JP3850831B2 - ばね製造装置及びばね製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はばね製造装置及びばね製造方法に関し、特に、強力なスプリングバック性を有するばね、例えば形状記憶合金からなるばね等を製造するためのばね製造装置及びばね製造方法に関する。
強力なスプリングバック性を有するばね、例えば、形状記憶合金からなるばねを製造する方法としては、自動化されたコイル成形機を用いる方法や、芯金や円筒形状の固定治具にばね材を巻付けることにより製造する方法が従来より知られている。前者はばねを量産する場合に行われ、後者は少量のばねを生産する場合に行われる。「ばね用材料とその特性」,ばね技術研究会編,日刊工業新聞社,2000年2月,p.231−232には、これらの方法が記載されている。
「ばね用材料とその特性」,ばね技術研究会編,日刊工業新聞社,2000年2月,p.231−232
中心径が比較的小さく、強力なスプリングバック性を有するばね、例えば、Dを中心径、dを線径として、D/dの値が5以下となるような小さな形状記憶合金製のばねを量産する場合には、上述のような自動化されたコイル成形機を用いる方法をそのまま行うことができない。
そこで、このようなばねを製造する方法としては、例えば、一直線状に張った芯金にばね材を巻き付け、芯金にばね材を巻付けた状態を維持するために、ばね材が芯金に巻かれている部分の両端を、ねじ及びワッシャ等によって挟むことによって当該両端の位置においてばね材を芯金に固定しておいて、この固定した状態のばね材に対して記憶熱処理する方法が考えられる。
しかし、この方法では、ネジ及びワッシャによって挟んでばね材を芯金に固定する作業が困難である。この作業は作業者が手作業により行うため、このように強力なスプリングバック性を有するばねを量産することは不可能である。
また、比較的大きな金具であるねじ及びワッシャによって、ばね材を芯金に固定した状態で記憶熱処理を行うため、記憶熱処理の効率が悪くなりエネルギーの無駄が生じ、製造コストが高くなる。
そこで、本発明は、強力なスプリングバック性を有する極小径のばねを量産でき、記憶熱処理におけるエネルギー効率のよいばね製造装置及びばね製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、スプリングバック性を有し芯金に巻付けられるばね材とともに該芯金の一端寄りの位置を挟むことによって該芯金及び該ばね材を保持し、該芯金を回転軸として回転可能なチャックと、該チャックとの間で該芯金を一直線状とした状態で該芯金の他端寄りの位置を保持し、該芯金を回転軸として回転可能な芯金保持手段と、該チャック及び該芯金保持手段を該芯金を回転軸として同一回転数で回転させるための駆動源と、該チャックと該芯金保持手段との間の位置に該芯金に平行に移動可能に設けられ、該チャック及び該芯金保持手段が該芯金を回転軸として同一回転数で回転することにより該芯金をその軸芯を中心として回転させているときに、該ばね材を供給しながら該芯金に平行に移動することにより、該チャックと該芯金保持手段との間に位置する該芯金の部分に該ばね材を巻付けてゆくためのばね材供給手段とを備えるばね製造装置であって、該芯金に巻付けられた該ばね材のスプリングバック性によって該ばね材の巻き状態が解放されないように、該芯金に該ばね材が巻かれた状態で該ばね材を該芯金に固定するための固定手段と、該ばね材が巻かれ該固定手段によって該ばね材が該芯金に固定された状態の該芯金を、該チャックと該芯金保持手段との間の位置から該芯金の軸方向へ繰り出し、該チャックと該芯金保持手段との間の位置に該ばね材が巻かれていない該芯金の部分を供給する芯金供給手段とを備えるばね製造装置を提供している。
ここで、該固定手段は、該ばね材が巻かれている該芯金の位置にカシメ材を供給するためのカシメ材供給手段と、該カシメ材によって該芯金に巻かれた状態の該ばね材を該芯金にカシメ固定するためのカシメ固定手段とを備えることが好ましい。
また、該芯金供給手段は、該芯金が巻かれ該芯金保持手段と一体回転可能に設けられたボビンからなることが好ましい。
また、本発明は、芯金を回転軸として回転可能なチャックによって、該芯金に巻付けられるばね材とともに該芯金の一端寄りの位置を挟むことにより該芯金及び該ばね材を保持し、該芯金を回転軸として回転可能な芯金保持手段によって、該芯金を該チャックと該芯金保持手段との間で一直線状とした状態で該芯金の他端寄りの位置を保持する芯金保持工程と、該芯金を回転軸として該チャック及び該芯金保持手段を同一回転数で回転させることにより該芯金をその軸芯を中心として回転させているときに、該チャックと該芯金保持手段との間において該ばね材を供給させながら該芯金に平行に移動させることにより、該チャックと該芯金保持手段との間に位置する該芯金の部分に該ばね材を巻付けるばね材巻付け工程と、該芯金に巻付けられた該ばね材のスプリングバック性によって該ばね材の巻き状態が解放されないように、該芯金に該ばね材が巻かれた状態で該ばね材の一部を該芯金に固定するための固定工程と、該ばね材が巻かれ該ばね材が該芯金に固定された状態の該芯金を、該チャックと該芯金保持手段との間の位置から該芯金の軸方向へ繰り出し、該チャックと該芯金保持手段との間の位置に該ばね材が巻かれていない該芯金の部分を供給する芯金供給工程とを行うばね製造方法を提供している。
