JP3864775B2 - トロリ線の異常検出方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トロリ線の摩耗や温度上昇等の異常を検出する方法に係り、特に、摩耗や伸びの早期検出ができ、更に、長手方向の異常位置が検出でき、しかも低コストなトロリ線の異常検出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パンタグラフ等を介して電車に給電を行うために、トロリ線が架設される。
【0003】
従来、架設されているトロリ線の摩耗による断面積減少を観察するために、レーザ等を用いた検出装置を検査用車両に据え付け、この検査用車両を深夜等の列車運行がない時に走行させ、上記の検出装置によりトロリ線の摩耗状況を観察している。
【0004】
また、図3に示されるように、トロリ線の本体内部にトロリ線本体とは絶縁された検知線を挿入し、トロリ線本体の摩耗が検知線まで達すると検知線が断線することにより、摩耗が限界に達したことを検出する方法も知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
レーザ等を用いた検出装置は、深夜等の電気車の運行がないときにしか検査ができないため、昼間の電気車の運行中に発生した異常摩耗を検出することはできない。
【0006】
一方、検知線入りトロリ線は、検知線が異常をきたす摩耗限界に達しなければ異常を検知することができない。このため、摩耗限界に達した時点で交換用トロリ線を準備して交換工事計画を立案するため、その異常が進行している場合に、交換が間に合わず架線使用中にトロリ線が断線事故に至る可能性がある。
【0007】
さらに、トロリ線は、過温度上昇によって引張り強度が低下し局部的に伸びが発生し、この伸びが進行すると断線に至る。この断線に至るまでの伸びは急激に進行する。しかし、検知線入りトロリ線は、検知線が断線しなければ異常を検出することができない。従って、仮にトロリ線の伸びによる検知線の断線を検出しても、トロリ線の交換が間に合わず架線使用中にトロリ線が断線事故に至る可能性がある。このように、過温度上昇によって起こる引張り強度低下によるトロリ線の断線を予知することは、従来技術では難しい。
【0008】
また、従来の検知線入りトロリ線は、架線の長手方向のどの位置で異常が起きているか検知することができないため、異常信号が出て、その異常位置を確認する場合、トロリ線の架線区間全長を確認しなければならず、その確認作業に手間がかかる。
【0009】
また、検知線入りトロリ線は、検知線をトロリ線全長に亘ってトロリ線本体内部の所定の位置に挿入して製作するため、加工が難しく、トロリ線本体のコストが高くなるという問題がある。
【0010】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、摩耗や伸びの早期検出ができ、更に、長手方向の異常位置が検出でき、しかも低コストなトロリ線の異常検出方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、電車通過時のトロリ線の長手方向の複数箇所で固有振動数を検出し、前記固有振動数をあらかじめ設定された異常値と比較することにより、トロリ線の断面積の局部的な変化やトロリ線の局部的な引張り強度の低下を検知できるようにしたものである。
【0012】
さらに、電車通過時のトロリ線の長手方向の複数箇所で固有振動数を検出し、前記固有振動数をあらかじめ設定された異常値と比較することにより、トロリ線の断面積の局部的な変化やトロリ線の局部的な引張り強度の低下を検知できるようにしたことを特徴とするトロリ線の異常検出方法であって、トロリ線の長手方向に任意の間隔で複数箇所に振動検出センサを設置し、前記振動検出センサが検出する信号から振動特性解析器において固有振動数を求めた後、コンピュータにおいて、あらかじめ設定されている異常値と振動の測定値とを比較することにより、固有振動数が異常値に変化したときをトロリ線の異常と判定するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0014】
図1に示されるように、本発明の方法を実施するトロリ線異常検出装置は、架線されているトロリ線3の振動が伝わる場所、例えば、吊具4にトロリ線3の振動を検出する検出センサ5が設置され、この振動検出センサ5が振動特性解析器6に接続されている。振動特性解析器6は、測定値から振動の異常を解析する手段であるコンピュータ7に接続されている。
【0015】
振動検出センサ5は、トロリ線3の長手方向に任意の間隔で複数箇所に設置されており、それぞれの振動検出センサ5が振動特性解析器6に接続されている。振動特性解析器6は、振動検出センサ5が検出する振動の信号から振動数を求めることができる。コンピュータ7は、振動数の測定値に対して、例えば、予め設定されている異常値と比較することにより、振動数が異常値に変化したとき、トロリ線3の異常と判定し、警報を出力するようになっている。
【0016】
図2に示されるように、トロリ線3は銅又は銅合金からなるトロリ線本体のみで構成されており、トロリ線本体内部に特別な加工を施したものではない。
【0017】
以下、トロリ線異常検出の具体的動作を説明する。
【0018】
振動検出センサ5は、昼間の電気車の運行中においても、常時、トロリ線の振動を検出している。振動特性解析器6は、振動検出センサ5が検出する振動の信号から振動数を求めて、常時、コンピュータ7に振動数を知らせている。
