JP3868626B2 - 電気掃除機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、使用者が手元ハンドルを操作することで簡単に吸口体の角度を任意に操作することのできる吸口体を備えた電気掃除機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の電気掃除機に使用されている吸口体は、手元ハンドルに延長管を介して接続され、該手元ハンドルを延長管の長手方向を回転軸として回転させることで、吸口体に設けた継手構造によりある程度回転可能に取付けられている。
【0003】
その構造は、吸口体本体の長手方向の両側を回転軸として上下方向に揺動可能に取付けられる第1の継手と、屈折した管状の形態を備え、その一端を前記第1の継手の軸方向に回転可能に取付け、他端を延長管に固定して取付けられる第2の継手から構成されている。そして、この吸口体によれば、手元ハンドルを回転させることにより、吸口体を第2の継手が屈折した角度、一般的には45度程度回転させることができる。
【0004】
例えば、これらの構造は特開平5ー245073号に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の電気掃除機の吸口体は、吸口体を手元ハンドルを介して前後方向に移動させて掃除するために横長の吸口を基調として形成され、床面を効率良く清掃するようにしている。そして、テーブルの下や隙間の清掃性を向上するために前記した2つの継手を備えることで、手元ハンドルの操作で吸口体を床面に密着させたまま手元ハンドルの上下動や吸口体自体の回転を可能にしている。
【0006】
しかし、従来の吸口体は、吸口体自体の構造を堅牢にすることができるものの、吸口体自体の動作範囲に制約があるため手元ハンドルでの操作性に課題を残していた。
【0007】
例えば、壁際を清掃する場合は、吸口体の長手方向を壁面に平行にして壁面に沿って移動させるのが効率的である。しかし、前記従来の吸口体の構造では、手元ハンドルを90度回転させても継手の回転角度が45度程度しか回転できないために、前記作業を無理な姿勢で行ったり、両手で行わなくてはならなかった。また、ソフアーの下などの低い隙間の清掃では、前記屈曲した継手が引っかかって思うような清掃効率を達成できなかった。
【0008】
本発明の目的は、手元ハンドルのひねり動作で吸口本体を床面に対して広範囲に回転させることのできる電気掃除を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するため本願発明では、塵埃を吸い込む吸口体と、前記吸口体に接続された接続管と、該接続管に接続された手元ハンドルを有する電気掃除機において、前記吸口体は、奥行方向の長さより左右方向の長さが長い吸口本体と、前記吸口本体を前記接続管に接続すると共にその内部に塵埃を導くための通風路を形成する自在連結部とを有し、前記自在連結部は、樹脂成形品からそれぞれなり、それ自身の内面でそれぞれ通風路が形成された筒状の下腕部と上腕部とを備え、前記下腕部の一端側は、前記吸口本体に対して、一つの回転軸周りで高低方向に回転可能に軸支され、前記下腕部の他端は、前記上腕部の一端と前記一つの回転軸と直交し、かつ前記上腕部の軸線と直交する他の回転軸周りに回転可能に取付けられ、前記自在連結部は、前記接続管を高低方向に上げ下げでき、かつ、前記接続管を高低方向の最高角度とした状態で、前記接続管を前記吸口本体の長手方向に倒し得ることが可能であり、前記吸口本体を上方から清掃面に投影して見たときに、前記下腕部を最も立てた状態では、前記自在連結部が前記吸口本体の投影面積内に収められている、構成とされる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を添付図面を参照して説明する。
【0011】
(第1の実施例)
図1〜図25は、本発明に係る電気掃除機の一実施例を示している。
【0012】
先ず、この実施例の概要を電気掃除機の外観斜視図を示す図1を参照しながら説明する。
【0013】
図1において、符号1で総括的に示すのは電気掃除機であり、塵埃を吸い込むための図示しない送風機を備えた電気掃除機本体100と、一端を前記電気掃除機本体100に取付けられて前記送風機に連通する柔軟性のある吸引ホース200と、前記吸引ホース200の他端に取付けられて前記送風機に連通する手元ハンドル300と、前記手元ハンドル300に取付けられて前記吸引ホース200に連通する接続管400と、前記接続管400に取付けられて該接続管400に連通する吸口体550とから構成される。
【0014】
前記電気掃除機本体100は、内部に使い捨て塵埃袋を備えた集塵室を備え、一対の大車輪101と1個の自在車輪102とで、前記吸引ホース200を介して移動させることができる。また、前記電気掃除機本体100は、図示しない電源コードを介して家庭用コンセントから電源供給を受けて前記送風機を動作させる。そして、この電気掃除機本体100の運転制御は、該電気掃除機本体100の上面に設けた運転表示部内の赤外線受光部103で、手元ハンドル300から発進される操作信号を受けて操作される。
【0015】
前記吸引ホース200は、前記したように、手元ハンドル300と電気掃除機本体100との電気的接続が赤外線を使った接続であるため、塵埃を前記電気掃除機本体100に搬送するための搬送通路としての機能と、電気掃除機本体100を移動させるための移動引っ張り手段としての機能をもっている。
【0016】
手元ハンドル300は、前記吸引ホース200と前記接続管400を連通させる機能と、前記電気掃除機本体100の運転制御及び移動させる機能、更に吸口体550の動きを操作する機能を備えている。該手元ハンドル300は、前記吸引ホース200と固着して接続され、前記接続管400と着脱自在に取付けられることで、前記吸引ホース200と前記接続管400を連通させて塵埃の搬送路を形成している。更に、該手元ハンドル300は、前記接続管400の長手方向、即ち、前記接続管400の中心軸B2の延長線上の上端に、前記中心軸B2と110度前後の角度を持ち、その長手方向が吸引ホース200と前記接続管400の接続方向と略一致する位置にハンドル部301を備えている。このハンドル部301により、前記吸引ホース200を介して前記電気掃除機本体100を移動させることができ、更に、吸口体550の動きを操作することができる。特に、このハンドル部301によれば、ひねり動作、即ち中心軸B2を中心とした回転P1を容易に行うことができる。この際、ハンドル部301を上部に設けているので、下方に設けた吸引ホース200が前記ひねり動作を邪魔することがない。
【0017】
更に、前記ハンドル部301の近傍には電気掃除機本体100の運転を操作する操作部302が設けられている。該操作部302には赤外線発信部303が設けられており、該赤外線発信部303から前記電気掃除機本体100に設けた前記赤外線受光部103に操作信号を発信し、電気掃除機本体100の電源のON、OFFや各種の制御を行うことができる。なお、手元ハンドル300には図示しない電池等の電源部を備えているため、前記吸引ホース200に電気配線を行うことが不要でる。また、赤外線発信部303を2ケ所設けているため、天井や壁面等の反射を利用して確実に操作信号を電気掃除機本体100に伝達できるので誤操作を軽減することができる。
【0018】
前記接続管400は、前記手元ハンドル300と吸込体550とを連通させ、更に、該手元ハンドル300と吸込体550とを所定の位置で固定することで、手元ハンドル300の動き(移動や回転)を吸込体550の動き(移動や回転)とするように伝達する機能を備えている。この実施例では、大きさの異なる2つの管体401、402を組み合わせて、所定の位置で固定できるように伸縮自在に構成し、一方に手元ハンドル300を、他方に吸口体550を着脱自在に取付けるようにしている。
【0019】
前記吸口体550は、塵埃を吸い込むための吸口1010(図2参照)を底面に備えた吸口本体1000と、前記吸口本体1000を前記接続管400に連結し、前記接続管400を介して伝達される手元ハンドル300の動きに対して常に吸口本体1000の底面を床面に接するように動作するとともに、前記吸口本体1000から吸込んだ塵埃を含んだ空気流が前記接続管400に導かれるように連通する自在連結部1530とで構成される。
【0020】
前記吸口本体1000は、床面の塵埃を吸い込むための回転ブラシ1011(図2参照)を備えた吸口1010(図2参照)を底面に備えている。自在連結部1530は、該吸口体550を中心にして、手元ハンドル300の高低方向Yと、左右方向Xに回転可能に連結するとともに、手元ハンドル300のひねり動作の回転P1をそのまま吸口本体1000の回転P2に伝達する機構を備えている。この実施例では、自在連結部1530を、前記吸口本体1000に回転可能に取付けられ高低方向Yの回転を可能にする下腕部1531と、一端を前記接続管400に取付けられ、他端を前記下腕部1531と左右方向Xの回転を可能にするように取付けられる上腕部1532とから構成される。
【0021】
ここで、本実施例では、詳細については後記するが、前記高低方向Yの角度を床面から約90度、左右方向Xについては約360度の範囲に動作可能に設定している。なお、前記高低方向Yの角度は後記する収納性を考慮して床面から約90度以上でもよい。また、左右方向Xは、約180度程度あれば清掃性に支障をきたすことがない。
【0022】
また、前記吸口体550は、吸口本体1000の周囲に滑り部材1100を備えたバンパー部1033を設けることで、壁際の清掃性を向上するとともに、底面に吸口体1000の長手方向の動きをスムーズにする車輪1200を設けている。以後、説明の都合上、吸口体1000の長手方向に沿った移動方向を左右方向V1、該左右方向と直角の方向で吸口体1000の短手方向に沿った移動方向をV2として説明する。
【0023】
更に、前記吸口本体1000の底面に設けた吸口1010の前部(先端部との間)に塵埃のガイド手段1300(図8参照)を設けることにより、取り難い壁際の塵埃を効率よく吸込むことができる。
【0024】
このように、本実施例に係る電気掃除機1によれば、操作信号を赤外線信号を介して伝達しているので、吸引ホース200に配線する必要がないので吸引ホース200の軽量化が図られる。このため、使用者が手に持つ手元ハンドル300の負担が軽減され、電気掃除機本体100の引き回し走行や、吸口体550の操作を向上することができる。特に、この実施例の大きな特徴とするところは、手元ハンドル300を介しての吸口体550の動作、例えば前記手元ハンドルのひねり動作の回転P1をそのまま吸口体550の回転P2とすることができる等、使用者が手元ハンドル300で行う動作を吸口体550の動きとしてスムーズに行うことができる点にある。具体的には、例えば、手元ハンドル300を90度(回転P1)ひねることにより、吸口体550を図1の点線に示すように90度回転(回転P2)させ、更に、手元ハンドル300を通常の前後移動させる動作で、壁面に沿って吸口本体1000を左右方向V1の方向に前後移動させながら壁際の床面清掃を行うことができる。この際、滑り部材1100と車輪1200により吸口体550をスムーズに動かすことができるとともに、壁面に傷をつけることを軽減することができ、更に、この取り難い壁際の塵埃を前記ガイド手段1300により効率よく吸込むことができる。
【0025】
以下、図2を基に図3〜図5を参照して、前記吸口体550の概略構造を説明する。図2は吸口体550の部品構成図、図3は吸口体550の平面配置構成の断面図、図4、図5は側面配置構成の断面図である。
【0026】
先ず、図2において、前記したように、吸口体550は、吸口本体1000と自在連結部1530とから構成されている。吸口本体1000は、吸口本体1000の骨格を成す下ケース1001と、吸口本体1000の前方をカバーする前部上カバー1002と、吸口本体1000の後方をカバーする後部上カバー1003とから構成される。
【0027】
前記下ケース1001は、やや後方に吸口本体1000を前後に分割する仕切壁1004が設けられ、前部を吸引室1005とし、後部の中央を前記自在連結部1530の取付部1006とし、該取付部1006の両側を後記するダービン1012を駆動するための通風路1007としている。前記仕切壁1004の中央には、吸引室1005の塵埃を自在連結部1530に導くための切欠部1030が形成されている。該切欠部1030は吸引室1005側にラッパ状に開いたベルマウス形状に形成することで、塵埃を含んだ空気流がスムーズに自在連結部1530に導かれるようにしている。
【0028】
後部上カバー1003は、前記自在連結部1530の取付部1006の上部をカバーして、前記自在連結部1530を前記下ケース1001に固定するものであり、図示しないネジ等で取付けられる。また、後部上カバー1003の前部両側には、前部上カバー1002を固定する前部上カバー取付部1031が設けられている。該前部上カバー取付部1031の背面側(図面上奥側)には開閉レバー1022(図8、図10参照)が設けられている。更に、該前部上カバー取付部1031の背面側は、吸口本体1000の後側に露出され、前側は前記通風路1007の一部を構成するように取付けられる。
【0029】
前部上カバー1002は、前記吸引室1005と通風路1007の上部をカバーし、下ケース1001とともに吸引室1005及び通風路1007を構成するものであり、前部上カバー1002の前部の両側に設けた図示しないリブを下ケース1001に引っ掛け、後部の両側に設けた図示しない取付リブ1037(図10参照)を前記前部上カバー取付部1031の開閉レバー1022で着脱可能に取付けるようしている。
【0030】
前記吸引室1005の下方の下ケース1001には吸口1010が形成され、該吸口1010の上の吸引室1005内に、塵埃の掻き上げ等を行う回転ブラシ1011が配設されている。回転ブラシ1011には、塵埃の掻き上げ効果の高い可撓性を持つブレードとナイロン等の拭き効果の高い刷毛をロータリーコアの外周軸線方向に設けた溝部に配設して成形され、その両端にタービン1012が取付けられている。
【0031】
前記回転ブラシ1011及びタービン1012は、該タービン1012の両端部に設けた回転軸1013を、前記吸引室1005内の両端部に形成した軸受部1014に挿入し、前部上カバー1002の内側に設けた図示しない軸受部で押さえることで、前記回転ブラシ1011及びタービン1012を吸引室1005内に回転可能に配設する。
【0032】
また、前記タービン1012の後方となる前記仕切壁1004の両側には切欠部1032が形成され、更に前記通風路1007をカバーする前部上カバー1002の両側の後方には通風穴1016が形成され、該通風穴1016から吸気された空気が前記通風路1007を通って前記開口部1015から前記タービン1012に吹き付けられ、該タービン1012に取付けられた回転ブラシ1011が回転するようになっている。
【0033】
ここで回転ブラシ1011の駆動について図3で詳細に説明すると、本実施例ではタービン1012を採用しているので、タービン1012に向って空気を吹付けるための図示しない多数のノズルからなる多翼ノズルをタービン1012の外周をほぼ覆うように配設している。この多翼ノズルは、上下に二分割されて配置されており、上側の多翼ノズルを前部上カバー1002裏面に固定し、また、下側の多翼ノズルを下ケース1001にネジを介して固定している。
【0034】
タービン1012に吹付けられた空気は、タービン1012を回転させ、吸口1010から吸込まれる回転ブラシ1011によって巻き上げられた塵埃を含んだ空気流とともに、旋回流となって高速で回転する回転ブラシ1011に巻き付きながら中央に集まり、切欠部1030、自在連結部1530を通って電気掃除機本体100へ導かれる。
【0035】
このように、本実施例によれば、吸口体550は、通気穴1016によってタービン1012と回転ブラシ1011を回転させ、さらに吸口1010内で発生する旋回流の相乗効果により、掃除面の塵埃を巻き上げながら吸塵できるので、集塵性能を大幅に向上できる。
【0036】
図2に戻り、前記回転ブラシ1011の上方に位置する前部上カバー1002の前部中央には覗き窓1017が設けられている。この覗き窓1017は、透明な樹脂材料、例えば傷付に強いアクリル樹脂を使用する。良好なものとしては、覗き窓1017の吸引室1005の内表面に回転ブラシ1011によって放出される塵埃による傷付を軽減するためにコーテング、例えばUV塗装を施したり、更には、内部を拡大して見易くするために凸レンズとなるように形成することで、回転ブラシ1011の汚れを外から知ることができる。また、該覗き窓1017を介して回転ブラシ1011の動作状況を目視できるので、例えば運転音や異常音等が聞こえにくい聴覚障害者が、電気掃除機1の動作状況、あるいは運転中における異物混入にともなう回転ブラシ1011の停止等のトラブルを知ることができる。したがって、この実施例によれば、電気配線が必要な電気的表示がなくとも動作状態の確認を容易に行うことができる。
【0037】
一方、自在連結部1530は、筒状の下腕部1531と上腕部1532とで構成される。前記下腕部1531と上腕部1532は、図4に示すように側面方向からみて、下腕部1531の管軸B1と、上腕部1532の管軸B2を平行にして、上腕部1532が上方の位置で、下腕部1531が下方の位置となり、両腕部1531、1532の一端が重なるように配置され、該重なる位置に第1の回転軸部1533が設けられている。前記第1の回転軸部1533は、筒状の両腕部1531、1532を連通するとともに回転可能とし、前記左右方向Xの回転を可能にしている。
【0038】
この実施例では、前記下腕部1531の一端の上側に管状に突出した回転軸部1533aを設け、前記上腕部1532の一端の下側に管状で凹状の回転軸受部1533bを設け、該回転軸受部1533bと回転軸部1533aを空気漏れのないように回転可能に取付けることで前記第1の回転軸部1533を構成している。また、前記第1の回転軸部1533内にロックリング1534を設けることで、所定の位置で前記第1の回転軸部1533の回転が固定できるようにしている。
【0039】
一方、下腕部1531の他端には、高低方向Y(図面上の上下方向)の回転を可能にする第2の回転軸1535が設けられている。この実施例では、前記第2の回転軸1535を、筒状の下腕部1531の両側に形成される回転軸1503と、前記下ケース1001の取付部1006に形成した軸受部1018と、後部上カバー1003に形成した軸受部1019とで構成し、前記回転軸1503を前記軸受部1018と前記軸受部1019とで挟んで取付けることで、自在連結部1530を吸口本体1000に回転可能に連結している。
【0040】
他方、筒状の上腕部1532の他端には、前記接続管400に着脱可能に連結する連結部1507が形成される。また、この実施例では、上腕部1532の上面を別部材のカバー1536で構成することで意匠性の向上を図っている。一般に樹脂成形品は肉厚を不均一にすると、ひけ等の意匠性を損なう課題がある。この実施例では、図4に示すように、下腕部1532と上腕部1532の空気流が流れる通路を凹凸なく緩やかな曲線で連続させることで塵埃を含んだ空気流を抵抗なくながれるようにしているが、この通路を同じ肉厚で形成すると、その外観は第2の回転軸1533等で凹凸形状となり、意匠上の制約を受ける。そこで、この実施例では、外観上最も目立つ上腕部1532の上部を別部材の上カバー1536で構成することにより、強度を向上しつつ、ウエルドやひけを目立たなくしている。
【0041】
