JP3867615B2 - ワークの外観検査装置及び外観検査方法 - Google Patents

ワークの外観検査装置及び外観検査方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワークの外観検査装置及び外観検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、樹脂成型されたワークの外観を検査する技術として、ワークの画像を二値化処理し、明部と暗部とを弁別して面積を比較したり、ラベリング処理を施したりする等の良否判別手法が知られている(特開平11−160252号、特開2000−302144号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記二値化処理では、ワークを撮像する際に、ワークの検査領域を全面にわたって均一な明るさで照明することが必要となる。しかるに、ワークの検査領域が湾曲していたり、起伏が生じたりしている場合、当該検査領域を均一な明るさで照明することが至って困難であった。そのため、撮像された画像を二値化した際、明部と暗部とのばらつき状態によっては、良否判別を誤るおそれがあった。
【0004】
本発明は上記不具合に鑑みてなされたものであり、起伏や湾曲した検査領域に対しても精度の高い外観検査を行うことのできるワークの外観検査装置及び外観検査方法を提供することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、照明されたワークを撮像する撮像手段と、撮像されたワークの画像を処理する画像処理手段とを備え、上記画像処理手段は、撮像された画像に対し複数の検査ラインを設定し、設定された一の検査ラインから検査対象となる画素のデータを算出するデータ算出手段と、上記検査対象となる画素の周囲にある画素であって他の検査ライン上に設定されるものをも含む複数の画素のデータの平均値を算出する平均値算出手段と、上記平均値と上記検査対象となる画素のデータとの差の絶対値を算出する絶対値算出手段と、検査対象となる画素の良否判別を規定するしきい値データを記憶するしきい値データ記憶手段と、上記しきい値データと上記絶対値との対比に基づいてワークの良否判別を行う判別手段とを含んでいることを特徴とするワークの外観検査装置である。
【0006】
この発明では、撮像されたワークの画像に基づいて、ワークの形状の良否を判別するに当り、検査対象となる画素のデータを求める一方、上記検査対象となる画素の周囲にある複数の画素の平均値を求め、上記平均値と上記検査対象となる画素の値との差の絶対値を求めるとともに、その絶対値をしきい値データ記憶手段に記憶されたしきい値と比較することによって、上記ワークの良否を判別することとしているので、検査領域における明度がばらついている場合においても、周囲の画素のデータを参照することによって分解能を向上することが可能になる。この結果、明度のばらつきに依拠することなく外観を検査することができる。また、データ算出手段が、撮像された画像に対し複数の検査ラインを設定し、設定された一の検査ラインから検査対象となる画素のデータを算出するとともに、平均値算出手段が、検査対象となる画素の周囲にある画素であって他の検査ライン上に設定されるものをも含む複数の画素のデータの平均値を算出することから、明度のばらつきが生じやすい周面を有するワークを検査する場合にも、高い分解能で検査することができ、しかも誤判定を防止することが可能になる。
【0007】
好ましい態様において、上記画像処理手段は、同一の検査ラインから複数の画素群を選択し、選択された画素群毎に各画素の検査を繰り返すものである。
この態様では、ばり等の異形の見逃しを確実に防止することが可能になる。
また、これら各態様において、上記しきい値データ記憶手段は、カウントされた不良画素の個数に基づいてワークの良否を決定する総合しきい値をも記憶するものであり、上記判別手段は、不良判定された画素の個数をカウントし、カウントされた画素の個数がしきい値を超えた場合にワークの不良と判定する機能を有している。
【0008】
この態様では、画素のデータに基づく良否判定において不可と判別された場合でも、直ちにワークを不良と判断せず、不良画素の個数でワークの良否を判別することとしているので、微小なゴミや油粒がワークに生じている場合、これらをバリや欠けなどの欠陥と弁別することが可能になる。従って、画素の良否を判別するに当り、分解能を高めても、埃や油粒等による誤判定を防止することが可能になる。
【0009】
