JP3865514B2 - 石英炉芯管の把持搬送装置 - Google Patents

石英炉芯管の把持搬送装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、石英炉芯管の把持搬送装置に関し、さらに詳しくは、石英炉芯管を把持すると共に、把持した石英炉芯管を搬送することができる石英炉芯管の把持搬送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体ウエハの熱処理工程で熱処理炉に用いられる炉芯管は、ウエハの汚染を防止する観点から、不純物質の少ない石英製のものが多く用いられている。
また、熱処理工程において用いられる炉芯管は、種々のガスを炉芯管内に供給してウエハに対して熱処理を施すため、炉芯管には数種類の細管が取り付けられている。
【0003】
これら細管の炉芯管への取付けは、酸水素ガスバーナを使用して人手によって溶着されるのが一般的である。また、細管は、供給されるガスの種類毎によっても異なり、その細管の取付け位置も異なることから、適宜、炉芯管を縦置きから90°回転させて横置きに変更しながら溶着作業が行われる。
また、前記溶着作業によって炉芯管には熱歪みが生ずるため、前記熱歪みを緩和すべく、細管溶着後にアニール炉内に炉芯管を挿入して、熱処理を施している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のように細管の溶着作業時に、炉芯管を縦置きから90°回転させて横置きに変更する際、その炉芯管の向きの変更は作業者が人手により行う。そのため、その作業者の手袋、作業服等が炉芯管に接触すると、その接触部分が炉芯管に接触痕として残り、炉芯管の失透の原因となっていた。
また、炉芯管に細管を溶着する作業場とアニール炉との間の炉芯管の搬送、アニール炉での熱処理後の炉芯管の搬送においても、炉芯管を作業者の人手で行っているため、前記細管の溶着作業における炉芯管の向きの変更と同様、作業者の手袋、作業服等が炉芯管に接触する危険があった。
【0005】
更に、炉芯管は滑り易く、搬送中に作業者が炉芯管を落下させて破損させてしまうことがあった。また、アニール炉での熱処理後にあっては、炉芯管は約500℃の高温となっているため、作業者に火傷の虞れがあった。
更にまた、近年、炉芯管が大型化する傾向にあり、作業者2名以上での作業が余儀なくされ、上記の弊害が一層生ずることとなった。
【0006】
本発明は、上記従来の課題を解決するためになされたものであり、炉芯管に細管を溶着する作業時に炉芯管の向きを容易に変更することができ、しかも炉芯管に触れることなく搬送することができる石英炉芯管の把持搬送装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を達成するために成された本発明にかかる石英炉芯管の把持搬送装置は、台車上にフレームが立設されてなる把持搬送装置本体と、この把持搬送装置本体のフレームに沿って昇降可能に設けられる把持部移動機構と、この把持部移動機構に設けられ、大径の石英炉芯管と小径の石英炉芯管を把持する把持機構とを備えた石英炉芯管の把持搬送装置において、前記把持機構は、大径の石英炉芯管と小径の石英炉芯管を把持する把持部と、この把持部によって前記石英炉芯管を把持した状態で前記把持部を回転させる回転機構と、前記石英炉芯管を把持した前記把持部を前方へと移動させる伸縮部とを備え、前記把持部は、伸縮部に回転機構を介して設けられるブラケットと、このブラケットの両端部に一端が枢着される把持部用アームと、この把持部用アームの他端に枢着される大径の石英炉芯管を把持する大径用把持アームと、この大径用把持アームの内側に枢着される小径の石英炉芯管を把持する小径用把持アームとを有し、前記把持部用アーム間の距離を調節する調節機構により石英炉芯管を把持するように構成されていることを特徴としている。
【0008】
ここで、把持部用アーム間の距離を調節する前記調節機構は、ブラケットの両端部に一端が枢着される把持部用アーム間に設けられたネジシャフトと、このネジシャフトの回転によってネジシャフトの軸方向に移動するスライダと、このスライダの側面に一端部が接するバネと、このバネの他端部が接するバネ押えと、このバネ押えの外周に形成されたネジ部に螺合すると共に把持部用アームに対して揺動自在に形成され前記スライダ及びバネを収納するバネボックスとからなることが望ましい。
