JP3863815B2 - 光合分波器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、波長多重された光信号を合分波する光合分波器に関し、より詳細には、1つ以上の入力導波路と2つ以上の出力導波路とを有する前段の光フィルタの少なくとも2つの出力導波路に、それぞれ1つ以上の光フィルタが多段に接続された光合分波器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のインターネットの急速な普及に伴い、光通信システムの大規模化が進められている。その規模の拡大に対応するため、波長分割多重(WDM)通信の実現に必要な大規模波長合分波器の開発が進められている。近年では光合分波器の中でも、特に光周波数間隔Δfで並んだ光信号を偶チャネルと奇チャネルに交互に抜き出す、いわゆるインタリーブ・フィルタが注目されている。なぜならインタリーブ・フィルタをアレイ導波路格子型光合分波器(AWG)や誘電体多層膜フィルタなどと組み合わせることにより、チャネル数は増大し、波長間隔は狭くなるので、容易に波長合分波器の大規模化が実現できるからである。
【0003】
図28は、インタリーブ・フィルタと波長合分波器の組み合わせによる大規模波長合分波器の構成例を示す図で、図中符号100は大規模波長合分波器、101はインタリーブ・フィルタ、102,103は波長合分波器を示している。
【0004】
以下に、従来のインタリーブ・フィルタの一例について説明する。
従来のインタリーブ・フィルタは、マッハツェンダ干渉計が多段に接続されたラティス型構成で実現されていた(例えば、Oguma et al.,"Passband-width broadening design for WDM filter with lattice-form interleave filter and arrayed-waveguide gratings",IEEE Photon.Technol.Lett.,March 2002,Vol.14,No.3,pp.328-330)。従来のラティス型インタリーブ・フィルタの構成を図29に示す。
【0005】
入力導波路122より入力された信号光は、光カプラ130aにより二分岐され、一方には相対遅延時間1Δτ、他方には相対遅延時間0Δτを与える2本の光遅延導波路141,140を通過する。遅延を与えられた光は、光カプラ130bにより合分波され、次に相対遅延時間−2Δτと0Δτを与える2本の光遅延導波路143,142を通過した後、光カプラ130cにより合波され、最後に出力導波路123,124より出力される。ここで光合分岐手段として光カプラが用いられ、それらの分岐比は光カプラ130aが50%、130bが34%、130cが12%となるよう設定されている。また、ここで波形の光周波数における周期(FSR;自由スペクトルレンジ)が100GHzとなるよう、単位遅延時間Δτが10psecに設定されている。なお、121は入力導波路を示している。
【0006】
図30(a),(b)は、従来のラティス型インタリーブ・フィルタの出力波形を示す図で、図30(a)は透過特性、図30(b)は波長分散特性を示す図である。一方の出力導波路123から出力される波形は、光が通過する通過域と光が遮断される遮断域が交互に並んでおり、その光周波数における周期FSRは100GHz(1/Δτ)である。ここで、インタリーブ・フィルタの透過特性は通過域における光の透過率が大きく、遮断域における光の透過率が小さく、矩形の波形であることが望ましい。
【0007】
他方の出力導波路124から出力される波形は、出力導波路123から出力される波形と同一形状だが、光周波数が半周期50GHz(1/2Δτ)だけずれている。このような波形を有するインタリーブ・フィルタにチャネル間隔100GHzのAWGを2つ組み合わせれば、チャネル間隔50GHzの波長合分波器となる。一般に波長合分波器はチャネル間隔が狭くなるほど光遅延導波路に大きな遅延時間を与える必要があるため回路サイズが増大し、作製も困難となる。
【0008】
しかし、インタリーブ・フィルタを用いれば、チャネル間隔の広い波長合分波器を用いてチャネル間隔の狭い波長合分波器を容易に実現できるという利点がある。また、波長合分波器の透過特性は通過域が平坦でクロストークの低いものが求められているが、インタリーブ・フィルタとAWGを組み合わせることにより波形がより矩形に近づくという効果も付随する。
【0009】
次に、従来のインタリーブ・フィルタの例について説明する。
近年の光通信システムの高速化に伴い、波長分散の小さい光合分波器が要求されている。その要求を満たすため、波長分散が抑制されたラティス型インタリーブ・フィルタが作製された(例えば、Chiba et al.,"Novel architecture of wavelength interleaving filter with Fourier transform-based MZIs",OFC 2001,Vol.3,pp.WB5-1-3)。
【0010】
この光合分波器は、図31に示したように、ラティス型インタリーブ・フィルタ150は、同一構造を有する光フィルタA,B,Cが多段に接続されている。ラティス型インタリーブ・フィルタ150の波長分散の低減は、波長分散特性が入出力ポートの違いにより符号が異なることを利用している。前段の光フィルタAの2本の出力導波路と後段の光フィルタB,Cの入力導波路で、互いに接続するポートを適切に設定してやることにより波長分散特性が前段と後段の光フィルタで互いに打ち消しあい、波長分散が±50ps/nmから理論的に0ps/nmに抑制された。またこの構成により光は同一光フィルタを2段通過するため、クロストークも改善された。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のラティス型インタリーブ・フィルタには、以下に述べるような課題があった。
第1に、一般に導波路型光フィルタは作製誤差に敏感であることが知られており、設定通りの透過特性を実現するには光合分岐手段の分岐比や光遅延導波路の位相誤差の調整が必要である。しかし、従来のラティス型インタリーブ・フィルタには2つの出力しかないために、図31に示すように、光フィルタを多段に接続した場合、前段の光フィルタの透過特性をモニタしながら作製誤差の補正をすることができない。
【0012】
第2に、従来のラティス型インタリーブ・フィルタは、光遅延導波路が直列多段に接続されている構成であるため、半波長板を用いて偏波依存性を解消するには、各光遅延導波路を半波長板を挿入しなければならなかった。同様に、温度依存性補償材料を用いて光導波路の温度依存性を補償するためには、各光遅延導波路に温度依存性補償材料を挿入しなければならなかった。こうして作業量が増す結果、光フィルタのコストが増大した。また光遅延導波路ごとに各種材料の挿入が必要なため過剰損失が積算し、挿入損失の大きい光合分波器となってしまう。
【0013】
第3に、従来のラティス型インタリーブ・フィルタで波長分散を低減し、クロストークを改善するには同一構造を有する光フィルタを多段に接続すると効果的であることは述べた。しかしながら、分散を低減するには多段接続する光フィルタ同士で特定の入出力ポート間を接続しなければ分散は低減されず、結果として回路設計が煩雑となる。また、波長分散が低減できるポート間接続は決まった組み合わせしかないため、その制限により設計の自由度が低くなり、光フィルタの小型化が困難となる。
【0014】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、光フィルタを多段に接続した場合でも波形のモニタが可能で、半波長板や温度補償材料を低い過剰損失で容易に挿入でき、簡易に波長分散を低減できる光合分波器を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、1つ以上の入力導波路と2つの出力導波路とを有する前段の光フィルタの該2つの出力導波路に、それぞれ、1つ以上の入力導波路と1つ以上の出力導波路とを有する後段の光フィルタが接続された光合分波器において、前記前段の光フィルタは、前記1つ以上の入力導波路と、該入力導波路からの入力光を第1および第2の2つの遅延線群に分岐する入力光分波器と、前記第1および第2の2つの遅延線群に接続され該2つの遅延線群からの光を結合する出力光合波器と、該出力光合波器に接続する前記2つの出力導波路を備え、前記後段の光フィルタは、それぞれ、前記1つ以上の入力導波路と、該入力導波路からの入力光を第3および第4の2つの遅延線群に分岐する入力光分波器と、前記第3および第4の2つの遅延線群に接続され該2つの遅延線群からの光を結合する出力光合波器と、該出力光合波器に接続する前記1つ以上の出力導波路を備え、前記第1および第3の遅延線群は、単位遅延時間の奇数倍となる光遅延経路からなり、前記第2および第4の遅延線群は、単位遅延時間の偶数倍となる光遅延経路からなり、前記遅延線群の前記光遅延経路は、前記入力光分波器の出力と前記出力光合波器の入力とに直接接続された導波路からなるか、または前記入力光分波器の出力に接続された少なくとも1つの光カプラと、該光カプラに接続された少なくとも1つの導波路と、該導波路に接続され、前記出力光合波器の入力に接続された少なくとも1つの光カプラとからなり、前記前段と後段の光フィルタの光遅延経路の数及び最大遅延時間が等しく、前記後段の光フィルタの光遅延経路の最大遅延時間を基準として遅延時間を相対遅延時間−m・Δτ(mは0と自然数)で表したとき、前記前段の光フィルタの遅延線群の光遅延経路の相対遅延時間がm・Δτで表され、これら相対遅延時間が±m・Δτとなる光遅延経路の各ペアの振幅係数が等しくなるように設定されていることを特徴とする。
