JP3860925B2 - 現像装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンター等の画像形成装置に用いられる現像装置に関し、詳しくは、回転駆動されるトナー担持体にトナーを供給し、該トナー担持体の表面に該トナーを担持して搬送し、潜像担持体と該トナー担持体とが互いに対向した現像領域にて、該潜像担持体に形成された静電潜像を該トナー担持体に担持した該トナーによって可視像化する現像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
潜像担持体に形成された静電潜像を可視像化して記録画像を得る電子写真複写機、レーザプリンタ或いはファクシミリ等の画像形成装置において、必要に応じて補助剤を外添したトナー、すなわち一成分系現像剤を用いる形式の現像装置を採用することは従来より周知である。この形式の現像装置は、キャリアを含む二成分系現像剤を用いた現像装置に比べ、現像装置の維持管理を簡素化でき、現像装置の構造を小型化できる利点が得られる。
【0003】
ところで、一成分系現像剤を用いる現像装置において、所定濃度の高品質な可視像を形成するには、必要な程度まで充分に帯電したトナーを必要量現像領域へ搬送し、かかるトナーによって潜像を可視像化する必要がある。このような一成分現像装置において、磁性トナーを用いる場合は、トナー担持体に内設した磁石の磁力を利用して、トナー担持体にトナーを担持できるので、上記要求を満たすことが可能であった。しかし、トナー担持体に磁石を内設する必要があるため、その構成が複雑となる不具合を免れなかった。また、弾性ブレードや現像ドクターを用いてトナー担持体に担持された現像剤を薄層化するが、大きな磁力により凝集した磁性トナーを薄層化するためには大きな掻き取りの力が必要となり、トナー担持体の回転トルクが大幅に増加してしまうという不具合があった。
【0004】
一方、非磁性の一成分系現像剤を用いたときは、これを磁力によってトナー担持体に担持させることはできないため、現像に必要なトナー量を現像領域に搬送することが困難である。そこで従来は、トナー担持体の回転駆動速度を高め、トナー担持体の表面線速を潜像担持体の表面線速の2乃至4倍程度に設定し、現像領域へ搬送されるトナー量を増大させ、可視像の濃度低下を防止していた。ところが、このような構成の現像装置では、潜像担持体に形成されたべタ画像の潜像但持体移動方向の後端側だけが、他の部分に比べて濃度が異常に高くなる「後端トナー寄り」と称せられている現象が発生し、その画質が低下する。この後端トナー寄り現象は、カラー画像の場合、画像濃度が異常に高くなった部分と他の部分とが色違いとなって現われるため、カラー現像の場合は特に大きな問題となる。また、トナー担持体にトナーを吸引している力が弱いため、トナーが飛散するという不具合もあった。
【0005】
このような問題を解決するために、本出願人が先に開示した特許第2715294号公報では、トナー担持体として導電層の基体表面に2種類の体積抵抗が異なる物質を規則的もしくは不規則的に配置し、体積抵抗の高い物質を所定の極性に帯電して、トナー担持体表面の近傍に微小閉電界を形成してトナーを担持させる現像装置を提案した。また、同公報では、トナー担持体として、10〜500μmの円形の表面形状をもつ体積抵抗の高い物質を、体積抵抗の低い物質に10〜500μm程の間隔で埋め込んだものが開示されている。この現像装置によれば、トナー担持体表面に充分に帯電したトナーを必要量担持してこれを現像領域に搬送することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記特許第2715294号公報に提案された現像装置のトナー担持体は、導電層上に均一な抵抗の低い物質の層を形成し、この層を細かく削り取るか、または、エッチングにより細かい溝や穴を形成し、この後、抵抗の高い物質を埋め込んでから表面を研磨して製造すると考えられる。このようなトナー担持体の製造方法は、加工が若干困難でありコストが割高になってしまう。また、109〜1015Ωcmと高い体積抵抗率の物質をトナーの極性とは逆極性に帯電し、トナーを吸着しているが、摩擦帯電による帯電量がトナーの飛散を完全に解消するまでには至っていないのが現状である。そこで本出願人は特願平10−326706および特願平10−326711において、トナー担持体表面に強誘電体層を形成したトナー担持体を用いた現像装置を提案した。
【0007】
