JP3853230B2 - 形状記憶性エラストマー用組成物、形状記憶性エラストマー用成形体および形状記憶性エラストマー成形体 - Google Patents

形状記憶性エラストマー用組成物、形状記憶性エラストマー用成形体および形状記憶性エラストマー成形体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、形状記憶性エラストマー用組成物、この組成物から得られる形状記憶性エラストマー用成形体およびこのエラストマー用成形体から得られる形状記憶性エラストマー成形体に関し、さらに詳しくは、機械的強度、耐候性、耐薬品性、耐熱性とゴム弾性に優れ、低温で収縮可能な形状記憶性エラストマー成形体、およびこの成形体を提供可能な組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、物品のシール、包装、電線や鋼管の被覆、ガラスビンのコートなどに用いられる熱収縮性(形状記憶性の1種)のフィルム、シートおよびチューブとしては、ポリ塩化ビニル製や合成ゴム製の熱収縮性成形体が使用されていた。ポリ塩化ビニル製の熱収縮性成形体は耐久性に劣り、可塑剤滲出などの欠点が見られるため、分野によってはポリエチレン、ポリプロピレンなどの熱収縮性成形体が用いられている。しかしながら、従来のポリエチレン等の熱収縮性成形体は熱収縮(回復)温度が高いこととゴム弾性が不足していることから用途が限られていた。
【0003】
特開昭57−187214には、架橋剤を配合したポリ塩化ビニルからなるチユ−ブ素体を化学架橋し、熱収縮チューブを得る方法が開示されているが、締め付け応力や密封性に改良の余地がある。
【0004】
特公平3−60664には、エチレン・1-ブテン・ポリエンランダム共重合ゴムの架橋延伸物からなる熱収縮性のフィルムないしシートに関する発明が開示されている。この発明から得られた熱収縮性シートは、収縮温度は低いが、貯蔵時に自然収縮し、寸法減少や収縮率の低下を来たす不都合があり、加えてゴム弾性も必ずしも十分でなかった。
【0005】
また、また特開昭56−28436には、中低圧法直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)と、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)またはそれと高圧法分岐状低密度ポリエチレン(BLDPE)との混合物からなる重合体組成物に加速電子線を照射して、高熱収縮力の収縮チューブを製造する方法が開示されているが、この方法は大掛かりな成形装置が必要である。
【0006】
また、特開昭61−76345には、エチレン−α-オレフィン共重合体をベ−ス樹脂として、ビニルトリメトキシシランとトリアリルイソシアヌレ−トとを添加することにより、高価な設備を要することなく、大きい延伸倍率の熱収縮チユ−ブを製造する方法が開示されているが、この方法は成形後シラン架橋が完了するまでに長時間が必要である。
【0007】
また特公平6−62816にはエチレン・酢酸ビニル共重合体とブチルゴム混合物を動的加硫してなる熱収縮性熱可塑性エラストマーが開示されているが、この発明から得られた熱収縮性チューブは、残留伸びが大きく、充分な熱収縮率が得られていない。
【0008】
特公平3−60664には、エチレン・1-ブテン・ポリエンランダム共重合ゴムの架橋延伸物からなる熱収縮性ゴムに関する発明が開示されている。この発明から得られた熱収縮性チューブは、40℃程度の低温で収縮が可能であるが、貯蔵時に自然収縮し寸法減少を来たし、管の挿入が出来なくなるという不都合がある。
【0009】
また、特開昭55−110141にはエチレンと1-ブテンの共重合体に熱可塑性エラストマーをブレンドし、熱収縮性フィルムを得る方法が開示されているが、この方法は前記特公平3−60664に熱可塑性エラストマーとしてエチレン・プロピレン共重合体等を、単にブレンドしただけで、自然収縮が大きいことや応力緩和が大きく所望の収縮性が得られない場合がある。
【0010】
また、特開平9−309986には、エチレン・α-オレフィン・ポリエンランダム共重合ゴムにポリプロピレンを微分散したフィルム、シートまたはチューブ状の熱収縮性成形体に関する発明が開示されている。この発明から得られた熱収縮性加硫ゴムチューブは十分なゴム弾性を有していたが、収縮温度が高く、短時間に50%以上の収縮率を得るためには、160℃以上の収縮温度を必要とし、ポリ塩化ビニルやポリエチレン等の融点の比較的低い樹脂製品に利用できない場合があった。
【0011】
また、特開平11−218267には収縮チューブ内部に、筒体状のインナーコアを挿入し、使用時にこのインナ−コアを引き出すとともに、拡径されたチューブを収縮させる常温収縮チユ−ブが開示されているが、この発明から得られた熱収縮性チューブを管継ぎ手に応用すると、作業性を著しく損なうことや、コア材が廃材として発生する場合がある。
【0012】
エチレンプロピレンジエン共重合ゴム(EPDM)にポリエチレンを混ぜて熱収縮用のチューブを作製することも広く知られている。しかしながら、本願発明者らがこのチューブを追試したところ、ゴム弾性が不十分で、且つ125℃以上の収縮温度を必要とした。
【0013】
加えて、加硫ゴムでフィルム、シート、ロッドまたはチューブ状の形状記憶性成形体を製造する共通の問題として、加硫のため150℃〜300℃で1〜数10分間加熱保持できる大型の加熱加硫槽や蒸気缶が必要で、高額の設備投資や低い生産性、高額の生産コスト面に問題があった。
【0014】
したがって、貯蔵中の自然回復が少なく、回復温度が50〜120℃と汎用のポリ塩化ビニルやポリエチレン成形品の融点より低く、機械的強度・ゴム弾性が高く、且つ加硫工程の不要な形状記憶性エラストマー成形体を提供できる熱可塑性エラストマー組成物が望まれている。
【0015】
近年、高度情報化・防災・環境整備のため、光ケーブルを収容する情報ボックス、電線・通信ケーブルを収容する電線共同溝、農業・土木用排水管の埋設が盛んである。これらは数メートル単位のポリ塩化ビニルやポリエチレンからなるストレート管やコルゲート管を、ゴム製パッキンを付属した樹脂製継ぎ手で繋いだものを埋設してつくられることが知られている。この方法によれば水密性は確保できるが、耐震性や可とう性が不十分である。耐震性や可とう性を改良したものとして、EPDMにポリエチレンを混ぜ加硫後に拡径し成形した熱収縮チューブの利用が提案されているが、ゴム弾性が不十分なこと、収縮温度が高く施工に手間がかかること、ポリエチレンより融点の低いポリ塩化ビニル管に使用できない等の問題がある。
【0016】
