JP3857489B2 - 映像表示機器のオンスクリーンディスプレーメニューのレベル調節表示装置及びその方法 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ＴＶ、モニター、ＶＣＲ及びコンピュータなどの映像表示機器のオンスクリーンディスプレー（On Screen Display ；以下、ＯＳＤと称す）に係るもので、詳しくは、映像表示機器の各種機能制御対象を画面上にＯＳＤメニューとして表示させ、ＯＳＤレベル調節ボタン及びＯＳＤメニューのレベルメーターを利用して前記各機能制御対象が調節される方向とそれら機能制御対象に対応する前記ＯＳＤメニューのレベルメータの変化方向とを合致させて、使用者が各機能制御対象を容易に調節し得るようにした映像表示機器のＯＳＤメニューのレベル調節表示装置及びその方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
一般に、映像表示機器の機能制御対象としては、音量（Volume）、明るさ（Brightness）、明暗のコントラスト（Contrast）、水平サイズ（Ｈ−Size）、水平位置（Ｈ−Position）、垂直サイズ（Ｖ−Size）及び垂直位置（Ｖ−Position）等が挙げられ、それらをＯＳＤメニューとして映像表示機器の画面上の特定位置にオンスクリーンディスプレーさせ、使用者はディスプレーされた該ＯＳＤメニューから所望の機能制御対象を選択し、肉眼で確認しながら調節を行うようになっている。
【０００３】
そして、このような従来の映像表示機器は、図５及び図６に示したように、ブラウン管１、キャビネット２及び各種機能制御対象を調節するために該キャビネット２の前面に設置される調節パネル部３を備えて映像表示機器が構成され、前記調節パネル部３は、ＯＳＤ画面上に表れる設定されたＯＳＤメニューのレベルを調節するためのレベル調節ボタン部４と、ＯＳＤメニューを設定及びメニュー設定を完了させる設定・完了ボタン７とで構成されていた。更に、前記レベル調節ボタン部４の左右側にＯＳＤメニューのレベルを増減させるレベル増加ボタン５及びレベル減少ボタン６がそれぞれ装着されていた。
【０００４】
以下、このように構成された従来の映像表示機器のＯＳＤメニューのレベル調節方法に対し、図７（Ａ）〜（Ｆ）を用いて説明する。
先ず、使用者が設定・完了ボタン７を押すと、画面上に初期状態としてＯＳＤメニューが表示される。
ここで、図７は、従来技術により各機能制御対象がＯＳＤメニューとしてディスプレーされた状態をそれぞれ示した図で、（Ａ）は、コントラストに対するＯＳＤメニュー、（Ｂ）は、水平サイズに対するＯＳＤメニュー、（Ｃ）は、明るさに対するＯＳＤメニュー、（Ｄ）は、水平位置に対するＯＳＤメニュー、（Ｅ）は、垂直位置に対するＯＳＤメニュー、（Ｆ）は、垂直サイズに対するＯＳＤメニュー、をそれぞれ示している。
【０００５】
尚、ＯＳＤ画面の中央に示した矩形状のものはレベルメータを示したもので、その内部面積は基準領域（standard area)を示し、該基準領域内の濃黒部分は可変ヒストグラム（Variable histogram）であって、前記基準領域内の左側端をスタート点として左側から右側に増加する。
また、前記レベルメータの周辺に表示された複数の動かない表示形態は、各機能制御を行うＯＳＤメニューを意味し、それら表示形態中、他の表示形態よりも暗く塗られた表示形態は、当該表示形態に対応するＯＳＤメニューが選択されたことを示している。
【０００６】
このような初期状態で、使用者がレベル調節ボタン部４のレベル増加ボタン５、またはレベル減少ボタン６を押すと、前記可変ヒストグラムは濃い部分が左側端から右側に移動して増加されるか、或いは左側に移動して減少され、よって、使用者は選択された機能制御対象のレベルの調節状態を認知するようになる。
即ち、前記各機能制御対象中、音量、明るさ及びコントラストの場合は、レベル調節が簡単に行われるため、使用者がＯＳＤメニューのレベルメータの可変ヒストグラムの大きさの変化を確認するだけで、該当の機能制御対象がどのように調節されているかを充分に確認することができる。
【０００７】
併し、前記各機能制御対象の内、画面の大きさ及び位置の調節を行う場合は、水平サイズ、水平位置、垂直サイズ及び垂直位置のような機能制御を行うようになるため、一方向だけに変化されるＯＳＤレベルメータ及び前記水平方向に配置されたレベル増減ボタン５、６を用いるだけでは不適合であって満足な調節を行うことができない。
【０００８】
即ち、水平サイズを調節する場合、前記ＯＳＤレベルメータの可変ヒストグラムは水平の一方向にだけ変化されるので、該可変ヒストグラムに対応する水平サイズが増減される状態だけを表示するが、画面の実際の水平サイズは左側及び右側の両方向に拡大または縮小される。そして、水平位置を調節する場合は、画面の水平位置は左側及び右側の何れ一方向に移動され、且つ、垂直サイズを調節する場合は、画面の垂直サイズが上、下の垂直両方向に拡大または縮小され、また、垂直位置を調節する場合には、画面の垂直位置が上方及び下方の何れ一方向に移動される。このように、実際の機能制御対象は左右の水平方向または上下の垂直方向にそれぞれ変化されるが、その機能制御対象に対応するレベルメータの可変ヒストグラムの動きは、一義的に水平方向だけに増加または減少されるため、前記レベルメータの可変ヒストグラムの移動方向が実際画面の変化方向とは合致せずに相異している。
【０００９】
更に、前記レベル増加ボタン５及びレベル減少ボタン６も水平方向だけに装着されているため、それらボタン５、６の設置方向とレベルメータの可変ヒストグラムの変化方向とは一致するが、画面の実際の移動方向とは一致せず、特に、使用者が画面の垂直サイズまたは画面の垂直位置などを変化させたいときは、前記各ボタン５、６中何れが上方向に対応するボタンで、何れが下方向に対応するボタンであるかを周知すべきであった。
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の映像表示機器のＯＳＤメニューのレベル調節装置においては、レベル調節ボタンの操作方向とＯＳＤ画面上に表示されるレベルメータの調節方向とが合致しないため、操作が容易でないという不都合な点があった。
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたもので、レベル調節ボタンの操作方向と、画面に表示されるＯＳＤメニューのレベルメータの変化方向と、実際に調節される機能制御対象が画面上で変化される方向と、を全て合致させて、簡便に調節を行い得る映像表示機器のＯＳＤメニューのレベル調節表示装置を提供することを目的とする。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するため、本発明に係る映像表示機器のＯＳＤメニューのレベル調節表示装置においては、複数の機能制御対象に対応するオンスクリーンディスプレーメニューを画面上に表示する映像表示機器に、前記複数の機能制御対象を含むオンスクリーンディスプレーメニューと、該機能制御対象のレベルの調節方向を示す対向した複数のレベル表示パターンとを前記画面に表示するための信号を発生するオンスクリーンディスプレーメニュー発生手段と、前記オンスクリーンディスプレーメニューから前記機能制御対象が選択されたとき、当該メニューに係る機能制御対象のレベルを増加させ又は減少させる操作を行うことができる複数のレベル調節ボタンを有するキー入力手段と、前記オンスクリーンディスプレーメニュー発生手段に対して、前記レベル調節ボタンの操作が前記機能制御対象のレベルを増加させる場合には、対向した前記レベル表示パターンの向きを外側に表示し、前記レベル調節ボタンの操作が前記機能制御対象のレベルを減少させる場合には、対向した前記レベル表示パターンの向きを内側に表示する制御を行う制御手段と、を備えた。