本発明は以上の背景に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、簡易な構造でトナー担持体表面にトナーを十分に担持して必要量現像領域へ搬送し、高品質な可視像を形成でき、非磁性トナーにも対応できる現像装置を提供することである。具体的には、本出願人の上記先願に係る発明において、トナー担持体表面に形成された強誘電体層の材料を特定した現像装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、回転駆動されるトナー担持体にトナーを供給し、該トナー担持体の表面に該トナーを担持して搬送し、潜像担持体と該トナー担持体とが互いに対向した現像領域にて、該潜像担持体に形成された静電潜像を該トナー担持体に担持した該トナーによって可視像化する現像装置であって、上記トナー担持体は導電性の基体表面に強誘電体微粒子を樹脂中に充填させた強誘電体層を有するものを用い、該強誘電体層が分極するような電圧を印加するための分極形成手段を設け、該分極形成手段に交番電圧を印加して該強誘電体層表面に交番する残留分極を形成し、該残留分極の電荷で形成される電界により上記トナーを該強誘電体層表面に吸着し、上記現像領域に該トナーを搬送することを特徴とするものである。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1の現像装置において、上記強誘電体層の比誘電率を10以上とすることを特徴とするものである。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1の現像装置において、上記強誘電体層の残留分極密度を1×10−4C/m2以上とすることを特徴とするものである。
【0011】
請求項4の発明は、請求項1の現像装置において、上記強誘電体層の層厚を10μm以上とすることを特徴とするものである。
【0012】
請求項5の発明は、請求項1の現像装置において、上記強誘電体微粒子の粒径を1μm〜50μmとすることを特徴とするものである。
【0013】
請求項6の発明は、請求項1の現像装置において、上記強誘電体層は、上記強誘電体微粒子の重量比を50%以上として構成することを特徴とするものである。
【0014】
請求項7の発明は、請求項1の現像装置において、上記強誘電体微粒子を分散させる樹脂の体積抵抗率を108Ω・cm〜1013Ω・cmとすることを特徴とするものである。
【0015】
請求項8の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、または、7の現像装置において、上記強誘電体微粒子を分散させる樹脂に、抵抗制御剤を混入することを特徴とするものである。
【0016】
請求項9の発明は、回転駆動されるトナー担持体にトナーを供給し、該トナー担持体の表面に該トナーを担持して搬送し、潜像担持体と該トナー担持体とが互いに対向した現像領域にて、該潜像担持体に形成された静電潜像を該トナー担持体に担持した該トナーによって可視像化する現像装置であって、上記トナー担持体は導電性の基体表面に強誘電体層として強誘電セラミック層を有するものを用い、該強誘電セラミック層が分極するような電圧を印加するための分極形成手段を設け、該分極形成手段に交番電圧を印加して該強誘電セラミック層表面に交番する残留分極を形成し、該残留分極の電荷で形成される電界により上記トナーを該強誘電セラミック層表面に吸着し、上記現像領域に該トナーを搬送することを特徴とするものである。
【0017】
請求項10の発明は、請求項9の現像装置において、上記強誘電セラミック層の比誘電率を100以上とすることを特徴とするものである。
【0018】
請求項11の発明は、請求項9の現像装置において、上記強誘電セラミック層の残留分極密度を1×10−3C/m2以上とすることを特徴とするものである。
【0019】
請求項12の発明は、請求項9の現像装置において、上記強誘電セラミック層の層厚を10μm以上とすることを特徴とするものである。
【0020】
請求項13の発明は、請求項9の現像装置において、上記強誘電セラミックの体積抵抗率を108Ω・cm〜1013Ω・cmとすることを特徴とするものである。
【0021】
請求項14の発明は、請求項9乃至13のいずれか一つの現像装置において、上記強誘電セラミック層を抵抗制御が行える物質を微量加えた固溶体にすることを特徴とするものである。
【0022】
請求項15の発明は、回転駆動されるトナー担持体にトナーを供給し、該トナー担持体の表面に該トナーを担持して搬送し、潜像担持体と該トナー担持体とが互いに対向した現像領域にて、該潜像担持体に形成された静電潜像を該トナー担持体に担持した該トナーによって可視像化する現像装置であって、上記トナー担持体は導電性の基体表面に強誘電体層として強誘電性高分子層を有するものを用い、該強誘電性高分子層が分極するような電圧を印加するための分極形成手段を設け、該分極形成手段に交番電圧を印加して該強誘電性高分子層表面に交番する残留分極を形成し、該残留分極の電荷で形成される電界により上記トナーを該強誘電性高分子層表面に吸着し、上記現像領域に該トナーを搬送することを特徴とするものである。
【0023】
請求項16の発明は、請求項15の現像装置において、上記強誘電性高分子層の比誘電率を5以上とすることを特徴とするものである。
【0024】