【0017】
また、請求項に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記前段の光フィルタの2つの遅延線群のうち、一方の遅延線群のいずれの光遅延経路も、他方の遅延線群のいずれの光遅延経路よりも遅延時間が大きく、かつ前記後段の光フィルタの2つの遅延線群のうち、一方の遅延線群のいずれの光遅延線経路も、他方の遅延線群のいずれの光遅延経路よりも遅延時間が大きいことを特徴とする。
【0021】
また、請求項に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記後段の光フィルタの光遅延経路が遅延時間の大きさの順に並ぶように、前記第3の遅延線群の光遅延経路の一部と、前記第4の遅延線群の光遅延経路の一部とを入れ換えたことを特徴とする。
【0023】
また、請求項に記載の発明は、請求項1乃至いずれかに記載の発明において、前記光フィルタが1入力M出力(Mは自然数)の光合分波器であることを特徴とする。
【0024】
また、請求項に記載の発明は、請求項1乃至いずれかに記載の発明において、前記光合分波器を構成する光フィルタがモニタ導波路を備えていることを特徴とする。
【0025】
また、請求項に記載の発明は、請求項1乃至いずれかに記載の発明において、前記光合分波器を構成する光フィルタの入力光分波器が分岐比可変の分岐比調整手段であるか、もしくは前記光遅延経路を構成する光遅延導波路に光強度調整手段を備えていることを特徴とする。
【0026】
また、請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明において、前記分岐比調整手段もしくは光強度調整手段がマッハツェンダ干渉計であることを特徴とする。
【0027】
また、請求項に記載の発明は、請求項1乃至いずれかに記載の発明において、前記光合分波器を構成する光フィルタに位相調整手段を有しており、該位相調整手段が薄膜ヒータもしくは光照射であることを特徴とする。
【0028】
また、請求項に記載の発明は、請求項1乃至いずれかに記載の発明において、前記光遅延経路を構成する光遅延導波路のほぼ中間の位置に半波長板が挿入されていることを特徴とする。
【0029】
また、請求項10に記載の発明は、請求項1乃至いずれかに記載の発明において、前記光遅延経路を構成する光遅延導波路に1つもしくは複数の溝が形成されており、該溝に光導波路と異なる屈折率温度依存性を有する材料が挿入されていることを特徴とする。
【0030】
また、請求項11に記載の発明は、請求項1乃至10いずれかに記載の発明において、前記光遅延経路を構成する光遅延導波路が石英系光導波路であることを特徴とする。
【0031】
このような構成により、本発明の光合分波器は、第1にモニタ導波路を有しているため光フィルタの特性をモニタすることが可能であり、第2に対称性が高く光遅延導波路に並列に並んでいるため半波長板や温度依存性補償材料の挿入が簡易かつ過剰損失が積算されない構造を有しており、第3にそれぞれが異なる波長分散特性を有する複数の光フィルタを接続するため、波長分散を相殺するためのポート間接続の自由度が高く、また光遅延導波路の位相調整を行うことにより入出力導波路を切り替えられる。
【0032】
したがって、本発明の光合分波器を用いれば、個々の光フィルタの透過特性がモニタ可能で、半波長板や温度補償材料を低い過剰損失で容易に挿入でき、簡易にクロストーク特性の良く、波長分散の低い光合分波器を実現できる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施例について説明する。なお、同じ機能を有する光フィルタの構成要素には同じ番号を付してある。
【0034】
また、以下の実施例ではシリコン基板上に作製された石英系光導波路を用いるとして説明するが(作製例は、Kawachi,M.:`Silica Waveguides on Silicon and Their Application to Integrated-Optic Components',Opt Quantum Electron.,1990,22,pp.391-416)、本発明の光フィルタは光導波路の種類、形状、材料によらず、例えば、積層導波路や光ファイバなどを用いて構成してもよいし、また平面光導波路と光ファイバなど、複数種類の光導波路を組み合わせて構成しても良い。また、以下に述べる各実施形態における光合分波器の構成はほんの一例であり、これらの構成に限定されるものではない。
【0035】
[第1実施例]
図1は、本発明の光合分波器の第1実施例を示す図である。平面基板10上に光合分波器を構成する3つの光フィルタ11a,11b,11cが形成されている。図31に示す従来の多段化の構成法では、A,B,Cは同一構造の光フィルタが用いられていたが、本実施例では、前段の光フィルタ11aと、前段とは構造の異なる光フィルタ11b及び11cが後段に設けられている。
【0036】
図中符号21a〜21c、22a〜22は入力導波路、23a〜23c、24a〜24cは出力導波路、30a〜30c、31a〜31c、32a〜32c、33a〜33cは光カプラ、40a〜40c、41b、41c、42a、43a〜43cは光遅延導波路を示している。
【0037】
次に、それぞれの光フィルタについて説明する。
図3は、図1における光フィルタ11b及び11cを示す図である。この光フィルタを便宜的にN型(Normal structure)を呼ぶことにする。N型の光フィルタは、入力導波路21,22と、入力導波路からの光を二分岐する光カプラ30と、光カプラ30の一方の出力に接続された光カプラ32と、光カプラ30の他方の出力に接続された第2群の光遅延導波路40と、光カプラ32の出力に接続された2本の第1群の光遅延導波路41,43と、第1群からの光を結合させる光カプラ33と、光カプラ33からの出力と光遅延導波路40を結合する光カプラ31と、光カプラ31から光を出力する出力導波路23,24より構成されている。また、光カプラ32と33の未接続の導波路25,26はモニタ導波路として使用することができる。
【0038】
ここで、第1群の光遅延導波路43,41の与える遅延時間は、それぞれ3Δτ,1Δτとなっており、第2群の光遅延導波路40の与える遅延時間は、0Δτとなっている。また、光カプラ30の分岐比は0.6、光カプラ32,33の分岐比は0.1、そして光カプラ31の分岐比は0.5となっている。
【0039】
このように、1つの群の光遅延導波路の最小構成本数は1本であり、それに属する本数は、任意に選び構成することができる。また、図3の光フィルタでは光カプラを上記値に設定したが、これはインタリーブ・フィルタを実現するための分岐比の一例であり、もちろんその他の値でも構わない。
【0040】
さらに、光カプラ32と33の分岐比が等しくなるよう設定したが、これは光フィルタの原理損失を抑えるためであり、もちろん分岐比が異なっていてもかまわない。また、光カプラ31の分岐比を0.5としたが、これは出力導波路23,24からの出力波形の形状を等しくするためであり、もちろんこれ以外の値であっても構わない。
【0041】
また、具体例では2×2カプラのみを用いたが、これら光カプラはN×Mカプラ(N,Mの一方は1以上、他方は2以上の自然数)であればよく、また光を合分岐できればどのような種類のものを用いても良い。例えば、方向性結合器を用いてもよいし、X分岐、Y分岐や、再現性に優れた多モード干渉計光カプラを用いてもよい。
【0042】
また、マッハツェンダ干渉計の構成を用いた波長無依存カプラ(WINC)やそれらを組み合わせたカプラ、さらには、図8(b)に示すように、マッハツェンダ干渉計の位相調整器50,51として薄膜ヒータを備え、可変分岐比とした光カプラを用いてもよい。これは薄膜ヒータの熱光学効果によりマッハツェンダ干渉計の位相を調整し、分岐比を可変とした光カプラであるが、例えば、光照射や電気光学効果など、その他の手段を位相調整器として用いてもよい。もちろん、これは分岐比可変光カプラの一例であり、その他の構成を用いても構わない。
【0043】
図4(a),(b)は、第1実施例におけるN型光フィルタの特性を示す図で、図4(a)は透過特性、図4(b)は波長分散特性を示す図である。以下にこれらの特性について説明する。
【0044】