また、本発明に係る映像機器の画面上にオンスクリーンディスプレーメニューを表示する方法においては、前記オンスクリーンディスプレーメニューで選択された機能制御対象のレベルを増加させ又は減少させるための複数のレベル調節ボタンの操作に従って、当該機能制御対象のレベルを調節するための命令信号を受ける過程と、該命令信号に従って、前記機能制御対象の水平方向又は垂直方向のレベル調節方向に対応した変化方向を表示する複数のレベル表示パターンを前記画面上に表示するための制御信号及び制御データを出力する過程と、前記制御信号及び前記制御データに従って、前記レベル調節ボタンの操作が前記機能制御のレベルを増加させる場合には、対向した前記レベル表示パターンの向きを外側にして前記画面上に表示し、前記レベル調節ボタンの操作が前記機能制御対象のレベルを減少させる場合には、対向した前記レベル表示パターンの向きを内側にして前記画面上に表示する過程と、を順次行い、前記レベル調節ボタンの操作による前記機能制御対象のレベル調節方向と、前記画面上に表示された前記対向するレベル表示パターンの前記変化方向とを合致させて表示するようにした。
【００１２】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に対し、図面を用いて説明する。
本発明に係る映像表示機器のＯＳＤメニューのレベル調節表示装置は、図１に示したように、映像信号（Ｒ、Ｇ、Ｂ）並びに水平及び垂直同期信号（Ｈ−Sync、Ｖ−Sync）を出力する映像信号出力部１６と、使用者の操作により映像表示機器の各種機能制御対象を選択的に制御するための命令信号を出力するキー入力部１１と、前記映像信号出力部１６から入力される水平及び垂直同期信号を判別し、前記命令信号により使用者が選択したＯＳＤメニューを表示するための制御信号及び制御データを出力する制御部１２と、前記制御信号及び制御データを受けて前記各種機能制御対象に対応するＯＳＤ映像信号（Ｒo 、Ｇo 、Ｂo ）を出力して、選択された機能制御対象を画面上にＯＳＤメニューとして表示するＯＳＤメニュー発生部１３と、前記制御信号及び制御データにより前記各機能制御対象に対応するアナログ信号を出力するデジタル／アナログ変換部１４と、前記制御データを貯蔵する貯蔵部１５と、ブランキング信号ＢＬＫにより前記映像信号（Ｒ、Ｇ、Ｂ）及び前記ＯＳＤ映像信号（Ｒo 、Ｇo 、Ｂo ）を所定レベルに変換して出力する前置増幅部１７と、該変換された映像信号（Ｒ、Ｇ、Ｂ）（Ｒo 、Ｇo 、Ｂo ）を増幅して出力する映像出力部１８と、該映像出力部１８から出力される映像信号（Ｒ、Ｇ、Ｂ）（Ｒo 、Ｇo 、Ｂo ）をディスプレーするディスプレー手段としてのＣＲＴ１９とを備えている。
【００１３】
ここで、前記制御部１２は一般のマイクロコンピュータにより構成され、前記貯蔵部１５はＥＥＰＲＯＭにより構成されている。
そして、本発明に係るＯＳＤメニュー調節ボタンにおいては、図２に示したように、調節パネル部２１を含むキャビネット２０が形成され、前記調節パネル部２１は使用者が映像表示機器の各機能制御対象から所望の機能を選択して調節するレベル調節ボタン部２２を含み、該レベル調節ボタン部２２は前記キー入力部１１内に構成されている。
【００１４】
且つ、前記レベル調節ボタン部２２は、図３に示したように、各機能制御対象を左右水平方向に調節するために左右水平方向に配置された水平調節ボタン２３、２４と、各機能制御対象を上下垂直方向に調節するために上下垂直方向に配置された垂直調節ボタン２５、２６と、前記各機能制御対象の選択及び貯蔵のために前記水平及び垂直調節ボタン２３、２４、２５、２６の中心部に配置された設定・完了ボタン２７とで構成されている。
【００１５】
また、前記キー入力部１１は、前記調節パネル部２１または該調節パネル部２１としての機能を行うリモートコントローラなどで具現することが可能で、前記映像信号出力部１６をパーソナルコンピュータ（ＰＣ）に具現する場合はパーソナルコンピュータ用キーボードに具現することもできる。
更に、前記ＯＳＤメニュー発生部１３は、前記制御信号及び制御データにより、例えば、文字、抽象文字、数字、図形及び符号などに表示可能なＯＳＤメニューの各種表示形態中少なくとも１つ以上が固定された表示形態としてＯＳＤ画面上にディスプレーし、また、選択された機能制御対象が制御される際、その制御状態を点滅させた表示パターンまたはハイライトされた表示パターンでＯＳＤ画面上にディスプレーするためのＯＳＤ映像信号（Ｒo 、Ｇo 、Ｂo ）を出力し、該映像信号（Ｒo 、Ｇo 、Ｂo ）により画面に表示されるＯＳＤメニューは、ＯＳＤマスキング（Masking)を制作するときに一緒にデザインしてＣＲＴ１９の画面上に表示させる。
【００１６】
以下、このように構成された本発明に係る映像表示機器のＯＳＤメニューのレベル調節表示装置のレベル調節方法に対し、図１〜図４に基づいて説明する。
先ず、映像信号出力部１６は、映像信号（Ｒ、Ｇ、Ｂ）を前置増幅部１７に出力すると共に、水平及び垂直の同期信号（Ｈ−Sync、Ｖ−Sync）を制御部１２に出力し、前記前置増幅部１７は前記映像信号（Ｒ、Ｇ、Ｂ）を所定レベルに変換して映像出力部１８に出力する。
【００１７】
次いで、変換された前記映像信号（Ｒ、Ｇ、Ｂ）は前記映像出力部１８により所定レベルに増幅され、ＣＲＴ１９に印加されて映像がディスプレーされる。ここまではＯＳＤメニューの表示されない一般的ディスプレー過程と同様である。
一方、前記各機能制御対象を制御しようとする使用者は、ＯＳＤメニューを画面上にディスプレーさせるためにキャビネット２０の前面の前記レベル調節ボタン部２２の設定・完了ボタン２７を押す。
【００１８】
次いで、キー入力部１１は所定値を有するアナログ命令信号を前記制御部１２のアナログ／ディジタル変換端子（ＡＤＣ）に出力して該アナログ命令信号はディジタル命令信号に変換された後、シリアルクロックライン（ＳＣＬ）を経由して制御信号を出力し、シリアルデータライン（ＳＤＡ）を経由して制御データを出力し、出力されたそれら制御信号及び制御データはＯＳＤメニュー発生部１３及びデジタル／アナログ変換部１４に入力される。
【００１９】