請求項17の発明は、請求項15の現像装置において、上記強誘電性高分子層の残留分極密度を1×10−4C/m2以上とすることを特徴とするものである。
【0025】
請求項18の発明は、請求項15の現像装置において、上記強誘電性高分子層の層厚を10μm以上とすることを特徴とするものである。
【0026】
請求項19の発明は、請求項15の現像装置において、上記強誘電体性高分子層の体積抵抗率を108Ω・cm〜1013Ω・cmとすることを特徴とするものである。
【0027】
請求項20の発明は、請求項15乃至19のいずれか一つの現像装置において、上記強誘電性高分子層は、強誘電性高分子に抵抗制御剤を混入して形成されていることを特徴とするものである。
【0028】
次に、現像装置2の動作について説明する。
トナー容器3内のトナー4は、矢印C方向に回転するアジテータ7により撹拌されつつ、トナー供給部8に運ばれ、次いで現像ローラ5に供給され、該現像ローラ5の表面に担持される。
【0029】
そして、現像ローラ5の周囲に供給担持されたトナー4は、現像ローラ5の回転によって搬送され、層厚規制部材9によりならされ、均一な厚さに規制される。また、この層厚規制部材9は、ここを通過するトナー4に所定の帯電を与える役割もあわせて持っている。ついで、トナー4は感光体1と現像ローラ5の対向する現像領域へ搬送される。ここで、帯電装置11で帯電した感光体1には、図示しない露光手段からの書き込み光Dによって静電潜像が形成されており、トナー4はこの静電潜像に静電的に移行し、該潜像を可視像化する。
【0030】
現像に供されずに現像領域を通過したトナー4は、現像ローラ5に担持されたまま現像シール14を通りトナー剥離手段16である導電性ブレード10により現像ローラ5表面から剥がされる。この現像ローラ5から剥離されたトナー4は、落下して、トナー容器3内に回収している。この回収したトナー4も、またアジテータ7により現像ローラ5及び、トナー供給部8に送られ現像に寄与することは言うまでもない。
また、感光体1上に形成された可視像は転写装置12で図示しない転写紙に転写され、図示しない定着装置によって転写紙上に定着される。感光体1上に残された未転写トナーは、クリーニング装置13で回収される。
【0031】
上述したように、本実施形態に係る現像装置2は、回転駆動されながら表面にトナー4を担持して搬送する現像ローラ5より成るトナー担持体と、このトナー担持体に担持されて搬送されるトナー4の層厚を規制する層厚規制部材9とを具備し、該層厚規制部材9によって層厚を規制されたトナー4によって、感光体1より成る潜像担持体に形成された静電潜像を可視像化する。
【0032】
現像ローラ5へのトナー供給について説明する。図3は、現像ローラ5の説明図である。
現像ローラ5は、導電性基体5aの表面上に、強誘電物質の薄層である強誘電体層5bが施された構成となっている。現像ローラ5にトナー4を供給する前に、分極形成手段である導電性ブレード10をこの強誘電体層5b表面に接触させ、交番する電圧をこの分極形成手段から印加する。電圧を印加された強誘電体層5bは、瞬時にこの電圧により分極を起こす。
【0033】
図4は、強誘電体の特性図を示したものである。強誘電体の特性として、電界を発生させる電圧を印加された強誘電体は分極をおこして自発分極となる。すなわち、電界の作用をなくした後も残留分極として残留する。よって、強誘電体表面に分極電荷を形成することができる。このような特性により、現像ローラ5を回転しながら、導電性ブレード10を介して交番する電圧を強誘電体層5bに印加すると、現像ローラ5表面は交番する分極を形成し、導電性ブレード10通過後も交番する自発分極を残留分極として残留する。このストライプ状の正負の残留分極電荷により、現像ローラ5表面には、ループ状の電界が発生するのでトナー4を現像ローラ5表面に担持することができる。この様な状態を作り出した現像ローラ5表面に、トナー供給部8のトナーを接触させることで現像ローラ5にトナー4を担持させることができる。
【0034】
さらに、詳細な構成および作用について実施例に基づき説明する。
現像ローラ5は、図3に模式的に拡大して示したように、Al、Fe、Cu等の金属製、または導電性を有するゴムや樹脂材質等の導電性基体5aと、この導電性基体5aの周囲表面に薄層形成させた強誘電体層5bとから構成されている。
【0035】
この強誘電体層5bは、強誘電セラミック微粒子と樹脂バインダの混合物からなる。この強誘電セラミックとしては、チタン酸バリウム(BaTiO3)、ジルコン・チタン酸鉛(Pb(Ti,Zr)O3)、チタン酸鉛(PbTiO3)、ニオブ酸鉛(PbNb2O6)、ビスマス(Bi)をベ−スとしたSrBi4Ti4O15、SrBi2Ta2O9、SrBi2Nb2O9、PbBi2Ta2O9、BaBi2Nb2O9などを用いることができる。
【0036】
