JP3862686B2 - 透湿層を有する複合パネル - Google Patents

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Description

この発明は、例えば化粧金属パネル等の不透湿パネルとプレキャストコンクリート板とを一体化させて成り、建築物の外壁材、カーテンウォール等に使用される複合パネルの技術分野に属し、更に云えば、不透湿パネルとプレキャストコンクリート板との境界部位に透湿層を介在させた複合パネルに関する。
従来、建築工事に使用されている外壁材、カーテンウォール等として、プレキャストコンクリート板の表面に化粧または補強の目的で金属パネルやセラミック材等の不透湿パネルを緊密に一体化させた複合パネルが多く実用に供されている。
例えば、特許文献1の「外壁材」は、タイルや石材又は金属板等の不透湿パネルとプレキャストコンクリート板とを一体化させた場合に、不透湿パネルとプレキャストコンクリート板との熱膨張差から生じる不透湿パネルの膨らみ、歪み、破損等の変形を防止する構成の複合パネルが開示されている。この複合パネルは、プレキャストコンクリート板の屋外側に配置される不透湿パネル(外面材)の裏面に突出部を設け、前記プレキャストコンクリート板の屋外側面には前記突出部よりも大きい口径の開口部を有する取付部材を設け、プレキャストコンクリート板と外面材との間の熱膨張差により生じる面内方向の相対変形を、突出部と取付部材の開口部との間の隙間で吸収する構成とされている。この複合パネルの製造方法は、成形型枠内に不透湿パネルの裏面を上向きに敷設し、その上に突出部と取付部材をセットし、直接コンクリートを打設することにより行われていることが段落番号[0020]に記載されている。
また、特許文献2の「塗装仕上げコンクリート体の作製方法」は、透湿性を有する塗材を屋外面に塗布したプレキャストコンクリート板を型材に利用してコンクリートを打設した建築物の外壁構造の作製方法が開示されている。この方法は打設コンクリートの養生を待つことなく塗装を行えるため工期の短縮化を図ることができる。
特許第2769353号公報 特許第2745286号公報
上記特許文献1に開示された発明は、不透湿パネル(外面材)の裏面に設けた突出部と取付部材の開口部との間の隙間で熱膨張差から生じる面内方向の相対変形を吸収して、不透湿パネルの変形を解決する効果は認められる。しかし、コンクリート打設時にプレキャストコンクリート板の練り混ぜ水等の余剰水が不透湿パネルとの境界部位から蒸発することなく滞留してしまう。複合パネルを設置した後にも、前記余剰水がプレキャストコンクリート板表面(前記不透湿パネルとの境界面側)の乾燥と相俟って中心部から前記表面へ不可逆的に移行してくる。特に真夏の直射日光を浴びる状況下では、プレキャストコンクリート板の屋外側は高温となり、屋内面側には断熱材が設けられて温度上昇が抑制されるため、前記の現象が更に加速される。余剰水は水酸化カルシウム等が溶出したアルカリ性であり、不透湿パネルの裏面の塗膜を浸食する。また、前記余剰水は、不透湿パネルとプレキャストコンクリート板との境界部位で凝縮あるいは蒸気化して過大な突き上げ力を発生させることがあり、不透湿パネルが当該突き上げ力に耐えられず面外に膨らんで変形し外観を損ねてしまう虞もある。プレキャストコンクリート板中の前記余剰水の影響を無くすためには、コンクリートの養生期間を長く取って十分に乾燥させる必要があるが、通例コンクリートの養生には3ヶ月から半年以上も要すると言われており、そうした養生期間を確保すると工期の長期化及びコストが嵩む等の問題となる。その上、仮に養生期間を十分においたプレキャストコンクリート板であっても、竣工後の建物の室内から発生する水蒸気もしくは湿分がプレキャストコンクリート板に吸収され、その後余剰水(透過水蒸気等)となって前記プレキャストコンクリート板の表面に不可逆的に移行する現象がある。このような余剰水の問題を絶無にすることは不可能に近い。
