JP3854449B2 - 電動転舵ステアリングコラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は電動転舵ステアリングコラムに関するもので、特にステアリングシャフトに対する電動転舵機構のウォームホイールの軸方向、軸直角方向及び傾きなどの相対移動を吸収できるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
電動転舵ステアリングコラムは、自動車の自動操縦を可能にするシステムの一環として、ステアリングコラムを運転乗員が操向することなく自動走行が可能にしたもので、ステアリングシャフトに軸着したウォームホイールを介して電動モータの正逆回転による回転トルクをステアリングギヤボックスに伝達するようにしたものである。従来、この電動転舵ステアリングコラムにあっては、前記ウォームホイールはステアリングシャフトに直接嵌着されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ウォームホイールをステアリングシャフトに直接嵌着した従来の電動転舵ステアリングコラムにあっては、製造段階等において、ステアリングシャフトとハウジングとの平行度のずれ、若しくは、ジャケットチューブとハウジングとの直角度のずれが生じた場合には、ハウジングとウォームホイールのこじれにより、回転フリクションが増加する。また、ステアリングシャフトに直接軸着して固定されたウォームホイールに電動モータの出力軸に軸着したウォームを噛合させるために、組付け製造工程が複雑化する、という不具合がある。
【0004】
そこで、この発明は電動転舵ステアリングコラムにおける上記不都合を解決しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明は請求項1記載のように、ステアリングシャフトにウォームホイールを嵌着し、該ウォームホイールに係合するウォームの軸部を電動モータにて回転駆動できるようにした電動転舵ステアリングコラムにおいて、前記ステアリングシャフトとウォームホイールとの間に、ステアリングシャフトに嵌合する中空シャフトと、該中空シャフトに嵌合する内筒と、ウォームホイールに嵌合する外筒と、該外筒と前記内筒とを結合する弾性部材を介在させたことを特徴とする。または、請求項2記載のように、ステアリングシャフトにウォームホイールを嵌着し、該ウォームホイールに係合するウォームの軸部を電動モータにて回転駆動できるようにした電動転舵ステアリングコラムにおいて、前記ステアリングシャフトとウォームホイールとの間に、ステアリングシャフトに嵌合する中空シャフトと、該中空シャフトに嵌合する内筒と、該内筒とウォームホイールとを結合する弾性部材を介在させたことを特徴とする。
【0006】
したがって、ステアリングシャフトとウォームホイールが中空シャフトと弾性部材を介し結合して一体回転できるので、弾性体がステアリングシャフトとジャケットチューブとの平行度のずれ、若しくは、ジャケットチューブとウォームホイールを収容するハウジングとの直角度のずれを弾性変形して吸収することができる。
【0007】
また、前記弾性部材に外筒、内筒及び中空シャフトを用いているため、部品点数は多くなるものの、ステアリングシャフトやウォームホイールを加硫接着工程に回す必要なく、歩留まりを向上できるとともに、ステアリングコラム組み立て時の組付け性を向上できる。
【0009】
また、請求項2記載のように、前記弾性部材がゴムであり、該ゴムは加硫接着されることを特徴とするため、トルクの伝達を可能にできるとともに、ステアリングシャフトとハウジングの平行度のずれや、ジャケットチューブとハウジングの直角度のずれを弾性変形して吸収できる。
【0010】
また、請求項3記載のように、前記中空シャフトは一端部にフランジ部を、他端部にねじ部を有して該ねじ部にナットを螺合し、該ナットで内筒を前記フランジ部側へ押圧して前記弾性部材を固定したことを特徴とするため、ステアリングシャフトと弾性部材の組付けを組み立て工程の中で容易に行うことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図に基づき説明する。図1から図4に示す第1の形態は、チルトテレスコ式ステアリングコラム1のジャケットチューブ2の端部にハウジング3が直交して固定され、このハウジング3内に軸受4,4を介して回転可能にウォームホイール5が収納され、このウォームホイール5には図示しないウォームが係合し、そのウォームの軸部は電動モータ16の出力軸と同一又は結合している。ハウジング3はジャケットチューブ2を嵌合する端板3a,3bに容器と蓋の関係で嵌め合う成形板3c,3dを固定し、それらは複数本のボルト3eにて締結される。
【0012】
ウォームホイール5の軸孔には弾性部材6が嵌合している。弾性部材6はウォームホイール5の軸孔に圧入嵌合する外筒6aと、外筒6aとの間に弾性体7を介在した内筒6bとからなり、内筒6bには中空シャフト8が嵌合し、中空シャフト8はステアリングシャフト9にセレーション嵌合している。弾性体はゴムからなり、外筒6aの内周面と内筒6bの外周面にそれぞれ加硫接着されている。この弾性体7は弾性変形可能であるから、ウォームホイール5の軸線と中空シャフト8の軸線との平行度が変化するのを吸収できる肉厚とする。
【0013】
中空シャフト8は一端部にフランジ部8aが、他端部にねじ部8bがそれぞれ形成されるとともに、中空内周面にセレーション10が形成されていて、このセレーション10はステアリングシャフト9の外周面に刻設したセレーション11と係合して中空シャフト8とステアリングシャフト9とをトルク伝達可能に結合している。したがって、ウォームホイール5の回転トルクは弾性部材6と中空シャフト8を介してステアリングシャフト9に伝達される。なお、中空シャフト8とステアリングシャフト9は次のようにして軸方向にも結合されている。すなわち、中空シャフト8には外周面側から軸心へ向かう透孔8cを設け、これと対応してステアリングシャフト9の外周に環状溝9aを設ける。そしてこれらの透孔8cと環状溝9aが成す空間へ熱可塑性樹脂が充填される。
【0014】
弾性部材6は、内筒6bをワッシャー14を介してナット15をねじ部8bに螺合し、フランジ部8a側へ押圧することで中空シャフト8に固定される。これにより、一次衝突時に中間シャフト側からステアリングシャフト9に荷重が作用すると透孔8c及び環状溝9aに充填した樹脂が剪断され、中空シャフト8に対してステアリングシャフト9が軸方向へ移動可能となり、ステアリングシャフト9が図1中右方向に収縮できる。そのため、ハウジング3や、ジャケット2及びシャフト24に突き上げ方向の荷重が作用するのを防止できる。