また、これらの強誘電セラミック微粒子の粒径としては、1μm〜50μmとしている。好ましくは、粒径を1μm〜10μmの範囲にすることで、強誘電セラミック微粒子を、強誘電体層5b中に高密度に混入できる。又、この強誘電セラミック微粒子の重量比を50%以上とすることによって、強誘電特性としての残留分極を大きくすることができる。強誘電セラミック微粒子を分散させる樹脂バインダの特性としては、体積抵抗率が108Ω・cm〜1013Ω・cmの範囲である中抵抗にすることで、現像ローラ5のチャージアップを防止し高品位な画像を形成することができるとともに、強誘電セラミック微粒子の残留分極電荷による電界を現像ローラ5表面に形成できる。この抵抗範囲にするため、樹脂自体の抵抗値が前記抵抗範囲にある材料であればよいが、高抵抗樹脂の場合は、樹脂中にカーボンブラックなどの抵抗制御剤を混入する。さらに、フッ素樹脂などを用いトナーの固着を防げる物がより一層良い。
なお、上記強誘電セラミック微粒子の重量比については、重量比を大きくしていくと、強誘電セラミック微粒子をバインドする物質がなくなり、もろくなっていく。その為、強誘電セラミック微粒子のみで構成する場合には、高温で焼成する必要がある。
【0037】
上述した強誘電物質を導電性基体5aの表面に10μm〜500μmの層厚で形成している。この薄層の形成方法としては、溶融固化法、キャスト法、ディッピング法、スピンコート法、スプレー法等が挙げられる。
【0038】
上記強誘電体層5bの特性としては、比誘電率が10以上、残留分極密度1×10−4C/m2以上、層厚を10μm以上にしている。ここで、強誘電体層5bの残留分極電荷による電位は、残留電荷密度と層厚の積に比例し、比誘電率に反比例することが知られている。ここでは誘電率の高い強誘電セラミック微粒子を多く入れて比誘電率を10以上としたため、残留分極密度が大きくなり、感光体線速と同速程度で現像に必要なトナーをトナー飛散無しに現像ローラに担持し搬送することができる。また、残留分極密度1×10−4C/m2以上であれば同じ効果がある。強誘電体層5bの膜圧に関しては、上記層厚以上であれば、表面の電位が大きくなるのでこれも同じ効果となる。上記特性は、この関係からトナー担持体にトナーを十分に吸引するのに必要な特性となっている。
【0039】
次に、上記現像ローラ5表面に形成した強誘電体層5bに、正負のストライプ状の残留分極を形成して、その電界を利用してトナー4を吸着搬送させる原理について説明する。
図3に示すように、現像ローラ5の導電基体5aには、電源50によって現像ローラ5表面のトナー4を感光体1上の静電潜像を可視化させるための現像バイアスが印加されている。たとえば、ネガポジの画像形成プロセスでは、現像バイアスとしては−500V程度の直流電圧を印加している場合が多い。さらに、前記の直流電圧に交流電圧を重畳して、現像効率を上げている方法もある。また、現像ローラ5表面に皮膜した強誘電体層5bに正負の残留分極を発生させる導電性ブレード10を現像領域上流に配置している。この導電性ブレード10は図3に示すような板状形状、または、ローラ形状でも良い。この強誘電体層5b表面に接している導電性ブレード10に、交流電源51により交番する電圧を印加することで、強誘電体層5b表面に正負のストライプ状の残留分極を形成することができる。この交番する電圧とは、現像ローラ5の導電性基体5aに印加している現像バイアスを基準として正負に交番していることを意味する。すなわち、現像バイアスに交流電圧を重畳した形となる。
【0040】
また、導電性ブレード10と現像ローラ5の導電性基体5aに挟まれた強誘電体層5bに電圧を印加すると、図4のように強誘電体の特徴であるD(電気変位)−E(電界)のヒステリス特性を示す。印加電圧によって作用する電界が抗電界を越えた場合には、印加電圧を取り去った後にも残留分極が残ることがわかる。この様に交番する電圧が、正負の抗電界を越えるようにした場合には、強誘電体層5b表面に正負のストライプ状残留分極を発生させることができる。すなわち、この時の印加電圧の大きさは、強誘電体層5bの抗電界と層厚さの積より大きい電圧にすればよいことになる。本実施形態では、抗電界が1kV/cm、層厚が50μmの強誘電体層5bに±20Vの電圧を印加した。この様な構成で形成した正負のストライプ状残留分極は、±1×10−4C/m2以上の分極電荷密度で、0.1〜1mm程度の周期で適宜な値に設定されている。
【0041】
この様に現像ローラ5表面に正負の残留分極が形成されると、現像ローラ5表面に微小閉電界(マイクロフィールド)が、一様に分布した状態で形成さる。すなわち、電界の状態を表わす電気力線を考えた場合、現像ローラ5の表面近傍の空間には、図5に円弧状の多数の線で表わしたように電気力線Eが形成され、その電気力線は現像ローラ5から出て同一の現像ローラ5に戻り、該現像ローラ5の表面の近傍に閉電界が形成される。また、この電界は、現像ローラ5表面に近いほど大きな電界となっている。この様な電界中に物体を入れると、以下の式のような力が働くことが知られている。
