JP3857588B2 - コーキングガン - Google Patents
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Coating Apparatus (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シーリング剤やコーキング剤等の充填剤を注入する際に補助具として用いて好適なコーキングガンに関するものであり、容器内の充填剤をタイムラグなしに確実に、しかも適量排出しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
浴槽や洗面所、台所まわり、キッチン、外装サイディング等の施工工事においては、目地止めあるいは防水のためにシーリング剤やコーキング剤等の充填剤が広く使用されている。
【0003】
かかる充填剤は、カートリッジ式の容器に充填されたものやチューブに充填されたもの、缶に装填されたもの(二液混合タイプ)等が知られているが、とくに、業務用として使用されるカートリッジタイプのものは、効率的な充填作業ができるように、トリガーの引き込み動作(牽曳)によって該カートリッジを押圧して充填剤を排出するコーキングガンが用いられている。
【0004】
コーキングガンは、カートリッジを装着、保持するホルダーに、カートリッジ押圧用のロット棒をトリガー式の繰り出し機構とともに組み込んだ構造のものが一般的であり、トリガーをわずかな力でもって牽曳するだけで効率よく充填剤を排出することができるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、シーリング剤やコーキング剤の充填作業は、その施工場所や目地の深さ、目地の幅等の違いに合わせて充填剤を適量排出することが望まれるところ、上記のような従来のコーキングガンでは、トリガーの1回の牽曳によって排出される量は決まっており、施工状況に応じて充填剤を適量排出することができないところに問題を残している。
【0006】
このため、通常は、カートリッジの先端に取り付けるノズルの開口サイズを調整する(ノズルの切断する位置を選択することで開口の径を希望とする大きさにする)か、トリガーの牽曳量を感覚的に加減するか、あるいは排出量の異なるカートリッジを備えたコーキングガンを複数台用意しておいて状況に応じてコーキングガンを交換して使用しているのが現状であった。
【0007】
本発明の課題は、充填剤の排出量を簡便な操作のもとで調整できる新規なコーキングガンを提案するところにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、シーリング剤やコーキング剤等の充填剤を収納するカートリッジを装着保持して該カートリッジの後端を押圧してその先端ノズルより充填剤を排出するコーキングガンであって、
カートリッジを装着保持するホルダーと、充填剤排出用のトリガーを備え該ホルダーの後端にて連結するフレームと、カートリッジに直接接触する押圧ディスクを有しフレームに摺動可能に支持されるロット棒と、このロット棒に挿通されトリガーの引き込み動作に連動してロット棒を押圧ディスクとともにカートリッジに向けて送り出すチャッキングプレートからなり、
前記フレームに、チャッキングプレートの背面に接触してロット棒の送り量を調整する調整コマを設けたことを特徴とするコーキングガンである。
【0009】
調整コマは、ベース部材とこのベース部材にねじ止めされその回動にて調整コマの長さを変更する調整部材からなるものが好適であり、フレームは、ロット棒の後方への移動を阻止するストッパーを備えるものが好ましい。また、調整コマは、チャッキングプレートの傾きに適合する傾斜を有するものがとくに有利に適合する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明をより具体的に説明する。
図1は本発明に従うコーキングガンの全体構成を示したものである。
【0011】
図において1は充填剤を収納し先端にノズルを備えるカートリッジ、2はカートリッジ1を装着、保持するホルダーである。
【0012】
また、3はホルダー2の後端にて連結する例で示したフレーム、4はフレーム3に摺動可能に支持されるロット棒であり、このロット棒4はカートリッジ1に直接接触して押圧する押圧ディスク4aを有する。
【0013】