図4(a)は、上述したように、N型光フィルタ(図3)の透過特性を示す図である。ただし、波形は、光信号を入力導波路22より入力して出力導波路23から出力したものを実線、入力導波路22より入力して出力導波路24から出力したものを点線で示した。この図4(a)からわかるように、透過特性は、光信号が通過する透過域と光信号が遮断される遮断域を交互に有し、周期100GHzの波形であることがわかる。これは単位遅延時間Δτが10psecとなるよう光遅延導波路の遅延量を設定したためであり、この値を変化させることで任意の周期の波形が得られる。また、図4(a)より出力導波路23,24より出力された波形は互いに相似で、ちょうど半周期50GHzだけずれている様子がわかる。
【0045】
ここで、図4(a)では、実線の波形が相対周波数0の位置で最大通過域、点線の波形が相対周波数0の位置で最大遮断域になるよう設定されているが、もちろん光遅延導波路に遅延時間に対応した波長オーダーの位相変化を与えてやることにより、その中心の位置を任意にずらすことができる。また例えば、光遅延導波路40の相対遅延量を0Δτから0Δτ±π(πは位相で半周期)に変化させたり、光遅延導波路41,43の遅延量をそれぞれ3Δτから3Δτ±π、1Δτから1Δτ±πに変化させれば、出力導波路23と出力導波路24の波形を入れ替えることができ、もちろん光導波路に与える位相変化はこれらに限定されるものではない。
【0046】
また、図4(a)の波形は、光信号を入力導波路22より入力した場合の波形であるが、光カプラ30の分岐比を0.4(=1−0.6)に変えれば、入力導波路21より入力し出力導波路24から出力する波形は実線、入力導波路21より入力し出力導波路23から出力する波形は点線の波形となる。もちろん、先に説明したように光遅延導波路に位相変化を与えてやることにより、波形の中心の位置を任意に設定してやることができる。
【0047】
図4(b)は、上述したように、N型光フィルタ(図3)の透過域付近の波長分散特性を示す図である。入力導波路22より入力して出力導波路23から出力する波形は実線、入力導波路22より入力して出力導波路24から出力する波形は点線の波形となる。このように、この構成の光フィルタの透過特性と波長分散特性は、入力する入力導波路ポートや出力する出力導波路ポートを変えてもその形状は同一で、周波数軸上の位置が異なるだけである。したがって、従来のラティス型インタリーブ・フィルタの多段化のように、互いの入出力導波路間で接続するポートを選択しても波長分散は消せない。
【0048】
図5は、図1における光フィルタ11aを示す図である。この光フィルタを便宜的にR型(Reversed structure)と呼ぶことにする。R型光フィルタは、入力導波路21,22と、入力導波路からの光を二分岐する光カプラ30と、光カプラ30の一方の出力に接続された光カプラ32と、光カプラ30の他方の出力に接続された第1群の光遅延導波路43と、光カプラ32の出力に接続された2本の第2群の光遅延導波路40,42と、第2群からの光を結合させる光カプラ33と、光カプラ33からの出力と光遅延導波路43を結合する光カプラ31と、光カプラ31から光を出力する出力導波路23,24より構成されている。また、光カプラ32と33の未接続の導波路25,26はモニタ導波路として使用することができる。
【0049】
ここで、第1群の光遅延導波路43の与える遅延時間は、3Δτとなっており、第2群の光遅延導波路40,42の与える遅延時間は、それぞれ0Δτ、2Δτとなっている。このように、図5のR型の構成では、第1と第2の光遅延導波路群における光遅延導波路の構成は、図3のN型の構成とは異なっている。
【0050】
また、光カプラ30の分岐比は0.4、光カプラ32,33の分岐比は0.1、そして光カプラ31の分岐比は0.5となっている。そこで例えば、図5に示す光カプラ30を分岐比可変カプラとし、光カプラ32,33を方向性結合器とし、光カプラ31を多モード干渉計光カプラとしてもよいが、先に説明したようにもちろん光カプラの分岐比は任意の値を取ることができるし、光カプラの種類には依らない。さらに、先に説明したように、それぞれの光遅延導波路に位相変化を与えてやってもよいし、光カプラ30の分岐比を0.6(=1−0.4)にして入力導波路21から入力してもよい。
【0051】
図6(a),(b)は、第1実施例のR型光フィルタの特性を示す図で、図6(a)は透過特性、図6(b)は波長分散特性を示す図である。以下、以下にこれらの特性について説明する。
【0052】
図6(a)は、上述したように、R型光フィルタ(図5)の透過特性を示す図である。ただし、波形は、光信号を入力導波路22より入力して出力導波路23から出力したものを実線、入力導波路22より入力して出力導波路24から出力したものを点線で示した。この図6(a)から、透過特性はN型光フィルタと同一であることがわかる。しかし、図6(b)に示す波長分散特性は、図4(b)とは一致せず、ちょうど波長分散=0ps/nmの軸に対し対称であることがわかる。この波長分散特性は、光を入出力するポートを変化させても周波数軸上の中心の位置が変化するだけで、形状は変わらない。そこで、光信号をN型とR型の光フィルタそれぞれに等しい回数通してやれば、波長分散特性は互いに打ち消しあい、波長分散の無い光合分波器が実現可能である。
【0053】
図1に示した本発明の光合分波器は、以上説明したように、N型とR型の光フィルタを組み合わせたものである。光合分波器の前段の光フィルタ11aとしてR型、後段の光フィルタ11b,11cとしてN型を用いている。そして11aの出力導波路23aを後段の11bの入力導波路22bと接続し、11aの出力導波路24aを後段の11cの入力導波路21cと接続している。
【0054】
もちろん、図1に示した本発明の光合分波器は、ほんの一例にすぎず、例えば、前段にN型光フィルタを用い、後段にR型光フィルタを用いてもよいし、それ以外の構成であっても構わない。さらに、前段と後段の入出力ポートの接続方法は任意であり、例えば、出力導波路23aを21bに接続してもよいし、24aを22cに接続してもよい。また、光フィルタを左右反転させて光カプラ31側を入力側、光カプラ30側を出力側としても構わない。本発明の光合分波器はここで説明した接続例には限定されず、任意のポート同士をつなぐことができる。
【0055】
次に、本発明の光合分波器の透過特性及び波長分散特性について説明する。図1に示した前段の光フィルタの透過特性は、
【0056】
【数1】
Figure 0003863815
【0057】
と表わすことができる。ここでr0,r2,r3(3つとも実数もしくは3つとも虚数)は、ぞれぞれ光遅延導波路40a,42a,43aの振幅特性の係数を表す。ただしこれらの値はカプラ分岐比により決定され、結合率γの光カプラの一方から出力した強度を(1−γ)0.5、他方から出力した強度を−j(γ)0.5として定義する。また、後段の光フィルタの透過特性も同様に、
【0058】
【数2】
Figure 0003863815
【0059】
と表すことができる。ここで、n0,n1,n3(3つとも実数もしくは3つとも虚数)は、ぞれぞれ光遅延導波路40b,41b,43bあるいは40c,41c,43cの振幅特性の係数を表す。光フィルタを多段に接続した場合の全体の透過特性は、個々の光フィルタの透過特性の積で表されるので、本発明の光合分波器の透過特性は、
【0060】
【数3】
Figure 0003863815
【0061】
となる。ただしJは任意の係数であり、例えば、n0=−0.45j、n1=−0.5j、n3=0.06jの場合、−jを括弧の外にくくり出すことができるので、n0=0.45、n1=0.5、n3=−0.06としてJ=−1×jに設定すれば数式は等価である。
【0062】
ここで、前段の光フィルタ11aの最大遅延量を基準として遅延時間を相対遅延時間−m・Δτ(mは0と自然数)、後段の光フィルタ11b,11cの遅延時間を+m・Δτ(mは0と自然数)で表した。そこで、これら相対遅延時間が±mΔτ(mは0か自然数)となる光遅延導波路の振幅係数が概ね等しくなるよう設定したとする。すなわち、r3=n0、r2=n1、r0=n3の場合、上式は、
【0063】
【数4】
Figure 0003863815
【0064】
と変形することができる。式(4)より括弧の中はすべて実数となることがわかる。したがって、光フィルタの遅延特性は3Δτとなり、波長に依存しないので波長分散はゼロとなる。
【0065】
ここで、先ほど設定した条件(r3=n0、r2=n1、r0=n3)を満たす光カプラ分岐比の一例を示す。光フィルタ11aの光カプラの分岐比は、光カプラ30aを0.4、光カプラ32a,33aを0.1、31aを0.5とした。また、光フィルタ11bの光カプラの分岐比は、光カプラ30bを0.6、光カプラ32b,33bを0.1、31bを0.5とした。そして、光フィルタ11cの光カプラの分岐比は、光カプラ30cを0.4、光カプラ32c,33cを0.1、31cを0.5とした。
【0066】
このような分岐比を有する光合分波器の入力導波路22aより光信号を入力し、出力導波路23a,入力導波路22bを通過した後、出力導波路23bより出力される透過特性の振幅係数は、r3=n0=−0.45j、r2=n1=0.50j、r0=n3=0.06jとなり、その周波数依存性を図2aの実線で示した。
【0067】
