JP2012193401A - 加熱装置、熱処理装置及び加熱方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】環形状のワークWを載置するワーク支持部110と、ワーク支持部110に載置したワークWを環形状に沿って回転させる回転駆動部30と、ワークWを加熱する加熱部450とを備えた熱処理装置であり、ワーク支持部110は円周方向に配列した複数の回転ローラ112を備え、回転駆動部30は複数の回転ローラ112を回転駆動し、加熱部450は、ワーク支持部110上の加熱位置P3でワークWを誘導加熱する加熱コイル451と、加熱位置P3でワークWに対して加熱コイル451を変位させる変位手段460とを備え、変位手段460はワークWと加熱コイル451との間が所定の距離となるように加熱コイル451を変位させる。
【選択図】図11
Description
ワーク回転方向における加熱位置の上流側に、ワークの表面位置を検出する位置検出部を備え、位置検出部の検出結果に基づいて変位手段が加熱コイルの位置を変位させるのがよい。
好ましくは、加熱部及び変位手段を複数有し、加熱部及び変位手段毎に位置検出部が設けられている。
駆動部は駆動手段と駆動手段の駆動力を複数の回転ローラに伝達するための伝達部とを備え、伝達部は、駆動手段により回転駆動される駆動ギヤと、駆動ギヤと噛合して複数の回転ローラとそれぞれ連結された複数の従動ギヤとを有すると好ましい。
本実施形態では、大型の加熱対象物を焼入れするための旋回型焼入装置の例を用いて説明する。加熱対象物は、直径が1m以上、ここでは3m以上の円環形状を有し、大型の旋回輪や大型の軸受などを構成する内輪及び外輪等である。この加熱対象物の加熱部位は全周で略一定の形状を有する。
熱処理装置10は、図1及び図2に示すように、ワークWを支持する治具100と、ワークWを搬入及び搬出する搬入搬出セクション300と、治具100を吊り下げて搬送する搬送機構200と、治具100に載置されたワークWを回転させつつ加熱する加熱セクション400と、加熱セクション400の下方に設けられた冷却セクション500と、搬入搬出セクション300とは反対側に設けられた段取りセクションとしての部品交換セクション600と、を備える。
治具100は、図3及び図4に示すように、ワークWを載置するワーク支持部110と、ワーク支持部110の中央に設けられた中央構造部130と、中央構造部130へ入力される駆動力をワーク支持部110へ伝達して、ワーク支持部110に載置されたワークWを環形状に沿って回転させる伝達部としての回転駆動機構150とを備える。
搬送用接続手段132及び駆動用接続手段133の各接続位置となる係止孔134及び第1噛み合い部材141は、複数の回転ローラ112上に支持されるワークWの上端縁より上方となるように配置されている。
ギヤボックス151内では、駆動軸152の同一の駆動ギヤ154に対して各従動軸153の従動ギヤ155が噛合している。駆動ギヤ154に対する各従動ギヤ155のギヤ比は全て同一となっている。
この状態で、ワークWを載置した治具100全体を中央構造部130において吊り下げ可能となる。また中央構造部130の駆動用接続手段133から駆動力が入力されると、各回転ローラ112が回転し、ワークWが環形状に沿って回転する。
図1及び図2に示すように、搬入搬出セクション300には、前工程からのワークWを搬入及び搬出するための搬入搬出位置P1と、治具100を搬送機構200と接続及び解除するための吊り下げ位置P2と、が設けられている。搬入搬出セクション300は、搬入架台311と、搬入架台311上に搬入搬出位置P1から吊り下げ位置P2まで略平行に設けられた搬入搬出レール313と、搬入搬出レール313に沿って移動する搬入搬出台車315と、搬入搬出台車315を移動させる搬送駆動部317と、を備える。
搬送機構200は、図1及び図2に示すように、各セクションの上方に配設された搬送レール210と、搬送レール210に沿って移動する搬送ローダ部220とを有する。
フレーム20には、搬入搬出セクション300、加熱及び冷却セクション400,500、部品交換セクション600の上方に略水平に連続して一対の横枠材21が配設されており、一対の横枠材21のそれぞれに搬送レール210が互いに平行となるように設けられている。
