JP3852746B2 - データ補正装置及びデータ補正方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、CCD(charge coupled device)から出力されたデータを補正するためのデータ補正装置及びデータ補正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、入力部としてラインセンサ、平面センサ及びディジタルカメラなどを利用した画像処理を行う場合、ラインセンサなどを構成する各CCDは、受光感度にばらつきがある。従って、図5に示すCCDの入出力特性は、CCDごとに異なる。CCDの入出力特性を補正するために、LUT(Look up table)が必要になる。LUTを使用したLUT変換は、ハードウェアあるいはソフトウェアによって実行されていた。
【0003】
ハードウェアでLUT変換を実行する場合、入力データをSRAM(Static RAM)のアドレス線に入力し、SRAMに記憶された補正後のデータを取得し、このデータを出力データとする。LUT変換の例として、8bitのデータ(取りうる値は0−255)の変換の場合、予め変換後の数値を格納した要素数が256個の配列をメモリに用意し、入力データの値を引数として配列にアクセスする。アクセスした配列のデータがLUT変換後のデータである。配列のメモリ使用量は256バイトとなる。10bitのデータの場合(とりうる値は0−1023)は、要素数が1024個の配列を用意する。メモリは通常8ビット単位で構成されるので、配列のメモリ使用量は2048バイトとなる。
【0004】
例えばCCDの画素数が3000の場合、CCDの画素ごとにLUTが必要となるので、LUTのメモリ使用量は、3000×2KB=6MBとなる。しかし、LUT変換は、ラインセンサの画像出力と同等の速度(一例としてピクセルレート30MHz)で動作しなければならず、6MBもの高速SRAMで構成する必要がある。これは、価格的、実装面積的に制約が大きく、実現が困難である。
【0005】
また、ディジタルデータの処理を行うためのマイクロプロセッサであるDSP(Digital signal processor)を使用し、ソフトウェアによりLUT変換を構成することも可能である。一例として、30個のDSPで3000画素を分割して処理する場合、各DSPは100画素を処理する。従って、各DSPにはLUT変換のために200KBの内部SRAMが必要となる。
【0006】
しかし、DSPの内部SRAMは大きくても48KB程度までであるため、現実的ではない。更に、DSPの本来の目的は画像データ取得後の画像処理にあるため、内部SRAMの一部に大容量のLUTが常駐することは好ましくない。
【0007】
ソフトウェアによって行うLUT変換の効率を改善するため、LUT変換を多項式で近似して行う方法もある。図5に示すようにCCDごとの入出力特性は非線形である。入出力特性は連続であり、例えば4次関数を使用して近似する場合、入出力特性カーブは式1のようになる。係数は、予め入出力特性を基に決定しておく。
【0008】
【式1】
【0009】
式1の演算を行うためには、乗算10回、加算4回が必要である。ただし、倍精度演算が必要であり、単精度演算に換算すると、乗算40回に相当する。なお、加算回数についてはプロセッサ・アーキテクチャによって変動するので、比較を行わない。ピクセルレートを30MHzとすると、DSP1つ当たりの乗算の処理能力は、少なくとも1200メガ演算/秒の処理能力が必要である。DSPの現実的な処理能力はDSPを制御するプログラムによって異なる。しかし、1000メガ演算/秒を超えており、更に加算を行う必要があるため、DSPの処理能力をはるかに超えている。
【0010】
また、式1を変形することによって、演算回数を減らす場合、例えば式2のように変形する。
【0011】
【式2】
【0012】
式2の場合、乗算4回、加算4回で済む。しかし、上記と同じように単精度演算に換算すると、乗算16回になる。ピクセルレートを30MHzとすると、DSP1つ当たり少なくとも480メガ演算/秒の乗算の処理能力が必要である。更に加算が必要であるため、1000メガ演算/秒を越える恐れがあり、DSPの処理能力を超えてしまう場合がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明の目的は、CCDから出力されたデータを処理する際に、メモリ使用量及び演算量を抑えたデータ補正装置及びデータ補正方法を提供することにある。