【0042】
【式1】
F=qE−(|E|2・gradε)/2
ここで、q:電荷量、E:電界、ε:誘電率を示す。
【0043】
上式の右辺第1項はクーロン力を表し、第2項は物体が電界よって分極することによって発生する力を表している。この第2項の力の働く向きは、電界が大きくなる方向に作用するため、トナー4は現像ローラ5表面に吸着する方向となる。又、本実施形態のような細かい周期を作成することによって、トナー4のようにある極性に微小帯電している物体でも、クーロン力に打ち勝ち、現像ローラ5表面に均一に吸着することができる。
【0044】
上述のように分極処理された現像ローラ5に吸着されるトナー4は複数層になり、層厚規制部材9によってトナー層を規制して、均一の厚さで現像に必要な量を現像ローラ5表面に形成することが出来た(図6参照)。
【0045】
また、本実施形態では、カラー現像に適した非磁性トナーの一成分系現像剤を用いた現像装置を示したが、本発明は必要に応じて補助剤を外添した磁性トナーの一成分系現像剤を用いる現像装置にも適用できる。
【0046】
〔実施形態2〕
上記実施形態1における現像ローラ5の強誘電体層5bは、強誘電セラミック微粒子を樹脂バインダに混入させた構成としたが、強誘電セラミックのみで構成することもできる。
【0047】
この強誘電セラミックとしては、チタン酸バリウム(BaTiO3)、ジルコン・チタン酸鉛(Pb(Ti,Zr)O3)、チタン酸鉛(PbTiO3)、ニオブ酸鉛(PbNb2O6)、ビスマス(Bi)をベ−スとしたSrBi4Ti4O15、SrBi2Ta2O9、SrBi2Nb2O9、PbBi2Ta2O9、BaBi2Nb2O9などを用いることができる。
【0048】
上記強誘電体層5bを、強誘電セラミックのみで形成する場合には、一般にはゾルゲル法、スパッタ法、CVD法(化学気相体積法)等が考えられる。なお、ゾルゲル法では、焼成に1000℃以上の高温が必要なため、導電性基体の材料が限られる。また、スパッタ法、CVD法では、導電性基体の形状が大きいと、大きな設備が必要であると共に、ある程度の膜厚までしか形成できないので、製造上考慮しておく必要がある。
【0049】
強誘電セラミックは、機械的磨耗に強く、潜像記録媒体の耐刷性を向上させることができる。また、強誘電セラミックは、体積抵抗率が非常に高い材料が多いが、抵抗を制御しうる微少元素を混入した上記セラミックの固溶体として、体積抵抗率を108Ω・cm〜1013Ω・cmの範囲である中抵抗にすることができる。この範囲の抵抗率にすることで、現像ローラ5のチャージアップを防止し高品位な画像を形成することができるとともに、強誘電セラミック層の残留分極電荷による電界を現像ローラ5表面に形成できる。
【0050】
さらに、強誘電セラミックは、比誘電率が大きく、残留分極密度も一般的に大きいことが知られている。前述の強誘電体層5bの特性としては、比誘電率が100以上、残留分極密度1×10−3C/m2以上、層厚を10μm以上にしている。ここで、強誘電体層5bの残留分極電荷による電位は、残留電荷密度と層厚の積に比例し、比誘電率に反比例することが知られている。ここでは比誘電率を100以上である誘電率の高い強誘電セラミックを用いるので必然的に残留分極が大きく、感光体線速と同速程度で現像に必要なトナーをトナー飛散無しに現像ローラに担持し搬送することができる。
【0051】
また、残留分極密度1×10−3C/m2以上の材料を用いることで同じ効果がある。強誘電体層の層圧に関しては、上記の層厚以上であれば、表面の電位が大きくなるのでこれも同じ効果となる。
上記特性は、この関係からトナー担持体にトナーを十分に吸引するのに必要な特性となっている。
【0052】
〔実施形態3〕
上記実施形態1における現像ローラ5の強誘電体層5bは、強誘電セラミック微粒子を樹脂バインダに混入させた構成としたが、強誘電性の高分子材料で構成することもできる。
【0053】
強誘電性の高分子材料として、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フッ化ビニリデン/三フッ化エチレン共重合体P(VDF/TrFE)、フッ化ビニリデン/四フッ化エチレン共重合体P(VDF/TeFE)、シアン化ビニリデン/酢酸ビニル共重合体P(VDCN/VA)等を用いることができる。
【0054】
これらの材料からなる強誘電体層5bは、たとえば、溶融固化法、キャスト法、ディッピング法、スピンコート法、スプレー法によって形成することができる。また、これらの薄いフィルムを支持体上に接着することで形成することもできる。なお、PVDFのフィルムは、1軸または2軸延伸することで強誘電性を示すようになるので、そのような延伸フィルムを用いるのが好ましい。P(VDF/TrFE)、P(VDF/TeFE)は、溶融固化法やキャスト法、スピンコート法によることで延伸しなくても容易に強誘電性薄膜にし得るので、製造上の自由度が増大する。
