JP3863389B2 - レーザ加工方法および装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ光を用いて多層プリント配線板などの加工対象物をレーザ加工するレーザ加工方法および装置に関し、特に加工対象物に形成した位置決めマークを用いて加工対象物の位置決めを行う場合において、高い位置精度でレーザ加工をなし得るようにしたレーザ加工方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ビルドアップ多層プリント配線板では、エポキシなどの樹脂からなる層間絶縁層と銅等の導体金属からなる導体層を交互に積み重ね、層間絶縁層に穴を形成して、この穴の壁面をめっき等で導体化することにより各導体層を電気的に接続する。このビアホールと呼ばれる層間接続用の穴はレーザ加工により形成されることが多い。
【0003】
多層プリント配線板の配線密度を高密度化するためには高い位置精度でビアホールを形成する必要があり、穴加工時に配線板の位置を正確に測定することが不可欠である。このような配線板の位置を測定する方法としては、例えば特開平7−260427号公報がある。この従来技術においては、プリント配線板に設けられたアライメントマークと呼ばれる位置決め用のマークを可視光による照明で照らし、これを通常のCCDカメラで読み取り、プリント配線板の位置を測定している。
【0004】
ところが、多層プリント配線板において、より高い位置精度で穴を形成するためには、レーザ光で除去する絶縁層の下にアライメントマークを形成する必要があり、この場合、絶縁層の下の内層アライメントマークからの反射光をカメラで読み取ろうとすると、絶縁層表面からの反射光によってアライメントマークをコントラスト良く撮像することができず、画像処理による読み取りが困難になる問題がある。
【0005】
そこで、特開平10−200270号公報においては、XYテーブルにLEDを埋め込み、位置決めマークおよび層間絶縁膜層が形成された多層プリント配線板をXYテーブル上に載置し、XYテーブルに埋め込まれたLEDからの光が多層プリント配線板の位置決めマークにより遮断されてできる影を、上方に配置したカメラで撮像するようにしている。この従来方法によれば、位置決めマークが絶縁層の下にあっても位置決めマークをコントラスト良く撮像できるので画像処理による読み取りが可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この従来方法では、照明(LED)が埋め込まれたXYテーブルを作成する必要があるので、装置がコスト高になるとともに、照明する位置の調整が難しいので、アライメントマークの位置が異なる多層プリント配線への対応が困難である。
【0007】
また、この従来技術においては、アライメントマークと同じ場所の別の層にセラミックス層や導体層がある場合、例えば表面が銅箔やアルミニウム箔やタングステン層に覆われている場合や、アライメントマークの下に導体層としての銅箔やアルミニウム箔やタングステン層がある場合には、この導体層の影によりアライメントマークの影が撮像できないため、アライメントマークが認識できないという問題もある。
【0008】
この発明は、上記に鑑みてなされたもので、内層アライメントマークを精度良く認識することで、高位置決め精度でのレーザ加工を可能とするレーザ加工方法および装置を得ることを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この発明にかかるレーザ加工装置は、導体層と同じ材料から成る位置決めマークが内部に形成される樹脂材料を含む材料から成る中間層と、前記位置決めマークと同じ材料から成り、前記中間層を覆う表面層とを有する多層プリント配線板に対するレーザ加工に適用され、レーザ発振器と、このレーザ発振器からのレーザ光を多層プリント配線板に導き照射する光学系と、多層プリント配線板に設けた位置決めマークを照明する照明手段と、この照明手段で照明された位置決めマークを含む領域を撮像する撮像手段と、前記撮像手段の撮像データを用いて検出した位置決めマークの位置に基づき多層プリント配線板と光学系との相対位置関係を補正する制御手段とを備えたレーザ加工装置において、前記レーザ発振器は炭酸ガスレーザ光を発生するものであり、前記位置決めマークを覆う表面層および中間層の一部を位置決めマークが露出しないように前記レーザ発振器からの炭酸ガスレーザ光を用いて除去する除去手段を備え、前記照明手段は前記多層プリント配線板の表面層および位置決めマークで反射しかつ中間層を透過する波長の光を照射するとともに、前記撮像手段は前記照明装置で照射される光の波長に感度を有するようにし、前記除去手段によって表面層を除去した多層プリント配線板を前記照明手段によって照明し、該照明した多層プリント配線板を前記撮像手段で撮像することを特徴とする。
