JP3860173B2 - 射出成形機 - Google Patents

射出成形機 Download PDF

Info

Publication number
JP3860173B2
JP3860173B2 JP2004038974A JP2004038974A JP3860173B2 JP 3860173 B2 JP3860173 B2 JP 3860173B2 JP 2004038974 A JP2004038974 A JP 2004038974A JP 2004038974 A JP2004038974 A JP 2004038974A JP 3860173 B2 JP3860173 B2 JP 3860173B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control
injection molding
algorithm
molding machine
pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004038974A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004175120A (ja
Inventor
田 滋 藤
口 穣 山
明 準 治 大
政 隆 重
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Shibaura Machine Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Machine Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Toshiba Machine Co Ltd filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2004038974A priority Critical patent/JP3860173B2/ja
Publication of JP2004175120A publication Critical patent/JP2004175120A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3860173B2 publication Critical patent/JP3860173B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

本発明は樹脂を成形する射出成形機に係り、特に、速度、圧力等を制御するための制御アルゴリズム、当該アルゴリズムにおける制御変数や制御定数等の制御パラメータ、を評価し、最適値を算定し得る機能を備えた射出成形機に関する。
射出成形では高温の溶融樹脂を、低温の金型に射出充填させるので、充填中に樹脂が冷却されて粘度が増加して流動性が低下し、金型内に溶融樹脂が完全に充満しないショートショットが起こり易くなり、また樹脂温度が低下してくると、金型表面に接触する樹脂の金型に対する転写性が悪くなるので、できるだけ応答遅れの無い状態で、設定プロファイルに忠実な動作をさせることが必要である。
射出成形機では、射出の速度制御や圧力制御の設定値は、一般的に図2に示すように多段に設定されるが、この設定プロファイルは、成形する成形品の形状と使用する樹脂の種類により、様々に変えることが必要とされている。
射出成形機における速度、圧力等の制御には、例えば、特公平3−76807号公報に開示されるように、制御用CPUを用いたPID制御又はこれを改良したアドバンスドPID制御等が適用され、ステップ応答に対する高い応答性と速く設定値に静定する安定性と、且つ設定値に対する偏差をなくす制御を実現させることが試みられてきた。
しかし、これらの制御では、例えば、特開平5−42577号公報にも開示されているように、応答性を高めるためゲインを大きくすると、設定値に対する安定性が保たれずにハンチングが起こり易く、ハンチングを起こさない小さいゲインにすると立ち上がりの応答が悪くなるという問題があった。特に、油圧駆動による射出成形機では、立ち上がり時の応答を遅らせる大きなムダ時間を持つ系となることが多く、最適な制御の伝達関数や制御定数を設定することが困難であった。
射出の速度制御や圧力制御の設定値は、成形する成形品の形状と使用する樹脂の種類により様々に変える必要がある他、ハンチングを起こさないゲインの値が、立ち上がりと立ち下がりで異なることや、多段設定する場合の設定値の変化ステップの大きさと変速後の設定値そのものの大きさ等によっても、また使用する樹脂の粘度の違いによっても変化する傾向があり、最適な制御の伝達関数は、使用する金型毎に夫々最適値が存在することになり、その設定を更に難しくしている。
特公平3−76807号公報 特開平5−42577号公報