【0009】
また、前記調節機構には、石英炉芯管の把持力を確認するための把持力確認手段を設けられていることが好ましい。さらに、前記調節機構には、石英炉芯管の把持力が一定値以上になることを規制する把持力規制手段を設けられていることが好ましい。
更に、前記大径用把持アーム及び小径用把持アームの両端部には、把持用ローラが取り付けられていることが好ましい。また、前記把持用ローラのローラ面には、アラミド繊維またはケブラ布を巻つけ、あるいは層状に貼付けられていることが好ましい。
【0010】
また、前記把持部には、下支え固定部材を介して炉芯管落下防止用の炉芯管下支えが設けられていることが好ましい。
更に、前記炉芯管下支えが石英炉芯管と接触する部分には、カーボン板が設けられていることが好ましい。
【0011】
本発明は、以上のように構成されていることから、炉芯管に細管を溶着する作業時に炉芯管の向きを容易に変更することができ、作業者の手袋、作業服等が炉芯管に接触することがなく、炉芯管の失透の原因を除去することができる。また、従来のように搬送中に作業者が炉芯管を落下させて破損させてしまうこともなく。また、アニール炉での熱処理後にあっても、作業者に火傷の虞れはない。更にまた、作業は作業者1名で容易に行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
尚、図1は本発明にかかる石英炉芯管の把持搬送装置の側面図であって、把持機構の移動前の状態を仮想線で示し、移動後の状態を実線で示している。また、図2は図1に示した本発明にかかる石英炉芯管の把持搬送装置の正面図であって、図3は図1のA−A断面図、図4は本発明にかかる石英炉芯管の把持搬送装置の把持機構の側面を示した一部断面図である。更に、図5はバネボックスの断面図である。
【0013】
図に示すように、1は本発明にかかる石英炉芯管の把持搬送装置を示し、前記石英炉芯管の把持搬送装置1は、床面を移動可能に構成された把持搬送装置本体10と、前記把持搬送装置本体10に昇降可能に設けられる把持部移動機構20と、前記把持部移動機構20に設けられ、石英炉芯管を把持する把持機構30とにより構成されている。
【0014】
まず、把持搬送装置本体10は、自由に回転する自由車輪12と、自由な回転を規制できる固定車輪12aとを下面に有する台車11に、門型のフレーム13が立設されて構成されている。尚、前記固定車輪12aは、把持搬送装置本体10を固定して使用するときに用いるものであり、4輪中に少なくとも1輪が固定車輪12aであれば、台車を固定するという目的を達成することができる。
また、前記フレーム13の長手方向外側の両側面から台車11の間には、石英炉芯管の把持搬送装置を移動する際に作業者が把持する取手14が左右に設けられている。
【0015】
更に、前記フレーム13の長手方向(高さ方向)には、後述する把持機構30が把持部移動機構20によって昇降可能に設けられている。
前記把持部移動機構20には、側面視上(図1において)、前記フレーム13を左右で挟む昇降用車輪22、22が把持部移動機構本体21の上部と下部に設けられている。この昇降用車輪22、22により、把持部移動機構20はフレーム13に沿って移動することができる。
【0016】
また、把持部移動機構本体21の上部には上側チェーン固定部23、下部には下側チェーン固定部24が設けられ、後述するチェーン25の端部が取付けられている。即ち、前記上側チェーン固定部23に一端が取付けられたチェーン25は、把持搬送装置本体10の上部及び下部に設けられたスプロケット15,16を介して把持部移動機構20の下側チェーン固定部24に取付けられている。
更に、把持搬送装置本体10の下部に設けられたスプロケット16は、昇降用ハンドル17を回すことによってギヤボックス18内のベベルギヤ19を介して回転できるように構成されている。
このように構成することによって、昇降用ハンドル16を回すことによってベベルギヤ19を介してスプロケット16が回転してチェーン25を駆動し、前記チェーン25の移動に伴って、把持部移動機構20を昇降させることができる。
【0017】