【0019】
つぎの発明にかかるレーザ加工方法は、導体層と同じ材料から成る位置決めマークが内部に形成される樹脂材料を含む材料から成る中間層と、前記位置決めマークと同じ材料から成り、前記中間層を覆う表面層とを有する多層プリント配線板に対するレーザ加工に適用され、前記位置決めマークを含むように多層プリント配線板を照明し、該照明した多層プリント配線板を位置決めマークを含むように撮像し、該撮像データを用いて検出した位置決めマークの位置に基づき多層プリント配線板へのレーザ照射位置を補正するレーザ加工方法において、前記位置決めマークを覆う表面層および中間層の一部を位置決めマークが露出しないように炭酸ガスレーザ光を用いて除去する除去工程と、前記多層プリント配線板の表面層および位置決めマークで反射しかつ中間層を透過する波長の光をもって前記多層プリント配線板を照明する照明工程と、前記照明光の波長に感度を有する撮像手段をもって前記位置決めマークを含むように多層プリント配線板を撮像する撮像工程と、この撮像データを用いて検出した位置決めマークの位置に基づき多層プリント配線板へのレーザ照射位置を補正する補正工程とを備えることを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるレーザ加工方法および装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0026】
実施の形態1.
図1は、この発明にかかるレーザ加工装置の実施の形態1の構成を示すものである。
【0027】
このレーザ加工装置は、レーザ光1を発生させるレーザ発振器2、レーザ光1を平行光に変換してレーザ光の発散角を調整するコリメートレンズ3、レーザ光のビーム径を制限するマスク14、レーザ光1の方向を任意の方向に偏向するガルバノミラー5、加工プログラムに従ってガルバノミラー5の角度を調整してレーザ光1の偏向角度を調整するガルバノスキャナ4、入射したレーザ光1を集光する集光レンズ6、集光されたレーザ光1が照射される加工対象物(ワーク)としての多層プリント配線板(プリント配線板ともいう)7、プリント配線板7が載置され必要に応じてプリント配線板7と集光レンズ6との相対位置を変えることができるXYテーブル8、プリント配線板7上の任意の位置を照明することができる照明装置10、プリント配線板7上の任意の位置を撮像する撮像手段としてのCCDカメラ11、CCDカメラ11の撮像データを画像処理する画像処理装置12、およびこれらレーザ発振器2,ガルバノスキャナ4,XYテーブル8,照明装置10,CCDカメラ11および画像処理装置12を駆動制御する制御装置13を備えている。
【0028】
レーザ発振器2は、加工するプリント配線板7の材質により必要なレーザ光1の波長が異なるが、この場合は炭酸ガスレーザを用いる。この場合、レーザ加工には、50μm〜200μm程度の小さな穴加工が要求されるので、加工対象としての多層プリント配線板7の表面上では、50μm〜200μm程度の非常に小さなスポットに集光する必要がある。このため、レーザ光1を集光レンズ6で集光して多層プリント配線板7上に照射する。また、レーザ発振器2から発射されたレーザ光1が多層プリント配線板7まで導かれる光路にはある程度距離があるので、レーザ光1が発散してガルバノミラー5上ではビーム径が広がってしまう。必要なビーム径にするには、レーザ光1の発散角を調整する必要がある。このため、光路の途中にコリメートレンズ3を挿入してビームの径を調整している。また、多層プリント配線板7上で必要な部分にレーザ光1を照射するために、ガルバノスキャナ4を駆動し、ガルバノミラー5の角度を変えてレーザ光1を必要な方向に偏向させている。偏向されたレーザ光1が集光レンズ6へ入射する角度θにより、多層プリント配線板7上でのレーザ光の座標値が一義的に決まる。
【0029】
