JP3853209B2 - セットアップタイムエラーを回避したメモリコントローラ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,SDRAMなどの同期型メモリを制御するメモリコントローラに関し,特に,制御対象の同期型メモリでのセットアップタイムエラーを回避することができるメモリコントローラに関する。
【0002】
【従来の技術】
SDRAMなどの同期型メモリは,メモリコントローラからストローブ信号としてのクロックに同期して,アドレス信号,制御信号,ライトデータ信号などを供給され,クロックに同期してリードデータ信号を出力する。クロックをストローブ信号に利用することで,高速サイクルでの動作が可能になる。
【0003】
一方,SDRAMデバイスは,一般にコンピュータの大容量メモリとして利用され,複数のSDRAMを基板上に搭載してモジュール化し,それらのSDRAMに対して,共通のクロックに同期してアドレス信号,制御信号,ライトデータ信号などを供給されることがある。その場合,メモリコントローラとSDRAMモジュールとの間のバス配線の負荷容量が大きくなり,クロックの位相と,アドレス信号,制御信号などの位相との間に不整合が発生する場合がある。
【0004】
図1は,従来のSDRAMコントローラとバス構造を示す図である。メモリコントローラ10とDIMM(Dual In-line Memory Module)構成のSDRAMモジュール20との間に,クロック,アドレス信号,制御信号,データ信号などの配線からなるバス30が設けられている。
【0005】
メモリコントローラ10内には,ソースクロックSCLKを生成するクロックソース回路11と,ソースクロックSCLKをバッファ14を有するツリー配線を介して生成され共通の位相を有するリーフクロックLCLKによって,アドレス発生のタイミングを制御されるフリップフロップからなるアドレス発生回路13と,そのアドレス信号を出力するアドレス出力回路Add-OUTを有する。このアドレス出力回路Add-OUTは,バス30のアドレス信号配線32を駆動して,SDRAMモジュール20にアドレス信号を供給する。クロックイネーブル信号やチップセレクト信号などの制御信号や,ライトデータ信号も,同様の構成により,SDRAMモジュール20に供給される。
【0006】
更に,メモリコントローラ10は,SDRAM用クロックSD-CLKのタイミング調整回路12と,そのタイミング調整回路12の出力クロックを出力するクロック出力回路CLK-OUTとを有し,このクロック出力回路CLK-OUTが,バス30のクロック信号配線34を駆動する。SDRAMに供給するクロックSD-CLKのタイミング(位相)は,タイミング調整回路12と,フィードバックループ15とにより構成されるPLL回路若しくはDLL回路により,ほぼリーフクロックLCLKの位相と一致するように制御される。タイミング調整回路12は,内部に可変遅延回路を有し,リーフクロックLCLKとフィードバックされたクロックとの位相を一致させるように動作する。その結果,コントローラから出力されるSDRAM用クロックSD-CLKの位相は,リーフクロックLCLKよりクロック入力バッファCLK-INの遅延時間Tinだけ早いタイミングになる。この遅延時間Tinは微少であるので,SDRAM用クロックSD-CLKの位相は,リーフクロックLCLKの位相とほぼ一致することになる。即ち,クロック信号配線34の駆動負荷の大小(伝送遅延時間の大小)にかかわらず,出力されるクロックSD-CLKの位相は,リーフクロックLCLKの位相と一致するように調整される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
バス配線30のうち,アドレス信号や制御信号のバス配線は,メモリモジュール20に搭載された複数のSDRAMに並列に接続されるので,その負荷が非常に重い。そのため,それらのバス配線を介してメモリモジュールに供給される信号は,比較的大きな遅延時間を有する。
【0008】
一方,クロック信号は,アドレス信号や制御信号と同様に,メモリモジュール20の複数のSDRAMに並列に供給される必要がある。しかし,クロックバス配線34の駆動負荷に伴うメモリコントロール側の出力タイミングとSDRAM側の入力タイミングのズレ(スキュー)をなくすために,PLL回路を内蔵した中継バッファ36が設けられる。そして,この中継バッファ36が,改めて4つのクロックバス配線38を並列駆動して,SDRAMモジュール20の4つのクロック入力ピンに4つのクロックが供給される。
【0009】
