。ヘッド周回移動機構は、ヘッド首振り機構(131、132)と放射線照射ヘッド(10)を移動可能に保持し、ヘッド首振り機構(131、132)と放射線照射ヘッド(10)をガイドレール(9)に沿って移動させる。
また、本発明の放射線治療装置は、ガイドレール(9)が、ベッド(7−2)を幅方向に跨ぐように設けられている。そして、半円弧状の軌道を形成する。
また、本発明の放射線治療装置は、ガイドレール(9)を、1/4球殻の範囲内で水平軸(26)周りに傾けるレール傾動機構(28)を更に具備する。
また、本発明の放射線治療装置は、ヘッド首振り機構(131、132)が、放射線照射ヘッド(10)を互いに直交する二つの軸(S1、S2)の各々の周りで首振りさせる。
また、本発明の放射線治療装置は、マイクロ波発生装置(70)と、導波路(51)とを更に具備する。
マイクロ波発生装置(70)は、マイクロ波を発生する。導波路(51)は、一端をマイクロ波発生装置(70)に、他端を放射線照射ヘッド(10)に接続している。そして、そのマイクロ波を放射線照射ヘッド(10)へ導波する。
また、本発明の放射線治療装置は、そのマイクロ波が、Cバンドに属している。
そして、放射線照射ヘッド(10)は、そのマイクロ波で電子線を加速する加速管(110)を備える。
また、本発明の放射線治療装置は、そのマイクロ波が、Xバンドに属している。
そして、放射線照射ヘッド(10)は、そのマイクロ波で電子線を加速する加速管(110)を備える。
上記課題を解決するために、本発明の放射線治療方法は、被検体(4)の治療野(5)を含む診断画像を検出するステップと、その診断画像から治療野(5)としての定義領域(5−1)を定義するステップと、定義領域(5−1)内の画像パターン(5−2)を認識するステップと、治療用放射線(3a)を被検体(4)へ照射する放射線照射ヘッド(10)の照射野(5’)が、治療野(5)を追尾するように、放射線照射ヘッド(10)を移動するステップと、照射野(5’)へ治療用放射線(3a)を照射するステップとを具備する。
また、本発明の放射線治療方法は、放射線照射ヘッド(10)を移動するステップにおいて、その診断画像に基づいて、画像パターン(5−2)の位置を示す第1座標(X、Y、Z)を算出するステップと、放射線照射ヘッド(10)の位置と向きとに基づいて、照射野(5’)の位置を示す第2座標(x、y、z)を算出するステップと、第1座標(X、Y、Z)と第2座標(x、y、z)とに基づいて、第2座標(x、y、z)が第1座標(X、Y、Z)を追尾するように、放射線照射ヘッド(10)を移動するステップとを具備する。
上記課題を解決するために、本発明に関するプログラムは、検出された被検体(4)の治療野(5)を含む診断画像を受信するステップと、その診断画像において、治療野(5)として定義された定義領域(5−1)の画像パターン(5−2)を認識するステップと、治療用放射線(3a)を被検体(4)へ照射する放射線照射ヘッド(10)の照射野(5’)が、治療野(5)を追尾するように、放射線照射ヘッド(10)を制御するステップと、照射野(5’)へ治療用放射線(3a)を照射するように、放射線照射ヘッド(10)を制御するステップとを具備する方法をコンピュータに実行させる。
また、本発明に関するプログラムは、照射野(5’)が治療野(5)を追尾するように放射線照射ヘッド(10)を制御するステップにおいて、その診断画像に基づいて、画像パターン(5−2)の位置を示す第1座標(X、Y、Z)を算出するステップと、放射線照射ヘッド(10)の位置と向きとに基づいて、照射野(5’)の位置を示す第2座標(x、y、z)を算出するステップと、第1座標(X、Y、Z)と第2座標(x、y、z)とに基づいて、第2座標(x、y、z)が第1座標(X、Y、Z)を追尾するように、放射線照射ヘッド(10)を制御するステップとを具備する上記に記載の方法をコンピュータに実行させる。
本発明の放射線治療装置は、放射線照射ヘッド(10)を、1軸若しくは2軸の方向にアイソセントリックに移動して位置決めする機構(9、28)に加えて、放射線照射ヘッド(10)を1軸若しくは2軸の方向に小角回転運動(首振り)させる機構(131、132)を追加することにより、擬似的にノンアイソセントリックな照射が可能となる。不定形な照射野(5’)への対応や、照射野(5’)の移動に対する追従で求められるノンアイソセントリックな成分は、照射野(5’)で50mm以下である。放射線源とアイソセントリックな照射野(5’)の距離SAD(Source Axis Distance)としては、通常の電子リニアックの場合に、80cm〜100cmの値である。SADが100cmの場合、放射線照射ヘッド(10)に要求される小角回転運動(首振り)角度は、約3度である。この運動によるSADの変化は、0.2%であり、SADの変化による治療用放射線(3a)のビームの直径の変化は無視できる範囲である。また、放射線照射ヘッド(10)の慣性中心を軸としてこの回転運動を行うように機構上の工夫をすることにより、駆動機構への負担の軽減を図ることが出来る。放射線照射ヘッド(10)の回転軸周りのモーメントと同じモーメントのダミーウェイトを、回転方向と逆に駆動することにより、小角回転運動(首振り)に伴う反力を相殺することも可能である。
X線カメラやDSA(Digital Subtraction Angiography)、X線CT等のイメージャ(30)と機械的に干渉しないように、上記機構の形状を工夫し、イメージャ(30)と上記機構が共通の位置座標を持つようにする。また、イメージャ(30)の画像取り込みタイミングと、治療用放射線(3a)の照射タイミングを時分割で実施するようにタイミング制御することにより、治療用放射線(3a)のイメージャ(30)への影響を防止して、治療照射中でも、リアルタイムで治療野の画像をモニタすることが出来る。
モニタ画像(ディスプレイ)中の中で、治療野画像について、適切なアルゴリズムで画像追尾を行い、これに追従して上記小角回転運動(首振り)を制御することにより、移動する治療野への追従照射治療が可能となる。
更に、適切なマンマシンインタフェイス及び安全機構を装備することにより、安全性・信頼性の高い放射線治療装置の実現が可能になる。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明である放射線治療装置の実施の形態に関して、添付図面を参照して説明する。
(実施例1)
本発明である放射線治療装置の第1の実施の形態に関して、添付図面を参照して説明する。
図1〜図3は、本発明である放射線治療装置の第1の実施の形態における構成を示す側面図、正面図及び斜視図である。図により、一部省略して表示している。座標200は、図1〜図3におけるX軸、Y軸及びZ軸を有する3次元直交座標を示す。
放射線治療装置6は、治療用ベッドシステム7、X線ヘッド10、第1首振り機構131、第2首振り機構132、アークガイドレール9、マイクロ波発生装置70、従動型導波管系11、リアルタイム・イメージャ30を備えている。
治療用ベッドシステム7は、ベッド駆動システム7−1、治療用ベッド7−2及び患者固定装置7−3を備える。
治療用ベッド7−2は、放射線治療を施す患者4を載せて移動する。ベッド駆動システム7のX−Yテーブル上に搭載されている。患者固定装置7−3は、患者4を治療用ベッド7−2に固定する。ベッド駆動システム7−1は、内蔵された駆動機構(図示されず)により治療用ベッド7−2を、治療用ベッド7−2の長手方向(X軸方向)と幅方向(Y軸方向)と高さ方向(Z軸方向)との3軸方向に移動可能である。そして、ベッド駆動システム7−1は、システム制御装置80(後述)の制御により、リアルタイム・イメージャ30(本実施例では、X線CT検査装置)の撮影画像データに基づいて、照射野5’となる患部5がアイソセンタ5aに位置するように治療用ベッド7−2の位置を調整する。治療用ベッド7−2及び患者固定装置7−3には、リアルタイム・イメージャ30やX線用固体撮像素子(X線CCD)、PET(Positron Emission Tomography)、等の画像診断機器の使用に適した材質及び形状が選択される。
X線ヘッド10は、照射野5’(患部5)に治療用X線3aを照射する放射線照射ヘッドである。治療用X線3aを出射する小型電子リニアックを備える。アークガイドレール9(後述)に周回移動機構68(後述)を介して移動可能に取り付けられている。第1首振り機構131(後述)及び第2首振り機構132(後述)を備える。X線ヘッド10は、全長が500〜600mm、幅500mm、深さ300mm、重量60〜80kgである。
第1首振り機構131は、X線ヘッド10をアークガイドレール9上で、第1首振り軸S1の周りでR1のように揺動(回転運動)させる機構である。第1首振り軸S1は、X線ヘッド10が首振りしたときの慣性が小さくなるように、X線ヘッド10の慣性中心をほぼ通る軸上又はその近傍に設けられている。
第2首振り機構132は、X線ヘッド10をアークガイドレール9上で、第2首振り軸S2の周りでR2のように揺動(回転運動)させる機構である。第2首振り軸S2は、X線ヘッド10が首振りしたときの慣性が小さくなるように、X線ヘッド10の慣性中心をほぼ通る軸上又はその近傍に設けられている。
アークガイドレール9は、ガイドレール傾動機構28と周回移動機構68とを含む。
アークガイドレール9は、治療用ベッド7−2より上半分の円弧状をなす半円リングを備え、治療用ベッド7−2を跨ぐように設けられている。ガイドレール傾動軸26は、半円の両端及び中心を結ぶY軸方向の軸であり、円の中心はアイソセンタ5aと一致する。このアークガイドレール9は、ガイドレール傾動機構28により傾動可能に支持されている。ガイドレール傾動機構28は、アークガイドレール9をガイドレール傾動軸26の周りに0度(Z軸正方向に直立する位置)〜90度(X軸正方向に横倒しとなる位置)の範囲内で図1のG1に示すように傾ける。すなわち、アークガイドレール9は、アイソセンタ5aを中心とした四分の一球(1/4球殻)を描くように運動する。アークガイドレール9は、例えば、ステンレス鋼のように剛性の大きい材料で造られ、幅200〜400mm、厚み20〜50mm、アイソセンタ5aからの半径800〜1000mmである。
