JP3868399B2 - 角加速度演算方法または装置及びそれを搭載した移動体 - Google Patents

角加速度演算方法または装置及びそれを搭載した移動体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体に搭載される移動体の角加速度を算出する角加速度演算方法または装置、角加速度検出装置並びにこの角加速度検出装置を搭載した移動体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば飛翔体に搭載される角加速度検出装置としては、レートジャイロからの角速度の信号を微分回路により微分して角加速度を算出する角加速度検出装置が知られている。
【0003】
このようなジャイロからの角速度の信号を微分回路により微分して角加速度を算出する角加速度検出装置においては、レートジャイロ、またはレートジャイロと微分回路との間にノイズが混入した場合、混入したノイズ(特に高周波成分)が微分回路で増幅される結果となり、例えば飛翔体の制御等において目標位置を計測する場合の補正に使用する角加速度に誤差が生じやすいという問題があった。
【0004】
そこで、図5に示すように、2個の歪ゲージを設け、この2個の歪ゲージからの信号に基づき角加速度を計算することが提案されている。
図5において、1は飛翔体、42は角加速度検出器、43aは機体前部に支柱44aを介して取り付けられたおもり、45aは支柱44aの表面上の応力を測定する歪ゲージ、43b〜45bは機体の後部に取付けられたそれぞれ43a〜45aと同じ機能を有するものである。46は歪ゲージ45a、45bが検出する歪から角加速度を計算する角加速度計算機である。
そして、この2個の歪ゲージ45a、45bからの加速度信号の差により、角加速度計算機46にて角加速度を計算している(例えば、特許文献1)。
【0005】
このような、角加速度検出装置では、微分回路を備えていないので、ノイズの影響の少ない角加速度検出装置を得ることが可能となるものの、バイアス誤差が発生しやすいという問題点がある。
【0006】
なお、ジャイロからの角速度の信号を微分回路により微分して角加速度を算出する角加速度検出装置においては、微分回路を備えているため、バイアス誤差は生じにくいものの、特に高周波のノイズの影響が大きくなる。
【0007】
【特許文献1】
特開平6−300775号公報(第2頁、図1)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記実情に鑑みて提案されたもので、バイアス誤差が生じにくく、かつ、ノイズ誤差も生じにくい角加速度検出方法または装置、及びそれを搭載した移動体を提供することを課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明はその構成において以下の特徴を備えている。
即ち、手段(1)に係る角加速度演算装置は、2個の加速度検出手段からの信号の差により第1の角加速度を算出し、角速度検出手段からの信号を微分して第2の角加速度を算出し、上記第1の角加速度の低周波成分を低減するとともに上記第2の角加速度の高周波成分を低減しこれらを加算して角加速度を得ることを特徴としている。
【0010】
上記手段(1)によれば、加速度検出手段からのノイズ誤差の生じにくい第1の角加速度と、角速度検出手段からのバイアス誤差の生じにくい第2の角加速度とを重ね合わせることによりノイズ誤差及びバイアス誤差を低減した角加速度が得られる。
【0011】
手段(2)に係る角加速度演算装置は、2個の加速度検出手段から入力された2個の加速度の差を算出する差分手段と、該差分手段からの加速度差信号を、第1の角加速度に変換するゲインと、レートジャイロから入力された角速度を微分して第2の角加速度を算出する微分手段と、上記ゲインからの第1の角加速度の低周波成分を低減するハイパスフィルタと、上記微分手段からの第2の角加速度の高周波成分を低減するローパスフィルタと、上記ハイパスフィルタからの信号と上記ローパスフィルタからの信号を加算し、角加速度を出力する加算手段とを備えたことを特徴としている。
【0012】