【0055】
なお、フィルム状のトナー搬送部材に用いる場合には、フィルム裏面に金属薄膜や導電膜を形成することも可能である。具体的には、金属薄膜などは蒸着やスパッタリングなどによって形成することができる。また、カーボンなどの導電材料を分散させた導電樹脂層を2相押し出しなどによって成形することができる。このように成形されたフィルム上の強誘電体層表面に極性が交番する残留分極を形成して、表面上に回り込む様な電界を発生させ、トナーなどの粉体や、さらに用紙などのシート状の物を吸着・搬送することができる。
【0056】
また、上記いずれの強誘電性の高分子材料もその組成比によって強誘電性が大きく異なるので、例えば、P(VDF/TrFE)の場合には、好ましくは、VDF:TrFEが50:50から85:15の範囲にあり、さらに好ましくは、VDF:TrFEが60:40から80:20の範囲にあることが望ましい。
【0057】
また強誘電高分子層の特性としては、体積抵抗率が108Ω・cm〜1013Ω・cmの範囲である中抵抗にすることで、現像ローラのチャージアップを防止し高品位な画像を形成することができるとともに、強誘電体層5bの残留分極電荷による電界を現像ローラ5表面に形成できる。この抵抗範囲にするため、高分子材料自体の抵抗値が前記抵抗範囲にある材料であればよいが、高抵抗な高分子材料の場合は、高分子材料中にカーボンブラックなどの抵抗制御剤を混入する。
【0058】
これらからなる強誘電物質を導電性基体5aの表面に10μm〜500μmの層厚で形成している。強誘電体層5bの特性としては、比誘電率が5以上、残留分極密度1×10−4C/m2以上、層厚を10μm以上にしている。ここで、強誘電体層5bの残留分極電荷による電位は、残留電荷密度と膜厚の積に比例し、比誘電率に反比例する事が知られている。ここでは比誘電率を5以上の強誘電性の高分子材料を選択しているので、残留分極密度が大きくなり、感光体線速と同速程度で現像に必要なトナーをトナー飛散無しに現像ローラに担持し搬送することが出来る。
【0059】
また、残留分極密度1×10−4C/m2以上の材料を選択した場合も同じ効果がある。強誘電体層の層厚に関しては、上記の層厚以上であれば、表面の電位が大きくなるのでこれも同じ効果となる。
上記特性は、この関係からトナー担持体にトナーを十分に吸引するのに必要な特性となっている。
【0060】
【発明の効果】
請求項1、2、3、4、5、6、7、または、8の発明によれば、トナー担持体を導電性の基体と該基体の表面に強誘電体微粒子を樹脂中に充填させた強誘電体層により構成し、該強誘電体層表面に、交番する残留分極を形成しているので、トナー担持体に非磁性トナーを担持することができるという優れた効果がある。また、該トナー担持体として、該強誘電体微粒子を樹脂中に充填させたものを導電性の基体表面に形成したので、該導電性の基体の材料を広く選択できるとともに、製造時間の短縮および製造コストの低減を図ることができ、大量生産に適した条件を備えているという優れた効果も合わせ持っている。
【0061】
特に、請求項2の発明によれば、上記強誘電体層は誘電率の高い強誘電体微粒子を混入して比誘電率を10以上としたので、残留分極密度が大きくなり、潜像担持体線速と同速程度で現像に必要なトナーをトナー飛散無しに上記トナー担持体に担持し搬送することができるという優れた効果がある。
【0062】
特に、請求項3の発明によれば、上記強誘電体層の残留分極密度を1×10−4C/m2以上と大きくしているので、潜像担持体線速と同速程度で現像に必要なトナーをトナー飛散無しに上記トナー担持体に担持し搬送することができるという優れた効果がある。
【0063】
特に、請求項4の発明によれば、上記強誘電体層の層厚を10μm以上とすることで、該強誘電体層の表面電位を大きくできるので、潜像担持体線速と同速程度で現像に必要なトナーをトナー飛散無しに上記トナー担持体に担持し搬送することができるという優れた効果がある。
【0064】
特に、請求項5の発明によれば、上記強誘電体微粒子の粒径を1μm〜50μmの粒径とすることで上記強誘電体層に該強誘電体微粒子を高密度で充填することができ残留分極密度を大きくできるので、潜像担持体線速と同速程度で現像に必要なトナーをトナー飛散無しに上記トナー担持体に担持し搬送することができるという優れた効果がある。
【0065】
特に、請求項6の発明によれば、上記強誘電体微粒子の重量比を50%以上とすることで残留分極密度を大きくでき、潜像担持体線速と同速程度で現像に必要なトナーをトナー飛散無しに上記トナー担持体に担持し搬送することができるという優れた効果がある。
【0066】
特に、請求項7の発明によれば、上記強誘電体微粒子を分散させる樹脂の体積抵抗率を108Ω・cm〜1013Ω・cmとすることで、上記トナー担持体表面のチャージアップを防止でき高品位な画像を形成することができるという優れた効果がある。