次いで、前記ディジタル／アナログ変換部１４は、前記水平及び垂直同期信号（Ｈ−Sync、Ｖ−Sync）及び前記制御信号並びに制御データをアナログ信号に変換された後、各種機能制御対象、即ち、音量、明るさ、明暗のコントラスト、水平サイズ、水平位置、垂直サイズ及び垂直位置等に対応するアナログ信号を各機能調節出力端子Ｆ１〜Ｆｎを介してそれぞれ出力し、また、前記水平及び垂直同期信号（Ｈ−Sync、Ｖ−Sync）により発振周波数を調整して端子ＯＳＣを経由してＯＳＤメニュー発生部１３に出力する。
【００２０】
次いで、該ＯＳＤメニュー発生部１３は前記制御部１２から制御信号及び制御データの入力を受けてＯＳＤ映像信号（Ｒo 、Ｇo 、Ｂo ）を前記前置増幅部１７に出力し、該ＯＳＤ映像信号（Ｒo 、Ｇo 、Ｂo ）は所定レベルに変換された後、映像出力部１８により増幅されてＣＲＴ１９にてディスプレーされるので、該ＯＳＤ映像信号（Ｒo 、Ｇo 、Ｂo ）に対応するＯＳＤメニューが表示される。
【００２１】
一方、前記制御部１２は前記制御信号及び制御データを貯蔵部１５に出力して貯蔵させ、それら制御信号及び制御データは、以前使用されたＯＳＤメニューの制御状態を再び調節するときに使用される。
このようにＯＳＤメニューが画面に表示された状態においては、例えば、図４（Ａ）に示したように、画面の中央にレベル表示パターン部２８が位置され、該レベル表示パターン部２８は三角形の水平レベル表示パターン２９、３０及び垂直レベル表示パターン３１、３２により構成されて各機能制御対象のレベル調節状態を表す。即ち、レベル調節状態によって前記各水平及び垂直レベル表示パターン２９〜３２はハイライトされるか点滅され、また、それらの方向（黒い三角形の矢印）は、対向するか反対方向を向かう。詳しくは、各三角形は中央から外側向きになるか、または、外方側から内側向きになるように形成され、前記水平レベル表示パターン２９、３０は機能制御対象の左右水平方向の変化及び機能制御対象の増減程度を表すためのもので、また、前記垂直レベル表示パターン３１、３２は機能制御対象の上下垂直方向の変化を表すためのものである。
【００２２】
なお、前記レベル表示パターン部２８の周辺に位置する各表示形態は、各機能制御対象を表し、例えば、文字、抽象文字、数字、図形または符号中の何れか１つが固定された表示形態として表示される。該固定された表示形態中、使用者が選択した機能制御対象に該当する表示形態は、他の表示形態と明確に区別できるように異なる色相、明るさ、模様または半透明の影中の何れか１つで表示される。且つ、前記固定された表示形態と前記各レベル表示パターン２９〜３２とは同じ色相で表示することもできるし、明確に区分するために相異なる色相で表示することもできる。
【００２３】
このようにＯＳＤメニューが画面に表示されると、使用者は表示されたＯＳＤメニューを確認して多数の機能制御対象の中から所望の機能制御対象を設定・完了ボタン２７を押して選択し、該選択された機能制御対象を調節するために水平調節ボタン２３、２４及び垂直調節ボタン２５、２６中何れか１つを操作すると、該操作により前記キー入力部１１は所定値を有する命令信号を前記制御部１２に出力し、該制御部１２から出力される制御信号及び制御データにより前記ディジタル／アナログ変換部１４は各機能制御対象の中から選択された１つの機能制御対象のレベルを変化させて、前記各機能調節出力端子Ｆ１〜Ｆｎ中の該当する１つの機能調節出力端子に出力する。
【００２４】
次いで、ＯＳＤメニュー発生部１３は前記制御信号及び制御データによりＯＳＤ映像信号（Ｒo 、Ｇo 、Ｂo ）を出力し、該ＯＳＤ映像信号（Ｒo 、Ｇo 、Ｂo ）は前記前置増幅部１７及び映像出力部１８により処理されて、ＣＲＴ１９にてディスプレーされるので、選択された機能制御対象に対応する水平レベル表示パターン２９、３０または垂直レベル表示パターン３１、３２が選択され、このとき、選択されたレベル表示パターンは使用者が前記レベル調節ボタン部２２の水平または垂直調節ボタン２３〜２６を押している間、機能制御対象の変化方向と一致してハイライト（high light）されるか、または所定時間間隔で点滅する。
【００２５】
よって、使用者は自分が水平または垂直調節ボタン２３〜２６を操作するとき、画面を見ながら機能制御対象が実際に調節されることを確認することが可能で、前記水平または垂直レベル表示パターン２９〜３２がハイライトまたは点滅すること、及び前記水平及び垂直レベル表示パターン２９〜３２の方向を肉眼で認識して、機能制御対象が調節される程度または調節方向を確認しながら所望通り正確に機能制御対象を調節することができる。
【００２６】
以上のような方法により、使用者は全体ＯＳＤメニューのレベルを調節することが可能で、調節が完了したと判断されると設定・完了ボタン２７を押して、制御部１２はレベル調節完了された機能制御対象に対する制御データを貯蔵部１５に貯蔵させるようになる。
以下、本発明に係る映像表示機器のＯＳＤメニューのレベル調節表示装置を利用して各機能制御対象のレベルを調節する過程に対し、図４に基づいて説明する。
【００２７】
ここで、図４は、各機能制御対象に対応してディスプレーされるＯＳＤメニューを例示しており、（Ａ）は、初期状態と水平及び垂直位置に対するＯＳＤメニュー、（Ｂ）は、垂直サイズに対するＯＳＤメニュー、（Ｃ）は、水平サイズに対するＯＳＤメニュー、（Ｄ）は、明るさに対するＯＳＤメニュー、をそれぞれ示している。
【００２８】
先ず、画面の水平サイズ及び垂直サイズを調節するときは、図４（Ａ）に示したように、初期状態でＣＲＴ１９の画面にＯＳＤメニューがディスプレーされると、使用者は水平調節ボタン２３、２４を操作して水平または垂直サイズに対応する機能制御対象を選択し、該選択された機能制御対象が濃い色の四角形の半透明状態になると設定・完了ボタンを押して、水平または垂直サイズに対応する機能制御対象を確定する。
【００２９】
次いで、使用者が水平調節ボタン２３、２４を押すと、画面の水平サイズが調節されながら水平レベル表示パターン２９、３０がハイライトされるかまたは点滅する。このとき、画面の水平サイズが増加するときは、水平レベル表示パターン２９、３０である三角形の方向が図４（Ｃ）に示したように互いに外側向きになるが、画面の水平サイズが減少するときは前記水平レベル表示パターン２９、３０の方向が内側向きになる（図示なし）。また、使用者が垂直調節ボタン２５、２６を押すと、画面の垂直サイズが調節されながら垂直レベル表示パターン３１、３２がハイライトされるか点滅する。このとき、画面の垂直サイズが増加するときは、垂直レベル表示パターン３１、３２である三角形の方向が図４（Ｂ）に示したように互いに外側向きになるが、画面の垂直サイズが減少するときは前記垂直レベル表示パターン３１、３２の方向が内側向きになる。
【００３０】
このように、使用者の操作によって、画面の水平サイズまたは垂直サイズが調節されると同時に、水平レベル表示パターン２９、３０及び垂直レベル表示パターン３１、３２がハイライトされるか点滅すると同時に方向が転換されるので、使用者は所望の機能制御対象がどのように調節されているかを認識しやすくなる。
【００３１】
