JP3859091B2 - 液体処理装置および水処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、殺菌、浄化を行なう液体処理装置および水処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、水処理装置としては、例えば、特開平2−207887号公報に記載されている構成が知られている。この公報に記載の構成では、直管形の殺菌ランプ(低圧水銀灯)を用い、この殺菌ランプから放射される紫外線を処理する水に照射し、その水に含まれる細菌を殺菌し、浄化するようにしている。
【0003】
しかし、殺菌ランプは蛍光ランプなどとほぼ同じ電極構造であるため、電極の劣化などによって寿命が短く、ランプ交換を頻繁に行なわなければならない問題がある。
【0004】
また、特開平2−37660号公報に記載されている構成では、殺菌ランプなどに比べて長い寿命を有する無電極放電ランプを用いており、内側に水が流通する円筒状または水が溜まる容器状の発光管を設けるとともに、この発光管の外周に発光管を励起させて放電を生じさせる励起コイルを螺旋状に配設している。そして、励起コイルにより励起放電する発光管から放射される紫外線を発光管の内側の水に照射し、その水に含まれる細菌を殺菌し、浄化するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の無電極放電ランプを用いた水処理装置では、発光管または励起コイルの位置と水の位置とがガラス1枚で隔てられたような近い位置にあるため、励起コイルから発生する電磁波が分極性をもつ水分子に作用し、高周波電力に対する励起コイルの整合条件が変化して始動特性を悪化させたり、あるいは電磁波のエネルギーの一部が水に吸収されたり、電磁波と水との静電結合を起こして電流が水に漏れ、励起効率が低下するなどの不具合が生じる。そのため、紫外線照射の効率が悪く、殺菌、浄化効果が低い問題がある。
【0006】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、励起コイルまたは発光管と液体との位置関係の適正化によって始動特性および励起効率を向上させ、殺菌、浄化効果を向上させる液体処理装置および水処理装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の液体処理装置は、液体が流通する流通路と;流通路の液体に光を照射可能に設けられる発光管と;発光管の外側に設けられているとともに、流通路との間に発光管が介在せず流通路の液体に対して10mm以上離して対向配置され、発光管を励起させる励起コイルと;を具備しているものである。
【0008】
そして、発光管を励起させる励起コイルを流通路の液体に対して10mm以上離すことにより、励起コイルで発生した電磁波が流通路の液体に影響することによって起こる不具合が解消され、すなわち、励起コイルから発生する電磁波が分極性をもつ水分子に作用し、高周波電力に対する励起コイルの整合条件が変化して始動特性が悪化したり、あるいは電磁波のエネルギーの一部が液体に吸収されたり、電磁波と液体との静電結合を起こして電流が液体に漏れ、励起効率が低下するなどの不具合が解消され、始動特性が向上するとともに励起効率が向上し、殺菌、浄化効果が向上する。
【0009】
請求項2記載の液体処理装置は、請求項1記載の液体処理装置において、励起コイルに近接して接続され、励起コイルに供給される高周波電力の整合をとる整合回路と;整合回路から導出され、整合回路を通じて励起コイルに高周波電力を供給する給電線と;を具備しているものである。これにより、整合回路による高周波電力の整合性が良く、回路効率が向上する。
【0010】
請求項3記載の液体処理装置は、請求項2記載の液体処理装置において、励起コイルは発光管に近接して設けられたものである。これにより、励起コイルによる発光管の励起効率が向上し、始動特性、回路効率および発光効率が向上するとともに、放射ノイズが減少する。
【0011】
請求項4記載の液体処理装置は、請求項2または3記載の液体処理装置において、発光管、励起コイルおよび整合回路が水密に収容される収容空間を有し、整合回路に接続される給電線が収納空間から外部に水密に導出されており、流通路の液体中に収納空間内の発光管および励起コイルが配置されるように設けられた透光性外管を具備しているものである。これにより、水密構造が簡単に図れるとともに、収納された発光管などが保護される。
【0012】
請求項5記載の液体処理装置は、請求項2ないし4いずれか一記載の液体処理装置において、給電線は、同軸ケーブルである。これにより、給電距離が長い場合でも電線中の損失が少なく、ノイズの侵入が少なくなる。