本発明の別の態様は、照明されたワークを撮像し、撮像された画像からワークの形状を特定してワークの良否判別を行うワークの外観検査方法において、撮像された画像に対し複数の検査ラインを設定し、設定された一の検査ラインから検査対象となる画素のデータを算出する画素データ算出ステップと、上記検査対象となる画素の周囲にある画素であって他の検査ライン上に設定されるものをも含む複数の画素のデータの平均値を算出する平均値算出ステップと、上記平均値と上記検査対象となる画素のデータとの差の絶対値を算出する絶対値算出ステップと、上記絶対値に基づいてワークの良否判別を行う判別ステップとを備えていることを特徴とするワークの外観検査方法である。
【0010】
この態様においても、周囲の画素のデータを参照することによって分解能を向上することが可能になるので、明度のばらつきに依拠することなく外観を検査することができる。また、撮像された画像に対し複数の検査ラインを設定し、設定された一の検査ラインから検査対象となる画素のデータを算出する画素データ算出ステップと、検査対象となる画素の周囲にある画素であって他の検査ライン上に設定されるものをも含む複数の画素のデータの平均値を算出する平均値算出ステップとを設けていることから、明度のばらつきが生じやすい周面を有するワークを検査する場合にも、高い分解能で検査することができ、しかも誤判定を防止することが可能になる。
【0011】
また上記態様においては、同一の検査ラインから複数の画素群を選択し、選択された画素群毎に各画素の検査を繰り返すステップを備えていることが好ましい。
この態様でも、ばり等の異形の見逃しを確実に防止することが可能になる。
これらの方法においても、上記判別ステップは、上記絶対値に基づいて、検査対象となる画素の良否を判断する画素良否判別ステップと、許容範囲を超えた画素をカウントし、カウントされた画素の個数がしきい値を超えた場合にワークの不良と判定するワーク良否判別ステップを含んでいることが好ましい。その場合には、画素の良否を判別するに当り、分解能を高めても、埃や油粒等による誤判定を防止することが可能になる。
【0012】
上述した装置及び方法において、画素のデータとしては、輝度を採用することが好ましい。その場合には、明度のばらつきが大きい場合でも、ダイナミックレンジを広くとり得るので、画像処理が容易になるという利点がある。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好ましい実施形態について詳述する。
【0014】
図1は本実施形態におけるワークとしてのゴム栓1の斜視図である。
【0015】
同図を参照して、このゴム栓1は、挿通孔1aを有する略円筒形状のゴム成型品であり、シール用の大径部2と、この大径部2に同心に連続する小径のネック部3とを一体に有している。ゴム栓1は、上記コネクタへの装着時に、ネック部3が先にコネクタのキャビティに圧入されるよう、方向性が設定されている。このゴム栓1の成型時に生じ得るバリや欠け、キズ、汚れ等を検査するため、本実施形態では、4方向からゴム栓1の面4〜6の画像を取得し、外観を検査する仕様となっている。具体的には、ゴム栓1のネック部3側の端面4を検査する第1検査方向と、ゴム栓1の大径部2側の端面5を検査するための第2検査方向と、ゴム栓1の一直径方向に沿って180°間隔でゴム栓1の外周面6を検査する第3、第4検査方向とが設定されている。
【0016】
なお、図示の例では、ゴム栓1をパーツフィーダで送給する際、その姿勢を図示の状態に維持するために、ネック部3側の端面4上に複数の突起4aが設けられている。
【0017】
図2は図1のゴム栓1の外観を検査する外観検査装置100のブロック図である。
【0018】
同図を参照して、この外観検査装置100では、三台のカメラ110、120、130を備えている。各カメラ110〜130は、それぞれ図略の搬送装置によって搬送されるゴム栓1を撮像するためのものであり、図示の実施形態では、第1カメラ110が上記第1検査方向から、第2カメラ120が第2、第3検査方向から、第3カメラ130が第4検査方向から、それぞれゴム栓1を撮像するように構成されている。なお、第2カメラ120で第2、第3検査方向からゴム栓1を検査するために、図示の例では、ミラー121を設け、このミラー121によって上記図略の搬送装置によって搬送される過程で経時的に第2検査方向におけるゴム栓1の画像を第2カメラ120に導くとともに、第2検査方向からの撮像処理が終了した後、第2カメラ120がゴム栓1と相対的に第3検査方向に向き合って、第3検査方向からの撮像が可能になっている。
【0019】
各カメラ110〜130は、それぞれ画像処理基板140の入力ポート141、142、143に接続されている。図示の実施形態では、画像処理基板として、カラー画像処理基板を採用し、そのR端子に第1カメラ110を、G端子に第2カメラ120を、B端子に第3カメラ130をそれぞれ接続している。
