JP3868312B2 - 押出成形用ダイ、積層管状体の製造方法および積層管状体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、円周方向へのポリマー配向を押出成形と同時に行なうことができる積層管状体押出成形用ダイおよびこれを用いる積層管状体の製造方法、さらにはカテーテルなどの医療用複合チューブとして好適な積層管状体に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリマー材料からなる管状体は、一般に、内部に横断面環状の空隙からなる流路を有するダイ(サーキュラーダイとも通称される)内に、押出機から溶融ポリマー流を圧入して該流路内を通過させ、管形状に賦形し、これを固化する押出成形法により製造される。
管状体は、従来、広範な用途で使用されており、目的に応じた性能が要求される。たとえば医療分野において、カテーテルなどのチューブとして使用される場合には、押し込み性、トルク伝達性、追随性、耐キンク性等の操作性が要求される。
【0003】
上記のような特性を付与するために、編組(ブレード)等の補強体を含ませた管状体が製造されている。
一方、ポリマー材料からなる成形品の強度を高めるには、材料ポリマーを配向させることが有効であることも知られている。管状体成形における材料ポリマーの配向方法としては、管状体径を大きい径から小さい径に強制的に縮径(引き落とし)する方法が知られており、径の引き落とし倍率により配向度合を調整することができる。また冷間引き落としによるネッキング延伸方法で管状体を縮径する方法も知られている。これら縮径による方法では、管状体長手方向へのポリマーの配向は可能であるが、後者のネッキング延伸方法であっても円周方向へはほとんど配向されない。
【0004】
ポリマー管状体、特に医療用途に使用される上記カテーテルなどは、トルク操作性、フープ強度などが求められ、管状体のこれら性能を向上させるためには、ポリマーを円周方向にも配向させる必要がある。
管状体円周方向にポリマーを配向させる従来一般的な方法としては、押出成形で得たパリソンをブロー成形等の後加工により延伸・拡径する方法が知られている。しかし後加工時に寸法を大きく変化させなければならないこと、また成形工程が二度手間となりやすいという問題がある。
【0005】
近年、外型または/および内型を回転させる、いわゆる回転ダイを用いて、管状体成形時にポリマー材料に円周方向のせん断応力をかけ、配向させることが試みられている。
例えば、米国特許5,156,785号では、液晶ポリマーの管状体を押出成形する際に、成形ダイの押出オリフィス部材(外型)とマンドレル(内型)とを相対回転させ、内部流路を通過する液晶ポリマーに強烈なせん断力をかけることが提案されている。この提案によれば、押出流れ方向のせん断力と径の引き落としによる管状体の軸長手方向への配向とともに、外型と内型との相対回転によるせん断力により、管状体円周方向にも配向させ、製品管状体のポリマー鎖を螺旋状に配向させることができる。
【0006】
また液晶ポリマーの3層フィルム成形する際に、3ローターマンドレル式のサーキュラダイを用い、各層のマンドレルを相対的に相互に回転方向を変えて回転させ、強烈なせん断力をかける液晶ポリマーの多層配向フィルムを得る方法も報告されている(R.W.Lusigneaの学会発表“Extrusion of Oriented LCP Film and Tubing ”Conference on Applications of High Temperature Polymers p.41-59 (1997);Clearwater Beach)。
しかしながら上記方法は、いずれも特殊で高価なポリマーである液晶ポリマーを用いることが必須である。
また3つのマンドレルを相対的に回転させる方法では、非常に複雑な構造となり、装置が大型化する。複数のマンドレルを用いる多層管状体成形に、マンドレル部の回転により大きなせん断力を得る技術を適応することは難しい。
【0007】
また特開2001−162675号にも、外型と内型とを相対回転させて多層ブローボトル用パリソンを押出成形する方法が提案されている。該方法では、2種以上のポリマー材料をブレンド溶融して実質的に均一ブレンド物としてポリマー流路に供給し、ダイの回転により環状流路面に発生するせん断応力の差により多層構造を形成している。
しかしながらこのような方法で溶融ブレンド物から多層構造を形成するためには、粘度差のあるポリマー材料を用いる必要があり、特殊なポリマー材料の組合せでなければ所望構成の多層構造を得ることは困難である。
【0008】