5はフレーム3に枢支ピンPを介して揺動可能に保持されるトリガーであり、このトリガー5は押圧ピン5aを備えている。6はロット棒3に挿通させた2重ねの例で示したチャッキングプレートである。チャッキングプレート6は図2にその外観斜視図を示す如く、ロット棒4を通す貫通孔6aを有しており、トリガー5の引き込み動作に連動して該貫通孔6aのエッジにロット棒4を引っ掛けて該ロット棒4を押圧ディスク4aとともにカートリッジ1側に向けて送り出すようになっている。
【0014】
また、図1において7はチャッキングプレート6の背面に接触する図3に示す如き外観になる調整コマである。この調整コマ7はトリガー5の押圧ピン5aとつながるベース部材7aと、このベース部材7aにねじ止めされ、調整コマ7の長さLを変更する調整部材7bからなっていて、ロット棒4の送り量を調整する。図4にその要部を拡大して示す。
【0015】
8はフレーム3とチャッキングプレート6との相互間に配置され該チャッキングプレート6を初期姿勢(トリガー5を引き込む前の姿勢)を維持する弾性部材(スプリング)、9はロット棒4の後方への移動を防止するストッパーである。
【0016】
ストッパー9はフレーム3の後端部にてロット棒4を挿通させた状態にて揺動自在に片持ち支持される図5に示すような外観形状になるレバー9aと、このレバー9aをフレーム3との間で弾性支持する弾性部材9bからなっており、トリガー5の引き込み(牽曳)に際してはロット棒4の送りに何らの影響も与えないが、ロット棒4を後方に向けて押し戻す力が作用した場合に、ロット棒4を挿通させるストッパー9の貫通孔のエッジが引っ掛かり摩擦抵抗を高めロット棒4の後方への滑りを阻止する。
【0017】
カートリッジ1をホルダー2に装着、保持して図6に示すようにトリガー5を引き込むと該トリガー5の押圧ピン5aがチャッキングプレート6を押圧することになり、これによって該チャッキングプレート6は弾性部材8の復元力に抗して前方に向けて移動する。
【0018】
このとき、ロット棒4はチャッキングプレート6にてチャッキングされるため押圧ディスク4aとともに前方に向けて移動し、カートリッジ1の後端が押圧ディスク4aによって押圧される結果としてノズルの先端から充填剤が排出される。
【0019】
トリガー5の引き込みを解除すべく、把持力を解除するとトリガー5およびチャッキングプレート6は何らの抵抗もなしに弾性部材8の復元力によって初期位置に復帰することになり、トリガー5の引き込みとその解除を交互に繰り返すことで充填剤の連続的な排出が可能になる。
【0020】
図7にトリガー5を引き込む前のロット棒4とチャッキングプレート6の姿勢を示し、図8にトリガー5を引き込んだ状態におけるロット棒4とチャッキングプレート6の姿勢を示す。
【0021】
充填剤の排出量を変更するに当たっては、調整コマ7の調整部材7bを回動させて該調整コマ7の長さLを替えることによって行なう。
【0022】
調整部材7bを回動させ長さLを長くした場合、トリガー5の引き込み量が小さくなり、これに応じてロット棒4の送り量も小さくなるため充填剤の排出量は少なくなる。
【0023】
逆に、長さLを短くした場合、トリガー5の引き込み量が大きくなるためロット棒4の送り量も大きくなり充填剤の排出量は多くなる。
【0024】
カートリッジ1内の内容物を使い切った場合にロット棒4は上掲図6の仮想線で示すところに位置し、次のカートリッジを装着するに際しては、ロット棒4を元の位置に戻しておく必要があり、そのために、ストッパー9のレバー9aをフレーム3の後端部3aを支点にして前方に押圧しその状態を支持したままロット棒4を後方へと引き戻す。
【0025】
調整コマ7の、チャッキングプレート6の背面に接触する面(ベース部材7aの前面)に傾斜cを設けておくことによってチャッキングプレート6は斜めに倒れ込み貫通孔6のエッジが常にロット棒4に作用しているため該プレート6がロット棒4をチャッキングするまでのタイムラグが極めて短くなり、トリガー操作の反応性は著しく改善される(図4参照)。
【0026】
調整コマ7に傾斜を設けるに当たっては、その前面に傾斜をつけるための加工を施すことによって対応させるが、調整コマ7の前面が傾斜するようにコマ7を配置するようにしてもよく、この点についてはとくに限定されない。
【0027】
図9〜図13は本発明に従うコーキングガンの他の実施の形態を、フレーム3と調整コマ7との配置状況について示したものである。
【0028】