【0013】
請求項6記載の水処理装置は、水が流れる流通路と;流通路中に水没配置される請求項1ないし5いずれか一記載の液体処理装置と;を具備しているものである。これにより、流れる水が連続して水処理され、しかも、無電極放電ランプから全ての方向に放射される紫外線が水に対して有効に照射され、殺菌、浄化効果を向上する。
【0014】
請求項7記載の水処理装置は、光透過部を有し、水が流れる流通路と;流通路の光透過部に臨んで配置される請求項1ないし5いずれか一記載の液体処理装置と;を具備しているものである。これにより、流れる水が連続して水処理される。
【0015】
請求項8記載の水処理装置は、請求項7記載の水処理装置において、流通路中に複数の液体処理装置が配置されたものである。これにより、殺菌、浄化効果の向上、あるいは水処理速度の高速化に対応可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の液体処理装置および水処理装置の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0017】
図1および図2に第1の実施の形態を示し、図1は水処理装置の断面図、図2は励起コイルと水との距離に対する相対始動入力電力の関係を示すグラフである。
【0018】
図1において、1は液体処理装置の無電極放電ランプで、この無電極放電ランプ1は、発光管2、励起コイル3、整合回路4、給電線5および透光性外管6から構成されている。
【0019】
発光管2は、石英ガラスまたは透光性セラミックスで中空に形成され、その中空の内部に放電空間2aが形成されている。この発光管2の形状は、一般の直管形蛍光ランプに比べて、管軸方向に短くかつ径方向に太く形成されており、励起コイル3による発光管2の励起効率、回路設計の容易さ、均一発光の点で有利にできる。
【0020】
放電空間2aには、例えば、アルゴン(Ar)が3〜600Pa範囲で封入されているとともに、水銀蒸気圧が0.133〜13.3Paの範囲で封入されている。なお、放電空間2aには、よう素(I)や、元素周期表のV11bのハロゲン族の例えばふっ素(F)、塩素(Cl)または臭素(Br)の少なくともいずれかを封入しても良い。すなわち、無電極であるので、電子放射物質であるバリウム(Ba)、カルシウム(Ca)あるいはストロンチウム(Sr)系の酸化物が放電空間2a内に存在しないため、ハロゲン族を任意に封入できる。
【0021】
励起コイル3は、発光管2の外周に密着して螺旋状に巻回されており、両端の引出線3aが整合回路4に接続されている。このように、励起コイル3を発光管2に密着して設けることにより、励起コイル3による発光管2の励起効率が向上し、始動特性、回路効率および発光効率を向上できるとともに、放射ノイズを減少できる。また、励起コイル3を発光管2の外側に巻回することにより、構造の簡単化が図られる。
【0022】
整合回路4は、整合回路容器4aに水密に収容され、励起コイル3の一端に直列接続されたコンデンサC1、励起コイル3の両端間に並列接続されたコンデンサC2を有し、励起コイル3に対して供給される高周波電力の整合をとる。整合回路4は励起コイル3に近接すなわち短い接続距離で接続されており、整合性が良く、回路効率が向上する。
【0023】
給電線5には、同軸ケーブルが用いられ、この同軸ケーブルの一端が整合回路容器4aに水密に接続されてその整合回路容器4a内の整合回路4に電気的に接続され、他端が高周波電力を供給する高周波発生装置11に接続される。高周波発生装置11には商用電源12が接続されている。そして、給電線5として同軸ケーブルを用いることにより、給電距離が長い場合でも電線中の損失が少なく、ノイズの侵入を少なくできる。
【0024】
透光性外管6は、石英ガラスまたは透光性セラミックスで中空に形成され、その中空の内部に収容空間6aが形成されている。収容空間6aには発光管2、励起コイル3および整合回路4が水密に収容され、整合回路4に接続された給電線5が透光性外管6の上端から外部に水密に導出されている。
【0025】
透光性外管6の表面には、光触媒膜またはテフロン樹脂膜が形成されている。光触媒膜は、光触媒作用を有する物質であるTiO2(酸化チタン、チタニア)などが塗布されて形成され、また、ふっ素樹脂膜は、ポリテトラフルオロエチレン(C2F4)などが塗布されて形成されている。
【0026】
また、透光性外管6内に収容された発光管2または励起コイル3と透光性外管6の外面との距離Lは、最も近い箇所でもそれぞれ10mm以上離されている。
【0027】