【0020】
画像処理基板140は、FAコンピュータで具体化された画像処理装置150に内蔵されている。この画像処理装置150は、システムバス151を介して接続されているCPU(中央演算処理装置)152、ROM(リードオンリメモリ)153、RAM(ランダムアクセスメモリ)154、外部記憶装置155、入力部156、表示部157を備えている。各ブロックは、上記システムバス151を介して種々のデータ等が入出力され、CPU152の制御の下、種々の処理が実行されるように構成されている。
【0021】
図示の実施形態では、外部記憶装置155として、ハードディスクが採用されている。この外部記憶装置155には、外観検査装置100の動作を司る外観検査プログラムと、この外観検査プログラムの動作に必要なデータが記憶されている。上記データには、次に説明する手順において、検査対象となる画素を評価するための検査ラインのパターンや座標等の他、画素毎の良否を検査するための輝度差しきい値Flimit並びに不合格となった画素の総和が許容範囲であるか否かを検査するための総合しきい値FNG等が含まれている。外観検査装置100は、この外観検査プログラム並びにデータに基づき、CPU152が画像処理基板140に入力された画像を処理して、各カメラ110〜130から撮像されたゴム栓1の外観を検査するように構成されている。
【0022】
次に、図3を参照して、上記外観検査プログラムに基づく外観検査装置100の動作について説明する。図3は本実施形態に係る外観検査の手順を示すフローチャートである。
【0023】
同図を参照して、図略の搬送装置がゴム栓1を各カメラ110〜130に順次搬送し、各カメラ110〜130が搬送されたゴム栓1をそれぞれの検査方向から撮像すると、その画像は、画像処理基板140を介して画像処理装置150に取り込まれる(ステップS1)。取り込まれた画像に対しては、その検査部位に応じて検査ラインが設定される(ステップS2)。この検査ライン設定時に、対応する輝度差しきい値Flimit並びに総合しきい値FNGが読み出され、不良画素の個数Nが初期化される。
【0024】
ついで、CPU152は、判定処理を行う(ステップS3)。
【0025】
判定処理の後、同一の画像について別の検査項目があるか否かが判定され(ステップS4)、検査項目が残っている場合には、ステップS2に戻って処理を繰り返し、全ての検査項目が終了している場合には、終了する。本実施形態においては、詳しくは後述するように、同一の画像に対して異なる態様の検査ラインを設け、それぞれの検査ラインによる外形検査を行うようにしている。
【0026】
図4は不良判定処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0027】
同図を参照して、上記不良判定処理においては、設定された検査ラインに応じて検査対象となる画素を特定し、そのデータとしての輝度Fを算出する(ステップS31)。次に、CPU152は、検査対象となる画素の周囲にある画素を取出し、その輝度の平均値Faを算出する(ステップS32)。ついで、CPU152は、検査対象となる画素の輝度Fと、周囲にある画素の平均値Faとの差を求め、その絶対値FDを算出する(ステップS33)。そして、CPU152は、予め外部記憶装置155に記憶されている輝度差しきい値Flimitに基づいて、上記絶対値FDが許容範囲であるか否かを判定する(ステップS34)。
【0028】
仮に上記絶対値FDが許容範囲内である場合、さらに検査を必要とする全ての画素が検査されているか否かが判別され(ステップS35)、処理が終了した場合には、検査処理を終了し、未処理の画素が残っている場合には、ステップS31に戻って処理を続けるようにしている。
【0029】
他方、ステップS34において、上記絶対値FDが許容範囲を超えるものである場合、不良となった画素の個数をカウントし(ステップS37)、カウントされた画素の総数が許容範囲か否かを総合しきい値FNGとの比較で判定する(ステップS38)。ここで、不良となった画素の個数Nを問題としているのは、検査ラインの態様によっては、埃や微小な画像の明暗等によって良品を不良品と誤判別するおそれがあるので、ある程度の画素数で異常が検出されて初めてバリや欠け等があるものと判断し、上記のような誤判別を防止するためである。
【0030】
この判定で、画素の総数が許容範囲内であれば、ステップS35に戻り、許容範囲を超えていた場合には、この段階で不良判定がなされて元のルーチンに戻る(ステップS39)。
