JP3861124B6 - 吸収性パンツ - Google Patents
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Description
技術分野
本発明はウエスト開口と二つの脚部開口とを有した吸収性パンツに関し、前記パンツはパンツの使用中に使用者の体の方へ向くように意図されたパンツ層と、パンツ使用中の使用者の体から離れる方向に見てパンツ層の外側に位置する耐液性の外方バリヤ層とを含む。
発明の背景
一回だけの利用及び再利用タイプのおむつ形態の吸収性製品は長い間知られている。かかる製品の基本的な役目は使用者の排泄した体液、即ち尿及び糞便を収集及び収容できることである。これに関連して、製品が尿及び糞便を真っ先に製品内へ確実な態様で導くこと、即ち液体及び糞便が排泄の期間中標的を外れずに目的の捕捉部域の一方の側へ達すること、ができるように製品が構成されるようにすることが重要である。正しい捕捉部域に達した流体及び糞便が後でそれら収容区域から漏洩できないことを確実にすることは更に少なくとも同様に重要なことである。
これらの主なおむつの役割と並んで、おむつには更に他の重要な要求が課せられている。例えばそれらのおむつは使用者の正しい位置で快適に柔軟に適合しなければならず、使用者の肌へ如何なる刺激も生じさせてはならず、また環境を損なう物質からそれらを製造すべきではない。
多くの点で、使用者からの各種要求は可及的に良好なおむつを構成しようとする努力に於て共に作用する。例えば、おむつの適合性及びその取り付けシステムは、おむつの如何なる漏洩も生じさせることなしに尿及び糞便を素早く確実に受け取る能力に影響を及ぼす。故に今日の使い捨ておむつの殆どは使用者の脚部の回りを緊密に密封しそのようにして漏洩を防ぐ目的で、ある種の弾性脚カフスを備える。かかるおむつの周知の例は米国特許3 860 003に記載されている。前記おむつは、予張力を与えられた弾性バンドが付与された脚カフス又は側部フラップを吸収体の外側に有する。その目的は、弾性バンドが側部フラップを収縮させ、そのようにしておむつ脚カフスと使用者の肌との間に弾性的に収縮可能な接触線を形成することである。しかしながら、吸収体にすぐに吸収されない流体がおむつの縁部にわたり流出するのを防ぐことになっている比較的細い接触線だけしか存在しないので漏洩に対して依然として非常に大きな危険性が存在する。この細い線にかかる圧力はかなり高く、また一旦、接点が漏洩に耐えるのにもはや十分なものではなくなってしまえば、流体が接触線を通り越すまでに必要な移動距離はそれほど長い距離ではない。更に、脚カフスが使用者の肌との接触を保てなくなることがないように保障するために弾性バンドには大きな張力が要求される。このことは今度は肌を擦るという問題をもたらす。たとえ脚カフスが流体の圧力に抗し流体を通過させないようにすることができても、代わりに流体は吸収体の上に蓄積し、このように肌を濡れた状態に保ち、これ自体が肌の刺激をもたらす。
おむつの側部フラップ又は脚カフスを通り越して、特に緩い糞便では、漏洩することに対する安全性を増すために、今日のおむつの多くには弾性脚カフスの内側に特別なバリヤフラップが設けられている。かかるおむつの例はEP 0 219 326に示されている。この特許は就中、二重漏洩防護具を有するおむつを得ること及び隆起バリヤフラップによりチャンネルを創造することを目的とし、これはおむつ内に体液を保持できる。バリヤフラップは、就中、股区域で使用者の大腿部の内方部分に沿って持ち上げられる。
おむつの吸収体にすぐに吸収されない体液、例えば緩い糞便はバリヤフラップにより制止され、前記チャンネル内に収集される。万一、体液がそれにもかかわらずバリヤフラップを越えて流れるならば、脚カフス(ガスケッチングカフス(gasketing cuff))は漏洩に対する更なるバリヤを形成すると示されている。たとえEP 0 219 326に記載のおむつが既に周知のバリヤの内側に更なるバリヤを備えていても、既に周知のバリヤと同じ不利点、即ち使用者の肌に対して細い接触線だけしかないという不利点を依然として有する。この細い接触線は、バリヤが例えば大量の尿により大きな圧力を受けるとき、使用者の肌との接触を保てなくなりやすい。バリヤフラップの外側に弾性脚カフスを予防措置として設けているように、バリヤフラップは流体がバリヤを越えて漏れでるのを防ぐのに十分に抵抗力のあるものではないことが明らかに考慮されている。周知の弾性脚カフスに対するのと同様に、これは依然として使用者の肌の大きな部域(たとえ以前よりも小さい部域であるとしても)をバリヤフラップと吸収体との間の所謂チャンネルに集まる流体又は糞便に曝されやすい状態のままであり、即ち、肌に刺激を与える危険性は明かである。故にこのバリヤの構成は完全なものとは程遠いものである。
おむつのウエスト開口部分の回りにも同様の漏洩バリヤを備えたおむつも、前記特許に記載されたおむつのように市販されていることを述べなければならない。故に漏洩の問題はおむつの脚開口に限定されるものではない。
最近、新しいタイプのおむつ、所謂パンツおむつが製造され市場で発売されている。これらは従来のおむつとは先ず第1に取り付けシステム、即ちパンツおむつ、それぞれ標準又は“オープン(open)”おむつを使用者の適正位置に留まらせるシステムに関して異なる。オープンおむつは各種型式の取り付け手段、例えば接着テープリボン、フック・アンド・ループファスナ又はプレススタッドにより密封され使用者上でパンツを形成する。他方では、パンツおむつは、ウエスト開口と二つの脚開口とを有するパンツを形成するように製造中に既に縁部で密封されている。各側方部分での側部の継目の密封は多くの方法で、例えば直線膠着接合部又は溶接シームにより行うことができる。またパンツおむつのパンツカバーはパンツおむつの取り付けシステムの一部として含むことができる。これは、その弾性能力によりパンツおむつを緊密に使用者の体の回りに保持し使用者からパンツおむつがずり落ちることを防ぐカバーを意味している。当然、使用者上の意図した位置で着用状態に留まらせるパンツおむつの能力に影響を及ぼす他の要因がある。パンツおむつとオープンおむつとの間の差異は、ロングパンツ(long pants)にウエストベルトを締め付けるのと同じ方法でオープンおむつが使用者の腰の回りで取り付け手段により締め付けられることにある。しかしながら、パンツおむつはかかる緊張可能な取り付け手段を備えていないが、通常は弾性締め付け被覆に依存しなければならない。
多くの周知パンツおむつがあり、例えばEP 0 320 991に示されるものがある。このパンツおむつは中央吸収性ユニットと吸収性ユニットの側縁に接合された二つの弾性側部パネルとを有する。それらは合わさってウエスト開口と二つの脚開口とを形成する。パンツおむつはオープンおむつで知られた方法により、ウエスト開口及び脚開口の一部に沿って更に弾性手段を備える。吸収性ユニットは透液性内方カバー層と不透液性外方カバー層との間に吸収体を含む。内方カバー層と使用者の肌との間の空間は極端に制限されており、従って内方カバー層に付着した糞便は使用者の肌に接触しやすく、また肌に塗り付けられやすい。また内方カバー層は使用者により排出された尿により湿潤する。使用者の肌が濡れたカバー層に接触することは、(少なくとも時折、使用者の肌と接触する内方カバー層の部分がそうであるように)明らかに望ましくないことである。
周知のパンツおむつ(及びまた周知のオープンおむつ)の特徴は外方カバー層であり、即ち吸収体の外側に付与され、パンツの負荷支持(load-bearing)カバー層を形成しているものである。この層とはカバー体を意味し、このカバー体は、パンツがパンツを形成する、即ち、ウエスト開口と二つの脚開口とを形成することに実際に貢献しないパンツに含まれる全ての層及び素子を取り除いた場合に後に残されるものであり、これなくしてはパンツはもはや使用者の体の回りに保持されることができない。特に重要な負荷支持部分は所謂側部シーム、即ちウエスト開口及び脚開口を形成するためにパンツ形成層のそれぞれ前方及び後方部分が接合されるパンツの部分、である。
EP 0 320 991に記載の周知のパンツおむつの負荷支持パンツ形成カバー層は、二つの弾性側部パネルと吸収体の外側に付与された外方カバー層とから形成される。この場合、負荷支持パンツ形成カバー層は共に接合された幾つかの材料片から作られる。吸収体が尿で満たされて、吸収体の重量が増加することにより吸収体の外側に付与された外方カバー層が受ける重力が増加され、この増加する重力は次いで外方カバー層が接合された弾性側部パネル及び内方カバー層にもかかる。これにより弾性側部パネルは伸張され、また使用者と内方カバー層との間の距離が増加し、また何れの漏洩バリヤも使用者の肌と接触して留まるのが困難となる。換言すれば、漏洩の危険性が増すということである。
外方カバー層が負荷支持パンツ形成層を形成するパンツおむつの他の例はWO 88/07337に記載される。この場合、外方カバー層は弾性を有する。吸収体は使用者の体の方へ見て弾性パンツ形成カバー層の内側に付与される。
パンツおむつの把持及び装着特性を向上しようとして、股部分は比較的伸張できないが一方、パンツおむつにパンツおむつの前方及び/又は後方部分で弾性伸張可能区域を設けることがWO 93/17648で提案されている。しかしながら、このパンツおむつは、パンツおむつの外方カバー層がパンツおむつのパンツ形成層を形成しまた吸収体がこのようにパンツ形成層の内側に配置されるという範囲においては、依然として従来通りに構成されている。
使用者の方に面したカバー層を持つオープンおむつに、ポケットの底部として吸収体を有する一種のポケットへ尿及び/又は糞便を通過させるための一つ又はそれ以上の開口を備えることが提案されており、その目的は、このようにして特に糞便との接触から使用者の肌を隔離することである。US 4 662 877に於て、使用者の体の方へ指向されて、細長い開口を備えた、上方層を含むかかるおむつが示される。弾性バンドは下に位置する吸収体から上方へ開口の縁部を押し上げるために開口の縁部に沿って配置される。また他の弾性体の構成もこの特許により考えられる。
EP 0 359 410は体に面する開口を備えた弾性カバー層を有する同様のおむつを記載している。カバー層と吸収性芯との間に何も入っていない空間が形成される。
上述のパンツおむつとの対比によって考察すれば、たとえ使用者に面したおむつのカバー層の自由度を、体の方へ面したカバー層を有する従来周知のおむつの場合よりも大きくしたとしても、おむつ使用中、即ち、おむつが使用者へ取り付けテープでテープ止めされた後に、おむつを支持するのは、依然としておむつの外方カバー層、即ち、使用者の方から見て吸収性芯の外側に付与された層であることは注目すべきである。負荷支持外方カバー層は使用者の体から遠くにあり、その結果使用者の生殖器及び肛門に関する又はこれらと接触した漏洩の恐れのあるバリヤの位置について大きい不安が生じる。
最後に、相互に異なる力の弾性方向を持つ弾性ゾーンをパンツ形成外方カバー体中に配置することもUS 4 756 709から知られている。カバー体の後方及び前方ウエスト部分に於て、カバー体は横断方向に伸張可能であり、また中間股部分では縦方向に伸張可能である。このパンツ形成カバー層は、上に列挙したのと同様に、吸収体の外側に配置される。
本発明の目的と重要な特徴
本発明の目的は吸収体により直ちには吸収されない排泄流体が製品の縁を越えて漏洩する恐れがあるという問題を解決することである。
本発明の他の目的はパンツに受け取られた糞便と尿が使用者の皮膚と接触するのを阻止又は少なくとも妨害することである。
本発明の更なる目的は排出された尿と糞便をパンツ中にこの目的で配置された収集区域に直接収集するのを確実ならしめる問題を解決することである。
本発明のなお他の目的は使用者の体に面するカバー層が使用者に関してその位置から出るのを阻止する問題を解決することである。
これは冒頭に述べた形式の吸収性パンツによりもたらされ、このパンツの特徴はパンツ層が外方バリヤ層よりも大きい面を有し、このパンツ面はそれ自身へ接合されるか、あるいはそれ自身へ所々で接合可能ならしめる手段を含み、それによりパンツ層は単独で、パンツ使用中に、パンツのウエスト開口と脚開口とを構成し、またパンツの負荷支持部分及び使用者の体に接触する全ての部分はこのようにパンツ層だけから形成されることである。
本発明の別の観点によれば、これは冒頭に述べた種類の吸収性パンツにもたらされ、このパンツの特徴は、外方バリヤ層が本質的に非弾性である一方、パンツ層が弾性手段の形態のパンツ弾性の全てを備え、またパンツ層はそれ自身へ所々で接合されるか、あるいはそれ自身へ所々で接合可能ならしめる手段を含み、それによりパンツ層は単独で、パンツ使用中に、パンツのウエスト開口と脚開口とを構成し、またパンツの負荷支持部分及び使用者の体に接触する全ての部分はこのようにパンツ層だけから形成されることである。
本発明の更なる観点によれば、これは使用中に全体的に使用者の肌及び生殖器に直接接触して適合する内方パンツ、及び内方パンツの外側に配置されまた内方パンツにより支持される吸収性ユニットを特徴とするおむつ、失禁用保護体又は衛生ナプキンの如き吸収性物品により達成される。
以下の請求の範囲の幾つかの項に使用した“内方パンツ”なる語は本文及び請求の範囲の残りの項に使用した“パンツ層”なる表現と同じ意味である。“吸収性ユニット”なる語は尿及び/又は糞便を、又は適当な場合には月経流体を、吸収し保持するよう意図されたユニットを意味する。
