JP3870626B2 - 遠心分離機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロータを高速回転させる遠心分離機のように、ロータの風損による温度上昇を防止するため、回転室内を油拡散真空ポンプによって高真空まで減圧させる機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
回転数が毎分約40,000回転以上の超遠心分離機は、ロータを高速回転させるため空気との摩擦熱でロータの温度が上昇しないように回転室を高真空まで減圧する構成になっており、油拡散真空ポンプと油拡散真空ポンプが動作する真空度まで減圧を行う補助真空ポンプを用いて回転室を減圧している。(油拡散真空ポンプは補助真空ポンプによってある程度減圧された状態において動作するため)
通常、油拡散真空ポンプは、オイルを貯留するボイラと、ボイラを加熱するヒータ、ボイラで気化したオイル分子を一定方向に噴射させるジェットと、気化したオイル分子を冷やして液化するための冷却部とで構成されているが、オイルに加える熱量が多すぎると気化したオイル分子が冷却部で液化しきれず回転室に逆流してしまうため、真空度の悪化を招いたりオイルの消耗を加速させてしまっている。また、油拡散真空ポンプ自体も高温になるため、接続部では主に真空ホース等の部品が劣化してしまっていた。逆にオイルに加える熱量が少ないとオイルの気化量が少なくなり、性能が発揮されないという問題があった。
【0003】
そこで、ヒータへの通電をオン/オフ制御し発熱量を制御することで、装置内の気温によりオン/オフ時間を決定している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
通常用いられている装置内の気温を測定してヒータへの通電をオン/オフ制御する方法は、測定した装置内の気温が一定の場合、ボイラまたはヒータ自体の温度にかかわらずヒータへの通電オン/オフ時間が一定(単位時間当たりの発熱量が一定)となるため、以下(1)〜(3)に示すような問題があった。
(1)制御開始時にボイラの温度が低いと油回転真空ポンプの性能が発揮されるまで時間がかかり高真空到達が遅れてしまう。
(2)制御開始時のみ一定時間常時通電として制御すると、制御開始時にヒータの温度が高い場合、ボイラが過温度になり気化したオイル分子が冷却部で液化しきれずに回転室に逆流するた
め真空度の悪化を招いたり、ボディー自体が高温になるため接続部においてOリングや真空ホース等の非金属部品の劣化を招く恐れがある。
(3)ヒータからボイラへの熱伝達が悪い場合(ヒータとボイラの接触が悪い場合)、ヒータ自身
が過温度になり破損する。
【0005】
本発明の目的は、上記問題を解消し、運転中の試料の温度上昇を防止すると共に、加熱による真空ホース等の劣化やヒータの過温度による破損を防止することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、制御装置が温度センサによって油拡散真空ポンプの温度を測定し、ヒータへの通電を制御することにより達成される。
【0007】
【発明の実施の形態】
本実施例における遠心分離機を図1及び図3を用いて説明する。図1は本実施例における遠心分離機及びその周辺機器を示す概略構成図、図2は油拡散真空ポンプを示す一部縦断側面図、、図3は一連の制御を示すフローチャートである。図1において、ロータ1は回転室3の中で駆動装置であるモータ2によって回転される。回転室3には回転室3を減圧するための油拡散真空ポンプ5が接続されており、油拡散真空ポンプ5には油拡散真空ポンプ5の温度を検出する温度センサ8と油拡散真空ポンプ5が動作する真空度まで回転室3を減圧する補助真空ポンプ4が真空ホース6を介して接続されている。なお、温度センサ8は油拡散真空ポンプ5のヒータ7またはボディ部等、測温に適した部分に取り付けることとし、油拡散真空ポンプ内または外のそれに変わる部分に取り付けても良い。
【0008】