不透湿パネルとプレキャストコンクリート板は緊密に直に当接しているため、余剰水が原因で不透湿パネルの裏面の塗膜を浸食させてしまう虞がある。また、上記不透湿パネルを製造する過程において、成形型枠内に不透湿パネルの上から直接コンクリートを打設する際に、当該打設時の衝撃によってコンクリート中の骨材が不透湿パネルの裏面の塗膜を損傷させてしまい、前記損傷箇所が起点となって透湿パネルの浸食が促進される問題も生じている。
上記特許文献2に開示された方法は、プレキャストコンクリート板および打設コンクリート内に含まれる余剰水を透湿性を有する塗材から外部へ排出して外壁面の浸食を防ぐことはできる。しかし、当該発明は、不透湿パネルと一体化させた複合パネルの構成ではなく、外壁材としての意匠的効果を期待できない。
本発明の目的は、プレキャストコンクリート板と不透湿パネルとの間に透湿層を介在させて、養生期間が十分でないプレキャストコンクリート板でも、短期間に外壁材として設置可能で、工期の短縮、コストの低減を期待できる、透湿層を有する複合パネルを提供することにある。
本発明の次の目的は、透湿層によりコンクリートの打設時および設置後の不透湿パネルの裏面の塗膜の損傷又は浸食を防ぐことができ、該不透湿パネルの外観及び耐久性を向上させられる、透湿層を有する複合パネルを提供することにある。
上記した課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係る透湿層を有する複合パネルは、
化粧用又は補強用金属パネル等の湿気を通さない不透湿パネル2をプレキャストコンクリート板3の表面に一体化させて成る、建築物の外壁材、カーテンウオール等に使用される複合パネル1において、
前記不透湿パネル2とプレキャストコンクリート板3との境界部位に透気性、透湿性が良好で前記プレキャストコンクリート板3から発生する余剰水を排出できる透湿層4を、発泡剤を混入したモルタル又は石こう等の水硬性材料を連続気泡構造に硬化させた構成で介在させると共に、この透湿層4を貫通する結合手段5により不透湿パネル2とプレキャストコンクリート板3および透湿層4を一体化して成ることを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した透湿層を有する複合パネルにおいて、
透湿層4を貫通する結合手段5は、不透湿パネル2の裏面に構造用接着剤で貼り付けた立毛布巾の立毛5aであることを特徴とする。
請求項1、2に記載した発明に係る透湿層を有する複合パネル1によれば、養生期間が十分でないプレキャストコンクリート板3でも、このプレキャストコンクリート板3と不透湿パネル2との間に介在させた透湿層4が養生機能を発揮するため、短い養生期間での使用、設置が可能であり、工期の短縮、コストの低減を図ることができる。
また、透湿層4がコンクリートの打設時および設置後の不透湿パネル2の裏面の塗膜の損傷又は浸食を防ぐので、不透湿パネル2の面外への歪み等の変形を防止して外壁材の外観及び耐久性を向上させることができる。
以下に、図面を参照して、請求項1、2に記載した発明に係る透湿層を有する複合パネルの実施形態を説明する。
本発明は、金属パネルやセラミック材等の湿気を透さない不透湿パネル2と、プレキャストコンクリート板3とを一体化させて成る複合パネルに好適に実施される。
本発明の複合パネル1は、図1に示すように、不透湿パネル2と、プレキャストコンクリート板3との境界部位に透気性、透湿性に良好な透湿層4を介在させて、プレキャストコンクリート板3から発生する余剰水(透過水蒸気等)を前記透湿層4から排出できる構成とされている(請求項1記載の発明)。
前記透湿層4は、主として流動性のあるセメント系或いは石こう系の水硬性材料に発泡剤及び/又は起泡剤、空気連行を促進するための空気連行剤やポリマーディスパージョン等を混入して、連続気泡構造に硬化させた構成であることが好ましい。前記水硬性材料として、一般的には床仕上げ材として広く使用されている流動性に優れたセルフレベリング材を用いることもできる。勿論、透質層4の材料はこの限りでなく、透気性、透湿効果を発揮するものであれば良い。
