JP3850650B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等に適用することのできる画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機やプリンター等の画像形成装置のメンテナンスは主にサービスマンにより行なわれていた。しかし、画像形成装置は年々小型、安価になっており、これに伴い多くのユーザーが画像形成装置を所有するようになっている。画像形成装置の普及が進んでいけば、サービスマンは一人当たり多数の機械をメンテナンスしなければならなくなり、ユーザーがサービスマンを呼んでからサービスマンが到着するまでの時間は必然的に長くなる。かかる事態が生じれば、ユーザーは長時間にわたり画像形成装置を使用できなくなり、非常に不便である。このように、画像形成装置の普及に伴い1台1台にサービスマンがメンテナンスを行なうことは困難になる。
【0003】
一方、国際輸送手段の向上や国際貿易拡大によって画像形成装置の海外生産、海外輸出は増加している。海外では日本国内ほどサービス体制が充実されておらず、また国によっては土地が広大でありサービスマンがユーザーの元へ向かうのに要する時間が日本の数倍かかる事も珍しくはない。このためサービスマンの対応は遅くなり、やはりメンテナンスを全ての機器に快適な速さで行なうことは困難になる。
【0004】
かかる状況に鑑みれば、今後はユーザー自身によるメンテナンスが主流を占め、かつ、専門家ではないユーザー側でもメンテナンスが可能なように、メンテナンスの内容も故障箇所の部品を修理する修理主体のサービスから故障箇所を有する部品を交換する交換主体のサービスへと変化していくことが予想される。すなわち、画像形成装置の良好な動作の維持を、ユーザーが簡単に行なうことができる技術の開発が求められている。
【0005】
このような、ユーザーによる簡易なメンテナンスを可能にする技術の一つとして、像担持体としての感光体と、現像装置、帯電装置、クリーニング装置等とを一体的に構成し、画像形成装置本体から着脱自在としたプロセスカートリッジが知られている。かかるプロセスカートリッジは、故障時や交換時にはプロセスカートリッジ全体を交換するだけでよいため、専門家ではない一般ユーザーでも簡単にメンテナンスが可能であるという長所を有する。
【0006】
しかしプロセスカートリッジは全体の交換であるため、プロセスカートリッジに含まれる感光体あるいは作像装置の一部のみが故障した場合においても、プロセスカートリッジ全体の交換と共に、故障箇所のない部品までが一緒に交換されてしまうという問題がある。この問題は従来より指摘されているものであり、ランニングコストを引き上げてユーザーの経済的負担を増大させ、画像形成装置の普及を妨げるおそれがある。
【0007】
特に近年、画像形成装置に対する市場の要求は高度化しており、それに伴い、画像形成における作像装置の負荷は上昇している。本発明者の研究の結果、市場の要求は、作像手段のうちでも特に感光体に対する負荷を増加させる方向性を有することがわかってきた。このことを3つの要因から以下に説明する。
【0008】
第1の要因:画像形成装置の小型化に伴う感光体の小径化
近年、事務機器の小型化が市場から要求され、それに伴い作像装置の小型化が要求されている。しかし、ドラム状をした感光体を小型化、すなわち小径化すると、同一条件で画像を形成する場合に1枚あたりの感光体の消耗が上昇する。例えば感光体径を120mmから40mmに小径化した場合、同じサイズの画像を形成するためには感光体は3倍回転する必要が生じ、画像形成の際に感光体が受ける種々の消耗、例えば帯電部での放電等による電気的消耗や、クリーニング部でのブレードによる機械的消耗が3倍になる。
【0009】
従来より現像装置等についてはある程度の小型化が進んでいたが、感光体については上記のような消耗を避けるために、小径化は他の作像装置ほど進められてはいなかった。しかし、小型化の要求の高まりにつれて感光体の小型化は避けられないものとなっている。このように、小型化の要求は感光体の負荷を増加させ、その寿命を短縮させている。
【0010】
第2の要因:高画質化に伴う感光体の薄膜化
