JP3860902B2 - 閃光装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、写真撮影の際の人工光源として用いられる閃光装置に関し、特に高速の繰返し発光動作を行うことができる閃光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
写真撮影の際に被写体を照明する人工光源として閃光装置は多用されている。また、このような閃光装置には、発光動作を高速で繰返すことで実質的に光出力の波高値を所定時間一定レベルに制御する動作モード、いわゆるフラット発光動作モードを選択できるものがある。
【0003】
ここで、図3には、フラット発光動作モードを選択できる閃光装置の一例を示している。
【0004】
上記閃光装置は、例えば乾電池である直流低圧電源およびDC/DCコンバータ回路から構成される直流高圧電源101と、直流高圧電源101の両端に接続されたメインコンデンサ102と、メインコンデンサ102の両端に接続された電流制限素子であるコイル103と閃光管104とこの閃光管104のメインコンデンサ102の充電電荷を消費した発光動作を制御する制御素子である、例えば絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(以下、IGBTと記す)105との直列体と、IGBT105の動作を制御して閃光管104の発光動作を制御する発光制御回路106とを有して構成されている。
【0005】
また、上記閃光装置は、トリガコンデンサ107と、トリガトランス108と、自己保持型スイッチ素子であるトリガサイリスタ109と、抵抗110と、トリガサイリスタ109のオン電圧(トリガ信号)を、制御電極であるゲートに供給するトリガ発生回路111と、トリガコンデンサ107を急速充電するためのダイオード114およびコイル103と閃光管104との直列体に逆方向接続されるダイオード115とを備えている。
【0006】
このように構成された閃光装置において、発光制御回路106により制御素子であるIGBT105をオンさせ、かつトリガ発生回路111からのオン電圧出力により自己保持型スイッチ素子であるトリガサイリスタ109をオンさせると、トリガコンデンサ107の充電電荷がサイリスタ109、IGBT105およびトリガトランス108を介して放電される。こうしてトリガトランス108の二次側に誘起される高電圧によって閃光管104が励起され(すなわちトリガ動作が行われ)、これにより閃光管104はメインコンデンサ102の充電電荷を消費して発光する。
【0007】
また、閃光管104の発光動作途上の適宜時点において、発光制御回路106がIGBT105をオフさせると、閃光管104の発光動作が停止する。
【0008】
この時、閃光管104は、内部封入ガスが電離状態ではない安定状態である初期状態に即座には復帰しない。すなわち光は発しないが内部封入ガスが依然として電離状態にあり閃光管104を介してある程度の電流は流すことができるいわゆるイオン化状態を経て初期状態に復帰する。
【0009】
したがって、この閃光管104の初期状態への復帰過程において、イオン化状態の閃光管104、ダイオード114およびトリガコンデンサ107を介して電流が流れ、これによりトリガコンデンサ107が充電されることになる。
【0010】
このトリガコンデンサ107のダイオード114等を介しての充電動作は、抵抗110、すなわち高インピーダンス値を有する素子が含まれていない充電路による動作となるため、極めて急速に行われる。
【0011】
そして、このようにイオン化状態の閃光管104等を介してトリガコンデンサ107を急速充電する閃光装置では、例えば次回の発光動作を極短時間後に行うような場合でもトリガコンデンサ107の放電による閃光管104の正常な励起動作を期待できる。換言すれば、トリガコンデンサ107の充電不足により正常な閃光管104の励起動作が行われないことによる発光動作の抜けを防止できる。
【0012】
一方、閃光管104を高速で繰返し発光させるフラット発光動作モードについて考えてみると、例えば2回目以降の閃光管104の繰返し発光動作を、閃光管105が前回発光動作の終了過程にあり、光は発しないが内部封入ガスが依然として電離状態である時に今回の発光動作を開始するような周期で行う場合、今回の発光動作開始時に閃光管104はトリガコンデンサ107の放電によるトリガ動作が行われた場合と同様の電離状態にあるため、上記トリガ動作は必要なく、制御素子であるIGBT105をオンさせるだけで今回の発光動作を開始できる。