図9は調整コマ7につき、そのベース部材7aの前面に調整部材7bを配置した例である。この場合、調整部材7bの端面にチャッキングプレート6が接触することになるが、調整部材7bを回動させてロット棒4の送り量を調整する操作は、上掲図1に示したものと同様の要領で行なう。
【0029】
また、図10、図11は調整部材7bをフレーム3の後端にねじ止めにより直接係合させた例であり、図12はねじ止め式の調整部材に換えてロット棒4に適合するスペーサSを設けた例である。
【0030】
上掲図10、図11に示した構造のものは、何れのものもフレーム3に調整部材7bをねじ込んで保持する形式であるが、そのねじ込み量を調整することでロット棒4の送り量を変更することができるものであり、また、図12に示した構造のものは、スペーサSの装着枚数を適宜に調整することでロット棒4の送り量を変更する。
【0031】
図13はベース部材7aの背面にカムkを備えた調整部材7bを固定保持し、該カムcを調整部材7bにおいて適宜に回転させて調整コマ7の長さLを変更する構造のものであり、この場合も、簡便な操作のものでロット棒4の送り量を変更できる。
【0032】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は図示したもののみに限定されるものではなく、チャッキングプレート6とフレーム3との間でロット棒4の長手方向に沿って長さを調整できるものであれば適用が可能である。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、充填剤の排出量を簡単な操作のもので調整できるので、施工状況に応じて充填剤を排出することができ、充填剤を無駄にすることがない。また、ノズルのサイズを調整する手間を省くことができるうえ、複数台のコーキングガンを用意することもない。
【0034】
また、本発明によれば、ロット棒がチャッキングプレートによって常にチャッキングされた状態にあるのでトリガーを引き込んでから充填剤が排出されるまでのタイムラグがほとんどなく、充填作業における操作感を著しく改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示した図である。
【図2】チャッキングプレートの外観斜視図である。
【図3】調整コマの外観斜視図である。
【図4】要部の拡大図である。
【図5】レバーの外観斜視図である。
【図6】トリガーの引き込み状態を示した図である。
【図7】ロット棒とチャッキングプレートの位置関係を示した図である。
【図8】ロット棒とチャッキングプレートの位置関係を示した図である。
【図9】本発明の他の実施の形態を示した図である。
【図10】本発明の他の実施の形態を示した図である。
【図11】本発明の他の実施の形態を示した図である。
【図12】本発明の他の実施の形態を示した図である。
【図13】本発明の他の実施の形態を示した図である。
【符号の説明】
1 カートリッジ
2 ホルダー
3 フレーム
4 ロット棒
4a 押圧ディスク
5 トリガー
5a 押圧ピン
6 チャッキングプレート
6a 貫通孔
7 調整コマ
7a ベース部材
7b 調整部材
8 弾性部材
9 ストッパー
9a レバー
9b 弾性部材
S スペーサ
【発明の属する技術分野】
本発明は、シーリング剤やコーキング剤等の充填剤を注入する際に補助具として用いて好適なコーキングガンに関するものであり、容器内の充填剤をタイムラグなしに確実に、しかも適量排出しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
浴槽や洗面所、台所まわり、キッチン、外装サイディング等の施工工事においては、目地止めあるいは防水のためにシーリング剤やコーキング剤等の充填剤が広く使用されている。
【0003】
かかる充填剤は、カートリッジ式の容器に充填されたものやチューブに充填されたもの、缶に装填されたもの(二液混合タイプ)等が知られているが、とくに、業務用として使用されるカートリッジタイプのものは、効率的な充填作業ができるように、トリガーの引き込み動作(牽曳)によって該カートリッジを押圧して充填剤を排出するコーキングガンが用いられている。
【0004】
