JP3859262B2 - スクリーン清掃装置および清掃方法 - Google Patents

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    • H05K3/10Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern
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    • H05K3/1216Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern using thick film techniques, e.g. printing techniques to apply the conductive material or similar techniques for applying conductive paste or ink patterns by screen printing or stencil printing

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はスクリーン印刷機用のスクリーンを清掃する装置および方法に関するものであり、特に、スクリーンを超音波振動させて清掃する装置および方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
スクリーン印刷は、スクリーンの一方の面にプリント基板等の被印刷材を接触させ、他方の面側からスクリーンに形成された多数の貫通穴にクリーム状半田等の印刷剤を押し込むことにより行われる。そのため、印刷回数が増えるに従ってスクリーンの被印刷材が接触させられる被印刷材接触面、印刷剤が押し込まれる印刷剤押込面、貫通穴の内周面に印刷剤が付着して汚れ、そのまま印刷を続ければ、貫通穴内に押し込まれる印刷剤の量が不足して印刷量が不足したり、被印刷材が汚れる等の不都合が生ずる。そこで、例えば、所定枚数の被印刷材に印刷剤が印刷された場合、あるいは被印刷材に印刷された印刷剤の量を検出し、その検出結果に基づいて、貫通穴内周面等の汚れによって印刷量が不足していると推定される場合、スクリーン印刷の終了時等にスクリーンの清掃が行われる。
【0003】
従来のスクリーン清掃装置の一種として、スクリーンに超音波振動を与えて清掃するものがある。この種のスクリーン清掃装置は、一般に、超音波振動部材と、その超音波振動部材とスクリーンとの間に洗浄剤を供給する洗浄剤供給装置とを含むように構成される。超音波振動部材がスクリーンに接触させられるとともに、超音波振動部材とスクリーンとの間に洗浄剤が供給され、スクリーンが超音波振動部材によって振動させられる。それによりスクリーンの被印刷材接触面,印刷剤押込面や貫通穴の内周面に付着した印刷剤がスクリーンから離れて洗浄剤中に拡散し、除去される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のスクリーン清掃装置は、超音波振動部材をスクリーンに直接接触させるため、スクリーンに傷がつき易い。また、超音波振動部材に印刷剤が付着し、印刷回数が増えるに従って洗浄能力が低下するため、超音波振動部材を清掃しなければならず、面倒である。
請求項1に係る第1発明は、スクリーンを損傷することなく、スクリーンを清掃することができるスクリーン清掃装置を得ることを課題として為されたものである。請求項2に係る第2発明の課題は、清掃シートの供給と使用後の処理とが容易なスクリーン清掃装置を得ることであり、請求項3に係る第3発明の課題は、スクリーンの両面を損傷することなく清掃することができるスクリーン清掃装置を得ることであり、請求項4に係る第4発明の課題は、スクリーンの両面のうち、被印刷材が接触させられる被印刷材接触面を損傷することなく清掃することができるスクリーン清掃装置を得ることであり、請求項5に係る第5発明の課題は、清掃の目的,時期等にそれぞれ応じた態様でスクリーンを清掃することができるスクリーン清掃装置を得ることであり、請求項6に係る第6発明の課題は、スクリーンの両面を清掃の目的,時期等にそれぞれ応じた態様で清掃することができるスクリーン清掃装置を得ることであり、請求項7に係る第7発明の課題は、目的,時期等に応じたスクリーン清掃を自動的に行うことができるスクリーン清掃装置を得ることである。請求項8に係る第8発明の課題は、スクリーンを損傷することなく、スクリーンを清掃することができるスクリーン清掃方法を得ることである
【0005】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係るスクリーン清掃装置は、上記の課題を解決するために、前記超音波振動部材および洗浄剤供給装置を含み、前記超音波振動部材と前記スクリーンとの間に多孔性の清掃シートをスクリーンに接触可能に保持する清掃シート保持装置が配設されるとともに、洗浄剤供給装置が清掃シートに洗浄剤を供給する位置に設けられる。
【0006】
第2発明においては、第1発明に係るスクリーン清掃装置が、一軸線まわりに回転可能に設けられ、帯状の清掃シートが巻き付けられる供給回転体と、別の軸線まわりに回転可能に設けられて前記清掃シートを巻き取る巻取回転体と、その巻取回転体を回転駆動する回転駆動装置とを有する清掃シート送り装置を含むように構成される。
【0007】
第3発明においては、第1発明または第2発明に係るスクリーン清掃装置において、さらに、スクリーンに対して超音波振動部材とは反対側に、多孔性の拭取シートをスクリーンに接触可能に保持する拭取シート保持装置が配設される。
【0008】
第4発明においては、第1〜第3発明のいずれかに係るスクリーン清掃装置において、清掃シート保持装置,超音波振動部材および洗浄剤供給装置がスクリーンの被印刷材に接触させられる被印刷材接触面側に配設される。
【0009】
第5発明においては、第1,第2,第4発明のいずれかに係るスクリーン清掃装置が、さらに、少なくとも超音波振動部材および清掃シートとスクリーンの洗浄面とを接触,離間させる超音波振動部材等接触・離間装置と、少なくとも超音波振動部材および清掃シートとスクリーンとをそのスクリーンの前記洗浄面と平行な方向に相対移動させる超音波振動部材等相対移動装置と、予め設定された複数種類のスクリーン清掃パターンの一つを選択し、少なくとも超音波振動部材,洗浄剤供給装置,超音波振動部材等接触・離間装置および超音波振動部材等相対移動装置を選択されたスクリーン清掃パターンに従って制御してスクリーンの清掃を行わせるスクリーン清掃制御手段とを含むものとされる。
【0010】
第6発明においては、第1,第2,第4発明のいずれかに係るスクリーン清掃装置が、さらに、少なくとも前記超音波振動部材および前記清掃シートと前記スクリーンの洗浄面とを接触,離間させる超音波振動部材等接触・離間装置と、少なくとも前記超音波振動部材および前記清掃シートと前記スクリーンとをそのスクリーンの前記洗浄面と平行な方向に相対移動させる超音波振動部材等相対移動装置と、前記スクリーンに対して前記超音波振動部材とは反対側に配設され、多孔性の拭取シートをスクリーンに接触可能に保持する拭取シート保持装置と、少なくとも前記拭取シートと前記スクリーンとを接触,離間させる拭取シート等接触・離間装置と、少なくとも前記拭取シートと前記スクリーンとをそのスクリーンの面に平行な方向に相対移動させる拭取シート等相対移動装置と、予め設定された複数種類のスクリーン清掃パターンの一つを選択し、少なくとも前記超音波振動部材,前記洗浄剤供給装置,前記超音波振動部材等接触・離間装置,前記超音波振動部材等相対移動装置,前記拭取シート等接触・離間装置および前記拭取シート等相対移動装置を前記選択されたスクリーン清掃パターンに従って制御してスクリーンの清掃を行わせるスクリーン清掃制御手段とを含むものとされる。
【0011】
第7発明においては、第5発明または第6発明に係るスクリーン清掃装置において、スクリーン清掃制御手段が、前記スクリーンの清掃を開始する複数種類のスクリーン清掃開始条件と、それらスクリーン清掃開始条件の各々に対応して設定された複数種類のスクリーン清掃パターンとを記憶する記憶手段と、その記憶手段に記憶されたスクリーン清掃開始条件の一つが成立したとき、その成立したスクリーン清掃開始条件に対応して設定されたスクリーン清掃パターンに従って少なくとも前記超音波振動部材,前記洗浄剤供給装置,前記超音波振動部材等接触・離間装置および前記超音波振動部材等相対移動装置を制御してスクリーン清掃を行わせるスクリーン清掃開始条件成立時清掃制御手段とを含むものとされる。
【0012】
第8発明に係るスクリーン清掃方法は、スクリーン印刷機用のスクリーンと超音波振動部材との間に配設した多孔性の清掃シートに洗浄剤を供給し、超音波振動させるとともにスクリーンに接触させてスクリーンを清掃することを特徴とする。
【0014】
【作用】
第1発明に係るスクリーン清掃装置において超音波振動部材を用いてスクリーンの清掃が行われるとき、超音波振動部材が清掃シートを介してスクリーンに接触させられるとともに、清掃シートに洗浄剤が供給される。そして、超音波振動部材によって清掃シートおよびスクリーンが振動させられ、スクリーンに付着した汚れがスクリーンから離れて洗浄剤中に拡散するとともに、清掃シートにより吸収されて除去される。清掃シートに保持された洗浄剤は、振動により運動エネルギを与えられてスクリーンの貫通穴内や、スクリーンの清掃シートが接触させられた側とは反対側に移動させられ、それら貫通穴の内周面や反対側の面に付着した印刷剤もスクリーンから離れて洗浄剤中に拡散し、除去される。
清掃シートのスクリーンに接触させられる清掃面は、スクリーンにほぼ等しい大きさとし、スクリーン全体を同時に清掃することが可能な面としてもよく、スクリーンの印刷方向とそれに直角な幅方向とのいずれか一方においてはスクリーンとほぼ等しい寸法を有するが、他方においてはスクリーンより短い大きさとし、清掃シートをスクリーンに対して相対移動させて清掃させてもよい。この場合、清掃シートのみを用いてスクリーンを清掃することも可能である。スクリーンの被印刷材接触面や、被印刷材接触面の貫通穴の開口周縁部に付着した印刷剤を清掃シートにより拭き取るのである。
また、清掃シートは、カットされ、全体が清掃面を構成するカットシートとしてもよく、帯状を成し、一部が清掃面を構成する帯状シートとしてもよい。
さらに、スクリーン清掃装置はスクリーン印刷機に設けてもよく、スクリーン印刷機とは別に設けてもよい。
【0015】
第2発明に係るスクリーン清掃装置においては、清掃シートとして帯状シートが使用される。清掃シートのスクリーンに接触し、スクリーンを清掃する清掃面は、スクリーンにほぼ等しい大きさでもよく、スクリーンより小さくてもよい。いずれにしても、清掃シートが印刷剤で汚れれば、清掃シート送り装置により送られて汚れた部分がきれいな部分と交替させられる。
【0016】
第3発明に係るスクリーン清掃装置においては、スクリーンの一方の面が清掃シートにより、他方の面が拭取シートによりそれぞれ清掃される。清掃シートにより清掃される面は被印刷材接触面,印刷剤押込面のいずれであってもよく、また、清掃シートと拭取シートとはスクリーンの同じ箇所を両側から同時に清掃するようしても、異なる時期に清掃するようにしてもよい。いずれにしても、超音波振動によりスクリーンから離れて洗浄剤中に拡散した印刷剤等の汚れは、一方の側においては清掃シートにより吸収,捕捉され、反対側においては洗浄剤と共に拭取シートにより拭き取られる。
拭取シートのスクリーンに接触する拭取面は、スクリーンにほぼ等しい大きさとし、スクリーン全体を同時に拭き取ることが可能な面としてもよく、スクリーンの印刷方向とそれに直角な幅方向とのいずれか一方においてはスクリーンとほぼ等しい寸法を有するが、他方においてはスクリーンより短い大きさを有する面としてもよい。後者においては拭取シートをスクリーンに対して相対移動させて拭き取らせるのである。また、拭取シートはカットされ、全体が拭取面を構成するカットシートとしてもよく、帯状を成し、一部が拭取面を構成する帯状シートとしてもよい。
【0017】
第4発明に係るスクリーン清掃装置においては、清掃シート保持装置,超音波振動部材および洗浄剤供給装置が被印刷材接触面側に配設されており、スクリーンは清掃シートにより被印刷材接触面側から清掃される。そのため、清掃時に印刷剤を超音波振動部材等に接触しない位置まで退避させなくてもよく、印刷剤がスクリーン上に直接載せられ、スキージの移動により印刷剤がスクリーン上を移動させられつつ貫通穴に押し込まれるスクリーン印刷機のスクリーンの清掃に好適なスクリーン清掃装置が得られる。
多くの場合、スクリーンは水平に配設されて上面が印刷剤押込面とされ、下面が被印刷材接触面とされる。この場合、被印刷材接触面側からスクリーンに直接洗浄剤を供給し、スクリーンを清掃しようとすれば、洗浄剤が滴り落ちて無駄が多いのに対し、清掃シートによりスクリーンを清掃し、その清掃シートに洗浄剤を供給すれば、スクリーンの下から洗浄剤を供給するのであっても、洗浄剤は清掃シートに吸収,保持されて滴り落ちることが少ない。したがって、被印刷材接触面側からスクリーンを洗浄剤の無駄少なく清掃することができ、印刷剤がスクリーン上に直接載せられて印刷が行われるスクリーン印刷機において、印刷剤を退避させることなく迅速に清掃を行うことができる。
【0018】
第5発明に係るスクリーン清掃装置においては、少なくとも超音波振動部材および清掃シートとスクリーンとがスクリーン清掃制御手段により自動的に接触,離間させられるとともに、相対的に移動させられ、清掃が自動的に行われる。洗浄剤供給装置は、清掃シートを介してスクリーンに接触させてもよく、あるいは接触させなくてもよく、超音波振動部材等接触・離間装置は少なくとも超音波振動部材および清掃シートとスクリーンの洗浄面とを接触,離間させるものであればよい。
スクリーン清掃制御手段は、後述する拭取シート送り装置、清掃シート送り長さ調節装置および拭取シート送り長さ調節装置を制御するものとしてもよい。
【0019】
スクリーン清掃パターンは、例えば、超音波振動部材,洗浄剤供給装置および清掃シートを使用し、短時間で清掃を行うパターン,超音波振動部材,洗浄剤供給装置,清掃シートを使用し、長時間で清掃を行うパターン,清掃シートのみを使用し、短時間で清掃を行うパターン,清掃シートに加えて拭取シートを用いて清掃を行うパターン等である。清掃時間は、超音波振動部材等とスクリーンとの相対移動速度が高いほど短くなる。この相対移動速度は、1回のスクリーンの清掃中、一定でもよく、変化させてもよい。変化させる場合、連続的に変化させてもよく、段階的に変化させてもよい。また、同じ種類のスクリーンについての清掃を複数回行う場合、各回の清掃毎に、予め設定された速度パターンに正の係数を掛けることにより複数種類の速度パターンが得られるようにすることができ、掛けられる係数が1より大きいほど、速度が速く、清掃時間が短くなる。「相対移動速度が高い」とは、相対移動速度を一定かつ高くする場合に限らず、1回のスクリーンの清掃中に相対移動速度を変化させるとともに部分的に高くし、平均移動速度が高くなるようにする場合も含む。相対移動速度は、例えば、スクリーン清掃が行われる理由,スクリーンの貫通穴の大きさや形成密度等、種々の相対移動速度設定要素に基づいて設定することができる。上記の例示スクリーン清掃パターンにおいては、超音波振動部材,洗浄剤供給装置,清掃シート,拭取シート等の各清掃実施要素のうちの少なくとも一つと、少なくとも一つの相対移動速度を含む速度パターンとの組合わせにより清掃パターンが設定されることとなる。
【0020】
スクリーン清掃パターンは、請求項7において述べるように、スクリーン清掃開始条件と対応付けて記憶手段に記憶されていて、自動的に選択されるようにしてもよく、作業者により選択されるようにしてもよい。作業者による選択は、例えば、複数の清掃実施要素のうちのいずれを用いて清掃を行うかの清掃態様パターンと速度パターンとを任意に組み合わせて行われるようにしてもよく、予め設定されて清掃パターン記憶手段に記憶されているスクリーン清掃パターンのうちの一つを指示することにより行われるようにしてもよい。スクリーン清掃パターンが自動で選択される場合でも、作業者により選択される場合でも、選択されたスクリーン清掃パターンの一部を作業者が状況に合わせて変更し得る清掃条件変更手段を設けることが可能である。清掃条件変更手段は、例えば、複数の清掃実施要素のうちのいずれを用いて清掃を行うかを指示する使用清掃実施要素指定データと、相対移動速度を指示する速度データとの少なくとも一方を入力し得る入力手段を含むものとされる。
また、清掃シート送り装置をスクリーン清掃制御手段に制御させてもよい。この場合、スクリーン清掃パターンは清掃シート送り装置を清掃実施要素として設定されることとなるが、例えば、清掃シートは実施例の項において述べるように1回のスクリーン清掃について1回送られるようにしてよく、あるいは送りながら清掃が行われるようにしてもよく、送りの時期,量等を変えることにより、異なるスクリーン清掃パターンが得られる。
【0021】
第6発明に係るスクリーン清掃装置においては、拭取シートを清掃実施要素として追加したスクリーン清掃パターンが設定される。拭取シートを使用するスクリーン清掃パターンが選択されれば、拭取シートを用いて清掃が行われる。拭取シート等の清掃実施要素が選択されたスクリーン清掃パターンに従って清掃に使用され、あるいは使用されないことにより、スクリーン清掃パターンに従った態様でスクリーンが清掃される。
【0022】
第7発明に係るスクリーン清掃装置において、スクリーン清掃開始条件が成立すれば、自動的にスクリーン清掃パターンが選択され、そのスクリーン清掃パターンで清掃が自動的に行われる。
スクリーン清掃開始条件は、例えば、スクリーン印刷の終了,スクリーンの使用終了,スクリーン印刷の一時休止,一定枚数のスクリーン印刷の終了,作業者の指示,印刷状態の検出結果に基づく清掃実行の決定,スクリーンに設けられた基準マークの読取り実行等である。
スクリーン清掃パターンは、清掃開始条件の各々に対応して一つずつ設定してもよく、複数設定してもよい。例えば、印刷結果が不良であるため清掃が行われる場合について、超音波振動部材,清掃シート,洗浄剤供給装置および拭取シートを使用し、それらとスクリーンとを高速で相対移動させる高速スクリーン清掃パターンと、低速で相対移動させる低速スクリーン清掃パターンとを設定しておき、印刷結果が不良であるとの判定が行われたときはまず高速スクリーン清掃パターンが選択され、その高速スクリーン清掃パターンの実行直後に行われた印刷状態の検出結果が再び不良であると判定された場合には低速スクリーン清掃パターンが選択されるようにするのである。あるいは、通常は高速清掃パターンが選択されるが、印刷結果が不良であるとの判定が行われる時間間隔が設定間隔以下となった場合には低速スクリーン清掃パターンが選択されるようにすることも可能である。
記憶手段は、ROM,バックアップRAM,外部記憶装置等の不揮発性メモリにより構成される。外部記憶装置には、例えば、スクリーン清掃制御手段を構成する制御装置に取外し不能に設けられた装置や、制御装置に取外し不能に設けられた読取装置と磁気ディスク,光ディスク等の読取装置から取外し可能な記憶媒体とを含む装置がある。
【0023】
第8発明に係るスクリーン清掃方法においては、超音波振動部材が清掃シートを介してスクリーンに接触させられ、清掃シートに洗浄剤が供給されるとともに超音波振動させられ、スクリーンに付着した汚れがスクリーンから離れて洗浄剤中に拡散し、除去される。
【0025】
【発明の効果】
このように第1発明によれば、超音波振動部材を用いて清掃を行うとき、超音波振動部材が清掃シートを介してスクリーンに当てられるため、スクリーンの損傷や超音波振動部材の汚れを良好に回避しつつスクリーンを清掃することができる装置が得られる。
また、清掃シートは洗浄剤を保持し、超音波振動によって洗浄剤中に拡散した汚れを吸収,捕捉するため、洗浄剤の供給と汚れの除去とが並行して行われ、両者が別々に行われる場合に比較して洗浄剤の使用量が少なくて済む。