負荷支持パンツ形成カバー層は使用者から見て最外側に配置すべきでありまたこの層は吸収体の外側に配置すべきであると言う深く根付いた思想を変えることにより、使用者の体にきっちりフィットし外方カバー層又はバリヤ層及び吸収性材料がパンツ層からの影響又は力から解放された吸収性パンツが達成されたのである。従来のおむつおよびパンツおむつに於て、外方カバー層はおむつを使用者の腰の回りの適正位置に保持するように働く力の大部分を支持するままにされている。漏洩防止外方バリヤとの接触を達成しようとして、各種のバリヤがこの外方層から上方に作られ、これは最良の場合には使用者との一本又は数本の狭い接触線を達成するであろう。
本発明は全く視点を変えた構造を有する。パンツを形成し且つパンツを使用者の腰の回りの適正位置に保持するように働く力の全てを吸収するのは使用者の体に面するカバー層である。例えば吸収体中に置かれたパンツに含まれた吸収性材料及び外方バリヤ層は、パンツの全パンツ形成及び負荷支持部分との係合から解除され、代わりに体に接触したパンツ形成パンツ層の外側に作用する負荷を構成する。パンツ形成パンツ層は使用者の皮膚にかぶせられる第2の皮膚に例えることができる。外方バリヤ層は“第2の皮膚”へ取り付けられた収集容器、ポケット又は袋に例えることができる。この収集容器はそれ自体パンツを形成することに貢献しない。恐らく本発明の吸収体はこの収集容器又はポケット内に配置されるのが好ましい。
本発明の有利な実施例に於て、弾性手段はパンツ層の前方及び後方ウエスト部分に横方向に予張力状態で付与され且つパンツ層の股部分に縦方向に予張力状態で付与され、これにより、前方及び後方ウエスト部分は主としてパンツウエスト開口の周囲方向に働く弾性力を有し、また股部分は主としてパンツ脚開口の周囲方向に働く弾性力を有する。
本発明の更なる有利な実施例に於て、外方バリヤ層は端縁と側縁とを有し、その内、側縁はそれぞれの側部シームと意図される縦方向対称線との間の区域でパンツ層と接合され、故に外方バリヤ層はこれらの結合区域と外方バリヤ及びパンツ層の端部のための接合区域との間の縦方向対称線に対して垂直な引張力を本質的に受けない。
本発明の特に有利な実施例によれば、パンツ層は疎水性であり尿及び/又は糞便の通過用の少なくとも一つの開口を有する。
本発明の他の一つの特に有利な実施例によれば、外方バリヤ層は(単数又は複数の)開口のレベルに配置され、また外方バリヤ層は(単数又は複数の)開口の回りの区域でパンツ層と接合される。
本発明の更なる特に有利な実施例によれば、パンツ層は前方ウエスト部分に向かう方向に見て股区域の前方部分の内側に配置された少なくとも一つの開口、及び後方ウエスト部分に向かう方向に見て股部分の後方区域に配置された少なくとも一つの開口を有し、これらの開口はパンツ層と外方バリヤ層との間の前方ポケット及び後方ポケットへパンツ層を通じて尿及び糞便を通過させるように意図され、これらのポケットは互いに分離され、ポケット間の尿及び糞便の輸送が阻止される。
本発明によるパンツ層が使用者の体に柔軟に配置されるおかげで、意図されるパンツ使用者の生殖器及び肛門にそれぞれ接触するよう意図されたパンツ層の区域に(単数又は複数の)開口を確実に配置することが可能であり、(単数又は複数の)開口がパンツの使用中に動いて不正な位置へ移動するようなことがない。その結果、開口を必要以上に大きくする必要がなく、使用者の生殖器、肛門又は周囲皮膚部分の必要以上に大きい部域を露出する必要がない。このことは使用者の皮膚を可及的に清潔且つ乾燥した状態で保つことに貢献する。就中、目的達成の精度が増す。即ち、尿及び糞便が開口又は各開口に到達し、パンツ層が乾燥状態に保持され、またこれ故に、使用者の肌も以前の周知おむつ及びパンツおむつの場合よりも高度な乾燥状態に保持される。
糞便をポケット内に包被状態に貯蔵できることのなお他の利点は、糞便、特に硬い糞便、が例えばパンツおむつの取り替え中に取り替えテーブル上へこぼれ出ないことである。特に、以前の周知弾性パンツおむつでは、二つの側部シームの内の第1のものを引き裂いて開放すると、パンツおむつが急速に収縮するという問題が生じる。もしパンツおむつが内方カバー層上に緩く付着した硬い糞便を含むならば、糞便がこぼれ出て取り替えテーブル上に、あるいは取り替えが行われている場所に隣接した他の面上に、乗るという恐れがある。本発明の有利な実施例によれば、糞便はパンツ層と外方バリヤ層との間のポケットにうまく包被され、糞便のこぼれが阻止される。
本発明の更なる利点及び特徴は以下の請求の範囲及び以下の実施例の説明に於て見ることができる。
図面の説明
本発明は図面に示される実施例に関して以下で詳述される。図中:
図1は概略的に示された使用者上に示される如く、本発明の第1実施例による吸収性パンツの側方からの斜視図を示す。
図2は概略的に示された使用者上に示される如く、本発明の第2実施例による吸収性パンツの側方から見た斜視図を示す。
図3は本発明の第1又は第2実施例による(それぞれ図1及び図2)吸収性パンツの負荷支持パンツ層の側方からの斜視図を同態様で示し、パンツの他の細部は除去されている。
図4は本発明の第3実施例による、使用者を模した透明な人形に付与された吸収性パンツの負荷支持パンツ層の下から見た斜視図を示し、パンツの他の部分は除去されている。
図5は本発明の第4実施例による吸収性パンツの負荷支持パンツ層の下から見た斜視図を図4と同態様で示し、パンツの他の部分は除去されている。
図6は本発明の第1実施例によるパンツ層の材料層に伸張状態で付与された弾性手段の概略平面図を示す。
図7は使用者と接触する側から見た、本発明の第1又は第2実施例による伸張状態のパンツ層の概略平面図を示す。
図8はバリヤ層側から見た、本発明の第1実施例による、図7のパンツ層の概略平面図を伸張状態で示す。
図9はバリヤ層側から見た、本発明の第2実施例による、図7のパンツ層の概略平面図を伸張状態で示す。
図10は本発明の第5実施例の前方から見たもので一部断面した概略斜視図を示し、またこれが如何に機能するようになっているかを示す。
図10aは図10の環状部域の拡大図を示す。
図10bは図10aに示された同区域を45°の角度で示す。
図10cは隆起バリヤフラップを有する周知のおむつであるが図10で環状にされた対応部域を概略的に示す。
図11は本発明の第6実施例の区分に於て前方から部分的に見た概略斜視図を示し、またこれが如何に機能するよう意図されているかを示す。
図12は図11の拡大図を示す。
図13は本発明の第7実施例であるが図11の拡大図を示す。
実施例の説明
各種実施例の説明に於て、同じ参照符号は、各種の図の実施例に於て同じものである、かかる細部及び構造的素子に対して再度使用される。
図1は使用者に着用されるよう意図されたものとして本発明の吸収性パンツ1を示す。使用者は先端を切られた腰部及び脚部分の形態で図1に概略的に示される。パンツはウエスト開口2と二つの脚開口3及び4とを有するが、これら脚開口の内の一つは図1に明示されていない。
パンツはパンツ層5、外方バリヤ層6及びこれらの層の間に配置された吸収体7を含む。
パンツ層5は使用者の体の方へ面し、使用者の体と本質的にその部域全体にわたり接触し、これは図3に最も良く示される。この図に於て、吸収体及び外方バリヤ層は明示のために除去されている。パンツ層5が使用者の体の回りにしっかりと嵌められているのが見られる。また図3はパンツ層がそれ自体パンツウエスト開口2と脚開口3及び4とを形成するパンツ形状であることを示す。自己支持型パンツを得るために更なる層又はパンツは必要ではない。
パンツ層5はその側部で二つの側部シーム(各側に一つのシーム)により接合されており、図1及び図3では一方のシーム8だけが示される。側部シームはウエスト開口2から脚開口3、4へ延びる。側部シームは例えば連続又は非連続膠着接合部又は溶接接合部から作ることができる。溶接接合部は例えば超音波溶接により得ることができる。しかしながら、側部シームはおむつ製造業者により作られるこの型式の接合部から作る必要はない。代わりにパンツ層の側部は取り付け手段を備え、この取り付け手段は開放可能及び再密封可能であるか、あるいはおむつ製造業者により予め決められた方法で非接合位置から接合位置へ使用者により共に接合することを意図され、それによりおむつが形成されるものである。かかるパンツは使用中、膠着又は溶接接合部により形成された側部シームを有するパンツと実質的に同態様で作用し、また作用するように思われる。かかる他の側部シームを有する吸収性パンツの例はスウェーデン特許出願SE 9401224-2、SE 9401225-9、SE 9401226-7、SE 9401227-5、SE 9401228-3で見ることができる。
図7に関して、図1の如きパンツ形状へ共に接合される前の状態を表したパンツ層5の例が示される。パンツ層5は前方ウエスト部分9及び後方ウエスト部分10を含む。これらウエスト部分9、10は使用者の腹部及び背部をそれぞれ共に包囲する(図1及び図3参照)。またパンツ層5は二つのウエスト部分9、10の間に股部分11を含む。股部分はパンツの使用中に使用者の脚部間に配置される。しかしながら、ウエスト部分9、10から股部分11への移行部に対する一定の境界部は存在しない。ウエスト部分9、10は同じ幅にする必要はなく各種幅にすることができ、例えば背部ウエスト部分は前方部よりも広くすることができる。
ウエスト部分9は端縁12と二つの側縁14、15を、ウエスト部分10は端縁13と二つの側縁16、17を有する。股部分は二つの側縁18、19を有する。前方ウエスト部分9の端縁12から後方ウエスト部分10の端縁13へ引かれる仮想縦方向対称線の同じ側でそれぞれ前方及び後方ウエスト部分の側縁14と16とが、また側縁15と17とが互いに相手へ接合され側部シームを形成し、図1及び図3に於ては、上述の如く、それらの内の一方の側部シーム8(側縁15と17とを共に接合したもの)だけが示される。側部シーム8は図1及び図3に於て単に概略的に示される。側縁14と16とを、また側縁15と17とを互いに相手へ接合するのに多くの方法があることは当業熟練者に周知である。例えば、側縁は重畳させることができ、あるいはそれらは相互に面するパンツ層の同じ側へ接合することができる。後者の場合、側部シームは使用者から離れる方へ向くか、あるいは使用者の方へ向くようにできる。
パンツ層5は弾性がある。図1、図6及び図7に関して、弾性パンツ層の例が示され、これは弾性手段20と少なくとも一つの本質的に非弾性の材料層21とを含む。弾性手段20は本質的に非弾性材料層21へ予張力状態で付与される。
弾性手段20は図6に弾性ネットして示されるが、弾性フィルム、弾性ティッシュ(不織布)あるいは幾つかの弾性糸、リボン又は同類物も使用でき、それによりそれらはかかる場合、材料層表面の大部分にわたり配置されるのでそれらは全体として単一の弾性手段として見なすことができる。
弾性手段はその非伸張状態の弛緩長さの少なくとも25%の延長度まで、換言すれば、非伸張状態の長さの少なくとも1.25倍の長さまで伸張できる高度の弾性力を有すべきであり、次いで伸張力から解放されたとき、元の非伸張状態長さの多くとも15%の延長度まで復帰するようにすべきである。好ましくは、弾性手段はその弛緩長さの25%よりも更に多く伸張可能にすべきであり、またその元の弛緩長さまで、あるいは殆どのその長さまで復帰可能にすべきである。これは、その伸縮特性が変化する降伏点を示す弾性材料を使用できないことを除外しないが、これは弾性材料がその降伏点を越えたとき上記の如き弾性特性を依然として示すことを条件とする。
弾性手段20は縦方向及び横方向の両方向に弾性を有するか、あるいはそれが糸又はリボン形状の素子から作られる場合に縦方向及び横方向の両方向に配向させることができる。弾性手段はその縦方向及び横方向の両方向に弾性を有する必要があるとすることもできる。
好適な弾性手段の例は熱可塑性A−B−Aブロック共重合体の構成要素を含む弾性ネットである。端部ブロックAはポリスチレン又はポリスチレン同族体の如き、比較的硬いポリマーにできる。中央ブロックBはポリブタジエン、ポリイソプレン又はポリ(エテン−混合ブテン)(poly(ethene-cobutene))の如き、柔軟な可撓性ポリマー鎖にできる。しばしばこれらの共重合体はそれぞれ所謂SBS及びSISと呼ばれ、それぞれ商標クレトン(Kraton)G及びSEBSとして商業的に入手可能であり、SEBSは商標クレトンDとして商業的に入手可能である。
これらの材料の加工性を向上するために、しばしばそれらは一つ又はそれ以上のポリオレフィン、例えばポリエテン、ポリプロペン、ポリブテン、エテン共重合体、プロペン共重合体又はブテン共重合体と混ぜ合わされる。
本質的に非弾性の材料層21は、例えばポリプロペン繊維を含む、例えばメルトブロー、スパンボンド又は熱ボンド型式の繊維布(不織布)から形成することができる。最良には本質的に弾性材料層は、それが使用者の肌と接触するので、空気及び蒸気透過性にすべきであり、故に肌が呼吸できないほど気密なものにすべきでない。これに関して、“本質的に非弾性”という言葉は、材料層の弾性力が弾性手段20に対して上で述べた弾性力よりもかなり小さいことを意味する。また材料層21は共に接合された幾つかの材料片から作ることができ、これはかかる場合、図6及び図7に示す材料層21を共に形成する。これに関し、パンツ層の形状は図で示されるもの(砂時計形状)に限定されず、もしそれが適当であるならば例えばパンツを他のサイズの使用者用に寸法を合わせるために、違う方法で作ることができる。図に示すパンツ層5は体重が10ないし15キログラムの子供に適する。より小さい又はより大きい子供用のサイズ、並びに失禁症の大人の使用者に適合するサイズを有することもまた当然考慮される。