そして、画面の水平位置を調節するときは、図４（Ａ）に示したように、初期状態でＣＲＴ１９の画面にＯＳＤメニューがディスプレーされると、使用者は水平調節ボタン２３、２４を操作して水平位置に対応する機能制御対象を選択し、該選択された機能制御対象が濃い色の四角形の半透明状態になると、使用者は設定・完了ボタンを押して、水平位置に対応する機能制御対象を確定する。
【００３２】
次いで、使用者が水平調節ボタン２３、２４を押すと、画面の水平位置が右側または左側に移動しながら水平レベル表示パターン２９、３０がハイライトされるかまたは点滅する。このとき、画面の水平位置が左側に移動するときは、水平レベル表示パターン２９がハイライトされるかまたは点滅するが、画面の水平位置が右側に移動するときは、水平レベル表示パターン３０がハイライトされるかまたは点滅する。
【００３３】
且つ、垂直位置を調節するときは、図４（Ａ）に示したように、初期状態でＣＲＴ１９の画面にＯＳＤメニューがディスプレーされると、使用者は水平調節ボタン２３、２４を操作して垂直位置に対応する機能制御対象を選択し、該選択された機能制御対象が濃い色の四角形の半透明状態になると、使用者は設定・完了ボタンを押して、垂直位置に対応する機能制御対象を確定する。
【００３４】
次いで、使用者が垂直調節ボタン２５、２６を押すと、画面の垂直位置が上方側または下方側に移動しながら垂直レベル表示パターン３１、３２がハイライトされるかまたは点滅する。このとき、画面の垂直位置が上方側に移動するときは、垂直レベル表示パターン３１がハイライトされるか点滅するが、画面の垂直位置が下方側に移動するときは前記垂直レベル表示パターン３２がハイライトされるかまたは点滅する。
【００３５】
また、画面の明るさを調節するときは、図４（Ｄ）に示したように、初期状態でＣＲＴ１９の画面にＯＳＤメニューがディスプレーされると、使用者は水平調節ボタン２３、２４を操作して水平位置に対応する機能制御対象を選択し、該選択された機能制御対象が濃い色の四角形の半透明状態になると、使用者は設定・完了ボタン２７を押して、明るさに対応する機能制御対象を確定する。
【００３６】
次いで、使用者が水平調節ボタン２３、２４を押すと、画面の明るさが変化しながら水平レベル表示パターン２９、３０がハイライトされるかまたは点滅する。このとき、画面が暗くなるときは、水平レベル表示パターン２９がハイライトされるかまたは点滅するが、画面が明るくなるときは、水平レベル表示パターン３０がハイライトされるかまたは点滅する。
【００３７】
このように、画面のレベルが調節されるときは、レベルが増加するときに水平レベル表示パターン３０がハイライトされるか点滅するが、レベルが減少するときは水平レベル表示パターン２９がハイライトされるか点滅する。
【００３８】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る映像表示機器のＯＳＤメニューのレベル調節表示装置においては、複数のレベル調節ボタンが操作される方向と、レベル表示パターンが表示する方向と、実際の画面が変化する方向と、が全て一致するので、使用者がＯＳＤメニューを容易、且つ簡便に調節し得るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る映像表示機器のＯＳＤメニューのレベル調節表示装置を示したブロック図である。
【図２】図１のＯＳＤメニュー調節ボタンの設置状態を示した正面図である。
【図３】図２の調節パネルを示した正面図である。
【図４】本発明に係る各機能制御対象に対応してディスプレーされるＯＳＤメニューを示した例示図である。
【図５】従来映像表示機器及びそのＯＳＤメニュー調節ボタンの配置状態を示した正面図である。
【図６】図５の調節パネルを示した正面図である。
【図７】従来の各機能制御対象に対応してディスプレーされるＯＳＤメニュを示した例示図である。
【符号の説明】
１１…キー入力部
１２…制御部
１３…ＯＳＤメニュー発生部
１４…デジタル／アナログ変換部
１５…貯蔵部
１６…映像信号出力部
１７…前置増幅部
１８…映像出力部
１９…ＣＲＴ
２２…レベル調節ボタン部
２３、２４…水平調節ボタン
２５、２６…垂直調節ボタン
２７…設定・完了ボタン
２８…レベル表示パターン部
２９、３０…水平レベル表示パターン
３１、３２…垂直レベル表示パターン
【発明の属する技術分野】
本発明は、ＴＶ、モニター、ＶＣＲ及びコンピュータなどの映像表示機器のオンスクリーンディスプレー（On Screen Display ；以下、ＯＳＤと称す）に係るもので、詳しくは、映像表示機器の各種機能制御対象を画面上にＯＳＤメニューとして表示させ、ＯＳＤレベル調節ボタン及びＯＳＤメニューのレベルメーターを利用して前記各機能制御対象が調節される方向とそれら機能制御対象に対応する前記ＯＳＤメニューのレベルメータの変化方向とを合致させて、使用者が各機能制御対象を容易に調節し得るようにした映像表示機器のＯＳＤメニューのレベル調節表示装置及びその方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
一般に、映像表示機器の機能制御対象としては、音量（Volume）、明るさ（Brightness）、明暗のコントラスト（Contrast）、水平サイズ（Ｈ−Size）、水平位置（Ｈ−Position）、垂直サイズ（Ｖ−Size）及び垂直位置（Ｖ−Position）等が挙げられ、それらをＯＳＤメニューとして映像表示機器の画面上の特定位置にオンスクリーンディスプレーさせ、使用者はディスプレーされた該ＯＳＤメニューから所望の機能制御対象を選択し、肉眼で確認しながら調節を行うようになっている。
【０００３】
そして、このような従来の映像表示機器は、図５及び図６に示したように、ブラウン管１、キャビネット２及び各種機能制御対象を調節するために該キャビネット２の前面に設置される調節パネル部３を備えて映像表示機器が構成され、前記調節パネル部３は、ＯＳＤ画面上に表れる設定されたＯＳＤメニューのレベルを調節するためのレベル調節ボタン部４と、ＯＳＤメニューを設定及びメニュー設定を完了させる設定・完了ボタン７とで構成されていた。更に、前記レベル調節ボタン部４の左右側にＯＳＤメニューのレベルを増減させるレベル増加ボタン５及びレベル減少ボタン６がそれぞれ装着されていた。
【０００４】
以下、このように構成された従来の映像表示機器のＯＳＤメニューのレベル調節方法に対し、図７（Ａ）〜（Ｆ）を用いて説明する。
先ず、使用者が設定・完了ボタン７を押すと、画面上に初期状態としてＯＳＤメニューが表示される。
ここで、図７は、従来技術により各機能制御対象がＯＳＤメニューとしてディスプレーされた状態をそれぞれ示した図で、（Ａ）は、コントラストに対するＯＳＤメニュー、（Ｂ）は、水平サイズに対するＯＳＤメニュー、（Ｃ）は、明るさに対するＯＳＤメニュー、（Ｄ）は、水平位置に対するＯＳＤメニュー、（Ｅ）は、垂直位置に対するＯＳＤメニュー、（Ｆ）は、垂直サイズに対するＯＳＤメニュー、をそれぞれ示している。
【０００５】