また特開平10−29237号には、二種類のポリマーを回転スパイラルダイに分配供給し、マンドレル部を回転させ、緻密な多層積層構造を形成する多層インフレーションフィルム成形法が開示されている。この方法では、上記多層パリソンの押出成形方法ほどはポリマーの組合せが限定されないが、回転スパイラルダイにより本質的に強力なせん断応力をかけるため、法線応力効果(ワイセンベルグ効果)による縮径が避けられない。このため寸法制御などの運転条件の設定・安定化が極めて困難となる。
【0009】
法線応力効果は、ポリマー溶融体(粘性流体)中に棒を挿入し、回転させると棒の周りの溶融体が棒に巻き付く様に盛りあがってくる現象である。この現象が回転ダイを用いる管状体成形においては管状体の縮径現象として現れることは、たとえば単層ダイで回転マンドレルを用いるグプタらの文献(A.Gupta et,al.“Influence of a Rotating Tip on the Properties of Tubing Made Using a Cross-Head Tubing Die", Intern. Polymer Processing XIV p.51-56 (1999))に報告されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のようなポリマー材料からなる管状体の現況に鑑みて、特に押し込み性、トルク伝達性、追随性、耐キンク性等の操作性に優れ、医療用管状体として好適に使用しうる押出成形品を、液晶ポリマーあるいはポリマーの限定的なブレンド等の特殊なポリマーを用いなくても容易に得ることを目的になされたものであって、このような管状体を製造しうる単純な構造の押出成形用ダイ、これを用いる積層管状体の製造方法および多層の強化ポリマー製管状体などの積層管状体を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、多層積層管状体の押出成形における上記課題を解決すべく検討し、回転ダイ技術を多層管状体成形に応用する事を発想し、複数の環状ポリマー流路から先端部で合流積層するマニホールド構造の多層押出ダイの先端部(ポリマー合流積層部)において内型(マンドレル)および/または外型を回転させる新規な構造のダイを創作した。
該ダイは単一マンドレルを有する単純な構造であるが、環状ポリマー流を構成するポリマーを軸方向および円周方向に配向させ得ることを確認した。
【0012】
さらに本発明のダイを用いて3層以上の積層管状体を製造する際に、中間層として最外層および最内層よりも溶融粘度の低いポリマー材料を用いる態様が好ましい態様であり、中間層材料を円周方向に均質に配向しうることを見出した。この中間層に機能性フィラーを含ませれば、該フィラーが円周方向において均質に配向した構造の管状体を容易に得ることができる。またワイセンベルグ効果による縮径を避けることができ、成形時の寸法調整が容易であることを見出した。したがってたとえば液晶ポリマーなどの特殊かつ高価なポリマー材料を使用しなくても、汎用ポリマーから高品位の多層管状体を容易に得ることができる。
【0013】
これにより特に、生体内に挿入して使用するために管状体の押し込み性、トルク伝達性、追随性、耐キンク性等が要求されるカテーテルなどの医療用複合管状体として好適な多層管状体を容易にかつ寸法精度よく得ることができる。
勿論、上記ダイを用いる本発明の積層管状体の製造方法は、本発明の好適な態様例として開示される上記カテーテルなどの医療分野の管状体にのみに限定されるものではなく、積層管状体を製造するための一般産業用の技術として有用な新規成形法を提案するものであり、一般産業用の各種チューブ、ボトル、フィルム、バッグなど、サーキュラダイを用いて製造しうる積層構造管状体の製造に適用することができ、また製造法に用いられるポリマー積層体の成形加工にも広く応用可能である。
【0014】
すなわち上記技術課題は以下の本発明により解決される。
(1)2以上のポリマー入口と、押出方向下流の合流部と、内部に、上記各ポリマー入口から上記合流部に独立に連通し、かつ該合流部において合流する分岐路を有するダイ本体と、
該ダイ本体内に貫通して配置されたマンドレルであって、その押出方向下流側先端に、上記合流部よりも突出し、かつ円筒状の外周面を有するポリマー接触部を有するマンドレルと、
上記ダイ本体の押出方向下流側先端に、かつ上記マンドレルと同心に配置されたダイスであって、内部に上記マンドレルの外周面よりも大径の内周面により形成される円筒状空間を有し、該円筒状空間の少なくとも押出方向上流端が上記ダイ本体の上記合流部端と同径で連通するダイスとを有し、
上記マンドレルの外周面と上記ダイスの内周面とにより、上記ダイスの空間内には、横断面環状に形成された空隙よりなる合流ポリマーの流路が形成されるとともに、上記マンドレルおよび上記ダイスの少なくとも一方が、押出方向を軸方向として回転可能に構成されてなる積層管状体押出成形用ダイ。