【0014】
本発明のデータ補正装置の要旨とするところは、複数のCCDで構成された入力部が、該複数のCCDから取り込んだ入力データを、該複数のCCDごとに補正するデータ補正装置において、前記入力データの補正を行うための前記複数のCCDごとの高次多項式を直交展開するための基底関数を、該入力データが取りうる値ごとに演算して求められた演算データである基底関数配列データと、及び、前記高次多項式を直交展開するための展開係数を、該複数のCCDに対応して演算して求められた演算データである展開係数配列データとが記憶された演算用メモリと、前記演算用メモリから、前記複数のCCDに対応する前記展開係数配列データ、及び、前記入力データが取りうる値に対応する前記基底関数配列データを取り出して、前記高次多項式を直交展開するための展開式に基づいて、該高次多項式を演算して、該入力データの補正を行う演算部と、を含むことにある。
【0015】
本発明のデータ補正方法の要旨とするところは、複数のCCDで構成された入力部が、該複数のCCDから取り込んだ入力データを、該複数のCCDごとに演算部が補正するデータ補正方法において、前記入力データの補正を行うための前記複数のCCDごとの高次多項式を直交展開するための基底関数を、該入力データが取りうる値ごとに演算して求められた演算データである基底関数配列データと、及び、前記高次多項式を直交展開するための展開係数を、前記複数のCCDに対応して演算して求められた演算データである展開係数配列データとを、前記演算部が得るステップと、前記演算部が、前記高次多項式を直交展開するための展開式に基づいて、前記入力データについての前記基底関数配列データと、前記CCDについての前記展開係数配列データとを乗算し、該乗算して求められた結果を該演算部が加算するステップと、を含むことにある。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明のデータ補正装置及びデータ補正方法の実施の形態を図面を基に説明する。
【0017】
図1に示すように本発明のデータ補正装置は、データの補正を行うための高次多項式を直交展開したときの展開係数及び基底関数を演算した結果である演算データが、それぞれ展開係数配列データ及び基底関数配列データとして記憶された演算用メモリ22と、その展開係数配列データ及び基底関数配列データを参照してデータの補正を行う演算部20と、を含む。展開係数配列データ及び基底関数配列データは、演算用メモリ22の展開係数配列及び基底関数配列を構成する要素である。演算用メモリ22及び演算部20は複数設けられている。また、2次元のデータを取り込み入力データとして入出力制御部16に出力する入力部12、入力データを記憶する複数のデータ用メモリ24、入力部12で取り込まれたデータを、演算部20を介して各データ用メモリ24に振り分ける入出力制御部16、入出力制御部16及び各演算部20を制御する演算制御部14及び演算部20とPCI BUS(Peripheral Component Interconnect BUS)28の接続を制御するPCIインターフェース26が含まれる。入力部12は複数のCCD(入力素子)で構成されているラインセンサである。本発明において、演算用メモリ22はSRAM(Static RAM)を使用し、データ用メモリ24はSDRAM(Synchronous Dynamic RAM)を使用する。
【0018】
演算部20及び演算用メモリ22は、それぞれDSP(Digital signal processor)18の演算回路及び内部メモリである。入力部12で取り込まれた入力データは1ラインずつ所定の順序でDSP18に分配され、並列処理により処理効率を高めるようにされている。一例として、CCDの数が3000個の場合、DSPの数は30個である。また、1つ当たりのDSPのクロックは250MHzである。入出力制御部16は、FIFO(First-In First-Out)を使用する。データ用メモリ24の容量は48MBである。
【0019】
入力部12で取り込まれたデータの補正を行うための高次多項式は、LUT(Look up table)変換を行うために近似された多項式であり、従来技術で示した式1である。展開計数及び基底関数は、式1を直交展開するときに使用するものである。一般に、区間[0,T]で定義された関数f(x)は式3のように級数展開される。