なお、把持搬送装置本体10のフレーム13の上部及び下部には、その把持部移動機構20の上昇あるいは下降の限界を設定するストッパ13a、13bが設けられている。また、昇降用車輪22及びチェーン25の周囲には、作業者を保護するために、安全カバー22a、25aが設けられている。
【0018】
次に、把持機構30について説明する。
この把持機構30は、石英炉芯管Wを把持する把持部31と、この把持部31を石英炉芯管Wが把持された状態で回転させる回転機構32と、把持部31によって把持された石英炉芯管Wを前方へと移動させる伸縮部33とから構成されている。
まず、伸縮部33は、図3に示すように把持部移動機構本体21に設けられたブラケット21aの両端にリンク33a、33aの一端が枢着され、このリンク33a、33aの他端にリンク33bが枢着されて第1の平行リンク331を構成している。これらリンク33a、33a、33bが接続される枢着点には、更に、リンク33c、33cの一端が枢着され、このリンク33c、33cの他端がブラケット33dに枢着されて第2の平行リンク332を構成している。
【0019】
このように構成することによって、図3に示すように、第1の平行リンク331と第2の平行リンク332との枢着点で屈曲することができるパンタグラフ構造となり、後述する把持部31によって把持された石英炉芯管Wを前方へと移動させることができる。
なお、ブラケット21aの上部には、端部に貫通孔を有する板状部材21bが取り付けられている。またブラケット33dには貫通孔33eが形成され、平行リンクの屈折時に、板状部材21bの貫通孔21cとブラケット33dの貫通孔33eにリンク固定ストッパ21dを挿入することにより、平行リンクを固定、言い換えれば、パンタグラフが開かないように固定することができる。
【0020】
また、リンク33c、33cの他端が枢着されるブラケット33dの中央部には、アーム回転軸32aが取り付けられ、このアーム回転軸32aには軸受け32bを介してを把持部31のブラケット31aが取り付けられて回転機構32を構成している。
また、ブラケット31a,33dには、図4に示すように、それぞれ板状部材31b、32dが相対する面に取り付けられている。また、この2枚の板状部材31b、32dにはそれぞれ貫通孔が形成され、把持部31に把持された石英炉芯管Wが縦及び90°回転して横となった状態で、これら貫通孔にアーム固定用ストッパ32eを挿入することにより、把持部31を固定することができるようになっている。
【0021】
更に、ブラケット31aの両端部には2本の把持部用アーム31c、31cの一端が枢着されている。この把持部用アーム31c、31cは、他端で石英炉芯管Wを把持する関係から、図3に示すように逆ハの字形状、言い換えれば、端部に向かうに連れて2本のアーム31c、31cの間の距離が広くなるように構成されている。
また、把持部用アーム31c、31cの直線部分には、ネジシャフト31dが設けられている。またネジシャフト31dの所定位置にバネ31pを収納したバネボックス31fが設けられている。
【0022】
このバネボックス31fは、図5に示すように、前記把持部用アーム31cに対してピン31rを介して揺動自在に連結されている。このようにバネボックス31fが、前記把持部用アーム31cに対してピン31rを介して揺動自在に連結されているため、アーム31c、31c間の距離が変化しても、ネジシャフト31dを定位置に置くことができる。
また、前記バネボックス31f内に収納されたバネ31pの一端は、ネジシャフト31dの所定位置に配されたバネ押え31sにワッシャ等の部材を介して接している。このバネ押え31sの外周面にはネジ部が形成され、前記ネジ部には把持力及びアーム31c、31cの開度を調整する調整部材31uが噛合している。
なお、バネボックス31fはバネ押え31sの外周に形成されたネジ部と螺合している。このように、バネボックス31fをバネ押え31sの外周に形成されたネジ部と螺合させ、調整部材31uに当接する位置に配することにより、バネボックス31fの内部に収納されたバネ31pの長さを調整することができる。
【0023】
また、前記バネ31pの他端は、前記ネジシャフト31dの回転によってネジシャフト31dの軸方向に移動するスライダ31tの側面と接している。なお、前記バネボックス31fに取り付けられた螺子31vが、前記スライダ31tに形成された溝に移動可能に嵌合しているため、スライダ31tは、スライダ31t自体、回転することなく、ネジシャフト31dの軸方向に移動する。