ここで、該固定工程は、ばね材が巻かれている該芯金の位置にカシメ材を供給するカシメ材供給工程と、該カシメ材によって該芯金に巻かれた状態の該ばね材を該芯金にカシメ固定するためのカシメ固定工程とを有することが好ましい。
また、該芯金供給手段は、該芯金が巻かれ該芯金保持手段と一体回転可能に設けられたボビンからなることが好ましい。
本発明の請求項1記載のばね製造装置によれば、芯金に巻付けられたばね材のスプリングバック性によってばね材の巻き状態が解放されないように、芯金にばね材が巻かれた状態でばね材を芯金に固定するための固定手段と、ばね材が巻かれ固定手段によってばね材が芯金に固定された状態の芯金を、チャックと芯金保持手段との間の位置から芯金の軸方向へ繰り出し、チャックと芯金保持手段との間の位置にばね材が巻かれていない芯金の部分を供給する芯金供給手段とを備えるため、極めて容易にばね材を芯金に固定することができ、ばね材が巻かればね材が固定された状態の芯金を、順次ばね製造装置から繰り出してゆくことができる。このため、中心径の小さい極小径の形状記憶合金製のばね等を量産することができる。
本発明の請求項2記載のばね製造装置によれば、固定手段は、ばね材が巻かれている芯金の位置にかしめ材を供給するためのかしめ材供給手段と、かしめ材によって芯金に巻かれた状態のばね材を芯金にかしめ固定するためのかしめ固定手段とを備えるため、比較的体積と質量とが小さいかしめ材によりばね材を芯金へ固定することができるため、記憶熱処理におけるエネルギーの効率を高めることができる。
本発明の請求項3記載のばね製造装置及び請求項6記載のばね製造方法によれば、該芯金供給手段は、該芯金が巻かれ該芯金保持手段と一体回転可能に設けられたボビンからなるため、芯金にばね材を巻付けるときに、チャックと芯金保持手段との間で一直線状とされた状態の芯金を回転軸として、ボビンと芯金とを一体に回転させることができる。
本発明の請求項4記載のばね製造方法によれば、芯金に巻付けられたばね材のスプリングバック性によってばね材の巻き状態が解放されないように、芯金にばね材が巻かれた状態でばね材の一部を芯金に固定するための固定工程と、ばね材が巻かればね材が芯金に固定された状態の芯金を、チャックと芯金保持手段との間の位置から芯金の軸方向へ繰り出し、チャックと芯金保持手段との間の位置にばね材が巻かれていない芯金の部分を供給する芯金供給工程とを行うようにしたため、極めて容易にばね材を芯金に固定することができ、ばね材が巻かればね材が固定された状態の芯金を順次繰り出して、中心径の小さい極小径の形状記憶合金製のばね等を量産することができる。
本発明の請求項5記載のばね製造方法によれば、固定工程は、ばね材が巻かれている芯金の位置にかしめ材を供給するかしめ材供給工程と、かしめ材によって芯金に巻かれた状態のばね材を芯金にかしめ固定するためのかしめ固定工程とを有しているため、比較的体積と質量とが小さいかしめ材によりばね材を芯金へ固定することができ、記憶熱処理におけるエネルギーの効率を高めることができる。
本発明の実施の形態によるばね製造装置について図1乃至図3を参照しながら説明する。図1に示されるように、ばね製造装置1は、装置本体10とチャック20と芯金保持装置30とばね材供給装置40とを備えており、チャック20と芯金保持装置30とによって芯金2が一直線状に保持され、この一直線状に保持された芯金2の部分、即ちチャック20と芯金保持装置30との間に位置する芯金2の部分にばね材供給装置40からばね材3が供給されることにより芯金2にばね材3が巻付けられて、製品である図示せぬばねの形状とされるように構成されている。
より詳細にはチャック20は、開閉可能な挟み部21が一方の側に固着されたプーリー22を有している。挟み部21は図示せぬエアシリンダに駆動連結され、図示せぬエアシリンダは図示せぬ制御装置に接続されており、挟み部21の開閉動作は、図示せぬ制御装置が図示せぬエアシリンダを駆動することによって行われる。挟み部21が設けられていないプーリー22の側からは回転軸23がプーリー22の軸心位置に沿って延出している。回転軸23は円筒形状をなし、ばね材3が巻かれた状態の芯金2をその内部において通すことができるように構成されている。
回転軸23は、装置本体10に対して固定された第1回転軸受け部24に軸受25を介して回転可能に支承されている。チャック20の挟み部21は、芯金2に巻付けらればねとなるばね材3とともに芯金2の一端寄りの位置を挟むことによって、又は、後述のようにばね材3を芯金2にかしめ固定しているかしめ材4の上から芯金2及びばね材3を挟むことによって、芯金2及びばね材3を保持する。チャック20の挟み部21に挟まれる芯金2は、後述の芯金保持装置30のボビン35から供給されている。