また、21は処理槽で、この処理槽21の側部に水処理を行なう液体としての水Wが流入する流入口22が形成され、処理槽21の下部に水Wが流出する流出口23が形成され、流入口22から流出口23までの処理槽21内に水Wが流れる流通路24が形成されている。処理槽21の内面には、透光性外管6の表面と同様に、光触媒膜またはテフロン樹脂膜が形成されている。
【0028】
この処理槽21の水Wに無電極放電ランプ1全体が水没配置され、無電極放電ランプ1から導出された給電線5が水面から引き出されている。
【0029】
そして、高周波発生装置11から1MHz〜100MHzの高周波電流を給電線5および整合回路4を通じて励起コイル3に供給すると、励起コイル3には高周波エネルギーが発生し、この高周波エネルギーにより発光管2の放電空間2aでアークなどの放電が生じ、殺菌作用および浄化作用の強い波長域220〜300nm、特に254nmの紫外線を含む光を放射する。
【0030】
処理槽21には処理を行なう水Wが流入口22から流入されており、発光管2から放射された紫外線を水Wに照射することによって、水Wに含まれる細菌のDNAを破壊して死滅させ、殺菌し、浄化する。このとき、発光管2は全体が水没配置されているため、発光管2から全ての方向に放射される光が水Wに対して有効に照射され、殺菌、浄化効果が向上する。殺菌し、浄化された水Wは処理槽21の下部の流出口23から排出される。
【0031】
また、発光管2または励起コイル3と透光性外管6の外面すなわち水Wとの距離Lが最も近い箇所でも10mm以上離されているため、励起コイル3で発生した電磁波が水Wに影響することによって起こる不具合を解消でき、すなわち、励起コイル3から発生する電磁波が分極性をもつ水分子に作用し、高周波電力に対する励起コイル3の整合条件が変化して始動特性が悪化したり、あるいは電磁波のエネルギーの一部が水に吸収されたり、電磁波と水との静電結合を起こして電流が水に漏れ、励起効率が低下するなどの不具合が解消され、始動特性が向上するとともに励起効率が向上し、殺菌、浄化効果を向上できる。このことは、図2に示すように、発光管2または励起コイル3と水Wとの距離が0の場合に比べて、10mm以上離れれば、始動入力電力が半分程度に減少することが実験結果から得られている。そのため、小さい始動入力電力で良好に始動できる。
【0032】
また、励起コイル3を発光管2に密着して巻回しているため、励起コイル3による発光管2の励起効率が向上し、始動特性、回路効率および発光効率が向上するとともに、放射ノイズが減少する。
【0033】
また、整合回路4を励起コイル3に近接すなわち短い接続距離で接続しているため、整合性が良く、回路効率が向上する。
【0034】
さらに、1MHz〜100MHzの高周波で励起コイル3による電磁誘導によって発光管2を点灯させることにより、点灯効率が向上する。
【0035】
したがって、これらの相乗効果により、水Wの殺菌、浄化効果をより一層向上させることができる。
【0036】
また、透光性外管6によって発光管2、励起コイル3および整合回路4を水密に収容しているため、水密構造を簡単にできるとともに、収納された発光管2などを保護できる。
【0037】
また、透光性外管6の表面に光触媒膜が形成されている場合には、紫外線を受けると、有機成分の分解などを行なう。すなわち、半導体のバンドギャップ(禁制帯域)よりも大きなエネルギーを有する波長域の光が照射されると、半導体に電子および電子のホール(正孔)が生じ、電子移動反応を起こす。例えば、TiO2は約3.0eVのバンドギャップを有する半導体であり、このバンドギャップよりも大きなエネルギーを有する波長410nm以下のいわゆる紫外線が照射されると、TiO2に電子および電子のホールが生じ、このホールの移動で表面において電子移動反応を起こす。そして、この電子移動反応では、ホールはバンドギャップ分のエネルギーに相当する電子を引き抜く力、すなわち酸化力を持っているため、このホールの酸化力によってTiO2の表面に付着あるいは接触した物質を変化させている。このように、TiO2は紫外線を受けると強い酸化力を生じるため、透光性外管6のTiO2の表面に付着した物質、例えばアセトアルデヒトあるいはメチルメルカブタンなどの有機物、その他、硫化水素あるいはアンモニアなどの物質の酸化、分解を促進する。そのため、透光性外管6の表面が汚れにくく、透光性を持続させることができ、清掃を容易にできる。
【0038】
また、光触媒膜により、水Wに含まれる酸素(O2)から単原子(O)あるいは励起された酸素(O*)などの活性酸素またはオゾン(O3)が発生し、活性酸素またはオゾンにより菌または藻類を分解して殺菌し、浄化する。
【0039】
また、透光性外管6の表面にふっ素樹脂膜が形成されている場合には、汚れが付着しにくく、透光性を持続させることができ、清掃を容易にできる。