クロックSD-CLKは1個しかないので,上記のような中継バッファ36を設けて,メモリコントローラ側の駆動負荷を軽くすることができる。それに対して,アドレス信号や制御信号は,複数本存在するので,クロックのように中継バッファを設けることは回路規模が大きくなり,現実問題としてできない。
【0010】
このように,中継バッファ36が設けられているため,メモリコントローラ10のクロック出力バッファCLK-OUTが駆動するバス配線34は,アドレス信号配線32に比較すると軽くなっている。しかも,メモリコントローラ10内には,DLL回路によりSDRAMクロックSD-CLKにバス34による遅延が生じないようにされ,更に,中継バッファ36が内蔵するPLL回路によっても,同様にDIMM側のバス38による遅延が生じないように構成されている。
【0011】
その結果,SDRAM用クロックSD-CLKに比較すると,アドレス信号や制御信号のバス上の伝送は非常に遅くなり,SDRAM側でクロックSD-CLKに対する入力されるアドレス信号や制御信号のセットアップタイムのマージンを十分確保することができなくなる可能性がある。セットアップタイムとは,例えばクロックの立ち上がりタイミングより早くアドレス信号や制御信号が入力すべき時間であり,アドレス信号や制御信号の伝送時間が長くなると,上記セットアップタイムの確保が困難になる。
【0012】
そのため,PC133規格(133MHzのクロック周期)などの高速クロック周期で設計される場合,1クロックサイクルでアドレス信号や制御信号を伝送することが困難になり,通常は,メモリコントローラ10が,アドレス信号や制御信号を2クロックサイクル保持することが行われる。
【0013】
このことは,バースト長1のバーストリード動作が不可能になり,また,バーストストップやプリチャージインタラプトというコマンドを1クロックサイクル前から供給する必要がでるなど,SDRAMの高速動作に支障を生じている。
【0014】
バーストリードとは,ローアドレスを供給すると共にアクティブコマンドによりワード線を駆動した後に,コラムアドレスを供給して所定数のリードデータを連続して出力する動作モードであるが,バースト長を1にすると,同じワード線を駆動した状態で,供給されるコラムアドレスに対して1個のリードデータが出力される。その場合,コラムアドレスを変化させるとそれぞれ1つのリードデータが出力される。上記のとおり,コラムアドレスを供給するとき,メモリコントローラ10が2クロックサイクルにわたってコラムアドレスを保持しなければならなくなると,出力されるリードデータが1つであるにもかかわらず,2クロックサイクルに1つのリードデータしか出力できず,高速性が損なわれる。
【0015】
また,バーストストップ動作とは,バーストリード中に特定のリードデータをマスクして出力を禁止する動作であるが,バーストストップコマンドをマスク対象のリードデータのクロックサイクルより1クロックサイクル前から供給する必要がある。プリチャージインタラプト動作は,バーストストップ動作と共にワード線を立ち下げる動作であるが,同様に1クロックサイクル前から供給する必要がある。
【0016】
そこで,本発明の目的は,SDRAM側でのアドレス信号や制御信号のセットアップタイムマージンを十分確保して,1クロックサイクルでのそれら信号の供給を可能にするメモリコントローラを提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために,本発明の一つの側面は,同期型メモリモジュールに,アドレス信号及び制御信号と,更に,それらのストローブ信号としてのクロックとを供給するメモリコントローラにおいて,当該供給クロックのタイミングを基準となるリーフクロックとほぼ同じタイミングで生成して出力するクロック発生回路と,所定のトリガクロックに応答してアドレス信号または制御信号を発生して出力する信号発生回路とを有し,そのトリガクロックのタイミングが,リーフクロックよりも早くなるように制御されている。
【0018】
供給クロックのメモリモジュールまでの伝送遅延時間と,アドレス信号や制御信号の伝送遅延時間との差に対応して,トリガクロックのタイミングをリーフクロックのタイミングよりも早くすることで,メモリモジュール側で,十分なセットアップマージンを確保することができる。
【0019】
