JP3851157B2 - 回転物品の支持装置及びこれを備えた受持装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転する物品を安定的に支持する支持装置、及びこの支持装置を備えてこの回転物品を受ける受持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明者は既に特開2001−38186の公報において、食材、化学品等の材料を撹拌するミキサーにおいて、材料の撹拌中に容器内に手が入らないように防護し、また材料の飛散を防止するための仕切装置を提案している。この仕切装置は、機体の支柱部の前側で容器を支持し、支柱部の上部より前方へ突き出た頭部から下方へ延びる撹拌軸により容器内で撹拌子を回転させるようにしたミキサーを前提としている。そして、頭部の下側に撹拌軸を取り巻くように配置された環状のガイドリング及び一部に開口を有する筒形に形成されてガイドリングから容器の周縁に向かって延びる防護柵と、ガイドリングの外周側を取り巻いて機体に取り付けられ、ガイドリングに嵌合するローラを回転可能に支持するガイドレールとを備えている。防護柵を容器前部の上方を覆うように位置づけると、作業者の手が撹拌子の回転領域内に入ることが防止される。そして、防護柵を回転して開口が容器前部の上方にくるように位置づけると、材料の投入、容器のなかの材料の視認、撹拌子の脱着等が可能となる。このガイドレールは左右に二分割されて分離可能に係合しており、分割することで防護柵を機体から脱着できるようになっている。これによって防護柵を丸洗いでき、また機体内部の洗浄も容易となって、ミキサーの衛生状態を良好に維持することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
製造上のばらつき等により防護柵のガイドリングが真円に形成されなかったときは、ガイドリングとローラとの隙間が周方向に一定しないので、防護柵の回転がぎくしゃくして使い辛いという問題がある。
【0004】
ミキサーには種々の仕様があり、防護柵の大きさも色々あるので、ガイドレールは防護柵の種類に応じた数だけ設定しておかなければならず、これはコスト上昇の要因となる。
【0005】
このミキサーには、左右に二分割されたガイドレールを分離可能に係合するため、バックル等の係合手段が設けられる。防護柵を機体から取り外す場合、この係合手段を解除する操作を行うと、防護柵がガイドレールから落下するため、片手で防護柵を持ち、もう一方の手で係合手段を解除操作する必要がある。そのため、作業性が非常に悪いものとなる。その場合、例えば機体における防護柵のガイドリングの下側となる部位に板バネを設け、この板バネで落下する防護柵を一旦受け止め、次いで板バネの弾性力を超える力で防護柵を下方へ引き抜くことで防護柵を機体から取り外せるようにし、これによって防護柵を両手で持って機体から取り外せるようにすることが考えられる。しかし、そうしたときには防護柵を機体に装着するときに板バネを逆向きに撓ませる必要があり、装着にコツを要して作業性が悪くなるという問題が生じる。
【0006】
以上、ミキサーの仕切装置で説明したが、このようなミキサーでは、容器も回転させれば、撹拌子の回転と相俟って材料の撹拌を良好に行うことができる。そのようにした場合、容器を安定的に回転するように支持すること、大きさ、形状の異なる種々の容器を支持できるようにすること、容器を持って取り付け及び取り外しが簡単に行えることなど、上記と同様の課題がある。さらに、この課題は防護柵、容器を含めて広く回転物品を受け持つ受持装置に共通している。この場合、回転とは何回転も回り続ける概念も含むし、1回転未満の範囲内で平面視で時計方向に回ったり反時計方向に回ったりする概念も含んでいる。また、電気等のエネルギを用いて回転させる場合も人力で回転させる場合も含んでいる。
【0007】
本発明はこのような点に着目してなされたものであり、その目的とするところは、先に説明した防護柵のように回転中心軸の半径方向に開口する溝を有する回転物品又は回転中心軸に直交する面よりなるフランジが全周にわたって設けられた軸対称形の回転物品を対象とし、この回転物品を移動可能なローラで支持することにより、回転物品の形状のばらつきを吸収して回転物品のスムーズな回転を確保することができ、大きさ、形状の異なる種々の回転物品を支持することができ、容器の取り付け及び取り外しを簡単に行える支持装置を提供し、更に、この支持装置を用いた受持装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の回転物品の支持装置は、ほぼ上下に延びる回転中心軸の半径方向に開口する溝が全周にわたって設けられた軸対称形の回転物品を支持するための支持装置であって、本体と、溝に嵌合する一対の可動ローラと、これらの可動ローラを回転中心軸が互いにほぼ平行になるように回転可能に支持すると共に、回転物品を支持する相手側のローラとの距離が変動可能で且つ平面視で首振り可能となるように上記本体に設けられたアームと、このアームを相手側ローラに近づくように付勢するように上記本体とアームとの間に設けられた弾性部材とを備えていることを特徴としている。
【0009】
この支持装置を、一対の可動ローラと相手側のローラとを回転物品を介して対向するように受持装置等に設け、これらのローラを回転物品の溝に嵌合してこれを支持する。その場合、回転物品の溝が真円になっていないときでも、可動ローラが固定ローラとの距離が変動するように移動するので、固定ローラ及び可動ローラが常に溝に安定的に嵌合し、回転物品がスムーズに回動する。アームの首振りにより可動ローラが固定ローラに近づく方向と交差する方向にも移動するので、回転物品の溝が自転のみならず公転するときでも、可動ローラが周回する溝に良好に追随して常に溝に安定的に嵌合し、回転物品がスムーズに回動する。
【0010】
可動ローラが固定ローラとの距離が変動可能となるように支持され且つ固定ローラに近づく方向に付勢されているので、レールの直径が異なる複数の仕切器具が固定ローラ及び可動ローラの間で支持されることになり、種々のミキサーで部品共通化によりコスト低減が図られる。
【0011】
回転物品を受持装置等から取り外す場合、回転物品を手で持ち、可動ローラをその付勢力に抗する方向に押し付けると、相手側ローラから回転物品の溝が外れるので、この外れた溝の部分を下げて回転物品を相手側ローラの下側に向かって斜め下方へずらせば、回転物品は受持装置等から取り外される。回転物品を受持装置等に装着する場合、回転物品を可動ローラの側が若干上になるように傾けて手で持ち、回転物品の溝を可動ローラに嵌合してその付勢力に抗する方向に押し付け、回転物品を水平にしてから可動ローラの付勢力に従う方向に戻して相手側ローラに回転物品の溝を嵌合させれば、回転物品は受持装置等に装着される。以上の操作は回転物品を両手で持って容易に行うことができる。
【0012】
請求項2の回転物品の支持装置は、回転中心軸の半径方向に開口する溝又は回転中心軸に直交する面よりなるフランジが全周にわたって設けられた軸対称形の回転物品を支持するための支持装置であって、本体と、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸を本体上で想定したときに、X軸方向に離間した位置においてY軸方向にそれぞれ独立してスライド可能になるように本体に設けられた一対のスライダと、この一対のスライダに係合する互いに平行な一対の支持棒が設けられたアームと、X軸方向に離間した位置においてZ軸方向まわりに回転するようにアームに設けられ、回転物品の溝に嵌合し又は回転物品のフランジの上面又は下面に接触する一対の可動ローラと、本体に設けられ、アームをほぼY軸方向に沿って本体から離間する方向に付勢する弾性部材とを備え、各支持棒は、対応するスライダに対して、Z軸方向への移動が規制されると共にX軸方向への移動が許容されるように係合しており、一対のスライダがY軸方向に沿って相対的に逆向きにスライドすることでアームがZ軸まわりに首振り自在となるように構成されていることを特徴としている。
