JP3857342B2 - 画像符号化方法及び画像符号化装置 - Google Patents

画像符号化方法及び画像符号化装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、画像符号化方法及び画像符号化装置に関し、特に、光ディスク、磁気ディスク、磁気テープ等の画像記録媒体に動画の映像信号を蓄積用符号化して記録するシステムや、伝送路を介して動画の映像信号を伝送するシステム等において使用される画像符号化方法及び画像符号化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えばテレビ会議システム、テレビ電話システム等のように動画の映像信号を遠隔地に伝送するシステムや、動画の映像信号を光ディスク、磁気ディスク、磁気テープ等の画像記録媒体に記録し、また記録された動画の映像信号を再生するシステム等において、伝送路(あるいは画像記録媒体)を効率良く利用するために、映像信号の有するライン相関やフレーム相関を利用して映像信号を所謂高能率符号化し、空間軸方向と時間軸方向の冗長度を落として有意情報のみを伝送し、伝送効率を高めるようになされている。
【0003】
例えば空間軸方向の符号化処理(以下フレーム内符号化処理という)では、映像信号の例えばライン相関を利用するもので、図8のAに示す時刻t1 、t2 、t3 、・・・において動画を構成する各画像PC1、PC2、PC3・・・を伝送しようとする場合、伝送処理すべき画像データを、例えば同一走査線内で1次元符号化したり、例えば画像を複数のブロックに分割し、各ブロックの画像データを2次元符号化することにより、データ圧縮を行い、伝送効率を向上させている。
【0004】
また、時間軸方向の符号化処理(以下フレーム間符号化処理という)では、映像信号のフレーム間相関を利用して例えば所謂予測符号化により、すなわち図8のBに示すように、順次隣合う画像PC1及びPC2、PC2及びPC3・・・間の対応する画素毎の画像データの差分(所謂予測誤差)でなる画像データPC12、PC23・・・を求め、これらの画像データPC12、PC23・・・を伝送することにより、データ圧縮を行い、伝送効率を向上させている。
【0005】
かくして、画像PC1、PC2、PC3・・・の全ての画像データを伝送する場合と比較して、格段に少ないデータ量で映像信号を伝送することができる。
【0006】
また、上述のフレーム間符号化処理における予測符号化では、さらに効率を高めるために、例えばマクロブロック単位で動き補償予測が用いられる。すなわち、例えば画面中央の人物が移動する場合等、画面中の動いている物体に対してその動きを検出し、その動き分だけ前の画像中で予測に用いる画像データの位置を補正して予測符号化を行うことにより、符号化効率を向上させることができる。しかし、これでもまだ、物体が移動して後ろから出現した部分に対しては、多くのデータを送らなけらばならない。そこで、動き補償予測を上述の前方だけではなく、後方あるいは両者を組み合わせて行うことにより、さらに符号化効率を高めることができる。
【0007】
具体的には、図9のAに示すように、伝送しようとする動画の映像信号VDの第0、第1、第2、第3・・・番目のフレームのフレームデータF0、F1、F2、F3・・・のマクロブロックにおいて、順次フレーム間に動きベクトルX0、X1、X2、X3・・・でそれぞれ表わされるような画像の変化があった場合、送信側の装置は、所定フレーム数(例えば1フレーム)置きの、すなわち第2、第4・・・番目のフレームを補間フレームに指定し、これらの補間フレームに対して、図9のBに示すように、所定の補間フレーム処理により伝送補間フレームデータF2X、F4X・・・を生成する。また、残りの非補間フレームに対して、フレームデータF1、F3・・・に所定の符号化処理を施して、伝送非補間フレームデータF1X、F3X・・・を生成する。
【0008】
例えば、動き補償されたフレームデータF3とフレームデータF2の差分SP2(予測誤差)、動き補償されたフレームデータF1とフレームデータF2の差分SP3、動き補償されたフレームデータF1、F3を補間処理して得られるフレームデータとフレームデータF2の差分SP4をマクロブロック単位でそれぞれ求め、フレームデータF2のマクロブロックSP1とこれらの差分の比較を行う。そして、これらのデータSP1〜SP4のうちでデータ発生量が最小のデータをマクロブロック単位で伝送補間データF2Xとし、以下同様して各補間フレームに対する伝送補間データF4X・・・を生成する。また、非補間フレームのフレームデータF1、F3・・・にそれぞれ、例えばDCT変換処理、可変長符号化処理等を施して伝送非補間フレームデータF1X、F3X・・・を生成する。
【0009】
そして、これらの伝送非補間フレームデータF1X、F3X・・・及び伝送補間データF2X、F4X・・・を、動きベクトルX0, X1, X3・・・のデータと共に、伝送データDATAとして受信側の装置に伝送する。
【0010】
一方、受信側の装置は、送られてくる伝送データDATA(伝送非補間フレームデータF1X、F3X・・・、伝送補間データF2X、F4X・・・、動きベクトルX0, X1, X3・・・のデータ)に、送信側の符号化処理に対応した復号化処理を施して、フレームデータF0、F1、F2、F3・・・を再生する。この結果、動き補償予測を前方だけではなく、後方あるいは両者を組み合わせて行うことにより、さらに符号化効率を高めることができる。
【0011】
ここで、上述の機能を有する画像符号化装置と画像復号化装置について、図10を参照しながら説明する。
【0012】
この図10に示す画像符号化装置70は、入力映像信号VDを輝度信号と色差信号に分離する前処理回路71と、該前処理回路71からの輝度信号、色差信号をそれぞれディジタル信号に変換するアナログ/ディジタル(以下A/Dという)変換回路72a、72bと、該A/D変換回路72a、72bからの輝度データ、色差データ(以下これらを画像データという)を記憶するフレームメモリ群73と、フレームメモリ群73から画像データをブロックフォーマットに従って読み出すフォーマット変換回路74と、フォーマット変換回路74からのブロックの画像データを高能率符号化するエンコーダ75とを備える。
【0013】
そして、前処理回路71は、入力映像信号VDを輝度信号と色差信号に分離し、A/D変換回路72a、72bは、輝度信号、色差信号をそれぞれ8ビツトからなる輝度データ、色差データに変換し、フレームメモリ群73は、これらの輝度データ、色差データを記憶する。
【0014】
フォーマット変換回路74は、フレームメモリ群73に記憶されている画像データ(輝度データ、色差データ)を、ブロックフォーマットに従って読み出し、エンコーダ75は、この読みだされた画像データを所定の高能率符号化により符号化して、ビットストリームを出力する。
