JP3856128B2 - 光伝送システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
【従来の技術】
本発明は、光伝送システムに関し、より具体的には、受動光加入者網(PON:Passive Optical Network)のように、各加入者装置にデータ送信タイミングを割り当てる光伝送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
受動光加入者網は、図8に示すように、局装置210から延びる一本の光ファイバ212の先端に受動光分岐装置214を配置し、その受動光分岐装置214から個別の光ファイバ216−1〜216−nで加入者装置218−1〜218−nに接続する構成からなる。各加入者装置218−1〜218−nには、各加入者のコンピュータが直接又はLAN(Local Area Network)を介して接続する。
【0003】
局装置210から加入者装置218−1〜218−nへのデータ伝送(下り)では、各加入者宛のデータD1,D2,・・・Dnを時分割多重して伝送する。これらのデータD1,D2,・・・Dnは、受動光分岐装置214により分割され、光ファイバ216−1〜216−nを介して全ての加入者装置218−1〜218−nに到達する。但し、各加入者装置218−1〜218−nは、自己宛のデータのみを取り込むように設計されるので、データの漏洩は無い。
【0004】
加入者装置218−1〜218−nから局装置10へのデータ伝送(上り)では、各加入者装置218−1〜218−nは、局装置210により指定されるタイミングスロットでそれぞれデータU1,U2,・・・,Unを光ファイバ216−1〜216−nに出力する。受動光分岐装置214は、各光ファイバ216−1〜216−nからのデータU1,U2,・・・,Unを合波し、光ファイバ212に出力する。
【0005】
このような時分割多重により、共有されている光ファイバ212上での混信を防いでいる。また、下りと上りには異なる波長を使用する。例えば、下りに1.55μm帯を使用し、上りに1.3μm帯を使用する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の構成では、加入者装置は、任意のタイミングで信号を局装置に送信できないので、緊急時であっても、局装置から許可されたタイミングまで待って状態通知信号を送信することになる。例えば、一部の通信装置は、電源断通知機能を具備する。これは、電源が断になったときに局装置に電源断を通知することで、局装置が、通信不能理由が伝送路障害ではないことを判別できるようにする機能である。送信を許可されたタイミングまで電源断通知信号を保持するメモリとそのための非常電源を加入者装置に設けなければならない。これでは、加入者装置が高価なものになってしまう。
【0007】
同様な理由で、加入者装置が増設された際に、新しい加入者装置が出す信号が既存の加入者装置からの信号と衝突する危険性がある。これを回避するには、接続されていない加入者装置に対しても、接続しているかいないかを確認する信号を局装置が定期的に送信する必要がある。これは、帯域使用を非効率なものとし、かつ接続確認処理が煩雑になる。
【0008】
また、従来の加入者装置の構成では、各加入者装置が出力するデータには識別番号などを表すヘッダを付加する必要があり、帯域全てをデータ伝送に使用できないという問題があった。
【0009】
本発明は、このような不都合を解消する光伝送システムを提示することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る光伝送システムは、複数の加入者装置、局装置及び当該局装置と当該複数の加入者装置を接続する光伝送路とからなり、当該複数の加入者装置のそれぞれは、それぞれに割り当てられた所定タイミングでデータ信号を当該光伝送路に出力する光伝送システムであって、当該複数の加入者装置のそれぞれが、送信データ信号を発生する送信データ信号発生器と、当該データ信号の周波数帯と重ならない周波数のサブキャリアであって、当該加入者装置毎に異なる周波数のサブキャリアを発生する局所発振器と、当該局所発振器の出力するサブキャリアを当該付加情報で変調する変調器と、送信データ信号と当該変調器の出力信号を加算する加算器と、当該加算器の出力信号を光信号に変換する電気/光変換器とを具備し、当該局装置が、当該光伝送路から入力する光信号を電気信号に変換する光/電気変換器と、当該光/電気変換器の出力から各加入者装置からの当該付加情報を搬送する信号成分を抽出する複数の付加情報抽出器と、当該複数の付加情報抽出器の各出力から当該付加情報を復調する複数の復調器とを具備することを特徴とする。