また、周回移動機構68は、図2のH1に示すように、X線ヘッド10をアークガイドレール9に沿って、アークガイドレール9の半円弧上を周回移動させる。ラック・アンド・ピニオン方式やベルト方式を採用することが出来る。
上記の3軸の駆動(G1、H1)により、X線ヘッド10は、アイソセンタ5aを中心とする1/4球殻上でアイソセントリックな動き(X線ヘッド10はアイソセンタ5aを向く)が可能となる。更に、上記の2軸の駆動(R1、R2)により、X線ヘッド10は、1/4球殻上で擬似的にノンアイソセントリックな動き(X線ヘッド10はアイソセンタ5a周辺近傍の3次元の領域5b(図2参照)内の所望の点を向く)が可能となる。この擬似ノンアイソセントリック動作は、X線ヘッド10の慣性中心周りの首振り運動であるため、アイソセントリック動作と比較して各段に素早い動きを行うことが出来る。擬似ノンアイソセントリックな高応答性の迅速な追尾モーションにより、例えば心鼓動等の早い動きに対してもヘッド照準を高応答かつ精密に追従させることが出来る。
マイクロ波発生装置70は、クライストロンを含み、導波路に関わるサーキュレータ21及びダミーロード22を有し、従動型導波管系11を介して、X線ヘッド10へ電子加速用のマイクロ波を供給する。ここでは、Cバンド(5.6GHz)のマイクロ波を供給する。
従動導波管系11は、マイクロ波発生装置70で発生したマイクロ波を、X線ヘッド10へ供給する導波路である。関節部14a、リンクアーム12、関節部14b、リンクアーム13、関節部14c、リンクアーム15、関節部16、X線ヘッド10を互いに連結してリンク機構を形成している。関節部14aのみがY軸方向の軸の周りに回転可能であり、関節部14b、関節部14c、関節部16は、X軸方向の軸の周りに回転可能である。なお、リンク先端のX線ヘッド10は、周回移動機構68により、アークガイドレール9に沿ってスライドし、また、第1首振り機構131により関節部16周りに首振りされる。
そして、関節部14a、14b、14c及び16は、マイクロ波を軸回転で伝えるロータリRFカプラ50(後述)を含む。リンクアーム12、13及び15は、導波管51(後述)を含み、関節部14a〜14c、16により、電磁気的に連通している。マイクロ波発生装置70で発生したマイクロ波は、関節部14a−リンクアーム12−関節部14b−リンクアーム13−関節部14c−リンクアーム15−関節部16を介して、X線ヘッド10へ供給される。
リアルタイム・イメージャ30は、X線CT検査装置である。X線CT検査装置は、被検体4の治療野5に弱いファンビームX線である診断用X線3bを360度全周にわたるタ方面から次々に照射して、その透過像を検出し、検出データを画像処理することによりコンピュータ画面上に治療野5の3次元断層診断画像を表示させる。リアルタイム・イメージャ30は、システム制御装置80により制御される。
リアルタイム・イメージャ30は、一般のX線CTを使用できる。リアルタイム・イメージャ30は、図1に示すイメージャ傾斜機構20により所定の角度に傾斜(例えば、垂直軸に対して20度〜30度の傾き)した姿勢で支持されている。イメージャ傾斜機構20を駆動させると、リアルタイム・イメージャ30は、軸周りに傾動(図1中、K1で表示)し、診断用X線3bの照射角度が変えられるようになっている。なお、リアルタイム・イメージャ30とアークガイドレール9とは、機械的に密に結合されており、共通の座標基準を持つ。
リアルタイム・イメージャ30は、アークガイドレール9及びX線ヘッド10が干渉しないように制御される。イメージャとして、通常のX線カメラを用いる場合には、必要に応じて、小型の金プレートを照射野の付近に埋め込んでマーカとしてこれを基準に照射野を標識する。
診断用スペースとしての中央開口を持つドーナッツ状真空槽を具備し、この診断用スペースに被検体としての患者4が治療用ベッド7−2と共に出し入れされる。真空槽の内部は図示しない排気ポートを介して真空ポンプにより真空排気される。
真空槽内には、外周寄りの同心円上に配列された複数の診断用X線発生ユニットと、これらに対応して内周寄りの同心円状に配列された複数のセンサアレイとが、それぞれ設けられている。これらの診断用X線発生ユニットとセンサアレイとはX軸方向にシフトして配列され、診断用X線3bは真空槽の半径に対して前傾する方向に扇状に照射されるようになっている。このため、扇状の診断用X線3bは、X線照射側(上側)のセンサアレイに遮られることなく、診断用スペースの被検体4を透過して、反対側(下側)のセンサアレイで検出することが出来る。
更に、真空槽には、ビームリミッタ、電子銃駆動回路、画像信号ディジタイザなどがそれぞれ適所に配置されている。診断用X線発生ユニットから放射された扇状の診断用X線3bは、図示しないコリメータにより絞られ、更にビームリミッタにより照射位置での幅に規定され、被検体4を透過した後にセンサアレイにより検出される。
センサアレイは、被検体4を透過した診断用X線3bを受信(受光)する。被検体4が配置される診断用スペースを取り囲む円周上に稠密に固定して配置され、多数の超高感度CdTeセンサを備え、0.5mmの分解能を有している。検査時における1ショットの撮像幅は80mmである。また、診断用X線3bの照射時間は、1ショット当たり0.0025〜0.01秒である。
センサアレイで検出されたX線透過データは、透過X線量に比例した電流信号に変換され、プリアンプ、メインアンプを介して画像信号ディジタイザ及びデータ収録装置に送られて、診断画像データとして収録される。診断用X線3bによる撮像、データ収録等は、システム制御装置80により制御される。収録された診断画像データは、データ収録装置からイメージャ信号処理装置31(図9参照)へ出力され、イメージャ信号処理装置31でデータ処理される。処理されたデータは、患部5のX線CT診断画像としてシステム制御装置80のディスプレイ上に再生表示される。
一方、リアルタイム・イメージャ30のX線発生制御装置の出力側には電源及び診断用X線発生ユニット内のアノード、カソード、ゲートアレイのグリット電極がそれぞれ接続されている。システム制御装置80からX線発生指令信号がX線発生制御装置に向けて出力されると、その指令に基づいて、X線発生制御装置は、電源から電子銃駆動回路への給電動作を制御すると共に、ゲートアレイの中から撮影部位に適したグリット電極を選択する。これに応じて診断用X線発生ユニット内のいずれかのカソードから電子線が放射され、選択したグリット電極に印加したマイナスのバイアス電圧が解除されてゼロ電位となり、電子線がグリット電極の孔を通過してアノードに入射する。アノードに電子線が入射すると、アノードから2次X線が発生し、窓に取り付けられたコリメータを介して、患者4に向けて扇状の治療用X線3bが放射される。
リアルタイム・イメージャ30は、X線CT検査装置である必要はなく、X線源とそれに対向するセンサアレイの組であっても良い。それを示しているのが、図23である。
図23は、本発明の放射線治療装置の第1の実施の形態の他の構成を示す斜視図である。図23は、図1〜図3に比較すると、リアルタイム・イメージャ30の構成が異なる。
このリアルタイム・イメージャ30は、回転駆動機構95、保持フレーム96A、96B、通常のX線カメラを構成する2組のX線源97A、97B及びセンサアレイ98A、98Bのセットを具備する。
保持フレーム96A、96Bは、それぞれ、その一端に通常のX線カメラを構成するX線源97A、97Bを、他端にセンサアレイ98A、98Bを設けられている。保持フレーム96A、96Bは、中心部を回転駆動機構95に取り付けられている。
センサアレイ98Aは、X線ヘッド10のY軸方向の一方側の近傍に配置されている。そのセンサ側平面の中央部からの垂線がアイソセンタ5aを向き、その延長線上にX線源97Aが配置される。同様に、センサアレイ98Bは、X線ヘッド10のY軸方向の他方側の近傍に配置されている。そのセンサ側平面の中央部からの垂線がアイソセンタ5aを向き、その延長線上にX線源97Bが配置される。
回転駆動機構95は、2組のX線源97A、97B及び、センサアレイ98A、98Bのセットが所望の位置に来るように、アイソセンタ5aを通りX軸と平行なリアルタイム・イメージャ回転軸Qを中心として保持フレーム96A、96Bを回転する。
2組のX線源97A、97B及び、98Bのセットは、互いに所定の角度を保持するように制御される。所定の角度は、センサアレイ98A又はセンサアレイ98B−アイソセンタ5a−X線ヘッド10の成す角は、60度〜20度である。より好ましくは、45度〜30度である。これは、X線ヘッド10、X線源97A及びX線源97Bが、相互に影響を及ぼし合わずに、それぞれが正確に動作し、十分な精度を有する診断画像も得られる条件に基づいて設定される。
ただし、2組のX線源97A、97B及び、センサアレイ98A、98Bのセットは、X線源−センサアレイのセットの目視線は互いに一致しないようにすれば、それぞれ独立に位置の制御を行なっても良い。
図23の場合、リアルタイム・イメージャ30のX線発生制御装置の出力側には、電源及びX線源97A、97B内のアノード、カソード、グリット電極がそれぞれ接続されている。システム制御装置80からX線発生指令信号がX線発生制御装置に向けて出力されると、その指令に基づいて、X線発生制御装置は、電源から電子銃駆動回路への給電動作を制御すると共に、回転駆動機構95を動作して、X線ヘッド10との位置関係から最適な場所へ2組のX線源−センサアレイのセットを移動させる。これに応じてX線源97A、98B内のカソードから電子線が放射され、グリット電極に印加したマイナスのバイアス電圧が解除されてゼロ電位となり、電子線がグリット電極の孔を通過してアノードに入射する。アノードに電子線が入射すると、アノードから2次X線が発生し、窓に取り付けられたコリメータを介して、患者4に向けて扇状の治療用X線3bが放射される。
X線源97A及びX線源97Bは、図23におけるX線ヘッド10−アイソセンタ5aを結ぶ直線を挟んで互いに反対の側に確実にある。センサアレイ98A及びセンサアレイ98Bも、同様である。これにより、患者4の体内における各部位の動きを迅速かつ正確に把握することが出来る。