【0026】
さらに、本発明に係るスクリーン清掃装置はスクリーン印刷機に設置することができ、そのようにすれば、スクリーンをスクリーン支持部材に取り付けたままで清掃することが可能となる。清掃時にスクリーンの取付け,取外しが不要となり、清掃のための印刷中断の時間を短くし得るのであり、スクリーンの清掃を含むスクリーン印刷を自動化することも容易となる。スクリーン清掃装置がスクリーン印刷機とは別に設けられていて、スクリーンをスクリーン印刷機のスクリーン支持部材から外して清掃する必要がある場合、取外しが必要である上、清掃されるスクリーンに代えてきれいなスクリーンをスクリーン支持部材に取り付ける際、スクリーンの位置決めが必要であり、印刷の中断時間が長くなるとともに、自動化が困難である。それに対し、スクリーンをスクリーン支持部材に取り付けたままで清掃すれば、スクリーンの着脱や位置決めが不要であり、印刷中断時間が短くて済むとともに、スクリーン清掃の自動化が容易となるのである。また、超音波振動部材が直接スクリーンに接触させられる場合のように超音波振動部材が汚れることがなく、超音波振動部材の清掃のためにスクリーン印刷を中断しなくてもよく、長時間の連続印刷が可能となる。
【0027】
第2発明によれば、さらに、清掃シートが帯状を成すため、清掃シートを供給回転体に巻き付けてまとめて装着し、使用済みの清掃シートを巻取回転体に巻き付けてまとめて処理することができ、清掃シートの装着,処理が容易となる効果が得られる。また、汚れの付着した清掃シートは巻取回転体に巻き付けられるため、清掃シートに付着した汚れがスクリーン清掃装置やスクリーン印刷機の構成部材に付き難く、それら部材の清掃を行わずに済むようにできる。
【0028】
第3発明によれば、さらに、スクリーンの清掃シートによって清掃される面とは反対側の面が拭取シートによって拭き取られるため、スクリーンの両面を共に清掃することができる。
当該スクリーン清掃装置によってスクリーンが清掃されるスクリーン印刷機が、実施例の項において述べるように、印刷剤が収容器に収容され、収容器から押し出されて被印刷材に印刷されるものである場合には、収容器がスクリーンから離間した後に印刷剤が残らないため、清掃シートと拭取シートとによってスクリーンを両側から挟んで清掃することができる。しかし、印刷剤がスクリーン上に直接載せられ、スキージの移動によって印刷が行われるスクリーン印刷機においても、清掃時に印刷剤を貫通穴が形成されている印刷領域から外れた位置へ退避させることにより、清掃シートと拭取シートとによってスクリーンの印刷領域を両側から挟んで清掃することができる。
【0029】
第4発明によれば、清掃シート保持装置等が被印刷材接触面側に配設されているため、汚れた場合に印刷の良否を大きく左右する被印刷材接触面を清掃することができる。
第5発明によれば、清掃シートを用いたスクリーンの清掃が自動的に、かつ複数の異なるスクリーン清掃パターンで行われるスクリーン清掃装置が得られる。スクリーンの清掃が必要な各々の場合に適したパターンで清掃が行われ、スクリーンを効果的に清掃することができるのである。
第6発明によればさらに、拭取シートを用いたスクリーン清掃パターンを含む複数のスクリーン清掃パターンのうちの一つによりスクリーン清掃が自動的に行われるスクリーン清掃装置が得られる。
【0030】
第7発明によれば、スクリーン清掃パターンが自動的に選択され、清掃が自動的に行われるスクリーン清掃装置が得られる。このスクリーン清掃装置をスクリーン印刷機に設ければ、スクリーンの清掃を含むスクリーン印刷の全自動化を極めて容易に実現することができる。スクリーン清掃パターンが自動的に選択されるのでなければ、パターンの選択を作業者が行うことが必要であり、全自動化ができないのである。
第8発明によれば、スクリーンの損傷や超音波振動部材の汚れを生ずることなく、スクリーンを清掃し得るスクリーン清掃方法が得られる。
【0032】
【発明の望ましい態様】
本発明は上記各請求項に記載の態様の外に、下記の態様でも実施することができる。実施の態様は便宜上、請求項と同じ形式の実施態様項として記載する。
(1)少なくとも前記超音波振動部材および前記清掃シートと前記スクリーンの洗浄面とを接触,離間させる超音波振動部材等接触・離間装置を含む請求項1〜4のいずれか1つに記載のスクリーン清掃装置。
この実施態様の装置において洗浄剤供給装置は、超音波振動部材および清掃シートと共にスクリーンの洗浄面に接触,離間させられるようにしてもよく、接触,離間させられないようにしてもよい。洗浄剤は、超音波振動部材および清掃シートが洗浄面に接触した状態で供給されるようにしてもよく、離間した状態で供給されるようにしてもよい。
(2)少なくとも前記超音波振動部材と前記スクリーンとを前記洗浄面に平行な方向に相対移動させる超音波振動部材等相対移動装置を含む請求項1〜4,実施態様項1のいずれか1つに記載のスクリーン清掃装置。
この実施態様の装置において清掃シートのスクリーンに接触させられる清掃面は、スクリーン全体に接触する大きさでもよく、一部に接触する大きさでもよい。また、清掃シートはカットされ、全体が清掃面を構成するカットシートとしてもよく、帯状を成し、各一部が順次清掃面を構成する帯状シートとしてもよい。清掃面がスクリーン全体に接触させられる大きさである場合、清掃シートおよびスクリーンと超音波振動部材とが相対移動させられて洗浄面が清掃される。清掃面がスクリーンの一部に接触させられる大きさである場合、スクリーンと清掃シートおよび超音波振動部材とが相対移動させられる。洗浄剤供給装置は、超音波振動部材と共に移動させられつつ、清掃シートに洗浄剤を供給するものとしてもよく、スクリーンに対して相対移動不能に設け、清掃に先立って予め清掃シートに洗浄剤を供給するものとしてもよい。
清掃シートの清掃面をスクリーンより小さいものとすれば、1枚のスクリーンの清掃に使用される清掃シートが小さくて済み、清掃コストを低く抑えることができるとともに、清掃シートによるスクリーンの拭い作用により清掃効率が高められる。
(3)前記超音波振動部材等相対移動装置が、スクリーン清掃時に前記超音波振動部材等を移動させるとともに、スクリーン印刷時にはスクリーンから外れた退避位置へ移動させる超音波振動部材等移動装置である請求項5〜7,実施態様項2のいずれか1つに記載のスクリーン清掃装置。
この実施態様のスクリーン清掃装置はスクリーン印刷機に取り付けられ、超音波振動部材等はスクリーン印刷時に退避位置へ移動させられて印刷を妨げないようにされる。超音波振動部材等は清掃のための移動装置を利用して退避位置へ移動させられる。
(4)前記清掃シートの少なくとも前記超音波振動部材と前記スクリーンとの間に位置する部分を交替させる清掃シート交替装置を含む請求項1,3〜7,実施態様項1〜3のいずれか1つに記載のスクリーン清掃装置。
この実施態様の装置においては、清掃により汚れた清掃シートはきれいな清掃シートに替えられる。清掃シートがカットシートであれば、汚れた清掃シートは別のきれいな清掃シートに交換され、清掃シートが帯状シートであれば、清掃シートが清掃シート送り装置により送られ、清掃シートのきれいな部分が汚れた部分に替わって超音波振動部材とスクリーンとの間に位置させられる。これら清掃シートの交換,送りが清掃シートの交替なのである。
いずれにしても清掃シートは安価であり、超音波振動部材を直接スクリーンに接触させて清掃を行う場合のように、スクリーンが損傷して使いものにならなくなったり、汚れた超音波振動部材を洗浄する装置が必要になったりする場合に比較して清掃コストが少なくて済む。
(5)前記洗浄剤供給装置が前記清掃シートの送り方向において超音波振動部材より上流側に設けられた請求項2〜7,実施態様項1〜4のいずれか1つに記載のスクリーン清掃装置。
この実施態様の装置においては、送りと同時に清掃シートに洗浄剤を供給することが可能であり、清掃を迅速に行うことができる。
(6)前記洗浄剤供給装置が前記清掃シートの送り方向において超音波振動部材より下流側に設けられた請求項2〜7,実施態様項1〜5のいずれか1つに記載のスクリーン清掃装置。
洗浄剤供給装置が清掃シートの送り方向において超音波振動部材より下流側のみに設けられていれば、清掃シートの送り方向において下流側の部分は洗浄剤により濡らされる一方、上流側の部分は乾いているようにすることができ、清掃時に清掃シートをスクリーンに対して、清掃シート送り方向と同じ方向に移動させれば、清掃シートの洗浄剤を含む部分においてスクリーンを洗浄し、その洗浄された部分を清掃シートの乾いた部分によって拭き取ることができ、スクリーンの一方の面について洗浄,拭取を一挙に行うことができる。
洗浄剤供給装置を清掃シートの送り方向において超音波振動部材より上流側および下流側に設ければ、清掃中にも2つの洗浄剤供給装置によって洗浄剤を清掃シートに供給することにより、清掃シート全体を十分な洗浄剤を保持した状態に保つことが容易になる。
(7)前記洗浄剤供給装置が前記清掃シートに対して超音波振動部材と同じ側に設けられた請求項1〜7,実施態様項1〜6のいずれか1つに記載のスクリーン清掃装置。
この実施態様の装置においては、洗浄剤供給装置および超音波振動部材をまとめて設けることができ、スクリーン清掃装置をコンパクトに構成することができる。
(8)前記洗浄剤供給装置が、洗浄剤供給部材と、その洗浄剤供給部材に洗浄剤を供給する洗浄剤供給源と、洗浄剤供給部材を、前記清掃シートに対して前記超音波振動部材とは反対側において、清掃シートに接触して清掃シートを超音波振動部材に押し付ける押付位置と、清掃シートを解放する解放位置とに移動可能に保持する洗浄剤供給部材保持装置とを含む請求項1〜7,実施態様項1〜7のいずれか1つに記載のスクリーン清掃装置。
この実施態様の装置においては、清掃シートが超音波振動部材に押し付けられ、振動が清掃シートを介して確実にスクリーンに伝達され、付着した印刷剤が良好に除去される。また、洗浄剤供給部材が洗浄剤供給機能と清掃シート押さえ機能とを備えており、清掃シート押さえ部材を別に設ける場合に比較して、装置を簡易にかつ安価に構成することができる。
(9)当該スクリーン清掃装置が、前記スクリーンの前記清掃シートにより清掃された面を乾燥させる清掃シート側面乾燥装置を含む請求項1〜7,実施態様項1〜8のいずれか1つに記載のスクリーン清掃装置。
(10) 前記清掃シート側面乾燥装置が、前記超音波振動部材の洗浄時における前記スクリーンに対する相対移動方向において前記清掃シートとスクリーンとの接触部より下流側に、超音波振動部材と共にスクリーンに対して相対移動可能に設けられた実施態様項9に記載のスクリーン清掃装置。
この実施態様の装置においてスクリーンは、超音波振動部材が清掃開始位置に戻されるとき、清掃シート側面乾燥装置により乾燥させられる。逆に、超音波振動部材の洗浄時におけるスクリーンに対する相対移動方向において清掃シートとスクリーンとの接触部より上流側に清掃シート側面乾燥装置を設けることも可能であり、この場合には、洗浄と並行して乾燥が行われることとなる。
(11) 前記清掃シート側面乾燥装置が、スクリーンにエアを噴射するエア噴射部材を含む実施態様項9または10に記載のスクリーン清掃装置。
実施態様項9〜11の各装置において、清掃シート側面乾燥装置を前記スクリーン清掃制御手段により制御させてもよい。この場合、スクリーン清掃パターンは、清掃シート側面乾燥装置を清掃実施要素として設定され、清掃シート側面乾燥装置の作動を含むスクリーン清掃パターンが選択されれば、スクリーンの乾燥を含む清掃が行われる。
(12) 当該スクリーン清掃装置が、前記拭取シートを前記スクリーンに弾性的に押し付ける押付部材を含む請求項3〜7,実施態様項1〜11のいずれか1つに記載のスクリーン清掃装置。
(13) 前記押付部材が前記拭取シート,前記スクリーンおよび前記清掃シートを挟んで前記超音波振動部材と対向する位置に設けられている実施態様項12に記載のスクリーン清掃装置。
この実施態様の装置においては、拭取シートが押付部材によってスクリーンに押し付けられるとともに、清掃シートがスクリーンおよび拭取シートを介して押付部材によって超音波振動部材に押し付けられ、清掃シートおよびスクリーンが確実に振動させられる。
実施態様項12,13の各装置において、押付部材による拭取シートのスクリーンへの押付け、解放をスクリーン清掃制御手段により制御させ、押付けが自動的に行われるようにしてもよい。この場合、スクリーン清掃パターンは、押付部材を清掃実施要素として設定され、押付部材の作動を含むスクリーン清掃パターンが選択されれば、拭取シートの押付部材によるスクリーンへの押付けを含む清掃が行われる。
(14) 少なくとも前記拭取シートと前記スクリーンとを接触,離間させる拭取シート等接触・離間装置を含む請求項3,4,実施態様項1〜13のいずれか1つに記載のスクリーン清掃装置。
(15) 少なくとも前記拭取シートと前記スクリーンとをスクリーンの面に平行な方向に相対移動させる拭取シート等相対移動装置を含む請求項3,4,実施態様項1〜14のいずれか1つに記載のスクリーン清掃装置。
この実施態様の装置においては、拭取シートとスクリーンとの摺動により効率的に拭き取りが行われるとともに、拭取シートのスクリーンに接触させられる拭取面はスクリーンの一部に接触する大きさとされ、1枚のスクリーンの清掃に使用する拭取シートが小さくて済み、清掃コストを低く抑えることができる。
(16) 前記拭取シート等相対移動装置が、スクリーン清掃時に前記拭取シート等をスクリーンに対して移動させるとともに、スクリーン印刷時にはスクリーンから外れた退避位置へ移動させる拭取シート等移動装置である請求項6,7,実施態様項15のいずれか1つに記載のスクリーン清掃装置。
この実施態様のスクリーン清掃装置はスクリーン印刷機に取り付けられ、スクリーン印刷時に拭取シート等は退避位置へ移動させられて印刷を妨げないようにされる。拭取シート等は清掃のための移動装置を利用して退避位置へ移動させられる。
(17) 前記拭取シートが、前記スクリーンの貫通穴内に印刷剤を押し込むスキージに対してスキージ移動方向において相対移動不能であり、前記スキージを移動させるスキージ移動装置が前記拭取シート等移動装置を兼ねる実施態様項16に記載のスクリーン清掃装置。
この実施態様の装置によれば、拭取シート等を移動させるための専用の移動装置が不要であり、装置コストを低減することができる。
(18) 前記超音波振動部材等移動装置による超音波振動部材等の移動と、前記拭取シート等移動装置による前記拭取シート等の移動とを同期させる同期装置を含む実施態様項16または17に記載のスクリーン清掃装置。
同期装置は、実施態様項19の装置におけるように、超音波振動部材等と拭取シート等とを機械的に連結するものとしてもよく、あるいは超音波振動部材等を移動させる移動装置と拭取シート等を移動させる移動装置との各駆動源をそれぞれ電動モータにより構成し、それら電動モータの回転の制御により、電気的に同期させてもよい。
(19) 前記同期装置が、前記超音波振動部材等と、前記拭取シート等とを連結する連結装置を含み、前記拭取シート等移動装置と前記超音波振動部材等移動装置とが兼用である実施態様項18に記載のスクリーン清掃装置。
この実施態様の装置においては、拭取シート等と超音波振動部材等とが共通の移動装置により移動させられ、装置を簡易にかつ安価に構成することができる。スキージ移動装置が拭取シート等移動装置を兼ねている場合、スキージ移動装置が更に超音波振動部材等移動装置を兼ねることとなり、装置を極めて簡易にかつ安価に構成することができる。
実施多様項18,19の各装置において、同期装置をスクリーン清掃制御手段により制御させてもよい。この場合、スクリーン清掃パターンは、同期装置を清掃実施要素として設定され、例えば、清掃シートのみの使用によりスクリーン清掃が行われる場合、同期装置が作動せず、拭取シートを移動させないで清掃シートのみが移動させられるようにすることができ、逆に、拭取シートのみが移動させられてスクリーンを清掃するようにすることもできる。
(20) 当該スクリーン清掃装置が、前記スクリーン上を摺動してスクリーン上の印刷剤を掻き取る掻取部材を含む請求項1〜7,実施態様項1〜19のいずれか1つに記載のスクリーン清掃装置。
(21) 前記掻取部材が前記拭取シートに対して前記スクリーンとは反対側に設けられた実施態様項20に記載のスクリーン清掃装置。
この実施態様の装置においては、掻取部材が拭取シートを介してスクリーンに付着した印刷剤を掻き取るため、例えば、掻取部材を金属により形成してもスクリーンを傷付けることがなく、良好に印刷剤を掻き取るようにすることができる。
(22) 前記掻取部材が、拭取時における拭取シートのスクリーンに対する相対移動方向において拭取シートとスクリーンとの接触部より下流側に設けられた実施態様項20または21に記載のスクリーン清掃装置。
実施態様項20〜22の各装置において、掻取部材による印刷剤の掻取りをスクリーン清掃制御手段により制御させ、掻取りが自動的に行われるようにしてもよい。この場合、清掃パターンは、掻取部材も清掃実施要素の一つとして設定される。
(23) 前記拭取シートの少なくとも前記スクリーンに接触する部分を交替させる拭取シート交替装置を含む請求項3〜7,実施態様項1〜22のいずれか1つに記載のスクリーン清掃装置。
この実施態様の装置においては、清掃により汚れた拭取シートがきれいな拭取シートに替えられる。拭取シートがカットシートであれば、汚れた拭取シートは別のきれいな拭取シートに交換され、拭取シートが帯状シートであれば、実施態様項24の装置におけるように拭取シートが拭取シート送り装置により送られ、拭取シートのきれいな部分が汚れた部分に替わってスクリーンに接触させられる。これら拭取シートの交換,送りが拭取シートの交替である。
(24) 前記拭取シートが帯状シートであり、前記拭取シート交替装置が、一軸線まわりに回転可能に設けられて前記拭取シートが巻き付けられる供給回転体と、別の軸線まわりに回転可能に設けられて前記拭取シートを巻き取る巻取回転体と、その巻取回転体を回転駆動する回転駆動装置とを含む拭取シート送り装置を含む実施態様項23に記載のスクリーン清掃装置。
実施態様項23,24の各装置において、拭取シート交替装置をスクリーン清掃制御手段により制御させ、清掃開始時,清掃途中,清掃終了時等、予め設定された時期に拭取シートを交替させてもよい。この場合、スクリーン清掃パターンは、拭取シート交替装置を清掃実施要素として設定される。
(25) 当該スクリーン清掃装置が、前記スクリーンの前記拭取シートにより拭き取られた面を乾燥させる拭取シート側面乾燥装置を含む請求項3〜7,実施態様項1〜24のいずれか1つに記載のスクリーン清掃装置。
(26) 前記拭取シート側面乾燥装置が、拭取時における拭取シート等のスクリーンに対する相対移動方向において拭取シートとスクリーンとの接触部より上流側に設けられた実施態様項25に記載のスクリーン清掃装置。
(27) 前記拭取シート側面乾燥装置が、前記スクリーンに向かってエアを噴射するエア噴射部材を含む実施態様項25または26に記載のスクリーン清掃装置。
実施態様項25〜27の各装置において、拭取シート側面乾燥装置をスクリーン清掃制御手段により制御させ、スクリーンの拭取シートにより拭き取られる側の面が自動的に乾燥させられるようにしてもよい。この場合、スクリーン清掃パターンは拭取シート側面乾燥装置を清掃実施要素として設定され、拭取シート側面乾燥装置の作動を含むスクリーン清掃パターンが選択されれば、スクリーンが拭取シート側面乾燥装置により乾燥させられる。
(28) 前記清掃シート送り装置が、前記清掃シートの送り長さを調節する清掃シート送り長さ調節装置を含む請求項2〜7,実施態様項1〜27のいずれか1つに記載のスクリーン清掃装置。
清掃シートの送り長さは、例えば、発明の実施の形態の項において説明するように、巻取回転体に巻き付けられた清掃シートの巻取径に応じて調節される。清掃シート送り装置の複数回の送り動作によって、清掃シートの超音波振動部材とスクリーンとの間に位置する部分が交替させられる場合、巻取径が増大すれば、1回の送り動作による巻取量が増える。そのため、巻取径が増大した場合、送り回数を減らし、あるいは送り回数を変えずに1回の送り動作時の巻取回転体の回転角度を小さくすることにより送り長さを調節し、清掃に必要な長さ分、交替させられるようにすることができる。