【0013】
この支持装置を、一対の可動ローラと相手側のローラとを回転物品を介して対向するように受持装置に設け、これらのローラを回転物品の溝に嵌合し又はフランジに接触させてこれを支持する。可動ローラはスライダと共に本体に対してY軸方向にスライド可能である。可動ローラは弾性部材により回転物品に向かって付勢される。その場合、各支持棒は、対応するスライダに対して、Z軸方向への移動が規制されるので、アームはX軸まわりにもY軸まわりにも首振りを起こさない。そのため、回転物品はX軸及びY軸により決定されるX−Y平面に対して傾斜することがなく、安定的に支持される。一方、各支持棒は、対応するスライダに対して、X軸方向への移動が許容されるので、一対のスライダがY軸方向に沿って相対的に逆向きにスライドすることでアームがZ軸まわりに首振り自在となる。回転物品の溝又はフランジに回転方向に沿ってY軸方向に起伏があっても、可動ローラがY軸方向にスライドするので、可動ローラ及び相手側ローラが常に溝又はフランジに安定的に嵌合又は接触し、回転物品がスムーズに回転する。アームのZ軸まわりの首振りにより可動ローラがX−Y平面のなかで移動するので、回転物品の溝又はフランジが振れ回るとき、つまり厳密な自転のみならず若干公転する動きを示すときでも、可動ローラが周回する溝又はフランジに良好に追随して常に溝又はフランジに安定的に嵌合又は接触し、回転物品がスムーズに回転する。すなわち、溝又はフランジにおける可動ローラが面する部位は回転方向に沿ってY軸方向に起伏があるが、この起伏は山谷が交互に巡ってくるので、一対の可動ローラが回転方向の進み側及び遅れ側に位置する関係上、進み側の可動ローラが山を乗り越えるときはアームがZ軸まわりに首振りすることで遅れ側の可動ローラが連動してこの山に続く谷に向かって進み出ることになり、いずれの可動ローラも起伏に追従し、常に可動ローラが溝又はフランジにおける可動ローラが面する部位に確実に嵌合又は接触していくことになる。その結果、回転物品は安定的に回転するように支持される。
【0014】
可動ローラがY軸方向にスライドでき、しかも弾性部材によりほぼY軸方向に沿って本体から離間する方向に付勢されているので、溝もしくはフランジの直径又はフランジの高さなどが若干異なる回転物品が可動ローラ及び相手側ローラにより支持されることになる。支持装置の受持装置への取り付け位置をスペーサ等を利用して変えれば、溝もしくはフランジの直径又はフランジの高さなどが大きく異なる回転物品が可動ローラ及び相手側ローラにより支持されることになる。よって種々の受持装置で部品共通化によりコスト低減が図られる。
【0015】
回転物品の取り付け及び取り外しは、回転物品を動かして可動ローラを、弾性部材の付勢力に抗して本体に近づくように移動させれば、簡単に行うことができる。
【0016】
請求項3の回転物品の支持装置は、請求項2の回転物品の支持装置において、本体にはY軸方向に延びて少なくとも本体の一端面に開口する収容孔が形成され、スライダがこの収容孔のなかでスライド可能に設けられており、スライダの内部にはZ軸方向に沿って対向する二辺とX軸方向に沿って対向する二辺とにより形成された矩形の孔が設けられ、支持棒にはZ軸方向に沿って対向する二面とX軸方向に沿って対向する二面とを有してこの矩形孔に嵌入する角柱部が設けられ、矩形孔と角柱部とのZ軸方向に沿った隙間よりも矩形孔と角柱部とのX軸方向に沿った隙間の方が大きく設定されている。
【0017】
このようにすれば、矩形孔と角柱部とのZ軸方向に沿った隙間が相対的に小さいので、各支持棒は、対応するスライダに対して、Z軸方向への移動が規制される。一方、矩形孔と角柱部とのX軸方向に沿った隙間が相対的に大きいので、各支持棒は、対応するスライダに対して、X軸方向への移動が許容され、一対のスライダがY軸方向に沿って相対的に逆向きにスライドすることでアームがZ軸まわりに首振り自在となる。
【0018】
請求項4の回転物品の支持装置は、請求項1ないし請求項3のうちいずれか1項の回転物品の支持装置において、更に、少なくとも一方の可動ローラを回転させる駆動装置を備えている。
【0019】
このようにすれば、駆動装置で可動ローラを回転させると、回転物品が回転するので、支持装置と別に駆動用のローラを設ける必要がない。
【0020】
請求項5は、請求項1ないし請求項4のうちいずれか1項の回転物品の支持装置を用いて回転中心軸の半径方向に開口する溝又は回転中心軸に直交する面よりなるフランジが全周にわたって設けられた軸対称形の回転物品を受け持つ受持装置であって、装置本体に支持装置が、一対の可動ローラが回転物品の溝に回転物品の回転方向の進み側及び遅れ側で嵌合し又はフランジ下面に回転物品の回転方向の進み側及び遅れ側で接触するように設けられ、装置本体に少なくとも1つの相手側ローラが、回転物品の溝に嵌合し又はフランジ下面に接触するように設けられている。
【0021】
この回転物品の受持装置の場合、支持装置の一対の可動ローラと、相手側ローラとが回転物品の溝に嵌合し又はフランジに接触し、これらのローラにより回転物品が支持される。その場合、請求項1ないし請求項4のうちいずれか1項の作用により、常に可動ローラが溝又はフランジにおける可動ローラが面する部位に確実に嵌合又は接触していくことになる。その結果、回転物品は安定的に回転する。溝もしくはフランジの直径又はフランジの高さなどが異なる回転物品が可動ローラ及び相手側ローラにより支持されることになり、種々の受持装置で部品共通化によりコスト低減が図られる。回転物品の取り付け及び取り外しは、回転物品を動かして可動ローラを、弾性部材の付勢力に抗して本体に近づくように移動させれば、簡単に行うことができる。駆動装置を設けたときには、支持装置と別に駆動用のローラを設ける必要がない。
【0022】
請求項6は、請求項5の回転物品の受持装置において、二つの支持装置が回転物品を介して対向するように装置本体に設けられており、一方の支持装置の一対の可動ローラが他方の支持装置の一対の可動ローラにとっては相手側ローラとなる。
【0023】
このようにすれば、二つの支持装置により、請求項1ないし請求項4のうちいずれか1項の作用が重畳的に得られることになる。
【0024】
請求項7の回転物品の受持装置は、請求項2ないし請求項4のうちいずれか1項の回転物品の支持装置を用いて回転中心軸に直交する面よりなるフランジが全周にわたって設けられた軸対称形の回転物品を受け持つ回転物品の受持装置であって、装置本体に支持装置が、一対の可動ローラが回転物品のフランジの上面及び下面のうち一方の面に回転物品の回転方向の進み側及び遅れ側で接触するように設けられ、装置本体に相手側ローラが、支持装置の一対の可動ローラの間でフランジの他方の面に接触するように装置本体に設けられ、装置本体に少なくとも1つの他の相手側ローラが、回転物品のフランジ下面に接触するように設けられている。
【0025】