図4、図5において、この実施例では、第2の回転軸1535の高低方向Yの角度を90度に設定しているため、図4に示す高低方向Yの角度が0度の時でも、図5に示す高低方向Yの角度が90度の時でも、前記切欠部1030と下腕部1531の通風路が十分な開口面積で連通するために、シャータ機構1537を採用している。このシャータ機構1537は、第2の回転軸1535の周囲に下腕部1531の移動にともなって、下腕部1531の上下を塞ぐように移動する2枚のシャッタ1538a、1538bを下腕部1531を挟むように設けている。この実施例では、図4に示すように、高低方向Yの角度が0度の場合は、上部のシャッタ1538aが吸口本体1000(後カバー1003)から、上腕部1532の端部に設けたリブと上部のシャッタ1538aの端部に設けたリブが引っかかって引き出されて下腕部1531と吸口本体1000のすきまを塞ぎ、下部のシャッタ1538bは吸口本体1000(下カバー1001)に収納されている。この状態から下腕部1531が高低方向Yの角度を大きくしていくと、所定の角度まで下腕部1531が回転すると、上部のシャッタ1538aは下腕部1531に押されて吸口本体1000に収納され、逆に、下部のシャッタ1538bは下腕部1531の端部に設けたリブと下部のシャッタ1538bの端部に設けたリブが引っかかって下部のシャッタ1538bが引き出され、図5に示すように、図4と逆に、高低方向Yの角度が90度の状態では下部のシャッタ1538bが引き出されて、上部のシャッタ1538aが収納された状態となる。
【0042】
このシャータ機構1537により、下腕部1531を90度回転させても、空気流の漏れを防いで十分な開口面積を維持しながら、前記切欠部1030と下腕部1531の通風路を連通させることができる。しかも、前記切欠部1030と下腕部1531の開口部を全体的に大きくすることができるので、大きな塵埃通過を容易にして目づまりを軽減することができる。なお、この実施例では1対のシャッタ1538を採用することで堅牢な構造としたが、複数のシャッタを採用してもよい。また、シャッタ1538に変えて伸縮自在な軟質材やジャバラを使用することで構造をより簡単にしてもよい。また、前記切欠部1030と下腕部1531の開口部を横方向に広げることで開口面積を広げるようにすることで、前記シャッタ機構1537を採用しなくとも通風路の開口面積を確保することができる。しかも、この場合、シャッタ1538を採用しないので部材間に混入する塵埃を軽減して回転性能を向上することができる。
【0043】
このように、本実施例に係る自在連結部1530によれば、直行する2つの回転軸、即ち、高低方向Yの第2の回転軸1535と、左右方向の第1の回転軸1533とを備えているので、手元ハンドル300のひねり動作の回転P1をそのまま吸口体550の旋回動作の回転P2に変換することができる。しかも、この自在連結部1530によれば、前記2つの回転軸構造、特に第1の回転軸1533をシンプルな回転構造としているので、製造も容易であるとともに、外観上も凹凸なくシンプルにできるから、意匠性を向上できるとともに、指を挟む等の安全対策や清掃性を向上することができる。
【0044】
また、下ケース1001の上部には別部品のゴムや軟質樹脂等の弾性材料からなるバンパー部1033が設けられている。このバンパー部1033は下ケース1001と前部上カバー1002とが接触する位置の外周に設けることで吸引室1005の気密性を向上させるとともに、吸口本体1000の周囲に張り出して設けられて、家具などへの傷付を軽減するものである。
【0045】
この実施例では、前記バンパー部1033の周囲、特に吸口体550の前部となる自在連結部1530が取付けられる取付部1006と対向する長辺側に、ナイロン等の植毛を施した滑り部材1100をインサート成形して設けていることで、家具等への傷付きを防止する衝撃吸収機能を備えながら、壁面等に吸口体550を押し付けたまま壁面等に沿って滑らせながら清掃することができる。
【0046】
なお、この実施例では、バンパー部1033を採用しているが、下ケース1001の上部周囲に他の周側より外側に張り出た肉厚部を形成することで全体の鋼性を高め、該肉厚部1020に前記滑り部材1100を備えるようにして、部品点数を軽減してもよい。
【0047】
このように、本実施例に係る吸口体550は、電気掃除機本体100に設けた送風機の吸い込み気流によって回転するタービン1012を駆動源として回転ブラシ1011を回転させるので、吸口体550の軽量化が図れる。しかも、吸引室1005の後方中央に自在連結部1530の取付部1006、該取付部1006の両側に通風路1007を配置しているので、吸口本体1000の全高を低くしてコンパクトな形態にすることができる。また、鋼性と密閉性が必要な自在連結部1530の取り付けを後部上カバー1003を取り付けることで解決しているので部品点数を減らして、組立性を向上することができる。また、前記後部上カバー1003以外の部分を前部上カバー1002を通り外すだけで開放でき、更に回転ブラシ1011も簡単に取り外せるので、分解性と清掃性を向上させることができる。加えて、回転ブラシ1011を簡単に装着して前部上カバー1002を取付けるだけで組立てを完了できるので取扱性を向上させることができる。
【0048】
次に、吸口体550の詳細構造を図6〜図18を参照して詳細に説明する。図6は外観斜視図、図7は外観側面図、図8は外観背面図、図9は底面図、図10は開閉レバーの説明図、図11は滑り部材の要部断面図、図12は滑り部材の他の応用説明図、図13は車輪の昇降機構の説明図、図14は車輪の他の応用説明図、図15は第1の回転軸の断面図、図16、17は第1の回転軸の他の応用説明図、図18は第1の回転軸のロック機構図である。
【0049】
先ず、図6において、本実施例の吸口体550は、その外観を薄形とするとともに吸口本体1000の前部を両側に張り出し、後部中央に配置した前記自在連結部1530の取付部1006を後方に張り出した「略T字形」の平面形状としている。そして、その上面全体をアール形状を主体とした形状とすることで清掃性を向上するとともに、各角部をアール形状とすることで、家具等へ傷を付けないように配慮している。
【0050】
更に、図7及び図4、図5に示すように、吸口本体1000の先端は側面形状を上面が凸円弧状の略クサビ形状とすることにより、回転ブラシ1011の回転域を確保しながら吸引室1005を空気流がベルマウス形状の切欠部1030に導入されやすい形状とするとともに、全体をコンパクトな形態としている。
【0051】
また、図6に戻り、この実施例では、バンパー部1033を、吸口体550が家具等にあたりやすい部分、即ち吸口本体1000の両側に張り出した4つの角部を含んだ長手方向の両側と前部及び裏面の一部に連続して形成される帯状でかつ凸状の形態で形成している。そして、バンパー部1033に滑り部材1100を連続して設けている。図11(a)図に示すように、滑り部材1100は、ナイロン材料の毛足の短い刷毛1101を刷毛台1102に植毛し、該バンパー部1033に形成した溝部1021に刷毛台1020を挿入することにより、刷毛1101をバンパー部1033に固定している。ここで、前記刷毛台1102は、バンパー部1033と同じ長さのものを前記溝部1021に取付けることで部品点数を減らすことができるが、分割して取付けることで成形を容易にしてもよい。更に、前記刷毛台1102は、バンパー部1033に一体成形して組立性を向上してもよいが、接着や、樹脂材料の弾性等を利用した圧入による嵌合で設備のコストを下げてもよい。
【0052】
更に、この滑り部材1100を採用する狙いは、吸口体550の前部を壁面等に沿って左右方向V1(図1参照)に移動しやすくすることにある。したがって、前記滑り部材1100は、滑りを向上させるものであればよく、例えば、図11(b)図に示すように、バンパー部に複数の突起1034や、あるいは吸口体550の長手方向に沿って形成される突起状の複数の帯部でもよい。
【0053】
なお、この実施例では、突起1034をバンパー部1033と一体成形しているため、材質を硬度の高い樹脂材料とし、傷付や衝撃を緩和するためにバンパー部1033の内側に衝撃を緩和する空間1035を形成している。また、前記突起1034のみを、例えば細かなビーズや線材等のような硬度の高い材質として、ごく一般的に採用されている硬度の低い材質のバンパー部1033の所定の位置に埋め込んで形成することで、滑りを良好にしながら衝撃に強い構造としてもよい。この場合、前記突起1034をバンパー部1033に成形時に埋め込んでも、あるいは前記(a)図のように台座を介して取付けてもよい。
【0054】
また、他の滑り部材1100として、例えば、図12に示すようにローラー1103を採用してもよい。この場合、バンパー部1033に取付けてもよいが、下ケース1001に直接取付けてもよい。より良好なものは、ローラー1103の周囲に、例えばゴムやビロード等の弾性材料を備えたり、タイヤとすることにより、滑りを良くしてバンパー機能としての効果を得ることができる。この場合、ローラー1103の取付け位置は、(b)図に示すように少なくとも吸口体550の前部の両側に前方に突出して設ければよい。更に良好なものは、吸口体550の前部両側の角部に取付けることで滑りやすさを向上させることができる。更に(a)図に示すように、吸口体550の前部両側の角部に加えて、前部の中央にも設けることで、壁面の凹凸を吸収し易くすることができる。より良好なものは、吸口本体1000の両側に張り出した4つの角部と前部の中央に設けることにより、移動性を高めることができる。この滑り部材1100の配置は前記図6に示す実施例も同様の配置にしてもよい。
【0055】
加えて、図6に示す実施例では、滑り部材1100として刷毛1101を採用したが、ビロードや繊維材料を接着するなどして取付けて、製造コストを低減してもよい。これらの滑り材料1100は、厚めのものを採用することによりバンパー機能をより向上させることができる。
【0056】
また、図6に示す実施例では、別部材のバンパー部1033の周囲に滑り部材1100を設けることで衝撃吸収機能を備えながら滑りを向上させているが、下ケース1001の上端周囲に圧肉部を形成し、この肉厚部に滑り部材1100を直接または一体成形で設けることで、吸口本体1000の鋼性を高めて家具等への傷付きを防止する衝撃吸収機能を備えながら滑りを向上させることができ、しかも、別部品のゴムや軟質樹脂等の弾性材料のバンパー部1033を設ける必要がない。
【0057】
次に、図6に戻り、この実施例では、吸口体550の大きさを、自在連結部1530を伸ばした状態で、奥行Dを250mm、吸口本体の奥行きD1、両側に張り出した根元部分の奥行きD2、両側端部の奥行D3をそれぞれ137mm、96mm、87mmに設定している。なお、この実施例では、連結部1507の長さD4を50mmに設定しているので、接続管400に取付けられた際の奥行を254mmに設定している。更に図6と図8に示すように、吸口本体1000の高さH61mm、横幅Wを280mm、吸口1010の横幅W1を216mmに設定している。
【0058】
次に、図7及び図8において、この実施例に係る吸口体550は、上面を丸みのあるフラットな形態とすることで上面の汚れを拭き取り易くするとともに、上面を構成する前部上カバー1002を簡単に取り外せる構造とすることで清掃性を向上している。そして、前部上カバー1002は、強度を維持しつつ製造時のひけやウエルド等の発生し難い構造としている。
【0059】
この効果を実現するために、本実施例に係る吸口体550は、自在接続部1530の取付部1006以外の吸口体550の上面を前部上カバー1002で覆い、該前部上カバー1002を着脱可能にする開閉レバー1022を、前部上カバー取付部1031に設けるようにしている。この構造を図10図で説明する。
【0060】
本実施例に係る吸口体550は、図2で説明したように、前部上カバー1002を固定する前部上カバー取付部1031を後部上カバー1003の両側に設け、該前部上カバー取付部1031に設けた横方向にスライドする一対の開閉レバー1022を介して前部上カバー1002を着脱可能に取付ける構造としている。前部上カバー1002は、図10(a)図に示すように、開閉レバー1022と対応する部分に切欠部1036が形成され、該切欠部1036の内側に下端部1037aがL型に形成された取付リブ1037が設けられている。前記開閉レバー1022は、L型の下端部1037aの上部を横方向にスライド可能なように前記前部上カバー取付部1031に取付けられている。このため、開閉レバー1022が取付リブ1037とラップする位置では、開閉レバー1022を固定し、ラップしない位置では前部上カバー1002を取り外し可能とすることができる。本実施例の構造によれば、開閉レバー1022を前部上カバー1002に設ける必要がないので、開閉レバー1022を設けるために必要なリブ等を形成する必要がない。
【0061】
また、図6に示すように、前部上カバー1002の上面後方の両側には通気穴1016が設けられている。前記通気穴1016は、吸口体550の長手方向に沿って複数に分割されたスリット部1016aから構成され、該スリット部1016aは周囲から一段低くなるように凹状に形成され、該凹状内にパンチング状の開口部が前部上カバー1002と一体成形されている。この通気穴1016の構造によれば、強度的に弱くなるパンチング状の開口部を周囲より一段低く形成して、しかもスリット状に複数に分割しているので、前部上カバー1002自身の強度を高めるとともに、衝撃に対するパンチング状の開口部の強度を高めることができる。
【0062】
更に、前部上カバー1002は、両側面に該前部上カバー1002を取り外すための手掛凹部1023を設けている。
【0063】
本実施例によれば、開閉レバー1022を前部上カバー1002と分離したことにより、前部上カバー1002を単純な形状とすることができるから、リブ形成によるひけやウエルドの発生を軽減することができる。しかも、この単純な形状により前部上カバー1002の軽量化、清掃性、意匠性を向上することができる。加えて、開閉レバー1022は、衝撃の受け難い背面部に設けるとともに、仮に、掃除中に家具等に接触した場合においても外力から損傷を受け難い構造としている。
【0064】
また、前部上カバー1002は、通気穴1016を設けることにより強度を向上することができる。しかも、簡単に着脱が可能な前部上カバー1002に通気穴1016を設けることにより、該前部上カバー1002を外して汚れ易い通気穴1016を裏表から洗えるので清掃性を向上することができる。
【0065】
また、吸口体550(前部上カバー1002)の側面に手掛凹部1023を設けるようにしているので、人差指あるいは中指をこの手掛凹部1023に挿入し、親指を開閉レバー1022に掛け、開閉レバー1022を外側に向かってスライドさせて係合を外し、親指と人差指(中指)とで摘み、前部上カバー1002を吸口体550から容易に外すことができる。
【0066】
更に、汚れの溜まり易い前記開閉レバー1022と手掛凹部1023は、垂直面に設けられているので汚れが溜まりにくい。しかも、前部上カバー1002を簡単に装着でき、更に装着した吸口体550の上面は前部上カバー1002と後部上カバー1003が連続した丸みのあるフラット形状となっているので、汚れを簡単に拭き取ることができる。
【0067】
図9において、下ケース1001には、吸口体550全体を前後方向V2並びに左右方向V1に移動させるとともに、吸口体550の底面部と掃除面との間に一定間隔を保つように複数の車輪1200が配置される。車輪1200は、吸口体550の底面の前部両側に配置される一対の前車輪1261と、その後方に配置される一対の後車輪1262、及び電気電気掃除機1の使用中における掃除面に対する圧力を受けるための一対の最後部車輪1263、及び左右方向V1に移動させる際に底面から突出して使用する出没車輪1264が配設されている。
【0068】
ここで、前車輪1261と後車輪1262は互いに相向き合う位置に配置されている。即ち、下ケース1001のタービン1012の径方向の延長部には前述したように、一対の前車輪1261と一対の後車輪1262が位置し、タービン1012の下部の吸口1010と清掃床面の間のすきまを一定に保つようにしている。更に、最も手元ハンドル300の力を受ける自在連結部1530の下部に大きな最後部車輪1263を設けて、鋼性と走行性を高めることで、手元ハンドル300から力を受けても、該最後部車輪1203で受けて、清掃床面との前記すきまを一定に保つようにしている。
【0069】
さて、本実施例に係る吸口体550は、前記したように、前後方向V2の動きに加えて左右方向V1に移動させることを大きな特徴としている。この左右方向V1の動きを達成するために、この実施例では、図13に示すような、一対の出没車輪1264を第2の回転軸1355の下方に設けている。前記した前車輪1261と後車輪1262と最後部車輪1263はいずれも(b)図に示すように、吸口体550の両側方向(図面上の前後方向)に車軸を備えて、吸口体550の前後方向V2(図面上の左右方向)に回転自在な車輪としているが、出没車輪1264は前記3つの車輪と90度車軸方向が異なり、吸口体550の左右方向V1(図面上の前後方向)に回転自在な車輪としている。更に、前記出没車輪1264は、通常の使用形態、つまり、図19の(a)(b)図に示すような、手元ハンドル300を90度までひねらない角度では吸口体550の内部に収納され、図19の(c)図に示すような、手元ハンドルを90度ひねって吸口体550を90度旋回させ、吸口体550を左右方向V1(図面上の前後方向)に移動させる状態で突出するような構造としている。この構造を図13で詳細に説明する。
【0070】
先ず、図13(a)図に示すように、この実施例では、第2の回転軸1355の回転軸1503の周囲に形成される一対の摺動面1539にそれぞれ突起部1540を設けている。この突起部1540は、(c)図に示すように、下腕部1531の高低方向Yの角度が90度の位置で下方に位置するように形成される。一方、前記回転軸1503の下方の下ケース1001には開口部1541が形成され、該開口部1541に出没車輪1264が取付けられている。出没車輪1264は、吸口体550の前方、即ち、後部車輪1262側を回転軸1265とする車輪ベース1266と、該車輪ベース1266に取付けられる車輪1267と、回転軸1265に取付けられて前記車輪ベース1266を吸口体550の内側へ収納しようとするコイルバネやねじりバネ、あるいは板バネ等のバネ体1268とから構成される。
【0071】
そして、この突起部1540と出没車輪1264の位置及び大きさは、下腕部1531の高低方向Yの角度が90度の位置で出没車輪1264を突出するように設定している。なお、この実施例では、摺動面1539に突起部1540を設けたが、突起部1540を別体で設けてもよい。
【0072】
さて、この実施例によれば、(b)図に示すように、下腕部1531の高低方向Yの角度が90度に達しない状態、即ち手元ハンドル300のひねり角度P1が90度ひねらない状態では、出没車輪1264が吸口体550の内側に収納されているので、前車輪1261と後車輪1262と最後部車輪1263を介して吸口体550を前後方向V2(図面上の左右方向)にスムーズに動かすことができる。
【0073】
一方、手元ハンドル300のひねり角度P1が90度ひねった状態では、(c)図に示すように下腕部1531の高低方向Yの角度が90度になるので、出没車輪1264が吸口体550から突出して後車輪1262と最後部車輪1263を床面からt0浮かす。このため、出没車輪1264が最も手元ハンドル300の力を受けることになるので、該出没車輪1264と前車輪1261を介して吸口体550を左右方向V1(図面上前後方向)に簡単に移動させることができる。
【0074】