【0015】
(2)上記ダイス内の流路は、上記マンドレルの外周面および/または上記ダイスの内周面が、上記ダイ本体の上記合流部から下流方向に漸次縮径し、かつ流路断面積が漸次低減されたテーパ流路と、該テーパ流路下流の押出流路とからなる上記(1)の積層管状体押出成形用ダイ。
【0016】
(3)上記(1)または(2)の押出成形用ダイを用いて少なくとも3層からなるポリマー積層管状体を製造する方法であって、
中間層材料に、最内層ポリマー材料および最外層ポリマー材料よりも溶融粘度の低いポリマーを用いるとともに、
上記各分岐路からポリマー合流部内に送入され、そこで合流、積層される管状ポリマー流を、ポリマー流の内外周表面が、それぞれ上記マンドレルの上記外周面および該ダイスの上記内周面と接触するように押出しながら、上記マンドレルおよび上記ダイスのうちの少なくとも一方を回転させる積層管状体の製造方法。
【0017】
(4)上記中間層材料として、フィラーを含むポリマーを用いる上記(3)の積層管状体の製造方法。
(5)上記フィラーとして軟磁性金属扁平粉を用いる上記(4)に記載の積層管状体の製造方法。
【0018】
本発明では、上記製造方法により得られる積層管状体の好適例として以下の積層管状体を提供することもできる。
(6)上記(4)または(5)の製造方法により得られ、中間層中に、管状体円周方向に配向したフィラーを含む強化ポリマー積層管状体。
(7)上記(5)の製造方法により得られる電磁干渉抑制積層管状体。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の積層管状体共押出成形用ダイ1の3層積層態様例を示す概略断面図である。
本発明の押出成形用ダイ1は、多層材料を共押出して管状体を成形するためのものであって、ダイ本体10と、該ダイ本体10内に貫通して配置されたマンドレル11と、ダイ本体10の押出方向下流側先端に、かつ上記マンドレル11と同心に配置されたダイス13とを含み、上記マンドレル11および上記ダイス13の少なくとも一方が、押出方向を軸方向として回転可能に構成されてなる回転サーキュラーダイである。本発明では、マンドレル11およびダイス13のいずれかまたは両方を回転させてもよいが、以下には主として、単純にマンドレル11のみを回転させる態様(本明細書では以下回転ポイント方式ともいう)を例にとって説明する。
【0020】
図1に示すダイ本体10は、ポリマー入口101a〜101cと、押出方向下流に単一の合流部103と、内部に、各ポリマー入口101a〜101cから管状に展開した後、漸次縮径して合流部103にそれぞれ独立に連通し、かつ該合流部103において合流する管状の分岐路102a〜102cを有する。内部にこのようなマニホールド構造を有するダイ本体10は、たとえば複数の部材10a〜10dの組み立てにより構成することができる。
マンドレル11は、軸方向の内部空隙113を有する中空構造であり、上記合流部103よりも押出方向下流側先端に突出した円筒状の外周面111aを有するポリマー接触部(以下回転ポイントともいう)111を有する。
ダイ本体10内を貫通し、マンドレル11を回転させるための駆動部3(図2)に接続されたマンドレル11のシャフト112部分すなわちポイント111を除く部分は、ポリマー流と接触しない。
【0021】
ダイス13は、内部にマンドレル11の外周面111aよりも大径の内周面130aにより形成される円筒状空間130を有し、該円筒状空間130の少なくとも押出方向上流端130bがダイ本体10の上記合流部端103aと同径で連通する。
マンドレル11の回転ポイント外周面111aと上記ダイス13の内周面130aとにより、上記ダイス13の空間130内には、横断面環状に形成された空隙よりなる合流ポリマーの流路14、すなわちサーキュラーダイのダイス・ポイントポリマー合流路が形成される。
【0022】
本発明の好ましいダイス13内の流路14は、上記分岐路102a〜102cが漸次縮径しながら合流した合流部103に、さらに漸次縮径するテーパ流路141をもつ態様が望ましい。
具体的には上記マンドレル11の外周面111aおよび/または上記ダイス13の内周面130aが、上記ダイ本体10の上記合流部103から下流方向に漸次縮径し、すなわちマンドレルのテーパ部111bおよび/またはダイステーパ部130cとにより流路断面積が漸次低減されたテーパ流路141が形成され、かつ該テーパ流路141下流の押出流路142とからなる態様が好ましい。この押出流路142の径は、ほぼ口金131の内径であり、最終目標管状体形状に近い寸法および形状である。
ダイス13は、その口金131部分が、ダイスホルダー151でダイ本体1に固定されている。
マンドレル11のシャフト112は、ポリマー漏れを防ぐ軸シール152によりダイ本体10の他端に保持されている。