尚、ＯＳＤ画面の中央に示した矩形状のものはレベルメータを示したもので、その内部面積は基準領域（standard area)を示し、該基準領域内の濃黒部分は可変ヒストグラム（Variable histogram）であって、前記基準領域内の左側端をスタート点として左側から右側に増加する。
また、前記レベルメータの周辺に表示された複数の動かない表示形態は、各機能制御を行うＯＳＤメニューを意味し、それら表示形態中、他の表示形態よりも暗く塗られた表示形態は、当該表示形態に対応するＯＳＤメニューが選択されたことを示している。
【０００６】
このような初期状態で、使用者がレベル調節ボタン部４のレベル増加ボタン５、またはレベル減少ボタン６を押すと、前記可変ヒストグラムは濃い部分が左側端から右側に移動して増加されるか、或いは左側に移動して減少され、よって、使用者は選択された機能制御対象のレベルの調節状態を認知するようになる。
即ち、前記各機能制御対象中、音量、明るさ及びコントラストの場合は、レベル調節が簡単に行われるため、使用者がＯＳＤメニューのレベルメータの可変ヒストグラムの大きさの変化を確認するだけで、該当の機能制御対象がどのように調節されているかを充分に確認することができる。
【０００７】
併し、前記各機能制御対象の内、画面の大きさ及び位置の調節を行う場合は、水平サイズ、水平位置、垂直サイズ及び垂直位置のような機能制御を行うようになるため、一方向だけに変化されるＯＳＤレベルメータ及び前記水平方向に配置されたレベル増減ボタン５、６を用いるだけでは不適合であって満足な調節を行うことができない。
【０００８】
即ち、水平サイズを調節する場合、前記ＯＳＤレベルメータの可変ヒストグラムは水平の一方向にだけ変化されるので、該可変ヒストグラムに対応する水平サイズが増減される状態だけを表示するが、画面の実際の水平サイズは左側及び右側の両方向に拡大または縮小される。そして、水平位置を調節する場合は、画面の水平位置は左側及び右側の何れ一方向に移動され、且つ、垂直サイズを調節する場合は、画面の垂直サイズが上、下の垂直両方向に拡大または縮小され、また、垂直位置を調節する場合には、画面の垂直位置が上方及び下方の何れ一方向に移動される。このように、実際の機能制御対象は左右の水平方向または上下の垂直方向にそれぞれ変化されるが、その機能制御対象に対応するレベルメータの可変ヒストグラムの動きは、一義的に水平方向だけに増加または減少されるため、前記レベルメータの可変ヒストグラムの移動方向が実際画面の変化方向とは合致せずに相異している。
【０００９】
更に、前記レベル増加ボタン５及びレベル減少ボタン６も水平方向だけに装着されているため、それらボタン５、６の設置方向とレベルメータの可変ヒストグラムの変化方向とは一致するが、画面の実際の移動方向とは一致せず、特に、使用者が画面の垂直サイズまたは画面の垂直位置などを変化させたいときは、前記各ボタン５、６中何れが上方向に対応するボタンで、何れが下方向に対応するボタンであるかを周知すべきであった。
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の映像表示機器のＯＳＤメニューのレベル調節装置においては、レベル調節ボタンの操作方向とＯＳＤ画面上に表示されるレベルメータの調節方向とが合致しないため、操作が容易でないという不都合な点があった。
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたもので、レベル調節ボタンの操作方向と、画面に表示されるＯＳＤメニューのレベルメータの変化方向と、実際に調節される機能制御対象が画面上で変化される方向と、を全て合致させて、簡便に調節を行い得る映像表示機器のＯＳＤメニューのレベル調節表示装置を提供することを目的とする。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するため、本発明に係る映像表示機器のＯＳＤメニューのレベル調節表示装置においては、複数の機能制御対象に対応するオンスクリーンディスプレーメニューを画面上に表示する映像表示機器に、前記複数の機能制御対象を含むオンスクリーンディスプレーメニューと、該機能制御対象のレベルの調節方向を示す対向した複数のレベル表示パターンとを前記画面に表示するための信号を発生するオンスクリーンディスプレーメニュー発生手段と、前記オンスクリーンディスプレーメニューから前記機能制御対象が選択されたとき、当該メニューに係る機能制御対象のレベルを増加させ又は減少させる操作を行うことができる複数のレベル調節ボタンを有するキー入力手段と、前記オンスクリーンディスプレーメニュー発生手段に対して、前記レベル調節ボタンの操作が前記機能制御対象のレベルを増加させる場合には、対向した前記レベル表示パターンの向きを外側に表示し、前記レベル調節ボタンの操作が前記機能制御対象のレベルを減少させる場合には、対向した前記レベル表示パターンの向きを内側に表示する制御を行う制御手段と、を備えた。
また、本発明に係る映像機器の画面上にオンスクリーンディスプレーメニューを表示する方法においては、前記オンスクリーンディスプレーメニューで選択された機能制御対象のレベルを増加させ又は減少させるための複数のレベル調節ボタンの操作に従って、当該機能制御対象のレベルを調節するための命令信号を受ける過程と、該命令信号に従って、前記機能制御対象の水平方向又は垂直方向のレベル調節方向に対応した変化方向を表示する複数のレベル表示パターンを前記画面上に表示するための制御信号及び制御データを出力する過程と、前記制御信号及び前記制御データに従って、前記レベル調節ボタンの操作が前記機能制御のレベルを増加させる場合には、対向した前記レベル表示パターンの向きを外側にして前記画面上に表示し、前記レベル調節ボタンの操作が前記機能制御対象のレベルを減少させる場合には、対向した前記レベル表示パターンの向きを内側にして前記画面上に表示する過程と、を順次行い、前記レベル調節ボタンの操作による前記機能制御対象のレベル調節方向と、前記画面上に表示された前記対向するレベル表示パターンの前記変化方向とを合致させて表示するようにした。
【００１２】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に対し、図面を用いて説明する。
本発明に係る映像表示機器のＯＳＤメニューのレベル調節表示装置は、図１に示したように、映像信号（Ｒ、Ｇ、Ｂ）並びに水平及び垂直同期信号（Ｈ−Sync、Ｖ−Sync）を出力する映像信号出力部１６と、使用者の操作により映像表示機器の各種機能制御対象を選択的に制御するための命令信号を出力するキー入力部１１と、前記映像信号出力部１６から入力される水平及び垂直同期信号を判別し、前記命令信号により使用者が選択したＯＳＤメニューを表示するための制御信号及び制御データを出力する制御部１２と、前記制御信号及び制御データを受けて前記各種機能制御対象に対応するＯＳＤ映像信号（Ｒo 、Ｇo 、Ｂo ）を出力して、選択された機能制御対象を画面上にＯＳＤメニューとして表示するＯＳＤメニュー発生部１３と、前記制御信号及び制御データにより前記各機能制御対象に対応するアナログ信号を出力するデジタル／アナログ変換部１４と、前記制御データを貯蔵する貯蔵部１５と、ブランキング信号ＢＬＫにより前記映像信号（Ｒ、Ｇ、Ｂ）及び前記ＯＳＤ映像信号（Ｒo 、Ｇo 、Ｂo ）を所定レベルに変換して出力する前置増幅部１７と、該変換された映像信号（Ｒ、Ｇ、Ｂ）（Ｒo 、Ｇo 、Ｂo ）を増幅して出力する映像出力部１８と、該映像出力部１８から出力される映像信号（Ｒ、Ｇ、Ｂ）（Ｒo 、Ｇo 、Ｂo ）をディスプレーするディスプレー手段としてのＣＲＴ１９とを備えている。