【0011】
【実施例】
以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0012】
(第1実施例)
図1は、本発明の一実施例の概略構成ブロック図を示す。局装置10から延びる一本の光ファイバ12の先端に受動光分岐装置14を配置し、その受動光分岐装置14から個別の光ファイバ16−1〜16−nで加入者装置18−1〜18−nに接続する。この構成自体は、図8に示す従来例の構成と同じである。各加入者装置18−1〜18−nには、各加入者のコンピュータが直接又はLAN(Local Area Network)を介して接続し、局装置10はWAN(Wide Area Network)等の上位のネットワークに接続する。
【0013】
加入者装置18−1の構成のみを詳細に図示してあるが、他の加入者装置18−2〜18−nの構成も、加入者装置18−1の構成と同じである。以下では、局装置10と加入者装置18−1との間の通信動作を説明するが、他の加入者装置18−2〜18−nと局装置10との間の通信動作も、基本的に同じである。
【0014】
加入者装置18−1の構成と動作を説明する。WDM光カップラ20は光ファイバ16−1から入力する光から1.5μm帯の信号光を分離して光/電気変換器22に印加する。光/電気変換器22は、入力する光信号を電気信号に変換し、CPU24に印加する。CPU24は、光/電気変換器22の出力から加入者装置18−1宛てのデータD1のみを取り出し、宅内LANに出力する。CPU24は、光/電気変換器22の出力データの内、自己宛てでないデータを破棄する。
【0015】
CPU24は、宅内LANからの、局装置10又はその先のネットワークに宛てたデータU1を取り込み、所定形式で加算器26に出力する。CPU24は、必要時には、加入者装置18−1の状態を示す状態通知信号を変調器28に印加する。変調器28は、CPU24からの状態通知信号により、周波数f1の局所発振器30から出力されるサブキャリアを変調する。変調器28の変調方式は、例えば、ASK変調、FSK変調及びPSK変調等のデジタル変調、並びに、AM変調、FM変調及びPM変調などのアナログ変調のいずれであってもよく、これらの組み合わせであってもよい。
【0016】
加算器26は、CPU24からのパルス信号(送信データU1)に変調器28の出力を加算する。即ち、加算器26は、送信データU1に状態通知信号を周波数分割多重を用いて重畳する。詳細は後述するが、局部発振器30の発振周波数f1は、送信データの周波数帯と重ならなければよく、好ましくは、送信データの周波数帯より十分に低い。また、変調器28の出力信号の振幅Asは、送信データの振幅Adより十分に低い必要がある。
【0017】
電気/光変換器32は、加算器26の電気出力信号を光信号に変換する。電気/光変換器32の出力は、WDM光カップラ20を介して光ファイバ16−1に入力し、光ファイバ16−1、受動光分岐装置14及び光ファイバ12を伝搬して、局装置10に入力する。このようにして、データ、データと状態通知信号を周波数分割多重した信号、又は状態通知信号が、加入者装置18−1から局装置10に伝送される。
【0018】
局装置10のCPU40は、WANから入力する加入者装置18−1宛てのデータD1を含む各加入者装置18−1〜18−n宛のデータ列を所定パルス信号形式で電気/光変換器42に出力する。電気/光変換器42は、CPU40からの電気パルス信号を光パルス信号に変換する。電気/光変換器42の出力光は、WDM光カップラ44を介して光ファイバ12に入力し、光ファイバ12を伝搬して受動光分岐装置14に入力する。受動光分岐装置14は、光ファイバ12からの入力信号光をn個に分割し、分割された信号光は、それぞれ光ファイバ16−1〜16−nを介して加入者装置18−1〜18−nに入力する。加入者装置18−1〜18−nは、入力信号光を先に説明したように電気信号に変換し、自己宛てのデータのみを取り込む。