【0040】
また、処理槽21の内面にも光触媒膜またはテフロン樹脂膜が形成されているため、同様の作用効果が得られる。
【0041】
なお、処理槽21の流通路24に沿って複数の無電極放電ランプ1を水没配置してもよく、この場合には、殺菌、浄化効果の向上、あるいは水処理速度の高速化に対応できる。また、複数の無電極放電ランプ1を近接して配置することにより、活性の度合いが高まる。
【0042】
次に、図3は第2の実施の形態を示す水処理装置の断面図である。
【0043】
図1に示す第1の実施の形態に対して、透光性外管6の上端を水面より上方に延設し、この透光性外管6の水中に没する箇所に発光管2および励起コイル3が配置され、水面より上方の箇所に整合回路4が配置される。このように、少なくとも発光管2および励起コイル3が水没配置されれば、同様の作用効果が得られる。なお、処理槽21の一側に流入口22が設けられ、他側に流出口23が設けられ、一側から他側に向けて水Wが流れる流通路24が設けられる。
【0044】
次に、図4は第3の実施の形態を示す水処理装置の断面図である。
【0045】
処理槽21の一側に流入口22が設けられ、他側に流出口23が設けられ、一側から他側に向けて水Wが流れる密閉された流通路24が設けられる。この処理槽21には、流通路24に沿って、複数の無電極放電ランプ1が直列に配置されている。各無電極放電ランプ1の透光性外管6の下部側が流通路24内に侵入され、透光性外管6の上端近傍がパッキング27を介して水密に処理槽21に取り付けられている。各透光性外管6の上端は開口され、この開口部分から透光性外管6の内部に発光管2、励起コイル3および整合回路4などが挿入配置されている。
【0046】
そして、流通路24に沿って複数の無電極放電ランプ1を配置することにより、殺菌、浄化効果の向上、あるいは水処理速度の高速化に対応できる。また、複数の無電極放電ランプ1を近接して配置することにより、活性の度合いが高まる。
【0047】
次に、図5は第4の実施の形態を示す水処理装置の断面図である。
【0048】
図4に示す第3の実施の形態に対して、透光性外管6の下部が処理槽21の下面から突出し、パッキング27を介して水密に処理槽21に取り付けられている。この場合にも、流通路24に沿って複数の無電極放電ランプ1を配置しているため、殺菌、浄化効果の向上、あるいは水処理速度の高速化に対応でき、また、複数の無電極放電ランプ1を近接して配置することにより、活性の度合いが高まる。
【0049】
次に、図6は第5の実施の形態を示す水処理装置の断面図である。
【0050】
石英ガラスまたは透光性セラミックスで形成された透光性パイプ31が用いられ、この透光性パイプ31内に水Wが流れる流通路24が形成される。透光性パイプ31の側部に臨んで無電極放電ランプ1が平行に配置されるとともに、無電極放電ランプ1の透光性パイプ31とは反対側に反射体32が配置される。
【0051】
そして、発光管2または励起コイル3と透光性パイプ31の内面すなわち水Wとの距離Lが最も近い箇所でも10mm以上離されることにより、第1の実施の形態と同様の作用効果が得られる。
【0052】
また、発光管2から透光性パイプ31とは反対方向に放射された光は、反射体32により透光性パイプ31に向けて反射され、透光性パイプ31内を流れる水Wに対する照射効率が向上する。
【0053】
なお、この場合にも、透光性パイプ31の内面に光触媒膜またはふっ素樹脂膜を形成することにより、同様の作用効果が得られる。
【0054】
次に、図7は第6の実施の形態を示す水処理装置の断面図である。
【0055】
処理槽21の側面の一部に石英ガラスまたは透光性セラミックスで形成された透光性窓部41が配設され、この透光性窓体41の外面に臨んで無電極放電ランプ1が平行に配置されるとともに、無電極放電ランプ1の透光性窓部41とは反対側に反射体32が配置される。
【0056】
そして、発光管2または励起コイル3と透光性窓部41の内面すなわち水Wとの距離Lが最も近い箇所でも10mm以上離されることにより、第1の実施の形態と同様の作用効果が得られる。
【0057】
また、発光管2から透光性窓部41とは反対方向に放射された光は、反射体32により透光性窓部41に向けて反射され、処理槽41内を流れる水Wに対する照射効率が向上する。
【0058】
なお、この場合にも、処理槽21および透光性窓部41の内面に光触媒膜またはふっ素樹脂膜を形成することにより、同様の作用効果が得られる。
【0059】
なお、このような水処理装置は、風呂水処理、下水処理などに適用できる。また、水のみに限らず、他の液体の処理に液体処理装置を適用しても同様の作用効果を得られる。
【0060】