近年、ユーザーが出力する文書には写真画像やグラフィック文書が増加し、それに伴い銀塩写真を目標に掲げる高画質化が進められている。その代表的な手法が高解像度化である。しかし、電子写真方式で高解像度化を実現する際には感光体の薄膜化が要求される。例えば負帯電感光体の場合、露光によってCGL(Charge Carrier Generation Layer:電荷発生層)で形成されたキャリアがCTL(Charge Carrier Transport Layer:電荷輸送層)を通り感光体表面に到達することで感光体上に潜像が形成されるが、この時CTLが厚いとキャリアが移動する距離が長くなり、この結果、移動の際にキャリア同士に働く電気的反発力によりキャリアは互いに離れていく。
【0011】
かかる事態が生じれば、書き込み信号通りの潜像は形成されず、その結果、ドット位置が微妙にずれた画像が形成される。このような課題は、電子写真を600dpiから1200dpiへと高解像度化させていく場合に限らず、近年の高画質化の要求に応えるべく解像度を例えば600dpiに保ったままで画質を高めようとする場合にも同様に生じる。
【0012】
このような事態を防止するためには感光体を薄膜化し、キャリアの移動距離を短くすることが必要となる。このため近年の感光体は薄膜化の方向に進んでいるが、感光体は画像形成のたびにクリーニングブレードによる削り等の消耗を受けているため、薄膜化が進むとより少ない画像形成回数で感光体の寿命は尽きることになり、感光体寿命の短縮につながる。
【0013】
第3の要因:カラー化に伴う感光体の負担の増加
近年、情報の理解のし易さなどの理由から市場におけるカラー画像の出力が増加している。ところでカラー画像は、文字画像の多い白黒画像とは異なり、用紙上の広い領域を占有する写真画像やグラフィック画像が出力の対象となることが多く、また背景部分にベタ部が存在することも多い。このため、1回の画像形成における作像面積は増加し、それに伴い感光体を含む作像装置の消耗は増加していく。
【0014】
一方、1つの感光体に対して複数の現像器が対応するリボルバータイプなどの画像形性装置が従来から知られている。かかる画像形成装置は、部品点数が少なく比較的安価にカラー画像を形成できるため市場において広く用いられているが、1枚のカラー画像を形成する際に感光体は複数の現像器によって潜像を現像されるため、感光体の消耗は現像器の消耗に比べて数倍になる。このため、かかる画像形成装置においてはカラー化に伴う感光体の消耗は特に激しくなる。
【0015】
このように、カラー化も感光体の寿命を短くする要因の一つである。以上に示した小型化、高画質化、カラー化の3つの要因により、感光体の消耗は他の作像装置に比較して相対的に短くなっていくことが予測される。もちろん感光体についての耐久性向上、長寿命化の研究は進められているが、他の作像装置についても同様に耐久性向上、長寿命化の研究は進められており、感光体の寿命は相対的に短くなっていく傾向にある。
【0016】
この傾向は、プロセスカートリッジ内における感光体と他の作像手段との寿命の不均衡をもたらす。すなわち、従来からプロセスカートリッジにおいては、最も寿命の短い作像手段に合せてプロセスカートリッジを交換しなければならないという問題が指摘されていたが、感光体の短命化によってこの問題がより顕著になり、最も短寿命の感光体に合せて他の作像手段も一緒に交換されてしまうという弊害が生じることになる。
【0017】
そのような事態が生じれば、寿命に至らない作像装置を廃棄あるいはリサイクルすることによるユーザーの経済的負担、メーカーの回収労力の浪費、環境への悪影響が生じる。
【0018】
特に、近年においては現像剤の高寿命化技術が盛んに開発されており、トナーによるフィルミングやキャリアの疲弊が抑制されてきている。これにより現像装置の寿命が長寿命化の方向にあるため、現像装置と感光体との寿命は不均衡になってきている。
【0019】