清掃シート送り装置の1回の送り動作により、清掃シートの超音波振動部材とスクリーンとの間に位置する部分が交替させられる場合、巻取径の増大につれて送り時の巻取回転体の回転角度を小さくして、送り長さが一定になるように調節すればよい。
実施態様項29の装置におけるように、拭取シートの送り長さを調節する場合も同様である。
(29) 前記拭取シート送り装置が、前記拭取シートの送り長さを調節する拭取シート送り長さ調節装置を含む実施態様項24〜28のいずれか1つに記載のスクリーン清掃装置。
(30) 前記清掃シートが吸湿性を有する紙を含む請求項1〜7,実施態様項1〜29のいずれか1つに記載のスクリーン清掃装置。
(31) 前記拭取シートが吸湿性を有する紙を含む請求項3〜7,実施態様項1〜30のいずれか1つに記載のスクリーン清掃装置。
清掃シートおよび拭取シートは、紙のみによって形成されるものに限らず、紙中に補強材が混入させられて補強されたものとしてもよく、あるいは紙とは別に形成されるが、紙と共に送られて紙を補強する補強材を有するものとしてもよい。
紙は安価であり、清掃シートや拭取シートの汚れた部分の交替に要する費用を低減し得る。
(32) 前記スクリーン清掃パターンが、前記清掃シートのみを使用してスクリーンを清掃する簡易清掃パターン、および、前記超音波振動部材,前記洗浄剤供給装置および清掃シートを使用してスクリーンを清掃する通常清掃パターンを含む請求項5〜7,実施態様項1〜31のいずれか一つに記載のスクリーン清掃装置。
例えば、スクリーンに形成された貫通穴が大きく、貫通穴に押し込まれた印刷剤が貫通穴からはみ出して貫通穴の押込み側開口とは反対の被印刷材側開口周縁に付着した場合のように、スクリーンの被印刷材接触面を清掃シートのみにより清掃すれば十分である場合がある。
(33) さらに、前記超音波振動部材および前記清掃シートをスクリーンの面に沿って移動させてスクリーンを清掃することを特徴とする請求項8に記載のスクリーン清掃方法。
(34) さらに、前記スクリーンの前記清掃シートにより清掃される面とは反対側の面を拭取シートによって拭き取ることを特徴とする請求項8または実施態様項33に記載のスクリーン清掃方法
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、第1〜第7の各発明に共通の一実施形態であり、第8発明に係る方法が実施されるスクリーン清掃装置を備えたスクリーン印刷機を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本スクリーン印刷機におけるスキージのスクリーンへの接触荷重の制御およびクリーム状半田のプリント基板への印刷は、特開平8−48024号公報に記載のスクリーン印刷機におけると同様に行われる。
図1において10はベースである。ベース10上には、被印刷材としてのプリント基板12を搬送する基板コンベア14,基板コンベア14により搬送されて来たプリント基板12を支持して昇降する基板支持昇降装置16,基板支持昇降装置16による基板支持時にプリント基板12を押さえる基板押さえ装置(図示省略),スクリーン18を支持するスクリーン位置決め支持装置20(図3参照),プリント基板12に印刷剤の一種であるクリーム状半田を印刷する印刷装置22,スクリーン18を清掃するスクリーン清掃装置24が設けられている。
【0034】
基板コンベア14は、図3に示すように、位置を固定して設けられた固定レール30と、固定レール30と平行に、かつ接近,離間可能に設けられた可動レール32とを有する。これら固定レール30および可動レール32にはそれぞれ、図示しない無端のチェーンが長手方向に沿って取り付けられており、プリント基板12はこれらチェーン上に載置され、チェーンが図示しないチェーン駆動装置によって移動させられることにより搬送される。固定レール30と可動レール32との間の距離は、プリント基板12の寸法に合わせて調節される。
【0035】
プリント基板12の搬送方向において基板コンベア14の上流側には、プリント基板12を基板コンベア14に搬入する搬入コンベア34(図23参照)が設けられ、下流側にはプリント基板12を基板コンベア14から搬出する搬出コンベア36(図23参照)が設けられている。
【0036】
基板支持昇降装置16は、図1および図2に示すように、印刷装置22の下方に設けられ、固定レール30と可動レール32との間を通って昇降可能に設けられた基板支持台40を有する。基板支持台40は負圧によりプリント基板12を吸着し、支持するものであり、昇降用エアシリンダ42により、基板コンベア14の下方に位置する下降端位置と、プリント基板12をスクリーン18の下面に接触させる上昇端位置とに昇降させられる。基板支持台40の水平面内において基板搬送方向に直角な方向の寸法は、プリント基板12の幅に合わせて調節可能である。なお、図示しない基板押さえ装置は、基板コンベア14とスクリーン位置決め支持装置20との間に設けられている。
【0037】
前記スクリーン18は薄い板状を成し、厚さ方向に貫通する多数の貫通穴が形成されている。スクリーン18はスクリーン枠50によって支持されており、スクリーン位置決め支持装置20はスクリーン枠50を支持するスクリーン支持台52を備えている。スクリーン支持台52は板状を成し、前記ベース10上に立設された4本の支柱54上に固定されている。スクリーン支持台52には、図2に示すように厚さ方向に貫通する開口56が形成され、スクリーン枠50はスクリーン支持台52の開口56の周縁部により支持されている。
【0038】
図3に示すように、スクリーン支持台52の基板搬送方向と直角な両縁部に沿ってそれぞれ、突部58が突設されており、一方の突部58にはスクリーン18の基板搬送方向に平行なX軸方向の位置を設定するX軸方向位置設定装置60が設けられ、他方の突部58にはスクリーン枠50をX軸方向位置設定装置60により設定された位置へ移動させるX軸方向移動装置62が設けられている。スクリーン支持台52上には、スクリーン枠50の基板搬送方向と直角なY軸方向の位置を決める一対のY軸方向位置設定装置61およびスクリーン枠50をY軸方向位置設定装置61に押し付けるY軸方向移動装置63が設けられている。スクリーン支持台52上にはまた、4個のスクリーン固定装置64が設けられ、X軸方向,Y軸方向の各位置設定装置60,61および各移動装置62,63により位置決めされたスクリーン枠50をスクリーン支持台52上に固定するようにされている。これらスクリーン支持台52,X軸方向,Y軸方向の各位置設定装置60,61および各移動装置62,63,スクリーン固定装置64等がスクリーン位置決め支持装置20を構成している。
【0039】
スクリーン支持台52の下側には、一対のガイドレール70が基板搬送方向と直角に固定され、前記一対の突部58上にもそれぞれ、ガイドレール78が設けられている。ガイドレール78はガイドレール70と平行に設けられているのであり、これらガイドレール78に印刷装置22のスライド80が一対のガイドブロック82において摺動可能に嵌合されている。スライド80は図3に示すようにコの字形を成し、コの字の一対の脚部84の下面にガイドブロック82が固定されてガイドレール78に嵌合されている。スライド80の一対の脚部84を連結する連結部86には、ナット88が設けられるとともに、スクリーン支持台52により支持されたボールねじ90に螺合されており、ボールねじ90がスキージ移動用サーボモータ92(図23参照)によって回転させられることにより、スライド80が水平面内において基板搬送方向と直角な印刷方向に移動させられる。
スライド80には、後述するようにスキージが搭載されており、上記ナット88,ボールねじ90およびスキージ移動用サーボモータ92がスキージ移動装置94を構成している。
【0040】
スライド80の一対の脚部84上にはそれぞれ、図2および図4に示すように支持部材100が立設されている。これら支持部材100の上端には、水平面内において印刷方向と直角なスクリーン幅方向に配設された支持板102の両端部がそれぞれ固定されている。支持板102の長手方向の中央部には、印刷ヘッド昇降用エアシリンダ104が下向きに固定されている。印刷ヘッド昇降用エアシリンダ104のピストンロッド106は支持板102を貫通し、図5に示すように接触荷重調節用エアシリンダ108のピストンロッド110と連結されている。接触荷重調節用エアシリンダ108は、後述するスキージのスクリーン18への接触荷重を調節するものであり、印刷ヘッド昇降用エアシリンダ104により昇降させられる。
【0041】
図5に示すように、ピストンロッド110に固定のピストン112はシリンダハウジング114に気密かつ摺動可能に嵌合されており、ピストン112の上側にエア室116が形成され、下側に大気圧室118が形成されている。エア室116は、電磁方向切換弁120および電磁比例減圧弁122の切換えにより、エア源124と大気とに択一的に連通させられ、シリンダハウジング114が昇降させられる。
【0042】
電磁方向切換弁120はエア室116とエア源124との間に設けられ、電磁比例減圧弁122は電磁方向切換弁120とエア源124との間に設けられている。電磁方向切換弁120の切換えは制御装置130により制御され、エア室116をエア源124に連通させる状態と電磁比例減圧弁122に連通させる状態とに切り換えられる。電磁方向切換弁120がエア室116をエア源124に連通させる状態では、シリンダハウジング114は、底壁132がピストンロッド110に当接する上昇端位置に位置させられる。
【0043】
接触荷重調節用エアシリンダ108のシリンダハウジング114の下面には、図4および図6に示すように、取付板136がスクリーン幅方向と平行に固定されている。取付板136には、回動板138が印刷方向と平行な軸線まわりに回動可能に取り付けられている。回動板138は図4に示すようにスクリーン幅方向に長く、図6に示すように長手方向の中央部上面に立設された一対の支持板140が、取付板136の下面に突設された連結ブロック142を挟み、これら支持板140および連結ブロック142に支持軸144が回転可能に嵌合され、回動板138が取付板136に印刷方向に平行な軸線まわりに回動可能に取り付けられている。
【0044】
回動板138の下側には2個の荷重センサ148を介して印刷ヘッド150が取り付けられている。荷重センサ148および印刷ヘッド150は、回動板138と共に印刷方向と平行な軸線まわりに回動可能であり、また、印刷ヘッド昇降用エアシリンダ104および接触荷重調節用エアシリンダ108により昇降させられる。この昇降は、取付板136に固定されて前記支持板102を貫通する一対のガイドロッド152により案内される。また、取付板136にはロッド154が昇降可能に取り付けられて支持板102の上方へ突出させられており、ロッド154を支持板102に取り付けられた把持装置156が把持,解放することにより、取付板136が所定の高さに固定され、あるいは昇降が許容される。
【0045】
2個の荷重センサ148は、図6に示すように、回動板138と、印刷ヘッド150の取付部材408との間のスクリーン幅方向において中央の位置に印刷方向に並んで設けられている。荷重センサ148の本体に4枚の歪ゲージ(図示省略)が貼られてブリッジ回路を構成しており、歪ゲージの歪がブリッジ回路により電気信号に変換されるとともに、信号処理回路を経て制御装置130に供給される。荷重センサ148は、本体の長手方向に隔たった一方の端部と取付部材408との間および他端部と回動板138との間にそれぞれ、僅かに隙間が生ずる状態で取り付けられており、上下方向の荷重が加えられたとき、歪ゲージに歪が生ずる。制御装置130は、歪ゲージに生ずる歪に基づいて、荷重センサ148の本体に加えられる荷重を負の値で算出するように構成されている。
【0046】
図7に示すように、取付部材408は2個の荷重センサ148の下面に取り付けられている。取付部材408の下方へ延び出させられた取付部410の下面には、板状の支持部材412がスクリーン幅方向と平行に固定されるとともに、支持部材412の長手方向における両端面にそれぞれ側板414が固定されている(図7には、一方の側板414のみが示されている)。
【0047】
これら一対の側板414の間には、印刷剤収容器400が取付部410に着脱可能に取り付けられている。収容器本体402は、第二板状部材404と、第一板状部材418と、第一板状部材418の長手方向における両端面にそれぞれ固定された閉塞板420(図8参照)とを有し、これら第一,第二板状部材418,404および閉塞板420が印刷剤室406を構成している。閉塞板420の先端部は、第一板状部材418から第二板状部材404に向かって延び出しており、先端面において第二板状部材404の第一板状部材418側の面に当接することにより、印刷剤室406の長手方向における開口を塞ぐとともに、両板状部材404,418の間隔を規定している。
【0048】
第一,第二板状部材418,404にはそれぞれ切欠が形成され、ゴム製のスキージ162が固定されている。これらスキージ162はそれぞれ板状を成し、スキージ保持部材166がねじ170によって第一,第二板状部材418,404に固定されることにより、第一,第二板状部材418,404に固定されている。一対のスキージ162の下縁が印刷剤室406に連通する印刷剤吐出口180を構成している。
【0049】
第一板状部材418と第二板状部材404とは、印刷剤収容器400が取付部410から取り外された状態では、スクリーン印刷方向と直角な方向に距離を隔てて設けられた一対の係合装置430(図4,8には一方のみ示されている)により一体的に係合した状態に保たれる。
係合装置430は、図7に示すように第一板状部材418に回転可能に嵌合された軸432を有する。軸432の第一板状部材418から第二板状部材404とは反対側へ突出させられた突出端部には、ブッシュ437が軸方向に相対移動可能に嵌合されるとともに、軸432のブッシュ437からの突出端部には、板状の係合部材434の長手方向の一端部が軸432の軸線と直角に固定されている。係合部材434の他端部の第一板状部材418側の面には、図7に示すように、幅方向の中央部が最も高く、縁側ほど低い部分円筒面状の係合面435が形成されている。
【0050】
また、軸432の第一板状部材418から第二板状部材404側へ突出させられた突出端部には、付勢手段としてのばねであるコイルスプリング436が嵌装されるとともにレバー438が固定されている。第二板状部材404の第一板状部材418の軸432が突設された部分に対応する部分は切り欠かれており、軸432は第二板状部材404と干渉することなく突出させられ、軸432の突出端部には、図4に示すように、小判形断面の嵌合部440が形成されるとともに、嵌合部440の先端には図示しない雌ねじ穴が形成されている。
【0051】
レバー438は図4に示すようにT字形を成し、Tの字の横棒(腕部)の一端部に形成された長穴442において上記嵌合部440に相対回転不能に嵌合された上で、嵌合部440に形成された雌ねじ穴にボルト444が螺合されることにより軸432に固定されている。前記コイルスプリング436はこのレバー438と第一板状部材418との間に圧縮状態で挟まれることとなり、軸432を介して前記係合部材434を取付部410に押し付ける一方、第一板状部材418を取付部410に押し付ける。
【0052】
また、Tの字の横棒の他端部には、係合具448が固定されている。係合具448の本体は、中心に有底穴を備えた雄ねじ部材であり、Tの字の横棒の他端部に形成された雌ねじ穴に螺合されるとともにロックナットにより固定されており、軸方向の位置が調節可能である。雄ねじ部材の有底穴は、第一板状部材418に対向する側の端面に開口しており、その開口端部にボールが、一部が外部に露出するとともに雄ねじ部材からの離脱は防止された状態で配設されており、雄ねじ部材内の圧縮コイルスプリングにより突出方向に付勢されている。前記係合部材434は軸432から、係合具448側とは反対側へ延び出させられている。
【0053】
したがって、レバー438はTの字の縦棒部分により構成される操作部450が操作されることにより、軸432の軸心まわりに回動させられるのであるが、図4に二点鎖線で示す位置へ回動させられれば、係合具448がボールにおいて第二板状部材404の係合凹部452(図7参照)に係合し、第一板状部材418と第二板状部材404とを一体的に結合する一方、係合部材434が前記取付部材408の取付部410の背面から外れ、第一板状部材418の取付部410からの離脱を許容する状態となる。軸432は、ブッシュ437により、係合部材434が第一板状部材418に接近する向きの移動を阻止され、係合具448のボールが係合凹部452に係合した状態に保たれ、第一,第二板状部材418,404は、係合具448と係合部材434およびブッシュ437とにより挟まれて一体的に結合された状態に保たれるのである。
【0054】
それに対し、レバー438が図4に実線で示す位置へ回動させられれば、係合具448が係合凹部452から外れて第一板状部材418と第二板状部材404との一体的な結合が解除される一方、係合部材434が取付部410に係合し、第一板状部材418が取付部材408に取り付けられる。この際、係合部材434は部分円筒状の係合面435に案内され、コイルスプリング436の付勢力に抗して取付部410に係合し、第一板状部材418はコイルスプリング436の付勢力により取付部410に押し付けられ、取付部材408に安定して取り付けられる。
【0055】
取付部410には、図9に示すように、一対の位置決めピン454(図には一方のみ示されている)がスクリーンの幅方向に距離を隔てて突設されている。印刷剤収容器400の取付部材408への取付け時には、第一板状部材418に形成された一対の位置決め穴456が位置決めピン454に嵌合される。位置決めピン454は、第一板状部材418を貫通し、印刷剤室406側へ突出する長さを有するとともに、その突出端面には円錐状の位置決め凹部458が形成されている。また、第二板状部材404には位置決め部材460が突設されている。この位置決め部材460は第二板状部材404の雌ねじ穴に螺合されるとともにロックナットにより固定されており、第二板状部材404の印刷剤室406を形成する側面から突出する先端部には円錐状の位置決め凸部462が設けられている。
【0056】
第一板状部材418が位置決め穴456において位置決めピン454に嵌合された状態では、第二板状部材404の印刷剤室406を形成する面が位置決めピン454の先端面に当接し、第一板状部材418と第二板状部材404との間隔を、印刷剤押出装置470の押出プレート230の厚さより僅かに大きい値に規定する。また、位置決め凸部462が位置決め凹部458に嵌入し、第二板状部材404の第一板状部材418の板面に平行な方向における位置が決められる。
【0057】
印刷剤収容器400は、第一板状部材418と第二板状部材404との間に印刷剤押出装置470の押出プレート230を挟んだ状態で取付部材408に取付け,取外しされる。印刷剤押出装置470は、図6および図7に示すように押出用エアシリンダ222を有する。押出用エアシリンダ222は、前記取付部材408の取付部410の背面に固定の支持部材224に下向きに取り付られており、ピストンロッド226の突出端部に固定された保持部材228により押出プレート230が保持されている。
【0058】
保持部材228は、図8に示すようにコの字形を成し、コの字の一対の腕部は、図7に示すように、取付部材408の前側(第二板状部材404側)へ延び出させられるとともに、押出プレート230に係合させられている。押出プレート230は前記印刷剤室406に摺動可能に嵌合する寸法を有し、その下端部に印刷剤室406の壁面と押出プレート230との隙間にクリーム状半田が侵入することを防止するゴム,軟質合成樹脂等のゴム状弾性物質から成るシール部材が取り付けられている。