【0020】
【式3】
【0021】
式3の演算結果である出力画素値は、入力データの補正後のデータである。Ψm(x)は基底関数、bmは展開係数である。Ψm(x)が正規直交基底の場合、bmは式4のように求められる。
【0022】
【式4】
【0023】
j[Ψm(x)]は、Ψm(x)の複素共役である。例えば、CCDが100個あれば、そのそれぞれについて式4を演算して演算データを求め、図3(a)に示すように、この演算データを展開係数配列データ32としてそれぞれの演算用メモリ22に記憶し、展開係数配列30を構成する。図3(a)において、A1乃至Apは展開係数配列の配列要素番号(添字)であり、CCDの数が100個であればP=100になる。即ち、展開係数配列の配列要素番号の数は、CCDの数に対応する。更に、本発明において、展開係数配列30は0乃至4次のそれぞれの展開係数について作成する。即ち、5個の展開係数配列30が演算用メモリ22に構成される。従って、CCDの数が100個の場合、演算用メモリ22に記憶される全ての展開配列データ32は500個になる。また、次元数をM次に変更することによって、0次乃至M次の展開係数配列30を作成することが可能である。
【0024】
f(x)が、以下の式5に示すm次関数で近似される場合、基底関数としてチェビシェフ関数(Chebychev)を選択することが可能になり、m=4の場合は、式6のように近似関数f’(x)が得られる。
【0025】
【式5】
【0026】
【式6】
【0027】
式6においてC[Ψm]はチェビシェフ関数である。0次乃至4次のチェビシェフ関数C[Ψm]を以下の式7乃至11に示す。
【0028】
【式7】
【0029】
【式8】
【0030】
【式9】
【0031】
【式10】
【0032】
【式11】
【0033】
式7乃至式11のxcはxの定義域の中央値、nはxを間隔1で離散化したときのサンプル数である。定義域は、入力データの取りうる値である。本発明において入力データは、CCDが2次元の画像のデータを取り込み、出力した輝度のデータである。入力データが10bitのデータの場合、定義域は0乃至1023になる。km(m=0,1,2,3,4)は、正規化を行うための係数である。
【0034】
ここで、式6は以下のような式12になる。
【0035】
【式12】
【0036】
式12の演算では、乗算5回、加算4回になっている。更に、演算回数を減らすために、式6の右辺の0次と1次の項をまとめて記述すると式13になる。
【0037】
【式13】
【0038】
式13を変形すると式14になる。
【0039】
【式14】
【0040】
式12の1次の展開係数をb1k1、0次の展開係数を(b0k0−b1k1xc)と定義することによって、0次及び1次のチェビシェフ関数の項は、それぞれ1とxになる。xは入力データ、即ち、入力画素値であるため、演算部20が行う式12の演算は、以下の式15のようになる。
【0041】
【式15】
【0042】
式15より、式9乃至11である2次乃至4次のチェビシェフ関数を全ての定義域で演算して演算データを求め、図3(b)に示すように、チェビシェフ関数配列(基底関数配列)データ36としてそれぞれの演算用メモリ22に記憶し、チェビシェフ関数配列(基底関数配列)34を構成する。図3(b)に示すB1乃至Bqはチェビシェフ関数配列の配列要素番号(添字)であり、入力データが10bitの場合、q=1024になる。チェビシェフ関数配列の配列要素番号は、入力データの取りうる値と同じ値を使用する。また、2次乃至4次のチェビシェフ関数のそれぞれについて、チェビシェフ関数配列データ36を求めるため、3個のチェビシェフ関数配列34が、演算用メモリ22に作成される。従って、入力データが10bitの場合、3×1024=3072個のチェビシェフ関数配列データ36が、演算用メモリ22に記憶される。なお、2次乃至4次のチェビシェフ関数についてチェビシェフ関数配列34を作成したが、次元数をM次に変更することによって、チェビシェフ関数配列34も2次乃至M次に変更される。
【0043】
式15の演算結果である出力画素値が、入力データを補正したデータである。演算回数は、乗算が4回、加算が4回になっている。式15より、0次及び1次のチェビシェフ関数の演算結果は、それぞれ1と入力画素値になっているため演算用メモリ22には記憶されない。
【0044】