【0019】
光ファイバ12から入力する光は、WDM光カップラ44により光/電気変換器46に入力する。光/電気変換器46は入力光信号を電気信号に変換し、データ成分を抽出するハイパスフィルタ(HPF)48と、状態通知信号成分を抽出するバンドパスフィルタ(BPF)50とに入力する。CPU40はHPF48の出力から各加入者装置18−1からのデータU1を含む各加入者装置18−1〜18−nからのデータを再生し、自己宛のデータを取り込み、外部ネットワーク宛のデータをWANに出力する。データ信号のビットエラーレートに影響がなければ、HPF48は不要である。
【0020】
復調器52は、BPF50の出力から状態通知信号を復調し、CPU40に印加する。復調器52は、変調器28に対応する。これにより、局装置10のCPU40は、加入者装置18−1の割当てタイミングスロット以外の自由なタイミングで加入者装置18−1から状態通知信号を受信できる。
【0021】
光ファイバ12上では、加入者装置18−1〜18−nから出力されるデータ信号光と、加入者装置18−1から出力される状態通知信号とが多重される。勿論、加入者装置18−2〜18−nの何れかから出力される状態通知信号と、加入者装置18−1〜18−nから出力されるデータ信号とが多重される場合も、同様の波形となる。図2(a)は、他の加入者装置18−2〜18−nから出力されるデータ信号光の波形例を示し、図2(b)は、加入者装置18−1から出力される状態通知光信号の波形例を示し、図2(c)は、両信号光を多重した状態での波形例を示す。
【0022】
状態通知光信号のパワーAsは、全ての加入者装置18−1〜18−nが同時に情態通知信号を出力した場合に、データ信号光の伝送に影響しない程度である必要がある。即ち、
Ad+n×As<P0
である必要がある。ここで、nは加入者装置18−1〜18−nの数、Adはデータ信号のパワー、P0は光/電気変換器46の光飽和パワーである。例えば、光飽和パワーP0が1mW(0dBm)、加入者数nが32,Ad=0.5mW(−3dBm)の場合、Asを0.015mW(−18.2dBm)以下とすれば良い。
【0023】
図2(a),(c)には、NRZ形式のデータ信号を図示したが、データ信号は、RZ形式及びその他のパルス符号形式の何れでも良い。データ信号のフレームフォーマットは、ATMセル、Ethernet(登録商標)フレーム、及びその他のフォーマットの何れでも良い。
【0024】
状態通知信号としては、電源断通知信号、加入者装置増設通知信号及びループバック試験信号等がありうる。
【0025】
加入者装置18−1〜18−nで電源が断になった場合、CPU24は電源が断になったことを検知し、電源断を示す状態通知信号を生成する。生成された状態通知信号は、変調器28、加算器26、電気/光変換器32及びWDM光カップラ20を介して光伝送路に出力され、局装置10に到達する。局装置10は、電源断通知信号を受信することにより、以後、その加入者装置との通信障害の原因が伝送路障害ではなく加入者装置の電源断であると認識する。
【0026】
加入者装置(例えば、装置18−n)が増設されたとき、増設される加入者装置18−nのCPU24は、増設されたことを局装置10に通知する増設通知信号を生成する。増設された加入者装置には、まだ、データ出力スロットを割り当てられていないが、状態通知信号を出力することは可能である。この増設通知信号は局装置10に転送される。局装置10は、この増設通知信号により加入者装置の増設を確認し、その加入者装置に受信確認信号及び送信タイミングを指示する制御信号を送信する。加入者装置は、一定期間、経過しても、局装置10から受信確認信号等を受信しない場合、光ファイバ12上で増設通知信号が衝突したと判断する。各加入者装置が、Ethernet(登録商標)の場合と同様にランダムな時間の経過を待って増設通知信号を再送信することで、複数の加入者装置が同時に増設通知信号を出力する場合でも、支障無く増設を局装置10に通知できる。