【0024】
更に、前記バネボックス31fにはバネのたわみ量から把持力を換算してシャフト移動距離を測定するダイヤルゲ−ジ31gが固定され、ダイヤルゲ−ジ31gの測定部がスライダ31tの側面に接触することによって、把持部用アーム31cの移動量を測定するように構成されている。前記ダイヤルゲージ31gは、把持部31の石英炉芯管Wに対する把持力を確認するための把持力確認手段となる。
【0025】
このように構成されたバネボックスにあっては、予め調整部材31uをバネ押え31sの所定位置に移動し、把持力及びアーム31c、31cの開度を調整する。前記調整部材31uの調整後、前記回転ハンドル31eを回すことにより、スライダ31tはネジシャフト31dの内側(把持部用アーム31c間が狭くなる方向)に移動する。このとき、アーム31cが石英炉芯管Wを把持するまで、スライダ31tはバネボックス31f全体を移動させる。
そして、アーム31hあるいはアーム31iが石英炉芯管Wを把持した状態において、スライダ31tが更に移動すると、前記スライダ31tはバネ31pを圧縮する。
この圧縮力は、バネ押え31s、バネボックス31fと伝わり把持力となる。
したがって、スライダ31tの移動量(バネ31pの圧縮長さ)をダイヤルゲージ31gによって測定することによって、把持部31の石英炉芯管Wに対する把持力を確認することができる。
【0026】
なお、回転ハンドル31eの内側にトルクリミッタ等の把持力が一定値以上とならないように規制する把持力規制手段を設けることもできる。また、回転ハンドル31eは、作業性等の観点から、取りはずして左右どちらにも取り付けることができるように構成されていることが好ましい。この場合、図3に示すように、バネボックス31f及びダイヤルゲージ31gを左右両側に設ける必要がある。
【0027】
更に、把持部用アーム31cの端部には図3に示すように、コの字形状の大径用把持アーム31hが枢着されている。この大径用把持アーム31hの内側には、更に弓型形状の小径用把持アーム31iが枢着されている。
このため、大径用把持アーム31h及び小径用把持アーム31iは、枢着点を支点として首振り可能となっている。尚、図示するように、この大径用把持アーム31hは、石英炉芯管Wの径が比較的大きい場合に用いられ、小径用把持アーム31iは炉芯管Wの径が比較的小さい場合に用いられる。
【0028】
また、この大径用把持アーム31h及び小径用把持アーム31iの両端部には、把持用ローラ31j、31jが取り付けられている。この把持用ローラ31j、31jのローラ面には、図4に示すように石英炉芯管Wに接触痕を残さないために、耐熱性に優れた布31kが巻かれ、あるいは層状に貼付けらている。この布31kとしては、アラミド繊維またはケブラ布を用いることができる。そしてこの布31kは、接触痕を残さないために4mm以上の厚さをもって、把持用ローラ31j、31jのローラ面に形成するのが良い。
【0029】
また、この把持部31には、図1に示すように下支え固定部材31lを介して炉芯管Wの落下防止用の炉芯管下支え31mが設けられている。この下支え固定部材31lには回転、上下動操作をさせるための下支え操作用取手31nが設けられている。さらに、炉芯管Wと接触する部分には、石英炉芯管Wに接触痕を残さないためにカーボン板31oが取り付けられている。
【0030】
次に、石英炉芯管Wを把持部31により把持する動作について説明する。
まず、回転ハンドル31eを回して2本の把持部用アーム31c、31c間の距離を調節する。このとき、スライダ31tはネジシャフト31dの内側(把持部用アーム31c間が狭くなる方向)に移動し、前記スライダ31tの移動に伴いバネボックス31f全体も移動する。
そして、石英炉芯管Wの径が小径の場合には小径用把持アーム31iにより、大径の場合には大径用把持アーム31hにより石英炉芯管Wの周面を把持した状態において、スライダ31tが更に移動すると、前記スライダ31tはバネ31pを圧縮する。この圧縮力は、バネ押え31s、バネボックス31fと伝わり把持力となる。
この際、バネ31pにはバネのたわみ量から把持力を換算するダイヤルゲージ31gが取り付けられているため、回転ハンドル31eを回しながら石英炉芯管Wに対する把持力を確認することができる。
