JP3871734B2 - 医療用カテーテルに取付ける多層バルーン及びその製法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は一般的にはバルーン付きカテーテル及び膨張可能なバルーン要素を有するカテーテル組立体に関する。より詳細には、本発明は、拡張とステントの運搬、移植とに役立ち得る独特の性質を有する多層単壁バルーン付きカテーテル要素に関する。
【0002】
【従来の技術】
動脈及び同様のものといった身体の導管の閉塞を高圧で拡張するためにバルーン付きカテーテルを用いることはよく知られている。例えば、バルーン式冠状血管形成術は心臓切開冠状バイパス手術に代わるものとして用いられる。この技術は、遠位端に膨張可能なエキスパンダー部材(バルーン)を有する拡張用カテーテルを導管系に通して、冠状動脈内の狭窄病巣を含む場所に送り込むことを含む。次いでバルーンは病巣を覆うように配置される。次に、通常は液体である膨張流体がカテーテルの近位端に導入され、バルーンが所定の高められた圧力に膨張され、それによって病巣が管壁に押し付けられ、以前閉塞していた管が再び開放される。
【0003】
バルーン式血管形成は短期間又は長期間の後に故障を生じることがある。即ち、血管が処置後短期間に急に閉塞するか、数か月にわたって閉塞が徐々に起ることがあり得る。
【0004】
バルーン式血管形成後の血管閉塞の再発に対処するため、普通移植片又はステントと呼ばれる移植可能な人工内管腔が、長期間の血管開存性を達成する手段として現れた。簡単に説明すれば、ステントは血管壁を構造的に支持する永久的な足場として機能し、それによって冠状管腔の開存性を維持する。
【0005】
本発明はステント運搬システムそれ自体に向けられてはいないが、このシステムをここで簡単に記載することは、恐らく本発明の理解に役立つであろう。
【0006】
典型的なステント移植処置において、移植はバルーン式血管形成に直ぐ続いて行われる。病巣を血管形成術により拡張すると、残余の管腔は十分に大きくなって、ステント担持バルーン拡張カテーテルと、カテーテルを囲んで外部ガイドカテーテルを通過する運搬鞘とを受け入れ可能となる。したがって、動脈ステントを配置するのに用いられる装置と方法は血管形成処置自体に用いられるものと多くの点で類似している。
【0007】
典型的には、血管形成の後、外部ガイドカテーテルは、血管形成カテーテルとその収縮バルーンとが引き出され、処分されるとき、所定の位置に残る。ステント運搬システムは次いでガイドカテーテルを通って送られ、その遠位端がガイドカテーテルの遠位端と実質的に同じ広がりでかつ予め拡張された病巣の極く近く、即ち、その上流に配置される。
【0008】
ステント運搬システムは、ガイドカテーテルに関して一旦適当に位置付けられると、予め拡張された病巣をステントが覆うまでガイドの遠位端から拡張される。運搬カテーテル、バルーン及びステントに関して滑動可能な運搬鞘は次いでガイドカテーテル中に引っ込められ、バルーンとステントが露出する。次に、カテーテルに加圧流体が供給され、バルーンとそれに関連したステントはステントの弾性限界を超えるのに十分な所望の直径に拡大される。こうしてステントは導管壁に埋設され、それを支持する。典型的には、バルーンは次いで収縮され、運搬カテーテルとガイドカテーテルは引き出され、拡大したステントと開放管腔が残される。
【0009】
一般に、所与のバルーン付きカテーテルは2つの機能のうち1つの機能だけしか達成できなかった。バルーン付きカテーテルは、血管形成、心弁膜形成又は泌尿器用途におけるように、拡張に適しているか、ステント運搬システムに用いるのに適している。これまで、これらの拡大可能なバルーン付きカテーテルがつくられた材料と構造では信頼性のある二重機能カテーテルが得られなかった。典型的には、既知のカテーテルは両機能を満足に又は最適に果たすことができない。したがって、低及び高膨張圧力で血管形成とステント運搬に使用でき、より高い圧力と低いコンプライアンスで後運搬段階においてステントをさらに拡大し、移植できるバルーン付きカテーテルは有利である。
【0010】
カテーテルに用いられる種類のバルーンはその膨張特性によって記述されることが多く、その特性は、バルーンが1気圧の追加圧力を受けたとき、その初期(いわゆる「低圧」)直径から膨張する大きさをミリメーターの小数点部分として数値的に表される。膨張圧力に対するバルーンの直径のプロットはそのバルーンのコンプライアンス曲線又は膨張特性と呼ばれる。
