JP3853322B2 - 溶射用粉末複合材料、溶射皮膜被覆部材およびその部材の製造方法 - Google Patents

溶射用粉末複合材料、溶射皮膜被覆部材およびその部材の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、溶射用粉末材料の如き複合材料、溶射皮膜被覆部材およびその溶射皮膜被覆部材の製造方法に関し、とくに火力発電等に用いられる各種石炭焚きボイラーの伝熱管、ガスタービン翼などの高温環境下で使用され、かつフライアッシュ等の硬質粒子の衝突による摩耗(パーティクルエロージョン)の影響を受ける高温被曝装置用部材等の高温耐久性や耐熱サイクル特性を向上させるために開発した部材の表面処理技術に関するものである。
火力発電等に用いられる各種石炭焚きボイラーの伝熱管、ガスタービン翼などに用いられる部材は、500℃以上という高温環境下で、燃料成分および燃焼生成物質等に含まれる硬質粒子(フライ・アッシュ)の飛来雰囲気に暴露されることから、摩耗、酸化、腐食、変質劣化等の重畳的損傷を受けることで知られている。そのため、これらの部材については、これらの部材を利用している設備の長寿命化と維持費用の低減などを目的として、装置部品や部材自体の改良を行う他に、溶射等の表面改質処理にて対処してきた(特許文献1、2、3、4参照)。
一般に、500〜1000℃の高温環境下で使用される装置の基材あるいはその表面を保護する溶射材料をはじめとする表面改質材料の耐摩耗性、耐酸化性、耐熱性、耐食性(以下、「高温耐久性」という。)の向上には、Crが有効であることが知られている。しかし、表面改質用材料中のCr含有量を高くすると、機械的特性も低下するという問題があった。そのため、現在では、装置を構成する部品あるいはその表面を保護する材料については、要求される特性に応じた材質、材料を採用することが一般的となっている。例えば、高温環境下で使用される装置の部品ついては、経済性と機械的特性を重視した材料を用いる、一方、その表面を保護する材料については、高温耐久性を重視した材料を用い、装置全体としては高温環境に耐え得るように設計されている。
装置の部品や部材の表面を保護する表面処理用材料、特に溶射用粉末材料の如き複合材料については、高温耐久性を付与するために、Crの含有量が20wt%以上と高いもの(以下、「高Cr系材料」という)を使用することが多い。例えば、高温耐久性の高い皮膜を形成する溶射用粉末材料としては、耐高温腐食性に優れるものとして、Ni-Cr系合金、Ni基およびCo基超合金系の材料が、高温耐食・耐摩耗性に優れるものとして、Fe-Cr系非晶質合金材料、Cr3C2−NiCrサーメット材料等が用いられてきた。
また、Cr含有量が20wt%以下のもの(以下、「低Cr系材料」という)としては、例えば、JIS H 8303規定の自溶性合金系の材料がある。この自溶性合金に代表される低Cr系材料は、それの硬さは常温でHv700程度であり、高温環境下ではさらに低く、そのために耐摩耗性が十分とは言えない。しかし、熱膨張率がチューブ材に近いために、耐熱サイクル特性(耐ヒートクラック性)に優れ、膜厚0.5mm〜数ミリという厚膜にすることが可能であり、厚膜化によって寿命が確保できるという特徴がある。
また、Cr3C2−NiCrサーメット材料に代表される高Cr系材料については、熱膨張率がチューブ材よりかなり小さく、耐熱サイクル特性が劣るために、厚膜化は困難である。しかし、この高Cr系材料は、硬さがHv1000程度(常温)と高く、耐摩耗性の機械的特性も優れているため、0.3〜0.5mm程度の膜厚でも寿命が確保できるという特徴がある。
具体的な例では、石炭火力発電用ボイラーの伝熱管の場合は、高Cr系材料あるいは低Cr系材料いずれも使用が可能であり、被覆層の厚みを調整することにより、10年程度の寿命が確保されている。
これに対し、PFBC(加圧流動床)タイプの石炭火力ボイラーの場合には、ボイラー内で生成する燃焼ガスを発電に有効利用するために、フライアッシュ(硬質の酸化物粒子)を多く含んだ燃焼ガス中でタービンを回すため、タービン翼は該フライアッシュの衝突によるパーティクルエロージョンの損傷を受けることから、上述したような既存の表面処理皮膜では不十分である。