【0023】
次に、上記本発明の押出成形ダイを用いて積層管状体を成形する方法を説明する。なお以下の各図中、図1または互いの図と同一符号は、同一または相当部分を示し、その重複説明を省略する。
図2は、本発明の上記回転ポイント式態様のダイ1を用いて積層管状体を製造するための押出成形ラインを模式的に説明する図であり、主として熱可塑性ポリマー材料からなる3層積層チューブを製造する態様について説明する。
ダイ1以外の個々の装置については、市販品を使用することができ、必要に応じて押出機シリンダー、スクリューなどを、耐腐食性材料、耐磨耗性材料等の特別な金属材料・材質で形成することも適宜に変更できる範囲のうちである。また管状体生産の目的に応じて押出機の大きさあるいは可塑化の能力等スペックを適宜に選択すればよい。
【0024】
図2には、3台の押出機2a、2b、2cを用いて3層管状体を製造する態様例を示す。なおたとえば2種のポリマーから3層共押出して3層積層管状体を製造する場合には、押出機を3台使用して、3層それぞれを別々の押出機からの材料で形成することもでき、また内外層が同一材料である場合には、押出機を2台使用して、一つの押出機から内外層材料を供給し、中間層材料を別の押出機から供給することもできる。
内外層材料を同一ポリマーで形成する場合であっても、押出機を3台使用し、各層別々の押出機から材料を供給する方が、ポリマーを所望量分配して内層および外層をそれぞれ所望厚みに調整することが容易であり好ましい。
【0025】
上記各押出機2a〜2c内の各材料は、それぞれアダプター21a〜21cを介して、ポリマー入口101a〜101cからダイ1内に圧入される。またギアポンプ22a、22b、22cは、あってもなくてもよいが、製品の寸法精度を要求される場合はあったほうが好ましい。
ダイ1を構成する上記マンドレル11のシャフト112基端は、駆動部3に接続されている。
【0026】
ダイ1内に圧入されたポリマーは、ダイ1内で積層管状体に賦形され、ダイ1から連続的に押出される。口金151から押出された積層管状体4は、凝固槽5で固化した後、引き取り機6により連続的に引き取られ、レーザー外径測定器61により寸法測定した後、巻き取り機(または裁断機)62などにより集積される。
【0027】
凝固槽5の方式は、押出された積層管状体を形成する材料が熱可塑性ポリマーであるか溶媒を用いたポリマー溶液あるいは熱硬化性ポリマーであるかによっても異なるが、冷却による固化、薬剤による固化または加熱による固化の方式などを採用することができる。
熱可塑性ポリマーの場合には、水冷による固化が一般的であり水槽が用いられる。水槽を使用する場合には、管状体の真円度を良くするために、必ずしも必要ではないが、低圧サイジングや真空水槽等の補助装置を用いることもできる。これらのうちでも低圧サイジングの併用が好ましい。
【0028】
また管状体の押出成形では、芯材7として、銅線などの固体芯材、液体または気体などを用いることができる。
固体の芯材7を用いれば、上記口金151から押出され、賦形されたばかりの柔らかく変形しやすいポリマーの内径を容易に維持することができるが、安価である事と芯金抜去の手間がないことから、芯材に空気や窒素ガスが用いられる事が多い。
芯材供給方法および駆動部3の接続配置、および駆動部3から回転ポイント111に回転伝達する方法は、芯材の種類あるいは供給方法等により適宜選択することができる。
【0029】
駆動部3から回転ポイント111に回転伝達する方法は、芯材の種類により、通常ダイレクトカップリング方式またはオフセットカップリング方式を採用することができる。
図3は、芯材7として気体あるいは液体を用いた場合に適用しうるダイ1と、駆動部3と芯材供給手段とをダイレクトカップリングした配置例を示す部分断面図である。
なお以下には、駆動部3のモーター31として、ESサーボモーターを使用する態様を示す。ESサーボモーターは、マンドレル11先端のポリマー接触部(回転ポイント)111の回転精度および制御の観点から好ましく、市販品として入手可能である。ESサーボモーター31は、通常、供給すべき回転数に調節するための減速機32を取り付ける。減速機32はモーター性能と制御回転数により目的にあった減速比を与える組合せを適宜選択出来る。
【0030】
モーター31の回転駆動は、ドライブシャフト33からカップリング部34を介して、マンドレル11のシャフト112に伝達される。カップリング部34は単に径の異なるシャフト同士の接合の役目を果たすだけでなく、適宜接合部で滑らすことや安全ピンを入れるなどすれば、回転異常時の安全装置として、駆動部3やポイント111が過負荷となり損傷するのを防ぐのに役立たせることもできる。