画素番号は、どのCCDが使用されたかを表すものであり、式15においてm次展開係数配列[画素番号](mは0乃至4)は、演算部20が画素番号を引数として、演算用メモリ22の0乃至4次のそれぞれの展開係数配列30にアクセスした際の展開係数配列データ32である。即ち、演算部20は画素番号を引数として演算用メモリ22の0乃至4次のそれぞれの展開係数配列30にアクセスし、アクセスされた画素番号の展開係数配列データ32を得る。
【0045】
入力画素値はCCDから出力された入力データであり、m次チェビシェフ関数配列[入力画素値](mは2乃至4)は、演算部20が入力画素値を引数として、演算用メモリ22の2乃至4次のそれぞれのチェビシェフ関数配列34にアクセスした際のチェビシェフ関数配列データ36である。即ち、演算部20は入力画素値を引数として演算用メモリ22の2次乃至4次のそれぞれのチェビシェフ関数配列34にアクセスし、アクセスされた入力画素値のチェビシェフ関数配列データ36を得る。
【0046】
また、基底関数であるチェビシェフ関数は、図4に示すように、定義域(0乃至1023)では発散しないことが保証されており、16ビットで表現できる。式15では、2項の16ビット乗算(16ビット×16ビット)であるため、乗算結果は単精度演算である32ビットになる。即ち式15の演算は単精度演算になり、計算時間が短縮される。
【0047】
式15より、5個の展開係数配列30と3個のチェビシェフ関数配列34とが、それぞれの演算用メモリ22に構成される。例えば、CCDの数が100個で、入力データの取りうる値が0乃至1023である場合、1つ当たりの展開係数配列30の展開係数配列データ32は100個、1つ当たりのチェビシェフ関数配列34のチェビシェフ関数配列データ36は1024個になる。従って、500個の展開係数配列データ32と、3072個のチェビシェフ関数配列データ36が演算用メモリ22に記憶される。
【0048】
次に、本発明のデータ補正装置10を使用したデータ補正方法について説明する。データの補正は図2のフローチャートに従って行われる。入力部12であるラインセンサが、1ラインずつ2次元の画像データを読み取り、入力画素データとして入出力制御部16に出力する(ステップ1)。1ラインに100個のCCDがある場合、100個の入力画素データが読み取られる。また、入力画素データを10bitのデータとした場合、取りうる値は0乃至1023の整数である。1ラインの100個の入力データは入出力制御部16によって、演算部20を介して複数あるデータ用メモリ24のいずれかに記憶される。入力データが記憶されるデータ用メモリ24は、番号付けを行っておき、順番に入力データを記憶する。記憶するとき、CCDごとに画素番号を決定し、データ用メモリ24の配列の配列要素番号(添字)を画素番号にすることによって、CCDからの入力データを配列のその画素番号の領域に記憶する。各DSP18が1ラインの入力画素データを順次に受け取る。
【0049】
データ用メモリ24に記憶された入力データは、データ用メモリ24に接続された演算部20によって補正される。演算用メモリ22には、LUT変換を近似した高次多項式を直交展開するための展開係数及び基底関数(チェビシェフ関数)を使用して演算された、0乃至4次の展開係数配列データ32及び2次乃至4次のチェビシェフ関数配列データ36が記憶されている。演算部20は、データ用メモリ24に記憶された1ラインの画素の各画素毎に、画素番号を引数として、演算用メモリ22の0次乃至4次のそれぞれの展開係数配列30にアクセスし、それぞれの展開係数配列30から展開係数配列データ32を取得する(ステップ2)。例えば画素番号がA1の場合、図3(a)において、A1を引数として演算用メモリ22の展開係数配列30にアクセスし、そのA1を配列要素番号として記録されている展開係数配列データ32を取得する。なお、図3(a)の展開係数配列30は、0乃至4次について有するので、そのそれぞれについて展開係数配列データ32の取得を行う。
【0050】
また、演算部20は、データ用メモリ24に記憶された入力データ(入力画素値)を引数として、2乃至4次のそれぞれのチェビシェフ関数配列34にアクセスし、それぞれのチェビシェフ関数配列34からチェビシェフ関数配列データ36を得る(ステップ3)。例えば入力データがB1の場合、図3(b)において、B1を引数として演算用メモリ22のチェビシェフ関数配列34アクセスし、そのB1を配列要素番号として記録されているチェビシェフ関数配列データ36を取得する。なお、図3(b)のチェビシェフ関数配列34は、2乃至4次について有するので、そのそれぞれについてチェビシェフ関数配列データ36の取得を行う。