上記手段(2)によれば、加速度検出手段からのノイズ誤差の生じにくい第1の角加速度と、レートジャイロからのバイアス誤差の生じにくい第2の角加速度とを、それぞれハイパスフィルタまたはローパスフィルタを通すことによりバイアス誤差の生じやすい低周波成分またはノイズ誤差の生じやすい高周波成分が低減されて、それらを重ね合わせることによりノイズ誤差及びバイアス誤差を低減した角加速度が得られる。
【0013】
手段(3)に係る角加速度演算装置は、2個の加速度検出手段から入力された2個の加速度の差を演算する差分手段と、該差分手段からの加速度差信号を、第1の角加速度に変換するゲインと、レートジャイロから入力された角速度に含まれるノイズを低減するために、上記ゲインからの第1の角加速度で補正し、ノイズの低減された当該角速度から第2の角加速度を演算するカルマンフィルタと、上記ゲインからの第1の角加速度の低周波成分を低減するハイパスフィルタと、上記カルマンフィルタからの第2の角加速度の高周波成分を低減するローパスフィルタと、上記ハイパスフィルタからの信号と上記ローパスフィルタからの信号を加算し、角加速度を出力する加算手段とを備えたことを特徴としている。
【0014】
上記手段(3)によれば、レートジャイロから入力された角速度を第1の角加速度で補正するカルマンフィルタを通すことにより、より精度の高い角加速度が得られる。
【0015】
手段(4)に係る角加速度演算装置は、2個の加速度検出手段から入力された2個の加速度の差を演算する差分手段と、該差分手段からの加速度差信号を、第1の角加速度に変換するゲインと、レートジャイロから入力された角速度を微分して第2の角加速度を演算する微分手段と、角速度検出手段から入力された角速度に含まれるノイズを低減するために、上記ゲインからの第1の角加速度で補正し、ノイズの低減された当該角速度から第2の角加速度を演算するカルマンフィルタと、上記微分手段からの第2の角加速度信号と上記カルマンフィルタからの第2の角加速度信号のいずれか一方を選択する切替えスイッチと、上記ゲインからの第1の角加速度の低周波成分を低減するハイパスフィルタと、上記切替えスイッチからの第2の角加速度の高周波成分を低減するローパスフィルタと、上記ハイパスフィルタからの信号と上記ローパスフィルタからの信号を加算し、角加速度を出力する加算手段とを備えたことを特徴としている。
【0016】
上記手段(4)によれば、第2の角加速度を算出するに当たり、レートジャイロから入力された角速度を、単に微分したものとカルマンフィルタを通したものとのどちらか一方を切替えスイッチにより選択できるようにしたので、角加速度を必要とする機器の状況に応じたノイズの少ない角加速度が得られる。
【0017】
手段(5)に係る角加速度検出装置では、角速度を検出するレートジャイロおよび加速度を検出する2個の加速度検出器をも備えることにより、ノイズの少ない角加速度を出力する角加速度検出装置が得られる。
【0018】
手段(6)に係る移動体では、上述の角加速度検出装置を搭載することにより、移動体に搭載されている、運行装置、誘導装置等の各種の制御装置、監視装置にノイズの少ない角加速度が出力される。
【0019】
次に、手段(7)に係る角加速度演算方法は、2個以上の加速度検出手段からの信号の差により第1の角加速度を算出し、角速度検出手段からの信号を微分して第2の角加速度を算出し、上記第1の角加速度の低周波成分を低減するとともに上記第2の角加速度の高周波成分を低減しこれらを加算して角加速度を得る方法を特徴としている。
【0020】
上記手段(7)によれば、加速度検出手段からのノイズ誤差の生じにくい第1の角加速度と、角速度検出手段からのバイアス誤差の生じにくい第2の角加速度とを重ね合わせることによりノイズ誤差及びバイアス誤差を低減した角加速度が得られる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図1〜図4を用いて説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るレートジャイロ、加速度計、角加速度演算装置が搭載された飛翔体の概略配置図、図2は、本発明の第1の実施の形態にかかる角加速度演算装置の構成図である。
図3は、本発明の第2の実施の形態にかかる角加速度演算装置の構成図、図4は、本発明の第3の実施の形態にかかる角加速度演算装置の構成図である。
【0022】