そこで、プロセスカートリッジのように各作像手段を一体に構成するのではなく、各作像手段をそれぞれの寿命に合わせて個別に交換することが可能な方式が求められることになる。しかしこの場合、メンテナンスがユーザーに委ねられることを考えると、各作像手段をいかに簡潔にユーザーが交換できるかが課題となる。また作像手段が一体に構成されているプロセスカートリッジと異なり、個別交換を行なう場合には作像手段同士を相互に着脱することが必要になるので、ユーザーの交換前後で画像形成に悪影響が生じないような高精度な交換も課題となってくる。
【0020】
プロセスカートリッジにおける上記の諸問題に関連する公知技術として、特開昭62−17761号公報に開示の技術ががある。この特開昭62−17761号公報に開示の複写装置は、像担持体と現像装置とをそれぞれ独立に作像装置本体に着脱可能として作像手段の一部のみを交換することを可能とし、低いランニングコストでユーザーメンテナンスを達成しようとしている。
【0021】
しかし各手段を独立に着脱可能としただけでは、画像形成装置の構成に不慣れである一般ユーザーにとってどの部分を着脱すればよいのかが不明確となり、操作に戸惑う結果となる。また上記公開公報に開示された複写装置では現像装置と像担持体の一方を取り外す際に他方がずれる可能性が高く、ユーザーが高精度に位置合わせを行なう必要があるが、これはユーザーにとって負担であるという問題も有する。さらに上記開示技術では現像装置と像担持体は作像装置本体に対してそれぞれ独立に着脱されるために、各手段と作像装置本体との位置は規定されるものの、現像装置と像担持体との位置決めは交換前後でずれる可能性が高い。現像装置と像担持体との位置は画質上重要なファクターであり、交換前後でこの位置がずれることは画質の変動を招き好ましくない。
【0022】
特開昭62−17761号公報に開示の複写装置において現像装置と像担持体との位置決めを高精度に行なうためには各部品の寸法精度を高くする必要があるが、その方法では生産コストが上昇するという問題点がさらに生じる。特開昭61−273559号公報にも特開昭62−17761号公報と同様の技術が開示されているが、同様の問題がある。
【0023】
このように、従来の技術はいずれも、ユーザーにとって操作性が充分に良好なものとはいえず、また交換前後で画質の変動が生ずるおそれがあり、実用性に乏しかった。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、上述の問題を解決し、像担持体に画像形成するための作像手段を全部一緒に一体として交換しない技術を具体化し、短寿命とされる部材を優先して、ユーザーが簡易に交換を行なうことができる画像形成装置を提供することである。
【0025】
また本発明の別の目的は、ユーザーが作像手段を個別に交換した場合に、交換前後で画像形成に悪影響が生じない高精度な交換を可能とする画像形成装置、作像部本体、像担持体を提供することである。
【0026】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を達成するため以下の構成とした。
(1).像担持体上に画像を形成する作像手段を有する画像形成装置において、前記作像手段は少なくとも現像装置及び現像装置内へトナーを補給するための補給口を具備し、作像部本体としてユニット化されて前記画像形成装置より着脱可能であり、前記像担持体は前記作像部本体に形成された係合部から着脱可能であり、前記作像部本体を前記画像形成装置に取り付けた後に、トナー補給部に設けられたスクリュー内蔵パイプ、現像ローラの磁極切替え駆動部に設けられたギヤ付き軸、及び、現像ローラ駆動部に設けられたギヤを前記画像形成装置内部に進入させることにより前記作像部本体を前記画像形成装置に固定してから、前記像担持体が前記作像部本体へ取り付け可能となることとした(請求項1)。
(2). (1)に記載の画像形成装置において、前記現像装置へと供給されるトナーを格納するためのトナー格納部を前記現像装置とは別体に設けた(請求項2)。
(3). (1)に記載の画像形成装置において、前記像担持体上の画像を転写媒体に転写する転写手段は、前記像担持体の着脱時には退避することで前記像担持体の着脱を可能とした(請求項3)。
(4). (1)に記載の画像形成装置において、前記像担持体はその正規の取り付け状態における前記像担持体の回転軸の軸心から離れる方向に着脱されることとした(請求項4)。
【0027】
【発明の実施の形態】
例1.