【0059】
押出プレート230は、押出用エアシリンダ222によって昇降させられるとき、上昇端位置においても下端部が印刷剤室406に嵌合される長さを有するものとされている。そのため、印刷剤収容器400を前述のように取付部材408に取り付けるとき、押出プレート230を印刷剤室406に嵌合しておき、押出プレート230を上昇端位置にある保持部材228に嵌合するとともに印刷剤収容器400を取付部材408に取り付ける。
【0060】
押出用エアシリンダ222は複動式のエアシリンダであり、図7に示すように、2個のエア室は電磁方向切換弁472の切換えにより、前記エア源124に連通する状態と、大気に開放された状態と、エア源124と大気とのいずれにも連通させられず、エア室内の圧力が保持される状態とに切り換えられる。上側にあって押出プレート230を押し出す側のエア室に供給されるエアの圧力は押出圧力センサ473により検出され、押出圧力センサ473の検出結果に基づいて制御装置130が電磁方向切換弁472の切換えを制御することにより、予め設定された押出圧力でプレート230が印刷剤室406内のクリーム状半田を押し出す高さに押出し側のエア室のエア圧力が制御される。
【0061】
押出プレート230の上昇端位置は、図7に示すように、保持部材228の上面に上向きに取り付けられたドグ476と、押出用エアシリンダ222を取り付ける支持部材224に取り付けられてドグ476を検出する上昇端位置センサ478とを含む上昇端位置検出装置474により検出される。また、押出プレート230の下降端位置は、保持部材228の下面に下向きに取り付けられたドグ482と、前記側板414を支持する支持部材412に取り付けられた下降端位置センサ484とを含む下降端位置検出装置480により検出される。押出プレート230の下降端位置は、前記印刷剤吐出口180から比較的小さい一定距離(例えば、7.5mm)引っ込んだ位置に設定されている。
【0062】
第二板状部材404は、回動装置490により回動させられる。本実施形態において印刷ヘッド150は、印刷剤収容器400,印刷剤押出装置470および回動装置490を含んでいるのである。回動装置490は、図6に示すように回動用エアシリンダ492を有する。回動用エアシリンダ492は、前記印刷剤押出装置470の押出用エアシリンダ222に取り付けられた支持部材494に下向きに取り付けられている。ピストンロッド496の先端部には係合部材498がスクリーンの幅方向に平行に固定されており、係合部材498の長手方向に隔たった両端部にはそれぞれ、嵌合溝500が形成されている。
【0063】
これら嵌合溝500にはそれぞれ、レバー502の一端部に回転可能に取り付けられたローラ504が嵌合されている。これら一対のレバー502はそれぞれ、図6に示すように、長手方向の中央部において前記側板414に軸506によって回動可能に取り付けられており、一端部がL字形の連結板508によって相対移動不能に連結されるとともに、図8に示すように、連結板508に固定のブラケット510にローラ504が回転可能に取り付けられ、嵌合溝500に嵌合されているのである。
【0064】
レバー502の他端部には、第一リンク514の一端部が軸516によって相対回動可能に連結され、第一リンク514の他端部は軸518によって回動板520に相対回動可能に連結されている。回動板520は前記側板414の外側に側板414との間に極く僅かな隙間を残して配設されている。
【0065】
第一リンク514の長手方向の中央部には、くの字形を成す第二リンク522が軸524によって相対回動可能に連結されている。第二リンク522の一端部は軸526によって側板414に回動可能に取り付けられ、他端部には第三リンク528の一端部が軸530により相対回動可能に連結されている。第三リンク528の他端部は軸532によって回動板520に相対回動可能に連結されている。したがって、回動用エアシリンダ492のピストンロッド496が伸縮させられるとき、係合部材498の昇降運動がレバー502,第一,第二,第三のリンク514,522,528により回動運動に変換されて回動板520に伝達される。
【0066】
回動板520の上面は、図4に示すように前記第二板状部材404の上面と同一平面内に位置させられており、第二板状部材404の上面上には、図4および図6に示すように角柱状の係合ブロック534が固定されている。この係合ブロック534は、側板414の上方を越えて、回動板520の上面上まで延び出させられている。係合ブロック534の前面の中間部には、図4および図10に示すように、係合溝としてのV溝536が形成されるとともに、前面の上端縁には面取り537が施されている。
【0067】
一方、回動板520の上面には、図10に示すように支持ブロック538が一体に設けられている。支持ブロック538は、図4および図6に示すように、側板414の上方を越えて第二板状部材404の端部上方に達する幅を備えたL字形の部材であり、一方の腕部540において回動板520の上面の、係合ブロック534の後ろ側の部分に連なり、他方の腕部542は係合ブロック534の上方に延び出させられている。係合ブロック534が、回動板520の上面と支持ブロック538の腕部540,542とにより形成される矩形の凹部内にちょうど嵌合可能とされているのである。支持ブロック538には、腕部542の端面に開口する有底の嵌合穴544が形成されるとともに、係合レバー546に設けられたばね受け548が嵌合されている。
【0068】
係合レバー546は、図4に示すように、有底円筒状のばね受け548の直径方向に隔たった2個所からそれぞれ半径方向外向きに突出した棒状の操作部550と棒状の係合部552とを備えている。嵌合穴544内に嵌合されたばね受け548内に付勢手段としてのばねであるコイルスプリング556が配設され、ねじ部材558がばね受け548および嵌合穴544の底壁を貫通させられるとともに、ナット560によってその底壁に固定されることにより、係合レバー546はコイルスプリング556により付勢され、係合部552が係合ブロック534のV溝536に弾性的に係合させられる。そのために、係合部552には、V溝536に係合可能なV字形断面の突部が形成されている。この突部の形成と、前記面取り537との形成により、係合レバー546が回動操作される際における係合部552の係合ブロック534への係合も良好に行われる。係合レバー546を回動させるとき、係合部552の係合ブロック534への係合,係合の解除がV字形断面の突部および面取り537の斜面により案内されるからである。
【0069】
係合部552は、図4に示すように、第二板状部材404に固定の係合ブロック534の係合溝536に係合するため、その係合状態を安定に維持し、係合ブロック534は、前述のように回動板520と支持ブロック538とによって形成される矩形の凹部に嵌合されるとともに、係合レバー546の係合部552と支持ブロック538の腕部540とにより前後から挟まれて回動板520に一体的に係合させられ、係合ブロック534、ひいては第二板状部材404が回動板520と一体的に回動させられる。この係合は、係合レバー546をコイルスプリング556の付勢力に抗して、図4に示す係合位置から90度離れた非係合位置へ回動させることによって解除することができる。
なお、前記側板414は、第二板状部材404が回動板520と共に回動させられるとき、閉塞板420と第二板状部材404との間に形成される開口を塞ぐ閉塞部562(図6参照)を有する。
【0070】
前述のように、係合装置430により第一板状部材418と第二板状部材404とが一体的に係合させられた印刷剤収容器400を取付部材408に取り付けるときには、係合レバー546を非係合位置に回動させておき、第一板状部材418を位置決めピン454に嵌合した後、まず、係合レバー546を係合位置へ回動させて係合部552を第二板状部材404の係合ブロック534に係合させる。次に係合装置430のレバー438を操作して第一板状部材418を取付部材408に取り付けるとともに第二板状部材404の第一板状部材418に対する係合を解除する。それにより第二板状部材404は、第一板状部材418に対して、回動板520と共に回動可能な状態となる。
【0071】
印刷装置20の移動方向において一方の端である印刷剤供給位置には、図11に示すように印刷剤供給装置570が設けられている。印刷剤供給装置570は、クリーム状半田が収容された印刷剤供給器572を有する。印刷剤供給器572は、一対のエアシリンダ574によるピストンの下降と、押出・撹拌モータ576によるスクリュの正転とによってクリーム状半田が押し出され、非供給時には、押出・撹拌モータ576の逆転によりクリーム状半田は押し出されず、撹拌させられて印刷に適した粘度に保たれるようにされたものである。印刷剤供給器572は図示しない印刷剤供給器昇降装置により、供給口が印刷剤室406から離脱させられた上昇端位置と、図11に示すように、印刷剤室406内に位置させられた下降端位置とに移動させられ、下降端位置において図示しない印刷剤供給器移動装置により印刷剤室406に平行に移動させられ、クリーム状半田を印刷剤室406に供給する。
【0072】
スクリーン清掃装置24を説明する。
スクリーン清掃装置24は、図1および図12に示すように、スクリーン18の下面、すなわちプリント基板12が接触させられる基板接触面590側に配設された洗浄ヘッド620を有する洗浄装置592と、スクリーン18の上面、すなわちクリーム状半田が貫通穴に押し込まれる印刷剤押込面594側に配設された拭取ヘッド890を有する拭取装置596とを有する。
【0073】
洗浄装置592は、図13に示すように、浅い容器状を成し、スクリーン幅方向に長いパレット598を有する。図13においてパレット598は、側板を除いた状態が示されている。パレット598は開口を上向きにして配設され、上面に板状の基台600が固定されている。基台600はパレット598の長手方向に長く、長手方向における両端部にはそれぞれ、図18に示すように印刷方向に長い支持部602,604が設けられている。一方の支持部602の印刷方向に隔たった両端部にはそれぞれ、図13,16に示すように脚柱606が立設されている。各脚柱606上にはガイドブロック608が固定されるとともに、前記スクリーン支持台52の下面に固定のガイドレール70に摺動可能に嵌合されるとともに、上下方向において抜出し不能に係合させられている。
【0074】
また、他方の支持部604上には、図18に示すように支持部材610が立設されている。支持部材610上にはブラケット612が固定されており、ブラケット612の印刷方向に隔たった2個所にはそれぞれ、ガイドブロック614が固定されるとともに、ガイドレール70に摺動可能に嵌合されるとともに、上下方向において抜出し不能に係合させられている。パレット598は合計4個のガイドブロック608,614および一対のガイドレール70により、スクリーン支持台52の下側に印刷方向に移動可能に支持されているのである。
【0075】
上記基台600には、洗浄ヘッド620が昇降装置622により昇降可能に取り付けられている。洗浄ヘッド620のヘッド本体624は、図12,図13および図18に示すように、スクリーン幅方向に距離を隔てた位置において、印刷方向に平行な姿勢で配設された一対の側板626(図18参照)と、長手形状を成し、一対の側板626の間に固定された支持部材628,630(図12,図18参照)とを有する。
【0076】
これら支持部材628,630の間には、図12に示すように超音波振動器632が嵌合され、固定されている。超音波振動器632は、ケーシング634内に収容された6個の超音波振動ヘッドを有し、ケーシング634の外面に突設された取付部636において、支持部材628,630内に上下方向に設けられた位置決めピン638により上下方向の位置を決められている。図13に示すように、ケーシング634の上面が側板626より僅かに上方へ突出する位置に決められているのであり、この状態で取付部636はボルト640(図12参照)によって支持部材628,630に固定されている。
【0077】
超音波振動ヘッドは、磁歪振動子,コーンおよびホーンを備えたものであり、ホーンは横断面形状が矩形で、先端に向かって滑らかに厚さが減少するくさび形ホーンである。6個の超音波振動ヘッドの各ホーンの上端面はケーシング634の上壁に固定されており、ホーンの上端面が超音波振動し、ケーシング634が超音波振動ヘッドにより振動させられる。
【0078】
スクリーン清掃時における洗浄ヘッド移動方向(図12において矢印Aで示す方向)において超音波振動器632の上流側には、可動洗浄剤供給部材644が設けられている。可動洗浄剤供給部材644は、円柱状を成し、内部には、図13および図17に示すように、長手方向に延びる洗浄剤供給通路646および洗浄剤供給通路646に連通し、外周面に開口する複数の供給口648が長手方向に等間隔に形成されている。図14に示すように、前記一対の側板626の各外面にはそれぞれ、回動アーム650が支持軸652によってスクリーン幅方向と平行な軸線まわりに回動可能に支持されており(図14には、一方の側板626に設けられた回動アーム650のみが示されている)、これら回動アーム650の自由端部に可動洗浄剤供給部材644の両端部が取り付けられている。可動洗浄剤供給部材644はスクリーン幅方向に配設されているのである。
【0079】
回動アーム650を回動させることにより、可動洗浄剤供給部材644は、図14に実線で示すように、超音波振動器632のケーシング634の上面より下方に位置し、供給口648が下を向き、洗浄剤を供給する供給位置と、二点鎖線で示すように、ケーシング634の上面より上方に位置し、洗浄剤を供給しない退避位置とに移動させられる。なお、回動アーム650の可動洗浄剤供給部材644が取り付けられた側とは反対側の端部には、図17に示すようにボールプランジャ654が設けられている。ボールプランジャ654は、外周面に雄ねじが形成された有底円筒状のケーシング内にボール656が抜落ち不能に収容されるとともに、スプリングによってケーシングから突出する向きに付勢されたものであり、ケーシングが回動アーム650に螺合され、側板626に形成されたノッチ658にボール656が嵌入することにより、可動洗浄剤供給部材644が供給位置に保持される。
【0080】
回動アーム650内には、図17に示すように、洗浄剤供給通路646に連通する液通路660が形成され、液通路660は支持軸652内に形成された液通路662に連通させられている。液通路662は、可動洗浄剤供給部材644用の図示しない洗浄剤供給源に接続されており、これら液通路662と洗浄剤供給源との間に設けられた電磁開閉弁664(図23参照)の開閉により、洗浄剤供給通路646に洗浄剤が供給され、供給が遮断される。
可動洗浄剤供給部材644の下方には、図12に示すようにパレット666が設けられている。パレット666は可動洗浄剤供給部材644と平行に設けられており、滴り落ちた洗浄剤を受ける。
【0081】
超音波振動器632のスクリーン清掃時の移動方向において下流側には、図12に示すように、固定洗浄剤供給部材670が設けられている。固定洗浄剤供給部材670は、図17に示すように長手形状を成し、図12に示すように、前記支持部材630上に、スクリーン幅方向と平行に、かつ上面が超音波振動器632のケーシング634の上面と同一平面内に位置する高さに位置決めされ、両端部が側板626に固定されている。固定洗浄剤供給部材670内には、長手方向に延びる洗浄剤供給通路672が形成されるとともに、洗浄剤供給通路672と固定洗浄剤供給部材670の上面とに開口する複数の供給口674(図16参照)が等間隔に形成されている。
【0082】
洗浄剤供給通路672は、図17に示すように、前記側板626内に形成された液通路676,678,側板626の外面に固定の継手部材680(図14,図16参照),図示しないホース等を介して図示しない固定洗浄剤供給部材用の洗浄剤供給源に接続されている。そして、電磁開閉弁684(図23参照)の開閉により、洗浄剤供給通路672に洗浄剤が供給され、供給が遮断される。
【0083】
前記一対の側板626の間には更に、図12に示すように、後述する清掃シートをスクリーン18に接触させて清掃を行う際の超音波振動器632の移動方向において、清掃シートとスクリーン18との接触部より下流側に、清掃シート側面乾燥装置690のエア噴射部材692が設けられている。エア噴射部材692は円筒状を成し、両端部において一対の側板626に固定され、図17に示すように、側板626内に形成されたエア通路694,側板626の内側面に取り付けられた継手部材696(図15参照)等を介して図示しないエア供給源に接続されている。エア供給源との間に設けられた電磁開閉弁698(図23参照)の開閉により、エア噴射部材692にエアが供給され、エア噴射部材692の周壁に一直線状に形成されたスリットから噴射され、あるいは供給が遮断される。
【0084】
前記超音波振動器632および固定洗浄剤供給部材670上には、図12に示すように清掃シート710が配設されている。清掃シート710は、スクリーン18の幅とほぼ等しい幅の帯状を成し、多孔性で吸湿性を有する紙により形成され、供給軸712に巻き付けられている。前記一対の側板626にはそれぞれ、図14に一方のみ示すように供給軸支持部材714が固定されている。これら供給軸支持部材714にはそれぞれ、U字形の切欠716が形成されており、供給軸712の両端部はそれぞれ切欠716に回転可能に嵌合され、供給軸712は供給軸支持部材714により、スクリーン幅方向と平行であって、清掃シート710とスクリーン18との相対移動方向と直角でスクリーン18の面に平行な軸線まわりに回転可能に支持されている。供給軸712は、両端部を切欠716に嵌合させ、あるいは外すことにより、容易に供給軸支持部材714に取付け,取外しすることができる。
【0085】
清掃シート710は、供給軸712から引き出され、図14に示すように、供給軸支持部材714に回転可能に取り付けられたガイドローラ718に上から掛けられた後、可動洗浄剤供給部材644の下側を通って超音波振動器632および固定洗浄剤供給部材670の上に載せられ、固定洗浄剤供給部材670とエア噴射部材692との間を通り、ガイドローラ720に案内されて巻取軸722により巻き取られる。清掃シート710の超音波振動器632,固定洗浄剤供給部材670上の位置である清掃位置に位置する部分が、基板接触面590を清掃する清掃面である。巻取軸722の一端部は、図15に示すように、一方の側板626に固定の支持板723,726により、他端部は他方の側板626に固定の巻取軸支持部材724(図14参照)により、供給軸712の回転軸線と平行な軸線まわりに回転可能に支持されている。
【0086】
巻取軸支持部材724にはU字形の切欠726が形成されており、巻取軸722の他端部は切欠726に回転可能に嵌合されるとともに、押さえ板728により切欠726からの抜出しを防止されている。支持板723,726による巻取軸722の一端部の支持については、後に説明する。ガイドローラ720は、巻取軸支持部材724,支持板726により回転可能に支持されている。なお、図14には、供給軸712および巻取軸722の後述する清掃シート送り装置が設けられた側とは反対側の端部が、供給軸支持部材714,巻取軸支持部材724により支持された状態および一対の側板626のうち、清掃シート送り装置が設けられた側の側板626が示されている。
【0087】
清掃シート710をセットするとき、可動洗浄剤供給部材644は退避位置に退避させられ、セット後、供給位置へ移動させられる。それにより清掃シート710は、可動洗浄剤供給部材644によって超音波振動器632および固定洗浄剤供給部材670の各上面に押し付けられる。可動洗浄剤供給部材644の退避位置は清掃シート710を解放する解放位置であり、供給位置は、清掃シート710を超音波振動器632等に押し付ける押付位置である。
【0088】