【0067】
特に、請求項8の発明によれば、上記強誘電体微粒子を分散させる樹脂に抵抗制御剤を混入することで所定の抵抗値に設定でき、上記トナー担持体表面のチャージアップを防止でき高品位な画像を形成することができるという優れた効果がある。
【0068】
請求項9、10、11、12、13、または、14の発明によれば、トナー担持体は導電性の基体と該基体の表面に強誘電体層として強誘電セラミック層を有するものを用い、該強誘セラミック層表面に交番する残留分極を形成しているのでトナー担持体に非磁性トナーを担持することができるという優れた効果がある。また、トナー担持体表面は強誘電セラミック層で形成したので、耐摩耗性や機械的強度に優れ、高耐久性であるといった優れた効果がある。
【0069】
特に、請求項10の発明によれば、上記強誘電体層の比誘電率を100以上の強誘電セラミック層としているので、残留分極密度が大きくなり、潜像担持体線速と同速程度で現像に必要なトナーをトナー飛散無しにトナー担持体に担持し搬送することができるという優れた効果がある。
【0070】
特に、請求項11の発明によれば、上記強誘電セラミック層の残留分極密度を1×10−3C/m2以上とすることで、潜像担持体線速と同速程度で現像に必要なトナーをトナー飛散無しにトナー担持体に担持し搬送することができるという優れた効果がある。
【0071】
特に、請求項12の発明によれば、上記強誘電セラミック層の層厚を10μm以上とすることで、該強誘電セラミック層の表面電位を大きくできるので、潜像担持体線速と同速程度で現像に必要なトナーをトナー飛散無しに上記トナー担持体に担持し搬送することができるという優れた効果がある。
【0072】
特に、請求項13の発明によれば、上記強誘電セラミック層の体積抵抗率を108Ω・cm〜1013Ω・cmとすることで、上記トナー担持体表面のチャージアップを防止でき高品位な画像を形成することができるという優れた効果がある。
【0073】
特に、請求項14の発明によれば、上記強誘電セラミック層を抵抗制御剤を微量混入した固溶体とすることで所定の抵抗値に設定できるので、上記トナー担持体表面のチャージアップを防止でき高品位な画像を形成することができるという優れた効果がある。
【0074】
請求項15、16、17、18、19、または、20の発明によれば、トナー担持体は導電性の基体と該導電性の基体の表面に強誘電体層として強誘電性高分子層を有するものを用い、該強誘電性高分子層表面に交番する残留分極を形成しているので、トナー担持体に非磁性トナーを担持することができるという優れた効果がある。また、上記強誘電セラミック層と比較して、該導電性の基体の材料を広く選択できるとともに、製造時間の短縮および製造コストの低減を図ることができ、大量生産に適した条件を備えているという優れた効果も合わせ持っている。
【0075】
特に、請求項16の発明によれば、上記強誘電性高分子層の比誘電率を5以上としているため、残留分極密度が大きくなり、潜像担持体線速と同速程度で現像に必要なトナーをトナー飛散無しに上記トナー担持体に担持し搬送することができるという優れた効果がある。
【0076】
特に、請求項17の発明によれば、上記強誘電性高分子層の残留分極密度を1×10−4C/m2以上と大きくしているので、潜像担持体線速と同速程度で現像に必要なトナーをトナー飛散無しに上記トナー担持体に担持し搬送することができるという優れた効果がある。
【0077】
特に、請求項18の発明によれば、上記強誘電性高分子層の層厚を10μm以上とすることで、該強誘電性高分子層の表面電位を大きくできるので、潜像担持体線速と同速程度で現像に必要なトナーをトナー飛散無しに上記トナー担持体に担持し搬送することができるという優れた効果がある。
【0078】
特に、請求項19の発明によれば、上記強誘電性高分子層の体積抵抗率を108Ω・cm〜1013Ω・cmとすることで、上記トナー担持体表面のチャージアップを防止でき高品位な画像を形成することができるという優れた効果がある。
【0079】
特に、請求項20の発明によれば、強誘電性高分子材料に抵抗制御剤を混入することで上記強誘電性高分子層を所定の抵抗値に設定できるので、上記トナー担持体表面のチャージアップを防止でき高品位な画像を形成することができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る現像装置の断面図。
【図2】本実施例の断面斜視図。
【図3】トナー担持部材の説明図。
【図4】トナー担持体表面層(強誘電体層)の特性図。
【図5】トナー担持体表面の電気力線図。
【図6】トナー担持体表面に吸引されたトナーの模式図。
【符号の説明】
1 感光体
2 現像装置
3 トナー容器
4 トナー
5 現像ローラ
5a 導電性基体
5b 強誘電体層
7 アジテータ
8 トナー供給部
9 層厚規制部材
10 導電性ブレード
11 帯電装置
12 転写装置