【0031】
ところで、上述した手順を実行するに当り、検査ラインを構成する全ての画素を一度で順に検査するのではなく、いくつか置きに選択された画素を対象として一度当該検査ラインを検査し、さらに別の検査で、同一の検査ラインについて飛ばされた画素を検査することが好ましい。そのような方法は、ステップS35における設定により、容易に実現可能である。
【0032】
たとえば、一つの検査ラインを構成する画素が、1、2、3、・・・n個ある場合、最初は偶数個の画素をステップS31で算出し、その両側にある奇数の画素の平均値をステップS32で求めて外観検査を一度行ってステップS34以降の手順を終了し、ステップS35に移行した時点で、同一の検査ラインにつき、奇数個の画素をステップS31で算出し、偶数個の画素の平均値をステップS32で求めて、ステップS34以降の手順を終了することが好ましい。
【0033】
仮に検査対象となる画素がバリ等の異形部分の境目に存在する場合には、その画素の両側の画素間で輝度差が平均化され、異形部分を検出することができなくなるおそれがあるが、一つの検査ラインにおいて検査対象となる画素を違えて検査した場合には、たまたまバリ等の異形部分の境目に画素が存在する場合であっても、いずれかの検査時にその画素と異なる画素が検査されることによって、異形を検出することが可能になる。
【0034】
次に、本実施形態の検査ラインの態様について、図5以下を参照しながら説明する。なお以下の各態様では、背景を黒色とし、ゴム栓1を白色として撮像している。
【0035】
図5は本実施形態に係る検査態様の一例を示す図である。
【0036】
同図を参照して、図示の例では、第1検査方向から撮像された画像の輪郭を検査する場合を示している。この例では、撮像されたゴム栓1の端面4の中心Oを求め、その中心Oを原点とする検査ラインL1をゴム栓1の内周側と外周側とに設定している。この検査ラインL1は、15°置きに等配されたドットdで構成されており、上記ドットdを一ピクセルとして、上記手順に基づき、近接する画素(たとえば両側の画素)の平均値と比較して輝度差の絶対値FDを求めるようにしている。
【0037】
仮に仮想線DLで示すようなバリ1dが生じている場合、当該バリ1dの上に設定されたドットdに係る絶対値FDは、正常な場合の値よりも高くなる。従って、その個数が図4で示した手順のステップS38で許容されている範囲を超えていれば、バリが発生していると判断され、不良判定(ステップS39)がなされる。
【0038】
この態様においては、検査対象となる画素が15°置きに点在するドットdで構成され、その輝度をデータとしているので、ダイナミックレンジが大きく広がり、分解能が非常に高くなる。従って、明度のばらつきが大きい場合でも誤判定を可及的に防止することができる。しかも、上述したステップS38において、画素の個数で良否判別をすることとしているので、高い分解能に設定しているにも拘わらず、埃や油等に起因する誤判定を防止することが可能になる。
【0039】
なお、第2検査方向から撮像した画像を処理する場合においても、同様の手法により、高精度の外観検査を行うことができる。
【0040】
なお、図5における検査ラインL1を検査する場合を含め、後述する図6および図7の実施形態において図4のフローチャートを実行する際には、たとえば、30°置きに画素を検査した後、飛ばした画素について15°位相をずらして再度30°置きに同一の検査ラインL1を検査することにより、ばり等の異形の見逃しを確実に防止することが可能になる。
【0041】
図6は本実施形態に係る別の検査態様の例を示す図である。
【0042】
図示の例では、第3検査方向(または第4検査方向)から撮像されたゴム栓1の輪郭を検査する場合を示している。この例では、撮像されたゴム栓1の輪郭に沿って、上端面4に臨む検査ラインL2と、底部に沿う略コの字形の検査ラインL3とを設定している。この検査態様においても、図5の場合と同様に、複数のドットdを線状に点在させることにより、高い分解能と誤判定防止とを両立させている。
【0043】
図7は本実施形態に係るさらに別の検査態様の例を示す図である。
【0044】
同図を参照して、図示の例では、第1検査方向(または第2検査方向)から撮像された画像からゴム栓1の中心Oを原点として、端面4の全面にわたり、放射線状に検査ラインL4を設定している。この態様では、検査ラインL4上で一本ずつ輝度差を求め、その絶対値を求めることによって、分解能を向上させるように、図4のステップS31〜S34における値が算出され、輝度差しきい値Flimitが設定されるとともに、不良判定される検査ラインL4の本数によって誤判別が防止されるように、ステップS37における総合しきい値FNGが設定される。この態様では、端面4(または底面5)に生じた欠け等を高い分解能で検査することができる。また、この態様においても、検査ラインL4の個数(換言すれば、検査ラインL4を構成している画素の個数)に基づいて、良否判別を行うこととしているので、分解能を高めているにも拘わらず、埃や油分等による誤判別を防止することが可能になる。