【００１３】
ここで、前記制御部１２は一般のマイクロコンピュータにより構成され、前記貯蔵部１５はＥＥＰＲＯＭにより構成されている。
そして、本発明に係るＯＳＤメニュー調節ボタンにおいては、図２に示したように、調節パネル部２１を含むキャビネット２０が形成され、前記調節パネル部２１は使用者が映像表示機器の各機能制御対象から所望の機能を選択して調節するレベル調節ボタン部２２を含み、該レベル調節ボタン部２２は前記キー入力部１１内に構成されている。
【００１４】
且つ、前記レベル調節ボタン部２２は、図３に示したように、各機能制御対象を左右水平方向に調節するために左右水平方向に配置された水平調節ボタン２３、２４と、各機能制御対象を上下垂直方向に調節するために上下垂直方向に配置された垂直調節ボタン２５、２６と、前記各機能制御対象の選択及び貯蔵のために前記水平及び垂直調節ボタン２３、２４、２５、２６の中心部に配置された設定・完了ボタン２７とで構成されている。
【００１５】
また、前記キー入力部１１は、前記調節パネル部２１または該調節パネル部２１としての機能を行うリモートコントローラなどで具現することが可能で、前記映像信号出力部１６をパーソナルコンピュータ（ＰＣ）に具現する場合はパーソナルコンピュータ用キーボードに具現することもできる。
更に、前記ＯＳＤメニュー発生部１３は、前記制御信号及び制御データにより、例えば、文字、抽象文字、数字、図形及び符号などに表示可能なＯＳＤメニューの各種表示形態中少なくとも１つ以上が固定された表示形態としてＯＳＤ画面上にディスプレーし、また、選択された機能制御対象が制御される際、その制御状態を点滅させた表示パターンまたはハイライトされた表示パターンでＯＳＤ画面上にディスプレーするためのＯＳＤ映像信号（Ｒo 、Ｇo 、Ｂo ）を出力し、該映像信号（Ｒo 、Ｇo 、Ｂo ）により画面に表示されるＯＳＤメニューは、ＯＳＤマスキング（Masking)を制作するときに一緒にデザインしてＣＲＴ１９の画面上に表示させる。
【００１６】
以下、このように構成された本発明に係る映像表示機器のＯＳＤメニューのレベル調節表示装置のレベル調節方法に対し、図１〜図４に基づいて説明する。
先ず、映像信号出力部１６は、映像信号（Ｒ、Ｇ、Ｂ）を前置増幅部１７に出力すると共に、水平及び垂直の同期信号（Ｈ−Sync、Ｖ−Sync）を制御部１２に出力し、前記前置増幅部１７は前記映像信号（Ｒ、Ｇ、Ｂ）を所定レベルに変換して映像出力部１８に出力する。
【００１７】
次いで、変換された前記映像信号（Ｒ、Ｇ、Ｂ）は前記映像出力部１８により所定レベルに増幅され、ＣＲＴ１９に印加されて映像がディスプレーされる。ここまではＯＳＤメニューの表示されない一般的ディスプレー過程と同様である。
一方、前記各機能制御対象を制御しようとする使用者は、ＯＳＤメニューを画面上にディスプレーさせるためにキャビネット２０の前面の前記レベル調節ボタン部２２の設定・完了ボタン２７を押す。
【００１８】
次いで、キー入力部１１は所定値を有するアナログ命令信号を前記制御部１２のアナログ／ディジタル変換端子（ＡＤＣ）に出力して該アナログ命令信号はディジタル命令信号に変換された後、シリアルクロックライン（ＳＣＬ）を経由して制御信号を出力し、シリアルデータライン（ＳＤＡ）を経由して制御データを出力し、出力されたそれら制御信号及び制御データはＯＳＤメニュー発生部１３及びデジタル／アナログ変換部１４に入力される。
【００１９】
次いで、前記ディジタル／アナログ変換部１４は、前記水平及び垂直同期信号（Ｈ−Sync、Ｖ−Sync）及び前記制御信号並びに制御データをアナログ信号に変換された後、各種機能制御対象、即ち、音量、明るさ、明暗のコントラスト、水平サイズ、水平位置、垂直サイズ及び垂直位置等に対応するアナログ信号を各機能調節出力端子Ｆ１〜Ｆｎを介してそれぞれ出力し、また、前記水平及び垂直同期信号（Ｈ−Sync、Ｖ−Sync）により発振周波数を調整して端子ＯＳＣを経由してＯＳＤメニュー発生部１３に出力する。
【００２０】
次いで、該ＯＳＤメニュー発生部１３は前記制御部１２から制御信号及び制御データの入力を受けてＯＳＤ映像信号（Ｒo 、Ｇo 、Ｂo ）を前記前置増幅部１７に出力し、該ＯＳＤ映像信号（Ｒo 、Ｇo 、Ｂo ）は所定レベルに変換された後、映像出力部１８により増幅されてＣＲＴ１９にてディスプレーされるので、該ＯＳＤ映像信号（Ｒo 、Ｇo 、Ｂo ）に対応するＯＳＤメニューが表示される。
【００２１】
一方、前記制御部１２は前記制御信号及び制御データを貯蔵部１５に出力して貯蔵させ、それら制御信号及び制御データは、以前使用されたＯＳＤメニューの制御状態を再び調節するときに使用される。
このようにＯＳＤメニューが画面に表示された状態においては、例えば、図４（Ａ）に示したように、画面の中央にレベル表示パターン部２８が位置され、該レベル表示パターン部２８は三角形の水平レベル表示パターン２９、３０及び垂直レベル表示パターン３１、３２により構成されて各機能制御対象のレベル調節状態を表す。即ち、レベル調節状態によって前記各水平及び垂直レベル表示パターン２９〜３２はハイライトされるか点滅され、また、それらの方向（黒い三角形の矢印）は、対向するか反対方向を向かう。詳しくは、各三角形は中央から外側向きになるか、または、外方側から内側向きになるように形成され、前記水平レベル表示パターン２９、３０は機能制御対象の左右水平方向の変化及び機能制御対象の増減程度を表すためのもので、また、前記垂直レベル表示パターン３１、３２は機能制御対象の上下垂直方向の変化を表すためのものである。
【００２２】
なお、前記レベル表示パターン部２８の周辺に位置する各表示形態は、各機能制御対象を表し、例えば、文字、抽象文字、数字、図形または符号中の何れか１つが固定された表示形態として表示される。該固定された表示形態中、使用者が選択した機能制御対象に該当する表示形態は、他の表示形態と明確に区別できるように異なる色相、明るさ、模様または半透明の影中の何れか１つで表示される。且つ、前記固定された表示形態と前記各レベル表示パターン２９〜３２とは同じ色相で表示することもできるし、明確に区分するために相異なる色相で表示することもできる。
【００２３】
このようにＯＳＤメニューが画面に表示されると、使用者は表示されたＯＳＤメニューを確認して多数の機能制御対象の中から所望の機能制御対象を設定・完了ボタン２７を押して選択し、該選択された機能制御対象を調節するために水平調節ボタン２３、２４及び垂直調節ボタン２５、２６中何れか１つを操作すると、該操作により前記キー入力部１１は所定値を有する命令信号を前記制御部１２に出力し、該制御部１２から出力される制御信号及び制御データにより前記ディジタル／アナログ変換部１４は各機能制御対象の中から選択された１つの機能制御対象のレベルを変化させて、前記各機能調節出力端子Ｆ１〜Ｆｎ中の該当する１つの機能調節出力端子に出力する。