また、トルクリミッタ等を設けている場合には、石英炉芯管Wに対する把持力が一定値以上になったら、それ以上ハンドル31eは回転しても、石英炉芯管Wに必要以上の把持力が加わらず、石英炉芯管Wの歪み、破損を防止することができる。
更に、把持用ローラ31jのローラ面には布31kとして、アラミド繊維またはケブラ布が厚さ4mm程度に巻かれ、あるいは層状に貼付けられているため、石英炉芯管Wを把持しても接触痕が残ることがない。
【0031】
次に、本発明にかかる石英炉芯管の把持搬送装置1を用いて、石英炉芯管Wに細管を取り付ける作業、及びアニール炉への石英炉芯管Wを搬送する作業について説明する。
まず、把持搬送装置本体10に設ける固定車輪12aで把持搬送装置1を固定した後、昇降ハンドル17により、把持部31によって把持された石英炉芯管Wの高さを作業の行い易い所定位置に調節して、細管の溶着作業を行う。溶着作業においては、上述したように石英炉芯管を横置きにして溶着作業を行う場合があるため、下支え操作用取手31nにより把持部31を90°回転させて、石英炉芯管Wを横向きにして作業を行う。そのため、人手によって石英炉芯管Wを横置きにして作業を行う従来の場合に比べ、作業者の手袋、作業服等が炉芯管に接触することがなく、その接触部分が炉芯管に接触痕として残り、炉芯管の失透の原因となることはない。
なお、作業において、石英炉芯管Wを把持した把持部31が回転機構32により自由に回転してしまうことを防止するため、アーム固定用ストッパ32eにより固定する。
【0032】
石英炉芯管Wへの細管の溶着作業が終了したら、把持搬送装置本体10に設けられる取手14を持ち、石英炉芯管Wをアニール炉まで搬送する。
ここで、アニール炉では、石英炉芯管Wの比較的強度の高いフランジ側を下面とした縦置きとするため、アーム操作用取手31b又は下支え操作用取手31nにより把持部31を回転させ、石英炉芯管Wのフランジ側が下面となるようにした後、搬送する。
そして、アニール炉の床面の高さに合わせて、昇降ハンドル17を回すことにより、把持部移動機構20を昇降させ、床面から石英炉芯管Wの位置を調節する。
搬送の後、アニール炉内へ石英炉芯管Wを挿入し、回転ハンドル31eを回して石英炉芯管Wの把持を解除し、熱処理を開始する。
【0033】
また、アニール炉内の炉芯管の設置位置と把持搬送装置本体10との距離がある場合には、アーム操作用取手31bを炉芯管の設置位置の方向へと押すことにより、伸縮部33が伸長して、アニール炉内へ石英炉芯管Wを挿入し設置することができる。この際、伸縮部33は、縮時にリンク固定ストッパ21cにより固定されているため、固定状態を解除する必要がある。
そして、熱処理が終了したら、上述と同様にして、把持部31によりアニール炉内の石英炉芯管Wを把持し、把持搬送装置1を後退させ、所定位置へと石英炉芯管Wを搬送して作業を終了する。
【0034】
尚、上記実施形態においては、石英炉芯管の把持に際し、回転ハンドルを手動により回転させる構成のものについて説明したが、これはモータによってネジシャフトを回転させ、圧縮バネのバネ長さを変化させる構成のものであっても良い。
また、把持力の測定に際しては、バネのたわみ量から換算して測定しているが、把持部用アームの先端部にロードセルを設けたものであっても良い。
【0035】
【発明の効果】
本発明による石英炉芯管の把持搬送装置は、台車上にフレームが立設されてなる把持搬送装置本体と、この把持搬送装置のフレームに沿って昇降可能に設けられる把持部移動機構と、この把持部移動機構に設けられ、石英炉芯管を把持する把持機構とを有し、従来のように人手により石英炉芯管を搬送することによる弊害を防止することができる。
また、前記把持機構は、石英炉芯管を把持する把持部と、この把持部によって炉芯管が把持された状態で把持部を回転させる回転機構と、石英炉芯管を把持した把持部を前方へと移動させる伸縮部とにより構成されているため、回転機構により、把持部によって把持した石英炉芯管を縦、横向きに90°回転させることができると共に、把持搬送装置が石英炉芯管に近づけない状況であっても伸縮部により炉芯管を把持することができる。
【0036】