このように、従来の表面処理皮膜では、十分な高温耐久性を付与しようとするとCr含有量が多くなり、靭性すなわち耐熱サイクル特性が低下し、十分な膜厚の確保が難しくなってしまうという問題がある。一方で、優れた耐熱サイクル特性を確保しようとすればCr含有量を少なくする必要があり、十分な高温耐久性(常温でHv1000以上)が得られなくなる。したがって、従来の溶射皮膜などの表面保護皮膜では、高温耐久性と耐熱サイクル特性とを両立させるには限界があり、とくに前記PFBCに使用される装置の表面を保護するような材料として、十分な性能を示すものは得られていないのが実情である。
特開昭61−041756号公報 特開平02−185961号公報 特開平07−06977号公報 特開平10−237617号公報
上述したように、従来の表面処理技術によれば、例えば、これを石炭火力発電用ボイラーの伝熱管に採用した場合は、その表面処理皮膜の寿命は10年程度である。しかし、現在のボイラーの設備寿命は50年もあり、この設備寿命と表面処理皮膜の寿命との均り合いを保つためには、該皮膜の寿命をさらに延ばすことが必要である。また、現在は、火力発電プラントで用いられる大型ボイラーは2年に1度の割合で休止し、全ての伝熱管を点検し、補修を行う作業を行っているが、この作業は当業者にとっては、またコスト面でも安全面でも負担を伴うものであり、安全性を確保しつつ、発電コストの低減化を図るためには、伝熱管の長寿命化および定検期間のスパンを長くするような技術の開発が求められている。また、前記PFBCタイプの石炭火力ボイラーのような場合、燃焼ガス中に多く含まれるフライアッシュが、タービン翼に高速で衝突することで生じるパーティクルエロージョンに対して十分な耐久性を示す表面の保護皮膜の開発が求められている。
以上説明したように、高温の苛酷な環境で用いられる装置用部材のために、高温耐久性と耐熱サイクル特性という相反する特性を、既知の材料よりも高いレベルで両立させた材料の開発、すなわち、Cr3C2-NiCrサーメット材と同程度の高温耐久性(硬さ)を有すると共に、自溶性合金と同程度の耐熱サイクル特性を有する表面処理用材料、即ち溶射皮膜形成用粉末材料の如き複合材料の開発と、この複合材料を用いた部材の開発が強く求められている。
以上説明したように、高温の苛酷な環境で用いられる装置用部材のために、本発明の第一の目的は、高温耐久性と耐熱サイクル特性に優れる他、その両方の特性にも優れる部材表面への保護皮膜を形成するために有効に用いられる複合材料を提供することにある。
本発明の第二の目的は、高温耐久性と耐熱サイクル特性の両方の特性に優れる溶射皮膜にて保護された溶射皮膜被覆部材を提供することにある。
本発明の第三の目的は、高温耐久性と耐熱サイクル特性の両方の特性に優れる溶射皮膜被覆部材の製造方法を提案することにある。
発明者らは、上記目的の実現に有効な溶射皮膜について鋭意研究を重ねた。その結果、Crを含有する表面保護用皮膜は、高温耐久性に優れるが、高温環境下においては、その皮膜の靭性が低下するという欠点があることがわかった。一方、発明者らが着目した硼化物含有皮膜は、高温環境下において高い皮膜強度を有する材料であることがわかった。
そこで、発明者らは、高温環境下で使用する部材への表面保護用皮膜、とくにその溶射皮膜の主成分として、硼化物に着目して研究した。硼化物を用いた材料としては、Ni,Coといった金属、合金を結合相とする複合材料であるサーメット材料があり、特殊な焼結助剤を用いて結合相金属との濡れ難くさを改善する焼結法や、焼結過程で複硼化物の相生成を目的として、初期組成を調整する焼結法(反応硼化焼結法)などによって製造されている。しかし、これらの手法で得られるサーメット材は、焼結助剤の選択が困難であったり、また、サーメット組成が硼化物形成反応に支配されるため、硼化物の選択の自由度が低く、本発明の目的に適うような材料特性を得るのは困難である。
というのは、硼化物は、難焼結性で結合相金属との濡れ性が悪い反面、冶金結合時には硼化物どうしが複硼化物を形成して脆化し易いという、複合化材料の成分としては致命的な欠点を有するからである。
そこで、本発明では、そのような複合化には不向きな硼化物の特性を緩和するために、金属間化合物に着目し、これを硼化物に添加して複合化した材料とすると、上述した欠点を解消できることを突き止めた。即ち、金属間化合物と複合化することで、硼化物のもつ複合化時の高温強度の低下を防ぐことができるのである。