芯金保持装置30は芯金保持手段に相当し、基端にプーリー32が設けられ略円筒状をなす芯金供給軸33を備えている。また、芯金保持装置30は、芯金狭持部31を備えている。芯金狭持部31は、芯金2等の線部材を挟むものとして周知技術として知られているものであり、円錐形状部31Aと、円錐形状部31Aに一体接続された円筒形状部31Bとを有しており、円錐形状部31Aは、芯金供給軸33の基端に対する先端に対向する位置に配置されている。
円錐形状部31Aの内部には、円錐形状部31Aの半径方向に移動可能な3つの球状部材31D、31D、31Dが設けられている。また、芯金狭持部31は、円錐形状部31A及び円筒形状部31Bよりも若干大きな相似形状をなす空間が内部に形成され、当該空間に円錐形状部31A及び円筒形状部31Bを収容する外周部材31Cを備える。円錐形状部31Aに接続されている円筒形状部31Bの一端に対する他端は、図示せぬシリンダに接続されている。
図示せぬシリンダを駆動させていないときには、芯金は3つの球状部材31D、31D、31Dに挟まれて図1の左右方向へ移動不能となり、図示せぬシリンダを駆動させて円錐形状部31Aを図1の右方向へ押してやることによって円錐形状部31A及び円筒形状部31Bを図1の右方向へ移動させると、芯金2は3つの球状部材31D、31D、31Dから解放されて、図1の左右方向へ移動可能となる。また、芯金2を後述のようにチャック20と芯金保持装置30との間で一直線状に張った状態で保持するために、芯金狭持部31を図1の右方向にわずかに移動させて芯金2にテンションをかけることができる図示せぬテンション付与機構が設けられている。
また、芯金狭持部31は、芯金供給軸33及びプーリー32と一体回転可能に支承されており、後述のように、芯金2にばね材3を巻き付けているときには、前述のように3つの球状部材31D、31D、31Dが芯金2を挟んで、芯金2を芯金狭持部31に対して図1の左右方向へ移動不能の状態としたままで、芯金供給軸33及びプーリー32と一体回転する。
芯金供給軸33が設けられているプーリー32の側とは反対の側には、芯金2が巻かれ芯金2を供給する軽量化されたボビン35が、芯金供給軸33及びプーリー32と一体回転可能に設けられている。ボビン35及びボビン35に巻かれている芯金2の総重量は略2〜3kg程度である。従って、ボビン35は、芯金供給軸33及びプーリー32が回転するときには、これらと一体回転するとともにボビン35自身も、ボビン35の軸心を中心に回転可能であり、ボビン35に巻かれた芯金2が繰り出されることによってボビン35自身が回転するように構成されている。
ボビン35から供給された芯金2は、芯金供給軸33の内部を通り芯金供給軸33の外部へと延び、チャック20の挟み部21に至る。芯金2は、上述のように3つの球状部材31D、31D、31Dによって挟まれることによって、芯金2が芯金保持装置30に対して図1の左右方向へ移動不能とすることができるため、芯金2を、後述のようにチャック20と芯金保持装置30との間で一直線状に張った状態で保持することができる。
芯金供給軸33は装置本体10に対して固定された第2回転軸受け部36に軸受37を介して回転可能に支承されている。芯金2にばね材3を巻付けるときには、芯金2は、チャック20と芯金保持装置30との間で一直線状に張られた状態で保持される。
ここで、芯金2は、断面が円形状をしたSWPA、SWPB等のピアノ線からなる。芯金2に巻かれてばねとなるばね材3は、Ni−Ti合金により構成される形状記憶合金である。ばね材3の断面は長方形状をなしており異径線である。製造するばねの寸法は、ばねの一部をばねの軸方向に向かって切断したときの断面で見たときに、ばねの半径方向におけるばね材3の厚さをtとして中心径が2.5t以下となるようなものであり、中心径が極小径のばねである。従って、後述のように芯金2に巻かれた状態のばね材3は、強力なスプリングバック性を有している。
ばね製造装置1には図示せぬモータが設けられている。チャック20、芯金保持装置30は、両端にプーリー11、12が設けられた駆動軸13を介して、図示せぬ制御装置に接続された図示せぬモータに駆動連結されている。より具体的には、駆動軸13の一端のプーリー11はチャック20のプーリー22に駆動連結されており、駆動軸13の他端のプーリー12は芯金保持装置30のプーリー32に駆動連結されている。図示せぬ制御装置による制御によりモータが駆動することによって駆動軸13が回転し、チャック20と芯金保持装置30とが同一方向に同一回転数で、芯金2を回転軸として回転するように構成されている。モータは駆動源に相当する。
チャック20と芯金保持装置30との間の位置には、ばね材供給装置40が設けられている。ばね材供給装置40は、一直線状に張られた芯金2に平行にチャック20と芯金保持装置30との間を移動可能なピッチスライド台14に設けられており、ピッチスライド台14が芯金2に平行に移動するときには、ピッチスライド台14と一体に移動する。ピッチスライド台14は図示せぬモータに駆動連結されており、モータの駆動により所定の速度で移動可能である。