パンツ1に好適な弾性力線が得られると同時にパンツ層5をパンツ形状にするために、弾性ネット20はパンツ層5の前方ウエスト部分9及び後方ウエスト部分10で横方向に予め応力を加えられて配置され、パンツ層5の股部分で縦方向に応力を加えられる。側縁18、19の形状に厳密に従う弾性ネット20の湾曲部分を得るために、弾性ネットの一定の糸が他の手段により切断、削り落とし又は破断されている。このように大きな開口部22、23が股部分11の前方部分24及び後方部分25でネットに作られる。弾性ネット20の一定の糸が破断される前にさえ、弾性ネット20の湾曲部分がパンツ層の股部分11で得られることがわかる。湾曲は、ネットが上述の方法で応力を加えられるときに得られる横方向及び縦方向の力が共に作用することにより生じる。しかしながら、ネットが例えば図6に示す方法で構成されパンツ層の側部形状に弾性引張力を良好に適合させることは好ましい。また図6の弾性ネットに示されるものよりも多くの又は他の部域で大きな開口部を形成することを当然考慮することも可能である。パンツ層を弾性化するために弾性ネットの如き弾性材料を如何に伸張し構成できるかを示した更に詳細な説明は、本出願と同日に提出された出願番号SE 9500387-7のスウェーデン特許出願を参照されたい。
弾性フィルム及び繊維布は原則的に図6の弾性ネットと同態様で伸張及び構成できる。股部分の側縁にそれらの一部を良好に追従させるために、保持部又はスリットを適当な場所、例えば図6に示すネットの大きな開口部22、23に対応する場所に作ることができる。
弾性糸、リボン又は同類物を各種方法で付与でき、これはまた本発明の特許出願と同日に提出された出願番号SE 9500384-4のスウェーデン特許出願に於てより詳細に述べられている。この場合、弾性糸の配置模様は股部分の側縁の形状に適合されている。しかしながら、弾性ネット、フィルム又は繊維布は、糸と比較すると、二つの相互に垂直な方向に比較的大きい分布状態の表面を示し、またパンツ層の側縁の形状に適合させることは上述の再構成技術、即ち、例えば弾性ネットの糸を切断したり、又は弾性フィルム又は繊維布にスリットを入れることにより行うことができる。
パンツ層5を製造するために可能な方法に於て、材料層21は材料の走行ロールから切断することができ、そこから定期的にロールの各側部からセグメントが切断されそこに湾曲側縁18、19を形成し、これは個々の材料層21がロールから切断されるときパンツ層の股部分11を形成する。例えば弾性手段20は定期的に繰り返される湾曲側縁が切断された後でロール全体に付与できるが、それは代わりに定期的に繰り返される湾曲側縁が切断される前にロール全体に付与することができる。パンツ層5を特別な形状及び大きさに合わせるために、あるいはパンツ層の一定部分を、例えば脚開口の切断に関連させて、除去できる。換言すると、弾性手段20が材料層の側縁14ないし19の内側に、例えば脚開口が切断される前に図6に示す如く股部分11に於て、常に配置される必要はない。
図1に於て使用中にそれぞれ共に接合される、図6に示すようなパンツ層5を最終的に完成させるために、パンツ層5は追加の本質的に弾性のある材料層21を含む。このように、予め応力を加えられた状態の弾性ネット20は二つの本質的に非弾性の材料層21間に配置される(図7参照)。好ましくはこれらは例えば超音波溶着によりそれらを共に接合するのを容易化するために同型式のものにできるが、それらを異なる型式のものにすることも当然可能である。また他の手段、例えば膠着により共に接合することもできる。これは第2材料層が適当には第1材料層と同態様で、好ましくはそれと同時に切断され、その後、両材料層の経路がそれらの間の弾性手段と共に延びることを示す。
材料層21が非弾性であり、従って、弾性ネット20を非弾性材料層21間で接合することにより、任意方向に認めうる程度には伸張することができないので、弾性手段20がパンツ層5を伸張できる方向及び大きさは一定である。好ましくは、弾性ネット20は材料の何れにも直接接続されないが、代わりに間接的に幾つかのネット開口部の区域で互いに相手へ接合されている材料層21を介して取り付けられる。このように、ネット20は材料層21間にしっかりと固定される。
このように、前方ウエスト部分9及び後方ウエスト部分10の弾性力は大部分はパンツウエスト開口2の円周方向に作用し(図1参照)、また股部分11の弾性力は大部分はパンツ脚開口3、4の円周方向に作用する。パンツの機能にとって重要と思われる、パンツウエスト開口2の円周方向に対して垂直なパンツウエスト部分9、10の弾性力はこれにより生じない。
弾性手段に対する伸張能力を制限する他の理由は、弾性手段に負荷をかけ過ぎるべきでないということである。非弾性材料層に配置されている間に決定される最大伸張長さで、パンツ層にかかる力は、比較的伸張できない、また弾性手段が更に伸張することを制限する、非弾性材料層により継続して吸収される。
中間弾性手段を有する二つの非弾性及び非伸張材料層を含む積層体からパンツ層を作る必要はない。材料層はそれ自体、一つよりも多い層を含むことができ、また完全に一つの材料層を除去することも想到される。この後者の場合、弾性手段は残存する単一材料層の一方の側へ取り付けられなければならない。例えばこれは本発明者等のスウェーデン特許出願SE-9304232-3に示される方法で実施できる。この方法は、弾性材料、例えば弾性ネット又は弾性糸が少なくとも一つの弾性構成要素と少なくとも一つの熱可塑性構成要素とを含み、(単数又は複数個の)熱可塑性構成要素だけが材料層に接合されることを特徴とする。更なる詳細は前記出願を参照されたい。
また図1の吸収性パンツ1は外方バリヤ層6を含む。例えば外方バリヤ層6は不透液性フィルム、例えばポリエチレンフィルムから、又は不透液性に作られた繊維布(不織布)から、あるいは不透液性フィルム及び繊維布の積層体又は押し出し積層体から作ることができる。最後の例に於て、パンツに柔軟な外観を与えプラスチック状の外観をあまり与えないようにするために、また同時に着心地良く感じられる外方層を与えるために、繊維布は適当にはパンツ層5から見て最外部に配置される。また外方バリヤ層は伸張可能材料から作ることもできる。
図8(図7とは反対の側のパンツ層5を示す)はパンツ層5を平坦な非組立状態で示し、外方バリヤ層6がパンツ層5上に配置されている。パンツ層5は予め応力を加えられた状態で外方バリヤ層6上に配置される。外方バリヤ層6は端縁26、27及び側縁28、29をそれぞれ有する。端縁26、27はパンツ層5の各端縁12、13から延びたその部分32、33でパンツ層5に接合され、短片が股部分11の方へ指向されている。側縁28、29は、組み立てられた状態で各側部シーム8(図1参照)及び仮想縦方向対称線、を形成する各側縁14ないし17間の区域30、31でパンツ層5に接合される。この態様で、外方バリヤ層6はパンツ層5の引張力により本質的に負荷がかけられず、前記引張力は外方バリヤ層6の端縁及び側縁26ないし29間でのパンツ層5との接合区域30ないし33により制限される区域に於て縦方向対称線に対して垂直方向である。このように、パンツ層5は外方バリヤ層6からの力の影響を受けることなしに引き締め及び伸張でき、またこのようにパンツ層5と使用者の体との間に如何なる遊びも形成する必要なしに、本質的にその表面全体にわたり体と対接することができる。このように、外方バリヤ層6は負荷支持パンツ内方層、即ちパンツ層5からの係合を解かれ、また全横方向力、即ちウエスト開口2(図1参照)の円周方向の力は本質的にパンツ層5により専ら吸収される。
有利な実施例を図3ないし図7に関して以下で記載する。パンツ層5は尿及び/又は糞便通過用の一つ又はそれ以上の開口を備える。図に於て開口は孔として示されているが、尿及び糞便のそれぞれの通過を可能ならしめる他の型式の開口が当然想到され、例えばパンツ層のスリット又はパーホレーション付きパンツ、即ち多数の非常に小さな孔を有するパンツが考えられる。しかしながら、最後に述べた変化例は糞便の通過にはあまり適さないが、尿の通過には最も良く適合する。弾性ネット20に大きな開口部22、23を設けこれを股部分11のパンツ層の側縁の形状に適合させることができることは図6に於て先に示されている。図7に示す完成したパンツ層5に於て、図6の大きな開口部22、23の位置に対応した位置で二つの開口34、35が設けられている。故に開口部22、23は二重の役割をする。ネット20への弾性糸の配置及び位置決めの再形成に貢献するだけでなく、それらは開口34、35を収容するためのパンツ層5の適当な部域として使用することができ、尿及び糞便のそれぞれの通過を可能にする。小さい方の開口34は六つの辺を有し、股部分11の前方部分24に配置される。幾分大きい開口35は三角形状であり、股部分11の後方部分25に配置される。
開口が作られるパンツ層の部域に対応する位置で弾性ネットに予め大きい開口部を形成する代わりに、弾性ネットが非弾性材料層へ接合された後の開口、即ち弾性ネットの一方の側又は両側に材料層を含む完成したパンツ層に開口が形成されると同時に大きい開口部を形成することは当然可能である。
図7に示される二つの開口の寸法及び位置決めは、パンツ層が含まれるパンツが適合するよう意図される使用者のサイズ及び人体形状に関して、当然変わることができる。
図4及び図5はパンツ層5の開口の二つの異なる変化例を示す。パンツは全く図3のように示されているが、外方バリヤ層及び吸収体が除去されている。パンツは下から示されており、即ち観察者がパンツを使用者の足の方から上方へ使用者の股部に向かう方向に見ている。更にパンツは、生きた使用者にパンツがどのように合うかを予想しシュミレートする透明な人形へ取り付けられて示される。人形の切断された脚部はそれぞれ参照符号36、37及び38、39が付与されている。図4は図7のパンツ層と全く同様であるが、図7の開口に対して幾分異なる寸法及び形状の、二つの開口を示す。股部分11の前方部分24の前方開口40は三角形状であり、股部分11の後方部分25の後方開口41よりも大きい。また後方開口41も三角形状である。
図5は単一開口42を一つだけ有する変化例を示す。この単一開口は記載された他の開口の何れのものよりも比較的ずっと長く、それにより尿並びに糞便通過用の開口として役立つ。開口42の幾分幅広の端部は股部分11の前方部分に配置され、開口42の幾分細い端部は股部分11の後方部分に配置される。
図3はパンツ層の股部分11の前方部分24の開口34の前方部分を斜視図で示す。しかしながら、図3の開口34は図5の細長い単一開口42の前方部分を示すか、あるいは図4の前方開口40の前方部分を示すこともできると思われる。パンツ層5が例えばどれほど緊密に使用者の体の回りに適合しているかに依存する力をパンツ層5が受けるとき、開口の形状及び寸法が変化することは注目すべきである。
先に述べた如く、外方バリヤ層6はパンツ層5に取り付けられる(例えば図1及び図8参照)。バリヤ層6はこのように開口34、35と同じレベルで配置され(図7及び図8参照)、図7と図8は各々パンツ層5の側部を示し、また外方バリヤ層6は開口34、35の回りの区域30ないし33でパンツ層5に接合される。
先に記載したように、パンツ層5は前方ウエスト部分9に向かう方向に見て股部分11の前方区域24に孔形状の開口を有し、また後方ウエスト部分10に向かう方向に見て股部分11の後方区域25に配置された孔形状の開口35を有する。これら二つの開口34、35はそれぞれ尿及び糞便がパンツ層5を通りパンツ層5と外方バリア層6との間のそれぞれ図示されていない前方及び後方ポケットまで通過するためのものであり、前記ポケットは以下で詳述される。
一つ又はそれ以上の吸収体7がパンツ層5と外方バリヤ層6との間に配置される。これらは(単数又は複数の)任意の種類の周知の吸収性材料、例えばセルロースパルプフラッフ、超吸収性ポリマー(これは自重の何倍もの流体を吸収する能力を有したポリマーを意味する)、例えばクロス接続された(cross-connected)ポリアクリル酸エステル、吸収性発泡体又はこれらの混合物を含むことができる。吸収体は透液性カバー材料で覆われることは好ましいが、これは必ずしも必要というわけではない。もし透液性カバー材料が使用されるならば、それは例えば熱結合又はスパンボンド型式の、及び例えばポリプロペン繊維を含む、繊維布(不織布)から作ることができる。
吸収体及び透水性カバー層の例は図10ないし図13に詳細に示され、また以下で詳述される。
ポケットは尿及び糞便がそれぞれポケット間を移動しないように互いに相手から分離されている。これは図1及び図8の例に於て図では示されていない方法で実施することができる。例えば、パイプ体又は管体形状の流体バリヤがパンツ層5と吸収体との間に配置できる。このパイプ又は管体は両開口34、35間の区域に外方バリヤ層の側縁28、29のパンツ層の取り付け具30、31間を横方向に延びる。管体の上側及び下側はそれぞれパンツ層5へ及び吸収性層上の透水性カバー層へ、パンツ層5の縦方向に僅かな延長部を有した接合部により、例えば膠着剤のストリングにより取り付けられる管体は、例えば管形状にされたポリエテンフィルムから作ることができる。二つの壁を有する、管体の代わりに、単一壁バリヤ、例えばベローズ状に折り畳まれたポリエテンフィルムがパンツ層5と透液性カバー層との間に、対応方法で配置することができる。かかる液体バリヤの適当な形状に関する詳細は本発明者等のスウェーデン特許出願SE-9400916-4を参照されたい。
液体バリヤは、しかしながら、外方バリヤ層6については、外方バリヤ層6と同じ区域で、縦方向対称線に対して垂直方向にパンツ層5の引張力により本質的に負荷を受けないようにパンツ層5へ取り付けられる。
