JP3867663B2 - 反転搬送ユニット及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、ファクシミリ装置などの画像形成装置において、用紙の両面に画像形成を行うために用いられる反転搬送ユニット、及びそれを装着可能な画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像形成装置において、用紙の両面に画像形成するために一方の面に画像形成した用紙を反転して他方の面を画像形成することが行われている。こうした用紙両面への画像形成を行う場合、常に両面に画像形成することはないため、一方の面に画像形成した用紙を反転して搬送する反転搬送ユニットを必要に応じ画像形成装置本体に外付けして両面の画像形成を行うようにしている。反転搬送ユニットを外付けにすると、画像形成装置本体内のレイアウトを大きく変更する必要がないが、その分画像形成装置の幅が大きくなってしまい、設置スペースが増加することになる。そこで、画像形成装置本体内に取り外し自在に反転搬送ユニットを装着して画像形成装置の設置スペースを増加させないようにすることが提案されている。例えば、特許文献1には、両面ユニットを画像形成装置に搬送ユニットと交換可能に装着できるようにした点が記載されている。この場合、画像形成装置全体の設置スペースの増加はなくなるが、装置本体内のレイアウトに制限が加えられてしまうことになり、給紙部、記録部といったその他の構成を見直さなければならない。また、装置内に反転搬送ユニットのためのスペースを確保することも必要になり、画像形成装置自体が大きくなることも考えられる。反転搬送ユニットについても、搬送路を形成するためのスペースを確保する必要があり、その分ユニットの大きさも大きくなる。そして、ユニットの重量も重くなり、装着時の操作性が悪くなる。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−116591号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、大きさを抑えた、軽量化可能な反転搬送ユニット及びそれを装着する画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る画像形成装置は、給紙部から搬入された用紙を記録部に搬送して排紙トレイに搬出する用紙搬送手段と、前記用紙搬送手段の搬送経路において前記記録部の下流側から搬入された用紙を前記記録部の上流側に搬出するための反転搬送ユニットとを備えた画像形成装置であって、前記反転搬送ユニットは、装置本体の外面に着脱可能に装着されるとともに反転搬送路に搬送ローラが配置されており、反転搬送路を構成する用紙ガイドの一部のみを、装置本体の外面に形成された複数本のリブで構成するとともに当該リブには前記搬送ローラの回転軸を嵌め込むための穴部がそれぞれ形成されていることを特徴とする。さらに、装置本体内部には、前記リブが形成された装置本体の外面に近接して発熱部位が配置されており、前記リブが放熱フィンとしての機能を兼ねていることを特徴とする。さらに、前記発熱部位は、加熱定着器であることを特徴とする。
【0006】
また、上述した画像形成装置に装着される反転搬送ユニットであって、前記反転搬送路を構成する用紙ガイドの残りの部分が形成されていることを特徴とする。さらに、前記反転搬送路に沿って用紙を搬送するように搬送力を与える手段をすべて備えたことを特徴とする。
【0007】
上記のような構成を有することで、用紙ガイドの少なくとも一部が画像形成装置の外面に形成されて反転搬送ユニットの軽量化が可能になるとともに、その大きさもコンパクト化することができる。すなわち、反転搬送ユニットを装着することで形成される反転搬送路に沿って設けられた用紙ガイドは、従来反転搬送ユニット側にのみ取り付けられていたので、その分反転搬送ユニットの重量が重くなるとともに、用紙ガイドを取り付けるため、例えば側面フレームの幅を大きくする必要があったが、用紙ガイドの少なくとも一部を画像形成装置本体の外面に形成することで、その分反転搬送ユニットの重量を軽くすることができ、また、ユニットのコンパクト化を図ることが可能となる。
【0008】
さらに、画像形成装置本体の外面に形成される用紙ガイドを搬送方向に沿って配列された複数のリブとすることで、装置本体の外面の強度を強化することができるとともに、画像形成装置本体の外観デザインからみても好ましいものとなる。
【0009】