また、入力導波路22aより光信号を入力し、出力導波路24a,入力導波路21cを通過した後、出力導波路23cより出力される透過特性の振幅係数は、r3=n0=−0.45、r2=n1=0.50、r0=n3=−0.06となり、その周波数依存性を図2(a)の点線で示した。透過特性は1つの光フィルタの特性(図4(a)や図6(a))に比べクロストークが改善されており、またここで導出したように波長分散特性(図2(b))は確かにゼロとなっていることがわかる。このように光フィルタの多段化により波長分散がゼロになることは個々の光フィルタの波長分散特性からも明らかである。すなわち、図3に示したN型光フィルタは、図5に示したR型光フィルタと透過特性は同じであるが、波長分散特性は符号が異なり、ちょうど絶対値が同じである。そのため、互いに接続した時に、波長分散は打ち消しあってゼロとなるのである。
【0068】
もちろん、上記光カプラの分岐比はほんの一例であり、任意の値を取ることができる。また、光信号の入力ポートや出力ポートは任意に選ぶことができるし、先ほど説明したように光フィルタ間の入出力導波路の接続も図1に示した構成に限定されるものではない。また、光フィルタの光遅延導波路に位相変化を与えても良い。例えば、光遅延導波路43bの遅延量を0Δτから0Δτ±π(πは位相で半周期)に変化させた場合、入力導波路22bより入力し、出力導波路24bより出力した場合の振幅係数は、n0=−0.45、n1=−0.50、n3=0.06となる。そこで、式(3)でJ=−jとして括弧の外に−jをくくり出すと、r3=n0=−0.45j、r2=n1=−0.50j、r0=n3=0.06jとなるため、入力導波路22aより光信号を入力し、出力導波路23a,入力導波路22bを通過した後、出力導波路24bから出力した特性は、図2に示した実線と一致する。もちろんこの例に限定されるものではない。
【0069】
以上説明したように、本発明の第1実施例の光合分波器は、それぞれが単独でもインタリーブ・フィルタとして機能するN型やR型の光フィルタを多段に接続し、クロストークを向上させたものである。さらに、本発明で用いたモニタ可能な光フィルタは、従来の多段化の手法のように、同一形状の光フィルタを接続してしまうとクロストークは改善できるが、波長分散は増大してしまう。例えば、N型構成光フィルタを互いに接続した場合の光合分波器の特性(図7)からわかるように、前段と後段で同一符号の波長分散特性を有するため波長分散は増大していることがわかる。そこで互いに波長分散特性が打ち消しあうよう構成を工夫し、異なる構成のN型とR型の光フィルタを接続して波長分散の低減も同時に実現したのである。もちろん、図1で説明した光合分波器は本発明の一つの構成例であり、これに限定されるものではない。
【0070】
[第1実施例の第1変形例]
図8(a)は、第1実施例の変形の光合分波器を示す図で、図8(b)は光強度調整手段の一例を示す図である。本構成は、図1の光合分波器の構成に加えて、光遅延導波路に光強度調整手段を有している。本構成の光合分波器は光遅延導波路の光強度を調整することにより式(3)の振幅係数を変化させられるので、光カプラの結合率が製造誤差により設定値からずれたとしても振幅係数の値を補正できる。また、第1実施例で説明した例では、光カプラ30aの結合率として分岐比0.4を用いたが、例えば、光カプラの結合率の再現性が高い多モード干渉計光カプラ30aとして用いて、光遅延導波路の光強度調整を行うことにより、光振幅係数を設定値に合わせてもよい。
【0071】
図8(a)は、遅延導波路60a,60b,60cに光強度調整手段が設けられている様子を示す図であるが、もちろんどの光遅延導波路に光強度調整手段を設けてもよいし、複数の光強度調整手段を同一光遅延導波路上に設けてもよい。ここで光強度調整手段として、第1実施例の分岐比可変カプラの例として説明した図8(b)のマッハツェンダ干渉計を用いてもよい。これはマッハツェンダ干渉計の位相調整手段50,51を用いて位相を変化させてやることにより透過率が変化することを利用しており、光強度を自由に調整できる。
【0072】
ここで位相調整変化の手段として薄膜ヒータによる熱光学効果を用いれば位相を精密にかつ信頼性高く調整することができる。もちろん電気光学効果や、レーザ照射などの光照射やその他の手段を用いても構わず、手段には限定されない。
【0073】
また、光強度調整手段が光フィルタの導波路上にあらかじめら設けられていなくても、光合分波器の作製中や作製後に光照射やその他の手段により光遅延導波路に損失を与えて光強度の調整を実施してもよい。もちろんこれらの手法に限定されるものではない。
【0074】
また、図9に示すように、光遅延導波路に位相調整手段50a〜52cを備えていてもよい。一般に光フィルタの特性は光カプラの結合率の他に、光遅延導波路の実効的な光路長に大きく依存している。したがって、製造誤差が発生しても光遅延導波路の位相調整を行えば、設計通りの光合分波器が実現できる。また、光フィルタを多段に接続した場合、その波形は前段と後段の光フィルタの光周波数軸上における中心位置により変化する。そこで、位相調整ができれば前段、後段の波形の中心位置を自由に移動させて調整できるようになる。また、その際にモニタ導波路を用いて光遅延導波路の位相をモニタしてもよい。なお、25a〜25c、26a〜26cはモニタ導波路を示している。
【0075】
図9に示すように、入出力導波路と同じ端面から入出力できるようにすれば光ファイバと接続しやすいが、もちろんモニタ導波路はどの端面から取り出してもよい。なお、モニタ導波路25cのように光フィルタの導波路と交叉していてもよいし、モニタ導波路26aと22cのように互いに交叉していてもよい。さらに、光遅延導波路に、例えば、±πの位相変化を与えてやれば、出力ポートを切り替えられることを第1実施例で既に説明した。そこで位相調整手段を備えておけば、任意の入力ポートから入力し、任意の出力ポートに光を切り替えて、スイッチの機能を有することができる。ここで、位相調整手段に薄膜ヒータによる熱光学効果を用いれば、精密にかつ信頼性高く導波路の位相を調整することができる。
【0076】
また、位相調整手段を光フィルタに備えていなくても光照射や熱印加、その他の手段により位相調整を実施してもよい。位相調整は、導波路の屈折率を変化させる方法の他に、導波路に応力を与える方法、熱光学効果、電気光学効果を用いてもよく、その手段には依存しない。
【0077】
また、図1に示した光合分波器を構成する光フィルタは、それぞれ概ね左右対称な構造となっている。そこで図10に示すように、光フィルタの対称軸の位置に溝70a,70bが設けられ、その溝に光導波路の複屈折軸と45度の角度を成すよう半波長板71a,71bが挿入されていてもよい。こうすれば光導波路の複屈折の影響が軽減されて、光フィルタの偏波依存性を低減することができる。なお、53a〜55cは位相調整手段を示している。
【0078】
半波長板は、図10に示したように、一本の長いものを用いれば簡便であるが、もちろん多数に分割して各光遅延導波路に異なる半波長板を用いても構わないし、材質も限定されない。また、図10に示すように、偏波依存性を極力低減するため、光遅延導波路の位相調整量が半波長板の左右で概ね等しくなるよう設定してもよいが、もちろん、半波長板の片側のみで位相調整を行っても構わない。半波長板の挿入は、偏波依存性を低減する方法の一例であり、導波路の形状調整、熱印加、応力付与、光照射、レーザ照射等により複屈折を調整する方法や、製造時に複屈折を抑制する方法、その他数多くの方法が報告されており、どのような手段を用いても構わない。
【0079】
また、図11に示すように、光遅延導波路に溝70a,70bが設けられ、その溝に光導波路の屈折率温度依存性と異なる温度依存性を有する材料が充填されていてもよい。例えば、大きな負の屈折率温度依存性を持つシリコン樹脂を用いる場合、光遅延導波路の遅延量に対応して充填すれば光遅延導波路の屈折率が温度により変化してもその影響が互いに打ち消しあい、温度無依存の光フィルタが得られる。
【0080】
ここではシリコーン樹脂を温度補償材料の一例として挙げたが、光導波路と屈折率温度依存性が異なるその他の材料を用いてもよい。また、溝の形状や導波路に対する角度は任意に設定してもよく、例えば、溝を分割して一定幅の長方形溝を設けてもよいし、導波路に対し垂直や斜めに設けられていてもよい。もちろん、本発明の光合分波器はペルチェ素子を用いた温度制御や、異種材料による応力付与など、その他の温度依存性補償法を用いてもよく、もちろんこれらに限定されない。
【0081】
また、図11では、位相調整手段50a〜55c、半波長板71a,71b、温度補償材料80a〜83cがそれぞれ光遅延導波路40a〜43cに備えられているが、基板上の任意の位置に備えることができる。例えば、分岐比可変光カプラとして図8(b)に示したマッハツェンダ干渉計を使用し、それに位相調整手段、半波長板、温度補償材料、光強度調整手段が備えられていてもよい。
【0082】
[第1実施例の第2変形例]
光フィルタの小型化は、光部品の高集積化、低コスト化につながるため、重要な検討課題の一つである。第1実施例で示した光合分波器を構成する光フィルタは、第1群の光遅延導波路の与える夫々の遅延量が、第2群の光遅延導波路の与える遅延量よりも大きいので、遅延導波路同士を交叉させなくても図12(a),(b)に示すように、折りたたむことができる。このように折りたたんだ光フィルタを便宜的にF型(Folded structure)と呼ぶ。このFR型(Folded and Reversed structure;図12(b))とFN型(Folded Normal structure;図12(a))を相互接続し、図1と同じ構成にしたものを図13に示す。