ゴム弾性を高め、短時間で施工でき、融点の低いポリ塩化ビニル管に使用出来るものとして、加硫ゴムを拡径し、貯蔵時の自然収縮を防ぐために、内部に樹脂製のスパイラルコアを挿入した常温収縮チューブが提案されているが、この物は構造が複雑で製品コストが高いことと、管を接合時に取り除くスパイラルコアが廃棄物として発生すること等の問題がある。
【0017】
また自動車に使用されているラジエーターホース、ヒーターホース、燃料ホースやブレーキホース等の各種ホース類、イグニッションケーブルやバッテリーケーブル等の各種ケーブル類の保護チューブとして、加硫ゴムチューブの利用が知られている。これらはアセンブリーを容易にするため、被装着物より内径を大きくし、ずれ防止の接着剤や、テープ止め等の処置を施されており、コストが高い、手間がかかる等の問題がある。
【0018】
加硫ゴム製収縮チューブは、収縮性を付与する前の原形チューブの製造において、小口径のものは未加硫ゴムをチューブ状に押し出し後、約200〜300℃のトンネル式加熱槽に連続的に潜らせ1〜15分かけ加硫成形し、大口径のものはカレンダー成形したシートを1〜30m長さの離型材を塗布した鋼管マンドレルに巻きつけ、その上から布巻きし、圧力0.3〜0.5MPaの蒸気加硫缶中15〜60分で加硫成形し、加硫成形後に布を除去して製造する。
【0019】
加熱槽に連続的に潜らせ加硫成形する場合は、加硫中のだれによる偏肉、変形の問題や、外径が200mm以上の大口径チューブの製造が可能な設備が存在しないという問題がある。鋼管マンドレルに巻きつけ蒸気缶で加硫成形する場合は、多くの工数と長時間の手間を必要とし、且つ加硫チューブの層間や接合面の剥離問題が付きまとう。
【0020】
家電内部の配線結束用や端子カバーに、加硫の不要なポリ塩化ビニル製テープや熱収縮チューブが使用されていることは知られているが、長期間の使用による応力緩和や、機器内部温度上昇による軟化で結束力の低下を来たす等の問題がある。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、上記問題を解決するために、貯蔵中の自然回復が少なく、50〜120℃で回復が可能で、回復後は機械的強度、耐候性、耐薬品性、耐熱性とゴム弾性に優れた加硫成形不要な形状記憶性エラストマー成形体を得ることが出来る形状記憶性エラストマー用組成物及び形状記憶性エラストマー用成形体、特にチューブ状、棒状、フィルム状またはシート状の成形体で、樹脂管ジョイント、電線結束、電力ケーブルジョイント部カバー、端子カバー、自動車用各種プロテクトカバー、鋼管ライニング、ヒューム管ライニング等に適用できる形状記憶性エラストマー用組成物、形状記憶性エラストマー用成形体および形状記憶性エラストマー成形体を提供することにある。
【0022】
【発明を解決するための手段】
本発明は次の形状記憶性エラストマー成形体である。
(1)平均粒子径が30μm以下である架橋された粒状ゴム(A)、ビカット軟化点121〜180℃のオレフィン系樹脂(B)、融点50〜120℃の樹脂(C)及び軟化剤(D)を含み、架橋された粒状ゴム(A)/オレフィン系樹脂(B)の重量比が90/10〜50/50(両者合計100重量部である)、(A)と(B)の合計量100重量部に対し融点50〜120℃の樹脂(C)を5〜70重量部および軟化剤(D)を5〜100重量部の割合で含む形状記憶性エラストマー用組成物を成形して得られる形状記憶性エラストマー用成形体を、オレフィン系樹脂(B)のビカット軟化点未満、樹脂(C)の融点以上の温度で賦形した後、樹脂(C)の融点未満の温度に冷却して得られる形状記憶性エラストマー成形体。
2)平均粒子径が30μm以下である架橋された粒状ゴム(A)が、エチレンと炭素原子数3〜20のα-オレフィンから得られるエチレン・α-オレフィン共重合体ゴム、またはエチレンと炭素原子数3〜20のα-オレフィンと非共役ポリエンから得られるエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムであることを特徴とする(1)に記載の形状記憶性エラストマー成形体。
(3)ビカット軟化点121〜180℃のオレフィン系樹脂(B)が、高圧法または低圧法のいずれかにより、1種またはそれ以上のモノオレフィンの重合から得られる結晶性の高分子量固体樹脂である(1)ないし(2)に記載の形状記憶性エラストマー成形体
(4)融点50〜120℃の樹脂(C)が、炭素原子数2〜12のα-オレフィンから選ばれる2種以上のα-オレフィンからなる共重合体である(1)ないし(3)に記載の形状記憶性エラストマー成形体
(5)平均粒子径が30μm以下である架橋された粒状ゴム(A)が有機ペルオキシドで架橋されている(1)ないし(4)に記載の形状記憶性エラストマー成形体
(6)形状保持率が30%以上、回復率が50%以上である(1)ないし(5)に記載の形状記憶性エラストマー成形体。
7)チューブであることを特徴とする(1)ないし(6)に記載の形状記憶性エラストマー成形体。
(8)シートであることを特徴とする(1)ないし(6)に記載の形状記憶性エラストマー成形体。
(9)ロッドであることを特徴とする(1)ないし(6)に記載の形状記憶性エラストマー成形体。
(10)フィルムであることを特徴とする(1)ないし(6)に記載の形状記憶性エラストマー成形体。
【0023】
本発明で用いられる架橋された粒状ゴム(A)の原料ゴムとしては、公知の方法で架橋することが可能なゴムが制限無く使用できるが、エチレン・α-オレフィン共重合体体ゴムまたはエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムが好ましく、特にエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムが好ましい。
【0024】
架橋された粒状ゴム(A)の原料ゴムとして用いられる、エチレン・α-オレフィン共重合体ゴムないしエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムを製造する際のα-オレフィンとしては炭素原子数3〜20、好ましくは3〜10である。具体的なものとしてはプロピレン、1-ブテン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテンなどがあげられる。これらの中ではプロピレン、1-ブテンが好ましい。すなわち、架橋された粒状ゴム(A)の原料としては、エチレン・プロピレン・非共役ポリエン共重合体ゴム、エチレン・1-ブテン・非共役ポリエン共重合体ゴムが好ましく、特にエチレン・プロピレン・非共役ポリエン共重合体ゴムが好ましく用いられる。
【0025】
架橋された粒状ゴム(A)の原料ゴムとして用いられるエチレン・α-オレフィン共重合体ゴム、ないしエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムは、エチレンとα-オレフィンに由来する構造単位のモル比(エチレン/α-オレフィン)が55/45〜85/15、好ましくは60/40〜80/20の範囲にあるのが望ましい。