ばね材供給装置40は、ばね材3が巻かればね材3を供給するボビン41と、ボビン41から供給されたばね材3を加熱し所定の長さのばね材3を加熱した状態でストックしておくための炉42と、炉42において加熱されストックされたばね材3を芯金2に巻いてゆく成形金型43とを備えている。ボビン41は、ボビン41に巻かれたばね材3が繰り出されることにより回転し、ばね材3を成形金型43を介して芯金2に供給する。ばね材供給装置40はばね材供給手段に相当する。
ボビン41は回転可能であり、ばね材3が芯金2に巻かれることにより繰り出されているときには、ボビン41が回転しばね材3に必要以上に付加がかからないように構成されている。炉42の内部は常温から略400℃程度までの間の所望の温度に加熱可能であり、本実施の形態では略100℃に維持され、ボビン41から供給されたばね材3は炉42内で加熱される。また、炉42の内部には所定の半径を有するプーリー44が設けられており、ばね材3はプーリー44の周囲に巻かれる。プーリー44の直径は、芯金2に巻かれるばね材3が常に炉42によって加熱された状態となるようにばね材3を炉42内にストックできる程度の値となっている。
このように、芯金2に巻かれる前にばね材3が加熱されるため、製造されたばねの外周面に反り返りが発生することを防止することができ、ばねの外周面を平坦にするためのいわゆるセンターレス工程を省くことができる。また、巻付け時にばね材3が折損したりクラックが生じたりすることを防止することができる。このため、芯金2に極小径にばね材3を巻くことを容易とすることができる。
成形金型43は、炉42からチャック20と芯金保持装置30との間で一直線状に張られている芯金2の位置に至るまで延出しており、内部には、ばね材3が通過できるように通路が形成されている。成形金型43の芯金2に対向する位置には、通路に連通する図示せぬばね材供給口が形成されている。炉42の内部で巻かれ加熱されたばね材3は、成形金型43内部の通路を通って図示せぬばね材供給口から成形金型43外部へと供給される。
成形金型43の図示せぬばね材供給口を画成する図示せぬ口部は、成形金型43に対して所定の角度でばね材3を安定して供給するように構成されている。成形金型43及び炉42は、ピッチスライド台14に固定されており、芯金2にばね材3を巻くときには、芯金2に対して所定の角度をなす。この所定の角度は、製造されるばねの寸法等や、用いられるばね材3の種類や材質を考慮した値となっており、一点一様に決定される。このため、最適な角度で図示せぬばね材供給口から芯金2にばね材3を供給することができ、高い精度が要求される極小径のばねを製造することができる。
チャック20と芯金保持装置30との間に直線状に張られた芯金2に沿った位置であって、ピッチスライド台14上の成形金型43の位置よりもチャック20寄りの位置には、固定装置50が設けられている。固定装置50は、2つのボビン51、52とかしめ固定装置60とを備えている。ボビン51、52はばね材3が巻かれている芯金2の位置にかしめ材4を供給するためのものである。ボビン51、52が2つ設けられているのは、ばね材3が巻かれている芯金2上の2箇所の位置を同時にかしめ固定するためのかしめ材4を、当該2箇所の位置において同時に供給できるようにするためである。かしめ材4としては、安価な金属、例えばSPCC(JIS G 3141)等が用いられる。
かしめ固定装置60は、図2(a)〜図2(e)に示されるような2組の上型61及び下型62と、一対の折曲げ爪63(図2(d))と、線ガイド兼切断受刃64とを備えている。なお、図2(a)〜図2(e)では、便宜上1組の上型61及び下型62のみ図示している。上型61は、下型62に対して略鉛直上方に位置している。2組の上型61及び下型62は、芯金2の軸心を中心として放射状に配置された4本の図示せぬ成形スライドにそれぞれ設置されており、上型61、下型62は、芯金2の軸心を中心として油圧により互いに相対的に離接可能である。また、一対の折曲げ爪63は上型61と下型62との間の位置に設けられており、上型61が下型62に対して相対的に移動する方向に対して垂直の方向に互いに離接可能である。上型61が下型62に当接するときには、一対の折曲げ爪63は互いに離間し、上型61の下型62に対する相対移動に支障がないようにオフセットする。線ガイド兼切断受刃64はかしめ材4を供給し、また、線ガイド兼切断受刃64と上型61とによってカシメ材4を剪断する。
上型61の下型62に対向する位置には、図2(a)に示されるように、上型61が下型62に対して相対的に離接する方向に切った断面形状が半円をなす凹部61aが形成されている。凹部61aの形状は、ばね材3が巻かれた状態の芯金2を直径方向に切った断面の形状の略半分に略一致している。