このような考え方の下に開発した本発明の第1のものは、Cr含有硼化物を配合してなる30〜60wt%の硼化物と40〜70wt%の金属間化合物からなり、かつ前記Cr含有硼化物中のCr含有量が20wt%以下であることを特徴とする溶射用複合材料である。
また、本発明の第2のものは、Cr含有硼化物を配合してなる30〜60wt%の硼化物、30〜60wt%の金属間化合物、残部が40wt%を上限とする金属間化合物析出強化型合金および不可避的不純物からなり、かつ前記Cr含有硼化物および前記合金中のCr含有量が20wt%以下であることを特徴とする溶射用複合材料である。
本発明において、前記硼化物は、CrBとWB、MoB、ZrBおよびTiBのうちから選ばれるいずれか1種以上とを含むものであること、前記金属間化合物は、Ni−Al系、Co−Al系、Ni−Mo系およびNi−Ti系のうちから選ばれるいずれか1種以上であること、そして、前記金属間化合物析出強化型合金は、NiCrAlY、CoNiCrAlY、FeCrAlYおよびMoNiCr合金などNi基、Co基、Fe基およびMo基のうちから選ばれるいずれか1種以上の合金を用いる。従って、前記金属間化合物は、その一部を前記金属間化合物析出強化型合金を添加することによって補充代替させることができる。ここで、上記溶射用粉末複合材料は、2種以上または既存の複合材料と混合したものであってもよい。
また、本発明では、金属製基材の表面に、上記溶射用粉末複合材料の溶射皮膜を有することを特徴とする溶射皮膜被覆部材を提案する。なお、この溶射皮膜は、溶射後の硬さHvが約900〜1300であるが、これを加熱すること(使用環境中でも可)により、その硬さHvは約1100〜1500に上昇するという特性を有するものである。なお、上記溶射皮膜は、組成がCr含有硼化物を配合してなる30〜60wt%の硼化物と40〜70wt%の金属間化合物からなるもの、もしくはCr含有硼化物を配合してなる30〜60wt%の硼化物、30〜60wt%の金属間化合物および40wt%以下の金属間化合物析出強化型合金からなるものである
さらに、本発明は、金属基材の表面に、上述した溶射用粉末複合材料を、高速ガス炎溶射、プラズマ溶射、ガス粉末式溶射あるいは爆発式溶射法により溶射し、溶射ままの硬さHvで約900〜1300の溶射皮膜を形成することを特徴とする溶射皮膜被覆部材の製造方法を提案する。
本発明によれば、高温耐久性に優れるとともに耐熱サイクル特性にも優れた表面保護皮膜を形成するために用いられる複合材料を提供することができると共に、この複合材料を溶射して得られる溶射皮膜被覆部材を安価に提供できる。とくに、本発明によれば、上記複合材料を高速ガス炎溶射等の溶射技術により、火力発電用石炭焚きボイラの伝熱管や、ガスタービン翼などのように、使用温度が500〜1000℃という高温環境下において、さらに燃料成分および燃焼生成物等に含まれる酸化物等、硬質粒子の衝突による摩耗(パーティクル・エロージョン)が問題となる苛酷な使用環境に暴露される部材の表面に被覆した場合、これらの部材の摩耗、酸化、腐食、変質劣化等の重畳的損傷を効果的に防止することができ、部材の長寿命化と設備維持費の低減を図ることができる。
発明者らは、500〜1000℃という高温環境下で使用される高温部材の表面保護皮膜として、高温耐久性および耐熱サイクル特性とが優れる他、さらにそれらが共に優れる保護層を形成するのに用いられる溶射用粉末複合材料(以下、代表的な「溶射用粉末材料」の例で述べる。)の試作・検討を重ねた。その結果、硼化物と金属間化合物を複合化し、その成分中のCr含有量を調節することで、上述した要請を実現することができることを突き止めた。すなわち、上述した要旨構成に係る溶射用粉末材料を用いて溶射した溶射皮膜は、Cr−NiCrサーメット材と同程度の高温耐久性を有し、しかも、自溶性合金やFe−Cr系非晶質合金と同程度の耐熱サイクル特性を示すようになる。このことは、Cr−NiCrサーメット材と同程度かそれ以上の高温耐久性を有する溶射皮膜を、耐熱サイクル特性の良好な自溶性合金と同等の膜厚を有する溶射皮膜として被覆形成できることを意味する。したがって、前記溶射用粉末材料を溶射して得た溶射皮膜は、高温環境下において使用する部材の耐久性を向上させることができる。