【0026】
架橋された粒状ゴム(A)の原料ゴムとして用いられるエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムを製造する際の非共役ポリエンとしては、環状あるいは鎖状の非共役ポリエンが用いられる。環状非共役ポリエンとしては、たとえば5-エチリデン-2-ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、5-ビニ-2-ノルボルネン、ノルボルナジエン、メチルテトラヒドロインデンなどが挙げられる。また、鎖状の非共役ポリエンとしては、たとえば1,4-ヘキサジエン、7-メチル-1,6-オクタジエン、8-メチル-4-エチリデン-1,7-ノナジエン、4-エチリデン-1,7-ウンデカジエンなどが挙げられる。これらの非共役ポリエンは、単独あるいは2種以上混合して用いられ、その共重合量は、ヨウ素価表示で1〜40、好ましくは2〜35、より好ましくは3〜30であることが望ましい。
【0027】
架橋された粒状ゴム(A)の原料ゴムとして用いられるエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムの135℃デカリン(デカヒドロマフタレン)中で測定した極限粘度[η]は、0.8〜6.0dl/g、好ましくは1.0〜.5.0dl/g、より好ましくは1.1〜4.0dl/gの範囲にあるのが望ましい。
【0028】
上記のような特性を有するエチレン・α-オレフィン共重合体ゴム、ないしエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムは、「ポリマー製造プロセス((株)工業調査会発行)」、309〜330頁などに記載されている従来公知の方法により調製することができる。
【0029】
架橋された粒状ゴム(A)の原料ゴムとしては、上記エチレン・α-オレフィン共重合体ゴム、ないしエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体以外のポリマーを用いることもでき、例えば天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、水添NBRなどが挙げられる。これらは単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできるし、エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムと併用することも出来る。
【0030】
架橋された粒状ゴム(A)の粒子を均一に分散させる方法としては、例えば架橋された粒状ゴム(A)の原料ゴムである非架橋のエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体とビカット軟化点121〜180℃のオレフィン系樹脂(B)と架橋剤、その他の配合剤を二軸押出機、バンバリーミキサーなどにより混練し、当該装置中または他の混練機中で、高温でエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムの平均粒径が30μm以下となるように動的架橋する方法、架橋された粒状ゴム(A)の原料ゴムである非架橋のエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体に架橋剤、その他の配合剤等を混合後架橋し、架橋物を平均粒径が30μm以下となるように粉砕した後、この粒子を二軸押出機、バンバリーミキサーなどによりビカット軟化点121〜180℃のオレフィン系樹脂(B)および融点50〜120℃の樹脂(C)と混練する方法等があげられる。もちろん、本発明の形状記憶性エラストマー用組成物の製造方法が上述の方法に限定されるわけではない。
【0031】
架橋された粒状ゴム(A)の平均粒子径は30μm以下であり、好ましくは20μm以下、より好ましくは10μm以下が望ましい.
【0032】
本発明で用いられるオレフィン系樹脂(B)のビカット軟化点は121〜180℃、好ましくは125〜165℃であり、1種またはそれ以上のモノオレフィンの重合から得られる結晶性の高分子量固体樹脂で、MFR(ASTM D1238−65T,230℃)が通常0.01〜100g/10分、特に0.05〜70g/10分の範囲に有る事が好ましい。前記結晶性ポリオレフィン樹脂は組成物の流動性及び機械的強度を向上させる役目を持ち、代表例としてとしてはポリエチレン、ポリプロピレンを挙げる事が出来るが、ポリプロピレンが特に好ましい。
【0033】
本発明で用いられる融点50〜120℃の樹脂(C)は、α-オレフィンの単独重合体又は共重合体、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、シンジオタクチック1,2-ポリブタジエン等を挙げることが出来る。
【0034】
本発明で樹脂(C)に用いられるオレフィン系樹脂の重合形式はランダム重合又はブロック重合の何れでも良い。ランダム重合体の場合、少ない方のα-オレフィン構成単位が通常40モル%以下、好ましくは30モル%以下で含まれているα-オレフィン共重合体が望ましい。
【0035】
α-オレフィンとしては炭素数2〜12、例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1ペンテン、1−オクテン、1−デセン等が挙げられる。これらの中ではエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−オクテン等が好ましい。
【0036】
単独重合体としてはエチレンまたは1−ブテンの単独重合体が好ましく、α-オレフィンの共重合体としては、炭素数2〜12、好ましくは2〜10のα-オレフィンから選ばれる2種以上のα-オレフィンが共重合されたα-オレフィン共重合体が好ましく、エチレンと炭素数3〜10のα-オレフィンとの共重合体、プロピレンと炭素数2〜10のα-オレフィンとの共重合体、1−ブテンと炭素数2〜10のα-オレフィンとの共重合体、特に結晶性のα-オレフィン共重合体が好ましい。
【0037】
ポリスチレンの場合は、スチレンの単独重合体、スチレンとアクリロニトリル、メタクリル酸メチル、α-メチルスチレンなどとの共重合体が好ましい。
【0038】
ABS樹脂の場合は、アクリロニトリル構成単位を20〜35モル%、ブタジエン構成単位を20〜30モル%、スチレン構成単位を40〜60モル%含有するABS樹脂が好ましい。
【0039】
本発明で用いられる樹脂(C)としては、融点が50〜120℃、好ましくは60〜115℃のものが制限無く使用できる。融点が50〜120℃にある樹脂(C)を使用するので、低温でしかも短時間で形状回復させることができるとともに、貯蔵時の自然回復が少ない形状記憶性エラストマー成形体を得ることができる。