このレーザ加工においては、ガルバノミラー5で加工できる範囲の加工が終了すると、XYテーブル8を移動させてプリント配線板7を移動させた後、次の加工エリアの加工を行う。この場合は、ガルバノスキャンエリアが50mm×50mmとし、500mm×500mmのプリント配線板を用いたため、XYテーブル8が50mmのX方向の移動を10回、Y方向の移動を10回行うことで加工が完了する。
【0030】
図2は、多層プリント配線板7の断面を示すものである。この場合、多層プリント配線板7の構成材料すなわち絶縁層9としては、クロス状に編み込まれたガラスファイバ(ガラス繊維)9aとエポキシ樹脂9bとの複合材料から成るガラスエポキシを用いている。位置決めマーク20は、導体層として用いる銅箔をφ100μmの円形に所定位置に残すことで形成し、約50μm厚さのガラスエポキシ樹脂9の下に設置されている。この場合、位置決めマーク20は、図1に示すように、プリント配線板7の四隅に配置されている。
【0031】
ここで、照明装置10から発生される照明光としては、加工対象物としての多層プリント配線板7の構成材料すなわち例えばガラスエポキシを透過することができる波長をもつ光を採用する。この場合は、近赤外光を発生するLEDを照明装置10の光源とする。
【0032】
さらに、CCDカメラ11としては、近赤外光に感度をもつ近赤外カメラを採用する。
【0033】
このように、この実施の形態1では、近赤外照明装置10、近赤外カメラ11および画像処理装置12によって、視覚認識のためのビジョンセンサを構成している。この実施の形態1のレーザ加工装置においては、近赤外照明装置10によって多層プリント配線板7に形成された位置決めマーク20を含むように多層プリント配線板7を照明する。そして、近赤外カメラ11によって位置決めマーク20を含むように照明装置10で照明された多層プリント配線板7を撮像する。画像処理装置12では、近赤外カメラ11の撮像データを画像処理して位置決めマーク20の位置を検出する。制御装置13では、該検出した位置決めマーク20の位置に基づき、ガルバノスキャナ4またはXYテーブル8を駆動制御して多層プリント配線板7と光学系(この場合はガルバノミラー5)との相対位置関係を補正する。そして、この補正の後、レーザ発振器2などを駆動して、多層プリント配線板7に対してビアホールを形成する等のレーザ加工を実行する。
【0034】
かかる実施の形態1の構成によれば、図2に示すように、近赤外照明装置10によって多層プリント配線板7に対し近赤外光30を照射すると、ガラスエポキシ樹脂9の表面と位置決めマーク20の表面で反射光31,32が生じ、これらの反射光31,32を近赤外カメラ11によって撮像する。このとき、位置決めマーク20の表面で反射した光32に比べガラスエポキシ樹脂9の表面で反射した光31の光強度が大きいと、位置決めマーク20を近赤外カメラ11でコントラスト良く撮像することができない。従来は、照明光として可視光が使用され、可視光が樹脂層9bで一部吸収されるため、位置決めマーク20の表面での反射光強度が低下し、ガラスエポキシ樹脂9の表面での反射光強度に近くなり、コントラストが低下していた。
【0035】
これに対し、近赤外光は樹脂層9bを透過するため、コントラスト良く位置決めマーク20を撮像することができ、高精度の画像認識が可能となる。
【0036】
このように、この実施の形態1によれば、多層プリント配線板7の構造材料を透過する近赤外光を照明光に用い、これに感度がある近赤外カメラ11を用いて撮像を行うようにしたので、多層プリント配線板7の表面からの反射光31よりも多層プリント配線板7の内部にある位置決めマーク20からの反射光32の強度を高くでき、これにより簡便に内層位置決めマーク20を精度良く画像認識することが可能となり、高い位置精度でビアホールを形成することが可能となる。また、照明装置10は、多層プリント配線板7を上方から照明することができるので、位置決めマーク20の位置が異なる多層プリント配線板7に対しても容易に対処が可能となる。また、位置決めマーク20上に銅箔が存在する場合でも、レーザ加工や機械加工で表層銅箔を除去するだけで、簡便に位置決めマーク20を認識可能となる。
【0037】
なお、上記実施の形態1では、近赤外カメラ11としてCCDカメラを用いたが、近赤外光に感度があれば、撮像管を用いたビジコンなど他のカメラを用いてもよい。また、照明装置10として、近赤外光を発生させる光源であれば、ハロゲン光源を用いてもよい。また、多層プリント配線板7の絶縁層9を、エポキシ樹脂などの樹脂のみによって形成した場合でも、ガラスエポキシ樹脂と同様の効果を得ることができる。
【0038】
実施の形態2.