なお、金属間化合物とは、金属−金属あるいは金属−半金属の二種以上の成分元素からなる化合物であり、これらの異種原子間には、イオン性と共有結合性の強い結合力が働くため、融点近くまで安定した規則構造を保つものであり、その結果、高温においても高い相安定性、強度および耐食性を示すようになるものである。
もともと、硼化物および金属間化合物はともに脆い材料である。そのため、従来これらの材料を複合化する例はみられなかった。また、硼化物は、上述したように難焼結性であり結合相金属とも濡れ難い反面、冶金結合時には硼化物どうしが複硼化物を形成して脆化し易いという性質があるため、複合化材料としての用途には不向きな材料である。一方、金属間化合物は、もともと合金系の中間相であり、超合金では高温下で強度特性を維持するために用いられる材料であるため、複合化材料としては好ましい化合物である。
また、硼化物と金属間化合物材はともに、化合物としての特性を有する。そのため、硼化物どうしおよび金属間化合物どうしがさらに反応して、それぞれの複合相を形成する可能性は、硼化物と金属相とから複合相が形成される可能性に比べて低くなり、両者を複合化することには、冶金結合時に硼化物どうしの複硼化物の発生を抑制できるというメリットがある。
また、硼化物に金属間化合物を配合することで、焼結時における硼化物の複硼化物の生成を制御することができるため、焼結後に得られる複合化材料中の硼化物の組成が、焼成前の前記硼化物の組成に大きく影響されるようなこともない。このため、複合化材料として用いることができる硼化物の選択の幅が広がり、複数の種類の硼化物を成分とした複合化材料を得ることができるようになり、複合化材料中の硼化物の組成の調整ができるようになる。さらに、硼化物に配合する金属間化合物の配合量や種類によっては、硼化物の焼結特性をさらに改善することができる。
以下、硼化物と金属間化合物とを原料として、溶射用粉末材料を製造する方法(焼結法)について説明する。
本発明にかかる複合材料、例えば溶射用粉末材料の第1のものは、硼化物の配合量を30〜60wt%とし、その硼化物に対して、30〜60wt%の金属間化合物を配合した2種混合形の例である。この例において、硼化物の配合量を30〜60wt%とする理由は、30wt%未満では耐摩耗性が十分でなく、一方、60wt%超では形成された皮膜の耐熱サイクル特性が低下するからである。
前記金属間化合物としては、Ni-Al系、Co-Al系、Ti-Al系、Ni-Mo系およびNi-Ti系のうちから選ばれる1種以上の金属間化合物が用いられる。この場合において、高温耐久性(高温耐摩耗性)を重視する場合には、Ni-Al系、Co-Al系、Ti-Al系の金属間化合物を、耐熱サイクル特性を重視する場合には、Ni-Mo系およびNi-Ti系の金属間化合物を用いることが好ましい。
また、上記溶射用粉末材料において、硼化物含有量に対して、40wt%以上の金属間化合物を配合することになるが、この組成では、従来のサーメット材料に比べ高い硬度を得にくい傾向がある。このため、高温耐久性のうち、高温耐摩耗性を目的とする場合には、硼化物中でも最高の硬度を有するものに属するWBやTiB2などを主要な硼化物成分として用いることが好ましく、一方、高温耐久性のうち、高温耐食性を目的とする場合には、ZrB2やCrBなどを硼化物成分として加えることが好ましく、さらに、金属NiやCoとの結合性を確保する目的とする場合には、MoBを硼化物成分として加えることが好ましい。
前記溶射用粉末材料において、CrBの如きCr含有硼化物を配合する硼化物において、その成分中のCrの含有量は20wt%以下とする。その理由は、Crの含有量が20wt%超だと、脆くなる傾向があり、優れた高温耐久性と耐熱サイクル特性とが両立する溶射皮膜を形成するのが困難になるからである。
次に、本発明にかかる複合材料、例えば溶射用粉末材料の第2の組成例は、上述した硼化物、金属間化合物の他に、さらに金属間化合物析出強化型合金を配合してなる溶射用粉末材料の例である。このとき、Cr含有硼化物を含む硼化物の配合量は30〜60wt%、金属間化合物の配合量は30〜60wt%および前記金属間化合物析出強化型合金の配合量は残部(40wt%以下)および不可避的不純物であることがことが好ましい。この組成において合金の前記配合量を40wt%以下とした理由は、40wt%超だと、高温下での硬さを維持することが困難だからである。なお、前記合金の例としては、NiCr、NiCrAlY、CoNiCrAlY、FeCrAlYおよびMoNiCr合金などNi基、Co基、Fe基およびMo基の合金などのうちから選ばれるいずれか1種以上を用いることができる。なお、この場合においても、Crの含有量は20wt%以下とする。