【0045】
なおゴム栓1の端面4には、突起4aが設けられているので、従来の二値化による画像処理では、この突起4aを不良と誤判定する場合も想定されるが、本実施例においては、種々の方法で誤判定を回避することが可能である。たとえば、検査ラインL4の角度や本数、開始角度、終了角度等は周知の画像処理技術により適宜変更することができるので、端面4を検査する場合には、予め突起4aを回避した状態で検査ラインL4を設定して、誤判定をなくし、さらに検査の信頼性を高めることが可能になる。また、これ以外の方法として、不良が発生している画素の座標に基づいて、突起4aを識別することにより、誤判定をなくすことも可能である。
【0046】
図8は本実施形態に係るさらに別の検査態様の例を示す図であり、図9は図8の検査態様におけるアルゴリズムを示す説明図である。
【0047】
まず、図8を参照して、第3検査方向(または第4検査方向)から撮像されたゴム栓1の周面6を検査する場合を示している。ゴム栓1の周面6は、側面でみて起伏が大きいので、図示の例では、その突出部分毎にゴム栓1の軸線と平行な検査ラインL5を一定間隔隔てて設定している。ここで、図示の例では、特定の検査ラインL5を基準として、2つ置きに検査対象となる画素を設定し、この画素に対して近接する画素を周囲の画素としている。
【0048】
図9も参照して、より詳細に説明すると、検査対象となる画素は、図9のA〜Jで例示されたライン上に設定されている。この中の特定の画素(たとえばa1)を検査する場合には、このa1から二つ置きに近接する画素b1、a2、b2の平均値をFaとして算出し(図4のステップS32参照)、a1の輝度との差を求めてその絶対値を求めることにより、輝度差A1を得るようにしている。同様に、他の全ての画素について、輝度差B2、A2、・・・を求め、図4のフローチャートに基づいて、各部を検査する。これにより、明度のばらつきが生じやすい周面6を検査する場合にも、高い分解能で検査することができ、しかも誤判定を防止することが可能になる。なお、この態様では、輝度差を求めるための画素を周囲の3点に設定しているが、これに限らず、検査対象となるゴム栓1の寸法や、検査ラインL5の間隔等によって、適宜変更することが可能であることはいうまでもない。
【0049】
以上説明したように、本実施形態では、撮像されたゴム栓1の画像に基づいて、ゴム栓1の形状の良否を判別するに当り、検査対象となる画素の輝度差を求める一方、上記検査対象となる画素の周囲にある複数の画素の平均値を求め、上記平均値と上記検査対象となる画素の値との差の絶対値を求めることによって、上記ゴム栓1の良否を判別することとしているので、検査領域における明度がばらついている場合においても、周囲の画素の輝度差を参照することによって分解能を向上し、明度のばらつきに依拠することなく外観を検査することができる。
【0050】
従って、本実施形態においては、精度の高い外観検査を行うことができるという顕著な効果を奏する。
【0051】
しかも、本実施形態では、図4で示したように、絶対値に基づいて、検査対象となる画素の良否を判断する画素良否判別ステップ(ステップS34)と、許容範囲を超えた画素をカウントし(ステップS37)、カウントされた画素の個数がしきい値を超えた場合にゴム栓1の不良と判定するゴム栓1良否判別ステップ(ステップS38)を含んでいる。この結果、画素の輝度差に基づく良否判定において不可と判別された場合でも、直ちにゴム栓1を不良と判断せず、不良画素の個数でゴム栓1の良否を判別することができ、微小なゴミや油粒がゴム栓1に生じている場合、これらをバリや欠けなどの欠陥と弁別することが可能になる。従って、画素の良否を判別するに当り、分解能を高めても、埃や油粒等による誤判定を防止することが可能になる。
【0052】