【0027】
同時に複数の加入者装置が増設された場合は、状態通知信号が衝突してしまうが、局所発振器30の周波数を加入者装置毎に異なる値に設定しておくことで、局装置10には、各周波数の状態通知信号を分離して復調する構成を設けておくことで、各状態通知信号を識別でき、且つ、発信元も識別できる。
【0028】
局装置10から加入者装置18−1〜18−nのリンク状態を確認するために行うループバック試験では、加入者装置18−1〜18−nから局装置10にループバック信号を返送する際に状態通知信号を使用することで、他の加入者装置のデータ送信に影響を及ぼすことなくループバック試験を行なえる。また、ループバック試験の対象となる加入者装置の帯域を使用せずにループバック試験を実現できる。更には、加入者装置18−1〜18−nは、局装置10からのループバック信号を受信すると、データ送信タイミングを待つこと無しに即座にループバック信号を返信できる。これにより、局装置10は、ループバック信号を送信してから返送されたループバック信号を受信するまでの時間を測定することで、運用を止めることなく光ファイバの長さを推定きる。ループバック試験は、通常、一つの加入者装置に対して行うので、複数のループバック信号が同時に帰ってくることはあり得ない。従って、状態通知信号が衝突することはない。
【0029】
状態通知信号としては、上記の3例に限定されない。所望帯域の通知など、あらゆる種類の情報の通知に利用可能である。
【0030】
(第2実施例)
図3は、各加入者装置がそれぞれ異なる周波数のサブキャリアを状態通知信号用に使用する場合の実施例の概略構成ブロック図を示す。
【0031】
局装置110から延びる一本の光ファイバ112の先端に受動光分岐装置114を配置し、その受動光分岐装置114から個別の光ファイバ116−1〜116−nで加入者装置118−1〜118−nに接続する。各加入者装置118−1〜118−nには、各加入者のコンピュータが直接又はLAN(Local Area Network)を介して接続し、局装置110はWAN(Wide
Area Network)等の上位のネットワークに接続する。
【0032】
加入者装置118−1〜118−nの構成は、基本的に加入者装置18-1と同じである。即ち、加入者装置118−1のWDM光カップラ120、光/電気変換器122、CPU124、加算器126、変調器128、局所発振器130−1、及び電気/光変換器132は、図1の加入者装置18−1のWDM光カップラ20、光/電気変換器22、CPU24、加算器26、変調器28、局所発振器30及び電気/光変換器32にそれぞれ対応する。但し、加入者装置118−1〜118−nの局所発振器130−1〜130−nの発振周波数f1〜fnは、互いに異なる。これにより、各加入者装置118−1〜118−nは、互いに異なるサブキャリア周波数f1〜fnで状態通知信号を局装置110に送信できる。
【0033】
局装置110において、電気/光変換器142は電気/光変換器42と機能的に対応し、光/電気変換器146は光/電気変換器46と機能的に対応し、WDM光カップラ144はWDM光カップラ44と機能的に対応し、HPF148はHPF48と機能的に対応する。
【0034】
各加入者装置118−1〜118−nの局所発振器130−1〜130−nの発振周波数f1〜fnが互いに異なるのに対応して、局装置110は、各サブキャリア周波数f1〜fnに対応して、BPF50及び復調器52に対応するBPF150-1〜150−n及び復調器152−1〜152−nを具備する。即ち、BPF150−1〜150−nはそれぞれ、光/電気変換器146の出力から周波数f1〜fnの成分を抽出し、復調器152−1〜152−nは、BPF150−1〜150−nの出力を復調し、復調結果の状態通知信号をCPU140に供給する。
【0035】
この構成により、各加入者装置118−1〜118−nは、それぞれに割り当てられたデータ送信タイミングとは無関係にそれぞれの状態を局装置110に通知できる。複数の加入者装置118−1〜118−nが同時に状態通知信号を出力しても、局装置110は、各状態通知信号を別個に識別できる。
【0036】