また、センサアレイ98A、98Bは、X線ヘッド10側に取り付けられているので、非常に強力なX線である治療用X線3aがセンサアレイ98A、98Bに入射することがない。
図1に示すSAD(Source Axis Distance)は、アイソセンタ5aからX線ヘッド10内のターゲット121(後述)までの距離に相当する。本実施例では、基準となるSADを80〜100cmに設定している。
次に、図4及び図5を参照しながらX線ヘッド10について詳細に説明する。
図4は、本発明の放射線治療装置に適用されるX線ヘッド10の構成を示す図である。図4(a)は、全体図であり、図4(b)は、図4(a)のAA断面図、図4(c)は、BB断面図である。
X線ヘッド10は、4MeV〜10MeVの電子エネルギを有する治療用X線3aを発生する小型の電子リニアックを備える。アイソセンタ5aを中心とする上半後部の1/4球殻の範囲内で3次元移動して、多方向から放射線を照射できるように、アークガイドレール9に可動支持されている。それと共に、従動型導波管系11のロータリRFカプラ16に首振り可能に連結されている。
X線ヘッド10は、ヘッドカバー101でX線ヘッド10の本体部が覆われ、本体部の先端側に放射線を放射するための出射部120が取り付けられている。ヘッド本体部を覆うヘッドカバー101内には、電気回路/冷却水回路116、加速管110、RF窓52、導波管51、ロータリRFカプラの一部50B、排気管107、イオンポンプ112、ターゲット排気室119、ターゲット121、冷却板122が設けられている。
加速管110の尾部の絶縁硝子103から外部電源に接続されたケーブル(図示されず)がヘッドカバー101内に導入され、電子銃104のカソード105に接続されている。このカソード105と向き合ってアノード106が配置されている。電子銃104の電源はシステム制御装置80により制御される。
カソード105とアノード106との間はイオンポンプ112に連通する排気管107により排気される。排気される空間は、電子銃104から加速管110へ続き、更に加速管110から出射部120へ続いている。イオンポンプ112は、加速管110に直結しているため、加速管110の真空度を常に高真空に保つことが出来、安定した電子線を、安定的に加速することが可能である。そして、それにより、治療用X線3aを安定的に出力することが可能となる。
絶縁硝子103から加速管110の先端までの長さは約360mmである。この大きさは、従来用いられている加速管の1/3程度に大幅に小型化、かつ軽量化されている。これは、従来使用されてるSバンドのマイクロ波ではなく、高周波数(高エネルギー)のCバンド(5.6GHz)のマイクロ波を用いているからである。
図5は、図4(c)の電子銃104及び加速管110近傍の拡大図である。
図5に示すように、電子銃104のアノード106の中央孔は、加速管110のバンチャ空洞109に連通している。加速管110の内部には、更に、電子ビーム通過用の中央孔を有する複数の加速空洞111bが繋がって配置されている。加速管110は、バンチャ空洞109及び複数の加速空洞111bの中央孔に、電子銃104から出射された電子線を通過させながら加速させ、高エネルギの電子ビームとして、X線ターゲット121に衝突させる。加速空洞111bは、サイドカップルキャビティ111aを介して左右一対の側方排気管108にそれぞれ連通している。左右一対の側方排気管108は、排気管107経由でイオンポンプ112に接続されて真空排気される。すなわち、加速管110は、側方排気管108を介して、イオンポンプ112により真空排気される。
加速管110には、導波管51が連通している。導波管51は、セラミック製のRF窓52及びロータリRFカプラ50A、50B(−従動導波管系11−)を経由してマイクロ波発生装置70に連通している。RF窓52は、導波管51内に封入されたSFガスの漏洩を防ぐとともに、マイクロ波を加速管110へ導入させる入口である。マイクロ波発生装置70は、出力安定性に優れたクライストロン方式のものである。マイクロ波発生装置70の電源回路は、システム制御装置80に接続されている。
出射部120は、ヘッドカバー101で覆われたX線ヘッド10の本体部の先端に設けられている。X線ターゲット121、ターゲット冷却板122、1次コリメータ123、フラットニングフィルタ124を備える。電子銃104から加速管110を経て、フラットニングフィルタ124に至るまでは電子ビームの光軸に沿って直列に並んでいる。そして、加速された電子線は、ターゲット排気室119を通って出射部120のターゲット121に入射する。
ターゲット121は、高エネルギの加速電子の入射により、制動輻射X線を出射する。制動X線の放射時に発生する熱による熱損傷を受けないように、ターゲット冷却板122が取り付けられている。ターゲット121には、タングステン、タンタル等の高融点金属単体又はこれらの合金を用いる。
1次コリメータ123は、タングステンなどのような放射線に対する遮蔽性に優れ、かつ熱中性子の発生の少ない材料でつくられている。ターゲット121からのX線を、所定のビーム幅に絞ってフラットニングフィルタ124に導く。
フラットニングフィルタ124は、ターゲット121から出射されるX線の強度を平均化して均一なドーズ分布を持つ治療用X線3aとする。
更に、出射部120の先端側には2次コリメータ125及び線量計測用の電離箱126が取り付けられている。2次コリメータ125は、治療用のX線3aが透過できないタングステンなどのような遮蔽性の高い材料で作られている。フラットニングフィルタ124からのX線を所定のビーム幅に絞った治療用X線3aを、電離箱126に導く。この2次コリメータ125は、1次コリメータ123の端面部に着脱可能にねじ込まれている。
電離箱126は、通過するX線の線量を計測する。2次コリメータ125の先端に取り付けられ、所定の成分のガスが封入されている。そして、放電電荷を検出する検出回路(図示されず)が接続されている。この検出回路はシステム制御装置80の入力側に接続されている。システム制御装置80は、線量計測用電離箱126の入力信号に基づいてX線ヘッド10から出射されるX線の線量を算出し、患者4が受ける治療用ドーズデータとしてメモリに保存するようになっている。
本発明の放射線治療装置6では、X線ヘッド10は、全長が500〜600mm、幅500mm、深さ300mmと小さく、重量60〜80kgと軽量化もされていながら、高いエネルギーである4MeV〜10MeVの電子エネルギを有する治療用X線3aを発生することが可能である。これは、高周波数(高エネルギー)のCバンド(5.6GHz)のマイクロ波を用いているため加速管110が小型軽量であること、加速管110が小さいため電子線を偏向させる偏向磁石及びその関連機器が不要であること、マイクロ波を発生させる装置(マイクロ波発生装置70)をX線ヘッド10の外側に配置していること、などの理由による。すなわち、全体の重量が軽量化されていること、及び、全体の大きさが小型化されていることで、X線ヘッド10を少ない力で、俊敏かつ迅速に所望の場所へ移動させることが可能となる。
また、更に高周波数のXバンドのマイクロ波を用いて加速可能な加速管を用いれば、更に小型・軽量化することが可能である。その場合、マイクロ波の周波数に合わせて各機器の設計を変更する(例示:従動導波管系11の各構成の寸法や、加速管110の加速空洞111b等の寸法を変更する)することにより、実施可能である。
なお、本実施例の装置では、上半後部の1/4球殻からの放射線の照射が可能であるが、非磁気型の精密検査装置を更に小型化し、これを治療用照射ヘッドの側に内包できるようにユニット化することにより、更に上半球全体からの放射線の照射が可能である。
次に、図6〜図8を参照して、X線ヘッド10の2軸の首振り機構について詳しく説明する。
図6は、支持フレーム102に支持されたX線ヘッド10を示す斜視図である。
図6に示すように、X線ヘッド10のヘッドカバー101は、ジンバル構造を有する支持フレーム102に支持されている。支持フレーム102は、X線ヘッド10の慣性中心を含む第1首振り軸S1及び第2首振り軸S2が通る位置座標に取り付けられている。そして、第1首振り機構131により、第1首振り軸S1のまわりをR1のように揺動する。同様に、第2首振り機構132により、第2首振り軸S2のまわりをR2のように揺動する。
図7は、支持フレームの2軸の首振り機構の構成を示す図である。図7(a)は全体、図7(b)はS1首振り駆動用サーボモータ131b、図7(c)は、S2首振り駆動用サーボモータ132b、図7(d)は、一対のロータリRFカプラ50Aと50Bを示す。
図7(a)に示すように、支持フレーム102には、従動型導波管系11のロータリRFカプラ16、及び、S1首振り駆動用サーボモータ131bが、第1首振り軸S1に沿って、対向する2辺にそれぞれ取り付けられている。同様に、一対のロータリRFカプラ50Aと50B、及び、S2首振り駆動用サーボモータ132bが、第2首振り軸S2に沿って、前述の2辺と異なる対向する2辺にそれぞれ取り付けられている。
図7(a)及び(b)に示すように、従動型導波管系11のロータリRFカプラ16は、支持フレーム102の一方の側の長辺の中央に取り付けられ、これと向き合うようにS1首振り駆動用サーボモータ131bの駆動軸131aが第1首振り軸S1と重なるようにフレーム102の対向長辺の中央に取り付けられている。そして、S1首振り駆動用サーボモータ131は、アークガイドレール9上のヘッド周回移動機構68に固定支持されている。サーボモータ駆動軸131aを回転駆動させると、第1首振り軸S1まわりにX線ヘッド10がR1のように首振りする。
図7(a)、(c)及び(d)に示すように、一対のロータリRFカプラ50A、50Bは支持フレーム102の一方の側の短辺の中央に取り付けられ、これと向き合うようにS2首振り駆動用サーボモータ132bの駆動軸132aが第2首振り軸S2と重なるようにフレーム102の対向短辺の中央に取り付けられている。そして、S2首振り駆動用サーボモータ132bの本体は、支持フレーム側のブラケット102aに固定支持され、駆動軸132aは、軸受133を介して支持フレーム102に回転可能に支持されている。サーボモータ駆動軸132aを回転駆動させると、図7(c)に示すように、S2ドライブ軸周りにX線ヘッド10が首振りする。
