JP3872488B2 - 簡易ビデ - Google Patents

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本発明は、シャワーを利用して、膣および外陰部を洗浄するための簡易ビデに関する。
従来から、シャワー(ヘッド)に対して着脱自在に構成された簡易ビデ(使い捨てビデ)が知られている。このような簡易ビデは、当該簡易ビデを装着するための被装着部が形成された専用のシャワーヘッドに装着して用いるものであり、シャワー水を噴出させる洗浄孔が形成され、膣部に装着可能な洗浄ノズルと、バヨネット構造またはねじ構造を有し、シャワーヘッドの被装着部に対して着脱自在に構成された装着部(セット部)と、を備えている。
特開平8−84679号公報
しかしながら、従来の簡易ビデは、被装着部が形成された専用のシャワーヘッドにしか装着することができず、汎用または既設のシャワーヘッドを利用することができなかった。また、専用のシャワーヘッドに対し、簡易ビデを着脱自在とするための構造が必要となるため、構成が煩雑となり、コスト高になるといった問題も生じる。さらに、不慣れな使用者にあっては、使用に先立って流量調整を行う煩雑さがあった。
そこで、本発明は、手加減により流量調整が可能であり、かつ汎用または既設のシャワーヘッドを利用することが可能な簡易ビデを提供することを課題としている。
本発明の簡易ビデは、部にシャワー水流路が形成され、シャワーヘッドからのシャワー水を噴出させる複数の洗浄孔が形成された膣洗浄ノズル部と、シャワーヘッドに対して離接自在に構成され、シャワーヘッドのシャワー孔とシャワー水流路とを連通させるセット部と、を備え、膣洗浄ノズル部を膣に挿入装着しておいて、シャワーヘッドをセット部に押し付けて使用する簡易ビデであって、セット部には、シャワーヘッドのシャワー孔を包含可能に開口してシャワー水流路に連通すると共に、シャワーヘッドを押し付けるための漏斗部が形成され、セット部に対するシャワーヘッドの手加減による押し付け力により、シャワーヘッドと漏斗部との間からの漏水を許容しつつ、複数の洗浄孔から噴出するシャワー水の水量および水圧を調整可能としたことを特徴とする。
この構成によれば、セット部には、シャワーヘッドのシャワー孔を包含可能に開口した漏斗部が形成されているので、シャワー水流路にて流速を高め、シャワー孔からのシャワー水を効率良くシャワー水流路へ送水可能である。しかも、シャワーヘッドをセット部に押し付けることにより、シャワーヘッドのシャワー孔とシャワー水流路とを連通させ、洗浄孔からシャワー水を噴出させることができる。したがって、汎用のシャワーヘッドをセット部に押し付けるだけで使用することが可能である。また、漏斗部は、シャワーヘッド押し付け可能な構成であればよいので、バヨネット構造やねじ構造等の煩雑な構成を必要とせず、簡易な構成とすることが可能である。
さらに、本発明の簡易ビデは、セット部に対するシャワーヘッドの押し付け力を調整することにより、シャワーヘッドと漏斗部との間から、シャワー水を逃がす(漏らす)ことができ、洗浄孔から噴出される水量および水圧を適宜調整することが可能である
この場合、セット部には、漏斗部の開口を囲むようにシャワーヘッドに密着するシール部材が設けられていることが好ましい。
この構成によれば、漏斗部とシャワーヘッドとの密着性を高めることができ、シャワー水の水圧を効率的に利用して、洗浄孔からシャワー水を噴出させることができる。なお、この場合、漏斗部とシャワーヘッドとの密着度は、セット部に対するシャワーヘッドの押し付け力に依存しており、押し付け力を調整して密着度を変えることにより、シール部からのシャワー水の漏れ量を調整することができる。
これらの場合、セット部に対し、シャワーヘッドを位置決めするセットガイド部をさらに備えることが好ましい。
この構成によれば、セットガイド部により、セット部とシャワーヘッドとの位置決めを行うことができ、使用時におけるユーザの利便性を高めることができる。
この場合、セットガイド部は、シャワーヘッドのネック部に係合するガイド溝を有していることが好ましい。
この構成によれば、シャワーヘッドのネック部にガイド溝を係合させることにより、セット部とシャワーヘッドとの位置決めを行うことができ、シャワーヘッドに対してセット部を容易かつ安定にセット可能である。
