JP3867263B2 - 車両のボデー構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の前後方向に延びる一対のサイドメンバ部材の間に、左右方向に延びる架渡部材を架設してなるシートベルトアンカ取付構造を備えた車両のボデー構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両において、シートベルトの下端部を支承するシートベルトアンカの取付構造としては、フロアパネルの下面側に配されて車両の左右方向に延びるクロスメンバに、リインフォースを架設して前記フロアパネルの補強をし、この補強部にシートベルトアンカを固着したものがある。
【0003】
図4〜5は、かかるシートベルトアンカ取付構造を備えた車両の一例を示し、図4はシートベルトアンカ取付部の斜視平面図、図5は図4のC−C線断面図である。
【0004】
図4〜5において、10は車両のフロアパネル、11は該フロアパネル10の下面に接して、車両の左右方向に延設されたコの字状断面を有するクロスメンバ、12はリインフォースである。該リインフォース12は前記クロスメンバ11のコの字状の溝部を覆うようにして、その両端を該クロスメンバ11の上面及び前記フロアパネル10の下面にスポット溶接によって固着されている。18は溶接部である。
前記リインフォース12のほぼ中央部裏面にはナット13が固着され、該ナット13のねじ部14にシートベルトアンカ16がボルト17によって固定されている。
【0005】
かかるシートベルトアンカの取付構造を備えた車両において、シートベルト19の張力によってシートベルトアンカ16に加わる荷重は、ボルト17及びナット13を介して、フロアパネル10とリインフォース12とが重ね合わされた補強部20においてこれを支承する。
【0006】
また、かかるシートベルトアンカ取付構造の一つとして、特公平7−8638号の発明が提供されている。
かかる発明においては、フロアパネルの裏側にリインフォースを固着するとともに、該リインフォースにビード部を形成し、該ビード部の剛性によって、リインフォースとフロアパネルとが固着された補強部の強度を増し、該補強部にシートベルトアンカをボルト、ナットによって取り付けている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
図4〜5に示される従来技術においては、車両の衝突等によって シートベルト19に大きな張力が加わった際には、該張力による荷重がシートベルトアンカ16及びボルト17、ナット13を介して該シートベルトアンカ16を支承しているフロアパネル10とリインフォース12とが重ね合わされた補強部20に作用する。
【0008】
そして、該補強部20の支持構造が、両端を前記クロスメンバ11に固定された薄板2枚が重ね合わされた固定ばり状になっており、かかる薄板状の固定ばりの中央部に前記のようなシートベルト19からの大荷重Fが作用することとなる。
このため、かかる従来技術においては、図5の破線に示すように、補強部20に過大な曲げ変形が発生し、この曲げ変形によって、該シートベルトアンカ16を支承している前記補強部20が破断することがある。
【0009】
また、特公平7−8638号の発明においては、フロアパネルとビード状に折り曲げられたリインフォースとを重ね合わせてなる補強部にてシートベルトアンカからの荷重を受ける構造であり、ビード状に形成することによってリインフォースの剛性が大きくなっていても、最終的には2枚の薄板部材で荷重を支承することとなるため、前記のような衝突による大荷重に対しては十分な強度を保持できない。
【0010】
本発明はかかる従来技術の課題に鑑み、簡単で部品点数が少なく低コストの構造で以って、シートベルトアンカに加わる衝突等の大荷重による該シートベルトアンカ支承部の破断の発生を確実に阻止し得る、高強度のシートベルトアンカ取付構造を有する車両のボデー構造を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる課題を解決するため、請求項1記載の発明として、車両の床部を構成するフロアパネル部材の下面側に配設され、車両の前後方向に延びる一対のサイドメンバ部材の間に、前記フロアパネル部材から離間して車両の左右方向に延びる架渡部材を架設してなる車両のボデー構造において、前記フロアパネル部材と架渡部材との間に形成される離間空間に、下端が開口された一面開口の箱型状に形成されて該開口部が前記架渡部材に固着され、上端が前記フロアパネル部材に当接可能にされたブラケット部材を設け、該ブラケット部材の前記箱型状の底面にナットが固着されシートベルトを支承するシートベルトアンカを前記フロアパネル部材を挿み込んで前記ブラケット部材にボルト締結したことを特徴とする車両のボデー構造を提案する。
【0012】
かかる発明によれば、シートベルトの張力による荷重は、シートベルトアンカからブラケット部材に伝達され、該ブラケット部材の下部に固着された架渡部材に伝達されて該架渡部材にて支承される。
【0013】
従って、かかる発明によれば、前記ブラケット部材は、フロアパネル部材と高剛性の架渡部材との離間空間に設けられているため、すなわち、前記ブラケット部材の前記架渡部材側を開口して、該開口部が前記架渡部材に固着してなる高剛性の箱型状に形成するため、かかる高剛性化されたブラケット部材を高剛性の架渡部材に固着することにより、大荷重に耐えうる高強度のシートベルトアンカ取付構造を得ることができる。
【0014】
また、既存の架渡部材にシートベルトアンカ用のブラケット部材を固着するのみで、シートベルトアンカの支持部を構成できることとなり、きわめて簡単な構造で、かつ少ない部品点数で以って、前記のような高強度のシートベルトアンカ取付構造を得ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
【0016】
図1は、本発明の実施形態に係る車両のシートベルトアンカ支持部の上面斜視図、図2は図1のAーA線断面図、図3は図1のBーB線断面図である。
図1〜3において、10はフロアパネル、3は車両の側部に対をなして前後方向に延設されたサイドメンバ、2は該サイドメンバ3、3の間において車両の左右方向に延びて両端を該サイドメンバ3、3に固着された高剛性の架渡部材即ちクロスパイプである