図7(a)及び(d)に示すように、従動型導波管系11の各リンクアーム13、15内には、導波管51が設けられ、各関節部14、16内には、ロータリRFカプラ50が設けられ、更に一対のロータリRFカプラ50A、50Bを通って、X線ヘッド10内の加速管110にマイクロ波が導入されるようになっている。
次に、図8〜図10を参照して、マイクロ波を伝達する導波路の関節部分であるロータリRFカプラについて説明する。
図8は、ロータリRFカプラ50を内部に有する関節部の構成を示す図である。図8では、関節部14cを代表として示しているが、関節部14a、関節部14b、関節部16、一対のロータリRFカプラ50A、50Bについても同様である。
図8に示すように、リンクアーム13、15の中には、導波管51が設けられ、関節部14a〜14c、16内のロータリRFカプラ50により、導波管51が電磁気的に連通している。
図9は、図8で示すロータリRFカプラ50の構成の詳細を示す斜視図である。
図9に示すように、ロータリRFカプラ50は、フランジ継手53、54により、導波管51の各々に接続されている。そして、ロータリRFカプラ50は、導波路55aの加速用のマイクロ波を軸回転で導波路55bへ伝える。
図10(a)は、図9のロータリRFカプラ50の詳細を示す断面図である。図10(b)は、ロータリRFカプラ50内のマイクロ波のモードの一例を示す。
図10(a)に示すように、導波管51の導波路55a、55bは、ロータリRFカプラ50の回転部材56、57、軸受け58、λ/4波長チョーク59に取り囲まれた回転スペースに連通し、この中を図10(b)に例示するような管内モード(電気力線2a(2b))でマイクロ波が導かれる。このようなロータリRFカプラ50と導波管51との組合せにより、地上に固定されたクライストロン等のマイクロ波発生装置70から、移動するX線ヘッド10へ加速用のマイクロ波を円滑に供給することが出来る。
次に、本発明の放射線治療装置の実施の形態の制御システムについて説明する。
図11は、本発明の放射線治療装置の実施の形態の制御システムを示すブロック図である。
本実施例の制御システムは、治療用ベッドシステム7、X線ヘッドシステム8、リアルタイムイメージャ30、イメージャ信号処理装置31、マイクロ波発生装置70、システム制御装置80、システムユーティリティ90を備える。実質的にはシステム制御装置80が全体を統括して制御するシステム構成となる。
システム制御装置80は、システム制御計算機を備え、コンピュータプログラムとしてのシステム管理アルゴリズム、画像追尾アルゴリズム、治療計画アルゴリズム、治療管理アルゴリズム、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)、インターロックアルゴリズムを含み、治療計画データベース、トレンド記録データベース、治療データベースを搭載している。また、システムモニタ(ディスプレイ)及びBITを含み、これを中心として他のシステムブロックがそれぞれ接続され、入出力信号のやりとりがなされる。
治療計画データベースは、医師が立てる治療計画に関する情報としての治療計画情報を格納している。治療計画情報は術前に行われる種々の検査に基づくものである。治療計画情報は、患者属性情報、患者画像情報、吸収線量情報、治療線量情報、患部位置情報等を互いに関連付けている。
ただし、患者属性情報は、患者4の氏名、生年月日等を示す。患者画像情報は、患者4のX線断層画像を示す。吸収線量情報は、患部5に対する放射線(X線)の吸収線量、その照射方法(回数、1回の吸収線量、照射方向(ルート))等を示す吸収線量設定に関する。治療線量情報は、患部5に対する放射線(X線)の治療線量、その照射方法(回数、1回の治療線量、照射方向(ルート))等を示す治療線量設定に関する。患部位置情報は、患部5の位置に関する。患部5の位置は、後述の定義領域5−1であっても良い。
トレンド記録データベースは、照射治療の実績に関する照射実績情報を格納している。照射実績情報は、治療の際に実際に照射した放射線(X線)に関するものである。照射実績情報は、患者属性情報、積算治療線量、積算吸収線量、照射方向(ポータル数)毎の治療線量、推定吸収量、目標座標(患部5における照射目標の座標)及び機械座標(実際に照射を行った照射野5’の座標)、等を互いに関連付けている。
治療データベースは、物質の種類、物質の厚みと放射線(X線)の吸収量との関係を示す放射線吸収量曲線、等を互いに関連付けて格納している。
システム管理アルゴリズムは、各アルゴリズム、GUI、システムモニタ(ディスプレイ)及びBIT等のシステム制御装置80全体を統括制御する。
治療計画アルゴリズムは、治療計画データベース(患者4のX線断層画像、吸収線量情報)と治療データベース(物質毎の放射線吸収量曲線)とに基づいて、治療線量情報(照射方向(ルート)毎のX線の治療線量、積算の治療線量)等を算出する。そして、ディスプレイに表示し、医師の確認を受ける。医師は、必要に応じて、照射方向やX線の吸収線量等を変化させて、所望の治療線量情報となるようにする。医師の確認後、治療計画データベースへ格納する。
治療管理アルゴリズムは、治療計画データベースの治療計画情報及び/又は画像追尾アルゴリズムからのX線ヘッド10の首振り量に基づいて、X線ヘッド10が所定の方向へ向くようにX線ヘッドシステム8を制御する。
また、治療中にイメージャ信号処理装置31、X線ヘッドシステム8、画像追尾アルゴリズム等から得られる照射実績情報をトレンド記録データベースへ格納する。
画像追尾アルゴリズムは、イメージャ信号処理装置31から得られる追尾用画像データに基づいて、患部5の座標を算出する。また、X線ヘッドシステム8から得られる各種データに基づいて、X線ヘッド10の照射野5’の座標を求める。そして、患部5の座標と、照射野5’の座標とに基づいて、X線ヘッド10の首振り量を算出する。
インターロックアルゴリズムは、所定の条件が満たされた場合において、治療用X線3aや診断用X線3bを停止させる。所定の条件は、緊急停止ボタンが押された場合、照射野5’と患部5とが予め設定された距離以上に離れた場合、患者4に対する治療線量及び吸収線量の少なくとも一方が、それぞれに対して予め設定された許容値を超えた場合、治療用X線3aを照射する際に診断用X線3bを停止する場合、診断用X線3bを照射する際に治療用X線3aを停止する場合、等である。
リアルタイムイメージャ30で検出されたX線透過データは、イメージャ信号処理装置31内の画像再構成アルゴリズムにより診断画像に再構成され、システム制御装置80に送信される。これにより画像診断が治療中にリアルタイムで生成され、医師はシステム制御装置80のコンピュータディスプレイ上に表示された診断画像を観ながら治療を行うことが出来る。
マイクロ波発生装置70は、クライストロンモジュレータ・アンド・リニアックシステム制御装置、クライストロン及びRFドライバを具備している。クライストロンは、従動型導波管系11を介して、X線ヘッド10に接続され、加速管110にマイクロ波を供給する供給源である。
X線ヘッドシステム8は、X線ヘッド10、アイソセントリック駆動機構(アークガイドレール9、ガイドレール傾動機構28、ヘッド周回移動機構68を含む)、及び、首振り駆動機構(第1首振り機構131、第2首振り機構132及びロータリRFカプラ50を含む)を備える。アイソセントリック駆動機構及び首振り駆動機構は、それぞれに対応した各ドライバ(アイソセントリック駆動ドライバ及び首振り駆動ドライバ)を介して、システム制御部80に接続され、アイソセントリック照射時におけるX線ヘッド10のヘッド周回駆動機構68及び擬似アイソセントリック照射時におけるX線ヘッド10の2軸首振り駆動がそれぞれ制御される。
次に、本発明である放射線治療装置の第1の実施の形態の動作について、添付図面を参照して説明する。
まず、本発明である放射線治療装置の第1の実施の形態の動作における、位置較正について説明する。
図12は、放射線治療装置6の位置較正を説明する図である。図12(a)は正面図、図12(b)は側面図を示す。図1〜図3に示す構成(説明省略)の他、治療用ベッド7−2上にCCDカメラ60が配設されている。
CCDカメラ60は、その受光面の中心部がアイソセンタ5aと重なり、受光面が水平となるように設置される。CCDカメラ60は、レーザ強度分析器(図示されず)の接続されている。
X線ヘッド10には、レーザ発信器(図示されず、例示:低出力小型のHe−Neレーザなど)が、放射されるX線と同軸となるように設置される。
次に、位置較正の方法について説明する。
(1)ステップS1−1
図12の状態において、X線ヘッド10のレーザ発信器は、CCDカメラ60へレーザを出力する。
(2)ステップS1−2
CCDカメラ60は、レーザを受光する。そして、受光結果をレーザ強度分析器(図示されず)へ出力する。
(3)ステップS1−3
レーザ強度分析器(図示されず)は、レーザの強度分布を検出する。そして、アイソセンタ5a(=CCDカメラ60の受光面の中心)と、レーザ強度のピーク位置との変位(X軸方向、Y軸方向、Z軸方向を算出する。
(4)ステップS1−4
算出した変位を補正値としてシステム制御装置80の記憶部(図示されず)へ格納する。
上記位置較正の方法により、非常に簡単な方法で短時間にアークガイドレール9のような大きな機械工作物における、工作時の歪み、自重等によるたわみ、取り付け時の応力等による位置ずれを精度良く補正することができ、位置精度を向上させることが可能となる。本実施例の場合、位置分解能を20μm程度にすることが可能となった。
このような位置較正は、放射線治療装置6の設置時及び定期点検時に実施する。ただし、所定の使用回数毎、放射線治療毎に行っても良い。
次に、本発明の放射線治療装置の実施の形態の動作における、各動作の時間のタイミングについて説明する。
図13は、本発明の放射線治療装置の実施の形態の動作におけるタイミングチャートである。図13(a)は、診断画像を処理する動作のタイミング、図13(b)は、処理後の診断画像に基づく画像追尾計算及びX線ヘッド10の首振り動作のタイミング、そして、図13(c)は、治療X線の照射のタイミングをそれぞれ示している。