図4及び図5は、図3に示す実施例のデータ信号とサブキャリア周波数f1〜fnの周波数分布例を示す。図4は、サブキャリア周波数f1〜fnがデータ信号の周波数帯より低い場合を示し、図5は、サブキャリア周波数f1〜fnがデータ信号の周波数帯より高い場合を示す。図4及び図5において、横軸は周波数を示し、縦軸は振幅を示す。
【0037】
図4及び図5に示すように、サブキャリア周波数f1〜fnとは異なるサブキャリア周波数f0を別に設けておき、このサブキャリア周波数f0を増設通知に使用してもよい。この場合、加入者装置のサブキャリア周波数を可変にしておき、接続確認後には、サブキャリア周波数f1〜fnの中で局装置110が指定するサブキャリア周波数を増設以外の状態通知に使用する。即ち、増設通知用に専用のサブキャリア周波数を設定しておくことで、他の加入者装置からの増設以外の状態通知と増設の状態通知とが衝突する確率を大幅に減らすことができる。この場合、いうまでもないが、局装置110には、サブキャリア周波数f0の状態通知信号(増設通知信号)を分離復調するBPFと復調器を別に設けておく必要がある。サブキャリア周波数を可変とすることで、全ての加入者装置を同一製品とすることができる。
【0038】
一般に光受信器は広い入力パワーレンジを得る必要があることと、また、低コスト化を図ることから、入出力特性が非線形を示す場合が多い。このような場合、サブキャリア変調信号の二次歪み成分によるデータ信号への影響が顕著と考えられる。このときには、以下のようにサブキャリア周波数を決定する。
【0039】
即ち、図4に示す場合で、二次歪みによって生じるサブキャリア信号変調信号の2倍高調波がデータ信号周波数帯域に生じないようにするには、サブキャリア変調信号の中で最も高い周波数であるfnの2倍高調波について、
2×fn<f_min
を満足すればよい。即ち、
fn<f_min/2
とする必要がある。ここで、f_minはデータ信号周波数の最小値であり、f_maxはデータ信号周波数の最大値である。
【0040】
一方、サブキャリア変調信号で生じる2倍高調波がサブキャリア変調信号周波数域に生じないようにするには、サブキャリア変調信号の中で最も低い周波数であるf0の2倍高調波がfnより高い周波数に来るようにすればよい。従って、
2×f0>fn
即ち、
f0>fn/2
とする必要がある。以上の2条件を満たすように、サブキャリア周波数f0〜fnを決定する。
【0041】
一方、光受信器の入出力特性が線形特性を有する場合、サブキャリア変調信号の二次歪み成分によるデータ信号への影響が小さいので、上述の周波数配置条件を緩和できる。但し、この場合も、帯域フィルタによってサブキャリア変調信号成分を十分に抑圧する必要がある。帯域フィルタによるサブキャリア変調信号の除去比は、システムに求められる品質に依存する。除去光は、例えば、20dB以上、好ましくは、30dB〜40dB以上あるとよい。また、除去比を充たすように、サブキャリア変調信号の周波数配置を決定することも可能である。
【0042】
例えば、状態通知信号として、1Hz当たり最大2bit/sの周波数利用効率を得られるQPSKを用いて2kbit/sの信号を変調すると、周波数間隔は2kHz以上とればよいことになる。データ信号の周波数が1MHz〜100MHz(f_max=100MHz、f_min=1MHz)であるとした場合、32加入者のときで、f0=50kHz、f1=52kHz、・・・fn=114kHzというように2kHzおきに割り当てることで、以上の条件を満たすことができる。勿論、必ずしも等間隔である必要はなく、上記の条件を満たす範囲で任意の周波数割り当てが可能である。
【0043】
但し、この条件は高品質なシステム設計を考えた場合の例であり、システムに求められる品質によっては必ずしも適用する必要はない。
【0044】
(第3実施例)
第1実施例及び第2実施例では、データ信号と状態通知信号を電気段階で多重したが、光段階で多重しても良い。図6は、そのように変更した実施例の加入者装置18−1の概略構成ブロック図を示す。
【0045】
WDM光カップラ60は光ファイバ16−1から入力する光から1.5μm帯の信号光を分離して光/電気変換器62に印加する。光/電気変換器62は、入力する光信号を電気信号に変換し、CPU64に印加する。CPU64は、光/電気変換器62の出力から加入者装置18−1宛てのデータのみを取り出し、宅内LANに出力する。CPU64は、光/電気変換器62の出力データの内、自己宛てでないデータを破棄する。