【0083】
この第1実施例の第2変形例の光合分波器は、第1実施例の光合分波器と等価な光学特性を有しながら、光フィルタを折りたたんでいるので小型化が実現できている。もちろん、図13に示したレイアウトはほんの一例であり、これ以外にも様々な配置を取ることができる。また、本実施例の光合分波器は、第1実施例とレイアウトが異なるだけであり、第1実施例や第1実施例の第1変形例で説明したすべての事項を本実施例の光合分波器に当てはめることができる。
【0084】
[第2実施例]
図14は、本発明の光合分波器の第2実施例を示す図である。平面基板10上に3つの光フィルタ11a,11b,11cが形成されている。本実施例の光合分波器も第1実施例と同様に、R型光フィルタを前段の光フィルタ11aに、N型光フィルタを後段の光フィルタ11b,11cに有している。ただし、それぞれの光フィルタの第1、第2遅延線群は、第1実施例と異なる構成を採っている。
【0085】
R型光フィルタ11aは、入力導波路21a,22aと、入力導波路21a,22aからの光を二分岐する光カプラ30aと、光カプラ30aの一方の出力に接続された光カプラ32aと、光カプラ30aの他方の出力に接続された第1群の光遅延導波路43aと、光カプラ32aの一方の出力に接続された光カプラ34aと、光カプラ32aの他方の出力に接続された第2群の光遅延導波路44aと、光カプラ34aに接続された第2群に属する2本の光遅延導波路42a,40aと、第2群に属する2本の光遅延導波路42a,40aの光を結合させる光カプラ35aと、光カプラ35aからの出力と第2群の光遅延導波路44aを結合する光カプラ33aと、光カプラ33aの出力と第1群の光遅延導波路43aを結合する光カプラ31aと、光カプラ31aから光を出力する出力導波路23a,24aより構成されている。
【0086】
また、光カプラ32a,33a,34a,35aの未接続の導波路25a,26a,27a,28aはモニタ導波路として使用することができる。ここで、第1群の光遅延導波路43aの与える遅延時間は、3Δτ+πとなっており、第2群の光遅延導波路40a,42a,44aの与える遅延時間は、それぞれ0Δτ,2Δτ,4Δτ+πとなっている。
【0087】
N型光フィルタ11b,11cは、入力導波路21b,21c,22b,22cと、入力導波路21b,21c,22b,22cからの光を二分岐する光カプラ30b,30cと、光カプラ30b,30cの一方の出力に接続された光カプラ32b,32cと、光カプラ30b,30cの他方の出力に接続された第1群の光遅延導波路41bと、光カプラ32b,32cの一方の出力に接続された光カプラ34b,34cと、光カプラ32b,32cの他方の出力に接続された第2群の光遅延導波路40bと、光カプラ34b,34cに接続された第2群に属する2本の光遅延導波路42b,44bと、第2群に属する2本の光遅延導波路42b,44bの光を結合させる光カプラ35b,35cと、光カプラ35b,35cからの出力と第2群の光遅延導波路40bを結合する光カプラ33b,33cと、光カプラ33b,33cの出力と第1群の光遅延導波路41bを結合する光カプラ31b,31cと、光カプラ31b,31cから光を出力する出力導波路23b,23c,24b,24cより構成されている。
【0088】
また、光カプラ32b,32c,33b,33c,34b,34c,35b,35cの未接続の導波路25b,25c,26b,26c,27b,27c,28b,28cはモニタ導波路として使用することができる。ここで、第1群の光遅延導波路41bの与える遅延時間は、1Δτとなっており、第2群の光遅延導波路40b,42b,44bの与える遅延時間は、それぞれ0Δτ、2Δτ+π、4Δτ+πとなっている。
【0089】
これらR型光フィルタ11aは、第1群に1本の光遅延導波路43aを有し、第2群に3本の光遅延導波路40a,42a,44aを有している。また、N型光フィルタ11b,11cは、第1群に1本の光遅延導波路41bを有し、第2群に3本の光遅延導波路40b,42b,44bを有している。そして第2群の光遅延導波路は2段階に合分岐しているが、これは光合分岐手段として2×2光カプラを用いたためであり、一般のN×Mカプラ(N,Mの一方は1以上、他方は2以上の自然数)を用いれば一括して合分岐することが可能である。例えば、光カプラ32が1×3カプラであれば、光カプラ32により第2群の3本の光遅延導波路を一括に分岐してもよいし、もちろんその他の組み合わせでもよい。
【0090】
また、光カプラは、第1実施例で説明したように、どのような種類のものを用いてもよく、マッハツェンダ干渉計の構成を用いたものでもよいし、可変分岐比の光カプラを用いてもよい。さらに、第1実施例の第1変形例で説明したように、光遅延導波路に光強度調整を実施する方法や、光強度調整手段を用いて光カプラの分岐比を調整する方法により、光フィルタの振幅特性を設定してももちろん構わない。
【0091】
図14に示すように、本実施例の光合分波器も前段と後段で、第1実施例で説明した光合分波器と同じポート同士を接続した。すなわち、光フィルタ11aの一方の出力導波路23aが光フィルタ11bの入力導波路22bと接続されており、光フィルタ11aのもう一方の出力導波路24aが光フィルタ11cの入力導波路21cと接続されている。もちろん本発明の光合分波器の構成法は、図14に示した構成に限定されず、N型、R型光フィルタを任意の位置に置くことができるし、前段と後段の光フィルタ間で導波路を任意に接続できる。また、光遅延導波路に位相変化を与えてやって、入力、出力される導波路のポートをスイッチしてもよい。
【0092】
さて、次に本発明の本実施例における光合分波器の透過特性及び波長分散特性について説明する。光フィルタの透過特性は振幅特性の係数により決まる。R型光フィルタの光遅延導波路40a,42a,44a,43aの光振幅係数をそれぞれr0,r2,r4,r3、N型光フィルタの光遅延導波路41b,40b,42b,44bあるいは41c,40c,42c,44cの光振幅係数をそれぞれn1,n0,n2,n4とする。第1実施例と同様に第2実施例の光合分波器の透過特性を計算し、後段の光フィルタの最大遅延量を基準として遅延時間を相対遅延時間−m・Δτ(mは0と自然数)で表し、前段の光フィルタの遅延時間をm・Δτで表した。そして相対遅延時間が±mΔτとなる光遅延導波路の光振幅係数が概ね等しくなるよう設定したとする。すなわち、r3=n1、r4=n0、r2=n2、r0=n4の場合、光フィルタの遅延特性は波長依存性を持たないので、波長分散はゼロとなる。
【0093】
ここで、先ほど設定した条件(r3=n1、r4=n0、r2=n2、r0=n4)を満たす光カプラ分岐比の一例を示す。光フィルタ11aの光カプラの分岐比は、光カプラ30aを0.4、光カプラ31aを0.5、光カプラ32a,33aを0.7、光カプラ34a,35aを0.2とした。また、光フィルタ11bの光カプラの分岐比は、光カプラ30bを0.6、光カプラ31bを0.5、光カプラ32b,33bを0.7、光カプラ34b,35bを0.2とした。そして、光フィルタ11cの光カプラの分岐比は、光カプラ30cを0.4、光カプラ31cを0.5、光カプラ32c,33cを0.7、光カプラ34c,35cを0.2とした。
【0094】
このような分岐比の光フィルタの入力導波路22aより光信号を入力し、出力導波路23a,入力導波路22bを通過した後、出力導波路23bより出力される透過特性の周波数依存性を図15(a)の実線で示した。また、入力導波路22aより光信号を入力し、出力導波路24a,入力導波路21cを通過した後、出力導波路23cより出力される透過特性の周波数依存性を図15(a)の点線で示した。また、図15(b)にその波長分散特性を示すが、確かに波長分散はゼロとなっていることがわかる。
【0095】
以上述べたように、本実施形態の光合分波器を用いるとクロストーク特性が良く、波長分散の小さいインタリーブ・フィルタが実現可能である。さらに先に説明したように位相調整手段、半波長板、温度補償材料、光強度調整手段が備えられていてもよい。
【0096】
[第2実施例の第1変形例]
図16は、本発明の第2実施例で説明したN型の光フィルタを示す図である。また、入力導波路22より光信号を入力し、出力導波路23より出力される透過特性の周波数依存性を図17(a),(b)の実線で示し、入力導波路22より光信号を入力し、出力導波路24より出力される透過特性の周波数依存性を、図17(a),(b)の点線で示す。
【0097】
光フィルタを小型化するには、第1実施例の第2変形例で示したように、例えば、光フィルタを折りたたんでやればよい。しかし、図16の光フィルタを単純に折りたたもうとすると両側の遅延量の方が真中に比べて大きいので、光遅延導波路同士が交叉することになる。もちろん、光遅延導波路は交叉してもよいが、交叉させないようにするには、例えば、図18(a),(b)の構成に変形してやればよい。図18(a)はTF型構成の光フィルタの例1、図18(b)はTF型構成の光フィルタの例2を示している。