また把持部は、伸縮部に回転機構を介して設けられるブラケットと、このブラケットの両端部に枢着ピンを介して設けられる把持部用アームと、この把持部アームの他端に枢着される大径の石英炉芯管を把持する大径用把持アームと、この大径用把持アームの内側に枢着される小径の石英炉芯管を把持する小径用把持アームとを備えているとともに、前記把持部アーム間の距離を調節する調節機構を備えているため、石英炉芯管を適切に把持することができ、また径の異なる石英炉芯管にも対応することができる。
さらに、調節機構には把持力確認手段を設けることにより、炉芯管の把持力を確認することができる。さらにまた、調節機構に把持力規制手段を設けることにより、石英炉芯管に対する把持力が一定値以上になった場合に把持力を規制することができる。
【0037】
また、大径用把持アーム及び小径用把持アームの端部には、把持用ローラが取り付けられ、把持用ローラのローラ面には、アラミド繊維またはケブラ布を層状に巻かれ、あるいは貼付けられているため、石英炉芯管に接触痕が残ることがない。
さらに、把持部には、下支え固定部材を介して炉芯管落下防止用の炉芯管下支えが設けられ、炉芯管下支えが炉芯管と接触する部分には、カーボン板が設けられているため、炉芯管が把持部から落下することを防止できると共に、石英炉芯管に接触痕が残ることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明にかかる石英炉芯管の把持搬送装置の実施形態を示す側面図である。
【図2】図2は、本発明にかかる石英炉芯管の把持搬送装置の実施形態を示す正面図である。
【図3】図3は、図1のA−A断面図である。
【図4】図4は本発明にかかる石英炉芯管の把持搬送装置の把持機構の側面を示した一部断面図である。
【図5】図5はバネボックスの断面図である。
【符号の説明】
1 把持搬送装置
10 把持搬送装置本体
11 台車
12 自由車輪
12a 固定車輪
14 取手
15、16 スプロケット
17 昇降用ハンドル
20 把持部移動機構
21 把持部移動機構本体
22 昇降用車輪
23 上部チェーン固定部
24 下部チェーン固定部
25 チェーン
30 把持機構
31 把持部
32 回転機構
33 伸縮部

Claims (4)

  1. 台車上にフレームが立設されてなる把持搬送装置本体と、この把持搬送装置本体のフレームに沿って昇降可能に設けられる把持部移動機構と、この把持部移動機構に設けられ、大径の石英炉芯管と小径の石英炉芯管を把持する把持機構とを備えた石英炉芯管の把持搬送装置において、
    前記把持機構は、大径の石英炉芯管と小径の石英炉芯管を把持する把持部と、この把持部によって前記石英炉芯管を把持した状態で前記把持部を回転させる回転機構と、前記石英炉芯管を把持した前記把持部を前方へと移動させる伸縮部とを備え、
    前記把持部は、伸縮部に回転機構を介して設けられるブラケットと、このブラケットの両端部に一端が枢着される把持部用アームと、この把持部用アームの他端に枢着される大径の石英炉芯管を把持する大径用把持アームと、この大径用把持アームの内側に枢着される小径の石英炉芯管を把持する小径用把持アームとを有し、前記把持部用アーム間の距離を調節する調節機構により石英炉芯管を把持するように構成されていることを特徴とする石英炉芯管の把持搬送装置。
  2. 把持部用アーム間の距離を調節する前記調節機構は、ブラケットの両端部に一端が枢着される把持部用アーム間に設けられたネジシャフトと、このネジシャフトの回転によってネジシャフトの軸方向に移動するスライダと、このスライダの側面に一端部が接するバネと、このバネの他端部が接するバネ押えと、このバネ押えの外周に形成されたネジ部に螺合すると共に把持部用アームに対して揺動自在に形成され前記スライダ及びバネを収納するバネボックスとからなることを特徴する請求項1に記載された石英炉芯管の把持搬送装置。
  3. 前記調節機構には、石英炉芯管の把持力を確認するための把持力確認手段が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載された石英炉芯管の把持搬送装置。
  4. 前記調節機構には、石英炉芯管の把持力が一定値以上になることを規制する把持力規制手段が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載された石英炉芯管の把持搬送装置。
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