【0040】
本発明の形状記憶性エラストマー用組成物における、架橋された粒状ゴム(A)とオレフィン系樹脂(B)の重量比は90/10〜50/50であり、好ましくは85/15〜55/45、さらに好ましくは80/20〜60/40であるのが望ましい(両者合計100重量部である)。架橋された粒状ゴム(A)とオレフィン系樹脂(B)の重量比が上記割合にあるので、成形性と柔軟性、ゴム弾性の優れた形状記憶性エラストマー用組成物が得られる。
【0041】
本発明の形状記憶性エラストマー用組成物における融点が50〜120℃にある樹脂(C)の含有量は、架橋された粒状ゴム(A)とオレフィン系樹脂(B)の合計量100重量部に対し5〜70重量部、好ましくは10〜60重量部、さらに好ましくは10〜50重量部である。樹脂(C)の含有量が上記割合にあるので、貯蔵中の自然回復が防止され、ゴム弾性及び回復率に優れ、しかも永久歪の小さい形状記憶性エラストマー用組成物を得ることが出来る。
【0042】
本発明の形状記憶性エラストマー用組成物における軟化剤(D)の含有量は、架橋された粒状ゴム(A)とオレフィン系樹脂(B)の合計量100重量部に対し5〜100重量部、好ましくは10から90重量部、より好ましくは15から80重量部である。
【0043】
本発明の軟化剤(D)としては、たとえば、プロセスオイル、潤滑油、パラフィン、流動パラフィン、石油アスファルト、ワセリン等の石油系軟化剤、コールタール、コールタールピッチ等のコールタール系軟化剤、ヒマシ油、ナタネ油、大豆油、ヤシ油等の脂肪油系軟化剤、トール油、密ロウ、カルナウバロウ、ラノリン等のロウ類、リシノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム等の脂肪酸またはその金属塩、ナフテン酸またはその金属石鹸、パイン油、ロジンまたはその誘導体、テルペン樹脂、石油樹脂、クマロンインデン樹脂、アタクチックポリプロピレン等の合成高分子物質、ジオクチルフタレート、ジオクチルアジペート、ジオクチルセバケート等のエステル系可塑剤、ジイソドデシルカーボネート等の炭酸エステル系可塑剤、その他マイクロクリスタリンワックス、サブ(ファクチス)、液状ポリブタジエン、変性液状ポリブタジエン、液状チオコール、炭化水素系合成潤滑油などが挙げられる。中でも石油系軟化剤と炭化水素系合成潤滑油が好ましい。
【0044】
本発明の架橋された粒状ゴム(A)を製造する際に用いられる架橋剤としては、有機過酸化物、イオウ系化合物、及びゴム工業界で日常的に使用されるものを挙げることができる。有機過酸化物としては、ジクミルペルオキシド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5- ジ(ベンゾイルペルオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルペルオキシ)ヘキシン-3、ジ-t-ブチルペルオキシド、ジ-t-ブチルペルオキシ-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、t-ジブチルヒドロペルオキシドなどが挙げられる。中でも、ジクミルペルオキシド、ジ-t-ブチルペルオキシド、ジ-t-ブチルペルオキシ-3,3,5-トリメチルシクロヘキサンが好ましく用いられる。
【0045】
有機過酸化物は、架橋された粒状ゴム(A)として用いる原料ゴム100gに対して、通常1×10-3 〜5×10-2モル、好ましくは3×10-3〜3×10-2モルの割合で用いられる。
【0046】
架橋剤として有機過酸化物を使用する場合は、架橋助剤の併用が好ましい。架橋助剤としては、たとえば、硫黄;p-キノンジオキシム等のキノンジオキシム系;エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート等の(メタ)アクリル系化合物;ジアリルフタレート、トリアリルイソシアヌレート等のアリル系化合物;その他マレイミド系化合物、ジビニルベンゼンなどが挙げられる。
【0047】
このような架橋助剤は、使用する有機過酸化物1モルに対し、0.5〜2モル、好ましくは等モルの割合で使用する。
【0048】
イオウ系化合物としては、たとえばイオウ、塩化イオウ、二塩化イオウ、モルフォリンジスルフィド、アルキルフェノールジスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、ジチオカルバミン酸セレンなどが挙げられる。中でも、イオウが好ましい。
【0049】
イオウ系化合物は、架橋された粒状ゴム(A)として用いるゴム100重量部に対して、通常0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部、より好ましくは1.0〜3.0重量部の割合で用いられる。
【0050】
架橋剤としてイオウ系化合物を使用する場合には、加硫促進剤の併用が好ましい。加硫促進剤としては、たとえば、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N-オキシジエチレン-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N'-ジイソプロピル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、2-メルカプトベンゾチアゾール、2-(2,4-ジニトロフェニル)メルカプトベンゾチアゾール、2-(2,6-ジエチル-4-モルフォリノチオ)ベンゾチアゾール、ジベンゾチアジル-ジスルフィド等のチアゾール系化合物;ジフェニルグアニジン、トリフェニルグアニジン、ジオルソトリルグアニジン等のグアニジン系化合物;アセトアルデヒド-アニリン縮合物、ブチルアルデヒド-アニリン縮合物等のアルデヒドアミン系化合物;2-メルカプトイミダゾリン等のイミダゾリン系化合物;ジエチルチオウレア、ジブチルチオウレア等のチオウレア系化合物;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド等のチウラム系化合物;ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸テルル等のジチオ酸塩系化合物;ジブチルキサントゲン酸亜鉛等のザンテート系化合物;その他酸化亜鉛などを挙げることができる。
【0051】
これらの加硫促進剤は、架橋された粒状ゴム(A)として用いる原料ゴム100重量部に対して、0.1〜20重量部、好ましくは0.2〜10重量部、より好ましくは0.5〜5重量部の割合で用いられる。
【0052】