なお上記には、ドライブシャフト33を有するESサーボモーター31の態様を示したが、マンドレル11のシャフト112を駆動部3に直結することもでき、この場合にはカップリング部34は不要となる。
【0031】
また図3の態様では、シャフト112は、液体または気体の芯材供給用気密接合部品(回転シール)8を介して駆動部3のカップリング部34に接続されている。
回転シール8および芯材供給パイプ81自体は、内部のシール材およびボールベアリング構造により回転せず、回転シール8内部に貫通配置されたシャフト112のみが回転する。
回転シール8内部に位置するシャフト112には、シャフト112外側から中空部113に連通するための穴が1〜2箇所空けられている。なおシャフト112に空ける穴の大きさや個数は回転ポイント111やシャフト112の強度を損なわない範囲で自由に設定できる。
【0032】
シャフト112のダイ本体10貫通部は、前記したようにポリマー漏れを防ぐ軸シール152により保持されている。回転シール8と駆動部3との間のシャフト112の中空部113内には、シリコンゴムや金属等の詰め物(図示せず)により気密性および耐熱性を確保することができる。
回転シール8に接続された気体または液体の芯材供給パイプ81は、中空内部の一方が外部と連通し、他方は回転シール8、シャフト112内を介して、回転ポイント111の中空部113に連通する。該連通路にたとえば芯材7流体を供給し管状体の芯材とする事が出来る。芯材が空気の場合、エアカップリングとなる。
【0033】
図4は、芯材7として銅線71などの固体芯材を用いる場合に適用しうるダイ1と駆動部3とをオフセットに配置した例である。
芯材繰出装置(図示せず)から繰出された銅線71はシャフト112から回転ポイント111までマンドレル11内の中空部113を貫通して導入される。
オフセット方式の具体例としては、モーター31の回転は、ベルトプリー方式(図4(a)参照)や歯車方式(図4(b))により、回転ポイント111に伝達することができる。
【0034】
図4(a)に示すベルトプリー方式では、駆動部3の回転は、ドライブシャフト33と同軸の回転プリー35から、ベルト36を介してシャフト112と同軸の回転プリー37を回転させ、回転ポイント111に伝達される。
図4(b)に示す歯車方式では、ドライブシャフト33と同軸の歯車38と、これと係合するシャフト112と同軸の歯車39とにより、回転ポイント111に伝達される。
なおダイレクトカップリング方式、オフセットカップリング方式は、上記態様に限定されるものではない。
【0035】
本発明では、積層管状体の押出成形に際して、一般的なポリマー材料である熱可塑性ポリマー、ゴムなどの熱硬化または熱架橋性ポリマーを広く用いることができる。このようなポリマー材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートのようなポリエステルやそれらをハードセグメントとしたポリエステルエラストマー、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポリオレフィンおよびポリオレフィンエラストマー、ポリオレフィン系共重合体、ポリ塩化ビニル、PVDC、PVDFなどのビニル系ポリマー、ナイロンを含むポリアミドおよびポリアミドエラストマー(PAE)、ポリイミド、ポリスチレン、SEBS樹脂、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、ABS樹脂、アクリル樹脂、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリオキシメチレン(POM)、ポリビニルアルコール(PVA)、フッ素樹脂(ETFE、PFA、PTFE)、エチレン−酢酸ビニルケン化物、エチレン−コポリ−ビニルアルコール、エチレンビニルアセテーテート、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、セルロースアセテート、ビニルポリスルホン、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンオキサイド(PPO)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)などの各種熱可塑性ポリマーおよびポリマー誘導体、加硫ゴム、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、二液反応性ポリウレタン樹脂などの熱硬化または架橋性ポリマーが挙げられる。
【0036】
上記の熱可塑性ポリマーおよび熱硬化・架橋性ポリマーのうちいずれかを含むポリマーアロイも利用可能であり、成形材料として溶媒にポリマーを溶解したポリマー溶液を用いてもよい。