次に、この実施例では、前車輪1261と後車輪1262及び最後部車輪1263の車輪1267を横滑りし易い材料で形成するとともに、床面との接触面を光沢処理を施し、その形状を太鼓形状としている。このため、車軸方向や斜め方向にも滑り易やすくしているために、吸口体550の旋回性や左右方向V1への走行性を向上している。
【0075】
更に、より旋回性や左右方向V1への走行性を向上するために、車輪1267aの周囲に滑り部材1210を設けるとよい。この構造を図14で説明する。車輪1267aは通常の車輪のように回転軸1211を備え、床面との接触面となる周側面に前記滑り部材1210が取付けられる凹部1212を形成し、その両端面に左右方向V1の障害物の乗り越えを向上するCカット面1213を形成している。滑り部材1210は、前記吸口体550の周囲に設けた滑り部材1100と同様なものであり、ナイロン材料の毛足の短い刷毛1214を刷毛台1215に植毛し、該車輪1200に形成した凹部1212に刷毛台1215を挿入することにより、刷毛1214を車輪1267aに固定している。この実施例では、刷毛台1215をリング状のものを2つに分割して、前記車輪1267aを挟み込むようにして取付ける。この取付け方法は前記滑り部材1100と同様である。そして、前記車輪1267aを吸口体550の底面部の前記所定の位置に形成した車輪収納部の軸受けに圧入して取付ける。
【0076】
図9に戻り、この図9に示す実施例は、周囲に滑り部材1210を備えない車輪1267を採用しているが、周囲に滑り部材1210を備えた車輪1267aを採用することで、吸口体550の旋回性をより向上させることができる。特に、該出没車輪1264と対となって吸口体550を左右方向V1(図面上前後方向)に移動させる前車輪1261に前記車輪1267aを採用することにより、左右方向V1の移動性を格段に向上することができる。
【0077】
なお、この実施例では、前後方向の動きに加えて左右方向Vにも移動させるために車輪1200を採用したが、これに限定されるものではない。例えば、自在車輪でもよく、あるいは吸口体550の前記車輪1200が配置された所定の位置に突起部を形成し、該突起部に前記滑り部材1210を設けることでもよい。
【0078】
このように、この実施例に係る吸口体550の底面部には、手元ハンドル300のひねり動作P1により突出する出没車輪1264を備えることにより、例えば、壁面に沿って移動させる左右方向Vの移動では、出没車輪1264と前車輪1261とで吸口体550を左右方向V1(図面上の左右方向)にスムーズに動かすことができる。
【0079】
一方、吸口体550を前後方向(図面上の上下方向)では、出没車輪1264を吸口体550に収納するので、前車輪1261と後車輪1262がそれぞれ左右に、また後方中央部に最後部車輪1263が配設されるように5点車輪となる。この5点車輪構成によれば、前後方向V2の走行性に優れ、更に斜め移動や旋回性にも吸口体を安定支持することができる。特に、最後部車輪1263は、使用時に自在連結部1530の回転軸1503より使用者側に位置しているので、前後方向V2の動き、特に後退させる時の吸口体550の先端の浮き上がりを軽減できる。更に、前記自在連結部1530の回転軸1503を前記5点車輪の中に設けたので、手元ハンドル300を介して吸口体550を旋回・回転させても吸口体550の傾き(角部の浮き上がり)を軽減できる。しかも、各車輪1200は吸口体550の角部に配置されているので回転時の引っ掛かりを軽減できる。
【0080】
次に、吸口体550の底面部に設けた吸口1010の前部には塵埃のガイド手段1300が設けられ、吸口1010の後部に圧力制御板1301が設けられている。ガイド手段1300は、吸口1010と吸口体550の先端部との間に形成されている平面部1302により吸い込みづらい塵埃を効率よく吸込む機能をそなえたものである。例えば、従来の吸口体では、吸口体の先端部を壁面に接触させた場合、前記平面部1302の下方の床面に存在する塵埃は吸込まれる空気流の勢いでしか吸い取ることができない。
【0081】
本実施例に係る前記ガイド手段1300は、この吸い込みづらい塵埃を効率よく吸込むためのものである。本実施例では、前記課題を解決するために、毛足の長いナイロン等の刷毛の束1310を前後方向に列を成すように配設した刷毛列1311を前記平面部1302に左右方向に複数配列してガイド手段1300を構成する。この実施例では、図8に示すように、前記刷毛列1311が中央を中心に左右対称となり、各刷毛列1311が吸口1010側に収束するように斜めに配置している。前記刷毛の束1310は、直接前記平面部1302に埋め込んで植毛してもよく、あるいは前記印毛列1311を1グループとして刷毛台に植毛し、該刷毛台を前記平面部1302に埋め込ん取付けてもよい。
【0082】
このガイド手段1300によれば、各刷毛列1311の間に空気流の流路1312が形成されるから、該流路1312を介して空気流の流れを加速して塵埃を吸い込み易くすることができる。また、吸口体550を移動させることにより、前記平面部1302にある塵埃が前記刷毛の束1310でかきあげられて、吸い込み易くすることができる。つまり、前記平面部1302にある塵埃を吸口体550を移動させることにより、前記刷毛の束1310でかきあげて、前記流路1312で吸口1010に導くことができる。
【0083】
また、この実施例では、刷毛の束1310の毛足の長さを、図13(b)図のように、吸口体550を前後方向(図面上の左右方向)に移動させる状態、すなわち、前車輪1261と後車輪1262及び最後部車輪1263の5点車輪で走行する状態で、刷毛の束1310の先端が床面と接する程度に設定している。この状態では、刷毛の束1310の先端が床面を適度にブラッシングして、前記作用効果により清掃性を向上することができる。
【0084】
一方、図(c)に示す、前車輪1261と出没車輪1264で吸口体550を左右方向V1(図面上の前後方向)に移動させる状態では、出没車輪1264が下方に突出して、吸口体5509が前車輪1261側に傾いて前のめりになるので、刷毛の束1310の先端を床面に強く押し付ける。このため、前記平面部1302にある塵埃を前記刷毛の束1310で(b)図の状態より強くかきあげるので吸い込み易くすることができる。しかも、前記ガイド手段1300が強く床面に押し付けられることにより、ガイド手段1300が前車輪1261の変わりに吸口体550を支持することにもなるので、吸口体550の左右方向V1への移動性を向上することができる。
【0085】
なお、圧力制御板1301は、前記流路1312で勢いあまって後方に飛び出した塵埃を受け止めて、吸口1010に再度吸込ませるものである。この圧力制御板1301は、図13(c)図の状態において、先端が床面と接する程度に底面からの張り出す長さに設定することで吸口100の下部の密閉性を向上することができる。
【0086】
次に、図15〜図18を基に自在連結部1530について詳細に説明する。
【0087】
先ず、図15(a)図は第1の回転軸の縦断面図、(b)図は横断面図、(c)図はロックリングの外観図である。この実施例の第1の回転軸1533は、前記下腕部1531の一端の上側に管状に突出した回転軸部1533aと、前記上腕部1532の一端の下側に管状で凹状の回転軸受部1533bとを、樹脂材料の弾性を利用して挿入・組み立てるようにしている。
【0088】
また、この実施例では、左右方向Xの回転を90度の位置で一時的にロック状態とするロック機構1516を備えている。例えば、この実施例では、前記回転軸部1533aと回転軸受部1533bとの摺動面1542a、1542bに溝1543を形成し、該溝1543に、(c)図で示す、ロックリング1534を設けている。ロックリング1534はリングの一部が開放され、矢印に示す両側方向へ広がろうとするように板バネ作用を備えて形成される。更に、前記ロックリング1534は、リングの中央に取付部1544が設けられ、該取付部1544の等距離で前記広がろうとする両側の対向する位置に突起部1545aが形成されている。
【0089】
そして、前記ロックリング1534は、(b)図に示すように、前記溝1543の前記回転軸部1533a側に前記取付部1544を介して固定される。更に、前記回転軸受部1533b側の溝1543には、下腕部1531と上腕部が真っ直ぐとなる位置で、前記突起部1545aと嵌合する一対の凹部1545bが形成される。
【0090】
このロック機構1516によれば、下腕部1531と上腕部1532が直線状となる状態では、左右方向Xの回転が固定されるために、吸口体550の直進性が向上して前後方向の移動が容易となる。一方、手元ハンドル300を介して吸口体300を回転させようとすると、前記突起部1545aと凹部1545bの嵌合が外れるので、僅かな力でロック機構1516を外すことができる。
【0091】
なお、この実施例では、吸口体550の直進性を高めるために、一対の前記突起部1545aと凹部1545bを設けているが、例えば、凹部1545bを頻度の高い所定角度(45度、90度等)に複数個設けてもよい。
【0092】
図16は第1の回転軸1533の他の嵌合構造を示したものである。この実施例では、前記回転軸部1533aと回転軸受部1533bとの摺動面1542a、1542bに溝1546a、bを形成し、該溝1546に、(b)図で示す、固定リング1547を設けている。固定リング1547はリングの一部が開放され、矢印に示す両側方向へ広がろうとするようにバネ作用を備えて形成される。更に、前記固定リング1547は、リングの端部に取付突起1548が設けられ、該取付突起1547を回転軸部1533aに固定リング1547のバネ作用を損なわないように固定する。
【0093】
この構造によれば、固定リング1547を前記回転軸部1533aの溝1546aに埋め込んだ状態で前記回転軸受部1533bを回転軸部1533aに挿入すれば組み立てが容易であり、また、組み立てた状態では前記固定リング1547が前記回転軸受部1533bの溝1546bに広がるので第1の回転軸1533の回転性を損なうことなく、前記回転軸部1533aと回転軸受部1533bの嵌合が外れることがない。
【0094】
図17は、第1の回転軸1533の他の嵌合構造を示したものである。この実施例では、前記回転軸部1533aと回転軸受部1533bとを着脱可能なな固定ピース1549を介して着脱可能に取付けたものである。
【0095】
この実施例では、前記回転軸部1533aの摺動面1542aに2本のリング状突起1550を設けて、回転軸部1533の周囲にリング状の凹部1551を形成する。一方、回転軸受部1533bには、前記凹部1551と対応する位置に開口窓1552を形成する。該開口窓1552は、第1の回転軸1533の回転性を考慮して対向する位置に2個設けるようにしている。
【0096】
そして、前記開口窓1552と前記凹部1551に跨るように配置される固定ピース1549を配置する。該固定ピース1549は前記開口窓1552から樹脂材料の弾性作用を利用して着脱可能に形成する。例えば、この実施例では、固定ピース1549を、前記凹部1551の形状に合せた弧状部1549aと、外形を前記開口窓1552に合せ、内側が肉盗みされた本体部1549bとから構成する。固定ピース1549を装着するときは、前記弧状部1549aから開口窓1552に挿入して取付け、取り外すときは、本体部1549bに設けた穴にジグを挿入して本体部1549bの先端側を樹脂材料の弾性を利用して引っ張り出すようにする。また、固定ピース1549と前記凹部1551の大きさは、第1の回転軸1533ががたつかず、かつ回転がスムーズに行えるように設定する。
【0097】
更に、この実施例では、固定ピース1549と前記凹部1551との接触面に前記突起部1545aと凹部1545bとからなるロック機構1516を備えている。例えば、この実施例では、前記本体部1549bの先端部に突起部1545aを設け、前記凹部1551の所定の位置に凹部1545bを設けることで、固定ピース1549の樹脂材料の弾性力を利用して前記突起部1545aと凹部1545bのロックとアンロックをスムーズにおこなうことができる。
【0098】
この構造によれば、第1の回転軸1533の組立性を向上するとともに、固定ピース1549を取り外すことで分解が容易であるため、メンテナンス性や清掃性を向上することができる。しかも、簡単な構造で第1の回転軸1533を所定の位置でロックすることができる。
【0099】
なお、前記実施例では、ロック機構1516を有する固定ピース1549を採用したが、ロック機構1516と固定ピース1549を分離してもよい。
【0100】
次に、図18を参照して、第2の回転軸のロック機構1553を説明する。図18中、(a)図は下腕部1531の外観図、(b)(c)図は手元ハンドル300を立てて収納した状態の吸口体550の要部断面図である。
【0101】
この実施例では、吸口体550と接続管400と手元ハンドル300を連結した状態で、吸口体550の上方に手元ハンドル300が位置するような立て収納を可能にしている。この収納姿勢を維持するために、この実施例では、第2の回転軸1535にロック機構1553を設けている。該ロック機構1553は、第2の回転軸1355の摺動面1539に設けられる突起部1554と、前記下ケース1001の軸受部1018の摺動面に設けた凹部1038とから構成される。前記突起部1554は、摺動面1539の一部にコ字状の切れ込みを形成し、その自由端部に設けることで、バネ作用により、前記突起部1554が第2の回転軸1535の回転動作に支障をきたさないようにしている。そして、該ロック機構1553は、下腕部1531の高低方向Yの角度が90度となった状態でロックするように、前記突起部1554と凹部1038の配置を設定する。
【0102】
この構造により、(b)図に示すように、吸口体550の上方に手元ハンドル300が位置するような立て収納姿勢では、第2の回転軸1535のロック機構1553と、第1の回転軸1553のロック機構1516がロック状態となるので、立て収納姿勢を維持することができる。しかも、第2の回転軸1535のロック機構1553がロック状態の場合は、出没車輪1564が突出して吸口体550が前方に前のめりの姿勢となるので、手元ハンドル300に取付けられる吸引ホース200の重さと釣合わせることができるので、安定姿勢を維持できる。
【0103】
また、吸口体550を左右方向V1に移動させる状態でも第2の回転軸1535がロック状態となるので、この走行時の手元ハンドル300のひねり動作P1の角度維持が容易である。なお、このロック機構1553もまた、第1の回転軸1553のロック機構1516と同様、使用頻度の高い角度でロック状態となるようにしてもよい。
【0104】
また、他の応用例では、下腕部1531の高低方向Yの角度が90度以上となった状態でロックするようにしてもよい。この場合、凹部1038と突起部1554が嵌合する手前に図示しない凸リブを設けて、ロック状態とする前段階に抵抗感を与えるようにする。このため、手元ハンドル300のひねり動作P1の角度を90度にして、吸口体550の回転角度P2を90度にさせ吸口体550を左右方向V1に移動させる場合は、前記ロック機構1553はロック状態とならない。一方、前記ひねり動作P1の角度を90度以上にしたり、あるいは下腕部1531の高低方向Yの角度を90度以上にして、前記抵抗感を超えてまで動作させるとロック状態となるようにする。このようにすれば、吸口体550を左右方向V1に移動させる場合は、第2の回転軸1535はロック状態とならず、また、立て収納姿勢ではより安定姿勢を維持することができる。更に、前記収納姿勢では、吸口体550の左右方向V1の動作を考慮する必要がないから、ロック状態を強く設定することができるので、より安定姿勢をえることができる。この場合、アンロックは吸口体550を足など踏んで解除すればよい。
【0105】
次に、使用状態図を示す図19〜図23を参照して本実施例に係る電気掃除機1の操作方法について説明する。
【0106】
図19において、先ず、本実施例に係る電気掃除機1では、使用者は立ち姿勢で手元ハンドル300を保持することにより、接続管400を介して吸口体550を操作して床面の掃除を行うことができる。この際、吸引ホース200を介して手元ハンドル300に連結される電気掃除機本体100には一対の大車輪101と1個の自在車輪102が備えられているので、移動しながら清掃を行うことができる。一般に、日本女性の平均身長は157センチであるが、この使用者が自然に手元ハンドル300を持った状態で、接続管400を介し吸口体550を前後させて掃除をしようとした場合には、手元ハンドル300と床面との垂直方向の距離が78センチ以下であれば手や腕に負担をかけることなく掃除をすることができる。その角度は垂直方向に45度とする使用者の最も操作される動作範囲に設定され、45度以上であれば逆に手や腕に負担をかけることになる。
【0107】
そこで、本実施例では、接続管400の角度が45度となるように接続管400の長さを設定している。そして、手元ハンドル300のハンドル部301を110度前後に設定しているので、該ハンドル部301を把持する使用者は前記接続管400の角度が45度の状態で前後方向の動きを楽にすることができる。また、吸口体550の吸口1010が設けられた底面部は、自在連結部1530の下腕部1531が高低方向Yに回転するので、吸口体550が前後方向に移動しても前記吸口体550の底面部を床面から浮き上がらせることがない。この際、左右方向Xの回転は、接続管400が45度に傾いているために、上腕部1532の左右方向Xの回転軸が45度傾くので、回転軸の摩擦などで、上腕部1532の左右方向Xの回転がしにくく、吸口体550を前後方向に移動させても吸口体550の左右方向Xのぶれを軽減することができる。更に、この実施例では、第2の回転軸1533にロック機構1516を設けているので、より吸口体550の直進性を良好なものとすることができる。
【0108】
加えて、吸口体550は、前後方向に移動する場合は、底面部に設けた車輪1200中、前車輪1261と後車輪1262と最後部車輪1263により支持され、これらの車輪は回転軸1211を中心とした通常の車輪としての回転を行うので直進性を高めことができる。特に、この実施例では最後部車輪1263により前後移動における吸口体550の先端部の浮き上がりを軽減して良好な直進性が得られる。更に、この実施例では、前記ガイド手段1300の刷毛1214と、回転ブラシ1011のダブルブラシで床面の塵埃を2重にかきあげて吸い込み効率を高めることができる。
【0109】
ここで、この実施例では、下腕部1531で高低方向Yの回転を行い、上腕部1532で左右方向Xの回転を行うことで、前記通常姿勢となる接続管400が45度の状態での直進性を高めるようにしているが、下腕部1531で左右方向Xの回転を行い、上腕部1532で高低方向Yの回転を行うようにしてもよい。該逆転構造では、後記する吸口体550の回転動作を前記実施例と同様に行うことができるが、直進性に課題が残るので、左右方向Xの回転を阻止する前記ロック機構1516を設ける必要がある。
【0110】
図20において、この実施例では、手元ハンドル300のハンドル部301をひねる動作P1で吸口体550の向き(回転P2)を、前記手元ハンドル300の回転にリンクして変えることができる。図20中、(a)図はハンドル部301を真っ直ぐにした状態、(b)図はハンドル部301を45度ひねった状態、(c)図はハンドル部を90度ひねった状態の手元ハンドル300と吸口体550の状態図である。なお、図20では、説明の都合上3つの角度で説明するが、手元ハンドル300のひねり動作の角度と吸口体550の角度は動作範囲のどの角度でもリンクして動作する。
【0111】
