JP2004322745A - トロリ線摩耗検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電車の走行中にもリアルタイムでトロリ線の摩耗の検出を行い、摩耗限界への到達のみならずその予兆をも検出可能とするとともに、その位置を標定することの出来る、トロリ線摩耗検出方法を提供する。
【解決手段】トロリ線10の断面の所定位置に長手方向に連続して内蔵した少なくとも1本の検知光ファイバ12に、OTDR22よりパルス光を入射し、このパルス光による後方散乱光をOTDR22で測定することにより、前記検知光ファイバ12の異常を検出し、トロリ線10の摩耗の摩耗限度への到達およびその予兆およびその位置を検出するようにしたものである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トロリ線に検知線として内蔵した光ファイバを利用してトロリ線の摩耗を検出する方法に係り、特に光ファイバの異常によりトロリ線の摩耗限度への到達およびその予兆を検出することができるトロリ線摩耗検出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のトロリ線摩耗検出方法について図6により説明する。
【0003】
図6に示すようにトロリ線50は、導体51aを絶縁体51bによりトロリ線本体50aとは電気的に絶縁した検知線51を2本内蔵することにより構成されている。
【0004】
トロリ線50が電車のパンタグラフの摺動により摩耗し、摩耗量が摩耗限界に達した時には、トロリ線本体50aの所定の位置に内蔵された検知線51が断線、または検知線51の絶縁体51bが摩耗し検知線51の導体51aがトロリ線本体50aと接触する(以下、摩耗接触という)ことにより摩耗検出を行うものである。
【0005】
図7〜図10は、従来のトロリ線の摩耗検知方法を示したものである。
【0006】
図7において、トロリ線本体50aの始端側には、トロリ線50の摩耗検出を行う検出装置52が設けられており、検出装置52内ではトロリ線本体50aとそれぞれの検知線51の間に直流電源53が接続されている。
【0007】
トロリ線本体50aの終端側は相互に接続されており、検出装置52からみると検知線51、51はトロリ線本体50aと絶縁されてループ状に構成されている。
【0008】
そして、検出装置52の内部には片方の検知線51とトロリ線本体50aとの間にリレーB55が設けられ、トロリ線本体50aと直流電源53との間にリレーA54が設けられており、判定部60により、これらのリレーA54、リレーB55を駆動させることが可能である。
【0009】
また、それぞれの検知線51、51には電流検出用の検知抵抗56、56を備えており、ここに流れる電流I1、I2を判定部60で検出できる構成となっている。
【0010】
本トロリ線摩耗検出方法について、まず正常時の状態について説明する。
【0011】
図7のようにリレーA54を閉じ、リレーB55は開とする。正常時には、両検知線51,51の検知抵抗56、56には電流は流れない(I1=0、I2=0)。
【0012】
次に図8に示すようにリレーA54を開とし、リレーB55を閉とする。正常時には、図のように両検知線にI1、I2の電流が流れる。
【0013】
次にトロリ線が摩耗し、内部の検知線が断線または検知線内部の導体がトロリ線と接触した場合について説明する。
【0014】
図9のようにリレーA54は閉じ、リレーB55は開とする。検知線51がトロリ線と電気的に接触した状態では、接触点57を通じてI1、I2の電流が流れる。
【0015】
次にリレーA54を開とし、リレーB55を閉じると、検知線51が断線した状態では、リレーBと接続されている検知線51の検知抵抗56のみに電流I2が流れる。
【0016】
以上のようにそれぞれの検知抵抗56、56に流れる電流により、図10に示すように、トロリ線50内の検知線51、51の断線あるいはトロリ線本体50aとの接触を知ることにより、トロリ線10の摩耗の摩耗限界への到達を検出することが可能となる。
【0017】
この判定方法を表1にまとめる。
【0018】
【表1】
Figure 2004322745
【0019】
以上のようにしてリレーAとリレーBを交互に動作させ、そのときに検知抵抗に流れる電流のあり、摩耗接触あり及び検知線断線ありと検出することが可能となり、この場合にトロリ線が摩耗限界に到達したと判定することが可能となる。