【0011】
所与の圧力増加に対して直径増加が比較的大きいバルーンは追従伸展性(compliant)が高い又は「高コンプライアンス曲線」を有すると言われ、又は一般に追従伸展性バルーンと言われる。他方、バルーンが所与の圧力増加に対して比較的小さな直径増加を示すなら、このバルーンは低コンプライアンス曲線を有する又は「非追従伸展性」(”non−compliant”)であると言われる。一般に、非追従伸展性バルーンは、操作範囲全体を通じて、増加圧力に応答して、呼称初期直径の、最高で5%直径が増加することが予想できる。他方、高追従伸展性バルーンは、典型的には、操作範囲全体を通じて15〜40%増加する。
【0012】
当業者が理解するように、非追従伸展性バルーンはその拡大直径まで膨張すると、非常に硬く、柔軟性が失われ、局部的に強い力を与えることができるので、隣接する解剖学的構造を損傷する過度の危険を伴わずに硬い病巣(例えば、石灰化アテローム)を破壊する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の一般的な目的は、新しく、より有用なバルーン付きカテーテル、その製法及び使用法を提供することである。より具体的には、本発明の目的は、医者が血管形成と言った拡張を含む初期処置を行い、次いでステントといったデバイスを身体の管腔内に配置した後、高圧の運搬後拡張によりステントを所望の直径で空腔内に永久的に移植すると言った2段階処置をさらに達成できる特性を有するバルーン付きカテーテルを提供することである。血管形成自体は、非追従伸展範囲における硬い病巣の初期破壊と、それに続く、追従伸展範囲における空腔の膨張を含む2段階処置であってもよい。
【0014】
本発明の別の目的は、体内で「なめらか」に感じるだけではなく、破裂と穿刺に適当に抵抗性のある材料からつくられたバルーン付きカテーテルを提供することである。
【0015】
本発明の他の目的は、バルーン付きカテーテルを形成するための独特の方法と材料の組合せを提供することである。
【0016】
本発明のさらに他の目的は、医者がステントをカテーテル上に配置し、ステントとカテーテル組合せを用いて、ステントの配置と配置後の拡張とを行えるような材料と構造とからなるバルーン付きカテーテルを提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の別の実施態様は、医療用カテーテルと共に用いる多層の膨張バルーンを形成する新規な方法である。この方法は、高い引張強さと低い初期伸展性とを有する第1の材料からバルーンをまず形成する段階と、次に、バルーンをその使用時の初期にとると予想される形状に折り畳む段階、及び、最後に、折り畳まれた状態のバルーンを、容易に伸展可能なゴム弾性のある第2の材料で被覆する段階を含む。バルーンに対して多層被覆することも実行可能である。
【0018】
本発明の上記及びその他の目的は、内層が高い引張強さと、初期膨張時に低い伸展性を示す材料からつくられた多層バルーン付きカテーテルによって達成される。ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)が好ましくかつ特によく適していることが判明した。引張層の材料は、遷移点を過ぎると伸展性を増す。別の言葉で説明すれば、バルーン要素が示すコンプライアンス曲線は低コンプライアンス(比較的低い初期圧力下)の初期範囲と、それに続くより高い膨張圧力下でのより高いコンプライアンスの範囲とにより特徴づけられる。このように、本発明は、血管形成の初期段階又は初期ステント配置と言った処置に対して比較的低圧を用いて非追従伸展的に拡大され得るバルーンを提供する。その後、バルーンはずっと高い圧力で膨張させることができ、事情に応じて、空腔をさらに拡大し、又はステントを移植することができる。
【0019】
以下に一層詳細に記載されるように、本発明のバルーン要素には、軟い、より容易に伸展可能な外層も設けられ、この外層は完成バルーン要素に所望の穿刺及び破裂抵抗性並びに体内での柔軟な「感じ」を与える。外層は好ましくはバルーンの膨張特性にわずかしか影響を与えないが、バルーンに「形状記憶」を与えるように設けられる。この形状記憶は、バルーンが使用の間又は使用後に収縮されるとき、バルーンが最初の折り畳み断面形状に戻るのに役立つ。
【0020】