横行機構231は、図5及び図6に示すように、横行架台232を一対の搬送レール210上で移動可能に支持する転動輪やスライダー等の横行支持体234と、横行架台232に固設されて回転速度を調整可能なギヤドモータ等からなる横行駆動モータ235と、横行駆動モータ235の出力軸236に接続されて搬送レール210のラック212と噛合するピニオン237とを備える。
各係止具248は、吊り下げ突部247に固定された保持体249と、保持体249に保持されて横方向にスライドする係止ピン251と、係止ピン251を駆動するエアーシリンダ等の係止駆動部252とをそれぞれ備える。図4(b)に示すように、治具100の係止孔134は係止ピン251より大きい略三角形状に形成されており、下側では係止ピン251より広く上側で係止ピン251に対応する幅となっている。
回転駆動手段246は治具100の駆動用接続手段133と上下方向に係脱される。治具100の駆動軸152の第1噛み合い部材141に回転駆動モータ255の出力軸256の第2噛み合い部材142が噛み合うことで、噛み合いクラッチ機構140が構成される。そして噛み合いクラッチ機構140により回転駆動手段246と治具100の駆動用接続手段133が接続された状態で、ワークWを回転させるための回転駆動部30が構成される。
昇降リフタ261は、横行ベース部230の横行支柱233上部に固定されたサーボモータ等からなる昇降駆動モータ265と、昇降駆動モータ265の出力軸266に固定されて回転可能に略鉛直方向に配置されたネジ軸267と、ネジ軸267に螺合してネジ軸267の回動により昇降する昇降プレート268と、この昇降プレート268と昇降ベース部240の昇降支持台242との間を連結して縦方向に配置された4本の昇降連結ロッド271と、を備える。
昇降付勢手段262は、横行架台232に固定された2本のエアー等の流体圧シリンダ277を備え、各流体圧シリンダ277の進退ロッド278が略鉛直方向に配置されて昇降補助台243に固定されている。
昇降ベース部240を上昇するには、ネジ軸267を逆回転させる。このとき流体圧シリンダ277に流体圧を供給することで進退ロッド278により昇降ベース部240を上方へ付勢する。これにより昇降付勢手段262により付勢しつつ昇降リフタ261で昇降ベース部240を上方へ移動させる。
図10(a)に示すように、昇降ベース部240を下降させ、吊り下げ突部247の内側に治具100の接続突部131を挿入する。図10(b)に示すように、昇降ベース部240を所定高さまで下降させ、係止具248と搬送用接続手段132との高さを合わせる。その際、接続突部131の上端を吊り下げ突部247の内側における頂部に当接させることで高さを合せてもよい。
図10(a)に示すように、昇降ベース部240を治具100上方の所定位置から下降させると、図10(b)に示すように、回転駆動モータ255の第2噛み合い部材142が治具100の接続突部131内に挿入され、治具100に設けられた駆動用接続手段133の第1噛み合い部材141と縦方向に噛合する。この状態で、図10(c)に示すように、係止具248と搬送用接続手段132とを横方向に係止すると、昇降ベース部240と治具100の接続突部131とが接続状態となり、第1噛み合い部材141と第2噛み合い部材142との噛合状態が維持される。
図10(c)のように回転駆動手段246と治具100の駆動用接続手段133が接続されることで、図4(a)に示すように、回転駆動手段246の駆動力が回転駆動機構150を介して回転ローラ112に伝達され、回転駆動部30により回転ローラ112が回転駆動可能となる。
加熱セクション400は、図2、図11及び図12に示すように、フレーム20の加熱冷却架台40上に配設されて治具100を所定位置に保持する治具保持機構410と、治具100に載置されたワークWを押さえるワーク押さえ部420と、治具100に載置されたワークWを加熱する加熱部450と、を備える。
治具保持機構410及び加熱部450は、治具100の中心、即ちワークWの回転中心Cに対して周囲に複数設けられている。治具保持機構410は治具100の放射架台111及び回転ローラ112に対応する位置に設けられている。治具保持機構410は全ての放射架台111及び回転ローラ112に対応する位置に設けられていてもよいが、ここでは一部となる複数の放射架台111及び回転ローラ112に対応する位置、具体的には4カ所に略等間隔に設けられている。