本発明に係る形状記憶性エラストマー用組成物の成分として、上述したような架橋剤、架橋助剤、加硫剤、加硫促進剤により架橋された粒状ゴム(A)とビカット軟化点121〜180℃のオレフィン系樹脂(B)および融点50〜120℃の樹脂(C)と軟化剤の他に必要により、その他の従来公知の配合剤、たとえば補強剤、充填剤、加工助剤、顔料、老化防止剤、発泡剤等の通常ゴムや熱可塑性樹脂の製造に使用される配合剤が本発明の目的を損なわない範囲で使用される。
【0053】
前記補強剤としては、たとえばSRF、GPF、FEF、MAF、ISAF、SAF、FT、MT等の各種カーボンブラック、微粉ケイ酸などが適宜用いられる。
【0054】
充填剤としては、たとえば軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、タルク、クレーなどが用いられる。
【0055】
これらの補強剤および充填剤は、架橋された粒状ゴム(A)とビカット軟化点120〜180℃のオレフィン系樹脂(B)と融点50〜120℃の樹脂(C)の合計量100重量部に対し100重量部以下、好ましくは80重量部以下の割合で用いられる。
【0056】
前記加工助剤としては、通常のゴムや熱可塑性樹脂の加工に使用される加工助剤を使用することができる。このような加工助剤としては、たとえばリシノール酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸等の高級脂肪酸;ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸塩;リシノール酸エステル、ステアリン酸エステル、パルミチン酸エステル、ラウリン酸エステル等の高級脂肪酸エステル類などが挙げられる。
【0057】
加工助剤は、通常、架橋された粒状ゴム(A)とビカット軟化点121〜180℃のオレフィン系樹脂(B)と融点50〜120℃の樹脂(C)の合計量100重量部に対し約10重量部以下、好ましくは約0.5〜5重量部の割合で用いるのが望ましい。
【0058】
顔料としては、従来公知の無機顔料(たとえばチタンホワイト)および有機顔料(たとえばナフトールグリーンB)が使用される。
【0059】
顔料は、架橋された粒状ゴム(A)とビカット軟化点121〜180℃のオレフィン系樹脂(B)と融点50〜120℃の樹脂(C)の合計量100重量部に対し、最大50重量部、好ましくは最大40重量部の量で用いられる。
【0060】
前記老化防止剤としては、たとえば、フェニルブチルアミン、N,N'-ジ-2-ナフチル-p-フェニレンジアミン等の芳香族第二アミン系安定剤、ジブチルヒドロキシトルエン、テトラキス[メチレン(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシ)ヒドロシンナメート]メタン等のフェノール系安定剤、ビス[2-メチル-4-(3-n-アルキルチオプロピオニルオキシ)-5-t-ブチルフェニル]スルフィド等のチオエーテル系安定剤、ジブチルジチオカルバミン酸ニッケル等のジチオカルバミン酸塩系安定剤などが挙げられる。
【0061】
老化防止剤は、単独あるいは2種以上の組み合わせて用いることができる。このような老化防止剤は、架橋された粒状ゴム(A)とビカット軟化点121〜180℃のオレフィン系樹脂(B)と融点50〜120℃の樹脂(C)の合計量100重量部に対し、通常0.1〜5重量部、好ましくは0.2〜3重量部の割合で用いられる。
なお、本発明に係る形状記憶性エラストマー成形体は、老化防止剤を使用しなくても、優れた耐熱性、耐久性を示すが、さらに老化防止剤を使用すれば、製品寿命を長くすることが可能である。
【0062】
本発明に係る形状記憶性エラストマー成形体は、非発泡体であってもよいし、また発泡体であってもよい。発泡体形成に際して使用される発泡剤としては、超臨界炭酸ガスや水などの物理的発泡剤や市販の化学発泡剤の何れもが好適に使用することができる。化学発泡剤としては、たとえば、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウム等の無機系発泡剤;N,N'-ジニトロソテレフタルアミド、N,N'-ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ化合物、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾシクロヘキシルニトリル、アゾジアミノベンゼン、バリウムアゾジカルボキシレート等のアゾ化合物、ベンゼンスルフォニルヒドラジド、トルエンスルフォニルヒドラジド、p,p'-オキシビス(ベンゼンスルフォニルヒドラジド)ジフエニルスルフォン-3,3'-ジスルフェニルヒドラジド等のスルフォニルヒドラジド化合物、カルシウムアジド、4,4'-ジフェニルジスルホニルアジド、パラトルエンスルホニルアジド等のアジド化合物などが挙げられる。なかでも、アゾ化合物、スルフォニルヒドラジド化合物、アジド化合物が好適に使用される。
【0063】
発泡剤の配合量は、加硫発泡後の発泡体の比重が0.01〜0.8になるよう適宜選択されるが、架橋された粒状ゴム(A)とビカット軟化点121〜180℃のオレフィン系樹脂(B)と融点50〜120℃の樹脂(C)の合計量100重量部に対し0.5〜40重量部、好ましくは1〜30重量部、より好ましくは2〜25重量部の割合で用いるのが望ましい。
【0064】
また、必要に応じて発泡剤とともに発泡助剤を併用しても差し支えない。発泡助剤の添加は、発泡剤の分解温度の調節、気泡の均一化などに効果がある。発泡助剤としては、たとえばサリチル酸、フタル酸、ステアリン酸、シュウ酸等の有機酸、尿素およびその誘導体などが挙げられる。
【0065】
本発明に係る形状記憶性エラストマー用組成物は、たとえば次のような方法で調製することができる。すなわち、本発明に係る形状記憶性エラストマー用組成物の必須成分である架橋された粒状ゴム(A)として用いられる、例えば非架橋のエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムと、ビカット軟化点121〜180℃のオレフィン系樹脂(B)と軟化剤(D)と、架橋剤、その他の配合剤を二軸押出機、バンバリーミキサーなどにより、オレフィン系樹脂(B)の融点以上で混練し、当該装置中または他の混練機中で、高せん断下、架橋剤反応温度以上で動的架橋し、エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムが、平均粒径30μm以下の架橋された粒状ゴム(A)の状態で、オレフィン系樹脂(B)中に均一に分散した熱可塑性エラストマー組成物となるように混練する.軟化剤は非架橋のエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム中に予め油展しておくと、混練性が改良され好ましい.