より好ましい実施例では,クロック発生回路が,リーフクロックと供給クロックのフィードバッククロックとを所定のタイミング関係に調整するタイミング調整回路を有し,そのタイミング調整回路の出力側に,所定の遅延時間を有する遅延バッファを設け,トリガクロックがその遅延バッファの入力クロックから生成される。かかる構成にすることで,回路規模を最小限に抑えつつ,リーフクロックよりも位相が早いトリガクロックを生成することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下,図面を参照して本発明の実施の形態例を説明する。しかしながら,本発明の保護範囲は,以下の実施の形態例に限定されるものではなく,特許請求の範囲に記載された発明とその均等物にまで及ぶものである。
【0021】
図2は,SDRAMモジュールのDIMM内におけるアドレス信号と制御信号の接続配線図である。DIMM構造では,モジュール基板の表側20Aと裏側20Bにそれぞれ最大で8個のSDRAMデバイスを搭載することができ,従って,両側で最大16個のSDRAMが搭載可能である。モジュール基板には,DIMM用の外部ピン40が設けられ,その外部ピン40にバス30が接続される。外部ピン40に供給された信号は,モジュール基板内の接続配線42を介して,各SDRAMデバイスに供給される。なお,アドレスバスがN本で構成される場合は,図2の外部ピン40と接続配線42が,N組設けられることになる。
【0022】
図2に示されるとおり,アドレス信号Addや制御信号CONは,各SDRAMデバイスに共通に提供されるので,DIMM用の外部ピン40から共通の接続配線42を介して,最大で16個のSDRAMに供給される。しかも,アドレス信号や制御信号は本数が多いので,クロックのようにバスに中継バッファを設けることができない。従って,メモリコントローラ10の出力バッファにとって,バス配線32とモジュール基板の外部ピン40と基板内接続配線42の駆動負荷は,非常に重たく,アドレス信号Addや制御信号CONの伝送に大きな遅延を伴う。
【0023】
図3は,SDRAMモジュールのDIMM内におけるデータ信号の接続配線図である。一般にデータ信号の場合は,各SDRAMデバイスのデータ入出力端子(DQ端子)が8個で,8組のSDRAMデバイスからのデータ入出力により,64ビットのデータバスが構成される。つまり,DIMMのデータ信号用の外部ピンは各組8個で8組の64個設けられている。従って,DIMMが最大で16個のSDRAMデバイスを搭載可能であることから,1つのデータ信号Dataは,DIMMの外部ピン44から最大で2個のSDRAMに供給される。従って,このデータ信号用の外部ピン44の負荷はアドレス信号や制御信号に比較すると軽くなっている。
【0024】
図4は,SDRAMモジュールのDIMM内におけるクロックの接続配線図である。クロックの場合は, DIMM内の4つの領域のSDRAMに対して4つの外部ピン48と4系統の基板内信号配線50を介して,クロックが供給される。4つの外部ピン48は,図1で説明した中継バッファ36によって駆動される。かかる構成により,バス34や38による遅延発生が防止され,SDRAMに入力するクロックSD-CLKのタイミングは,メモリコントローラから出力するクロックのタイミングより僅かに遅れるのみである。
【0025】
以上,図2,3,4の具体例で明確化されたとおり,メモリコントローラの出力バッファにとって,アドレス信号や制御信号の駆動負荷は,比較的重く,クロックの駆動負荷は軽い。
【0026】
図5は,本実施の形態におけるメモリコントローラとバス構造を示す図である。メモリコントローラ10は,PLLなどを内蔵するクロックソース回路11が生成するソースクロックSCLKが,バッファ14を有するツリー配線を介してリーフクロックLCLKとしてSDRAM用クロックのタイミング調整回路12に供給される。これは,図1の従来例と同じであり,ソースクロックSCLKは,図示しない多数の回路にバッファ14を有するツリー配線を介して供給されている。
【0027】
そして,このタイミング調整回路12とフィードバックループ15からなるDLL回路に,所定の遅延量を有する遅延バッファ16が,タイミング調整回路12とクロック出力バッファCLK-OUTとの間に追加される。
【0028】
かかる遅延バッファ16を挿入しても,クロック出力バッファCLK-OUTから出力されるSDRAM用クロックSD-CLKのタイミングは,タイミング調整回路12の遅延調整機能によって,図1と同じように,リーフクロックLCLKからクロック入力バッファCLK-INの遅延時間Tinだけ早いタイミングに調整される。
【0029】