先ず、(a)図では、ハンドル部301及び吸口体550とも、真っ直ぐに正対して直進走行に適した状態である。
【0112】
一方、(b)図に示すように、ハンドル部301を45度ひねると自在連結部1530の作用により吸口体550の向きも45度傾けることができる。この状態では、吸口体550の車輪1200が横スベリするので、吸口体550を傾けたまま前後方向の動きを行うことができる。例えば、前方に障害部があって幅が狭くなっている部分を清掃する際などに極めて有効である。また、吸口体550の向きを変えることで車輪1200の向きを変わるので、自動車のハンドルを回すように吸口体550のコース変更が容易となる。
【0113】
また、(c)図に示すように、ハンドル部301を90度ひねると自在連結部1530の作用により吸口体550の向きも90度傾けた横方向にすることができる。この状態では、吸口体550の出没車輪1264が前記自在連結部1530の作用により底面から突出する。そして、吸口体550は、前記出没車輪1264と前車輪1261とで支持されるので、吸口体550を真横にした状態で前後方向(前記左右方向V1)に移動させることができる。この姿勢では、壁際の清掃の際に極めて有効である。この壁際の清掃を図21で説明する。
【0114】
図21において、(a)図は、吸口体550を真横にした状態で壁際を清掃する状態を示し、(b)図は壁に沿って肩幅程度の余裕を持って吸口体550を真横に近い状態で壁際を清掃する状態を示している。更に(c)図は本実施例の180度の動作範囲より広い動作範囲を設定することで、狭いすきま清掃がより最適になる点を示した図である。例えば、このような広い動作範囲とすることで、接続管400や、ハンドル部301をひねった際に横に向く吸引ホース200が壁等に接触することを軽減することができる。更に、この実施例に係る吸口体550は、図21の使用状態では、自在連結部1530が、第2の回転軸1535の高低方向Yの角度を90度となることで、自在連結部1530が吸口本体1000の投影面積内に収まるので、(c)図の幅HHが狭いすきまの清掃に非常に有利である。しかも、この使用状態では、上腕部1532が吸口体550の短手方向の中央側(壁側)に位置するので、吸口の「左右のブレ」を軽減して走行性を向上することができる。
【0115】
さて、前記21図に示す状態では、何れも吸口体550の先端部を壁面に当てた状態で、真横の吸口体550を前後方向(左右方向V1)に移動させることができる。この状態では、吸口体550の周囲に設けた滑り部材1100により、壁面に傷を付けることなく移動させることができ、しかも、底面部に設けたガイド手段1300により、吸口1010と壁面の間の塵埃を効率よく吸込むことができる。更に、ガイド手段1300は、出没車輪1264の突出により吸口体550が傾いて、床面に強く押し付けられるので、清掃効率を向上することができる。
【0116】
次に、図22において、この実施例に係る吸口体550は、手元ハンドル300をひねることなく低くしても、前記吸口体550を正対させたまま、その底面を床面と接することができるので、家具の下等の高さの低い部分の清掃性に優れている。図22図中、(a)(b)図が従来例の使用状態の側面図と平面図、(c)(d)図が本実施例の使用状態の側面図と平面図である。
【0117】
(a)図と(c)図の対比から明らかなように、本実施例によれば、手元ハンドル300を低くすることにより、低いすきまにむぐり込ますことができるが、従来例では屈曲した継手を採用しているので、手元ハンドル300を低くすると、吸口体550の底面を浮かしてしまう。従来例は、(b)図のように、手元ハンドル300をひねる動作で屈曲した継手を横にして全高Hを低くすることができるが、吸口体550が斜めに向いてしまうので、すきまの奥の清掃性に課題が残る。一方、本実施例では、(d)図に示すように、ひねる動作を行うことなく、吸口体550をすきま奥の壁面に正対させることができる。しかも、ロック機構1516により、この正対させた状態を維持することができる。
【0118】
次に、図23、図24において、本実施例の吸口体550は、自在連結部1530の2つの回転軸を単独で、あるいは両方回転させることにより、コンパクトな形態にして、収納性や梱包サイズを小さくすることができる。図23は、第1の回転軸1535の高低方向Yの角度を0度として、第2の回転軸1533の左右方向Xの回転角度を180度にした状態を示している。この姿勢によれば、吸口本体100の長手方向の中央に「ちょんまげ」のように上腕部1532が配置される。また、図24は、第1の回転軸1535の高低方向Yの角度を90度として、第2の回転軸1533の左右方向Xの回転角度を90度にした状態を示している。この姿勢によれば、吸口本体100の長手方向の中央から片側に上腕部1532が配置される。しかも、図24の姿勢では、自在連結部1530が吸口本体1000の投影面積内に収まるので、図23の姿勢より設置面積を小さくすることができる。
【0119】
このように、この実施例では、収納時や梱包時に前記2つの姿勢を適宜選択して、収納または梱包できるので、収納・梱包スペースを小さくすることができる。更に、前記姿勢でロック機構をロック状態とするように設定することで、収納姿勢の安定化が図ることができる。
【0120】
次に、図25に基づいて、本実施例に係る吸口体550の動作原理を説明する。この実施例に係る電気掃除機1は、手元ハンドル300のひねり動作の回転P1をそのまま吸口本体1000の回転P2に伝達することができるが、この動作原理を例えば以下のように説明することができる。
【0121】
(a)図は、高低方向Yの角度が45度の状態A1と、90度の状態A2を概念的に示した吸口体550の側面図であり、(d)図は前記45度の前記高低方向Yの角度から30度程度に小さくした状態A3の側面図である。
【0122】
(b)図は、高低方向Yの角度が45度の状態A1と、この状態A1からひねり動作P1の角度を90度とした状態A0の吸口体550の平面図を示し、(c)図はひねり動作P1の角度を90度とした状態A0の吸口体550の正面図を示している。
【0123】
(a)図において、この実施例では、平行な下腕部1531の管軸B1と上腕部1532の管軸B2との間に配置される第1の回転軸1533の回転面F1が前記管軸B1、B2と平行に配置する。そして、この実施例の実験的検証によれば、手元ハンドル300のひねり動作の回転P1(前記管軸B2を回転)は、前記回転面F1を通る延長線F2が床面と交わる交点G1を中心とする吸口体550の回転P2に変換される。したがって、高低方向Yの角度が90度の状態A2では、前記回転面F1を通る延長線F2が床面と交わる交点G2が手元ハンドル300の真下に位置するので、手元ハンドル300のひねり動作P1の回転を容易におこなうことができる。一方、(d)図に示すように。前記高低方向Yの角度を小さくした状態A3では、交点G3が遠くになるので、多くの力でひねり回転P1を加えないと吸口体550の回転P2を得ることができない。しかも、図から明らかなように、前記高低方向Yの角度を小さくしすぎると、前記回転面F1を通る延長線F2が床面と交わらなくなるので、吸口体550の回転P2を得ることができない。
【0124】
さて、本実施例の動作原理を解明するにあったて、吸口体550を固定して手元ハンドル300側を回転・移動させることで、回転動作の最初の前記状態A1と、最終の状態A0を対比する。先ず、(a)(b)図に示すようように、最初の前記状態A1では、前記回転面F1を通る延長線F2が床面と交わる交点G1が吸口体550の略中央に設定される。しかし、(b)(c)図に示すようように、手元ハンドル300をひねり動作P1を加えて最終の状態A0に移動すると、前記回転面F1を通る延長線F2が床面と交わる交点G0は吸口体550の長手方向の片側に設定される。つまり、通常の操作状態では、手元ハンドル300は、利用者によって所定の位置で操作されるので、吸口体550の回転P2は、その回転P2の中心となる交点G1をG0に移動させながら回転する。これを具体的に説明すると、手元ハンドル300を矢印E1方向にひねり動作P1の回転を加えると、本来このひねり動作P1にしたがって回転しようとする吸口本体1000が、床面によってその回転を阻止されるので、第1の回転軸1533がその回転面F1を傾かせながら回転して矢印E2方向に逃げるように動作する。一方、第2の回転軸1535は、前記ひねり動作P1を吸口体550の底面全体で受けようとして動作するとともに、前記回転面F1を傾かせながら回転する第1の回転軸1533に追随・連動して、徐々に回転、即ち高低方向Yの角度を大きくするように動作する。この結果、吸口体550は回転P2の中心位置がG1からG0にさせながら矢印E3方向に回転する。
【0125】
(第2の実施例)
図26〜図28は、本発明に係る電気掃除機の他の実施例を示している。図26は吸口体の断面図、図27は使用状態図、図28は吸口体の動作原理図である。なお、説明にあったて前記の実施例と同一または同様なものは同一符号をもって示し、重複した説明を省略する。
【0126】
この実施例に係る吸口体560は、前記第1の実施例に係る吸口体550と第1の回転軸1533の回転面F1を傾斜させた点で相違し、他の構造は略同一である。この吸口体560によれば、手元ハンドル300のひねり動作P1の回転角度より吸口体560の回転P2の回転角度を大きくすることができる。
【0127】
図26において、吸口体560は、平行な下腕部1531の管軸B1と上腕部1532の管軸B2との間に配置される第1の回転軸1533の回転面F1を、上腕部1532の先端側が高く後ろが低くなるように、回転面F1を傾斜Θ0の角度をとるように形成したものである。この実施例によれば、第1の回転軸1533を傾斜する回転面F1としたために、第1の回転軸1533の回転中心が斜めとなるため、上腕部1532の搬送路と下腕部1531の搬送路を斜めの搬送路で連続させることができるので、自在連結部1530の搬送路全体を大きく屈曲させることなく緩やかに連続することができるので、塵埃の目詰まりや、騒音を軽減することができる。加えて、前記したように、小さなひねり動作P1の回転で吸口体560の回転P2を大きくすることができる。
【0128】
即ち、図27の(a)図に示すように、この実施例では、ハンドル部301及び吸口体560が真っ直ぐに正対して直進走行に適した状態から、(b)図に示すように、手元ハンドル300のひねり動作P1を90度回転させなくとも、吸口体560の回転P2を90度にすることができる。このため、手元ハンドルの小さな動作で吸口体560を大きく動作することができる。この動作原理を図28を参照して説明する。
【0129】
図28において、(a)図は、高低方向Yの角度が45度の状態A1と、90度の状態A2を概念的に示した吸口体560の側面図であり、(b)図は、高低方向Yの角度が45度の状態A1と、この状態A1からひねり動作P1の角度を90度とした状態A0の吸口体560の平面図を示し、(C)図はひねり動作P1の角度を90度とした状態A0の吸口体560の正面図を示し、(d)図は(b)図の部分拡大図である。
【0130】
(a)図において、この実施例の吸口体560も、前記第1の実施例の吸口体550と同様、実験的検証によれば、手元ハンドル300のひねり動作の回転P1(前記管軸B2を回転)は、前記回転面F1を通る延長線F2が床面と交わる交点G1を中心とする吸口体560の回転P2に変換される。しかし、前記第1の実施例と異なるのは、回転面F1が傾斜しているので、前記第1の実施例よりも前記回転面F1を通る延長線F2が床面と交わる交点G1が遠くなる。したがって、高低方向Yの角度が90度の状態A2では、前記回転面F1を通る延長線F2が床面と交わる交点G2が手元ハンドル300の真下より前方に位置するが、前記回転面F1をよほど大きな傾斜としなければ、手元ハンドル300のひねり動作P1の回転を容易におこなうことができる。前記角度Θ0によっては、前記管軸B2の真下に交点G2を配置することができる。
【0131】
一方、前記高低方向Yの角度を小さくした状態では、前記第1の実施例より、前記回転面F1を通る延長線F2が床面と交わらなくなる角度が大きいので、前記高低方向Yの角度の大きな姿勢での作業の頻度が多いところに敵している。
【0132】
さて、本実施例も第1の実施例と同様、吸口体560を固定して手元ハンドル300側を回転・移動させることで、回転動作の最初の前記状態A1と、最終の状態A0を対比する。先ず、(a)(b)図に示すようように、最初の前記状態A1では、前記回転面F1を通る延長線F2が床面と交わる交点G1が吸口体560の前部に設定される。しかし、(b)(c)図に示すようように、手元ハンドル300をひねり動作P1を加えて最終の状態A0に移動すると、前記回転面F1を通る延長線F2が床面と交わる交点G0は吸口体550の長手方向の片側に設定される。つまり、この実施例の基本的な動作原理は前記第1の実施例と同じである。しかし、この吸口体560大きな特徴は、(b)図から明らかなように、最終状態A0では、手元ハンドル300が左右方向Xの角度が90度以上となっている点である。通常の操作状態では、手元ハンドル300は、利用者によって所定の位置で操作されるので、吸口体560の回転P2は、点線で示した状態であればよいので、手元ハンドル300のひねり動作P1を90度回転すると吸口体560は回転しすぎることになる。つまり、ひねり動作P1を90度回転させなくとも吸口体560の回転P2を90度にすることができる。
【0133】
このひねり動作P1を拡大して回転P2にする点は、(d)に示すように、第1の回転軸1533の回転面F1が角度Θ1斜めになることに起因している。この角度Θ1は、(a)と(b)図の対比から明らかなように、手元ハンドル300を立てた状態A2では角度Θ1は0度であるが、状態A0では角度Θ1が大きくなる点である。つまり、ひねり動作P1は、手元ハンドル300を高い位置でひねり動作P1を行うより、低い位置でひねり動作P1を行う方が、小さなひねり動作P1で吸口体560を大きく動作させることができる。また、回転面F1の角度を大きくすることでも前記同様な効果を得ることができる。
【0134】
(第3の実施例)
図29〜図45は、本発明に係る電気掃除機の他の実施例を示している。
【0135】
先ず、この実施例の概要を電気掃除機の外観斜視図を示す図29を参照しながら説明する。なお、説明にあったて前記の実施例と同一または同様なものは同一符号をもって示し、重複した説明を省略する。
【0136】
図29において、符号1で総括的に示すのは電気掃除機であり、塵埃を吸い込むための図示しない送風機を備えた電気掃除機本体100と、一端を前記電気掃除機本体100に取付けられて前記送風機に連通する柔軟性のある吸引ホース200と、前記吸引ホース200の他端に取付けられて前記送風機に連通する手元ハンドル300と、前記手元ハンドル300に取付けられて前記吸引ホース200に連通する接続管400と、前記接続管400に取付けられて該接続管400に連通する吸口体500とから構成される。前記吸口体500以外の各部は図1の説明と共通するため重複した説明を省略する。
【0137】
手元ハンドル300は、前記接続管400の長手方向、即ち、前記接続管400の中心軸Qの延長線上の上端に、前記中心軸Qと110度前後の角度を持ち、その長手方向が吸引ホース200と前記接続管400の接続方向と略一致する位置にハンドル部301を備えている。このハンドル部301により、前記吸引ホース200を介して前記電気掃除機本体100を移動させることができ、更に、吸口体500の動きを操作することができる。特に、このハンドル部301によれば、ひねり動作、即ち中心軸Qを中心とした回転P1を容易に行うことができる。
【0138】
前記吸口体500は、塵埃を吸い込むための吸口1010(図30参照)を底面に備えた吸口本体1000と、前記吸口本体1000を前記接続管400に連結し、前記接続管400を介して伝達される手元ハンドル300の動きに対して常に吸口本体1000の底面を床面に接するように動作する自在連結部1500とで構成される。
【0139】
前記吸口本体1000は、床面の塵埃を吸い込むための回転ブラシ1011(図30参照)を備えた吸口1010(図30参照)を底面に備えている。自在連結部1500は、前記吸口本体1000と前記接続管400を連通する柔軟性のある連結ホース1501と、前記連結ホース1501を覆うように設けられ、前記吸口本体1000と前記接続管400を回転可能に連結する自在ヒンジ1502とから構成される。
【0140】
前記自在ヒンジ1502は、該吸口体500を中心にして、手元ハンドル300の高低方向Yと、左右方向Xに回転可能に連結するとともに、手元ハンドル300のひねり動作の回転P1をそのまま吸口本体1000の回転P2に伝達する機構を備えている。この実施例では、自在ヒンジ1502を、前記吸口本体1000に回転可能に取付けられ高低方向Yの回転を可能にする下腕部1502aと、一端を前記接続管400に取付けられ、他端を前記下腕部1502aと左右方向Xの回転を可能にするように取付けられる上腕部1502bとから構成される。
【0141】
なお、本実施例では、詳細については後記するが、前記高低方向Yの角度を床面から約90度、左右方向Xについては約180度の範囲に動作可能に設定している。
【0142】
また、前記吸口体500は、吸口本体1000の周囲に従来のバンパーに変えて滑り部材1100を設けることで、壁際の清掃性を向上するとともに、底面に吸口体1000の長手方向Vの動きをスムーズにする車輪1200を設けている。更に、前記吸口本体1000の底面に設けた吸口1010の前部(先端部との間)に塵埃のガイド手段1300(図36参照)を設けることにより、取り難い壁際の塵埃を効率よく吸込むことができる。
【0143】
このように、本実施例の大きな特徴とするところは、手元ハンドル300を介しての吸口体500の動作、例えば前記手元ハンドルのひねり動作の回転P1をそのまま吸口体500の回転P2とすることができる等、使用者が手元ハンドル300で行う動作を吸口体500の動きとしてスムーズに行うことができる点にある。具体的には、例えば、手元ハンドル300を90度(回転P1)ひねることにより、吸口体500を図1の点線に示すように90度回転させ、壁面に沿って吸口本体1000の左右方向V1の方向に前後移動させながら壁際の床面清掃を行うことができる。この際、滑り部材1100と車輪1200により吸口体500をスムーズに動かすことができるとともに、壁面に傷をつけることを軽減することができ、更に、この取り難い壁際の塵埃を前記ガイド手段1300により効率よく吸込むことができる。
【0144】
以下、図30〜図32を参照して、前記吸口体500を詳細に説明する。
【0145】
先ず、吸口体500の部品構成図を示す図2を基に、吸口体500の平面配置構成の断面図を示す図3及び側面配置構成の断面図を示す図4を参照して、吸口体500の概略構造を説明する。なお、吸口体500の自在連結部1500以外の各部は図2の説明と共通するため重複した説明を省略する。
【0146】
図において、前記したように、吸口体500は、吸口本体1000と自在連結部1500とから構成されている。
【0147】
吸口本体1000は、吸口本体1000の骨格を成す下ケース1001と、吸口本体1000の前方をカバーする前部上カバー1002と、吸口本体1000の後方をカバーする後部上カバー1003とから構成される。
【0148】
前記下ケース1001は、やや後方に吸口本体1000を前後に分割する仕切壁1004が設けられ、前部を吸引室1005とし、後部の中央を前記自在連結部1500の取付部1006とし、該取付部1006の両側を後記するダービン1012を駆動するための通風路1007としている。前記仕切壁1004の中央には、切欠部1008が形成され、該切欠部1008に吸引室1005の塵埃を自在連結部1500の前記連結ホース1501に導くためのベルマウス体1009が取付けられる。