本発明は、このような問題点を解決することを目的としてなされたもので、個々の成形品を成形するに際し、成形開始時にその成形品に対して使用される制御アルゴリズムを評価し、最適な制御アルゴリズムを求め、これを装置が自己設定可能とすることにより、各金型毎に最適な制御アルゴリズムで射出成形機を制御し得る射出成形機を提供することを目的とする。
上述のような問題点を解決するため、本発明による射出成型機は、複数の制御ステップ毎に設けられた少なくとも射出圧力または射出速度を含んで指定される制御目標からなる制御プロファイルと、当該指定された制御プロファイルの実際の制御結果に基づく検出値が前記プロファイルに追従するように油圧駆動源の油流量または電動機の回転の操作量を制御する制御アルゴリズムおよびこのアルゴリズムに使用される少なくともゲイン・伝達関数の制御パラメータと、を用いて制御を行なう射出成形機であって、前記制御アルゴリズム及び制御パラメータの性能を評価する評価手段を備え、前記評価手段は、制御ループを開放し、所定の制御プロファイルに従って射出成形を行い、得られる入出力データから各ステップ毎に制御対象の伝達関数を同定する手段と、同定された伝達関数に対応して、予め用意された複数の閉ループ制御の制御アルゴリズムのうちから最適なものを各ステップ毎に定める手段と、各ステップ毎に、同定された伝達関数、制御目標、定められた制御アルゴリズム、及び制御パラメータを設定して、制御応答のシミュレーションを行う手段と、前記シミュレーションの結果に応じて各ステップにおける前記制御パラメータを調整する手段とを備えることを特徴とする。
本発明にかかる射出成形機では、評価手段が、任意の制御アルゴリズムと制御パラメータで制御された射出成形機の動作で検出された速度、位置、圧力等の検出データをもとに、予め容易された複数の任意の制御アルゴリズムと制御パラメータの組み合わせを用いた制卸の評価を行っているので、設定されている制御アルゴリズムおよび、その制御パラメータの適否を明確に評価することができる。
図1は、本発明による射出成形機の制御装置を油圧式射出成形機の射出速度制御および圧力制御に適用した実施形態を示している。
同図において、油圧式射出成形機は、成形に必要な量だけ計量された溶融樹脂を収容する射出シリンダ1と、射出シリンダ1内に進退可能に挿入されたスクリュによる射出プランジャ3と、射出プランジャ3を進退駆動する油圧シリンダ装置5とを有し、射出プランジャ3の前進により溶融樹脂をノズル7より金型9内へ射出する。
更に、射出プランジャ3の後方には計量用油圧モータ12が接続され、射出した後、スクリュを回転させスクリュ先端に混練した溶融樹脂を送り込むと同時に溶融樹脂圧で射出プランジャ3を後退させ、計量動作を行う。
油圧シリンダ装置5には、油圧源11から送られ、圧力制御弁13で圧力を制御された圧油が、流量制御弁15により流量を計量されつつ供給される。
この場合、射出プランジャ3の前進速度は油圧シリンダ装置5に供給される圧油の量により決まり、流量制御弁15による圧油の流量制御によって電磁切換弁16bを励磁して射出プランジャ3の前進速度が制御される。
射出速度または射出圧力の制御部17には、射出プランジャ3の前進駆動力を油圧シリンダ装置5の油圧により検出する前進駆動力検出器19と、射出プランジャ3の移動位置を検出する位置検出器21とが接続されている。
計量動作では電磁切換弁14bを励磁して流量制御弁15により流量を計量されつつ供給されると共に、電磁切換弁16bと20bを励磁して圧力制御弁18で圧力を制御された圧油がタンクに戻される。このようにスクリュが回転しながら、背圧を受けて後退する。
射出速度または射出圧力の制御装置17は、速度または圧力の制御プロファイルを設定する設定部17aと、速度または圧力の設定値に対する偏差をなくすための制御を行う、ステップ毎の制御アルゴリズムを収納する第1の記憶部17bと、上記制御アルゴリズムの制御に使用する、ステップ毎の制御データ(制御パラメータ)を収納する第2の記憶部17cと、制御プログラムのアルゴリズムを実行して操作量を出力する等の演算処理を行う演算部17dと、を有する。第1の記憶部17bと第2の記憶部17cとは同一メモリ内の別々の記憶領域としても実現できる。
プロファイル設定部17aに設定された射出速度または射出圧力についての所定の制御プロファイルに従ってプログラムされた出力が、第1の記憶部17bと第2の記憶部17cに収納された制御アルゴリズムと制御データによって修正され、2つの操作量として夫々圧力制御弁13及び流量制御弁15に供給される。これによって、射出プランジャの前進速度または前進駆動力が制御される。
制御装置17の基本的な制御機能は、制御プロファイル設定部17aから送られる指令信号と、成形機から時々刻々送られる検出信号との偏差を、第1の記憶部17bに記憶されている制御アルゴリズムによって修正するもので、成形機の動作を常に設定値と一致させようとするものである。制御装置17の制御機能には、後述するようにいくつかのバリエーションがある。
開ループ/閉ループ切替器23は、制御プロファイルが設定される設定部17aからの設定信号と、第1の記憶部17bと第2の記憶部17cに収納された制御アルゴリズムによる修正信号とを切り替えて、流量制御弁15または圧力制御弁13に送る。この切替器23は、後述する制御対象の伝達関数の同定時に、開ループでの制御応答特性の測定データを収集する場合に使用される。