また、NiCrAlY、CoNiCrAlY、FeCrAlYおよびMoNiCr合金などNi基、Co基、Fe基およびMo基の合金は、873K以上の温度域に加熱保持することにより、Ni-Al系、Co-Al系、Ti-Al系、Ni-Mo系およびNi-Ti系等の金属間化合物を30wt%以上析出させることができるので、Ni-Al系、Co-Al系、Ti-Al系、Ni-Mo系およびNi-Ti系等の金属間化合物に代えて、NiCrAlY、CoNiCrAlY、MoNiCrなどの金属間化合物析出強化型合金を用いてもよい。この場合において、これらの合金から析出する金属間化合物の合計量(本発明の第2組成例の場合)は、最大で約20wt%の金属間化合物が析出し、これは金属間化合物量の約30〜70wt%程度に相当する量である。
以上の説明から明らかなように、上記溶射用粉末材料を用いると、色々な性質の溶射皮膜を形成することができる。例えば、Ni-Al系、Co-Al系またはTi-Al系の金属間化合物と硼化物とを混合し、その金属化合物の配合量を調整することにより、従来のCr3C2-NiCrサーメット材よりも優れた耐摩耗特性を示す溶射皮膜を形成することができる。また、Ni-Mo系またはNi-Ti系の金属間化合物と硼化物とを混合した溶射用粉末材料を溶射した場合は、自溶性合金や非晶質合金よりも優れた耐熱サイクル特性を示す溶射皮膜が得られる。すなわち、本発明では、用途(環境)に応じて溶射用粉末材料を選択して溶射し、所期した溶射皮膜被覆部材を自由に製造することができる。
また、上記溶射用粉末材料を用いると、高温耐久性と耐熱サイクル特性がともに優れた溶射皮膜を得ることができる。こうのような目的で使われる溶射用粉末材料としては、その他に、硼化物や金属間化合物を適宜に選択して性質の異なる(高温耐久性に優れるものと耐熱サイクル特性とに優れるもの)溶射用粉末材料をつくり、これらを2種類以上混合して1つの溶射用粉末材料としたものを用いても可能である。また、成分が同じ溶射用粉末材料を、焼結前に混合したものと、焼結後に混合したものとでは得られる結合相の構造が異なるものになることを利用して、こうした2種以上の溶射用粉末材料を組み合わせたものを用いてもよい。具体的には、高温耐久性(高温耐摩耗性)に優れるNi-Al系、Co-Al系またはTi-Al系の金属間化合物と硼化物とからなる複合材料と、耐熱サイクル特性に優れるNi-Mo系またはNi-Ti系の金属間化合物と硼化物とからなる複合材料を2種以上混合して1つの溶射用粉末材料とすると、高温耐久性と耐熱サイクル特性の両方に優れる溶射皮膜を得ることができる。さらには、上記溶射用粉末材料とNi-50wt%Cr合金といった既存の材料との複合材を利用してもよい。この場合、高温耐久性と耐熱サイクル特性のうち、既存の材料に欠如している特性を補う目的で、既存の材料と上記溶射用粉末材料とを混合する。具体的には、Ni-50wt%Cr合金は高温耐久性に優れる合金であることから、耐熱サイクル特性を補う目的で、Ni-Mo系またはNi-Ti系の金属間化合物と硼化物とからなる複合材料を、Ni-50wt%Cr合金と混合して1つの溶射用粉末材料とすると、高温耐久性と耐熱サイクル特性の両者に優れる溶射皮膜を得ることができる。なお、これらの混合の仕方は、処理適用部材に応じて、どの要求特性をより重視した仕様にすれば長寿命化が達成できるかという観点から適宜に決定される。
上記溶射用粉末材料に用いられている硼化物、金属間化合物または金属間化合物析出強化型合金は、それぞれ平均粒径10μm以下の大きさのものを用いることが好ましい。その理由は、10μm超だと、比表面積が小さすぎ、造粒および焼結時に不均質化しやすく、良好な粉末を得ることが困難だからである。より好ましい粒径は、5μm以下である。