この場合、セットガイド部は、シャワーヘッドのヘッド部の平面形状に倣って形成され、ヘッド部の周縁に係合するガイド突起を有していることが好ましい。
この構成によれば、シャワーヘッドのヘッド部の周縁に、ガイド突起を係合させることにより、セット部とシャワーヘッドとの位置決めを行うことができ、シャワーヘッドに対してセット部を容易かつ安定にセット可能である。
以下、添付の図面を参照して、本発明を適用した簡易ビデについて説明する。図1ないし図3に示すように、簡易ビデ1は、膣に挿入装着可能に構成された膣洗浄ノズル部11と、膣洗浄ノズル部11の基部に連なり、シャワーヘッドAにセットするセット部12と、シャワーヘッドに対してセット部12を位置決めするセットガイド部13と、を備えており、これらは、樹脂等により一体に形成されている。
この簡易ビデ1は、汎用のシャワーヘッドAのヘッド部A1に(相対的に)押し付けて使用するものであり、セットガイド部13をガイドにしながら、セット部12を(汎用の)シャワーヘッドAに押し付け、この状態でシャワーヘッドA(ヘッド部A1に形成されたシャワー孔:図示省略)からシャワー水を噴出させると、膣洗浄ノズル部11の複数の洗浄孔23(後述する)から洗浄水が噴出されるようになっている。
簡易ビデ1の各構成要素について説明する。図1ないし3に示すように、膣洗浄ノズル部11は、先端部が略半球状となるように角を取った、高さ5cm程度の(円)柱状に形成されている。また、膣洗浄ノズル部11の側面部には、(膣洗浄ノズル部11の)高さ方向に延在する4本の溝21が周方向に均等に形成されており、膣洗浄ノズル部11は、正面視略十字状に形成されている。
膣洗浄ノズル部11の内部には、シャワー水を送水させるシャワー水流路22が形成されており、膣洗浄ノズル部11には、シャワー水流路22に連通する複数の洗浄孔23が開口している。複数の洗浄孔23は、膣洗浄ノズル部11の先端部と、その側面部に形成された各溝21と、に位置して形成されている。各溝21の凹部には、その延在方向に整列して、複数(4つ)の洗浄孔23が等間隔に配置されている。この場合、各溝21に整列した複数の洗浄孔23は、隣接する溝21の複数の洗浄孔23と互い違いになるように(溝21の延在方向に位置ずれして)形成されており、膣洗浄ノズル部11の高さ方向に分散させて、シャワー水を噴出できるようになっている。なお、溝21は、膣洗浄ノズル部11の径方向に対して(僅かに)拡開しており、洗浄孔23から噴出されるシャワー水が膣洗浄ノズル部11の径方向に有効に噴出されるように考慮されている。
図1ないし3に示すように、セット部12は、シャワーヘッドAのヘッド部A1に対する押し付け部となっており、シャワーヘッドA側に向かって拡開する略円錐台状に形成されている。そして、その斜辺は、セット部12をシャワーヘッドAに押し付けやすいように、下側に凸の緩やかな曲線に形成されている。セット部12には、膣洗浄ノズル部11のシャワー水流路22の基部に連なり、かつシャワーヘッドA側に大きく開口したテーパ状の漏斗部31が形成されている。したがって、シャワーヘッドAのヘッド部A1に対してセット部12を相対的に押し付けると、漏斗部31がシャワーヘッドAのシャワー孔を包含し、シャワー孔から噴出されるシャワー水をシャワー水流路22に送水可能な状態となる。
また、セット部12には、漏斗部31の開口を囲むように、環状の嵌込溝32が形成されており、嵌入溝32には、シール部材としてOリング33が嵌め込まれている。これにより、シャワーヘッドAとセット部12との密着度が高められ、漏斗部31が包含するシャワー孔からのシャワー水を効率よく漏斗部31へ送水できるため、膣洗浄ノズル部11の洗浄孔23から十分な水圧のシャワー水を噴出させることが可能となる。シャワーヘッドAとセット部12との密着度は、シャワーヘッドAに対するセット部12の相対押し付け力に相関しており、ユーザが手加減でこの相対押し付け力を小さくすることによりシャワーヘッドAとセット部12との密着度が低下させ、シャワーヘッドAとOリング33との間からシャワー水を漏れ出させることも当然に可能である。なお、漏斗部31は、ヘッド部A1に形成された全シャワー孔を包含する構成とすることが好ましいが、ヘッド部A1に形成された一部のシャワー孔を包含する構成とすることも可能である。