この回転物品の受持装置の場合、支持装置の一対の可動ローラと、相手側ローラでフランジを挟み、他の相手側ローラが回転物品のフランジの下面に接触し、これらのローラにより回転物品が支持される。その場合、請求項2ないし請求項4のうちいずれか1項の作用により、常に可動ローラがフランジにおける可動ローラが面する部位に確実に接触していくことになる。その結果、回転物品は安定的に回転する。フランジの高さなどが異なる回転物品が可動ローラ及び相手側ローラにより支持されることになり、種々の受持装置で部品共通化によりコスト低減が図られる。回転物品の取り付け及び取り外しは、回転物品を動かして可動ローラを、弾性部材の付勢力に抗して本体に近づくように移動させれば、簡単に行うことができる。駆動装置を設けたときには、支持装置と別に駆動用のローラを設ける必要がない。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の回転物品の支持装置と、この支持装置を備えて回転物品を受ける受持装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。第1の実施形態は、ミキサーの仕切装置に本発明を適用した場合であり、回転物品が、材料の撹拌中に容器内に手が入らないように防護し、また材料の飛散を防止するための仕切器具であり、受持装置は、この仕切器具を受け持つための構造である。第1実施形態を示す図1において、10はミキサーの機体であって、この機体10は、台座11と、台座11の後端から立ち上がる支柱部12と、支柱部12の上部より前方へ突き出た頭部13とを備えている。また上記機体10は、支柱部12の前側で、上方に開口する椀形の容器20を支持している。ミキサーは容器20を受けて支持する容器受けを有し、また必要に応じて容器受けを昇降させる昇降機構とを有している。この昇降機構は、例えばパネルの操作を受けて油圧、電力等により容器受けを昇降させるものであってもよいし、レバー操作を受けてリンクにより容器受けを昇降させるものであってもよい。上記頭部13からは撹拌軸14が下方へ延び、この撹拌軸14の先端には撹拌子15が取り付けられており、機体10に内蔵されたモータ等により撹拌軸14が回転すると、容器内で撹拌子15が回転し、容器内の材料を撹拌するようにしている。この実施形態の場合、撹拌軸14が公転軸のまわりに公転すると共に撹拌軸14の軸中心のまわりに自転するようになっているが、公転、自転のいずれかのみを行うものであってもよい。また本発明は撹拌子を上下に動かすようにしたミキサーにも適用できる。
【0027】
上記頭部13と容器20との間には、図3に示すような仕切器具30が設けられている。仕切器具30は、頭部13の下側に撹拌軸14を取り巻くように配置された環状のレール31と、一部に開口を有する筒形に形成されてレール31から容器20の周縁に向かって延びる面状物32とを有している。レール31の内周面又は外周面には全周にわたって溝31bが形成されている。この実施形態の場合、棒材を環状に巻いて形成した第1環状部材31aを上下に間隔をあけて配置することによりレール31を形成し、これら2本の第1環状部材31aの間の外周側に全周にわたって溝31bを形成している。これらの第1環状部材31aは、その内周側に配置された面状物32に対して溶接等により固定されている。面状物32は板状物で形成したものでもよいし、柵状又は網状に形成したものでもよい。要は作業者の手が入ることを防ぐ機能が発揮されればよい。この実施形態の場合、上端が第1環状部材31aの内側に固定され、斜め下方に向かって延びる多数の棒材よりなる柵32aと、棒材を環状に巻いて形成し、上記柵32aの下端を接続する第2環状部材32bとを備える。面状物32は一部に開口を有している。すなわち、筒状の面状物32の約半周にわたって面が欠如していて開口32cが形成されている。また、面状物32の一部が切り立った面に形成されていて、この切り立った面の外周側に開口32dが形成されている。この開口はいずれか一方のみを設けるようにしてもよい。
【0028】
図2に示すように、仕切器具30のレール31には内側又は外側から固定ローラ41及び可動ローラ42が嵌合しており、この固定ローラ41及び可動ローラ42により仕切器具30を支持している。この実施形態の場合、レール31の外周側に溝31bが形成されているので、固定ローラ41及び可動ローラ42はこの溝31bに外側から嵌合している。そして、この固定ローラ41及び可動ローラ42は撹拌軸14と平行な軸のまわりに回転可能になっており、固定ローラ41及び可動ローラ42がこの軸のまわりに回転することで仕切器具30が撹拌軸14のまわりに回転するようになっている。固定ローラ41及び可動ローラ42は合計で少なくとも3つ設けられている。
【0029】
機体10には、固定ローラ41を回転可能に且つ機体10に対して相対移動しないように支持する固定ローラ支持手段50が設けられている。図4に示すように、この実施形態の場合、この固定ローラ支持手段50は板状のブラケットである。この固定ローラ支持手段50は平面視で弓形に形成され、中間部が頭部13の下面の後側に固定され、両端が斜め前方へせり出しており、この両端付近の下側に固定ローラ41が1つずつ回転可能に設けられている。この固定ローラ支持手段50には、必要に応じて材料の後方ないし側方への飛散を防止するための固定カバー51が設けられている。固定カバー51は上記頭部13と容器20との間の後半分を覆うように筒状の板状物を前後に切った後側の形に形成されている。この実施形態の場合、仕切器具30及び固定ローラ41を固定カバー51の内周側に設けているが、これらを固定カバー51の外周側に設けてもよい。
【0030】
機体10には、可動ローラ42を回転可能に且つ固定ローラ41との距離が変動可能となるように支持すると共に可動ローラ42を固定ローラ41に近づく方向に付勢する可動ローラ支持手段60が設けられている。図5及び図6に示すように、可動ローラ支持手段60は、機体10に設けられた本体61と、可動ローラ42を回転可能に支持すると共に固定ローラ41との距離が変動可能で且つ平面視で首振り可能となるように上記本体61に設けられたアーム62と、このアーム62を固定ローラ41に近づくように付勢するように上記本体61とアーム62との間に設けられた弾性部材63とを備えている。この実施形態の場合、製造、組立等の便宜上、本体61は頭部13の下面の前側に固定される第1部材61aと、第1部材61aの下側に固定される第2部材61bと、第2部材61bの両端に嵌合する2つの第3部材61cとの3つに分割されている。アーム62は、平面視で弓形に形成され、中間部から前方へ2本の支持棒62aが並んで延びている。アーム62の両端には入口が狭くなったU字形の嵌合孔62bがそれぞれ形成され、この嵌合孔62bに可動ローラ42の高さ方向中間部のくびれた部分がそれぞれ回転可能に嵌合するようになっている。これに代えて可動ローラをこれを貫通する軸により回転可能に支持するようにしてもよい。本体61の第2部材61bには前後方向に延びて第2部材61bの後端面に開口する2本の収容孔61dが左右に並んで形成されており、各収容孔61dにアーム62の上記各支持棒62aがそれぞれ嵌合している。これによってアーム62の固定ローラ41との距離が変動するようになっている(図8を参照)。また、収容孔61dと支持棒62aとの嵌合関係により、平面視でアーム62が首振り可能となっている(図9を参照)。上記収容孔61dは第2部材61bに形成された貫通孔の前端を第3部材61cによって塞ぐことで形成されており、この閉塞面と支持棒62aとの間には弾性部材としてのコイルスプリング63が縮装されており、アーム62を固定ローラ41に近づくように付勢するようにしている。なお、64は必要に応じて収容孔61dに嵌入されるスリーブであり、66はロック摘みである。このロック摘み66は第2部材61bに形成された貫通孔61eに前から回転可能に嵌合し、後面に半径方向に溝が切ってある。一方、アーム62の中間部から前方へ1本のロック棒62cが延びており、その先端には上記ロック摘み66の溝に遊嵌可能な横棒62c’が形成されている。ロック摘み66が、その溝にロック棒62cの横棒62c’が遊嵌可能な解放位置にあるときはアーム62が前方へ大きく移動できるようになっており、仕切器具30の取り付け時と取り外し時にはこの位置にするとよい。そして、ロック摘み66を回転して、その溝の両側の面にロック棒62cの横棒62c’が当接可能な制限位置にあるときはアーム62の前方への移動が制限されて仕切器具30が不用意に落下することが防止されるようになっており、仕切器具30の使用時にはこの位置にするとよい。67aはロック摘み66に設けることが好ましい磁石であって、ロック摘み66が上記解放位置又は制限位置にきたときに本体61の中の相手側磁石67bに吸引してロック摘み66をそれらの位置に仮止めする機能を発揮する。上記第2部材61bには2本の棒形のストッパ69が、貫通孔61eのなかを上下方向に通るように設けられている。上記横棒62c’はこのストッパ69の前側に位置しているので、横棒62c’がストッパ69に当たることにより、アーム62が本体61から後方へ抜け落ちないようになっている(図5、図6、図8及び図9を参照)。なお、例えば用途に応じて弾性部材のばね力の設定を適切に行うなどの対策を講じることにより、仕切器具30にこれを落下させる力が作用してもアームがこの力を充分に受け止めて仕切器具30が落下する可能性を無くすことができる。そのようなときにはロック摘み66を用いた落下防止機構を設ける必要はない。本発明は、このようにロック摘み66等を用いた落下防止機構を設けていない実施形態も含む。