また、複数本のリブを形成した外面に近接して、発熱部位としてトナーを用紙に定着するための加熱定着器が配されており、これらのリブが放熱フィンとして機能し、外気と熱交換して装置本体の内部温度が上がりすぎることを防止できる。さらに、反転搬送路に沿って用紙を搬送する搬送力を与える手段をすべて反転搬送ユニットに設けることで、反転搬送路での用紙の搬送を安定して行うことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施形態について詳しく説明する。図1は、本発明に係る画像形成装置全体の概略断面図である。図2は、画像形成装置に反転搬送ユニットを装着した状態の概略断面図である。画像形成装置1の上部には原稿読取部2が配置され、その下部には、底面から給紙部3、記録部4が配されている。
【0011】
原稿読取部2では、原稿カバー10設けられた原稿トレイ11に載置された原稿が原稿搬送装置12により図示しない読取手段に対向する位置に搬送されて原稿読取動作が行われ、原稿排紙トレイ13に排出される。書籍等を読み取る場合には、原稿カバー10を上方に回動してフラットベッドプラテン14に書籍等の被読取部分を配置し読取手段により読取動作が行われる。以上の構成は、いわゆるADF及びフラットベッドタイプと称される従来の原稿読取装置と同様のものである。
【0012】
給紙部3では、給紙カセット15及び16が上下2段に配置されており、それぞれフラッパ17及び18に所定のサイズの用紙を複数枚積載しておく。フラッパ17及び18は図において右端部をヒンジにより軸支されており、ピックアップローラ19及び20が左側に配置されている。そして、フラッパ17及び18は、積載された用紙の上面がピックアップローラ19及び20に当接するように上方に付勢されている。この状態でピックアップローラ19又は20が回転駆動すると、摩擦力により用紙が1枚ずつ用紙搬送路に給紙されるようになる。
【0013】
給紙された用紙は、フィードローラ21及びプレスローラ22により記録部4に搬送される。記録部4では、搬送された用紙に記録するために、トナー容器23、メモリ除去ブラシ24、帯電ブラシ25、感光体ドラム26、転写ローラ27、露光ヘッド28及び定着ローラ29が備えられている。まず、感光体ドラム26の表面を及びメモリ除去ブラシ24及び帯電ブラシ25を用いて一様に帯電させ、帯電された感光体ドラム26に露光ヘッド28で画像記録信号に応じて露光することで静電潜像を形成する。次に、トナー容器23内のトナーを供給ローラ30から現像ローラ31を介して感光体ドラム26に形成された静電潜像に転移させて可視像化し、転写ローラ27により感光体ドラム26表面に形成されたトナー像を用紙に転写する。そして、転写されたトナー像は、定着ローラ29及びプレスローラ32によって挟持されて加熱・プレスされ用紙に定着される。定着された用紙は、排出ローラ33及びプレスローラ34の間に挟持されて用紙排出トレイ35に搬出される。
【0014】
図1において、給紙部3から用紙排出トレイ35までを一点鎖線で示したのが、用紙搬送路である。そして、排出ローラ33の上流側には用紙後端検知センサ36が設けられている。
【0015】
一方、画像形成装置1の側面には、手差し給紙トレイ37が配設されており、手差し給紙トレイ37は装置本体に図示しない係止部材により係止されて閉鎖位置にあるが、回動軸38により軸支されて開放位置に回動するようになっている。手差し給紙トレイ37に近接して装置本体内部には、手差し給紙された用紙を搬送するためのピックアップローラ39及びそれに圧接するパッド40が配設されており、ピックアップローラ39が回転することで、手差しされた用紙が給紙され、ガイド41に沿ってフィードローラ21及びプレスローラ22の間に搬送される。
【0016】
装置本体側面の手差し給紙トレイ37の上部には、後述する反転搬送ユニットを装着した際に用紙の搬送ガイドとなるリブ42が形成されている。リブ42の上側には、反転された用紙が搬出される用紙搬出口47が開口しており、下側には、反転された用紙が搬入される用紙搬入口48が開口している。用紙搬出口47及び用紙搬入口48は、反転搬送ユニットを装着しないときは、蓋部材により閉鎖されている。リブ42は、図4に示すように、装置本体の側面において上下方向に沿った平板状に形成されており、ガイドとなる端面は、側面から略台形状に突出しており、上方から上傾斜面43、装置本体の側面とほぼ平行な垂直面44及び下傾斜面45が形成されている。そして、上傾斜面43及び下傾斜面45には、反転搬送ユニットの搬送ローラの回転軸を嵌め込むための穴部46がそれぞれ形成されている。
【0017】