図1ないし3に示すように、セットガイド部13は、セット部12の基部周縁を囲むようにシャワーヘッドA側に突出している。そして、セットガイド部13は、シャワーヘッドAのネック部A2に対応させて切り欠かれており、この切欠き部41をシャワーヘッドAのネック部A2に係合させると、セット部12に対して、シャワーヘッドAが位置決めされた状態となる。なお、セットガイド部13の形状は、シャワーヘッドAのネック部A2に係合させるものに限定されるものではない。例えば、図4に示すように、セットガイド部13として、セット部12の基部周縁から、シャワーヘッドAのヘッド部A1の平面形状に対応させて形成したガイド片42を突出させ、ガイド片42をヘッド部A1の周面に係合させることにより位置決めする構成としてもよい。この場合、シャワーヘッドAを安定的に位置決めするため、ガイド片42は複数設けることが好ましい。
なお、膣洗浄ノズル部11とセット部12とを別体に構成し、これらをねじ等で接合する構成とすることも可能である。そして、汎用または既設のシャワーヘッドAの種別に対応させてセット部12を複数種用意しておき、共通の膣洗浄ノズル部11を接合させる構成とすることにより、多種多様なシャワーヘッドAに効率よく対応させることができる。
このように、本発明の簡易ビデは、シャワーヘッドに対して押し付けて使用する構成であるため、シャワーヘッドに簡易ビデを用いるための特別な構成を必要せず、汎用または既設のシャワーヘッドを利用することができる。また、シャワーヘッドに対する簡易ビデの相対押し付け力を調整することにより、洗浄孔からの水量および水圧を容易に調整可能である。さらに、簡易ビデをシャワーヘッドに装着固定するための複雑な構成も必要ではないため、構成を簡易にすることができ、製造コストを削減することができる。
本発明の実施形態に係る簡易ビデをシャワーヘッドに押し付けたときの側面図である。 簡易ビデの側面断面図である。 簡易ビデの説明図であり、(a)は、簡易ビデを膣洗浄ノズル部で切断したときの断面図であり、(b)は、簡易ビデの背面図である。 簡易ビデのセットガイド部の変形例を示した説明図であり、(a)は、簡易ビデの側面図、(b)は、簡易ビデの背面図である。
符号の説明
1 簡易ビデ 11 膣洗浄ノズル
12 セット部 13 セットガイド部
22 シャワー水流路 23 洗浄孔
31 漏斗部 33 Oリング
41 切欠き部 42 ガイド片

Claims (5)

  1. 部にシャワー水流路が形成され、シャワーヘッドからのシャワー水を噴出させる複数の洗浄孔が形成された膣洗浄ノズル部と、
    シャワーヘッドに対して離接自在に構成され、前記シャワーヘッドのシャワー孔と前記シャワー水流路とを連通させるセット部と、を備え、
    前記膣洗浄ノズル部を膣に挿入装着しておいて、前記シャワーヘッドを前記セット部に押し付けて使用する簡易ビデであって、
    前記セット部には、前記シャワーヘッドのシャワー孔を包含可能に開口して前記シャワー水流路に連通すると共に、前記シャワーヘッドを押し付けるための漏斗部が形成され、
    前記セット部に対する前記シャワーヘッドの手加減による押し付け力により、前記シャワーヘッドと前記漏斗部との間からの漏水を許容しつつ、前記複数の洗浄孔から噴出するシャワー水の水量および水圧を調整可能としたことを特徴とする簡易ビデ。
  2. 前記セット部には、前記漏斗部の開口を囲むように前記シャワーヘッドに密着するシール部材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の簡易ビデ。
  3. 前記セット部に対し、前記シャワーヘッドを位置決めするセットガイド部をさらに備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の簡易ビデ。
  4. 前記セットガイド部は、前記シャワーヘッドのネック部に係合するガイド溝を有していることを特徴とする請求項3に記載の簡易ビデ。
  5. 前記セットガイド部は、前記シャワーヘッドのヘッド部の平面形状に倣って形成され、当該ヘッド部の周縁に係合するガイド突起を有していることを特徴とする請求項3に記載の簡易ビデ。
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