上型61と下型62との間に、図2(a)に示されるように下型62にばね材3が巻かれた芯金2が載置され、その上に線ガイド兼切断受刃64から供給されたかしめ材4が載置され、上型61を矢印Aの方向に移動させて上型61を下型62に対して相対的に接近させることによって、線ガイド兼切断受刃64と上型61とによりかしめ材4を剪断し、図2(b)に示されるように、かしめ材4をばね材3が巻かれた芯金2に、凹部61aに嵌合させるようにして押しつける。
そして、図2(c)に示されるように、下型62を上型61から離間させる方向、即ち、矢印Bの方向に移動させ、折曲げ爪63を矢印Cの方向に移動させて折曲げ爪63が凹部61aに嵌合していないかしめ材4の部分を、ばね材3が巻かれた状態の芯金2の外形に沿って湾曲させる。そして、図2(d)に示されるように、折曲げ爪63を矢印Dの方向に移動させ、下型62を矢印Eの方向に移動させて、かしめ材4をリング状に変形させてばね材3が巻かれた芯金2をかしめ材4により環装する。そして、図2(e)に示されるように、上型61、下型62をそれぞれ矢印F、矢印Gの方向に移動させて互いに離間させ、かしめ材4によってばね材3を芯金2にかしめ固定するように構成されている。
ばね材3を芯金2にかしめ固定するため、芯金2に巻付けられたばね材3の強力なスプリングバック性によってばね材3の巻き状態が解放されてしまうことを防止することができる。固定装置50、ボビン51、52、かしめ固定装置60は、それぞれ固定手段、かしめ材供給手段、かしめ固定手段に相当する。固定装置50は、図示せぬ制御装置に接続されており、図示せぬ制御装置からの制御によってボビン51、52からのかしめ材4の供給を行ったり、上型61を下型62に対して相対的に離接したり、折曲げ爪63によってばね材3を湾曲させたりすることができるように構成されている。
固定装置50によりばね材3がかしめ固定された芯金2は、芯金2の供給方向における下流側、即ち、芯金保持装置30からチャック20へと向かう方向へ繰り出され、これに伴い、チャック20と芯金保持装置30との間の位置にばね材3の巻かれていない芯金2の部分が供給されるように構成されている。より具体的には、ばね材3がかしめ固定された後に、チャック20の挟み部21が開き、ピッチスライド台14と一体にばね材供給装置40及び固定装置50が、一直線状に張られていた芯金2の方向であってチャック20に接近する方向に平行に移動する。これに伴いボビン35に巻かれている芯金2が繰り出されて芯金保持装置30のボビン35は回転し、ばね材3の巻かれていない芯金2の部分がチャック20と芯金保持装置30との間の位置に供給される。芯金保持装置30のボビン35は芯金供給手段に相当する。
チャック20よりも芯金2の供給方向における下流側の位置であってばね製造装置1の装置本体10外部の位置には、切断刃71、72が設けられている。切断刃71、72は、互いに対向して設けられており、互いに離接可能である。ばね材3が巻かれた状態の芯金2を所定の切断位置においてばね材3と共に剪断することにより切断する。所定の切断位置は、図1に示されるように、2つ同時にかしめ固定が行われる2つのかしめ位置の中間の位置2Aである。
切断位置の直ぐ下流側に位置するかしめ材4は、当該下流位置にあるばね材3の巻かれた状態の芯金2の、最も上流に位置するかしめ材4Aであり、切断位置の直ぐ上流側に位置するかしめ材4は、当該上流位置にあるばね材3の巻かれた状態の芯金2の、最も下流に位置するかしめ材4Bである。このように、固定装置50によって同時に2つカシメ固定されたかしめ材4のうちの一方4Aは、切断刃71、72よりも下流側に位置する図3に示されるようなばね材3の巻かれた芯金2のユニット5の上流端をなし、他方4Bは、切断刃71、72よりも上流側に位置する図3に示されるようなばね材3の巻かれた芯金2のユニット5の下流端をなす。切断刃71、72によって切断されることにより、図3(a)、図3(b)に示されるようなばね材3が巻かればね材3がかしめ固定された芯金2の1ユニット5が製造される。
ばね製造方法では、先ず芯金保持工程を行う。即ち、芯金保持装置30の図示せぬシリンダを駆動させ、芯金2を芯金保持部31に対して図1の左右方向へ移動可能とし、芯金2が芯金保持装置30のボビン35からチャック20の挟み部21の位置に至るまで繰り出されることにより芯金2を供給する。また、ピッチスライド台14をチャック20に最も近い位置に移動させ、ばね材供給装置40のボビン41から炉42、成形金型43、及び図示せぬばね材供給口を通してばね材3を供給する。
次に、芯金2の一端をなす先端とばね材3の一端をなす先端とをチャック20の挟み部21に挟む。また、芯金保持装置30の図示せぬシリンダの駆動を停止し、芯金2を芯金保持部31に対して図1の左右方向へ移動不能とする。このとき、芯金2の一端に対する他端寄りの位置は、芯金保持装置30によって保持されているため、芯金2が一直線状に張られた状態で保持される。以上が芯金保持工程である。