本発明の実施の形態を図に基づき説明する。本発明を適用可能な画像形成装置の一例の概要を図1及び図2に示す。これらの図において、画像形成装置11はレーザービームプリンターであり、その内部に、図示せぬ光源、ポリゴンミラー12、反射ミラー13a、13b、13cを含む露光手段としての書込み部1を有し、また像担持手段としてのドラム状をした感光体14、帯電手段としての帯電部材15、現像手段としての現像装置16、転写手段としての転写装置17、クエンチングランプからなる除電手段18、クリーニング手段としてのクリーニング装置19を含む作像部10を有し、さらに、加熱ローラ20bとこの加熱ローラ20bに圧接して回転する加圧ローラ20aとからなる定着装置20を有する。
【0028】
画像形成装置11の下部には被転写体としてのシート状媒体(以下、用紙という。)が給紙トレイ21に積載されていて、適時に用紙が一枚ずつ分離されて送り出される。また画像形成装置11の横の位置には画像形成装置内部に手差しにより用紙を送り込むための手差しトレイ22が配置されている。
【0029】
これら、給紙トレイ21或は手差しトレイ22から送り出された用紙は紙搬送路40を経てレジストローラ34に向かい、該レジストローラ34で給送開始のタイミングを調整された上で後述する転写部33に向けて送り出される。
【0030】
図1に示すように転写部33は感光体14の斜め右上、時計の文字盤で示せば2時の位置にあり、紙搬送路40は感光体14上であって、該感光体14に画像形成するための作像手段(帯電部材15、現像装置16、クリーニング装置19、書き込み部1等)の配置部位とは反対側にあたる感光体14の上部に設けられている。これにより、転写部33で用紙がジャムしても比較的容易にジャム紙の除去をすることができる。この例に限らず、用紙が感光体14の下方を通過しないように構成すればジャム紙の除去は比較的容易である
図1における作像部10を抜き出して示した図2において、感光体14は回転軸14aと一体的であり、軸受14dに支持されて回転する。現像装置16はその内部で現像剤、例えばトナーとキャリアからなる2成分現像剤を攪拌する第一の現像剤攪拌スクリュー16b、第二の現像剤攪拌スクリュー16c及び例えばトナーを担持して感光体と現像装置の対向部まで搬送する現像ローラ16aを有する。
【0031】
クリーニング装置19は、感光体14に当接されることで感光体14上の転写残トナーを除去するクリーニングブレード19cと、クリーニングブレード19cから感光体14へと与えられる衝撃により生じる飛散トナーがクリーニング装置19外へ放出されるのを防止するためのシールローラ19aと、クリーニング装置19内のトナーをリサイクルトナーとして現像装置16へ戻すために設けられた搬送スクリュー19bとを有する。
【0032】
画像形成装置11の画像形成動作について図1及び図2に基づき説明する。画像形成時には、感光体14は図の矢印7の向きに回転し、帯電装置15によりその表面が一様に帯電させられる。図示せぬ光源は、入力された画像信号に基づき書込み光を放射し、書込み光は図示せぬコリメートレンズ系で略平行にされた後に、回転するポリゴンミラー12により反射され、反射ミラー13a、13b、13cによる反射を介して帯電された感光体14表面を走査して静電潜像を形成する。
【0033】
形成された静電潜像は感光体14の回転により現像装置16に至り、ここで現像装置16により現像されトナー像が形成される。この現像の過程を説明すると、現像装置16内では、第一の現像剤攪拌スクリュー16b、第二の現像剤攪拌スクリュー16cによりキャリアは正に、トナーは負に帯電させられた現像剤が現像ローラ16a 内の図示せぬ搬送磁石により現像ローラ16a上に汲み上げられ、汲み上げられた現像剤は感光体14と現像ローラ16aとの対向部において現像ローラ16a内の図示せぬ現像磁極により磁気ブラシを形成し、磁気ブラシ上のトナーは現像バイアスによって感光体14上の静電潜像の画像部にのみ付着しトナー像を形成する。
【0034】
感光体14上のトナー像が感光体14と転写装置17との対向部に到達するのにタイミングをあわせ、給紙トレイ21又は手差しトレイ22から破線で示す搬送経路を辿り搬送されてきた用紙は、給紙ローラ23を含む給紙ローラにより感光体14と転写帯電機能を有するローラからなる転写装置17との対向部によって構成される転写部33に送られてトナー像を転写される。トナー像が転写された用紙は定着装置20に送られて未定着のトナー像が用紙上に定着され、破線で示す搬送路を経て機外に放出される。