治具100の互いに隣接する放射架台111の間隙にワークWの加熱位置P3が設定され、各加熱部450は加熱位置P3に対応するように設けられている。各加熱部450はワークWの回転中心Cに対して周方向に略均等に配設されるのが好適である。
高さ方向位置決め手段412は、図12に示すように、冷却セクション500における水槽510内に揺動自在に設けられて治具100を下方から支持する治具ストッパ413と、加熱冷却架台40のストッパ支柱41に設けられて治具ストッパ413を揺動させるストッパ駆動シリンダ414と、治具ストッパ413とストッパ駆動シリンダ414のロッド415とを連結するリンク416とを備える。ロッド415が横方向に進退すると治具ストッパ413がストッパ支点417を中心に揺動し、支持端418が治具100の支持位置と下方の解放位置の間で変位する。
例えば、加熱コイル451はワークWの周方向の所定領域において、略一定断面のパイプ状、棒状或いは板状のコイル材料を上下に繰り返し蛇行させた形状としてもよい。具体的には、図17(a)に示すように、全長で中空部が連続するように角パイプを接合し、両端に冷却液の入口451b及び出口451cを設け、ワークWと対向する部位が複数の屈曲部451dで屈曲したジグザク形状であってもよい。図17(b)に示すように、ワークWに対向する部位が、断面丸形のパイプを複数の湾曲部451eで湾曲したジグザグ形状であってもよい。
支持ボックス452は、加熱時に加熱コイル451に通電可能であって、加熱コイル451を安定して支持するものであってもよい。
上下駆動機構465は、下架台464に固定されて上下方向に配置された変位ガイドロッド466及び縦変位ネジ軸467と、変位架台42に固定されて変位ガイドロッド466を上下動可能に支持する変位軸受468と、変位架台42に固定されたサーボモータ等からなる上下駆動モータ469と、変位架台42に設けられて上下駆動モータ469の回転により縦変位ネジ軸467を上下動させる連結体471とを備える。
各位置検出部480は、図14に示すように、加熱冷却架台40の位置検出支柱43上に設けられた位置検出台44に装着されている。各位置検出部480は、位置検出支柱43に第1進退機構481を介して装着された径方向位置検出具483と、第2進退機構482を介して装着された軸方向位置検出具484とを備える。径方向位置検出具483と軸方向位置検出具484とは互いに直交方向に配設されている。
径方向位置検出具483はワークWの回転中心Cから放射方向に沿うワークWの表面位置の変化を検出し、軸方向位置検出具484はワークWの回転中心Cの軸線に沿うワークの表面位置の変化を検出する。
図15(a)に示すように、水平変位部463により全ての加熱コイル451をワークWの回転中心Cから離間させ、ワークWが昇降可能な空間を形成する。その際、図12に示す押さえローラ425や図14に示す各位置検出具483,484もワークWの回転中心Cからできるだけ離間させておく。この状態で、図9に示すように、昇降ベース部240を下降させることで、治具100を下降させる。
図15(b)に示すように、治具100上のワークWを加熱セクション400の所定位置に配置した状態で、上下変位部462及び水平変位部463により、各加熱部450の加熱コイル451を移動させて、各加熱位置P3で加熱コイル451をワークWの表面に対向配置する。
例えばワークWの周方向における任意の位置を基準位置とし、接触子488の進退量を測定することでワークWの周方向の各位置における基準位置からの変位量が検出される。ワークWが環状体であるためワークWが1回転することで元の位置にもどる。
冷却セクション500は、図2、図12及び図13に示すように、加熱セクション400の下方に設けられた水槽510と、水槽510内に配置された冷却部としての複数の冷却ジャケット520と、加熱セクション400と共通の複数の案内レール419と、治具100の放射架台111の底部を支持する複数の当接突部525とを備える。
水槽510は冷却液の飛散を防止するように治具100及びワークWを囲んで設けられている。複数の冷却ジャケット520はワークWに対して冷却液を吹き付けるようにワークWの内周側及び外周側に対向して配置され、ワークWの周方向の複数位置に略均等に配設されている。
図15(c)のように、ワークWが冷却セクション500の所定位置に配置された状態で、ワークWを回転させつつ冷却ジャケット520から冷却液を噴射する。これによりワークW全体を均一に冷却することができる。