【0149】
後部上カバー1003は、前記自在連結部1500の取付部1006の上部をカバーして、前記ベルマウス体1009と自在連結部1500を前記下ケース1001に固定するものであり、図示しないネジ等で取付けられる。
【0150】
前部上カバー1002は、前記吸引室1005と通風路1007の上部をカバーし、下ケース1001とともに吸引室1005及び通風路1007を構成するものであり、前部上カバー1002の前部の両側に設けた図示しないリブを下ケース1001に引っ掛けて後方の両側に設けた開閉レバー1022(図35参照)で着脱可能に取付けるようしている。
【0151】
前記吸引室1005の下方の下ケース1001には吸口1010が形成され、該吸口1010の上の吸引室1005内に、塵埃の掻き上げ等を行う回転ブラシ1011が配設されている。回転ブラシ1011の両端にタービン1012が取付けられている。
【0152】
図30に戻り、前記回転ブラシ1011の上方に位置する前部上カバー1002の前部中央には覗き窓1017が設けられている。このため、該覗き窓1017を介して回転ブラシ1011の動作状況を目視できるので、回転ブラシ1011の停止等のトラブルや、内部の汚れの状況を知ることができる。
【0153】
一方、自在連結部1500は、下腕部1502aと、上腕部1502bと、連結ホース1501とで構成される。そして、自在連結部1500は、図31に示すように、下腕部1502aと上腕部1502bとで連結する第1の回転軸1533と、下腕部1502aと吸口本体100とで連結する第2の回転軸1535との2つの回転軸を備えている。
【0154】
図30に戻り、筒状の下腕部1502aは一端の両側に回転軸1503が形成され、該回転軸1503が前記下ケース1001の取付部1006に形成した軸受部1018と、後部上カバー1003に形成した軸受部1019に挟まれて上下方向(図面上の上下方向)に回転可能に取付けられて、第2の回転軸1535を構成する。
【0155】
また、下腕部1502aの他端は、前記回転軸1503と90度交差した位置となる上下に回転軸穴1504が設けられている。一方、筒状の上腕部1502bは、一端に前記回転軸穴1504に取付けられる回転軸穴1505が形成される。該上腕部1502bと前記下腕部1502aは、前記回転軸穴1504と前記回転軸穴1505を合せてピン1506を挿入することで、左右方向(図面上の左右方向)に回転可能に取付けられて、第1の回転軸1533を構成する。
【0156】
また、前記上腕部1502bの他端は、前記連結管402に着脱可能に連結する連結部1507が形成される。前記連結ホース1501は、ベルマウス体1009の後端部1009aと、上腕部1502bの連結部1507とを連結し、下腕部1502aと上腕部1502b内に取付けられる。
【0157】
このように、本実施例に係る自在連結部1500によれば、連結ホース1501を下腕部1502aと上腕部1502bの内部に配設したので、連結ホース1501の遊びを少なくして最短距離とすることができるとともに、外部から連結ホース1501を保護することができる。
【0158】
また、下ケース1001の上部周囲、特に吸口体500の前部となる自在連結部1500が取付けられる取付部1006と対向する長辺側には、他の周側より外側に張り出た肉厚部1020を形成することで全体の鋼性を高めるとともに、該肉厚部1020にナイロン等の植毛を施した滑り部材1100をインサート成形して設けている。
【0159】
このように、本実施例に係る吸口体500は、電気掃除機本体100に設けた送風機の吸い込み気流によって回転するタービン1012を駆動源として回転ブラシ1011を回転させるので、吸口体500の軽量化が図れる。しかも、吸引室1005の後方中央に自在連結部1500の取付部1006、該取付部1006の両側に通風路1007を配置しているので、全高を低くしてコンパクトな形態にすることができる。また、鋼性と密閉性が必要な自在連結部1500の取り付けを後部上カバー1003を取り付けることで解決しているので部品点数を減らして、組立性を向上することができる。また、前記後部上カバー1003以外の部分を前部上カバー1002を通り外すだけで開放でき、更に回転ブラシ1011も簡単に取り外せるので、分解性と清掃性を向上させることができる。加えて、回転ブラシ1011を簡単に装着して前部上カバー1002を取付けるだけで組立てを完了できるので取扱性を向上させることができる。
【0160】
次に、吸口体500の外観を、図33〜図37を参照して詳細に説明する。図33は外観斜視図、図34は外観側面図、図35は外観背面図、図36は底面図、図37は滑り部材の要部断面図断面図である。
【0161】
先ず、図33において、本実施例の吸口体500は、その外観を薄形とするとともに吸口本体1000の前部を両側に張り出し、後部中央に配置した前記自在連結部1500の取付部1006を後方に張り出した「略T字形」の平面形状としている。そして、その上面全体をアール形状を主体とした形状とすることで清掃性を向上するとともに、各角部をアール形状とすることで、家具等へ傷を付けないように配慮している。
【0162】
更に、図34及び図32に示すように、吸口本体1000の先端の側面形状を上面が凸円弧状の略クサビ形状とすることにより、回転ブラシ1011の回転域を確保しながら吸引室1005を空気流がベルマウス体1009に導入されやすい形状とするとともに、全体をコンパクトな形態としている。
【0163】
また、図33に戻り、この実施例では、肉厚部1020を、吸口体500が家具等にあたりやすい部分、即ち吸口本体1000の両側に張り出した4つの角部を含んだ長手方向の両側と前部及び裏面の一部に連続して形成される帯状でかつ凸状の形態で形成している。そして、該肉厚部1020に滑り部材1100を連続して設けている。図37に示すように、滑り部材1100は、ナイロン材料の毛足の短い刷毛1101を刷毛台1102に植毛し、該肉厚部1020に形成した溝部1021に刷毛台1020を挿入することにより、刷毛1101を肉厚部1020に固定している。ここで、前記刷毛台1102は、一体のものを前記溝部1021に取付けることで部品点数を減らすことができるが、分割して取付けることで成形を容易にしてもよい。更に、前記刷毛台1102は、肉厚部1020に一体成形して組立性を向上してもよいが、接着や、樹脂材料の弾性等を利用した圧入による嵌合で設備のコストを下げてもよい。
【0164】
更に、この滑り部材1100を採用する狙いは、吸口体500の前部を壁面等に沿って左右方向V1(図29参照)に移動しやすくすることにある。したがって、前記滑り部材1100は滑りを向上させるものであればよい。
【0165】
より良好なものは、吸口本体1000の両側に張り出した4つの角部と前部の中央に設けることにより、移動性を高めることができる。この滑り部材1100の配置は前記図5に示す実施例も同様の配置にしてもよい。例えば、図33に示す実施例では、滑り部材1100として刷毛1101を採用したが、ビロードや繊維材料を接着するなどして取付けて、製造コストを低減してもよい。これらの滑り材料1100は、厚めのものを採用することによりバンパー機能としての効果も期待できる。また、第1の実施例と同様な構造としてもよい。
【0166】
次に、図33において、この実施例では、吸口体500の大きさを、自在連結部1500を伸ばした状態で、奥行Dを304mm、吸口本体の奥行きD1、両側に張り出した根元部分の奥行きD2、両側端部の奥行D3をそれぞれ152mm、97mm、83mmに設定している。なお、この実施例では、連結部1507の長さD4を50mmに設定しているので、接続管400に取付けられた際の奥行を254mmに設定している。更に図34と図36に示すように、吸口本体1000の高さH63.5mm、横幅Wを280mm、吸口1010の横幅W1を226mmに設定している。
【0167】
次に、図34及び図35において、この実施例に係る吸口体500は、上面を丸みのあるフラットな形態とすることで上面の汚れを拭き取り易くするとともに、上面を構成する前部上カバー1002を簡単に取り外せる等、清掃性が良好な形態としている。
【0168】
この効果を実現するために、本実施例に係る吸口体500は、自在接続部1500の取付部1006以外の吸口体500の上面を前部上カバー1002で覆い、該前部上カバー1002に設けられる前部上カバー1002の横方向にスライドする一対の開閉レバー1022と通気穴1016を前部上カバー1002の背面壁の両側に集中して設け、前部上カバー1002を取り外すための手掛凹部1023を前部上カバー1002の両側面に設けている。
【0169】
前記通気穴1016は、吸口体500の長手方向に沿って複数に分割されたスリット部1016aから構成され、該スリット部1016aは周囲から一段低くなるように凹状に形成され、該凹状内にパンチング状の開口部が前部上カバー1002と一体成形されている。この通気穴1016の構造によれば、強度的に弱くなるパンチング状の開口部を周囲より一段低く形成して、しかもスリット状に複数に分割しているので、衝撃に対し強くすることができる。
【0170】
本実施例によれば、開閉レバー1022と通気穴1016を衝撃の受け難い背面部に設けるとともに、仮に、掃除中に家具等に接触した場合においても外力から損傷を受け難い構造としている。また、吸口体500(前部上カバー1002)の側面に手掛凹部1023を設けるようにしているので、人差指あるいは中指をこの手掛凹部1023に挿入し、親指を開閉レバー1022に掛け、開閉レバー1022を外側に向かってスライドさせて係合を外し、親指と人差指(中指)とで摘み、前部上カバー1002を吸口体500から容易に外すことができる。
【0171】
更に、汚れの溜まり易い前記開閉レバー1022と通気穴1016及び手掛凹部1023は、垂直面に設けられているので汚れが溜まりにくい。しかも、前部上カバー1002に設けられているので、該前部上カバー1002を外して裏表から洗えるので清掃性を向上することができる。加えて、前部上カバー1002を簡単に装着でき、更に装着した吸口体500の上面は前部上カバー1002と後部上カバー1003が連続した丸みのあるフラット形状となっているので、汚れを簡単に拭き取ることができる。
【0172】
図36において、下ケース1001には、吸口体500全体を前後方向並びに左右方向Vに移動させるとともに、吸口体500の底面部と掃除面との間に一定間隔を保つように複数の車輪1200が配置される。車輪1200は、吸口体500の底面の前部両側に配置される一対の前車輪1201と、その後方に配置される一対の後車輪1202、及び電気電気掃除機1の使用中における掃除面に対する圧力を受けるための一対の最後部車輪1203が配設されている。
【0173】
ここで、前車輪1201と後車輪1202は互いに相向き合う位置に配置されている。即ち、下ケース1001のタービン1012の径方向延長部には前述したように、一対の前車輪1201と一対の後車輪1202が位置し、タービン1012の下部の吸口1010と清掃床面の間のすきまを一定に保つようにしている。更に、自在連結部1500の下方に、該自在連結部1500を挟むように一対の最後部車輪1203を設けることで、手元ハンドル300から力を受けても、該最後部車輪1203で受けて、清掃床面との前記すきまを一定に保つようにしている。しかも、該自在連結部1500を挟むように設けているので、自在連結部1500の高低方向Yの動作範囲、特に最低角度Θ3に支障をきたさない。
【0174】
さて、本実施例に係る吸口体500は、前記したように、前後方向の動きに加えて左右方向V1に移動させることを大きな特徴としている。この左右方向Vの動きを達成するために、この実施例では、図14に示すような、前記車輪1200の周囲に滑り部材1210を設けている。
【0175】
このように、この実施例に係る吸口体500の底面部には、前車輪1201と後車輪1202がそれぞれ左右に、また後方中央部に最後部車輪1203が配設されるように5点(基本的な配置)車輪としている。この車輪構成によれば、前後方向の走行性に優れ、更に左右方向Xはもちろんのこと斜め移動や回転性にも優れた走行性を得ることができる。特に、最後部車輪1203は、使用時に自在連結部1500の回転軸1503より使用者側に位置しているので、前後方向の動き、特に後退させる時の吸口体500の先端の浮き上がりを軽減できる。更に、前記自在連結部1500の回転軸1503を前記5点車輪の中に設けたので、手元ハンドル300を介して吸口体500を回転させても吸口体500の傾き(角部の浮き上がり)を軽減できる。しかも、各車輪1200は吸口体500の角部に配置されているので回転時の引っ掛かりを軽減できる。
【0176】
次に、吸口体500の底面部に設けた吸口1010の前部には塵埃のガイド手段1300が設けられ、吸口1010の後部に圧力制御板1301が設けられている。ガイド手段1300は、吸口1010と吸口体500の先端部との間に形成されている平面部1302により吸い込みづらい塵埃を効率よく吸込む機能をそなえたものである。
【0177】
本実施例に係る前記ガイド手段1300は、この吸い込みづらい塵埃を効率よく吸込むためのものである。この実施例のガイド手段1300は、刷毛台1313に刷毛1314を植毛して、該刷毛台1313を平面部1302の長手方向に沿って間隔を持って埋め込んでいる。この実施例によれば、流路1315を少なくしているので流速を高めることができるとともに、刷毛1314を密集して設けているので床面を拭く効果を高めることができる。
【0178】
なお、圧力制御板1301は、前記流路1312で勢いあまって後方に飛び出した塵埃を受け止めて、吸口1010に再度吸込ませるものである。
【0179】
なお、自在連結部1500を、点線で図示するように、柔軟性のあるシートでカーバーしてもよい。前記シートとしては、筒状に形成したゴム材料や、ジャバラ状に形成した軟質樹脂、あるいは織物でもよく、自在連結の動作範囲を阻害しないものであればよい。また、清掃性を考慮して着脱自在にするとよい。このようにすれば、自在連結部1500で指を挟むことなどを防いで安全性を高めることができる。
【0180】
次に、図38〜図42を基に自在連結部1500について詳細に説明する。図38は自在連結部の外観斜視図、図39は自在連結部の平面図、図40は自在連結部の組立工程図、図41は他の自在連結部の応用例の説明図、図42は自在連結部1500の動作原理図である。
【0181】
図38、図39において、先ず、この実施例に係る吸口体500は、2つの腕(下腕部1502aと上腕部1502b)を互いに直行する2つ回転軸で回転可能とした関節形のヒンジを採用している。
【0182】
具体的には、筒状に形成された下腕部1502aは、回転軸1503を中心に上下部に切欠部1510、1511を形成して、円弧状に切り欠かれることで、回転軸1503を中心とした下腕部1502aの回転をスムーズにするとともに高低方向Yの角度を決定している。つまり、下腕部1502aの下部切欠部1510は、下ケース1001の取付部軸1006の後方に形成した切欠部1024(図30参照)とともに、高低方向Yの角度の最低角度Θ3を決定している。この実施例では、5度程度にすることで、自在連結部1500や接続管400に取付けたアダプタ等が床面と接触しないようにしている。上部切欠部1511は、後部上カバー1003の後部に形成された切欠部1025(図30参照)とともに、高低方向Yの角度の最高角度Θ4を決定している。この実施例では、95度程度とすることで、吸口体500と接続管400及び手元ハンドル300を連結した状態で縦収納を可能にしている。
【0183】
一方、下腕部1502aと上腕部1502bは、回転軸穴1504、1505の両側に切欠部1512、1513を形成することで、左右方向Xの角度Θ5を決定している。この実施例では、角度Θ5を左右に90度づつ合計180度の動作範囲となるように形成している。
【0184】
この関節形の構造によれば、高低方向Y及び左右方向Xの回転を可能とするとともに、手元ハンドル300のひねり動作の回転P1を同じ回転角度として伝達して、吸口体500の回転P2を得ることができる。この高低方向Yと左右方向X及び回転P1、P2は下腕部1502aと吸口本体1000の回転を左右方向Xとし、上腕部1502bで高低方向Yの回転を行うことでも可能である。しかしながら、吸口体500の直進性を良好にするためには、下腕部1502aと吸口本体1000の回転を高低方向Yの回転とする方がよい。なお、下腕部1502aと吸口本体1000の回転を左右方向Xの回転とする場合は、左右方向Xの回転を所定の位置で固定するロック手段を設けるようにする。
【0185】
また、本実施例では、上腕部1502bと下腕部1502aを前記ピン1506で回転可能に連結しているが、この構造に限定されるものではない。例えば、図38の(b)図に示すように、前記実施例の上腕部1502bの回転穴1504に変えて凸軸1504aを形成し、下腕部1502aの回転穴1505に変えて前記凸軸1504aを受ける凹受軸1505aを形成して、該前記凸軸1504aと凹受軸1505aを回転可能に嵌合するようにする。この構造によれば、樹脂材料の弾性を利用して凸軸1504aと凹受軸1505aの嵌合を強固なものすることができるとともに、大きな圧力、例えば自在連結部1500に大きなねじれの力が加わった場合に、前記樹脂材料の弾性力により、自在連結部1500を破損させることなく、前記嵌合を外して、破損を回避することができる。もちろん、前記弾性力により、もとの嵌合状態に戻すことも容易であり、組立性が向上する。
【0186】
また、図39において、回転軸1503の中心と回転軸穴1504、1505の中心の距離L1は、連結ホース1501の最小曲げ半径Rを考慮して決定される。つまり、連結ホース1501が下腕部1502aと上腕部1502bに固定されて伸縮が制限される1514と1515の位置間の距離L2が前記最小曲げ半径Rの2倍となるように決定する。そして、前記距離L2の1/2を距離L1とするように決定する。したがって、下腕部1502aと上腕部1502bの内径に対して細い連結ホース1501であれば、L1を短くでき、連結ホース1501を太くすればL1を長くする。
【0187】
なお、連結ホース1501の最小曲げ半径Rは、本実施例では、後記理由により連結ホース1501をやや引っ張りぎみに設定した状態のものを採用しているが、これに限定されるものではない。通常の状態での連結ホース1501を採用してもよい。
【0188】
加えて、この実施例では、連結ホース1501を下腕部1502aと上腕部1502bでカバーしているので、連結ホース1501と下腕部1502aと上腕部1502bとの接触する部分に補強部材を設けるようにすることで、連結ホース1501がすれて穴があくなどのトラブルを軽減して耐久性を高めることができる。前記補強材料は、位置1514と1515を中心とした下腕部1502aと上腕部1502bの内側に施したり、あるいは連結ホース1501全体を耐久性と伸縮性のある補強シートで覆ってもよい。特に補強シートに色彩を施せば、塵埃による汚れを軽減して、多彩な機種展開を図って意匠性をも向上することができる。
【0189】
また、この実施例では、左右方向Xの回転を90度の位置で一時的にロック状態とするロック機構1516を備えている。例えば、この実施例では回転軸穴1504と1505がピン1506で嵌合した状態で、下腕部1502aと上腕部1502bの摺動面に、下腕部1502aと上腕部1502bが直線状となる位置で嵌合する凸部1517と凹部1518を設けている。なお、凸部1517と凹部1518の嵌合の強さは、樹脂材料の弾性を考慮して、回転軸からの距離及び凹凸の大きさを適宜決定する。