【0013】
したがって、トリガ発生回路111によるトリガサイリスタ109の制御電極であるゲートへのオン電圧の供給を、初回の発光開始動作時のみ行い、2回目の発光開始動作以降は停止することにより、トリガコンデンサ107の放電によるトリガ動作に伴う不要なノイズ発生を防止でき、電気回路的には有利となる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、2回目以降の閃光管104の繰返し発光動作をトリガ動作を行わずに制御素子であるIGBT105のオンオフ動作だけで制御する場合、急速充電されるトリガコンデンサ107の充電電圧によりIGBT105のオン時にトリガサイリスタ109が誤動作してオン状態となる不都合を生じることが考えられる。
【0015】
ここで、図4(a)、(b)、(c)を用いて図3に示した閃光装置においてトリガサイリスタ109の誤動作が生じる動作状態を説明するなお、同図(a)は制御素子であるIGBT105の動作状態図、同図(b)はグランドと自己保持型スイッチ素子であるトリガサイリスタ109の高電位側電極であるアノード間の電位状態を示すイメージ図、同図(c)は同サイリスタ109の低電位側電極であるカソードと制御電極であるゲート間の電位状態を示すイメージ図である。
【0016】
図4(a)に示したように、時点T0にてIGBT105がオン状態にされ、図4(c)に示したようにその後の時点T1からT2までの間、制御回路111からトリガサイリスタ109のゲートにそのオン電圧Vg以上の駆動電圧が供給されると、トリガサイリスタ109は時点T1にてオンする。このため、グランドとトリガサイリスタ109のアノード間の電位は図4(b)に示すように、オンしたトリガサイリスタ109を介したトリガコンデンサ107の放電による閃光管104のトリガ動作に伴い急峻にグランドレベルまで下降する一方、閃光管104は上記トリガ動作によりメインコンデンサ102の充電電荷を消費して発光する。
【0017】
閃光管104の発光途上の適宜時点T3において図4(a)に示したように発光制御回路106がIGBT105をオフさせると、閃光管104の発光動作が停止すると共にトリガコンデンサ107の急速充電がイオン化状態にある閃光管104等を介して行われる。これにより図4(b)に示したように、グランドとトリガサイリスタ109のアノード間の電位が上記充電に応答して上昇していく。
【0018】
そして、次回の発光動作のために閃光管104がまだイオン化状態にある時点T4において再度IGBT105がオン状態にされると、閃光管104が再びメインコンデンサ102の充電電荷を消費した発光動作を開始する。
【0019】
この時、同時にトリガサイリスタ109のカソードがグランドレベルに急峻に下降するため、トリガサイリスタ109のアノードとカソード間にトリガコンデンサ107の充電電圧が印加されることになる。この結果、トリガサイリスタ109の有する浮遊容量成分により、トリガサイリスタ109のカソードとゲート間に図4(c)の時点T4以降に示したような上昇電位変動が生じる。
【0020】
したがって、時点T4におけるトリガコンデンサ107の充電電圧が、トリガサイリスタ109の有する浮遊容量成分によりそのゲートに対してオン電圧Vg以上の電圧を付与できる電圧Vt以上に充電されていたとすると、トリガサイリスタ109のカソードとゲート間における時点T4以降の上昇電位変動は、図4(c)に示したように時点T5において上記オン電圧Vg以上に達し、この結果、トリガサイリスタ109は、上記時点T5においてトリガ発生回路111によるオン電圧供給という正常なオン制御が行われていないにもかかわらず、誤動作によりオンする。
【0021】
トリガサイリスタ109が誤動作ではあるものの時点T5にてオンすると、このトリガサイリスタ109のグランドとアノード間およびカソードとゲート間の電位は時点T5以降、図4(b)、(c)に示したような特性で下降すると共に、急速充電されていたトリガコンデンサ107の充電電荷がトリガトランス108を介して放電されるトリガ動作が行われ、この動作によりノイズが発生する。さらに、このトリガ動作は、先にも述べたように、発光動作周期を考えると必要ない動作であるにもかかわらず、トリガコンデンサ107に対して上述した電圧Vt以上への急速充電がなされた以降は、次回発光のためのIGBT105のオン動作毎に生じることになり、この結果、閃光装置は上記トリガ動作により発生するノイズにより発光制御回路106が誤作動し安定したフラット発光動作を実現できなくなる不都合を生じる。