【0035】
転写の後、感光体14は除電手段18により除電され、感光体14上の転写残トナーはクリーニング装置19にて感光体14から除去されクリーニング装置内に格納される。このクリーニングは、感光体14に当接されたクリーニングブレード19cが感光体14上のトナーを削り取る作用により行なわれ、クリーニングブレード19cと感光体14とが当接する衝撃により飛散したトナーはシールローラ19aに付着するので外部への飛散はない。感光体14からクリーニングされたトナーはクリーニング装置19の下部に設けられた搬送スクリュー19bによりクリーニング装置外へ搬出される。
【0036】
前記したように、作像部10は少なくとも感光体14(又は後述する感光体カセット6、以下同様)、帯電部材15、現像装置16、転写装置17、除電手段18、クリーニング装置19が設けられる部分であり、用紙上にトナー画像を形成する機能を有する。
【0037】
作像部10に含まれる各部材のうち、感光体14、現像装置16、転写装置17、クリーニング装置19などの全部又は一部は画像形成装置11に対し互いに独立に着脱可能なユニットのうちの何れかに属している。本例では作像部10のうち感光体14を除く部材を一体的なユニットとして構成して作像部本体5と称する。作像部本体5において、これを構成し得る帯電手段としての帯電部材15、現像手段としての現像装置16、除電手段18、クリーニング手段としてのクリーニング装置19等はそれぞれ作像部本体5に対して着脱可能である。
作像部本体5は帯電部材15、現像装置16、除電手段18、クリーニング装置19等と共に一体的に構成されたユニットとして画像形成装置11に対して着脱可能である。作像部本体5を画像形成装置11から取り外した状態で、帯電部材15、現像装置16、除電手段18、クリーニング装置19等についてのメンテナンスが可能である。感光体14は作像部本体5に対して着脱可能である。作像部本体5に感光体14が装着されることにより作像部10が構成される。
【0038】
以下の例では画像形成装置11対して、作像部本体5が着脱可能な構成が開示される。つまり、作像部本体5に感光体14を装着した状態である作像部10の状態では画像形成装置11に対して着脱することができない。
【0039】
画像形成装置11に対してこれらのユニットを取り付ける順位が定められていて、最初に作像部本体5を画像形成装置11に装着し、こうして画像形成装置11に装着された状態の作像部本体5に対して感光体14を装着することとしている。ここで、作像部本体5に感光体14を取り付けた段階では作像部本体5は画像形成装置11に装着されているので、作像部本体5に感光体14を取り付けるということは画像形成装置11に感光体14を取り付けると同義となる。
【0040】
また、画像形成装置11から取り外す順位が定められていて、先ず、感光体14を作像部本体5から取り外し、その次に現像装置16を含む作像部本体5を画像形成装置11から取り外す。ここで、作像部本体5から感光体14を取り外す段階では作像部本体5は画像形成装置11に装着されているので、作像部本体5から感光体14を取り外すということは画像形成装置11から感光体14を取り外すと同義となる。
【0041】
このように、画像形成装置11に対するユニットの取り付け、取り外しの順位が定められていて、この定めた順位以外の順位ができない構成であるので、ユーザーサイドでユニットを交換する場合でも、操作手順を間違えるということがなく取り付け取り外しの操作が簡単であるといえる。また、感光体14に画像形成するための諸作像手段を全部一緒に一体として交換しない技術が具体化され、短寿命とされる感光体14が優先して、ユーザーにより簡易に交換を行なうことができる。
【0042】
また、その際、寿命の観点等から交換サイクルが短いとされる感光体14を、少なくとも感光体14よりは交換サイクルが長いとされる現像装置16よりも先に取り外すことができるようにして交換の便宜を図った。
【0043】