【0020】
【特許文献1】
特開2000−272382号公報
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の検出方法には以下に示すような問題点があった。
【0022】
トロリ線には電車走行の際に列車電流が流れる。トロリ線内の列車電流分布は一様ではなく、また、トロリ線内の2本の検知線の位置は製造上、完全に対称とはならない。このため、ループ状に構成された検知線内にはトロリ線に流れる列車電流に起因する循環電流が流れ、この電流を検出抵抗にて検出してしまうと誤検出の原因となる。
【0023】
また、トロリ線本体と何れかの検知線が摩耗接触した状態で、トロリ線に列車電流が流れた場合、以下に示す電圧が検出装置に印加される。
【0024】
V=It・Rt・L
ここでV :発生電圧
It:列車電流
Rt:トロリ線の単位長あたりの抵抗
L :検出装置から摩耗接触点の距離
この電圧は、検出装置から最遠端で摩耗接触した場合に最大となり、これに耐える電源装置あるいは保護装置はコスト、大きさ等において非現実的である。
【0025】
係る問題点を解決すべく、別の従来例として特許文献1が提案されている。
【0026】
この要点としては、図11に示すようにトロリ線50に列車電流が流れる時間帯においては、リレー58、59を介してトロリ線本体50aとそれぞれの検知線51、51を短絡し、循環電流及び摩耗接触による過電圧から検出装置を保護するようにしたものである。
【0027】
故に従来の検出方法は、本質的にトロリ線に列車電流の流れる電車の営業時間中は、トロリ線の摩耗の検出が出来ず、列車電流の流れない、き電停止中の夜間のみに摩耗発生有無の検出を行うものである。
【0028】
このことは、実際に電車の走行している営業時間中にトロリ線に急激な摩耗の進展があっても、それを検出することが出来ず、最悪の場合にはトロリ線の断線等の事故に至る危険性を有することを意味した。
【0029】
そこで、本発明の目的は、上記実情に鑑み、電車の走行中にもリアルタイムでトロリ線の摩耗の検出を行い、摩耗限界への到達のみならずその予兆をも検出可能とするとともに、その位置を標定することの出来る、トロリ線摩耗検出方法を提供することである。
【0030】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、トロリ線の断面の所定位置に長手方向に連続して少なくとも1本の検知光ファイバを内蔵し、その検知光ファイバの異常を検出することにより、トロリ線の摩耗の摩耗限度への到達およびその予兆およびそれらの位置を検出するようにしたトロリ線摩耗検出方法である。
【0031】
請求項2の発明は、トロリ線の断面の所定位置に長手方向に連続して内蔵した少なくとも1本の検知光ファイバに、パルス光を入射し、このパルス光による後方散乱光を測定することにより、前記検知光ファイバの異常を検出し、トロリ線の摩耗の摩耗限度への到達およびその予兆およびその位置を検出するようにしたトロリ線摩耗検出方法である。
【0032】
請求項3の発明は、トロリ線の断面の所定位置に長手方向に連続して2本の検知光ファイバを内蔵し、トロリ線の終端部において前記検知光ファイバを接続すると共に、始端側からパルス光を入射しこのパルス光による後方散乱光を測定することにより、前記検知光ファイバの異常を検出し、トロリ線の摩耗の摩耗限度への到達およびその予兆およびそれらの位置を検出するようにしたトロリ線摩耗検出方法である。
【0033】
請求項4の発明は、検知光ファイバの入射端に戻ってくる後方散乱光について、正常時の値を基準値とし、以後測定データを基準値と比較し、基準値と測定値との差分が所定のしきい値を超えた場合に、その位置で光ファイバに異常が発生したと判定する請求項2、3記載のトロリ線摩耗検出方法である。
【0034】
請求項5の発明は、トロリ線に内蔵した複数の光ファイバのうち、通常時はこのうちの1本の端部よりパルス光を入射することにより異常の監視を行い、異常を検出した場合に他の検知光ファイバの端部からもパルス光を入射して監視を行う請求項3、4記載のトロリ線摩耗検出方法である。
【0035】
請求項6の発明は、光スイッチにより監視系統を切り替え、1組の測定系により複数のトロリ線の摩耗監視を行う請求項1〜5記載の摩耗検出方法である。