前記不透湿パネル2と透湿層4、及びプレキャストコンクリート板3とから成る複合パネルは、例えば図2に示したように、前記透湿層4を貫通する形状の結合手段5によってそれぞれが一体化されている。図示した結合手段5は、複数の立毛5aを有する立毛布巾とされており、予め不透湿パネル2の裏面に構造用接着材(例えばエポキシ樹脂等)で一体的に張り付けておくことが望ましい。前記立毛5aは3〜8mm程度の長さを有するのが好ましい。勿論、施工状況等により結合手段5の形状・構成を随時変更することが好ましく、接合金具により一体化することもできる。
次に、上記複合パネル1の製造方法を、図3を参照して説明する。先ず、図3Aに示すように、金属パネル等の不透湿パネル2を、その裏面(上面)へ設けた接合手段5を上向きにして、プレキャストコンクリート成形型枠6内へ入れる。次に、図3Bに示すように、水硬性材料を平面上に均一な層状に、且つ前記結合手段5の立毛5aの先端が埋まらない程度の厚さに敷設して透湿層4を形成する。透湿層4は好ましくは1〜3mmの厚さとする。しかる後に、図3Cに示すように、前記透湿層4の上面へプレキャストコンクリート板3を形成するコンクリートを打設し(流し込み)、養生、固化させて型抜きすると、不透湿パネル2とプレキャストコンクリート板3との間に透湿層4を一体的に介在させた複合パネル1が得られる。
したがって、従来から課題であった、コンクリートの打設時における不透湿パネル2の裏面の塗膜の損傷は、前記透湿層4が緩衝する効果によって防止することができる。また、コンクリートの養生期間は、複合パネル1を設置後も透湿層4が不透湿パネル2に影響を与えることなく余剰水を排出する養生機能を発揮するので短期間で十分となる。極端に云うならば、プレキャストコンクリート板3を運搬可能な程度に固化されておればよい。したがって、工期の短縮、コストの低減を図ることができる。
また、前記透湿層4は余剰水を常に外部へ排出し続けるため、建物の竣工後においても不透湿パネル2の裏面の塗膜の浸食を防ぎ、もっては不透湿パネル2の面外への歪み、孕み等の変形を防止して外観及び耐久性を飛躍的に向上させることができる。
透湿層4の他の実施例として、例えば不透湿パネル2の上面へ防腐剤を含浸させた木毛板等を敷いた構成でも実施可能である。
以上に実施形態を図面に基づいて説明したが、本発明は、図示例の限りではなく、その技術的思想を逸脱しない範囲において、当業者が通常に行う設計変更、応用のバリエーションの範囲を含むことを念のため言及する。例えば、不透湿パネル2の裏面に予め結合手段5及び透湿層4を具備してコンクリート打設作業の短縮を図ることもできる。
本発明に係る透湿層を有する複合パネルを概略的に示した図である。 本発明に係る透湿層を有する複合パネルの結合手段の一例を示した図である。 (A)は、成形型枠内に不透湿パネルを設置した図である。(B)は不透湿パネルの上面へ透湿層を敷設した図である。(C)は透湿層の上面へプレキャストコンクリート板を打設した図である。
符号の説明
1 複合パネル
2 不透湿パネル
3 プレキャストコンクリート板
4 透湿層

Claims (2)

  1. 化粧用又は補強用金属パネル等の湿気を通さない不透湿パネルをプレキャストコンクリート板の表面に一体化させて成る、建築物の外壁材、カーテンウオール等に使用される複合パネルにおいて、
    前記不透湿パネルとプレキャストコンクリート板との境界部位に、透気性、透湿性が良好で前記プレキャストコンクリート板から発生する余剰水を排出できる透湿層を、発泡剤を混入したモルタル又は石こう等の水硬性材料を連続気泡構造に硬化させた構成で介在させると共に、この透湿層を貫通する結合手段により不透湿パネルとプレキャストコンクリート板および透湿層を一体化して成ることを特徴とする、透湿層を有する複合パネル。
  2. 透湿層を貫通する結合手段は、不透湿パネルの裏面に構造用接着剤で貼り付けた立毛布巾の立毛であることを特徴とする、請求項1に記載した透湿層を有する複合パネル。
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