【００２４】
次いで、ＯＳＤメニュー発生部１３は前記制御信号及び制御データによりＯＳＤ映像信号（Ｒo 、Ｇo 、Ｂo ）を出力し、該ＯＳＤ映像信号（Ｒo 、Ｇo 、Ｂo ）は前記前置増幅部１７及び映像出力部１８により処理されて、ＣＲＴ１９にてディスプレーされるので、選択された機能制御対象に対応する水平レベル表示パターン２９、３０または垂直レベル表示パターン３１、３２が選択され、このとき、選択されたレベル表示パターンは使用者が前記レベル調節ボタン部２２の水平または垂直調節ボタン２３〜２６を押している間、機能制御対象の変化方向と一致してハイライト（high light）されるか、または所定時間間隔で点滅する。
【００２５】
よって、使用者は自分が水平または垂直調節ボタン２３〜２６を操作するとき、画面を見ながら機能制御対象が実際に調節されることを確認することが可能で、前記水平または垂直レベル表示パターン２９〜３２がハイライトまたは点滅すること、及び前記水平及び垂直レベル表示パターン２９〜３２の方向を肉眼で認識して、機能制御対象が調節される程度または調節方向を確認しながら所望通り正確に機能制御対象を調節することができる。
【００２６】
以上のような方法により、使用者は全体ＯＳＤメニューのレベルを調節することが可能で、調節が完了したと判断されると設定・完了ボタン２７を押して、制御部１２はレベル調節完了された機能制御対象に対する制御データを貯蔵部１５に貯蔵させるようになる。
以下、本発明に係る映像表示機器のＯＳＤメニューのレベル調節表示装置を利用して各機能制御対象のレベルを調節する過程に対し、図４に基づいて説明する。
【００２７】
ここで、図４は、各機能制御対象に対応してディスプレーされるＯＳＤメニューを例示しており、（Ａ）は、初期状態と水平及び垂直位置に対するＯＳＤメニュー、（Ｂ）は、垂直サイズに対するＯＳＤメニュー、（Ｃ）は、水平サイズに対するＯＳＤメニュー、（Ｄ）は、明るさに対するＯＳＤメニュー、をそれぞれ示している。
【００２８】
先ず、画面の水平サイズ及び垂直サイズを調節するときは、図４（Ａ）に示したように、初期状態でＣＲＴ１９の画面にＯＳＤメニューがディスプレーされると、使用者は水平調節ボタン２３、２４を操作して水平または垂直サイズに対応する機能制御対象を選択し、該選択された機能制御対象が濃い色の四角形の半透明状態になると設定・完了ボタンを押して、水平または垂直サイズに対応する機能制御対象を確定する。
【００２９】
次いで、使用者が水平調節ボタン２３、２４を押すと、画面の水平サイズが調節されながら水平レベル表示パターン２９、３０がハイライトされるかまたは点滅する。このとき、画面の水平サイズが増加するときは、水平レベル表示パターン２９、３０である三角形の方向が図４（Ｃ）に示したように互いに外側向きになるが、画面の水平サイズが減少するときは前記水平レベル表示パターン２９、３０の方向が内側向きになる（図示なし）。また、使用者が垂直調節ボタン２５、２６を押すと、画面の垂直サイズが調節されながら垂直レベル表示パターン３１、３２がハイライトされるか点滅する。このとき、画面の垂直サイズが増加するときは、垂直レベル表示パターン３１、３２である三角形の方向が図４（Ｂ）に示したように互いに外側向きになるが、画面の垂直サイズが減少するときは前記垂直レベル表示パターン３１、３２の方向が内側向きになる。
【００３０】
このように、使用者の操作によって、画面の水平サイズまたは垂直サイズが調節されると同時に、水平レベル表示パターン２９、３０及び垂直レベル表示パターン３１、３２がハイライトされるか点滅すると同時に方向が転換されるので、使用者は所望の機能制御対象がどのように調節されているかを認識しやすくなる。
【００３１】
そして、画面の水平位置を調節するときは、図４（Ａ）に示したように、初期状態でＣＲＴ１９の画面にＯＳＤメニューがディスプレーされると、使用者は水平調節ボタン２３、２４を操作して水平位置に対応する機能制御対象を選択し、該選択された機能制御対象が濃い色の四角形の半透明状態になると、使用者は設定・完了ボタンを押して、水平位置に対応する機能制御対象を確定する。
【００３２】
次いで、使用者が水平調節ボタン２３、２４を押すと、画面の水平位置が右側または左側に移動しながら水平レベル表示パターン２９、３０がハイライトされるかまたは点滅する。このとき、画面の水平位置が左側に移動するときは、水平レベル表示パターン２９がハイライトされるかまたは点滅するが、画面の水平位置が右側に移動するときは、水平レベル表示パターン３０がハイライトされるかまたは点滅する。
【００３３】
且つ、垂直位置を調節するときは、図４（Ａ）に示したように、初期状態でＣＲＴ１９の画面にＯＳＤメニューがディスプレーされると、使用者は水平調節ボタン２３、２４を操作して垂直位置に対応する機能制御対象を選択し、該選択された機能制御対象が濃い色の四角形の半透明状態になると、使用者は設定・完了ボタンを押して、垂直位置に対応する機能制御対象を確定する。
【００３４】
次いで、使用者が垂直調節ボタン２５、２６を押すと、画面の垂直位置が上方側または下方側に移動しながら垂直レベル表示パターン３１、３２がハイライトされるかまたは点滅する。このとき、画面の垂直位置が上方側に移動するときは、垂直レベル表示パターン３１がハイライトされるか点滅するが、画面の垂直位置が下方側に移動するときは前記垂直レベル表示パターン３２がハイライトされるかまたは点滅する。
【００３５】
また、画面の明るさを調節するときは、図４（Ｄ）に示したように、初期状態でＣＲＴ１９の画面にＯＳＤメニューがディスプレーされると、使用者は水平調節ボタン２３、２４を操作して水平位置に対応する機能制御対象を選択し、該選択された機能制御対象が濃い色の四角形の半透明状態になると、使用者は設定・完了ボタン２７を押して、明るさに対応する機能制御対象を確定する。
【００３６】
次いで、使用者が水平調節ボタン２３、２４を押すと、画面の明るさが変化しながら水平レベル表示パターン２９、３０がハイライトされるかまたは点滅する。このとき、画面が暗くなるときは、水平レベル表示パターン２９がハイライトされるかまたは点滅するが、画面が明るくなるときは、水平レベル表示パターン３０がハイライトされるかまたは点滅する。
【００３７】
このように、画面のレベルが調節されるときは、レベルが増加するときに水平レベル表示パターン３０がハイライトされるか点滅するが、レベルが減少するときは水平レベル表示パターン２９がハイライトされるか点滅する。
【００３８】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る映像表示機器のＯＳＤメニューのレベル調節表示装置においては、複数のレベル調節ボタンが操作される方向と、レベル表示パターンが表示する方向と、実際の画面が変化する方向と、が全て一致するので、使用者がＯＳＤメニューを容易、且つ簡便に調節し得るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る映像表示機器のＯＳＤメニューのレベル調節表示装置を示したブロック図である。