また、かかる溶射用粉末材料は、所定の配合で混合した後に、造粒焼結法または焼結粉砕法により冶金結合化処理を行い、粒度1〜200μmの大きさの粉末とするのが望ましい。その理由は、その粒度が1μm未満だと、凝集しやすく、粉体送給が困難であったり、溶射フレーム(火炎)中で過度の溶融を生じ、変質して特性を損なうためである。一方、200μm超だと、適切な温度まで加熱することが困難で、未溶融粒子の割合が増大し、気孔率が増加する等、良好な皮膜を得ることが困難だからである。より好ましい範囲は、5〜150μmである。
上記溶射用粉末材料は、例えば、ボイラー内のチューブその他炉内部品、ガスタービンブレードといった部材の基盤表面の上に溶射して溶射皮膜被覆部材とする。この溶射皮膜被覆材料の表面に溶射施工された溶射皮膜は、膜厚が10〜1000μm程度の厚さとすることが好ましい。その理由は、10μm未満だと、高温環境下で使用される部品、部材に対し必要な特性、即ち高温耐久性および耐熱サイクル特性を付与することができないからであり、一方1000μm超だと、膜表面と裏面との温度差が大きくなってヒートクラックが発生し易くなり、いわゆる耐熱サイクル特性が飽和するからである。
なお、上述した溶射用粉末材料を溶射して得られる溶射皮膜の硬さは、溶射後の平均硬さで、Hv900〜1300程度のものとすることが好ましい。一方、この溶射皮膜は、これを加熱(≧500℃)した場合、その平均硬さはHv:1100〜1500程度に上昇するという特性がある。その理由は、加熱時に拡散焼結することにより、粒子間の結合強度が上昇するためではないかと推定される。
前記溶射皮膜被覆部材を製造するには、上述した各種溶射用粉末材料の如き複合材料を、表面の予備処理を行うか未処理の各種部材表面に、上述した所定の厚みとなるように、高速ガス炎(HVOF)溶射、プラズマ溶射、ガス粉末式溶射あるいは爆発式溶射等の溶射法を適用して溶射し、成膜することが必要である。好ましい方法として、溶射法を採用する理由は、保護皮膜形成速度が速く、安定性に優れていること。また、設備、装置類が可般性を有し、現地施工性を有しているからである。さらには、溶射法では、被処理対象部材の形状、材料、寸法等の制限を受けにくく、選択の自由度が高い等の点でも有利だからである。
(実施例1)
この例では、硼化物として、WB:30wt%、CrB:10wt%、MoB:5wt%配合し、金属間化合物として、NiAl:20wt%、NiMo:20wt%を配合し、残部としてNi-25Cr合金:15wt%配合してなる溶射用粉末材料を用いた。この材料は、3種類の硼化物、2種類の金属間化合物およびNi-25Cr合金として、それぞれ平均粒径3μmの粉末を用い、前記組成比に従って混合した後、スラリーとし、そのスラリーをスプレードライヤーで噴霧して、顆粒とした後、水素雰囲気中で加熱して、焼結させ、その焼結後の粉末を、63〜15μmの粒度に分級したものである。
上記溶射用粉末材料を、高速ガス炎溶射法によりSUS304鋼およびSUS410鋼の平板(100×100mm×厚さ10mm)に対して、300μm厚みで溶射して溶射皮膜試験片とした。
このようにして得られた溶射皮膜被覆部材の表面に被覆されている溶射皮膜は、図1に示すように、緻密で気孔の少ない良好な組織を有し、その硬さは、平均値でHv1050であった。また、これらの試験片を、大気雰囲気下において、650℃で50時間加熱保持した後、常温まで放冷し、皮膜の硬さを測定したところ、平均値でHv1230に上昇した。その後、同様の加熱保持を、合計20回、1000時間まで繰り返した。しかし、硬さは平均値でHv1230を維持したまま変化しなかった。また、この加熱、冷却の熱サイクルで、溶射皮膜にクラックやチッピングといった異常は全く発生せず、健全な状態を維持していた。
(実施例
この例では、硼化物として、WB:20wt%、ZrB:10wt%、CrB:5wt%、MoB:5wt%を配合し、金属間化合物として、NiMo:30wt%、NiAl:30wt%を配合してなる溶射用粉末材料を用いた。この材料は、これら4種類の硼化物と2種類の金属間化合物として、それぞれ平均粒径3μmの粉末を用い、前記組成比に従って混合した後、水素雰囲気中で加熱、焼結させ、その焼結体の粉末は、45〜10μmの粒度に分級を行って得たものである。
上記溶射用粉末材料を、高速ガス炎溶射法によりSUS304鋼およびSUS410鋼の平板(100×100mm×厚さ10mm)に対して、300μm厚みで溶射して皮膜試験片とした。