コーキングガンは、カートリッジを装着、保持するホルダーに、カートリッジ押圧用のロット棒をトリガー式の繰り出し機構とともに組み込んだ構造のものが一般的であり、トリガーをわずかな力でもって牽曳するだけで効率よく充填剤を排出することができるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、シーリング剤やコーキング剤の充填作業は、その施工場所や目地の深さ、目地の幅等の違いに合わせて充填剤を適量排出することが望まれるところ、上記のような従来のコーキングガンでは、トリガーの1回の牽曳によって排出される量は決まっており、施工状況に応じて充填剤を適量排出することができないところに問題を残している。
【0006】
このため、通常は、カートリッジの先端に取り付けるノズルの開口サイズを調整する(ノズルの切断する位置を選択することで開口の径を希望とする大きさにする)か、トリガーの牽曳量を感覚的に加減するか、あるいは排出量の異なるカートリッジを備えたコーキングガンを複数台用意しておいて状況に応じてコーキングガンを交換して使用しているのが現状であった。
【0007】
本発明の課題は、充填剤の排出量を簡便な操作のもとで調整できる新規なコーキングガンを提案するところにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、シーリング剤やコーキング剤等の充填剤を収納するカートリッジを装着保持して該カートリッジの後端を押圧してその先端ノズルより充填剤を排出するコーキングガンであって、
カートリッジを装着保持するホルダーと、充填剤排出用のトリガーを備え該ホルダーの後端にて連結するフレームと、カートリッジに直接接触する押圧ディスクを有しフレームに摺動可能に支持されるロット棒と、このロット棒に挿通されトリガーの引き込み動作に連動してロット棒を押圧ディスクとともにカートリッジに向けて送り出すチャッキングプレートからなり、
前記フレームに、チャッキングプレートの背面に接触してロット棒の送り量を調整する調整コマを設けたことを特徴とするコーキングガンである。
【0009】
調整コマは、ベース部材とこのベース部材にねじ止めされその回動にて調整コマの長さを変更する調整部材からなるものが好適であり、フレームは、ロット棒の後方への移動を阻止するストッパーを備えるものが好ましい。また、調整コマは、チャッキングプレートの傾きに適合する傾斜を有するものがとくに有利に適合する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明をより具体的に説明する。
図1は本発明に従うコーキングガンの全体構成を示したものである。
【0011】
図において1は充填剤を収納し先端にノズルを備えるカートリッジ、2はカートリッジ1を装着、保持するホルダーである。
【0012】
また、3はホルダー2の後端にて連結する例で示したフレーム、4はフレーム3に摺動可能に支持されるロット棒であり、このロット棒4はカートリッジ1に直接接触して押圧する押圧ディスク4aを有する。
【0013】
5はフレーム3に枢支ピンPを介して揺動可能に保持されるトリガーであり、このトリガー5は押圧ピン5aを備えている。6はロット棒3に挿通させた2重ねの例で示したチャッキングプレートである。チャッキングプレート6は図2にその外観斜視図を示す如く、ロット棒4を通す貫通孔6aを有しており、トリガー5の引き込み動作に連動して該貫通孔6aのエッジにロット棒4を引っ掛けて該ロット棒4を押圧ディスク4aとともにカートリッジ1側に向けて送り出すようになっている。
【0014】
また、図1において7はチャッキングプレート6の背面に接触する図3に示す如き外観になる調整コマである。この調整コマ7はトリガー5の押圧ピン5aとつながるベース部材7aと、このベース部材7aにねじ止めされ、調整コマ7の長さLを変更する調整部材7bからなっていて、ロット棒4の送り量を調整する。図4にその要部を拡大して示す。
【0015】
8はフレーム3とチャッキングプレート6との相互間に配置され該チャッキングプレート6を初期姿勢(トリガー5を引き込む前の姿勢)を維持する弾性部材(スプリング)、9はロット棒4の後方への移動を防止するストッパーである。
【0016】
ストッパー9はフレーム3の後端部にてロット棒4を挿通させた状態にて揺動自在に片持ち支持される図5に示すような外観形状になるレバー9aと、このレバー9aをフレーム3との間で弾性支持する弾性部材9bからなっており、トリガー5の引き込み(牽曳)に際してはロット棒4の送りに何らの影響も与えないが、ロット棒4を後方に向けて押し戻す力が作用した場合に、ロット棒4を挿通させるストッパー9の貫通孔のエッジが引っ掛かり摩擦抵抗を高めロット棒4の後方への滑りを阻止する。