前記支持板723の外面には、図13に示すように、清掃シート710を送る清掃シート送り装置730が取り付けられている。ヘッド本体624には、供給軸712,巻取軸722,超音波振動器632,可動洗浄剤供給部材644,固定洗浄剤供給部材670,エア噴射部材692および清掃シート送り装置730等が設けられているのであり、これらが洗浄ヘッド620を構成している。
【0089】
清掃シート送り装置730は、ラチェットホイール732を清掃シート送り用エアシリンダ734によって回転させることにより、清掃シート710を一定ピッチずつ送るように構成されている。支持板723,726には、図15に示すように、段付状を成し、断面形状が円形の回転体738がスクリーン幅方向と平行な軸線まわりに回転可能に嵌合されている。回転体738には、大径部の端面に開口する有底穴736が形成されるとともに、大径部の有底穴736の開口側の端部には、直径方向に貫通する浅く幅の広い嵌合溝739が形成されている。巻取軸722の一端部には、小判形を成し、長手方向の寸法が回転体738の上記大径部の外径に等しい嵌合突部741が形成されるとともに、嵌合突部741の端面に小径の嵌合突部743が突設されている。巻取軸722は、嵌合突部743において回転体738の有底穴736に嵌合されるとともに、嵌合突部741において嵌合溝739に嵌合され、回転体738と巻取軸722との相対回転が阻止され、回転体738の回転が巻取軸722に伝達される。
【0090】
回転体738の底壁には、支持軸740が同心にかつ相対回転不能に固定されている。支持軸740の回転体738からの突出端部には、前記ラチェットホイール732が嵌合されるとともに相対回転が防止されている。支持軸740のラチェットホイール732が嵌合された部分と、支持軸740の頭部との間には、回動板742が相対回転可能に嵌合されている。回動板742には、ラチェット爪744が回動可能に取り付けられるとともに、図示しないスプリングによってラチェットホイール732の歯746と噛み合う向きに付勢されている。
【0091】
前記清掃シート送り用エアシリンダ734のピストンロッド748には、図13,図16に示すように、継手部材749によりリンク750の一端部が回動可能に連結され、リンク750の他端部は回動板742に回動可能に連結されており、ピストンロッド748の伸縮により回動板742が回動させられる。752は、ラチェットホイール732の清掃シート送り方向とは逆向きの回転を阻止するストッパレバーであり、スプリング754により付勢され、ラチェットホイール732の歯746と噛み合わされている。
【0092】
清掃シート送り用エアシリンダ734のピストンロッド748が伸長させられ、回動板742が正方向に回動させられるとき、ラチェット爪744がラチェットホイール732の歯746と噛み合った状態で移動し、ラチェットホイール732を回転させる。それにより回転体738が回転させられるとともに巻取軸722が回転させられ、清掃シート710が送られる。
【0093】
ピストンロッド748の伸長端は、継手部材749に設けられたストッパ面755が支持板726の外面に設けられたストッパ部材756に当接することにより規定され、1回のピストンロッド748の伸縮による清掃シート710の送り長さは、ピストンロッド748の伸長端位置によって決まる。ストッパ部材756は、支持板726の外面に固定のブラケット758に螺合されており、その螺合位置を調節することにより、1回のピストンロッド748の伸縮による清掃シート710の送り長さを調節することができる。
【0094】
ピストンロッド748が収縮させられ、回動板740が逆方向に回動させられるとき、ラチェット爪744はラチェットホイール732の歯746を乗り越えて移動する。このときラチェットホイール732の回転はストッパレバー752により阻止されており、ラチェット爪744のみが移動し、巻取軸722が逆向きに回転させられて清掃シート710が巻き戻されることはない。
【0095】
前記昇降装置622は、図18に示すように4組のリンク対(図には2対のみ示されている)を備えている。前記基台600のスクリーン幅方向に隔たった2個所にはそれぞれ、支持部材770が固定され、これら支持部材770の印刷方向に平行な方向における両端部にはそれぞれ、図14に示すようにロッド772が軸方向に移動可能に嵌合されている。ロッド772はスクリーン幅方向に平行に配設されているのである。図18に示すように、これら一対のロッド772にはそれぞれ、長手方向に隔たった2個所にそれぞれ、第一リンク774の一端部が回動可能に連結されている。図12に示すように、一方のロッド772に連結された2本の第一リンク774の他端部は前記支持部材628に回動可能に連結され、他方のロッド772に連結された2本の第一リンク774の他端部は、前記支持部材630に回動可能に連結されている。上記4本の第一リンク774の長手方向の中間部にはそれぞれ、図18に示すように一対ずつの第二リンク776の一端部が回動可能に連結され、第二リンク776の他端部は前記支持部材770に回動可能に連結されている。
【0096】
図18に示すように、基台600の長手方向の他端部に立設された前記支持部材610には、洗浄ヘッド昇降用エアシリンダ780が設けられており、そのピストンロッドには連結板784によって2本のロッド772が連結されている。したがって、ピストンロッドが伸長させられれば、ロッド772が移動させられるとともに4組の第一,第二リンク774,776が回動させられ、洗浄ヘッド620が垂直に上昇させられ、清掃シート710がスクリーン18の基板接触面590に接触させられるとともに、超音波振動器632および固定洗浄剤供給部材670が清掃シート710を介して基板接触面590に接触させられる。また、ピストンロッドの収縮により、ロッド772が逆向きに移動させられるとともに、4組の第一,第二リンク774,776が回動させられ、洗浄ヘッド620が垂直に下降させられる。昇降装置622は、清掃シート710等を基板接触面590に接触させ、離間させる清掃シート等接触・離間装置を構成しているのである。
【0097】
拭取装置596を説明する。
印刷装置22の前記スライド80の連結部86には、図19に示すように支持板800が上下方向に固定されている。支持板800のスクリーン幅方向に距離を隔てた2個所にはそれぞれ、ガイドレール802が上下方向に延びる姿勢で設けられるとともに、昇降台804が昇降可能に嵌合されている。昇降台804はコの字形を成し、コの字の連結部806に固定の2個のガイドブロック808(図には1個のみ示されている)においてそれぞれ、2本のガイドレール802に摺動可能に嵌合されている。
【0098】
昇降台804には、前記支持板800に下向きに取り付けられた拭取ヘッド昇降用エアシリンダ812のピストンロッド814が連結されており、ピストンロッド814の伸縮により昇降台804がガイドレール802に案内されて昇降させられる。昇降台804には拭取シート820が搭載されている。拭取シート820はスクリーン18の幅とほぼ等しい幅の帯状を成し、多孔性の吸湿性を有する紙により形成され、供給軸822に巻き付けられて供給され、ガイドローラ823,825により案内されて巻取軸824により巻き取られる。
【0099】
供給軸822は、昇降台804に固定された一対の供給軸支持部材826(図19には一方のみ示されている)により、印刷方向と直角であって、拭取シート820とスクリーン18との相対移動方向と直角でスクリーン18の印刷面に平行な軸線まわりに回転可能かつ着脱可能に支持されている。また、巻取軸824の一端部は、昇降台804に固定された図示しない巻取軸支持部材により回転可能かつ着脱可能に支持され、他端部は、前記清掃シート送り装置730の巻取軸722と同様に、昇降台804に固定の支持板827,828により回転可能に支持された図示しない回転体に相対回転不能に嵌合されており、供給軸822の回転軸線と平行な軸線まわりに回転させられる。
【0100】
拭取シート820は、前記清掃シート送り装置730と同様の構成の拭取シート送り装置830により送られる。支持板828に取り付けられた拭取シート送り用エアシリンダ832のピストンロッド834の伸長により、リンク836が前進(下降)させられるとともに、支持軸837に回動可能に取り付けられた回動板838が正方向に回動させられ、ラチェット爪840と共にラチェットホイール842が回転する。支持軸837は、前記支持板827,828により回転可能に支持された回転体(図示省略)に固定され、ラチェットホイール842は支持軸837に相対回転不能に取り付けられており、ラチェットホイール842の回転により、回転体に相対回転不能に嵌合された巻取軸824が回転させられて拭取シート820が送られるのである。ピストンロッド834の伸長端は、ブラケット844に螺合されたストッパ部材846により規定され、螺合量の調節により、ピストンロッド834の1回の伸縮による拭取シート820の送り量が調節される。
【0101】
また、ピストンロッド834の収縮により、リンク836が後退(上昇)させられるとともに回動板838が逆向きに回動させられる。このとき、ラチェットホイール842の回転は、スプリング848により付勢されてラチェットホイール842の歯850に噛み合わされたストッパレバー852により阻止され、巻取軸824が逆向きに回転させられて、拭取シート820が巻き戻されることがなく、ラチェット爪840が歯850を乗り越えて移動する。
【0102】
昇降台804には、拭取シート押さえ部材860が取り付けられている。拭取シート押さえ部材860は、洗浄ヘッド620,後述する拭取ヘッドがスクリーン18から外れた退避位置に位置し、互いに連結された状態において、清掃シート710,スクリーン18,拭取シート820を挟んで超音波振動器632と対向する位置に設けられている。
【0103】
拭取シート押さえ部材860は印刷方向に幅を有する板状を成し、スクリーン幅方向に長く、スクリーン幅方向と平行な両縁部はそれぞれ、上方に湾曲させられた湾曲部862とされ、拭取シート820の送りを妨げないようにされている。拭取シート押さえ部材860の長手方向に隔たった複数個所に支持部材864が立設されている。支持部材864は、昇降台804の一対の側壁816の下面に両端部が固定された支持板866に上下方向に移動可能に嵌合されるとともに、付勢手段の一種である弾性部材としての圧縮コイルスプリング868により下方へ付勢されており、この付勢力に基づく拭取シート押さえ部材860の下方への移動限度は、支持部材864の頭部870が支持板866に係合することにより規定されている。
【0104】
拭取ヘッド890が上昇させられ、スクリーン18から離間させられた状態では、頭部870が支持板866に当たっているが、拭取ヘッド890が下降させられ、拭取シート押さえ部材860が拭取シート820,スクリーン18および清掃シート710を介して超音波振動器632に当接すれば、図19に示すように、頭部870が支持板866から離れ、拭取シート押さえ部材860が圧縮コイルスプリング868の付勢力により拭取シート820をスクリーン18に押さえ付けた状態となり、拭取シート820の一部にスクリーン18に平行な拭取面が形成される。
【0105】
昇降台804にはまた、スクリーン清掃時における拭取シート820の移動方向において拭取シート820とスクリーン18との接触部より下流側であって、拭取シート820に対してスクリーン18とは反対側にゴム製の掻取部材874が取り付けられている。掻取部材874は長手形状を成し、スクリーン幅方向に平行にかつ下方ほどスクリーン清掃時の移動方向において上流側に傾斜させられている。
【0106】
昇降台804にはさらに、スクリーン清掃時の拭取シート820の移動方向において拭取シート820とスクリーン18との接触部より上流側の位置に拭取シート側面乾燥装置880のエア噴射部材882が設けられている。エア噴射部材は円筒状を成し、下方に開口する一直線状のスリットが形成され、図示しないエア供給源から供給されるエアを下向きに噴射する。エア噴射部材882へのエアの供給,遮断は、エア供給源との間に設けられた電磁開閉弁884(図23参照)の開閉により制御される。
【0107】
このように昇降台804には、供給軸822,巻取軸824,拭取シート送り装置830,拭取シート押さえ部材860,エア噴射部材882等が設けられ、これらが拭取ヘッド890を構成している。拭取ヘッド890は、昇降台804の昇降によりスクリーン18に接触,離間させられ、スキージ移動装置94によって印刷方向に移動させられる。スクリーン18の清掃は、拭取シート820が印刷方向と同じ方向に移動させられることにより行われるのである。拭取ヘッド昇降用エアシリンダ812等が拭取ヘッド昇降装置を構成しており、拭取ヘッド昇降装置は、拭取シート820をスクリーン18の印刷剤押込面594に接触,離間させ、拭取シート押さえ部材860,掻取部材874を拭取シート820を介して印刷剤押込面594に接触,離間させる拭取シート等接触・離間装置を構成している。また、スキージ移動装置94が拭取ヘッド移動装置を構成し、拭取ヘッド890および拭取ヘッド昇降装置を含む移動拭取部がスキージ移動装置94と共に拭取装置596を構成している。
【0108】
前記洗浄ヘッド620等と拭取ヘッド890等とは、スクリーン清掃時に図18に示す連結装置900により、前記スライド80を介して連結されて一体的に移動させられる。洗浄ヘッド620を昇降させる昇降用エアシリンダ780を支持する支持部材610に固定のブラケット612には、図20に示すように、上下方向に延びる取付部906が設けられるとともに、支持ブロック908が固定されている。支持ブロック908には一対のガイドロッド910が昇降可能に嵌合されており、ガイドロッド910の支持ブロック908から上方へ突出させられた端部と、下方へ突出させられた端部とにはそれぞれ、取付板912,914が固定されている。取付板912には、係合部たる2個の係合ピン916がスクリーン清掃時における洗浄ヘッド620,拭取ヘッド890の移動方向に距離を隔てて上向きに固定されるとともに、それら係合ピン916の間に取付ブロック908内に配設された係合用エアシリンダ918(図23参照)のピストンロッド920が固定されている。また、取付板914には係合ピン922が下向きに固定されている。
【0109】
前記スライド80の側面には、図20に示すように、L字形のブラケット930が固定されるとともに、水平なアーム部932の印刷方向に距離を隔てた2個所にそれぞれ、図21および図22に示すように、上下方向に貫通する被係合部たる係合穴934が形成されている。また、スクリーン支持台52のスクリーン清掃時の洗浄ヘッド620,拭取ヘッド890の移動方向における一方の端であって、スクリーン18から外れた退避位置に対応する部分の側面には、ブラケット938が固定されるとともに、上下方向に貫通する係合穴940が形成されている。
【0110】
スライド80が退避位置に位置する状態で、係合用エアシリンダ918のピストンロッド920の伸長により、取付板912,914が上昇させられ、係合ピン922が係合穴940から離脱させられる一方、係合ピン916が係合穴934に嵌合させられれば、洗浄ヘッド620がスクリーン支持台52との係合を解かれるとともに、洗浄ヘッド620と拭取ヘッド890とが印刷方向、すなわちスクリーン清掃方向において一体的に連結される。この状態で拭取ヘッド890がスキージ移動装置94によって移動させられることにより、洗浄ヘッド620は拭取ヘッド890と共にスクリーン18に沿って移動させられる。スキージ移動装置94が洗浄ヘッド移動装置を兼ねており、洗浄ヘッド620および昇降装置622を含む移動洗浄部がスキージ移動装置94と共に洗浄装置592を構成している。
また、ピストンロッド920の収縮により取付板912,914が下降させられ、係合ピン916が係合穴934から離脱させられる一方、係合ピン922が係合穴940に嵌合させられれば、洗浄ヘッド620は拭取ヘッド890との連結を解除されるとともにスクリーン支持台52に係止される。係合部たる係合ピン922および被係合部たる係合穴940が、洗浄ヘッド620をスクリーン支持台52に係合解除可能に係止させる係止装置を構成しているのである。
【0111】
本スクリーン印刷機は、前記制御装置130により制御される。制御装置130はコンピュータを主体とするものであり、図23に示すように、前記荷重センサ148,押出圧力センサ473,上昇端位置センサ478,下降端位置センサ484と共にCCDカメラ950およびレーザ変位センサ952が接続されているとともに、入力装置954が接続されている。制御装置130は、基板コンベア14,スクリーン位置決め支持装置20,搬入コンベア34,搬出コンベア36,昇降用エアシリンダ42,スキージ移動用サーボモータ92,印刷ヘッド昇降用エアシリンダ104,電磁方向切換弁120,電磁比例減圧弁122,電磁方向切換弁472,回動装置490の回動用エアシリンダ492,印刷剤供給装置570の印刷剤供給用エアシリンダ574,押出・撹拌モータ576,電磁開閉弁664,684,698,884,清掃シート送り用エアシリンダ734,洗浄ヘッド昇降用エアシリンダ780,拭取ヘッド昇降用エアシリンダ812,拭取シート送り用エアシリンダ832,係合用エアシリンダ918,CCDカメラ・レーザ変位センサ移動装置956等を制御する。
【0112】
CCDカメラ・レーザ変位センサ移動装置956は、X軸スライド、そのX軸スライド上に設けられたY軸スライド、X軸スライドをX軸方向に移動させるX軸移動装置、X軸スライド上に設けられてY軸スライドをY軸方向に移動させるY軸移動装置等を備えている。CCDカメラ950とレーザ変位センサ952とはY軸スライドに搭載されており、X軸スライドおよびY軸スライドの各移動により、前記スクリーン支持台52のスクリーン18を支持する部分に対応する領域、および搬出コンベア36の基板コンベア14に隣接する部分に対応する領域内で移動させられる。
【0113】
CCDカメラ950は、スクリーン18に設けられた基準マークを撮像する撮像装置であり、面で像を得るものでもよく、あるいは一定距離移動する毎にライン状の像を得るものでもよい。撮像結果は制御装置130に供給され、スクリーン18のX軸方向,Y軸方向の各位置誤差が算出される。基準マークの撮像,位置誤差の算出は、例えば、スクリーン18の交換時に行われ、算出された位置誤差に基づいてX軸方向,Y軸方向の各位置設定装置60,61が位置誤差を解消すべくスクリーン18の位置を設定し、スクリーン18は設定された位置へX軸,Y軸の各移動装置62,63によって移動させられた後、スクリーン固定装置64によりスクリーン支持台52に固定される。
【0114】
レーザ変位センサ952は、プリント基板12に印刷されたクリーム状半田にレーザビームを照射し、その反射光に基づいてクリーム状半田が印刷された位置と、印刷された各クリーム状半田の面積および高さ分布とを検出する装置である。スクリーン印刷の終了後、プリント基板12が搬出コンベア36上へ移載されたならば、X軸スライドおよびY軸スライドの各移動によりレーザ変位センサ952がプリント基板12上を予め定められた移動経路に沿ってくまなく走査し、印刷された全部のクリーム状半田の位置,面積および高さ分布を検出する。
この検出結果は制御装置130に供給され、制御装置130においては、全部の印刷位置にクリーム状半田が印刷されているか、クリーム状半田が印刷されている位置の分布状態、各印刷位置におけるクリーム状半田の量、クリーム状半田の量の分布状態等が調べられる。クリーム状半田の量は、その面積と高さ分布とから求められる。
【0115】