【0046】
CPU64は、宅内LANからの、局装置10又はその先のネットワークに宛てたデータを取り込み、所定形式のパルス信号を形成して、電気/光変換器66に印加する。電気/光変換器66は、CPU64からの電気データ信号を光信号に変換する。
【0047】
CPU64はまた、必要時には、加入者装置18−1の状態を示す状態通知信号を変調器68に印加する。変調器68は、変調器28と同様に、CPU64からの状態通知信号により、周波数f1の局所発振器70から出力されるサブキャリアを変調する。変調器68の変調方式は、例えば、ASK変調、FSK変調及びPSK変調等のデジタル変調、並びに、AM変調、FM変調及びPM変調などのアナログ変調のいずれであってもよく、これらの組み合わせであってもよい。電気/光変換器72は、変調器68からの電気信号を光信号に変換する。
【0048】
光カップラ74は、電気/光変換器66,72の光信号出力を合波する。光カップラ74による合波光は、WDM光カップラ60を介して光ファイバ16−1に入力し、第1実施例で説明したように、光ファイバ16−1、受動光分岐装置14及び光ファイバ12を伝搬して、局装置10に入力する。
【0049】
電気/光変換器66,72の出力する光信号の波長は、ビート雑音が生じない波長差以上、異なるのが望ましい。例えば、1.3μmと1.45μmとする。局装置10の光/電気変換器46はこの程度の波長差の光を検出できるので、それぞれの波長の光/電気変換器を別々に設ける必要は無い。
【0050】
このようにして、データ、データと状態通知信号を多重した信号、又は状態通知信号が、加入者装置18−1から局装置10に伝送される。
【0051】
(第4実施例)
図3に示す実施例では、状態通知信号の代わりにデータ信号のヘッダ情報を送信することにも利用可能である。ヘッダ情報は、例えば、加入者装置の識別番号を含む。これにより、データ伝送帯域をヘッダの伝送で消費することが無くなり、データ伝送効率が改善される。即ち、データとそのプリアンブルとしてのヘッダを周波数分割多重して同時に伝送する。誤り訂正符号などのポストアンブルの情報を、ヘッダと同様にサブキャリア変調で伝送しても良い。
【0052】
(第5実施例)
図1に示す実施例では、局装置10は、受信光を電気信号に変換してから、データ信号成分と付加情報通知信号成分とを分離したが、WDM光カップラ44からの光を光カップラにより2分割してからそれぞれを電気信号に変換し、HPFとBPFでデータ信号と状態通知信号を抽出しても良い。図7は、その変更例の概略構成ブロック図を示す。図1と同じ構成要素には同じ符号を付してある。図7に示す局装置10aでは、光/電気変換器47が、WDM光カップラ44からの光信号を電気信号に変換する。BPF50は、光/電気変換器47の出力から付加情報通知信号を搬送するサブキャリア変調信号成分を抽出する。
【0053】
(その他)
一般的に、状態通知信号で伝送される情報量はデータ信号の情報量に比べて少ない。従って、一般的には、状態通知信号の周波数帯をデータ信号の周波数帯よりも低い周波数帯に設定すれば良い。しかし、状態通知信号の周波数帯をデータ信号の周波数帯よりも高い周波数帯に設定してもよい。状態通知信号の伝送に、データ信号の周波数帯より低い周波数帯と高い周波数帯の両方を使用しても良い。
【0054】
上記実施例では、加入者装置から局装置へむけた信号伝送を説明したが、局装置から加入者装置への信号伝送にも同様の構成を採用しうる。即ち、局装置に局所発振器と変調器を配置し、加入者装置にはその通知信号を分離復調する分離復調器を配置すれば良い。
【0055】
【発明の効果】
以上の説明から容易に理解できるように、本発明によれば、加入者装置から局装置に指定タイミングでのみデータを伝送できる受動光加入者網において、加入者装置と局装置の一方から他方又は双方向で、データ周波数帯とは異なる周波数帯で状態通知等の付加的な情報を伝送することにより、指定タイミングに限定されずに、必要な情報を加入者装置から局装置に、又は加入者装置と局装置間で伝送できる。付加的な情報としてヘッダ情報を伝送することで、データ伝送効率を改善できる。