評価部25は、制御アルゴリズムの機能を評価するものであり、射出速度または射出圧力の制御部17とバス接続される。評価部25は、メモリ25d、演算部25e、等からなるコンピュータシステムによって実現され、伝達関数同定手段25a、制御パラメータの適正値を算出する手段25b、シミュレーション手段25c、を備える。評価部25には、外部記憶装置が接続され、ここにデータベース26が形成される。データベース26には、制御プロファイル、制御アルゴリズム、制御パラメータ(制御変数、制御定数等の制御データ)のライブラリ、品質管理データ等が蓄積されている。
図8は、データベース26に保持される各成型品(金型)毎に1つ若しくは複数用意される制御アルゴリズムについてのデータベース(表)の例を示している。各ステップに設定される制御アルゴリズムと、ショートショット、樹脂温度、…等の機能目標に対しての各ステップの評価がファイルされている。同図においては説明の便宜上、評価を「○」、「×」、「△」として示されているが、数値化されて定量的に表示することが出来る。良品が得られる成形条件をなるべく多くストックし、データベースを更新する。例えば、ある金型を射出成形機に設定したときには、この金型に対応する、良品が得られる割合の高い一組の制御アルゴリズム(T1 〜T4 )をデータベースから評価部25の記憶部25dあるいは記憶部17bに設定する。
評価部25は、後述するように、シミュレーションにより、あるいは設定部17aに設定された制御プロファイルの設定値と、射出成形機からの検出信号(測定データ)とを比較し、制御アルゴリズム、制御パラメータ等の制御機能(性能)を評価する。比較される検出信号は、例えば、射出プランジャ3の前進駆動力検出器19の検出値、または射出プランジャ3の移動位置を検出する位置検出器21の信号の単位時間当たりの変化から算出される速度信号である。
評価部25における1つの機能である評価機能は、例えば、オーバーシュート、ハンチング、静定時間、立ち上がり時間等の評価要素を設定する手段に対して夫々判断基準値を与え、射出成形機からの検出値またはシミュレーションによる計算値の適正を判定するものである。
評価部25における評価の一例について図2を参照して説明する。まず、図2に示されるように、射出速度または射出圧力についての多段階の制御目標値である制御プロファイルが設定部17aに設定され、ステップ1〜ステップ4によって示されている。ステップ1における目標値V1に対してサンプリングされた検出値(応答値)V1’は図中の点線で示すように応答する。同様に、ステップ2〜4の目標値V2〜V4に対して検出値V2’〜V4’が図示の点線のように追従する。各ステップにおいて、制御目標と応答の結果から偏差を抑制する修正データを生成する制御アルゴリズムと制御パラメータについて評価がなされる。前述のように、評価の要素としては、オーバーシュート、ハンチング、静定時間、立ち上がり時間等がある。
図9は、制御アルゴリズムの評価の一例を示すものである。評価部は、記憶部25dにセットされた、一組の制御アルゴリズム及び制御パラメータについて後述するシミュレーションや成形の実測データによって、応答のプロファイルを得る。
前述したように、最初に設定する制御アルゴリズムは個別の金型に対応してデータベースから読み出して設定することができる。例えば、シミュレーション結果によって各ステップの制御パラメータをチューニングして、オーバーシュート、ハンチング等に対する機能目標を各ステップ毎に満足するようにする。例えば、ステップ3のように、制御パラメータの調整で満足できる評価が得られなければ、制御アルゴリズムT3 をT3 ’に変更する。制御アルゴリズムをT3 ’に替えて全体の制御パラメータ、あるいは制御アルゴリズムをT3 ’について制御パラメータのチューニングを適宜に繰り返す。各ステップの評価が満足できる制御アルゴリズム及び制御パラメータのセットを見出す。制御アルゴリズムは、例えば、PID組合せによる制御関係を表す複数のブロック図として表現され得るものである。制御パラメータは、例えば、ゲイン/伝達関数、成型品の形状、樹脂種類、樹脂粘度等のファクタであって、適正な制御アルゴリズム下においては、最適な制御変数や制御定数等として得られる。
なお、ステップによっては、成型品の品質に影響の少ないものもある得る。このような場合には、当該ステップの評価基準を下げることが出来る。予めシミュレーションを行って制御アルゴリズム及び制御パラメータを設定することによって、成型品のロスを減らすことが期待できる。更に、実測結果に基づく制御アルゴリズム及び制御パラメータの評価も同様に行うことが出来る。評価済みの制御アルゴリズム及び制御パラメータのセットはデータベースに記録され、あるいは当該金型のデータの修正に使用される。