(0)時間t0以前
まず、放射線治療装置6のメインスイッチをONにすると、治療用ベッドシステム7、X線ヘッドシステム8、リアルタイム・イメージャ30、マイクロ波発生装置70、システム制御装置80、システムユーティリティ90の電源がそれぞれ待機状態となる。治療用ベッドシステム7が作動して、患者4が治療用ベッド7−2とともに、治療エリア内に移動し、リアルタイム・イメージャ30を作動させて患部5が治療装置のアイソセンタ5aに一致するように治療用ベッド7−2を動かして位置合わせをする。このアイソセントリック位置合わせ完了後、リアルタイム・イメージャ30によるリアルタイム画像診断とX線ヘッド10による放射線治療とを開始する。
(1)ステップS2−1:時間t0〜t1
通常X線のカメラ(リアルタイム・イメージャ30)は、診断用X線発生ユニットから診断用X線3bを照射野5’に照射する。そして、センサアレイで、そのX線透過データを診断画像データとして検出する。被爆を最小限とするため、診断用X線3bの照射時間は、t0〜t1に限定する。
(2)ステップS2−2:時間t1〜t2
検出された診断画像データは、透過X線量に比例した電流信号に変換され、プリアンプ、メインアンプを介して画像信号ディジタイザ及びデータ収録装置に取り込まれる。
(3)ステップS2−3:時間t2〜t3
収録された診断画像データは、データ収録装置からイメージャ信号処理装置31へ出力される。そして、イメージャ信号処理装置31の画像再構成アルゴリズムを用いて演算処理され、追尾用画像データに変換される。追尾用画像データは、放射線治療装置6の座標系の各座標点(Xi、Yi、Zi)、(i=1〜n:nはデータ数)での診断画像を示すデータである。追尾用画像データは、システム制御装置80へ出力される。
追尾用画像データは、患部5の(X線CT)診断画像としてシステム制御装置80のディスプレイ上に再生表示される。
リアルタイム・イメージャ30及びイメージャ信号処理装置31は、時間t3後、再び時間t0〜t3のプロセスを繰り返す。図13中、時間t0〜t3のプロセス=時間t10〜t13、時間t20〜t23…のプロセスである。
治療用X線3aの直接線、漏洩線及び散乱線が、リアルタイム・イメージャ30のセンサアレイ(検出器)に影響を与えないようにするため、少なくとも診断用X線3bを照射している時間t0〜t1においては、治療用X線3aが照射されないように、X線ヘッド10はインターロックされている。
これらの診断画像処理(ステップS2−1〜S2−3)にかかる合計時間t0〜t3は、0.01秒である。すなわち、診断画像処理の1サイクル時間は、0.01秒である。これは、心鼓動等の速い動きに追従する上では充分なサンプルレートである。
(4)ステップS2−4:時間t3〜t4
システム制御装置80の画像追尾アルゴリズムを用いて、以下の画像追尾計算を行なう。
追尾用画像データに基づいて、患部5の座標(放射線治療装置6の座標系での座標点(X、Y、Z))を抽出する。一方、ガイドレール傾動機構28、ヘッド周回移動機構68、第1首振り機構131及び第2首振り機構132の位置(座標)、回転角等に基づいて、現在のX線ヘッド10の照射野5’の座標(放射線治療装置6の座標系での座標点(x、y、z))を算出する。そして、▲1▼2点間の距離L=|(X、Y、Z)−(x、y、z)|が予め設定された値L02以下である場合、首振りをしないこととし、▲2▼距離Lが予め設定された値L01以上である場合、首振り量をθとし、▲3▼L02<距離L<L01の場合、患部5の座標と照射野5’の座標とに基づいて、X線ヘッド10の首振り量(θ1、θ2)を算出する。首振り量θは、例えば、距離L01分だけ患部5の座標の方向へ向く角度である。
ただし、X線ヘッド10の首振り量(θ1、θ2)は、S1首振りドライブ軸周りの微小変位角(首振り角)θ1(回転方向、回転角度の大きさ)及びS2首振りドライブ軸周りの微小変位角(首振り角)θ2(回転方向、回転角度の大きさ)である。
01は、時間t4〜t5の間にX線ヘッド10が首振り可能な最大距離である。また、L02は、患部5の座標点(X、Y、Z)及び照射野5’の座標点(x、y、z)の算出の際に見込まれる誤差の値である。
この患部5の移動(運動)の状態(座標点(X、Y、Z))は、システム制御装置80のディスプレイ上に表示される。ただし、患部5だけでなく、その周辺の領域(例示:患部5を含む輪郭線5−2(後述))を同様に示しても良い。
(5)ステップS2−5:時間t4〜t5
算出されたX線ヘッド10の首振り量(θ1、θ2)に基づいて、システム制御装置80の治療管理アルゴリズムにより、X線ヘッド10の首振り量(θ1、θ2)を示す首振り駆動信号が、X線ヘッドシステム8へ出力される。
首振り駆動信号に基づいて、X線ヘッドシステム8のX線ヘッド首振り駆動ドライバにより、第1首振り機構131及び第2首振り機構132が駆動され、X線ヘッド10が所望の方向へ向く。
システム制御装置80は、時間t5の後の時間t13から、再び時間t3〜t5のプロセスを繰り返す。図13中では、時間t3〜t5のプロセス=時間t13〜t15、時間t23〜t25…のプロセスである。
これらの画像追尾計算及びX線ヘッド首振り(ステップS2−4〜S2−5)にかかる合計時間t3〜t5は、0.01秒である。すなわち、画像追尾計算及びX線ヘッド首振りの1サイクル時間は、0.01秒である。これは、心鼓動等の速い動きに追従する上では充分なレートである。
第1首振り機構131のS1首振り駆動用サーボモータ131b、及び、第2首振り機構132のS2首振り駆動用サーボモータ132bを駆動させている時間t4〜t5には、首振り角の誤動作の可能性があるため、治療用X線3aが照射されないように、X線ヘッド10はインターロックされ、安全性を確保するようにしている。
(6)ステップS2−6:時間t5〜t6
システム制御装置80のシステム管理アルゴリズムを用いて、時間t5に治療用X線3aの照射を指示ずる信号としての治療X線照射信号がX線ヘッド10へ出力される。X線ヘッド10のインターロックが解除され、患部5への治療用X線3aの照射が開始される。治療用X線3aの照射時間t5〜t6は、0.0025〜0.01秒である。照射のデューティは、約50%である。
システム制御装置80は、時間t6の後の時間t15から、再び時間t5〜t6のプロセスを繰り返す。図13中では、時間t5〜t6のプロセス=時間t15〜t16、時間t25〜t26…のプロセスである。
この治療X線照射(ステップS2−6)にかかる合計時間t5〜t6は、0.01秒である。すなわち、治療X線照射の1サイクル時間は、0.01秒である。これは、心鼓動等の速い動きに追従する上では充分なレートである。
ここで、X線ヘッド10を首振りしながら治療X線3aを照射する様子について、図面を参照して更に説明する。
図14は、X線ヘッド10による放射線治療の様子を示す斜視図である。X線ヘッド10は、患部5へX線を照射する。
図15及び図16は、X線ヘッド10を首振りしながら治療X線3aを照射する様子を説明する図である。図15は、図14におけるA−A断面、図16は、図14におけるB−B断面である。
照射野の移動に追従して照射するには、システム制御装置80は、上記時間t3〜t4において、算出された患部5の位置(座標(X、Y、Z))と、現在のX線ヘッド10の照射野5’の座標(x、y、z))とに基づいて、X軸方向及びY軸方向における患部5の照射野5’からのシフト量DV1、DV2を算出する。そして、シフト量DV1、DV2に基づいて、所定の計算式を用いて、第1首振りドライブ軸S1及び第2首振りドライブ軸S2周りの移動による変位角θ1及びθ2をそれぞれ求める。
上記時間t5〜t6において、X線ヘッド10を第1首振りドライブ軸S1の周りに変位角θ1、第2首振りドライブ軸S2の周りに変位角θ2だけ首振りさせる。そして、首振りを停止させると同時に、X線ヘッド10から治療用X線3aを出射する。
以上のステップS2−1〜ステップS2−6により、頚部以下の呼吸や心鼓動、蠕動や膀胱内の尿量等、臓器の運動や状態の影響を受けて動く腫瘍等の患部5に対して、X線ヘッド10の照準が迅速かつ高応答に追従し、放射線(X線)を高精度に照射することが可能となる。すなわち、診断画像の処理時間を含めて0.03秒以内にX線ヘッド10を首振り動作させ、放射線(X線)を照射させることが出来、照射野(患部)の動きに対して迅速に追随させることが出来る。
上記プロセスでは、ステップS2−4:時間t3〜t4において、ステップS2−5でX線ヘッド10に首振りさせる角度を所定の大きさに制限している。これは、首振り角度が大きくなると、首振りにかかる時間が長くなり、その間に患部5が更に移動してしまう。その結果として、X線ヘッド10の照射野5’の座標点(x、y、z)が、患部5の座標点(X、Y、Z)の位置から大きくずれてしまうからである。
X線ヘッド10が追尾する患部5の早い動きは、呼吸及び心鼓動によるものである。この場合、患部5は、概ね同じ領域内(ただし、経路は必ずしも同じではない)で移動している。従って、一度、X線ヘッド10の照射野5’の座標点(x、y、z)と患部5の座標点(X、Y、Z)とが完全に一致しない場合があっても、その後一致させることは可能である。
診断画像データの取得や画像追尾計算に異常が生じた場合には、その時点で治療用X線3aの照射にインターロックをかけて照射を停止させ、安全性を確保する。本装置では、X線ヘッド10の首振り、及び位置決めが正常に行われたことを確認してから治療用X線3aの照射がなされるように設計されている。
そして、照射野5’の座標点(x、y、z)と患部5の座標点(X、Y、Z)とのずれが、予め設定された値以上の場合、そのサイクルでは、ステップS2−6(時間t5〜t6)での治療用X線3aの照射を行なわない。
また、システム制御装置80は、必要に応じて、ヘッド周回移動機構68、傾斜機構28及び治療用ベットシステム7を移動して、患部5にX線ヘッド10の照準を合わせようにすることも可能である。