この例に於て、吸収体は流体バリヤの両側の部分と共に延び、またこれはパンツ層5と吸収体の透水性カバー層との間の空の空間でポケットを互いに分離する。しかしながら、これは後方ポケットから前方ポケットへ糞便が広がるのを防ぐのに十分である。一変化例に於て、二つの分離吸収体が各ポケットに一つずつ配置され、また液体バリヤがパンツ層5と外方バリヤ層6との間に配置されることも考えられる。
更に他の変化例は吸収体を一つだけ前方ポケット内に配置し、糞便のみを収集することを意図された後方ポケットには全く配置されない。恐らくは、吸収能力を低減された吸収体は、緩い糞便の留分を吸収するために後方ポケット内に配置される。従来のように、ポケットの内側に全く吸収体を有さないで、代わりにその吸収目的に適合した吸収能力を持つ吸収性材料で外方バリヤ層の内方を被覆することもまた考えられる。例えば、嵩高い繊維布を積層することができ、あるいは外方バリヤ層の内方へ即ちポケットの内側へ又はポケットの内の少なくとも一つのポケットの内側へ、他の方法で接合できる。
図2、図7及び図9に関して、本発明のパンツの更なる実施例が記載される。これらのパンツ51は、外方バリヤ層の形成を除いては、図1のパンツ1と同じである。図9はこの実施例では図7のパンツ層5の対応側部を示す。パンツ51は二つの分離バリヤ層52、53を有する。前方バリヤ層52は股部分11の前方部分24の開口34を包囲してパンツ層5へ接合され、また後方バリヤ層53は股部分11の後方部分25の開口35を包囲してパンツ層5へ接合される。パンツ層5と前方バリヤ層52及び後方バリヤ層53とのそれぞれの間の空間は前方ポケット54及び後方ポケット55をそれぞれ形成する(例えば図2参照)。これらのポケットは、前方バリヤ層52及び後方バリヤ層53がそれぞれ互いに相手へ重畳せずパンツ層の縦方向に別々に離間するという点で、互いに相手から分離される。
吸収体7aは前方ポケット54内に配置され、吸収体7bは後方ポケット55内に配置される(図2参照)。これらの吸収体は上述のように作ることができる。
先の実施例で記載されたのと同じように、前方バリヤ層52及び後方バリヤ層53はそれぞれ予張力を付与されたパンツ層5へ接続される。バリヤ層52、53の各側縁56ないし59は各側部シーム8とパンツ層5の仮想縦方向対称線との間の区域60ないし63でパンツ層5へ接合される。図2及び図9に示される実施例によるバリヤ層52、53は各二つの端縁64、65及び66、67をそれぞれ有する。パンツ層の各端縁12及び13のそれぞれの最も近くに位置する各端縁64及び67はそれぞれ図9に於てパンツ層5の部分68、69へ、各端縁12、13のそれぞれの少し前で接合される。図2に於て、接合部分70、71はパンツ層の各端縁12、13のそれぞれから測って更に少しだけ内に配置される。これに関して、代わりに前方バリヤ層52及び後方バリヤ層53の各端縁64、67はそれぞれ図1の実施例と同態様で及び逆の態様で、パンツ層の端縁12、13の部分へ取り付けできることは注目できる。前方バリヤ層52及び後方バリヤ層53のそれぞれの互いに相手の最も近くに位置する端縁65、66は股部分11の中央区域で区域72、73内のパンツ層5へ接合される。このように、前方バリヤ層52及び後方バリヤ層53はそれぞれパンツ層5の各開口34、35の回りで接合される。
図10ないし図10cに関して、本発明のパンツの実施例が如何に機能するかについて述べる。
図10は図1と同じ種類の吸収性パンツを示す。パンツ1は実線及び点線で示された使用者の予想使用位置で正面から見られている。パンツの一部は断面図で示され、その今一つの部分が円で囲まれ、図10aで拡大して示される。
図10及び図10aは、使用者の体にパンツ層5が如何に緊密に対接して位置するか、また如何に股間内へ上昇し続けるかを示す。パンツ層5は開口34で破断して示される。また図10aは吸収体80と、外方バリヤ層6と、パンツ層5の方に面した吸収体80の側に配置される透液性カバー層81とを示す。パンツ層5と透液性カバー層81との間にポケット82が形成される。これら全ての素子の例は上述されているので、再びここで繰り返し述べない。
図10bは如何に尿83が開口34を通りポケット82内へ入ってくるかを示し、未だ透液性カバー層81を通過し吸収体80により吸収できる状態にはなっていない。これは、使用者が片側に横たわるか又はどうにかして体を曲げているとき吸収性パンツがしばしば傾斜するからであり、特異な状況である訳ではない。故に、示された位置に於て、吸収体80は意図した方法で液体を吸収できるようになっていないが、代わりに、それはポケット82の完全に包被された隅で溜っている。パンツ層5は疎水性であり、外方バリヤ層6は不透液性であるので何かが漏洩する可能性は全くない。先に述べたように、パンツ層5が本質的に使用者の肌に本質的にその全面にわたり付着し、本質的に吸収体又は外方バリヤ層からの力による影響を受けないので、それは使用者の体と接触を保てなくなることも、使用者に対接した位置からその区域内で横方向にも縦方向にも動くこともなく、このことは開口34(又はもし幾つかあるならば複数の開口)の回りで漏洩を防ぐことにとって重要なことである。もし開口34が正確に寸法決めされ使用者の尿道口に関して正確に配置されるならば、本質的に全排出尿がポケット82内に拘束され、次いでそこから漏洩はせずに、専ら、吸収体80により吸収される。万一、期待に反して、いくらかの液体が開口34に沿ってパンツ層5と使用者の肌との間に入ってくる場合、この液体がパンツ層5の縁部にわたり漏洩するまでには流れる距離は比較的に長い。
本発明との比較として、図10cはおむつ用の周知の漏洩防止隆起バリヤ90の例を示す。周知の漏洩防止バリヤ90は弾性脚カフス91上に配置された別個の材料片から作られる。おむつは相変わらず、吸収体92、透液性カバー層93及び外方バリヤ層94を含む。漏洩防止バリヤ90は弾性手段95を含み、漏洩防止バリヤ90は前記弾性手段95により透液性カバー層93から持ち上げることができる。
外方バリヤ層94は組み立てられたおむつのパンツ形成層を形成し、故に外方バリヤ層94はおむつの負荷を担持する層である。このように、外方バリヤ層はそれに影響を及ぼす力に同調して使用者に関して動くことができる。漏洩防止バリヤは外方層へ接合されるので、それらは使用者に関して動くことができる。故に漏洩防止バリヤ90は使用者との接触を保てなくなるか、あるいは使用者の意図した位置から横方向又は縦方向に動かされる可能性がある。漏洩防止バリヤ90は使用者との非常に細い接触線を単に有するだけなので、流体は使用者との接触を保てなくなるとすぐに非常に素早く漏洩防止バリヤを通過することができる。この後、漏洩に対する最終的なバリヤとして密封脚カフス91が存在するだけである。これさえも外方バリヤ層からの力を受けるので、これさえも密封状態に留まらなくなるという大きな危険性がある。何れにしても、流体が漏洩防止バリヤ90を越えて入ってきたときに既に多大な被害が生じている。この場合、液体は漏洩防止バリヤ90の外側であり弾性脚カフス91の内側である区域で使用者の肌と接触する。この流体は肌に刺激を与え、当然使用者に不快感を生じさせる。
もし漏洩防止バリヤ90と透液性カバー層93との間の空間に集まる自由な液体が、おむつが図10bで示すのと同じ態様で傾斜するとき、漏洩防止バリヤ90に対して溜るならば、漏洩防止バリヤ90にかかる圧力が一層高くなるので漏洩の危険性も増加することは注目すべきである。
図11は図10と類似した図で本発明の更に他の実施例による吸収性パンツ111を示す。図12は図11のパンツの使用者の脚部間の一部の拡大図を示す。図10による、パンツ間の差異は図10のパンツと比較して、パンツ層5と吸収体10との距離が更に大きく作られていることである。このようにしてより深いポケット84が得られる。
図13は図12に類似した拡大図を示すが、二つ小さな側部吸収体(図では側部吸収体102の一つだけが示される)間の中央に配置された大きい主吸収体101を含む代替吸収体100を示している。側部吸収体102は各側部吸収体102と主吸収体101との間のスプリット104に形成されたヒンジの回りで上方へ揺動できる。このように、全く同じ吸収性材料を含む単一組立吸収体と比較して、吸収能力を維持された状態で、先に示された例のポケットよりも更に深いポケット103が達成される。吸収体100の構成は本発明者等のスウェーデン特許出願SE-9304131-7により詳細に述べられるので、これを参照されたい。また勿論有利には主吸収体及び側部吸収体を有する吸収体100は先に示された実施例で使用できる。
本発明は吸収用又は尿用パンツとして記載されてきた。しばしばかかるパンツはおむつと称される。周知のパンツおむつは側部シームが製造業者で密封され、恐らくは開放できるようになっている。しかしながら、本発明は開放及び再密封できるかかるパンツおむつにも関し、かかるパンツおむつは開放状態で製造業者により配送でき、また組み立てられたパンツ形状で使用者に着用されるように、着用前に、製造業者の指示する方法で使用者により共に取り付けられるよう意図された取り付け手段が設けられている。かかるパンツおむつの例はこの説明に於ては先に述べられている。更に、本発明は所謂衛生パンツ、即ち月経流体を吸収するよう特に意図されたパンツにも適用できる。
上で示されたように、本発明の範囲内で多くの改変例が可能であり、故に専ら以下の請求の範囲により制限されるものと見なされるべきである。
本発明はウエスト開口と二つの脚部開口とを有した吸収性パンツに関し、前記パンツはパンツの使用中に使用者の体の方へ向くように意図されたパンツ層と、パンツ使用中の使用者の体から離れる方向に見てパンツ層の外側に位置する耐液性の外方バリヤ層とを含む。
発明の背景
一回だけの利用及び再利用タイプのおむつ形態の吸収性製品は長い間知られている。かかる製品の基本的な役目は使用者の排泄した体液、即ち尿及び糞便を収集及び収容できることである。これに関連して、製品が尿及び糞便を真っ先に製品内へ確実な態様で導くこと、即ち液体及び糞便が排泄の期間中標的を外れずに目的の捕捉部域の一方の側へ達すること、ができるように製品が構成されるようにすることが重要である。正しい捕捉部域に達した流体及び糞便が後でそれら収容区域から漏洩できないことを確実にすることは更に少なくとも同様に重要なことである。
これらの主なおむつの役割と並んで、おむつには更に他の重要な要求が課せられている。例えばそれらのおむつは使用者の正しい位置で快適に柔軟に適合しなければならず、使用者の肌へ如何なる刺激も生じさせてはならず、また環境を損なう物質からそれらを製造すべきではない。
多くの点で、使用者からの各種要求は可及的に良好なおむつを構成しようとする努力に於て共に作用する。例えば、おむつの適合性及びその取り付けシステムは、おむつの如何なる漏洩も生じさせることなしに尿及び糞便を素早く確実に受け取る能力に影響を及ぼす。故に今日の使い捨ておむつの殆どは使用者の脚部の回りを緊密に密封しそのようにして漏洩を防ぐ目的で、ある種の弾性脚カフスを備える。かかるおむつの周知の例は米国特許3 860 003に記載されている。前記おむつは、予張力を与えられた弾性バンドが付与された脚カフス又は側部フラップを吸収体の外側に有する。その目的は、弾性バンドが側部フラップを収縮させ、そのようにしておむつ脚カフスと使用者の肌との間に弾性的に収縮可能な接触線を形成することである。しかしながら、吸収体にすぐに吸収されない流体がおむつの縁部にわたり流出するのを防ぐことになっている比較的細い接触線だけしか存在しないので漏洩に対して依然として非常に大きな危険性が存在する。この細い線にかかる圧力はかなり高く、また一旦、接点が漏洩に耐えるのにもはや十分なものではなくなってしまえば、流体が接触線を通り越すまでに必要な移動距離はそれほど長い距離ではない。更に、脚カフスが使用者の肌との接触を保てなくなることがないように保障するために弾性バンドには大きな張力が要求される。このことは今度は肌を擦るという問題をもたらす。たとえ脚カフスが流体の圧力に抗し流体を通過させないようにすることができても、代わりに流体は吸収体の上に蓄積し、このように肌を濡れた状態に保ち、これ自体が肌の刺激をもたらす。
おむつの側部フラップ又は脚カフスを通り越して、特に緩い糞便では、漏洩することに対する安全性を増すために、今日のおむつの多くには弾性脚カフスの内側に特別なバリヤフラップが設けられている。かかるおむつの例はEP 0 219 326に示されている。この特許は就中、二重漏洩防護具を有するおむつを得ること及び隆起バリヤフラップによりチャンネルを創造することを目的とし、これはおむつ内に体液を保持できる。バリヤフラップは、就中、股区域で使用者の大腿部の内方部分に沿って持ち上げられる。
おむつの吸収体にすぐに吸収されない体液、例えば緩い糞便はバリヤフラップにより制止され、前記チャンネル内に収集される。万一、体液がそれにもかかわらずバリヤフラップを越えて流れるならば、脚カフス(ガスケッチングカフス(gasketing cuff))は漏洩に対する更なるバリヤを形成すると示されている。たとえEP 0 219 326に記載のおむつが既に周知のバリヤの内側に更なるバリヤを備えていても、既に周知のバリヤと同じ不利点、即ち使用者の肌に対して細い接触線だけしかないという不利点を依然として有する。この細い接触線は、バリヤが例えば大量の尿により大きな圧力を受けるとき、使用者の肌との接触を保てなくなりやすい。バリヤフラップの外側に弾性脚カフスを予防措置として設けているように、バリヤフラップは流体がバリヤを越えて漏れでるのを防ぐのに十分に抵抗力のあるものではないことが明らかに考慮されている。周知の弾性脚カフスに対するのと同様に、これは依然として使用者の肌の大きな部域(たとえ以前よりも小さい部域であるとしても)をバリヤフラップと吸収体との間の所謂チャンネルに集まる流体又は糞便に曝されやすい状態のままであり、即ち、肌に刺激を与える危険性は明かである。故にこのバリヤの構成は完全なものとは程遠いものである。