感光体14としては少なくとも回転軸と回転軸を支持する軸受までを含めて感光体14とし、ユニットを構成することができる。また、これに加えて、感光体14を保護するフレーム8も含めて感光体カセット6というユニットとして構成することもできる。感光体カセットは、帯電部材15、書き込み部1、現像装置16などが属するユニットからは独立したユニットに属する。
【0044】
以下の例では感光体カセット6を単位として作像部本体5に対して着脱可能としている例について図により説明するが、この他に、感光体14と回転軸と軸受とを合わせた構成(この場合も広義に介して感光体=像担持体とみなす。)を単位として作像部本体5に対して着脱可能とすることも勿論図を用いて説明するまでもなく可能である。
【0045】
詳細な構成を説明する前に、作像手段9に対する感光体14の取り外し動作を簡略に図3により説明する。画像形成装置に装着された状態での作像部10を示した図3(a)において、作像部10は対向する一対のプラスチック板からなる作像部本体側板24a、24bに組み付けられた画像形成のためのプロセス部材からなる。
【0046】
この画像形成のためのプロセス部材は、感光体14上に画像を繰り返し形成するための手段である、帯電部材15、現像装置16、除電手段18、クリーニング装置19などの作像手段と、現像装置16により感光体14上に形成されたトナー画像を用紙上に転写するための転写装置17である。
【0047】
図3(a)、図3(b)において、作像部本体側板24a、24bの上部には給紙ローラ23の図示しない回転軸が軸支されている。この給紙ローラ23にはローラ23aが常時対向圧接した関係を維持している。
【0048】
この給紙ローラ23の回転軸には作像部本体上部部材25の一端側が枢着されている。作像部本体上部部材25の他端側には帯電ローラからなる転写装置17が軸支されていて感光体14に接している。これにより作像部本体上部部材25を給紙ローラの回転軸を支点として回動させて転写装置17を感光体14に対して接離させることができる。
【0049】
図3(b)、図3(c)は作像部10の形状変化を示している。作像部10に対し感光体14を着脱する場合には、先ず、図3(b)に示すように転写装置17を含む作像部本体上部部材25を給紙路ローラ23の軸心を中心に回動させて上方に開いて感光体14の取り出し方向上から退避させる。これにより、転写装置17との干渉を回避して感光体カセット6を着脱できる。
【0050】
次いで図3(c)に示すように感光体14を上方に取り外す。本例においては、図3(c)に示すように、作像部10のうち、感光体14には当該感光体14を回転可能に支持している軸受14dを含み、さらにこの軸受14dを保持し感光体14を支持する支持部材としてのフレーム8を加えて感光体カセット6と称する。その他の部分を作像部本体5と称する。
【0051】
従って、本例では感光体14は感光体カセット6の一部として作像部本体5に対して着脱される。着脱の方向は図3(c)に示すように正規の取り付け状態における感光体14の回転軸14aの軸心O'から離れる方向である。着脱の方向をこの方向に特定することで軸心O'の周囲に配置された作像手段から感光体14を、側板などと干渉することなく例えば上方等に抜き出して交換することが可能である。より具体的には窪み保持部4の窪みの方向であり、図中、斜め上方である。着脱の方向をこの方向にすることで作像手段を動かすことなく着脱可能であり、また、操作性が高い。
【0052】
作像手段は作像部本体5の一部を構成し、この作像部本体5に対して感光体14が感光体カセット6の単位で着脱される構成としている。作像部本体5を画像形成装置に対して着脱可能とすることにより感光体カセット6は実質的に画像形成装置に対して着脱可能となり、感光体カセット6を交換可能であるばかりでなく、作像部本体5を画像形成装置から取り外すことで作像手段のメンテナンスや交換も可能となる。
【0053】
次に、図3に示した動作を達成するための詳しい構成およびその構成に基づく取り外し機構を図4乃至図5により説明する。図4乃至図7は画像形成装置に固定された状態の作像部10を示す図であり、図5は感光体カセットを外す場合の動作を示す図である。
【0054】
図4において、図4(a1)、図4は作像部10をその内部の各作像手段を中心に記載した図であり、図4(b1)、図4(b2)、図4(b3)は作像部10を作像部本体側板24a、24bを中心に記載した図である。
【0055】