【0190】
このロック機構1516によれば、下腕部1502aと上腕部1502bが直線状となる状態では、左右方向Xの回転が固定されるために、吸口体500の直進性が向上して前後方向の移動が容易となる。一方、手元ハンドル300を介して吸口体300を回転させようとすると、樹脂材料で形成された凸部1517と凹部1518の嵌合が弾性により外れるので、僅かな力でロック機構1516を外すことができる。なお、この実施例では、吸口体500の直進性を高めるために凸部1517と凹部1518を1ケ所設けているが、例えば、凹部1518を頻度の高い所定角度(45度、90度等)に複数個設けてもよい。
【0191】
次に、図40により、自在連結部1500の組立工程を説明する。先ず、この実施例の連結ホース1501は、ベルマウス体1009と上腕部1502bに引っ張るように取付けらている。この引っ張り力により、連結ホース1501が真っ直ぐな状態ではその状態を維持し、曲げの力が加われば曲がる方向に強く作用するようにしている。このため、前記ロック機構1516がロック状態では、よりロック状態を維持して直進性を高め、ロック状態が外れれば吸口体500の旋回を楽に行うことができる。なお、この実施例では、吸口体500の直進性を良好にする一手段として、連結ホース1501の引っ張り力を利用しているが、例えば、両側にバネやゴム等の引っ張り部材を左右対称に設けて、直進性を高めてもよい。
【0192】
本実施例では、前記連結ホース1501を自在ヒンジ1502の中に配設しているので、図40に示すような工程で組立てを行う。特に、この工程は、連結ホース1501を引っ張りぎみに取付ける際に有効である。
【0193】
先ず、(a)図に示すように、連結ホース1501を、下腕部1502a内に通し、連結ホース1501の一端をベルマウス体1009の後端部1009aに取付け、該ベルマウス体1009を前記仕切壁1004の中央に設けた切欠部1008に取付けるとともに、下腕部1502aの回転軸1503を下ケース1001の取付部1006の軸受部1018に取付け、後部上ケース1003を取付けて、前記ベルマウス体1009と下腕部1502aを固定する。この際、連結ホース1501の他端には、上腕部1502bに設けた嵌合穴1519と嵌合して連結ホース1501と上腕部1502bとを連結する凸リブ1520と、上腕部1502bと連結ホース1501との気密性を保つパッキン1521bとを備えた連結部1521を取付けておく。
【0194】
次に、(b)図に示すように、上腕部1502bと下腕部1502aとを交差させて、連結部1521を上腕部1502bに挿入して、前記嵌合穴1519と凸リブ1520を嵌合して、連結ホース1501と下腕部1502aを連結する。
【0195】
次に、(c)図に示すように、上腕部1502bをひぱって回転軸穴1504と1505を合せ、ピン1506を挿入することで、上腕部1502bと下腕部1502aを連結して自在連結部1500の組立てを終了することができる。
【0196】
なお、前記図38(b)図で説明した凸軸1504aと凹受軸1505aを採用した場合は、樹脂材料の弾性を利用して嵌合する。この組立工程は、一実施例であり、他の工程で組み立ててもよい。
【0197】
次に、図41は、自在連結部1500の組立性と分解性を向上した他の実施例である。図41中、(a)図は前記連結ホース1501の他端に取付けた連結部1521の部分拡大図と部分断面図、(b)図は連結ホース1501の他端を取り外した状態の外観図である。
【0198】
図41において、連結ホース1501の他端には、前記実施例と同様なパッキン1521bを備えた連結部1521aを取付ける。この連結部1521aに切れ込みを入れて内側に押し込み可能な凸リブ1520aを設け、上腕部1502bには前記凸リブ1520aと嵌合し、切れ込みを入れて外側に張り出すことが可能な嵌合穴1519aを備えた離脱ボタン1519bを設ける。この構造によれば、前記15に示す実施例と同様に、連結部1521aを上腕部1502bに挿入して、凸リブ1520aと前記嵌合穴1519bを嵌合して、連結ホース1501と下腕部1502aを連結することができる。一方、離脱ボタン1519bを矢印にように押し込めば、前記嵌合が外れ連結ホース1501の一端を取り外すことができる。
【0199】
このため、吸口体500を清掃する際に、汚れやすい連結ホース1501の内側を清掃し易くすることができる。加えて、連結ホース1501とベルマウス体1009の取付部1009aとの取付けを着脱可能な取付け、例えば、取付部1009aに連結ホース1501をねじ込むような取付け構造にすれば、前記嵌合が外れ連結ホース1501を回転させるて、連結ホース1501を簡単に取り外すことができる。したがって、後部上カバー1002を取り外さなくてもよい。このような構造とすれば、連結ホース1501のメンテナンス時の交換が容易であり、また、吸口体500の清掃性を向上することができる。特に吸口体500を丸洗いした時に、連結ホース1501の洗浄や乾燥が容易となる。
【0200】
次に、図42を基に、本実施例に係る吸口体500の動作原理を説明する。この実施例に係る吸口体500は、手元ハンドル300のひねり動作の回転P1をそのまま吸口本体1000の回転P2に伝達することができるが、この動作原理を例えば以下のように説明することができる。
【0201】
(a)図は、高低方向Yの角度が45度の状態A1と、90度の状態A2を概念的に示した吸口体500の側面図であり、(d)図は前記45度の前記高低方向Yの角度から30度程度に小さくした状態A3の側面図である。
【0202】
(b)図は、高低方向Yの角度が45度の状態A1と、この状態A1からひねり動作P1の角度を90度とした状態A0の吸口体500の平面図を示し、(C)図はひねり動作P1の角度を90度とした状態A0の吸口体500の正面図を示している。
【0203】
(a)図において、この実施例では、前記接続管400の中心軸Qの延長線上に、第1の回転軸1533と第2の回転軸1535が配置される。即ち、前記接続管400の中心軸Qの延長線上に下腕部1502aと上腕部1502bの管軸が配置される。そして、この実施例の実験的検証によれば、手元ハンドル300のひねり動作の回転P1は、前記中心軸Qの延長線が床面と交わる交点G1を中心とする吸口体500の回転P2に変換される。したがって、高低方向Yの角度が90度の状態A2では、前記中心軸Qの延長線が床面と交わる交点G2が手元ハンドル300の真下に位置するので、手元ハンドル300のひねり動作P1の回転を容易におこなうことができる。一方、(d)図に示すように。前記高低方向Yの角度を小さくした状態A3では、交点G3が遠くになるので、多くの力でひねり回転P1を加えないと吸口体500の回転P2を得ることができない。しかも、図から明らかなように、前記高低方向Yの角度を小さくしすぎると、前記中心軸Qの延長線が床面と交わらなくなるので、吸口体500の回転P2を得ることができない。
【0204】
さて、本実施例の動作原理を解明するにあったて、吸口体500を固定して手元ハンドル300側を回転・移動させることで、回転動作の最初の前記状態A1と、最終の状態A0を対比する。先ず、(a)(b)図に示すようように、最初の前記状態A1では、前記中心軸Qの延長線が床面と交わる交点G1が吸口体500の略中央に設定される。しかし、(b)(c)図に示すようように、手元ハンドル300をひねり動作P1を加えて最終の状態A0に移動すると、前記中心軸Qの延長線が床面と交わる交点G0は吸口体500の長手方向の片側に設定される。つまり、通常の操作状態では、手元ハンドル300は、利用者によって所定の位置で操作されるので、吸口体500の回転P2は、その回転P2の中心となる交点G1をG0に移動させながら回転する。これを具体的に説明すると、手元ハンドル300を矢印E1方向にひねり動作P1の回転を加えると、本来このひねり動作P1にしたがって回転しようとする吸口本体1000が、床面によってその回転を阻止されるので、第1の回転軸1533が回転軸を傾かせながら回転して矢印E2方向に逃げるように動作する。一方、第2の回転軸1535は、前記ひねり動作P1を吸口体500の底面全体で受けようとして動作するとともに、前記回転軸を傾かせながら回転する第1の回転軸1533に追随・連動して、徐々に回転、即ち高低方向Yの角度を大きくするように動作する。この結果、吸口体550は回転P2の中心位置がG1からG0にさせながら矢印E3方向に回転する。この実施例では、前記中心軸Qの延長線上に第1、第2の回転軸を設けたので、吸口体550は回転P2の中心位置の移動が少ない。
【0205】
次に、使用状態図を示す図43〜図46を参照して本実施例に係る電気掃除機1の操作方法を説明する。
【0206】
図43において、先ず、本実施例に係る電気掃除機1は、前記第1の実施例と同様に、使用者は立ち姿勢で手元ハンドル300を保持することにより、接続管400を介して吸口体500を操作して床面の掃除を行うことができる。この際、吸引ホース200を介して手元ハンドル300に連結される電気掃除機本体100には一対の大車輪101と1個の自在車輪102が備えられているので、移動しながら清掃を行うことができる。この実施例も、日本女性の平均的な体型に合せて、使用者の最も操作される動作範囲、即ち、延長管10の角度が45度となるように延長管10の長さを設定している。そして、手元ハンドル300のハンドル部301を110度前後に設定しているので、該ハンドル部301を把持する使用者は前記延長管10の角度が45度の状態で前後方向の動きを楽にすることができる。また、吸口体500の吸口1010が設けられた底面部は、自在連結部1500の下腕部1502aが高低方向Yに回転するので、吸口体500が前後方向に移動しても前記吸口体500の底面部を床面から浮き上がらせることがない。この際、左右方向Xの回転は、延長管10が45度に傾いているために、上腕部1502bの左右方向Xの回転軸が45度傾いているため、上腕部1502bの左右方向Xの回転がしにくく、吸口体500を前後方向に移動させても吸口体500の左右方向Xのぶれを軽減することができる。更に、この実施例では、ロック機構1516及び引っ張りぎみに設けた連結ホース1501を備えているので、より吸口体500の直進性を良好なものとすることができる。
【0207】
加えて、吸口体500の底面部に設けた車輪1200は回転軸1211を中心とした通常の車輪としての回転を行って直進性を高める。特に最後部車輪1203により前後移動における吸口体500の先端部の浮き上がりを軽減して良好な直進性が得られる。加えて、この実施例では、前記ガイド手段1300の刷毛1214と、回転ブラシ1011のダブルブラシで床面の塵埃を2重にかきあげて吸い込み効率を高めることができる。
【0208】
ここで、この実施例では、下腕部1502aで高低方向Yの回転を行い、上腕部1502bで左右方向Xの回転を行うことで、前記通常姿勢となる延長管10が45度の状態での直進性を高めることができる。なお、下腕部1502aで左右方向Xの回転を行い、上腕部1502bで高低方向Yの回転を行う構造では、後記する吸口体500の回転動作を前記実施例と同様に行うことができるが、直進性に課題が残るので、左右方向Xの回転を阻止する前記ロック機構1516を設ける必要がある。
【0209】
図44において、この実施例では、手元ハンドル300のハンドル部301をひねる動作で吸口体400の向きを、前記手元ハンドル300の回転にリンクして変えることができる。図44中、(a)図はハンドル部301を真っ直ぐにした状態、(b)図はハンドル部301を45度ひねった状態、(c)図はハンドル部を90度ひねった状態の手元ハンドル300と吸口体500の状態図である。なお、図44では、説明の都合上3つの角度で説明するが、手元ハンドル300のひねり動作の角度と吸口体500の角度は動作範囲のどの角度でもリンクして動作する。
【0210】
先ず、(a)図では、ハンドル部301及び吸口体500とも、真っ直ぐに正対して直進走行、即ち前後方向V2に適した状態である。
【0211】
一方、(b)図に示すように、ハンドル部301を45度ひねると自在連結部1500の作用により吸口体500の向きも45度傾けることができる。この状態では、吸口体500の車輪1200が横スベリするので、吸口体500を傾けたまま前後方向の動きを行うことができる。例えば、前方に障害部があって幅が狭くなっている部分を清掃する際などに極めて有効である。また、吸口体500の向きを変えることで車輪1200の向きを変わるので、自動車のハンドルを回すように吸口体500のコース変更が容易となる。
【0212】
また、(c)図に示すように、ハンドル部301を90度ひねると自在連結部1500の作用により吸口体500の向きも90度傾けた横方向にすることができる。この状態では、吸口体500の車輪1200が横スベリするので、吸口体500を真横にした状態で左右方向V1に移動させることができる。この姿勢では、壁際の清掃の際に極めて有効である。この壁際の清掃を図45で説明する。
【0213】
図45において、(a)図は、吸口体500を真横にした状態で壁際を清掃する状態を示し、(b)図は壁に沿って肩幅程度の余裕を持って吸口体500を真横に近い状態で壁際を清掃する状態を示している。更に(c)図は本実施例の180度の動作範囲より広い動作範囲を設定することで、狭いすきま清掃がより最適になる点を示した図である。例えば、このような広い動作範囲とすることで、接続管400や、ハンドル部301をひねった際に横に向く吸引ホース200が壁等に接触することを軽減することができる。
【0214】
さて、前記45図に示す状態では、何れも吸口体500の先端部を壁面に当てた状態で、手元ハンドルを前後移動しながら吸口体500を真横にして左右方向V1に移動させることができる。この状態では、吸口体500の周囲に設けた滑り部材1100により、壁面に傷を付けることなく移動させることができ、しかも、底面部に設けたガイド手段1300により、吸口1010と壁面の間の塵埃を効率よく吸込むことができる。
【0215】
次に、図46において、この実施例に係る吸口体500は、前記吸口体500の旋回性能を備えながら全高Hを低くすることができるので、家具の下等の高さの低い部分の清掃性に優れている。図46図中、(a)(b)図が従来例の使用状態の側面図と平面図、(c)(d)図が本実施例の使用状態の側面図と平面図である。
【0216】
(a)図と(c)図の対比から明らかなように、本実施例によれば、手元ハンドル300を低くすることにより、低いすきまにむぐり込ますことができるが、従来例では屈曲した継手を採用しているので、手元ハンドル300を低くすると、吸口体500の底面を浮かしてしまう。従来例は、(b)図のように、手元ハンドル300をひねる動作で屈曲した継手を横にして全高Hを低くすることができるが、吸口体500が斜めに向いてしまうので、すきまの奥の清掃性に課題が残る。一方、本実施例では、(d)図に示すように、ひねる動作を行うことなく、吸口体500をすきま奥の壁面に正対させることができる。しかも、ロック機構1516により、この正対させた状態を維持することができる。特に、この実施例では、自在連結部1500が直線状となるので、吸口体500の高さを格段に低くすることができる。
【0217】
(第4の実施例)
次に、図47から図52を参照して、本発明に係る電気掃除機の他の実施例を説明する。この第4の実施例は、前記第3の実施例の吸口体500を、搬送通路となる連結ホース1630と、吸口体500の支持部材とを分離した吸口体510に変更した点で相違し、他の電気掃除機本体100等は同様なものを採用している。ここでは、吸口体510について説明し、他の部分の説明を省略する。また、同様な構造や部位または矢印等は同一の符号を示し、その説明を省略する。
【0218】
先ず、外観斜視図を示す図47を参照してこの第4の実施例の概要を説明する。この実施例に係る吸口体510は、塵埃を吸い込むための吸口1010(図48参照)を底面に備えた吸口本体1050と、前記吸口本体1050を前記接続管400に連結し、前記接続管400を介して伝達される手元ハンドル300の動きに対して常に吸口本体1050の底面を床面に接するように動作する自在連結部1600とで構成される。
【0219】
前記吸口本体1050は、床面の塵埃を吸い込むための回転ブラシ1011(図48参照)を備えた吸口1010(図48参照)を底面に備えている。自在連結部1600は、前記接続管400を連通する接続部1601と、前記接続管400の長手方向、即ち、前記接続管400の中心軸Qの延長線上の下端に取付けられて、吸口本体1050と接続部1601を回転可能に連結する自在ヒンジ1602と、前記吸口本体1050と前記接続部1601を連通する柔軟性のある連結ホース1603とから構成される
前記自在ヒンジ1602は、該吸口体510を中心にして、手元ハンドル300の高低方向Yと、左右方向Xに回転可能に連結するとともに、手元ハンドル300のひねり動作の回転P1をそのまま吸口本体1050の回転P2に伝達する機構を備えている。この実施例では、吸口本体1050に設けられた第1のY字体1604と、前記接続部1601に取付けられた第2のY字体1605と、前記第1のY字体1604及び第2のY字体1605に回転軸を直行させて、その交わる交点S1を中心に回転可能に取付けられて両Y字体1604、1605を連結する連結体1606とから構成している。
【0220】
なお、本実施例では、詳細については後記するが、前記高低方向Yの角度を床面から約90度以上、左右方向Xについては180度以上の範囲で動作可能である。
【0221】
また、前記吸口体510は、吸口本体1050の周囲に滑り部材1100を設けることで、壁際の清掃性を向上するとともに、底面に吸口体1050の長手方向Vの動きをスムーズにする自在車輪1250(図50参照)を設けている。更に、前記吸口本体1050の底面に設けた吸口1010の前部(先端部との間)に塵埃のガイド手段1300(図50参照)を設けることにより、取り難い壁際の塵埃を効率よく吸込むことができる。なお、滑り部材1100は第1の実施例と同様につき説明を省略する。
【0222】
このように、本実施例に係る吸口体510によれば、前記第1実施例と同様な効果を備えるとともに、塵埃を搬送する機能を備えた連結ホース1603を、吸口体510を回転可能に支持する自在ヒンジ1602から分離した構造としているので、構造を簡単にして、製造コストの低減を図ることができる。
【0223】
以下、図48〜図52を参照して、前記吸口体510を詳細に説明する。図48は部品構成図、図49は自在ヒンジの構造図、図50は外観底面図、図51は概略断面図、図52は使用状態の説明図である。
【0224】
先ず、吸口体510の部品構成を図48と図51を基に説明する。図において、前記したように、吸口体510は、吸口本体1050と自在連結部1600とから構成されている。吸口本体1050は、吸口本体1050の骨格を成す下ケース1051と、吸口本体1050の前方をカバーする前部上カバー1052と、吸口本体1050の後方をカバーする後部上カバー1053とから構成される。
【0225】
後部上カバー1053は、下ケース1051にネジを介して取付けられ、両側後方に配設した図示しない通風路1007を形成する。そして、上面前部中央に前記連結ホース1603の取付部1055を配置し、該取付部1055の後方に自在連結部1600の第1のY字体1604が設けられる。また、後部上カバー1053の前部中央には、前記連結ホース1603の取付部1055と連通するベルマウス体1009、その両側には、前記通風路1007と連通する開口部1015が設けられている。
【0226】