【0036】
請求項7の発明は、検知光ファイバが、光スイッチを介して光ファイバアナライザに接続され、光ファイバアナライザから光スイッチを介してパルス光が検知光ファイバに入射され、光スイッチ、光ファイバアナライザで検出された後方散乱光のデータを、パソコンなどからなる制御判定部で標定して異常を判定する請求項1〜6記載のトロリ線摩耗検出方法である。
【0037】
請求項8の発明は、検知光ファイバには、光スイッチ、光アイソレータを介して発光回路と受光回路が接続され、発光回路からの光を検知光ファイバに入射し、その検知光ファイバからの光を光アイソレータを介して受光回路で検出し、その受光回路の検出値から判定制御回路で断線異常を判定する請求項1記載のトロリ線摩耗検出方法である。
【0038】
本発明の要点は、トロリ線の摩耗限度に対応する位置に検知光ファイバを内蔵し、トロリ線の始端側に検出装置を設け、検知光ファイバを検出装置に接続する一方、トロリ線の終端側では、それぞれの検知光ファイバを互いに接続しループ状に構成するとともに、検出装置は、光スイッチを介して光ファイバアナライザ(OTDR)を有し、OTDRから検知光ファイバへパルス光を入射し、このパルス光による後方散乱光をOTDRで受光し、この結果をもとに判定制御回路により検知光ファイバの断線を検出することにより、トロリ線の摩耗限界への到達、またはその予兆と位置を検出することにある。
【0039】
検知光ファイバの状態の判定は、正常時のデータを基準値として記憶しておき、毎回の測定値を基準値と比較することにより行う。
【0040】
発光回路からのパルス光の入射は、通常、ループ状に構成した検知光ファイバの片端のみから行い、異常が発生した場合には反対側からもパルス光を入射して判定を行う。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0042】
先ず、図1により、トロリ線摩耗検出方法に用いるトロリ線10を説明する。
【0043】
図1において、トロリ線10は、導体で形成されたトロリ線本体10a内には2本の検知光ファイバ12、12がトロリ線10の摩耗限度に対応する位置に内蔵されて形成される。
【0044】
図2は、トロリ線10の検知光ファイバ12、12に接続する検出装置20を示したものである。
【0045】
先ず、トロリ線10の始端側には光ファイバ貫通碍子14を介して検出装置20が接続され、トロリ線10の終端側は、それぞれの検知光ファイバ12、12同士が接続され検出装置20から見てループ状13に構成されている。
【0046】
検出装置20は、光スイッチ21、光ファイバアナライザ(以下、OTDRと称す)22、パソコン23からなり、2本の検知光ファイバ12,12は光スイッチ21を介してOTDR22と接続され、OTDR22からのデータをパソコン23に取り込めるようになっている。
【0047】
以下に検出方法について詳細に説明する。
【0048】
測定時には、トロリ線10内の一方の検知光ファイバ12の始端より光スイッチ21を介してOTDR22からのパルス光を入射する。
【0049】
検知光ファイバ12内部の屈折率は均一ではないため、検知光ファイバ12の長手方向の各部から入射されたパルス光と同じ波長の後方散乱光がOTDR22側に戻ってくる。
【0050】
検知光ファイバ12内を伝搬する光の速度は既知であるので、後方散乱光が戻ってくる時間から距離が算出でき、この後方散乱光のレベルを各サンプリング距離でのデータとして測定することにより検知光ファイバ12の健全性を監視することが可能なのがOTDR22である。
【0051】
正常時には、各サンプリング距離での後方散乱光のレベルは、図3のような距離に応じた基準値レベルの基準線mとなっているとする。
【0052】
トロリ線10がパンタグラフによる摺動により摩耗し、その摩耗が検知光ファイバ12の直下まで進行してくると、パンタグラフの押し上げ力、あるいはトロリ線10の変形などにより検知光ファイバ12に応力が加わるようになる。
【0053】
これにより検知光ファイバ12の損失が増大し、戻ってくる後方散乱光は基準値より減衰することとなる。更に摩耗が進行すると、ついには検知光ファイバが断線し、後方散乱光は断線位置から先は戻って来なくなる。
【0054】