【0019】
ここで、摩耗によってトロリ線3の断面積が変化すると、トロリ線3の固有振動数が変化し、電車の通過等によってトロリ線3に発生する振動数が変化する。従って、振動数が変化したことから断面積が変化したことが判る。振動数に対して予め異常値を設定しておき、常時、測定値を異常値と比較することにより、トロリ線3の振動数が異常値になったことを以て、トロリ線3が摩耗したと判断することができる。即ち、トロリ線3の異常(摩耗)を検出することができる。
【0020】
また、トロリ線の温度上昇によって引張り強度が変化すると、トロリ線3の固有振動数が変化し、電車の通過等によってトロリ線3に発生する振動数が変化する。従って、振動数が変化したことから温度が変化したことが判る。振動数に対して予め異常値を設定しておき、常時、測定値を異常値と比較することにより、トロリ線3の振動数が異常値になったことを以て、トロリ線3が過温度上昇したと判断することができる。即ち、トロリ線3の異常(過温度上昇)を検出することができる。
【0021】
そこで、トロリ線3の各種の異常現象(摩耗、過温度上昇など)における振動数の変化(異常値)を予め実験により測定しておき、その異常値をコンピュータ7のメモリに記憶しておく。コンピュータ7には、測定値を異常値と比較して異常を検出するアルゴリズムを組み込んでおく。
【0022】
コンピュータ7は、振動特性解析器6から常時知らされている振動数に上記アルゴリズムを適用することでトロリ線3の異常を検出し、警報を出力する。
【0023】
トロリ線3の長手方向の局部において、異常摩耗による断面積の局部的変化或いは過温度上昇による引張り強度の局部的低下が起こると、トロリ線3の固有振動数が局部的に変化し、電車の通過等によってトロリ線3に発生する振動数が局部的に変化する。このトロリ線3の長手方向における振動数の局部的な変化は、トロリ線3の長手方向の複数箇所で振動数を検出することにより、位置を特定して検出することができる。即ち、コンピュータ7は、複数の振動検出センサ5を介して検出された各設置箇所の振動数を予め実験により設定した異常値と比較して異常を検出し、異常が検出された振動検出センサ5の設置箇所を異常発生位置として警報と共に出力する。
【0024】
コンピュータ7に設定する異常値を従来技術において検知線が異常をきたす摩耗限界よりも少ない摩耗に相当させておけば、従来技術よりも摩耗の少ない早期に検出を図ることができる。これにより、トロリ線3が摩耗限界に達するより以前に交換用トロリ線を準備して交換工事計画を立案することができ、架線使用中の断線事故に至る以前に交換を済ませることができる。
【0025】
以上説明したように、本発明により、振動検出センサ5と振動解析手段とを用いて、従来から行われているトロリ線の異常検出項目を満たすことができるのは勿論、従来は困難であった検知線断線以前の摩耗異常や過温度上昇による伸び異常をも検出することが可能となる。さらに、本発明では、トロリ線の長手方向における異常位置の検出も可能となる。
【0026】
そして、本発明では、トロリ線内部に特殊な加工を施すことなく、簡素なトロリ線を使用することができるので、トロリ線異常検出装置を安価に構成することができると共に、架線自体のコストを削減することができる。
【0027】
本実施の形態では、振動数によりトロリ線の異常を検出しているが、その他の振動特性で異常を検出することもできる。その振動特性には、例えば、振幅、伝播速度、減衰、周期などがある。
【0028】
【発明の効果】
本発明は次の如き優れた効果を発揮する。
【0029】
(1)摩耗異常や過温度上昇による伸び異常を早期に検出することができる。
【0030】
(2)検知線等のない簡素なトロリ線を使用することができ、コストが低減できる。
【0031】
(3)トロリ線の長手方向における異常位置が検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すトロリ線異常検出装置の構成図である。
【図2】トロリ線の断面図である。
【図3】検知線入りトロリ線の断面図である。
【符号の説明】
3 トロリ線
4 吊具
5 振動検出センサ
6 振動特性解析器
7 コンピュータ

Claims (2)

  1. 電車通過時のトロリ線の長手方向の複数箇所で固有振動数を検出し、前記固有振動数をあらかじめ設定された異常値と比較することにより、トロリ線の断面積の局部的な変化やトロリ線の局部的な引張り強度の低下を検知できるようにしたことを特徴とするトロリ線の異常検出方法。
  2. 電車通過時のトロリ線の長手方向の複数箇所で固有振動数を検出し、前記固有振動数をあらかじめ設定された異常値と比較することにより、トロリ線の断面積の局部的な変化やトロリ線の局部的な引張り強度の低下を検知できるようにしたことを特徴とするトロリ線の異常検出方法であって、トロリ線の長手方向に任意の間隔で複数箇所に振動検出センサを設置し、前記振動検出センサが検出する信号から振動特性解析器において固有振動数を求めた後、コンピュータにおいて、あらかじめ設定されている異常値と振動の測定値とを比較することにより、固有振動数が異常値に変化したときをトロリ線の異常と判定する請求項1記載のトロリ線の異常検出方法。
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