【0022】
なお、次回発光のためのIGBT105のオン動作が、トリガコンデンサ107の急速充電による充電電圧が上述した電圧Vt以下である時点において行われた場合、直ちにIGBT105のオンによるトリガサイリスタ109の誤動作によるオンは生じない。
【0023】
しかしながら、このような場合も、IGBT105のオフ期間にトリガコンデンサ107の急速充電動作が継続して行われることから、その充電電圧が徐々に上昇して上述した電圧Vt以上に達した時点以降におけるIGBT105のオン動作時においてトリガサイリスタ109の誤動作によるオンを生じる。このため、先に述べた動作例とはトリガサイリスタ109の誤動作によるオンタイミングが異なるものの、ノイズ発生の不都合が同様に生じることになる。
【0024】
そこで、本発明は、フラット発光動作モード設定時に、トリガ動作を制御するトリガサイリスタの誤動作を防止し、ノイズの発生のない安定したフラット発光動作を行える閃光装置を提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本願発明では、メインコンデンサと、このメインコンデンサの正極に対して正極が接続される閃光管と、この閃光管の負極に接続され、繰返しオンオフ動作して閃光管を繰り返し発光させる制御素子と、トリガコンデンサと、高電位側電極がトリガコンデンサの一方の極に接続され、低電位側電極が閃光管の負極に接続された自己保持型スイッチ素子と、上記制御素子の初回のオン動作に際し、自己保持型スイッチ素子の制御電極に印加するためのトリガ信号を発生するトリガ発生回路とを備えた閃光装置において、トリガ発生回路がトリガ信号を発生した時にこのトリガ信号を自己保持型スイッチ素子の制御電極に供給して、この自己保持型スイッチ素子および制御素子を介してトリガコンデンサの電荷を放電させて閃光管のトリガ動作を行わせるとともに、制御素子がオフの時に自己保持型スイッチ素子の制御電極を逆バイアスするバイアス回路を設けている。
【0026】
そして上記バイアス回路を、自己保持型スイッチ素子の制御電極と低電位側電極との間に接続された第1抵抗と、この第1抵抗に直列接続されると共に上記制御電極とメインコンデンサの負極との間に接続される第2抵抗と構成している
【0027】
また、上記第1抵抗にはコンデンサを並列接続するのが望ましい。これにより、コンデンサは自己保持型スイッチ素子の制御電極(ゲート)とカソード間に接続されることになり、制御素子の再度のオン時において自己保持型スイッチ素子のアノードとカソード間の急激な電位変動によるカソードから見たゲートの電位上昇を抑制し、自己保持型スイッチ素子が誤作動するのをより効果的に防止することが可能となる。
【0030】
そして、発明によれば、自己保持型スイッチ素子の誤ったオン動作による不要なトリガ動作を防止でき、このトリガ動作によるノイズ発生を確実に防止することが可能となる。したがって、安定したフラット発光動作を行える閃光装置を実現することが可能となる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図1、図2を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態である閃光装置の要部電気回路図である。
【0032】
上記閃光装置は、例えば乾電池である直流低圧電源およびDC/DCコンバータ回路から構成される直流高圧電源1と、直流高圧電源1の両端に接続されたメインコンデンサ2と、メインコンデンサ2の両端に接続された電流制限素子であるコイル3と閃光管4とこの閃光管4のメインコンデンサ2の充電電荷を消費した発光動作を制御する制御素子である例えば絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(以下、IGBTと記す)5との直列体と、IGBT5の動作を制御して閃光管4の発光動作を制御する発光制御回路6とを有して構成されている。
【0033】
また、上記閃光装置は、トリガコンデンサ7と、トリガトランス8と、自己保持型スイッチ素子であるトリガサイリスタ9と、抵抗10と、トリガサイリスタ9のオン電圧(トリガ信号)を、制御電極であるゲートと低電位側電極であるカソード間に並列接続された第1抵抗13およびコンデンサ12を介して供給するトリガ発生回路11と、トリガコンデンサ7を急速充電するためのダイオード14およびコイル3と閃光管4との直列体に逆方向接続されるダイオード15と、トリガサイリスタ9のゲートとメインコンデンサ2の低電位側電極との間に接続された第2抵抗17とを備えている。