上述した実施形態は本発明の好ましい具体例にすぎず、本発明は上述した実施形態に限定されない。たとえば、画素のデータとしては、上述した輝度を採用することが、ダイナミックレンジを広くとり得るので、設定が容易になるという利点があるが、必ずしも輝度に限らず、色相等を基準にして、検査することも可能である。その他、本発明の特許請求の範囲内で種々の変更が可能であることはいうまでもない。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、周囲の画素のデータを参照することによって分解能を向上し、明度のばらつきに依拠することなく外観を検査することができる。従って、ワークが起伏や湾曲した形状であるため、検査領域における明度がばらついている場合においても、精度の高い外観検査を行うことができるという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態におけるワークとしてのゴム栓の斜視図である。
【図2】 図1のゴム栓の外観を検査する外観検査装置のブロック図である。
【図3】 本実施形態に係る外観検査の手順を示すフローチャートである。
【図4】 不良判定処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図5】 本実施形態に係る検査態様の一例を示す図である。
【図6】 本実施形態に係る別の検査態様の例を示す図である。
【図7】 本実施形態に係るさらに別の検査態様の例を示す図である。
【図8】 本実施形態に係るさらに別の検査態様の例を示す図である。
【図9】 図8の検査態様におけるアルゴリズムを示す説明図である。
【符号の説明】
1 ゴム栓(ワークの一例)
100 外観検査装置
110〜130 カメラ(撮像手段の一例)
150 画像処理装置
152 CPU
153 ROM
154 RAM
155 外部記憶装置
L1〜L5 検査ライン

Claims (6)

  1. 照明されたワークを撮像する撮像手段と、
    撮像されたワークの画像を処理する画像処理手段と
    を備え、上記画像処理手段は、
    撮像された画像に対し複数の検査ラインを設定し、設定された一の検査ラインから検査対象となる画素のデータを算出するデータ算出手段と、
    上記検査対象となる画素の周囲にある画素であって他の検査ライン上に設定されるものをも含む複数の画素のデータの平均値を算出する平均値算出手段と、
    上記平均値と上記検査対象となる画素のデータとの差の絶対値を算出する絶対値算出手段と、
    検査対象となる画素の良否判別を規定するしきい値データを記憶するしきい値データ記憶手段と、
    上記しきい値データと上記絶対値との対比に基づいてワークの良否判別を行う判別手段と
    を含んでいることを特徴とするワークの外観検査装置。
  2. 請求項1記載のワークの外観検査装置において、
    上記画像処理手段は、同一の検査ラインから複数の画素群を選択し、選択された画素群毎に各画素の検査を繰り返すものであることを特徴とするワークの外観検査装置。
  3. 請求項1または2の何れか1項に記載のワークの外観検査装置において、
    上記しきい値データ記憶手段は、カウントされた不良画素の個数に基づいてワークの良否を決定する総合しきい値をも記憶するものであり、
    上記判別手段は、不良判定された画素の個数をカウントし、カウントされた画素の個数がしきい値を超えた場合にワークの不良と判定する機能を有している
    ことを特徴とするワークの外観検査装置。
  4. 照明されたワークを撮像し、撮像された画像からワークの形状を特定してワークの良否判別を行うワークの外観検査方法において、
    撮像された画像に対し複数の検査ラインを設定し、設定された一の検査ラインから検査対象となる画素のデータを算出する画素データ算出ステップと、
    上記検査対象となる画素の周囲にある画素であって他の検査ライン上に設定されるものをも含む複数の画素のデータの平均値を算出する平均値算出ステップと、
    上記平均値と上記検査対象となる画素のデータとの差の絶対値を算出する絶対値算出ステップと、
    上記絶対値に基づいてワークの良否判別を行う判別ステップと
    を備えていることを特徴とするワークの外観検査方法。
  5. 請求項4記載のワークの外観検査方法において、
    同一の検査ラインから複数の画素群を選択し、選択された画素群毎に各画素の検査を繰り返すステップと
    を備えていることを特徴とするワークの外観検査方法。
    ことを特徴とするワークの外観検査方法。
  6. 請求項4または5記載のワークの外観検査方法において、
    上記判別ステップは、上記絶対値に基づいて、検査対象となる画素の良否を判断する画素良否判別ステップと、許容範囲を超えた画素をカウントし、カウントされた画素の個数がしきい値を超えた場合にワークの不良と判定するワーク良否判別ステップを含んでいるワークの外観検査方法。
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