前部上カバー1052は下ケース1051に着脱可能に取付けられて、集塵室1005を構成する。集塵室1005の底面には吸口1010が形成され、該集塵室1005内に両側にダービン1012を備えた回転ブラシ1011が配設される。この実施例も前記第1の実施例と同様に通気穴1016によってタービン1012と回転ブラシ1011を回転させ、さらに吸口1010内で発生する旋回流の相乗効果により、掃除面の塵埃を巻き上げながら吸塵できる。
【0227】
自在連結部1600は、接続部1601と自在ヒンジ1602と連結ホース1603とから構成される。接続部1601は、一端に接続管400と着脱可能に取付けられる連結部1507を備え、他端に前記自在ヒンジ1602の第2のY字体1605が取付けられて、該第2のY字体1605と連結部1507とが中心軸Qの延長線上にほぼ位置するようにしている。また、図51に示すように、連結部1507に形成される集塵路1607は、緩やかに屈曲して前記第2のY字体1605の前方に配設されており、第2のY字体1605の前部に前記集塵路1607と連通する連結ホース1603の取付部1608が形成されている。このことにより、集塵路1607のめづまりを軽減している。連結ホース1603は、前記取付部1608と吸口本体1050の取付部1055と着脱可能に取付けられる。
【0228】
次に、図49に基づいて、自在ヒンジ1602について説明する。図において、前記自在ヒンジ1602は、高低方向Yを回転可能にする回転軸Y1と、左右方向Xを回転可能とする回転軸X1を交点S1の1点で直行させて両軸での回転を可能にする構造としている。吸口本体1050に設けられた第1のY字体1604、及び、前記接続部1601に取付けられた第2のY字体1605の先端の内側には、回転軸1604a、1405aがそれぞれ設けられて、連結体1606の図示しない軸受穴に回転可能に取付けられている。また、この自在ヒンジ1602は回転軸Y1と回転軸X1が交点S1の1点で直行させてはいるものの、前記第1の実施例と同様、関節形のヒンジである。したがって、この動作原理は、例えば図42で説明した原理と同様に説明することができる。即ち、この実施例は、下腕部1502aの長さを小さくしていき、その長さをなくしたと考えればよい。このため、この実施例でも、高低方向Yと左右方向Xに加えて、手元ハンドル300の回転P1の回転角度と同じ回転角度を吸口本体1050に伝達して、吸口体510を旋回させることができる。したがって、前記回転軸Y1と回転軸X1は交点S1の一点で交差しなくともよい。ただ、交点Sで交差することにより、自在ヒンジ1602を非常にコンパトにすることができる。
【0229】
次に、図50に基づいて、吸口体510の底面の構造を説明する。図において、この実施例は走行性、特に旋回性に優れた自在車輪1250を採用している。該自在車輪1250は、底面後方の両側(図面下部)に設けた一対の後車輪1251と、底面中央の両側に設けた一対の前車輪1252とからなる4輪構成としている。この4輪の配置は、接続管400が45度の角度となる使用頻度の高い使用状態で、接続管400の中心軸Qの延長線上に吸口体510の旋回中心S2がほぼ位置するように配置したものである。この配置により、手元ハンドル300のひねり動作が行い易くスムーズに行うことができる。更に、この後方に片寄った車輪配置は、手元ハンドル300から伝達される移動動作にともなう付加が加わり易い吸口体510の後部をカバーするものであり、吸口体510の姿勢維持に効果がある。
【0230】
なお、この実施例では、前記自在車輪1250を凹部内に設けることで、吸口1010と床面のすきまが大きくならないようにするとともに、デッドスペースとなる底面の後方中央を凹状とすることで、吸口体510の強度を高めるとともに軽量化を図ている。
【0231】
更に、この実施例では、吸口体510の底面の前部にガイド手段1300を設けることで、前車輪1252とガイド手段1300との間に配置される吸口1010と清掃床面の間のすきまを一定に保つようにしている。これにより、ガイド手段1300に方向性のない車輪のような機能を持たせることができるので、旋回性能を向上しながら吸い込み効率を維持することができる。
【0232】
また、この実施例のガイド手段1300は、刷毛の束1310を吸口体510の長手方向に列を成すように配設した刷毛台1215を平面部1302の先端部に取付けている。
【0233】
図51、図52において、この実施例では、連結ホース1630を高低方向Yの角度が0度の状態で、吸口体510の先端が上がらない程度に張りぎみとなるように取付ける。これにより、図51に示すような机の下などの低いすきまに吸口体510を挿入しても先端部があがることがなく、また、接続管400が45度となる使用頻度の高い姿勢や、図51に示すような左右方向Xの角度が90度になる姿勢でも、あまった連結ホース1630が姿勢維持を邪魔をしたり、手元ハンドルのひねり動作等に付加をかけたり、あるいは連結ホース1630が折れてめづまりをおこすのを軽減している。
【0234】
また、この実施例では、塵埃の搬送通路をなす連結ホース1630と、吸口体510の支持部材とを分離したので、例えば、図52に示すように、吸口本体1050の取付部1055に取付けられた連結ホース1603を取り外して、別体のすきまノズルを付けることで、取りづらいすきまの清掃を接続管400を分解することなく、行うことができる。なお、この際すきまノズルを吸口体510の近傍に、例えば接続部1601に取付用機器具を設けてすきまノズルを取付けるようにすると前記作業の効率化が図れる。
【0235】
また、前記実施例の応用例として、第2のY字体1605の長さを長くして接続管400を短くしたり、あるいは接続管400を取り除いて手元ハンドル300に直接柄の長い第2のY字体1605を取付けたりするなどして、連結ホース1630の長さを長くすることで、すきまノズルを備えた連結ホース1630の動作範囲を広くすることができる。この場合、連結ホース1630が前記姿勢維持等の邪魔をしたりしないように、第2のY字体1605に連結ホース1630が着脱可能に保持されるようにし、第2のY字体1605の柄の適当な間隔位置に保持部材を備えるようにするとよい。
【0236】
更に、この実施例によれば、塵埃の搬送通路と吸口体510の支持部材とを分離したので、左右方向Xの動作範囲を180度以上に、高低方向Yを90度以上に容易に設定することができる。
【0237】
このように、前記第4の実施例によれば、前記第3実施例と同様な効果が期待できるとともに、塵埃の搬送通路と吸口体510の支持部材とを分離したので、自在ヒンジ1602を簡単な構造でしかも小型にすることができ、製造コストの低減が図れる。しかも、搬送通路となる連結ホース1630を一端を外せば他の補助吸口として、更に両端を外せばメンテナンス性や清掃性を向上することができる。更に、自在連結部1600の動作範囲を広くすることができる。
【0238】
なお、この実施例では、Y字体1604及び第2のY字体1605の回転軸を直行させて、その交わる交点S1を中心に回転可能に取付けた実施例で説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図25、図28で説明した動作原理を備えた機構部と、この機構部と分離した連結ホース1630とから構成してもよい。この場合、連結ホース1630を機構部に適宜固定したり、別体のガイドを備えるようにするとよい。
【0239】
(第5の実施例)
次に、図53、図54を参照して、本発明に係る電気掃除機の他の実施例を説明する。この第5の実施例は、前記第3の実施例の吸口体500と、自在連結部1500の取り付け位置が違う点で相違し、他の電気掃除機本体100等は同様なものを採用している。図53は概略外観斜視図、図54は構造概念図である。ここでは、吸口体520について説明し、他の部分の説明を省略する。また、同様な構造や部位または矢印等は同一の符号を示し、その説明を省略する。
【0240】
この実施例の吸口体520は、平面形状を略直方体とする吸口本体1060と、該吸口本体1060の上面中央に取付けられる自在連結部1700とから構成される。前記自在連結部1700は、前記第1の実施例で説明した自在ヒンジ1502内に連結ホース1501を備えた自在連結部1500と同様な構造を備えている。
【0241】
吸口本体1060は、下ケース1061と上ケース1062とから構成され、吸引室1050を構成する。該吸引室1050には、下ケース1061に形成される2本の吸口1010a、1010bが吸口体520の前後(短手方向)に配設され、該吸口1010a、1010b に回転ブラシ1011が設けられている。この実施例では、前記回転ブラシ1011を吸口1010aと吸口1010bの間に設けた電動モータ1063でベルトを介して回転するようにしている。電動モータ1063の電源は、電気掃除機本体100から吸引ホース200、手元ハンドル300接続管400、自在連結部1700に沿って、または内蔵して設けた配線で行うようにしている。なお、前記実施例と同様にエアータービン駆動のものを採用してもよい。また、電動モータ1063を前記自在連結部1700の取付部の下方に配置して、全体のバランスを良好なものとしている。
【0242】
上ケース1062は、側面形状が凸の半円形状で長手方向に長い、いわいるかまぼこ型に形成され、その上面中央に連結ホース1501が取付けられるホース取付部1064が設けられ、該ホース取付部1064の両側、即ち吸口体520の長手方向側に、前記自在ヒンジ1502を構成する下腕部1502aの回転軸1503が取付けられ一対の軸受台1065が形成され、前記自在連結部1700が回転可能に取付けられている。
【0243】
軸受台1065の軸受中心1065aは、上ケース1062の上からH1の位置に設定され、該高さH1は自在連結部1700の高低方向Yの角度が0度となる高さに設定している。この実施例では、上ケース1062の側面形状を半円形状とすることで、前記高さH1を低くして、吸口体520の先端部(図53の左側)の浮き上がりを軽減している。
【0244】
なお、この実施例では、連結ホース1501と自在連結部1700を上ケース1062の真上に前後左右対称に設けているが、上ケース1062の中央に後方に斜めに傾いて設けてもよい。このようにすれば、高さH1を低くすることができるとともに、高低方向Yの角度が小さい状態での自在連結部1700の動きが良好となる。この場合、自在連結部1700を左右方向Xの角度を90度にした状態で、自在連結部1700の横幅(吸口体520の前後)が吸口体520の投影面積からはみ出さないようにするとよい。
【0245】
また、吸口体520の側面の周囲には、前記実施例と同様な滑り部材1100が帯状に形成されている。更に、吸口体520の底面の周囲には、前記実施例と同様なガイド手段1300が設けられ、塵埃のまきあげと吸口1010への案内、及び吸口1010と床面のすきまを一定にする車輪と同様な機能を持たせている。もちろん、底面の四隅や、最も手元ハンドル300の力を受ける底面後方の中央または両側に前記実施例と同様な車輪1200や自在車輪1250等の前後、左右、旋回が可能なものを設けてもよい。
【0246】
以上述べたように、この第5の実施例によれば、自在連結部1700を吸口本体1060の上部に設けたので、吸口体520の設置面積を小さくすることができる。このため、図45(c)図に示したような狭いすきまの清掃性が向上する。しかも、吸口体520の側面周囲には滑り部材1100が設けられているので正面性がないから、前記狭いすきまでも周囲の家具や壁面に沿わせて清掃することが可能であり、また、家具や壁面に傷を付けることを軽減できる。また、この実施例によれば、高低方向Yの角度が90度以上に設定できるので、例えば、上り斜面でも無理な姿勢を取ることなく清掃することができる。
【0247】
(第6の実施例)
次に、機構概念図を示す図55を参照して、本発明に係る第6の実施例を説明する。この実施例は、前記実施例の塵埃の搬送路の機能を備えた連結ホース1501と、自在ヒンジ1502を一体的に構成したものである。図において、この実施例の吸口体503は、吸口本体1070と、樹脂材料で形成される自在連結部1800とから構成される。該自在連結部1800は、前記吸口本体1070に回転可能に取付けられ高低方向Yの回転を可能にする筒状の下腕部1801aと、一端を前記接続管400に取付けられ、他端を前記下腕部1801aと左右方向Xの回転を可能にするように取付けられる筒状の上腕部1801bとから構成される。
【0248】
吸口本体1070は、その後方中央に吸引室に連通する開口部1071を備え、該開口部1071の両側に一対の軸受台1072が形成される。下腕部1801aの一端は、側面形状が円弧状に形成され、両側の側面に回転軸1802が設けられ、前記軸受台1072に回転可能に取付けられる。前記開口部1071の周辺形状は、前記下腕部1801aの一端の円弧形状と合うように形成され、空気のもれがないようになっている。また、前記下腕部1801aの一端に形成される開口部1803は、前記吸口本体1070の開口部1071より上下方向が狭く形成され、高低方向Yの動作範囲において、該開口部1071と11803が連通するようにしている。一方、下腕部1801aの他端は、上形状が両側が切り欠かれた形状に形成され、その先端の上下内側に回転軸受1804が設けられている。
【0249】
また、上腕部1801bの一端は、上面形状が円弧状に形成され、上下面に回転軸1805が設けられ、前記回転軸受1804に回転可能に取付けられる。前記下腕部1801aの開口部1806の周辺形状は、前記上腕部1801bの一端の円弧形状と合うように形成され、空気のもれがないようになっている。また、前記上腕部1801bの一端に形成される開口部1807は、前記下腕部1801aの開口部1806より左右方向が狭く形成され、左右方向Xの動作範囲において、該開口部1806と1807が連通するようにしている。一方、上腕部1801bの他端は、接続管400と着脱可能に接続される連結部1521が形成されている。
【0250】
この実施例によれば、部品点数を少なくして、しかも簡単な構造で前記実施例と同様な効果を得ることができる。しかも、各部材の結合は樹脂材料の弾性を使った接続とすることで、外部から応力が加わっても、連結部が外れ、再度結合することができるから装置の破壊を軽減して、しかも組立性を向上することができる。
【0251】
(第7の実施例)
次に、図56から図58を参照して、本発明にかかる第7の実施例を説明する。この実施例は、前記実施例の塵埃の搬送路の機能を備えた連結ホース1501に動作ガイド手段を設けて、自在ヒンジ1502の省略を図ったものである。図56は概略外観斜視図、図57は自在連結ホースの拡大図、図58は他の応用例の構造概念図である。
【0252】
先ず、図56、図57において、この実施例の吸口体540は、吸口本体1080と、自在連結ホース1900とから構成される。前記自在連結部1900はその外観が凹部1901と凸部1902が管方向に交互に連続するホース体であり、一端は吸口本体1080の取付部1801に取付けられ、他端は接続管400に取付けるための連結部1507が取付けられている。
【0253】
また、前記自在連結ホース1900は、吸口本体1080の取付け側1/2の両側に上下動作ガイドリブ1903が一体成形されている。一方、連結部1507の取付け側1/2には、前記上下動作ガイドリブ1903の取付け位置と直行するように、上下に左右動作ガイドリブ1904が一体成形されている。
【0254】
前記上下動作ガイドリブ1903は、自在連結ホース1900を左右方向Xの屈曲を阻止し、高低方向Yの屈曲を可能とするように、前記凹部1901を埋めるように凸状に形成される。また同様に、左右動作ガイドリブ1904は、自在連結ホース1900を高低方向Yの屈曲を阻止し、左右方向Xの屈曲を可能とするように、前記凹部1901を埋めるように凸状に形成される。そして、前記上下動作ガイドリブ1903と左右動作ガイドリブ1904は前記自在連結ホース1900のねじれを軽減することができる。
【0255】
前記上下動作ガイドリブ1903と左右動作ガイドリブ1904の幅Z1と突出量Z2及び断面形状、あるいは長さ等は、吸口本体1080の大きさや重量等を考慮して適宜決定する。例えば、図58に示すように、前記上下動作ガイドリブ1903と左右動作ガイドリブ1904を別部材のバッジ1905で代用して、該バッジ1905をネジやビスで適宜ホース材に固定するようにしてもよい。この構造によれば、既存のホース材料を利用して同様な効果を得ることできる。しかも、前記バッジ1905に装飾や色彩を施せば、機種数の展開や意匠性を向上することができる。
【0256】
以上述べたように、この実施例によれば、部品点数を少なくして、しかも簡単な構造で前記実施例と同様な効果を得ることができる。しかも、軽量化が図られるので、図29に示すような、回転ブラシを使わない簡単な構造の吸口体や、軽量化が必要なハンデイ掃除機の吸口体に好適である。
【0257】
(その他の実施例)
図59及び図60は手元ハンドルに関する他の実施例である。図59及び図60は動作概念図である。
【0258】
図59において、この実施例は、手元ハンドル310と接続管410との接続を、接続管400の中心軸Q方向に回転可能に取付けたものである。(a)は接続管400の上端にすべり止めのグリップ411を設け、(b)図は接続管400の上端に回転用ハンドル412を設けた設けたものである。
【0259】
この実施例によれば、片手で手元ハンドル310のハンドル部301を保持し、他の片手で前記グリップ411または回転用ハンドル412を操作することで、手元ハンドル310を回転させることなく吸口体を旋回させることができる。しかも、手元ハンドル310を回転させないから、吸口体の左右方向Xの回転P2を180度以上にしても、操作に支障をきたすことがない。
【0260】
次に、図60は手元ハンドルのハンドル部に関する他の実施例である。この実施例に係る手元ハンドル320は、接続管400と吸引ホース200を屈折して取付けるように形成され、前記屈折部321の位置で、かつ接続管400の中心軸Qとほぼ直行するハンドル部322を設けている。また、前記ハンドル部322の後方の吸引ホース200側には手首保持体323を設けている。
【0261】
この実施例によれば、前記ハンドル部322を片手で保持し、該保持した片手の手首を前記手首保持体323で安定させることができるから、手元ハンドル320でのひねり動作が容易であるとともに、手元ハンドル320をひじを中心とした動作で操作することができるので手首に係る負担を軽減できる。特に、この実施例では、従来の手元ハンドルでは手首に係る負担が大きいために、片手では吸口体を持ち上げることが困難であったが、この実施例では、手首が手首保持体323で固定されるので、ひじを中心に吸口体を持ち上げる動作が容易となる。また、前記ハンドル部322に赤外線発信部303を設ければ天井を介しての送信が良好となり、誤操作を軽減することができる。
【0262】
次に、図61、図62は、前記実施例で採用した吸口体を他の電気掃除機のタイプに応用した外観図であり、図61がステイックタイプと呼ばれる電気掃除機の外観図、図62はハンデイータイプの電気掃除機の外観図である。
【0263】
前記した実施例では、車輪を備えた電気掃除機本体と吸引ホースと手元ハンドルと接続管と吸口体とからなる電気掃除機で説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、図61、図62はその一例を示している。
【0264】
図61において、この実施例では、塵埃を吸い込むための送風機を備えた電気掃除機本体150と、前記電気掃除機本体150の長手方向の一端に取付けられて前記送風機に連通する吸口体550と、前記電気掃除機本体150の長手方向の他端に取付けられる手元ハンドル300とから構成し、前記吸口体550を、塵埃を吸い込むための吸引口を底面に備えた吸口本体1000と、前記吸口本体1000を前記電気掃除機本体150に連結し、前記電気掃除機本体150を介して伝達される手元ハンドル300の回転角度P1と吸口体の回転角度P2を同期させる自在連結部1530を備えている。151は、電気掃除機本体150のサブハンドルである。
