JP3871699B1 - 空調制御装置と制御プログラム及びデマンド制御装置と制御プログラム並びに空調制御システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】室内機の消費電力量に応じた警報種別に対応する制御情報テーブルを特定する手段と、室外の状況に応じた着衣量と室内の作業強度に対応する制御係数テーブルを特定し、室内の温湿度に対応する制御係数を特定した制御係数テーブルから読み出す手段と、制御係数テーブルから読み出した制御係数に対応する室内機の動作を制御する制御情報を特定した制御情報テーブルから読み出して室内機に送信する手段と、を備える。
【選択図】図1
Description
これまでにも、快適な空調環境を実現する空調制御に関して提案がなされている(たとえば、特許文献1参照)。
ただし、本発明において、室内機の動力源としては、ガスやその他のエネルギーを用いたものとしてもよい。
ASHRAE Standardでは、快適な温度の範囲を次のように示している。
夏期の条件は、標準着衣量が0.5cloで、温度が22.8〜26.1℃、絶対湿度の上限は露点温度で16.7℃(絶対湿度に換算すると11.8g/kg)、下限は露点温度1.3℃(絶対湿度で4.2g/kg)である。
冬期の条件は、標準着衣量が0.9cloで、温度が20.0〜23.6℃、湿度に関しては夏期と同じである。
なお、着衣量とは、単位「clo」で表される衣服の断熱性を表す指標であり、皮膚表面から着衣表面まで0.155m2℃/Wの熱抵抗値である。ちなみに、冬のスリーピーススーツが1clo程度である。
また、本システムでは、後述するデマンド制御装置が、室内機の消費電力量を監視し、所定の消費電力量を超えたとき、または超えそうなときに、デマンド警報を発報し、発報のレベルに合わせて快適度を下げて空調制御を行う。これにより、室内の快適度を保ちつつ、省エネルギー化を実現している。
以下、本システムの構成について説明する。
図1は、本システムの概要の一例を示す模式図である。
本システムは、事務室R1、診察室R2、病室R3が快適な環境となるように、各室内に設置されている室内機の動作を制御するものであり、空調制御装置1、外気温度センサ2、室内温湿度センサ3、室内機4、デマンド制御装置5、電力計6、管理サーバ7、管理端末8、を有してなる。
空調制御装置1では、本発明にかかる空調制御プログラムが動作していて、空調制御装置1内の各手段により、後述する情報処理を実現している。
外気温度センサ2は、本システム内で1つであっても、2つ以上であってもよく、たとえば建物の形状や日照状態等から測定位置よって外気温度が異なる場合は、2つ以上設け、本システムがその平均値を得るようにしてもよい。
室内温湿度センサ3と室内機4との対応付けは、1対1でもよいし、1対複数であってもよい。したがって、大きな室内であれば、中央部付近に室内温湿度センサ3を設置し、周囲に設置した複数の室内機4と対応して設けるようにしてもよい。本実施の形態では、室内温湿度センサ31に対して室内機41、室内温湿度センサ32に対して室内機42、室内温湿度センサ33に対して室内機43、がそれぞれ1対1に対応している。
デマンド制御装置5では、本発明にかかるデマンド制御プログラムが動作していて、デマンド制御装置5内の各手段により、後述する情報処理を実現している。
電力計6は、通信ネットワークを介して、デマンド制御装置5と通信可能となるように接続されている。
また、管理サーバ7や管理端末8は、本システムの管理者などが後述する空調制御装置1やデマンド制御装置5に記憶されている各種テーブル内の情報を管理端末8から入力して、管理サーバ7を介して空調制御装置1などに設定(送信)することができるように構成されている。
管理サーバ7や管理端末8は、パーソナルコンピュータなどで実現することができる。
また、本システムは、室内機の消費電力量を監視しているデマンド制御装置5が発報するデマンド警報(警報種別)に基づいて、省エネルギー化を実現するように各室内機41,42,43の動作を制御する。
図2は、本システムを構成する装置群の接続形態の例を示すネットワーク構成図である。空調制御装置1、外気温度センサ2、室内温湿度センサ3n(31,32,33)、室内機4n(41,42,43)、デマンド制御装置5、電力計6、管理サーバ7は、第1の通信ネットワークNW1を介して接続している。また、管理サーバ7と管理端末8は、第2の通信ネットワークNW2を介して接続している。
一方、通信ネットワークNW2の例としては、インターネットなどのコンピュータ通信網がある。
次に、本システムで用いられる情報の関係について、図3を用いて説明する。なお、各情報の内容については、後述する。
次に、部屋ごと、つまり室内機ごとに、複数存在する制御係数テーブルの中から、着衣量と作業強度の組合せに対応する制御係数テーブルが選択される。
次に、室内機ごとに、室内の温湿度に対応する制御係数が、選択された制御係数テーブルから読み出される。
一方、複数存在する制御情報テーブルの中から、警報種別に対応する制御情報テーブルが選択される。
次に、室内機ごとに、制御係数テーブルから読み出された制御係数に対応する制御情報が、選択された制御情報テーブルから読み出される。
この読み出された室内機ごとの制御情報が、各部屋の室内機に送信される。
次に、空調制御装置1について説明する。
図4は、空調制御装置1の実施の形態を示すブロック図である。
空調制御装置1は、時刻データ取得部101、外気温データ取得部102、月データ取得部103、着衣量算出部104、作業強度算出部105、制御係数テーブル選択部106、室内温湿度データ取得部107、制御係数取得部108、警報種別取得部109、制御情報テーブル選択部110、制御情報取得部111、制御情報送信部112、タイマー113、時刻判定部114、及び記憶部を有してなる。
記憶部には、着衣量テーブルTBL101、作業強度テーブルTBL102、対応表TBL103、制御係数テーブルTBL104、警報種別データベースDB101、デマンド制御テーブルTBL105、制御情報テーブルTBL106、アドレステーブルTBL107が記憶されている。
また、本プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体(以下、「本記録媒体」という)を用いれば、図示しないコンピュータを空調制御装置1と同様に機能させることができる。すなわち、図示しないコンピュータが、本記録媒体から本プログラムを読取、実行することで、本方法を実現することができる。
まず、記憶部に記憶されている各データベースについて説明する。なお、以下の説明中、データベースは符号「TBL」と「DB」で示している。符号「TBL」は、いわゆるマスタテーブルを示していて、本システムの管理者などによる初期設定などを除いて、本システムによる情報処理の結果、記憶されている情報が更新されることはない。一方、符号「DB」は、本システムによる情報処理の結果、記憶されている情報が更新されるデータベースを示している。
着衣量テーブルTBL101とは、月ごとの外気温別の着衣量を記憶しているデータベースである。
図5は、TBL101に記憶されている情報の例を示す模式図であり、たとえば、外気温「25℃」と月「5月」に関連付けて着衣量「薄」が記憶されていることを示している。
なお、図5には、外気温は、着衣量を決定する日の午前8時の情報(気温)を用いることが示されているが、「午前8時」以外の外気温を用いても構わない。また、図5には、外気温が「5℃おき」に設定されていることが示されているが、本発明においてはこれに限らず、たとえば、「1℃おき」に設定するなどしてもよい。
作業強度テーブルTBL102とは、部屋ごとの時間帯別の作業強度を記憶しているデータベースである。ここで、本実施の形態では、部屋ごとに1台の室内機が設置されているため、TBL102には、本システムが室内機を特定するための情報である室内機IDと時間帯に関連付けて作業強度が記憶されている。
図6は、TBL102に記憶されている情報の例を示す模式図であり、たとえば、時間帯「8:00〜20:59」と室内機ID「41」に関連付けて作業強度「強」が記憶されていることを示している。
なお、図6には、時間帯が「8:00〜20:59」と「21:00〜7:59」に設定されているが、時間帯は部屋の用途などに応じて設定するとよい。また、図6には、時間帯が各部屋で共通に設定されているが、部屋ごとに異なる時間帯を設定してもよい。
対応表TBL103とは、着衣量ごとの作業強度別の制御係数テーブル識別子を記憶しているデータベースである。制御係数テーブル識別子とは、空調制御装置1が制御係数テーブルを特定するために用いる情報である。
図7は、TBL103に記憶されている情報の例を示す模式図であり、たとえば、着衣量「普」と作業強度「弱」に関連付けて制御係数テーブルの識別子「制御係数テーブル1」が記憶されていることを示している。
制御係数テーブルTBL104とは、相対湿度ごとの室温別の制御係数を記憶しているデータベースである。
図8は、TBL104に記憶されている情報の例を示す模式図であり、たとえば、相対湿度「10%」と室温「18℃」に関連付けて制御係数「+3」が記憶されていることを示している。
なお、図8には、室温が「2℃おき」に設定されているが、本発明においてはこれに限らず、たとえば、「1℃おき」に設定するなどしてもよい。また、図8には、相対湿度が10%を最初に「20%おき」に設定されているが、本発明においてはこれに限らず、たとえば、「10%おき」や「5%おき」に設定するなどしてもよい。
警報種別データベースDB101とは、空調制御装置1がデマンド制御装置5から受信した警報種別を記憶するデータベースである。
図9は、DB101に記憶されている情報の例を示す模式図であり、警報種別「2」が記憶されていることを示している。DB101に記憶されている警報種別は、空調制御装置1が制御装置5から警報種別を受信する都度、上書き保存される(更新される)。
デマンド制御テーブルTBL105は、警報種別ごとの部屋種別別の制御情報テーブル識別子を記憶しているデータベースである。なお、前述のTBL102と同様、部屋ごとに室内機が設置されていることから、本実施の形態では、TBL105には、制御情報テーブル識別子が警報種別と室内機IDの組合せに関連付けて記憶されている。
図10は、TBL105に記憶されている情報の例を示す模式図であり、たとえば、警報種別「0」と室内機ID「41」に関連付けて制御情報テーブル識別子「制御情報テーブル0」が記憶されていることを示している。
制御情報テーブルTBL106は、制御係数に対応する制御情報を記憶しているデータベースである。制御情報は、「風量」「運転モード」「偏差温度」の3種類の情報から構成されている。
図11は、TBL106に記憶されている制御情報の例を示す模式図であり、たとえば、制御情報テーブル識別子「制御情報テーブル0」の制御情報テーブルには、制御係数「+3」と関連付けて制御情報「強(風量)」「暖房(運転モード)」「+2(偏差温度)」が記憶されていることを示している。
なお、本実施の形態では、空調制御装置1内には3つのTBL106が存在しているが、図11は、説明の便宜上、制御係数に関連付けて各制御情報テーブルに記憶されている制御情報を1つの表にして示している。
すなわち、本システムは、室内機の消費電力量と所定の許容電力量との関係に応じた制御情報を、室内機に送信するように構成されている。つまり、消費電力量が許容電力量を超過していない場合には、本システムは、SET*理論に基づいた快適度を保つように室内機の動作を制御する。
一方、消費電力量が許容電力量を超過すると予想されるまでの時間が長時間の場合には、本システムは、SET*理論に基づいた快適度より多少劣る快適度を保つように(快適度を多少犠牲にして)室内機の動作を制御する。また、消費電力量が許容電力量を超過すると予想されるまでの時間が短時間、あるいはすでに超過している場合には、本システムは、SET*理論に基づいた快適度を保つより、消費電力量の低減を優先するように室内機の動作を制御する。
アドレステーブルTBL107は、室内機4nのアドレスと室内温湿度センサ3nのアドレスの組合せを室内機IDに関連付けて記憶しているデータベースである。
図12は、TBL107に記憶されている情報の例を示す模式図であり、たとえば、室内機ID「41」に関連付けて、対応する室内機のアドレス「A1」と、対応する室内温湿度センサのアドレス「a1」が記憶されていることを示している。
図13は、本システムが室内機41,42,43のそれぞれに送信する制御情報の例を示す模式図である。空調制御装置1から制御情報を受信した室内器4は、受信した制御情報に基づいて動作する。
本実施の形態では、たとえば、室内機ID「43」の室内機に対して、制御情報「弱(風量)」「暖房(運転モード)」「+1(偏差温度)」を送信することを示している。なお、図中「−」は、更新情報なし(現状のまま)であることを示している。
ここで、空調制御装置1が室内機IDを特定する方法として、たとえば、空調制御装置1が室内温湿度センサ3より温湿度データを受信する際に、温湿度データと共に受信する室内温湿度センサ3のアドレスを用いる。すなわち、空調制御装置1は、室内温湿度センサ3のアドレスを用いてTBL107を参照し、このアドレスに関連付けて記憶されている室内機IDを読み出す。
制御情報送信部112は、制御情報を送信した旨の情報をタイマー113へ送信する。
次に、空調制御装置1による空調制御処理について説明する。
図14は、空調制御装置1による空調制御処理のフローチャートの例である。空調制御装置1は、前述の装置1内の各手段を用いて、以下に説明する空調制御処理を実現する。
まず、空調制御装置1は、時刻データ取得部101、外気温データ取得部102、月データ取得部103のそれぞれを用いて、現在の時刻データ、外気温データ、月データを取得する(S1,S2,S3)。空調制御装置1は、取得した各データを装置1内の記憶手段に記憶しておき、後述の処理で読み出す。
たとえば、図8のTBL104が読み出された制御係数テーブル識別子に対応する制御係数テーブルとしたとき、室内湿度データが「20℃」、室内温度データが「30%」であれば、TBL104から制御係数「+1」が読み出される。
たとえば、DB101から読み出した警報種別が「2」であれば、室内機41については「制御情報テーブル2」、室内機42については「制御情報テーブル1」、室内機43については「制御情報テーブル0」が読み出される。
判定の結果、「8時」であると判定した場合(Yes)、空調制御装置1は、先に説明した外気温データの取得処理(S2)以降の各処理を実行する。
一方、「8時」でないと判定した場合(No)、空調制御装置1は、現在の時刻が「21時」か否かを判定する。
「21時」でないと判定した場合(No)、空調制御装置1は、先に説明した室内温・湿度データ取得処理(S7)以降の各処理を実行する。
先に説明した第1の空調制御方法では、制御係数テーブルが着衣量と作業強度の組合せに応じて複数存在するものであった。すなわち、第1の空調制御方法では、図14の制御係数テーブル選択処理(S6)において、図7に示したTBL103から作業強度と着衣量の組合せに対応する制御係数テーブル識別子を読み出していた。
これに対して、第2の空調制御方法は、制御係数テーブルが作業強度にのみ対応して複数存在するものである。すなわち、第2の空調制御方法では、図14に示したフローチャートにおいて、制御係数テーブル選択処理(S6)に対応する処理は、図7に示す対応表に代えて、作業強度別の制御係数テーブル識別子が記憶されている対応表を用いて、読み出された作業強度(S5)に対応する制御係数テーブル識別子を読み出す。なお、第2の空調制御方法では、図14の(S2,S3,S4)に相当する各処理は不要である。その他の処理は、第1の空調制御方法と同様である。
先に説明した第1の空調制御方法では、制御係数テーブルが着衣量と作業強度の組合せに応じて複数存在するものであった。すなわち、第1の空調制御方法では、図14の制御係数テーブル選択処理(S6)において、図7に示したTBL103から作業強度と着衣量の組合せに対応する制御係数テーブル識別子を読み出していた。