おむつのウエスト開口部分の回りにも同様の漏洩バリヤを備えたおむつも、前記特許に記載されたおむつのように市販されていることを述べなければならない。故に漏洩の問題はおむつの脚開口に限定されるものではない。
最近、新しいタイプのおむつ、所謂パンツおむつが製造され市場で発売されている。これらは従来のおむつとは先ず第1に取り付けシステム、即ちパンツおむつ、それぞれ標準又は“オープン(open)”おむつを使用者の適正位置に留まらせるシステムに関して異なる。オープンおむつは各種型式の取り付け手段、例えば接着テープリボン、フック・アンド・ループファスナ又はプレススタッドにより密封され使用者上でパンツを形成する。他方では、パンツおむつは、ウエスト開口と二つの脚開口とを有するパンツを形成するように製造中に既に縁部で密封されている。各側方部分での側部の継目の密封は多くの方法で、例えば直線膠着接合部又は溶接シームにより行うことができる。またパンツおむつのパンツカバーはパンツおむつの取り付けシステムの一部として含むことができる。これは、その弾性能力によりパンツおむつを緊密に使用者の体の回りに保持し使用者からパンツおむつがずり落ちることを防ぐカバーを意味している。当然、使用者上の意図した位置で着用状態に留まらせるパンツおむつの能力に影響を及ぼす他の要因がある。パンツおむつとオープンおむつとの間の差異は、ロングパンツ(long pants)にウエストベルトを締め付けるのと同じ方法でオープンおむつが使用者の腰の回りで取り付け手段により締め付けられることにある。しかしながら、パンツおむつはかかる緊張可能な取り付け手段を備えていないが、通常は弾性締め付け被覆に依存しなければならない。
多くの周知パンツおむつがあり、例えばEP 0 320 991に示されるものがある。このパンツおむつは中央吸収性ユニットと吸収性ユニットの側縁に接合された二つの弾性側部パネルとを有する。それらは合わさってウエスト開口と二つの脚開口とを形成する。パンツおむつはオープンおむつで知られた方法により、ウエスト開口及び脚開口の一部に沿って更に弾性手段を備える。吸収性ユニットは透液性内方カバー層と不透液性外方カバー層との間に吸収体を含む。内方カバー層と使用者の肌との間の空間は極端に制限されており、従って内方カバー層に付着した糞便は使用者の肌に接触しやすく、また肌に塗り付けられやすい。また内方カバー層は使用者により排出された尿により湿潤する。使用者の肌が濡れたカバー層に接触することは、(少なくとも時折、使用者の肌と接触する内方カバー層の部分がそうであるように)明らかに望ましくないことである。
周知のパンツおむつ(及びまた周知のオープンおむつ)の特徴は外方カバー層であり、即ち吸収体の外側に付与され、パンツの負荷支持(load-bearing)カバー層を形成しているものである。この層とはカバー体を意味し、このカバー体は、パンツがパンツを形成する、即ち、ウエスト開口と二つの脚開口とを形成することに実際に貢献しないパンツに含まれる全ての層及び素子を取り除いた場合に後に残されるものであり、これなくしてはパンツはもはや使用者の体の回りに保持されることができない。特に重要な負荷支持部分は所謂側部シーム、即ちウエスト開口及び脚開口を形成するためにパンツ形成層のそれぞれ前方及び後方部分が接合されるパンツの部分、である。
EP 0 320 991に記載の周知のパンツおむつの負荷支持パンツ形成カバー層は、二つの弾性側部パネルと吸収体の外側に付与された外方カバー層とから形成される。この場合、負荷支持パンツ形成カバー層は共に接合された幾つかの材料片から作られる。吸収体が尿で満たされて、吸収体の重量が増加することにより吸収体の外側に付与された外方カバー層が受ける重力が増加され、この増加する重力は次いで外方カバー層が接合された弾性側部パネル及び内方カバー層にもかかる。これにより弾性側部パネルは伸張され、また使用者と内方カバー層との間の距離が増加し、また何れの漏洩バリヤも使用者の肌と接触して留まるのが困難となる。換言すれば、漏洩の危険性が増すということである。
外方カバー層が負荷支持パンツ形成層を形成するパンツおむつの他の例はWO 88/07337に記載される。この場合、外方カバー層は弾性を有する。吸収体は使用者の体の方へ見て弾性パンツ形成カバー層の内側に付与される。
パンツおむつの把持及び装着特性を向上しようとして、股部分は比較的伸張できないが一方、パンツおむつにパンツおむつの前方及び/又は後方部分で弾性伸張可能区域を設けることがWO 93/17648で提案されている。しかしながら、このパンツおむつは、パンツおむつの外方カバー層がパンツおむつのパンツ形成層を形成しまた吸収体がこのようにパンツ形成層の内側に配置されるという範囲においては、依然として従来通りに構成されている。
使用者の方に面したカバー層を持つオープンおむつに、ポケットの底部として吸収体を有する一種のポケットへ尿及び/又は糞便を通過させるための一つ又はそれ以上の開口を備えることが提案されており、その目的は、このようにして特に糞便との接触から使用者の肌を隔離することである。US 4 662 877に於て、使用者の体の方へ指向されて、細長い開口を備えた、上方層を含むかかるおむつが示される。弾性バンドは下に位置する吸収体から上方へ開口の縁部を押し上げるために開口の縁部に沿って配置される。また他の弾性体の構成もこの特許により考えられる。
EP 0 359 410は体に面する開口を備えた弾性カバー層を有する同様のおむつを記載している。カバー層と吸収性芯との間に何も入っていない空間が形成される。
上述のパンツおむつとの対比によって考察すれば、たとえ使用者に面したおむつのカバー層の自由度を、体の方へ面したカバー層を有する従来周知のおむつの場合よりも大きくしたとしても、おむつ使用中、即ち、おむつが使用者へ取り付けテープでテープ止めされた後に、おむつを支持するのは、依然としておむつの外方カバー層、即ち、使用者の方から見て吸収性芯の外側に付与された層であることは注目すべきである。負荷支持外方カバー層は使用者の体から遠くにあり、その結果使用者の生殖器及び肛門に関する又はこれらと接触した漏洩の恐れのあるバリヤの位置について大きい不安が生じる。
最後に、相互に異なる力の弾性方向を持つ弾性ゾーンをパンツ形成外方カバー体中に配置することもUS 4 756 709から知られている。カバー体の後方及び前方ウエスト部分に於て、カバー体は横断方向に伸張可能であり、また中間股部分では縦方向に伸張可能である。このパンツ形成カバー層は、上に列挙したのと同様に、吸収体の外側に配置される。
本発明の目的と重要な特徴
本発明の目的は吸収体により直ちには吸収されない排泄流体が製品の縁を越えて漏洩する恐れがあるという問題を解決することである。
本発明の他の目的はパンツに受け取られた糞便と尿が使用者の皮膚と接触するのを阻止又は少なくとも妨害することである。
本発明の更なる目的は排出された尿と糞便をパンツ中にこの目的で配置された収集区域に直接収集するのを確実ならしめる問題を解決することである。
本発明のなお他の目的は使用者の体に面するカバー層が使用者に関してその位置から出るのを阻止する問題を解決することである。
これは冒頭に述べた形式の吸収性パンツによりもたらされ、このパンツの特徴はパンツ層が外方バリヤ層よりも大きい面を有し、このパンツ面はそれ自身へ接合されるか、あるいはそれ自身へ所々で接合可能ならしめる手段を含み、それによりパンツ層は単独で、パンツ使用中に、パンツのウエスト開口と脚開口とを構成し、またパンツの負荷支持部分及び使用者の体に接触する全ての部分はこのようにパンツ層だけから形成されることである。
本発明の別の観点によれば、これは冒頭に述べた種類の吸収性パンツにもたらされ、このパンツの特徴は、外方バリヤ層が本質的に非弾性である一方、パンツ層が弾性手段の形態のパンツ弾性の全てを備え、またパンツ層はそれ自身へ所々で接合されるか、あるいはそれ自身へ所々で接合可能ならしめる手段を含み、それによりパンツ層は単独で、パンツ使用中に、パンツのウエスト開口と脚開口とを構成し、またパンツの負荷支持部分及び使用者の体に接触する全ての部分はこのようにパンツ層だけから形成されることである。
本発明の更なる観点によれば、これは使用中に全体的に使用者の肌及び生殖器に直接接触して適合する内方パンツ、及び内方パンツの外側に配置されまた内方パンツにより支持される吸収性ユニットを特徴とするおむつ、失禁用保護体又は衛生ナプキンの如き吸収性物品により達成される。
以下の請求の範囲の幾つかの項に使用した“内方パンツ”なる語は本文及び請求の範囲の残りの項に使用した“パンツ層”なる表現と同じ意味である。“吸収性ユニット”なる語は尿及び/又は糞便を、又は適当な場合には月経流体を、吸収し保持するよう意図されたユニットを意味する。
負荷支持パンツ形成カバー層は使用者から見て最外側に配置すべきでありまたこの層は吸収体の外側に配置すべきであると言う深く根付いた思想を変えることにより、使用者の体にきっちりフィットし外方カバー層又はバリヤ層及び吸収性材料がパンツ層からの影響又は力から解放された吸収性パンツが達成されたのである。従来のおむつおよびパンツおむつに於て、外方カバー層はおむつを使用者の腰の回りの適正位置に保持するように働く力の大部分を支持するままにされている。漏洩防止外方バリヤとの接触を達成しようとして、各種のバリヤがこの外方層から上方に作られ、これは最良の場合には使用者との一本又は数本の狭い接触線を達成するであろう。
本発明は全く視点を変えた構造を有する。パンツを形成し且つパンツを使用者の腰の回りの適正位置に保持するように働く力の全てを吸収するのは使用者の体に面するカバー層である。例えば吸収体中に置かれたパンツに含まれた吸収性材料及び外方バリヤ層は、パンツの全パンツ形成及び負荷支持部分との係合から解除され、代わりに体に接触したパンツ形成パンツ層の外側に作用する負荷を構成する。パンツ形成パンツ層は使用者の皮膚にかぶせられる第2の皮膚に例えることができる。外方バリヤ層は“第2の皮膚”へ取り付けられた収集容器、ポケット又は袋に例えることができる。この収集容器はそれ自体パンツを形成することに貢献しない。恐らく本発明の吸収体はこの収集容器又はポケット内に配置されるのが好ましい。
本発明の有利な実施例に於て、弾性手段はパンツ層の前方及び後方ウエスト部分に横方向に予張力状態で付与され且つパンツ層の股部分に縦方向に予張力状態で付与され、これにより、前方及び後方ウエスト部分は主としてパンツウエスト開口の周囲方向に働く弾性力を有し、また股部分は主としてパンツ脚開口の周囲方向に働く弾性力を有する。
本発明の更なる有利な実施例に於て、外方バリヤ層は端縁と側縁とを有し、その内、側縁はそれぞれの側部シームと意図される縦方向対称線との間の区域でパンツ層と接合され、故に外方バリヤ層はこれらの結合区域と外方バリヤ及びパンツ層の端部のための接合区域との間の縦方向対称線に対して垂直な引張力を本質的に受けない。
本発明の特に有利な実施例によれば、パンツ層は疎水性であり尿及び/又は糞便の通過用の少なくとも一つの開口を有する。
本発明の他の一つの特に有利な実施例によれば、外方バリヤ層は(単数又は複数の)開口のレベルに配置され、また外方バリヤ層は(単数又は複数の)開口の回りの区域でパンツ層と接合される。
本発明の更なる特に有利な実施例によれば、パンツ層は前方ウエスト部分に向かう方向に見て股区域の前方部分の内側に配置された少なくとも一つの開口、及び後方ウエスト部分に向かう方向に見て股部分の後方区域に配置された少なくとも一つの開口を有し、これらの開口はパンツ層と外方バリヤ層との間の前方ポケット及び後方ポケットへパンツ層を通じて尿及び糞便を通過させるように意図され、これらのポケットは互いに分離され、ポケット間の尿及び糞便の輸送が阻止される。
本発明によるパンツ層が使用者の体に柔軟に配置されるおかげで、意図されるパンツ使用者の生殖器及び肛門にそれぞれ接触するよう意図されたパンツ層の区域に(単数又は複数の)開口を確実に配置することが可能であり、(単数又は複数の)開口がパンツの使用中に動いて不正な位置へ移動するようなことがない。その結果、開口を必要以上に大きくする必要がなく、使用者の生殖器、肛門又は周囲皮膚部分の必要以上に大きい部域を露出する必要がない。このことは使用者の皮膚を可及的に清潔且つ乾燥した状態で保つことに貢献する。就中、目的達成の精度が増す。即ち、尿及び糞便が開口又は各開口に到達し、パンツ層が乾燥状態に保持され、またこれ故に、使用者の肌も以前の周知おむつ及びパンツおむつの場合よりも高度な乾燥状態に保持される。
糞便をポケット内に包被状態に貯蔵できることのなお他の利点は、糞便、特に硬い糞便、が例えばパンツおむつの取り替え中に取り替えテーブル上へこぼれ出ないことである。特に、以前の周知弾性パンツおむつでは、二つの側部シームの内の第1のものを引き裂いて開放すると、パンツおむつが急速に収縮するという問題が生じる。もしパンツおむつが内方カバー層上に緩く付着した硬い糞便を含むならば、糞便がこぼれ出て取り替えテーブル上に、あるいは取り替えが行われている場所に隣接した他の面上に、乗るという恐れがある。本発明の有利な実施例によれば、糞便はパンツ層と外方バリヤ層との間のポケットにうまく包被され、糞便のこぼれが阻止される。
本発明の更なる利点及び特徴は以下の請求の範囲及び以下の実施例の説明に於て見ることができる。
図面の説明
本発明は図面に示される実施例に関して以下で詳述される。図中:
図1は概略的に示された使用者上に示される如く、本発明の第1実施例による吸収性パンツの側方からの斜視図を示す。
図2は概略的に示された使用者上に示される如く、本発明の第2実施例による吸収性パンツの側方から見た斜視図を示す。