【0015】
そして、このビットストリームは、伝送路や、光ディスク、磁気ディスク、磁気テープ等の画像記録媒体からなる伝送メディア90を介して、画像復号化装置80に供給される。
【0016】
この画像復号化装置80は、上述の図10に示すように、上記エンコーダ75に対応したデコーダ81と、該デコーダ81で再生された画像データを、フレームフォーマットに変換するフォーマット変換回路82と、該フォーマット変換回路82からの画像データを記憶するフレームメモリ群83と、該フレームメモリ群83から読み出された輝度データ、色差データをアナログ信号に変換するD/A変換回路84a、84bと、該D/A変換回路84a、84bからの輝度信号、色差信号を混合して出力映像信号を生成する後処理回路85とを備える。
【0017】
そして、デコーダ81は、エンコーダ75の高能率符号化に対応した復号化によりビットストリームを復号化して、ブロックフォーマットの画像データを再生し、フォーマット変換回路82は、この画像データをフレームフォーマットに変換してフレームメモリ群83に記憶する。
【0018】
D/A変換回路84a、84bは、フレームメモリ群83から読み出された輝度データ、色差データをそれぞれ輝度信号、色差信号に変換し、後処理回路85は、これらの輝度信号、色差信号を混合して出力映像信号を生成する。
【0019】
具体的には、前処理回路71及びA/D変換回路72a、72bは、上述したように輝度信号及び色差信号をディジタル信号に変換すると共に、色差信号に対しては上下左右方向に画素数が輝度信号の1/2となるようにデータ量を削減した後、時間軸多重化し、得られる輝度データと色差データをフレームメモリ群73に供給する。
【0020】
そして、フレームメモリ群73からは、上述したようにブロックフォーマットに従って輝度データと色差データが読み出される。すなわち、例えば1フレーム分の画像データは、図11のAに示すように、N個のスライスに分割され、各スライスが、図11のBに示すように、M個のマクロブロックを含むようになされ、各マクロブロックは、図11のCに示すように、8×8画素からなるブロック単位であって上下左右に隣接する4つの輝度ブロックの輝度データY[1] 、Y[2] 、Y[3] 、Y[4] と、これらの4つの輝度ブロックに対応する範囲の8×8画素からなる色差ブロックの色差データCb[5]、Cr[6]とを含んでなる。そして、フレームメモリ群73からは、スライスではマクロブロツク単位で画像データが連続し、マクロブロツク内ではY[1],Y[2],Y[3],Y[4],Cb[5],Cr[6] の順に連続するように輝度データと色差データが読み出される。このようにしてブロックフォーマットに従って読み出された画像データは、エンコーダ75に供給される。
【0021】
エンコーダ75は、図12に示すように、動きベクトル検出回路101を備え、この動きベクトル検出回路101は、ブロックフォーマットで供給される画像データの動きベクトルをマクロブロック単位で検出する。すなわち、動きベクトル検出回路101は、フレームメモリ群102に記憶された前方原画像及び/又は後方原画像を用いて、現在の参照画像の動きベクトルをマクロブロック単位で検出する。ここで、動きベクトルの検出は、マクロブロック単位でのフレーム間差分の絶対値和が最小になるものを、その動きベクトルとする。そして、検出された動きベクトルは動き補償回路113等に供給され、マクロブロック単位でのフレーム間差分の絶対値和はフレーム内/前方/後方/両方向予測判定回路103に供給される。
【0022】
このフレーム内/前方/後方/両方向予測判定回路103は、この値をもとに、参照ブロックの予測モードを決定し、決定した予測モードに基づいて、マクロブロック単位でフレーム内/前方/後方/両方向予測の切り換えを行うように予測符号化回路104を制御する。そして、予測符号化回路104は、加算回路104a、104b、104c及び切換スイッチ104dを備え、フレーム内符号化モードのときは入力画像データそのものを、前方/後方/両方向予測モードのときはそれぞれの予測画像に対する入力画像データの画素毎の差分(以下差分データという)を選択し、選択したデータをDCT回路105に供給する。
【0023】
DCT回路105は、映像信号の2次元相関を利用して、入力画像データ又は差分データをブロツク単位でDCT変換し、得られる係数データを量子化回路106に供給する。
【0024】
量子化回路106は、マクロブロック又はスライス毎に定まる量子化ステップサイズ(量子化スケール)を用いて係数データを量子化し、得られる量子化データを可変長符号化(VLC:Variable Length Code)回路107及び逆量子化回路108に供給する。ところで、この量子化に用いる量子化ステップサイズは、後述する送信バッファメモリ109のバッファ残量をフィードバックすることによって、送信バッファメモリ109が破綻しない値に決定され、この量子化ステップサイズも、可変長符号化回路107及び逆量子化回路108に供給される。
【0025】
可変長符号化回路107は、量子化データを、量子化ステップサイズ、予測モード、動きベクトルと共に可変長符号化し、伝送データとして送信バッファメモリ109に供給する。
【0026】
送信バッファメモリ109は、伝送データを一旦記憶した後、一定のビットレートで読み出すことにより、伝送データを平滑化してビットストリームとして出力すると共に、メモリに残留している残留データ量に応じてマクロブロック単位の量子化制御信号を量子化回路106にフィードバックして量子化ステップサイズを制御する。これにより送信バッファメモリ109は、ビットストリームとして発生されるデータ量を調整し、メモリ内に適正な残量(オーバーフロー又はアンダーフローを生じさせないようなデータ量)のデータを維持する。例えば、送信バッファメモリ109のデータ残量が許容上限にまで増量すると、送信バッファメモリ109は、量子化制御信号によつて量子化回路106の量子化ステップサイズを大きくすることにより、量子化データのデータ量を低下させる。一方、送信バッファメモリ109のデータ残量が許容下限まで減量すると、送信バッファメモリ109は、量子化制御信号によつて量子化回路106の量子化ステップサイズを小さくすることにより、量子化データのデータ量を増大させる。
【0027】
このようにして、バッファメモリ109から出力されるビットストリームは一定のビットレートで、上述したように伝送路や、光ディスク、磁気ディスク、磁気テープ等の画像記録媒体からなる伝送メディア90を介して、画像復号化装置80に供給される。
【0028】
一方、逆量子化回路108は、量子化回路106から供給される量子化データを逆量子化して、上述のDCT回路105の出力に対応する係数データ(量子化歪みが加算されている)を再生し、この係数データを逆離散余弦変換(以下IDCT:Inverse Discrete Cosine Transformという)回路110に供給する。
【0029】
IDCT回路110は、係数データをIDCT変換して、フレーム内符号化モードでは入力画像データに対応する画像データを再生し、前方/後方/両方向予測モードでは予測符号化回路104の出力に対応する差分データを再生して、加算回路111に供給する。
【0030】
この加算回路111には、前方/後方/両方向予測モードのとき、後述する動き補償回路113から動き補償された予測画像データが供給されており、この動き補償された予測画像データと差分データを加算することにより、入力画像データに対応する画像データを再生する。
【0031】
そして、このようにして再生された画像データは、フレームメモリ112に記憶される。すなわち、逆量子化回路108〜加算回路111は、局所復号化回路を構成し、予測モードに基づいて、量子化回路106から出力される量子化データを局所復号化し、得られる復号画像を前方予測画像もしくは後方予測画像としてフレームメモリ112に書き込む。フレームメモリ112は、複数のフレームメモリからなり、フレームメモリのバンク切り換えが行われ、符号化する画像に応じて、単一のフレームが、前方予測画像データとして出力されたり、後方予測画像データとして出力される。また、両方向予測の場合は、前方予測画像データと後方予測画像データが例えば平均化されて出力される。これらの予測画像データは、後述するデコーダ81で再生される画像と全く同一の画像であり、次の処理画像はこの予測画像をもとに前方/後方/両方向予測符号化が行われる。
【0032】
すなわち、フレームメモリ112から読み出された画像データは動き補償回路113に供給され、この動き補償回路113は、動きベクトルに基づいて、予測画像データに動き補償を施し、動き補償された予測画像データを予測符号化回路104及び加算回路111に供給する。
【0033】
次に、デコーダ81について図13を参照しながら説明する。
【0034】
この図13に示すデコーダ81には、上記図10の伝送メディア90を介してビットストリームが入力される。このビットストリームは、受信バッファ201を介して可変長復号化(IVLC)回路202に入力される。可変長復号化回路202は、ビットストリームから量子化データ、動きベクトル、予測モード、量子化ステップサイズ等を再生する。これらの量子化データと量子化ステップサイズは逆量子化回路203に供給され、動きベクトルは動き補償回路207に供給され、予測モードは加算回路205に供給される。
【0035】
逆量子化回路203〜加算回路205の動作は、上記図12に示すエンコーダ75の局所復号化回路と同様であり、フレームメモリ群206、動き補償回路207の動作はそれぞれエンコーダ75のフレームメモリ112、動き補償回路113と同じであり、量子化データ、動きベクトル、予測モード、量子化ステップサイズをもとに復号化が行われる。この結果、加算回路205から再生画像データが出力され、この再生画像データは、上記図10のフォーマット変換回路82に送られる。
【0036】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来の装置では、エンコーダ75で発生するビットストリームの符号化ビットレートは伝送メディア90の転送レートにあわせて一定とされ、この制限のもとでデータ発生量、すなわちエンコーダ75における量子化回路106の量子化ステップサイズが制御されていた。換言すると、例えば絵柄が複雑な画像が連続するときは、量子化ステップサイズを大きくしてデータ発生量を抑圧し、逆に単純な絵柄が連続するときは、量子化ステップサイズを小さくしてデータ発生量を増加させることにより、バッファメモリ109のオーバーフロー又はアンダーフローを生じさせないようにして固定レートを保持するようになっていた。
【0037】
したがって、従来の装置では複雑な画像が連続するときは、量子化ステップサイズが大きくされ、画質が劣化し、単純な画像が連続するときは、量子化ステップサイズが小さくされ、全体を通じて均等な画質を得ることができなかった。
【0038】
また、ビットストリームをデータ容量が限られている画像記録媒体に記録する場合、絵柄が複雑な画像に対する極端な画質劣化を避けるためには、この複雑な画像の画質を損なわないような高いレートの固定レートを全体に対して適用しなければならず、記録時間を減少させる結果となっていた。
【0039】
さらに、単に画像の複雑さが同じ場合でも、絵柄によって符号化画質の主観的印象が悪い場合がある。これは、人間の視覚特性によるものであり、例えば画像の暗い部分で、符号化ノイズ、例えばブロックノイズやモスキートノイズ等が目立つ、という問題がある。
【0040】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、全体を通じて均等で良好な画質を得ることができ、また長時間記録を可能にし、さらに、人間の視覚特性を反映して符号化ノイズを目立たせないように符号化することが可能な画像符号化方法及び画像符号化装置を提供することを目的とする。
【0041】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、上述の課題を解決するために、入力映像信号の少なくとも一部を符号化して第1の符号化データを生成し、この第1の符号化データの所定時間毎のデータ量と、上記入力映像信号を所定の単位毎に複数のブロックに分けた際に指定された一部の当該ブロックの輝度信号の所定時間毎の平均値とを求め、これらの所定時間毎の符号化データ量及び所定時間毎の輝度信号の平均値と、使用可能なデータ総量とに基づいて所定時間毎の符号化レートを求め、この符号化レートに基づいて上記所定時間毎に上記入力映像信号を符号化して第2の符号化データを生成することを特徴としている。
【0042】
これにより、画像の複雑さに応じた所定時間毎のデータ量に基づく符号化レートで符号化が行え、しかも、人間の視覚特性が反映された符号化が行える。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像符号化方法、画像符号化装置及び画像記録媒体の好ましい実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0044】
本発明の実施の形態を適用した画像符号化装置は、例えば図1に示すように、入力映像信号を符号化して第1の符号化データを生成する第1の符号化回路10と、入力映像信号の輝度信号の平均値を計算する平均値計算回路60と、該第1の符号化回路10からの第1の符号化データの所定時間毎のデータ量、及び該平均値計算回路60からのデータ、及び使用可能なデータ総量に基づいて上記所定時間毎の符号化レートを求める符号化制御回路30と、該符号化制御回路30からの符号化レートに基づいて上記所定時間毎に上記入力映像信号を符号化して第2の符号化データを生成する第2の符号化回路40とを備える。
【0045】
上記輝度信号の平均値計算回路60では、入力されるマクロブロックの輝度信号値の所定時間毎の平均値Lを計算する。各マクロブロックは、前記図11のCに示したように、8×8画素からなるブロック単位であって上下左右に隣接する4つの輝度ブロックの輝度データY1、Y2、Y3、Y4と、これらの4つの輝度ブロックに対応する範囲の8×8画素からなる色差ブロックの色差データCb、Crとを含んでなる。計算回路60では、マクロブロック毎に、輝度ブロックY1、Y2、Y3、Y4をつくる256画素(8×8画素×4ブロック)の平均値を計算し、そしてマクロブロック毎の平均値を累積加算し、所定時間毎、例えばピクチャでの平均値Lを計算する。この輝度信号の平均値Lは、そのピクチャの明るさを代表する指標である。画素の輝度値が8ビット精度である場合、平均値Lは0から255の範囲である。
【0046】
さらに、上記第1の符号化回路10は、図1に示すように、入力映像信号である入力画像データを記憶するフレームメモリ群12と、該フレームメモリ群12に記憶された画像データに基づいて、入力画像データの動きベクトルを検出する動きベクトル検出回路11と、予測画像データを記憶するフレームメモリ22と、上記動きベクトル検出回路11からの動きベクトルに基づいて、上記フレームメモリ22から読み出された予測画像データに動き補償を施する動き補償回路23と、該動き補償回路23からの動き補償された予測画像データに基づいて、入力画像データを予測符号する予測符号化回路14と、該予測符号化回路14からの予測誤差である差分等を符号化、例えば離散余弦変換(以下DCT:Discrete Cosine Transform という)して係数データを生成するDCT回路15と、該DCT回路15からの係数データを一定の量子化ステップサイズで量子化して、量子化データを生成する量子化回路16と、該量子化回路16からの量子化データを可変長符号化して、可変長符号データを出力する可変長符号化(VLC:Variable Length Code)回路17と、上記量子化回路16からの量子化データを逆量子化して係数データを再生する逆量子化回路18と、該逆量子化回路18からの係数データを復号化、例えば逆離散余弦変換(以下IDCT:Inverse Discrete Cosine Transformという)して上記差分を再生するIDCT回路20と、該IDCT回路20からの差分と上記動き補償回路23からの動き補償された予測画像データを加算して次の入力画像データに対する予測画像データを生成し、該予測画像データを上記フレームメモリ22に供給する加算回路21とを備える。
【0047】
また、上記第2の符号化回路40は、上述の図1に示すように、入力画像データを遅延する遅延器43と、予測画像データを記憶するフレームメモリ52と、上記動きベクトル検出回路11からの動きベクトルに基づいて上記フレームメモリ52から読み出された予測画像データに動き補償を施す動き補償回路53と、該動き補償回路53からの動き補償された予測画像データに基づいて、上記遅延器43で遅延された入力画像データを予測符号化する予測符号化回路44と、該予測符号化回路44からの差分等を符号化、例えばDCT変換して係数データを生成するDCT回路45と、上記符号化制御回路30からの符号化レートに基づいて量子化ステップサイズを設定する量子化スケール設定回路33と、上記DCT回路45からの係数データを上記量子化スケール設定回路33からの量子化ステップサイズで量子化して、量子化データを生成する量子化回路46と、該量子化回路46からの量子化データを可変長符号化して、可変長符号データを出力する可変長符号化回路47と、該可変長符号化回路47からの可変長符号データを一旦記憶し、一定のビットレートで出力する送信バッファメモリ49と、上記量子化回路46からの量子化データを逆量子化して係数データを再生する逆量子化回路48と、該逆量子化回路48からの係数データを復号化、例えばIDCT変換して上記差分を再生するIDCT回路50と、該IDCT回路50からの差分と上記動き補償回路53からの動き補償された予測画像データを加算して次の入力画像データに対する予測画像データを生成し、該予測画像データを上記フレームメモリ52に供給する加算回路51とを備える。
【0048】
この画像符号化装置では、第1の符号化回路10により、入力画像データの1シーケンスに対して符号化処理、例えば予測符号化処理、DCT変換処理、一定の量子化ステップサイズでの量子化処理、可変長符号化処理を施し、符号化制御回路30により、得られる第1のビットストリームである可変長符号データの所定時間毎のデータ量と、輝度信号の平均値計算回路60により、入力映像信号の輝度信号Yの所定時間毎の平均値Lと、例えば光ディスク、磁気ディスク、磁気テープ等からなる画像記録媒体55のデータ容量、あるいは伝送路のビットレート(転送レート)等により定まる使用可能なデータ総量とに基づいて所定時間毎の符号化ビットレートを求めた後、第2の符号化回路40により、入力画像データに再び予測符号化処理、DCT変換処理、量子化処理、可変長符号化処理を施して、第2のビットストリームである可変長符号データを生成する際に、符号化ビットレートに基づいた量子化ステップサイズで量子化するようにしている。
【0049】
ここで、この実施の形態の画像符号化装置を構成する第1の符号化回路10の動作の具体例について、図2のフローチャートを参照しながら説明する。
【0050】
すなわち、図2に示すフローチャートのステップST1において、第1の符号化回路10の量子化回路16は、量子化ステップサイズを固定値にして、DCT回路15から供給される係数データを量子化して、量子化データを生成し、符号化制御回路30のカウンタ31は、この量子化データを可変長符号化して得られる可変長符号データ(第1のビットストリーム)のデータ量を所定時間、例えばピクチャ毎に計数して、発生符号量をピクチャ毎に求める。
【0051】
次のステップST2において、上記ビットレート演算回路32は、上記ピクチャ毎の発生符号量と、ピクチャ毎の輝度信号の平均値Lと、使用可能なデータ総量Bに基づいて、ピクチャ毎に割当符号量を求める。
【0052】
ステップST3において、第2の符号化回路40の量子化回路46は、割当符号量に基づいた量子化ステップサイズにより、DCT回路45から供給される係数データを量子化して、量子化データを生成するようになっている。
【0053】
このような第1の符号化回路10の動作について、図1を参照しながらより具体的に説明する。
【0054】
入力された画像データは、フレームメモリ群12に一旦記憶される。そして、フレームメモリ群12からは、従来の技術で述べたようにブロックフォーマットに従って読み出される。
【0055】
動きベクトル検出回路11は、フレームメモリ群12から必要な画像データを上述のマクロブロック単位で読みだし、動きベクトルを検出する。すなわち、動きベクトル検出回路11は、フレームメモリ群12に記憶されている前方原画像及び/又は後方原画像を用いて、現在の参照画像の動きベクトルをマクロブロック単位で検出する。ここで、動きベクトルの検出は、例えばマクロブロック単位でのフレーム間差分の絶対値和が最小になるものを、その動きベクトルとする。そして、検出された動きベクトルは動き補償回路23、53等に供給され、マクロブロック単位でのフレーム間差分の絶対値和はフレーム内/前方/後方/両方向予測判定回路13に供給される。
【0056】
フレーム内/前方/後方/両方向予測判定回路13は、この値をもとに、参照ブロックの予測モードを決定し、決定した予測モードに基づいて、ブロック単位でフレーム内/前方/後方/両方向予測の切り換えを行うように予測符号化回路14を制御する。
【0057】
予測符号化回路14は、上述の図1に示すように、加算回路14a、14b、14c及び切換スイッチ14dを備え、フレーム内符号化モードのときは入力画像データそのものを、前方/後方/両方向予測モードのときはそれぞれの予測画像に対する入力画像データの画素毎の差分(以下差分データという)を選択し、選択したデータをDCT回路15に供給する。
【0058】
DCT回路15は、映像信号の2次元相関を利用して、切換スイッチ14dから供給される入力画像データ又は差分データをブロツク単位でDCT変換し、得られる係数データを量子化回路16に供給する。
【0059】
量子化回路16は、量子化ステップサイズを固定値、例えば1にして、DCT回路15から供給される係数データを量子化し、得られる量子化データを可変長符号化回路17及び逆量子化回路18に供給する。
【0060】
可変長符号化回路17は、量子化データを、量子化ステップサイズ、予測モード、動きベクトル等と共に可変長符号化し、得られる可変長符号データを第1のビットストリームとして符号化制御回路30に供給する。
【0061】
符号化制御回路30は、上述の図1に示すように、上記可変長符号化回路17から可変長符号データの所定時間毎のデータ量を計数するカウンタ31と、該カウンタ31からのデータ量及び使用可能なデータ総量に基づいて所定時間当たりの割当符号量を求めるビットレート演算回路32とを備える。そして、カウンタ31は、第1のビットストリームのデータ量を所定時間毎、例えばマクロブロック毎に計数して、発生符号量をマクロブロック毎に求め、この発生符号量をビットレート演算回路32に供給する。
【0062】
ビットレート演算回路32は、このピクチャ毎の発生符号量と、ピクチャの輝度信号Yの平均値Lと、使用可能なデータ総量に基づいて、そのピクチャの割当符号量すなわちピクチャ時間毎の平均符号化レートを求めると共に、この割当符号量を第2の符号化回路40の量子化スケール設定回路33に供給する。
【0063】
具体的には、ビットレート演算回路32は、入力動画像シーケンスの全ピクチャ数をNとし、使用可能なデータ総量をBとし、i(i=0、1、2・・・N−1)番目のピクチャにおいて量子化ステップサイズを固定とした時のi番目のピクチャの発生符号量をyi とし、i番目のピクチャの輝度信号の平均値をLiとし、下記の式1に示すように、関数f1 の特性から係数αを求め、下記の式2に示すように、それらとyiの積により、符号化の難易度(difficulty)diを求めている。
【0064】
α = f1(Li,yi) ・・・式1
di = α×yi ・・・式2
ここで係数αは、符号化画像の画質の主観的印象を符号化難易度diへ反映するものである。実験により経験的に、画像符号化による画質劣化の見え方は、画像の明るさと関係があり、暗い画像では、符号化ノイズ(ブロックノイズ、モスキートノイズ)を知覚しやすいことがわかった。
【0065】
図3に、動画像シーケンスにおけるyiとLiの時間変化の例を示す。図に示すように、発生符号量yiが同じ値であっても、画像の明るさLiは同じ値とは限らない。なぜならば、発生符号量yiは、画像の絵柄の複雑さに関係するものであり、大部分がDCT係数の交流(AC)係数のエネルギー量が反映されるものであるからである。画像の明るさLiは、DCT係数の直流(DC)係数が反映されるが、その符号量は交流係数の符号量に比べ、非常に小さい。そのため、yiには、画質の主観的印象と関係がある画像の明るさが十分に反映されていない。したがって、yiだけでなく、Liを用いることによって、より画質の主観的印象を考えた符号化難易度diを計算できる。
【0066】
上記式1に示すように、関数f1 は、量子化ステップサイズを固定とした時の発生符号量yiとピクチャの輝度信号平均値Liを引数とする関数である。
【0067】
ここで、図4、図5に、上記関数f1 の具体的な特性の一例を示す。これらの図4、図5において、縦軸はいずれも係数αをとっており、横軸は、図4では輝度信号Yの平均値Lをとり、図5では発生符号量yをとっている。この特性は、実験により経験的にわかった以下の結果により作られたものである。
【0068】
すなわち、一般に、人間の目は、暗い画像では、符号化ノイズをわかりやすい。ただし、あるレベル以下の暗さでは、暗すぎて符号化ノイズを知覚できなくなる。また、比較的明るい画像では、符号化ノイズが知覚されにくいことがわかった。すなわち、輝度信号平均値が、あるレベル範囲の暗さをもつ画像について、符号化ノイズが最も知覚されやすいことがわかった。
【0069】
さらに、絵柄の複雑度が比較的小さいピクチャであり、かつピクチャの輝度信号平均値Lが上記レベル範囲にある暗いピクチャの場合、特に符号化ノイズが知覚されやすいことがわかった。上述したように絵柄の複雑度は、量子化ステップサイズを固定とした時の発生符号量yと関係する。具体的に、符号化ノイズが知覚されやすいyの範囲としては、その画像シーケンスにおけるyの平均値より小さい場合である。
【0070】
図6は、映画等の動画像シーケンスにおける上記符号発生量yの分布図の一例を示している。ここで、yavは、動画像シーケンスにおけるyの平均値である。上述した符号化ノイズが知覚されやすいyの範囲とは、だいたいX1〜X2の範囲である。
【0071】
次に、上記図4、図5に示す関数f1の特性を説明する。ここで、明るさLの軸は、L=0が黒であり、L=255が最も明るい値である。L=128はグレーレベルである。
【0072】
(1)発生符号量yが比較的小さいX1≦y≦X2の範囲(図6参照)にある絵柄の複雑度が比較的小さいピクチャであり、かつLがZ1≦L≦Z2の範囲にある暗いピクチャの場合、α>1であり、X1≦y≦X2,Z1≦L≦Z2の範囲の中でαはピークをもつ特性とする。これは、図4の実線に対応する。
(2)yに関係なく、L>Z2 である比較的明るいピクチャの場合は、α<1であり、Lが大きい程、αが小さくなる特性とする。これは、図4の破線に対応する。
(3)上記(1),(2)以外の場合には、α=1である。これにあてはまる場合は、次の3つの場合である。第1に、yに関係なく、L<Z1 の場合であり、これは、ほとんど黒のピクチャである。第2に、L<Z2かつy<X1の場合であり、これは、暗い画像であるが絵柄がほとんど平坦なピクチャである。第3に、L<Z2かつy>X2の場合であり、暗い画像であるが絵柄が比較的複雑なピクチャである。これは、図4の一点鎖線に対応する。
【0073】
なお、図4、図5において、特性の特徴点を明瞭にするために、図4では、発生符号量yがほぼ(X1−X2)/2のときの輝度信号の平均値Lに対する係数αを示し、また図5では、輝度信号の平均値Lがほぼ(Z1−Z2)/2のときの発生符号量yに対する係数αを示している。
【0074】
このように求めた係数αを、上記式2に示すように発生符号量yi と積算し、符号化の難易度(difficulty)diとする。式2からわかるように、α>1の場合、符号化難易度diを増大させ、逆にα<1の場合、符号化難易度diを減少させる効果がある。
【0075】
なお、ピクチャの輝度信号の平均値Liの計算方法は、1ピクチャでの全てのマクロブロックの平均値としてもよいし、1ピクチャの中で指定された一部のマクロブロックの平均値としてもよい。後者の方法は、例えばレターボックスフォーマット、すなわち、4:3のモニターにシネマサイズの画像を表示するためにフレームの上下が黒帯でマスクされているフォーマットの画像を扱う場合に有効である。この場合、画像の上下の黒帯のマスク部分を除いた中央の有効な画像部分を構成するマクロブロックについて、Liを計算する。この方法では、フレームの中央の有効な画像部分についての性質を正確にとらえることができるので有効である。
【0076】
i番目のピクチャに対する割当符号量をbi として、この割当符号量biを下記式3に示すように符号化難易度di に比例させると、データ総量Bは、下記式4に示すように、全ピクチャの割当符号量biを加算することにより求められる。なお、a,cは定数である。
【0077】
【数1】
Figure 0003857342
【0078】
ここで、定数cは、上記式3において、符号化難易度diが最小値となるときの最小限の割当符号量を確保するために、一シーケンスでの平均ビットレートを考慮して、あらかじめ適当に決定される値である。また、定数aは下記式5により求めることができ、この定数aを上記式3に代入すると、i番目のフレームに対する割当符号量bi は、下記式6により求めることができる。
【0079】
【数2】
Figure 0003857342
【0080】
かくして、ビットレート演算回路32は、例えば符号化ノイズが知覚されやすいピクチャまたは複雑な絵柄のピクチャに対しては割当符号量を多くし、逆に符号化ノイズが知覚されにくいピクチャまたは単純な絵柄のピクチャに対しては割当符号量を少なくする。この割当符号量に合わせて、第2の符号化回路40で実際の符号化を行なうことで、各ピクチャと記録媒体に対して最適な符号量配分を行なう。
【0081】
一方、逆量子化回路18は、量子化回路16から供給される量子化データを、量子化ステップサイズを1として逆量子化して、DCT回路15の出力に対応した係数データ(量子化歪みが加算されている)を再生し、この係数データをIDCT回路20に供給する。
【0082】
IDCT回路20は、係数データをIDCT変換して、フレーム内符号化モードでは予測符号化回路14の出力に対応した入力画像データを再生し、前方/後方/両方向予測モードでは差分データを再生して、加算回路21に供給する。
【0083】
加算回路21には、前方/後方/両方向予測モードのとき、動き補償回路23から動き補償された予測画像データが供給されており、この予測画像データとIDCT回路20から供給される差分データを加算することにより、入力画像データに対応した画像データを再生する。
【0084】
そして、このようにして再生された画像データは、フレームメモリ22に予測画像データとして記憶される。すなわち、逆量子化回路18〜加算回路21は、局所復号化回路を構成し、予測モードに基づいて、量子化回路16から出力される量子化データを局所復号化し、得られる復号画像を前方予測画像もしくは後方予測画像としてフレームメモリ22に書き込む。フレームメモリ22は、複数のフレームメモリからなり、フレームメモリのバンク切り替えが行われ、符号化する画像に応じて、例えば単一のフレームが、前方予測画像データとして出力されたり、後方予測画像データとして出力される。また、両方向予測の場合は、前方予測画像データと後方予測画像データが例えば平均化されて出力される。これらの予測画像データは、後述する画像復号化装置で再生される画像データと全く同一の画像データであり、次の処理画像はこの予測画像をもとに前方/後方/両方向予測符号化が行われる。
【0085】
次に、第2の符号化回路40の動作について説明する。なお、第2の符号化回路40を構成する量子化スケール設定回路33、遅延器43、量子化回路46、送信バッファメモリ49以外の回路は、上述した第1の符号化回路10を構成する回路と同じ動作を行うので、説明を省略する。
【0086】
遅延器43は、入力画像データを、例えば符号化制御回路30から符号化制御信号が出力されるまでの時間遅延する。そして、予測符号化回路44、DCT回路45において、遅延された入力画像データにフレーム内/前方/後方/両方向予測判定回路13から供給される予測モードに従った予測符号化処理、DCT変換処理が施され、係数データが生成される。
【0087】
量子化スケール設定回路33は、供給されたフレーム毎の割当符号量から、マクロブロック毎の割当符号量(例えば、フレーム毎の割当符号量を1フレーム中のマクロブロックの数で割ったもの)を求め、送信バッファ49からのバッファフィードバックから検出される、あのマクロブロックにおいて発生した発生符号量と、このマクロブロック毎の割当符号量の比較を行う。
【0088】
量子化スケール設定回路33は、各フレームの符号化ビットレートと設定されたフレーム時間毎の平均符号化ビットレートに近付けるため、当該マクロブロックにおける発生符号量がマクロブロック毎の割当符号量より大きい場合、次のマクロブロックの発生符号量を抑えるために次のマクロブロックの量子化ステップサイズを大きく設定し、当該マクロブロックにおける発生符号量がマクロブロック毎の割当符号量より小さい場合は、発生符号量を多くするために次のマクロブロックの量子化ステップサイズを小さくする。ただし、量子化スケール設定回路33は、送信バッファ49からのバッファフィードバックが、送信バッファ49のオーバーフローが近いことを示す場合、上記の割当符号量と発生符号量との比較結果によらず、量子化ステップサイズを大きくしてオーバーフローを抑制し、また、送信バッファからのバッファフィードバックが、送信バッファ49のアンダーフローが近いことを示す場合、上記の割当符号量と発生符号量との比較結果によらず、量子化ステップサイズを小さくしてアンダーフローを抑制する。
【0089】
なお、上記の説明では、マクロブロック毎に発生符号量と割当符号量とを比較して、マクロブロック毎に量子化ステップサイズを切り換えるようにしたが、スライス毎、フレーム毎、あるいはGOP毎に切り換えを行うこともできる。
【0090】
また、上記の説明では、発生符号量を送信バッファ49の蓄積量から検出するようにしたが、可変長符号化回路47の出力から直接得ることもできる。量子化スケール設定回路33は、このようにして設定した量子化ステップサイズを量子化回路46に供給する。
【0091】
量子化回路46は、上述した量子化スケール設定回路33から供給される量子化ステップサイズにより、DCT回路45から供給される係数データを量子化して、量子化データを生成する。
【0092】
そして、可変長符号化回路47は、量子化回路46から供給される量子化データを、量子化スケール設定回路33からの量子化ステップサイズ、フレーム内/前方/後方/両方向予測判定回路13からの予測モード、動きベクトル検出回路11からの動きベクトル等と共に可変長符号化し、得られる可変長符号データを第2のビットストリームとして送信バッファメモリ49に供給する。
【0093】
ここで、図7は、この画像符号化装置の第2の符号化回路40の動作を概略的に示すフローチャートである。
【0094】
この図7に示すように、ステップST11において、遅延器43を介して画像データが入力されると、ステップST12において、量子化スケール設定回路33は、現在符号化の対象とされているフレームに対する割当符号量を符号化制御回路30から読み込み、ステップST13に進む。
【0095】
ステップST13において、予測符号化回路44〜可変長符号化回路47は、画像データに予測符号化処理、DCT変換処理を施すと共に、マクロブロックの割当符号量に基づいた量子化ステップサイズにより係数データを量子化した後、可変長符号化し、ステップST14に進む。
【0096】
ステップST14において、例えば同一の画面サイズや同一の転送レートが適用される全フレーム(シーケンス)に対して符号化処理が終了したかが判断され、該当するときは終了し、該当しないときはステップST11に戻る。かくして、フレーム単位で符号化レートが変わる可変レート符号化が実現され、絵柄が複雑な画像(フレーム)が連続しても、これらの画像に対して量子化ステップサイズが従来の装置のように大きくされることなく、全体を通じて均等な高画質を得ることができる。
【0097】
一方、逆量子化回路48は、量子化回路46から供給される量子化データを、上述の量子化回路46で用いた量子化ステップサイズにより逆量子化して、DCT回路45の出力に対応した係数データ(量子化歪みが加算されている)を再生し、この係数データをIDCT回路50に供給する。すなわち、局所復号化回路を構成する逆量子化回路48〜加算回路51は、量子化回路46から出力される量子化データを局所復号化し、得られる復号画像を前方予測画像もしくは後方予測画像としてフレームメモリ52に書き込む。フレームメモリ52に記憶された画像データは、次の処理画像に対する予測画像として使用される。
【0098】
送信バッファメモリ49は、必要に応じて設ければよいが、設けた場合には、送信バッファメモリ49は、可変長符号データを一旦記憶した後、一定のビットレートで読み出すことにより、可変長符号データを平滑化してビットストリームとして出力する。そして、送信バッファメモリ49から出力されたビットストリームは、例えば符号化されたオーディオ信号、同期信号等と多重化され、更にエラー訂正用のコードが付加され、伝送あるいは記録に適した所定の変調が加えられた後、例えば伝送路を介して画像復号化装置に伝送されたり、上述の図1に示すように、光ディスク、磁気ディスク、磁気テープ等からなる画像記録媒体55に記録される。すなわち、第2の符号化回路40において、例えば予め複雑な画像に対しては割当符号量bi を多くして、単純な画像に対しては割当符号量bi を少なくして可変レート符号化を行っていることから、従来の装置のように絵柄が複雑な画像に対して極端な画質劣化をさけるために全体を通じて高いレートの固定レートを適用する必要がなく、画像記録媒体55の記録時間を長くすることができる。
【0099】
送信バッファメモリ49を設けない場合、あるいは小容量のメモリを設ける場合には、可変ビットレートで出力ビットストリームが画像記録媒体55に供給されることになるが、記録レートを可変制御でき最高記録レートが出力ビットストリームの最高ビットレート以上の記録装置を用いることにより、画像記録媒体55の全記録容量あるいは上記使用可能なデータ総量Bをオーバーフローすることがない範囲で、しかも使用可能なデータ総量Bに近いデータ量で、1シーケンスの映像信号を記録することができ、画像記録媒体55の全記録容量を、複雑な画像には多く、単純な画像には少なく割り当てて、全体として最も良好な画質が得られるように、媒体容量の最適の有効利用を図ることができる。
【0100】
以上説明した本発明の実施の形態からも明らかなように、第1の符号化回路10において、所定時間毎に符号化の難易度(difficulty)を計算するために、標準量子化値を予め設定し、バッファの占有量による制御を行なわず、適応量子化のみでDCT係数を量子化し符号量を求めており、適応量子化は、固定の標準量子化値とした時の符号化情報量に加え、輝度信号の平均値を所定時間毎に計算し、ビットレート演算回路では、この輝度信号の平均値と、符号化情報量と、使用可能なデータ総量とに基づいて、所定時間毎に割り当てられる割当符号量、例えばフレーム時間毎の平均符号化レートを求めている。
【0101】