【0056】
これにより、電源断を瞬時に局装置に通知できるようになる。増設等を通知するのにも利用でき、以後の手続きを自動化できる。ループバック試験も可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例の概略構成ブロック図である。
【図2】 データ光信号、状態通知光信号及びこれらの多重信号光の波形例である。
【図3】 第2実施例の概略構成ブロック図である。
【図4】 データ信号周波数帯とサブキャリア周波数帯の周波数配置例である。
【図5】 データ信号周波数帯とサブキャリア周波数帯の別の周波数配置例である。
【図6】 第3実施例の加入者装置の概略構成ブロック図である。
【図7】 本発明の第5実施例の概略構成ブロック図である。
【図8】 従来例の概略構成ブロック図である。
【符号の説明】
10,10a:局装置
12:光ファイバ
14:受動光分岐装置
16−1〜16−n:光ファイバ
18−1〜18−n:加入者装置
20:WDM光カップラ
22:光/電気変換器2
24:CPU
26:加算器
28:変調器
30:局所発振器
32:電気/光変換器
40:CPU
42:電気/光変換器
44:WDM光カップラ
46,47:光/電気変換器
48:ハイパスフィルタ(HPF)
50:バンドパスフィルタ(BPF)
52:復調器
60:WDM光カップラ
62:光/電気変換器
64:CPU
66:電気/光変換器
68:変調器
70:局所発振器
72:電気/光変換器
74:光カップラ
110:局装置
112:光ファイバ
114:受動光分岐装置
116−1〜116−n:光ファイバ
118−1〜118−n:加入者装置
120:WDM光カップラ
122:光/電気変換器
124:CPU
126:加算器
128:変調器
130−1〜130−n:局所発振器
132:電気/光変換器
140:CPU
142:電気/光変換器
144:WDM光カップラ
146:光/電気変換器
148:HPF
150−1〜150−n:BPF
152−1〜152−n:復調器
210:局装置
212:光ファイバ
214:受動光分岐装置
216−1〜216−n:光ファイバ
218−1〜218−n:加入者装置

Claims (3)

  1. 複数の加入者装置、局装置及び当該局装置と当該複数の加入者装置を接続する光伝送路とからなり、当該複数の加入者装置のそれぞれは、それぞれに割り当てられた所定タイミングでデータ信号を当該光伝送路に出力する光伝送システムであって、
    当該複数の加入者装置(118−1〜118−n)のそれぞれが、
    送信データ信号を発生する送信データ信号発生器(124)と、
    当該データ信号の周波数帯と重ならない周波数のサブキャリアであって、当該加入者装置毎に異なる周波数のサブキャリアを発生する局所発振器(130−1〜130−n)と、
    当該局所発振器の出力するサブキャリアを当該付加情報で変調する変調器(128)と、
    送信データ信号と当該変調器の出力信号を加算する加算器(126)と、
    当該加算器の出力信号を光信号に変換する電気/光変換器(132)
    とを具備し、
    当該局装置(110)が、
    当該光伝送路から入力する光信号を電気信号に変換する光/電気変換器(146)と、
    当該光/電気変換器の出力から各加入者装置からの当該付加情報を搬送する信号成分を抽出する複数の付加情報抽出器(150−1〜150−n)と、
    当該複数の付加情報抽出器の各出力から当該付加情報を復調する複数の復調器(152−1〜152−n)
    とを具備する
    ことを特徴とする光伝送システム。
  2. 当該付加情報が、当該加入者装置の状態を当該局装置に通知する状態通知信号からなることを特徴とする請求項1に記載の光伝送システム。
  3. 当該局所発振器の発振周波数が可変であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光伝送システム。
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