【0265】
また、図62に示す電気掃除機は、塵埃を吸い込むための送風機を備えた電気掃除機本体150と、前記電気掃除機本体150の長手方向の一端に取付けられて前記送風機に連通する吸口体550とから構成される。前記電気掃除機本体150の長手方向の他端側にはハンドル161が形成されている。そして、前記吸口体550は、塵埃を吸い込むための吸引口を底面に備えた吸口本体1000と、前記吸口本体1000を前記電気掃除機本体150に連結し、前記電気掃除機本体150のハンドル161の回転角度P1と吸口体の回転角度P2を同期させる自在連結部1530を備えている。
【0266】
前記図61、62の実施例によれば、前記した実施例と同様な効果を得ることができる。なお、前記の実施例は、図面を省略した吸口体550で説明したが、今まで説明した吸口体500、560等と同様な構造であればよい。また、操作部は手元ハンドル300あるいはハンドル161の近傍に設ければ操作性をより向上することができる。
【0267】
この他、住宅に配管された塵埃搬送路に吸引ホースと手元ハンドルと接続管と吸口体を接続するセントラルクリーナと呼ばれる電気掃除機等に応用することも可能である。
【0268】
また、以上述べた実施例においては、回転ブラシを採用した吸口体を中心に説明したが、この発明ではこれに限定されるものではない。また、回転ブラシの駆動方法もエアータービン方式に限定されるものではない。
【0269】
更に、以上述べた実施例によれば、手元ハンドルの回転動作で吸口体を効率良く回転動作させることができる電気掃除機用吸口体及び該吸口体を備えた電気掃除機を提供することができる。
【0270】
具体的には、塵埃を吸い込むための送風機を備えた電気掃除機本体と、一端を前記電気掃除機本体に取付けられて前記送風機に連通する柔軟性のある吸引ホースと、前記吸引ホースの他端と取付けられて前記送風機に連通する手元ハンドルと、前記手元ハンドルに取付けられて前記吸引ホースに連通する接続管と、前記接続管に取付けられて該接続管に連通する吸口体とから構成し、前記吸口体を、塵埃を吸い込むための吸引口を備えた吸口本体と、前記吸口本体を前記接続管に連結し、前記接続管を介して伝達される手元ハンドルの回転角度と吸口体の回転角度を同期させる自在連結部を備えたので、手元ハンドルの回転動作で吸口体を効率良く回転動作させることができる。
【0271】
更に、前記自在連結部を備えた吸口体の周囲に滑り部材を設けることにより、滑り部材を壁面等に沿って移動させることができる。更に、前記吸口体に前後左右方向に移動可能な移動手段を備えることにより、吸口体の長手方向に移動させることができる。更に、前記吸口体の吸引口と先端部との間に塵埃ガイド手段を備えることにより、吸引口と先端部との間を清掃することができるから、壁際の清掃性を向上することができる。しかも、前記吸口体の周囲に滑り部材、あるいは前記左右方向の移動手段は、吸口体の長手方向に設けられた吸口あるいは吸引口に設けられた回転清掃体、更には前記塵埃ガイド手段の長手方向を使うことになるので、清掃性を向上することができる。このように、手元ハンドルのひねり動作で吸口体を旋回させ、壁面を傷つけることなく壁面に沿って吸口体を円滑に移動させて、壁際の塵埃を効率よく吸い取って清掃性を向上することができる。
【0272】
また、前記自在連結部を、複数の間接ヒンジ部から構成したので、手元ハンドルの回転動作をそのまま吸口体の回転動作に変換することができる。また、前記自在連結部を、前記吸口本体と前記接続管を連通する柔軟性のある連結ホースと、前記連結ホースを包むように設けられる複数の間接ヒンジ部とから構成したので、自在連結部全体をコンパクトにできるとともに、連結ホースを最短にすることができ、更に連結ホースを間接ヒンジで保護することができる。
【0273】
更に、前記自在ヒンジ部を、第1の自在連結部と第2の自在連結とから構成し、前記第1の機構部と第2の機構部は前記X方向に回転する第1の回転軸を備えて回転可能に取付け、更に、前記第1の機構部を前記吸口本体と前記Y方向に回転する第2の回転軸を備えて回転可能に取付け、前記第2の機構部は前記接続管に取付けられるようにする。具体的には、前記自在連結部を、第1の間接ヒンジで回転可能に取付けられる第1の自在連結部(上腕部)と第2の自在連結部(下腕部)とから構成し、前記第1の自在連結部を前記接続管に固定するように取付け、前記第2の自在連結部を前記第1間接ヒンジの軸方向と直行する軸方向を備えた第2間接ヒンジで前記吸口本体に回転可能に取付けているので、前記第1間接ヒンジで手元ハンドルの左右方向の動作を可能とし、前記第2間接ヒンジで手元ハンドルの高さ方向の動作を可能とすることができるから、直進性と左右への移動及び旋回性を向上することができる。
【0274】
また、前記第1間接ヒンジ(第1の回転軸)の動作範囲を180度の範囲以上に設定することにより、狭いすきまの清掃性を向上することができる。また、第2間接ヒンジ(第2の回転軸)の動作範囲を90度以上に設定することにより、手元ハンドルと接続管と吸口体を接続した状態で、立て姿勢で収納することができる。更に、前記第1の第2の間接ヒンジの動作範囲の組合わせで、吸口体を90度以上に旋回することができる。
【0275】
また、前記自在連結部の長さを吸口ホースの許容曲げ円弧の直径以上に設定することにより、吸口体の旋回性能を向上させることができる。更に、前記複数の間接ヒンジ部で構成される自在連結部を自由端を、連結ホース等の引っ張り部材で引っ張って連結することで、直進性と旋回性を向上させることができる。
【0276】
また、前記複数の間接ヒンジ部で構成される自在連結部を前記間接ヒンジ部に所定角度を保持する姿勢保持機構(ロック機構)を設けることで、直進性や姿勢維持を向上させることができる。更に、左右方向の回転を可能とする間接ヒンジ部に前記姿勢保持機構を備えれば直進性を向上することができる。
【0277】
また、前記自在連結部を吸口本体の短手方向の片側に取付けることで、全体の薄形化が図れる。更に吸口体を90度旋回させた状態で、自在連結部を吸口体の投影面積からはみ出さないように、吸口本体の上面に取付けることにより、吸口体の設置面積を小さくしてすきまの清掃性を向上することができる。しかも、収納性や梱包性を向上できる。
【0278】
また、前記吸口本体の重心位置を前記接続管の略延長線上に位置するように自在連結部を設けることで、吸口体の旋回性能を向上することができる。
【0279】
前記吸口本体の底面に、塵埃を吸い込むための塵埃吸引口を設け、少なくとも底面前部(前記自在連結部が取付けられた短手方向の対向位置の底面端部)に、塵埃を吸込む吸口に塵埃を案内するためのガイド手段、例えば、ブラシや溝等の摩擦係数の少ない部材を設けることで、壁際の清掃性を向上することができる。
【0280】
少なくとも前記自在連結部が取付けられた短手方向の対向位置の前記吸口本体の周側に刷毛材やタイヤあるいは車輪等の摺動部材を設けることで、壁面等に沿って吸口体を移動させることができるとともに、前記壁面等を傷つけることを軽減することができる。
【0281】
更に、底面に、前後に加えて左右方向への移動性に優れた車輪または摩擦係数の低い突起等の移動手段を設けることにより、吸口体の直進性や左右方向及び旋回性を向上させることができる。特に、吸口本体の重心位置近傍、あるいは前記接続管の略延長線上の近傍を中心とする前記移動手段の配置をとれば、前記効果をいっそう向上することができる。また、自在連結部の取付位置より後方に前記移動手段を設ければ、吸口体の先端部の浮き上がりを軽減して前記走行性の効果を向上させることができる。
【0282】
また、前記吸口体を、下面に吸込口を有する下ケースに上ケースを配設して形成された吸口本体と、該吸口本体の吸込口に配設された回転清掃体と、該回転清掃体を駆動するため駆動手段と、前記吸口本体の後部に配設される吸込通路有するケーシングを備えた第2の自在連結部と、前記第2の自在連結部の後方に配設され後端部に接続管継手を備えた第2の自在連結部と、前記ケーシングの後端部と前記接続管継手とを連通する柔軟性のある吸口ホースとを有する吸口体とから構成し、前記吸口ホースを、前記第1の自在連結部及び前記第2の自在連結部の内側に配設し、前記第2の自在連結部を両側が前記吸口本体に支持される第2ヒンジを介して上下方向に揺動可能に取付け、前記第1の自在連結部は前記第2の自在連結部の後部に前記第2ヒンジの回転軸方向と直行する回転軸方向を備えた第1ヒンジを介して左右方向に揺動可能に設けることで、エアータービン機構を備えて、旋回性に優れたコンパクトな吸口体を提供することができる。
【0283】
また、吸口体を、塵埃を吸い込むための吸引口を備えた吸口本体と、自在連結部とから構成し、前記自在連結部を、手元ハンドルに直接または間接的に接続するため接続部と、一端を前記吸口本体と接続し、他端を前記接続部に接続して塵埃の搬送通路を構成する接続ホースと、前記接続部と前記吸口本体を連結し、前記接続部を介して伝達される手元ハンドルの回転角度と吸口体の回転角度を同期させる自在ヒンジ部とから構成することにより、自在ヒンジ部をコンパクトにした旋回性能に優れた吸口体を提供することができる。
【0284】
この際、前記自在ヒンジ部を、吸口本体に設けられた第1のY字体と、前記接続継手に取付けられた第2のY字体と、前記第1のY字体及び第2のY字体に回転軸を直行させて、その交わる交点を中心に回転可能に取付けられて両Y字体を連結する連結体とから構成することで、旋回性に優れたヒンジ部の小型化を図ることができる。
【0285】
また、吸口体を、吸口本体と、自在連結部とから構成し、該自在連結部を前記吸口本体に回転可能に取付けられ高低方向の回転を可能にする筒状の下腕部と、一端を前記接続管に取付けられ、他端を前記下腕部と左右方向の回転を可能にするように取付けられる筒状の上腕部とから構成し、該下腕部と上腕部を自在連結部の動作範囲において連通するように構成することにより、部品点数を少なくし、しかも簡単な構造で旋回性能を向上させることができる。
【0286】
吸口体を、吸口本体と、一端が前記吸口本体と接続され、他端に接続管に取付けるための連結部が取付けられた自在連結ホースとから構成し、該自在連結ホースを凹部と凸部が管方向に交互に連続するホース体で構成するとともに、吸口本体の取付側の両側に上下動作ガイド手段を設け、連結部側に前記上下動作ガイド手段の取付け位置と直行する上下部に左右動作ガイド手段を設けることにより、ホース体のねじれ防止が図られ、部品点数を少なくして軽量化が図れ、しかも簡単な構造で旋回性能を向上することができる。
【0287】
【発明の効果】
本発明によれば、手元ハンドルのひねり動作で吸口本体を床面に対して広範囲に回転させることのできるので、楽な姿勢で吸口体を操作できるから、操作性と清掃性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電気掃除機の一実施例を示す電気掃除機の外観斜視図。
【図2】本発明に係る電気掃除機の一実施例を示す吸口体の部品構成図。
【図3】本発明に係る電気掃除機の一実施例を示す吸口体の平面配置構成の断面図。
【図4】本発明に係る電気掃除機の一実施例を示す吸口体の側面配置構成の断面図。
【図5】本発明に係る電気掃除機の一実施例を示す吸口体の側面配置構成の断面図。
【図6】本発明に係る電気掃除機の一実施例を示す吸口体の外観斜視図。
【図7】本発明に係る電気掃除機の一実施例を示す吸口体の外観側面図。
【図8】本発明に係る電気掃除機の一実施例を示す吸口体の外観背面図。
【図9】本発明に係る電気掃除機の一実施例を示す吸口体の底面図。
【図10】本発明に係る電気掃除機の一実施例の前部上カバーの着脱機構図
【図11】本発明に係る電気掃除機の一実施例を示す滑り部材の要部断面図。
【図12】本発明に係る電気掃除機の一実施例を示す滑り部材の他の応用説明図。
【図13】本発明に係る電気掃除機の一実施例を示す出没車輪の機構図
【図14】本発明に係る電気掃除機の一実施例を示す車輪の他の応用例の断面図。
【図15】本発明に係る電気掃除機の一実施例を示す第1の回転軸のロック機構図。
【図16】本発明に係る電気掃除機の一実施例を示す第1の回転軸の他の応用例の構造図。
【図17】本発明に係る電気掃除機の一実施例を示す第1の回転軸の他の応用例の構造図。
【図18】本発明に係る電気掃除機の一実施例を示す第2の回転軸のロック機構図。
【図19】本発明に係る電気掃除機の一実施例を示す使用状態図。
【図20】本発明に係る電気掃除機の一実施例を示す使用状態図。
【図21】本発明に係る電気掃除機の一実施例を示す使用状態図。
【図22】本発明に係る電気掃除機の一実施例を示す使用状態図。
【図23】本発明に係る電気掃除機の一実施例を示す収納状態図。
【図24】本発明に係る電気掃除機の一実施例を示す収納状態図。
【図25】本発明に係る電気掃除機の一実施例を示す吸口体の動作原理図
【図26】本発明に係る電気掃除機の第2の実施例を示す吸口体の断面図。
【図27】本発明に係る電気掃除機の第2の実施例を示す収納状態図。
【図28】本発明に係る電気掃除機の第2の実施例を示す吸口体の動作原理図
【図29】本発明に係る電気掃除機の第3の実施例を示す電気掃除機の外観斜視図。
【図30】本発明に係る電気掃除機の第3の実施例を示す吸口体の部品構成図。
【図31】本発明に係る電気掃除機の第3の実施例を示す吸口体の平面配置構成の断面図。
【図32】本発明に係る電気掃除機の第3の実施例を示す吸口体の側面配置構成の断面図。
【図33】本発明に係る電気掃除機の第3の実施例を示す吸口体の外観斜視図。
【図34】本発明に係る電気掃除機の第3の実施例を示す吸口体の外観側面図。
【図35】本発明に係る電気掃除機の第3の実施例を示す吸口体の外観背面図。
【図36】本発明に係る電気掃除機の第3の実施例を示す吸口体の底面図。
【図37】本発明に係る電気掃除機の第3の実施例を示す滑り部材の要部断面図。
【図38】本発明に係る電気掃除機の第3の実施例を示す自在連結部の外観斜視図。
【図39】本発明に係る電気掃除機の第3の実施例を示す自在連結部の平面図。
【図40】本発明に係る電気掃除機の第3の実施例を示す自在連結部の組立工程図。
【図41】本発明に係る電気掃除機の第3の実施例を示す他の自在連結部の応用例の説明図。
【図42】本発明に係る電気掃除機の第3の実施例を示す吸口体の動作原理図。
【図43】本発明に係る電気掃除機の第3の実施例を示す使用状態図。
【図44】本発明に係る電気掃除機の第3の実施例を示す使用状態図。
【図45】本発明に係る電気掃除機の第3の実施例を示す使用状態図。
【図46】本発明に係る電気掃除機の第3の実施例を示す使用状態図。
【図47】本発明に係る電気掃除機の第4の実施例を示す外観斜視図。
【図48】本発明に係る電気掃除機の第4の実施例を示す部品構成図。
【図49】本発明に係る電気掃除機の第4の実施例を示す自在ヒンジの構造図。
【図50】本発明に係る電気掃除機の第4の実施例を示す外観底面図。
【図51】本発明に係る電気掃除機の第4の実施例を示す概略断面図。
【図52】本発明に係る電気掃除機の第4の実施例を示す使用状態の説明図。
【図53】本発明に係る電気掃除機の第5の実施例を示す概略斜視図。
【図54】本発明に係る電気掃除機の第5の実施例を示す概略断面図。
【図55】本発明に係る電気掃除機の第6の実施例を示す構造概念図。
【図56】本発明に係る電気掃除機の第7の実施例を示す構造概念図。
【図57】本発明に係る電気掃除機の第7の実施例を示す自在連結ホースの拡大図。
【図58】本発明に係る電気掃除機の第7の実施例を示す他の応用例の構造概念図である。
【図59】本発明に係る電気掃除機の他の実施例を示す手元ハンドルの概略外観斜視図。
【図60】本発明に係る電気掃除機の他の実施例を示す手元ハンドルの概略外観斜視図。
【図61】本発明に係る電気掃除機の他の実施例を示す外観図。
【図62】本発明に係る電気掃除機の他の実施例を示す外観図。
【符号の説明】
1…電気掃除機、100…電気掃除機本体、200…吸引ホース、300…手元ハンドル、301…ハンドル部、400…接続管、500、550…吸口体、1000…吸口本体、1001…下ケース、1002…前部上カバ…、1003…後部カバー、1005…吸引室、1006…取付部、1007…通風路、1010…吸口、1011…回転ブラシ、1012…タービン、1016…通風穴、1017…覗き窓、1020…肉厚部、1021…溝部、1022…開閉レバー、1023…手掛凹部、1031…前部上カバー取付部、1033…バンパー部、1037…取付リブ、1100…滑り部材、1101…刷毛1101、1102…刷毛台、1103…ローラー、1200…車輪、1201…前車輪、1202…後車輪、1203…最後部車輪、1203a…最後部車輪、1210…滑り部材、1211…回転軸、1212…凹部、1213…Cカット面、1214…刷毛、1215…刷毛台、1261…前部車輪、1262…後部車輪、1263…最後部車輪、1264…出没車輪、1300…ガイド手段、1302…平面部、1310…刷毛の束、1311…印毛列、1312…流路、1313…刷毛台、1314…刷毛、1315…流路、1500…自在連結部、1501…連結ホース、1502…自在ヒンジ、1502a…下腕部、1502b…上腕部、1503…回転軸、1504…回転軸、1505…回転軸穴、1506…ピン、1507…連結部、1510、1511、1512、1513…切欠部、1516…ロック機構、1517…凸部、1518…凹部、1519…嵌合穴、1520…凸リブ、1521…連結部、 1530…自在連結部、1531…下腕部、1532…上腕部、1533…第1の回転軸、1534…ロックリング、1535…第2の回転軸部、1537…シャッタ機構、1553…ロック機構B1…下腕部の管軸、B2…上腕部の管軸、Q…前記接続管の中心軸、P1…手元ハンドルのひねり回転、P2…吸口体の旋回、X…左右方向の回転、Y…高低方向の回転、V1…吸口体の左右方向の移動方向、V2…吸口体の前後方向の移動方向。

Claims (2)

  1. 塵埃を吸い込む吸口体と、前記吸口体に接続された接続管と、該接続管に接続された手元ハンドルを有する電気掃除機において、
    前記吸口体は、奥行方向の長さより左右方向の長さが長い吸口本体と、前記吸口本体を前記接続管に接続すると共にその内部に塵埃を導くための通風路を形成する自在連結部とを有し、
    前記自在連結部は、樹脂成形品からそれぞれなり、それ自身の内面でそれぞれ通風路が形成された筒状の下腕部と上腕部とを備え、
    前記下腕部の一端側は、前記吸口本体に対して、一つの回転軸周りで高低方向に回転可能に軸支され、
    前記下腕部の他端は、前記上腕部の一端と前記一つの回転軸と直交し、かつ前記上腕部の軸線と直交する他の回転軸周りに回転可能に取付けられ、
    前記自在連結部は、前記接続管を高低方向に上げ下げでき、かつ、前記接続管を高低方向の最高角度とした状態で、前記接続管を前記吸口本体の長手方向に倒し得ることが可能であり、
    前記吸口本体を上方から清掃面に投影して見たときに、前記下腕部を最も立てた状態では、前記自在連結部が前記吸口本体の投影面積内に収められている
    ことを特徴とする電気掃除機。
  2. 請求項1に記載の電気掃除機において、
    前記吸口本体は、長手方向の中央の後方に張り出した取付部を備え、該取付部に前記下腕部の一端が取り付けられている
    ことを特徴とする電気掃除機。
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