一方,本実施の形態では,アドレス発生回路であるフリップフロップ13のトリガクロックに,リーフクロックLCLKではなく,タイミング調整回路12が出力し,追加した遅延バッファ16に入力されるクロックCLK12を入力する。つまり,遅延バッファ16によりリーフクロックLCLKより早いタイミングのトリガクロックCLK12を生成し,そのトリガクロックCLK12を基準にして,アドレス信号Addが生成されるようにする。制御信号CONの場合もアドレス信号Addと同じであり,その場合は,アドレス発生回路13とアドレス出力バッファAdd-OUTが,それぞれ図示しない制御信号発生回路と制御信号出力バッファを構成する。
【0030】
このように,DLL回路によりSDRAM用クロックSD-CLKのタイミングをリーフクロックLCLKのタイミングとほぼ整合させているのに対して,アドレス信号の発生や制御信号の発生のタイミングを,リーフクロックLCLKよりも所定時間だけ早くしている。その結果,駆動負荷が重たいアドレス信号や制御信号のメモリコントローラからの出力タイミングを,駆動負荷が軽いクロックの出力タイミングよりも早めることができ,SDRAM側でのアドレス信号や制御信号の入力タイミングとクロックSD-CLKの入力タイミングとを整合させることができる。したがって,従来問題になっていたSDRAM側でのセットアップタイムエラーの発生を回避することができる。
【0031】
アドレス信号の発生や制御信号の発生のタイミングを,リーフクロックLCLKよりも所定時間だけ早するために,図5の例では,DLL回路内に遅延バッファ16を挿入してタイミングが早いトリガクロックCLK12を生成し,その遅延バッファ16への入力クロックCLK12をアドレス発生回路や制御信号発生回路のトリガクロックに利用している。かかる構成にすることで,回路規模の増大を最小限に抑えて,リーフクロックLCLK(正確にはSDRAM用クロックSD-CLK)よりもタイミングの早いトリガクロックを簡単に生成することができる。
【0032】
尚,クロックCLK12は,図示しない複数のアドレス信号発生回路13に,バッファ18を有するツリー配線を介して供給される。かかる構成にすることで,タイミング調整回路12に過大な駆動能力を要求する必要がなくなる。
【0033】
別の構成例としては,図1のDLL回路の構成はそのままにして,図5のDLL回路を追加してもよい。そして,追加したDLL回路により,リーフクロックLCLKより早いタイミングのトリガクロックCLK12を生成し,アドレス信号発生回路や制御信号発生回路のトリガクロックとして利用する。
【0034】
クロックソース回路11が生成するソースクロックSCLKとリーフクロックLCLKとの間には,バッファ14を有するツリー配線が設けられている。従って,このツリー配線内に遅延バッファを追加して,リーフクロックLCLKより早いタイミングの発生のトリガクロックを生成することもできる。しかしながら,リーフクロックLCLKは,タイミング調整回路12以外にも多数のフリップフロップに供給されているので,前述の構成にすると,それらのツリー配線全てにバッファを追加しなければならず,回路規模の大きな増大を招くことになる。
【0035】
図6は,図5のアドレス信号の伝送タイミングチャート図である。制御信号もアドレス信号と同じであり,以下,アドレス信号を例にして説明する。
【0036】
メモリコントローラ10内の基準となるリーフクロックLCLKが,図6の一番上に示されている。リーフクロックLCLKは,タイミング調整回路12により,フィードバックループ15のクロックと同位相に調整されている。従って,メモリコントローラ10側のSDRAM用クロックSD-CLKの位相は,フィードバックループ15内のクロック入力バッファCLK-INの遅延時間Tinだけ早くなっている。更に,アドレス発生回路用のトリガクロックCLK12は,リーフクロックLCLKよりも,クロック入力バッファCLK-INとクロック出力バッファCLK-OUTと遅延バッファ16のとの遅延時間の合計(Td+Tout+Tin)だけ早くなっている。つまり,トリガクロックCLK12は,メモリコントローラ側のSDRAMクロックSD-CLKよりも早いタイミングになる。
【0037】
そこで,メモリコントローラ側でのアドレス信号の出力タイミングは,図1の改善前の例では,リーフクロックLCLKからフリップフロップ13とアドレス出力バッファAdd-OUTの遅延時間の合計(TFF+Tout)だけ遅れている。それに対して,図5の改善後の例では,トリガクロックCLK12から,フリップフロップ3とアドレス出力バッファAdd-OUTとバッファ18の遅延時間の合計(TFF+Tout+Tb)だけ遅れている。リーフクロックLCLKよりトリガクロックCLK12のほうが位相が進んでいるので,アドレス信号の出力タイミングは,従来例よりも早くなっている。
【0038】