【0031】
従って、上記第1実施形態のミキサーの仕切装置の場合、仕切器具30は、そのレール31に嵌合する固定ローラ41及び可動ローラ42を回転させることで回転する。そして、図1及び図2に示すように、仕切器具30を容器前部の上方を覆うように位置づけると、作業者の手が撹拌子15の回転領域内に入ることが防止され、また材料の飛散が防止される。また、図10に示すように、仕切器具30を開口32c、32dが容器前部の上方にくるように位置づけると、材料の投入、容器20のなかの材料の視認、撹拌子15の脱着等が可能となる。
【0032】
仕切器具30を機体10から取り外す場合、図11に示すように、仕切器具30を手で持ち、可動ローラ42をその付勢力に抗する方向(この実施形態では前方)に押し付けると、固定ローラ41から仕切器具30のレール31が外れる。そして、図12に示すように、この外れたレール部分を下げて仕切器具30を固定ローラ41の下側に向かって斜め下方へずらせば、仕切器具30は機体10から取り外される。仕切器具30を機体10に装着する場合はこの逆の手順で行えば良く、仕切器具30を可動ローラ42の側が若干上になるように傾けて手で持ち、仕切器具30のレール31を可動ローラ42に嵌合してその付勢力に抗する方向に押し付け、仕切器具30を水平にしてから可動ローラ42の付勢力に従う方向に戻して固定ローラ41に仕切器具30のレール31を嵌合させれば、仕切器具30は機体10に装着される。以上の操作は仕切器具30を両手で持って容易に行うことができる。仕切器具30を機体10から取り外すことで仕切器具30を丸洗いでき、また機体内部の洗浄も容易となって、ミキサーの衛生状態が良好に維持される。
【0033】
可動ローラ42が固定ローラ41との距離が変動可能となるように支持され且つ固定ローラ41に近づく方向に付勢されているので、レール31の直径が異なる複数の仕切器具30が固定ローラ41及び可動ローラ42の間で支持されることになり、種々のミキサーで部品共通化によりコスト低減が図られる。しかも、仕切器具30のレール31が真円になっていないときでも、可動ローラ42が固定ローラ41との距離が変動するように移動するので、固定ローラ41及び可動ローラ42が常にレール31に安定的に嵌合し、仕切器具30がスムーズに回転する。
【0034】
本発明は、固定ローラ及び可動ローラを合計で少なくとも3つ有する仕切装置の実施形態を全て含む。そのなかで、上記実施形態の仕切装置は、固定ローラ41及び可動ローラ42が2つずつ設けられている。このようにすれば、あらゆる曲率のレール31に対して全てのローラが嵌合し、さらに固定ローラ41及び可動ローラ42を合計3つ設ける場合よりも仕切器具30が安定的に支持される。
【0035】
本発明は、可動ローラを回転可能に且つ固定ローラとの距離が変動可能となるように支持すると共に可動ローラを固定ローラに近づく方向に付勢する可動ローラ支持手段を備えた仕切装置の実施形態を全て含む。そのなかには上記支持棒62a、収容孔61d及びコイルスプリング63を1つずつ有する簡単な構造の実施形態が含まれる。そのなかで、上記実施形態の仕切装置は、可動ローラ支持手段60が、機体10に設けられた本体61と、可動ローラ42を回転可能に支持すると共に固定ローラ41との距離が変動可能で且つ平面視で首振り可能となるように上記本体61に設けられたアーム62と、このアーム62を固定ローラ41に近づくように付勢するように上記本体61とアーム62との間に設けられた弾性部材63とを備えている。このようにすれば、アーム62の首振りにより可動ローラ42が固定ローラ41に近づく方向と交差する方向にも移動するので、仕切器具30がレール31の中心のまわりに自転するときのみならず少し公転しながら自転するときでも、可動ローラ42が周回するレール31に良好に追随して常にレール31に安定的に嵌合し、仕切器具30がスムーズに回転する。
【0036】
図13は第1実施形態のミキサーの仕切装置の変形例の要部を示す。この変形例の説明として上記第1実施形態の説明を符号と共にそのまま引用し、第1実施形態とは異なる構成及び効果のみを以下に説明する。上記変形例の場合、第1環状部材31aを上下に間隔をあけて配置してレール31を形成し、これら2本の第1環状部材31aの間の外周側に全周にわたって溝31bを形成し、この溝31bに固定ローラ41及び可動ローラ42を嵌合した。変形例の場合は、第1環状部材31aを上下に間隔をあけて配置してレール31を形成し、これら2本の第1環状部材31aの間の内周側に全周にわたって溝31bを形成し、この溝31bに固定ローラ41及び可動ローラ42を嵌合した。そのため、固定ローラ支持手段50及び可動ローラ支持手段60は平面視でレール31の内側に位置している。変形例のミキサーの仕切装置の作用及び効果は第1実施形態の場合と同様である。
【0037】
上記各実施形態では、固定ローラ支持手段を機体と別途に設けたが、固定ローラ支持手段を機体に一体化して機体の一部を固定ローラ支持手段として機能させてもよい。このことは可動ローラ支持手段の本体についても同様である。上記実施形態では、この本体を3分割したが、1、2又は4つ以上の部材で構成してもよい。本発明は容器の昇降機構を持たないミキサーに対しても適用することができる。
【0038】
これらの実施形態の記載により、第1のミキサーの仕切装置を十分に開示することができた。この第1のミキサーの仕切装置とは、機体の支柱部の前側で容器を支持し、支柱部の上部より前方へ突き出た頭部から下方へ延びる撹拌軸により容器内で撹拌子を回転させるようにしたミキサーにおいて、頭部の下側に撹拌軸を取り巻くように配置された環状のレール及び一部に開口を有する筒形に形成されてレールから容器の周縁に向かって延びる面状物を有する仕切器具と、仕切器具のレールに内側又は外側から嵌合して仕切器具を撹拌軸のまわりに回動可能に支持する合計で少なくとも3つの固定ローラ及び可動ローラと、固定ローラを回転可能に且つ機体に対して相対移動しないように支持する固定ローラ支持手段と、可動ローラを回転可能に且つ固定ローラとの距離が変動可能となるように支持すると共に可動ローラを固定ローラに近づく方向に付勢する可動ローラ支持手段とを備えたことを特徴とするミキサーの仕切装置である。さらに、これらの実施形態の記載により、以下に説明する第2及び第3のミキサーの仕切装置も十分に説明された。
【0039】
すなわち、第2のミキサーの仕切装置は、第1のミキサーの仕切装置において、固定ローラ及び可動ローラが2つずつ設けられている。このようにすれば、あらゆる曲率のレールに対して全てのローラが嵌合するので、ローラを無駄なく機能させることができる。さらに固定ローラ及び可動ローラを合計3つ設ける場合よりも仕切器具を安定的に支持することができる。
【0040】
第3のミキサーの仕切装置は、第1又は第2のミキサーの仕切装置において、可動ローラ支持手段が、機体に設けられた本体と、可動ローラを回転可能に支持すると共に固定ローラとの距離が変動可能で且つ平面視で首振り可能となるように上記本体に設けられたアームと、このアームを固定ローラに近づくように付勢するように上記本体とアームとの間に設けられた弾性部材とを備えている。このようにすれば、アームの首振りにより可動ローラが固定ローラに近づく方向と交差する方向にも移動するので、仕切器具がレールの中心のまわりに自転するときのみならず少し公転しながら自転するときでも、可動ローラが周回するレールに良好に追随して常にレールに安定的に嵌合し、仕切器具をスムーズに回転させることができる。