つぎにこの発明の実施の形態2を説明する。この実施の形態2においては、図3に示すような多層プリント配線板40に対してレーザ加工を行う。この多層プリント配線板40は、表面に厚さ9μmの銅箔(表面層)41が形成され、その下に厚さ50μmのエポキシ樹脂42があり、その下に導体層として用いる銅箔をφ100μmの円形にエッチングした位置決めマーク20が配置され、さらにその下側にガラスエポキシ樹脂43がある。位置決めマーク20は、先の実施の形態1と同様、多層プリント配線板40の四隅に形成されているとする。
【0039】
この実施の形態2においても、図1に示したレーザ加工装置を用いてレーザ加工を実行する。以下、実施の形態2による動作を図4に示すフローチャートを用いて説明する。
【0040】
多層プリント配線板40をXYテーブル8の上に設置する。制御装置13は、XYテーブル8およびガルバノスキャナ4を駆動制御することで、内層に位置決めマーク20が存在していると思われる付近にレーザ光が照射されるように、レーザ照射位置を調整する(ステップS1)。このレーザ照射位置の調整の際には、制御装置13に対し、四隅の位置決めマーク20の座標位置を予め設定しておくようにすればよい。
【0041】
はじめに、第1番目の位置決めマーク20の位置にレーザ照射位置を位置決めする(ステップS1)。次に、レーザ光の照射を開始し、図5に示すように、多層プリント配線板40の表面層41およびその下のエポキシ樹脂42の一部を除去する(ステップS2)。これを、位置決めマーク20の個数分(この場合は4個)繰り返すことにより(ステップS3)、全ての位置決めマーク20の上の表面層41およびその下のエポキシ樹脂42の一部を除去する。この場合は、レーザ光1をビーム径φ300μmに集光し、3mm×3mmの領域の表面層41が除去できるように、ガルバノミラー5を駆動してこのエリア内に順次隙間なくレーザ光1を照射し、3mm×3mmの銅箔除去部44(図5参照)を形成した。
【0042】
つぎに、制御装置13は、第1番目の位置決めマーク20の位置に近赤外カメラ11の視野を移動させる(ステップS4)。そして、近赤外照明装置10による近赤外光を照明として用いて、第1番目の位置決めマーク20を含む領域を近赤外カメラ11で撮像する。撮像データは、画像処理装置12に入力され、ここで、マーク位置検出のための画像処理が実行される(ステップS5)。
【0043】
なお、この実施形態2では、照明装置10は、多層プリント配線板40全体を一様に照明できるものを用いたために、照明装置10による照明領域を移動させる必要はないが、多層プリント配線板40の一部領域にスポット照明する照明を用いる場合は、照明装置10を近赤外カメラ11と同様逐次移動させて多層プリント配線板40に形成された位置決めマーク20を含むように多層プリント配線板40を照明すればよい。
【0044】
画像処理装置12においては、撮像データを画像処理して第1番目の位置決めマーク20の位置(ずれ量)を検出する(ステップS6)。このような処理を、全ての位置決めマーク20について(この場合は4個)繰り返すことにより(ステップS7)、全ての位置決めマーク20の位置を検出する。
【0045】
制御装置13では、該検出した4つの位置決めマーク20の位置に基づき、ガルバノスキャナ4またはXYテーブル8を駆動制御して多層プリント配線板40と光学系(この場合はガルバノミラー5)との相対位置関係を補正する位置ずれ補正処理を実行する(ステップS8)。そして、この補正の後、レーザ発振器2などを駆動して、多層プリント配線板40に対してビアホールを形成するレーザ穴あけ加工(実加工)を実行する(ステップS9)。
【0046】
このような手法で、位置決めマーク20の認識を行った結果、全ての位置決めマークを精度良く画像認識することができた。
【0047】
なお、レーザ加工によって多層プリント配線板40の表面層41を除去した後、可視光を用いたビジョンセンサを用いて同じようにして位置決めマークの認識を行った場合は、レーザ加工でエポキシ樹脂42の表面が荒れているため、内層の位置決めマーク20を全く撮像することができなかった。