13 クリーニング装置
14 現像シール
50 DC電源
51 交流電源
Claims (20)
- 回転駆動されるトナー担持体にトナーを供給し、該トナー担持体の表面に該トナーを担持して搬送し、潜像担持体と該トナー担持体とが互いに対向した現像領域にて、該潜像担持体に形成された静電潜像を該トナー担持体に担持した該トナーによって可視像化する現像装置であって、
上記トナー担持体は導電性の基体表面に強誘電体微粒子を樹脂中に充填させた強誘電体層を有するものを用い、該強誘電体層が分極するような電圧を印加するための分極形成手段を設け、該分極形成手段に交番電圧を印加して該強誘電体層表面に交番する残留分極を形成し、該残留分極の電荷で形成される電界により上記トナーを該強誘電体層表面に吸着し、上記現像領域に該トナーを搬送することを特徴とする現像装置。 - 請求項1の現像装置において、
上記強誘電体層の比誘電率を10以上とすることを特徴とする現像装置。 - 請求項1の現像装置において、
上記強誘電体層の残留分極密度を1×10−4C/m2以上とすることを特徴とする現像装置。 - 請求項1の現像装置において、
上記強誘電体層の層厚を10μm以上とすることを特徴とする現像装置。 - 請求項1の現像装置において、
上記強誘電体微粒子の粒径を1μm〜50μmとすることを特徴とする現像装置。 - 請求項1の現像装置において、
上記強誘電体層は、上記強誘電体微粒子の重量比を50%以上として構成することを特徴とする現像装置。 - 請求項1の現像装置において、
上記強誘電体微粒子を分散させる樹脂の体積抵抗率を108Ω・cm〜1013Ω・cmとすることを特徴とする現像装置。 - 請求項1、2、3、4、5、6、または、7の現像装置において、
上記強誘電体微粒子を分散させる樹脂に、抵抗制御剤を混入することを特徴とする現像装置。 - 回転駆動されるトナー担持体にトナーを供給し、該トナー担持体の表面に該トナーを担持して搬送し、潜像担持体と該トナー担持体とが互いに対向した現像領域にて、該潜像担持体に形成された静電潜像を該トナー担持体に担持した該トナーによって可視像化する現像装置であって、
上記トナー担持体は導電性の基体表面に強誘電体層として強誘電セラミック層を有するものを用い、該強誘電セラミック層が分極するような電圧を印加するための分極形成手段を設け、該分極形成手段に交番電圧を印加して該強誘電セラミック層表面に交番する残留分極を形成し、該残留分極の電荷で形成される電界により上記トナーを該強誘電セラミック層表面に吸着し、上記現像領域に該トナーを搬送することを特徴とする現像装置。 - 請求項9の現像装置において、
上記強誘電セラミック層の比誘電率を100以上とすることを特徴とする現像装置。 - 請求項9の現像装置において、
上記強誘電セラミック層の残留分極密度を1×10−3C/m2以上とすることを特徴とする現像装置。 - 請求項9の現像装置において、
上記強誘電セラミック層の層厚を10μm以上とすることを特徴とする現像装置。 - 請求項9の現像装置において、
上記強誘電セラミック層の体積抵抗率を108Ω・cm〜1013Ω・cmとすることを特徴とする現像装置。 - 請求項9乃至13のいずれか一つの現像装置において、
上記強誘電セラミック層を抵抗制御が行える物質を微量加えた固溶体にすることを特徴とする現像装置。 - 回転駆動されるトナー担持体にトナーを供給し、該トナー担持体の表面に該トナーを担持して搬送し、潜像担持体と該トナー担持体とが互いに対向した現像領域にて、該潜像担持体に形成された静電潜像を該トナー担持体に担持した該トナーによって可視像化する現像装置であって、
上記トナー担持体は導電性の基体表面に強誘電体層として強誘電性高分子層を有するものを用い、
該強誘電性高分子層が分極するような電圧を印加するための分極形成手段を設け、該分極形成手段に交番電圧を印加して該強誘電性高分子層表面に交番する残留分極を形成し、該残留分極の電荷で形成される電界により上記トナーを該強誘電性高分子層表面に吸着し、上記現像領域に該トナーを搬送することを特徴とする現像装置。 - 請求項15の現像装置において、
上記強誘電性高分子層の比誘電率を5以上とすることを特徴とする現像装置。 - 請求項15の現像装置において、
上記強誘電性高分子層の残留分極密度を1×10−4C/m2以上とすることを特徴とする現像装置。 - 請求項15の現像装置において、
上記強誘電性高分子層の層厚を10μm以上とすることを特徴とする現像装置。 - 請求項15の現像装置において、
上記強誘電体性高分子層の体積抵抗率を108Ω・cm〜1013Ω・cmとすることを特徴とする現像装置。 - 請求項15乃至19のいずれか一つの現像装置において、
上記強誘電性高分子層は、強誘電性高分子に抵抗制御剤を混入して形成されていることを特徴とする現像装置。
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