【0041】
この第1実施形態で説明した可動ローラ42及び可動ローラ支持手段60は、本発明の回転物品の支持装置の一つの実施形態である。すなわち、仕切器具30は、本発明における、ほぼ上下に延びる回転中心軸の半径方向に開口する溝が全周にわたって設けられた軸対称形の回転物品の一つの形態である。そして、可動ローラ42及び可動ローラ支持手段60は、本体61と、溝31bに嵌合する一対の可動ローラ42と、これらの可動ローラ42を回転中心軸が互いにほぼ平行になるように回転可能に支持すると共に、仕切器具30を支持する相手側のローラとしての固定ローラ41との距離が変動可能で且つ平面視で首振り可能となるように上記本体61に設けられたアーム62と、このアーム62を固定ローラ41に近づくように付勢するように上記本体61とアーム62との間に設けられた弾性部材63とを備えた支持装置である。上記相手側のローラは、固定ローラ41の外に装置本体としての機体10に対して移動可能に設けられたローラを含んでいる。
【0042】
上記可動ローラ支持手段60では、収容孔61dと支持棒62aとの嵌合関係により、平面視でアーム62が首振り可能となっている。すなわち、収容孔61dにはスライダ68がスライド可能に設けられている。スライダ68は底壁を有した筒形に形成され、このスライダ68の底壁には矩形の孔68aが開口している。図7に示すように、支持棒62aには矩形孔68aに嵌入する角柱部62a’が設けられており、矩形孔68aと角柱部62a’との縦方向の隙間(A1+A2)よりも矩形孔68aと角柱部62a’との横方向の隙間(B1+B2)の方が大きく設定されている。弾性部材63は本体61とアーム62との間に設ければよいが、第1実施形態では本体61の第3部材61cとスライダ68との間に設けられている。
【0043】
従って、第1実施形態で説明された可動ローラ42及び可動ローラ支持手段60は、本体61と、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸を本体61の上で想定したときに、X軸方向に離間した位置においてY軸方向にそれぞれ独立してスライド可能になるように本体61に設けられた一対のスライダ68と、この一対のスライダ68に係合する互いに平行な一対の支持棒62aが設けられたアーム62と、X軸方向に離間した位置においてZ軸方向まわりに回転するようにアーム62に設けられ、回転物品の溝31bに嵌合する一対の可動ローラ42と、本体61に設けられ、アーム62をほぼY軸方向に沿って本体61から離間する方向に付勢する弾性部材63とを備え、各支持棒62aは、対応するスライダ68に対して、Z軸方向への移動が規制されると共にX軸方向への移動が許容されるように係合しており、一対のスライダ68がY軸方向に沿って相対的に逆向きにスライドすることでアーム62がZ軸まわりに首振り自在となるように構成されている回転物品の支持装置である。
【0044】
さらに、第1実施形態で説明された可動ローラ42及び可動ローラ支持手段60は、本体61にはY軸方向に延びて少なくとも本体61の一端面に開口する収容孔61dが形成され、スライダ68がこの収容孔61dのなかでスライド可能に支持されており、スライダ68の内部にはZ軸方向に沿って対向する二辺とX軸方向に沿って対向する二辺とにより形成された矩形の孔68aが設けられ、支持棒62aにはZ軸方向に沿って対向する二面とX軸方向に沿って対向する二面とを有してこの矩形孔68aに嵌入する角柱部62a’が設けられ、矩形孔68aと角柱部62a’とのZ軸方向に沿った隙間(A1+A2)よりも矩形孔68aと角柱部62a’とのX軸方向に沿った隙間(B1+B2)の方が大きく設定されていることになる。
【0045】
第1実施形態のミキサーの仕切装置における仕切器具30を受け持つための構造は、本願発明の回転物品の受持装置の一つの実施形態である。すなわち、この構造は、可動ローラ42及び可動ローラ支持手段60を用いて仕切器具30を受け持つ受持装置であって、装置本体としての機体10に可動ローラ42及び可動ローラ支持手段60が、一対の可動ローラ42が仕切器具30の溝31bに仕切器具30の回転方向の進み側及び遅れ側で嵌合するように設けられ、機体10に少なくとも1つの固定ローラ41などの相手側ローラが、仕切器具30の溝31bに嵌合するように設けられている回転物品の受持装置である。
【0046】
図14ないし図17は第2実施形態を示す。この実施形態はミキサーにおいて容器を受け取る受持装置に本発明を適用した場合である。ミキサーの基本構造は第1実施形態と同様である。すなわち、第2実施形態を示す図14において、10はミキサーの機体であって、この機体10は、台座11と、台座11の後端から立ち上がる支柱部12と、支柱部12の上部より前方へ突き出た頭部13とを備えている。また上記機体10は、支柱部12の前側で、上方に開口する椀形の容器20を支持している。ミキサーは容器20を受けて支持する容器受け70を有している。この容器受け70は容器20をほぼ半周にわたって取り巻くように平面視でほぼU字形に形成されている。また、必要に応じて容器受け70を昇降させる昇降機構が設けられている。この昇降機構は、例えばパネルの操作を受けて油圧、電力等により容器受けを昇降させるものであってもよいし、レバー操作を受けてリンクにより容器受けを昇降させるものであってもよい。上記頭部13からは撹拌軸14が下方へ延び、この撹拌軸14の先端には撹拌子15が取り付けられており、機体10に内蔵されたモータ等により撹拌軸14が回転すると、容器内で撹拌子15が回転し、容器内の材料を撹拌するようにしている。この実施形態の場合、撹拌軸14が公転軸のまわりに公転すると共に撹拌軸14の軸中心のまわりに自転するようになっているが、公転、自転のいずれかのみを行うものであってもよい。また本発明は撹拌子を上下に動かすようにしたミキサーにも適用できる。
【0047】
この実施形態で用いる容器20には回転中心軸に直交する面よりなるフランジ21が全周にわたって設けられている。すなわち、容器20は本発明における回転中心軸に直交する面よりなるフランジが全周にわたって設けられた軸対称形の回転物品のうちの一形態である。従って、この第2実施形態の可動ローラ42及び可動ローラ支持手段60のうち、可動ローラ支持手段60は第1実施形態で説明したものと同一の構成である。可動ローラ42については、第1実施形態の可動ローラ42が溝31bに嵌合するように設けられていたことに対して、第2実施形態の可動ローラ42はフランジ21の上面21a又は下面21bに接触するように設けられている。
【0048】
図14ないし図17に示すように、受持装置は、この可動ローラ42及び可動ローラ支持手段60を用いて回転物品としての容器20を受け持つ受持装置であり、本願発明の回転物品の受持装置の一つの実施形態である。すなわち、この受持装置は、可動ローラ42及び可動ローラ支持手段60を用いて容器20を受け持つ受持装置であって、装置本体としての容器受け70に可動ローラ42及び可動ローラ支持手段60が、一対の可動ローラ42が容器20のフランジ21の下面21bに容器20の回転方向の進み側及び遅れ側で接触するように設けられ、装置本体としての容器受け70に少なくとも1つの相手側ローラとしての固定ローラ41が、容器20のフランジ21の下面21bに接触するように設けられている回転物品の受持装置である。
【0049】
容器受け70には固定ローラ41が回転軸において取り付けられている。容器受け70には可動ローラ支持手段60が、本体61から出たアーム62が容器20の回転中心軸に向かって延びるように本体61において取り付けられている。これらは傾斜して取り付けられている。第1実施形態の固定ローラ41及び可動ローラ42は、仕切器具30の回転中心軸に平行な軸のまわりに回転可能とした。これに対して第2実施形態の固定ローラ41及び可動ローラ42は、これらローラ41、42の回転中心軸が、容器20の回転中心軸に対して上に向かうにつれて離れるように90度未満の角度をもって傾斜している。43はモータ等により回転される駆動用のローラであって、この駆動用ローラ43は、その回転中心軸が容器20の回転中心軸の半径方向になるように且つ容器20のフランジ21の下面21bに接触するように設けられている。