【0048】
このように、この実施の形態2によれば、多層プリント配線板40の表面層41を除去した後、多層プリント配線板40の中間層42を透過する波長の光(近赤外光)をもって多層プリント配線板40を照明し、この照明光の波長に感度がある近赤外カメラ11を用いて撮像を行うようにしているので、従来の可視光によるビジョンセンサでは認識できなかった表面に銅箔のある内層位置決めマークの画像認識が可能となり、高い位置精度でビアホールを形成することが可能となった。なお、この実施の形態2において、表面層41として、銅箔の他に、アルミニウム箔やタングステン層などを用いた場合でも、前記同様の効果を得ることが可能となる。
【0049】
なお、実施の形態2では、表層の銅箔を除去するのにレーザ光を用いたが、ドリルやルータなどの機械加工を用いてもよいし、さらにはエッチング等により予め銅箔を除去しておいてもよい。
【0050】
また、図4のステップS1で行われる表面層除去のためのレーザ照射位置の移動は、自動運転で行うようにしても良いし、手動操作で行うようにしてもよい。また、ステップS2においては、所定の照射条件により位置決めマーク20の上方の表面層41にレーザ光を照射するが、このとき位置決めマーク20の径よりも大きな面積の表面層41を除去する必要がある。そこで、上記した説明では、小径ビームを多重に照射して大きな面積の表面層を除去するようにしたが、大径ビームを用いて一括除去してもよい。もちろん、表面層41を除去できるレーザ光照射条件は予め見つけておく必要がある。
【0051】
ところで、上記各実施の形態では、加工対象物を多層プリント配線板7として説明を行ったが、本発明は位置決めマークが内層にある他の加工対象物に対しても適用することができる。
【0052】
また、多層プリント配線板7の絶縁層9の材料として、ガラスエポキシ樹脂のような複合材料の他に、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ガラス繊維布とポリイミド樹脂との複合材料、クラフト紙とエポキシ樹脂との複合材料、クラフト紙とフェノール樹脂との複合材料などが用いられる場合においても、本発明を適用することができる。
【0055】
【発明の効果】
この発明によれば、導体層と同じ材料から成る位置決めマークが内部に形成される樹脂材料を含む材料から成る中間層と、前記位置決めマークと同じ材料から成り、前記中間層を覆う表面層とを有する多層プリント配線板に対するレーザ加工の際に、位置決めマークを覆う表面層および中間層の一部を位置決めマークが露出しないように炭酸ガスレーザ光を用いて除去した後、多層プリント配線板の表面層および位置決めマークで反射しかつ中間層を透過する波長の光をもって前記多層プリント配線板を照明し、これに感度がある撮像手段を用いて撮像を行うようにしているので、表面層が照明光を透過しない材料で構成されている場合でも、内層位置決めマークを精度良く画像認識することが可能となり、高い位置精度でレーザ加工が可能となる。また、表面層の除去によって位置決めマーク上の内層樹脂表面が荒れている場合でも内層の位置決めマークの画像認識が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明にかかるレーザ加工方法および装置の実施の形態1を示す図である。
【図2】 実施の形態1に用いる多層プリント配線板を示す断面図である。
【図3】 実施の形態2に用いる多層プリント配線板を示す断面図である。
【図4】 この発明にかかるレーザ加工方法および装置の実施の形態2の動作手順を示すフローチャートである。
【図5】 実施の形態2のレーザ加工方法によって多層プリント配線板を照明する際のレーザ光の反射態様を示すための断面図である。
【符号の説明】