すなわち、システム制御装置80は、時間t3〜t4において、患部5の座標と照射野5’の座標とに基づいて、X線ヘッド10の首振り量(第1首振り機構131及び第2首振り機構132用)及び移動量(ヘッド周回移動機構68、傾斜機構28及び治療用ベットシステム7用)を算出する。次に、時間t4〜t5において、X線ヘッド10の首振り量及び移動量をX線ヘッドシステム8へ出力する。そして、第1首振り機構131、第2首振り機構132、ヘッド周回移動機構68、傾斜機構28及び治療用ベットシステム7を移動して、患部5にX線ヘッド10の照準を合わせる。
治療用X線3aの照射直前、タイミングt10に診断用ビーム3bの照射を開始し、次の診断画像処理サイクルt10t13に移行する。次いで、診断用ビーム3bの照射終了後のタイミングt5にX線ヘッド10のインターロックが解除され治療ビーム3aの照射が開始される。
このようにして、診断画像処理サイクル(図13中、0〜Ta):0.01秒、画像追尾計算サイクル及びX線ヘッド首振りサイクル(図13中、Ta〜Tb):0.01秒、及び、治療X線照射サイクル(図13中、Tb〜Tc):0.01秒の計0.03秒(T0)のサイクルが繰り返される。すなわち、概ね1/30秒毎に正確に放射線照射ヘッドを照射対象へ向けることができ、患部(治療野)が心鼓動のような最も速い動きを有していても、照射対象をリアルタイムに正確に追尾し、放射線を照射することが出来る。
次に、擬似ノンアイソセントリックな治療の手順について説明する。
図17は、擬似ノンアイソセントリックな治療の手順をディスプレイの表示で示すフロー図である。
(1)ステップS3−1
放射線治療においては、医師が治療計画を立てる。その治療計画は術前に行われる種々の検査に基づくものである。それらの治療計画は、治療計画データベースに格納される。
更に、医師は手術中において、本発明の放射線治療装置を用いることにより、患部の病巣を直接的にリアルタイムで画像診断することにより高精度で確実性の高い放射線治療を行いことが出来る。
(2)ステップS3−2
図17(a)に示すように、リアルタイム・イメージャ30及びイメージャ信号処理装置31を用いて患部5及びその近傍領域の診断画像が再構成され、システム制御装置80のディスプレイ上に再生表示される。
診断画像の再構成は、上記ステップS2−1〜ステップS2−3により行われる。ただし、この段階では、ステップS2−4〜ステップS2−6は行なわない。
(3)ステップS3−3
図17(b)に示すように、医師は、ディスプレイ上で患部5の各断面図を確認して、画像追尾のための照射野5’の輪郭線を定義する。ここで、治療開始に先立って、照射野5’のマッピングは終了しており(治療計画データベース)、これを参考に複数のスライスで照射野5’の輪郭を定義する。輪郭で定義された領域は、定義領域5−1であり、定義領域5−1は患部5を含む。定義領域5−1は、治療計画データベースに格納される。
治療計画アルゴリズムは、治療計画データベース(定義領域5−1を含む)と治療データベースとに基づいて、治療線量情報(照射方向(ルート)毎のX線の治療線量、積算の治療線量)等を算出する。そして、ディスプレイに表示し、医師の確認を受ける。医師は、必要に応じて、照射方向やX線の吸収線量等を変化させて、所望の治療線量情報となるようにする。医師の確認後、治療線量情報は、治療計画データベースへ格納する。
(4)ステップS3−4
図17(c)に示すように、システム制御装置80の画像追尾アルゴリズムにより、画像輪郭抽出を行う。すなわち、実際の患部5の診断画像と定義された定義領域5−1の輪郭線とのパターンマッチングを行い、輪郭線5−2として表示する(後述)。そして、画像追尾を開始する。医師は、画像追尾状況を目視で確認する。
画像追尾は、上記ステップS2−4により行われる。従って、上記ステップS2−1〜ステップS2−4が繰り返し行われる。ただし、この段階では、ステップS2−5〜ステップS2−6は行なわない。
(5)ステップS3−5
図17(d)に示すように、画像追尾が安定した後に、医師はマスターアームスイッチ(Master Arm SW)を操作して、X線ヘッドシステム8をARMED状態にする。X線ヘッドシステム8は、照準をクロスヘアラインで照射ボリュームを赤色でディスプレイ上に表示する。そして、画像追尾と同時に、X線ヘッド10の追尾(首振り)も行われる。画像及びX線ヘッド10による追尾が継続しているため、照準及び照射ボリュームは、照射野5’の移動と共に自動的に追従する。
X線ヘッド10の追尾(首振り)は、上記ステップS2−5により行われる。従って、上記ステップS2−1〜ステップS2−5が繰り返し行われる。ただし、この段階では治療用X線3aの放出は行わないので、ステップS2−6は行なわない。
(6)ステップS3−6
図17(e)に示すように、医師のトリガ操作で治療用X線3aの照射を開始する。治療計画の段階で予定の照射時間は決まっており、ディスプレイ上ではカウントダウンが開始される。その一方で、1回の照射の照射時間(ステップS2−6:時間t5〜t6)も決まっている。従って、短時間(時間t5〜t6)の照射を繰り返す間に、カウントが減少する。そして、最終的にゼロになると治療用X線3aは自動的に停止する。治療用X線3aの治療線量は、電離箱126により検出され、治療管理アルゴリズムへ出力される。
治療用X線3aの照射は、上記ステップS2−6により行われる。従って、上記ステップS2−1〜ステップS2−6が繰り返し行われる。
また、治療管理アルゴリズムにより、治療中にイメージャ信号処理装置31、X線ヘッドシステム8、画像追尾アルゴリズム等から得られる照射実績情報(の全部又は一部)が、ディスプレイ上に継続的に表示される。医師は、この照射実績情報(の全部又は一部)を確認しながら、トリガを引きつづけて照射を継続する。照射実績情報は、トレンド記録データベースへ格納する。
システム制御装置80は、診断画像のサンプリング(追尾)、及び、治療用X線3aの照射を高速に交互に続け、画像追尾と治療用X線の照射とをリアルタイムで継続する。カウントダウンがゼロになる前であっても、医師がトリガを離せば、そのタイミングで直ちに治療用X線3aは停止するので、安全性は充分に確保される。
(7)ステップS3−7
図17(f)に示すように、医師はマスターアームスイッチをSAFE位置として、システムを安全な状態にし、X線ヘッド10を次の照射位置へ移動させる。
この段階では、上記ステップS2−1〜ステップS2−3により行われる。そして、ステップS2−4〜ステップS2−6は行なわない。
医師は各ポータルにおける照射終了時と一連の照射終了後に、累積被曝線量の総計にあたるトータルドウズ(Total Dose)を確認する。すなわち、治療管理アルゴリズムにより、トレンド記録データベースからデータを読出し、累積線量及び1クール内の累積線量分布を画面に表示する。治療に関するデータは、トレンド記録データベース内の、患者4毎に作成される治療ファイル(照射実績情報を含む)に記憶される。
ここで、ステップS3−4における実際の患部5の診断画像と定義領域5−1の輪郭線とのパターンマッチングする方法について、更に説明する。
図18は、患部5と定義領域5−1とパターンマッチングによる輪郭線5−2との関係を示す図である。図18(a)は、患部5と定義領域5−1との関係を示し、図18(b)〜(e)は、患部5と輪郭線5−2との関係を示す。
(1)ステップS4−1
医師は、図18(a)のように、ディスプレイに描画可能なタッチペンで、あるいは、マウスのようなポインタで描画ツールの要領でディスプレイ上に定義領域5−1を示す。
(2)ステップS4−2
治療計画アルゴリズムは、ディスプレイ上に描かれた定義領域5−1と、ディスプレイ上の診断画像とに基づいて、定義領域5−1内の診断画像を抽出する。そして、その診断画像の形状、座標、明度分布を把握する。又は、図18(b)に示すような定義領域5−1の所定の割合(例示90%)を占める明度範囲の形状を抽出することにより、その診断画像の形状、座標、明度分布を把握する。
(3)ステップS4−3
治療計画アルゴリズムは、定義領域5−1の範囲の形状、又は、所定の割合を示す明度範囲の形状について、その重心を求める。そして、ディスプレイ上に「+」で表示する。例えば、定義領域5−1(図18(a))の重心は、図18(c)のようになる。所定の割合を示す明度範囲(図18(b))の重心は、図18(d)のようになる。なお、図18(e)のように、単に定義領域5−1の中心だけ示しても良い。
以上により、パターンマッチングを終了する。
ディスプレイ上において、定義領域5−1の範囲、又は、所定の割合を示す明度範囲を示す明度範囲を特定の色で表示し、その他は他の色で表示するという2値化表示を行うことも可能である。定義領域5−1等が判別しやすくすることが出来る。
ただし、明度分布の把握は、以下のように行なう。
図19は、診断画像における明度分布の一例を示すグラフである。縦軸は明度、横軸は診断画像の位置である。
診断画像の定義領域5−1における、明度は、グラフからL4〜L2の範囲となることがわかる。従って、定義領域5−1の明度範囲は、L4〜L2となる。
また、定義領域5−1の所定の割合(例示90%)を占める明度範囲とは、明度範囲L4〜L2のうち、定義領域5−1の所定の割合(例示90%)の面積を占めるように選択された連続する明度範囲L3〜L2である
お、同じ明度を示す他の位置は、定義領域5−1から離れているので、認識しない。
本実施の形態の治療装置によれば、画像処理を含めて0.02秒以内に放射線照射ヘッド(X線ヘッド10)を高速首振り動作させ、照射野(患部)の動きに対して追従させることができるので、高精度に放射線を照射(照射時間0.01秒)することが出来る。このように患部の動きに対応して、高応答かつ高精度にノンアイソセントリック照射することが可能であるので、頚部以下の呼吸や心鼓動、蠕動や膀胱内の尿量等、臓器の運動や状態の影響を受けて腫瘍等の照射対象が移動する部位を治療対象とすることが出来るようになる。
なお、本実施例では、検査装置としてリアルタイム・イメージャ30を放射線治療装置と組み合せた場合について説明したが、本発明はこれのみに限定されることなく、通常型のX線カメラ、特殊な用途ではPET(Positron Emission Tomography)等の他の非磁気型検査装置を放射線治療装置と組み合わせることが可能である。