図3は本発明の第1又は第2実施例による(それぞれ図1及び図2)吸収性パンツの負荷支持パンツ層の側方からの斜視図を同態様で示し、パンツの他の細部は除去されている。
図4は本発明の第3実施例による、使用者を模した透明な人形に付与された吸収性パンツの負荷支持パンツ層の下から見た斜視図を示し、パンツの他の部分は除去されている。
図5は本発明の第4実施例による吸収性パンツの負荷支持パンツ層の下から見た斜視図を図4と同態様で示し、パンツの他の部分は除去されている。
図6は本発明の第1実施例によるパンツ層の材料層に伸張状態で付与された弾性手段の概略平面図を示す。
図7は使用者と接触する側から見た、本発明の第1又は第2実施例による伸張状態のパンツ層の概略平面図を示す。
図8はバリヤ層側から見た、本発明の第1実施例による、図7のパンツ層の概略平面図を伸張状態で示す。
図9はバリヤ層側から見た、本発明の第2実施例による、図7のパンツ層の概略平面図を伸張状態で示す。
図10は本発明の第5実施例の前方から見たもので一部断面した概略斜視図を示し、またこれが如何に機能するようになっているかを示す。
図10aは図10の環状部域の拡大図を示す。
図10bは図10aに示された同区域を45°の角度で示す。
図10cは隆起バリヤフラップを有する周知のおむつであるが図10で環状にされた対応部域を概略的に示す。
図11は本発明の第6実施例の区分に於て前方から部分的に見た概略斜視図を示し、またこれが如何に機能するよう意図されているかを示す。
図12は図11の拡大図を示す。
図13は本発明の第7実施例であるが図11の拡大図を示す。
実施例の説明
各種実施例の説明に於て、同じ参照符号は、各種の図の実施例に於て同じものである、かかる細部及び構造的素子に対して再度使用される。
図1は使用者に着用されるよう意図されたものとして本発明の吸収性パンツ1を示す。使用者は先端を切られた腰部及び脚部分の形態で図1に概略的に示される。パンツはウエスト開口2と二つの脚開口3及び4とを有するが、これら脚開口の内の一つは図1に明示されていない。
パンツはパンツ層5、外方バリヤ層6及びこれらの層の間に配置された吸収体7を含む。
パンツ層5は使用者の体の方へ面し、使用者の体と本質的にその部域全体にわたり接触し、これは図3に最も良く示される。この図に於て、吸収体及び外方バリヤ層は明示のために除去されている。パンツ層5が使用者の体の回りにしっかりと嵌められているのが見られる。また図3はパンツ層がそれ自体パンツウエスト開口2と脚開口3及び4とを形成するパンツ形状であることを示す。自己支持型パンツを得るために更なる層又はパンツは必要ではない。
パンツ層5はその側部で二つの側部シーム(各側に一つのシーム)により接合されており、図1及び図3では一方のシーム8だけが示される。側部シームはウエスト開口2から脚開口3、4へ延びる。側部シームは例えば連続又は非連続膠着接合部又は溶接接合部から作ることができる。溶接接合部は例えば超音波溶接により得ることができる。しかしながら、側部シームはおむつ製造業者により作られるこの型式の接合部から作る必要はない。代わりにパンツ層の側部は取り付け手段を備え、この取り付け手段は開放可能及び再密封可能であるか、あるいはおむつ製造業者により予め決められた方法で非接合位置から接合位置へ使用者により共に接合することを意図され、それによりおむつが形成されるものである。かかるパンツは使用中、膠着又は溶接接合部により形成された側部シームを有するパンツと実質的に同態様で作用し、また作用するように思われる。かかる他の側部シームを有する吸収性パンツの例はスウェーデン特許出願SE 9401224-2、SE 9401225-9、SE 9401226-7、SE 9401227-5、SE 9401228-3で見ることができる。
図7に関して、図1の如きパンツ形状へ共に接合される前の状態を表したパンツ層5の例が示される。パンツ層5は前方ウエスト部分9及び後方ウエスト部分10を含む。これらウエスト部分9、10は使用者の腹部及び背部をそれぞれ共に包囲する(図1及び図3参照)。またパンツ層5は二つのウエスト部分9、10の間に股部分11を含む。股部分はパンツの使用中に使用者の脚部間に配置される。しかしながら、ウエスト部分9、10から股部分11への移行部に対する一定の境界部は存在しない。ウエスト部分9、10は同じ幅にする必要はなく各種幅にすることができ、例えば背部ウエスト部分は前方部よりも広くすることができる。
ウエスト部分9は端縁12と二つの側縁14、15を、ウエスト部分10は端縁13と二つの側縁16、17を有する。股部分は二つの側縁18、19を有する。前方ウエスト部分9の端縁12から後方ウエスト部分10の端縁13へ引かれる仮想縦方向対称線の同じ側でそれぞれ前方及び後方ウエスト部分の側縁14と16とが、また側縁15と17とが互いに相手へ接合され側部シームを形成し、図1及び図3に於ては、上述の如く、それらの内の一方の側部シーム8(側縁15と17とを共に接合したもの)だけが示される。側部シーム8は図1及び図3に於て単に概略的に示される。側縁14と16とを、また側縁15と17とを互いに相手へ接合するのに多くの方法があることは当業熟練者に周知である。例えば、側縁は重畳させることができ、あるいはそれらは相互に面するパンツ層の同じ側へ接合することができる。後者の場合、側部シームは使用者から離れる方へ向くか、あるいは使用者の方へ向くようにできる。
パンツ層5は弾性がある。図1、図6及び図7に関して、弾性パンツ層の例が示され、これは弾性手段20と少なくとも一つの本質的に非弾性の材料層21とを含む。弾性手段20は本質的に非弾性材料層21へ予張力状態で付与される。
弾性手段20は図6に弾性ネットして示されるが、弾性フィルム、弾性ティッシュ(不織布)あるいは幾つかの弾性糸、リボン又は同類物も使用でき、それによりそれらはかかる場合、材料層表面の大部分にわたり配置されるのでそれらは全体として単一の弾性手段として見なすことができる。
弾性手段はその非伸張状態の弛緩長さの少なくとも25%の延長度まで、換言すれば、非伸張状態の長さの少なくとも1.25倍の長さまで伸張できる高度の弾性力を有すべきであり、次いで伸張力から解放されたとき、元の非伸張状態長さの多くとも15%の延長度まで復帰するようにすべきである。好ましくは、弾性手段はその弛緩長さの25%よりも更に多く伸張可能にすべきであり、またその元の弛緩長さまで、あるいは殆どのその長さまで復帰可能にすべきである。これは、その伸縮特性が変化する降伏点を示す弾性材料を使用できないことを除外しないが、これは弾性材料がその降伏点を越えたとき上記の如き弾性特性を依然として示すことを条件とする。
弾性手段20は縦方向及び横方向の両方向に弾性を有するか、あるいはそれが糸又はリボン形状の素子から作られる場合に縦方向及び横方向の両方向に配向させることができる。弾性手段はその縦方向及び横方向の両方向に弾性を有する必要があるとすることもできる。
好適な弾性手段の例は熱可塑性A−B−Aブロック共重合体の構成要素を含む弾性ネットである。端部ブロックAはポリスチレン又はポリスチレン同族体の如き、比較的硬いポリマーにできる。中央ブロックBはポリブタジエン、ポリイソプレン又はポリ(エテン−混合ブテン)(poly(ethene-cobutene))の如き、柔軟な可撓性ポリマー鎖にできる。しばしばこれらの共重合体はそれぞれ所謂SBS及びSISと呼ばれ、それぞれ商標クレトン(Kraton)G及びSEBSとして商業的に入手可能であり、SEBSは商標クレトンDとして商業的に入手可能である。
これらの材料の加工性を向上するために、しばしばそれらは一つ又はそれ以上のポリオレフィン、例えばポリエテン、ポリプロペン、ポリブテン、エテン共重合体、プロペン共重合体又はブテン共重合体と混ぜ合わされる。
本質的に非弾性の材料層21は、例えばポリプロペン繊維を含む、例えばメルトブロー、スパンボンド又は熱ボンド型式の繊維布(不織布)から形成することができる。最良には本質的に弾性材料層は、それが使用者の肌と接触するので、空気及び蒸気透過性にすべきであり、故に肌が呼吸できないほど気密なものにすべきでない。これに関して、“本質的に非弾性”という言葉は、材料層の弾性力が弾性手段20に対して上で述べた弾性力よりもかなり小さいことを意味する。また材料層21は共に接合された幾つかの材料片から作ることができ、これはかかる場合、図6及び図7に示す材料層21を共に形成する。これに関し、パンツ層の形状は図で示されるもの(砂時計形状)に限定されず、もしそれが適当であるならば例えばパンツを他のサイズの使用者用に寸法を合わせるために、違う方法で作ることができる。図に示すパンツ層5は体重が10ないし15キログラムの子供に適する。より小さい又はより大きい子供用のサイズ、並びに失禁症の大人の使用者に適合するサイズを有することもまた当然考慮される。
パンツ1に好適な弾性力線が得られると同時にパンツ層5をパンツ形状にするために、弾性ネット20はパンツ層5の前方ウエスト部分9及び後方ウエスト部分10で横方向に予め応力を加えられて配置され、パンツ層5の股部分で縦方向に応力を加えられる。側縁18、19の形状に厳密に従う弾性ネット20の湾曲部分を得るために、弾性ネットの一定の糸が他の手段により切断、削り落とし又は破断されている。このように大きな開口部22、23が股部分11の前方部分24及び後方部分25でネットに作られる。弾性ネット20の一定の糸が破断される前にさえ、弾性ネット20の湾曲部分がパンツ層の股部分11で得られることがわかる。湾曲は、ネットが上述の方法で応力を加えられるときに得られる横方向及び縦方向の力が共に作用することにより生じる。しかしながら、ネットが例えば図6に示す方法で構成されパンツ層の側部形状に弾性引張力を良好に適合させることは好ましい。また図6の弾性ネットに示されるものよりも多くの又は他の部域で大きな開口部を形成することを当然考慮することも可能である。パンツ層を弾性化するために弾性ネットの如き弾性材料を如何に伸張し構成できるかを示した更に詳細な説明は、本出願と同日に提出された出願番号SE 9500387-7のスウェーデン特許出願を参照されたい。
弾性フィルム及び繊維布は原則的に図6の弾性ネットと同態様で伸張及び構成できる。股部分の側縁にそれらの一部を良好に追従させるために、保持部又はスリットを適当な場所、例えば図6に示すネットの大きな開口部22、23に対応する場所に作ることができる。
弾性糸、リボン又は同類物を各種方法で付与でき、これはまた本発明の特許出願と同日に提出された出願番号SE 9500384-4のスウェーデン特許出願に於てより詳細に述べられている。この場合、弾性糸の配置模様は股部分の側縁の形状に適合されている。しかしながら、弾性ネット、フィルム又は繊維布は、糸と比較すると、二つの相互に垂直な方向に比較的大きい分布状態の表面を示し、またパンツ層の側縁の形状に適合させることは上述の再構成技術、即ち、例えば弾性ネットの糸を切断したり、又は弾性フィルム又は繊維布にスリットを入れることにより行うことができる。
パンツ層5を製造するために可能な方法に於て、材料層21は材料の走行ロールから切断することができ、そこから定期的にロールの各側部からセグメントが切断されそこに湾曲側縁18、19を形成し、これは個々の材料層21がロールから切断されるときパンツ層の股部分11を形成する。例えば弾性手段20は定期的に繰り返される湾曲側縁が切断された後でロール全体に付与できるが、それは代わりに定期的に繰り返される湾曲側縁が切断される前にロール全体に付与することができる。パンツ層5を特別な形状及び大きさに合わせるために、あるいはパンツ層の一定部分を、例えば脚開口の切断に関連させて、除去できる。換言すると、弾性手段20が材料層の側縁14ないし19の内側に、例えば脚開口が切断される前に図6に示す如く股部分11に於て、常に配置される必要はない。
図1に於て使用中にそれぞれ共に接合される、図6に示すようなパンツ層5を最終的に完成させるために、パンツ層5は追加の本質的に弾性のある材料層21を含む。このように、予め応力を加えられた状態の弾性ネット20は二つの本質的に非弾性の材料層21間に配置される(図7参照)。好ましくはこれらは例えば超音波溶着によりそれらを共に接合するのを容易化するために同型式のものにできるが、それらを異なる型式のものにすることも当然可能である。また他の手段、例えば膠着により共に接合することもできる。これは第2材料層が適当には第1材料層と同態様で、好ましくはそれと同時に切断され、その後、両材料層の経路がそれらの間の弾性手段と共に延びることを示す。
材料層21が非弾性であり、従って、弾性ネット20を非弾性材料層21間で接合することにより、任意方向に認めうる程度には伸張することができないので、弾性手段20がパンツ層5を伸張できる方向及び大きさは一定である。好ましくは、弾性ネット20は材料の何れにも直接接続されないが、代わりに間接的に幾つかのネット開口部の区域で互いに相手へ接合されている材料層21を介して取り付けられる。このように、ネット20は材料層21間にしっかりと固定される。
このように、前方ウエスト部分9及び後方ウエスト部分10の弾性力は大部分はパンツウエスト開口2の円周方向に作用し(図1参照)、また股部分11の弾性力は大部分はパンツ脚開口3、4の円周方向に作用する。パンツの機能にとって重要と思われる、パンツウエスト開口2の円周方向に対して垂直なパンツウエスト部分9、10の弾性力はこれにより生じない。
弾性手段に対する伸張能力を制限する他の理由は、弾性手段に負荷をかけ過ぎるべきでないということである。非弾性材料層に配置されている間に決定される最大伸張長さで、パンツ層にかかる力は、比較的伸張できない、また弾性手段が更に伸張することを制限する、非弾性材料層により継続して吸収される。