図1及び図2に示す段取りセクションとしての部品交換セクション600は、加熱セクション400や冷却セクション500の部品を交換する際に使用される。この実施形態では、加熱セクション400の加熱コイル451をワークに応じて交換する例について説明する。
部品交換セクション600は、図1及び図2に示すように、部品交換架台50と、部品交換架台50上に設けられた部品交換レール610と、部品交換レール610上を移動可能な部品交換台車615と、部品交換台車615に載置された部品交換治具620とを備える。
複数の支持アーム621は、加熱セクション400における複数の加熱部450の各支持ボックス452に対応する向きとなるように、接続突部131から放射状に設けられている。各支持アーム621の先端には詳細な図示は省略しているが、加熱コイル451を保持する保持部を備える。
部品交換台車615が吊り下げ位置P5に停止した状態では、部品交換治具620の接続突部131が搬送ローダ部220の昇降ベース部240により接続できる位置に配置される。
その状態で昇降ベース部240を上昇させた後、搬送ローダ部220を加熱セクション400の上部まで移動させる。昇降ベース部240を下降させることで、部品交換治具620に保持された各加熱コイル451を各支持ボックス452に対応する近接位置に配置する。そして各加熱コイル451を各支持ボックス452に装着する。
次に、熱処理装置10を用いてワークWを焼入処理する方法について説明する。
本実施形態の焼入方法では、ワークWに応じて各部を設定する準備工程と、ワークWを搬入して治具100に載置する搬入工程と、ワークWを載置した治具100を搬送する搬送工程と、治具100上のワークWを誘導加熱する加熱工程と、治具100上のワークWを冷却する冷却工程と、焼入れ後のワークWを搬出する搬出工程とを備える。
部品交換セクション600において、部品交換台車615上で部品交換治具620の各支持アーム621にそれぞれ加熱コイル451を保持させる。図16(c)に示すように、搬送機構200の搬送ローダ部220により部品交換治具620を搬送し、部品交換治具620に保持された各加熱コイル451を各加熱部450の支持ボックス452に対応する位置に配置する。その状態で各加熱コイル451を支持ボックス452に装着する。装着後、部品交換治具620は搬送機構200を逆に動作させることで部品交換セクション600に返送する。
搬入搬出セクション300の搬入搬出位置P1において、搬入搬出台車315上に治具100を配置した状態で、治具100にワークWを載置する。図3に示すように、ワークWは治具100の複数の回転ローラ112上に、中央構造部130を囲むと共に、一方の端面を下向きにして載置される。
搬入搬出台車315を吊り下げ位置P2に移動して停止させることで、ワークWが載置された治具100を所定の位置に配置する。
図16(a)に示すように、搬送機構200における搬送ローダ部220の昇降ベース部240を下降させ、図10(a)〜(c)に示すように、搬入搬出セクション300の吊り下げ位置P2に配置された治具100の中央構造部130に、昇降ベース部240の吊り下げ手段245を接続する。
搬送ローダ部220の昇降ベース部240を上昇させた後、図16(b)に示すように、搬送ローダ部220を加熱セクション400上に移動させる。図15(a)に示すように、治具100を下降させて治具100に載置されたワークWを加熱セクション400に配置する。
図15(b)に示すように、変位手段460により各加熱コイル451をワークW表面の各加熱位置P3に所定の間隙で対向配置する。治具100が治具保持機構410により保持された状態で、回転駆動部30により回転ローラ112を回転させ、ワークWを環形状に沿って回転させる。回転駆動部30によりワークWの周速を一定に保ち、位置検出具483,484及び変位手段460によりワークWと各加熱コイル451との間の間隔を一定に保つ。この状態で、全ての加熱コイル451に各支持ボックス452から所定時間給電し、ワークW全周を均一に加熱する。
これによりワークWの焼入処理を終了する。
以上のような熱処理装置10によれば、ワーク支持部110で複数の回転ローラ112にワークWを載置して回転させるので、ワークWを挟持したり固定せずに回転させることができ、ワークWの大きさや形状などの自由度が大きい。そのため加熱コイル451を適宜選択すれば、加熱対象のワークWの大きさ、形状などを容易に変更でき、大きな環形状のワークWであっても加熱可能で汎用性が高い。