なお、この各実施の形態は、飛翔体に搭載した例につき説明するが、飛翔体に限定されるものではなく、船舶、車両、宇宙ステーション、等、その他のあらゆる移動体に適用可能である。
また、各実施の形態における角加速度演算装置は、それ専用の単独の演算装置にて実施しても、或いは移動体に搭載される移動体制御用コンピュータにプログラムの一部としてインストールし実施するようにしても良い。
【0023】
まず、図1、図2に基づき、角加速度検出装置が搭載された飛翔体、および角加速度演算装置につき説明する。
図1に示すように、飛翔体1の機体中心線付近にレートジャイロ等の角速度計3が配設されている。そして、飛翔体1のピッチまたは、旋回の角加速度を算出するために、飛翔体1の左右方向に、所定の距離Lで離れた位置に各々加速度計2a,2bが配設されている。
なお、飛翔体1のロール角加速度を算出する場合は、飛翔体1の前後方向に所定の距離Lで離れた位置に加速度計2a,2bを配設する。
そして、これらの角速度計3にて検出された角速度、及び加速度計2a,2bにて検出された加速度は角加速度演算装置4に出力され、以下説明するごとく角加速度が演算される。そして、演算された角加速度は、図示しない飛翔体内のコンピュータに入力され、飛翔体の運行、誘導、監視等に使用される。
【0024】
次に、本発明の第1の実施の形態にかかる角加速度演算装置を、図2に基づいて説明する。
図2に示すように、レートジャイロ等の角速度計3で検出された角速度は、角加速度演算装置4a内の微分器(または微分回路、微分ロジック、等の微分手段)11に入力される。そして、微分器11にて、s/(Ts・s+1)という処理が行われて第2の角加速度が演算され出力される。
なお、この微分器11にて演算された第2の角加速度は、微分されているため定数であるバイアス誤差は殆ど生じていない。
【0025】
一方、2個の加速度計2a,2bで検出された2個の加速度は、角加速度演算装置4a内の差分器(または差分回路、差分ロジック、等の差分手段)12にてその差分が算出される。なお、その差分値は、並進加速度成分が除去され回転加速度成分のみとなる。
なお、この2個の加速度計2a,2bの構造は、図4に示す歪ゲージ45a,45bと同様の構造としたものとすることができるが、これに限定されるものではなく、各種の加速度計を使用することが可能である。
【0026】
そして、差分器12から出力された値は、ゲイン(またはゲイン回路、ゲインロジック、等のゲイン手段)13aにて、2個の加速度計2a,2b間の距離Lで除され、ゲイン13bで180/πという処理にて、加速度が角加速度に変換されて、第1の角加速度を出力する。
なお、この第1の角加速度は、微分等の処理を行っていないため、ノイズの影響は受けにくいものとなっている。
【0027】
その後、微分器11からの第2の角加速度はローパスフィルタ17に入力され、1/(Tf・s+1)という処理が行われて、高い周波数側の成分が抑制あるいは除去されて主に低い周波数成分が出力される。
一方、ゲイン13bからの第1の角加速度は、ハイパスフィルタ18に入力され、Tf・s/(Tf・s+1)という処理が行われて、低い周波数側の成分が抑制あるいは除去されて主に高い周波数成分が出力される。
【0028】
そして、ローパスフィルタ17からの信号とハイパスフィルタ18からの信号とは、加算器16にて加算され、全周波数域においてノイズおよびバイアス誤差が抑制された角加速度を得る。
この演算された角加速度は、飛翔体1内に搭載された図示しない各機器へ出力される。
【0029】
このようにして、ノイズ誤差の少ない第1の角加速度とバイアス誤差の少ない第2の角加速度とが、ローパスフィルタ17とハイパスフィルタ18と加算器16とで構成された周波数ブレンド器(または周波数ブレンド回路、周波数ブレンドロジック、等の周波数ブレンド手段)19にてブレンドされ、飛翔体1内の図示しない各機器へ出力される。
【0030】
また、この演算された角加速度は、加速度検出手段からのノイズ誤差の生じにくい第1の角加速度と、レートジャイロからのバイアス誤差の生じにくい第2の角加速度とを、それぞれハイパスフィルタまたはローパスフィルタを通すことによりバイアス誤差の生じやすい低周波成分またはノイズ誤差の生じやすい高周波成分が低減されて、それらを重ね合わせられており、ノイズ誤差及びバイアス誤差を低減したものとなっている。