【0051】
演算部20は、演算用メモリ22に記憶された0次乃至4次の展開係数配列データ32及び2次乃至4次のチェビシェフ関数配列データ36を取得した後、式15にその展開係数配列データ32及びチェビシェフ関数配列データ36を代入し、演算(乗算及び加算)を行う(ステップ4)。なお、1次展開係数配列データ32に乗算されるのは入力データ(入力画素値)である。
【0052】
式15の演算を行うことによって、入力データを補正した値である出力画素値が求められる。求められた出力画素値は、PCIインターフェース26を介してPCI BUS28に出力される。
【0053】
次に、本発明のデータ補正装置10を使用した場合のメモリ使用量について説明する。画素数(CCD数)をImax、入力データの取りうる値(定義域)をn、高次多項式の次元数をMとする。展開係数配列及びチェビシェフ関数配列を合わせた配列の要素数(データ数)は、Imax×(M+1)+(M−1)×nになる。Imax=100、n=1024、M=4の場合、配列の要素数は3572になり、メモリの使用量は7144バイトになる。
【0054】
従来技術であるLUT変換を使用した場合、配列の要素数はImax×nであり、Imax=100、n=1024の場合、配列の要素数は102400になり、メモリの使用量は204800バイトになる。また、従来技術の高次多項式(式2)を完全に計算した場合、配列の要素数はImax×(M+1)であり、Imax=100、M=4であれば、配列の要素数は500になり、メモリの使用量は1000バイトになる。
【0055】
更に、本発明のデータ補正装置10を使用した場合の演算負荷について説明する。式15より乗算4回、加算4回である。なお、倍精度加算を単精度加算の繰り返しで行う場合の繰り返し回数は、プロセッサアーキテクチャーによって変動するので、比較を行わない。演算用メモリ22に記憶された展開係数配列データ32及びチェビシェフ関数配列(基底関数配列)データ36は、正規化されたものである。従って、乗算は単精度乗算(16ビット×16ビット)であり、単精度乗算回数は4回である。ピクセルレート30MHzの場合、120メガ演算/秒の演算負荷になる。
【0056】
従来のLUT変換の場合、演算は行われないので演算回数は0回である。また、高次多項式(式2)を完全に演算する場合、乗算4回になる。この場合の乗算は、長精度乗算(32ビット×32ビット)であり、長精度乗算を単精度乗算に換算する場合、たすきがけで4回の単精度乗算を行う必要とするため、長精度乗算4回は単精度乗算16回になる。ピクセルレート30MHzの場合、480メガ演算/秒の演算負荷になる。
【0057】
上記のメモリの使用量及び演算負荷を表1に示す。
【0058】
【表1】
【0059】
表1より、本発明のデータ補正装置10及びデータ補正方法によって、LUT変換を使用した場合のように、演算用メモリ22の使用量が必要以上に大きくなることはない。即ち、演算用メモリ22の容量を小さくすることができ、価格を抑えたり、実装面積を小さくできる。また、LUT変換を近似した高次多項式のように、演算部20の処理能力以上の処理速度を必要とされることはない。基底関数を正規化することによって、演算が単精度演算になり、演算スピードが速くなる。基底関数にチェビシェフ関数を選択することにより、0次及び1次のチェビシェフ関数配列データを演算用メモリ22に記憶することはなく、演算用メモリ22の使用量を抑えられる。更に、0次のチェビシェフ関数が1であるため、0次の展開係数配列データと0次のチェビシェフ関数配列データの乗算を行う必要はなく、演算時間を抑えることができる。
【0060】
以上、本発明のデータ補正装置及びデータ補正方法について実施形態を記載したが、本発明のデータ補正装置及びデータ補正方法は上記の実施形態に限定されるものではない。例えば、基底関数は、正規直交系のものであればチェビシェフ関数以外の関数を使用することができる。
【0061】
また、展開係数が無限個数にならないような基底関数を使用することも可能である。
【0062】
求められた出力画素値は、PCIインターフェース26を介してPCI BUS28に出力されたが、DSP18演算部20が画像認識の機能を備えている場合、出力画素値を使用して画像認識を行うことができる。