通常型のX線カメラの場合には、異なる目視線を持つ2つ以上のカメラが必要である。また、コントラストの低い軟部組織等は、イメージングできないため、骨組織等のコントラストの高いランドマークを元に予めX線CTやMRI等で照射野の位置決めが出来るようにしておく。あるいは、小型の金プレート等を照射野付近に埋め込んでマーカとするか、もしくはDSA(Digital Subtraction Angiography)のように造影剤や差分画像処理により画像強調出来るような工夫を行う。また、X線CTやPETでは、リアルタイムイメージングのために、高速のリアルタイム画像再構成計算を行う。
(実施例2)
次に、図20及び図21を参照して、本発明の放射線治療装置の第2の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態において、第1の実施の形態と重複する部分の説明を省略する。
図20は、本発明の放射線治療装置の第2の実施の形態における構成を示す側面図である。また、図21は、本発明の放射線治療装置の第2の実施の形態における回転ドラム(治療用ガントリ)の構成を示す正面図である。
本実施の形態の放射線治療装置6Aでは、回転ドラム(治療用ガントリ)99上に治療用のX線ヘッド10、治療用X線源(CT用X線管)97及びセンサアレイ98を搭載している。すなわち、装置全体の構造としては、上記第1の実施の形態のリアルタイム・イメージャ30である回転型のX線CT検査装置のドラム部の上部にX線ヘッド10を装備した構造である。回転ドラム(治療用ガントリ)99の回転中心は、アイソセンタ5aである。X線ヘッド10は、4MeV〜10MeVの電子リニアックからなり、図示のように、2軸(第1首振り軸S1、第2首振り軸S2)に首振り出来る。すなわち、これらの首振り動作によって、回転ドラムの回転軸周りのアイソセントリックな照射に加えて、2軸でのノンアイソセントリックな照射が可能である。なお、第2首振り軸S2の首振りには、回転ドラムの回転に伴う照準角度補正も含める。一方、第1首振り軸S1の首振りに関しての照準角度補正は不要である。
診断用X線源(CT用X線管)97及びセンサアレイ98は、治療用のX線ヘッド10と干渉を生じない箇所にそれぞれ取り付けられ、診断用X線源(CT用X線管)97とセンサアレイ98とは互いに向き合っている。検出用のセンサアレイ98は、X線用であり、マルチ配列(Multi Row)タイプの多列センサである。X線CTやPETでは、リアルタイムイメージングに高速のリアルタイム画像再構成計算処理を行う。
(実施例3)
次に、図22を参照して、本発明の第3の実施の形態について説明する。
なお、本実施の形態において、第1及び第2の実施の形態と重複する部分の説明を省略する。
図22は、本発明の放射線治療装置の第3の実施の形態における回転ドラム(治療用ガントリ)の構成を示す正面図である。
本実施の形態の放射線治療装置6Bでは、回転ドラム(治療用ガントリ)99上に治療用のX線ヘッド10、通常のX線カメラを構成する2組のX線源97A、97B及びセンサアレイ98A、98Bのセットを搭載している。それらの相対位置は、所定の範囲内で固定されている。所定の範囲は、センサアレイ98A又はセンサアレイ98B−アイソセンタ5a−X線ヘッド10の成す角は、60度〜20度である。より好ましくは、45度〜30度である。これは、X線ヘッド10、X線源97A及びX線源97Bが、相互に影響を及ぼし合わずに、それぞれが正確に動作し、十分な精度を有する診断画像も得られる条件に基づいて設定される。
診断用X線源(CT用X線管)とセンサアレイとが装備された上記第2の実施の形態とは異なり、回転ドラム99には、通常のX線カメラを構成する2組のX線源97A、97B及びセンサアレイ98A、98Bのセットを装備しており、X線源−センサアレイのセットの目視線は互いに一致しないようになっている。X線源97A及びX線源97Bは、図22におけるX線ヘッド10−アイソセンタ5aを結ぶ直線を挟んで互いに反対の側にある。センサアレイ98A及びセンサアレイ98Bも、同様である。
これにより、患者4の体内の患部5やランドマーク、微小な金プレート等のX線透視画像を2軸で取得し、患者4の体内における各部位の動きを迅速かつ正確に把握することが出来る。なお、X線透視画像の画像強調方式としては、造影剤を用いてDSAのような画像処理を行う方式も考えられる。
また、センサアレイ98A、98Bは、X線ヘッド10側に取り付けられているので、非常に強力なX線である治療用X線3aがセンサアレイ98A、98Bに入射することがない。
X線ヘッド10は、4MeV〜10MeVの電子リニアックからなり、図示のように、2軸(第1首振り軸S1、第2首振り軸S2)に首振り出来る。すなわち、これらの首振り動作によって、回転ドラムの回転軸周りのアイソセントリックな照射に加えて、2軸でのノンアイソセントリックな照射が可能である。なお、第2首振り軸S2の首振りには、回転ドラムの回転に伴う照準角度補正も含める。一方、第1首振り軸S1の首振りに関しての照準角度補正は不要である。
(実施例4)
次に、図24を参照して、本発明の第4の実施の形態について説明する。
なお、本実施の形態において、第1、第2及び第3の実施の形態と重複する部分の説明を省略する。
図24は、本発明の放射線治療装置の第4の実施の形態の構成を示す斜視図である。
本実施の形態の放射線治療装置6Cは、リアルタイム・イメージャ(30)としてX線ヘッド10と、X線源97A、97Bと、センサアレイ98A、98Bとを具備する。
X線ヘッド10は、アークガイドレール9に移動可能に設けられている。X線源97A、97Bは、それぞれX線ヘッド10のY軸方向の互いに異なる一方の側に固定されている。センサアレイ98A、98Bは、それぞれX線源97A、97Bにアイソセンタ5aを経由して対向する位置に、X線源97A、97Bに対する相対的な位置関係を固定して設けられている。X線源97A及びX線源97Bは、図24におけるX線ヘッド10−アイソセンタ5aを結ぶ直線を挟んで互いに反対の側にある。センサアレイ98A及びセンサアレイ98Bも、同様である。
アークガイドレール9に治療用のX線ヘッド10が搭載されている点で第1の実施の形態と同様である。また、通常のX線カメラを構成する2組のX線源97A、97B及びセンサアレイ98A、98BのセットをX線ヘッド10に対して固定している点で、第3の実施の形態と同様である。搭載している。それらの相対位置は、所定の範囲内で固定されている。所定の範囲は、センサアレイ98A又はセンサアレイ98B−アイソセンタ5a−X線ヘッド10の成す角は、60度〜20度である。より好ましくは、45度〜30度である。これは、X線ヘッド10、X線源97A及びX線源97Bが、相互に影響を及ぼし合わずに、それぞれが正確に動作し、十分な精度を有する診断画像も得られる条件に基づいて設定される。
X線CT検査装置が装備された上記第1の実施の形態、回転ドラム99に診断用X線源(CT用X線管)とセンサアレイとが装備された上記第2の実施の形態、回転ドラム99に2組のX線源及びセンサアレイのセットが装備された上記第3の実施の形態とは異なり、あらゆる照射状況にいても、X線源−センサアレイのセットは、X線ヘッド10に接続され、X線ヘッド10に対して、固定された位置関係を有するように動作する
これにより、上記各実施の形態の動作の効果が得られるほかに、X線源−センサアレイのセットは、X線ヘッド10に対して、固定された位置関係を有しているので、診断画像を取得する制御にかかる負担や、リアルタイム・イメージャの動作にかかる負担を大幅に低減することが出来る。
また、センサアレイ98A、98Bは、X線ヘッド10側に取り付けられているので、非常に強力なX線である治療用X線3aがセンサアレイ98A、98Bに入射することがない。
X線ヘッド10は、4MeV〜10MeVの電子リニアックからなり、図示のように、2軸(第1首振り軸S1、第2首振り軸S2)に首振り出来る。すなわち、これらの首振り動作によって、回転ドラムの回転軸周りのアイソセントリックな照射に加えて、2軸でのノンアイソセントリックな照射が可能である。
本発明によれば、放射線ヘッド部全体のアイソセントリックな動きに加えて、ヘッド部自体をその慣性中心等の適当な回転中心の周りに1軸または2軸の首振り動作することにより、擬似的にノンアイソセントリックな照射治療が可能となり、その効果は、完全にノンアイソセントリックな照射治療装置に対して全く遜色の無いレベルのものが得られる。また、呼吸や心鼓動による照射野の移動に対応して高速に追従可能である。
本発明によれば、非磁気型の精密検査装置により、治療野を確認しながら放射線の照射位置及び照射時間等の条件を高精度に制御することが出来る。このため、臓器自体に動きが無い頭部の治療に適用できることは勿論、心臓や肺などの動きのある臓器の小病巣に対しても、放射線を正確に照射することが出来、放射線治療分野において、その用途を拡大することが可能となる。
本発明によれば、剛性の点で問題の多い片持型のロボットアームと異なり、高強度・高剛性の放射線ヘッド支持構造を採用することが出来、高い絶対精度を機械的に保証することが可能となる。このため、所要の効率的な治療が可能と成る。
ノンアイソセントリックな照射治療に所要の自由度を遥かに越える過剰な自由度を持つ汎用の産業用ロボットアームを適用するのは、患者の安全性の点で問題がある。すなわち、ロボットアームの誤動作等の事故の際にロボットアームもしくはその先端の放射線照射ヘッドが患者に接触して、患者に対して外傷的な危害が及ぶ可能性がある。これに対して、可動範囲が制限されており、患者に対する絶対的な安全性が確保できる。
従来技術では、照射治療中に照射野をリアルタイムに監視することができず、推定に基づく照射を余儀なくされていたが、本発明によれば、通常のX線カメラやX線CT、PET、DSA等のイメージャで、照射治療中に照射野をリアルタイムで監視することが可能となり、信頼性・安全性の高い照射治療が可能となる。
また、リアルタイムに得られる上記の照射野画像を基にして画像追尾を行い、移動する照射野への追従照射が可能となる。