次にばね材巻付け工程を行う。ばね材巻付け工程では、図示せぬモータを駆動させることによりチャック20の挟み部21と、芯金保持装置30の芯金狭持部31及びボビン35とを同方向に同一回転数で芯金2を回転軸として回転させる。これと同時にばね材供給装置40と一体にピッチスライド台14をチャック20と芯金保持装置30との間において芯金保持装置30に接近する方向へ所定の速度で芯金2に平行に移動させながら、ばね材3を芯金2に供給し続ける。なお、チャック20、芯金保持装置30の回転数や、ピッチスライド台14の移動速度は、製造されるばねの材質や形状等に基づき予め計算しておき、予め図示せぬ制御装置に入力しておくことにより制御される。芯金2に供給されるばね材3は、炉42の内部で略100℃に加熱され、プーリー44に巻かれたものである。
チャック20の挟み部21と、芯金保持装置30の芯金狭持部31及びボビン35とが回転することにより芯金2も回転しており、また、チャック20の挟み部21にばね材3の一端が挟まれた状態で回転しており、これらの回転を行いながらばね材供給装置40と一体にピッチスライド台14をチャック20と芯金保持装置30との間において芯金保持装置30に接近する方向へ所定の速度で芯金2に平行に移動させてばね材3を芯金2に供給し続けるため、ばね材3が所定のピッチで芯金2に巻かれてゆく。このとき、ばね材3は芯金2に強く巻付けられるため、巻付けられたばね材3は反発することができない状態になっている。後述の固定工程では、このような状態のばね材3及び芯金2に対して行われるため、製造されるばねの精度に合った固定工程を行うことができる。
巻付けられるばね材3の長さは、製造されるばねの1本の長さよりも若干長い。これは、後述の固定工程でかしめ固定される部分を考慮したものである。チャック20と芯金保持装置30との間の所定の位置まで芯金2にばね材3を巻き終えると、図示せぬモータの駆動を停止し、チャック20の挟み部21と芯金保持装置30の芯金狭持部31及びボビン35との回転を停し、ピッチスライド台14の移動を停止する。
次に固定工程を行う。固定工程では、芯金2に巻付けられたばね材3のスプリングバック性によってばね材3の巻き状態が解放されないように、ばね材3が巻かれている芯金2の位置にかしめ材4を供給するかしめ材供給工程と、かしめ材4によって芯金2に巻かれた状態のばね材3を芯金2にかしめ固定するためのかしめ固定工程とを固定装置50によって行い、芯金2にばね材3が巻かれた状態で、ばね材3の一部を芯金2にかしめ固定する。
次に芯金供給工程を行う。芯金供給工程では、チャック20の挟み部21を開き、また、図示せぬシリンダを駆動させて芯金狭持部31の円筒形状部31Bを図1の右方向へ押してやることによって、芯金狭持部31の球状部材31D、31D、31Dから芯金2を解放させる。そして、ピッチスライド台14と一体にばね材供給装置40及び固定装置50を、一直線状に張られていた芯金2の方向であってチャック20に接近する方向に平行に移動させることによって、ばね材3が巻かればね材3が芯金2に固定された状態の芯金2を、チャック20と芯金保持装置30との間の位置から芯金2の軸方向へ繰り出し、このことにより芯金保持装置30のボビン35が回転し、チャック20と芯金保持装置30との間の位置にばね材3が巻かれていない芯金2の部分を供給する。
次に、ばね材3の巻付けられている芯金2が送られることによって切断刃71、72の位置に至ると切断工程を行う。切断工程では、ばね材3が巻かれチャック20と芯金保持装置30との間の位置から繰り出されてきた芯金2を、所定の切断位置において切断刃71、72によって切断して、ばね材3が巻かればね材3がかしめ固定された状態の芯金2の1ユニット5(図3)を製造する。
そして最後に、記憶熱処理工程を行う。記憶熱処理工程では、ばね材3が巻かればね材3がかしめ固定された状態の芯金2のユニット5(図3)に対して記憶熱処理を行い、芯金2に巻かれたばね材3を形状記憶合金からなるばねとする。そしてかしめ材4及び芯金2を除去することにより形状記憶合金製のばねが製造される。
上述の工程が連続して繰り返し行われているときの芯金保持工程では、図1に示されるように、チャック20の挟み部21によって、芯金2の供給方向の最上流位置にある2つのかしめ位置のうちの下流側のかしめ材4Cを挟むことによって芯金2を保持する。従って、芯金2の供給方向の最上流位置にある2つのかしめ位置のうちの上流側のかしめ材4Dの位置が、次にばね材3を巻付け始める始点となる。
芯金2に巻付けられたばね材3のスプリングバック性によってばね材3の巻き状態が解放されないように、固定装置50によって芯金2にばね材3が巻かれた状態でばね材3を芯金2に固定し、ばね材3が巻かれかしめ材4によってばね材3が芯金2に固定された状態の芯金2を、チャック20と芯金保持装置30との間の位置から芯金2の軸方向へ繰り出し、チャック20と芯金保持装置30との間の位置にばね材3が巻かれていない芯金2の部分をボビン35から供給するようにしたため、極めて容易にばね材3を芯金2に固定することができ、ばね材3が巻かればね材3が固定された状態の芯金2を、順次ばね製造装置1から繰り出してゆくことができる。