【0017】
カートリッジ1をホルダー2に装着、保持して図6に示すようにトリガー5を引き込むと該トリガー5の押圧ピン5aがチャッキングプレート6を押圧することになり、これによって該チャッキングプレート6は弾性部材8の復元力に抗して前方に向けて移動する。
【0018】
このとき、ロット棒4はチャッキングプレート6にてチャッキングされるため押圧ディスク4aとともに前方に向けて移動し、カートリッジ1の後端が押圧ディスク4aによって押圧される結果としてノズルの先端から充填剤が排出される。
【0019】
トリガー5の引き込みを解除すべく、把持力を解除するとトリガー5およびチャッキングプレート6は何らの抵抗もなしに弾性部材8の復元力によって初期位置に復帰することになり、トリガー5の引き込みとその解除を交互に繰り返すことで充填剤の連続的な排出が可能になる。
【0020】
図7にトリガー5を引き込む前のロット棒4とチャッキングプレート6の姿勢を示し、図8にトリガー5を引き込んだ状態におけるロット棒4とチャッキングプレート6の姿勢を示す。
【0021】
充填剤の排出量を変更するに当たっては、調整コマ7の調整部材7bを回動させて該調整コマ7の長さLを替えることによって行なう。
【0022】
調整部材7bを回動させ長さLを長くした場合、トリガー5の引き込み量が小さくなり、これに応じてロット棒4の送り量も小さくなるため充填剤の排出量は少なくなる。
【0023】
逆に、長さLを短くした場合、トリガー5の引き込み量が大きくなるためロット棒4の送り量も大きくなり充填剤の排出量は多くなる。
【0024】
カートリッジ1内の内容物を使い切った場合にロット棒4は上掲図6の仮想線で示すところに位置し、次のカートリッジを装着するに際しては、ロット棒4を元の位置に戻しておく必要があり、そのために、ストッパー9のレバー9aをフレーム3の後端部3aを支点にして前方に押圧しその状態を支持したままロット棒4を後方へと引き戻す。
【0025】
調整コマ7の、チャッキングプレート6の背面に接触する面(ベース部材7aの前面)に傾斜cを設けておくことによってチャッキングプレート6は斜めに倒れ込み貫通孔6のエッジが常にロット棒4に作用しているため該プレート6がロット棒4をチャッキングするまでのタイムラグが極めて短くなり、トリガー操作の反応性は著しく改善される(図4参照)。
【0026】
調整コマ7に傾斜を設けるに当たっては、その前面に傾斜をつけるための加工を施すことによって対応させるが、調整コマ7の前面が傾斜するようにコマ7を配置するようにしてもよく、この点についてはとくに限定されない。
【0027】
図9〜図13は本発明に従うコーキングガンの他の実施の形態を、フレーム3と調整コマ7との配置状況について示したものである。
【0028】
図9は調整コマ7につき、そのベース部材7aの前面に調整部材7bを配置した例である。この場合、調整部材7bの端面にチャッキングプレート6が接触することになるが、調整部材7bを回動させてロット棒4の送り量を調整する操作は、上掲図1に示したものと同様の要領で行なう。
【0029】
また、図10、図11は調整部材7bをフレーム3の後端にねじ止めにより直接係合させた例であり、図12はねじ止め式の調整部材に換えてロット棒4に適合するスペーサSを設けた例である。
【0030】
上掲図10、図11に示した構造のものは、何れのものもフレーム3に調整部材7bをねじ込んで保持する形式であるが、そのねじ込み量を調整することでロット棒4の送り量を変更することができるものであり、また、図12に示した構造のものは、スペーサSの装着枚数を適宜に調整することでロット棒4の送り量を変更する。
【0031】
図13はベース部材7aの背面にカムkを備えた調整部材7bを固定保持し、該カムcを調整部材7bにおいて適宜に回転させて調整コマ7の長さLを変更する構造のものであり、この場合も、簡便な操作のものでロット棒4の送り量を変更できる。
【0032】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は図示したもののみに限定されるものではなく、チャッキングプレート6とフレーム3との間でロット棒4の長手方向に沿って長さを調整できるものであれば適用が可能である。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、充填剤の排出量を簡単な操作のもので調整できるので、施工状況に応じて充填剤を排出することができ、充填剤を無駄にすることがない。また、ノズルのサイズを調整する手間を省くことができるうえ、複数台のコーキングガンを用意することもない。