評価の結果、適当と判定された制御アルゴリズムが、現在、制御部17に設定されているものと異なるものであれば、評価部25は、新たな制御アルゴリズムを第1の記憶部17bに設定する。また、適当と判定された制御データが、現在、制御部17に設定されているものと異なるものであれば、評価部25は、新たな制御データを第2の記憶部17cに設定する。もし、適当と判定された制御アルゴリズム及び制御データが共に制御部17に設定されているものと異なるときは、新たな制御アルゴリズム及び制御データを夫々記憶部17b及び17cに送って両方変更する。
評価部25には、上記目標値に対する適性の判定を、制御プロファイルの各ステップ設定値毎に行う機能を与えることができるので、制御プロファイルの各ステップ設定値毎に、異なる制御アルゴリズムおよび/または制御パラメータを与えて、制御系の特性により適合した制御を行うことが可能となる。評価部25は制御部17と一体的に形成することが可能であり、また、評価部25を低価格な汎用マイクロプロセッサを用いたシステム、例えば、いわゆるパーソナルコンピュータシステムを使用してバス接続を介して実現することも可能である。
図3及び図4は、金型交換等の後の射出成形機の立ち上げに関係する制御部17及び評価部25の動作例を説明するフローチャートである。
まず、オペレータの指示に従って、図示しない装置全体の制御を司る制御プログラムが実行される。例えば、データベース26からセットした金型に対応する制御プロファイルがプロファイル設定部17aに設定される(S302)。ループ切替器23が開ループに設定される(S304)。1サイクルの成形を行い、検出器19及び21の出力よって一連の測定データを得、実測プロファイルを得る。この測定データは、評価部25の記憶部25dに送られる(S306)。
評価部25では、制御プロファイルの各ステップ毎に制御対象の伝達関数を同定する(S308)。同定された各ステップ毎の伝達関数に適応する閉ループ制御アルゴリズムを記憶部25dに設定する(S310)。制御目標を記憶部25dに設定する(S312)。制御目標に応じた制御パラメータを記憶部25dに設定する(S314)。設定された、制御目標、制御アルゴリズム、制御パラメータを用いてシミュレーションを実行する(S316)。制御目標とシミュレーション結果とを比較し、評価する(S318)。結果が不適切であれば(S320)、不適切と判断した制御目標に関連する制御パラメータを調整する(S322)。ステップS316〜S322を繰り返し、制御パラメータをチューニングする。適切な評価結果が得られれば(S320)、上記同定とシミュレーションで得られた各ステップの毎の制御アルゴリズムと制御パラメータを制御部17の記憶部17bと17cに夫々設定する(S324)。
ループ切替器23が閉ループに設定される(S326)。制御部17は、1サイクルの成形を行い、実測プロファイルを得る。この測定データは、評価部25に送られる(S328)。実測プロファイルの評価を行う(S330)。不適切である場合(S332)、不適切と判断した制御目標に関連する記憶部17cの制御パラメータを調整する(S334)。ステップS328〜S334を繰り返して、制御パラメータをチューニングする。実測プロファイルが適切となればチューニングを終了し、図示しない連続成形に移行する。
図5は、制御部17及び評価部25における他の動作例を説明するフローチャートである。この例では、第1の実施の形態における事前のシミュレーションを省略して制御アルゴリズム、制御パラメータの評価を行っている。
まず、金型交換等に対応して、適当な制御プロファイルが設定部17aに設定される(S502)。ループ切替器23を「開」に設定する(S504)。制御アルゴリズムと制御パラメータを評価部25からバス接続を介して記憶部17b及び17cに送り、設定する(S506)。1サイクル成形して、成型品を得、センサ19及び21の検出出力によって実測プロファイルを評価部25の記憶部25dに取込む(S508)。評価部25において、プロファイル設定部17aに設定された制御プロファイルと、記憶部17bに記憶された制御アルゴリズム及び記憶部17cに記憶された制御パラメータによって修正された実測プロファイルとを比較して評価する(S510)。評価の結果、不適切であると判断された場合は(S512)、異なる制御アルゴリズム、制御パラメータを評価部25から出力し、記憶部17b及び17cに夫々設定する(S514)。ループ切替器23を成型品の出来具合等に応じて「開」または「閉」ループに設定する(S516)。再度、射出成形を繰り返して成型品を得、実測プロファイルを得る。設定した制御プロファイル、実測プロファイルを比較し、制御アルゴリズム、制御データが適切かどうかを評価する(S508〜S512)。
評価が適切と判断された場合には、切替器23を閉じて制御ループを形成する(S518)。そして、図示しない連続サイクルによる成形プロセスに移行する。
なお、1サイクル毎に設定部17aの制御プロファイルと実測プロファイルとを制御アルゴリズムにより演算部17dで比較演算し、設定された制御プロファイルを更新(修正)することが可能である。更新された制御プロファイルと実測プロファイルとの差異が許容範囲内になると、演算部17dでのデータ比較演算を中止し、チューニングされた制御プロファイル、制御アルゴリズム、制御パラメータで連続成形を繰り返すようにすることもできる。