これら調べた結果に基づいて、印刷状態に不良があれば、その不良の発生がコンピュータのRAMに設けられた記憶領域に記憶させられる。印刷状態の不良とは、印刷位置のずれ,印刷量の不足,印刷位置の大半においては正常に印刷されているのに、極く一部の印刷位置において印刷されていないこと、印刷予定個所以外の個所にクリーム状半田が付着していること等である。印刷状態の不良原因は、例えば、貫通穴の目詰まりや被印刷材接触面590の汚れ等、スクリーン18の清掃により解消される原因、クリーム状半田の粘度が不適当であってクリーム状半田の攪拌により解消される原因,スクリーン18の位置ずれのようにスクリーン18の位置の修正により解消される原因等、様々であるが、RAMにおいて不良の発生は不良原因と共に記憶される。例えば、上記不良な印刷状態のうち、印刷位置のずれはスクリーン18の位置ずれにより生じ、印刷量の不足や、印刷位置の大半においては正常に印刷されているのに、極く一部の印刷位置において印刷されていない事態は、スクリーン18の貫通穴の目詰まりにより生じ、印刷予定個所以外の個所へのクリーム状半田の付着は、基板接触面590の汚れにより生じ、印刷量の不足はクリーム状半田の粘度が不適当であることによっても生ずることがあり、不良の発生はそれぞれ不良原因と共に記憶されるのである。上記レーザ変位センサ952、CCDカメラ・レーザ変位センサ移動装置956、およびコンピュータのレーザ変位センサ952の検出信号に基づいてクリーム状半田の印刷位置,印刷量等を検出する部分が印刷結果検出装置を構成している。
さらに、コンピュータのROMには、図24に示すスクリーン清掃ルーチン等、スクリーンの清掃やスクリーン印刷等に必要な種々のプログラムが格納されている。
【0116】
次に作動を説明する。
スクリーン印刷時には、スクリーン清掃装置24の洗浄ヘッド620は拭取ヘッド890との連結を解かれ、スクリーン支持台52に係止されている。洗浄ヘッド620は退避位置にあるのである。また、洗浄ヘッド620は下降端位置にあり、拭取ヘッド890は上昇端位置にあって、清掃シート710,拭取シート820はそれぞれスクリーン18から離れており、印刷を妨げない。
【0117】
スクリーン印刷時には、基板コンベア14により搬送されて来たプリント基板12が基板支持台40上において停止させられる。次いで、基板押さえ板がプリント基板12上方へ移動させられた後、基板支持台40が上昇させられ、プリント基板12を固定レール30,可動レール32から持ち上げるとともに基板押さえ板に押し付けたならば、基板支持台40に負圧が供給され、プリント基板12を吸着する。
【0118】
基板支持台40がプリント基板12を吸着した後、基板押さえ板が退避させられ、プリント基板12は更に基板支持台40により上昇させられてスクリーン18の基板接触面590に接触させられる。次いで、印刷ヘッド昇降用エアシリンダ104により印刷ヘッド150が下降させられ、下降端位置への移動後、さらに接触荷重調節用エアシリンダ108によりスキージ162が下降させられてスクリーン18に接触させられる。
【0119】
印刷開始時には、印刷ヘッド150は、接触荷重調節用エアシリンダ108によりスキージ162がスクリーン18の上方3mmに位置する状態で停止させられる。この状態では、荷重センサ148に印刷ヘッド150の総重量Wが下向きに加えられる。このとき、2個の荷重センサ148の出力値の和は負の値−Wとなるのであるが、制御装置130は、その負の値−Wを読み込むとともに、それの絶対値Wから印刷剤収容器120が空の状態での印刷ヘッド150の自重wを引いて印刷剤の重量(残量)W−wを演算し、記憶する。
【0120】
その後、接触荷重調節用エアシリンダ108のエア室116が電磁比例減圧弁122に連通させられ、エア室116内の圧力が漸減させられる。それによりシリンダハウジング114が下降し、印刷ヘッド150を下降させる。この下降中、制御装置130は荷重センサ148の出力値(スキージ162がスクリーン18に接触するまでは−W)に絶対値Wを加える演算を微小時間毎に繰り返す。この演算結果はスキージ162のスクリーン18への接触荷重Fを正の値で示すこととなる。
【0121】
スキージ162がスクリーン18に接触した状態から更に下降させられれば、スキージ162が弾性変形させられるとともに、2個の荷重センサ148の本体に接触荷重Fの反力F´が加えられ、歪ゲージに加えられる引張荷重が減少する。この時期には、前述のように制御装置130が荷重センサ148の出力値からスキージ162のスクリーン18への接触荷重Fを求める演算を微小時間毎に繰り返しており、接触荷重Fを図示しない表示装置に表示させるため、作業者は接触荷重Fを知ることができる。
【0122】
スキージ162をスクリーン18に接触させるべく印刷ヘッド150を下降させるとき、制御装置130は接触荷重調節用エアシリンダ108のエア室116への圧力をスキージ162のスクリーン18への接触荷重Fに基づいて制御する。接触荷重Fが設定荷重より低いときには、電磁比例減圧弁122をエア室116を大気に連通させる状態に切り換え、接触荷重Fが設定荷重より高いときには、エア室116をエア源124に連通させる状態に切り換えるのである。
印刷が行われ、印刷剤収容器400内のクリーム状半田が減るに従って印刷ヘッド150の総重量が減少し、スクリーン印刷に適した接触荷重を得るためには、エア室116の圧力をクリーム状半田の減少に伴って低下させることが必要であるが、この要求が接触荷重Fに基づくエア室116の圧力の制御により簡単に満たされる。エア室116の圧力制御はスクリーン印刷中も行われる。
【0123】
スキージ162が設定圧力でスクリーン18に接触させられた後、押出プレート230が下降させられ、クリーム状半田に押出圧力が加えられる。しかし、印刷剤収容器400の印刷剤吐出口180はスクリーン18により閉塞されているため、クリーム状半田は吐出されず、適度に加圧される。この状態で印刷ヘッド150がスクリーン18に沿って移動させられれば、印刷剤室406内のクリーム状半田は、印刷方向において下流側に位置するスキージ162により印刷剤室406からの流出を防止され、上流側に位置するスキージ162によりスクリーン18上面から掻き取られ、印刷剤室406内に収容された状態を保って印刷剤収容器400の移動と共にスクリーン18上を移動する。そして、印刷剤吐出口180がスクリーン18の貫通穴に対向する毎に、それに対応するクリーム状半田が貫通穴内に押し込まれ、余分のクリーム状半田は上流側に位置するスキージ162により掻き取られて貫通穴いっぱいに充填される。
【0124】
押出プレート230は、クリーム状半田を押し出すに従って下降させられるが、押出用エアシリンダ222の押出側のエア室の圧力は押出圧力センサ473により検出され、クリーム状半田が予め設定された圧力で押し出されるようにエア圧力が制御されるため、クリーム状半田が減少しても常に設定された押出圧力でクリーム状半田が押し出される。
【0125】
1枚のプリント基板12の印刷終了後、スキージ162は、一旦、上昇させられてスクリーン18から離間させられ、プリント基板12は搬出される。基板支持台40が下降させられ、プリント基板12が下降させられてスクリーン18から離間させられ、プリント基板12が基板コンベア14により支持された状態で基板支持台40への負圧の供給が遮断され、プリント基板12が解放される。そして、基板支持台40は更に下降させられてプリント基板12から離れ、プリント基板12は基板コンベア14により搬出される。
【0126】
スキージ162が上昇させられ、スクリーン18から離間させられた状態では、荷重センサ148に印刷ヘッド150の総重量が下向きに加えられ、荷重センサ148が印刷ヘッド150の総重量Wを検出する状態となる。印刷剤収容器400が上昇させられ、スキージ162がスクリーン18から離間させられるとき、押出用エアシリンダ222の2個のエア室はいずれも大気に開放され、クリーム状半田はスクリーン18上に残ることなく、印刷剤収容器400と共にスクリーン18から離れる。制御装置130は、この状態での荷重センサ148の検出値から前述のようにクリーム状半田の残量を演算し、残量が下限値より多ければ、再びスキージ162がスクリーン18に接触させられ、印刷装置22が前回の印刷時とは逆向きに移動させられて次のプリント基板12にクリーム状半田が印刷される。
【0127】
クリーム状半田の残量が設定下限重量以下になれば、クリーム状半田の補給のために印刷ヘッド150は印刷剤供給位置へ移動させられる。そして、図11に示すように、回動装置490によって第二板状部材404が回動させられ、印刷剤供給装置570によって印刷剤室406内にクリーム状半田が供給される。
【0128】
スクリーン18の清掃を説明する。
本スクリーン清掃装置24においてスクリーン18の清掃は、スクリーン18の使用終了時、印刷の一時休止時、スクリーン18に設けられた基準マークの読取り時、スクリーン印刷中であって一定枚数のプリント基板12にクリーム状半田が印刷されたとき、作業者により清掃の実行が指示されたとき、印刷状態の不良が検出されたとき等に行われる。
そのため、スクリーン清掃ルーチンにおいては、まず、ステップ1(以下、S1と略記する。)においてスクリーン18の使用終了か否かの判定が行われる。スクリーン18の使用終了とは、例えば、同一のスクリーン18を用いたプリント基板12へのクリーム状半田の印刷が終了し、スクリーン18を交換する場合、あるいはスクリーン印刷機によるスクリーン印刷そのものの終了である。スクリーン18の使用終了か否かは、例えば、クリーム状半田の印刷プログラムの実行状況(予定枚数のプリント基板12へのクリーム状半田の印刷が終了したか否か等)からわかり、スクリーン18の使用終了であればS1の判定結果はYESになり、S7が実行されてスクリーン18の清掃が行われる。
【0129】
スクリーン18の使用終了でなければS1の判定結果はNOになり、S2においてスクリーン印刷が一時休止であるか否かの判定が行われる。例えば、スクリーン印刷の途中であるが、生産ラインの都合等により次にクリーム状半田が印刷されるプリント基板12が搬入されるまで時間がある場合、スクリーン印刷が一時休止させられる。一時休止であるか否かは、スクリーン印刷を含む生産ライン中において交換される情報からわかり、一時休止であれば、S7が実行されてスクリーン18の清掃が行われる。
【0130】
スクリーン印刷の一時休止でなければS2の判定結果はNOになり、S3においてスクリーン18の基準マークの読取りが行われるか否かが判定される。基準マークの読取りが行われるのであればS3の判定結果はYESになり、S7が実行されてスクリーン18の清掃が行われる。スクリーン18が汚れていては基準マークを正確に読み取ることができないため、スクリーン18が清掃されるのである。
【0131】
S7のスクリーン清掃を説明する。
このスクリーン清掃は、清掃シート710,拭取シート820,超音波振動器632,可動洗浄剤供給部材644,固定洗浄剤供給部材670,清掃シート側面乾燥装置690,掻取部材874,拭取シート押さえ部材860,拭取シート側面乾燥装置880のすべてを用いるとともに、これらが低速で移動させられることにより行われる。S7において実行されるスクリーン清掃パターンは、低速スクリーン清掃パターンであり、通常清掃パターンであるのである。
スクリーン清掃時には、スライド80が洗浄ヘッド620が退避する退避位置へ移動させられる。そして、洗浄ヘッド620がスクリーン支持台52との連結を解かれるとともに拭取ヘッド890に連結され、スクリーン清掃方向において一体的に移動する状態とされる。
【0132】
次いで、清掃シート送り用エアシリンダ734,拭取シート送り用エアシリンダ832の各ピストンロッド748,834がそれぞれ複数回ずつ伸縮させられ、清掃シート710および拭取シート820が送られる。清掃シート710は、超音波振動器632,固定洗浄剤供給部材670上の位置である清掃位置に位置する部分であって、前回の清掃により汚れた清掃面が巻き取られ、きれいな面が清掃位置に位置させられるのであり、この送り時に可動洗浄剤供給部材644に洗浄剤が供給され、清掃シート710にしみ込まされる。拭取シート820は、拭取シート押さえ部材860,掻取部材874により押さえられる拭取位置に位置する部分であって、前回の清掃により汚れた拭取面が巻き取られ、きれいな面が拭取位置に位置させられる。
【0133】
送り後、洗浄ヘッド620が上昇させられるとともに拭取ヘッド890が下降させられ、スクリーン18が清掃シート710と拭取シート820とによって挟まれる。洗浄ヘッド620は、洗浄ヘッド昇降用エアシリンダ780によってロッド772が移動させられ、第一,第二リンク774,776が回動させられることにより上昇させられ、清掃シート710がスクリーン18の基板接触面590に接触させられる。拭取ヘッド890は、昇降台804が下降させられることにより拭取シート820がスクリーン18の印刷剤押込面594に接触させられる。
【0134】
昇降台804は、拭取シート押さえ部材860が拭取シート820,スクリーン18および清掃シート710を介して超音波振動器632に当接した後、更に小距離下降させられる。この下降はスプリング868が圧縮されるとともに掻取部材874が弾性変形させられることにより許容され、拭取シート820,スクリーン18,清掃シート710および超音波振動器632は互いに弾性的に押し付けられる。洗浄ヘッド620の上昇端位置は、前記第一,第二リンク774,776の回動角度により決まっており、組付け誤差等が存在しても、洗浄ヘッド620の上昇量が清掃シート710がスクリーン18に接触するのに不足することがない量に設定されている。すなわち、洗浄ヘッド620の上昇量は常に多少多めになるように設定されているのであり、スプリング868の圧縮変形と掻取部材874が弾性変形とは、この洗浄ヘッド620の過大な上昇量と、昇降台804の過大な下降量との両方を吸収することとなる。
【0135】
清掃シート710,拭取シート820がスクリーン18に接触させられたならば、可動洗浄剤供給部材644,固定洗浄剤供給部材670に洗浄剤が供給され、清掃シート710全体が十分な洗浄剤を保持した状態を保つようにされるとともに、エア噴射部材692,882にエアが供給され、超音波振動器632が振動させられた状態で洗浄ヘッド620,拭取ヘッド890がスキージ移動装置94によりスクリーン18に沿って移動させられる。
【0136】
洗浄ヘッド620,拭取ヘッド890は、低い一定の速度で移動させられる。スクリーン18の使用終了時,スクリーン印刷の一時休止時およびスクリーンの基準マーク読取り実行時には清掃時間が十分にあり、洗浄ヘッド620,拭取ヘッド890を低速で移動させて丁寧にスクリーン18を清掃することができるのである。
なお、洗浄ヘッド620はスクリーン支持台52の下側を移動するが、スクリーン18と基板コンベア14との間には、洗浄ヘッド620,パレット598等が移動するのに十分な隙間があり、基板コンベア14と干渉することはない。
【0137】
清掃シート710には洗浄剤がしみ込まされるとともに、移動方向の下流側においては固定洗浄剤供給部材670によって洗浄剤が常時供給されており、清掃中に清掃シート710が乾燥することはない。なお、可動洗浄剤供給部材644から清掃シート710に供給されたが清掃シート710に吸収され損なった洗浄剤はパレット666により受けられ、固定洗浄剤供給部材670から清掃シート710に供給されたが、清掃シート710に吸収され損なって滴り落ちた洗浄剤はパレット598により受けられる。
【0138】
スクリーン18の貫通穴内周面に付着したクリーム状半田の一部は、清掃シート710が接触させられて洗浄されるのに先立って、エア噴射部材692から噴射されるエアにより吹き飛ばされる。清掃シート710は基板接触面590に接触させられ、超音波振動器632によって振動させられつつ移動させられ、基板接触面590や貫通穴内周面に付着したクリーム状半田が、それら基板接触面590や貫通穴内周面から離れて洗浄剤中に拡散するとともに清掃シート710内の気泡や繊維内部に吸収され、除去される。
【0139】
清掃シート710に保持された洗浄剤は、振動により運動エネルギを与えられてスクリーン18の貫通穴内や、スクリーン18の清掃シート710が接触させられた側とは反対側へ移動させられる。そのため、印刷剤押込面594に付着したクリーム状半田は、拭取シート820によって拭き取られるのに先立って掻取部材874により掻き取られるとともに、スクリーン18が超音波振動器632によって振動させられることにより、印刷剤押込面594から離れて洗浄剤中に拡散するとともに拭取シート820により拭き取られる。拭取シート820内の気泡や繊維内部に吸収されるのである。また、スクリーン18の貫通穴の内周面に付着したクリーム状半田も洗浄剤中に拡散し、拭取シート820によっても拭き取られる。印刷剤押込面594は洗浄剤により濡らされるが、拭取ヘッド890のエア噴射部材882から噴射されるエアにより乾燥させられる。
【0140】
洗浄ヘッド620および拭取ヘッド890がスクリーン18の他方の端まで移動させられたならば、可動洗浄剤供給部材644,固定洗浄剤供給部材670への洗浄剤の供給が停止され、超音波振動器632の振動が停止させられ、エア噴射部材882へのエアの供給が遮断されるとともに、清掃シート710,拭取シート820がスクリーン18から離間させられた後、洗浄ヘッド620,拭取ヘッド890が清掃開始位置へ、すなわち清掃前に退避していた退避位置へ戻される。この間、洗浄ヘッド620のエア噴射部材692からエアが噴射され、基板接触面590が乾燥させられる。エア噴射部材882からもエアを噴射し、スクリーンの印刷剤押込面594を更に乾燥させるようにしてもよい。
【0141】
清掃開始位置へ戻された後、連結装置900の係合ピン916が係合穴934から離脱させられて洗浄ヘッド620と拭取ヘッド890との連結が解除されるとともに、係合ピン922が係合穴940に嵌入させられ、洗浄ヘッド620がスクリーン支持台52に係止される。
【0142】
清掃回数が増え、巻取軸722,824により巻き取られた清掃シート710,拭取シート820の径が大きくなれば、清掃シート送り用エアシリンダ734,拭取シート送り用エアシリンダ832の各ピストンロッド748,834の1回の伸縮による清掃シート710,拭取シート820の送り長さが増え、シート交替時の送り長さが増える。しかし、清掃シート710,拭取シート820の清掃に必要な長さは一定であるため、送り長さが増大すれば無駄であり、清掃シート送り用エアシリンダ734,拭取シート送り用エアシリンダ832のピストンロッド748,834の伸縮回数が減らされる。
【0143】
制御装置130は、清掃シート710,拭取シート820の使用開始当初からの清掃シート送り用エアシリンダ734,拭取シート送り用エアシリンダ832の各ピストンロッド748,834の伸縮回数を記憶しており、それにより巻取軸722,824が巻き取った巻取量がわかる。したがって、巻取量が設定値を超え、伸縮回数を1回減らしてもシートの清掃に使用される部分全部を替えることができる大きさになれば、伸縮回数が1回減らされる。そして、更に清掃が行われて巻取量が増大すれば、伸縮回数が減らされてシートが無駄に使用されないようにされる。巻取量が複数段階に分けられるとともに、各段階毎にピストンロッド748,834の伸縮回数がそれぞれ設定され、制御装置130のコンピュータのROMに記憶されており、それによりピストンロッド748,834の伸縮回数が決定される。
【0144】
スクリーン使用終了時でもなく、一時休止でもなく、スクリーン18の基準マークの読取り実行時でもなければS1〜S3の判定結果がいずれもNOになってS4が実行され、作業者により清掃を行うべき旨の指示があったか否かが判定される。例えば、作業者はクリーム状半田が印刷されたプリント基板12を見て、印刷量の不足等の事態が生じていて、スクリーン18を清掃した方がよいと判断した場合には、連続印刷途中であっても入力装置954を用いて清掃実行指令を入力する。それによりS4の判定結果がYESになり、S8のスクリーン清掃が実行される。
【0145】
作業者による清掃実行の指示がなければS4の判定結果はNOになり、S5において印刷結果が不良であるか否かの判定が行われる。この判定は、印刷結果検出装置の検出結果に基づいて行われ、連続印刷中であっても印刷結果が不良であって不良原因がスクリーン18の清掃が必要な原因であればS5の判定結果がYESになり、S8のスクリーン清掃が実行される。
【0146】