【0031】
次に、本発明の第2の実施の形態にかかる角加速度演算装置について図3を用いて説明する。
なお、図3においては、第1の実施形態と同一の部位については同一の符号を付して示している。また、第1の実施形態と同一の部位についての説明は省略して、第1の実施形態との相違点について重点的に説明する。
【0032】
第2実施形態にかかる角加速度演算装置4bは、第1の実施形態の構成における第2の角加速度を算出するに当たり、第1の角加速度にて補完するようにしたものである。
即ち、第1の実施形態における微分器11の代わりにカルマンフィルタ14が設けられている。
【0033】
カルマンフィルタ14では、レートジャイロ3からの角速度信号(X)と、ゲイン13bからの角加速度信号(Y)とが入力され、レートジャイロからの角速度信号に含まれるノイズを低減した推定角速度(Ye)を算出し、この推定角速度(Ye)の微分を行うことでよりノイズの影響の少ない第2の角加速度(Z)が出力される。推定角速度(Ye)の算出、およびその微分値(Z)は、下記の演算によって実施される。
【0034】
dXe/dt=Ak・Xe+Bk・[X,Y]T
Ye=Ck・Xe+Dk・[X,Y]T
Z=dXe/dt
ただし、各ゲイン行列:Ak、Bk,Ck,Dkは以下で与えられる。
Ak=−σ1/σ2
Bk=[σ1/σ2,1]
Ck=1
Dk=[0,0]
σ1:角加速度信号Yに含まれるノイズのRMS値
σ2:角速度信号Xに含まれるノイズのRMS値
【0035】
即ち、角速度計3からの信号と、加速度計2a,2bからの信号がゲイン13a、13bにて演算された第1の角加速度が、カルマンフィルタ14に入力される。そしてカルマンフィルタでは、角速度計3からの信号が、第1の角加速度によって補正されてノイズの影響が低減され、第2の角加速度が演算され、ローパスフィルタ17へ出力される。
【0036】
その後、第1の実施の形態のものと同様に、周波数ブレンド器にて角加速度が演算され、飛翔体1内に搭載された図示しない各機器へ出力される。
このように、角速度計3入力された角速度を第1の角加速度で補完してカルマンフィルタを通すことにより、より精度の高い角加速度が得られる。
【0037】
次に、本発明の第3の実施の形態にかかる角加速度演算装置について図4を用いて説明する。
なお、図4においては、第1の実施形態または第2の実施形態と同一の部位については同一の符号を付して示している。また、第1の実施形態または第2の実施形態と同一の部位についての説明は省略して、第1の実施形態または第2の実施形態との相違点について重点的に説明する。
【0038】
第3実施形態にかかる角加速度演算装置は、第2の角加速度を算出するに当たり、第1の実施形態により演算された第2の角加速度と第2の実施形態により演算された第2の角加速度とを手動の切換えスイッチ(または切換え回路、切換えロジック、等の切換え手段)15により適宜切り替えられるようにしたものである。
このように、適宜切り替えることにより、飛翔体1の運行状態に適合した角加速度を得ることができる。
【0039】
その後、第1、2の実施の形態のものと同様に、周波数ブレンド器にて角加速度が演算され、飛翔体1内に搭載された図示しない各機器へ出力される。
【0040】
以上、本発明を図示の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されず、本発明の範囲内でその具体的構造に種々の変更を加えてよいことはいうまでもない。
【0041】
【発明の効果】
請求項1にかかる角加速度演算装置は、2個の加速度検出手段からの信号の差により第1の角加速度を算出し、角速度計からの信号を微分して第2の角加速度を算出し、上記第1の角加速度の低周波成分を低減するとともに上記第2の角加速度の高周波成分を低減しこれらを加算して角加速度を得るよう構成している。
【0042】
上述の構成により、加速度検出手段からのノイズ誤差の生じにくい第1の角加速度と、角速度検出手段からのバイアス誤差の生じにくい第2の角加速度とが重ね合わせられ、ノイズ誤差及びバイアス誤差を低減した角加速度を得ることができる。
【0043】