血管形成のために意図され、非線形拡大特性を有するバルーン付きカテーテルはこれまでにも提供されたが、そのどれもが、本発明の多用性と比較的簡単性とを示し得るとは思われない。例えば、1994年9月20日発行のWangらの米国特許第5348358号と1995年9月5日発行のSogardらの米国特許第5447497号は、最初の膨張時(比較的低い膨張圧力下)に追従伸展性であると言われるバルーン付きカテーテルを開示している。後者の特許はまた、代替実施態様として、一方のバルーンを他方のバルーン内に有するバルーン付きカテーテルを開示し、このカテーテルは、2つのバルーンが初めは非追従伸展特性を有し、次いで、2つのバルーンのうちの一方が実際に破裂するのに十分な内圧を受けると、残りのバルーンが非追従伸展特性を示すように、不連続非線形コンプライアンス特性を示し得ると言われている。このような構造の場合、内部バルーンが実際に破壊され、バルーン内の圧力が急激に低下するまで、初期膨張が追従伸展性であるような公称直径に内部バルーンがつくられることが示唆されている。無傷の外部バルーンをさらに膨張させると、非追従伸展特性に従うと言われている。
【0021】
本発明のバルーン要素は、それを使用する外科処置を著しく簡単化することができる。より詳細には、本発明のバルーンを用いると、バルーン要素の最初の膨張によって内腔を所望に開通できなくても、直径の異なる別のバルーン要素に置き換える必要がなく、送達後のステントを植え込むためにバルーン要素を取り替える必要もない。その他の予期しない利益が本発明のバルーンの新規な構造から生じる。高い引張り強さと比較的低い膨張圧力下での低いコンプライアンスとにより特徴づけられるバルーン要素を用いると、ステントを配置する間にバルーン要素の拡大直径を正確にかつ予想通りに調節することができ、一方、同じバルーン要素を高いコンプライアンスの圧力範囲で用いると、医者は配置したステントをその最終直径まで容易に拡大することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
同じ参照番号が同じ要素を示している図面を詳細に参照すると、図1は、全体を参照番号10で支持されたバルーン付きカテーテルを示す。バルーン付きカテーテルは血管形成に、又は身体のその他の導管系もしくはキャビティに関係した処置に用いることができ、また、当業者によく知られたその他の技術を用いるためにガイドワイヤー上を運搬することができる。
【0023】
バルーン付きカテーテル10は、その遠位端が図1に示されている細長管状体12を含む。管状体12内には、管状体12の長さにわたって延びた管腔14がある。
【0024】
管状体12の遠位端にバルーン要素16が取付けられている。図1から明らかなように、バルーン要素16の内部は管腔14と流体連絡し、管腔14がバルーン要素16のための膨張用流体の出所として役立つ。
また、内部管状体18が管腔14を通過して、細長管状体18と同心となっている。内部管状体18自体は管腔20を与えている。
【0025】
バルーン要素16の遠位端22は、接着剤(図示せず)又はその他の適当な接着法により、内部管状体18の外部表面に取付けられている。
管状体12と内部管状体18は典型的には、高密度ポリエチレンといった可とう性のある比較的強い構造材料でつくられるが、その他の適当な材料を用いることもできる。
【0026】
図1から明らかなように、バルーン要素16はほぼ円筒形であり、それぞれ管状体12と内部管状体18の外径に対応する直径を有する各端部にテーパー付き首部24と26を有する。
【0027】
以下に記載されるように、バルーン要素16は所望の形状と肉厚に成形される。当業者が理解する通り、バルーンの膨張特性は、多くの関数のなかでも、肉厚とバルーン要素がつくられる材料との関数である。
典型的なバルーン要素16の未膨張直径は、管状体12とそれに結合した内部管状体18の直径より実質的に大きい。したがって、バルーン要素を折り畳んで一連の葉状体(典型的には2〜5個)に形成し、折り畳んだバルーン要素を管状体の周りに包み(図7のように)、小さい未膨張断面を維持させることが通常行われる。小さい断面はバルーン要素の望ましい特性である。
バルーン要素の壁は、以下に詳細に記載される、少なくとも内層28と外層30とからなる。付加的な壁層は本発明の範囲内で用いることができる。
【0028】