このようにして得られた溶射皮膜被覆部材の表面に被覆されている溶射皮膜は、緻密で気孔の少ない良好な組織を有し、その硬さは、平均値でHv1125であった。また、これらの試験片を、大気雰囲気下において、650℃で50時間加熱保持した後、常温まで放冷し、皮膜の硬さを測定したところ、平均値でHv1250に上昇した。その後、同様の加熱保持を合計20回、1000時間まで繰り返したが、硬さは平均値でHv1250を維持したまま変化しなかった。また、この加熱、冷却の熱サイクルで、溶射皮膜にクラックやチッピングといった異常は全く発生せず、健全な状態を維持していた。
(実施例
この例では、硼化物として、WB:30wt%、CrB:5wt%、MoB:5wt%を配合し、金属間化合物として、NiMo:30wt%を配合し、残部としてNiCrAlY合金:30wt%配合するようにしたものを、造粒し焼結して製造した溶射用粉末材料(粒度53〜10μm)と、硼化物として、TiB:30wt%、ZrB:10wt%を配合し、金属間化合として、TiAl:30wt%配合し、残部としてCoNiCrAlY合金:30wt%配合するようにしたものを、焼結し粉砕して製造した溶射用粉末材料(粒度53〜10μm)を、体積比1:1でブレンドしたものを、高速ガス炎溶射法により、SUS304鋼およびSUS410鋼の平板(100×100mm×厚さ10mm)に対して、300μm厚みで溶射して皮膜試験片とした。
このようにして得られた溶射皮膜被覆部材の表面に被覆されている溶射皮膜は、緻密で気孔の少ない良好な組織を有し、その硬さは、平均値でHv950であった。また、これらの試験片を、大気雰囲気下において、650℃で50時間加熱保持した後、常温まで放冷し、皮膜の硬さを測定したところ、平均値でHv1230に上昇した。その後、同様の加熱保持を合計20回、1000時間まで繰り返したが、硬さは平均値でHv1230を維持したまま変化しなかった。また、この加熱、冷却の熱サイクルで、皮膜にクラックやチッピングといった異常は全く発生せず、健全な状態を維持していた。
(試験1)
この試験では、実施例1〜に示した種類の溶射皮膜と、比較試験片としてCr−25wt%NiCr材の高速ガス炎溶射法による溶射皮膜(硬さは平均値でHv950)の高温硬さ測定結果に関するものである。
各皮膜ともに、試験片は、SUS410鋼製の基材(径φ10、厚さ10mm)上に、膜厚1mmで溶射したもので、試験荷重は1kgである。高温下において高温耐久性(耐摩耗性)を発揮するためには、高温においてもなるべく硬さが低下しない方がよい。
表1に示すように、600℃においてCr−25wt%NiCr皮膜の硬さは、Hv800程度まで低下するのに対し、実施例1〜4に示した4種類の溶射皮膜は、いずれもHv930以上を維持しており、高温下での硬度低下が極めて少ないことがわかる。
(試験2)
この試験では、実施例1〜に示した種類の溶射皮膜と比較試験片として前記Cr−25wt%NiCr材の高速ガス炎溶射法による溶射皮膜(硬さは平均値でHv950)の熱サイクル試験結果に関するものである。
各皮膜とも試験片は、SUS304鋼製のチューブ(外径φ45、肉厚4mm、長さ40mm)を基材とし、膜厚500μmで溶射したものである。熱サイクルは、20℃と800℃の間で行い、昇温および冷却速度を6.5℃/minとし、その間800℃では1時間保持した。この熱サイクルを最高10サイクルまで行った。
Cr−25wt%NiCr溶射皮膜の試験片は、0〜5サイクルの熱サイクル間で、軸方向に巨視的クラックが成長し、端部ではチッピングが生じた。一方、実施例1〜に示した種類の溶射皮膜については、最大10回の試験後も健全状態を維持していた。
また、同種の熱サイクル試験により限界膜厚について調査したところ、表1に示すように、実施例1〜に示した種類の溶射皮膜の限界膜厚は、Cr−25wt%NiCr溶射皮膜の2〜3倍であることがわかった。
(試験3)
この試験では、実施例1〜に示した種類の溶射皮膜と、比較試験片としてCr−25wt%NiCr材を高速ガス炎溶射法による溶射皮膜(硬さは平均値でHv950)の耐酸化性試験結果に関するものである。
皮膜の耐酸化性を確認するために、10mm角程度のSUS304鋼平板に対し、溶射皮膜を作製し、その表面を研磨してRa0.1以下の鏡面状態とした試料を準備した。そして、650℃×100hの大気雰囲気下において加熱保持を行い、表面に形成される酸化膜の状態を調査した。