【0098】
図18(a)の光フィルタでは、遅延量1Δτの光遅延導波路41を遅延量を0Δτの光遅延導波路40より分岐しており、図18(b)の光フィルタでは、遅延量1Δτの光遅延導波路41を遅延量0Δτの光遅延導波路40と遅延量2Δτ+πの光遅延導波路42の間に移している。ここで第1群の光遅延導波路を第2群の光遅延導波路に移動しているので、図18(a),(b)の構成は、光遅延導波路の遅延時間が第1群と第2群に分けられた元のN型光フィルタとは異なる。この構成をここで便宜上T型(Transformed structure)あるいはTF型(Transformed and Folded structure)と呼ぶことにする。
【0099】
図18(a)に示すTF型光フィルタは、入力導波路21,22と、入力導波路からの光を二分岐する光カプラ30と、光カプラ30の出力に接続された光カプラ32,34と、光カプラ32の出力に接続された2本の光遅延導波路40,41と、光カプラ34の出力に接続された2本の光遅延導波路42,44と、2本の光遅延導波路42,44の光を結合させる光カプラ35と、2本の光遅延導波路41,40の光を結合させる光カプラ33と、光カプラ35と33を結合させる光カプラ31と、光カプラ31から光を出力する出力導波路23,24より構成されている。また、光カプラ32,33,34,35の未接続の導波路25,26,27,28はモニタ導波路として使用することができる。
【0100】
ここで、光遅延導波路40,41,42,44の与える遅延時間は、それぞれ0Δτ、1Δτ、2Δτ+π、4Δτ+πとなっている。また、光カプラ30の分岐比は0.3、光カプラ31の分岐比は0.5、光カプラ32,33の分岐比は0.7、光カプラ34,35の分岐比は0.2となっている。もちろん、ここで示した光カプラの分岐比はほんの一例であり、自由に設定することができる。また、これまでに説明したように光カプラは任意のものを使用することができるし、光導波路に光強度調整を実施することにより光振幅係数を設定してもよい。
【0101】
図19(a),(b)は、T型光フィルタの透過特性を示す図で、図19(a)は透過特性、図19(b)は波長分散特性を示している。ただし、波形は、光信号を入力導波路22より入力して出力導波路23から出力したものを実線、入力導波路22より入力して出力導波路24から出力したものを点線で示した。この図19(a)からわかるように、一方の出力導波路から出力される透過特性は、光信号が通過する透過域と光信号が遮断される遮断域が交互に周期的に繰り返されている。また透過域で損失が低く、遮断域で大きな遮断が得られているので、特性は良好である。しかし、他方の出力導波路から出力される透過特性は、光フィルタとして用いるには不十分である。したがって、実際に図18(a),(b)に示したTF型光フィルタはもはやインタリーブ・フィルタとして充分に機能しない。しかしながら、図19(a),(b)と図17(a),(b)の点線の特性を比較すると両者はほぼ一致していることがわかる。
【0102】
そこで、T型光フィルタで良好な特性が得られる入出力ポートを一つずつ選んで1×1光フィルタとして光を通してやれば、前段の光フィルタとの多段化によりクロストークが改善され、波長分散も低減できる。また、図21に示すように、多段化すれば、光合分波器全体としてはインタリーブ・フィルタとして機能し、また図14の構成に比べて小型になる。
【0103】
図20(a),(b)は、R型とT型の光フィルタを多段化した図21の光合分波器の透過特性と波長分散特性を示す図で、図20(a)は透過特性、図20(b)は波長分散特性を示している。なお、前段と後段における光フィルタの入出力ポート間の接続は、これまでに説明した光合分波器の例と同一にした。ただし、後段には図18(a)のTF型構成の光フィルタを接続するため、光フィルタ11bは出力導波路24bを用いた。なお、光遅延導波路の位相を変化させてやることで出力導波路はこれまで説明してきた出力導波路23bを用いることができる。
【0104】
一例として、光遅延導波路40bの遅延量を0Δτから0Δτ+πに変化させたとすると図19(a),(b)の実線と点線の波形は入れ替わるので、出力導波路23bから出力することができる。光合分波器の入力導波路22aより光信号を入力し、出力導波路23a,入力導波路22bを通過した後、出力導波路24bより出力される透過特性の周波数依存性を図20(a)の実線で示した。また、入力導波路22aより光信号を入力し、出力導波路24a,入力導波路21cを通過した後、出力導波路23cより出力される透過特性の周波数依存性を図20(a)の点線で示した。また、図20(b)に波長分散特性を示す。
【0105】
このように、本変形例では、第1群と第2群からなる光遅延線群より構成されたインタリーブ・フィルタと、そのインタリーブ・フィルタの一方の出力と透過特性が同じで波長分散特性の符号が逆の、1入力1出力の光フィルタを後段に接続することにより光合分波器を実現している。図14に示す光合分波器の特性(図15(a),(b))と比較して特性は変わらないことがわかり、本変形の構成により特性を劣化させずに光合分波器の小型化が実現できた。
【0106】
もちろん、図21に示した光合分波器はほんの一例であり、例えば、R型光フィルタを変形し折りたたんでTF型とし、N型光フィルタと接続してもよいし、図18(a),(b)のT型の構成例に限らず、その他の構成を取ることもできる。また、光フィルタのレイアウトも図21に示した構成に限定されない。
【0107】
[第2実施例の第2変形例]
図22は、第2実施例の第1変形例の光合分波器(図21)と、第1実施例の第1変形例で説明した位相調整手段50a〜53cと温度補償材料80a〜84cを組み合わせた光合分波器を示す図である。このように位相調整手段と温度補償材料を備えていれば、作製誤差を補償できるし位相を動的に変化させられ、また温度無依存の光合分波器が実現できる。また、図22には示さなかったが、未使用のポートをモニタ導波路として取り出して使用しても良い。このように、図22では本発明の光合分波器に任意の構成を加えてもよいことを示しており、もちろんここで説明したのも一つの構成例である。
【0108】
[第3実施例]
図23は、第3実施例の光合分波器を示す図である。前段の光フィルタ11aは、入力導波路21a,22aと、入力導波路21a,22aからの光を二分岐する光カプラ30aと、光カプラ30aの出力に接続された光カプラ32aと、光カプラ32aの出力に接続された2つの光カプラ34a,36aと、それら光カプラの出力に接続された4本の光遅延導波路46a,40a,42a,44aと、4本の光遅延導波路46a,40a,42a,44aを結合する2つの光カプラ37a,35aと、光カプラ37a,35aを結合する光カプラ33aと、光カプラ33aと光カプラ30aの出力に接続された光遅延導波路43aを結合する光カプラ31aと、光カプラ31aから光を出力する出力導波路23a,24aより構成されている。
【0109】
ただし、図23では前段の光フィルタ11aに用いているので、各符号にはaを付与した。後段の光フィルタ11bと11cに用いた光フィルタは、マッハツェンダ干渉計であり、光フィルタ11aの出力導波路23aは、光フィルタ11bの入力導波路22bに接続されており、光フィルタ11aの出力導波路24aは、光フィルタ11cの入力導波路21cに接続されている。なお、光カプラの未接続の導波路はモニタ導波路として使用してもよい。
【0110】
ここで、前段の光フィルタ11aの第1群に属する光遅延導波路43aの与える遅延時間は、3Δτとなっており、第2群の光遅延導波路46a,44a,42a,40aの与える遅延時間は、6Δτ+π、4Δτ+π、2Δτ、0Δτとなっている。さらに、後段の光フィルタ11b,11cの光遅延導波路41b,41cの与える遅延時間は、1Δτとなっており、光遅延導波路40b,40cの与える遅延時間は0Δτとなっている。
【0111】
これまでに説明してきた光合分波器では、波長分散特性の符号が異なり、絶対値が概ね等しい2つの光フィルタを互いに接続することにより原理的に波長分散をゼロとした。しかし、本実施例の光合分波器を構成する光フィルタは、光遅延導波路の与える平均の遅延時間を基準とした相対遅延時間が、±mΔτ(mは自然数)となる光遅延導波路の振幅係数が概ね等しくなるよう設定されている。したがって、個々の光フィルタが原理的に波長分散を持たない。本実施例ではそれら原理的に波長分散を持たない光フィルタを多段に接続することにより、光合分波器全体で波長分散がゼロのままクロストークを改善しているという特徴を有する。
【0112】
具体的には、第1群と第2群の平均の遅延時間は3Δτであるため、第1群の光遅延導波路43aの与える相対遅延時間は、0Δτとなり、第2群の光遅延導波路46a,44a,42a,40aの与える相対遅延時間は、3Δτ+π、1Δτ+π、−1Δτ、−3Δτとなっている。そして僅かな位相変化量は無視して、±3Δτの相対遅延量を有する第2群の光遅延導波路46aと40aの光振幅係数を概ね等しく、±1Δτの相対遅延量を有する第2群の光遅延導波路44aと42aの光振幅係数を概ね等しく設定すればよい。