これらの状態は、初めに正常時の基準線mを記憶しておき、毎回の測定時に基準線mの各距離における基準値と測定値と比較を行う。
【0055】
この際、基準値と測定値との差に段階的にしきい値を設けておけば、摩耗注意、摩耗警告、摩耗限度到達などの警報を段階的に発生させる予兆を行うことが可能となる。
【0056】
すなわち、距離x0から距離x1間で、測定値と基準線mの基準値との差分ΔLがあり、その差分ΔLが、
ΔL>注意しきい値であれば、摩耗注意を、
ΔL>警告しきい値であれば、摩耗警告を、
ΔL>断線しきい値であれば、摩耗限度到達
として、図2に示したパソコン23のディスプレイで表示する。
【0057】
この摩耗注意、摩耗警告、摩耗限度到達は、実際のトロリ線に応じて設定するが、これらの値は、
断線しきい値(摩耗限度到達)>警告しきい値(摩耗警告)>注意しきい値
とする。
【0058】
また、これら測定データの経時変化を記録しておき、その変化値の変化から摩耗断線を予兆することも可能である。
【0059】
上述してきた判定は、正常時には、一方の検知光ファイバ12から測定を行うが、検知光ファイバ12のどこかに断線などの異常が発生した場合には、OTDR22による測定では異常点以降の測定が困難となる可能性があり、また断線した場合には断線部以降の測定は不可能となる。そこで異常の発生時には、光スイッチ21を切り替えて、他方の検知光ファイバ12からの測定を行う。これにより、先の異常位置の標定に正確さを増すことが出来るとともに、最大2ヶ所までの断線の検出が可能となる。
【0060】
次に、実際の運用システム例を図4により説明する。
【0061】
本実施形態では、摩耗検知装置を中心として東京方の上下線のトロリ線10T、大阪方の上下線のトロリ線10K、き電区分のために設けられる中間セクションの上下線トロリ線10Nの合計6系統のトロリ線10の監視を行う構成である。
【0062】
検知光ファイバ12としては、各トロリ線10に2本づつ挿入されているので合計12本となり、これをそれぞれ光ファイバ貫通碍子14にて検出装置20に接続する。
【0063】
この検出装置20は、OTDR22と、パソコン23と。光スイッチとして12チャンネルの光スイッチ21aを用い、この光スイッチ21aを切り換えることにより、各トロリ線10の監視が可能となる。
【0064】
上述の実施の形態では、トロリ線10に検知光ファイバ12を内蔵し、これをOTDRを用いて、後方散乱光を測定する形態について説明してきたが、OTDRを用いなくとも、検知光ファイバ12の断線は容易に検出できる。この形態を図5により説明する。
【0065】
図5に示すように、検知光ファイバ12、12は、光ファイバ貫通碍子14にて検出装置20に接続される。この検出装置20は、検知光ファイバ12、12を切り換える光スイッチ21、光を方向によって分離する光アイソレータ24、光アイソレータ24、光スイッチ21を介して検知光ファイバ12にパルス光等を入射する発光回路25、光アイソレータ24で分離された反射光を受光する受光回路26、発光回路25を駆動制御すると共に受光回路26の受光量から断線の有無を検出する制御判定回路27から構成される。
【0066】
この図5の実施の形態においては、制御判定回路27が発光回路25を駆動制御し、発光回路25から光スイッチ21にて検知光ファイバ12に光パルスが入力される。トロリ線10が摩耗し、検知光ファイバ12に断線があれば、その端面より検出装置20側に反射光が戻ってくるため、その反射光を受光回路26が検視する。この際、制御判定回路27は、光パルスの発射から受光までの時間を計測することで、断線位置を判定することができ、また光スイッチ21を切り換えて他方の検知光ファイバ12に光パルスを入射させることで、その断線位置をさらに確認することができる。
【0067】
なお、パソコンも専用の制御判定回路に置き換えることが可能である。
【0068】
以上の実施の形態では、トロリ線10に2本の検知光ファイバ12、12を内蔵させ、これらを検出装置20からみてループ状13に構成した例について説明してきたが、簡素化のためにトロリ線10に内蔵する検知光ファイバ12を1本とし、片端のみからの測定としても検出できることは勿論である。この場合、摩耗点が1点のみになるということ以外は、初期の目的を達成可能なのは、言うまでもない。