前記フロアパネル10の下面とクロスパイプ2の間は離間されており、この離間された空間部21には、後述するように、シートベルトアンカ16を支承するためのブラケット部材即ちリインフォース1が設けられている。
【0017】
該リインフォース1は、下側が開口された一面開口箱型状に形成されて、前記クロスパイプ2のほぼ長手方向中央部に設けられており、該開口部の端面を前記クロスパイプ2の上部外周面に溶接により固着されている。13は、内周にねじ部14が形成されたナットで、前記箱型状のリインフォース1の底面に溶接により固着されている。
16はシートベルトアンカであり、図2に示されるように、これと前記リインフォース1との間に前記フロアパネル10を挿み込み、ボルト17をナット13にねじ込むことにより、該リインフォース1に固定される。
【0018】
かかる構成からなる車両のシートベルトアンカ取付構造において、シートベルト19の張力即ち引張荷重は、シートベルトアンカ16からボルト17及びナット13を介してリインフォース1に伝達され、該リインフォース1とクロスパイプ2との溶接部22を介して該クロスパイプ2に伝達される。
【0019】
然るに、前記リインフォース1は、それ自体が箱型状に形成されているため高い剛性を有し、前記引張荷重に対する変形量はきわめて小さく、従ってこれに重ね合わされているフロアパネル10の変形量もきわめて小さい。
そして、前記のように、小さい変形量にてリインフォース1に伝達された引張荷重は溶接部22を介して高剛性のクロスパイプ2に伝達され、堅固に支承される。
【0020】
従って、かかる実施例によれば、車両の衝突等によりシートベルト19を介してシートベルトアンカ16に大きな引張荷重が作用しても、該シートベルトアンカ16が固定されている箱型状のリインフォース1が高い剛性を有し、さらに、該リインフォース1が溶接されているクロスパイプ2が高剛性材であるため、前記のような大荷重に充分に耐えうる高強度の支持構造となる。
【0021】
尚、この実施例に限らず、前記クロスパイプ2は角型中空材、チャンネル型材等であってもよく、要は、充分に高い剛性を有し、該クロスパイプ2とフロアパネル10との間に前記のような箱型状のリインフォース1が設置可能な空間が形成できればよい。
【0022】
また、前記リインフォース1は、前記実施例の他、パイプを切断して、上面を板材で塞ぎ、該板材の裏側にナットを溶接し、該パイプ下端の切断面をクロスパイプ2に溶接するようにしてもよい。このようにすれば、既存のパイプを切断、溶接して使用するので、より少ない工程でリインフォース1とクロスパイプ2との組み立て品が得られる。
【0023】
【発明の効果】
以上記載の如く、本発明によれば、フロアパネル部材と高剛性の架渡部材との間に形成される離間空間に、下端が前記架渡部材に固着され上端が前記フロアパネル部材に当接可能にされたシートベルトアンカ取付用のブラケット部材を設けているので、すなわち、前記ブラケット部材の前記架渡部材側を開口して、該開口部が前記架渡部材に固着してなる高剛性の箱型状に形成するため、かかる高剛性化されたブラケット部材を高剛性の架渡部材に固着することにより、大荷重に耐えうる高強度のシートベルトアンカ取付構造を備えた車両のボデー構造を得ることができる。
【0024】
また、既存の架渡部材にシートベルトアンカ用のブラケット部材を固着するのみで、シートベルトアンカの支持部を構成できることとなるため、きわめて簡単な構造で、かつ少ない部品点数で以って、前記のような高強度の車両のボデー構造を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る車両のシートベルトアンカ支持部の上面斜視図である。
【図2】 図1のA−A線断面図である。
【図3】 図1のB−B線断面図である。
【図4】 従来技術を示す図1対応図である。
【図5】 図4のC−C線断面図である。
【符号の説明】
1 リインフォース
2 クロスパイプ
3 サイドメンバ
10 フロアパネル
13 ナット
14 ねじ部
16 シートベルトアンカ
17 ボルト
19 シートベルト
20 補強部
21 空間部
Claims (1)
- 車両の床部を構成するフロアパネル部材の下面側に配設され、車両の前後方向に延びる一対のサイドメンバ部材の間に、前記フロアパネル部材から離間して車両の左右方向に延びる架渡部材を架設してなる車両のボデー構造において、
前記フロアパネル部材と架渡部材との間に形成される離間空間に、下端が開口された一面開口の箱型状に形成されて該開口部が前記架渡部材に固着され、上端が前記フロアパネル部材に当接可能にされたブラケット部材を設け、該ブラケット部材の前記箱型状の底面にナットが固着されシートベルトを支承するシートベルトアンカを前記フロアパネル部材を挿み込んで前記ブラケット部材にボルト締結したことを特徴とする車両のボデー構造。
Priority Applications (1)
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JP34278599A JP3867263B2 (ja) | 1999-12-02 | 1999-12-02 | 車両のボデー構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP34278599A JP3867263B2 (ja) | 1999-12-02 | 1999-12-02 | 車両のボデー構造 |
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JP2001158382A JP2001158382A (ja) | 2001-06-12 |
JP3867263B2 true JP3867263B2 (ja) | 2007-01-10 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP34278599A Expired - Fee Related JP3867263B2 (ja) | 1999-12-02 | 1999-12-02 | 車両のボデー構造 |
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JP (1) | JP3867263B2 (ja) |
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1999
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