【0113】
光フィルタを構成する光カプラの分岐比の例として、図23で光カプラ30aの分岐比を0.6、光カプラ31aの分岐比を0.5、光カプラ32a,33aの分岐比を0.1、光カプラ34a,35a,36a,37aの分岐比を0.5とし、また、光カプラ30b,31b,30c,31cの分岐比を0.5としてもよい。もちろん、これはインタリーブ・フィルタを実現するための分岐比の一例である。さらに、図23に示した構成は本実施形態の一つの構成例であり、その他、光遅延導波路の本数、構成、遅延量、光カプラの分岐比、種類なども自由に設定できる。
【0114】
以上の設定値を有する光合分波器の透過特性と波長分散特性を、図24(a),(b)に示す。光合分波器の入力導波路22aより光信号を入力し、23a,22bを通過した後、出力導波路23bより出力される透過特性の周波数依存性を実線で示した。また、入力導波路22aより光信号を入力し、出力導波路24a,入力導波路21cを通過した後、出力導波路23cより出力される透過特性の周波数依存性を点線で示した。確かに光合分波器のクロストークは改善しており、波長分散もゼロになっている。
【0115】
もちろん、本構成の光合分波器に、先に説明した位相調整手段、半波長板、温度補償材料、光強度調整手段が備えられていてもよいし、それ以外の構成を有していてもよい。また折りたたんでレイアウトしてももちろん構わない。
【0116】
[第4実施例]
図25は、第4実施例の光合分波器を示す図である。前段の光フィルタ11aは、入力導波路21a,22aと、入力導波路21a,22aからの光を二分岐する光カプラ30aと、光カプラ30aの出力に接続された光カプラ32aと、光カプラ32aの出力に接続された光カプラ34aと、光カプラ34aの出力に接続された2本の光遅延導波路43a,45aと、2本の光遅延導波路43a,45aを結合する光カプラ35aと、光カプラ35aと光カプラ32aの出力に接続された光遅延導波路41aを結合する光カプラ33aと、光カプラ33aと光カプラ30aの出力に接続された光遅延導波路40aを結合する光カプラ31aと、光カプラ31aから光を出力する出力導波路23a,24aより構成されている。
【0117】
ただし、図25では前段の光フィルタ11aに用いているので、各符号にはaを付与した。後段の光フィルタ11b,11cは、第1実施例の第2変形例で説明した図12(b)のFR型光フィルタである。光フィルタ11aの出力導波路23aは、光フィルタ11bの入力導波路22bに接続されており、光フィルタ11aの出力導波路24aは、光フィルタ11cの入力導波路21cに接続されている。なお、光カプラの未接続の導波路はモニタ導波路として使用してもよい。
【0118】
ここで、前段の光フィルタ11aの第1群に属する光遅延導波路41a,43a,45aの与える遅延時間は、それぞれ1Δτ,3Δτ,5Δτとなっており、第2群の光遅延導波路40aの与える遅延時間は0Δτとなっている。さらに、後段の光フィルタ11b,11cの第1群の光遅延導波路43b,43cの与える遅延時間は、3Δτとなっており、第2群の光遅延導波路40b,40cと42b,42cの与える遅延時間は、それぞれ0Δτ、2Δτとなっている。
【0119】
また、光合分波器を構成する光カプラの分岐比の一例として、光カプラ30aの分岐比を0.6、光カプラ31aの分岐比を0.5、光カプラ32a,33aの分岐比を0.2、光カプラ34a,35aの分岐比を0.1、そして光カプラ30bの分岐比を0.6、光カプラ31bの分岐比を0.5、光カプラ32b,33bの分岐比を0.1、さらに、光カプラ30cの分岐比を0.4、光カプラ31cの分岐比を0.5、光カプラ32c,33cの分岐比を0.1に設定した。もちろん、これはインタリーブ・フィルタを実現するための分岐比の一例である。
【0120】
また、これまでのように入力導波路22aより光信号を入力し、一方は、出力導波路23a,入力導波路22bを通過した後、出力導波路23bより出力される特性を用い、他方は、出力導波路24a,入力導波路21cを通過した後、出力導波路23cより出力される透過特性を用いてもよいが、その他のポートを用いても良い。さらに、図25に示した構成は本実施例の一つの構成例であり、その他、光遅延導波路の本数、構成、遅延量、光カプラの分岐比、種類なども自由に設定できる。
【0121】
まず、前段の光フィルタ単独の透過特性と波長分散特性を図26(a),(b)に示す。入力導波路22aより光信号を入力し、出力導波路23aより出力される特性の周波数依存性を実線で示し、入力導波路22aより光出力を入力し、出力導波路24aより出力される特性の周波数依存性を点線で示した。図26(b)の波長分散特性は、後段の光フィルタの波長分散特性(図26(b))と絶対値が異なる逆の波長依存性を有する。したがって、波長分散特性は、図27(b)に示したように、部分的に打ち消しあい、波長分散が小さくなっていることがわかる。反対に、従来のように前段に図25に示したN型光フィルタ11aを用い、後段に図5に示したR型光フィルタの代わりに、図3に示したN型光フィルタを使用した場合は、図27(c)のように波長分散が重なり強め合ってしまう。
【0122】
本実施例で示した光合分波器は、これまで第1、第2実施例で説明した光合分波器と異なり、波長分散は残っている。これは、互いに接続する光フィルタ間では光遅延導波路の本数が異なるため、相対遅延時間の絶対値が概ね等しい光遅延導波路同士の光振幅係数を概ね一致させ、打ち消し合うことができないからである。近年の通信速度の高速化に伴い、光信号の劣化を防ぐため光合分波器の波長分散を限りなく小さくすることが重要である。しかし、波長分散が問題にならないような通信速度を用いる場合や、元々波長分散が小さい広チャネル間隔のを光合分波器を実現するには必ずしも波長分散を極限的に低減する必要はない。そこで、本実施例のように、波長分散が完全にゼロにはならなくとも、小さく抑えられるよう光フィルタを互いに接続すれば、クロストークを改善し、同時に波長分散を低減することができる。
【0123】
もちろん、本構成の光合分波器に、これまでに説明した位相調整手段、半波長板、温度補償材料、光強度調整手段が備えられてもいてもよいし、それ以外の構成を有していてもよい。
【0124】
[その他の実施例]
以上、各実施例で説明した光合分波器は、前段の光フィルタの2つの出力導波路にそれぞれ1つずつ光フィルタを接続した構成であったが、もちろん多段化する光フィルタの数は自由に設定でき、後段に2段以上直列に接続してもよいし、前段の光フィルタに3つ以上光フィルタを並列に接続してもよい。また、後段の一方と後段の他方で異なる段数だけ光フィルタを接続してもよい。また、各光フィルタの光遅延導波路本数は任意である。
【0125】
また、上述した実施例では、光合分波器として1入力、2出力のインタリーブ・フィルタを構成したが、例えば、前段と後段に1入力2出力の光フィルタを配置し、前段と後段の光フィルタとで単位遅延時間Δτが2倍異なるよう設定し、出力される波形が1/4周期ずれるよう後段の光フィルタの中心波長を設定してやれば1入力4出力の光合分波器が実現できる。もちろん、これはほんの一例であり、任意のN×M光合分波器を構成してもよい。
【0126】
また、各実施例では、光遅延導波路が並列に並んでいる光フィルタのみを用いたが、例えば、光合分波器を構成する光フィルタの1つとして部分的に従来のラティス型フィルタを使用してもよいし、その他の光フィルタを使用してもよい。
【0127】
また、各実施例で説明した光合分波器は、同一基板上に配置されていたが、例えば、異なる基板上の光フィルタ同士が直接接続されていても、光ファイバを介して接続されていてもよい。もちろんその他の方法で接続されていてもよい。さらに、光フィルタと同一基板上に、AWGなどの波長合分波器が作製されていてもよく、また光フィルタと接続されていてもよい。もちろん、異なる基板上に作製され、それらが接続されていてもよい。さらに波長合分波器以外の光部品が同一基板上に作製されていても、異なる部品として接続されていてもよい。
【0128】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、本発明の光合分波器は、光合分波器を構成する光フィルタの特性をモニタすることが可能であり、また、半波長板や温度依存性無償材料の挿入により容易に偏波依存性と温度依存性を低減でき、また、波長分散特性が抑制される構造を有しており、また、光振幅係数調整手段や位相調整手段を備えることで作製誤差を補償できる。したがって、本発明によりクロストークが良好かつ波長分散の小さい光合分波器を低コストで実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光合分波器の第1実施例を示す図である。
【図2】本発明の第1実施例における光合分波器の透過特性と波長分散特性を示す図で、(a)は透過特性、(b)は波長分散特性を示す図である。
【図3】本発明の第1実施例におけるN型構成の光フィルタを示す図である。
【図4】本発明の第1実施例におけるN型構成の光フィルタの透過特性と波長分散特性を示す図で、(a)は透過特性、(b)は波長分散特性を示す図である。