【0034】
また、本発明によれば、ロット棒がチャッキングプレートによって常にチャッキングされた状態にあるのでトリガーを引き込んでから充填剤が排出されるまでのタイムラグがほとんどなく、充填作業における操作感を著しく改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示した図である。
【図2】チャッキングプレートの外観斜視図である。
【図3】調整コマの外観斜視図である。
【図4】要部の拡大図である。
【図5】レバーの外観斜視図である。
【図6】トリガーの引き込み状態を示した図である。
【図7】ロット棒とチャッキングプレートの位置関係を示した図である。
【図8】ロット棒とチャッキングプレートの位置関係を示した図である。
【図9】本発明の他の実施の形態を示した図である。
【図10】本発明の他の実施の形態を示した図である。
【図11】本発明の他の実施の形態を示した図である。
【図12】本発明の他の実施の形態を示した図である。
【図13】本発明の他の実施の形態を示した図である。
【符号の説明】
1 カートリッジ
2 ホルダー
3 フレーム
4 ロット棒
4a 押圧ディスク
5 トリガー
5a 押圧ピン
6 チャッキングプレート
6a 貫通孔
7 調整コマ
7a ベース部材
7b 調整部材
8 弾性部材
9 ストッパー
9a レバー
9b 弾性部材
S スペーサ
Claims (4)
- シーリング剤やコーキング剤等の充填剤を収納するカートリッジを装着、保持して該カートリッジの後端を押圧してその先端ノズルより充填剤を排出するコーキングガンであって、
カートリッジを装着、保持するホルダーと、充填剤排出用のトリガーを備え該ホルダーの後端にて連結するフレームと、カートリッジに直接接触する押圧ディスクを有し該フレームに摺動可能に支持されるロット棒と、このロット棒に挿通されトリガーの引き込み動作に連動してロット棒を押圧ディスクとともにカートリッジに向けて送り出すチャッキングプレートからなり、
前記フレームに、チャッキングプレートの背面に接触してロット棒の送り量を調整する調整コマを設けたことを特徴とするコーキングガン。 - 調整コマが、ベース部材とこのベース部材にねじ止めされその回動にて調整コマの長さを変更する調整部材からなる請求項1記載のコーキングガン。
- フレームが、ロット棒の後方への移動を阻止するストッパーを備える請求項1または2記載のコーキングガン。
- 調整コマが、チャッキングプレートの傾きに適合する傾斜を有するものである請求項1〜3の何れかに記載のコーキングガン。
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JP2002011093A JP3857588B2 (ja) | 2002-01-21 | 2002-01-21 | コーキングガン |
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GB2417525A (en) * | 2004-08-24 | 2006-03-01 | Kai Shyun Entpr Co Ltd | Caulking gun with push plate angle adjustment |
GB2419641B (en) * | 2004-10-26 | 2006-12-13 | Kai Shyun Entpr Co Ltd | Caulking gun having angle adjustment function |
CN113027091A (zh) * | 2019-12-24 | 2021-06-25 | 广东博智林机器人有限公司 | 一种工具坐标系纠偏方法、系统及填缝机器人 |
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2002
- 2002-01-21 JP JP2002011093A patent/JP3857588B2/ja not_active Expired - Fee Related
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