図5を参照すると、本発明のバルーン要素16の膨張特性が理想化されたグラフが描かれている。このように、バルーン要素16の初期膨張部分(図5の標識圧力範囲「A」)の間、バルーンは、「直径A」と標識された圧力/直径曲線に従って非追従伸展的に膨張する。理解されるように、バルーン要素は、膨張圧力の増加と共に比較的わずかしか変化しない拡大直径をとり続ける。圧力範囲「A」内では、バルーン要素16は比較的広い圧力範囲にわたって適当な拡張圧力と予想される直径とを有し、ステント運搬が行われるのはこの圧力範囲内である。外科医がステントをさらに膨張させたいなら、外科医は、圧力範囲「A」を超え、遷移圧力「T」を超えて、バルーン要素が追従伸展特性を示す圧力範囲(図5の標識圧力範囲「B」)までバルーン要素16に圧力を加える。
【0029】
圧力範囲B内では、バルーンとステントの直径を調節するように、バルーンを直径Aを実質的に超えて膨張させることができる。つまり、圧力範囲B内では、本発明のバルーン要素16は、ある範囲内で追従伸展膨張を行う。外科医は、圧力を適切に選ぶことによって、最適に調節された最終バルーン直径を選ぶことができる。この調節に従って、本発明のバルーン要素16は以後の、調節圧力以下の膨張があれば、図5の直径「B」と標識された圧力/直径曲線に従って、再び調節直径となり、この直径又はその近くのままでいる。
【0030】
本発明に従えば、外層30が接合されている内層28は、高い引張強さと低い初期伸展性を有する可塑性ポリマー材料からつくられる。この内層28がバルーン要素16の膨張特性を決定することがわかった。外層30は、望ましい摩耗と穿刺抵抗性及び柔軟性を有し、内層28に比べて大きい伸展性を有する可塑性材料からつくられる。バルーン要素の製法に関係して以下に記載する理由により、外層30の材料は内層28の材料の融点より実質的に低い融点を有することも望ましい。
【0031】
バルーン付きカテーテルのバルーン要素の製造に通常使用される材料に精通した当業者には理解される通り、バルーン要素16といったバルーン要素に使用される材料の引張強さに関して「高い」とは、破裂強さが40000〜65000psiを超えることを一般に意味する。
【0032】
本発明の現在の好適態様において、内層28はポリエーテルエーテルケトン(PEEK)でつくられる。低い初期伸展性と30000〜100000psi程度、好ましくは55000〜100000psiの破裂強度を示すこの材料は、本発明の所望の特性を有するバルーン要素に用いるのに比類なくかつ予想外に適していることがわかった。具体的には、本発明に従って構成されると、PEEKからつくられたバルーン要素は図5に示した理想図に近い膨張特性を示す。PEEKの内層28をベースとしたバルーン要素16は、非追従伸展範囲において0.05〜0.5mmの小さな増加で、また追従伸展範囲において0.5〜5mmの大きな増加で直径を選択的に変化させるようにつくることができる。その上、バルーン要素16を適切に設計することにより、遷移圧力”P”を2〜20気圧の範囲内、より好ましくは8〜12気圧の範囲内に入るようにすることができる。遷移圧力は完成バルーン要素の用途を非常に広くする。
【0033】
以下に記載の実施例から一層明らかなように、内層28はバルーン要素16に所望の引張強さを与え、バルーン要素の膨張特性を本質的に決定する。しかし、外層30はバルーン要素16に所望の、大いに望ましい耐摩耗性と耐穿刺性を与える。外層30はまた、バルーン要素16に柔らかい「感じ」と所望の形状記憶性を与える。
【0034】
本発明の現在の好適態様に従えば、外層30はポリエーテルブロックコポリマー(PEBAX)からつくられるが、次の材料から選択される材料からなることもできる:ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン);ANS(アクリロニトリルスチレン);デルリンアセタール;PVC(ポリ塩化ビニル);PEN(ポリエチレンナフタレート);PBT(ポリブチレンテレフタレート);ポリカーボネート;PEI(ポリエーテルイミド);PES(ポリエーテルスルホン);PET(ポリエチレンテレフタレート);PETG(ポリエチレンテレフタレートグルコール)、高融点及び中融点ポリアミド、芳香族ポリアミド、ポリエーテル、ポリエステル、ハイトレル、ポリメチルメタクリレート、ポリウレタン:コポリマー、EVA(エチレン酢酸ビニル)又はエチレンビニルアルコール;低密度、線状低、中及び高密度ポリエチレン、ラテックスゴム、FEP、TFE、PFA、ポリプロピレン、ポリオレフィン;ポリシロキサン、液晶ポリマー、イオノマー、サーリン、シリコーンゴム、SAN(スチレンアクリロニトリル)、ナイロン:6、6/6、6/66、6/10、6/12、11、全PEBAX12;ポリエーテルブロックアミド;熱可塑性エラストマー等。