このような材料を2種以上用いて3層以上積層させる場合には、各層がそれぞれ別異な材料からなる積層管状体を製造してもよく、同一材料層を有する積層管状体を製造してもよい。
上記のような押出成形ラインにより、熱可塑性ポリマーを用いる積層管状体4の製造プロセス例を、芯材が空気である場合を想定した図3、またこの際のダイ1内のポリマー流の積層過程および積層後の管断面を模式的に示す図5を参照しながらより詳細に説明する。
【0037】
一定圧で空気が、芯材供給パイプ(空気の配管パイプ)81から回転シール8を介してマンドレル11の回転ポイント111内中空部113に供給される。
押出機2a〜2cから送出される溶融ポリマー4a〜4cは、ポリマー入口101a〜101cからダイ本体10内に管状に展開するポリマー流路102a〜102c内にそれぞれ圧入され、ダイス・ポイントポリマー合流路14において、最終目標管状体形状に近い寸法および形状に賦形され、内層4a、中間層4bおよび外層4cが積層された3層管状体4として連続的に押出される。
【0038】
上記回転ポイント111から受ける回転の摩擦によるせん断力を受けるのは図5中の中間層4bであり、内層4aおよび外層4cはほとんどせん断力を受けない。
このとき中間層の溶融粘度を内外層の溶融粘度より相対的に低くして、中間層の流動性を高めると中間層が滑り層となる現象が見られる。つまり、中間層はあたかもボールベアリングの如く滑り積極的に配向する現象が見られる。より詳しくは、図5中、各ポリマー層4a〜4cが積層された後、マンドレルのテーパ部111bと接触する内層4aが回転されるが、このとき中間層4bの流動性が良く滑りやすいと、中間層4bが回転のせん断力を受ける。そのせん断力は外層4cにまでほとんど影響しない。従って、相対的に溶融粘度が高くリジッドな内層・外層は回転のせん断力の影響を受けず相対的に溶融粘度が低く流動性に富む中間層がせん断力をうけ配向する。
【0039】
上記のように中間層が内外層よりも相対的に粘度の低い材料を3層積層した積層管状体の各層のポリマー配向を、図6に模式的に示す。
図6(a)は管状体外観図および内部の部分断面図であり、図6(b)は管状体断面図であり、図6(c)は積層・配向状態の模式図である。
図6に示すように、上記した本発明の押出成形ダイを用いて、中間層に内外層よりも相対的に溶融粘度の低い(メルトインデックスの高い)材料を用いると、得られる積層体では実質的に中間層4bのみが円周方向にも配向する。
【0040】
材料を円周方向に配向させるに必要な回転ポイント111の回転数は各層の溶融粘度によっても異なる。
中間層の円周方向への配向を得るためのポイントの回転数は、機械的に実現可能な回転数で、溶融粘度と成形時の管状体ライン速度、巻き取り速度などを考慮して0rpm 以上で設定する事ができる。
【0041】
熱可塑性ポリマーの場合には、実質的に管状体成形に好適な溶融粘度は内層外層ポリマー4a、4cがメルトインデクス値MI=0.1〜200g/10分程度(ASTM−D570に記載の試験法、オリフィス径2.0mm、荷重10kgで測定)であり、より好ましくはMI=1〜50程度のテープやフィルムの押出に用いられる押出グレードである。
中間層4bの溶融粘度は内外層の溶融粘度の1.5倍以上、より好ましくは2倍から50倍のMI値を有する事が好ましい。
通常、3層の押出成形積層体では、これほどの溶融粘度が異なる場合は低粘度ポリマーの包み込み込み現象が起こり管状体界面の乱れや、ひどい場合は中間層が飛び出しが見られ成形品とならない。しかし、本発明の回転ダイを用いた押出成形では成形品を得る事が可能である。
【0042】
上記のような各層材料中には、管状体の目的に応じて種々の材料を含ませることができる。
たとえば中間層にはフィラーを含ませる態様が好ましい。フィラーとしては、軟磁性金属扁平粉を好ましく使用することができる。具体的には、たとえばカルボニル鉄、Fe−Si系合金、Fe−Ni系合金、Fe−Co系合金、Fe−Al−Si系合金、Fe−Cr系合金、Fe−Cr−Si系合金、Fe−Cu−Nb−Si−B系合金などのFeを母金属とするものを好適に含ませることができる。
【0043】
内外層よりも相対的に溶融粘度の低い中間層に上記のようなフィラーを含ませると、円周方向に均質にフィラーの配向した中間層を有する強化ポリマー積層管状体が容易に得られる。また該フィラーが上記軟磁性金属扁平粉である場合には、該強化ポリマーからなる電磁干渉抑制積層管状体が容易に得られる。
特に軟磁性扁平粉も円周方向に均質に配向するため、落葉効果(または迷路効果ともいう)が表れ、軟磁性扁平粉の電磁波の遮蔽効果を充分に発揮することができる。
このような強化ポリマー積層管状体は、電磁干渉抑制性能を付与したものを含め、生体内に挿入して使用するために管状体の押し込み性、トルク伝達性、追随性、耐キンク性等が要求されるカテーテルなどの医療用複合管状体として好適である。