よって、簡素な構成で汎用性が高く、大きなワークWでも精度よく加熱可能な熱処理装置10が得られる。
そのため、簡素な構成で、回転駆動手段246の回転により複数の回転ローラ112を均等に回転させることが可能である。よってワークWの回転速度を精度よく安定に調整できる。
加熱対象のワークWは、円形断面の円環形状を有するものに限らず、楕円等の他の形状を有する環形状のワークであっても本発明を適用することは可能である。
ワークWの周方向における複数位置に加熱コイル451を配置して加熱する所謂一発焼入れを行う例について説明したが、加熱コイル451をワークWの周方向における一カ所に配置して加熱する所謂移動焼入れについても、同様に適用可能である。その場合、加熱セクション400では、一つの加熱位置に加熱コイル451及び変位手段460を配置して稼働させればよい。
上記はワークWの表面を焼入れした例であるが、例えばワークWの互いに対向位置の内表面と外表面とに、加熱コイルを配置して加熱するなどにより、ワークWの深部まで加熱してもよい。その場合、内表面に配置される加熱コイルと外表面に配置される加熱コイルとを同一又は別のコイルにより構成でき、両者を同一の変位手段460により位置を調整するように構成してもよい。
上記回転駆動部30は、回転駆動機構150を介して治具100に設けられた複数の回転ローラ112の全てを回転駆動するように構成したが、ワークWを回転駆動できれば複数の回転ローラ112の一部を回転駆動するものであってもよい。
上記では、位置検出部480により検出されたワークWの表面の変位量に基づいてその後の2つの加熱コイル451の位置を調整したが、この数及び位置は適宜変更可能である。
さらにワークWは、軸受に限定されるものではなく、他の用途に使用される環形状のワークであっても本発明を同様に適用可能であり、加熱又は熱処理する部位もワークWの内周面や外周面に限られるものではない。例えばワークWの側面を加熱する場合には、加熱コイル451は、周方向に連続した側面形状に対応した形状のものを使用することができる。その場合、加熱コイル451としては、図18に示すように、ワークWに対向する部位が角パイプからなり、角パイプをワーク内側及び外側の複数の屈曲部451fと、屈曲部451f間に設けられた屈曲部451gとで屈曲させてジグザク形状に形成したものであってもよい。この加熱コイル451では、回転中心Cから遠い部位における周方向の長さが回転中心Wから近い部位における周方向の長さに比べて長く構成されていてもよい。
このようにすれば、回転ローラ112とワークWとの間で滑りが生じ、回転駆動部30の速度と実際のワークWの回転速度とにズレが生じる場合でも、精度よく加熱コイル451とワークWとの間隙を一定に保つことができる。
C 回転中心
P1 搬入搬出位置
P2 吊り下げ位置
P3 加熱位置
P4 段取り位置
P5 吊り下げ位置
10 熱処理装置(加熱装置)
20 フレーム
21 横枠材
30 回転駆動部
40 加熱冷却架台
41 ストッパ支柱
42 変位架台
43 位置検出支柱
44 位置検出台
50 部品交換架台
100 治具
110 ワーク支持部
111 放射架台
112 回転ローラ
113 芯材
114 円筒材
115 耐熱性軸受
121 ワーク位置合わせローラ(ワーク位置合わせ手段)
123 底部位置決め孔
125 カムフォロア
130 中央構造部
131 接続突部
132 搬送用接続手段
133 駆動用接続手段
134 係止孔
140 噛み合いクラッチ機構
141 第1噛み合い部材
142 第2噛み合い部材
150 回転駆動機構(伝達部)
151 ギヤボックス
152 駆動軸
153 従動軸
154 駆動ギヤ
155 従動ギヤ
156 ユニバーサルジョイント
200 搬送機構
210 搬送レール
212 ラック
213 レール用ストッパ
220 搬送ローダ部
230 横行ベース部
231 横行機構
232 横行架台
233 横行支柱
234 横行支持体
235 横行駆動モータ
236 出力軸
237 ピニオン
240 昇降ベース部
242 昇降支持台
243 昇降補助台
245 吊り下げ手段
246 回転駆動手段
247 吊り下げ突部
248 係止具
249 保持体
251 係止ピン
255 回転駆動モータ
256 出力軸