【0035】
バルーン要素の肉厚は合計で好ましくは約0.0002〜0.001インチであり、最も好ましくは約0.0004インチである。
【0036】
カテーテル用のバルーン要素を製造するいろいろな技術が従来技術の分野で開示されている。例えば、1993年11月23日発行のsaabの米国特許第5264260号には、パリソン又はチューブ片を軸方向に延伸する段階と半径方向に膨張させる段階を用いて単壁要素を形成してPETのバルーン要素を製造する方法が開示されている。1994年9月20日発行のWangらの米国特許第5348538号では、バルーン要素の製造方法は、中空管を押出成形する段階、この管からバルーンを吹込成形する段階及びバルーンをアニールする段階からなり、各段階は多数の副段階を含むと言われている。1993年12月14日発行のHamlinの米国特許第5270086号には、多層バルーン要素が複数のポリマーをダイから共押出することにより形成されることが示唆されている。
【0037】
次に、本発明のバルーン要素を好ましくつくる方法であって、本発明の一面を構成する方法を、内層28がPEEKからなり、外層30がPEBAXからなるバルーン要素16の好適態様に関して記載する。
これに関して、PEEK管は従来の装置と技術を用いて押出成形することができ、次いでPEEK管には外層30として望ましい材料のトップコートを設けることができる。外層30を最終的に形成する材料は多くの仕方でPEEK管に施すことができるが、現在好適な方法は、電線に絶縁体を施す仕方と同じ様に、第2押出工程において内層の材料全体の上に外層30の材料をトップコートすることである。
【0038】
上記の方法を用いてバルーン要素を製造する実施例を次に示す。
押出成形:従来の技術を用いてキリアン(Killian)押出機によりまずポリエーテルエーテルケトン(PEEK)の管を押出成形し、多数のバルーンを形成するのに適当な長さ(約5000フィート)にスプールに巻き取った。PEEK管を押出機のダイヘッドの後方、マンドレルに供給し、溶融ラインにかみ合わせた。ポリエーテルブロックコポリマー(PEBAX)のトップコート材をPEEK管と同心的に押出した。トップコート材の厚みは押出機のスクリュー速度と引取り速度及び成形用具の形状寸法により決定され、調節される。こうしてトップコートされたPEEK管は押出ラインの端部でスプールに巻き取った。得られた2層管の最終寸法は0.025インチ×0.040インチであった。
【0039】
バルーンの加工:3.5mm×20mmの金型を有する高温の成形ダイを含む従来のバルーン吹込成形装置と一段成形操作を用いて2層管からバルーンを形成した。60〜250psiの圧力を用いてバルーンを形成し、約45秒間加熱した。その後、従来の冷却法を用いてバルーンを冷却(5秒間)した。金型温度は270°±50°Fに保った。管をマシン上で冷却状態で軸方向に延伸してから、第2押出工程で吹込成形を行った。第2吹込工程では追加の軸方向延伸はほとんど必要なかった。
【0040】
バルーンの特性:2層バルーンとして、寸法0.033インチ×0.041インチにこうして形成された3.5mmのバルーンは、2重壁の厚みが0.0010インチ〜0.0035インチであった。PEEK内層は2重壁の厚さの約25%を占め、PEBAXは2重壁の厚みの約75%を占めていた。バルーンの感触と透明性は優れていて、一方の層と他方の層との間の剥離は認められなかった。
【0041】
穿刺抵抗性:鋭い先端による平均穿刺力は、ポリエチレンのみでつくられた、より厚い(0.004インチ)バルーン要素の平均0.8〜0.9ポンドに比較して1.0ポンドであった。丸味のついた先端による穿刺テストでは、上記のPEEK/PEBAXバルーン要素はコートなしで2.3ポンド〜2.5ポンドの値を出すことができた。PETはポリウレタンでコートされた場合、2.25ポンドの値を出した。コートなしのPETは同じ全肉厚で1.2ポンドの値であった。
図6は上記の例示バルーン要素の拡大特性を示す。
【0042】
バルーン要素16の他の製法において、内層28と外層30を別々に押出成形し、一緒に結合することによりバルーン要素をつくることができる。例えば、バルーンをPEEKの押出品からつくり、第2の別の管状押出品をポリエチレン材料からつくることができる。ポリエチレン材料は当業者に公知の方法、例えば照射、により橋かけさせ、別の操作で膨張させて、熱収縮性「収縮管」を形成することができる。予め形成したPEEKバルーンに収縮管をかぶせ、収縮管を加熱してPEEK押出品の直径方向に収縮管を収縮させて、ポリエチレンがPEEKバルーン上に外層を形成するようにする。当然理解されるように、バルーンの全体又は一部に付加的層を含めて、バルーン性能を選択的に変更するように前記収縮管技術を用いることができるであろう。
【0043】
例えば図8を参照すると、操作の間にバルーン要素16の中央部分が急速に膨張するのを防ぎたいなら、例えばポリエチレンの付加的層32をバルーンの中央部分38のみに設けることができる。このような構造において、付加的ポリエチレン層32の存在は、中央部分38の両側にあるバルーン要素16の各部分24、26が中央部分38より急速に膨張するのを促進するのに役立つ。当然ながら、付加的層32が内層28の全面を覆うことは必要ないが、このことは、場合により、又は恐らくほとんどの場合、望ましいであろう。いずれにしても、上記の単壁多層構造がバルーン要素16の用途と最終的有用性を増すことは理解されるべきである。
【0044】
図7は、2層バルーン要素16を有するバルーン付きカテーテル10が病巣部位に運搬される間又はステント運搬の間に有する折り畳み形状のバルーン付きカテーテル10を示す。PEBAX層といった外層30の使用はバルーン要素の性能を2つの仕方で高める。第1は、上記実施例で示されるように、外層30の材料を適切に選ぶことにより、外科医の器具、石灰化病巣又は稀な場合ではあるが、ステントといった外部の原因による穿刺に対して一層抵抗性のあるバルーン要素16をつくることができる。第2は、外層30はバルーン要素16の「形状記憶性」を高める傾向があるので、バルーン要素は収縮されたとき、1枚の平坦な「翼」を形成するよりは、むしろその最初の折り畳み形状に復帰する傾向がある。従来知られた高圧バルーン要素は、使用後に、その最初の折り畳み形状に復帰する十分な形状記憶をもたない傾向がある。
【0045】
本発明は、その精神又は本質的な特性から逸脱することなく、他の特定な形態で具体化させることができる。したがって、本発明の範囲を決定するためには、前記明細書ではなく、添付の特許請求の範囲を参照すべきである。
【0046】
本発明は次のような態様が可能である。
(A)医療用カテーテルに取付ける多層バルーンであって、
内層と、
前記バルーン内層に接着された外層であって、前記内層と前記外層とが積層バルーン壁を形成する前記外層とを含み、
前記内層は高い引張り強さと低い初期伸長性を有するプラスチック材料から形成され、前記外層は前記内層より大きい耐摩耗性と伸長性とを有するプラスチック材料から形成され、
前記バルーンは連続非線形コンプライアンス曲線により描かれるコンプライアンス特性により特徴づけられ、前記コンプライアンス曲線は追従伸展初期膨張範囲、遷移点及び非追従伸展第2膨張範囲を有し、前記初期膨張範囲は前記バルーンの初期膨張段階の間に前記バルーンが従い、前記第2膨張範囲は前記バルーンの第2膨張段階の間に前記バルーンが従うようにしてなる、医療用カテーテルに取付ける多層バルーン。
(1)前記外層が前記内層の表面と同じ広がりを持つ上記態様(A)記載のエキスパンダーバルーン。
(2)前記内層がポリエーテルエーテルケトンから本質的になる上記態様(A)記載のエキスパンダーバルーン。
(3)前記外層が、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン);ANS(アクリロニトリルスチレン);デルリンアセタール;PVC(ポリ塩化ビニル);PEN(ポリエチレンナフタレート);PBT(ポリブチレンテレフタレート);ポリカーボネート;PEI(ポリエーテルイミド);PES(ポリエーテルスルホン);PET(ポリエチレンテレフタレート);PETG(ポリエチレンテレフタレートグルコール、高融点及び中融点ポリアミド、芳香族ポリアミド、ポリエーテル、ポリエステル、ハイトレル、ポリメチルメタクリレート、ポリウレタン:コポリマー、EVA(エチレン酢酸ビニル)又はエチレンビニルアルコール;低密度、線状低、中及び高密度ポリエチレン、ラテックスゴム、FEP、TFE、PFA、ポリプロピレン、ポリオレフィン;ポリシロキサン、液晶ポリマー、イオノマー、サーリン、シリコーンゴム、SAN(スチレンアクリロニトリル)、ナイロン:6、6/6、6/66、6/9、6/10、6/12、11、全PEBAX12;ポリエーテルブロックアミド及び熱可塑性エラストマーなる群から選択される材料から本質的になる上記態様(2)記載のエキスパンダーバルーン。
(4)前記内層がポリエーテルエーテルケトンから本質的になり、前記外層がPEBAXから本質的になる上記態様(A)記載のエキスパンダーバルーン。
(5)前記追従伸展初期膨張範囲と前記非追従伸展第2膨張範囲との間の、コンプライアンス曲線上の前記遷移点が約2気圧〜約20気圧のところにある上記態様(A)記載のエキスパンダーバルーン。
【0047】
(6)前記遷移点が約8気圧〜約12気圧のところにある上記態様(5)記載のエキスパンダーバルーン。
(7)前記バルーン内層がポリエーテルエーテルケトンから本質的になり、前記バルーン外層が、ポリエーテルエーテルケトンより融点が低い可塑性ポリマー材料から本質的になる上記態様(5)記載のエキスパンダーバルーン。
(8)前記内層が、円周状に間隔を置いて配置された複数の葉状体を含む未膨張断面形状を有する押出管状フィルムから本質的になり、前記外層が、前記内層を覆いかつバルーンが未膨張状態にあるときに前記外層の断面形状を維持してバルーンの折り畳みを容易にする第2の押出成形物を含む上記態様(A)記載のエキスパンダーバルーン。
(B)拡張とステントの運搬に有用な、医療用カテーテルに取付ける多層バルーンの製法であって、
第1の伸長段階において、高い引張り強さと低い初期伸長性を示す材料から形成された管状プラスチックフィルムをバルーンの内層用として押出成形すること、 付加的伸長段階において、前記内層より耐摩耗性と伸長性が大きくかつ内層の材料の溶融温度より低い溶融温度を有するプラスチック材料からなる少なくとも一つの付加的層を前記押出成形内層の外部表面の上に押出成形し、接着させること、及び
互いに接着された層を成形してバルーンを形成すること、
の各段階を含む、医療用カテーテルに取付ける多層バルーンの製法。
(9)前記第1押出成形段階がポリエーテルエーテルケトンの管状プラスチックフィルムを押出成形することにより行われる上記態様(B)記載の方法。
(10)前記第2押出成形段階が、前記管状プラスチックフィルム上にPEBAXから本質的になる層を押出成形することにより行われる上記態様(9)記載の方法。
(C)身体の導管内にステントを配置し、移植するのに医療用カテーテルに取付けたエキスパンダーバルーンを使用する方法であって、エキスパンダーバルーンは追従伸展初期範囲と非追従伸展第2範囲とを有する連続非線形コンプライアンス曲線により描かれるコンプライアンス特性と低圧力直径とを有し、ステントはエキスパンダーバルーンを囲み、
バルーンを第1膨張圧力に加圧し、その低圧直径以上にバルーンを膨張させて、バルーンの直径を、コンプライアンス曲線に沿った前記初期範囲内で第1膨張圧力に対応する第1の所定直径まで増大させ、そうすることによって、ステントをステントが身体の導管内に配置される際のステントの第1の直径まで広げること、及び
バルーンに与える圧力を第2膨張圧力まで増大させ、コンプライアンス曲線に沿った前記第2範囲内で前記第2膨張圧力に対応する第2の所定直径までバルーンの直径を充分に増大させること、
の各段階を含む前記方法。
【0048】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、非追従伸展範囲と追従伸展範囲とを有するコンプライアンス曲線により特徴づけられるバルーン要素が得られ、このバルーン要素付きのカテーテルを用いることにより、身体導管の拡張とステントの運搬、移植との2つの機能を果たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の膨張バルーン要素を備えたバルーン付きカテーテルの部分を示す縦断面図である。
【図2】ステントを取付けた本発明の収縮バルーン要素の側面図である。
【図3】体の管腔内にステントを運搬、配置するように膨張された本発明のバルーンの側面図である。
【図4】管腔内でステントをさらに広げ、規定の寸法に膨張された本発明のバルーンの側面図である。
【図5】本発明のバルーン要素の膨張特性を、理想的な形で描いたグラフ図である。
【図6】本発明の例示バルーンの膨張特性を描いたグラフ図である。
【図7】本発明の膨張バルーン要素を示す横断面図である。
【図8】本発明のバルーン要素の変更形態の縦断面図である。
【符号の説明】
10 バルーン付きカテーテルの部分
12 細長管状体
14 管腔
16 バルーン要素
18 内部管状体
20 管腔
22 バルーン要素の遠位端
24 テーパー付き頚部
26 テーパー付き頚部
28 内層
30 外層
S ステント
Claims (9)
- 医療用カテーテルに取付ける多層のバルーンであって、
内層と、
前記内層に接着された外層であって、前記内層と共になって積層壁を形成する外層と、を含み、
前記内層は高い引張り強さと低い初期伸長性を有するプラスチック材料から形成され、前記外層は前記内層より大きい耐摩耗性と伸長性とを有するプラスチック材料から形成され、
前記バルーンは、非追従伸展の初期膨張範囲と、遷移点と、追従伸展の第2膨張範囲とを有する連続非線形コンプライアンス曲線で描かれるコンプライアンス特性によって特徴づけられ、初期膨張段階の間において前記初期膨張範囲で膨張し、第2膨張段階の間において前記第2膨張範囲で膨張することを特徴とするとともに、
前記バルーンは、前記内層が主としてポリエーテルエーテルケトンからなることを特徴とする、バルーン。 - 請求項1に係るバルーンであって、
前記外層は、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)、ANS(アクリロニトリルスチレン)、デルリンアセタール(Delrin Acetal)、PVC(ポリ塩化ビニル)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、ポリカーボネート、PEI(ポリエーテルイミド)、PES(ポリエーテルスルホン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PETG(ポリエチレンテレフタレートグルコール、高融点及び中融点ポリアミド、芳香族ポリアミド、ポリエーテル、ポリエステル、ハイトレル、ポリメチルメタクリレート、ポリウレタン:コポリマー、EVA(エチレン酢酸ビニル)又はエチレンビニルアルコール、低密度、線状低、中及び高密度ポリエチレン、ラテックスゴム、FEP、TFE、PFA、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリシロキサン、液晶ポリマー、イオノマー、サーリン(Surlins)、シリコーンゴム、SAN(スチレンアクリロニトリル)、ナイロン:6、6/6、6/66、6/9、6/10、6/12、11、全PEBAX12、ポリエーテルブロックアミド、及び、熱可塑性エラストマーからなる群から選択される材料から、主に形成される、バルーン。 - 請求項1に係るバルーンであって、
前記内層が主にポリエーテルエーテルケトンからなり、前記外層が主にPEBAX(ポリエーテルブロックコポリマー)からなる、バルーン。 - 請求項1に係るバルーンであって、
前記非追従伸展の初期膨張範囲と前記追従伸展の第2膨張範囲との間の前記コンプライアンス曲線上の前記遷移点が2〜20気圧のところにある、バルーン。 - 請求項4に係るバルーンであって、
前記遷移点が8〜12気圧のところにある、バルーン。 - 請求項4に係るバルーンであって、
前記内層は主にポリエーテルエーテルケトンからなり、
前記外層は、主に、ポリエーテルエーテルケトンよりも融点が低い可塑性ポリマー材料からなる、バルーン。 - 請求項1に係るバルーンであって、
前記内層は、主に、円周方向に間隔を置いて位置する複数の葉状体を含む未膨張断面形状を有する押出成形管状フィルムからなり、
前記外層は、前記内層を覆うとともに当該バルーンが未膨張状態にあるときに当該外層の断面形状を維持する第2の押出成形物からなり、それによって折り畳みが容易になる、バルーン。 - 拡張とステント配置とに有用な、医療用カテーテルに取付ける多層バルーンの製法であって、
高い引張り強さと低い初期伸長性を示す材料から管状プラスチックフィルムを内層として押出成形する第1押出成形段階と、
前記内層より耐摩耗性と伸長性が大きくかつ前記内層の材料の溶融温度より低い溶融温度を有するプラスチック材料から少なくとも一つの追加層を前記内層の外部表面の上に押出成形してそれに付着させる第2押出成形段階と、
互いに付着させた層を成形してバルーンを形成する段階と、
を含み、
前記第1押出成形段階は、ポリエーテルエーテルケトンの管状プラスチックフィルムを押出成形することにより行われる、製法。 - 請求項8に係る製法であって、
前記第2押出成形段階は、前記管状プラスチックフィルム上に、主にPEBAX(ポリエーテルブロックコポリマー)からなる層を押出成形することにより行われる、製法。
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