【発明の効果】
請求項1記載の液体処理装置によれば、発光管を励起させる励起コイルを流通路の液体に対して10mm以上離すことにより、励起コイルで発生した電磁波が液体に影響することによって起こる不具合を解消でき、始動特性を向上できるとともに励起効率を向上でき、殺菌、浄化効果を向上できる。
【0061】
請求項2記載の液体処理装置によれば、請求項1記載の液体処理装置の効果に加えて、給電線を介して供給される高周波電力の整合をとる整合回路を励起コイルに近接して接続したため、整合性が良く、回路効率が向上する。
【0062】
請求項3記載の液体処理装置によれば、請求項2記載の液体処理装置の効果に加えて、励起コイルを発光管に近接して設けたため、励起コイルによる発光管の励起効率が向上し、始動特性、回路効率および発光効率を向上できるとともに、放射ノイズを減少できる。
【0063】
請求項4記載の液体処理装置によれば、請求項2または3記載の液体処理装置の効果に加えて、発光管、励起コイルおよび整合回路が水密に収容されるとともに給電線が水密に導出された透光性外管を備えるため、水密構造を簡単にできるとともに、収納された発光管などを保護できる。
【0064】
請求項5記載の液体処理装置によれば、請求項2ないし4いずれか一記載の液体処理装置の効果に加えて、給電線として同軸ケーブルを用いるため、給電距離が長い場合でも電線中の損失が少なく、ノイズの侵入を少なくできる。
【0065】
請求項6記載の水処理装置によれば、水が流れる流通路中に請求項1ないし5いずれか一記載の液体処理装置を水没配置したため、流れる水を連続して水処理でき、しかも、無電極放電ランプから全ての方向に放射される紫外線を水に対して有効に照射でき、殺菌、浄化効果を向上できる。
【0066】
請求項7記載の水処理装置によれば、流通路の光透過部に臨んで請求項1ないし5いずれか一記載の液体処理装置を配置したため、流れる水を連続して水処理できる。
【0067】
請求項8記載の水処理装置によれば、請求項7記載の水処理装置の効果に加えて、流通路中に複数の液体処理装置を水没配置したため、殺菌、浄化効果の向上、あるいは水処理速度の高速化に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態を示す水処理装置の断面図である。
【図2】 同上実施の形態の励起コイルと水との距離に対する相対始動入力電力の関係を示すグラフである。
【図3】 本発明の第2の実施の形態を示す水処理装置の断面図である。
【図4】 本発明の第3の実施の形態を示す水処理装置の断面図である。
【図5】 本発明の第4の実施の形態を示す水処理装置の断面図である。
【図6】 本発明の第5の実施の形態を示す水処理装置の断面図である。
【図7】 本発明の第6の実施の形態を示す水処理装置の断面図である。
【符号の説明】
2 発光管
3 励起コイル
4 整合回路
5 給電線
6 透光性外管
6a 収容空間
24 流通路
W 液体としての水
Claims (8)
- 液体が流通する流通路と;
流通路の液体に光を照射可能に設けられる発光管と;
発光管の外側に設けられているとともに、流通路との間に発光管が介在せず流通路の液体に対して10mm以上離して対向配置され、発光管を励起させる励起コイルと;
を具備していることを特徴とする液体処理装置。 - 励起コイルに近接して接続され、励起コイルに供給される高周波電力の整合をとる整合回路と;
整合回路から導出され、整合回路を通じて励起コイルに高周波電力を供給する給電線と;
を具備していることを特徴とする請求項1記載の液体処理装置。 - 励起コイルは発光管に近接して設けられた
ことを特徴とする請求項2記載の液体処理装置。 - 発光管、励起コイルおよび整合回路が水密に収容される収容空間を有し、整合回路に接続される給電線が収納空間から外部に水密に導出されており、流通路の液体中に収納空間内の発光管および励起コイルが配置されるように設けられた透光性外管を具備している
ことを特徴とする請求項2または3記載の液体処理装置。 - 給電線は、同軸ケーブルである
ことを特徴とする請求項2ないし4いずれか一記載の液体処理装置。 - 水が流れる流通路と;
流通路中に水没配置される請求項1ないし5いずれか一記載の液体処理装置と;
を具備していることを特徴とする水処理装置。 - 光透過部を有し、水が流れる流通路と;
流通路の光透過部に臨んで配置される請求項1ないし5いずれか一記載の液体処理装置と;
を具備していることを特徴とする水処理装置。 - 流通路中に複数の液体処理装置が配置された
ことを特徴とする請求項7記載の水処理装置。
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