257 噛み合い付勢手段
260 昇降機構
261 昇降リフタ
262 昇降付勢手段
263 昇降ガイド部
265 昇降駆動モータ
266 出力軸
267 ネジ軸
268 昇降プレート
271 昇降連結ロッド
273 連結プレート
274 昇降ガイドロッド
275 昇降軸受
277 流体圧シリンダ
278 進退ロッド
279 位置検出センサ
300 搬入搬出セクション
311 搬入架台
313 搬入搬出レール
315 搬入搬出台車
317 搬送駆動部
320 治具支持構造
321 嵌合突起
323 中央支持台
325 先端支持台
327 位置決め凹部
400 加熱セクション
410 治具保持機構
411 周方向位置決め手段
412 高さ方向位置決め手段
413 治具ストッパ
414 ストッパ駆動シリンダ
415 ロッド
416 リンク
417 ストッパ支点
418 支持端
419 案内レール
419a 案内溝
420 ワーク押さえ部
421 揺動台
422 押圧駆動部
424 進退駆動部
425 押さえローラ
426 揺動支点
427 速度検出部
428 進退ロッド
429 押さえブラケット
431 回動軸
432 ローラブラケット
450 加熱部
451 加熱コイル
452 支持ボックス
460 変位手段
461 位置調整ハンドル
462 上下変位部
463 水平変位部
464 下架台
465 上下駆動機構
466 変位ガイドロッド
467 縦変位ネジ軸
468 変位軸受
469 上下駆動モータ
471 連結体
472 第1変位レール
473 上架台
474 第1変位駆動機構
475 第2変位レール
476 第2変位駆動機構
477 変位駆動モータ
478 横変位ネジ軸
479 変位突部
480 位置検出部
481 第1進退機構
482 第2進退機構
483 径方向位置検出具
484 軸方向位置検出具
485 進退用駆動手段
486 ロッド
487 ガイドロッド
488 接触子
489 変化量検出部
500 冷却セクション
510 水槽
520 冷却ジャケット
525 当接突部
600 部品交換セクション(段取りセクション)
610 部品交換レール
615 部品交換台車
620 部品交換治具(段取り用治具)
621 支持アーム
Claims (7)
- 環形状のワークを載置するワーク支持部と、該ワーク支持部に載置された上記ワークを上記環形状に沿って回転させる回転駆動部と、上記ワークを加熱する加熱部とを備えた加熱装置であって、
上記ワーク支持部は周方向に配列した複数の回転ローラを備え、
上記回転駆動部は上記複数の回転ローラを回転駆動し、
上記加熱部は、上記ワーク支持部上の加熱位置で上記ワークを誘導加熱する加熱コイルと、上記加熱位置で上記ワークに対して上記加熱コイルを変位させる変位手段とを備え、該変位手段は上記ワークと上記加熱コイルとの間が所定の距離となるように上記加熱コイルを変位させる、加熱装置。 - 互いに隣接する前記回転ローラ間に前記加熱位置が設けられている、請求項1に記載の加熱装置。
- 前記ワーク回転方向における前記加熱位置の上流側に上記ワークの表面位置を検出する位置検出部を備え、上記位置検出部の検出結果に基づいて前記変位手段が前記加熱コイルの位置を変位させる、請求項1又は2に記載の加熱装置。
- 前記加熱部及び前記変位手段を複数有し、該加熱部及び該変位手段毎に前記位置検出部が設けられている、請求項3に記載の加熱装置。
- 前記回転駆動部は駆動手段と該駆動手段の駆動力を複数の前記回転ローラに伝達するための回転駆動機構とを備え、該回転駆動機構は、上記駆動手段により回転駆動される駆動ギヤと、駆動ギヤと噛合して上記複数の回転ローラとそれぞれ連結された複数の従動ギヤとを有する、請求項1乃至4の何れかに記載の加熱装置。
- 請求項5に記載の加熱装置からなり、前記加熱部で加熱された前記ワークを冷却する冷却部を備え、前記駆動手段は上記ワークより上方に配置されている、熱処理装置。
- 環形状のワークを周方向に配列した複数の回転ローラ上に載置し、
加熱位置に配置された上記ワークと加熱コイルとを対向させ、該ワークと加熱コイルとが所定の相対位置となるように上記加熱コイルを変位させ且つ上記回転ローラを回転駆動することで上記ワークを上記環形状に沿って回転させて、上記ワークを誘導加熱する、加熱方法。
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