また、リブ42が形成される装置本体の側壁の内側に、この側壁に近接して定着ローラ29が配置されるレイアウトになっている。このようなレイアウトにすることによって、リブ42が装置本体の内部熱を外部に放熱するための放熱フィンとしても機能させることができる。
【0018】
図2では、反転搬送ユニット50が装置本体側面に装着されて、用紙搬出口47から用紙搬入口48へ用紙を反転搬送する反転搬送路51が形成されている。反転搬送路51には、フィードローラ54及びプレスローラ55がリブ42の上傾斜面43に対向するように配置され、フィードローラ52及びプレスローラ53がリブ42の下傾斜面45に対向するように配置されている。そして、プレスローラ55の回転軸が上傾斜面43の穴部46に、プレスローラ53の回転軸が下傾斜面45の穴部46にそれぞれ遊嵌される。反転搬送ユニット50の内部には、反転搬送路51に沿ってガイド56が取付けられており、ガイド56及びリブ42の上傾斜面43、垂直面44、下傾斜面45との間に用紙が搬送されるようになっている。
【0019】
装置本体内には、排出ローラ33からガイド57に沿って用紙搬出口47までの反転搬出路が形成されており、また、用紙搬入口48からガイド58に沿ってフィードローラ21までの反転搬入路が形成されている。したがって、反転搬送ユニット50を装着すると、反転搬出路−反転搬送路51−反転搬入路が接続されて、図2の一点鎖線で示すような搬送路が形成される。
【0020】
用紙の反転搬送制御を行う場合には、片面に画像形成した用紙を一旦排出ローラ33を駆動して排出トレイ35に排出動作し、用紙後端検知センサ36が用紙の後端を検知した時点で排出動作を停止する。この時点で用紙の後端部は排出ローラ33及びプレスローラ34に挟持された状態となっている。その後、後述するように、反転搬送ユニット50内のモータを駆動して排出ローラ33を逆送するように回転して用紙の後端から反転搬出路を通り用紙搬出口47に用紙を搬送する。フィードローラ52及びフィードローラ54がそれに連動して回転し、用紙は反転搬送路51を搬送され、用紙搬入口48から反転搬入路に搬送されて、再度フィードローラ21に突き当てられる。その後残りの面が記録部4により画像形成されて両面の画像形成制御が行われる。
【0021】
図3は、反転搬送ユニット43の内側から見た正面図を示しており、本体フレーム100は、左右のサイドフレーム101と、その間に下から順に下面フレーム102、背面フレーム103及び上面フレーム104が一体となって内部に空間が形成されている。そして、その内部空間には、サイドガイド105及び106が反転搬送路51に沿ってサイドフレーム101とほぼ平行に固定されている。サイドガイド105及び106は、反転搬送路51に沿って、背面フレーム103の方に湾曲した形状となっている。その湾曲形状に沿って、サイドガイド105及び106の間に用紙をガイドするガイド56が取り付けられている。上述したように、反転搬送ユニット50を装着した際に、ガイド56は、装置本体の側面に形成されたリブ42に対向して配置され、反転搬送路51に沿って用紙が搬送されるようにガイドする。
【0022】
反転搬送路51には、フィードローラ52及びプレスローラ53、フィードローラ54及びプレスローラ55の2組の搬送ローラが上述したように配置されている。フィードローラ52はローラ軸110に固定されており、ローラ軸110はサイドガイド105及び106の間に回転自在に保持されている。同様に、プレスローラ53はローラ軸111に固定されており、ローラ軸111は、サイドガイド105及び106に突設した支持部材に回転自在に保持されている。また、フィードローラ54はローラ軸112に固定され、ローラ軸112はサイドガイド105及び106の間に回転自在に保持されている。プレスローラ55はローラ軸113に固定されており、ローラ軸113は、サイドガイド105及び106に突設した支持部材に回転自在に保持されている。それぞれの搬送ローラが配置された箇所では、ガイド56は、スリット状の開口部114及び115が設けられており、この開口部でローラ同士が圧接されるようになっている。
【0023】
フィードローラ52及び54を駆動するためにモータ116及び歯車機構117がサイドフレーム101及びサイドガイド106の間に固定されている。モータ116の駆動力は、歯車機構117を介してローラ軸112が回転されてフィードローラ54が回転する。そして、ローラ軸112に固定されたプーリーとローラ軸110に固定されたプーリーとの間には駆動ベルト118が懸架されており、ローラ軸112の回転と同期してローラ軸110が回転する。したがって、フィードローラ52は、フィードローラ54と同期して回転するようになっている。以上のような駆動機構によりフィードローラ52及び54が回転駆動されて用紙が反転搬送路51に沿って搬送される。