【0066】
次いで、当該組成物に融点50〜120℃の樹脂(C)と必要に応じ軟化剤等を二軸押出機、バンバリーミキサーなどにより混練し、ペレタイザーによりペレット化し、ペレット状の本発明の形状記憶性エラストマー用組成物を調製する。もちろん、本発明の組成物の製造方法が上述の方法に限定されるわけではない。
【0067】
このようにして調製された形状記憶性エラストマー用組成物は、押出機、カレンダーロール、プレス、射出成形機、トランスファー成形機などにより、オレフィン系樹脂(B)の融点以上の温度で所望の形状に成形され、形状記憶性エラストマー用成形体が得られる。
【0068】
本発明の形状記憶性エラストマー用成形体は前記本発明の形状記憶性エラストマー用組成物から得られる成形体であり、形状記憶性は次の方法により付与することが出来る。先ず形状記憶性エラストマー用成形体をオレフィン系樹脂(B)のビカット軟化点以下の温度で賦形する。例えば、チューブ、シート、ロッド、またはフィルム状の成形体を、室温から120℃未満の温度で延伸、拡径、縮径や折りたたみ等の賦形を行う。次ぎに賦形した状態で樹脂(C)の融点以上、オレフィン系樹脂(B)のビカット軟化点未満の温度雰囲気下、好ましくは樹脂(C)の融点+10℃以上、オレフィン系樹脂(B)のビカット軟化点−10℃未満に、1〜60分間、好ましくは3〜40分間保持し、その後賦形状態のまま樹脂(C)の融点未満に冷却する。冷却方法は、放冷、水冷、空冷等、特に制限はない。
【0069】
上記のようにして得られた本発明の形状記憶性エラストマー成形体は、賦形のために加えた力を除いても、延伸、拡径、縮径や折りたたみされた形状が保持される。
【0070】
上記のようにして得られた、本発明の形状記憶性エラストマー成形体を再び樹脂(C)の融点以上の温度雰囲気下に置くと、賦形前の形状記憶性エラストマー用成形体に戻ろうとし、熱収縮または熱膨張する。本発明に係る形状記憶性エラストマー成形体は、たとえば延伸後の形状が内径の大きいチューブ状のエラストマー成形体であり、延伸前の形状がこの内径よりも小さいチューブ状エラストマー成形体である場合、チューブ状エラストマー成形体の収縮と膨張を繰り返すことが可能である。
【0071】
本発明の形状記憶性エラストマーおよび形状記憶性エラストマー成形体は、架橋された粒状ゴム(A)または軟化剤を含んだ粒状ゴム(A)を、ビカット軟化点121〜180℃のオレフィン系樹脂(B)と融点50〜120℃の樹脂(C)、又はビカット軟化点121〜180℃のオレフィン系樹脂(B)と融点50〜120℃の樹脂(C)と軟化剤(D)中に微細に分散した高ゴム弾性の熱可塑性エラストマーで、耐熱性のコントロールをビカット軟化点121〜180℃のオレフィン系樹脂、形状記憶温度と形状回復温度のコントロールを融点50〜120℃の樹脂(C)により行っているので使い勝手が良く、しかも加硫ゴム並みの高ゴム弾性を有している。
【0072】
本発明の形状記憶性エラストマー成形体は(i) 形状記憶率が30%以上、好ましくは40%以上、より好ましくは50%以上であり、(ii)回復率が40%以上、好ましくは45%以上、より好ましくは50%以上である。
【0073】
本発明の架橋された粒状ゴムの平均粒子径、樹脂の融点、形状保持率、回復率、回復温度は次ぎの方法により求められた値である。
(1)粒状ゴムの平均粒子径
電子顕微鏡により、熱可塑性エラストマー組成物の断面を5000倍に拡大した写真を撮影し、画像解析により、分散した架橋ゴム成分の平均粒径を測定した。
【0074】
(2)樹脂の融点(DSC法)
樹脂の融点は、DSCを使用し、室温から200℃まで昇温して10分間保持した後、−40℃まで冷却し、その後−40℃から200℃まで昇温した時の吸熱ピークの頂点で表示した。昇温速度は10℃/minとした。
【0075】
(3)ビカット軟化点
ASTM D1525により測定した。
【0076】
(4)形状記憶率及び回復率
熱可塑性エラストマー組成物を、プレス成形機を使用し、金型中で融点以上の温度(樹脂Bがポリプロピレンの場合190℃)で溶融状態まで加熱後、4分間加圧、次いで金型ごと冷却プレスに移し、加圧盤を水冷しながら金型を5分冷却し、20cm×20cm×2mmのプレスシートを調整する。このシートからJIS K6251記載の3号ダンベル試験を打ち抜く。延伸済みの試験片を使用する必要のある場合は、試験片を125℃のオーブンに10分間放置し、延伸を除去後室温まで放冷したものを使用する。
【0077】
次いでこの試験片の中央に20mmの標線を引き、標線間を100%(20→40mm)延伸後、樹脂(B)のビカット軟化点未満、樹脂(C)の融点以上に設定したオーブンに入れ10分間放置した後、オーブンから取り出して氷水で10分間水冷し賦形する。賦形後、治具を取り外し、1時間室温に放置した後、標線間距離(L1、単位はmm)を測定する.