【0050】
図18ないし図20は第3実施形態を示す。この実施形態は、容器受け70に取り付けられるローラの組み合わせが第2実施形態と異なる。すなわち、二つの可動ローラ42及び可動ローラ支持手段60が容器20を介して対向するように容器受け70に設けられており、一方の可動ローラ42及び可動ローラ支持手段60の一対の可動ローラ42が他方の可動ローラ42及び可動ローラ支持手段60の一対の可動ローラ42にとっては相手側ローラとなるようにしている。これら各対の可動ローラ42が容器20のフランジ21の下面21bに容器20の回転方向の進み側及び遅れ側で接触するように設けられている。可動ローラ42及び可動ローラ支持手段60の容器受け70への取り付け勝手は第2実施形態と同一であり、その他の構成も第2実施形態と同一である。
【0051】
図21ないし図24は第4実施形態を示す。この実施形態は、容器受け70の構成と、容器受け70に取り付けられるローラの組み合わせが第2実施形態と異なる。すなわち、装置本体としての容器受け70に可動ローラ42及び可動ローラ支持手段60が、一対の可動ローラ42が容器20のフランジ21の上面21a及び下面21bのうち一方の面に容器20の回転方向の進み側及び遅れ側で接触するように設けられ、容器受け70に相手側ローラ44が、可動ローラ42及び可動ローラ支持手段60の一対の可動ローラ42の間でフランジ21の他方の面に接触するように容器受け70に設けられ、容器受け70に少なくとも1つの固定ローラ41などの他の相手側ローラが、容器20のフランジ21の下面21bに接触するように設けられている。この場合、可動ローラ42及び相手側ローラ44の回転中心軸は、ほぼ容器20の回転半径の方向に一致している。この実施形態では、一対の可動ローラ42が容器20のフランジ21の上面21aに接触し、相手側ローラ44及び他の相手側ローラ41が下面21bに接触している。そして、相手側ローラ44は回転中心軸が移動しない固定ローラであり、しかもモータ等により回転される駆動用のローラである。可動ローラ42及び可動ローラ支持手段60は容器受け70に、本体から出たアーム62が容器20のフランジ21の上面21aに向かって延びるように、且つ一対の可動ローラ42の容器20の回転中心軸からの距離がほぼ等しくなるように本体61において取り付けられている。容器受け70は一方の端部71が他の部分から分割されると共に、他の部分に対して容器20の回転中心軸とほぼ平行なヒンジ軸72を介して連結され、上記端部71がヒンジ軸72を中心にしてスイングできるようになっている。この端部71には少なくとも1つの相手側ローラ41が設けられている。端部71のスイングは、図示するようにシリンダ等を用いたリンク機構で行ってもよいし、手動で行ってもよい。その他の構成は第2実施形態と同一である。
【0052】
以上の実施形態では、可動ローラ42は自ら回転するものではなく、従動して回転するものであった。これに対して図25及び図26に示すように、可動ローラ42及び可動ローラ支持手段60に、その一対の可動ローラ42のうち少なくとも一方の可動ローラ42を回転させる駆動装置80を設けてもよい。ここで例示した可動ローラ42及び可動ローラ支持手段60では、駆動装置80をアーム62に設けたモータ81と、このモータ81の回転を一方の可動ローラ42に伝達するギヤトレーン、ベルトなどの伝達機構82とにより構成している。
【0053】
図27に示すように、第3実施形態の構成は仕切器具30の受持装置にも用いることができる。その場合、可動ローラ42及び可動ローラ支持手段60は傾斜して設けることはせず、第1実施形態と同様に可動ローラ42が、仕切器具30の回転中心軸に平行な軸のまわりに回転可能となるように可動ローラ42及び可動ローラ支持手段60を装置本体としての機体10に設ける。
【0054】
従って、以上説明した実施形態で用いた可動ローラ42及び可動ローラ支持手段60は、次の作用を奏する。この可動ローラ42及び可動ローラ支持手段60を、一対の可動ローラ42と相手側ローラ41、44とを仕切器具30又は容器20を介して対向するように受持装置に設け、これらのローラ42、41、44を仕切器具30の溝31bに嵌合し又は容器20のフランジ21に接触させてこれを支持する。可動ローラ42はスライダと共に本体に対してY軸方向にスライド可能である。可動ローラ42は弾性部材63により仕切器具30又は容器20に向かって付勢される。その場合、各支持棒62aは、対応するスライダ68に対して、Z軸方向への移動が規制されるので、アーム62はX軸まわりにもY軸まわりにも首振りを起こさない。そのため、仕切器具30又は容器20はX軸及びY軸により決定されるX−Y平面に対して傾斜することがなく、安定的に支持される。一方、各支持棒62aは、対応するスライダ68に対して、X軸方向への移動が許容されるので、一対のスライダ68がY軸方向に沿って相対的に逆向きにスライドすることでアーム62がZ軸まわりに首振り自在となる。仕切器具30の溝31b又は容器20のフランジ21に回転方向に沿ってY軸方向に起伏があっても、可動ローラ42がY軸方向にスライドするので、可動ローラ42及び相手側ローラ41、44が常に溝31b又はフランジ21に安定的に嵌合又は接触し、仕切器具30又は容器20がスムーズに回転する。アーム62のZ軸まわりの首振りにより可動ローラ42がX−Y平面のなかで移動するので、仕切器具30の溝31b又は容器20のフランジ21が振れ回るとき、つまり厳密な自転のみならず若干公転する動きを示すときでも、可動ローラ42が周回する溝31b又はフランジ21に良好に追随して常に溝31b又はフランジ21に安定的に嵌合又は接触し、仕切器具30又は容器20がスムーズに回転する。すなわち、溝31b又はフランジ21における可動ローラ42が面する部位は回転方向に沿ってY軸方向に起伏があるが、この起伏は山谷が交互に巡ってくるので、一対の可動ローラ42が回転方向の進み側及び遅れ側に位置する関係上、進み側の可動ローラ42が山を乗り越えるときはアームがZ軸まわりに首振りすることで遅れ側の可動ローラ42が連動してこの山に続く谷に向かって進み出ることになり、いずれの可動ローラ42も起伏に追従し、常に可動ローラ42が溝31b又はフランジ21における可動ローラ42が面する部位に確実に嵌合又は接触していくことになる。その結果、仕切器具30又は容器20は安定的に回転するように支持される。
【0055】
可動ローラ42がY軸方向にスライドでき、しかも弾性部材63によりほぼY軸方向に沿って本体61から離間する方向に付勢されているので、溝31bもしくはフランジ21の直径又はフランジ21の高さなどが若干異なる仕切器具30又は容器20が可動ローラ42及び相手側ローラ41、44により支持されることになる。可動ローラ42及び可動ローラ支持手段60の受持装置への取り付け位置をスペーサ等を利用して変えれば、溝31bもしくはフランジ21の直径又はフランジ21の高さなどが大きく異なる仕切器具30又は容器20が可動ローラ42及び相手側ローラ41、44により支持されることになる。よって種々の受持装置で部品共通化によりコスト低減が図られる。
【0056】