このため、強力なスプリングバック性を有する形状記憶合金等からなる、中心径の小さい極小径のばねを量産することができる。ここで、極小径のばねとは、ばねの断面が本実施の形態のように異径線である場合には、前述のように中心径が2.5t以下のばねである。また、ばね材3の断面が円形状の場合には、中心径をD、線径をdとすると、D/dの値が2.0以下のばねである。
また、ボビン51、52から、ばね材3が巻かれている芯金2の位置にかしめ材4を供給し、かしめ固定装置60により、かしめ材4によって芯金2に巻かれた状態のばね材3を芯金2にかしめ固定するようにしたため、比較的体積と質量とが小さいかしめ材4によりばね材3を芯金2へ固定することができ、記憶熱処理におけるエネルギーの効率を高めることができる。
本発明によるばね製造装置及びばね製造方法は、上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。例えば、本実施の形態では、ばね略一本分の長さのばね材3を芯金2に巻き付け、かしめ固定した後に芯金2を供給してチャック20と芯金保持装置30との間から繰り出して切断して、いわゆる一本取りでユニット5の製造を行ったが、ばね数本分の長さのばね材を芯金に巻き付けた後に、ばね数本分に対応した複数箇所についてかしめ固定を行い、最後に切断刃によって当該複数箇所における切断位置において切断することによって、一度に複数本取りで複数のユニットを製造するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、ばね材3を芯金2にかしめ固定したが、これに限定されない。例えば、溶接により固定するようにしてもよい。
また、ばね材3は異径線であったが、この形状に限定されない。例えば、断面が円形状をしたばね材を用いてもよい。
また芯金2は、芯金保持装置30においては芯金狭持部31の球状部材31D、31D、31Dによって挟まれて、チャック20との間で一直線状に張った状態で保持されたが、これに代えて、チャック20と同様のチャックを芯金保持装置に設け、当該チャックが、図示せぬエアシリンダの駆動により芯金を挟むことによって芯金をチャック20との間で保持して、芯金2をチャック20と芯金保持装置の当該チャックとの間で一直線状に張った状態で保持するようにしてもよい。更に、図1に示されるようなチャック20と同一の種類のチャックでなく、異なる種類のチャックが用いられてもよい。
また、本実施の形態のチャック20についても、図1に示される種類のチャックに限られず、チャック20に代えて他の種類のチャックが用いられてもよい。
また、本実施の形態では、図示せぬテンション付与機構が設けられていたが、チャックと芯金保持装置とによって芯金に所望のテンションを付与することができる場合には、テンション付与機構を設けなくてもよい。
また、芯金2としてはピアノ線が用いられたが、ピアノ線に代えて、JIS G 3521等の硬鋼線を用いてもよい。
また、芯金2に供給されるばね材3は形状記憶合金であったが、これに限定されない。また、ばね材3は炉42の内部で略100℃に加熱されたが、加熱されずに常温のままとされてもよい。また、ばね材が形状記憶合金ではない他の材料からなる場合には、必ずしも略100℃に加熱されない。例えば、ばね材がSUSからなる場合には約300〜400℃程度に加熱される。
また、ばね材3は異径線であったが、これに限定されない。例えば、ばね材の長手方向に垂直に切った断面が円形状のいわゆる丸線でもよい。丸線の場合には製造されるばねは、JISに規定する自径巻き若しくはそれよりもばねの内径が小さくなるような寸法のものであり、中心径が極小径のばねであり強力なスプリングバック性を有する。
また、成形金型43及び炉42は、ピッチスライド台14に固定され一点一様とされ、芯金2にばね材3を巻くときには芯金2に対して所定の角度をなしたが、製造されるばねに高い精度が要求されない場合には、このように固定にせずに回動可能としてもよい。例えば、成形金型及び炉を、図示せぬ回動軸を中心として一体に回動可能とし、芯金にばね材を巻くときには、芯金に対して所望の角度をなす状態で一時的に回動不能に固定するようにすればよい。このようにすることによって、ばね材の種類や材質や、製造されるばねの寸法等が変更されても、容易に対応することができる。この場合、一時的に回動不能とするためには、ボルト及びナット等が用いられる。
また、連続的にばね材3が巻かればね材3がかしめ固定された状態の芯金2を量産しているときに行われる芯金保持工程では、チャック20の挟み部21によって、芯金2の供給方向の最上流位置にある2つのかしめ位置のうちの下流側のかしめ材4Cを挟むことによって芯金2を保持したが、これに限定されない。例えば、芯金2の供給方向の最上流位置にある2つのかしめ位置のうちの上流側のかしめ材4Dを挟むことによって保持してもよく、また、かしめ材4C、4Dの両方を挟んでもよい。また、かしめ材4C、4Dの間に位置しているばね材3の巻かれた芯金2の部分を挟んでもよい。