【図5】本発明の第1実施例におけるR型構成の光フィルタを示す図である。
【図6】本発明の第1実施例におけるR型構成の光フィルタの透過特性と波長分散特性を示す図で、(a)は透過特性、(b)は波長分散特性を示す図である。
【図7】本発明の第1実施例において、N型構成の光フィルタ同士を2段接続した場合の透過特性と波長分散特性を示す図で、(a)は透過特性、(b)は波長分散特性を示す図である。
【図8】(a)は第1実施例の第1変形例における光合分波器、(b)は光強度調整手段の例を示す図である。
【図9】本発明の第1実施例の第1変形例における光合分波器を示す図である。
【図10】本発明の第1実施例の第1変形例における光合分波器を示す図である。
【図11】本発明の第1実施例の第1変形例における光合分波器を示す図である。
【図12】本発明の第1実施例の第2変形例における光合分波器の光フィルタを示す図で、(a)はFN型構成の光フィルタ、(b)はFR型構成の光フィルタを示す図である。
【図13】本発明の第1実施例の第2変形例における光合分波器を示す図である。
【図14】本発明の第2実施例における光合分波器を示す図である。
【図15】本発明の第2実施例における光合分波器の透過特性と波長分散特性を示す図で、(a)は透過特性、(b)は波長分散特性を示す図である。
【図16】本発明の第2実施例におけるN型構成の光フィルタを示す図である。
【図17】本発明の第2実施例におけるN型構成のフィルタの透過特性と波長分散特性を示す図で、(a)は透過特性、(b)は波長分散特性を示す図である。
【図18】本発明の第2実施例の第1変形例における光フィルタを示す図で、(a)はTF型構成の光フィルタの例1、(b)はTF型構成の光フィルタの例2を示す図である。
【図19】本発明の第2実施例の第1変形例におけるT型構成の光フィルタの透過特性と波長分散特性を示す図で、(a)は透過特性、(b)は波長分散特性を示す図である。
【図20】本発明の第2実施例の第1変形例における光合分波器の透過特性と波長分散特性を示す図で、(a)は透過特性、(b)は波長分散特性を示す図である。
【図21】本発明の第2実施例の第1変形例における光合分波器を示す図である。
【図22】本発明の第2実施例の第2変形例における光合分波器を示す図である。
【図23】本発明の第3実施例における光合分波器を示す図である。
【図24】本発明の第3実施例における光合分波器の透過特性と波長分散特性を示す図で、(a)は透過特性、(b)は波長分散特性を示す図である。
【図25】本発明の第4実施例における光合分波器を示す図である。
【図26】本発明の第4実施例における光合分波器の前段に用いた、N型構成のフィルタの透過特性と波長分散特性を示す図で、(a)は透過特性、(b)は波長分散特性を示す図である。
【図27】本発明の第4実施例における光合分波器の透過特性と波長分散が低減する構成の波長分散特性と波長分散が増大する構成の波長分散特性を示す図で、(a)は透過特性、(b)は波長分散が低減する構成の波長分散特性、(c)は波長分散が増大する構成の波長分散特性を示す図である。
【図28】インタリーブ・フィルタと波長合分波器の組み合せによる大規模波長合分波器の構成例を示す図である。
【図29】従来のラティス型インタリーブ・フィルタの構成を示す図である。
【図30】従来のラティス型インタリーブ・フィルタの透過特性と波長分散特性を示す図で、(a)は透過特性、(b)は波長分散特性を示す図である。
【図31】従来のラティス型インタリーブ・フィルタの多段化の方法を説明するための図である。
【符号の説明】
10 基板
11a,11b,11c 光合分波器を構成する光フィルタ
21,21a〜21c,22,22a〜22c 入力導波路
23,23a〜23c,24,24a〜24c 出力導波路
25,25a〜25c,26,26a〜26c,27,27a〜27c,28,28a〜28c モニタ導波路
30、30a〜30c,31,31a〜31c,32,32a〜32c,33,33a〜33c,34,34a〜34c,35,35a〜35c 光カプラ
40,40a〜40c,41,41a〜41c,42,42a〜42c,43,43a〜43c,44,44a〜44c,45a,46a 光遅延導波路
50,50a〜50c,51,51a〜51c,52a〜52c,53a〜53c,54a〜54c,55,55a〜55c, 位相調整手段
60a〜60c 光強度調整手段
70a〜70b 半波長板挿入溝
71a〜71b 半波長板
80a〜80c,81a〜81c,82a〜82c,83a〜83c,84a〜84c, 温度補償材料
100,102,103 波長合分波器
101 インタリーブ・フィルタ
110 基板
121,122 入力導波路
123,124 出力導波路
130a〜130c 光カプラ
140〜143 光遅延導波路
150 インタリーブ・フィルタ

Claims (11)

  1. 1つ以上の入力導波路と2つの出力導波路とを有する前段の光フィルタの該2つの出力導波路に、それぞれ、1つ以上の入力導波路と1つ以上の出力導波路とを有する後段の光フィルタが接続された光合分波器において、
    前記前段の光フィルタは、前記1つ以上の入力導波路と、該入力導波路からの入力光を第1および第2の2つの遅延線群に分岐する入力光分波器と、前記第1および第2の2つの遅延線群に接続され該2つの遅延線群からの光を結合する出力光合波器と、該出力光合波器に接続する前記2つの出力導波路を備え、
    前記後段の光フィルタは、それぞれ、前記1つ以上の入力導波路と、該入力導波路からの入力光を第3および第4の2つの遅延線群に分岐する入力光分波器と、前記第3および第4の2つの遅延線群に接続され該2つの遅延線群からの光を結合する出力光合波器と、該出力光合波器に接続する前記1つ以上の出力導波路を備え、
    前記第1および第3の遅延線群は、単位遅延時間の奇数倍となる光遅延経路からなり、前記第2および第4の遅延線群は、単位遅延時間の偶数倍となる光遅延経路からなり、前記遅延線群の前記光遅延経路は、前記入力光分波器の出力と前記出力光合波器の入力とに直接接続された導波路からなるか、または前記入力光分波器の出力に接続された少なくとも1つの光カプラと、該光カプラに接続された少なくとも1つの導波路と、該導波路に接続され、前記出力光合波器の入力に接続された少なくとも1つの光カプラとからなり、
    前記前段と後段の光フィルタの光遅延経路の数及び最大遅延時間が等しく、前記後段の光フィルタの光遅延経路の最大遅延時間を基準として遅延時間を相対遅延時間−m・Δτ(mは0と自然数)で表したとき、前記前段の光フィルタの遅延線群の光遅延経路の相対遅延時間がm・Δτで表され、これら相対遅延時間が±m・Δτとなる光遅延経路の各ペアの振幅係数が等しくなるように設定されていることを特徴とする光合分波器。
  2. 前記前段の光フィルタの2つの遅延線群のうち、一方の遅延線群のいずれの光遅延経路も、他方の遅延線群のいずれの光遅延経路よりも遅延時間が大きく、かつ前記後段の光フィルタの2つの遅延線群のうち、一方の遅延線群のいずれの光遅延線経路も、他方の遅延線群のいずれの光遅延経路よりも遅延時間が大きいことを特徴とする請求項1に記載の光合分波器。
  3. 前記後段の光フィルタの光遅延経路が遅延時間の大きさの順に並ぶように、前記第3の遅延線群の光遅延経路の一部と、前記第4の遅延線群の光遅延経路の一部とを入れ換えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の光合分波器。
  4. 前記光フィルタが1入力M出力(Mは自然数)の光合分波器であることを特徴とする請求項1乃至いずれかに記載の光合分波器。
  5. 前記光合分波器を構成する光フィルタがモニタ導波路を備えていることを特徴とする請求項1乃至いずれかに記載の光合分波器。
  6. 前記光合分波器を構成する光フィルタの入力光分波器が分岐比可変の分岐比調整手段であるか、もしくは前記光遅延経路を構成する光遅延導波路に光強度調整手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至いずれかに記載の光合分波器。
  7. 前記分岐比調整手段もしくは光強度調整手段がマッハツェンダ干渉計であることを特徴とする請求項に記載の光合分波器。
  8. 前記光合分波器を構成する光フィルタに位相調整手段を有しており、該位相調整手段が薄膜ヒータもしくは光照射であることを特徴とする請求項1乃至いずれかに記載の光合分波器。
  9. 前記光遅延経路を構成する光遅延導波路のほぼ中間の位置に半波長板が挿入されていることを特徴とする請求項1乃至いずれかに記載の光合分波器。
  10. 前記光遅延経路を構成する光遅延導波路に1つもしくは複数の溝が形成されており、該溝に光導波路と異なる屈折率温度依存性を有する材料が挿入されていることを特徴とする請求項1乃至いずれかに記載の光合分波器。
  11. 前記光遅延経路を構成する光遅延導波路が石英系光導波路であることを特徴とする請求項1乃至10いずれかに記載の光合分波器。
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