【図２】図１のＯＳＤメニュー調節ボタンの設置状態を示した正面図である。
【図３】図２の調節パネルを示した正面図である。
【図４】本発明に係る各機能制御対象に対応してディスプレーされるＯＳＤメニューを示した例示図である。
【図５】従来映像表示機器及びそのＯＳＤメニュー調節ボタンの配置状態を示した正面図である。
【図６】図５の調節パネルを示した正面図である。
【図７】従来の各機能制御対象に対応してディスプレーされるＯＳＤメニュを示した例示図である。
【符号の説明】
１１…キー入力部
１２…制御部
１３…ＯＳＤメニュー発生部
１４…デジタル／アナログ変換部
１５…貯蔵部
１６…映像信号出力部
１７…前置増幅部
１８…映像出力部
１９…ＣＲＴ
２２…レベル調節ボタン部
２３、２４…水平調節ボタン
２５、２６…垂直調節ボタン
２７…設定・完了ボタン
２８…レベル表示パターン部
２９、３０…水平レベル表示パターン
３１、３２…垂直レベル表示パターン
Claims (12)
- 複数の機能制御対象に対応するオンスクリーンディスプレーメニューを画面上に表示する映像表示機器において、
前記複数の機能制御対象を含むオンスクリーンディスプレーメニューと、該機能制御対象のレベルの調節方向を示す対向した複数のレベル表示パターンとを前記画面に表示するための信号を発生するオンスクリーンディスプレーメニュー発生手段と、
前記オンスクリーンディスプレーメニューから前記機能制御対象が選択されたとき、当該メニューに係る機能制御対象のレベルを増加させ又は減少させる操作を行うことができる複数のレベル調節ボタンを有するキー入力手段と、
前記オンスクリーンディスプレーメニュー発生手段に対して、前記レベル調節ボタンの操作が前記機能制御対象のレベルを増加させる場合には、対向した前記レベル表示パターンの向きを外側に表示し、前記レベル調節ボタンの操作が前記機能制御対象のレベルを減少させる場合には、対向した前記レベル表示パターンの向きを内側に表示する制御を行う制御手段と、
を備えたことを特徴とする映像表示機器のオンスクリーンディスプレーメニューのレベル調節表示装置。 - 前記制御手段は、前記レベル調節ボタンによって前記機能制御対象のレベルが調節されている間、前記画面上に表示された前記レベル表示パターンをハイライト表示させ又は点滅表示させる制御を行うことを特徴とする請求項１に記載の映像表示機器のオンスクリーンディスプレーメニューのレベル調節表示装置。
- 前記制御手段は、前記オンスクリーンディスプレーメニュー発生手段に対して、前記レベル表示パターンを前記オンスクリーンディスプレーメニューの画面の中央に表示させ、前記機能制御対象が、該レベル表示パターンの周辺に、文字、抽象文字、数字、図形又は符号中の少なくとも一つによる固定した表示形態として表示させる制御を行うことを特徴とする請求項１に記載の映像表示機器のオンスクリーンディスプレーメニューのレベル調節表示装置。
- 前記表示形態と前記レベル表示パターンは、相互同様な色相又は異なる色相に表示されることを特徴とする請求項３に記載の映像表示機器のオンスクリーンディスプレーメニューのレベル調節表示装置。
- 前記表示形態が、選択された前記機能制御対象に対応する表示形態である場合には、他の表示形態とは異なる色相、明るさ、模様及び半透明の影のうちの何れか一つで表示されることを特徴とする請求項３に記載の映像表示機器のオンスクリーンディスプレーメニューのレベル調節表示装置。
- 前記キー入力手段は、キャビネットの調節パネル部又は遠隔調整手段に備えられ、或いはパーソナルコンピュータ用キーボードに含まれることを特徴とする請求項１乃至５の何れか一項に記載の映像表示機器のオンスクリーンディスプレーメニューのレベル調節表示装置。
- 映像機器の画面上にオンスクリーンディスプレーメニューを表示する方法において、
前記オンスクリーンディスプレーメニューで選択された機能制御対象のレベルを増加させ又は減少させるための複数のレベル調節ボタンの操作に従って、当該機能制御対象のレベルを調節するための命令信号を受ける過程と、
該命令信号に従って、前記機能制御対象の水平方向又は垂直方向のレベル調節方向に対応した変化方向を表示する複数のレベル表示パターンを前記画面上に表示するための制御信号及び制御データを出力する過程と、
前記制御信号及び前記制御データに従って、前記レベル調節ボタンの操作が前記機能制御のレベルを増加させる場合には、対向した前記レベル表示パターンの向きを外側にして前記画面上に表示し、前記レベル調節ボタンの操作が前記機能制御対象のレベルを減少させる場合には、対向した前記レベル表示パターンの向きを内側にして前記画面上に表示する過程と、を順次行い、
前記レベル調節ボタンの操作による前記機能制御対象のレベル調節方向と、前記画面上に表示された前記対向するレベル表示パターンの前記変化方向とを合致させて表示することを特徴とする映像表示機器のオンスクリーンディスプレーメニューのレベル調節表示方法。 - 前記複数のレベル調節ボタンを有するレベル調節ボタン部の設定ボタンが押されると、前記機能制御対象の調節レベルの変化方向を表示する前記複数のレベル表示パターンを包含するオンスクリーンディスプレーメニューが前記画面上に表示される過程を含むことを特徴とする請求項７に記載の映像表示機器のオンスクリーンディスプレーメニューのレベル調節表示方法。
- 前記レベル調節ボタンによって前記機能制御対象のレベルが調節されている間、前記画面上に表示された前記レベル表示パターンをハイライト表示させ又は点滅表示させることを特徴とする請求項７又は８に記載の映像表示機器のオンスクリーンディスプレーメニューのレベル調節表示方法。
- 前記複数のレベル表示パターンが前記オンスクリーンディスプレーメニューの画面の中央に表示され、
前記機能制御対象が、前記各レベル表示パターンの周辺に、文字、抽象文字、数字、図形または符号中の少なくとも一つによる固定した表示形態として表示されることを特徴とする請求項７又は８に記載の映像表示機器のオンスクリーンディスプレーメニューのレベル調節表示方法。 - 前記表示形態と前記レベル表示パターンは、相互同様な色相または異なる色相で表示されることを特徴とする請求項１０に記載の映像表示機器のオンスクリーンディスプレーメニューのレベル調節表示方法。
- 前記表示形態が、選択された前記機能制御対象に対応する表示形態である場合には、他の表示形態とは異なる色相、明るさ、模様及び半透明の影のうちの何れか一つで表示されることを特徴とする請求項１０に記載の映像表示機器のオンスクリーンディスプレーメニューのレベル調節表示方法。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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