仕切器具30又は容器20の取り付け及び取り外しは、仕切器具30又は容器20を動かして可動ローラ42を、弾性部材63の付勢力に抗して本体61に近づくように移動させれば、簡単に行うことができる。仕切器具30のときには、第1実施形態で説明したように、仕切器具30を手で持ち、可動ローラ42をその付勢力に抗する方向に押し付け、仕切器具30を斜め下方へずらして取り外し、取り付けはこの逆で行える。容器20のときには、容器20を手でもって可動ローラ42及び相手側ローラ41の上方に差し出し、そのまま下ろせば容器20に押されて可動ローラ42が弾性部材63の付勢力に抗して本体61に近づくように移動するから、仕切器具30を取り付けることができ、取り外しは容器20を上方へ持ち上げればよい。その場合、図17に示すように、容器20の底壁の周縁にアールを形成しておけば、取り付け時に容器20が可動ローラ42と相手側ローラ41との間に入りやすいので、好ましい。仕切器具30であっても容器20であっても使える方法もある。すなわち、第2実施形態、第3実施形態のように可動ローラ42及び相手側ローラ41を支柱部12に向かって左右に配置したときには、仕切器具30を手で持ち、そのまま支柱部12から離すように引けば、仕切器具30又は容器20に押されて可動ローラ42が弾性部材63の付勢力に抗して本体61に近づくように移動するから、仕切器具30又は容器20を取り外すことができ、取り付けはこの逆で行える。容器20の上げ下ろしは昇降装置により行うようにしてもよい。
【0057】
本発明の支持装置は、各支持棒が、対応するスライダに対して、Z軸方向への移動が規制されると共にX軸方向への移動が許容されるように係合し、一対のスライダがY軸方向に沿って相対的に逆向きにスライドすることでアームがZ軸まわりに首振り自在となるように構成した実施形態を全て含んでいる。そのなかで、上記実施形態は、スライダ68の矩形孔68aと、支持棒62aの角柱部62a’とのZ軸方向に沿った隙間(A1+A2)よりも矩形孔68aと角柱部62a’とのX軸方向に沿った隙間(B1+B2)の方が大きく設定した。このようにすれば、矩形孔68aと角柱部62a’とのZ軸方向に沿った隙間が相対的に小さいので、各支持棒62aは、対応するスライダ68に対して、Z軸方向への移動が規制される。一方、矩形孔68aと角柱部62a’とのX軸方向に沿った隙間が相対的に大きいので、各支持棒62aは、対応するスライダ68に対して、X軸方向への移動が許容され、一対のスライダ68がY軸方向に沿って相対的に逆向きにスライドすることでアーム62がZ軸まわりに首振り自在となる。上記隙間(A1+A2)はスライダ68と支持棒62aとが相対的にスライドできる範囲で可及的に小さく設定される。
【0058】
本発明の支持装置は、自ら回転せずに従動する可動ローラ42を備えた実施形態を含んでいる。これに対して更に、少なくとも一方の可動ローラ42を回転させる駆動装置80を備えたときには、駆動装置80で可動ローラ42を回転させると、仕切器具30又は容器20が回転するので、可動ローラ42及び可動ローラ支持手段60と別に駆動用のローラを設ける必要がない。
【0059】
第1実施形態の仕切器具の受持装置、及び第2実施形態の容器の受持装置の場合、可動ローラ42及び可動ローラ支持手段60の一対の可動ローラ42と、相手側ローラ41とが仕切器具30の溝31bに嵌合し又は容器20のフランジ21に接触し、これらのローラ42、41により仕切器具30又は容器20が支持される。その場合、可動ローラ42及び可動ローラ支持手段60の作用により、常に可動ローラ42が溝31b又はフランジ21における可動ローラ42が面する部位に確実に嵌合又は接触していくことになる。その結果、仕切器具30又は容器20は安定的に回転する。溝31bもしくはフランジ21の直径又はフランジ21の高さなどが異なる仕切器具30又は容器20が可動ローラ42及び相手側ローラ41により支持されることになり、種々の受持装置で部品共通化によりコスト低減が図られる。仕切器具30又は容器20の取り付け及び取り外しは、仕切器具30又は容器20を動かして可動ローラ42を、弾性部材63の付勢力に抗して本体61に近づくように移動させれば、簡単に行うことができる。詳しくは、先に可動ローラ42及び可動ローラ支持手段60の作用の説明で記載したとうりである。可動ローラ支持手段60に可動ローラ42の駆動装置を設けたときには、可動ローラ支持手段60と別に駆動用のローラを設ける必要がない。
【0060】
第3実施形態の容器の受持装置の場合、二つの可動ローラ42及び可動ローラ支持手段60が回転物品30を介して対向するように容器受け70に設け、一方の可動ローラ42及び可動ローラ支持手段60の一対の可動ローラ42を他方の可動ローラ42及び可動ローラ支持手段60の一対の可動ローラ42にとって相手側ローラとなるようにした。このようにすれば、二つの可動ローラ42及び可動ローラ支持手段60により、第2実施形態の作用が重畳的に得られることになる。これと同様に、図27に示して説明した仕切器具の受持装置においても、第2実施形態の作用が重畳的に得られることになる。
【0061】
第4実施形態の容器の受持装置の場合、容器受け70に可動ローラ42及び可動ローラ支持手段60を、一対の可動ローラ42が回転物品20のフランジ21の上面21a及び下面21bのうち一方の面に容器20の回転方向の進み側及び遅れ側で接触するように設け、容器受け70に相手側ローラ44を、可動ローラ42及び可動ローラ支持手段60の一対の可動ローラ42の間でフランジ21の他方の面に接触するように容器受け70に設け、容器受け70に少なくとも1つの他の相手側ローラ41を、容器20のフランジ21の下面21bに接触するように設けた。この回転物品の受持装置の場合、可動ローラ42及び可動ローラ支持手段60の一対の可動ローラ42と、相手側ローラ44でフランジ21を挟み、相手側ローラ41が容器20のフランジ21の下面21bに接触し、これらのローラ42、44、41により容器20が支持される。その場合、可動ローラ42及び可動ローラ支持手段60の作用により、常に可動ローラ42がフランジ21における可動ローラ42が面する部位に確実に接触していくことになる。その結果、容器20は安定的に回転する。フランジ21の高さなどが異なる容器20が可動ローラ42及び相手側ローラ44、41により支持されることになり、種々の受持装置で部品共通化によりコスト低減が図られる。容器20の取り付け及び取り外しは、容器20を動かして可動ローラ42を、弾性部材63の付勢力に抗して本体61に近づくように移動させれば、簡単に行うことができる。すなわち、容器20の取り付け及び取り外しは、容器受け70の端部71を外方にスイングさせて他の相手側ローラ41を容器20から離間させることで行う。その場合、容器20の取り付け時は、容器20を押してフランジ21を可動ローラ42と相手側ローラ44との間に差し込むようにすれば、可動ローラ42が、弾性部材63の付勢力に抗して本体61に近づくように移動して可動ローラ42と相手側ローラ44との間が開くので、フランジ21の差し込みが容易となる。容器20の取り外しは容器20を引けばフランジ21が可動ローラ42と相手側ローラ44との間から抜け、それで完了する。この第4実施形態の場合、駆動用ローラを第2実施形態、第3実施形態のように別途に設けてもよい。ここで説明したように相手側ローラ44を駆動用ローラとした場合、これをフランジ下面21bに接触させ、可動ローラ42をフランジ上面21aに接触させると、可動ローラ42が弾性部材63に付勢されるので、相手側ローラ44には容器20の自重に加えてこの付勢力が作用することになり、すべりを防止できて駆動力の伝達が向上して好ましい。可動ローラ支持手段60に可動ローラ42の駆動装置を設けたときには、可動ローラ支持手段60と別に駆動用のローラを設ける必要がない。
【0062】
仕切器具は、回転中心軸の半径方向に開口する溝が全周にわたって設けられた軸対称形の回転物品の1例にすぎず、同様に容器は、回転中心軸に直交する面よりなるフランジが全周にわたって設けられた軸対称形の回転物品の1例にすぎず、これらによって本発明の適用対象が限定されるものではない。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1、請求項2の回転物品の支持装置は、アームに設けた一対の可動ローラで回転物品に接触してこれを支持し、このアームを首振り可能にしたので、回転物品を安定的に回転するように支持することができ、また大きさの異なる種々の回転物品を支持することができ、さらに回転物品の取り付け及び取り外しを簡単に行うことができる。
【0064】