【0024】
上述した実施形態において、装置本体の側面に形成した用紙ガイドとしてリブ42を例に説明したが、用紙ガイドはリブ形状だけではなく、例えば、側面自体を山形に突出させた形状のように用紙ガイドとしての機能を果たすものであれば、どのような形状でも構わない。また、反転搬送ユニットについても、フィードローラを1対とする場合やモータ等の駆動機構を装置本体内に配置する場合等搬送機構は種々のものを用いることが可能である。
【0025】
【発明の効果】
以上に説明したとおり、本発明では、用紙ガイドの少なくとも一部が画像形成装置の外面に形成されて反転搬送ユニットの軽量化が可能になるとともに、その大きさもコンパクト化することができる。すなわち、反転搬送ユニットを装着することで形成される反転搬送路に沿って設けられた用紙ガイドは、従来反転搬送ユニット側にのみ取り付けられていたので、その分反転搬送ユニットの重量が重くなるとともに、用紙ガイドを取り付けるため、例えば側面フレームの幅を大きくする必要があったが、用紙ガイドの少なくとも一部を画像形成装置本体の外面に形成することで、その分反転搬送ユニットの重量を軽くすることができ、また、ユニットのコンパクト化を図ることが可能となる。
【0026】
さらに、画像形成装置本体の外面に形成される用紙ガイドを搬送方向に沿って配列された複数のリブとすることで、装置本体の外面の強度を強化することができるとともに、画像形成装置本体の外観デザインからみても好ましいものとなる。
【0027】
また、複数本のリブを形成した外面に近接して、発熱部位としてトナーを用紙に定着するための加熱定着器が配されており、これらのリブが放熱フィンとして機能し、外気と熱交換して装置本体の内部温度が上がりすぎることを防止できる。さらに、反転搬送路に沿って用紙を搬送する搬送力を与える手段をすべて反転搬送ユニットに設けることで、反転搬送路での用紙の搬送を安定して行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態に関する画像形成装置全体の概略断面図である。
【図2】図1の画像形成装置に反転搬送ユニットを装着した状態の概略断面図である。
【図3】本発明に係る実施形態の反転搬送ユニットの正面図である。
【図4】反転搬送ユニットを装着しない状態での装置本体の側面に関する概略斜視図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置
2 原稿読取部
3 給紙部
4 記録送部
42 リブ
47 用紙搬出口
48 用紙搬入口
50 反転搬送ユニット
51 反転搬送路
52 フィードローラ
53 プレスローラ
54 フィードローラ
55 プレスローラ
56 ガイド

Claims (5)

  1. 給紙部から搬入された用紙を記録部に搬送して排紙トレイに搬出する用紙搬送手段と、前記用紙搬送手段の搬送経路において前記記録部の下流側から搬入された用紙を前記記録部の上流側に搬出するための反転搬送ユニットとを備えた画像形成装置であって、前記反転搬送ユニットは、装置本体の外面に着脱可能に装着されるとともに反転搬送路に搬送ローラが配置されており、反転搬送路を構成する用紙ガイドの一部のみを、装置本体の外面に形成された複数本のリブで構成するとともに当該リブには前記搬送ローラの回転軸を嵌め込むための穴部がそれぞれ形成されていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 装置本体内部には、前記リブが形成された装置本体の外面に近接して発熱部位が配置されており、前記リブが放熱フィンとしての機能を兼ねていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記発熱部位は、加熱定着器であることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載された画像形成装置に装着される反転搬送ユニットであって、反転搬送路を構成する用紙ガイドの残りの部分が形成されていることを特徴とする反転搬送ユニット。
  5. 前記反転搬送路に沿って用紙を搬送するように搬送力を与える手段をすべて備えたことを特徴とする請求項4に記載の反転搬送ユニット。
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