図6の下半分にDIMM内のSDRAM側のタイミングチャートが示されている。DIMM内のSDRAM側に入力されるクロックSD-CLKは,中継バッファ36により,メモリコントローラ10側のタイミングから,僅かに遅延したタイミングになる。即ち,図示されるとおり,バス配線遅延とDIMM内配線遅延の和だけ位相が遅れることになる。
【0039】
一方,DIMM内のSDRAM側に入力されるアドレス信号は,メモリコントローラ10側のタイミングから,かなり遅延したタイミングになる。つまり,アドレス信号のバス配線遅延とDIMM内配線遅延の合計だけ,位相が遅れる。したがって,図1の改善前の例では,DIMM内のSDRAM側でのアドレス信号は,ストローブ信号であるクロックSD-CLKの立ち上がりエッジよりも位相が遅れることになり,セットアップタイムを確保することができない。そのため,従来では,アドレス信号を2クロックサイクル保持して,次のクロックSD-CLKの立ち上がりエッジで入力されるようにしていた。
【0040】
それに対して,図5の改善後の例では,DIMM内のSDRAM側でのアドレス信号は,ストローブ信号であるクロックSD-CLKの立ち上がりエッジよりも位相が進んでおり,十分なセットアップタイムを確保している。従って,メモリコントローラがアドレス信号を1クロックサイクル期間のみ保持しても,DIMM内のSDRAMが確実にアドレス信号を取り込むことができる。
【0041】
DLL回路内に追加した遅延バッファ16の遅延量Tdは,アドレス信号のバス配線の遅延時間とDIMM内配線遅延時間との合計時間とクロック信号の同じ合計時間との差,更に,フリップフロップ14やバッファ18の遅延時間TFF,Tbを考慮して,SDRAM側でのセットアップタイムが十分確保できるように設計される。アドレス出力バッファAdd-OUTとクロック出力バッファCLK-OUTの遅延時間Toutが異なる場合は,それも考慮される必要がある。
【0042】
以上のアドレス信号のタイミングの改善は,制御信号についても同様に適用することができる。更に,データの場合は,図3に示したとおり,その駆動負荷が比較的軽いが,クロックよりも駆動負荷が重いので,それについても出力タイミングを早める必要がある場合は,バッファ回路を多数段接続して構成される遅延バッファ16の途中のクロックを基準にして,ライトデータの発生を制御してもよい。即ち,アドレス信号や制御信号の出力タイミングが最も早く,その次がライトデータの出力タイミングで,その後,クロックSD-CLKが出力される構成になる。
【0043】
以上,実施の形態例をまとめると以下の付記の通りである。
【0044】
(付記1)同期型メモリモジュールに,アドレス信号及び制御信号と,更に,それらのストローブ信号としてのクロックとを供給するメモリコントローラにおいて,
基準となるリーフクロックと前記供給クロックのフィードバッククロックとを所定のタイミング関係に調整するタイミング調整回路を有し,前記供給クロックのタイミングを前記リーフクロックとほぼ同じタイミングで生成して出力するクロック発生回路と,
所定のトリガクロックに応答して前記アドレス信号または制御信号を発生して出力する信号発生回路とを有し,
前記クロック発生回路内の前記タイミング調整回路の出力側に,所定の遅延時間を有する遅延バッファを有し,前記トリガクロックが当該遅延バッファの入力クロックから生成されることを特徴とするメモリコントローラ。
【0045】
(付記2)付記1において,
前記遅延バッファの遅延時間は,前記供給クロックの前記メモリモジュールへの伝送遅延時間と,前記アドレス信号または制御信号の前記メモリモジュールへの伝送遅延時間との差に応じて選択された時間であることを特徴とするメモリコントローラ。
【0046】
(付記3)付記1において,
前記遅延バッファの遅延時間は,前記メモリモジュール側でのアドレス信号または制御信号が,供給された供給クロックに対して適正なセットアップタイムを有するように選択された時間であることを特徴とするメモリコントローラ。
【0047】
(付記4)付記1において,
前記遅延バッファの入力クロックが,バッファを有するツリー配線を介して,複数の信号発生回路に並列に供給されていることを特徴とするメモリコントローラ。
【0048】
(付記5)付記1において,
前記遅延バッファは,複数のバッファを縦列に接続した構成を有し,当該複数のバッファの途中のクロックから,データ信号発生回路のトリガクロックが生成されていることを特徴とするメモリコントローラ。
【0049】
(付記6)同期型メモリモジュールに,アドレス信号及び制御信号と,更に,それらのストローブ信号としてのクロックとを供給するメモリコントローラにおいて,