図6は、制御部17及び評価部25の他の実施の形態を説明するフローチャートである。この例は、制御対象の伝達関数を同定し、同定された伝達関数に基づいて、該伝達関数に対応する制御アルゴリズムについての制御変数、制御定数等の制御パラメータの適正値を算出する。
まず、制御部は、ループ切替器23を「開」にし、設定プロファィルに基づく指示が操作量として出力されるようにする(S602)。速度または圧力の制御プロファイルを設定部17aに設定する(S604)。1サイクルの成形を行い、制御プロファイルの各ステップの制御データを記憶部17eに収集する。これ等の収集データ及び各ステップの設定値等が評価部25に送られる(S606)。評価部25では、これ等の入出力データ、関数モデル等を用いて各ステップ毎に制御対象の伝達関数を同定する。伝達関数の同定はいわゆる現代制御理論における同定手法を使用することが可能である(S608)。同定されたステップ毎の伝達関数を用いて、各ステップの閉ループ制御アルゴリズムと制御パラメータの適正値を算出する(S610)。制御プロファイルの各ステップ毎に、目標値(設定値)、制御アルゴリズム、制御パラメータを設定部17a、記憶部17b、記憶部17cに夫々設定する(S612)。切替器23を「閉」ループに設定し、閉ループ制御に移行する(S614)。
図7は、評価部25における、シミュレーション機能を説明するフローチャートである。評価部25は、シミュレーションモードが指示されると、評価対象となる制御アルゴリズムを記憶部25dの第1の領域に設定する(S702)。同定によって得られている制御対象の伝達関数を記憶部25dの第2の領域に設定する(S704)。制御目標を記憶部25dの第3の領域に設定する(S706)。評価対象の制御パラメータを記憶部25dに設定する(S708)。モデル(伝達関数)に目標値、修正値等を与えてモデルの出力を追跡し、シュミレーションを行う(S710)。シミュレーションの結果が適切か否かを判断する(S712)。適切でないときは、シミュレーション結果を参照して制御パラメータの適当な値を算出する(S714)。算出した制御パラメータを再設定し、再度シミュレーションを行う(S708,S710)。適切な制御パラメータが得られるまで、ステップS708〜S714を繰り返す。制御パラメータが適当と判断されると、シミュレーションを終了する。
適切と判断された制御アルゴリズムと制御パラメータは、例えば制御部の記憶部17b及び同17cに設定され、また、必要によりデータベース26に保存される。
なお、図1では、成型品(金型)の評価項目である色ムラ等について、溶融樹脂の混練・均一化程度に係るスクリュ回転速度(回転数)・スクリュ背圧についても、同様の制御アルゴリズムと制御パラメータが制御部の記憶部17b及び17cに設定される。更に図示せぬ、成型品押出機構を具備した型締装置おいても成型品(金型)の評価項目であるクラック、バリ等について、圧力制御弁と流量制御弁と共に、駆動力検出器と位置検出器を設け、押出圧力/押出速度、型開閉圧力/型開閉速度の制御アルゴリズムと制御パラメータについても同様に可能である。
また、図1に示した油圧式射出成形機だけでなく、電動式射出成形機の場合も、全く同様の制御が可能である。
また、評価部(装置)をパーソナルコンピュータで構成することが可能であり、こうした場合には、比較的安価に評価システムを構築することが可能となる。しかしながら、評価部はパーソナルコンピュータに限定されるものではなく、評価部を制御部のコンピュータシステムにおいて実現することも可能である。勿論、評価部をパーソナルコンピュータを含み得る複数のコンピュータシステムによって分担して実現することも可能である。従って、評価部を構成するとして説明された各手段の存在場所は適宜に配置可能であり、説明の便宜によって表現された図1によって限定されるものではない。
本発明の構成を概略的に示すプロック図である。 制御プロファイルの制御目標と実際の応答との関係を説明する図である。 評価部における評価の例を示す説明図である。 評価部における評価の例を示す説明図である。 評価部における評価の一例を説明するフローチャートである。 評価部における制御パラメータの適正値を算出する例を示すフローチャートである。 評価部におけるシミュレーション動作を説明するフローチャートである。 データベースの内容を説明する説明図である。 各ステップにおける制御アルゴリズム及び制御パラメータについての評価の例を説明する説明図である。
符号の説明
1 射出シリンダ
3 射出プランジャ
5 油圧シリンダ装置
7 ノズル
9 金型
11 油圧源
12 計量用油圧モータ
13 圧力制御弁
14 電磁切換弁
15 流量制御弁
16 電磁切換弁
17 制御部
17a 設定部
17b 第1の記憶部
17c 第2の記憶部
19 前進駆動検出器
20 電磁切換弁
21 位置検出器
23 ループ切替器