【0063】
入力部12がラインセンサではなく平面センサなどを使用した場合、1度に2次元画像を取り込み、取り込んだ2次元画像を1ラインずつ出力することもできる。
【0064】
その他、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々なる改良、修正及び変形を加えた態様で実施できるものである。
【0065】
【発明の効果】
本発明のデータ補正装置によると、演算用メモリに展開係数配列及び基底関数配列を記憶することにより、演算部での演算時間を抑えることができる。また、演算用メモリの消費量も抑えることができる。
【0066】
また、本発明のデータ補正方法によると、単精度演算回数が乗算4回と加算4回であり、LUT変換を近似した高次多項式をそのまま演算するのに比べて、単精度演算回数が少なくなっている。従って、演算スピードを早くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のデータ補正装置の構成を示す図である。
【図2】入力データの補正方法を示すフローチャートである。
【図3】演算用メモリ内の配列を示す図あり、(a)は展開係数配列を示す図であり、(b)はチェビシェフ関数配列を示す図である。
【図4】チェビシェフ関数を示す図である。
【図5】CCDの入出力特性を示す図である。
【符号の説明】
10:データ補正装置
12:ラインセンサ
14:演算制御部
16:入出力制御部
18:DSP
20:演算部
22:演算用メモリ
24:データ用メモリ
26:PCIインターフェース
28:PCIBUS
30:展開係数配列
32:展開係数配列データ
34:チェビシェフ関数配列(基底関数配列)
36:チェビシェフ関数配列データ
Claims (8)
- 複数のCCDで構成された入力部が、該複数のCCDから取り込んだ入力データを、該複数のCCDごとに補正するデータ補正装置において、
前記入力データの補正を行うための前記複数のCCDごとの高次多項式を直交展開するための基底関数を、該入力データが取りうる値ごとに演算して求められた演算データである基底関数配列データと、及び、前記高次多項式を直交展開するための展開係数を、該複数のCCDに対応して演算して求められた演算データである展開係数配列データとが記憶された演算用メモリと、
前記演算用メモリから、
前記複数のCCDに対応する前記展開係数配列データ、及び、前記入力データが取りうる値に対応する前記基底関数配列データを取り出して、
前記高次多項式を直交展開するための展開式に基づいて、該高次多項式を演算して、該入力データの補正を行う演算部と、
を含むデータ補正装置。 - 前記演算用メモリ及び演算部が複数個である請求項1に記載のデータ補正装置。
- 前記基底関数が、チェビシェフ関数である請求項1または2に記載のデータ補正装置。
- 前記チェビシェフ関数が2次乃至4次のチェビシェフ関数である請求項3に記載のデータ補正装置。
- 前記高次多項式が、LUT(Look up table)変換を近似した式である請求項1乃至4に記載のデータ補正装置。
- 前記演算部がDSP(Digital signal processor)の演算回路であり、前記演算用メモリが該DSPの内部メモリである請求項1乃至5に記載のデータ補正装置。
- 複数のCCDで構成された入力部が、該複数のCCDから取り込んだ入力データを、該複数のCCDごとに演算部が補正するデータ補正方法において、
前記入力データの補正を行うための前記複数のCCDごとの高次多項式を直交展開するための基底関数を、該入力データが取りうる値ごとに演算して求められた演算データである基底関数配列データと、及び、前記高次多項式を直交展開するための展開係数を、前記複数のCCDに対応して演算して求められた演算データである展開係数配列データとを、前記演算部が得るステップと、
前記演算部が、前記高次多項式を直交展開するための展開式に基づいて、
前記入力データについての前記基底関数配列データと、前記CCDについての前記展開係数配列データとを乗算し、該乗算して求められた結果を該演算部が加算するステップと、
を含むデータ補正方法。 - 前記演算部が得るステップは、前記演算部が前記入力データ及び複数のCCDを識別する画素番号を参照して行われる請求項7に記載のデータ補正方法。
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