本発明の実施の形態に示されるマンマシンインタフェイスにより、安全性・信頼性に優れた放射線治療が可能となる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明である放射線治療装置の第1の実施の形態における構成を示す側面図である。
図2は、本発明である放射線治療装置の第1の実施の形態における構成を示す正面図である。
図3は、本発明である放射線治療装置の第1の実施の形態における構成を示す斜視図である。
図4は、本発明である放射線治療装置に適用されるX線ヘッドの構成を示す図である。ただし、(a)全体図、(b)(a)のAA断面図、(c)(a)のBB断面図である。
図5は、図4(c)の電子銃及び加速管近傍の拡大図である。
図6は、支持フレームに支持されたX線ヘッドを示す斜視図である。
図7は、支持フレームの2軸の首振り機構の構成を示す図である。ただし、(a)全体、(b)S1首振り駆動用サーボモータ、(c)S2首振り駆動用サーボモータ、(d)一対のロータリRFカプラである。
図8は、ロータリRFカプラを内部に有する関節部の構成を示す図である。
図9は、図8で示すロータリRFカプラの構成の詳細を示す斜視図である。
図10は、(a)図9のロータリRFカプラの詳細を示す断面図である。(b)ロータリRFカプラ内のマイクロ波のモードの一例を示す。
図11は、本発明である放射線治療装置の実施の形態の制御システムを示すブロック図である。
図12は、放射線治療装置の位置較正を説明する図である。ただし、(a)正面図、(b)側面図を示す。
図13は、本発明である放射線治療装置の実施の形態の動作におけるタイミングチャートである。ただし、(a)診断画像を処理する動作のタイミング、(b)処理後の診断画像に基づく画像追尾計算及びX線ヘッドの首振り動作のタイミング、(c)治療X線の照射のタイミングである。
図14は、X線ヘッドによる放射線治療の様子を示す斜視図である。
図15は、X線ヘッドを首振りしながら治療X線を照射する様子を説明する図であり、図14におけるA−A断面を示す。
図16は、X線ヘッドを首振りしながら治療X線を照射する様子を説明する図であり、図14におけるB−B断面を示す。
図17は、(a)〜(f)擬似ノンアイソセントリックな治療の手順をディスプレイの表示で示すフロー図である。
図18は、患部と定義領域とパターンマッチングによる輪郭線との関係を示す図である。ただし、(a)患部と定義領域との関係、(b)〜(e)患部と輪郭線との関係を示す。
図19は、診断画像における明度分布の一例を示すグラフである。
図20は、本発明である放射線治療装置の第2の実施の形態における構成を示す側面図である。
図21は、本発明である放射線治療装置の第2の実施の形態における回転ドラム(治療用ガントリ)の構成を示す正面図である。
図22は、本発明である放射線治療装置の第3の実施の形態における回転ドラム(治療用ガントリ)の構成を示す正面図である。
図23は、本発明である放射線治療装置の第1の実施の形態の他の構成を示す斜視図である。
図24は、本発明である放射線治療装置の第4の実施の形態の構成を示す斜視図である。

Claims (16)

  1. 被検体を載せるベッドと、
    治療用放射線を照射する放射線照射ヘッドと、
    前記放射線照射ヘッドに接続され、前記放射線照射ヘッドの慣性中心を通る二本の軸を中心として前記放射線照射ヘッドを首振りさせるヘッド首振り機構と、
    前記被検体の治療野を含む診断画像を取得する検査装置と、
    前記診断画像に基づいて、前記放射線照射ヘッドの照射野が、前記診断画像に基づいて定義された前記治療野を追尾するように、前記ヘッド首振り機構の位置制御を行う制御部と、
    を具備し、
    前記検査装置は、
    前記治療野に診断用放射線を照射するX線源と、
    前記被検体を透過した前記診断用放射線の透過放射線を検出し、診断画像データとして出力するセンサアレイと、
    前記診断画像データに基づいて、前記診断画像を生成する画像処理部と
    を備え、
    前記制御部は、前記ヘッド首振り機構の位置制御後に、前記放射線照射ヘッドから前記治療用放射線を照射するように前記放射線照射ヘッドの制御を行う、
    放射線治療装置。
  2. 前記ヘッド首振り機構は、前記二本の軸を中心として前記放射線照射ヘッドを首振りさせるジンバル機構を含む
    請求の範囲第1項に記載の放射線治療装置。
  3. 前記制御部は、
    前記治療野を示す前記診断画像上の予め指定された画像パターンに基づいて、前記診断画像内の前記治療野の第1座標を算出し、
    前記放射線照射ヘッドの位置と前記放射線照射ヘッドの首振り状態とに基づいて、前記照射野の第2座標を算出し、
    前記第1座標と前記第2座標とに基づいて、前記照射野へ前記治療野が含まれるように、前記ヘッド首振り機構の位置制御を行う、
    請求の範囲第1項又は第2項に記載の放射線治療装置。
  4. 前記制御部は、所定の時間間隔毎に、前記ヘッド首振り機構の位置制御及び前記放射線照射ヘッドの制御を行う、
    請求の範囲第1項乃至第3項のいずれか一項に記載の放射線治療装置。
  5. 前記X線源は、前記センサアレイと、アイソセンタに対して反対の側の位置にあり、
    前記センサアレイは、前記X線源と比較して前記放射線照射ヘッドの近傍に設けられている、
    請求の範囲第1項乃至第4項のいずれか一項に記載の放射線治療装置。
  6. 前記検査装置は、前記X線源と前記センサアレイとを含む組を複数組備え、
    前記画像処理部は、前記複数組の各々から出力される前記診断画像データに基づいて、前記診断画像を生成する、
    請求の範囲第乃至のいずれか一項に記載の放射線治療装置。
  7. 前記ヘッド首振り機構と前記放射線照射ヘッドが移動する軌道を形成するガイドレールと、
    前記ヘッド首振り機構と前記放射線照射ヘッドを移動可能に保持し、前記ヘッド首振り機構と前記放射線照射ヘッドを前記ガイドレールに沿って移動させるヘッド周回移動機構と、
    を更に具備する、
    請求の範囲第1項乃至第項のいずれか一項に記載の放射線治療装置。
  8. 前記ガイドレールは、
    前記ベッドを幅方向に跨ぐように設けられ、半円弧状の軌道を形成する、
    請求の範囲第項に記載の放射線治療装置。
  9. 前記ガイドレールを、1/4球殻の範囲内で水平軸周りに傾けるレール傾動機構と、
    を更に具備する、
    請求の範囲第項又は第項に記載の放射線治療装置。
  10. マイクロ波を発生するマイクロ波発生装置と、
    前記マイクロ波を前記放射線照射ヘッドへ導波する導波路と、
    を更に具備する、
    請求の範囲第1項乃至第項のいずれか一項に記載の放射線治療装置。
  11. 前記マイクロ波は、Cバンドに属し、
    前記放射線照射ヘッドは、前記マイクロ波で電子線を加速する加速管を備える、
    請求の範囲第10項に記載の放射線治療装置。
  12. 前記マイクロ波は、Xバンドに属し、
    前記放射線照射ヘッドは、前記マイクロ波で電子線を加速する加速管を備える、
    請求の範囲第10項に記載の放射線治療装置。
  13. 放射線照射ヘッドと検査装置と制御部とを備える放射線治療装置の作動方法であって、
    (a)前記検査装置が、被検体を透過した診断用放射線を検出することにより、被検体の治療野を含む診断画像を検出するステップと、
    (b)前記制御部が、前記診断画像に基づいて定義された前記治療野としての定義領域を認識するステップと、
    (c)前記制御部が、治療用放射線を照射する前記放射線照射ヘッドの照射野が前記治療野を追尾するように、前記放射線照射ヘッドの慣性中心を通る二本の軸を中心として前記放射線照射ヘッドを首振りさせて前記放射線照射ヘッドを前記定義領域へ向けるステップと、
    (d)前記放射線照射ヘッドが、前記治療用放射線を発生するステップと、
    を具備する、
    放射線治療装置の作動方法。
  14. 前記(c)ステップは、
    (c1)前記制御部が、前記診断画像に基づいて、前記定義領域内の画像パターンを代表する位置を示す第1座標を算出するステップと、
    (c2)前記制御部が、前記放射線照射ヘッドの位置と向きとに基づいて、前記照射野を代表する位置を示す第2座標を算出するステップと、
    (c3)前記制御部が、前記第1座標と前記第2座標とに基づいて、前記第2座標が前記第1座標を追尾するように、前記放射線照射ヘッドを動かすステップと、
    を具備する
    請求の範囲第13項に記載の放射線治療装置の作動方法。
  15. 放射線照射ヘッドと検査装置と制御部とを備える放射線治療装置の作動方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    (j)被検体を透過した診断用放射線を検出することにより前記検出装置で取得された前記被検体の治療野を含む診断画像を受信するステップと、
    (k)前記診断画像において、前記治療野として定義された定義領域を認識するステップと、
    (l)治療用放射線を照射する放射線照射ヘッドの照射野が前記治療野を追尾するように、前記放射線照射ヘッドの慣性中心を通る二本の軸を中心として前記放射線照射ヘッドを首振りさせて前記放射線照射ヘッドを前記定義領域へ向けるように制御するステップと、
    (m)前記首振り後に前記治療用放射線を発生するように、前記放射線照射ヘッドを制御するステップと、
    を具備する方法をコンピュータに実行させるプログラム。
  16. 前記(l)ステップは、
    (l1)前記診断画像に基づいて、前記定義領域内の画像パターンを代表する位置を示す第1座標を算出するステップと、
    (l2)前記放射線照射ヘッドの位置と向きとに基づいて、前記照射野を代表する位置を示す第2座標を算出するステップと、
    (l3)前記第1座標と前記第2座標とに基づいて、前記第2座標が前記第1座標を追尾するように、前記放射線照射ヘッドを制御するステップと、
    を具備する
    請求の範囲第15項に記載の方法をコンピュータに実行させるプログラム。
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