Claims (4)

  1. 複数の制御ステップ毎に設けられた少なくとも射出圧力または射出速度を含んで指定される制御目標からなる制御プロファイルと、当該指定された制御プロファイルの実際の制御結果に基づく検出値が前記プロファイルに追従するように油圧駆動源の油流量または電動機の回転の操作量を制御する制御アルゴリズムおよびこのアルゴリズムに使用される少なくともゲイン・伝達関数の制御パラメータと、を用いて制御を行なう射出成形機であって、
    前記制御アルゴリズム及び制御パラメータの性能を評価する評価手段を備え、前記評価手段は、
    制御ループを開放し、所定の制御プロファイルに従って射出成形を行い、得られる入出力データから各ステップ毎に制御対象の伝達関数を同定する手段と、
    同定された伝達関数に対応して、予め用意された複数の閉ループ制御の制御アルゴリズムのうちから最適なものを各ステップ毎に定める手段と、
    各ステップ毎に、同定された伝達関数、制御目標、定められた制御アルゴリズム、及び制御パラメータを設定して、制御応答のシミュレーションを行う手段と、
    前記シミュレーションの結果に応じて各ステップにおける前記制御パラメータを調整する手段と、
    を備えることを特徴とする、射出成形機。
  2. 前記射出成形機は、
    射出成形機の制御において目標となる速度または圧力を段階的に表す複数の制御プロファイルを保持する保持手段と、
    前記目標となる速度または圧力からの実際の速度または圧力の変位を抑制するように制御するために制御対象の伝達関数に基づいて定められる複数の制御アルゴリズムを記憶する第1の記憶手段と、
    前記制御アルゴリズムにおいて使用される複数の制御パラメータを記憶する第2の記憶手段と、
    前記制御プロファイル、前記制御アルゴリズムおよび前記制御パラメータを用いて射出成形における速度または圧力を閉ループ制御によって制御する制御手段とを含み、
    前記評価手段は、任意の制御アルゴリズムと制御パラメータによって制御された射出成形機の動作で検出された速度、位置、圧力の検出データに基づいて、前記任意の制御アルゴリズムと前記制御パラメータの組み合わせの最適値を得るものであることを特徴とする請求項1に記載の射出成形機。
  3. 前記評価手段は、検出された速度または圧力のオーバーシュート、ハンチング、静定時間、立ち上がり時間の制御目標について、前記制御アルゴリズムにおける制御パラメータの適正値を算定するものであることを特徴とする請求項2に記載の射出成形機。
  4. 前記評価手段は、
    射出成形機の制御において制御目標となる速度または圧力を記憶する第1の記憶手段と、
    前記制御目標となる速度または圧力からの実際の速度または圧力の変位を抑制するように制御するために制御対象の伝達関数に基づいて定められる複数の制御アルゴリズムを記憶する第2の記憶手段と、
    複数の伝達関数を記憶する第3の記憶手段と、
    前記制御アルゴリズムにおいて使用される複数の制御パラメータを記憶する第4の記憶手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の射出成形機。
JP2004038974A 2004-02-16 2004-02-16 射出成形機 Expired - Fee Related JP3860173B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004038974A JP3860173B2 (ja) 2004-02-16 2004-02-16 射出成形機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004038974A JP3860173B2 (ja) 2004-02-16 2004-02-16 射出成形機