【0078】
再びこの試験片を樹脂(B)のビカット軟化点未満、樹脂(C)の融点以上に設定したオーブンに入れ10分間放置した後、オーブンから取り出して1時間室温に放置した後、標線間距離(L2、単位はmm)を測定する。
【0079】
形状保持率及び回復率は、上記のようにして測定された標線間距離(L1)および(L2)から、下記式(1)または(2)から算出する。
【数1】
Figure 0003853230
【0080】
本発明の形状記憶性エラストマー成形体は上記のような特性を有するので、チューブ、シート、ロッドまたはフィルム状の形状記憶性エラストマー成形体として好適に用いることが出来る。
【0081】
本発明の形状記憶性エラストマー成形体は、チューブ、シート、ロッドまたはフィルム状の形状記憶性エラストマー成形体などとして、樹脂管ジョイント、地中埋設管補修用ライニング材、各種シール材、グロメット類、衣服のギャザー類、異種異径パイプのジョイント、プロテクトホース、自動車や家電機内配線の結束チューブ、電力ケーブルのジョイントカバー、端子カバーなど種種の用途に広く利用することが出来る。
【0082】
このような効果を有する形状記憶性エラストマー成形体を提供することができる理由は明確ではないが、次のように推察される。すなわち、架橋された粒状ゴム(A)とビカット軟化点121〜180℃のオレフィン系樹脂(B)からなる熱可塑性エラストマー中のオレフィン系樹脂成分中に、融点50〜120℃の樹脂(C)が微粒子状に点在するか、オレフィン系樹脂と相容し折り畳み構造を形成し、オレフィン系樹脂(B)のビカット軟化点未満、樹脂(C)の融点以上の温度で熱可塑性エラストマーが賦形されると、樹脂(C)が変形方向に伸ばされ、冷却と共に伸縮性を失い、これがゴム弾性(形状回復性)を妨げる。形状回復時には、樹脂(C)が溶融し緊張が解かれ元の状態に戻る。元の状態に戻った樹脂(C)は、エラストマー成形体中の充填材として働くため、収縮後のエラストマー成形体は、使用温度下では高いゴム弾性を発現する。
【0083】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0084】
(実施例1)
架橋された粒状ゴム(A)用の原料ゴムとして、エチレン含量が78モル%、ヨウ素価13、極限粘度[η]が3.3dl/gであるエチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体ゴム[EPT−1]100重量部に、鉱物油系軟化剤(D)(出光興産製ダイナプロセスオイルPW−380)75重量部をブレンドしたEPTペレット175重量部、オレフィン系樹脂(B)としてポリプロピレンペレット[PP−1:商品名グランドポリプロJ101(グランドポリマー製)、ビカット軟化点155℃]45重量部と、架橋剤1,3−ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン0.3重量部と架橋助剤ジビニルベンゼン0.3重量部の混合溶液を、ヘンシェルミキサー中で均一に混合した。
【0085】
次に、この架橋剤と架橋助剤が表面に付着したペレットを2軸押出機(東芝機械(株)製TEM−50)を用いて230℃で押出して、動的な熱処理を行い、PP中にEPTの架橋された粒状ゴム(A)を均一に分散させた熱可塑性エラストマーを得た。
【0086】
次ぎに、熱可塑性エラストマー組成物中の(A)と(B)の合計量100重量部に対し樹脂(C)としてのエチレン・1−ブテン共重合体[EBR−1:エチレン含有量90モル%、1−ブテン含有量10モル%、融点82℃]20重量部を、前述の2軸押出機を用いて230℃で押出し、ペレタイザーを通し、ペレット状の形状記憶性エラストマー用組成物を得た。
【0087】
次ぎにこの形状記憶性エラストマー用組成物のメルトフローレートをASTM-D-1238-65Tに従い、230℃、2.16kg荷重で測定した.またこの組成物をプレス成形機で190℃で4分加熱加圧後5分冷却し、形状記憶性エラストマー用成形体を作製し、硬さをJISK6253、引張強さ及び伸びをJIS K6251の方法で測定した。更に前述の方法に従って、形状記憶性エラストマー成形体の形状保持率と回復率を測定した。結果を表1に示す。
【0088】
(実施例2)
実施例1においてエチレン含量が63モル%、ヨウ素価22、極限粘度[η]が3.0dl/gであるエチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体ゴム(EPT−2)100重量部に、鉱物油系軟化剤(出光興産製ダイナプロセスオイルPW−380)50重量部をブレンドした油展EPT150重量部と、ポリプロピレン(PP−1)35重量部を予め密閉式混合機[神戸製鋼(株)ミクストロンBB16]で混合し、粉砕機でペレット状にしたものを使用し、熱可塑性エラストマー組成物を作製した以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0089】
(実施例3)
実施例1において樹脂(C)としてエチレン・1−ブテン共重合体[EBR−2:エチレン含有量85モル%、1−ブテン含有量15モル%、融点59℃]を使用し、賦形温度と回復温度を80℃にした以外は、実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0090】
(実施例4)
実施例1において樹脂(C)として1−ブテン・エチレン共重合体[BER:1−ブテン含有量99モル%、エチレン含有量1モル%、融点112℃]を使用し賦形温度と回復温度を120℃にした以外は、実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0091】
(実施例5)
実施例1において、樹脂(C)としてのEBR−1の混合量を10重量部にした以外は実施例1と同様に行なった。結果を表1に示す。
【0092】
(実施例6)
実施例1において、樹脂(C)としてのEBR−1の混合量を50重量部にした以外は実施例1と同様に行なった。結果を表1に示す。
【0093】
(実施例7)
実施例1において、オレフィン系樹脂(B)としてPP−1を15重量部と4−メチル−1−ペンテン系重合体[TPX:4−メチル−1−ペンテン含有量93質量%、炭素数16,18のオレフィン混合物含量7質量%、ビカット軟化点160℃]30重量部を使用し、2軸押出機を用いて250℃で押出して、動的な熱処理を行った以外は実施例1と同様に行なった。結果を表1に示す。
【0094】
【表1】
Figure 0003853230
【0095】
(比較例1)