【0016】
なお、ステアリングシャフト9はステアリングギヤボックス側の下端部に中間シャフト(図示略)の自在継手20を結合するとともに、運転乗員側の上端部にチューブ21を結合し、このチューブ21にセレーション係合で軸方向移動可能にアッパーシャフト22の下端部が挿入され、アッパーシャフト22の上端部には自在継手23を介してステアリングホイール(図示略)を軸着するシャフト24が連結されている。
【0017】
ジャケットチューブ2の上端部にはステアリングコラムを車体に吊支するアッパーブラケット25が固定されるとともに、テレスコハウジング26が軸方向移動可能に嵌合している。テレスコハウジング26はジャケットチューブ2に固定された電動モータの駆動で回転するスクリュウシャフト28に噛合するナット27の回転で軸方向へ進退移動できる。
【0018】
また、シャフト24を支持するチルトハウジング32はテレスコハウジング26の上部側にチルトボルト40にて回動可能に結合されており、そのチルトボルト40を中心としてチルトハウジング32が上下方向へ回動可能に電動駆動にて回転するスクリュウシャフト31と、このスクリュウシャフト31に係合するナット30とがテレスコハウジング26とチルトハウジング32にそれぞれ配設されている。
【0019】
かくして、ウォームホイール5をステアリングシャフト9に嵌着した中空シャフト8に弾性部材を介して結合した構造としたから、弾性体7にてウォームホイール5が中空シャフト8に対し軸方向、軸直角方向及び傾きなどの相対移動ができる。したがって、部品点数は多いものの、ステアリングシャフト9やウォームホイール5を加硫接着工程に回す必要なく、歩留まりを向上できるとともに、ステアリングコラム組立時の組付け性を向上できる。
【0024】
かくして、ウォームホイール5に対するステアリングシャフト9の傾きを弾性体7が吸収し、ガタのない滑らかな回転が得られる。また、ウォームホイール5とステアリングシャフト9の相対移動時に異音が発生するのを防止でき、ギヤ噛合い部の音、ガタ感を低減できる。さらに、電動モータ16をユニット化した場合に組付け性が向上する。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したこの発明によれば、弾性部材にてウォームホイールが中空シャフトに対し軸方向、軸直角方向及び傾きなどの相対移動ができるようにしたので、電動モータのウォームホイールに対するステアリングシャフトの傾きを吸収し、ガタのない滑らかな回転が得られるようになる。また、ウォームホイールとステアリングシャフトの軸方向、軸直角方向及び傾きなどの相対移動時に異音が発生するのを防止できる。さらに、弾性体でウォームホイールが中空シャフトに対して軸方向、軸直角方向及び傾きなどの相対移動ができるので、電動モータをユニット化した場合に組付け性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態の第1例を示す電動転舵ステアリングコラムの一部断面側面図である。
【図2】電動転舵部の平面図である。
【図3】電動転舵部の背面図である。
【図4】電動転舵部の拡大断面図である。
【符号の説明】
1…チルトテレスコ式ステアリングコラム
2…ジャケットチューブ
3…ハウジング
5…ウォームホイール
6…弾性部材
7…弾性体
8…中空シャフト
8a…フランジ部
8b…ねじ部
9…ステアリングシャフト
10,11…セレーション
14…ワッシャー
15…ナット
16…電動モータ
Claims (4)
- ステアリングシャフトにウォームホイールを嵌着し、該ウォームホイールに係合するウォームの軸部を電動モータにて回転駆動できるようにした電動転舵ステアリングコラムにおいて、
前記ステアリングシャフトとウォームホイールとの間に、ステアリングシャフトに嵌合する中空シャフトと、該中空シャフトに嵌合する内筒と、ウォームホイールに嵌合する外筒と、該外筒と前記内筒とを結合する弾性部材を介在させたことを特徴とする電動転舵ステアリングコラム。 - 前記弾性部材がゴムであり、該ゴムは加硫接着されることを特徴とする請求項1記載の電動転舵ステアリングコラム。
- 前記中空シャフトは一端部にフランジ部を、他端部にねじ部を有して該ねじ部にナットを螺合し、該ナットで内筒を前記フランジ部側へ押圧して前記弾性部材を固定したことを特徴とする請求項1記載の電動転舵ステアリングコラム。
- 前記中空シャフトとステアリングシャフトとは、回転方向にトルク伝達可能で、かつ軸方向へ移動可能に結合されている特徴とする請求項1〜3載の電動転舵ステアリングコラム。
Priority Applications (1)
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JP2000258583A JP3854449B2 (ja) | 1999-09-01 | 2000-08-29 | 電動転舵ステアリングコラム |
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JP2001138933A JP2001138933A (ja) | 2001-05-22 |
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Family Applications (1)
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JP2000258583A Expired - Lifetime JP3854449B2 (ja) | 1999-09-01 | 2000-08-29 | 電動転舵ステアリングコラム |
Country Status (1)
Country | Link |
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-
2000
- 2000-08-29 JP JP2000258583A patent/JP3854449B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
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