S8のスクリーン清掃は、S7のスクリーン清掃に対して洗浄ヘッド620,拭取ヘッド890の移動速度を高速にした点においてのみ異なっている。連続印刷途中でスクリーン18を清掃する場合、印刷中断時間を短くするために移動速度を高くするのであり、清掃に使用する部材はすべて同じである。ここにおいて移動速度を高速にするとは、1枚のスクリーン18の清掃途中で移動速度を部分的に高くし、平均的に高くなるようにすることである。S8において実行されるスクリーン清掃のパターンは、高速スクリーン清掃パターンであり、通常清掃パターンであるのである。
【0147】
スクリーン18に形成された貫通穴の大きさは一定ではなく、大きい貫通穴もあれば小さい貫通穴もある。貫通穴が大きい場合は、貫通穴に混入する洗浄剤の量が多く、内周面に付着したクリーム状半田は拡散し易く、また、清掃シートや拭取シートが貫通穴内に入り易く、移動速度が高くても貫通穴の内周面や基板接触面590,印刷剤押込面594に付着したクリーム状半田を除去するのに十分である。しかし、貫通穴が小さい場合は、貫通穴内に混入する洗浄剤の量が少なく、清掃シートや拭取シートが貫通穴内に入り込み難いため、移動速度を低くしてクリーム状半田が丁寧に除去されるようにすることが必要である。スクリーン18の洗浄ヘッド620,拭取ヘッド890の移動方向における貫通穴の大きさの分布はスクリーン18の製造データからわかっており、それに基づいて速度分布が設定され、スキージ移動用サーボモータ92がその速度分布に従って駆動される。
【0148】
作業者の清掃指示がなく、印刷結果が不良でもなければS4,S5の判定結果はNOになり、S6において連続印刷中であって一定枚数のプリント基板12への印刷が終了したか否かの判定が行われる。この判定は、プリント基板12の印刷プログラムに基づいて行われ、ちょうど一定枚数のプリント基板12への印刷が終了したならば、S6の判定結果がYESになり、S9のスクリーン清掃が実行される。
【0149】
S9のスクリーン清掃は、清掃シート710のみを使用し、清掃シート710を一定の高速度で移動させることにより行われる。この場合にも、清掃シート710の移動速度は、1枚のスクリーン18の清掃途中で、スクリーン18に形成された貫通穴の大きさに応じて部分的に高くされ、平均的に高くなるようにされる。S9において実行されるスクリーン清掃のパターンは、高速スクリーン清掃パターンであり、簡易清掃パターンであるのである。
そのため、スクリーン清掃時には、スライド80が退避位置へ移動させられる。そして、洗浄ヘッド620がスクリーン支持台52との連結を解かれるとともに拭取ヘッド890に連結される。
【0150】
次いで、S7のスクリーン清掃時と同様に、清掃シート710が送られる。このとき洗浄剤は供給されない。送り後、洗浄ヘッド620が上昇させられて清掃シート710がスクリーン18の基板接触面590に接触させられる。拭取りヘッド890は下降させられず、拭取シート820は印刷剤押込面594に接触させられず、エア噴射部材882からのエアの噴射も行われない。そして、洗浄ヘッド620が拭取ヘッド890を介してスキージ移動装置94によりスクリーン18に沿って高速で移動させられ、スクリーン18の基板接触面590に付着したクリーム状半田が拭き取られる。拭取りは清掃シート710のみを用いて行われ、エアの噴射,洗浄剤の供給,超音波振動はいずれも行われない。清掃シート710により基板接触面590を拭く場合、清掃シート710を高速で移動させれば十分にクリーム状半田を拭き取ることができ、印刷中断時間が短くて済む。
【0151】
洗浄ヘッド620が拭取ヘッド890と共にスクリーン18の他方の端まで移動させられたならば、清掃シート710がスクリーン18から離間させられた後、洗浄ヘッド620,拭取ヘッド890が清掃開始位置(退避位置)へ戻される。戻り後、洗浄ヘッド620と拭取ヘッド890との連結が解除されるとともに、洗浄ヘッド620がスクリーン支持台52に係止される。このように清掃シート710のみを用いてスクリーン18を清掃する場合、洗浄装置592は拭取装置として機能することとなる。
【0152】
このように本実施形態のスクリーン清掃装置によれば、クリーム状半田が印刷剤収容器400内に収容されているため、清掃時に退避させる必要がなく、また、洗浄装置592および拭取装置596によって洗浄剤の供給,洗浄,拭取りが同時に行われるため、清掃に要する時間が短くて済む。さらに、スクリーン18に清掃シート710,拭取シート820が接触させられて清掃が行われ、汚れた清掃シート710や拭取シート820は捨てられるため、洗浄装置592や拭取装置596を構成する部材がクリーム状半田で汚れることは殆どなく、超音波振動器632等の清掃のためにスクリーン印刷機の作動を止める必要が殆どなく、また、スクリーン18をスクリーン支持台52に取り付けたままで清掃することができることから、連続印刷途中にスクリーン18の清掃を容易に行うことができ、スクリーン18の清掃を含むスクリーン印刷の印刷能率が向上するとともに長時間連続運転が可能になる効果が得られる。
さらに、清掃開始条件に応じて異なるスクリーン清掃パターンが自動的に選択されて自動的に清掃が行われ、清掃を含むスクリーン印刷がすべて自動で行われるスクリーン印刷機が得られる。
【0153】
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、超音波振動器632が超音波振動部材を構成し、可動洗浄剤供給部材644,固定洗浄剤供給部材670,それら供給部材644,670にそれぞれ洗浄剤を供給する洗浄剤供給源,可動洗浄剤供給部材644を押付位置(供給位置)と解放位置(退避位置)とに移動可能に保持する洗浄剤供給部材保持装置としての回動アーム650が洗浄剤供給装置を構成し、供給回転体を構成する供給軸712,ガイドローラ718,720,巻取回転体を構成する巻取軸722,超音波振動器632,可動洗浄剤供給部材644,固定洗浄供給部材670が清掃シート保持装置を構成している。可動洗浄剤供給部材644,固定洗浄供給部材670は、洗浄剤供給装置と清掃シート保持装置とを兼ねているのである。また、ラチェットホイール732,回転体738,支持軸740,回動板742,ラチェット爪744,リンク750,清掃シート送り用エアシリンダ734等が回転駆動装置を構成し、供給軸712,巻取軸722と共に清掃シート送り装置を構成している。さらに、供給軸822,ガイドローラ823,825,巻取軸824,拭取シート押さえ部材860,掻取部材874が拭取シート保持装置を構成している。また、ラチェットホイール842,回動板838,ラチェット爪840,リンク836,拭取シート送り用エアシリンダ832等が回転駆動装置を構成し、供給軸822,巻取軸824と共に拭取シート送り装置を構成している。さらに、制御装置130の清掃シート送り用エアシリンダ734のピストンロッド748の伸縮回数をカウントし、巻取軸722の巻取径に応じて伸縮回数を減らす部分が清掃シート送り長さ調節装置を構成し、制御装置130の拭取シート送り用エアシリンダ832のピストンロッド834の伸縮回数をカウントし、巻取軸824の巻取径に応じて伸縮回数を減らす部分が拭取シート送り長さ調節装置を構成している。
また、制御装置130のコンピュータのスクリーン清掃ルーチンを記憶する部分が記憶手段を構成し、制御装置130のスクリーン清掃ルーチンを実行する部分がスクリーン清掃制御手段,スクリーン清掃制御手段の一種であるスクリーン清掃開始条件成立時清掃制御手段を構成している。
【0154】
別のスクリーン清掃装置1000を図25に基づいて説明する。本スクリーン清掃装置1000を本発明の実施形態とするためには、超音波振動部材および洗浄剤供給装置を設けることが必要である。スクリーン清掃装置1000は拭取ヘッド1002を有し、拭取ヘッド1002はスクリーン18の基板接触面590側に配設されている。拭取ヘッド1002は、前記洗浄装置592の洗浄ヘッド620と同様にパレット1004上に設けられ、昇降装置1006により昇降させられる。パレット1004上には、前記洗浄装置592におけると同様に、2個を一対とする図示しない脚柱が二対、スクリーン幅方向に隔たった2箇所にそれぞれ立設されており、それら脚柱に固定のガイドブロックにおいてスクリーン支持台52の下面に固定の一対のガイドレール(図示省略)に摺動可能に嵌合さ
【0155】
拭取ヘッド1002は、一対の支持部材1010(図には一方のみ示されている)を有する。これら支持部材1010は板状を成し、パレット1004のスクリーン幅方向に隔たった両側にそれぞれ配設されている。これら支持部材1010の各々のスクリーン印刷方向の一方の側にはそれぞれ、供給軸支持部1012が設けられ、供給軸1014の両端部がそれぞれ、スクリーン幅方向と平行であって、スクリーン18の面に平行な軸線のまわりに回転可能に支持されている。
【0156】
供給軸1014には、拭取シート1016が巻き付けられている。拭取シート1016は前記拭取シート820と同じであって紙により形成され、スクリーン18の幅とほぼ等しい幅の帯状を成し、供給軸1014から引き出され、ガイドローラ1018,シリコンゴム製の押付ローラ1020上に掛けられた後、巻取軸1022により巻き取られる。拭取シート1016は、スクリーン18の基板接触面590に接触させられて汚れを拭き取る側の面が内側になるように巻取軸1022に巻き付けられている。ガイドローラ1018および押付ローラ1020はいずれもスクリーン幅方向に長く、一対の支持部材1010により供給軸1014の回転軸線に平行な軸線のまわりに回転可能に支持されたローラ軸1024,1026に回転可能に取り付けられている。押付ローラ1020は径が大きく、その外周側の一部が支持部材1010の上面から上方へ突出させられている。
【0157】
巻取軸1022は、一対の支持部材1010により、供給軸1014の回転軸線に平行な軸線のまわりに回転可能に支持されている。巻取軸1022の一端部は、前記洗浄装置592の巻取軸722と同様に、一方の支持部材1010に回転可能に嵌合された回転体1030に相対回転不能に嵌合され、他端部は他方の支持部材1010に形成された凹部に嵌合されるとともに、押さえ板により凹部からの抜出しを防止されている。回転体1030は有底円筒状を成し、底部に固定の支持軸1032の回転体1030からの突出端部に、巻取レバー1034が回動可能に嵌合されている。巻取レバー1034は長い板状を成し、長手方向のほぼ中央部において支持軸1032に回動可能に嵌合されるとともに、長手方向の一端部と支持部材1010との間に設けられた付勢手段の一種である弾性部材としての引張コイルスプリング1036により、矢印で示す清掃シート巻取方向とは逆向きに回動する向きに付勢されている。
【0158】
上記支持軸1032と巻取レバー1034との間には、支持軸1032の巻取レバー1034に対する清掃シート巻取方向の相対回転は阻止するが、逆向きの相対回転は許容する図示しない第1一方向クラッチが設けられ、支持軸1032(回転体1030)と支持部材1010との間には、支持軸1032の清掃シート巻取方向の回転は許容するが、逆向きの回転は阻止する第2一方向クラッチが設けられている。
【0159】
支持部材1010には別のブラケット1040が固定されるとともに、ブラケット1040には支持軸1032の巻取レバー1034が嵌合された部分より外側の部分が相対回転可能に嵌合されている。ブラケット1040の上端部には、ストッパ突部1042が巻取レバー1034側へ延び出す向きに突設されており、巻取レバー1034の引張コイルスプリング1036の付勢に基づく回動限度は、ストッパ突部1042に当接することにより規定される。
【0160】
パレット1004には、アジャストボルト1046が螺合されている。パレット1004には、基台1048が固定されるとともに、ブラケット1050が固定されており、アジャストボルト1046はブラケット1050に上下方向に螺合され、巻取レバー1034の引張コイルスプリング1036が係止された側とは反対側の端部に下方に位置させられている。
【0161】
拭取ヘッド1002を昇降させる前記昇降装置1006は、前記実施形態の昇降装置622と同様に構成されており、基台1048にスクリーン幅方向に相対移動可能に嵌合された一対のロッド1054が図示しない拭取ヘッド昇降用エアシリンダによって軸方向に移動させられることにより、4組のリンク対をそれぞれ構成する1本の第一リンク1056および2本の第二リンク1058が回動させられ、拭取ヘッド1002が、拭取シート1016の押付ローラ1020により支持された部分がスクリーン18の基板接触面590に接触する上昇端位置(接触位置であり、清掃位置である)と、基板接触面590から離間した下降端位置(離間位置であり、非清掃位置である)との間で昇降させられる。第一リンク1056の一端部はロッド1054に回動可能に連結され、他端部は支持部材1010に回動可能に連結されており、第二リンク1058の一端部は基台1048に回動可能に連結され、他端部は第一リンク1056の長手方向の中間部に回動可能に連結されている。
【0162】
また、図示は省略するが、前記連結装置900と同様の連結装置および拭取ヘッド1002等をスクリーン支持台52に係合させる係止装置が設けられており、スクリーン清掃時に拭取ヘッド1002およびパレット1004等はスキージ移動装置のスライドに連結されるとともに、スクリーン支持台52への係止を解除され、スクリーン印刷時にはスライドとの連結を解除されるとともに、スクリーン支持台52に係止されるようになっている。
【0163】
以上のように構成されたスクリーン清掃装置1000においてスクリーン印刷時には、拭取ヘッド1002およびパレット1004等はスキージ移動装置のスライドとの連結を解除され、スクリーン印刷方向の一方の端の退避位置に位置させられるとともにスクリーン支持台52に係合させられている。また、拭取ヘッド1002は図25に示すように下降端位置にある。
【0164】
スクリーン清掃時には、スキージ移動装置のスライドが退避位置へ移動させられるとともに、拭取ヘッド1002およびパレット1004等がスクリーン支持台52との係合を解除されるとともに、上記スクリーンに連結される。また、拭取ヘッド1002が上昇させられ、拭取シート1016の押付ローラ1020により支持された部分がスクリーン18の基板接触面590に接触させられる。この状態でスライドが移動させられ、基板接触面590と拭取シート1016とが相対移動させられ、基板接触面590に付着したクリーム状半田が拭取シート1016によって拭き取られる。
【0165】
拭取ヘッド1002が下降端位置に位置する状態では、図25に示すように、巻取レバー1034はアジャストボルト146に当接し、ストッパ突部142から離れた状態にある。拭取ヘッド1002が上昇させられれば、巻取レバー1034は引張コイルスプリング1036の付勢力により清掃シート巻取方向とは逆向きに回動させられ、ストッパ突部1042に当接した後、更に拭取ヘッド1002が上昇させられることにより、ストッパボルト146から離れる。支持部材1010,支持軸1032および巻取レバー1034の間に、第1,第2一方向クラッチが設けられているため、支持軸1032が巻取レバー1034とつれ回り、巻取軸1022が回転して拭取シート1016が巻き戻されることはない。
【0166】
スクリーン清掃後、拭取ヘッド1002が下降させられて拭取シート1016がスクリーン18の基板接触面590から離間させられ、下降端位置への移動させられた後、拭取ヘッド1002はスライドの移動により退避位置(清掃開始位置)へ戻される。拭取ヘッド1002が下降端位置まで下降する前に巻取レバー1034がアジャストボルト1046に当接し、その状態から拭取ヘッド1002が更に下降させられることにより、巻取レバー1034が引張コイルスプリング1036の付勢力に抗して拭取シート巻取方向へ回動させられる。このとき、第1一方向クラッチの作用により、支持軸1032が巻取レバー1034と共に回転し、回転体1030,巻取軸1022が回転して拭取シート1016が巻き取られる。それにより、拭取シート1016の清掃により汚れた部分が押付ローラ1020上から退避させられ、きれいな部分が押付ローラ1020上に位置させられる。したがって、次にスクリーン18を清掃するとき、基板接触面590には拭取シート1016のきれいな面が接触させられることとなる。拭取シート1016の汚れた部分の巻取りは、拭取ヘッド1002の1回の昇降により行われるのである。
【0167】
巻取軸1022の拭取シート1016の巻取径が増えれば、巻取軸1022の回転角度が同じであっても、巻取量が増えて無駄である。巻取量が増えたことは、例えば、拭取シート1016のうち、押付ローラ1020と巻取軸1022との間の部分を見れば、わかる。拭取シート1016のスクリーン18の清掃に使用される長さは一定であり、巻取量が増えれば、汚れた部分の間隔が長くなるからである。巻取量が増えれば、作業者はアジャストボルト1046をブラケット1050にねじ込み、ブラケット1050から上方への突出長さを短くする。それにより拭取ヘッド1002の下降時に巻取レバー1034がアジャストボルト1046に当接する時期が遅くなり、巻取レバー1034の回動角度が減少させられ、巻取量が増えることが回避される。
【0168】
このように本スクリーン清掃装置1000によれば、拭取シート1016のみにより簡単にかつ迅速にスクリーン18を清掃することができる。
また、拭取シート1016の巻取りは、拭取ヘッド1002の昇降を利用して行われるため、巻取軸1022を回転させるための専用の駆動源を設ける場合に比較して、装置を簡易にかつ安価に構成することができる。
さらに、拭取シート1016は巻取軸1022に汚れた側の面が内側になるように巻き取られるため、拭取シート1016に付着した汚れがスクリーン清掃装置,スクリーン印刷機の構成部材や作業者に付くことがなく、また、巻取軸1022に巻き取られた拭取シート1016の処理を容易に行うことができる。
拭取シートは、スクリーン清掃装置1000におけるようにスクリーンの被印刷材接触面の一部に対向する長さで配設され、その対向する部分が押付装置により被印刷材接触面に押し付けられ、拭取シート送り装置が押付装置と共にスクリーンに対して相対移動させられるようにしてもよく、あるいは被印刷材接触面全体に対向する長さで配設され、その対向する部分の一部が押付装置により被印刷材接触面に押し付けられるとともに、押付装置がスクリーンに対して移動させられることにより清掃が行われるようにしてもよい。
また、拭取シートは、供給軸に巻き付けられてロール状を成すとともに、清掃に使用された部分が巻取軸により巻き取られるようにし、一旦、使用された部分が再使用されないようにしてもよく、あるいは、無端の環状の拭取シートを、互いに平行に、かつ回転可能に配設された駆動軸および従動軸に巻き掛け、駆動軸を回転させて拭取シートを循環させることにより、拭取シートが複数回使用されるようにしてもよい。
さらに、押付装置とスクリーンとの相対移動速度は、場合によって変えてもよい。例えば、スクリーンの貫通穴が小さく、貫通穴の開口周縁部に残った印刷剤を拭き取り難い場合は、相対移動速度を低くし、スクリーンの貫通穴が大きい場合は高くするのである。あるいは、貫通穴の密度が高いほど、相対移動速度を低くしてもよい。この相対移動速度は、清掃シートを用いてスクリーンの清掃を行う場合と同様に、1回のスクリーンの清掃中、一定にし、あるいは変化させるなど、種々の態様で設定することができる。
拭取シートを、スクリーンの被印刷材接触面より小さい面積で被印刷材接触面に接触させれば、1回の清掃毎の拭取シートの汚れ面積が少なく、拭取シートの使用量が少なくて済み、一旦使用した部分を再度使用しなくても、安価に清掃を行うことができる。無端の環状の拭取シートを循環させ、複数回使用することによっても清掃コストを低減させることができる。
【0169】