これに対して、第3の空調制御方法は、制御係数テーブルが着衣量にのみ対応して複数存在するものである。すなわち、第3の空調制御方法では、図14に示したフローチャートにおいて、制御係数テーブル選択処理(S6)に対応する処理は、図7に示す対応表に代えて、着衣量別の制御係数テーブル識別子が記憶されている対応表を用いて、読み出された着衣量(S4)に対応する制御係数テーブル識別子を読み出す。なお、第3の空調制御方法では、図14の(S1,S5)に相当する処理は不要である。その他の処理は、第1の空調制御方法と同様である。
先に説明した第1の空調制御方法では、制御情報テーブルが警報種別ごとに複数存在するものであった。すなわち、第1の空調制御方法では、図14の制御情報テーブル選択処理(S10)において、図10に示したTBL105から警報種別と室内機IDの組合せに対応する制御情報テーブル識別子を読み出していた。
これに対して、第4の空調制御方法は、制御情報テーブルが室内機IDにのみ対応して複数存在するものである。すなわち、第4の空調制御方法では、図14に示したフローチャートにおいて、制御情報テーブル選択処理(S10)に対応する処理は、図10に示す対応表に代えて、室内機IDごとの制御情報テーブル識別子が記憶されているデマンド制御テーブルを用いて、室内機ID別に対応する制御情報テーブル識別子を読み出す。なお、第4の空調制御方法では、図14の(S9)に相当する処理は不要である。その他の処理は、第1の空調制御方法と同様である。
次に、デマンド制御装置5について説明する。
図15は、デマンド制御装置5の実施の形態を示すブロック図である。
デマンド制御装置5は、消費電力量受信部501、消費電力量予測値算出部502、積算消費電力量算出部503、電力量比較部504、警報種別判定部505、警報種別送信部506、及び記憶部を有してなる。
記憶部には、消費電力量DB501、積算消費電力量DB502、契約電力量TBL501、デマンド第1定義テーブルTBL502、デマンド第2定義テーブルTBL503、送信警報値DB503が記憶されている。
まず、記憶部に記憶されている各データベースについて説明する。
消費電力量データベースDB501とは、電力計6から受信した消費電力量(実測値)と、デマンド制御装置5が予測した消費電力量(予測値)を記憶するデータベースである。ここで、デマンド制御装置5は、1分おきに電力計6から室内機31,32,33の消費電力量の合計値を受信するものとし、電力計6から消費電力量を受信する都度、予測値を算出するものとする。
すなわち、(a)は、「0:01」、「0:02」、・・・、「0:09」の各消費電力量「1」を受信していたデマンド制御装置5が、「0:10」の消費電力量「1」を受信し、「0:11」〜「0:19」の9個の消費電力量(予測値)「1」を算出したことを示している。
(b)は、デマンド制御装置5が「0:11」の消費電力量「3」を受信し、「0:12」〜「0:20」の9個の消費電力量(予測値)「3」を算出したことを示している。
(c)は、デマンド制御装置5が「0:12」の消費電力量「4」を受信し、「0:13」〜「0:21」の9個の消費電力量(予測値)「4」を算出したことを示している。
なお、予測値は所定の計算式を備えたプログラムにより、たとえば、実測値の時間的推移をもとに算出し、あるいは、過去(たとえば1年前)の同じ時期の実測値(デマンド制御装置5内の図示しない記憶手段に記憶されている)をもとに算出する。
積算消費電力量データベースDB502とは、積算消費電力量を記憶するデータベースである。
図16は、DB502に記憶されている情報の例を示す模式図であり、積算計IDごとの積算消費電力量が記憶されていることを示している。ここで、積算計IDとは、積算消費電力量を算出するプログラムの識別子である。デマンド制御装置5は、10個の積算プログラム(積算計1〜10)を有してなり、各積算計は、10分間の消費電力量を合計して積算消費電力量を算出する。つまり、積算計N(N=1〜10)は、(11−N)個の実測値と(N−1)個の予測値を合計して積算消費電力量を算出する。すなわち、図20に示した時刻「0:10」時点であれば、積算計1は時刻「0:01」〜「0:10」の10個の実測値を合計して積算消費電力量を算出し、積算計2は時刻「0:02」〜「0:10」の9個の実測値と「0:11」の1個の予測値を合計して積算消費電力量を算出する。