1 レーザ光、2 レーザ発振器、3 コリメートレンズ、4 ガルバノスキャナ、5 ガルバノミラー、6 集光レンズ、7 多層プリント配線板(プリント配線板)、8 XYテーブル、9a ガラスファイバ、9b エポキシ樹脂、9 絶縁層(ガラスエポキシ樹脂)、10 照明装置(近赤外照明装置)、11CCDカメラ(近赤外カメラ)、12 画像処理装置、13 制御装置、14 マスク、20 位置決めマーク、30 照明光、31 反射光、32 反射光、40 多層プリント配線板、41 表面層、42 エポキシ樹脂、43 ガラスエポキシ樹脂。

Claims (4)

  1. 導体層と同じ材料から成る位置決めマークが内部に形成される樹脂材料を含む材料から成る中間層と、前記位置決めマークと同じ材料から成り、前記中間層を覆う表面層とを有する多層プリント配線板に対するレーザ加工に適用され、
    レーザ発振器と、このレーザ発振器からのレーザ光を多層プリント配線板に導き照射する光学系と、多層プリント配線板に設けた位置決めマークを照明する照明手段と、この照明手段で照明された位置決めマークを含む領域を撮像する撮像手段と、前記撮像手段の撮像データを用いて検出した位置決めマークの位置に基づき多層プリント配線板と光学系との相対位置関係を補正する制御手段とを備えたレーザ加工装置において、
    前記レーザ発振器は炭酸ガスレーザ光を発生するものであり、
    前記位置決めマークを覆う表面層および中間層の一部を位置決めマークが露出しないように前記レーザ発振器からの炭酸ガスレーザ光を用いて除去する除去手段を備え、
    前記照明手段は前記多層プリント配線板の表面層および位置決めマークで反射しかつ中間層を透過する波長の光を照射するとともに、前記撮像手段は前記照明装置で照射される光の波長に感度を有するようにし、
    前記除去手段によって表面層を除去した多層プリント配線板を前記照明手段によって照明し、該照明した多層プリント配線板を前記撮像手段で撮像することを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 前記多層プリント配線板の表面層および位置決めマークが銅を含む金属であって、中間層が樹脂材料または樹脂とガラス繊維の複合材料であり、前記照明手段により照射される光が近赤外光であり、前記撮像手段が近赤外域に感度を有することを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
  3. 導体層と同じ材料から成る位置決めマークが内部に形成される樹脂材料を含む材料から成る中間層と、前記位置決めマークと同じ材料から成り、前記中間層を覆う表面層とを有する多層プリント配線板に対するレーザ加工に適用され、前記位置決めマークを含むように多層プリント配線板を照明し、該照明した多層プリント配線板を位置決めマークを含むように撮像し、該撮像データを用いて検出した位置決めマークの位置に基づき多層プリント配線板へのレーザ照射位置を補正するレーザ加工方法において、
    前記位置決めマークを覆う表面層および中間層の一部を位置決めマークが露出しないように炭酸ガスレーザ光を用いて除去する除去工程と、
    前記多層プリント配線板の表面層および位置決めマークで反射しかつ中間層を透過する波長の光をもって前記多層プリント配線板を照明する照明工程と、
    前記照明光の波長に感度を有する撮像手段をもって前記位置決めマークを含むように多層プリント配線板を撮像する撮像工程と、
    この撮像データを用いて検出した位置決めマークの位置に基づき多層プリント配線板へのレーザ照射位置を補正する補正工程と、
    を備えることを特徴とするレーザ加工方法。
  4. 前記多層プリント配線板の表面層および位置決めマークが銅を含む金属であって、中間層が樹脂材料または樹脂とガラス繊維の複合材料であり、前記照明工程では、照明光を近赤外光とし、前記撮像工程では、近赤外域に感度を有する撮像手段を用いることを特徴とする請求項3に記載のレーザ加工方法。
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