【0044】
勿論、本発明で得られる積層管状体は、上記カテーテルなどの医療用途に限定されるものではなく、一般産業用の各種チューブ、ボトル、フィルム、バッグなど広範な用途に利用すうることができる。
本発明の管状体の各層の厚み、形状などは、所望用途に応じて適宜選択することができる。
【0045】
【実施例】
次に本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例および比較例)
<材料>
図1に示すダイを用いて、マンドレルのポイントを回転数を種々変えて回転させ、下記2種の材料から3層管状体成形を行なった。
ポイントを回転させないもの(回転数0rpm )を比較例とした。
外層および内層:ポリウレタン樹脂(日本ミラクトラン社製 グレードE−998、以下E−998と略記する)
中間層:軟磁性金属扁平粉を76mass%含有したポリウレタン樹脂コンパウンド(株式会社メイト製サンプル、以下M80PUと略記する)
上記各材料のASTM−D570に準拠して205℃および215℃で測定した各MI値を下表1に示す。
【0046】
【表1】
表1
【0047】
<成形>
各材料を3台の押出機に投入し、ポリマー温度(成形温度)205℃として押出機およびダイの温度設定し本発明の回転ダイに圧入して管状体成形を行なった。
外径×内径、2.0×1.3mmの管状体を成形したが、各層の寸法は外径×内径で外層2.0×1.7mm、中間層1.7×1.5mm、内層1.5×1.3mmに設定した。このとき管状体の引き取り速度は毎分12mとなった。
ポイントの回転数を徐々に上げると0rpm 時に見られた中間層の乱れは50rpm 以上で顕著に改善され、100rpm では非常にきれいな層構造が観察された。100rpm 以上させても外観上の変化はほとんどなくなった。
【0048】
<積層環状体>
上記で得られた積層管状体の100rpm 時の管状体断面写真(×50)およびその一部拡大写真(×200)をそれぞれ図8(a)、(b)に、0rpm (回転なし)時の管状体断面写真(×50)およびその一部拡大写真(×200)(比較例)をそれぞれ図9(a)、(b)に示す。
また管状体成形品の断面模式図を図7に示す。ポイントがライン速度に対し十分回転した場合、図7(a)に示すような均質な断面となるが、0rpm では図7(b)に示すように中間層の界面が乱れる。
【0049】
本実施例での管状体内外径寸法と管状体界面の改善効果の関係を表2に示す。
【表2】
【0050】
表2から明らかなように、管状体の内径と外径は本発明の実施例では誤差範囲内でほとんど変化しなかった。つまりワイゼンベル効果による管状体径の縮径はほとんど見られなかった。これは溶融粘度の低い中間層が内層と外層の間で滑り現象を起こし法線応力効果を吸収し縮径せず配向したためと考えられる。
【0051】
次に本実施例の管状体の耐圧強度の測定を試みたが比較例の0rpm では数気圧でほとんどの管状体がピンホール破裂を起こしたの対し、50rpm 以上ではピンホール破裂の割合はほとんどなくなり20気圧以上の加圧にも耐え格段に耐圧強度(フープ強度)が向上した。また、軟磁性扁平粉も円周方向に好適に配向したので電磁波の遮蔽性能が向上した。
耐圧強度は、窒素ボンベからの内圧供給により、チューブの破裂する圧力を測定した。
【0052】
【発明の効果】
本発明の押出成形ダイは機械的に単純な構造であるが、積層管状体のポリマーの中間層を押出成形時に円周方向に配向させることができ、特殊なポリマーたとえば液晶ポリマーあるいは特殊なポリマーブレンド等を用いなくても、たとえば機能性フィラーを含ませるなどの簡便な方法により改良された特性を有する積層管状体を得ることができる。
したがって本発明によれば、たとえば管状体の押し込み性、トルク伝達性、追随性、耐キンク性等の操作性など医療用管状体に要求される性能の向上に寄与することができる。
また実施例で示したように機能性フィラーを配合した例ではこれまで困難であった円周方向へのフィラーの配向を達成できるので例えば管状体の電磁波遮蔽性能を格段に向上するなどの効果が得られた。
また本発明に係る積層管状体の製造法は、管状構造を有するものの成形に広く適用することができ、一般産業用のチューブ、ボトル、フィルム、バッグの製造法に用いられるサーキュラダイを用いるポリマー積層体の成形加工にも広く応用可能である。本明細書の発明開示例のみに限定されるものではなく、一般産業用の技術としても有用な新規成形法を提案するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の積層管状体共押出成形用ダイの態様例を示す概略断面図である。