中間弾性手段を有する二つの非弾性及び非伸張材料層を含む積層体からパンツ層を作る必要はない。材料層はそれ自体、一つよりも多い層を含むことができ、また完全に一つの材料層を除去することも想到される。この後者の場合、弾性手段は残存する単一材料層の一方の側へ取り付けられなければならない。例えばこれは本発明者等のスウェーデン特許出願SE-9304232-3に示される方法で実施できる。この方法は、弾性材料、例えば弾性ネット又は弾性糸が少なくとも一つの弾性構成要素と少なくとも一つの熱可塑性構成要素とを含み、(単数又は複数個の)熱可塑性構成要素だけが材料層に接合されることを特徴とする。更なる詳細は前記出願を参照されたい。
また図1の吸収性パンツ1は外方バリヤ層6を含む。例えば外方バリヤ層6は不透液性フィルム、例えばポリエチレンフィルムから、又は不透液性に作られた繊維布(不織布)から、あるいは不透液性フィルム及び繊維布の積層体又は押し出し積層体から作ることができる。最後の例に於て、パンツに柔軟な外観を与えプラスチック状の外観をあまり与えないようにするために、また同時に着心地良く感じられる外方層を与えるために、繊維布は適当にはパンツ層5から見て最外部に配置される。また外方バリヤ層は伸張可能材料から作ることもできる。
図8(図7とは反対の側のパンツ層5を示す)はパンツ層5を平坦な非組立状態で示し、外方バリヤ層6がパンツ層5上に配置されている。パンツ層5は予め応力を加えられた状態で外方バリヤ層6上に配置される。外方バリヤ層6は端縁26、27及び側縁28、29をそれぞれ有する。端縁26、27はパンツ層5の各端縁12、13から延びたその部分32、33でパンツ層5に接合され、短片が股部分11の方へ指向されている。側縁28、29は、組み立てられた状態で各側部シーム8(図1参照)及び仮想縦方向対称線、を形成する各側縁14ないし17間の区域30、31でパンツ層5に接合される。この態様で、外方バリヤ層6はパンツ層5の引張力により本質的に負荷がかけられず、前記引張力は外方バリヤ層6の端縁及び側縁26ないし29間でのパンツ層5との接合区域30ないし33により制限される区域に於て縦方向対称線に対して垂直方向である。このように、パンツ層5は外方バリヤ層6からの力の影響を受けることなしに引き締め及び伸張でき、またこのようにパンツ層5と使用者の体との間に如何なる遊びも形成する必要なしに、本質的にその表面全体にわたり体と対接することができる。このように、外方バリヤ層6は負荷支持パンツ内方層、即ちパンツ層5からの係合を解かれ、また全横方向力、即ちウエスト開口2(図1参照)の円周方向の力は本質的にパンツ層5により専ら吸収される。
有利な実施例を図3ないし図7に関して以下で記載する。パンツ層5は尿及び/又は糞便通過用の一つ又はそれ以上の開口を備える。図に於て開口は孔として示されているが、尿及び糞便のそれぞれの通過を可能ならしめる他の型式の開口が当然想到され、例えばパンツ層のスリット又はパーホレーション付きパンツ、即ち多数の非常に小さな孔を有するパンツが考えられる。しかしながら、最後に述べた変化例は糞便の通過にはあまり適さないが、尿の通過には最も良く適合する。弾性ネット20に大きな開口部22、23を設けこれを股部分11のパンツ層の側縁の形状に適合させることができることは図6に於て先に示されている。図7に示す完成したパンツ層5に於て、図6の大きな開口部22、23の位置に対応した位置で二つの開口34、35が設けられている。故に開口部22、23は二重の役割をする。ネット20への弾性糸の配置及び位置決めの再形成に貢献するだけでなく、それらは開口34、35を収容するためのパンツ層5の適当な部域として使用することができ、尿及び糞便のそれぞれの通過を可能にする。小さい方の開口34は六つの辺を有し、股部分11の前方部分24に配置される。幾分大きい開口35は三角形状であり、股部分11の後方部分25に配置される。
開口が作られるパンツ層の部域に対応する位置で弾性ネットに予め大きい開口部を形成する代わりに、弾性ネットが非弾性材料層へ接合された後の開口、即ち弾性ネットの一方の側又は両側に材料層を含む完成したパンツ層に開口が形成されると同時に大きい開口部を形成することは当然可能である。
図7に示される二つの開口の寸法及び位置決めは、パンツ層が含まれるパンツが適合するよう意図される使用者のサイズ及び人体形状に関して、当然変わることができる。
図4及び図5はパンツ層5の開口の二つの異なる変化例を示す。パンツは全く図3のように示されているが、外方バリヤ層及び吸収体が除去されている。パンツは下から示されており、即ち観察者がパンツを使用者の足の方から上方へ使用者の股部に向かう方向に見ている。更にパンツは、生きた使用者にパンツがどのように合うかを予想しシュミレートする透明な人形へ取り付けられて示される。人形の切断された脚部はそれぞれ参照符号36、37及び38、39が付与されている。図4は図7のパンツ層と全く同様であるが、図7の開口に対して幾分異なる寸法及び形状の、二つの開口を示す。股部分11の前方部分24の前方開口40は三角形状であり、股部分11の後方部分25の後方開口41よりも大きい。また後方開口41も三角形状である。
図5は単一開口42を一つだけ有する変化例を示す。この単一開口は記載された他の開口の何れのものよりも比較的ずっと長く、それにより尿並びに糞便通過用の開口として役立つ。開口42の幾分幅広の端部は股部分11の前方部分に配置され、開口42の幾分細い端部は股部分11の後方部分に配置される。
図3はパンツ層の股部分11の前方部分24の開口34の前方部分を斜視図で示す。しかしながら、図3の開口34は図5の細長い単一開口42の前方部分を示すか、あるいは図4の前方開口40の前方部分を示すこともできると思われる。パンツ層5が例えばどれほど緊密に使用者の体の回りに適合しているかに依存する力をパンツ層5が受けるとき、開口の形状及び寸法が変化することは注目すべきである。
先に述べた如く、外方バリヤ層6はパンツ層5に取り付けられる(例えば図1及び図8参照)。バリヤ層6はこのように開口34、35と同じレベルで配置され(図7及び図8参照)、図7と図8は各々パンツ層5の側部を示し、また外方バリヤ層6は開口34、35の回りの区域30ないし33でパンツ層5に接合される。
先に記載したように、パンツ層5は前方ウエスト部分9に向かう方向に見て股部分11の前方区域24に孔形状の開口を有し、また後方ウエスト部分10に向かう方向に見て股部分11の後方区域25に配置された孔形状の開口35を有する。これら二つの開口34、35はそれぞれ尿及び糞便がパンツ層5を通りパンツ層5と外方バリア層6との間のそれぞれ図示されていない前方及び後方ポケットまで通過するためのものであり、前記ポケットは以下で詳述される。
一つ又はそれ以上の吸収体7がパンツ層5と外方バリヤ層6との間に配置される。これらは(単数又は複数の)任意の種類の周知の吸収性材料、例えばセルロースパルプフラッフ、超吸収性ポリマー(これは自重の何倍もの流体を吸収する能力を有したポリマーを意味する)、例えばクロス接続された(cross-connected)ポリアクリル酸エステル、吸収性発泡体又はこれらの混合物を含むことができる。吸収体は透液性カバー材料で覆われることは好ましいが、これは必ずしも必要というわけではない。もし透液性カバー材料が使用されるならば、それは例えば熱結合又はスパンボンド型式の、及び例えばポリプロペン繊維を含む、繊維布(不織布)から作ることができる。
吸収体及び透水性カバー層の例は図10ないし図13に詳細に示され、また以下で詳述される。
ポケットは尿及び糞便がそれぞれポケット間を移動しないように互いに相手から分離されている。これは図1及び図8の例に於て図では示されていない方法で実施することができる。例えば、パイプ体又は管体形状の流体バリヤがパンツ層5と吸収体との間に配置できる。このパイプ又は管体は両開口34、35間の区域に外方バリヤ層の側縁28、29のパンツ層の取り付け具30、31間を横方向に延びる。管体の上側及び下側はそれぞれパンツ層5へ及び吸収性層上の透水性カバー層へ、パンツ層5の縦方向に僅かな延長部を有した接合部により、例えば膠着剤のストリングにより取り付けられる管体は、例えば管形状にされたポリエテンフィルムから作ることができる。二つの壁を有する、管体の代わりに、単一壁バリヤ、例えばベローズ状に折り畳まれたポリエテンフィルムがパンツ層5と透液性カバー層との間に、対応方法で配置することができる。かかる液体バリヤの適当な形状に関する詳細は本発明者等のスウェーデン特許出願SE-9400916-4を参照されたい。
液体バリヤは、しかしながら、外方バリヤ層6については、外方バリヤ層6と同じ区域で、縦方向対称線に対して垂直方向にパンツ層5の引張力により本質的に負荷を受けないようにパンツ層5へ取り付けられる。
この例に於て、吸収体は流体バリヤの両側の部分と共に延び、またこれはパンツ層5と吸収体の透水性カバー層との間の空の空間でポケットを互いに分離する。しかしながら、これは後方ポケットから前方ポケットへ糞便が広がるのを防ぐのに十分である。一変化例に於て、二つの分離吸収体が各ポケットに一つずつ配置され、また液体バリヤがパンツ層5と外方バリヤ層6との間に配置されることも考えられる。
更に他の変化例は吸収体を一つだけ前方ポケット内に配置し、糞便のみを収集することを意図された後方ポケットには全く配置されない。恐らくは、吸収能力を低減された吸収体は、緩い糞便の留分を吸収するために後方ポケット内に配置される。従来のように、ポケットの内側に全く吸収体を有さないで、代わりにその吸収目的に適合した吸収能力を持つ吸収性材料で外方バリヤ層の内方を被覆することもまた考えられる。例えば、嵩高い繊維布を積層することができ、あるいは外方バリヤ層の内方へ即ちポケットの内側へ又はポケットの内の少なくとも一つのポケットの内側へ、他の方法で接合できる。
図2、図7及び図9に関して、本発明のパンツの更なる実施例が記載される。これらのパンツ51は、外方バリヤ層の形成を除いては、図1のパンツ1と同じである。図9はこの実施例では図7のパンツ層5の対応側部を示す。パンツ51は二つの分離バリヤ層52、53を有する。前方バリヤ層52は股部分11の前方部分24の開口34を包囲してパンツ層5へ接合され、また後方バリヤ層53は股部分11の後方部分25の開口35を包囲してパンツ層5へ接合される。パンツ層5と前方バリヤ層52及び後方バリヤ層53とのそれぞれの間の空間は前方ポケット54及び後方ポケット55をそれぞれ形成する(例えば図2参照)。これらのポケットは、前方バリヤ層52及び後方バリヤ層53がそれぞれ互いに相手へ重畳せずパンツ層の縦方向に別々に離間するという点で、互いに相手から分離される。
吸収体7aは前方ポケット54内に配置され、吸収体7bは後方ポケット55内に配置される(図2参照)。これらの吸収体は上述のように作ることができる。
先の実施例で記載されたのと同じように、前方バリヤ層52及び後方バリヤ層53はそれぞれ予張力を付与されたパンツ層5へ接続される。バリヤ層52、53の各側縁56ないし59は各側部シーム8とパンツ層5の仮想縦方向対称線との間の区域60ないし63でパンツ層5へ接合される。図2及び図9に示される実施例によるバリヤ層52、53は各二つの端縁64、65及び66、67をそれぞれ有する。パンツ層の各端縁12及び13のそれぞれの最も近くに位置する各端縁64及び67はそれぞれ図9に於てパンツ層5の部分68、69へ、各端縁12、13のそれぞれの少し前で接合される。図2に於て、接合部分70、71はパンツ層の各端縁12、13のそれぞれから測って更に少しだけ内に配置される。これに関して、代わりに前方バリヤ層52及び後方バリヤ層53の各端縁64、67はそれぞれ図1の実施例と同態様で及び逆の態様で、パンツ層の端縁12、13の部分へ取り付けできることは注目できる。前方バリヤ層52及び後方バリヤ層53のそれぞれの互いに相手の最も近くに位置する端縁65、66は股部分11の中央区域で区域72、73内のパンツ層5へ接合される。このように、前方バリヤ層52及び後方バリヤ層53はそれぞれパンツ層5の各開口34、35の回りで接合される。
図10ないし図10cに関して、本発明のパンツの実施例が如何に機能するかについて述べる。
図10は図1と同じ種類の吸収性パンツを示す。パンツ1は実線及び点線で示された使用者の予想使用位置で正面から見られている。パンツの一部は断面図で示され、その今一つの部分が円で囲まれ、図10aで拡大して示される。
図10及び図10aは、使用者の体にパンツ層5が如何に緊密に対接して位置するか、また如何に股間内へ上昇し続けるかを示す。パンツ層5は開口34で破断して示される。また図10aは吸収体80と、外方バリヤ層6と、パンツ層5の方に面した吸収体80の側に配置される透液性カバー層81とを示す。パンツ層5と透液性カバー層81との間にポケット82が形成される。これら全ての素子の例は上述されているので、再びここで繰り返し述べない。
図10bは如何に尿83が開口34を通りポケット82内へ入ってくるかを示し、未だ透液性カバー層81を通過し吸収体80により吸収できる状態にはなっていない。これは、使用者が片側に横たわるか又はどうにかして体を曲げているとき吸収性パンツがしばしば傾斜するからであり、特異な状況である訳ではない。故に、示された位置に於て、吸収体80は意図した方法で液体を吸収できるようになっていないが、代わりに、それはポケット82の完全に包被された隅で溜っている。パンツ層5は疎水性であり、外方バリヤ層6は不透液性であるので何かが漏洩する可能性は全くない。先に述べたように、パンツ層5が本質的に使用者の肌に本質的にその全面にわたり付着し、本質的に吸収体又は外方バリヤ層からの力による影響を受けないので、それは使用者の体と接触を保てなくなることも、使用者に対接した位置からその区域内で横方向にも縦方向にも動くこともなく、このことは開口34(又はもし幾つかあるならば複数の開口)の回りで漏洩を防ぐことにとって重要なことである。もし開口34が正確に寸法決めされ使用者の尿道口に関して正確に配置されるならば、本質的に全排出尿がポケット82内に拘束され、次いでそこから漏洩はせずに、専ら、吸収体80により吸収される。万一、期待に反して、いくらかの液体が開口34に沿ってパンツ層5と使用者の肌との間に入ってくる場合、この液体がパンツ層5の縁部にわたり漏洩するまでには流れる距離は比較的に長い。