制御装置9は、操作部11からの信号を受けてモータ2、補助真空ポンプ4の制御を行うと共に温度センサ10の検出温度に対して、油拡散真空ポンプ5が動作する適切な温度範囲を計算し、温度センサ8の検出温度がこれを満たすようにフィードバックしてヒータ7の通電を制御する。ここで、油拡散真空ポンプ5が動作する適切な温度とは、図2に示すヒータ7によりボイラ5bを加熱してオイル5aを蒸発させ、気化したオイル分子がジェット5cの内部を通り上方から噴射し、空気分子を吸着した後に放熱フィン5dによって冷却された内壁で液化して再びボイラ5bに循環する動作が効率よく行われる場合であって、ボイラ5bがオイル5aの沸点(約215℃)以上で且つエルボ5eの温度が接続される真空ホースの耐熱温度以下である場合の温度センサ8の取り付け部分の温度である。
【0009】
以下、図3のフローチャートを用いて制御装置9の動作を説明する。操作部11にて運転開始の操作を行う。本操作後、制御装置9により補助真空ポンプ4をオンさせ、回転室3の減圧を開始し、同時に駆動装置2を制御して回転体1を回転駆動する。次に温度センサ10の信号を受けて油拡散真空ポンプ5が動作する適切な温度範囲T1〜T2を計算し、温度センサ8の検出温度がこれを満たすようにヒータ7への通電を制御する。所定の温度(T〜T2)に制御する手段は、制御装置9によりヒータへの通電をリレー等によりオン/オフすることにより制御する方法、サイリスタ等の素子による位相制御にて供給電力を制御する方法、またはPWM(パルス幅変調)制御にて同様に供給電力を制御する方法などがある。一定時間経過後(例えば回転分離する試料が低真空度の状態でロータ1の空気摩擦熱による温度上昇に耐えうる時間)、温度センサ8の検出温度が上記条件を満たしていない場合はエラーを表示して運転を中止する。条件を満たしている場合は制御を続行し、操作部11から運転停止の操作を行うか設定時間が経過してから運転を終了する。
【0010】
【発明の効果】
本発明によれば、油拡散真空ポンプが不具合なく動作し回転室内を高真空にすることができるため、温度上昇させてはいけない試料を分離する際に真空度悪化による空気摩擦熱を防止し安定した温度での試料の遠心分離ができると共に、油拡散真空ポンプ関連部位の過温度による部品の劣化及び破損を抑制し、余分な電力を制限することができるため省エネルギーにもなり、使い勝手に優れた遠心分離機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明になる遠心分離機とその周辺機器を示す概略構成図である。
【図2】 図1の油拡散真空ポンプを示す一部縦断側面図である。
【図3】 一連の制御を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1はロータ、2はモータ、3は回転室、4は補助真空ポンプ、5は油回転真空ポンプ、5aはオイル、5bはボイラ、5cはジェット、5dは放熱フィン、5eはエルボ、6は真空ホース、7はヒータ、8は温度センサ、9は制御装置、10は温度センサ、11は操作部である。
Claims (2)
- 試料を入れた着脱自在の回転体と、該回転体が回転するための回転室と、該回転体を駆動するための駆動装置と、該回転室内を高真空まで減圧する油拡散真空ポンプと、該油拡散真空ポンプ内のオイルを加熱するヒータと、該油拡散真空ポンプが動作する真空度まで該回転室を減圧する補助真空ポンプと、運転条件や該駆動装置の運転開始や停止を入力するための操作部と、該操作部からの信号を受け、該駆動装置の制御、及び該補助真空ポンプと該ヒータへの通電を制御するための制御装置と、遠心機の装置内部の気温を測定する第1の温度センサと、該油拡散真空ポンプの温度を測定する第2の温度センサを有する遠心分離機において、該第1の温度センサが検出した温度に対して該油拡散真空ポンプが動作するのに適した目標温度を該制御装置によって算出し、該第2の温度センサの検出温度が該算出温度となるように該ヒータへの通電をフィードバック制御することを特徴とする遠心分離機。
- 該油拡散真空ポンプに一定時間通電しても該第2の温度センサの検出温度が該目標温度範囲にない場合は、装置の異常を表示し、該ヒータへの通電を中止する安全機構を備えたことを特徴とする請求項1記載の遠心分離機。
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Family Applications (1)
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