【図2】 本発明の押出成形ダイを含む積層管状体押出成形ライン例を模式的に説明する図である。
【図3】 ダイレクトカップリング方式の配置例を示す部分断面図である。
【図4】 オフセットカップリング方式の回転ダイ駆動部の配置図であり、(a)はベルトプリーの態様、(b)は歯車の態様を示す。
【図5】 本発明の押出成形用ダイ内部でのポリマー積層過程断面および積層後の管断面を示す図である。
【図6】 積層管状体の層構成を模式的に示す図であり、(a)は多層チューブ外観および部分断面図であり、(b)は多層チューブ横断面図であり、(c)はチューブ展開平面図である。
【図7】 本発明の回転効果を説明する断面図であり、(a)実施例積層チューブの断面図であり、(b)は比較例(不良チューブ)の断面図である。
【図8】 本発明の回転効果を説明するための100rpm 時のチューブ断面の光学顕微鏡で撮影した映像をコンピュータで取り込み印刷した写真であり、(a)は50倍、(b)は200倍拡大した光学顕微鏡写真である。
【図9】 本発明の回転効果を説明するための回転なしのチューブ(比較例)断面の光学顕微鏡で撮影した映像をコンピュータで取り込み印刷した写真であり、(a)は50倍、(b)は200倍拡大した光学顕微鏡写真である。
【符号の説明】
1:押出成形用ダイ
10:ダイ本体
10a〜10d:ダイ部材
101a〜101c:ポリマー入口
102a〜102c:分岐路
103:合流部
103a:合流部端
11:マンドレル
111:ポリマー接触部(ポイント)
111a:外周面
111b:テーパ部
112:シャフト
113:中空部
13:ダイス
130:空間
130a:内周面
130b:押出方向上流端
130c:ダイステーパ部
131:口金
14:ダイス・ポイントポリマー合流路
141:テーパ流路
142:押出流路
151:口金
152:軸シール
2a〜2c:押出機
21a〜21c:アダプター
22a〜22c:ギアポンプ
3:駆動部
31:サーボーモーター
32:減速器
33:ドライブシャフト
34:カップリング
35:回転プリー
36:ベルト
37:回転プリー
38:歯車
39:歯車
4:積層管状体
5:凝固槽
6:引き取り装置
61:レーザー外径測定器
62:巻き取り機または裁断機
7:芯材
71:銅線
8:回転シール
81:芯材供給パイプ
Claims (7)
- 2以上のポリマー入口と、押出方向下流の合流部と、内部に、前記各ポリマー入口から前記合流部に独立に連通し、かつ該合流部において合流する分岐路を有するダイ本体と、
該ダイ本体内に貫通して配置されたマンドレルであって、その押出方向下流側先端に、前記合流部よりも突出し、かつ円筒状の外周面を有するポリマー接触部を有するマンドレルと、
前記ダイ本体の押出方向下流側先端に、かつ前記マンドレルと同心に配置されたダイスであって、内部に前記マンドレルの外周面よりも大径の内周面により形成される円筒状空間を有し、該円筒状空間の少なくとも押出方向上流端が上記ダイ本体の前記合流部端と同径で連通するダイスとを有し、
上記マンドレルの外周面と上記ダイスの内周面とにより、上記ダイスの空間内には、横断面環状に形成された空隙よりなる合流ポリマーの流路が形成されるとともに、上記マンドレルおよび上記ダイスの少なくとも一方が、押出方向を軸方向として回転可能に構成されてなる積層管状体押出成形用ダイ。 - 前記ダイス内の流路は、前記マンドレルの外周面および/または前記ダイスの内周面が、前記ダイ本体の前記合流部から下流方向に漸次縮径し、かつ流路断面積が漸次低減されたテーパ流路と、該テーパ流路下流の押出流路とからなる請求項1に記載の積層管状体押出成形用ダイ。
- 請求項1または2に記載の押出成形用ダイを用いて少なくとも3層からなるポリマー積層管状体を製造する方法であって、
中間層材料に、最内層ポリマー材料および最外層ポリマー材料よりも溶融粘度の低いポリマーを用いるとともに、
前記各分岐路からポリマー合流部内に送入され、そこで合流、積層される管状ポリマー流を、ポリマー流の内外周表面が、それぞれ上記マンドレルの前記外周面および該ダイスの前記内周面と接触するように押出しながら、前記マンドレルおよび前記ダイスのうちの少なくとも一方を回転させる積層管状体の製造方法。 - 前記中間層材料として、フィラーを含むポリマーを用いる請求項3に記載の積層管状体の製造方法。
- 前記フィラーとして軟磁性金属扁平粉を用いる請求項4に記載の積層管状体の製造方法。
- 請求項4または5に記載の製造方法により得られ、中間層中に、管状体円周方向に配向したフィラーを含む強化ポリマー積層管状体。
- 請求項5に記載の製造方法により得られる電磁干渉抑制積層管状体。
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