【0069】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、電気的なノイズの影響を受けない検知光ファイバの状態変化により摩耗を検出するので、トロリ線が課電中の営業時間中においても常時摩耗の監視が可能となるとともに、摩耗限度へ至る予兆が検出可能となることで、電車運転に対する安全性が飛躍的に高まる。また、検知光ファイバへパルス光を入射し、これによる後方散乱光により検知光ファイバの異常を判定するため、異常位置の正確な標定が可能となり、保守における合理化を図ることが可能である。加えて、光スイッチを用いることにより、1台の検出装置によって複数の系統のトロリ線の監視を行うことが可能となり、経済的にも優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における検知光ファイバ内蔵型トロリ線の断面図である。
【図2】本発明の一実施の形態を示す構成図である。
【図3】本発明における光ファイバ異常の判定方法を説明する図である。
【図4】本発明における別の実施の形態を示す構成図である。
【図5】本発明におけるさらに別の実施の形態を示す構成図である。
【図6】従来の検知線内蔵型トロリ線の断面図である。
【図7】従来のトロリ線摩耗検出装置の正常時の状態を示す図である。
【図8】同じく従来のトロリ線摩耗検出装置の正常時の状態を示す図である。
【図9】従来のトロリ線摩耗検出装置の摩耗接触時の状態を示す図である。
【図10】従来のトロリ線摩耗検出装置の検知線断線時の状態を示す図である。
【図11】従来のトロリ線摩耗検出装置の別の例を示す図である。
【符号の説明】
10 トロリ線
12 検知光ファイバ
20 検出装置
21 光スイッチ
22 OTDR(光ファイバアナライザ)

Claims (8)

  1. トロリ線の断面の所定位置に長手方向に連続して少なくとも1本の検知光ファイバを内蔵し、その検知光ファイバの異常を検出することにより、トロリ線の摩耗の摩耗限度への到達およびその予兆およびそれらの位置を検出することを特徴とするトロリ線摩耗検出方法。
  2. トロリ線の断面の所定位置に長手方向に連続して内蔵した少なくとも1本の検知光ファイバに、パルス光を入射し、このパルス光による後方散乱光を測定することにより、前記検知光ファイバの異常を検出し、トロリ線の摩耗の摩耗限度への到達およびその予兆およびその位置を検出することを特徴とするトロリ線摩耗検出方法。
  3. トロリ線の断面の所定位置に長手方向に連続して2本の検知光ファイバを内蔵し、トロリ線の終端部において前記検知光ファイバを接続すると共に、始端側からパルス光を入射しこのパルス光による後方散乱光を測定することにより、前記検知光ファイバの異常を検出し、トロリ線の摩耗の摩耗限度への到達およびその予兆およびそれらの位置を検出することを特徴とするトロリ線摩耗検出方法。
  4. 検知光ファイバの入射端に戻ってくる後方散乱光について、正常時の値を基準値とし、以後測定データを基準値と比較し、基準値と測定値との差分が所定のしきい値を超えた場合に、その位置で光ファイバに異常が発生したと判定する請求項2、3記載のトロリ線摩耗検出方法。
  5. トロリ線に内蔵した複数の光ファイバのうち、通常時はこのうちの1本の端部よりパルス光を入射することにより異常の監視を行い、異常を検出した場合に他の検知光ファイバの端部からもパルス光を入射して監視を行う請求項3、4記載のトロリ線摩耗検出方法。
  6. 光スイッチにより監視系統を切り替え、1組の測定系により複数のトロリ線の摩耗監視を行う請求項1〜5記載のトロリ線摩耗検出方法。
  7. 検知光ファイバが、光スイッチを介して光ファイバアナライザに接続され、光ファイバアナライザから光スイッチを介してパルス光が検知光ファイバに入射され、光スイッチ、光ファイバアナライザで検出された後方散乱光のデータを、パソコンなどからなる制御判定部で標定して異常を判定する請求項1〜6記載のトロリ線摩耗検出方法。
  8. 検知光ファイバには、光スイッチ、光アイソレータを介して発光回路と受光回路が接続され、発光回路からの光を検知光ファイバに入射し、その検知光ファイバからの光を光アイソレータを介して受光回路で検出し、その受光回路の検出値から判定制御回路で断線異常を判定する請求項1記載のトロリ線摩耗検出方法。
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