結果はいずれの皮膜も良好であり、黒っぽく着色するものの、半透明で金属光沢を保持していた。
そこで、別に同様の試料を準備し、950℃×30hの試験を行った。Cr−25wt%NiCr皮膜には、緑色に着色した厚い酸化物層が形成され、剥離酸化の形態も一部に見とめられ、950℃では耐酸化性が認められなかった。一方、実施例1〜に示した種類の溶射皮膜は、黒く着色するものの、やはり半透明で金属光沢を保持しており、950℃においてもなお良好な耐酸化特性を有することが確認できた。
(試験4)
この試験では、実施例1〜に示した種類の溶射皮膜と、比較試験片としてCr−25wt%NiCr材の高速ガス炎溶射法による溶射皮膜(硬さは平均値でHv950)およびボイラ−チューブ材STBA20鋼に対する高温ブラスト摩耗試験結果に関するものである。
ブラスト材には、石炭焚きボイラーから回収したアッシュ(粒度0.1〜300μm)を使用した。試験は、大気雰囲気下600℃で行い、流速90m/s、アッシュ密度は噴出ガス1m当たり240gとした。また、アッシュの衝突角度は30°とし、試験時間を5時間とした。
試験片は、表面をRa0.1以下の鏡面状態としたものを準備し、予め600℃で50時間の加熱処理を行ったものを使用した。評価は、上記のブラストで各試験片に生じた窪みの最大深さを測定し、ボイラーチューブ材で得た値を各皮膜で得た値で除して耐摩耗性指数とした。
その結果によると、表1に示すように、Cr−25wt%NiCr皮膜は、ボイラーチューブ材の約5倍の耐摩耗性を示し、実施例1〜に示した種類の溶射皮膜は、7〜8倍の耐摩耗性を示すことがわかった。
従って、限界膜厚を前提として高温耐摩耗性を比較した場合、本加速試験のような過酷なパーティクル・エロージョン条件下においても、上記実施例1〜の溶射皮膜の耐摩耗性は、Cr−25wt%NiCr溶射皮膜の3倍以上であることがわかった。
Figure 0003853322
本発明は、火力発電等に用いられる各種石炭焚きボイラーの伝熱管、ガスタービン翼などの高温環境下で使用され、かつフライアッシュ等の硬質粒子の衝突による摩耗(パーティクルエロージョン)の影響を受ける高温被曝装置の部品の保護材料として用いられる。その他、石油化学や鉄鋼、ガラス、樹脂の製造分野、および半導体、液晶製造装置部材の表面処理技術としても有用である。
本発明にかかる溶射皮膜被覆部材に形成された溶射皮膜の断面組織写真である。
符号の説明
1:スチール製基材
2:溶射皮膜

Claims (7)

  1. Cr含有硼化物を配合してなる30〜60wt%の硼化物と40〜70wt%の金属間化合物からなり、かつ前記Cr含有硼化物中のCr含有量が20wt%以下であることを特徴とする溶射用粉末複合材料。
  2. Cr含有硼化物を配合してなる30〜60wt%の硼化物、30〜60wt%の金属間化合物、残部が40wt%を上限とする金属間化合物析出強化型合金および不可避的不純物からなり、かつ前記Cr含有硼化物および前記合金中のCr含有量が20wt%以下であることを特徴とする溶射用粉末複合材料。
  3. 前記硼化物は、CrBとWB、MoB、ZrBおよびTiBのうちから選ばれるいずれか1種以上とを含むものであることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の溶射用粉末複合材料。
  4. 前記金属間化合物は、Ni−Al系、Co−Al系、Ni−Mo系およびNi−Ti系のうちから選ばれるいずれか1種以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の溶射用粉末複合材料。
  5. 前記金属間化合物析出強化型合金、Ni基、Co基、Fe基およびMo基のうちから選ばれるいずれか1種以上の合であることを特徴とする請求項2に記載の溶射用粉末複合材料。
  6. 金属製基材の表面に、請求項1〜のいずれか1項に記載の溶射用粉末複合材料の溶射皮膜を有することを特徴とする溶射皮膜被覆部材。
  7. 金属基材の表面に、請求項1〜5のいずれか1項に記載の溶射用粉末複合材料を、高速ガス炎溶射、プラズマ溶射、ガス粉末式溶射あるいは爆発式溶射法により溶射して、溶射皮膜を形成することを特徴とする溶射皮膜被覆部材の製造方法。
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