【0034】
なお、上記第1抵抗13と第2抵抗17により請求の範囲にいうバイアス回路16が構成される。また、第2抵抗17は、サイリスタ9のゲートとカソード間をIGBT5のオフ時に逆バイアスする請求の範囲にいう逆バイアス手段に相当する。
【0035】
このようなバイアス回路16を設けることにより、IGBT5のオフ時には、メインコンデンサ2の図示極性の充電電圧をコイル3、イオン化状態にある閃光管4およびバイアス回路16で分割した電圧のうち抵抗13の両端に生じる電圧がトリガサイリスタ9のカソードとゲート間に印加されることになる。
【0036】
この抵抗13の両端に生じる電圧の印加方向は、トリガサイリスタ9のゲート電位に対してカソード電位を持ち上げる方向である。このため、トリガサイリスタ9のゲートは上述したようなIGBT5のオフ時に抵抗13の両端に発生する電圧により逆バイアスされることになる。
【0037】
次に、本閃光装置の動作について図2を参照しながら説明する。なお、図2は閃光管4の内部封入ガスが電離状態にある時に次回の発光動作が開始されるような周期でのフラット発光動作時における動作状態を示している。同図(a)はIGBT5の動作状態図、同図(b)はグランド(すなわちメインコンデンサ2の低電位側電極)とトリガサイリスタ9のアノード間の電位状態を示すイメージ図、同図(c)はトリガサイリスタ9のカソードとゲート間の電位状態を示すイメージ図である。
【0038】
時点T0にて発光制御回路6により制御素子であるIGBT5をオンさせ、かつトリガ発生回路11からのオン電圧出力により自己保持型スイッチ素子であるトリガサイリスタ9をオンさせると、トリガコンデンサ7の充電電荷がサイリスタ9、IGBT5およびトリガトランス8を介して放電される。こうしてトリガトランス8の二次側に誘起される高電圧によって閃光管4が励起され(すなわちトリガ動作が行われ)、これにより閃光管4はメインコンデンサ2の充電電荷を消費して発光する。
【0039】
閃光管4の発光途上の適宜時点T3において、図2(a)に示すように発光制御回路6がIGBT5をオフさせると、閃光管4は、光は発しないが内部封入ガスが依然として電離状態にあり閃光管4を介してある程度の電流は流すことができるいわゆるイオン化状態を経て初期状態に復帰する。この閃光管4の初期状態への復帰過程において、イオン化状態の閃光管4、ダイオード14およびトリガコンデンサ7を介して電流が流れ、これによりトリガコンデンサ7が急速充電される。
【0040】
これにより図2(b)に示すように、グランドとトリガサイリスタ9のアノード間の電位が上記充電に応答して上昇していく。
【0041】
同時に、図2(c)に示すように、トリガサイリスタ9のカソードとゲート間の電位が、バイアス回路16を設けたことによる前述の作用により、ゲートを逆バイアスする電位状態に制御される。この点で、図4(c)に示した図3の従来閃光装置におけるトリガサイリスタ9のカソードとゲート間の電位状態とは異なる。
【0042】
一方、次回の発光動作のために閃光管4がイオン化状態にある時点T4においてIGBT5が再度オン状態にされると、閃光管4が再びメインコンデンサの充電電荷を消費した発光動作を開始する。これと同時に、トリガサイリスタ9のカソードがグランドレベルに急峻に下降するため、トリガサイリスタ9のアノードとカソード間にトリガコンデンサ7の充電電圧が印加されることになる。この結果、トリガサイリスタ9の有する浮遊容量成分により、トリガサイリスタ9のカソードとゲート間にT4以降に示したような上昇電位変動が生じる。この点は、図3の従来閃光装置と同じである。
【0043】
しかし、本実施形態では、上記上昇電位変動は、バイアス回路16によりサイリスタ9のゲートを逆バイアスした状態からの変動となることから、図2(c)の時点T4以降に示すように、その上昇変動値がトリガサイリスタ9のオン電圧Vgまで到達することはない。
【0044】
すなわち、トリガサイリスタ9のカソードとゲート間の電位は、IGBT5のオンした時点T4からトリガサイリスタ9の有する浮遊容量成分により上昇して行くものの、浮遊容量成分が充電された後はIGBT5のオンに基づくカソード電位を基準とした電位に向けて変動する。したがって、先のカソード電位より高電位であるオン電圧Vgまで上昇することはない。
【0045】
なお、トリガサイリスタ9のカソードとゲート間の電位は、IGBT5の再度のオフにより、バイアス回路16の作用に基づく逆バイアス状態に変動する。