契約電力量テーブルTBL501とは、契約電力量を記憶しているデータベースである。契約電力量とは、たとえば、病院と電力会社との間で取り決めた消費電力量の上限値である。すなわち、病院は、室内機41,42,43の消費電力量の合計値が契約電力量以下となるように各室内機を動作させ、仮に、契約電力量を超過したときには、ペナルティの料金を電力会社に支払う旨、電力会社と契約している。電力会社は、契約電力量をもとに電力の供給計画を立案することができる。
図17は、TBL501に記憶されている情報の例を示す模式図であり、契約電力量「20(kwh)」が記憶されていることを示している。
なお、本発明において、契約電力量は許容エネルギー量の例である。
デマンド第1定義テーブルTBL502及びデマンド第2定義テーブルTBL503とは、DB502に記憶されている積算消費電力量と、TBL501に記憶されている契約電力量とを比較した結果に対応する警報種別を記憶しているデータベースである。
図18(a)は、TBL502に記憶されている情報の例を示す模式図であり、警報種別「0」が記憶されていることを示している。図18(b)は、TBL503に記憶されている情報の例を示す模式図であり、積算計ID「1」〜「4」と関連付けて警報種別「2」、積算計ID「5」〜「10」と関連付けて警報種別「1」が記憶されていることを示している。
積算消費電力量と契約電力量との比較結果と、TBL502,503に記憶されている警報種別との関係については後述する。
送信警報値データベースDB503とは、デマンド制御装置5が空調制御装置1に送信した警報種別を記憶するデータベースである。DB503に記憶されている情報は、警報種別判定部505が警報種別を判定するごとに更新される(更新の前後を通じて警報種別が同じときに上書きされる場合を含む)。
なお、警報種別送信部506は、警報種別判定部505から警報種別を受信した際にDB503を参照して、警報種別判定部505から受信した警報種別とDB503に記憶されている警報種別とが一致するか否かを判定し、一致しないと判定したときにのみ、警報種別判定部505から受信した警報種別を空調制御装置1へ送信する。
ただし、本発明における警報種別の空調制御装置1への送信方法はこれに限らず、上記一致するか否かの判定をすることなく、警報種別送信部506は、警報種別判定部505から警報種別を受信する都度、受信した警報種別を空調制御装置1へ送信するように構成してもよい。この場合、DB503は、不要とすることができる。
次に、警報種別判定部505による警報種別の判定方法(読み出し方法)について、図16に示したDB502に記憶されている積算消費電力量を例にして説明する。
次に、デマンド制御装置5によるデマンド制御処理について説明する。
図19は、デマンド制御装置5が実行するデマンド制御処理の例を示すフローチャートである。デマンド制御装置5は、前述の装置5内の各手段を用いて、以下に説明するデマンド制御処理を実現する。
2 外気温度センサ
3 室内温湿度センサ
4 室内機
5 デマンド制御装置
6 電力計
TBL101 着衣量テーブル
TBL102 作業強度テーブル
TBL103 対応表
TBL104 制御係数テーブル
TBL105 デマンド制御テーブル
TBL106 制御情報テーブル
TBL107 アドレステーブル
DB101 警報種別データベース
TBL501 契約電力量テーブル
TBL502 デマンド第1定義テーブル
TBL503 デマンド第2定義テーブル
DB501 消費電力量データベース
DB502 積算消費電力量データベース
DB503 送信警報値データベース
Claims (5)