実施例1において、樹脂(C)を含まない以外は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。形状記憶率が著しく低下し実用性に乏しいものであった。
【0096】
(比較例2)
実施例1において、樹脂(C)としてのEBR−1を100重量部使用する以外は実施例1と同様に行なった。結果を表2に示す。回復率が著しく低下し実用性に乏しいものであった。
【0097】
(比較例3)
実施例1において、架橋された粒状ゴム(A)用の原料ゴムとして、エチレン含量が78モル%、ヨウ素価12、極限粘度[η]が4.1dl/gであるエチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体ゴム(EPT−3)100重量部に、鉱物油系軟化剤(D)(出光興産製ダイナプロセスオイルPW−380)160重量部をブレンドした油展EPT260重量部と、オレフィン系樹脂(B)としてのPP−1 45重量部を予め密閉式混合機[神戸製鋼(株)ミクストロンBB16]で混合し、粉砕機でペレット状にしたものを使用し、熱可塑性エラストマー組成物を作製した以外は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。引張強さが著しく低下し実用性に乏しいものであった。
【0098】
(比較例4)
実施例1においてオレフィン系樹脂(B)としてTPXを使用し、2軸押出機を用いて250℃で押出して、動的な熱処理を行った以外は実施例1と同様に行った。このものの架橋された粒状ゴム(A)の平均粒子径は45μmであった。結果を表2に示す。伸びが著しく低下し実用性に乏しいものであった。
【0099】
(比較例5)
実施例1においてオレフィン系樹脂(B)としてPP−2[商品名グランドポリプロF569R(グランドポリマー製):ビカット軟化点120℃]を使用し、樹脂(C)としてBERを使用し、賦形温度と回復温度を120℃にした以外は、実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。樹脂(B)が軟化し、回復率が著しく低下し実用性に乏しいものであった。
【0100】
(比較例6)
実施例1において樹脂(C)としてエチレン・プロピレン共重合体[EPR:エチレン含有量80モル%、プロピレン含有量20モル%、融点42℃]を使用し、賦形温度と回復温度を60℃にした以外は、実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。形状記憶率が著しく低下し実用性に乏しいものであった。
【0101】
(比較例7)
実施例1において架橋された粒状ゴム(A)/オレフィン系樹脂(B)の重量比を45/55、軟化剤(D)を80重量部にした以外は、実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。柔軟性が無く回復率に乏しいものであった。
【0102】
【表2】
Figure 0003853230
【0103】
【発明の効果】
本発明の形状記憶性エラストマー成形体は、架橋された粒状ゴム(A)とビカット軟化点121〜180℃のオレフィン系樹脂(B)と融点50〜120℃の樹脂(C)を特定の割合で含んでいる熱可塑性エラストマーを含み、一般の熱可塑性樹脂用成形機により約150〜280℃で容易に成形できる。本発明の形状記憶性エラストマー用成形体は、上記形状記憶性エラストマー組成物を成形して得られる成形体で、従来の形状記憶性ゴムや樹脂より低温の50〜120℃で形状記憶性を付与できる。本発明の形状記憶性エラストマー成形体は、上記形状記憶性エラストマー用成形体を、50〜120℃で賦形し、形状記憶性を付与した成形体で、貯蔵中は記憶戻りが少なく、使用時は従来製品より低温の50℃〜120℃で短時間内に形状回復が可能で、形状回復後は機械的性質、耐熱性、耐候性、耐薬品性及びゴム弾性に優れている。

Claims (10)

  1. 平均粒子径が30μm以下である架橋された粒状ゴム(A)、ビカット軟化点121〜180℃のオレフィン系樹脂(B)、融点50〜120℃の樹脂(C)及び軟化剤(D)を含み、架橋された粒状ゴム(A)/オレフィン系樹脂(B)の重量比が90/10〜50/50(両者合計100重量部である)、(A)と(B)の合計量100重量部に対し融点50〜120℃の樹脂(C)を5〜70重量部および軟化剤(D)を5〜100重量部の割合で含む形状記憶性エラストマー用組成物を成形して得られる形状記憶性エラストマー用成形体を、オレフィン系樹脂(B)のビカット軟化点未満、樹脂(C)の融点以上の温度で賦形した後、樹脂(C)の融点未満の温度に冷却して得られる形状記憶性エラストマー成形体。
  2. 平均粒子径が30μm以下である架橋された粒状ゴム(A)が、エチレンと炭素原子数3〜20のα-オレフィンから得られるエチレン・α-オレフィン共重合体ゴム、またはエチレンと炭素原子数3〜20のα-オレフィンと非共役ポリエンから得られるエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムであることを特徴とする請求項1に記載の形状記憶性エラストマー成形体。
  3. ビカット軟化点121〜180℃のオレフィン系樹脂(B)が、高圧法または低圧法のいずれかにより、1種またはそれ以上のモノオレフィンの重合から得られる結晶性の高分子量固体樹脂である請求項1からのいずれか1項に記載の形状記憶性エラストマー成形体
  4. 融点50〜120℃の樹脂(C)が、炭素原子数2〜12のα-オレフィンから選ばれる2種以上のα-オレフィンからなる共重合体である請求項1からのいずれか1項に記載の形状記憶性エラストマー成形体
  5. 平均粒子径が30μm以下である架橋された粒状ゴム(A)が有機ペルオキシドで架橋されている請求項1からのいずれか1項に記載の形状記憶性エラストマー成形体
  6. 形状保持率が30%以上、回復率が50%以上である請求項1からのいずれか1項に記載の形状記憶性エラストマー成形体。
  7. チューブであることを特徴とする請求項1から6のいずれか 1 項に記載の形状記憶性エラストマー成形体。
  8. シートであることを特徴とする請求項1から6のいずれか 1 項に記載の形状記憶性エラストマー成形体。
  9. ロッドであることを特徴とする請求項1から6のいずれか 1 項に記載の形状記憶性エラストマー成形体。
  10. フィルムであることを特徴とする請求項1から6のいずれか 1 項に記載の形状記憶性エラストマー成形体。
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