基準となるリーフクロックと前記供給クロックのフィードバックされたクロックとを所定のタイミング関係に調整するタイミング調整回路を有し,前記供給クロックのタイミングを前記リーフクロックとほぼ同じタイミングで生成して出力するクロック発生回路と,
所定のトリガクロックに応答して前記アドレス信号または制御信号を発生して出力する信号発生回路とを有し,
前記トリガクロックのタイミングが,前記リーフクロックよりも早くなるように制御されていることを特徴とするメモリコントローラ。
【0050】
【発明の効果】
以上,本発明によれば,バスの伝送遅延時間が大きいアドレス信号や制御信号のトリガパルスを,クロックの基準となるリーフクロックよりも早いタイミングにすることでき,メモリモジュール側でのセットアップマージンを十分確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のSDRAMコントローラとバス構造を示す図である。
【図2】 SDRAMモジュールのDIMM内におけるアドレス信号と制御信号の接続配線図である。
【図3】 SDRAMモジュールのDIMM内におけるデータ信号の接続配線図である。
【図4】 SDRAMモジュールのDIMM内におけるクロックの接続配線図である。
【図5】本実施の形態におけるメモリコントローラとバス構造を示す図である。
【図6】図5のアドレス信号の伝送タイミングチャート図である。
【符号の説明】
10 メモリコントローラ
12 タイミング調整回路
15 フィードバックループ
16 遅延バッファ
20 メモリモジュール,SDRAMのDIMM
30 バス
Claims (4)
- 同期型メモリモジュールに,アドレス信号,制御信号,及びデータ信号と,更に,それらのストローブ信号としてのクロックとを供給するメモリコントローラにおいて,
基準となる第1のクロックから,前記アドレス信号または制御信号を発生させるためのトリガとなる第2のクロックを生成するタイミング調整回路と,
前記第2のクロックを入力し,当該第2のクロックから所定の時間遅延したタイミングで,前記供給クロックとなる第3のクロックと前記データ信号を発生させるためのトリガとなる第4のクロックとを,前記第4のクロックの発生タイミングが前記第3のクロックの発生タイミングと第2のクロックの発生タイミングとの間のタイミングになるようにそれぞれ発生する遅延バッファと,
前記第2のクロックに応答して前記アドレス信号または制御信号を発生する信号発生回路とを有し,
前記第3のクロックが前記タイミング調整回路にフィードバック入力され,前記タイミング調整回路により前記第1のクロックと第3のクロックの位相が所定のタイミング関係に同期調整されることを特徴とするメモリコントローラ。 - 請求項1において,前記遅延バッファの遅延時間は,前記供給クロックの前記メモリモジュールへの伝送遅延時間と,前記アドレス信号または制御信号の前記メモリモジュールへの伝送遅延時間との差に応じて選択された時間であることを特徴とするメモリコントローラ。
- 請求項1において,前記遅延バッファの遅延時間は,前記メモリモジュール側でのアドレス信号または制御信号が,供給された供給クロックに対して所定のセットアップタイムを有するように選択された時間であることを特徴とするメモリコントローラ。
- 同期型メモリモジュールに,アドレス信号,制御信号,及びデータ信号,更に,それらのストローブ信号としてのクロックとを供給するメモリコントローラにおいて,
基準となる第1のクロックから,前記アドレス信号または制御信号を発生させるためのトリガとなる第2のクロックを発生するタイミング調整回路と,
前記第2のクロックに応答して前記アドレス信号または制御信号を発生する信号発生回路とを有し,
前記第1のクロックを基準として,前記供給クロックとなる第3のクロックと前記データ信号を発生させるためのトリガとなる第4のクロックとが,前記第4のクロックの発生タイミングが前記第3のクロックの発生タイミングと第2のクロックの発生タイミングとの間のタイミングになるように生成され,
前記第3のクロックが前記タイミング調整回路にフィードバック入力され,前記タイミング調整回路により前記第1のクロックと第3のクロックの位相が所定のタイミング関係に同期調整されて,前記第2のクロックのタイミングが前記第1のクロックのタイミングよりも早いタイミングで出力するよう制御されていることを特徴とするメモリコントローラ。
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