- 複数の室内のそれぞれに設置された室内機と、これら各室内機の消費エネルギー量の総量に応じて複数の警報種別のいずれかを送信するデマンド制御装置、のそれぞれと通信ネットワークを介して接続し、
室内機が設置されている室内の温湿度を所定の範囲内に保ちつつ室内機の消費エネルギー量の省エネルギー化を実現するために、室内機が設置されている室内の温湿度と作業強度と各室内機の消費エネルギー量の総量とに基づいて、各室内機の動作を制御する装置であって、
温湿度と制御係数との対応関係が設定されている制御係数テーブルと、制御係数と制御情報との対応関係が設定されている制御情報テーブルと、をそれぞれ複数備えた記憶部と、
上記複数の警報種別のいずれかを上記デマンド制御装置から受信する受信手段と、
室内機ごとに、室内機が設置されている室内の温湿度と作業強度とを特定し、この特定した温湿度に対応する制御係数を制御係数テーブルから読み出し、この読み出した制御係数に対応する制御情報を制御情報テーブルから読み出して室内機に送信する制御手段と、
を有してなり、
上記制御情報には、室内機の動作を制御するための情報であって、風量、運転モード、偏差温度、のうち、少なくともいずれか1つに関する情報が含まれていて、
上記制御手段は、
上記特定した室内の作業強度に基づいて、制御係数を読み出す制御係数テーブルを上記複数の制御係数テーブルの中から選択し、
上記受信した警報種別に基づいて、制御情報を読み出す制御情報テーブルを上記複数の制御情報テーブルの中から選択する、
ことを特徴とする空調制御装置。 - 記憶部は、室内機が設置されている室内の作業強度が設定されている作業強度テーブルを、さらに備え、
制御手段は、上記作業強度テーブルを参照して、室内機が設置されている室内の作業強度を特定する、
請求項1記載の空調制御装置。 - 室内機が設置されている複数の室内のそれぞれには室内の温湿度を感知する温湿度センサが設置されていて、
各温湿度センサと通信ネットワークを介して接続し、
制御手段は、上記温湿度センサから受信した温湿度データにより、室内機が設置されている室内の温湿度を特定する、
請求項1記載の空調制御装置。 - コンピュータを、請求項1乃至3のいずれかに記載の空調制御装置として機能させることを特徴とする空調制御プログラム。
- 複数の室内のそれぞれに設置された室内機と、これら各室内機の消費エネルギー量の総量に応じて複数の警報種別のいずれかを送信するデマンド制御装置、のそれぞれと通信ネットワークを介して接続し、
温湿度と制御係数との対応関係が設定されている制御係数テーブルと、制御係数と制御情報との対応関係が設定されている制御情報テーブルと、をそれぞれ複数備えた記憶部を備え、
室内機が設置されている室内の温湿度を所定の範囲内に保ちつつ室内機の消費エネルギー量の省エネルギー化を実現するために、室内機が設置されている室内の温湿度と作業強度と各室内機の消費エネルギー量の総量とに基づいて、各室内機の動作を制御するコンピュータにより実行される方法であって、
上記制御情報には、室内機の動作を制御するための情報であって、風量、運転モード、偏差温度、のうち、少なくともいずれか1つに関する情報が含まれていて、
上記コンピュータが、
上記複数の警報種別のいずれかを上記デマンド制御装置から受信するステップと、
室内機ごとに、室内機が設置されている室内の温湿度と作業強度を特定し、特定した室内の作業強度に基づいて上記複数の制御係数テーブルの中から制御係数テーブルを選択し、上記受信した警報種別に基づいて上記複数の制御情報テーブルの中から制御情報テーブルを選択し、特定した温湿度に対応する制御係数を上記選択した制御係数テーブルから読み出し、この読み出した制御係数に対応する制御情報を上記選択した制御情報テーブルから読み出して室内機に送信するステップと、
を有してなることを特徴とする空調制御方法。
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Applications Claiming Priority (1)
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