本発明のばね製造装置及びばね製造方法は、特に、医療用カテーテルのガイドワイヤ等のような、線径に対して中心径の極めて小さく、且つ強力なスプリングバック性を有する極小径のばねを製造する分野において極めて有用である。
本発明の実施の形態によるばね製造装置を示す概略図。 本発明の実施の形態によるばね製造装置の固定装置の動作を示す要部断面図であり、(a)はばね材が巻かれた芯金とかしめ材とが上型と下型との間に配置された状態を示し、(b)は上型と下型とによって挟まれることにより、かしめ材がばね材の巻かれた芯金の外形に倣って湾曲される様子を示し、(c)は折曲げ爪によってかしめ材がばね材の巻かれた芯金の外形に倣って湾曲される様子を示し、(d)は折曲げ爪がかしめ材から離間する様子を示し、(e)は上型と下型とがかしめ固定された芯金から離間する様子を示す。 本発明の実施の形態によるばね製造装置によって製造された、ばね材が巻かれ両端をかしめ固定された芯金の1ユニットを示す側面図。
符号の説明
1 ばね製造装置
2 芯金
3 ばね材
4 かしめ材
20 チャック
30 芯金保持装置
35 ボビン
40 ばね材供給装置
50 固定装置

Claims (6)

  1. スプリングバック性を有し芯金に巻付けられるばね材とともに該芯金の一端寄りの位置を挟むことによって該芯金及び該ばね材を保持し、該芯金を回転軸として回転可能なチャックと、
    該チャックとの間で該芯金を一直線状とした状態で該芯金の他端寄りの位置を保持し、該芯金を回転軸として回転可能な芯金保持手段と、
    該チャック及び該芯金保持手段を該芯金を回転軸として同一回転数で回転させるための駆動源と、
    該チャックと該芯金保持手段との間の位置に該芯金に平行に移動可能に設けられ、該チャック及び該芯金保持手段が該芯金を回転軸として同一回転数で回転することにより該芯金をその軸芯を中心として回転させているときに、該ばね材を供給しながら該芯金に平行に移動することにより、該チャックと該芯金保持手段との間に位置する該芯金の部分に該ばね材を巻付けてゆくためのばね材供給手段とを備えるばね製造装置であって、
    該芯金に巻付けられた該ばね材のスプリングバック性によって該ばね材の巻き状態が解放されないように、該芯金に該ばね材が巻かれた状態で該ばね材を該芯金に固定するための固定手段と、
    該ばね材が巻かれ該固定手段によって該ばね材が該芯金に固定された状態の該芯金を、該チャックと該芯金保持手段との間の位置から該芯金の軸方向へ繰り出し、該チャックと該芯金保持手段との間の位置に該ばね材が巻かれていない該芯金の部分を供給する芯金供給手段とを備えることを特徴とするばね製造装置。
  2. 該固定手段は、該ばね材が巻かれている該芯金の位置にカシメ材を供給するためのカシメ材供給手段と、該カシメ材によって該芯金に巻かれた状態の該ばね材を該芯金にカシメ固定するためのカシメ固定手段とを備えることを特徴とする請求項1記載のばね製造装置。
  3. 該芯金供給手段は、該芯金が巻かれ該芯金保持手段と一体回転可能に設けられたボビンからなることを特徴とする請求項1又は2記載のばね製造装置。
  4. 芯金を回転軸として回転可能なチャックによって、該芯金に巻付けられるばね材とともに該芯金の一端寄りの位置を挟むことにより該芯金及び該ばね材を保持し、該芯金を回転軸として回転可能な芯金保持手段によって、該芯金を該チャックと該芯金保持手段との間で一直線状とした状態で該芯金の他端寄りの位置を保持する芯金保持工程と、
    該芯金を回転軸として該チャック及び該芯金保持手段を同一回転数で回転させることにより該芯金をその軸芯を中心として回転させているときに、該チャックと該芯金保持手段との間において該ばね材を供給させながら該芯金に平行に移動させることにより、該チャックと該芯金保持手段との間に位置する該芯金の部分に該ばね材を巻付けるばね材巻付け工程と、
    該芯金に巻付けられた該ばね材のスプリングバック性によって該ばね材の巻き状態が解放されないように、該芯金に該ばね材が巻かれた状態で該ばね材の一部を該芯金に固定するための固定工程と、
    該ばね材が巻かれ該ばね材が該芯金に固定された状態の該芯金を、該チャックと該芯金保持手段との間の位置から該芯金の軸方向へ繰り出し、該チャックと該芯金保持手段との間の位置に該ばね材が巻かれていない該芯金の部分を供給する芯金供給工程とを行うことを特徴とするばね製造方法。
  5. 該固定工程は、ばね材が巻かれている該芯金の位置にカシメ材を供給するカシメ材供給工程と、該カシメ材によって該芯金に巻かれた状態の該ばね材を該芯金にカシメ固定するためのカシメ固定工程とを有することを特徴とする請求項3記載のばね製造方法。
  6. 該芯金供給手段は、該芯金が巻かれ該芯金保持手段と一体回転可能に設けられたボビンからなることを特徴とする請求項4又は5記載のばね製造方法。
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