以上の説明から明らかなように、本スクリーン清掃装置1000においては、押付ローラ1020が押付装置を構成し、押付ローラ1020,供給軸1014,巻取軸1022およびガイドローラ1018が拭取シート保持装置を構成し、支持軸1032,巻取レバー1034,引張コイルスプリング1036,アジャストボルト1046,昇降装置1006が拭取シート送り装置を構成している。アジャストボルト1046はまた、拭取シート送り長さ調節装置を構成している。
【0170】
なお、図1〜図24に示す実施形態においては、清掃シート送り方向において超音波振動器の上流側と下流側との2個所において洗浄剤が供給されるようになっていたが、いずれか一方のみに洗浄剤供給部材を設け、一方のみにおいて洗浄剤が供給されるようにしてもよい。下流側のみにおいて洗浄剤を供給する場合、清掃シートの移動方向において上流側の部分は乾燥しており、スクリーンは、清掃シートの洗浄剤がしみ込まされた部分によって洗浄された部分が乾燥した部分によって拭き取られ、清掃後の乾燥を省略することが可能である。
あるいは、清掃シート送り方向において超音波振動器の上流側と下流側との2個所にそれぞれ洗浄剤供給部材を設け、清掃シートの送り時には上流側の洗浄剤供給部材にのみ洗浄剤を供給させ、清掃のために清掃シートをスクリーンに対して移動させるときには、下流側の洗浄剤供給部材にのみ、洗浄剤を供給させてもよい。
【0171】
また、図1〜図24に示す実施形態において拭取ヘッド890の掻取部材874はゴム製とされていたが、金属製にしてもよい。掻取部材874は拭取シート820を介してスクリーン18に接触させられるため、スクリーン18を傷つけることなく、クリーム状半田を確実にこそげ取ることが可能である。
【0172】
さらに、図1〜図24に示す実施形態において清掃シート710,拭取シート820は、清掃が1回行われる毎に送られて清掃面,拭取面が新たにされるようになっていたが、清掃中に送ってもよい。清掃シート710,拭取シート820をスクリーン18に沿って移動させつつ送るのである。
【0173】
また、清掃シート710,拭取シート820の送り量は、拭取シート送り用エアシリンダ832,清掃シート送り用エアシリンダ734の各ピストンロッド748,834の伸縮回数を巻取量に応じて減らすことにより、ほぼ一定となるようにされていたが、ストッパ部材756,846のブラケット758,844に対する螺合量を調節してピストンロッド748,834の伸長端位置を調節し、ピストンロッド748,834の1回の伸縮による巻取軸722,824の回転角度を小さくすることにより、ピストンロッド748,834の伸縮回数は同じでも、清掃シート710,拭取シート820の送り量がほぼ一定となるようにしてもよい。この場合、ピストンロッド748,834の伸縮回数から巻取量を推定し、ピストンロッド748,834の伸長端位置を変えるべきことが作業者に報知されるようにしてもよく、あるいはストッパ部材を自動的に回転させて螺合量を調節する装置を設け、自動的に調節してもよく、あるいは作業者が巻取量を見ていて、巻取量の大きさに応じて伸長端位置を調節してもよい。
あるいは、巻取量が増大し、送り長さが増大しても送り長さを調節せず、そのままにしておいてもよい。
【0174】
図25に示すスクリーン清掃装置1000においては、アジャストボルト1046の螺合量を作業者が調節することにより、拭取シート1016の送り長さが調節されるようになっていたが、自動的に調節されるようにしてもよい。例えば、清掃回数(例えば、拭取ヘッドの昇降回数からわかる)から拭取シート1016の巻取量を推定するとともに、アジャストボルト1046を自動的に回転させる装置を設け、アジャストボルト1046を自動的に回転させて巻取軸1022の回転角度を自動的に調節するのである。
【0175】
また、図25に示すスクリーン清掃装置1000においては、拭取ヘッド1002の1回の昇降により拭取シート1016の汚れた部分が退避させられるようになっていたが、拭取シートの拭取り時におけるスクリーンへの接触長さが長く、退避(交替)させられる長さが長いときには、拭取ヘッドを複数回昇降させ、巻取軸に巻取動作を複数回行わせればよい。拭取ヘッドを複数回昇降させれば、拭取シートの汚れた部分がスクリーンに接触することとなるが、汚れたスクリーンの清掃開始時に拭取シートを送るか、あるいはスクリーンが取り外されていて、ないときがあれば、そのときに送ればよい。
【0176】
さらに、上記スクリーン清掃装置24,1000においては、スクリーン18の1回の清掃時に洗浄ヘッド620,拭取ヘッド890,1002が1回往復動させられるようになっていたが、複数回往復動させてもよい。拭取ヘッド1002においては、復路においても拭取シート1016をスクリーン18に接触させ、スクリーン18を清掃させてもよい。
また、往路,復路の両方において洗浄ヘッド620によりスクリーン18を洗浄し、拭取ヘッド890により拭き取るようにしてもよい。この場合、洗浄ヘッド620,拭取ヘッド890にそれぞれ、復路移動時に洗浄剤により濡らした基板接触面590,印刷剤押込面594を乾燥させる乾燥装置を設けることが必要である。往路においては基板接触面590,印刷剤押込面594を乾燥させず、復路のみにおいて乾燥させるようにしてもよい。
【0177】
さらに、洗浄ヘッド,拭取ヘッドを往復動させず、片道のみの移動によりスクリーンを清掃させてもよい。この場合、スクリーンのスクリーン清掃方向に平行な方向の両側にそれぞれ退避位置が設定されることとなり、スクリーン支持台の両退避位置にそれぞれ対応する部分に係止装置を構成する被係合部を設け、洗浄ヘッドあるいは図25に示すスクリーン清掃装置の拭取ヘッドを清掃を終えた側の退避位置においてスクリーン支持台に係止するようにすればよい。また、図1〜図24に示す実施形態におけると同様に洗浄ヘッド,拭取ヘッドを用いてスクリーンを清掃する場合、洗浄ヘッド,拭取ヘッドを、片道のみの移動によってスクリーンの洗浄,拭取,乾燥を完了し得る構成とする。例えば、洗浄ヘッドに、スクリーン清掃時の移動方向において清掃シートとスクリーンとの接触部の上流側および下流側にそれぞれ清掃シート側面乾燥装置を設け、拭取ヘッドに、スクリーン清掃時の移動方向において拭取シートとスクリーンとの接触部の上流側および下流側にそれぞれ拭取シート側面乾燥装置を設けるのである。
【0178】
また、図1〜図24に示す実施形態において、清掃シート710,拭取シート820は、清掃に先立って送られるようになっていたが、拭取シート820は清掃後に送ってもよい。清掃シート710には、送り時に洗浄剤がしみ込まされるため、清掃後に送れば、次に清掃が行われるまでの間に洗浄剤が乾いてしまうため、清掃に先立って送るのであるが、拭取シート820には洗浄剤をしみ込ませないため、清掃後に送っておいてもよい。
【0179】
さらに、洗浄ヘッドをスクリーンの両側に設け、両側から洗浄剤を供給するとともに超音波振動させて洗浄してもよい。
上記実施形態のスクリーン印刷機のように印刷剤が印刷剤収容器に収容される場合、スクリーン上に印刷剤が残されることがないため、スクリーン清掃時に印刷剤を退避位置へ退避させることなく、スクリーンの印刷剤押込面側に洗浄剤を供給して清掃することができるのである。スクリーンが水平に配設される場合、印刷剤押込面側に設けられた洗浄ヘッドにおいては洗浄剤を下向きに供給することができ、供給が容易である。
【0180】
さらに、図1〜図24に示す実施形態においては、清掃シート,拭取シートは紙により構成されていたが、多孔性を有すればよく、紙の他、不織布やスポンジ等の発砲体等の採用が可能である。図25に示すスクリーン清掃装置の拭取シートも同様である。
【0181】
また、図1〜図24に示す実施形態において、図25に示すスクリーン清掃装置におけると同様に、清掃シート710,拭取シート820をそれぞれ、汚れが付着した面が内側になるように巻取軸724,824に巻き取られるようにしてもよい。
【0182】
また、図1〜図24に示す実施形態において可動洗浄剤供給部材644と固定洗浄剤供給部材670とには、それぞれ別々の洗浄剤供給源から洗浄剤が供給されるようになっていたが、洗浄剤供給源を共通にし、2個の電磁開閉弁の開閉により洗浄剤を別々に供給,遮断するようにしてもよい。あるいは洗浄剤供給源および電磁開閉弁を共通にし、同時に供給,遮断されるようにしてもよい。
【0183】
さらに、図1〜図24に示す実施形態において、拭取ヘッド890および拭取ヘッド昇降装置は印刷ヘッド150等が設けられたスライド80に設けられ、スクリーン印刷時にも印刷ヘッド150等と共に移動させられるようになっていたが、洗浄ヘッド620等と同様に、スクリーン印刷時にはスクリーン18から外れてスクリーン印刷を妨げない退避位置において係止装置によりスクリーン支持台52等、位置が固定された部材に係止されて退避位置に位置させられ、印刷ヘッド150等のみがスライド80により移動させられてスクリーン印刷が行われ、スクリーン清掃時に拭取ヘッド890がスライド80に連結装置により連結されてスキージ移動装置94により移動させられるようにしてもよい。
【0184】
さらに、図1〜図24,図25にそれぞれすスクリーン清掃装置はスクリーン印刷機に設けられ、スクリーンはスクリーン印刷機に取り付けられたままの状態で清掃されるようになっていたが、スクリーン清掃装置はスクリーン印刷機とは別に設けてもよい。
【0185】
また、上記スクリーン清掃装置24,1000において洗浄ヘッド620,拭取ヘッド890,1002は、スクリーン清掃時に移動するスライド80上においてスクリーン18に接触,離間可能に設けられていたが、スクリーンに接近,離間する部材上にスクリーンに沿って移動する部材を設け、その部材に洗浄ヘッド,拭取ヘッドを設けてもよい。
【0186】
さらに、洗浄装置において、清掃シートをスクリーンに接触させて清掃を行う際の移動方向において清掃シートとスクリーンとの接触部の上流側にエア噴射部材を設け、清掃シートが移動する間、スクリーンにエアを噴射させ、スクリーンを乾燥させるようにしてもよい。
また、図1〜図24に示す実施形態において拭取装置を設けることは不可欠ではなく、省略してもよい。
【0187】
また、図1〜図24に示す実施形態において洗浄ヘッド620と拭取ヘッド890とをそれぞれ、スキージ移動装置94とは別の専用の移動装置により移動させてもよく、あるいは洗浄ヘッド620および拭取ヘッド890をスキージ移動装置94とは別の共通の移動装置により移動させてもよい。
【0188】
さらに、図25に示すスクリーン清掃装置において、拭取ヘッドおよびパレット等を、スキージ移動装置とは別に設けられた専用の移動装置により移動させてもよい。
【0189】
さらにまた、図1〜図24に示す実施形態において基準マークの読取りはスクリーン交換時に行われ、スクリーンの清掃が低速で行われるようになっていたが、連続印刷の途中で基準マークの読取りが行われる場合にスクリーンの清掃が行われるようにしてもよい。例えば、前述のように、印刷結果が検出され、印刷位置が正規の位置からずれている場合、その原因の一つとしてスクリーンの位置がずれていることが考えられる。そのため、スクリーンの基準マークを読み取り直し、位置ずれがあれば修正することもあるのであり、この基準マークの読取りに先立ってスクリーンが清掃されるようにするのである。しかし、この場合はスクリーン印刷の途中であるため、短時間で清掃を行うことが望ましく、拭取シートのみをスクリーンの印刷剤押込面に接触させ、高速で移動させるスクリーン清掃パターンで清掃させる。あるいは拭取シートと共に清掃シート,超音波振動器,洗浄剤供給装置も使用し、高速で移動させ、印刷剤押込面側に洗浄剤を浸入させて基準マークに付着したクリーム状半田が除去されるようにしてもよい。
【0190】
また、レーザ変位センサ592に変えてCCDカメラを用いてクリーム状半田を撮像するようにしてもよい。この場合、プリント基板とクリーム状半田とを判別するために、カラーのCCDカメラを使用することが望ましい。
【0191】
さらに、図25に示すスクリーン清掃装置においては一方向クラッチが2個設けられ、巻取レバー1034が巻取方向とは逆向きに回動するとき、巻取軸1022がつれ回らないようにされていたが、例えば、巻取軸1022(回転体1030)と支持部材1010との間の摩擦抵抗により、巻取軸1022のつれ回りが防止されるのであれば、巻取軸1022と巻取レバー1034との間の巻取方向の相対回転を阻止するが、巻取方向とは逆向きの相対回転は許容する一方向クラッチのみを設ければよいこととなる。摩擦抵抗は、摩擦部材を設けて高くしてもよい。
【0192】
さらに、本発明は、接着剤等、クリーム状半田以外の印刷剤を印刷するスクリーン印刷機のスクリーンを清掃する装置や方法に適用することができる。
その他、特許請求の範囲を逸脱することなく、当業者の知識に基づいて種々の変形,改良を施した態様で本発明を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1〜第7の各発明に共通の一実施形態であり、第8発明に係るスクリーン清掃方法が実施されるスクリーン清掃装置を備えたスクリーン印刷機を示す側面図である。
【図2】上記スクリーン印刷機を示す正面図である。
【図3】上記スクリーン印刷機を示す平面図である。
【図4】上記スクリーン印刷機の印刷装置を示す正面図である。
【図5】上記印刷装置の接触荷重を調節する接触荷重調節用エアシリンダへのエアの供給回路を示す図である。
【図6】上記印刷装置を示す側面図である。
【図7】上記印刷装置の別の部分を示す側面図である。
【図8】上記印刷装置を示す平面図である。
【図9】上記スクリーン印刷機の印刷装置の印刷剤収容器を構成する第一板状部材を第二板状部材に対して位置決めする位置決め装置を示す正面断面図である。
【図10】上記第二板状部材と回動装置の回動板との連結部を拡大して示す図である。
【図11】上記印刷装置における印刷剤供給時の作動を説明する図である。
【図12】上記スクリーン清掃装置を概略的に示す側面図である。
【図13】上記スクリーン清掃装置の洗浄装置を示す側面図である。
【図14】上記洗浄装置の別の部分を示す側面図である。
【図15】上記洗浄装置の清掃シート送り装置が設けられた部分を示す正面図である。
【図16】上記洗浄装置の清掃シート送り装置が設けられた部分を示す平面図(一部断面)である。
【図17】上記洗浄装置の洗浄剤およびエアの供給通路を示す平面断面図である。
【図18】上記洗浄装置をスクリーン支持台と共に示す正面図である。
【図19】上記スクリーン清掃装置の拭取装置を示す側面図である。
【図20】上記洗浄装置の洗浄ヘッドと拭取装置の拭取ヘッドとを連結する連結装置を示す正面図である。
【図21】上記連結装置を示す側面図である。
【図22】上記連結装置を示す平面図である。
【図23】上記スクリーン印刷機を制御する制御装置のうち、本発明に関連の深い部分を示すブロック図である。
【図24】上記制御装置を構成するコンピュータのROMに格納されたスクリーン清掃ルーチンを示すフローチャートである。
【図25】 別のスクリーン清掃装置の要部を示す側面図である。
【符号の説明】
18 スクリーン 22 印刷装置
24 スクリーン清掃装置
94 スキージ移動装置 130 制御装置
592 洗浄装置 596 拭取装置
620 洗浄ヘッド
632 超音波振動器
644 可動洗浄剤供給部材
670 固定洗浄剤供給部材
710 清掃シート 712 供給軸
722 巻取軸
730 清掃シート送り装置 820 拭取シート
822 供給軸 824 巻取軸
830 拭取シート送り装置
890 拭取ヘッド 900 連結装置
1000 スクリーン清掃装置
1002 拭取ヘッド 1006 昇降装置
1014 供給軸 1016 拭取シート
1020 押付ローラ 1022 巻取軸
1046 アジャストボルト

Claims (8)

  1. 超音波振動部材と、その超音波振動部材とスクリーン印刷機用のスクリーンとの間に洗浄剤を供給する洗浄剤供給装置とを含み、前記スクリーンを清掃する装置において、
    前記超音波振動部材と前記スクリーンとの間に多孔性の清掃シートを前記スクリーンに接触可能に保持する清掃シート保持装置が配設されるとともに、前記洗浄剤供給装置が前記清掃シートに洗浄剤を供給する位置に設けられたことを特徴とするスクリーン清掃装置。
  2. 前記清掃シートが帯状シートであり、当該スクリーン清掃装置が、一軸線まわりに回転可能に設けられて前記清掃シートが巻き付けられる供給回転体と、別の軸線まわりに回転可能に設けられて前記清掃シートを巻き取る巻取回転体と、その巻取回転体を回転駆動する回転駆動装置とを有する清掃シート送り装置を含む請求項1に記載のスクリーン清掃装置。
  3. さらに、前記スクリーンに対して前記超音波振動部材とは反対側に、多孔性の拭取シートをスクリーンに接触可能に保持する拭取シート保持装置が配設されたことを特徴とする請求項1または2に記載のスクリーン清掃装置。
  4. 前記清掃シート保持装置,前記超音波振動部材および前記洗浄剤供給装置が前記スクリーンの被印刷材に接触させられる被印刷材接触面側に配設された請求項1〜3のいずれか1つに記載のスクリーン清掃装置。
  5. さらに、少なくとも前記超音波振動部材および前記清掃シートと前記スクリーンの洗浄面とを接触,離間させる超音波振動部材等接触・離間装置と、少なくとも前記超音波振動部材および前記清掃シートと前記スクリーンとをそのスクリーンの前記洗浄面と平行な方向に相対移動させる超音波振動部材等相対移動装置と、予め設定された複数種類のスクリーン清掃パターンの一つを選択し、少なくとも前記超音波振動部材,前記洗浄剤供給装置,前記超音波振動部材等接触・離間装置および前記超音波振動部材等相対移動装置を前記選択されたスクリーン清掃パターンに従って制御してスクリーンの清掃を行わせるスクリーン清掃制御手段とを含むことを特徴とする請求項1,2,4のいずれか1つに記載のスクリーン清掃装置。
  6. さらに、少なくとも前記超音波振動部材および前記清掃シートと前記スクリーンの洗浄面とを接触,離間させる超音波振動部材等接触・離間装置と、
    少なくとも前記超音波振動部材および前記清掃シートと前記スクリーンとをそのスクリーンの前記洗浄面と平行な方向に相対移動させる超音波振動部材等相対移動装置と、
    前記スクリーンに対して前記超音波振動部材とは反対側に配設され、多孔性の拭取シートをスクリーンに接触可能に保持する拭取シート保持装置と、
    少なくとも前記拭取シートと前記スクリーンとを接触,離間させる拭取シート等接触・離間装置と、
    少なくとも前記拭取シートと前記スクリーンとをそのスクリーンの面に平行な方向に相対移動させる拭取シート等相対移動装置と、
    予め設定された複数種類のスクリーン清掃パターンの一つを選択し、少なくとも前記超音波振動部材,前記洗浄剤供給装置,前記超音波振動部材等接触・離間装置,前記超音波振動部材等相対移動装置,前記拭取シート等接触・離間装置および前記拭取シート等相対移動装置を前記選択されたスクリーン清掃パターンに従って制御してスクリーンの清掃を行わせるスクリーン清掃制御手段と
    を含むことを特徴とする請求項1,2,4のいずれか1つに記載のスクリーン清掃装置。
  7. 前記スクリーン清掃制御手段が、前記スクリーンの清掃を開始する複数種類のスクリーン清掃開始条件と、それらスクリーン清掃開始条件の各々に対応して設定された複数種類のスクリーン清掃パターンとを記憶する記憶手段と、その記憶手段に記憶されたスクリーン清掃開始条件の一つが成立したとき、その成立したスクリーン清掃開始条件に対応して設定されたスクリーン清掃パターンに従って少なくとも前記超音波振動部材,前記洗浄剤供給装置,前記超音波振動部材等接触・離間装置および前記超音波振動 部材等相対移動装置を制御してスクリーン清掃を行わせるスクリーン清掃開始条件成立時清掃制御手段とを含むことを特徴とする請求項5または6に記載のスクリーン清掃装置。
  8. スクリーン印刷機用のスクリーンと超音波振動部材との間に配設した多孔性の清掃シートに洗浄剤を供給し、超音波振動させるとともにスクリーンに接触させてスクリーンを清掃することを特徴とするスクリーン清掃方法。
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