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP01027596A Division JP4011133B2 (ja) 1996-01-24 1996-01-24 射出成形機の制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004175120A JP2004175120A (ja) 2004-06-24
JP3860173B2 true JP3860173B2 (ja) 2006-12-20

Family

ID=32709529

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004038974A Expired - Fee Related JP3860173B2 (ja) 2004-02-16 2004-02-16 射出成形機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3860173B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006134917A (ja) * 2004-11-02 2006-05-25 Apic Yamada Corp 樹脂封止方法
US20200290257A1 (en) * 2017-11-29 2020-09-17 Inglass S.P.A. Moulding-parameters processing method for an injection press
AT523442B1 (de) * 2020-01-20 2021-09-15 Engel Austria Gmbh Plastifiziereinheit für eine Formgebungsmaschine

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004175120A (ja) 2004-06-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN111065506B (zh) 用于跨注射模制机的标准化pid控制的系统和方法
US7431870B2 (en) Automated molding technology for thermoplastic injection molding
CN100515725C (zh) 用于注模机的控制器
US20130147078A1 (en) Molding machine controlling apparatus and method of controlling molding machine
US10513071B2 (en) Pressure controller for injection molding machine
EP1645395A1 (en) Controller of injection molding machine
US11213986B2 (en) Method for determining an actual volume of an injection moldable compound in an injection molding process
EP1136226B1 (en) Method and apparatus for controlling injection molding machine capable of reducing variations in weight of molded products
JP3860173B2 (ja) 射出成形機
JP4011133B2 (ja) 射出成形機の制御方法
CN110712345B (zh) 合模力的动态适配
US6994537B2 (en) Electrical injection velocity-pressure switching and pressure holding device
US7166245B2 (en) Injection control method of die-casting machine and injection control unit of die-casting machine
JPH06285939A (ja) 射出成形機の速度制御方法及び装置
JPH0655599A (ja) 射出成形機の制御装置
US6835337B2 (en) Method for controlling the forward movement speed of the screw in an injection molding machine
JP2627047B2 (ja) 射出成形機の成形条件設定方法
JP2787470B2 (ja) 射出成形機の制御方法
JP2601736B2 (ja) 射出成形機の射出制御方法および装置
JP3880441B2 (ja) 射出成形機におけるスクリュ前進速度の制御方法
WO2022230794A1 (ja) 成形条件設定方法及び射出成形機
JP2541721B2 (ja) 成形機の制御方法と制御装置
JP4423175B2 (ja) 射出成形機の制御装置及び制御方法
JP2006015527A (ja) 射出成形機
JPS6382707A (ja) パリソン肉厚制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040317

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060519

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060718

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060915

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060920

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090929

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090929

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090929

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100929

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110929

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110929

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120929

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130929

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees