JP3856217B2 - 記録装置および方法、記録媒体、並びにプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録装置および方法、記録媒体、並びにプログラムに関し、特に、より迅速に目的の曲を検索することができるようにした記録装置および方法、記録媒体、並びにプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、記録メディアの記録容量の大容量化、および音声の圧縮技術の進歩により、1つの記録メディアに、多数の音楽データを記録することができるようになってきている。
【0003】
例えば、MP(MPEG-1 Audio Layer)3、WMA(Windows(R) Media Audio)、およびATRAC(Adaptive TRansform Acoustic Coding)3などのオーディオ圧縮技術を用いることにより、CD(Compact Disk)なら200曲前後、MD(Mini Disk(商標))なら100曲前後が、1枚の記録メディアに記録可能となる。
【0004】
このように、多数の曲が記録された記録メディアを再生する場合、ユーザは、曲名、トラック番号、アーティスト名などの文字情報を昇順に並べたリストを参照して、目的の曲を検索する。この場合、ユーザは、何百曲もあるリストの中から、目的の曲を探し出さなくてはならず、ユーザにとって使い勝手がよくなかった。
【0005】
そのような問題を解決するために、CDでは、パーソナルコンピュータなどで利用されているISO9660やUDF(Universal Disk Format) file systemを採用し、フォルダ(サブディレクトリ)を作成して、複数の曲を、音楽の分野毎、アーティスト毎、またはアルバム毎に、まとめることが一般的になってきている。また、MDにおいては、グループ機能などが提案されている。
【0006】
このようにする事により、多数の曲を、アルバムタイトルやアーティスト毎にまとめて管理することが可能となり、ユーザは、より迅速に目的の曲を探し出すことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のような曲の管理方法においては、ユーザが、アルバムや曲のタイトルをしっかりと記憶していることを前提としており、ユーザがアルバムや曲のタイトルをうろ覚えであったり、知らなかったりした場合、ユーザは、目的の曲を検索するまでに、長時間要したり、探し出すことができないことがあるという課題があった。特に、ハードディスクや、CDなどの記録媒体に、数百のトラック、またはアルバムが記録されている場合、そのタイトルのリストも数百になるため、その中から所望の曲を探し出すことは、ユーザにとって、負担であった。
【0008】
また、ユーザは、頻繁に聴く曲のタイトルは記憶している場合が多いが、たまにしか聴かない曲のタイトルは、うろ覚えである場合が多い。従って、聴きたい曲のタイトルをはっきりと記憶していない場合、ユーザは、結局、曲をまとめてある複数のフォルダを、1つ1つ開いて、目的の曲らしいと思われるタイトルの曲を、1つ1つ再生してみなければならないことがあった。
【0009】
このような課題が発生する原因として、多数の曲を管理する際に、アルバムや曲のタイトルなどの文字情報により管理しているため、それらの文字情報がユーザの記憶に残りづらいことが挙げられる。
【0010】
また、文字情報により複数の曲を管理する場合、新たに曲を記録するときに、アルバムや曲のタイトルを取得する必要がある。予めアルバムや曲のタイトルが音楽データに付されていたり、インターネットを介して供給されている場合、そこからタイトルを取得して、タイトルを登録することができるが、アルバムや曲のタイトルが、音楽データに付されていなかったり、インターネットを介して供給されていない場合、ユーザは、操作部を操作して、タイトルを手入力しなければならず、ユーザに負担を強いるという課題があった。
【0011】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、より迅速に曲を検索することができるようにすることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の記録装置は、オーディオトラックのデータを取得する第1の取得手段と、1つのオーディオトラックに対応する複数の画像のデータを取得する第2の取得手段と、第1の取得手段により取得されたオーディオトラックのデータを記録すると共に、第2の取得手段により取得された複数の画像のデータを、オーディオトラックと対応付けて記録する記録手段とを備え、オーディオトラックと対応付けて記録される複数の画像のデータの名称は、オーディオトラックの再生中のどのタイミングで画像を表示するかを示す時間情報を含むことを特徴とする。
【0013】
前記記録手段は、前記複数の画像のデータを、前記時間情報と、対応する前記オーディオトラックの名称に基づいて設定された名称でそれぞれ記録するようにすることができる。
【0015】
前記複数の画像は、前記時間情報に基づいて、対応する前記オーディオトラックの再生中にスライドショーのように表示されるようにすることができる。
【0016】
前記時間情報は、演出効果のための時間情報をさらに含むようにすることができる。
【0019】
本発明の第1の記録方法は、オーディオトラックのデータを取得する第1の取得ステップと、1つのオーディオトラックに対応する複数の画像のデータを取得する第2の取得ステップと、第1の取得ステップの処理により取得されたオーディオトラックのデータを記録すると共に、第2の取得ステップの処理により取得された複数の画像のデータを、オーディオトラックと対応付けて記録する記録ステップとを含み、オーディオトラックと対応付けて記録される複数の画像のデータの名称は、オーディオトラックの再生中のどのタイミングで画像を表示するかを示す時間情報を含むことを特徴とする。
【0020】
本発明の第1の記録媒体のプログラムは、オーディオトラックのデータを取得する第1の取得ステップと、1つのオーディオトラックに対応する複数の画像のデータを取得する第2の取得ステップと、第1の取得ステップの処理により取得されたオーディオトラックのデータを記録すると共に、第2の取得ステップの処理により取得された複数の画像のデータを、オーディオトラックと対応付けて記録する記録ステップとを含み、オーディオトラックと対応付けて記録される複数の画像のデータの名称は、オーディオトラックの再生中のどのタイミングで画像を表示するかを示す時間情報を含むことを特徴とする。
【0021】
本発明の第1のプログラムは、オーディオトラックのデータを取得する第1の取得ステップと、1つのオーディオトラックに対応する複数の画像のデータを取得する第2の取得ステップと、第1の取得ステップの処理により取得されたオーディオトラックのデータを記録すると共に、第2の取得ステップの処理により取得された複数の画像のデータを、オーディオトラックと対応付けて記録するように制御する記録制御ステップとをコンピュータに実行させ、前記オーディオトラックと対応付けて記録される前記複数の画像のデータの名称は、前記オーディオトラックの再生中のどのタイミングで画像を表示するかを示す時間情報を含むことを特徴とする。
【0022】
本発明の第2の記録装置は、オーディオトラックのデータを再生する再生手段と、再生手段によりオーディオトラックのデータが再生されている間に、複数の画像のデータを取得する取得手段と、取得手段により取得された複数の画像のデータを、再生手段により再生されていた1つのオーディオトラックと対応付けて記録する記録手段とを備え、オーディオトラックと対応付けて記録される複数の画像のデータの名称は、オーディオトラックの再生中のどのタイミングで画像を表示するかを示す時間情報を含むことを特徴とする。
【0023】
前記記録手段は、前記複数の画像のデータを、前記時間情報と、対応する前記オーディオトラックの名称に基づいて設定された名称でそれぞれ記録するようにすることができる。
【0025】
前記複数の画像は、前記時間情報に基づいて、対応する前記オーディオトラックの再生中にスライドショーのように表示されるようにすることができる。
【0026】
前記時間情報は、演出効果のための時間情報をさらに含むようにすることができる。
【0028】
本発明の第2の記録方法は、オーディオトラックのデータを再生する再生ステップと、再生ステップの処理によりオーディオトラックのデータが再生されている間に、複数の画像のデータを取得する取得ステップと、取得ステップの処理により取得された複数の画像のデータを、再生ステップの処理により再生されていた1つのオーディオトラックと対応付けて記録する記録ステップとを含み、オーディオトラックと対応付けて記録される複数の画像のデータの名称は、オーディオトラックの再生中のどのタイミングで画像を表示するかを示す時間情報を含むことを特徴とする。
【0029】
本発明の第2の記録媒体のプログラムは、オーディオトラックのデータを再生する再生ステップと、再生ステップの処理によりオーディオトラックのデータが再生されている間に、複数の画像のデータを取得する取得ステップと、取得ステップの処理により取得された複数の画像のデータを、再生ステップの処理により再生されていた1つのオーディオトラックと対応付けて記録する記録ステップとを含み、オーディオトラックと対応付けて記録される複数の画像のデータの名称は、オーディオトラックの再生中のどのタイミングで画像を表示するかを示す時間情報を含むことを特徴とする。
【0030】
本発明の第2のプログラムは、オーディオトラックのデータを再生する再生ステップと、再生ステップの処理によりオーディオトラックのデータが再生されている間に、複数の画像のデータを取得する取得ステップと、取得ステップの処理により取得された複数の画像のデータを、再生ステップの処理により再生されていた1つのオーディオトラックと対応付けて記録するように制御する記録制御ステップとをコンピュータに実行させ、オーディオトラックと対応付けて記録される複数の画像のデータの名称は、オーディオトラックの再生中のどのタイミングで画像を表示するかを示す時間情報を含むことを特徴とする。
【0031】
本発明の第3の記録媒体は、オーディオトラックのデータが記録されるとともに、複数の画像のデータが、1つのオーディオトラックを識別する識別情報を含む情報により、オーディオトラックと対応付けて記録されており、オーディオトラックと対応付けて記録される複数の画像のデータの名称は、オーディオトラックの再生中のどのタイミングで画像を表示するかを示す時間情報を含むことを特徴とする。
【0032】
本発明の第1の記録装置および方法、記録媒体、並びにプログラムにおいては、オーディオトラックのデータが取得され、1つのオーディオトラックに対応する複数の画像のデータが取得される。そして、取得されたオーディオトラックのデータを記録すると共に、取得された複数の画像のデータが、オーディオトラックと対応付けて記録される。このオーディオトラックと対応付けて記録される複数の画像のデータの名称には、オーディオトラックの再生中のどのタイミングで画像を表示するかを示す時間情報が含まれる。
【0033】
本発明の第2の記録装置および方法、記録媒体、並びにプログラムにおいては、オーディオトラックのデータが再生されている間に、複数の画像のデータが取得された場合、取得された複数の画像のデータが、そのとき再生されていた1つのオーディオトラックと対応付けて記録される。このオーディオトラックと対応付けて記録される複数の画像のデータの名称には、オーディオトラックの再生中のどのタイミングで画像を表示するかを示す時間情報が含まれる。
【0034】
本発明の第3の記録媒体においては、オーディオトラックのデータが記録されるとともに、複数の画像のデータが、1つのオーディオトラックを識別する識別情報を含む情報により、オーディオトラックと対応付けて記録される。このオーディオトラックと対応付けて記録される複数の画像のデータの名称には、オーディオトラックの再生中のどのタイミングで画像を表示するかを示す時間情報が含まれる。
【0035】
なお、記録装置は、独立した装置であっても良いし、記録再生装置の記録処理を行うブロックであっても良い。
【0036】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明を適用した光ディスク記録再生装置1の構成例を表している。図1において、CPU11は、ROM12に記憶されているプログラム、または記憶部20からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM13にはまた、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
【0037】
CPU11、ROM12、およびRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インタフェース15も接続されている。
【0038】
入出力インタフェース15には、ユーザからの操作の入力を受け付ける複数のボタンなどにより構成される操作入力部16、スピーカ18からの音声の出力を制御する音声出力制御部17、CRT(Cathode-Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal Display)などよりなるディスプレイ19、ハードディスクなどより構成される記憶部20、モデム、ターミナルアダプタなどより構成される通信部21、書き込み、書き換えが可能な光ディスク23への情報の書き込み、書き換えを行うCD-R/RWドライブ22が接続されている。通信部21は、インターネットを含むネットワークを介しての通信処理を行う。
【0039】
入出力インタフェース15にはまた、必要に応じてドライブ24が接続され、磁気ディスク25、光ディスク26、光磁気ディスク27、或いは半導体メモリ28などが適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部20にインストールされる。
【0040】
次に、図2のフローチャートを参照して、光ディスク記録再生装置1の光ディスク23への音楽の記録処理について説明する。なお、図2のフローチャートの処理は、基本的に、CPU11が光ディスク記録再生装置1の全体を制御することにより実行される。
【0041】
記憶部20、磁気ディスク25、光ディスク26、光磁気ディスク27、もしくは半導体メモリ28には、事前にオーディオトラック(音楽のデータのこと。以下、オーディオデータとも称する)が記録されており、記憶部20、磁気ディスク25、光ディスク26、光磁気ディスク27、もしくは半導体メモリ28に記録されたオーディオトラックの光ディスク23への記録の指示が操作入力部16から入力されたのち、ステップS1において、操作入力部16を介して、光ディスク23に記録するオーディオトラックの選択を受け付ける。
【0042】
ステップS2において、CPU11は、ディスプレイ19にステップS1で選択を受け付けたオーディオトラックに対応して記録する画像データを指定するように、ユーザに促す案内を表示させ、画像データが指定されたか否かを判定し、画像データが指定された場合、ステップS3に進み、CPU11は、ユーザにより指定された画像データを取得する。その後、ステップS4に進む。
【0043】
なお、ステップS2において、ユーザは、通信部20を介してインターネット上から受信した画像データ、または、記憶部20、磁気ディスク25、光ディスク26、光磁気ディスク27、もしくは半導体メモリ28に記録されている画像データの中から、所望の画像データを指定することが可能である。
【0044】
ステップS2において、操作入力部16を介して、ユーザより、画像データが指定されなかった場合、ステップS3をスキップして、ステップS4に進む。
【0045】
ステップS4において、CPU11は、ステップS2でユーザにより選択されたオーディオトラックの、光ディスク23への記録が指示されたか否かを判定し、光ディスク23への記録が指示されていない場合、ステップS1に戻って、光ディスク23に、さらに記録するオーディオトラックの選択を受け付ける。
【0046】
このようにして、ステップS1乃至ステップS4を繰り返して、ユーザより、光ディスク23に記録する1以上のオーディオトラックの選択を受け付けることができる。図3は、ステップS1乃至ステップS4を繰り返して、ユーザにより選択されたオーディオトラック、および対応する画像データの例を示している。図3には、ユーザにより光ディスク23への記録が指定された順番に、オーディオトラックA、オーディオトラックB、およびオーディオトラックCが示されている。また、各オーディオトラックにそれぞれ対応する画像データA乃至画像データCが示されている。
【0047】
その後、操作入力部16より、光ディスク23への記録の指示が入力されると、ステップS4において、CPU11が、オーディオトラックの、光ディスク23への記録が指示されたと判定し、処理はステップS5に進む。
【0048】
ステップS5において、CPU11は、ステップS1乃至ステップS4で、光ディスク23への記録が指定された1以上のオーディオトラックの、光ディスク23への記録の順番の指定を受け付ける。ユーザは、操作入力部16を介して、光ディスク23へのオーディオトラックの記録の順番を指定することができる。
【0049】
なお、ステップS1乃至ステップS4で、光ディスク23への記録が指定されたオーディオトラックが1つだけだった場合、ステップS5はスキップされる。
【0050】
ステップS6において、CPU11は、ステップS5で、ユーザにより指定された記録順に、オーディオトラックのリストを作成する。
【0051】
図4は、ステップS1乃至ステップS4で、図3に示されるように選択されたオーディオトラックA乃至オーディオトラックCが、ユーザにより、光ディスク23への記録順に従って並べ変えられたリストを示している。
【0052】
すなわち、図4は、ユーザにより、オーディオトラックC、オーディオトラックA、オーディオトラックBの順番で記録することが指定された例を示している。
【0053】
ステップS7において、CPU11は、オーディオトラックを記録する順番に対応して、画像データのファイル名を設定する。CPU11は、光ディスク23に1番目に記録させるオーディオトラックに対応する画像データのファイル名を「1」に、光ディスク23に2番目に記録させるオーディオトラックに対応する画像データのファイル名を「2」に、光ディスク23に3番目に記録させるオーディオトラックに対応する画像データのファイル名を「3」にという具合に、光ディスク23にn番目に記録させるオーディオトラックに対応する画像データのファイル名を「n」に設定する。
【0054】
例えば、図4に示されるように、光ディスク23に1番目に記録されるオーディオトラックCに対応する画像データCのファイル名を「01.BMP」と設定し、光ディスク23に2番目に記録されるオーディオトラックAに対応する画像データAのファイル名を「02.BMP」と設定し、光ディスク23に3番目に記録されるオーディオトラックBに対応する画像データBのファイル名を「03.BMP」と設定する。
【0055】
このように、光ディスク23へ記録する順番を、ファイル名として採用することにより、オーディオトラックと画像データの対応付けを容易に実現することが可能となる。
【0056】
なお、「BMP」は、画像の圧縮フォーマットの1種であるBitMap(ビットマップ)の拡張子である。画像データの圧縮方法は、ビットマップファイルに限定されるものではなく、それ以外のもの、例えば、JPEG(Joint Photographic Experts Group)、TIF(Tagged Image File Format)などを採用しても良い。以下、本明細書中で説明する、その他の画像データも、上記の画像データと同様に、任意の圧縮フォーマットとすることができる。
【0057】
ステップS8において、CPU11からの指令により、CD-R/RWドライブ22は、ステップS5で指定された記録順に従って、オーディオトラックを光ディスク23のオーディオ記録領域に記録すると共に、ステップS7でファイル名が設定された画像データを、光ディスク23のデータ領域に記録する。
【0058】
以上のようにして、光ディスク23に、オーディオトラック、およびオーディオトラックに対応する画像データが記録される。
【0059】
次に、図5乃至図7を参照しつつ、光ディスク23へのオーディオトラック、および画像データの記録様式について説明する。まず、図5および図6を参照して、通常の光ディスク30の記録様式と、本発明を適用したCD-EXTRAディスク40の記録様式について比較する。
【0060】
図5は、通常の光ディスク30の記録様式を示している。図5に示すように、光ディスク30は内周からリードインエリア31、ユーザデータエリア32、およびリードアウトエリア33という記録領域を持っている。また、リードインエリア31には、ディスク30内のコンテンツの配置情報など、ディスク30を再生する装置の、ディスク30へのアクセスに必要なデータの目次情報であるTOC(Table Of Contents)が記録される。ユーザデータエリア32には、オーディオトラックやデータトラックなどのコンテンツ自体が記録される。リードアウトエリア33はユーザデータエリア32の終端であることを示す領域である。
【0061】
それに対して、図6は、CD-EXTRAディスク40の記録様式を示している。図6において、ファーストセッションリードインエリア41、ファーストセッションユーザデータエリア42、およびファーストセッションリードアウトエリア43は、1つのセッションとしてまとめられている。同様に、図6において、セカンドセッションリードインエリア44、セカンドセッションユーザデータエリア45、およびセカンドセッションリードアウトエリア46は、1つのセッションとしてまとめられている。
【0062】
リードインエリア、ユーザデータエリア、およびリードアウトエリアの3領域を1つのセッションとしてまとめて扱い、このセッションを繰り返し追記するようにしたディスクを、マルチセッションディスクと呼ぶ。このマルチセッションディスクはパソコンなどに搭載されているCD-Rドライブ、およびCD-RWドライブなどで簡単に作成する事が可能である。
【0063】
図6に示されるように、CD-EXTRAディスク40は2つのセッションを持つマルチセッションディスクであり、内周側の第1セッションにオーディオトラックのみが記録され、外周側の第2セッションに、オーディオトラック以外のデータが記録される。ディスクの内周側の第1セッションにオーディオトラックのみを記録することにより、過去に出荷された光ディスク再生装置との互換性や、データ領域を読み取れないオーディオ専用機種(民生機器)との互換性を保っている。
【0064】
また、外周側の第2セッションのデータ領域には、コンピュータプログラムや画像情報などのデータ(=音声情報以外)が記録されている。パーソナルコンピュータなどのデータ領域も読み取れる機器は、第2セッションに書かれたデータ(コンテンツ)を読み出して、利用することができる。
【0065】
次に、図7は、図6に示されたCD-EXTRAディスク40へのオーディオトラック、および画像データの記録例を示している。内周の第1セッション(ファーストセッションリードインエリア41、ファーストセッションユーザデータエリア42、およびファーストセッションリードアウトエリア43)にはオーディオトラックのみが記録されている。このようにすることにより、過去に発売された光ディスク再生装置との互換性が保たれる(過去に発売された光ディスク再生装置でも、オーディオトラックの再生をすることができる)。
【0066】
外周の第2セッションのユーザデータエリア45には画像データが、ISO9660, UDF などのファイルシステムを構築して記録されている。
【0067】
ここで、画像ファイル名を第1セッションに保存したトラックナンバにすることで、画像データとオーディオトラックのリンクが容易に可能になる。
【0068】
すなわち、図7において、第1セッションには、1番目にオーディオトラックCが、2番目にオーディオトラックAが、3番目オーディオトラックBが記録されている。第2セッションには、第1セッションにオーディオトラックを記録した順番(トラックナンバ)を、画像データのファイル名として記録している。なお、図7において示されている01.BMP51、02.BMP52、および03.BMP53は、セカンドユーザデータトラック45に記録される画像データを概念的に示したものであり、実際に、画像そのものがCD-EXTRAディスク40に印加されるわけではない(以下、他の図においても同様)。
【0069】
レッドブック(Red book)、および、オレンジブック(Orange book) 規格によって、CD-EXTRAディスク40に記録可能なオーディオトラックは1〜99までと規定されているため、画像データのファイル名は最大で、"01.BMP"乃至"99.BMP"になる。ただし、拡張子は、「.BMP」に限られるものではなく、画像データの圧縮タイプにより、例えば".BMP"、".JPG"、".TIF"などになる。
【0070】
上記のようにトラック番号を画像ファイル名にすることにより、2つのコンテンツをリンクする為の「対応表」や「制御情報」を、別途、光ディスク23に記録することが不要になり、組み込み機器などの資源が限られたシステムでも容易にオーディオトラックと画像データの対応付けを実現することができる。
【0071】
さらに、スライドショーのように1曲に複数の画像ファイルを対応させる場合は、再生中のどのタイミングで画像を表示するかという情報も含めてファイル名にすれば良い。
【0072】
例えば、1曲目の先頭(経過時間00分00秒)で表示するにはファイル名を "01-0000.BMP" とし、経過時間15秒で表示する静止画は "01-0015.BMP" というファイル名で保存すれば良い。よって、10秒ごとに画像を更新するスライドショーでは、"01-0000.BMP", "01-0010.BMP", "01-0020.BMP", "01-0030.BMP"乃至"01-0100.BMP"というように、画像データのファイル名を設定すれば良い。
【0073】
また、スライドショーを見せるときに画像を紙芝居のように瞬間的に切り替えるだけでなく、フェードイン、フェードアウトのような演出も選択できるようにしても良い。このときも上記手法と同じようにフェードイン、フェードアウトのタイミングをファイル名に設定することにより、音楽の再生時には、音楽と画像データの表示を同期させる事が可能である。
【0074】
ところで、光ディスク記録再生装置1は、光ディスク23に、オーディオデータ、および画像データを記録する際に、複数の曲をフォルダに分類して記録することも可能である。その場合、光ディスク記録再生装置1は、オーディオデータ(曲)を、ISO9660やUDFなどのファイルシステムにより管理する。すなわち、光ディスク記録再生装置1は、オーディオデータを、トラック番号により管理する代わりに、ファイル名により管理する。そこで、光ディスク記録再生装置1は、オーディオデータと画像データを対応付けて、光ディスクに記録するために、オーディオデータと画像データのファイル名を同一にして、光ディスクに記録する。
【0075】
例えば、オーディオデータのファイル名が、「HURUSATO.MP3」である場合、光ディスク記録再生装置1は、そのオーディオデータにと対応する画像データに、例えば「HURUSATO.BMP」のようなファイル名を設定し、光ディスクに記録する。すなわち、光ディスク記録再生装置1は、オーディオデータの拡張子「.MP3」を除いた部分「HURUSATO」を、画像データのファイル名「HURUSATO.BMP」に設定する(なお、「.BMP」は、画像データの拡張子)。
【0076】
以上のようにして、オーディオデータと画像データを、対応付けて記録することにより、後に、その光ディスクを再生する場合、光ディスク記録再生装置1は、ユーザからの指示に従って、まず、光ディスクに記録されている1以上の画像データを表示する。そして、表示された画像データの中から、ユーザにより所望の画像データ(例えば、「HURUSATO.BMP」)が選択された場合、光ディスク記録再生装置1は、画像データと同一のファイル名(「HURUSATO」)により光ディスクに記録されているオーディオデータ(「HURUSATO.MP3」)を検索し、再生する。
【0077】
次に、図8のフローチャートを参照して、複数の曲をフォルダに分類して記録する場合の、光ディスク記録再生装置1の、光ディスク23へのオーディオデータ、および画像データの記録処理について説明する。
【0078】
図8のステップS11乃至ステップS14の処理は、図2のステップS1乃至ステップS4の処理と同様である。すなわち、ステップS11において、CPU11は、操作入力部16を介して、光ディスク23に記録するオーディオデータの選択を受け付け、ステップS12において、ユーザより、画像データが指定されたか否かを判定し、画像データが指定された場合、ステップS13に進み、ユーザにより指定された画像データを取得する。その後、ステップS14に進む。
【0079】
ステップS12において、操作入力部16を介して、ユーザより、画像データが指定されなかった場合、CPU11は、ステップS13の処理をスキップして、ステップS14に進む。
【0080】
ステップS14において、CPU11は、ステップS12でユーザにより選択されたオーディオデータの、光ディスク23への記録が指示されたか否かを判定し、光ディスク23への記録が指示されていない場合、ステップS11に戻って、光ディスク23に、さらに記録するオーディオデータの選択を受け付ける。
【0081】
ステップS14において、CPU11が、ステップS12でユーザにより選択されたオーディオデータの、光ディスク23への記録が指示されたと判定した場合、処理はステップS15に進む。
【0082】
ステップS15において、CPU11は、オーディオデータのファイル名に対応して、画像データのファイル名を設定する。
【0083】
図9は、ステップS11乃至ステップS14の処理によって、光ディスク23への記録が指定され、ステップS15に処理によって、画像データのファイル名が設定されたオーディオデータの例を示している。図9においては、オーディオデータA乃至オーディオデータEが指定され、対応する画像データA乃至画像データEが指定されていることを示している。
【0084】
また、オーディオデータA乃至オーディオデータEのファイル名は、それぞれタイトルA.MP3乃至タイトルE.MP3であり、画像データA乃至画像データEのファイル名は、オーディオデータA乃至オーディオデータEのファイル名に対応して、タイトルA.BMP乃至タイトルE.BMPであることを示している。このように、画像データのファイル名は、オーディオデータのファイル名に対応して、同一名称に設定される(ただし、勿論、拡張子は異なる)。
【0085】
次に、ステップS16において、CPU11は、操作入力部16を介して、ユーザより、オーディオデータのフォルダ管理の指示を受け付ける。すなわち、ユーザより、複数の曲が選択された後、選択された複数の曲をまとめるフォルダの生成要求を受け付ける。そして、CPU11は、操作入力部16を介して、ユーザより、フォルダ名の入力を受け付ける。
【0086】
図10は、ステップS11乃至ステップS14で、図9に示されるように選択されたオーディオデータA乃至オーディオデータEが、ユーザにより、フォルダMとフォルダNに分けられ、光ディスク23への記録順に従って並べ変えられたリストを示している。すなわち、図10には、フォルダMにオーディオデータA、オーディオデータC、およびオーディオデータDが分類され、フォルダNにオーディオデータB、およびオーディオデータEが分類された場合の例が示されている。
【0087】
ステップS17において、CPU11は、フォルダと対応付けて記録する画像データの指定を受け付ける。ステップS18において、CPU11は、ステップS17で指定された画像データのファイル名を、ステップS16で入力されたフォルダ名と同一の名称に設定する。
【0088】
図11は、図10に示されたフォルダMおよびフォルダNに対応して、それぞれ指定された画像データM、および画像データNを示している。また、ステップS17において、画像データMに「M.BMP」の名称が、画像データNに「N.BMP」の名称が、それぞれ設定されたことを示している。
【0089】
ステップS19において、CPU11からの指令により、CD-R/RWドライブ22は、オーディオデータおよび画像データを光ディスク23に記録する。
【0090】
光ディスク23に記録されたオーディオデータおよび画像データのファイルの、ディレクトリ構造について図12に示す(なお、ファイル管理の詳細については、後述する)。図12において、ルートディレクトリ61の1つ下の階層には、M.BMP62−1、フォルダM63−1、N.BMP62−2、およびフォルダN63−2が配置されている。ここで、M.BMP62−1は、フォルダM63−1に対応付けられた画像データであり、N.BMP62−2は、フォルダN63−2に対応付けられた画像データである。
【0091】
また、フォルダM63−1の1つ下の階層には、タイトルA.BMP64−1、タイトルA.MP365−1、タイトルC.BMP64−2、タイトルC.MP365−2、タイトルD.BMP64−3、およびタイトルD.MP365−3が配置されている。ここで、タイトルA.MP365−1、タイトルC.MP365−2、およびタイトルD.MP365−3は、図9に示されているオーディオデータに対応している。また、タイトルA.BMP64−1は、タイトルA.MP365−1に対応付けられている画像データであり、タイトルC.BMP64−2は、タイトルC.MP365−2に対応付けられている画像データであり、タイトルD.BMP64−3は、タイトルD.MP365−3に対応付けられている画像データである。
【0092】
また、フォルダN63−2の1つ下の階層には、タイトルB.BMP64−4、タイトルB.MP365−4、タイトルE.BMP64−5、およびタイトルE.MP365−5が配置されている。ここで、タイトルB.MP365−4、およびタイトルE.MP365−5は、図9に示されているオーディオデータに対応している。また、タイトルB.BMP64−4は、タイトルB.MP365−4に対応付けられている画像データであり、タイトルE.BMP64−5は、タイトルE.MP365−5に対応付けられている画像データである。
【0093】
以上のようにして、光ディスク23に、オーディオデータ、オーディオデータに対応する画像データ、およびフォルダに対応する画像データが、記録される。なお、オーディオデータは、所定の方法により圧縮してから、光ディスクに記録するようにしても良い。
【0094】
次に、MP3やMPEG-2 AAC(Moving Picture Experts Group-2 Advanced Audio Coding)などで圧縮されたオーディオトラックの、光ディスク23への記録方法について、図13を参照しつつ説明する。MP3やMPEG-2 AACなどで圧縮されたオーディオトラックにはID3 TAGなどの埋め込みタグにより、トラック名、アーティスト名、アルバム名を埋め込むことが可能である。さらにID3 TAG規格version 2.2以降ではジャケット写真や、アーティスト写真などの画像データも含むようにすることが可能である。
【0095】
これらのMP3やMPEG-2 AACなどで圧縮されたオーディオトラックおよび埋め込まれた画像データをCDやMDに記録する場合、光ディスク記録再生装置1は、画像データを扱えない機器でも、光ディスク23を再生できるようにするために、先に図7を参照して説明したように、オーディオトラックを記録する領域と画像データを記録する領域を分けて記録する。この場合にも画像情報のファイル名をトラックナンバにする事で、オーディオトラックと画像データをリンクする為の「対応表」や「制御情報」を、別途、作成および記録することが不要になり、組み込み機器などの資源が限られた機器でも、オーディオトラックと画像データを対応付けることが容易に実現できる。
【0096】
図13に示されるように、ID3 TAG version 2.x を有するMP3ファイル81は、通常、ファイルの後半にエンコードされたMP3オーディオデータ82があるので、このMP3オーディオデータ82をデコードした後に、CD-EXTRAディスクのファーストユーザデータエリア42に記録する。また、MP3ファイルの先頭にあるID3 TAG情報83には画像データが含まれていることがあるので、この画像データを抜き出し、先のオーディオトラックのトラックナンバと同じファイル名でCD-EXTRAディスク40の外周にあるセカンドユーザデータエリア45に記録する。
【0097】
次に、図14のフローチャートを参照しつつ、光ディスク記録再生装置1の光ディスク23の再生処理について説明する。
【0098】
CD-R/RWドライブ22に、光ディスク23が挿入されたとき、ステップS41において、CPU11は、CD-R/RWドライブ22を駆動して、光ディスク23に、オーディオトラックと共に画像データが記録されているか否かを判定し、光ディスク23に、オーディオトラックと共に画像データが記録されていた場合(図7に示されるようなCD−EXTRAディスク40であった場合)、ステップS42に進み、画像データを読み出し、ディスプレイ19に表示させる。
【0099】
ディスプレイ19には、例えば、図15に示されるように、光ディスク23に記録されている曲に対応する画像データ、および曲のタイトルが表示される。ここで、光ディスク23には、例えば、図4に示されるようにオーディオトラック、および画像データが記録されていたとする。すなわち、図4の画像データCが、図15の1番左側に表示され、図4の画像データAが、図15の中央に表示され、図4の画像データBが、図15の右側に標示されているものとする。
【0100】
ユーザは、操作入力部16を操作することにより、ディスプレイ19に表示された画像データの中から、所望の画像データを選択することができ、ステップS43において、CPU11は、操作入力部16を介した、ユーザからの画像データの指定を受け付ける。例えば、ここで、ユーザにより、図15の1番右側の画像データB(曲のタイトルはタイトルB)が選択されたとする。
【0101】
ステップS44において、CPU11は、ステップS43で選択された画像データに対応するオーディオトラックを特定する。例えば、ステップS43で、図15の1番右側の画像データB(曲のタイトルはタイトルB)が選択された場合、CPU11は、画像データBのファイル名を検出する。画像データBのファイル名は「03.BMP」なので、CPU11は、トラックナンバが3番のオーディオトラックが再生するべきトラックであると特定する。
【0102】
ステップS47において、CPU11は、CD-R/RWドライブ22を駆動して、ステップS44で特定されたオーディオトラックの音声データを読み出し、音声出力制御部17に供給する。音声出力制御部17は、供給された音声データに基づいて、スピーカ18より、音声を出力させる。例えば、ステップS44で、トラックナンバが3番のオーディオトラックが再生するべきトラックであると特定された場合、ステップS47において、スピーカ18より、トラックナンバが3番の曲が出力される。
【0103】
ステップS41において、CPU11が、光ディスク23に、オーディオトラックと共に画像データは記録されていないと判定した場合、処理はステップS45に進む。
【0104】
ステップS45において、CPU11は、CD-R/RWドライブ22を駆動して、光ディスク23より、オーディオトラックのタイトル(曲名)を読み出し、ディスプレイ19に表示させる。
【0105】
ステップS46において、CPU11は、操作入力部16を介して、ユーザより、再生するオーディオトラックの選択を受け付ける。
【0106】
ステップS47において、CPU11は、ステップS46で選択されたオーディオトラックの音声データを読み出し、音声出力制御部17に供給する。音声出力制御部17は、供給された音声データに基づいて、スピーカ18より、音声を出力させる。
【0107】
ステップS48において、CPU11は、光ディスク23に画像データが記録されているか否かを判定し、光ディスク23に画像データが記録されている場合、ステップS49に進み、CPU11は、画像データ、および演奏時間をディスプレイ19に表示させる。ステップS48において、CPU11が、光ディスク23に画像データは記録されていないと判定した場合、ステップS50に進み、CPU11は、演奏時間をディスプレイ19に表示させる。
【0108】
ステップS51において、CPU11は、オーディオトラックの再生が終了するか否かを判定し、再生が終了するまで、ステップS48に戻って、ステップS48以降の処理を繰り返す。再生中のオーディオトラックの再生がすべて終了した場合、または、ユーザにより、再生の終了指示が入力された場合、ステップS51において、CPU11は、オーディオトラックの再生を終了すると判定し、画像データ、および演奏時間の表示を終了する。
【0109】
以上のようにして、図7のように、光ディスク23に画像データが記録されていた場合、光ディスク記録再生装置1は、画像データを表示させて、画像データを選択させることにより、ユーザに、再生する曲を選択させる。
【0110】
なお、ステップS42で読み出され表示される画像データのうち、再生されたオーディオトラックに対応する画像データが、ステップS49で、ディスプレイ19に表示される。
【0111】
また、上述においては、オーディオトラックをフォルダに分類せずに記録させた光ディスク23を再生する場合を例として説明したが、光ディスク23に、例えば図12に示されるように、フォルダに分類してオーディオトラックが記録されていた場合の再生処理は、以下のようになる。まず、CPU11は、CD-R/RWドライブ22を駆動して、フォルダMおよびフォルダNに対応する画像データ、すなわちM.BMP、およびN.BMPを読み出し、図16に示されるように、ディスプレイ19に表示させ、操作入力部16を介した、ユーザからのフォルダの選択を受け付ける。
【0112】
例えば、図16の右側の画像データM.BMPが、ユーザにより選択された場合、CPU11は、この画像データの名称に基づいて、画像データと同一名称のフォルダ、すなわちフォルダMを特定し、次に、特定されたフォルダMに分類されているオーディオデータに対応する画像データ、すなわち、タイトルA.BMP、タイトルB.BMP、およびタイトルC.BMPを読み出して、図17に示されるように、ディスプレイ19に表示させる。そして、図17に示される画像データの中から、ユーザからの画像データの選択を受け付ける。
【0113】
そして、画像データ(例えば、タイトルA.BMP)が選択された場合、CPU11は、選択された画像データの名称(タイトルA)に基づいて、同一の名称のオーディオデータ(タイトルA.MP3)を特定し、そのオーディオデータの再生を開始させる。その後、CPU11は、オーディオデータの再生中に、再生中のオーディオデータ(タイトルA.MP3)に対応する画像データ(タイトルA.BMP)および演奏時間をディスプレイ19に表示させる。なお、この場合、フォルダに対応する画像データ(M.BMP)、および再生中のオーディオデータに対応する画像データ(タイトルA.BMP)の両方を、ディスプレイ19に表示するようにさせることもできる。
【0114】
以上のようにして、光ディスク記録再生装置1は、光ディスク23に、オーディオトラックと画像データを記録すると共に、光ディスク23から、オーディオトラックと画像データを読み出して、表示および再生することができる。
【0115】
次に、光ディスク23ではなく、ハードディスクにオーディオトラック、および画像データを記憶させ、再生する場合について、オーディオサーバを例にして説明する。本発明の一実施の形態であるオーディオサーバの概要について、図18を参照して説明する。このオーディオサーバ201は、音楽CD203に記録されているPCM(Pulse Code Modulation)データを読み出し、ATRAC3方式によってエンコードし、得られる符号化データをハードディスクドライブ258(図23)に記録し、記録した符号化データを、上層側からフォルダリスト、フォルダ、アルバム、およびトラックなどの階層構造をなすオブジェクトに対応付けて管理する。
【0116】
フォルダリストには、1段下の階層に位置する複数のフォルダおよびフォルダに対応する画像を含めることができる。フォルダには、1段下の階層に位置する複数のアルバムおよびアルバムに対応する画像を含めることができる。アルバムには、1段下の階層に位置する複数のトラックおよびトラックに対応する画像を含めることができる。階層構造の最下層に位置するトラックは、1曲分の符号化データと1対1に対応する。なお、フォルダリストの1段下の階層に、アルバムを配置したり、トラックを配置するようにすることも可能である。また、フォルダの1段下の階層に、トラックを配置するようにすることも可能である。
【0117】
以下、符号化データをコンテンツデータとも記述する。フォルダリスト、フォルダ、アルバム、トラック、および画像データをオブジェクトとも記述する。ユーザは、オブジェクトを指定して各種のコマンドを指令する。なお、オブジェクトの階層構造の詳細については、図55乃至図57を参照して後述する。
【0118】
また、オーディオサーバ201は、音楽CD203を再生したり、ハードディスクドライブ(以下、HDDと記述する)258に記録されている符号化データをデコードしたりして、得られる音声信号をスピーカ202から出力する。
【0119】
さらに、オーディオサーバ201は、MSスロット245(図22)に挿入されたマジックゲート(商標)に対応するメモリースティック(商標)(以下、MSと記述する)204や、コネクタ243(図22)に接続されるネットワークウォークマン(商標)などのポータブルデバイス(以下、PDと記述する)205に対して、HDD258に記録されている符号化データを、チェックアウト処理またはムーブアウト処理によって記録するとともに、MS204やPD205に記録されている符号化データを、チェックイン処理、ムーブイン処理、またはインポート処理によってHDD258に記録する。
【0120】
ここで、マジックゲートとは、マジックゲートに対応するMS204に記録するデータの暗号化と、MS204を挿入して使用するオーディオサーバ201の相互認証との2つの技術によりデータの著作権を保護するための技術であり、ディジタルオーディオデータの不正なコピー、再生、改ざんを防止することが可能である。マジックゲートは、SDMI(Secure Digital Music Initiative)規格に準拠している。
【0121】
なお、HDD258に記録されているコンテンツデータをチェックアウトする処理とは、HDD258に記録されているコンテンツデータのコピーをMS204などに一時的に作成して利用するための処理である。コンテンツデータのチェックアウト可能回数は予め設定されており、チェックアウト処理によってチェックアウト可能回数は1ずつ減少する。
【0122】
また、MS204に記録されているコンテンツデータをチェックインする処理とは、HDD258からMS204に一時的に再生したコンテンツデータのコピーを消去するとともに、HDD258のチェックアウト可能回数を1だけインクリメントして、チェックアウト可能回数を元の値に復元する処理である。
【0123】
また、HDD258に記録されているコンテンツデータをMS204にムーブアウトする処理とは、HDD258に記録されているコンテンツデータをMS204にコピーした後、HDD258に記録されていたコンテンツデータを削除する一連の処理である。
【0124】
また、MS204に記録されているコンテンツデータをHDD258にムーブインする処理、およびインポートする処理とは、MS204に記録されているコンテンツデータをHDD258にコピーした後、MS204に記録されていたコンテンツデータを削除する一連の処理である。なお、オーディオサーバ201は、ムーブイン処理によってHDD258に記録されたコンテンツデータを、他のMS204やPD205などに、ムーブアウトすることが可能であり、かつ、チェックアウトすることが可能である。しかしながら、オーディオサーバ1は、インポート処理によってHDD258に記録されたコンテンツデータを、他のMS204やPD205などに、チェックアウトすることは可能であるが、ムーブアウトすることは不可能である。
【0125】
符号化データが記録されたMS204は、オーディオサーバ201から取り出され、例えば、パーソナルコンピュータ206に装着されて、記録されている符号化データが読み出されてデコードされる。
【0126】
符号化データが記録されたPD205は、符号化データをデコードし、得られる音声信号をヘッドホンから出力する。
【0127】
リモートコントローラ207は、ユーザからの操作を受け付けて、対応する制御信号をオーディオサーバ201に送信する。なお、ユーザからの操作には、画像を選択する操作が含まれる。
【0128】
次に、オーディオサーバ201の外観について、図19乃至図22を参照して説明する。図19は、オーディオサーバ201の正面上方からの外観図である。図20は、オーディオサーバ201の上面図である。図21は、オーディオサーバ201の背面図である。図22は、正面図である。
【0129】
オーディオサーバ201の上面には、CDを装着するCDトレイ(不図示)の蓋240が設けられており、蓋240には、図20に示すように、パワーボタン211などのボタン類の他、各種の情報を表示するディスプレイ215が配置されている。パワー(POWER)ボタン211は、オーディオサーバ201の電源をオン・オフさせるときに操作される。ファンクション(FUNCTION)ボタン212は、音源として、音楽CD203、HDD258、AUXイン端子231、MS204、およびPD205のうちの1つを選択するときに操作される。
【0130】
プレイモード(PLAY MODE)ボタン213は、再生モードを、再生エリアに含まれる全てのトラックを順次1回ずつ再生するノーマル再生、再生エリアに含まれる全てのトラックを順次再生することを繰り返す全曲リピート、1トラックだけを繰り返し再生する1曲リピート、再生エリアに含まれる全てのトラックのなかからランダムに選択して再生することを繰り返すランダムリピート、または、HDD全体に含まれる全てのトラックのなかからランダムに選択する様子のアニメーションを表示するとともに選択したトラックを再生することを繰り返すスロットマシン再生に切り替えるときに操作される。
【0131】
ディスプレイ(DISPLAY)ボタン214は、ディスプレイ215の表示内容を切り替えるときに操作される。LCD(Liquid Crystal Display)などよりなるディスプレイ215は、動作状況やオーディオデータに関わる情報を表示する。
【0132】
音量(VOLUME)ボタン216は、出力する音量を増減させるときに操作される。カーソルボタン217は、ディスプレイ215に表示されるカーソルを移動させるときに操作される。セレクト(SELECT)ボタン218は、ディスプレイ215のカーソルで示されているオブジェクトなどを選択するときや、検索時の昇順、降順を切り替えるときに操作される。イレーズ(ELASE)ボタン219は、トラックなどのオブジェクトを消去するときに操作される。エンタ(ENTER)ボタン220は、表示されているメニューや、選択されているトラックなどのオブジェクトを決定するときに操作される。メニュー/キャンセル(MENU/CANCEL)ボタン221は、階層的に設けられている各種の操作メニューを表示させるとき、またはキャンセルするときに操作される。エクスチェンジ(EXCHANGE)ボタン222は、MS204、またはPD205に対して、自動的にチェックイン処理およびチェックアウト処理を施すときに操作される。
【0133】
レコード(RECORD)ボタン223は、音楽CD203のオーディオデータを再生しながらHDD258に録音するときに操作される。ハイスピードレコード(HI SPEED RECORD)ボタン224は、音楽CD203のオーディオデータをHDD258に高速録音するときに操作される。なお、この際にも録音されるオーディオデータの音声がスピーカ202などから出力される。停止ボタン225は、実行中の再生や録音を中止するときに操作される。再生/一時停止ボタン226は、再生の開始、再生ポーズ、再生ポーズの解除を指示するときに操作される。頭出しボタン227は、現在のトラックまたは前のトラックの頭出し、あるいは、巻き戻し再生を指示するときに操作される。頭出しボタン228は、次のトラックの頭出し、または早送り再生を指示するときに操作される。
【0134】
なお、図示は省略するが、リモートコントローラ207には、蓋240に配置されているパワーボタン211などのボタン類と同等の機能を有するボタンが配置されている。
【0135】
オーディオサーバ201の背面には、図21に示すように、AUXイン端子231、ラインアウト端子232、サブウーファ端子233、スピーカ(L,R)端子234、リセットボタン235、およびDCイン端子236が配置されている。
【0136】
AUXイン端子231は、オーディオ出力機器(不図示)を接続することができ、接続したオーディオ出力機器からのディジタルオーディオデータ、またはアナログの音声信号を入力することができる。ラインアウト端子232は、増幅機器(不図示)などを接続することができ、接続した増幅機器にアナログ音声信号を出力することができる。サブウーファ端子233は、サブウーファ(不図示)を接続することができ、サブウーファに再生した音声信号の低周波成分を出力することができる。スピーカ(L,R)端子234は、スピーカ202を接続し、接続したスピーカ202に再生した音声信号を出力することができる。リセットボタン235は、オーディオサーバ201をリセットするときに操作される。DCイン端子236には、ACパワーアダプタ(不図示)からのDC電力が供給される。
【0137】
オーディオサーバ201の正面には、図22に示すように、オープンレバー241、受光部242、コネクタ243、アクセスランプ244、MSスロット245、取り出しレバー246、およびヘッドホン端子247が配置されている。オープンレバー241は、蓋240を開けるときにスライドされる。受光部242は、リモートコントローラ207から送信される制御信号を受信する。コネクタ243には、USB(Universal Serial Bus)端子が設けられており、USBケーブルを介して、PD205、外付けHDD、キーボードなどを接続することができる。
【0138】
なお、コネクタ243に、IEEE1394端子を設けるようにし、IEEE1394ケーブルを介してPD205などを接続するようにしてもよい。または、いわゆるBluetooth(商標)、あるいは、IEEE802.11b(いわゆる無線LAN)用の端子を設けて、無線通信によってPD205などを接続するようにしてもよい。
【0139】
アクセスランプ244は、MSスロット245に挿入されているMS204、またはコネクタ243に接続されているPD205などに対してデータの読み書きが実行されている時に点滅する。MSスロット245には、MS204が挿入される。取り出しレバー246は、MSスロット245に挿入されているMS204を取り出すときに操作される。ヘッドホン端子247は、ヘッドホンを接続することができ、接続したヘッドホンに再生した音声信号を出力することができる。
【0140】
次に、オーディオサーバ201のハードウェア的な構成例について、図23を参照して説明する。オーディオサーバ201は、オーディオサーバ201の全体を制御するメインCPU(Central Processing Unit)251を内蔵している。メインCPU251には、バス266を介して、フラッシュROM252、SDRAM253、USBホストコンとローラ254、DMAコントローラ255、信号処理部260、イーサネット(登録商標)コントローラ/コネクタ267、およびPCMCIAコントローラ268が接続されている。
【0141】
フラッシュROM252には、電源がオンとされると直ちにメインCPU251によって起動が完了されるRTOS(Real Time Operating System)271(図24)、各種の機能を実現するためにRTOS271上で実行されるファームウェア(Firmware、図24を参照して後述する)の他、機器ID、暗号キーなどが記憶されている。SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)253は、メインCPU251が各種の処理を実行する際、所定のデータやプログラムを一時的に記憶する。USBホストコンとローラ254は、コネクタ243を介して接続されるPD205などとのデータ通信を制御する。
【0142】
DMA(Direct Memory Access)コントローラ255は、バッファ256、CD-ROMドライブ257、HDD258、およびエンコーダ/デコーダ259の間のデータ転送を制御する。SDRAMなどよりなるバッファ256は、DMAコントローラ255が転送を制御するデータを一時的にバッファリングする。CD-ROMドライブ257は、CAV8倍速で音楽CD203に記録されているオーディオデータを読み出す。HDD258は、エンコーダ/デコーダ259が生成した符号化データなどを記憶する。
【0143】
エンコーダ/デコーダ259は、CD-ROMドライブ257が読み出したPCMデータや、AUXイン端子231から入力されたオーディオデータを、132Kbpsモード、105Kbpsモード、または66KbpsモードのATRAC3方式を用い、最大8倍速、平均5倍速でエンコードして符号化データを生成する。また、エンコーダ/デコーダ259は、HDD258が記憶する符号化データをデコードする。さらに、エンコーダ/デコーダ259は、DES(Data Encryption Standard)エンジンを有しており、符号化データを、オーディオサーバ201を構成する所定の部品の機器IDと時刻とに基づいて生成する暗号キーを用いて暗号化する。
【0144】
例えば、HDD258が9ギガバイトの容量を有し、エンコーダ/デコーダ259が105KbpsモードのATRAC3方式でエンコードする場合、HDD258には、約100枚分の音楽CD203(60分/枚)を録音することができる。
【0145】
信号処理部260は、マジックゲートメモリースティックインタフェース(以下、MGMS I/Fと記述する)260−1、ウォータマークスクリーン(以下、WMスクリーンと記述する)260−2、オーディオI/F260−3、およびサンプリングレートコンバータ(以下、SRCと記述する)260−4からなる。
【0146】
MGMS I/F260−1は、MSコネクタ261を介し、MSスロット245に挿入されるMS204に対して相互認証を行い、その結果に基づいてデータの暗号化、および暗号化されたデータの復号を実行する。WMスクリーン260−2は、信号処理部260を通過するオーディオデータに埋め込まれているSDMI規格のウォータマーク(電子すかし、コピーの可否などを示す情報など)を検出する。
【0147】
オーディオI/F260−3は、AUXイン端子231を介してディジタルオーディオデータを取得し、SRC260−4に供給する。また、オーディオI/F260−3は、バッファ256などから転送されたディジタルオーディオデータを、内蔵するバッファに適宜バッファリングした後、AD/DA262に出力する。
【0148】
SRC260−4は、オーディオI/F260−3からのディジタルオーディオデータのサンプリングレートを、44.1KHzに変換してエンコーダ/デコーダ259に出力する。
【0149】
なお、図示は省略するが、さらに、信号処理部260は、1倍速で動作するATRAC3方式のエンコーダ/デコーダを内蔵している。
【0150】
MSコネクタ261は、挿入されるMS204とMGMS I/F260−1とのデータ通信を中継する。AD/DA262は、信号処理部260のオーディオI/F260−3から入力されるディジタルオーディオデータをアナログの音声信号に変換して、ラインアウト端子232、スピーカ端子234、またはヘッドホン端子247に出力する。また、AD/DA262は、AUXイン端子231から入力されるアナログの音声信号をディジタル化してエンコーダ/デコーダ259に出力する。
【0151】
イーサネット(登録商標)コントローラ/コネクタ267は、イーサネット(登録商標)を介する他の電子機器とのデータ通信を制御する。PCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association)コントローラ268は、PCMCIA規格のICカードインタフェースを装備している.
【0152】
メインCPU251には、ディスプレイドライバ263、およびサブCPU264が接続されている。ディスプレイドライバ263は、ディスプレイ215の表示を制御する。サブCPU264は、特に、電源がオフであるときにおいて、電源部265の制御、本体のリセット制御、内蔵時計のカウント、パワーボタン211などに対する操作の検知、受光部242の制御、AD/DA262の制御などを実行する。電源部265は、DCイン端子236から供給されるDC電圧を所定の電圧に変換し、オーディオサーバ201の全体に供給する。
【0153】
次に、以下に挙げるオーディオサーバ201の機能を実際に行うためにメインCPU251がフラッシュROM252から読み出して実行するファームウェアについて、図24を参照して説明する。なお、オーディオサーバ201の機能は、CDリッピング、CDレコーディング、HDレコーディング(ディジタル入力)、HDレコーディング(アナログ入力)、HDプレイ、CDプレイ、MSプレイ、チェックアウト/チェックイン、インポート、ムーブアウト/ムーブインなどであるが、その詳細とファームウェアとの対応については、図45乃至図54を参照して後述する。
【0154】
ファームウェアは、4つのレイヤ、すなわち、アプリケーションレイヤ(APP)272、アッパーミドルウェアレイヤ(UMW)273、ロワーミドルウェアレイヤ(LMW)274、およびデバイスドライバレイヤ(DD)275をなしている。
【0155】
アプリケーションレイヤ272には、メインアプリケーション(以下、メインAPPと記述する)276、ハードディスクアプリケーション(以下、HD APPと記述する)277、CDアプリケーション(以下、CD APPと記述する)278、メモリースティックアプリケーション(以下、MS APPと記述する)279、ポータブルデバイスアプリケーション(以下、PD APPと記述する)280、および仮名漢字変換アプリケーション(以下、FEP(Front End Processor)と記述する)281の各モジュールが含まれる。
【0156】
アプリケーションレイヤ272の各モジュールは、オーディオサーバ201が実行可能な機能に関わるユーザの操作に対応して、アッパーミドルウェアレイヤ273の対応するモジュールに処理を要求し、処理の状況の表示を制御することによってユーザインタフェースを提供する。
【0157】
メインAPP276は、アプリケーションレイヤ272の各モジュールを統制する。例えば、起動時において、起動画面を作成し、各モジュールを起動する。インプットミドルウェア298から通知されるユーザの操作を受け付けて、対応するモジュールに通知する。各モジュールからの表示データをディスプレイデバイスドライバ306に供給する。各モジュールの切替を実行する。ユーザからの音量変更の操作に対応して、オーディオIOミドルウェア(AIO)295に通知する。ユーザからのセットアップ操作に対応して、各モジュールに設定値を通知する。各モジュールで共通の設定情報(プレイモードなど)を保持する。パワーオフの操作に対応して各モジュールを終了させ、システムコントロールミドルウェア(SYSTEM)299にパワーオフを要求する。
【0158】
HD APP277は、HDD258を駆動させる操作を受け付けて、ハードディスクミドルウェア282に通知し、ハードディスクミドルウェア282の動作状態を取得して表示データを生成する。
【0159】
CD APP278は、CD-ROMドライブ257を駆動させる操作を受け付けて、CDミドルウェア289に通知し、CDミドルウェア289の動作状態を取得して表示データを生成する。
【0160】
MS APP279は、MSスロット245に挿入されたMS204に関わる操作を受け付けて、MSミドルウェア290に通知し、MSミドルウェア290の動作状態を取得して表示データを生成する。
【0161】
PD APP280は、コネクタ243に接続されたPD205に関わる操作を受け付けて、PDミドルウェア291に通知し、PDミドルウェア291の動作状態を取得して表示データを生成する。
【0162】
FEP281は、録音する音楽CD203のタイトルなどを入力する際の仮名漢字変換を実行する。
【0163】
アッパーミドルウェアレイヤ273には、オーディオサーバ201の各機能をモデル化して実装した以下のモジュールから構成される。すなわち、ハードディスクミドルウェア(以下、HD MWと記述する)282、CDミドルウェア(以下、CD MWと記述する)289、MSミドルウェア(以下、MS MWと記述する)290、およびPDミドルウェア(以下、PD MWと記述する)291の各モジュールが含まれる。
【0164】
HD MW282は、HDD258に記憶されている符号化データを管理するHDCC283、CD MW289と連携して音楽CD203のオーディオデータを圧縮し、暗号化してHDD258に記録するCD RIPPING284、オーディオIOミドルウェア295と連携してHDD258に記録されている符号化データを復号し、伸張するHD PLAY285、オーディオIOミドルウェア295と連携してAUXイン端子231から入力されるオーディオデータを圧縮し、暗号化してHDD258に記録するHD REC286、オーディオデータ、アルバム、フォルダ、およびフォルダリストの名称を基に、画像データの名称を設定するIMAGE LINK287、MS MW290またはPD MW291と連携して、MS204またはPD205とのチェックイン、チェックアウトを制御するC IN/C OUT288から構成される。
【0165】
CD MW289は、CDデバイスドライバ303にCD-ROMドライブ257を制御させることによってCDプレーヤとしての機能を実現する。MD MW290は、オーディオIOミドルウェア295、およびMSファイルシステムミドルウェア296と連携してMSプレーヤとしての機能を実現する。PD MW291は、USBホストミドルウェア297およびUSBホストデバイスドライバ305と連携することによってPD205を制御する。
【0166】
ロワーミドルウェアレイヤ274には、アッパーミドルレイヤ273の各モジュールが共用できる機能をモデル化して実装した以下のモジュール、すなわち、ハードディスクオブジェクトデータベースミドルウェア(以下、HD DBと記述する)292、ハードディスクファイルシステムミドルウェア(以下、HD FSと記述する)293、MGRミドルウェア(MGR)294、オーディオIOミドルウェア(AIO)295、メモリースティックファイルシステムミドルウェア(MS FS)296、USBホストミドルウェア(USB)297、インプットハンドルミドルウェア(INPUT)298、およびシステムコントロールミドルウェア(SYSTEM)299が含まれる。ロワーミドルウェアレイヤ274に含まれる各モジュールは、アッパーミドルレイヤ273を構成する各モジュールから呼び出される。
【0167】
デバイスドライバレイヤ(DD)275には、各ハードウェアデバイスをモデル化した以下のモジュール、すなわち、ハードディスクデバイスドライバ300、デコーダ/エンコーダデバイスドライバ301、DMAデバイスドライバ302、CDデバイスドライバ303、信号処理部デバイスドライバ304、USBホストデバイスドライバ305、ディスプレイデバイスドライバ306、通信ドライバ307、オーディオデバイスドライバ308、キーデバイスドライバ309、パワーデバイスドライバ310、およびクロックデバイスドライバ311が含まれる。なお、図24において、破線で囲まれたオーディオデバイスドライバ308乃至クロックデバイスドライバ311は、サブCPU264によって実行される。各モジュールは、主に、ライブラリで構成されており、アッパーミドルウェアレイヤ273またはロワーミドルウェア274に含まれるモジュールから、そのAPI(Application Program Interface)が呼び出される。
【0168】
次に、HDD258に適用されるFAT(File Allocation Table)型ファイルシステム(データフォーマット)について、図25乃至図37を参照して説明する。図25に示すように、HDD258には、符号化データ(コンテンツデータ)をファイルとして記録するためのファイル記録領域321と、ファイル記録領域321に記録されたコンテンツデータが記録された位置を特定するための情報を含むオブジェクトが記録されるオブジェクト記録領域322が設けられる。
【0169】
ファイル管理部323は、ファイルの作成、新規に作成するファイルに対するIDの発行、ファイル記録領域321に対する書き込み、読み出し、削除などのファイルに関わる一切の処理を実行する。ファイル管理部323は、ロワーミドルウェアレイヤ274に含まれるHD FS293に相当する。
【0170】
オブジェクト管理部324は、オブジェクト記録領域322におけるオブジェクトの物理位置を認識し、オブジェクトの書き込み、読み出し、削除などを実行する。オブジェクト管理部324は、ロワーミドルウェアレイヤ274に含まれるHD DB292に相当する。なお、オブジェクトのデータベースによる管理については、図38乃至図54を参照して後述する。
【0171】
図26は、ファイル記録領域321の論理構造を示している。ファイル記録領域321は、ファイル記録領域321における書き込み、読み出しの最小単位である所定の容量のセクタに区画されている。全てのセクタには、シリアルなセクタ番号が付与されている。ファイル記録領域321は、所定の数のセクタによって構成されるFATエリア、システムエリア、複数のクラスタによって構成される。各クラスタには、固定長のクラスタ番号が付与されている。ファイル記録領域321に記録されるファイルは、複数のクラスタが結合されて構成される。
【0172】
複数のクラスタの結合状態は、FAT341(図27)と称されるテーブルに記録されている。FAT341は、ファイル記録領域321のFATエリアに記録されているが、ファイル管理部323が動作する際にはSDRAM253にも転送される。
【0173】
図27は、FAT341の構造を示している。FAT341は、FATヘッダ342と、各クラスタにそれぞれ対応する複数のFATエントリ344から構成される。ヘッダ342には、空きクラスタリスト開始番号記録領域343が含まれている。空きクラスタリスト開始番号記録領域343には、データが記録されていない一連の空きクラスタの先頭のクラスタ番号が記録される。空きクラスタが存在しない場合、空きクラスタリスト開始番号記録領域343には、−1=0xFFFFFFFFが記録される。
【0174】
FATエントリ344には、対応するクラスタに付与されているクラスタ番号と同一のエントリ番号が付与されている。例えば、クラスタ番号1に対応するFATエントリには、エントリ番号1が付与されている。以下、エントリ番号1のFATエントリを、FATエントリE(1)とも記述する。FATエントリ344は、P欄345とN欄346に区分けられている。
【0175】
FATエントリ344のP欄345には、対応するクラスタの前方に連結されるクラスタに付与されているクラスタ番号が記録される。前方に連結されるクラスタが存在しない場合、すなわち、対応するクラスタがファイルの先頭である場合、P欄345には、0xFFFFFFFFが記録される。
【0176】
FATエントリ344のN欄346には、対応するクラスタの後方に連結されるクラスタに付与されているクラスタ番号が記録される。後方に連結されるクラスタが存在しない場合、すなわち、対応するクラスタがファイルの末尾である場合、N欄346には、0xFFFFFFFFが記録される。
【0177】
例えば、ファイル記録領域321に1つのファイルだけが、クラスタ番号1,5,6,8,12が付与されている5つのクラスタに記録されている場合、図28に示すように、エントリ番号1(0x00000001)のFATエントリE(1)のP欄には、前方に連結されるクラスタが存在しないことを示す0xFFFFFFFFが記録され、N欄には、後方に連結されるクラスタに付与されているクラスタ番号5(0xFFFFFFFF)が記録される。
【0178】
エントリ番号5(0x00000005)のFATエントリE(5)のP欄には、前方に連結されるクラスタに付与されているクラスタ番号1(0x00000001)が記録され、N欄には、後方に連結されるクラスタに付与されているクラスタ番号6(0x00000006)が記録される。
【0179】
エントリ番号6,8のFATエントリE(6),E(8)にも、同様に記録がなされる。
【0180】
エントリ番号12(0x0000000C)のFATエントリE(12)のP欄には、前方に連結されるクラスタに付与されているクラスタ番号8(0x00000008)が記録され、N欄には、後方に連結されるクラスタが存在しないことを示す0xFFFFFFFFが記録される。
【0181】
空きクラスタリスト開始番号記録領域343には、いまの場合、クラスタ番号(0x00000002)のクラスタから、クラスタ番号(0x00000014)までの一連のクラスタが空きクラスタであるので、その先頭を示すクラスタ番号(0x00000002)が記録される。
【0182】
図29は、クラスタ番号1,5,6,8,12が付与されている5つのクラスタに1つのファイルが記録される様子を示している。ファイルの先頭のクラスタ(いまの場合、クラスタ1)には、ファイルのサイズの関わる情報を記録するサイズ記録領域351が設けられる。ファイルのデータは、2番目のクラスタ(いまの場合、クラスタ5)以降に記録される。なお、サイズ記録領域351をファイルの最後尾のクラスタ(いまの場合、クラスタ12)に設けるようにしてもよい。
【0183】
図30は、サイズ記録領域351の構成例を示している。サイズ記録領域351には、有効サイズ記録領域352、最終クラスタ番号記録領域353、および占有クラスタ数記録領域354が設けられている。有効サイズ記録領域352には、最後尾のクラスタ(いまの場合、クラスタ12)の有効バイト数が記録される。通常、その値は、1以上であり、クラスタサイズ以下の値が記録される。最終クラスタ番号記録領域353には、最後尾のクラスタ(いまの場合、クラスタ12)のクラスタ番号(いまの場合、0x0000000C)が記録される。占有クラスタ数記録領域354には、ファイルのデータ記録部分を構成するクラスタの数(いまの場合、4)が記録される。
【0184】
次に、FATを利用するファイルの作成処理(すなわち、コンテンツデータの記録処理)、ファイルの読み出し処理、およびファイルの逆読み出し(すなわち、コンテンツデータの逆方向からの読み出し処理)について、図31乃至図37のフローチャートを参照して説明する。なお、これらの処理は、ファイル管理部323、すなわち、ファームウェアのロワーミドルウェアレイヤ274に属するHD
FS293によって制御される。
【0185】
始めに、ファイルの作成処理について、図31のフローチャートを参照して説明する。ステップS201において、HD FS293は、HDD258に記録するコンテンツデータを、クラスタサイズ毎にCM-ROMドライブ57などからバッファ256に転送させる(転送されたデータ量をSバイトとする)。ステップS202において、HD FS293は、ファイル記録領域321の空きクラスタを検索して取得(確保)する。
【0186】
この空きクラスタ取得処理について、図32のフローチャートを参照して説明する。ステップS221において、HD FS293は、FATヘッダ342に記録されている空きクラスタリスト開始番号記録領域343に記録されている値Qを読み取る。ステップS222において、HD FS293は、値Qが−1であるか、すなわち、空きクラスタが存在しないか否かを判定する。値Qが−1ではない、すなわち、空きクラスタが存在すると判定された場合、処理はステップS223に進む。ステップS223において、HD FS293は、値Q(空きクラスタのクラスタ番号)に対応するFATエントリE(Q)を読み取る。
【0187】
FATエントリE(Q)を読み出す処理に関連し、任意のクラスタ番号Xに対応するFATエントリE(X)を読み取る処理について、図33のフローチャートを参照して説明する。ステップS241において、HD FS293は、既知のFATエントリ開始アドレスに既知のFATヘッダサイズを加算し、その和に、値Xから1を減算した値(X−1)に、既知のエントリサイズを乗算した積を加算して、アドレスAを算出する。ステップS242において、HD FS293は、アドレスAを先頭として、1エントリサイズ分だけデータを読み出す。以上、任意のクラスタ番号Xに対応するFATエントリE(X)を読み取る処理の説明を終了する。
【0188】
図32に戻り、ステップS224において、HD FS293は、FATエントリE(Q)のN欄の値が−1(0xFFFFFFFF)であるか否かを判定する。FATエントリE(Q)のN欄の値が−1ではないと判定された場合、処理はステップS225に進む。
【0189】
ステップS225において、HD FS293は、変数MにFATエントリE(Q)のN欄の値を代入する。ステップS226において、HD FS293は、クラスタ番号Mに対応するFATエントリE(M)を読み取る。ステップS227において、HD FS293は、FATエントリE(M)のP欄に−1(0xFFFFFFFF)を記録する。
【0190】
ステップS228において、HD FS293は、FATエントリE(Q)のN欄に−1(0xFFFFFFFF)を記録し、FATエントリE(Q)のP欄に−1(0xFFFFFFFF)を記録する。ステップS229において、HD FS293は、クラスタ番号Qの空きクラスタが存在するとして、図31にリターンする。以上、空きクラスタ取得処理の説明を終了する。
【0191】
なお、ステップS224において、FATエントリE(Q)のN欄の値が−1であると判定された場合、ステップS225乃至ステップS227の処理はスキップされる。
【0192】
また、ステップS222において、空きクラスタリスト開始番号記録領域343に記録されている値Qが−1であると判定された場合、処理はステップS230に進む。ステップS230において、HD FS293は、空きクラスタが存在しないとして図31にリターンする。ただし、空きクラスタが存在しない場合、HDD258が一杯であるとして、図31のファイル作成処理は終了される。
【0193】
以下、取得したクラスタ番号Qの空きクラスタを、クラスタ番号Vの空きクラスタと読み替えて説明を継続する。ステップS203において、HD FS293は、変数Xと変数Aに空きクラスタのクラスタ番号Vを代入する。ステップS204において、HD FS293は、占有クラスタ数Tに0を代入する。ステップS205において、HD FS293は、上述したステップS202の処理と同様に、新たに空きクラスタを取得する。取得した空きクラスタのクラスタ番号をVとする。ここで、新たに空きクラスタが取得できない場合、このファイル作成処理は終了される。
【0194】
ステップS206において、HD FS293は、変数Bに値Vを代入する。ステップS207において、HD FS293は、占有クラスタ数Tを1だけインクリメントする。ステップS208において、HD FS293は、クラスタ番号Bをセクタ番号に変換する(例えば、図26に示すようにセクタとクラスタが対応付けられている場合、クラスタ番号2はセクタ番号28乃至35に変換される)。クラスタ番号Bに対応するセクタ番号を判別する)。ステップS209において、HD FS293は、ステップS201でバッファリングしたコンテンツデータを、ファイル記録領域321の変換したセクタ番号に記録させる。
【0195】
バッファリングしたコンテンツデータの記録が終了した後、ステップS210において、HD FS293は、クラスタ番号Aのクラスタ(この時では空きクラスタである)に、クラスタ番号Bのクラスタを連結する。この連結処理について、図34のフローチャートを参照して説明する。
【0196】
図33を参照して上述した処理と同様、HD FS293は、ステップS251において、クラスタ番号Aに対応するFATエントリE(A)を読み取り、ステップS252において、クラスタ番号Bに対応するFATエントリE(B)を読み取る。ステップS253において、HD FS293は、FATエントリE(A)のN欄にクラスタ番号Bを記録し、FATエントリE(B)のP欄にクラスタ番号Aを記録する。なお、ステップS253の処理は、SDRAM253に展開しているFAT341に対して実行する。以上、クラスタ番号Aのクラスタと、クラスタ番号Bのクラスタの連結処理の説明を終了する。
【0197】
図31に戻り、ステップS211において、HD FS293は、ステップS209で記録したコンテンツのデータ量Sがクラスタサイズに等しいか否かを判定する。ステップS209で記録したコンテンツのデータ量Sがクラスタサイズに等しいと判定された場合、記録すべきコンテンツデータの記録が完了していないので、処理はステップS212に進む。
【0198】
ステップS212において、先程記録したコンテンツデータの続きを、クラスタサイズ分だけ、バッファ256に転送させる。ステップS213において、変数Aにクラスタ番号Bを代入する。ステップS214において、HD FS293は、上述したステップS202の処理と同様に、新たに空きクラスタを取得する。取得した空きクラスタのクラスタ番号をVとする。なお、ステップS214で、新たに空きクラスタが取得できなかった場合には、処理はステップS217に進む。ステップS215において、HD FS293は、変数Bに値Vを代入する。ステップS216において、HD FS293は、占有クラスタ数Tを1だけインクリメントする。
【0199】
この後、処理はステップS208に戻り、以降の処理が繰り返される。そして、ステップS211において、ステップS209で記録したコンテンツのデータ量Sがクラスタサイズに等しくないと判定された場合、記録すべきコンテンツデータの記録が完了したので、処理はステップS217に進む。
【0200】
ステップS217において、HD FS293は、ステップS202で取得したクラスタ番号Xの空きクラスタにサイズ記録領域351を設け、その有効サイズ記録領域352に最後尾のクラスタに記録したデータ量Sを記録し、最終クラスタ番号記録領域353に変数Bの値を記録し、占有クラスタ数記録領域354に変数Tの値を記録する。
【0201】
ステップS218において、ステップS210の処理で書き換えたFAT341で、ファイル記録領域321のFATエリアに記録されているFAT341を更新する。以上説明したようにして、新たにファイルが作成される。なお、作成されたファイルには、コンテンツデータが記録された一連のクラスタの先頭のクラスタ番号と同じ値のファイル識別子が発行される。
【0202】
次に、ファイル識別子がXであるファイル(以下、ファイルXと記述する)の読み出し処理について、図35のフローチャートを参照して説明する。ステップS261において、HD FS293は、ファイルXが存在するか否かを判別するための検索処理を実行する。
【0203】
ファイルXの検索処理について、図36のフローチャートを参照して説明する。ステップS281において、HD FS293は、エントリ番号Xに対応するFATエントリE(X)を取得する。ステップS282において、HD FS293は、FATエントリE(X)のP欄の値が−1(0xFFFFFFFF)であるか否かを判定する。FATエントリE(X)のP欄の値が−1であると判定された場合、処理はステップS283に進む。ステップS283において、HD FS293は、エントリ番号X(=クラスタ番号X)のクラスタは、ファイルが記録されている一連のクラスタのうちの先頭のクラスタであるので、ファイルXは存在すると判断して、図35のファイル読み出し処理に戻る。
【0204】
反対に、ステップS282において、FATエントリE(X)のP欄の値が−1ではないと判定された場合、処理はステップS284に進む。ステップS284において、HD FS293は、エントリ番X(=クラスタ番号X)のクラスタは、ファイルが記録されている一連のクラスタのうちの先頭のクラスタではないので、ファイルXは存在しないと判断して、図35のファイル読み出し処理に戻る。以上、ファイルXの検索処理の説明を終了する。
【0205】
以下、ファイル検索処理において、ファイルXが存在すると判断されたとして、説明を継続する。ステップS262において、HD FS293は、FATエントリE(X)のN欄の値が−1(0xFFFFFFFF)であるか否かを判定する。FATエントリE(X)のN欄の値が−1であると判定された場合、ファイルXにはデータが存在しないので、読み出し処理を終了する。
【0206】
ステップS262において、FATエントリE(X)のN欄の値が−1ではない処理はステップS263に進む。ステップS263において、HD FS293は、クラスタ番号X(先頭のクラスタ)をセクタ番号に変換する。ステップS264において、HD FS293は、DMAコントローラ255を制御して、変換したセクタ番号に記録されているサイズ記録領域351を読み出してバッファ256にバッファリングさせる。ステップS265において、HD FS293は、ステップS263でバッファリンクしたサイズ記録領域351の有効サイズ記録領域352に記録されている有効サイズS(ファイルXが記録されている一連のクラスタのうちの最後尾のクラスタに記録されているデータ量)を読み取る。
【0207】
ステップS266において、HD FS293は、変数CにFATエントリE(X)のN欄の値を代入する。ステップS267において、HD FS293は、図33を参照して上述した処理と同様に、クラスタ番号Cに対応する、すなわち、2番目のクラスタに対応するFATエントリE(C)を読み取る。ステップS268において、HD FS293は、クラスタ番号Cをセクタ番号に変換する。ステップS269において、HD FS293は、DMAコントローラ255を制御して、変換したセクタ番号のセクタに記録されている1クラスタ分のコンテンツデータを読み出し、バッファ256にバッファリングさせる。
【0208】
ステップS270において、HD FS293は、FATエントリE(C)のN欄の値が−1(0xFFFFFFFF)であるか否かを判定する。FATエントリE(C)のN欄の値が−1ではないと判定された場合、処理はステップS271に進む。ステップS271において、HD FS293は、DMAコントローラ255を制御して、バッファ256がバッファリングしているデータの全てを、エンコーダ/デコーダ259などに出力させる。ファイルXのコンテンツデータの全てはまだ読み出されていないので、処理はステップS272に進む。ステップS272において、HD FS293は、変数CにFATエントリE(C)のN欄の値を代入する。処理はステップS267に戻り、以降の処理が繰り返される。
【0209】
その後、ステップS270において、FATエントリE(C)のN欄の値が−1であると判定された場合、ファイルXのコンテンツデータが記録されている最後尾のクラスタからの読み出しが完了したので、処理はステップS273に進む。ステップS273において、HD FS293は、DMAコントローラ255を制御して、バッファ256がバッファリングしている、コンテンツデータの最後尾である有効データサイズS分のデータを、エンコーダ/デコーダ259などに出力させる。
【0210】
なお、ステップS261のファイル検索処理において、ファイルXが存在しないと判断された場合、処理はステップS274に進み、エラー判定がなされて、ファイルXのファイル読み出し処理は終了となる。以上、ファイルXの読み出し処理の説明を終了する。
【0211】
次に、ファイルXの逆読み出し処理について、図37のフローチャートを参照して説明する。ここで、逆読み出し処理とは、例えば、再生時間が100秒間であるコンテンツデータを、90秒目から100ミリ秒程度だけ再生した後、80秒目から100ミリ秒程度だけ再生し、次に、70秒目から100ミリ秒程度だけ再生するように、数秒間ごとに遡って再生させる場合に用いることができる処理である。
【0212】
ステップS291において、HD FS293は、ファイルXのファイル識別子(=X、以下、ID(X)と記述する)を、セクタ番号に変換する。ただし、ID(X)は、ファイルXが記録されている一連のクラスタのうち、先頭のクラスタのクラスタ番号と同一である。
【0213】
ステップS292において、クラスタXに対応するFATエントリE(X)を読み取る。ステップS293において、HD FS293は、DMAコントローラ255を制御して、ステップS291で変換したセクタ番号のセクタに記録されているサイズ記録領域351を読み出してバッファ256にバッファリングさせる。ステップS294において、HD FS293は、ステップS293でバッファリンクしたサイズ記録領域351の有効サイズ記録領域352から有効サイズSを、最終クラスタ番号記録領域353から最終クラスタ番号Zを読み取る。
【0214】
ステップS295において、HD FS293は、最終クラスタ番号ZとID(X)が同一であるか否かを判定する。最終クラスタ番号ZとID(X)が同一であると判定された場合、ファイルXにコンテンツデータは存在しないので、逆読み出し処理を終了する。
【0215】
最終クラスタ番号ZとID(X)が同一ではないと判定された場合、処理はステップS296に進む。ステップS296において、HD FS293は、最終クラスタ番号Zをセクタ番号に変換する。ステップS297において、HD FS293は、DMAコントローラ255を制御して、ステップS296で変換したセクタ番号に記録されているコンテンツデータの最後尾の部分を含むデータを読み出し、バッファ256にバッファリングさせる。ステップS298において、HD FS293は、DMAコントローラ255を制御して、バッファ256でバッファリングされているデータのうちのSバイト分、すなわち、コンテンツデータの最後尾の部分だけを、エンコーダ/デコーダ259などに出力させる。
【0216】
ステップS299において、HD FS293は、最終クラスタ番号Zに対応するFATエントリE(Z)を読み取る。ステップS300において、HD FS293は、FATエントリE(Z)のP欄の値がID(X)と同一であるか否かを判定する。FATエントリE(Z)のP欄の値がID(X)と同一であると判定された場合、ファイルXのコンテンツデータは最後尾の1クラスタだけに記録されていたことになるので、逆読み出し処理を終了する。
【0217】
FATエントリE(Z)のP欄の値がID(X)と同一ではないと判定された場合、最後尾側から1クラスタ分だけ遡って読み出すために、処理はステップS301に進む。ステップS301において、HD FS293は、変数CにFATエントリE(Z)のP欄の値を代入する。
【0218】
ステップS302において、HD FS293は、クラスタ番号Cに対応するFATエントリE(C)を読み取る。ステップS303において、HD FS293は、クラスタ番号Cをセクタ番号に変換する。ステップS304において、HD FS293は、DMAコントローラ255を制御して、ステップS303で変換したセクタ番号に記録されているコンテンツデータを読み出し、バッファ256にバッファリングさせる。ステップS305において、HD FS293は、DMAコントローラ255を制御して、バッファ256でバッファリングされている1クラスタ分のコンテンツデータを、エンコーダ/デコーダ259などに出力させる。
【0219】
ステップS306において、HD FS293は、クラスタ番号Cに対応するFATエントリE(C)のP欄の値がID(X)と同一であるか否かを判定する。FATエントリE(C)のP欄の値がID(X)と同一ではないと判定された場合、ファイルXの全てを読み出していないことになるので、1クラスタ分だけ遡って読み出すために、処理はステップS307に進む。ステップS307において、HD FS293は、変数CにFATエントリE(C)のP欄の値を代入する。処理はステップS302に戻り、其れ以降の処理が繰り替えされる。
【0220】
その後、ステップS306において、FATエントリE(C)のP欄の値がID(X)と同一であると判定された場合、ファイルXを先頭まで全て読み出したことになるので、逆読み出し処理を終了する。以上、ファイルXの逆読み出し処理の説明を終了する。
【0221】
以上説明したように、オーディオサーバ201のHD FS293によれば、ファイルを特定するためのファイル識別子として、固定長の値である、そのファイルが記録される領域の先頭クラスタのクラスタ番号を付与するようにしたので、ファイルの記録位置を簡単に特定することができる。よって、ファイル名が固定長ではない場合に較べて、ファイルの検索時間を大幅に減らすことができる。
【0222】
また、ファイル識別子が固定長であることにより、ファイルの検索に要する時間を均一化することができる。
【0223】
また、オーディオサーバ201のHD FS293によれば、記録するファイルのサイズに制限がないので、オーディオデータだけでなく、ビデオデータのようなより大きなサイズのデータをファイルとして記録することができる。
【0224】
また、オーディオサーバ201のHD FS293によれば、1つのファイルを区負数のクラスタに亘って記録する場合、順方向にクラスタを利用するので、記録時や再生時には、シークが一定方向となる。よって、記録時の記録漏れや再生時の音飛びの発生が抑止される。
【0225】
次に、フォルダ、アルバム、またはトラックに対応するオブジェクトについて、図38乃至図44を参照して説明する。図38は、オブジェクトが記録されるオブジェクト記録領域322の論理構造を示している。オブジェクト記録領域322は、システムエリア361と、所定の容量に区画された複数のチャンクから構成される。オブジェクトは、チャンクに記録される。
【0226】
システムエリア361には、ヘッダ362、オブジェクト型記録領域363、および領域情報記録領域364が設けられている。複数のチャンクには、その先頭から順番に1以降のシリアルな番号が付与されている、以下、例えば、番号1が付与されているチャンクをチャンク1、番号2が付与されているチャンクをチャンク2などと記述する。
【0227】
チャンクは、さらに所定の容量のページに区画されている。チャンクを構成するページには、その先頭から順番に0以降のシリアルな番号が付与されている、以下、例えば、番号0が付与されているページをページ0、番号1が付与されているページをページ0などと記述する。
【0228】
図39は、システムエリア361のオブジェクト型記録領域363の構造を示している。ヘッダ365とT個のエントリから構成される。Tは予め設定されている定数である。ヘッダ365には、エントリ数記録領域366が設けられている。エントリ数記録領域366には、現在登録されているエントリの数(最大値はTである)が記録される。
【0229】
オブジェクト型記録領域363の各エントリには、サイズ記録領域367、基本オブジェクト型番号記録領域368、およびパラメータ記録領域369が設けられている。例えば、エントリtには、オブジェクト型番号tに関する情報が記録される。すなわち、エントリtのサイズ記録領域367には、オブジェクト型番号tのオブジェクトのサイズが記録される。エントリtの基本オブジェクト型番号記録領域368には、オブジェクト型番号tのオブジェクトが属する基本オブジェクト型を示す基本オブジェクト型番号が記録される。エントリtのパラメータ記録領域369には、オブジェクト型番号tのオブジェクトのサイズが可変長である場合のサイズに関する情報が記録される。
【0230】
図40は、システムエリア361の領域情報記録領域364を示している。領域情報記録領域364は、オブジェクト記録領域322のページ総数(チャンクの総数に1チャンクを構成するページ数を乗算した値)のビット列で構成される。ただし、図40は、説明の便宜上、領域情報記録領域364を、(チャンクの総数)列×(1チャンクを構成するページ数)行のマトリクスを用いて示している。例えば、図40において、q列p行の"○"で示すビットは、チャンクqのページpに対応しており、チャンクqのページpが使用中である場合、"○"で示すビットには1が記録される。反対に、チャンクqのページpが使用中ではない場合、"○"で示すビットには0が記録される。
【0231】
図41は、ロワーミドルウェアレイヤ274に含まれるHD DB292に相当するオブジェクト管理部324の構成例を示している。オブジェクト管理部324は、オブジェクト型登録部371、記憶領域管理部372、セッション管理部373、およびキャッシュ管理部374から構成される。
【0232】
オブジェクト型登録部371は、オブジェクト型の登録(オブジェクト型記録領域363への書き込み)を行う。また、オブジェクト型登録部371は、オブジェクト型の問い合わせに対する応答(オブジェクト型記録領域363からの読み出し)を行う。
【0233】
記憶領域管理部372は、領域情報記録領域364の所定のビットの反転させる。また、記憶領域管理部372は、領域情報記録領域364のビットを読み出すことにより、所定のページ数の連続未使用領域を検索する。さらに、記憶領域管理部372は、各オブジェクトに対して識別子を発行する。
【0234】
セッション管理部373は、現在実行中のセッションに対してセッション番号を発行するとともに、セッション管理情報381(図42)を管理する。ここで、セッションとは、データの書き込み、読み出しなどを制御する処理を示す用語ある。
【0235】
図42は、セッション管理情報381の構成例を示している。セッション管理情報381は、現在開かれているセッションの数(以下、カレントセッション数と記述する)が格納されるカレントセッション数格納領域382と、各オブジェクトに対応し、そのアクセス権を保有しているセッションの情報が記録されているS個のエントリから構成される。カレントセッション数の最大値と値Sは、予め設定されている。
【0236】
セッション管理情報381のエントリには、オブジェクト識別子格納領域383、リードライトセッション番号格納領域384、リードオンリセッション番号格納領域385乃至388、オブジェクト状態格納領域389、リードキャッシュアドレス格納領域390、ライトキャッシュアドレス格納領域391、およびアクセス時刻格納領域392が設けられている。
【0237】
オブジェクト識別子格納領域383には、対応するオブジェクトのオブジェクト識別子(図44)が格納される。リードライトセッション番号格納領域384には、対応するオブジェクトに対して書き込み権を有するセッションのセッション番号が格納される。リードオンリセッション番号格納領域385乃至388には、対応するオブジェクトに対して読み出し権を有するセッションのセッション番号が格納される。なお、オブジェクトに対して読み出し権を有する複数のセッションが同時に存在してもよく、図42は、4つまでの読み出し権を有すると、1つだけの書き込みおよび読み出し権を有する場合を示している。
【0238】
オブジェクト状態格納領域389には、対応するオブジェクトの状態を示す情報(作成を示す"CREATE"、更新を示す"UPDATE"、または削除を示す"REMOVE")が格納される。リードキャッシュアドレス格納領域390には、読み出すオブジェクトを一時的に記憶させるリードキャッシュのアドレスが格納される。ライトキャッシュアドレス格納領域391には、書き込むオブジェクトを一時的に記憶させるライトキャッシュのアドレスが格納される。アクセス時刻格納領域392には、対応するオブジェクトに対する最終アクセス時刻が格納される。
【0239】
なお、オブジェクト識別子格納領域383乃至アクセス時刻格納領域392に格納すべき情報が存在しない場合、0を格納する。
【0240】
図43は、チャンクに記録されるオブジェクトの2種類の基本オブジェクト型である基本オブジェクト第1型と基本オブジェクト第2型の構成例を示している。
【0241】
基本オブジェクト第1型は、図43Aに示すように、自己のオブジェクト識別子が記録されるオブジェクト識別子記憶領域401、および任意のデータ(例えば、ユーザが設定するオブジェクトの名前などのデータ)が記録される任意データ記録領域202から構成される。基本オブジェクト第1型には、フォルダリスト、フォルダ、およびアルバムのオブジェクトが含まれる。
【0242】
基本オブジェクト第2型は、図43Bに示すように、自己のオブジェクト識別子が記録されるオブジェクト識別子記憶領域401、任意のデータが記録される任意データ記録領域402、および自己(オブジェクト)に対応するファイルのファイル識別子が記録されるファイル識別子記録領域403から構成される。基本オブジェクト第2型には、トラックのオブジェクトが含まれる。
【0243】
オブジェクト識別子記憶領域401に記録されるオブジェクト識別子は、図44に示すように、対応するオブジェクトが格納されている一連のページの先頭を示す、チャンク番号とそのページ番号、型番号から構成される。型番号は、対応するオブジェクトが属する基本オブジェクト型番号(基本オブジェクト第1型、または基本オブジェクト第2型の一方)と、対応するオブジェクトの型が登録されているオブジェクト型記録領域363のエントリ番号から構成される。
【0244】
次に、オブジェクトの作成処理、オブジェクトの検索処理、オブジェクトの更新処理、ストリームオブジェクトの作成処理、およびストリームオブジェクトの検索処理について、図45乃至図54のフローチャートを参照して説明する。ここで、ストリームオブジェクトとは、特に、ファイル記録領域321に記録されたコンテンツデータと1対1に対応するオブジェクト、すなわち、トラックを指す用語である。ストリームオブジェクトは、基本オブジェクト第2型(図43B)に属する。したがって、ストリームオブジェクトではないオブジェクトは、フォルダまたはアルバムのオブジェクトであり、基本オブジェクト第1型に属する。
【0245】
なお、これらの処理は、オブジェクト管理部324、すなわち、ファームウェアのロワーミドルウェアレイヤ274に属するHD DB292によって制御される。
【0246】
始めに、ストリームオブジェクトではないオブジェクトの作成処理について、オブジェクト型番号tのオブジェクトを作成する場合を例に、図45のフローチャートを参照して説明する。なお、オブジェクト型番号tには、図44に示したように、基本型番号(いまの場合、基本オブジェクト第1型)とエントリ番号が含まれている。
【0247】
ステップS321において、HD DB292は、ライトセッションを開設する。ライトセッションを開設する処理について、図46のフローチャートを参照して説明する。ステップS341において、HD DB292は、セッション管理情報381のカレントセッション数格納領域382に格納されているカレントセッション数を読み出し、読み出したカレントセッション数が予め設定されている最大値よりも小さいか否かを判定する。カレントセッション数が予め設定されている最大値よりも小さいと判定された場合、処理はステップS342に進む。
【0248】
ステップS342において、HD DB292は、セッション管理情報381のカレントセッション数格納領域382に格納されているカレントセッション数を1だけインクリメントする。ステップS343において、HD DB292は、ライトセッションを開設し、例えば、乱数などによってセッション番号Zを発行する。処理は図45に戻る。
【0249】
なお、ステップS341において、カレントセッション数が予め設定されている最大値よりも小さくないと判定された場合、さらにセッションを開設することができないので、処理はステップS344に進み、ステップS344において、HD DB292は、エラーと判断する。セッション開設処理は終了され、図45のオブジェクト作成処理は中断される。
【0250】
図45のステップS322において、HD DB292は、オブジェクト型番号tのオブジェクトを記録するチャンクのページを確保するために、オブジェクト型記録領域363のエントリtのサイズ記録領域367から、オブジェクト型番号tのオブジェクトのサイズを読み出し、そのサイズに相当するチャンクのページ数を算出する。算出したページ数をgとする。
【0251】
ステップS323において、HD DB292は、セッション管理情報381を構成する複数のエントリのうちの空きエントリを確保する。空きエントリを確保する処理について、図47のフローチャートを参照して説明する。
【0252】
ステップS351において、HD DB292は、変数Mを1に初期化する。ステップS352において、HD DB292は、変数Mがセッション管理情報381を構成するエントリの数S以下であるか否かを判定する。変数Mがエントリの数S以下であると判定された場合、処理はステップS353に進む。ステップS353において、HD DB292は、セッション管理情報381を構成するエントリMのオブジェクト識別子格納領域383の値を読み出す。ステップS354において、HD DB292は、読み出したエントリMのオブジェクト識別子格納領域383の値が0であるか否かを判定する。エントリMのオブジェクト識別子格納領域383の値が0であると判定された場合、エントリMは空きエントリであると判断できるので、エントリMを確保して図45に戻る。
【0253】
ステップS354において、エントリMのオブジェクト識別子格納領域383の値が0ではないと判定された場合、処理はステップS355に進む。ステップS355において、HD DB292は、変数Mを1だけインクリメントする。処理はステップS352に戻り、以降の処理が繰り返される。その後、ステップS354において、エントリMのオブジェクト識別子格納領域383の値が0であると判定されることなく、ステップS352において、変数Mがエントリの数S以下ではないと判定された場合、現状では空きエントリが存在しないので、空きエントリを作り出すために、処理はステップS356に進む。
【0254】
ステップS356において、HD DB292は、セッション管理情報381を構成するエントリのうち、リードライトセッション番号格納部184およびリードオンリセッション番号格納部185乃至188の値の値が全て0であるエントリが存在するか否かを判定する。そのようなエントリが存在すると判定された場合、処理はステップS357に進む。ステップS357において、HD DB292は、リードライトセッション番号格納部184およびリードオンリセッション番号格納部185乃至188の値の値が全て0であるエントリのうち、アクセス時刻格納領域392の値が最も小さいエントリ(すなわち、最も古いアクセス時刻のエントリ)を抽出する。
【0255】
ステップS358において、HD DB292は、抽出したエントリのオブジェクト識別子格納領域182乃至アクセス時刻格納領域392の値を0にクリアし、そのエントリを空きエントリMとして確保する。処理は図45に戻る。
【0256】
なお、ステップS356において、セッション管理情報381を構成するエントリのうち、リードライトセッション番号格納部184およびリードオンリセッション番号格納部185乃至188の値の値が全て0であるエントリが存在しないと判定された場合、空きエントリは確保できないので、ステップS359に進む。ステップS359において、HD DB292は、エラーと判断する。空きエントリ確保処理は終了され、図45のオブジェクト作成処理は中断される。
【0257】
図45に戻り、ステップS324において、HD DB292は、領域情報記録領域364のビット列のうち、gビット連続して0が記録されているビット列を検索する。検索したgビット連続して0が記録されているビット列の先頭の位置をq列p行とする。ステップS325において、HD DB292は、確保したエントリMのオブジェクト識別子格納領域383に、図44に示したように、チャンク番号q、ページ番号p、オブジェクト型番号tからなるオブジェクト識別子OID(q,p,t)を格納する。また、HD DB292は、セッション管理情報381のエントリMのリードライトセッション番号格納領域384にセッション番号Zを格納し、さらに、オブジェクト状態格納領域389に作成を示す"CREATE"を記録する。
【0258】
ステップS326において、HD DB292は、オブジェクトのサイズであるページ数gに等しいライトキャッシュ領域dをバッファ256に確保する。ステップS327において、HD DB292は、セッション管理情報381のエントリMのライトキャッシュアドレス格納領域391に、確保したバッファ256におけるライトキャッシュ領域dのアドレスを格納する。
【0259】
ステップS328において、HD DB292は、バッファ256に確保したライトキャッシュ領域dに、図43Aに示したオブジェクト基本第1型のオブジェクトXの記録を開始するが、その始めとして、ライトキャッシュ領域dのオブジェクト識別子記憶領域401に、オブジェクト識別子OID(q,p,t)を記録する。ステップS329において、HD DB292は、作成するオブジェクトの任意のデータ(例えば、作成するオブジェクトの名称など)を、ライトキャッシュ領域dの任意データ記録領域402に記録する。
【0260】
ステップS330において、HD DB292は、ユーザの操作に対応する信号Iの入力を待つ。ステップS331において、HD DB292は、信号Iがcommit、すなわち、セッション作成を確定するものであるか否かを判定する。信号Iがcommitであると判定された場合、処理はステップS332に進み、ライトセッションZが確定される。反対に、信号Iがcommitではないと判定された場合、処理はステップS333に進み、ライトセッションZが破棄される。
【0261】
ステップS332のライトセッションを確定する処理について、図48のフローチャートを参照して説明する。なお、セッションを確定するとは、当該セッションが開設された後に行われたオブジェクトの作成、更新、移動などに、オブジェクト記録領域322の記録を反映し、確定することである。
【0262】
ステップS371において、HD DB292は、変数Mを1に初期化する。ステップS372において、HD DB292は、変数Mがセッション管理情報381を構成するエントリの数S以下であるか否かを判定する。変数Mがエントリの数S以下であると判定された場合、処理はステップS373に進む。ステップS373において、HD DB292は、セッション管理情報381を構成するエントリMのリードライトセッション番号格納領域384の値を読み出し、セッション番号Zと一致するか否かを判定する。エントリMのリードライトセッション番号格納領域384の値とセッション番号Zが一致しないと判定された場合、エントリMのリードライトセッション番号格納領域384の値とセッション番号Zが一致するエントリを検索するために、処理はステップS374に進む。
【0263】
ステップS374において、HD DB292は、変数Mを1だけインクリメントする。処理はステップS372に戻り、以降の処理が繰り返される。ステップS373において、エントリMのリードライトセッション番号格納領域384の値とセッション番号Zが一致すると判定された場合、処理はステップS375に進む。すなわち、リードライトセッション番号格納領域384にセッション番号Zが格納されているエントリだけが抽出されて、ステップS375以降の処理が施される。
【0264】
ステップS375において、HD DB292は、リードライトセッション番号格納領域384にセッション番号Zが格納されているエントリMのオブジェクト識別子格納領域383からオブジェクト識別子を読み出す。ステップS376において、HD DB292は、リードライトセッション番号格納領域384にセッション番号Zが格納されているエントリMのオブジェクト状態格納領域389からオブジェクト状態を示す情報Jを読み出す。ステップS376において、HD DB292は、オブジェクト状態を示す情報Jが"CREATE","UPDATE"、または"REMOVE"の何れであるかを判定する。
【0265】
ステップS377において、オブジェクト状態を示す情報Jが"CREATE"であると判定された場合、処理はステップS378に進む。ステップS378において、HD DB292は、バッファ256に確保したライトキャッシュ領域dに記録されているオブジェクトを、オブジェクト記録領域322のチャンクpのページq以降に記録する。ステップS379において、HD DB292は、領域情報記録領域364のq列p行以降のgビットに1を記録する。
【0266】
ステップS380において、HD DB292は、エントリMのライトキャッシュアドレス格納領域391の値を、リードキャッシュアドレス格納領域390にコピーする。このとき、リードキャッシュアドレス格納領域390に0以外の値が格納されていたならば、その値が示すバッファ256の設けられるリードキャッシュ領域を解放する。
【0267】
ステップS381において、HD DB292は、エントリMのリードライトセッション番号格納領域384、およびライトキャッシュアドレス格納領域391に0を格納する。ステップS382において、HD DB292は、エントリMのアクセス時刻格納領域392の値を現在の時刻で更新する。
【0268】
ステップS377において、オブジェクト状態を示す情報Jが"UPDATE"であると判定された場合、処理はステップS383に進む。ステップS383において、HD DB292は、バッファ256に確保したライトキャッシュ領域dに記録されているオブジェクトを、オブジェクト記録領域322のチャンクpのページq以降に記録する。処理はステップS380に進む。
【0269】
ステップS377において、オブジェクト状態を示す情報Jが"REMOVE"であると判定された場合、処理はステップS384に進む。ステップS384において、HD DB292は、領域情報記録領域364のq列p行以降のgビットに0を記録する。ステップS385において、HD DB292は、エントリMがバッファ256に確保しているライトキャッシュとリードキャッシュを解放する。ステップS386において、HD DB292は、エントリMのオブジェクト識別子格納領域383乃至アクセス時刻格納領域392に0を格納する。処理はステップS374に進む。
【0270】
その後、ステップS372において、変数Mがエントリの数S以下ではないと判定されるまで、以降の処理が繰り返される。変数Mがエントリの数S以下ではないと判定された場合、ライトセッションを確定する処理が完了される。
【0271】
図45のステップS333の処理、すなわち、ライトセッションを破棄する処理について、図49のフローチャートを参照して説明する。ステップS391において、HD DB292は、変数Mを1に初期化する。ステップS392において、HD DB292は、変数Mがセッション管理情報381を構成するエントリの数S以下であるか否かを判定する。変数Mがエントリの数S以下であると判定された場合、処理はステップS393に進む。
【0272】
ステップS393において、HD DB292は、セッション管理情報381を構成するエントリMのリードライトセッション番号格納領域384の値を読み出し、セッション番号Zと一致するか否かを判定する。エントリMのリードライトセッション番号格納領域384の値とセッション番号Zが一致しないと判定された場合、エントリMのリードライトセッション番号格納領域384の値とセッション番号Zが一致するエントリを検索するために、処理はステップS394に進む。ステップS394において、HD DB292は、変数Mを1だけインクリメントする。処理はステップS392に戻り、以降の処理が繰り返される。
【0273】
ステップS393において、エントリMのリードライトセッション番号格納領域384の値とセッション番号Zが一致すると判定された場合、処理はステップS395に進む。すなわち、リードライトセッション番号格納領域384にセッション番号Zが格納されているエントリだけが抽出されて、ステップS395以降の処理が施される。
【0274】
ステップS395において、HD DB292は、エントリMがバッファ256に確保しているライトキャッシュ領域を解放する。ステップS396において、HD DB292は、エントリMのオブジェクト状態格納領域389に格納されているオブジェクト状態が"CREATE"であるか否かを判定し、オブジェクト状態が"CREATE"であるはないと判定した場合、ステップS397に進む。
【0275】
ステップS397において、HD DB292は、エントリMのリードライトセッション番号格納領域384、およびライトキャッシュアドレス格納領域391に0を格納する。ステップS398において、HD DB292は、エントリMのアクセス時刻格納領域392の値を現在の時刻で更新する。処理はステップS394に進む。
【0276】
なお、ステップS396において、エントリMのオブジェクト状態格納領域389に格納されているオブジェクト状態が"CREATE"であると判定された場合、処理はステップS399に進む。ステップS399において、HD DB292は、エントリMのリードライトセッション番号格納領域384、およびライトキャッシュアドレス格納領域391以外、すなわち、オブジェクト識別子格納領域383、リードオンリセッション番号格納領域385乃至388、オブジェクト状態格納領域389、リードキャッシュアドレス格納領域390、およびアクセス時刻格納領域392に0を格納する。処理はステップS394に進む。
【0277】
その後、ステップS392において、変数Mがエントリの数S以下ではないと判定されるまで、以降の処理が繰り返される。変数Mがエントリの数S以下ではないと判定された場合、ライトセッションを破棄する処理が完了される。
【0278】
次に、オブジェクトの検索処理について、オブジェクト識別子OID=Xであるオブジェクト(以下、オブジェクトXと記述する)を検索する場合を例として、図50のフローチャートを参照して説明する。なお、セッションは既に開設されているものとする。
【0279】
ステップS401において、HD DB292は、オブジェクトXに対応するエントリMを取得する。オブジェクトXに対応するエントリを取得する処理について、図51のフローチャートを参照して説明する。
【0280】
ステップS411において、HD DB292は、変数Mを1に初期化する。ステップS412において、HD DB292は、変数Mがセッション管理情報381を構成するエントリの数S以下であるか否かを判定する。変数Mがエントリの数S以下であると判定された場合、処理はステップS413に進む。
【0281】
ステップS413において、HD DB292は、セッション管理情報381を構成するエントリMのオブジェクト識別子格納領域383の値を読み出し、オブジェクトXのオブジェクト識別子OID=Xと一致するか否かを判定する。エントリMのオブジェクト識別子格納領域383の値と、オブジェクトXのオブジェクト識別子OID=Xが一致しないと判定された場合、オブジェクト識別子格納領域383の値と、オブジェクトXのオブジェクト識別子OID=Xが一致するエントリを検索するために、処理はステップS414に進む。
【0282】
ステップS414において、HD DB292は、変数Mを1だけインクリメントする。処理はステップS412に戻り、以降の処理が繰り返される。ステップS413において、エントリMのオブジェクト識別子格納領域383の値と、オブジェクトXのオブジェクト識別子OID=Xが一致すると判定された場合、オブジェクトXに対応するエントリMを取得することができたので、この処理が終了され、処理は図50に戻る。
【0283】
なお、ステップS413において、エントリMのオブジェクト識別子格納領域383の値と、オブジェクトXのオブジェクト識別子OID=Xが一致しないと判定される場合が続き、ステップS412において、変数Mがエントリの数S以下ではないと判定された場合、処理はステップS415に進む。ステップS415において、HD DB292は、エラーである、すなわち、オブジェクトXに対応するエントリMを取得することができなかったと判断して、この処理を終了する。処理は図50に戻る。
【0284】
図50に戻り、ステップS401の処理でオブジェクトXに対応するエントリMを取得できた場合、処理はステップS402に進む。ステップS402において、HD DB292は、オブジェクトXに対応するエントリMを取得できたので、オブジェクトXはバッファ256に存在すると判断して、処理を終了する。
【0285】
反対に、ステップS401の処理でオブジェクトXに対応するエントリMを取得できなかった場合、処理はステップS403に進み。ステップS403において、HD DB292は、オブジェクトXのオブジェクト識別子OID=Xを分解して、オブジェクトが記録されているオブジェクト記録領域322のチャンク番号、ページ番号、オブジェクトXの型番号tを取得する。
【0286】
ステップS404において、HD DB292は、オブジェクト型記録領域363から、型番号tに対応するエントリのサイズ記録領域367の値を読み出し、その値に基づいてオブジェクトXを記録するために必要なページ数gを算出する。
【0287】
ステップS405において、HD DB292は、領域情報記憶領域364を参照し、q行p列以降のgビットが1であるか否かを判定する。領域情報記憶領域364のq行p列以降のgビットが1であると判定された場合、処理はステップS406に進む。ステップS406において、HD DB292は、ページ数gに相当するリードキャッシュ領域cをバッファ256に設定する。ステップS407において、HD DB292は、オブジェクト記録領域322のチャンクqのページp以降のページ数gに記録されているデータを、バッファ256のリードキャッシュ領域cにコピーする。
【0288】
ステップS408において、HD DB292は、リードキャッシュ領域cにコピーしたデータのオブジェクト識別子記憶領域401に相当する部分に記録されているオブジェクト識別子と、オブジェクト識別子Xが一致するか否かを判定する。一致すると判定された場合、リードキャッシュ領域cにキャッシュされているデータがオブジェクトXであるので、処理はステップS402に進む。
【0289】
ステップS408において、リードキャッシュ領域cにコピーしたデータのオブジェクト識別子記憶領域401に相当する部分に記録されているオブジェクト識別子と、オブジェクト識別子Xが一致しないと判定された場合、処理はステップS409に進む。ステップS409において、HD DB292は、オブジェクト記録領域322にもオブジェクトXは存在していないと断定して処理を終了する。
【0290】
次に、オブジェクトXの更新処理について、図52のフローチャートを参照して説明する。ここで、オブジェクトXの更新処理とは、オブジェクトXの任意データを書き換える処理である。
【0291】
ステップS421において、HD DB292は、図46を参照して上述したステップS321の処理と同様に、ライトセッションZを開設する。ステップS422において、HD DB292は、図51を参照して上述したステップS401の処理と同様に、オブジェクトXに対するエントリMを取得する。
【0292】
ステップS422の処理でオブジェクトXに対応するエントリMを取得できた場合、オブジェクトXはバッファ256に設定されているリードキャッシュ領域cにキャッシュされていると判断して、処理はステップS423に進む。ステップS423において、HD DB292は、エントリMのリードライトセッション番号格納領域384の値が0であるか否かを判定する。エントリMのリードライトセッション番号格納領域384の値が0であると判定された場合、処理はステップS424に進む。
【0293】
ステップS424にいて、HD DB292は、エントリMのリードライトセッション番号格納領域384に、ステップS421で開設したライトセッションのセッション番号Zを格納する。ステップS425において、HD DB292は、オブジェクトXのオブジェクト識別子OID=Xを分解して、オブジェクトが記録されているオブジェクト記録領域322のチャンク番号、ページ番号、オブジェクトXの型番号tを取得する。
【0294】
ステップS426において、HD DB292は、オブジェクト型記録領域363から、型番号tに対応するエントリのサイズ記録領域367の値を読み出し、その値に基づいてオブジェクトXを記録するために必要なページ数gを算出する。ステップS427において、HD DB292は、ページ数gに相当するライトキャッシュ領域dをバッファ256に設定する。ステップS428において、HD DB292は、エントリMのライトキャッシュアドレス格納領域391に、ライトキャッシュ領域dのアドレスを格納する。
【0295】
ステップS429において、HD DB292は、バッファ256のリードキャッシュ領域cのデータを、ライトキャッシュ領域dにコピーする。ステップS430において、HD DB292は、オブジェクトXの更新する任意データを、ライトキャッシュ領域dにコピーされたオブジェクトXの任意データ記録領域402に記録する。ステップS431において、HD DB292は、エントリMのオブジェクト状態格納領域389に更新を示す情報"UPDATE"を格納する。
【0296】
ステップS432において、HD DB292は、ユーザの操作に対応する信号Iの入力を待つ。ステップS433において、HD DB292は、信号Iがcommit、すなわち、セッション更新を確定するものであるか否かを判定する。信号Iがcommitであると判定された場合、処理はステップS434に進む。ステップS434において、HD DB292は、図48を参照して上述したステップS332の処理と同様に、ライトセッションZを確定する。反対に、信号Iがcommitではないと判定された場合、処理はステップS435に進む。ステップS435において、HD DB292は、図49を参照して上述したステップS333の処理と同様に、ライトセッションZを破棄する。
【0297】
なお、ステップS423において、エントリMのリードライトセッション番号格納領域384の値が0ではないと判定された場合、オブジェクトXはセッションZ以外の他のセッションによって更新中であると判断できるので、処理はステップS435に進む。
【0298】
また、ステップS422の処理において、オブジェクトXに対応するエントリMを取得できなかった場合、処理はステップS436に進み。ステップS436において、HD DB292は、図47を参照して上述したステップS323の処理と同様に、空きエントリMを確保する。
【0299】
ステップS437において、HD DB292は、オブジェクトXのオブジェクト識別子OID=Xを分解して、オブジェクトが記録されているオブジェクト記録領域322のチャンク番号、ページ番号、オブジェクトXの型番号tを取得する。ステップS438において、HD DB292は、オブジェクト型記録領域363から、型番号tに対応するエントリのサイズ記録領域367の値を読み出し、その値に基づいてオブジェクトXを記録するために必要なページ数gを算出する。ステップS439において、HD DB292は、ページ数gに相当するリードキャッシュ領域cとライトキャッシュ領域dをバッファ256に設定する。
【0300】
ステップS440において、HD DB292は、エントリMのリードキャッシュアドレス格納領域390にリードキャッシュ領域cのアドレスを格納し、エントリMのライトキャッシュアドレス格納領域391にライトキャッシュ領域dのアドレスを格納し、エントリMのオブジェクト識別子格納領域383にオブジェクトXのオブジェクト識別子IOD=Xを格納する。
【0301】
ステップS441において、HD DB292は、オブジェクト記録領域322のチャンクqのページp以降のページ数gまでに記録されているオブジェクトXのデータを、バッファ256のリードキャッシュ領域cにコピーする。処理はステップS429に進む。
【0302】
以上説明したように、ファイルXの更新処理では、リードキャッシュ領域cからライトキャッシュ領域dにファイルXのデータがコピーされ、ライトキャッシュ領域dにキャッシュされているファイルXのデータが書き換えられ、書き換えられた結果が、セッションを確定する処理により、オブジェクト記録領域322に記録される。
【0303】
次に、ファイル記録領域321に記録されるコンテンツデータと1対1に対応するトラックのオブジェクト、すなわち、オブジェクト型番号t'のストリームオブジェクトを作成する処理について、図53のフローチャートを参照して説明する。なお、オブジェクト型番号t'には、図44に示したように、基本型番号(いまの場合、基本オブジェクト第2型)とエントリ番号が含まれている。
【0304】
ステップS451において、HD DB292は、図46のフローチャートを参照して上述したステップS321の処理と同様に、ライトセッションを開設する。ステップS452において、HD DB292は、オブジェクト型番号t'のストリームオブジェクトを記録するチャンクのページを確保するために、オブジェクト型記録領域363のエントリt'のサイズ記録領域367から、オブジェクト型番号t'のオブジェクトのサイズを読み出し、そのサイズに相当するチャンクのページ数を算出する。算出したページ数をgとする。
【0305】
ステップS453において、HD DB292は、図47のフローチャートを参照して上述したステップS323の処理と同様に、セッション管理情報381を構成する複数のエントリのうちの空きエントリMを確保する。ステップS454において、HD DB292は、領域情報記録領域364のビット列のうち、gビット連続して0が記録されているビット列を検索する。検索したgビット連続して0が記録されているビット列の先頭の位置をq列p行とする。ステップS455において、HD DB292は、確保したエントリMのオブジェクト識別子格納領域383に、図44に示したように、チャンク番号q、ページ番号p、オブジェクト型番号t'からなるオブジェクト識別子OID(q,p,t')を格納する。また、HD DB292は、セッション管理情報381のエントリMのリードライトセッション番号格納領域384にセッション番号Zを格納し、さらに、オブジェクト状態格納領域389に作成を示す"CREATE"を記録する。
【0306】
ステップS456において、HD DB292は、ストリームオブジェクトのサイズであるページ数gに等しいライトキャッシュ領域dをバッファ256に確保する。ステップS457において、HD DB292は、セッション管理情報381のエントリMのライトキャッシュアドレス格納領域391に、確保したバッファ256におけるライトキャッシュ領域dのアドレスを格納する。
【0307】
ステップS458において、HD DB292は、バッファ256に確保したライトキャッシュ領域dに、図43Bに示したオブジェクト基本第2型のストリームオブジェクトXの記録を開始するが、その始めとして、ライトキャッシュ領域dのオブジェクト識別子記憶領域401に、オブジェクト識別子OID(q,p,t')を記録する。ステップS459において、HD DB292は、ストリームオブジェクトに対応する、HD FS293によって作成されるコンテンツデータのファイル識別子F(このコンテンツデータが記録された一連のクラスタの先頭のクラスタ番号と同じ値)を取得する。ステップS460において、HD DB292は、ライトキャッシュ領域dのファイル識別子記録領域103にファイル識別子Fを記録する。
【0308】
ステップS461において、HD DB292は、作成するストリームオブジェクトの任意データ(例えば、作成するストリームオブジェクトの名称など)の取得を開始する。ステップS462において、HD DB292は、任意データの取得が完了するまで待機する。なお、ステップS461およびS262の処理の間に、HD FS293により、当該ストリームオブジェクトに対応するファイル識別子Fのコンテンツデータのファイルが作成されてファイル記録領域321に記録される。
【0309】
ステップS463において、HD DB292は、ライトキャッシュ領域dの任意データ記録領域402に、取得した任意データを記録する。
【0310】
ステップS464において、HD DB292は、ユーザの操作に対応する信号Iの入力を待つ。ステップS465において、HD DB292は、信号Iがcommit、すなわち、セッション作成を確定するものであるか否かを判定する。信号Iがcommitであると判定された場合、処理はステップS466に進む。ステップS466において、HD DB292は、図48を参照して上述したステップS332に処理と同様に、ライトセッションZを確定する。
【0311】
反対に、ステップS465において、信号Iがcommitではないと判定された場合、処理はステップS467に進む。ステップS467において、HD DB292は、図49を参照して上述したステップS333に処理と同様に、ライトセッションZを破棄する。ステップS468において、HD DB292は、HD FS293にファイルFの削除を依頼する。以上、ストリームオブジェクトの作成処理の説明を終了する。
【0312】
次に、オブジェクト識別子OID=Xであるストリームオブジェクト(以下、ストリームオブジェクトXと記述する)を検索する処理について、図54のフローチャートを参照して説明する。なお、セッションは既に開設されているものとする。
【0313】
ステップS471において、HD DB292は、図50を参照して上述したオブジェクトXの検索処理と同様の処理を実行する。ステップS472において、ステップS471の処理で検索されたオブジェクトXのオブジェクト識別子OID=Xに含まれるオブジェクト型番号を取得する。取得したオブジェクト型番号をtとする。さらに、HD DB292は、オブジェクト型番号tに含まれるオブジェクト基本型番号を取得する。
【0314】
ステップS473において、HD DB292は、検索されたオブジェクトXの基本オブジェクト型番号が、基本オブジェクト第2型であるか否かを判定する。検索されたオブジェクトXの基本オブジェクト型番号が基本オブジェクト第2型であると判定された場合、検索されたオブジェクトXがストリームオブジェクトであるので、処理はステップS474に進む。ステップS474において、HD DB292は、検索されたストリームオブジェクトXのファイル識別子記録領域403からファイル識別子を読み取りHD FS293に供給する。
【0315】
なお、ステップS471において、オブジェクト識別子OID=Xのオブジェクトを検索できなかった場合、処理はステップS475に進む。また、ステップS473において、検索されたオブジェクトXの基本オブジェクト型番号が基本オブジェクト第2型ではないと判定された場合も、処理はステップS475に進む。ステップS475において、HD DB292は、エラー、すなわち、ストリームオブジェクトXは存在しないと判断してストリームオブジェクト検索処理を終了する。
【0316】
次に、図55乃至図57は、オブジェクト記録領域322に記録されるオブジェクトのディレクトリ構造の例を示している。図55において、オブジェクト記録領域322には、ルート501の下、アーティストオブジェクト503−1,503−2(以下の説明において、アーティストオブジェクト503−1とアーティストオブジェクト503−2のそれぞれを個々に区別する必要がない場合、まとめてアーティストオブジェクト503と称する。以下の説明においては、その他のものについてもすべて同様とする)、アルバムオブジェクト504−1乃至504−3、およびトラックオブジェクト505−1乃至505−6が階層構造をなしている。また、アーティストオブジェクト503、アルバムオブジェクト504、およびトラックオブジェクト505のそれぞれに対して、対応する画像オブジェクト502−1乃至502−11が配置されている。
【0317】
これらの、画像オブジェクト502−1乃至502−11のファイル名は、対応するオブジェクトのファイル名と同一とされる。
【0318】
HD DB292は、アーティストオブジェクト503の下に、複数のアルバムオブジェクト504を生成することができる。アルバムオブジェクト504の下には、複数のトラックオブジェクト505を生成することができる。トラックオブジェクト505は、1曲分のコンテンツデータに対応している。
【0319】
アーティストオブジェクト503、アルバムオブジェクト504、およびトラックオブジェクト505は、再生する楽曲を選択する際などにユーザに提示されるオブジェクトである。HD DB292は、ユーザに提示されるオブジェクトではない他の情報のオブジェクトを、ルート211、またはアーティストオブジェクト503の下に生成することができる。
【0320】
図56および図57は、オブジェクト記録領域322に記録されるオブジェクトのディレクトリ構造の、図55とは異なる例を示している。図56においては、図55とは異なり、アーティストオブジェクト503およびアルバムオブジェクト504には、対応する画像オブジェクト502が配置されているが、トラックオブジェクト505には、対応する画像オブジェクト502は配置されていない。この場合、ユーザは、曲を検索する際に、アーティストを識別するための画像とアルバムを識別するための画像を頼りに、目的の曲を検索することになる。
【0321】
図57においては、アーティストオブジェクト512−1の1段下の階層に、アルバムオブジェクト514−1以外に、トラックオブジェクト515−1,515−2およびトラックオブジェクトに対応する画像オブジェクト511−4,511−5が配置されている。このように、アーティストオブジェクト512の1段下の階層に、直にトラックオブジェクト515を配置するようにすることも可能である。また、ルート501の1段下の階層に、曲をロック、クラシック、ジャズなどのように分類オブジェクト513を設けるようにすることも可能である。このように、ユーザは、必要に応じて、いくつかのオブジェクトを1つにまとめるため、1階層上のオブジェクトを作成することができる。
【0322】
図58は、CDリッピングが実行される際のデータの流れを示している。音楽CD203を高速で録音するCDリッピングでは、CD MW289の制御により、音楽CD203のディジタルオーディオデータは、CD-ROMドライブ257によってCAV8倍速で読み出されて、バッファ256にバッファリングされる。また、HD MW282の制御により、バッファ256にバッファリングされたディジタルオーディオデータは、WMスクリーン260−2に入力されてウォータマークが検出される。次に、HD MW282の制御により、バッファ256にバッファリングされていたディジタルオーディオデータは、エンコーダ259によって平均5倍速でATRAC3方式によりエンコードされて暗号化され、得られた符号化データは、バッファ256でバッファリングされた後、HDD258に転送されて記録される。なお、図示は省略したが、CDリッピングの最中には、録音されているディジタルオーディオデータに対応する音声がスピーカ202から出力される。
【0323】
図59は、CDレコーディングが実行される際のデータの流れを示している。音楽CD203を再生しながら録音するCDレコーディングでは、CD MW289の制御により、音楽CD203のディジタルオーディオデータは、CD-ROMドライブ257によってCAV8倍速で読み出されてバッファ256にバッファリングされる。次に、HD MW282の制御により、バッファ256にバッファリングされていたディジタルオーディオデータは、エンコーダ259によって平均5倍速でATRAC3方式によりエンコードされて暗号化され、得られた符号化データは、バッファ256でバッファリングされた後、HDD258に転送されて記録される。また、HD MW282の制御により、バッファ256にバッファリングされたオーディオデータは、WMスクリーン260−2に供給されてウォータマークが検出される。
【0324】
一方、モニタ音声のために、バッファリングされていたディジタルオーディオデータは、HD MW282の制御により、HDD258に設けられるバッファ(不図示)に一時的に記録された後、読み出されてオーディオI/F260−3に入力される。次に、AIO MW295の制御により、ディジタルオーディオデータは、D/A262に転送されてアナログ化され、スピーカ202から対応する音声が出力される。
【0325】
図60は、HDプレイが実行される際のデータの流れを示している。HDD258の符号化データを再生するHDプレイでは、HD MW282の制御により、HDD258から読み出された符号化データは、バッファ256にバッファリングされた後、デコーダ259によって復号、デコードされる。得られたディジタルオーディオデータは、バッファ256にバッファリングされた後、オーディオI/F260−3に転送される。次に、AIO MW295の制御により、ディジタルオーディオデータは、オーディオI/F260−3によってD/A262に転送されてアナログ化され、スピーカ202から出力される。
【0326】
図61は、CDプレイが実行される際のデータの流れを示している。音楽CD203を再生するCDプレイでは、CD MW289の制御により、音楽CD203のディジタルオーディオデータは、CD-ROMドライブ257によって読み出され、バッファ256にバッファリングされた後、オーディオI/F260−3に転送される。次に、AIO MW295の制御により、ディジタルオーディオデータは、オーディオI/F260−3によってD/A262に転送され、アナログ化されてスピーカ202から出力される。
【0327】
CDリッピングとCDレコーディングの違いについて、図62および図63を参照して説明する。図62Aは、CDリッピングにおけるモニタ音声出力の期間を示している。図62Bは、CDリッピングにおける録音の処理(符号化して記録する処理)の期間を示している。図63Aは、CDレコーディングにおけるモニタ音声出力の期間を示している。図63Bは、CDレコーディングにおける録音の処理(符号化し、記録する処理)の期間を示している。
【0328】
図62Bと図63Bを比較して明らかなように、CDリッピングとCDレコーディングでは、その録音の処理に要する合計時間は同じである。すなわち、音楽CD203のオーディオデータ(PCMデータ)をATRAC3方式によって符号化し、HDD258に記録する処理は、オーディオデータの再生速度に対して平均5倍速で行われる。
【0329】
例えば、再生時間が10分間である曲が6曲記録されていて総再生時間が60分間である音楽CD203を、CDリッピングまたはCDレコーディングによって、録音する場合、1曲当たり約2分間を要して順次録音される。
【0330】
CDリッピングとCDレコーディングとの相違点は、モニタ音声出力の期間である。
【0331】
CDリッピングの場合、モニタ音声出力は、対応するオーディオデータの録音処理が行われている期間だけ、モニタ音声が出力される。上述した音楽CD203の例では、第1曲目の先頭から約2分間の音声が通常の再生速度で出力され、次に、第2曲目の先頭から約2分間の音声が通常の速度で出力され、以降、各曲の先頭から約2分間の音声が通常の速度で出力される。したがって、録音処理の終了と同時に、モニタ音声出力も終了される。
【0332】
CDレコーディングの場合、モニタ音声出力は、対応するオーディオデータの録音処理の進捗状況に関係なく、モニタ音声が出力される。上述した音楽CD203の例では、第1曲目の全ての音声が通常の再生速度で出力され、次に、第2曲目の全ての音声が通常の速度で出力され、以降、各曲の全ての音声が通常の速度で出力される。したがって、録音処理が終了しても、対応するオーディオデータのモニタ音声出力は最後の第6曲目の終わりまで継続される。
【0333】
なお、CDリッピングとCDレコーディングは、その処理の途中において適宜切り替えることが可能である。
【0334】
次に、図64のフローチャートを参照しつつ、オーディオサーバ201の画像登録処理について説明する。この画像登録処理は、例えば、図56に示されるようなディレクトリ構造において、トラックオブジェクト505−1「トラックA」に対応する画像データを登録する場合に実行される。なお、以下の説明における「トラック」は、「オーディオトラック」と、同義の用語として使用する。
【0335】
インプットハンドルミドルウェア298は、各種のボタンに対するユーザからの操作の監視を常時おこなっており、各種のボタンに対するユーザからの操作があったと判定された場合、その情報をメインAPP276に通知する。メインAPP276は、ステップS601において、ユーザからの操作は、トラックオブジェクトへの画像オブジェクトのリンクの指示であるか否かを判定し、ユーザからの操作が、トラックオブジェクトへの画像オブジェクトのリンクの指示である場合、処理はステップS602に進む。
【0336】
ステップS602において、メインAPP276は、トラックオブジェクトへの画像オブジェクトのリンクの指示があったことを、HD APP277に通知する。HD APP277は、トラックオブジェクトへの画像オブジェクトのリンクの指示があったことを、HD MW282のIMAGE LINK287に伝達する。IMAGE LINK287は、ディスプレイドライバ306に、ディスプレイ215に、トラックオブジェクトにリンクさせる画像の選択を促す案内を表示するように指示する。ディスプレイドライバ306は、ディスプレイ215に、トラックオブジェクトにリンクさせる画像の選択を促す案内を表示させる。
【0337】
ユーザは、イーサネット(R)コントローラ/コネクタ267、またはPCMCIAコントローラ268を介して受信した画像データ、予めHDD258に記憶されている画像データ、CD-ROMドライブ257を介して、光ディスクから読み出された画像データ、およびMSコネクタ261を介して、MS204から読み出された画像データなどの中から、所望の画像データを選択することができる。ユーザにより、画像データを選択する操作が入力されると、インプットハンドルミドルウェア298は、ユーザからの操作があった旨の情報をメインAPP276に通知する。メインAPP276は、ユーザより画像データが選択されたことをHD APP277に通知する。HD APP277は、ユーザより画像データが選択されたことを、HD MW282のIMAGE LINK287に伝達する。
【0338】
ステップS603において、IMAGE LINK287は、ステップS602で伝達されてきた、トラックオブジェクトへの画像オブジェクトのリンクの指示情報に基づいて、画像オブジェクトをリンクさせるトラックを特定し、そのトラックのタイトル(トラック名)を取得する。
【0339】
ステップS604において、IMAGE LINK287は、ステップS602で、指定された画像データのファイル名を、ステップS603で取得したトラックのタイトルと同一のファイル名にした、HDD258への記録用の画像オブジェクトを作成し、ステップS605において、ステップS604で作成された画像オブジェクトを、リンクさせるトラックと同一階層のディレクトリに記録する。
【0340】
以上のようにして、画像オブジェクトが登録されると、例えば、図56のトラックオブジェクト505−1「トラックA」の隣(同一階層)に、「トラックA.BMP」のように画像オブジェクトが登録される。なお、図64のフローチャートにおいては、トラックオブジェクトに対して画像オブジェクトをリンクさせる場合を例にして、オブジェクトへの画像のリンク処理について説明したが、アーティストオブジェクト、およびアルバムオブジェクトなど、トラックオブジェクト以外のオブジェクトに画像オブジェクトをリンクさせる場合も、上述した処理と同様の処理が実行される。
【0341】
ところで、オーディオサーバ201は、上述のように、画像オブジェクトをリンクさせるオブジェクトを指定してから、画像オブジェクトをリンクさせる処理を行うことも可能であるが、再生中、または記録中のトラックに、画像オブジェクトを自動的にリンクさせることも可能である。次に、図65のフローチャートを参照しつつ、オーディオサーバ201が、画像オブジェクトを自動的にリンクさせる処理について説明する。
【0342】
先にも述べたように、ユーザは、イーサネット(R)コントローラ/コネクタ267、PCMCIAコントローラ268、HDD258、CD-ROMドライブ257、およびMSコネクタ261などから、所望の画像データを選択することができる。インプットハンドルミドルウェア298は、ユーザから、画像データを選択する操作が入力されると、その情報をメインAPP276に通知する。メインAPP276は、ステップS631において、ユーザからの操作は、画像データを選択する操作であるか否かを判定し、画像データを選択する操作である場合、画像データを選択する操作が入力された旨の情報をHD APP277に通知する。HD APP277は、ユーザより画像データが選択されたことを、HD MW282のIMAGE LINK287に伝達する。
【0343】
ステップS632において、メインAPP276は、HD APP277が実行中の処理が、HDD258に記録されたトラックの再生であるか否かを判定すると共に、CD APP278が実行中の処理が、CD-ROMドライブ257に挿入された光ディスクの再生であるか否かを判定し、HDD258に記録されたトラックの再生であると判定するか、CD APP278が実行中の処理が、CD-ROMドライブ257に挿入された光ディスクの再生であると判定した場合、ステップS636に進む。
【0344】
ステップS632において、メインAPP276が、HD APP277が実行中の処理は、HDD258に記録されたトラックの再生ではないと判定し、かつ、CD APP278が実行中の処理は、CD-ROMドライブ257に挿入された光ディスクの再生ではない判定した場合、ステップS633に進む。
【0345】
ステップS633において、メインAPP276は、HD APP277が実行中の処理が、HDD258へのトラックの記録であるか否かを判定し、HDD258へのトラックの記録であると判定した場合、ステップS636に進む。
【0346】
ステップS633において、メインAPP276が、HD APP277が実行中の処理は、HDD258へのトラックの記録ではないと判定した場合、ステップS634に進む。
【0347】
ステップS634において、メインAPP276は、トラックが再生中でも記録中でもないことをHD APP277に通知する。HD APP277は、トラックが再生中でも記録中でもないことを、HD MW282のIMAGE LINK287に伝達する。IMAGE LINK287は、ディスプレイドライバ306に、ディスプレイ215に、ステップS631でユーザにより選択された画像データをリンクさせるトラックオブジェクトの選択を促す案内を表示するように指示する。ディスプレイドライバ306は、ディスプレイ215に、画像データをリンクさせるトラックオブジェクトの選択を促す案内を表示させる。
【0348】
ステップS635において、IMAGE LINK287は、ユーザによりトラックが選択されるまで待機する。
【0349】
ユーザは、HDD258にすでに記録されたトラックの中から、所望のトラックを選択することができる。ユーザにより、トラックを選択する操作が入力されると、インプットハンドルミドルウェア298は、ユーザからの操作があった旨の情報をメインAPP276に通知する。メインAPP276は、ユーザよりトラックが選択されたことをHD APP277に通知する。HD APP277は、ユーザよりトラックが選択されたことを、HD MW282のIMAGE LINK287に伝達する。処理はステップS636に進む。
【0350】
ステップS636において、IMAGE LINK287は、ステップS632で再生中と判定されたトラック、またはステップS635でユーザにより選択されたトラックには、すでに他の画像オブジェクトがリンクされているか否かを判定し、すでに他の画像オブジェクトがリンクされてはいないと判定した場合、ステップS637に進む。なお、ステップS633で記録中と判定されたトラックの場合、まだ、画像オブジェクトはトラックにリンクされていないので、ステップS636はスキップして、ステップS637の処理に進む。
【0351】
ステップS637において、IMAGE LINK287は、画像オブジェクトをリンクさせるトラックを特定し、そのトラックのタイトル(トラック名)を取得する。
【0352】
ステップS638において、IMAGE LINK287は、ステップS631で、選択された画像データのファイル名を、ステップS637で取得したトラックのタイトルと同一のファイル名にした、HDD258への記録用の画像オブジェクトを作成し、ステップS639において、ステップS638で作成された画像オブジェクトを、リンクさせるトラックと同一階層のディレクトリに記録する。
【0353】
ステップS636において、IMAGE LINK287が、ステップS632で再生中と判定されたトラック、またはステップS635でユーザにより選択されたトラックには、すでに他の画像オブジェクトがリンクされていると判定した場合、ステップS640に進み、IMAGE LINK287は、ディスプレイドライバ306に、ディスプレイ215に、トラックオブジェクトにリンクさせる画像オブジェクトを変更してよいか否かの選択を促す案内を表示するように指示する。ディスプレイドライバ306は、ディスプレイ215に、トラックオブジェクトにリンクさせる画像オブジェクトを変更してよいか否かの選択を促す案内を表示させる。
【0354】
ユーザは、トラックにリンクさせる画像オブジェクトを変更することができる。ユーザにより、トラックにリンクさせる画像オブジェクトを変更するか否かを決定する操作が入力されると、インプットハンドルミドルウェア298は、ユーザからの操作があった旨の情報をメインAPP276に通知する。メインAPP276は、ユーザよりトラックにリンクさせる画像オブジェクトを変更するか否かを決定する操作があったことをHD APP277に通知する。HD APP277は、ユーザよりトラックにリンクさせる画像オブジェクトを変更するか否かを決定する操作があったことを、HD MW282のIMAGE LINK287に伝達する。処理はステップS641に進む。
【0355】
ステップS641において、IMAGE LINK287は、伝達されてきた情報に基づいて、トラックにリンクさせる画像オブジェクトを変更するか否かを判定し、トラックにリンクさせる画像オブジェクトを変更すると判定した場合、処理はステップS637に進み、ステップS631で選択された画像データをトラックにリンクさせる、ステップS637以降の処理を実行する。ステップS641において、IMAGE LINK287が、トラックにリンクさせる画像オブジェクトは変更しないと判定した場合、図65のフローチャートの処理を終了する。
【0356】
以上のように、画像オブジェクトが選択された時点で、トラックが再生中、または記録中だった場合、自動的に画像データを再生中(記録中)のトラックにリンクさせることにより、ユーザは、画像を選択するだけの簡単な操作により画像オブジェクトをトラックにリンクさせることができる。また、すでに画像オブジェクトがトラックにリンクされていた場合でも、ごく簡単な操作により、リンクさせる画像オブジェクトを変更することが可能となる。
【0357】
ところで、オーディオサーバ201は、再生中のトラックに画像オブジェクトがリンクされていない場合、ユーザに画像オブジェクトをリンクさせるように案内するようにすることができる。次に、図66のフローチャートを参照しつつ、再生中のトラックに画像オブジェクトがリンクされていない場合のトラックへの画像オブジェクトのリンク処理について説明する。
【0358】
インプットハンドルミドルウェア298は、ユーザから、トラックの再生を指示する操作が入力されると、その情報をメインAPP276に通知する。メインAPP276は、ステップS661において、ユーザからの操作は、トラックの再生を指示する操作であるか否かを判定し、トラックの再生を指示する操作である場合、トラックの再生を指示する操作が入力された旨の情報をHD APP277に通知する。HD APP277は、ユーザよりトラックの再生を指示する操作が入力されたことを、HD MW282のHD PLAY285、およびIMAGE LINK287に伝達する。
【0359】
ステップS662において、HD PLAY85は再生トラックに対応するコンテンツデータを再生する。具体的には、再生トラックに対応するトラックオブジェクトがCCデータに基づいて特定され、特定されたトラックオブジェクトのファイル識別子記録領域403の値に基づいて対応するコンテンツデータのファイル識別子が特定され、特定されたファイル識別子(=ファイル記録領域321のクラスタ番号)に基づいてコンテンツデータが読み出される。次に、読み出されたコンテンツデータがデコードされて出力される。
【0360】
ステップS663において、IMAGE LINK287は、ステップS662で再生を開始したトラックには、すでに画像オブジェクトがリンクされているか否かを判定し、ステップS662で再生を開始したトラックには、すでに画像オブジェクトがリンクされていると判定した場合、処理を終了する。
【0361】
ステップS663において、IMAGE LINK287が、ステップS662で再生を開始したトラックには、まだ画像オブジェクトはリンクされていないと判定した場合、ステップS664に進み、ディスプレイドライバ306に、ディスプレイ215に、トラックオブジェクトに画像オブジェクトをリンクさせるか否かの選択を促す案内を表示するように指示する。ディスプレイドライバ306は、ディスプレイ215に、トラックオブジェクトに画像オブジェクトをリンクさせるか否かの選択を促す案内を表示させる。
【0362】
ユーザは、画像オブジェクトがリンクされていないトラックに画像オブジェクトをリンクさせることができる。ユーザにより、トラックに画像オブジェクトをリンクさせるか否かを決定する操作が入力されると、インプットハンドルミドルウェア298は、ユーザからの操作があった旨の情報をメインAPP276に通知する。メインAPP276は、ユーザよりトラックに画像オブジェクトをリンクさせるか否かを決定する操作があったことをHD APP277に通知する。HD APP277は、ユーザよりトラックに画像オブジェクトをリンクさせるか否かを決定する操作があったことを、HD MW282のIMAGE LINK287に伝達する。処理はステップS665に進む。
【0363】
ステップS665において、IMAGE LINK287は、伝達されてきた情報に基づいて、トラックに画像オブジェクトをリンクさせるか否かを判定し、トラックに画像オブジェクトをリンクさせないと判定した場合、処理を終了する。ステップS665において、IMAGE LINK287が、トラックに画像オブジェクトをリンクさせると判定した場合、処理はステップS666に進む。
【0364】
ステップS666において、IMAGE LINK287は、ディスプレイドライバ306に、ディスプレイ215に、トラックオブジェクトにリンクさせる画像の選択を促す案内を表示するように指示する。ディスプレイドライバ306は、ディスプレイ215に、トラックオブジェクトにリンクさせる画像の選択を促す案内を表示させる。
【0365】
ユーザにより、画像データを選択する操作が入力されると、インプットハンドルミドルウェア298は、ユーザからの操作があった旨の情報をメインAPP276に通知する。メインAPP276は、ユーザより画像データが選択されたことをHD APP277に通知する。HD APP277は、ユーザより画像データが選択されたことを、HD MW282のIMAGE LINK287に伝達する。
【0366】
ステップS667において、IMAGE LINK287は、ステップS662で再生が開始されたのタイトル(トラック名)を取得する。
【0367】
ステップS668において、IMAGE LINK287は、ステップS666で、指定された画像データのファイル名を、ステップS667で取得したトラックのタイトルと同一のファイル名にした、HDD258への記録用の画像オブジェクトを作成し、ステップS669において、ステップS668で作成された画像オブジェクトを、リンクさせるトラックと同一階層のディレクトリに記録する。
【0368】
以上のようにして、再生中のトラックに画像オブジェクトがリンクされていなかった場合、オーディオサーバ201は、トラックに画像オブジェクトをリンクさせるか否かの案内を表示し、ユーザにより選択された画像を再生中のトラックにリンクさせる。このようにすることにより、ユーザは、画像オブジェクトがまだリンクされていないトラックをわざわざ探し出さなくても、必要に応じて、画像オブジェクトをトラックにリンクさせることができる。なお、再生中のトラックに画像オブジェクトがリンクされていない場合でも、トラックに画像オブジェクトをリンクさせるか否かの案内を表示しないように、オーディオサーバ201を設定することも可能である。
【0369】
ところで、オーディオサーバ201は、新規にアーティストフォルダなどのフォルダオブジェクトが作成される場合、作成されるフォルダオブジェクトに、画像オブジェクトをリンクさせるか否かを、ユーザに選択を促すようにすることができる。
【0370】
次に、図67のフローチャートを参照しつつ、新規フォルダオブジェクトが作成される場合の、画像オブジェクトのリンク処理について説明する。
【0371】
インプットハンドルミドルウェア298は、ユーザから、新規フォルダ作成を指示する操作が入力されると、その情報をメインAPP276に通知する。メインAPP276は、ステップS701において、ユーザからの操作は、新規フォルダ作成を指示する操作であるか否かを判定し、新規フォルダ作成を指示する操作である場合、新規フォルダ作成を指示する操作が入力された旨の情報をHD APP277に通知する。HD APP277は、ユーザより新規フォルダ作成を指示する操作が入力されたことを、HD MW282に伝達する。HD MW282は、ユーザより新規フォルダ作成を指示する操作が入力されたことを、IMAGE LINK287に伝達すると共に、HD DB292、およびHD FS296にも伝達する。
【0372】
ステップS702において、HD FS296は新規フォルダファイルを作成し、HD DB292は、新規フォルダファイルに対応する新規フォルダオブジェクトを作成する。なお、この際に、新規フォルダのフォルダ名が、ユーザにより入力される。
【0373】
ステップS703において、IMAGE LINK287は、ディスプレイドライバ306に、ディスプレイ215に、新規フォルダオブジェクトに画像オブジェクトをリンクさせるか否かの選択を促す案内を表示するように指示する。ディスプレイドライバ306は、ディスプレイ215に、新規フォルダオブジェクトに画像オブジェクトをリンクさせるか否かの選択を促す案内を表示させる。
【0374】
ユーザは、新規フォルダオブジェクトに画像オブジェクトをリンクさせることができる。ユーザにより、新規フォルダオブジェクトに画像オブジェクトをリンクさせるか否かを決定する操作が入力されると、インプットハンドルミドルウェア298は、ユーザからの操作があった旨の情報をメインAPP276に通知する。メインAPP276は、ユーザより新規フォルダオブジェクトに画像オブジェクトをリンクさせるか否かを決定する操作があったことをHD APP277に通知する。HD APP277は、ユーザより新規フォルダオブジェクトに画像オブジェクトをリンクさせるか否かを決定する操作があったことを、HD MW282のIMAGE LINK287に伝達する。処理はステップS704に進む。
【0375】
ステップS704において、IMAGE LINK287は、伝達されてきた情報に基づいて、新規フォルダオブジェクトに画像オブジェクトをリンクさせるか否かを判定し、新規フォルダオブジェクトに画像オブジェクトをリンクさせないと判定した場合、処理を終了する。ステップS704において、IMAGE LINK287が、新規フォルダオブジェクトに画像オブジェクトをリンクさせると判定した場合、処理は、ステップS705に進む。
【0376】
ステップS705において、IMAGE LINK287は、ディスプレイドライバ306に、ディスプレイ215に、新規フォルダオブジェクトにリンクさせる画像の選択を促す案内を表示するように指示する。ディスプレイドライバ306は、ディスプレイ215に、新規フォルダオブジェクトにリンクさせる画像の選択を促す案内を表示させる。
【0377】
ユーザにより、画像データを選択する操作が入力されると、インプットハンドルミドルウェア298は、ユーザからの操作があった旨の情報をメインAPP276に通知する。メインAPP276は、ユーザより画像データが選択されたことをHD APP277に通知する。HD APP277は、ユーザより画像データが選択されたことを、HD MW282のIMAGE LINK287に伝達する。
【0378】
ステップS706において、IMAGE LINK287は、ステップS702で作成された新規フォルダオブジェクトのタイトル(フォルダ名)を取得する。
【0379】
ステップS707において、IMAGE LINK287は、ステップS705で、指定された画像データのファイル名を、ステップS706で取得した新規フォルダオブジェクトのタイトルと同一のファイル名にした、HDD258への記録用の画像オブジェクトを作成し、ステップS708において、ステップS706で作成された画像オブジェクトを、リンクさせる新規フォルダオブジェクトと同一階層のディレクトリに記録する。
【0380】
以上のようにして、新規フォルダが作成されると、オーディオサーバ201は、新規フォルダに画像オブジェクトをリンクさせるか否かの選択を促す案内を表示させ、新規フォルダに画像オブジェクトをリンクさせることができる。このようにすることにより、ユーザは、新規フォルダを作成する場合、新規フォルダの作成後に、わざわざフォルダに画像オブジェクトをリンクさせる処理を行わなくてもよくなり、利便性が増す。
【0381】
以上のようにして、画像オブジェクトがトラックに対応付けて登録された結果、例えば、図68に示されるように、画像オブジェクトが、ディレクトリの中に配置される。
【0382】
次に、オーディオサーバ201が、上述のようにして登録された画像オブジェクトを表示させ、トラックを再生させるまでの処理について、図69のフローチャートを参照しつつ、説明する。
【0383】
インプットハンドルミドルウェア298は、ユーザから、音楽のリストの表示を指示する操作が入力されると、その情報をメインAPP276に通知する。メインAPP276は、ステップS731において、ユーザからの操作は、音楽のリストの表示を指示する操作であるか否かを判定し、音楽のリストの表示を指示する操作である場合、音楽のリストの表示を指示する操作が入力された旨の情報をHD APP277に通知する。HD APP277は、ユーザより音楽のリストの表示を指示する操作が入力されたことを、HD MW282のIMAGE LINK287に伝達する。
【0384】
ステップS732において、IMAGE LINK287は、最上位階層のディレクトリの項目を読み出し、ディスプレイドライバ306に、ディスプレイ215に、最上位階層のディレクトリの項目を表示するように指示する。ディスプレイドライバ306は、ディスプレイ215に、最上位階層のディレクトリの項目を表示させる。例えば、図55に示されるようなディレクトリ構造をしていた場合、ディスプレイ215には、画像オブジェクト502−1と、画像オブジェクト502−2が表示されるとともに、各画像オブジェクトの近辺に、それぞれのアーティスト名(「アーティストA」、および「アーティストB」)が表示される。なお、アーティスト名に対応する画像オブジェクトが登録されていなかった場合、そのアーティストに対応する画像オブジェクトは表示されず、アーティスト名のみが表示される。
【0385】
ステップS733において、ユーザより、項目の選択を受け付けられると、ステップS734において、IMAGE LINK287は、ステップS733で選択された項目は、トラックオブジェクトに対応する項目であるか否かを判定し、トラックオブジェクトに対応する項目ではない場合、ステップS735に進む。例えば、画像オブジェクトがディスプレイ215に表示されていた場合、ユーザは、所望の画像オブジェクトを選択することにより、項目を選択することができる。また、画像オブジェクトではなく、文字情報としての項目が表示されていた場合、ユーザは、その中から所望の項目を選択することもできる。
【0386】
ステップS735において、IMAGE LINK287は、ステップS734で選択された項目の1段下の階層に配置されているオブジェクトの項目を読み出し、ディスプレイドライバ306に、ディスプレイ215に表示させるように指示する。ディスプレイドライバ306は、ディスプレイ215に、指示されたディレクトリの項目を表示させる。例えば、図55のようなディレクトリ構造である場合、画像オブジェクト502−1(アーティストAのフォルダ)が選択されたとき、IMAGE LINK287は、画像オブジェクト502−3および画像オブジェクト502−4を読み出し、ディスプレイドライバ306に、画像オブジェクト502−3および画像オブジェクト502−4をディスプレイ215に表示させるように指示する。ディスプレイドライバ306は、ディスプレイ215に、画像オブジェクト502−3および画像オブジェクト502−4を表示させる。その後、処理は、ステップS735に戻り、ステップS735以降の処理が繰り返される。
【0387】
そして、ステップS734において、IMAGE LINK287が、ステップS733で選択された項目は、トラックオブジェクトに対応する項目であると判定した場合、処理はステップS736に進み、選択されたHD PLAY285に対して、選択された項目に対応するトラックのコンテンツデータの再生処理を行わせる。例えば、図55のようなディレクトリ構造である場合、画像オブジェクト502−6(トラックAに対応する画像オブジェクト)が選択されたとき、IMAGE LINK287はトラックオブジェクトが選択されたと判定し、ステップS736において、HD PLAY285に、トラックAのコンテンツデータの再生を開始させる。
【0388】
ステップS736で、再生が開始された後、すぐにステップS737において、IMAGE LINK287は、再生中のトラックに対応する画像オブジェクトが記録されているか否かを判定し、再生中のトラックに対応する画像オブジェクトが記録されている場合、ステップS738に進み、IMAGE LINK287は、ディスプレイドライバ306に、ディスプレイ215に画像オブジェクト、および演奏時間を表示させるように指示する。ディスプレイドライバ306は、ディスプレイ215に、指示された画像オブジェクトを表示させると共に、演奏時間を表示させる。
【0389】
ステップS737において、IMAGE LINK287が、再生中のトラックに対応する画像オブジェクトが記録されてはいないと判定した場合、ステップS739に進み、IMAGE LINK287は、ディスプレイドライバ306に、ディスプレイ215に演奏時間を表示させるように指示する。ディスプレイドライバ306は、ディスプレイ215に、演奏時間を表示させる。
【0390】
ステップS740において、メインAPP276は、再生終了のボタンが操作されたか否かを判定し、再生終了のボタンが操作されるまで、ステップS737以降の処理を繰り返す。再生終了のボタンが操作されたとき、メインAPP276は、HD APP277に、再生を終了するように通知する。HD APP277は、メインAPP276からの通知をHD PLAY285に通知し、トラックの再生を終了させる。
【0391】
オーディオサーバ201は、以上のようにして、登録されている画像オブジェクトをディスプレイ215に表示し、ユーザに画像オブジェクトを選択させることにより、アーティスト、アルバム、および再生するトラックを決定させるようにすることができる。
【0392】
ところで、上述したオーディオサーバ201においては、ユーザは、イーサネット(R)コントローラ/コネクタ267、またはPCMCIAコントローラ268を介して受信した画像データ、予めHDD258に記憶されている画像データ、CD-ROMドライブ257を介して、光ディスクから読み出された画像データ、およびMSコネクタ261を介して、MS204から読み出された画像データなどの中から、所望の画像データを選択して、画像オブジェクトとすることができる。
【0393】
しかしながら、ユーザが、例えばCDジャケットなどの写真を画像オブジェクトとして登録したい場合、所望する画像データがすぐに探し出せるとは限らず、ユーザにとって、不便であることがある。また、ユーザが、ユーザ個人の持ち物などを、画像オブジェクトとして登録したい場合、ユーザは、一旦、デジタルカメラなどの機器により、画像を取り込んで、その画像データを記録媒体に記録し、オーディオサーバ201にその記録媒体を挿入して、記録媒体から画像データを読み出さなくてはならず、大変不便である。
【0394】
そこで、次に、画像を撮影する機能を備えたオーディオサーバの例について説明する。図70には、画像を撮影する機能を備えた、携帯可能なサイズのポータブルオーディオサーバ601の外観が示されている。図70において、ポータブルオーディオサーバ601は、本体611と、リモートコマンダ612により構成され、リモートコマンダ612に、画像を撮影するためのCCD621が設置されている。このCCD621により、例えば、CDのジャケット写真631が撮影され、リモートコマンダ612より本体611に、撮影された画像データが送信される。
【0395】
本体611には、オーディオサーバ201と同様に、複数の操作入力用のボタン、および入出力用のインターフェースが備えられているが、図70においては、図示を省略する。リモートコマンダ612は、画像を撮影するためのCCD621の他に、ユーザからの操作の入力を受け付ける操作入力部622、および音声を出力するイヤホン623、および本体611との間で、無線により各種のデータを送受信する通信部652(図71)により構成される。操作入力部622は、リモートコマンダ612の内部方向に押下されることにより、ユーザからの画像取り込みの指示も受け付ける(カメラのシャッタに相当する)。
【0396】
このように、本体611とリモートコマンダ612の間で、無線により通信させることにより、ユーザは、本体611から所定の範囲内で、リモートコマンダ612だけを持ち歩いて、音楽を聴くことができる。また、本体611とリモートコマンダ612の間で、無線により通信させることにより、ユーザは、リモートコマンダ612を、より自由に、所望するアングルに向けて、CCD621による撮影を行うことができる。なお、詳細は後述するが、本体611とリモートコマンダ612の間を、有線で接続するようにすることもできる。
【0397】
次に、図71は、ポータブルオーディオサーバ601の本体611の内部の構成を示すブロック図である。図71に示されるように、ポータブルオーディオサーバ601は、オーディオサーバ201の構成における受光部242を、通信部652に変更し、電源部265とDCイン端子236の間に、電力を貯蔵するためのバッテリ651を備えた構成になっており、それ以外の基本的な構成は、オーディオサーバ201と同様である。通信部652は、リモートコマンダ612の通信部676との間で、無線通信を行う。
【0398】
なお、本体611が実行するファームウェアの基本的な構成は、図24に示されたものと同様である。
【0399】
次に、図72は、リモートコマンダ612の内部の構成を示すブロック図である。図72において、制御部671は、リモートコマンダ612全体を制御する。操作入力部622は、ボタン、および回転式のダイヤルより構成され、ユーザからの操作入力を受け付ける。また操作入力部622は、押下されることにより、ユーザからの画像撮影の指示の入力を受け付ける。なお、以下の説明において、画像撮影の指示の入力のために操作入力部622を押下することを、カメラになぞらえて、「シャッタを押す」とも称する。
【0400】
メモリ672は、CCDカメラ621により撮影された画像データを記憶し、適宜、通信部676に供給する。また、メモリ672は、通信部676が、本体611より受信した音声データを一時的に記憶し、音声出力制御部677に供給する。LCD215は、本体611の動作状況やリモートコマンダ612に入力された操作状況を表示する。撮影部674は、CCDカメラ621とCCDカメラ621を制御するCCDカメラ制御部675により構成される。
【0401】
通信部676は、リモートコマンダ612の操作入力部622に入力された操作の操作情報を本体611に向けて送信すると共に、CCDカメラ621により撮影され、メモリ672に記憶された画像データを本体611に送信する。また、通信部676は、本体611より、再生されているトラックの音声データやその他のデータを受信する。
【0402】
音声出力制御部677は、メモリ672に一時的に記憶された音声データが供給されると、イヤホン623より音声を出力させる。
【0403】
なお、図70においては、本体611の通信部652、およびリモートコマンダ612の通信部676の間の通信は、無線により行うようにしているが、このことは、本発明における本体611とリモートコマンダ612間の通信が、無線による通信に限定されることを意味するものではない。すなわち、本体611とリモートコマンダ612の間で、有線により種々のデータの送受信を行うようにしても良い。本体611とリモートコマンダ612の間で、無線通信によりデータの送受信を行う場合、他の無線と混信することがあったり、消費電力量が大きくなるなどの問題がある。それに対して、有線により本体611とリモートコマンダ612間で通信を行うことにより、上述したような問題を解決することができる。
【0404】
次に、図73を参照しつつ、ポータブルオーディオサーバ601が、CDに記録されているオーディオトラックをHDD258に記録する処理について説明する。
【0405】
CD-ROMドライブ257に光ディスクが挿入され、光ディスクに記録されたオーディオトラックのHDD258への記録が指示されたとき、ステップS761において、ポータブルオーディオサーバ601のメインCPU251は、CD-ROMドライブ257に挿入された光ディスクは、CD-EXTRAディスク40であるか否かを判定し、CD-EXTRAディスク40であった場合、ステップS766に進み、CD-EXTRAディスク40に記録されている、オーディオトラックの曲名、アーティスト名、演奏時間などの付加情報を読み出してHDD258に記録した後、ステップS767において、CD-EXTRAディスク40に記録されているオーディオトラックを読み出し、付加情報と対応付けてHDD258に記録する。
【0406】
ステップS761において、メインCPU251が、CD-ROMドライブ257に挿入された光ディスクは、CD-EXTRAディスク40ではないと判定した場合、ステップS762に進み、メインCPU761は、光ディスクにCD-TEXT情報が記録されているか否かを判定し、光ディスクにCD-TEXT情報が記録されている場合、ステップS766に進み、光ディスクに記録されている付加情報読み出して、HDD258に記録した後、ステップS767において、光ディスクに記録されているオーディオトラックを読み出し、付加情報と対応付けてHDD258に記録する。
【0407】
ステップS762において、メインCPU251が、光ディスクにはCD-TEXT情報は記録されていないと判定した場合、ステップS763に進む。
【0408】
インターネット上には、音楽用CDの情報が登録されたパブリックデータベースであるCDデータベースが設置されている。CDデータベースは、販売された音楽CDのアルバム名、アーティスト名、および各トラックの曲名などのデータ(以下、CDデータと称する)を保有している。そして、例えば、所定のソフトウェアがインストールされた汎用のパーソナルコンピュータから、CDデータベースにアクセスすることにより、ユーザは、パーソナルコンピュータのCD-ROMドライブにセットされている音楽CDのCDデータを、CDデータベースから取得することができるようになっている。
【0409】
ところで、ポータブルオーディオサーバ601は、イーサネット(R)コントローラ/コネクタ267を介して、インターネットを含むネットワークに接続することができる。そこで、メインCPU251は、ステップS763において、イーサネット(R)コントローラ/コネクタ267を介して、インターネット上に設置されたCDデータベースにアクセスし、CD-ROMドライブ257に挿入された光ディスクに対応するCDデータを要求する。そして、CDデータベースから、CD-ROMドライブ257に挿入された光ディスクに対応するCDデータが供給されたか否かを判定し、光ディスクに対応するCDデータが供給された場合、ステップS766に進み、取得したCDデータ(付加情報)をHDD258に記録した後、ステップS767において、光ディスクに記録されているオーディオトラックを読み出し、付加情報と対応付けてHDD258に記録する。
【0410】
なお、CDデータベースは、既存のものを利用するようにしても良いし、ポータブルオーディオサーバ601用に、専用のサーバを、インターネット上に設置するようにしても良い。
【0411】
ステップS763において、メインCPU251が、CDデータベースから、CD-ROMドライブ257に挿入された光ディスクに対応するCDデータが供給されなかったと判定した場合、処理はステップS764に進み、メインCPU251は、ディスプレイ251に、ユーザにオーディオトラックの曲名などの付加情報を入力するように促す案内を表示させ、付加情報の入力を受け付ける。
【0412】
ステップS765において、メインCPU251は、ステップS764で入力を受け付けた付加情報をHDD258に記録する。ステップS767において、メインCPU251は、光ディスクに記録されているオーディオトラックを読み出し、HDD258に記録する。
【0413】
以上のようにして、ポータブルオーディオサーバ601は、CD-ROMドライブ257に挿入された光ディスクよりオーディオトラックのデータを読み出しHDD258に記録すると共に、オーディオトラックに対応する付加情報をHDD258に記録する。
【0414】
次に、図74のフローチャートを参照して、ポータブルオーディオサーバ601の画像登録処理について説明する。ステップS781において、ユーザにより、リモートコマンダ612の操作入力部622が操作され、シャッタが押されると、ステップS782において、制御部671は、撮影部674のCCDカメラ制御部675に、撮影するように指令する。CCDカメラ制御部675は、CCDカメラ621を駆動して、撮影処理を実行し、画像データを生成する。
【0415】
生成された画像データは、一時的にメモリ672に蓄えられた後、通信部676より、本体611に送信される。なお、この際、シャッタが押された回数が1回か、それとも所定の短時間に2回連続シャッタが押されたか(以下、ダブルクリックとも称する)に関する情報も、本体611に送信される。本体611は、通信部652を介して、リモートコマンダ612より画像データを受信すると、これを一時的にバッファ256に記憶させる。
【0416】
ステップS783において、メインCPU251は、CD-ROMドライブ257に挿入された光ディスクを再生中であるか、またはHDD258に記録されているトラックが再生中であるか否かを判定し、CD-ROMドライブ257に挿入された光ディスクを再生中であるか、またはHDD258に記録されているトラックが再生中であった場合、処理は図75のステップS793に進む。ステップS783において、メインCPU251が、CD-ROMドライブ257に挿入された光ディスクは再生中ではなく、かつ、HDD258に記録されているトラックが再生中でもないと判定した場合、ステップS784に進み、メインCPU251は、CD-ROMドライブ257に挿入された光ディスクに記録されたオーディオトラックを、HDD258に記録中であるか否かを判定し、CD-ROMドライブ257に挿入された光ディスクに記録されたオーディオトラックを、HDD258に記録中である場合、処理は図75のステップS793に進む。
【0417】
ステップS784において、メインCPU251が、CD-ROMドライブ257に挿入された光ディスクに記録されたオーディオトラックを、HDD258に記録中ではないと判定した場合、ステップS785に進み、メインCPU251は、ディスプレイ215に、ステップS782で生成された画像データをリンクさせるオーディオトラックの選択を促す案内を表示させる。
【0418】
ステップS786において、メインCPU251は、画像データをリンクさせるオーディオトラックが選択されるまで待機し、画像データをリンクさせるオーディオトラックが選択されたとき、ステップS787に進み、ステップS786で選択されたと判定されたオーディオトラックには、すでに他の画像オブジェクトがリンクされているか否かを判定し、オーディオトラックには、他の画像オブジェクトがリンクされていなかった場合、ステップS788に進む。
【0419】
ステップS788において、メインCPU251は、ステップS786で選択されたと判定されたオーディオトラックのタイトルを取得し、ステップS789において、バッファ256に記憶させていた画像データのファイル名を、ステップS788で取得したタイトルと同一の名称に設定した画像オブジェクトを作成し、ステップS790において、画像オブジェクトを、HDD258内のオーディオトラックと同一の階層のディレクトリに記録する。
【0420】
ステップS787において、ステップS786で選択されたと判定されたオーディオトラックには、すでに他の画像オブジェクトがリンクされていると判定した場合、ステップS791に進み、メインCPU251は、オーディオトラックにリンクさせる画像オブジェクトを変更するか否か選択を促す案内をディスプレイ215に表示させる。
【0421】
ユーザより、オーディオトラックにリンクさせる画像オブジェクトを変更するか否かを決定する操作が入力されると、ステップS792において、メインCPU251は、ユーザより入力された操作が、オーディオトラックにリンクさせる画像オブジェクトを変更する操作か否かを判定し、オーディオトラックにリンクさせる画像オブジェクトを変更する操作であった場合、ステップS788に進み、上述したステップS788以降の処理が実行される。
【0422】
ステップS792において、メインCPU251が、ユーザより入力された操作は、オーディオトラックにリンクさせる画像オブジェクトを変更しない操作であると判定した場合、図74の一連の処理を終了し、バッファ256に一時的に記憶させていた画像データを破棄する。
【0423】
図75のステップS793において、メインCPU251は、リモートコマンダ612より受信した情報にもとづいて、ステップS781で、シャッタが所定の短時間に2回連続で押されていたか(ダブルクリックされたか)否かを判定し、シャッタが所定の短時間に2回連続で押されてはいなかった場合、図74のステップS787に進み、再生中、あるいは記録中のオーディオトラックに関して、上述したステップS787以降の処理が実行される。
【0424】
ステップS793において、メインCPU251が、ステップS781で、シャッタが所定の短時間に2回連続で押されていた(ダブルクリックされた)と判定した場合、処理はステップS794に進み、メインCPU251は、再生中(または記録中)のオーディオトラックの1段上の階層にあるアルバムオブジェクトを特定する。
【0425】
ステップS795において、メインCPU251は、ステップS794で特定されたアルバムオブジェクトには、すでに他の画像オブジェクトがリンクされているか否かを判定し、アルバムオブジェクトには、他の画像オブジェクトがリンクされていなかった場合、ステップS796に進む。
【0426】
ステップS796において、メインCPU251は、ステップS794で特定されたアルバムオブジェクトのタイトルを取得し、ステップS797において、バッファ256に記憶させていた画像データのファイル名を、ステップS794で取得したタイトルと同一の名称に設定した画像オブジェクトを作成し、ステップS798において、画像オブジェクトを、HDD258内のアルバムオブジェクトと同一の階層のディレクトリに記録する。
【0427】
ステップS795において、ステップS794で特定されたアルバムオブジェクトには、すでに他の画像オブジェクトがリンクされていると判定した場合、ステップS799に進み、メインCPU251は、アルバムオブジェクトにリンクさせる画像オブジェクトを変更するか否か選択を促す案内をディスプレイ215に表示させる。
【0428】
ユーザより、アルバムオブジェクトにリンクさせる画像オブジェクトを変更するか否かを決定する操作が入力されると、ステップS800において、メインCPU251は、ユーザより入力された操作が、アルバムオブジェクトにリンクさせる画像オブジェクトを変更する操作か否かを判定し、アルバムオブジェクトにリンクさせる画像オブジェクトを変更する操作であった場合、ステップS796に進み、上述したステップS796以降の処理が実行される。
【0429】
ステップS800において、メインCPU251が、ユーザより入力された操作は、アルバムオブジェクトにリンクさせる画像オブジェクトを変更しない操作であると判定した場合、図74および図75の一連の処理を終了し、バッファ256に一時的に記憶させていた画像データを破棄する。
【0430】
以上のようにして、CCDカメラ621により撮影された画像が、画像オブジェクトとして、トラックオブジェクト、またはアルバムオブジェクトにリンクされる。
【0431】
ところで、ポータブルオーディオサーバ601の画像登録処理の方法として、上述した以外の方法でも、画像を登録することが可能である。次に、図76乃至図78のフローチャートを参照しつつ、図74および図75で説明した手順とは異なる画像の登録処理について説明する。
【0432】
図76のステップS851において、ユーザにより、リモートコマンダ612の操作入力部622が操作され、シャッタが押されると、ステップS852において、制御部671は、撮影部674のCCDカメラ制御部675に、撮影するように指令する。CCDカメラ制御部675は、CCDカメラ621を駆動して、撮影処理を実行し、画像データを生成する。
【0433】
生成された画像データは、一時的にメモリ672に蓄えられた後、通信部676より、本体611に送信される。本体611は、通信部652を介して、リモートコマンダ612より画像データを受信すると、これを一時的にバッファ256に記憶させる。
【0434】
ステップS853において、メインCPU251は、CD−ROMドライブ257に挿入された光ディスクを再生中であるか、またはHDD258に記録されているトラックが再生中であるか否かを判定し、CD−ROMドライブ257に挿入された光ディスクを再生中であるか、またはHDD258に記録されているトラックが再生中であった場合、処理は図77のステップS863に進む。
【0435】
ステップS853において、メインCPU251が、CD−ROMドライブ257に挿入された光ディスクは再生中ではなく、かつ、HDD258に記録されているトラックが再生中でもないと判定した場合、ステップS854に進み、メインCPU251は、CD-ROMドライブ257に挿入された光ディスクに記録されたオーディオトラックを、HDD258に記録中であるか否かを判定し、CD-ROMドライブ257に挿入された光ディスクに記録されたオーディオトラックを、HDD258に記録中である場合、ステップS863に進む。
【0436】
ステップS854において、メインCPU251が、CD-ROMドライブ257に挿入された光ディスクに記録されたオーディオトラックを、HDD258に記録中ではないと判定した場合、ステップS855に進み、メインCPU251は、ディスプレイ215に、ステップS852で生成された画像データをリンクさせるオーディオトラックの選択を促す案内を表示させる。
【0437】
ステップS856において、メインCPU251は、画像データをリンクさせるオーディオトラックが選択されるまで待機し、画像データをリンクさせるオーディオトラックが選択されたとき、ステップS857に進み、ステップS856で選択されたと判定されたオーディオトラックには、すでに他の画像オブジェクトがリンクされているか否かを判定し、オーディオトラックには、他の画像オブジェクトがリンクされていなかった場合、ステップS858に進む。
【0438】
ステップS858において、メインCPU251は、ステップS856で選択されたと判定されたオーディオトラックのタイトルを取得し、ステップS859において、バッファ256に記憶させていた画像データのファイル名を、ステップS858で取得したタイトルと同一の名称に設定し、画像オブジェクトを作成し、ステップS860において、画像オブジェクトを、HDD258内のオーディオトラックと同一の階層のディレクトリに記録する。
【0439】
ステップS857において、メインCPU251が、ステップS856で選択されたと判定されたオーディオトラックには、すでに他の画像オブジェクトがリンクされていると判定した場合、ステップS861に進み、メインCPU251は、オーディオトラックにリンクさせる画像オブジェクトを変更するか否か選択を促す案内をディスプレイ215に表示させる。
【0440】
ユーザより、オーディオトラックにリンクさせる画像オブジェクトを変更するか否かを決定する操作が入力されると、ステップS862において、メインCPU251は、ユーザより入力された操作が、オーディオトラックにリンクさせる画像オブジェクトを変更する操作か否かを判定し、オーディオトラックにリンクさせる画像オブジェクトを変更する操作であった場合、ステップS858に進み、上述したステップS858以降の処理が実行される。ステップS862において、メインCPU251が、ユーザより入力された操作は、オーディオトラックにリンクさせる画像オブジェクトを変更しない操作であると判定した場合、図76の一連の処理を終了し、バッファ256に一時的に記憶させていた画像データを破棄する。
【0441】
図77のステップS863において、メインCPU251は、リモートコマンダ612より画像データが送信されてきたか否かを判定することにより、リモートコマンダ612のシャッタが押下されたか否かを判定し、リモートコマンダ612のシャッタが押下されない場合、ステップS864に進み、メインCPU251は、オーディオトラックの再生(または記録)は終了したか否かを判定する。その結果、オーディオトラックの再生(または記録)が終了していないと判定した場合、ステップS863に戻って、シャッタボタンが押下されたか否かを、再度判定する。
【0442】
ステップS864において、メインCPU251が、オーディオトラックの再生(または記録)が終了したと判定した場合、処理は、図78のステップS880に進み、ステップS880以降の処理が実行される。
【0443】
オーディオトラックが再生(または記録)されている間、メインCPU251は、ステップS863およびステップS864の処理を繰り返すが、ステップS863において、シャッタボタンが操作されたと判定した場合、すなわち、リモートコマンダ612より、画像データが受信された場合、処理はステップS865に進み、メインCPU251は、受信した画像データを、一時的にバッファ256に記憶させる。
【0444】
その後、メインCPU251は、ステップS866において、さらにシャッタが押されたか否かを判定し、シャッタが押された場合、すなわち、リモートコマンダ612より画像データを受信した場合、ステップS865に戻り、上述したステップS865の処理を繰り返し、バッファ256に画像データを記憶させる。このようにして、複数個の画像データがバッファ256に記憶される。
【0445】
また、ステップS866において、メインCPU251が、シャッタが押されていないと判定した場合、ステップS867に進み、メインCPU251は、オーディオトラックの再生(または記録)は終了したか否かを判定する。その結果、オーディオトラックの再生(または記録)は終了していないと判定した場合、ステップS866に戻り、上述したステップS866の処理が繰り返される。
【0446】
ステップS867において、メインCPU251が、オーディオトラックの再生(または記録)は終了したと判定した場合、処理はステップS868に進む。ステップS868において、メインCPU251は、ステップS853で再生中であると判定され(ステップS854で記録中であると判定され)、ステップS868で、再生(記録)が終了されたと判定された1以上のオーディオトラックには、すでに他の画像オブジェクトがリンクされているか否かを判定し、オーディオトラックには、他の画像オブジェクトがリンクされていなかった場合、ステップS869に進む。
【0447】
すなわち、画像オブジェクトがリンクされていない複数のオーディオトラックが再生(または記録)されている間に、複数回シャッタが押された場合、オーディオトラックの再生後(または記録後)に、メインCPU251は、ステップS869以降の処理を実行する。
【0448】
ステップS869において、メインCPU251は、再生(または記録)された1以上のオーディオトラックに対応する1以上のタイトルを取得し、ステップS870において、バッファ256に記憶させていた複数の画像データのファイル名を、それぞれ、ステップS869で取得したタイトルと同一の名称に設定し、画像オブジェクトを作成し、ステップS871において、画像オブジェクトを、HDD258内の、再生(記録)されていたオーディオトラックと同一の階層のディレクトリに記録する。
【0449】
ステップS872において、メインCPU251は、再生(記録)されていたオーディオトラックの1段上の階層のアルバムオブジェクトに、画像オブジェクトをリンクさせるか否かを選択するように促す案内をディスプレイ215に表示させる。ユーザは、アルバムオブジェクトに画像オブジェクトをリンクさせるか否かを選択することができる。
【0450】
そこで、ユーザがアルバムオブジェクトに画像オブジェクトをリンクさせないことを選択する操作を入力した場合、メインCPU251は、アルバムオブジェクトに画像オブジェクトをリンクさせないと判定し、処理を終了する。ステップS873において、ユーザがアルバムオブジェクトに画像オブジェクトをリンクさせることを選択する操作を入力した場合、メインCPU251は、アルバムオブジェクトに画像オブジェクトをリンクさせると判定し、処理は、図78のステップS876に進む。
【0451】
ステップS868において、メインCPU251が、再生(記録)されていたオーディオトラックには、すでに他の画像オブジェクトがリンクされていると判定した場合、ステップS874に進み、メインCPU251は、オーディオトラックにリンクさせる画像オブジェクトを変更するか否か選択を促す案内をディスプレイ215に表示させる。
【0452】
ユーザより、オーディオトラックにリンクさせる画像オブジェクトを変更するか否かを決定する操作が入力されると、ステップS875において、メインCPU251は、ユーザより入力された操作が、オーディオトラックにリンクさせる画像オブジェクトを変更する操作か否かを判定し、オーディオトラックにリンクさせる画像オブジェクトを変更する操作であった場合、ステップS869に進み、上述したステップS869以降の処理が実行される。ステップS875において、メインCPU251が、ユーザより入力された操作は、オーディオトラックにリンクさせる画像オブジェクトを変更しない操作であると判定した場合、図76および図77の一連の処理を終了し、バッファ256に一時的に記憶させていた画像データを破棄する。
【0453】
図78のステップS876において、メインCPU612は、アルバムオブジェクトにリンクさせる画像オブジェクトを、予め設定された所定の時間内に撮影するように案内をディスプレイ215に表示させる。
【0454】
ステップS877において、メインCPU251は、シャッタが押下されたか否かを判定し、シャッタが押下されていない場合、ステップS878に進み、メインCPU251は、予め設定された所定の時間が経過したか否かを判定する。その結果、所定時間が経過していないと判定した場合、処理は、ステップS877に戻り、ステップS877の処理が繰り返される。ステップS878において、メインCPU251が、所定時間が経過したと判定した場合、処理は、ステップS872に戻り、ステップS872以降の処理が実行される。
【0455】
ステップS877において、メインCPU251が、シャッタが押下されたと判定した場合、すなわち、リモートコマンダ612より画像データを受信した場合、処理はステップS879に進み、メインCPU251は、受信した画像データを、一時的にバッファ256に記憶させる。
【0456】
ステップS880において、メインCPU251は、記録、または再生していたオーディオトラックが含まれているアルバムオブジェクトには、すでに他の画像オブジェクトがリンクされているか否かを判定し、アルバムオブジェクトに、他の画像オブジェクトがリンクされていなかった場合、ステップS881に進む。
【0457】
ステップS881において、メインCPU251は、記録、または再生していたオーディオトラックが含まれているアルバムオブジェクトのタイトルを取得し、ステップS882において、バッファ256に記憶させていた画像データのファイル名を、ステップS881で取得したタイトルと同一の名称に設定し、画像オブジェクトを作成し、ステップS883において、画像オブジェクトを、ステップS873で画像オブジェクトをリンクさせると判定されたアルバムオブジェクトと同一の階層のディレクトリに記録する。
【0458】
ステップS880において、メインCPU251が、記録、または再生していたオーディオトラックが含まれているアルバムオブジェクトには、すでに他の画像オブジェクトがリンクされていると判定した場合、ステップS884に進み、メインCPU251は、アルバムオブジェクトにリンクさせる画像オブジェクトを変更するか否か選択を促す案内をディスプレイ215に表示させる。
【0459】
ユーザより、アルバムオブジェクトにリンクさせる画像オブジェクトを変更するか否かを決定する操作が入力されると、ステップS885において、メインCPU251は、ユーザより入力された操作が、アルバムオブジェクトにリンクさせる画像オブジェクトを変更する操作か否かを判定し、アルバムオブジェクトにリンクさせる画像オブジェクトを変更する操作であった場合、ステップS881に進み、上述したステップS881以降の処理が実行される。ステップS885において、メインCPU251が、ユーザより入力された操作は、アルバムオブジェクトにリンクさせる画像オブジェクトを変更しない操作であると判定した場合、図76乃至図78の一連の処理を終了し、バッファ256に一時的に記憶させていた画像データを破棄する。
【0460】
以上のようにして、画像を登録するようにすることもできる。
【0461】
次に、新規フォルダオブジェクトが作成された場合に、新規フォルダオブジェクトに画像オブジェクトのリンクさせる処理について、図79のフローチャートを参照して説明する。
【0462】
ステップS901において、メインCPU251は、ユーザより、新規フォルダオブジェクトの作成が指示されたか否かを判定し、ユーザより、新規フォルダオブジェクトの作成が指示されたと判定した場合、ステップS902に進み、メインCPU251は、新規フォルダオブジェクトを作成する処理を実行する。なお、この際に、新規フォルダオブジェクトのファイル名が、ユーザにより入力される。ステップS903において、メインCPU251は、ディスプレイ215に、新規フォルダオブジェクトに画像オブジェクトをリンクさせるか否かの選択を促す案内を表示させる。
【0463】
ユーザにより、新規フォルダオブジェクトに画像オブジェクトをリンクさせるか否かを決定する操作が入力されると、ステップS904において、メインCPU251は、ユーザからの指示は、新規フォルダオブジェクトに画像オブジェクトをリンクさせる指示か否かを判定し、ユーザからの指示は、新規フォルダオブジェクトに画像オブジェクトをリンクさせる指示ではない場合、処理を終了する。ステップS904において、メインCPU251が、ユーザからの指示は、新規フォルダオブジェクトに画像オブジェクトをリンクさせる指示であると判定した場合、処理はステップS905に進む。
【0464】
ステップS905において、メインCPU251は、新規フォルダオブジェクトにリンクさせる画像オブジェクトを、予め設定された所定の時間内に撮影するように案内をディスプレイ215に表示させる。
【0465】
ステップS906において、メインCPU251は、シャッタが押下されたか否かを判定し、シャッタが押下されていない場合、ステップS907に進み、メインCPU251は、予め設定された所定の時間が経過したか否かを判定する。その結果、所定時間が経過していないと判定した場合、処理は、ステップS906に戻り、ステップS906の処理が繰り返される。ステップS907において、メインCPU251が、所定時間が経過したと判定した場合、図79の一連の処理を終了する。
【0466】
ステップS906において、メインCPU251が、シャッタが押下されたと判定した場合、すなわち、リモートコマンダ612より画像データを受信した場合、処理はステップS908に進み、メインCPU251は、受信した画像データを、一時的にバッファ256に記憶させる。
【0467】
ステップS909において、メインCPU251は、ステップS902で作成された新規フォルダオブジェクトのタイトルを取得し、ステップS910において、ステップS908でバッファ256に記憶させていた画像データのファイル名を、ステップS909で取得した新規フォルダオブジェクトのタイトルと同一の名称に設定し、画像オブジェクトを作成し、ステップS911において、画像オブジェクトを、ステップS902で作成された新規フォルダオブジェクトと同一の階層のディレクトリに記録する。
【0468】
以上のようにして、新規フォルダオブジェクトが作成されるタイミングで、画像オブジェクトをリンクさせるようにすることもできる。
【0469】
以上のようにして、登録された画像オブジェクトは、オーディオサーバ201と同様にして、ディスプレイ215に表示させ、ユーザに選択させることにより、再生させるオーディオトラックを決定することができる。
【0470】
また、ポータブルオーディオサーバ601においては、データをディレクトリ構造ではなく、図80に示されるようなテーブルとして管理することも可能である。
【0471】
すなわち、図80においては、画像オブジェクト、アーティスト名、および記録終了時刻が、オーディオトラック毎に記録されている。このように記録されたオーディオトラックを再生する場合、ポータブルオーディオサーバ601のディスプレイ215には、まず図81に示されるように、画像オブジェクト、アーティスト名、および記録終了時刻が表示される。なお、所定の操作が入力されることにより、この表示は、スクロールされ、これ以外に記録されたオーディオトラックのデータも表示される。また、図82に示されるように、画像オブジェクトのみを一覧表示することも可能である。図82において示されている画像オブジェクトの内、ユーザにより選択された画像オブジェクトに対応するオーディオトラックが再生される。
【0472】
ところで、上述した一連の処理は、オーディオサーバ201、またはポータブルオーディオサーバ601のような専用機器によって実行させることもできるが、汎用のパーソナルコンピュータなどに、図24に示したようなファームウェアをインストールして実行させることによっても実現することができる。
【0473】
このファームウェアは、汎用のコンピュータとは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、ファームウェアが記録されている磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini Disc)を含む)、もしくは半導体メモリなどよりなるパッケージメディアにより構成されるだけでなく、コンピュータに予め組み込まれた状態でユーザに提供される、ファームウェアが記録されているROMやハードディスクなどで構成される。
【0474】
なお、本明細書において、プログラム(ファームウェア)を記述するステップは、記載された順序に従って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0475】
【発明の効果】
以上のごとく、本発明によれば、オーディオトラックを、アルバム、アーティスト、その他、ユーザが所望する分類に従って、記録、管理することが可能となる。
【0476】
また、本発明によれば、オーディオトラック、およびアルバム、アーティストなどを識別するための画像を登録することができる。また、本発明によれば、オーディオトラック、アルバム、およびアーティストなどの項目を、表示された画像により識別して、迅速に検索することが可能となる。
【0477】
さらに、本発明によれば、ユーザが撮影した所望の画像を、オーディオトラック、アルバム、アーティスト、その他のフォルダにリンクさせることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である光ディスク記録再生装置のハードウェア的な構成例を示すブロック図である。
【図2】光ディスク記録再生装置の記録処理を説明するフローチャートである。
【図3】光ディスクに記録されるオーディオトラックのリストを示す図である。
【図4】光ディスクに記録されるオーディオトラックに対応する画像データのファイル名を示す図である。
【図5】 CD-EXTRAディスクと比較するための通常の光ディスクを示す図である。
【図6】 CD-EXTRAディスクの構造を示す図である。
【図7】 CD-EXTRAディスクへの画像データの記録を説明するための図である。
【図8】光ディスク記録再生装置の記録処理の、他の例を説明するフローチャートである。
【図9】光ディスクに記録されるオーディオデータのリストの例を示す図である。
【図10】光ディスクに記録されるオーディオデータのフォルダへの分類を説明する図である。
【図11】光ディスクに記録されるフォルダに対応する画像データのファイル名を説明する図である。
【図12】光ディスクに記録されるオーディオデータ、および画像データのファイル管理を説明する図である。
【図13】 MP3フォーマットのトラックの光ディスクへの記録位置を説明する図である。
【図14】光ディスク記録再生装置の再生処理を説明するフローチャートである。
【図15】光ディスク記録再生装置のディスプレイへの表示例を示す図である。
【図16】光ディスク記録再生装置のディスプレイへの他の表示例を示す図である。
【図17】光ディスク記録再生装置のディスプレイへの、さらに他の表示例を示す図である。
【図18】本発明の一実施の形態であるオーディオサーバの概要を説明するための図である。
【図19】オーディオサーバの外観図である。
【図20】オーディオサーバの上面図である。
【図21】オーディオサーバの背面図である。
【図22】オーディオサーバの正面図である。
【図23】オーディオサーバのハードウェア的な構成例を示すブロック図である。
【図24】オーディオサーバが実行するファームウェアを示す図である。
【図25】 HDDに適用されるFAT型ファイルシステム(データフォーマット)を説明するための図である。
【図26】ファイル記録領域の論理構造を示す図である。
【図27】 FATの構成を示す図である。
【図28】 FATの一例を示す図である。
【図29】ファイル記録領域の記録の一例を示す図である。
【図30】サイズ記録領域の構成を示す図である。
【図31】ファイル作成処理を説明するフローチャートである。
【図32】空きクラスタ取得処理を説明するフローチャートである。
【図33】 FATエントリ読み取り処理を説明するフローチャートである。
【図34】連結処理を説明するフローチャートである。
【図35】ファイルXの読み出し処理を説明するフローチャートである。
【図36】ファイルXの検索処理を説明するフローチャートである。
【図37】ファイルXの逆読み出し処理を説明するフローチャートである。
【図38】オブジェクト記録領域の論理構造を示す図である。
【図39】オブジェクト型記録領域の構成を示す図である。
【図40】領域情報記録領域を説明するための図である。
【図41】オブジェクト管理部の構成を示す図である。
【図42】セッション管理情報の構成を示す図である。
【図43】2種類の基本オブジェクト型を示す図である。
【図44】オブジェクト識別子の構成を示す図である。
【図45】オブジェクト作成処理を説明するフローチャートである。
【図46】セッション開設処理を説明するフローチャートである。
【図47】空きエントリ確保処理を説明するフローチャートである。
【図48】ライトセッション確定処理を説明するフローチャートである。
【図49】セッション破棄処理を説明するフローチャートである。
【図50】オブジェクト検索処理を説明するフローチャートである。
【図51】エントリ取得処理を説明するフローチャートである。
【図52】オブジェクト更新処理を説明するフローチャートである。
【図53】ストリームオブジェクト作成処理を説明するフローチャートである。
【図54】ストリームオブジェクト検索処理を説明するフローチャートである。
【図55】オブジェクトのディレクトリ構造の例を示す図である。
【図56】オブジェクトのディレクトリ構造の別の例を示す図である。
【図57】オブジェクトのディレクトリ構造のさらに別の例を示す図である。
【図58】CDリッピングが実行される際のデータの流れを示す図である。
【図59】CDレコーディングが実行される際のデータの流れを示す図である。
【図60】HDプレイが実行される際のデータの流れを示す図である。
【図61】CDプレイが実行される際のデータの流れを示す図である。
【図62】CDリッピングを説明するための図である。
【図63】CDレコーディングを説明するための図である。
【図64】オーディオサーバの画像登録処理を説明するフローチャートである。
【図65】オーディオサーバの画像自動登録処理を説明するフローチャートである。
【図66】オーディオサーバの再生中の画像登録処理を説明するフローチャートである。
【図67】オーディオサーバの新規フォルダへの画像登録処理を説明するフローチャートである。
【図68】画像オブジェクトの階層構造の例を示す図である。
【図69】オーディオサーバの再生処理を説明するフローチャートである。
【図70】ポータブルオーディオサーバの外観を示す図である。
【図71】ポータブルオーディオサーバのハードウェア的な構成例を示すブロック図である。
【図72】リモートコマンダのハードウェア的な構成例を示すブロック図である。
【図73】ポータブルオーディオサーバのオーディオトラック記録処理を説明するフローチャートである。
【図74】ポータブルオーディオサーバの画像登録処理を説明するフローチャートである。
【図75】ポータブルオーディオサーバの画像登録処理を説明する、図74に続くフローチャートである。
【図76】ポータブルオーディオサーバの画像登録処理の他の例を説明するフローチャートである。
【図77】ポータブルオーディオサーバの画像登録処理の他の例を説明する、図76に続くフローチャートである。
【図78】ポータブルオーディオサーバの画像登録処理の他の例を説明する、図77に続くフローチャートである。
【図79】ポータブルオーディオサーバの新規フォルダへの画像登録処理を説明するフローチャートである。
【図80】 HDDに記憶されるデータの例を示す図である。
【図81】ポータブルオーディオサーバのディスプレイの表示例を示す図である。
【図82】ポータブルオーディオサーバのディスプレイの、他の表示例を示す図である。
【符号の説明】
11 CPU, 12 ROM, 13 RAM, 14 バス, 15 入出力インターフェース, 16 操作入力部, 17 音声出力制御部, 18 スピーカ, 19 ディスプレイ 20 記憶部, 21 通信部, 22 CD-R/RWドライブ, 23 光ディスク, 24 ドライブ, 25 磁気ディスク, 26 光ディスク, 27 光磁気ディスク, 28 半導体メモリ
Claims (15)
- オーディオトラックのデータを取得する第1の取得手段と、
1つの前記オーディオトラックに対応する複数の画像のデータを取得する第2の取得手段と、
前記第1の取得手段により取得された前記オーディオトラックのデータを記録すると共に、前記第2の取得手段により取得された前記複数の画像のデータを、前記オーディオトラックと対応付けて記録する記録手段と
を備え、
前記オーディオトラックと対応付けて記録される前記複数の画像のデータの名称は、前記オーディオトラックの再生中のどのタイミングで画像を表示するかを示す時間情報を含む
ことを特徴とする記録装置。 - 前記記録手段は、前記複数の画像のデータを、前記時間情報と、対応する前記オーディオトラックの名称に基づいて設定された名称でそれぞれ記録する
ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。 - 前記複数の画像は、前記時間情報に基づいて、対応する前記オーディオトラックの再生中にスライドショーのように表示される
ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。 - 前記時間情報は、演出効果のための時間情報をさらに含む
ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。 - オーディオトラックのデータを取得する第1の取得ステップと、
1つの前記オーディオトラックに対応する複数の画像のデータを取得する第2の取得ステップと、
前記第1の取得ステップの処理により取得された前記オーディオトラックのデータを記録すると共に、前記第2の取得ステップの処理により取得された前記複数の画像のデータを、前記オーディオトラックと対応付けて記録する記録ステップと
を含み、
前記オーディオトラックと対応付けて記録される前記複数の画像のデータの名称は、前記オーディオトラックの再生中のどのタイミングで画像を表示するかを示す時間情報を含む
ことを特徴とする記録方法。 - オーディオトラックのデータを取得する第1の取得ステップと、
1つの前記オーディオトラックに対応する複数の画像のデータを取得する第2の取得ステップと、
前記第1の取得ステップの処理により取得された前記オーディオトラックのデータを記録すると共に、前記第2の取得ステップの処理により取得された前記複数の画像のデータを、前記オーディオトラックと対応付けて記録する記録ステップと
を含み、
前記オーディオトラックと対応付けて記録される前記複数の画像のデータの名称は、前記オーディオトラックの再生中のどのタイミングで画像を表示するかを示す時間情報を含む
ことを特徴とするコンピュータが読み取り可能なプログラムが記録されている記録媒体。 - オーディオトラックのデータを取得する第1の取得ステップと、
1つの前記オーディオトラックに対応する複数の画像のデータを取得する第2の取得ステップと、
前記第1の取得ステップの処理により取得された前記オーディオトラックのデータを記録すると共に、前記第2の取得ステップの処理により取得された前記複数の画像のデータを、前記オーディオトラックと対応付けて記録するように制御する記録制御ステップと
をコンピュータに実行させ、
前記オーディオトラックと対応付けて記録される前記複数の画像のデータの名称は、前記オーディオトラックの再生中のどのタイミングで画像を表示するかを示す時間情報を含む
ことを特徴とするプログラム。 - オーディオトラックのデータを再生する再生手段と、
前記再生手段により前記オーディオトラックのデータが再生されている間に、複数の画像のデータを取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記複数の画像のデータを、前記再生手段により再生されていた1つの前記オーディオトラックと対応付けて記録する記録手段と
を備え、
前記オーディオトラックと対応付けて記録される前記複数の画像のデータの名称は、前記オーディオトラックの再生中のどのタイミングで画像を表示するかを示す時間情報を含む
ことを特徴とする記録装置。 - 前記記録手段は、前記複数の画像のデータを、前記時間情報と、対応する前記オーディオトラックの名称に基づいて設定された名称でそれぞれ記録する
ことを特徴とする請求項8に記載の記録装置。 - 前記複数の画像は、前記時間情報に基づいて、対応する前記オーディオトラックの再生中にスライドショーのように表示される
ことを特徴とする請求項8に記載の記録装置。 - 前記時間情報は、演出効果のための時間情報をさらに含む
ことを特徴とする請求項8に記載の記録装置。 - オーディオトラックのデータを再生する再生ステップと、
前記再生ステップの処理により前記オーディオトラックのデータが再生されている間に、複数の画像のデータを取得する取得ステップと、
前記取得ステップの処理により取得された前記複数の画像のデータを、前記再生ステップの処理により再生されていた1つの前記オーディオトラックと対応付けて記録する記録ステップと
を含み、
前記オーディオトラックと対応付けて記録される前記複数の画像のデータの名称は、前記オーディオトラックの再生中のどのタイミングで画像を表示するかを示す時間情報を含む
ことを特徴とする記録方法。 - オーディオトラックのデータを再生する再生ステップと、
前記再生ステップの処理により前記オーディオトラックのデータが再生されている間に、複数の画像のデータを取得する取得ステップと、
前記取得ステップの処理により取得された前記複数の画像のデータを、前記再生ステップの処理により再生されていた1つの前記オーディオトラックと対応付けて記録するように制御する記録制御ステップと
を含み、
前記オーディオトラックと対応付けて記録される前記複数の画像のデータの名称は、前記オーディオトラックの再生中のどのタイミングで画像を表示するかを示す時間情報を含む
ことを特徴とするコンピュータが読み取り可能なプログラムが記録されている記録媒体。 - オーディオトラックのデータを再生する再生ステップと、
前記再生ステップの処理により前記オーディオトラックのデータが再生されている間に、複数の画像のデータを取得する取得ステップと、
前記取得ステップの処理により取得された前記複数の画像のデータを、前記再生ステップの処理により再生されていた1つの前記オーディオトラックと対応付けて記録するように制御する記録制御ステップと
をコンピュータに実行させ、
前記オーディオトラックと対応付けて記録される前記複数の画像のデータの名称は、前記オーディオトラックの再生中のどのタイミングで画像を表示するかを示す時間情報を含む
ことを特徴とするプログラム。 - オーディオトラックのデータが記録されるとともに、複数の画像のデータが、1つの前記オーディオトラックを識別する識別情報を含む情報により、前記オーディオトラックと対応付けて記録されており、
前記オーディオトラックと対応付けて記録される前記複数の画像のデータの名称は、前記オーディオトラックの再生中のどのタイミングで画像を表示するかを示す時間情報を含む
ことを特徴とする記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002110047A JP3856217B2 (ja) | 2002-03-19 | 2002-04-12 | 記録装置および方法、記録媒体、並びにプログラム |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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