請求項2にかかる角加速度演算装置は、2個の加速度検出手段から入力された2個の加速度の差を算出する差分手段と、該差分手段からの加速度差信号を、第1の角加速度に変換するゲインと、レートジャイロから入力された角速度を微分して第2の角加速度を算出する微分手段と、上記ゲインからの第1の角加速度の低周波成分を低減するハイパスフィルタと、上記微分手段からの第2の角加速度の高周波成分を低減するローパスフィルタと、を備えている。
【0044】
上述の構成により、加速度検出手段からのノイズ誤差の生じにくい第1の角加速度と、レートジャイロからのバイアス誤差の生じにくい第2の角加速度とが、それぞれハイパスフィルタまたはローパスフィルタを通すことによりバイアス誤差の生じやすい低周波成分またはノイズ誤差の生じやすい高周波成分が低減されて、それらを重ね合わせられノイズ誤差及びバイアス誤差を低減した角加速度を得ることができる。
【0045】
請求項3にかかる角加速度演算装置は、2個の加速度検出手段から入力された2個の加速度の差を演算する差分手段と、該差分手段からの加速度差信号を、第1の角加速度に変換するゲインと、レートジャイロから入力された角速度に含まれるノイズを低減するために、上記ゲインからの第1の角加速度で補正し、ノイズの低減された当該角速度から第2の角加速度を演算するカルマンフィルタと、上記ゲインからの第1の角加速度の低周波成分を低減するハイパスフィルタと、上記カルマンフィルタからの第2の角加速度の高周波成分を低減するローパスフィルタと、上記ハイパスフィルタからの信号と上記ローパスフィルタからの信号を加算し、角加速度を出力する加算手段とを備えている。
【0046】
上述の構成により、レートジャイロから入力された角速度が第1の角加速度で補完してカルマンフィルタを通すことにより、より精度の高い角加速度が得ることができる。
【0047】
請求項4にかかる角加速度演算装置は、2個の加速度検出手段から入力された2個の加速度の差を演算する差分手段と、該差分手段からの加速度差信号を、第1の角加速度に変換するゲインと、レートジャイロから入力された角速度を微分して第2の角加速度を演算する微分手段と、角速度検出手段から入力された角速度に含まれるノイズを低減するために、上記ゲインからの第1の角加速度で補正し、ノイズの低減された当該角速度から第2の角加速度を演算するカルマンフィルタと、上記微分手段からの第2の角加速度信号と上記カルマンフィルタからの第2の角加速度信号のいずれか一方を選択する切替えスイッチと、上記ゲインからの第1の角加速度の低周波成分を低減するハイパスフィルタと、上記切替えスイッチからの第2の角加速度の高周波成分を低減するローパスフィルタと、上記ハイパスフィルタからの信号と上記ローパスフィルタからの信号を加算し、角加速度を出力する加算手段とを備えている。
【0048】
上述の構成により、第2の角加速度を算出するに当たり、レートジャイロから入力された角速度が、単に微分したものとカルマンフィルタを通したものとのどちらか一方を切替えスイッチにより選択できるようになっているため、角加速度を必要とする機器の状況に応じたノイズの少ない角加速度が得ることができる。
【0049】
請求項5にかかる角加速度検出装置は、角速度を検出するレートジャイロと、加速度を検出する2個の加速度検出器と、請求項1、2、3または4に記載の角加速度演算装置とを備えたことにより、ノイズの少ない角加速度を出力する角加速度検出装置が得ることができる。
【0050】
請求項6にかかる移動体は、移動体において、請求項5に記載の角加速度検出装置を搭載したことにより、移動体に搭載されている、運行装置、誘導装置等の各種の制御装置、監視装置にノイズの少ない角加速度を出力することができる。
【0051】
請求項7にかかる角加速度演算方法は、2個以上の加速度検出手段からの信号の差により第1の角加速度を算出し、レートジャイロからの信号を微分して第2の角加速度を算出し、上記第1の角加速度の低周波成分を低減するとともに上記第2の角加速度の高周波成分を低減しこれらを加算して角加速度を得るようにしている。
【0052】
上述の構成により、加速度検出手段からのノイズ誤差の生じにくい第1の角加速度と、角速度検出手段からのバイアス誤差の生じにくい第2の角加速度とが重ね合わせられ、ノイズ誤差及びバイアス誤差を低減した角加速度が得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかるに係る飛翔体の概略配置図である。