第2の符号化回路40では、仮符号化(第1の符号化)で得られた所定時間毎の発生符号量に対して、目標符号量を決めて、量子化ステップサイズあるいは量子化値を制御して、画像の符号化を行なう。すなわち、各所定時間毎に、人間の視覚特性に応じた符号量が配分されるように、暗い画像のノイズを知覚しやすい部分で量子化ステップサイズを小さくしている。
【0102】
このように、人間の視覚特性が反映された符号化を行うことにより、絵柄によって符号化画質の主観的印象が悪い、例えば画像の暗い部分でも、符号化ノイズ(ブロックノイズ、モスキートノイズ)が目立つことを未然に回避できる。
【0103】
すなわち、上述したような本発明の実施の形態によれば、入力映像信号を符号化、例えば予測符号化、DCT変換、一定の量子化ステップサイズでの量子化、可変長符号化して、第1の符号化データを生成し、この第1の符号化データの所定時間毎、例えばフレーム毎やGOP毎のデータ量及び使用可能なデータ総量に基づいてフレーム毎やGOP毎の割当符号量を求め、この割当符号量に基づいて所定時間毎に入力映像信号を符号化して第2の符号化データを生成することにより、所定時間毎で符号化レートが変わる可変レート符号化が実現され、絵柄が複雑な画像(フレーム)が連続しても、これらの画像に対して量子化ステップサイズが従来の装置のように大きくされることなく、全体を通じて均等な高画質を得ることができる。
【0104】
また、上述のようにして得られる第2の符号化データは可変レートであるため、これを画像記録媒体に記録することにより、限られた記憶容量を有効に使うことができ、画像記録媒体の記録時間を長くすることができる。そして、この画像記録媒体から全体を通じて均等な高画質の画像データを再生することができる。
【0105】
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、例えば上述の実施の形態おいては、変換符号化をDCTとしているが、所謂ストラト変換、ハール変換、ウエーブレット変換等としてもよい。
【0106】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明によれば、入力映像信号の少なくとも一部を符号化して第1の符号化データを生成し、この第1の符号化データの所定時間毎のデータ量と、入力映像信号の映像信号の所定時間毎の平均値と、使用可能なデータ総量とに基づいて上記所定時間毎の符号化レートを求め、この符号化レートに基づいて上記所定時間毎に上記入力映像信号を符号化して第2の符号化データを生成しているため、画像の複雑さに応じた所定時間毎のデータ量に基づくと共に、画像特性情報により人間の視覚特性が反映された符号化レートで、使用可能なデータ総量を有効に活用した符号化が行える。
【0107】
また、第2の符号化データは可変レートであるため、これを画像記録媒体に記録することにより、限られた記憶容量を有効に使うことができ、画像記録媒体の記録時間を長くすることができる。そして、この画像記録媒体から全体を通じて均等な高画質の画像データを再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を適用した画像符号化装置の要部の回路構成を示すブロック図である。
【図2】上記画像符号化装置を構成する第1の符号化回路の動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】動画像シーケンスにおいて、量子化ステップサイズを固定としたときのピクチャの発生符号量yとピクチャの輝度信号の平均値Lの時間変化の一例を示す図である。
【図4】ピクチャの輝度信号の平均値Lと符号化難易度を導くための係数αとの関係を示す図である。
【図5】ピクチャの発生符号量yと符号化難易度を導くための係数αとの関係を示す図である。
【図6】動画像シーケンスにおいて、量子化ステップサイズを固定としたときの発生符号量yの分布の例を示す図である。
【図7】上記画像符号化装置を構成する第2の符号化回路の動作を説明するためのフローチャートである。
【図8】予測符号化の原理を説明するための画像を示す図である。
【図9】動き補償予測符号化の原理を説明するための画像を示す図である。
【図10】画像符号化装置と画像復号化装置の構成例を示すブロック図である。
【図11】マクロブロック、スライスの構成を示す図である。
【図12】従来のエンコーダの回路構成の一例を示すブロック図である。
【図13】従来のデコーダの回路構成の一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 第1の符号化回路
14、44 予測符号化回路
15、45 DCT回路
16、46 量子化回路
17、47 可変長符号化回路
30 符号化制御回路
31 カウンタ
32 ビットレート演算回路
33 量子化スケール設定回路
40 第2の符号化回路
43 遅延器
60 輝度信号の平均値計算回路

Claims (3)

  1. 入力映像信号の少なくとも一部を符号化して第1の符号化データを生成し、
    この第1の符号化データの所定時間毎のデータ量と、上記入力映像信号を所定の単位毎に複数のブロックに分けた際に指定された一部の当該ブロックの輝度信号の所定時間毎の平均値とを求め、
    これらの所定時間毎の符号化データ量及び所定時間毎の輝度信号の平均値と、使用可能なデータ総量とに基づいて所定時間毎の符号化レートを求め、
    この符号化レートに基づいて上記所定時間毎に上記入力映像信号を符号化して第2の符号化データを生成する
    ことを特徴とする画像符号化方法。
  2. 上記第1の符号化データの所定時間毎のデータ量と上記入力映像信号の輝度信号の所定時間毎の平均値とに基づいて符号化難易度を求め、
    この符号化難易度と上記使用可能なデータ総量とに基づいて所定時間毎の上記符号化レートを求めることを特徴とする請求項1記載の画像符号化方法。
  3. 入力映像信号の少なくとも一部を符号化して第1の符号化データを生成する第1の符号化手段と、
    上記入力信号を所定の単位毎に複数のブロックに分けた際に指定された一部の当該ブロックの輝度信号の所定時間毎の平均値を求める輝度信号の平均値算出手段と、
    上記第1の符号化手段からの第1の符号化データの所定時間毎のデータ量と、上記平均値算出手段からの輝度信号の平均値と、使用可能なデータ総量とに基づいて上記所定時間毎の符号化レートを求める符号化制御手段と、
    この符号化制御手段からの所定時間毎の符号化レートに基づいて上記所定時間毎に上記入力映像信号を符号化して第2の符号化データを生成する第2の符号化手段と
    を備えることを特徴とする画像符号化装置。
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