本発明との比較として、図10cはおむつ用の周知の漏洩防止隆起バリヤ90の例を示す。周知の漏洩防止バリヤ90は弾性脚カフス91上に配置された別個の材料片から作られる。おむつは相変わらず、吸収体92、透液性カバー層93及び外方バリヤ層94を含む。漏洩防止バリヤ90は弾性手段95を含み、漏洩防止バリヤ90は前記弾性手段95により透液性カバー層93から持ち上げることができる。
外方バリヤ層94は組み立てられたおむつのパンツ形成層を形成し、故に外方バリヤ層94はおむつの負荷を担持する層である。このように、外方バリヤ層はそれに影響を及ぼす力に同調して使用者に関して動くことができる。漏洩防止バリヤは外方層へ接合されるので、それらは使用者に関して動くことができる。故に漏洩防止バリヤ90は使用者との接触を保てなくなるか、あるいは使用者の意図した位置から横方向又は縦方向に動かされる可能性がある。漏洩防止バリヤ90は使用者との非常に細い接触線を単に有するだけなので、流体は使用者との接触を保てなくなるとすぐに非常に素早く漏洩防止バリヤを通過することができる。この後、漏洩に対する最終的なバリヤとして密封脚カフス91が存在するだけである。これさえも外方バリヤ層からの力を受けるので、これさえも密封状態に留まらなくなるという大きな危険性がある。何れにしても、流体が漏洩防止バリヤ90を越えて入ってきたときに既に多大な被害が生じている。この場合、液体は漏洩防止バリヤ90の外側であり弾性脚カフス91の内側である区域で使用者の肌と接触する。この流体は肌に刺激を与え、当然使用者に不快感を生じさせる。
もし漏洩防止バリヤ90と透液性カバー層93との間の空間に集まる自由な液体が、おむつが図10bで示すのと同じ態様で傾斜するとき、漏洩防止バリヤ90に対して溜るならば、漏洩防止バリヤ90にかかる圧力が一層高くなるので漏洩の危険性も増加することは注目すべきである。
図11は図10と類似した図で本発明の更に他の実施例による吸収性パンツ111を示す。図12は図11のパンツの使用者の脚部間の一部の拡大図を示す。図10による、パンツ間の差異は図10のパンツと比較して、パンツ層5と吸収体10との距離が更に大きく作られていることである。このようにしてより深いポケット84が得られる。
図13は図12に類似した拡大図を示すが、二つ小さな側部吸収体(図では側部吸収体102の一つだけが示される)間の中央に配置された大きい主吸収体101を含む代替吸収体100を示している。側部吸収体102は各側部吸収体102と主吸収体101との間のスプリット104に形成されたヒンジの回りで上方へ揺動できる。このように、全く同じ吸収性材料を含む単一組立吸収体と比較して、吸収能力を維持された状態で、先に示された例のポケットよりも更に深いポケット103が達成される。吸収体100の構成は本発明者等のスウェーデン特許出願SE-9304131-7により詳細に述べられるので、これを参照されたい。また勿論有利には主吸収体及び側部吸収体を有する吸収体100は先に示された実施例で使用できる。
本発明は吸収用又は尿用パンツとして記載されてきた。しばしばかかるパンツはおむつと称される。周知のパンツおむつは側部シームが製造業者で密封され、恐らくは開放できるようになっている。しかしながら、本発明は開放及び再密封できるかかるパンツおむつにも関し、かかるパンツおむつは開放状態で製造業者により配送でき、また組み立てられたパンツ形状で使用者に着用されるように、着用前に、製造業者の指示する方法で使用者により共に取り付けられるよう意図された取り付け手段が設けられている。かかるパンツおむつの例はこの説明に於ては先に述べられている。更に、本発明は所謂衛生パンツ、即ち月経流体を吸収するよう特に意図されたパンツにも適用できる。
上で示されたように、本発明の範囲内で多くの改変例が可能であり、故に専ら以下の請求の範囲により制限されるものと見なされるべきである。
Claims (19)
- ウエスト開口(2)と二つの脚開口(3、4)とを有する吸収性パンツ(1;51;111)であって、前記パンツはパンツの使用中に使用者の体に面するよう意図されたパンツ層(5)と、パンツの使用中に使用者の体に関してパンツ層(5)の外側に配置された耐液性の外方バリヤ層(6;52、53)とを含み、また例えば少なくとも一つの吸収体(7;7a、7b;80;100)内に配置された吸収性材料は、パンツ層(5)と外方バリヤ層(6;52、53)との間に配置される吸収性パンツに於て、前記パンツ層(5)は外方バリヤ層(6;52、53)よりも大きい表面を有し、パンツ層(5)はそれ自身へ所々で接合されるか、あるいはそれ自身へ所々で接合可能ならしめる手段を含み、それによりパンツ層は単独で、パンツ使用中に、パンツのウエスト開口(2)と脚開口(3、4)とを構成し、またパンツの負荷支持部分及び使用者の体に接触する全ての部分はこのようにパンツ層(5)だけから形成され、またパンツ層は疎水性であり、尿及び/又は糞便通路用の少なくとも一つの開口(34、35;40、41;42)を有し、またパンツ層(5)と吸収性材料との間に、あるいはパンツ層(5)と透液性カバー層(81)との間にポケット(54、55;82;84;103)形態の更なる空間を有し、前記透液性カバー層(81)はパンツ層(5)と吸収性材料との間に配置されてパンツ層(5)と吸収性材料との間に、あるいはパンツ層(5)と透液性カバー層(81)との間に空間を提供することを特徴とする吸収性パンツ。
- パンツ層(5)はパンツの使用中にそれぞれ使用者の腹部及び背側部分を共に包囲するよう意図された前方ウエスト部分(9)と後方ウエスト部分(10)とを含み、また前方ウエスト部分(9)と後方ウエスト部分(10)との間に股部分(11)を含み、前記股部分(11)はパンツ使用中に使用者の脚部間に配置されるよう意図され、前方ウエスト部分(9)及び後方ウエスト部分(10)はそれぞれ端縁(12、13)と二つの側縁(14−17)とを有し、股部分(11)は二つの側縁(18、19)を有し、更にまた前方ウエスト部分(9)の端縁(12)から後方ウエスト部分(10)の端縁(13)へ引かれた仮想縦方向対称線の同じ側のそれぞれ前方ウエスト部分(9)及び後方ウエスト部分(10)の前記側縁(それぞれ14、16及び15、17)は互いに相手へ接合され側部シーム(8)を形成し、前記側部シームにより前方ウエスト部分(9)及び後方ウエスト部分(10)のそれぞれの端縁(12、13)はパンツのウエスト開口(2)を形成し、股部分の側縁(18、19)はパンツの脚開口(3、4)を形成し、各側部シーム(8)はウエスト開口(2)と各脚開口(3、4)との間に延びることを特徴とする請求の範囲第1項記載の吸収性パンツ(1;51;111)。
- パンツ層(5)は弾性であることを特徴とする請求の範囲第1項又は第2項記載の吸収性パンツ(1;51;111)。
- パンツ層(5)は弾性手段(20)と少なくとも一つの本質的に非弾性の材料層(21)とを含み、また弾性手段(20)は(単数又は複数の)本質的に非弾性の材料層(21)上で予張力を付与された状態で配置されることを特徴とする請求の範囲第3項記載の吸収性パンツ(1;51;111)。
- (単数又は複数の)本質的に非弾性の材料層(21)は本質的に伸張できないことを特徴とする請求の範囲第4項記載の吸収性パンツ(1;51;111)。
- 弾性手段(20)はパンツ層(5)の前方ウエスト部分(9)及び後方ウエスト部分(10)で横方向に予張力を付与された状態で配置され、パンツ層(5)の股部分(11)で縦方向に予張力を付与された状態で配置され、それにより前方ウエスト部分(9)及び後方ウエスト部分(10)は主にパンツのウエスト開口(3、4)の円周方向に作用する弾性力を有し、股部分(11)は主にパンツの脚開口(3、4)の円周方向に作用する弾性力を有することを特徴とする請求の範囲第4項又は第5項記載の吸収性パンツ(1;51;111)。
- 弾性手段(20)は弾性ネット、弾性フィルム、弾性布(不織布)から作られるか、あるいは幾つかの弾性糸、テープ又は同類物から作られることを特徴とする請求の範囲第4項ないし第6項の何れか一項記載の吸収性パンツ(1;51;111)。
- (単数又は複数の)本質的に非弾性の材料層(21)は例えばポリプロペン繊維を含む、例えば溶融結合、スパン結合又は熱結合型式の、繊維布(不織布)から作られることを特徴とする請求の範囲第4項ないし第7項の何れか一項記載の吸収性パンツ(1;51;111)。
- 弾性手段(20)は前記本質的に非弾性の材料層(21)の内の2枚の間で予張力を付与された状態で配置されることを特徴とする請求の範囲第5項ないし第8項の何れか一項記載の吸収性パンツ(1;51;111)。
- パンツ層(5)は外方バリヤ層(6;52、53)へ予張力を付与された状態で接合されることを特徴とする請求の範囲第1項ないし第9項の何れか一項記載の吸収性パンツ(1;51;111)。
- 外方バリヤ層(6;52、53)は端縁及び側縁(それぞれ26、27及び28、29;64−67及び56−59)を有し、これらの内、側縁は各側部シーム(8)と仮想縦方向対称線との間の区域(30、31;60−63)でパンツ層(5)へ接合され、それにより外方バリヤ層(6;52、53)はこれらの接合区域(30、31;60−63)間の、及びパンツ層(5)と外方バリヤ層の端縁との接合区域(32、33;68、69;70、71)間の、縦方向対称線に対して垂直方向の張力により本質的に負荷を受けないことを特徴とする請求の範囲第6項ないし第10項の何れか一項記載の吸収性パンツ。
- 外方バリヤ層の端縁(64−67)の前記接合区域(68、69;70、71)はそれぞれ前方及び後方ウエスト部分の端縁(12、13)の内側に配置されることを特徴とする請求の範囲第11項記載の吸収性パンツ(51)。
- パンツ層(5)は少なくとも一つの開口(34;40;42)を前方ウエスト部分(9)に向かう方向に見て股部分(11)の前方区域(24)内に配置し、また少なくとも一つの開口(35;41;42)を後方ウエスト部分(10)に向かう方向に見て股部分(11)の後方区域(25)内に配置し、これらの開口は尿及び糞便がそれぞれパンツ層(5)を通りパンツ層(5)と外方バリヤ層(6;52、53)との間の前方ポケット(54;82;84;103)及び後方ポケット(55)へそれぞれ入る通路として意図され、前記ポケット(54、55;82;84;103)は互いに相手から分離され尿及び糞便がそれぞれポケット間を移動しないようにすることを特徴とする請求の範囲第2項ないし第12項の何れか一項記載の吸収性パンツ(1;51;111)。
- 液体バリヤは前方開口と後方開口との間の区域でパンツ層と外方バリヤ層との間に、例えばポリエテンから作られた、例えば一つ又はそれ以上の不透液性層の形態でパンツ層へ及び外方バリヤ層へそれぞれ接続されて配置されることを特徴とする請求の範囲第13項記載の吸収性パンツ。
- 液体バリヤは前方開口と後方開口との間の区域でパンツ層と吸収体との間に、例えばポリエテンから作られた、例えば一つ又はそれ以上の不透液性層の形態で、それぞれパンツ層及び吸収体又は透液性カバー層に接続されて配置されることを特徴とする請求の範囲第13項記載の吸収性パンツ。
- 前方開口と後方開口との間のパンツ層の一部は、外方バリヤ層の一方の側縁から他方の側縁へ延びた外方バリヤ層の一部へ接合されることを特徴とする請求の範囲第13項記載の吸収性パンツ。
- 外方バリヤ層は少なくとも二つの別個の層を含み、前記二つのバリヤ層のうち、前方バリヤ層(52)は股部分(11)の前方部分(24)の開口(34)を包囲してパンツ層(5)へ接合され、また後方バリヤ層(53)は股部分(11)の後方部分(25)の開口(35)を包囲してパンツ層(5)へ接合されることを特徴とする請求の範囲第13項記載の吸収性パンツ(51)。
- 外方バリヤ層(6;52、53)は不透液性フィルムから、又は不透液性に作られた繊維布(不織布)から、あるいは不透液性フィルム及び繊維布の積層体又は押し出し積層体から作られ、繊維布はパンツ層(5)から見て最外部へ配置されることを特徴とする請求の範囲第1項ないし第17項の何れか一項記載の吸収性パンツ(1;51;111)。
- 前記パンツは子供用又は大人用のパンツおむつであり、あるいは衛生パンツであることを特徴とする請求の範囲第1項ないし第18項の何れか一項記載の吸収性パンツ。
Applications Claiming Priority (3)
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SE9500386-9 | 1995-02-02 | ||
SE9500386A SE508283C2 (sv) | 1995-02-02 | 1995-02-02 | Absorberande byxa |
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JPH10513071A JPH10513071A (ja) | 1998-12-15 |
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