請求項3により、各支持棒の、対応するスライダに対する係合構造を具体的に示すことができた。
【0065】
請求項4のようにすれば、支持装置と別に駆動用のローラを設ける必要がなくなり、コスト低減及び受持装置のコンパクト化を図ることができる。
【0066】
請求項5、請求項6、請求項7は本発明の支持装置を用いた回転物品の受持装置であるので、回転物品を安定的に回転するように支持することができ、また大きさの異なる種々の回転物品を支持することができ、さらに回転物品の取り付け及び取り外しを簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の可動ローラ及び可動ローラ支持手段、並びに受持装置を備えたミキサーの斜視図である。
【図2】 上記受持装置の仕切器具、固定ローラ、可動ローラ、固定ローラ支持手段、可動ローラ支持手段等を示す斜視図である。
【図3】 上記仕切器具を示す斜視図である。
【図4】 上記固定ローラ、固定ローラ支持手段、固定カバー等を示す分解斜視図である。
【図5】 上記可動ローラ及び可動ローラ支持手段の斜視図である。
【図6】 上記可動ローラ、可動ローラ支持手段等を示す分解斜視図である。
【図7】 上記可動ローラ支持手段の収容孔におけるスライダをみた拡大図である。
【図8】 上記可動ローラ支持手段の一部を断面してアームの前進・後退機能を説明する平面図である。
【図9】 上記可動ローラ支持手段の一部を断面してアームの首振り機能を説明する平面図である。
【図10】 上記仕切器具、固定ローラ、可動ローラ、固定ローラ支持手段、可動ローラ支持手段等を示す斜視図である。
【図11】 上記仕切器具により可動ローラをその付勢力に抗する方向に押し付けている状態を示す要部の斜視図である。
【図12】 上記仕切器具を固定ローラの下側に向かって斜め下方へずらした状態を示す要部の斜視図である。
【図13】 第1実施形態の変形例の受持装置の要部を示す平面図である。
【図14】 第2実施形態の可動ローラ及び可動ローラ支持手段、並びに受持装置を備えたミキサーの斜視図である。
【図15】 第2実施形態において、容器を取り外し、ミキサーの頭部を切断したときの斜視図である。
【図16】 第2実施形態において、容器を取り外したときのミキサー要部の平面図である。
【図17】 第2実施形態において、容器を取り外したときのミキサー要部の正面図である。
【図18】 第3実施形態において、容器を取り外し、ミキサーの頭部を切断したときの斜視図である。
【図19】 第3実施形態において、容器を取り外したときのミキサー要部の平面図である。
【図20】 第3実施形態において、容器を取り外したときのミキサー要部の正面図である。
【図21】 第4実施形態において、容器を取り外し、ミキサーの頭部を切断したときの斜視図である。
【図22】 第4実施形態において、容器を取り付けたときのミキサー要部の側面図である。
【図23】 第4実施形態において、容器を取り付けたときのミキサー要部の平面図である。
【図24】 第4実施形態において、容器を取り付けたときのミキサー要部の正面図である。
【図25】 駆動装置を設けた可動ローラ及び可動ローラ支持手段の正面図である。
【図26】 駆動装置を設けた可動ローラ及び可動ローラ支持手段の平面図である。
【図27】 第2実施形態の変形例を示す要部の平面図である。
【符号の説明】
10 機体(装置本体)
20 容器(回転物品)
21 フランジ
21a 上面
21b 下面
30 仕切器具(回転物品)
31b 溝
41 固定ローラ(相手側ローラ)
42 可動ローラ
44 相手側ローラ
60 可動ローラ支持手段
61 本体
61d 収容孔
62 アーム
62a 支持棒
62a’ 角柱部
63 弾性部材
68 スライダ
68a 矩形孔
70 容器受け(装置本体)
80 駆動装置
Claims (7)
- ほぼ上下に延びる回転中心軸の半径方向に開口する溝が全周にわたって設けられた軸対称形の回転物品を支持するための支持装置であって、
本体と、
溝に嵌合する一対の可動ローラと、
これらの可動ローラを回転中心軸が互いにほぼ平行になるように回転可能に支持すると共に、回転物品を支持する相手側のローラとの距離が変動可能で且つ平面視で首振り可能となるように上記本体に設けられたアームと、
このアームを相手側ローラに近づくように付勢するように上記本体とアームとの間に設けられた弾性部材とを備えていることを特徴とする回転物品の支持装置。 - 回転中心軸の半径方向に開口する溝又は回転中心軸に直交する面よりなるフランジが全周にわたって設けられた軸対称形の回転物品を支持するための支持装置であって、
本体と、
互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸を本体上で想定したときに、X軸方向に離間した位置においてY軸方向にそれぞれ独立してスライド可能になるように本体に設けられた一対のスライダと、
この一対のスライダに係合する互いに平行な一対の支持棒が設けられたアームと、
X軸方向に離間した位置においてZ軸方向まわりに回転するようにアームに設けられ、回転物品の溝に嵌合し又は回転物品のフランジの上面又は下面に接触する一対の可動ローラと、
本体に設けられ、アームをほぼY軸方向に沿って本体から離間する方向に付勢する弾性部材とを備え、
各支持棒は、対応するスライダに対して、Z軸方向への移動が規制されると共にX軸方向への移動が許容されるように係合しており、一対のスライダがY軸方向に沿って相対的に逆向きにスライドすることでアームがZ軸まわりに首振り自在となるように構成されていることを特徴とする回転物品の支持装置。 - 本体にはY軸方向に延びて少なくとも本体の一端面に開口する収容孔が形成され、スライダがこの収容孔のなかでスライド可能に設けられており、
スライダの内部にはZ軸方向に沿って対向する二辺とX軸方向に沿って対向する二辺とにより形成された矩形の孔が設けられ、
支持棒にはZ軸方向に沿って対向する二面とX軸方向に沿って対向する二面とを有してこの矩形孔に嵌入する角柱部が設けられ、
矩形孔と角柱部とのZ軸方向に沿った隙間よりも矩形孔と角柱部とのX軸方向に沿った隙間の方が大きく設定されている請求項2の回転物品の支持装置。 - 請求項1ないし請求項3のうちいずれか1項の回転物品の支持装置において、
更に、少なくとも一方の可動ローラを回転させる駆動装置を備えている回転物品の支持装置。 - 請求項1ないし請求項4のうちいずれか1項の回転物品の支持装置を用いて回転中心軸の半径方向に開口する溝又は回転中心軸に直交する面よりなるフランジが全周にわたって設けられた軸対称形の回転物品を受け持つ受持装置であって、
装置本体に支持装置が、一対の可動ローラが回転物品の溝に回転物品の回転方向の進み側及び遅れ側で嵌合し又はフランジ下面に回転物品の回転方向の進み側及び遅れ側で接触するように設けられ、
装置本体に少なくとも1つの相手側ローラが、回転物品の溝に嵌合し又はフランジ下面に接触するように設けられている回転物品の受持装置。 - 二つの支持装置が回転物品を介して対向するように装置本体に設けられており、
一方の支持装置の一対の可動ローラが他方の支持装置の一対の可動ローラにとっては相手側ローラとなる請求項5の回転物品の受持装置。 - 請求項2ないし請求項4のうちいずれか1項の回転物品の支持装置を用いて回転中心軸に直交する面よりなるフランジが全周にわたって設けられた軸対称形の回転物品を受け持つ回転物品の受持装置であって、
装置本体に支持装置が、一対の可動ローラが回転物品のフランジの上面及び下面のうち一方の面に回転物品の回転方向の進み側及び遅れ側で接触するように設けられ、
装置本体に相手側ローラが、支持装置の一対の可動ローラの間でフランジの他方の面に接触するように装置本体に設けられ、
装置本体に少なくとも1つの他の相手側ローラが、回転物品のフランジ下面に接触するように設けられている回転物品の受持装置。
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