【0046】
しかも、コンデンサ12をトリガサイリスタ9のゲートとカソード間に抵抗13と並列になるように接続しているので、IGBT5の再度のオン時においてトリガサイリスタ9のアノードとカソード間の急激な電位変動によるカソードから見たゲートの電位上昇を抑制することができる。
【0047】
このため、トリガサイリスタ9は、IGBT5のオン時におけるトリガコンデンサ7の充電電圧の供給によりオンする誤動作を生じることはない。したがって、本実施形態によれば、図3の従来閃光装置のようなトリガサイリスタの誤動作による不要なトリガ動作(ノイズ)の発生を確実に防止することができ、安定したフラット発光動作を行うことができる。
【0048】
また、グランドとトリガサイリスタ9のアノード間の電位は、図2(b)に示すように、時点T3における上昇変動の開始以降は、トリガサイリスタ9が誤動作によりオンせずトリガコンデンサ7も放電しないことから、トリガコンデンサ7の充電が完了するまでIGBT5のオン時を除いて徐々に上昇してゆく特性を示す。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本願発明によれば、自己保持型スイッチ素子の制御電極を制御素子のオフ時に逆バイアスするようにしているので、フラット発光動作時における制御素子のオン時に、トリガコンデンサが急速充電されていても自己保持型スイッチ素子が誤動作してオンすることを防止できる。つまり自己保持型スイッチ素子の制御電極へのトリガ信号の供給がない時にトリガコンデンサの放電動作が生じることを防止できる。したがって、不必要なトリガ動作によるノイズ発生のない、安定したフラット発光動作を行う閃光装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態である閃光装置の要部電気回路図である。
【図2】(a)は上記閃光装置におけるIGBT5の動作状態図であり、(b)は上記閃光装置におけるグランドとトリガサイリスタのアノード間の電位状態を示すイメージ図であり、(c)はトリガサイリスタのカソードとゲート間の電位状態を示すイメージ図である。
【図3】従来のフラット発光動作モードを選択できる閃光装置の要部電気回路図である。
【図4】(a)は図3の閃光装置におけるIGBT5の動作状態図であり、(b)は上記閃光装置におけるグランドとトリガサイリスタの高電位側電極であるアノード間の電位状態を示すイメージ図であり、(c)はトリガサイリスタの低電位側電極であるカソードと制御電極であるゲート間の電位状態を示すイメージ図である。
【符号の説明】
1 直流高圧電源
2 メインコンデンサ
3 コイル
4 閃光管
5 絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)
6 発光制御回路
7 トリガコンデンサ
8 トリガトランス
9 トリガサイリスタ
10 抵抗
11 トリガ発生回路
12 コンデンサ
13 第1抵抗
14 ダイオード
15 ダイオード
16 バイアス回路
17 第2抵抗

Claims (2)

  1. メインコンデンサと、このメインコンデンサの正極に対して正極が接続される閃光管と、この閃光管の負極に接続され、繰返しオンオフ動作して前記閃光管を繰り返し発光させる制御素子と、トリガコンデンサと、高電位側電極が前記トリガコンデンサの一方の極に接続され、低電位側電極が前記閃光管の負極に接続された自己保持型スイッチ素子と、前記制御素子の初回のオン動作に際し、前記自己保持型スイッチ素子の制御電極に印加するためのトリガ信号を発生するトリガ発生回路とを備えた閃光装置において、
    前記トリガ発生回路がトリガ信号を発生した時にこのトリガ信号を前記自己保持型スイッチ素子の制御電極に供給して、この自己保持型スイッチ素子および前記制御素子を介して前記トリガコンデンサの電荷を放電させて前記閃光管のトリガ動作を行わせるとともに、前記制御素子がオフの時に前記自己保持型スイッチ素子の制御電極を逆バイアスするバイアス回路を設け
    前記バイアス回路は、前記自己保持型スイッチ素子の制御電極と低電位側電極との間に接続された第1抵抗と、この第1抵抗に直列接続されると共に前記制御電極と前記メインコンデンサの負極との間に接続される第2抵抗とから構成されることを特徴とする閃光装置。
  2. 前記第1抵抗に並列に接続されたコンデンサを有することを特徴とする請求項に記載の閃光装置。
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