【図2】本発明の第1の実施形態にかかる角加速度演算装置の構成図である。
【図3】本発明の第2の実施形態にかかる角加速度演算装置の構成図である。
【図4】本発明の第3の実施形態にかかる角加速度演算装置の構成図である。
【図5】従来の角加速度検出装置の構成図である。
【符号の説明】
1 飛翔体
2 加速度計
3 角速度計(レートジャイロ)
4、4a,4b,4c 角加速度演算装置
11 微分器
12 差分器
13a、13b ゲイン
14 カルマンフィルタ
15 切替えスイッチ
16 加算器
17 ローパスフィルタ
18 ハイパスフィルタ
19 周波数ブレンド器
42 角加速度検出器
43a、43b おもり
44a、44b 支柱
45a、45B 歪ゲージ
46 角加速度計算機

Claims (7)

  1. 2個の加速度検出手段からの信号の差により第1の角加速度を算出し、角速度検出手段からの信号を微分して第2の角加速度を算出し、上記第1の角加速度の低周波成分を低減するとともに上記第2の角加速度の高周波成分を低減しこれらを加算して角加速度を得ることを特徴とする角加速度演算装置。
  2. 2個の加速度検出手段から入力された2個の加速度の差を算出する差分手段と、該差分手段からの加速度差信号を、第1の角加速度に変換するゲインと、レートジャイロから入力された角速度を微分して第2の角加速度を算出する微分手段と、上記ゲインからの第1の角加速度の低周波成分を低減するハイパスフィルタと、上記微分手段からの第2の角加速度の高周波成分を低減するローパスフィルタと、上記ハイパスフィルタからの信号と上記ローパスフィルタからの信号を加算し、角加速度を出力する加算手段とを備えたことを特徴とする角加速度演算装置。
  3. 2個の加速度検出手段から入力された2個の加速度の差を演算する差分手段と、該差分手段からの加速度差信号を、第1の角加速度に変換するゲインと、レートジャイロから入力された角速度に含まれるノイズを低減するために、上記ゲインからの第1の角加速度で補正し、ノイズの低減された当該角速度から第2の角加速度を演算するカルマンフィルタと、上記ゲインからの第1の角加速度の低周波成分を低減するハイパスフィルタと、上記カルマンフィルタからの第2の角加速度の高周波成分を低減するローパスフィルタと、上記ハイパスフィルタからの信号と上記ローパスフィルタからの信号を加算し、角加速度を出力する加算手段とを備えたことを特徴とする角加速度演算装置。
  4. 2個の加速度検出手段から入力された2個の加速度の差を演算する差分手段と、該差分手段からの加速度差信号を、第1の角加速度に変換するゲインと、レートジャイロから入力された角速度を微分して第2の角加速度を演算する微分手段と、角速度検出手段から入力された角速度に含まれるノイズを低減するために、上記ゲインからの第1の角加速度で補正し、ノイズの低減された当該角速度から第2の角加速度を演算するカルマンフィルタと、上記微分手段からの第2の角加速度信号と上記カルマンフィルタからの第2の角加速度信号のいずれか一方を選択する切替えスイッチと、上記ゲインからの第1の角加速度の低周波成分を低減するハイパスフィルタと、上記切替えスイッチからの第2の角加速度の高周波成分を低減するローパスフィルタと、上記ハイパスフィルタからの信号と上記ローパスフィルタからの信号を加算し、角加速度を出力する加算手段とを備えたことを特徴とする角加速度演算装置。
  5. 角速度を検出するレートジャイロと、加速度を検出する2個の加速度検出器と、請求項1、2、3または4に記載の角加速度演算装置とを備えたことを特徴とする角加速度検出装置。
  6. 移動体において、請求項5に記載の角加速度検出装置を搭載したことを特徴とする移動体。
  7. 2個以上の加速度検出手段からの信号の差により第1の角加速度を算出し、角速度検出手段からの信号を微分して第2の角加速度を算出し、上記第1の角加速度の低周波成分を低減するとともに上記第2の角加速度の高周波成分を低減しこれらを加算して角加速度を得ることを特徴とする角加速度演算方法。
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