図4において、図4(a2)、図4(b2)は作像部10を上方から見た図であるが、図4(a2)においては図面の理解容易のために、感光体14以外の部材及び作像手段は省略されている。
【0056】
図4(a1)は作像部10を図4(a2)における符号Aの方向から見た図であり、図4(a3)は作像部本体側板24aを符号Bの方向から見た図である。同様に、図4(b1)は作像部本体側板24bを符号Aの方向から見た図、図4(b3)は作像部10を図4(b2)における符号Bの方向から見た図である。
【0057】
なお、対応関係を容易に把握するために、図4(a1)、図4(b1)において作像部10は符号Bの方向から見た場合に眼に移る姿とは左右対称に描かれている。
【0058】
図3に示すように、作像部10は感光体14の長手方向(紙面に垂直な方向)から作像部本体側板24a、24bに挟み込まれており、作像部本体側板24a、24bは感光体14の回転軸14aを支持する軸受14dをU字状の窪み保持部4に保持すると共に、画像形成のためのプロセス部材である帯電部材15、現像装置16、転写装置17、除電手段18、クリーニング装置19の各装置を一体的に組み付けて構成されている。窪み保持部4はU字部分が斜め方向に傾斜していて、この斜めに傾斜した方向が、感光体カセット6の作像部本体5からの取り出し方向3に相当する。
【0059】
図2において、装置本体にあるモータからの動力を受けて回転駆動する現像ローラ16a、第一の現像剤攪拌スクリュー16b、第二の現像剤攪拌スクリュー16c、トナー供給スクリュー16d、給紙ローラ23、帯電部材15、シールローラ19a、トナー排出スクリュー19bの各回転軸は手前側の作像部本体側板24aに回転可能に保持されるとともに、その一端が奥側の作像部本体側板24bを貫通して作像部10の外部に突き出ている。
【0060】
図2における現像ローラ16a、第一の現像剤攪拌スクリュー16b、第二の現像剤攪拌スクリュー16c、トナー供給スクリュー16d、給紙ローラ23、帯電部材15、シールローラ19a、トナー排出スクリュー19bの回転軸を貫通させるための開口が図5(b1)に示す奥側の作像部本体側板24bに設けられている。
【0061】
これらの開口は図4(b1)に示す、現像ローラ駆動用開口24b6、第一の現像剤攪拌スクリュー駆動用開口24b5、第二の現像剤攪拌スクリュー駆動用開口24b4、トナー供給スクリュー用開口24b9、レジストローラ駆動用開口24b3、帯電ローラ駆動用開口24b7、シールローラ駆動用開口24b2、トナー排出スクリュー用開口24b10である。
【0062】
奥側の作像部本体側板24bを貫通して作像部10の外部に突き出た現像ローラ16a、第一の現像剤攪拌スクリュー16b、第二の現像剤攪拌スクリュー16c、トナー供給スクリュー16d、給紙ローラ23、帯電部材15、シールローラ19a、トナー排出スクリュー19bの各回転軸は、作像部本体側板24a、24b外側の図示せぬモータに図示せぬ歯車を介して接続されて、モータより回転駆動力を供給される構成となっている。また、転写装置17の回転軸も、同様に図示せぬモータに図示せぬ歯車を介して接続されて、モータより回転駆動力を供給されるようになっている。
【0063】
図4(b3)において、手前側の作像部本体側板24aには、装置本体側に接続された図示せぬトナー格納部よりトナーを供給されるためのトナー排出用開口24a2が設けられているとともに、クリーニングされたトナーを再び現像装置16へと供給するために設けられた図示せぬリサイクルトナー機構へとトナーを排出するためのトナー供給用開口24a3が設けられている。
【0064】
図4(a2)に示すように感光体カセット6の回転軸14aには感光体14の固定手段である手前側の感光体位置決めロック14e及び奥側の感光体位置決めロック14fが枢着されている。感光体位置決めロック14e及び感光体位置決めロック14fにはそれぞれその一部にフック状をした部位、本例ではフックJが形成されている。
【0065】
感光体位置決めロック14e及び奥側の感光体位置決めロック14fはフックJと共に像担持体保持手段を構成し感光体14の固定手段であるが、本例では感光体14は感光体カセット6として構成されているので、同時に感光体カセット6の固定手段でもある。これら感光体位置決めロック14e及び感光体位置決めロック14fはコの字状をした把手14cと一体的に構成されている。
【0066】
作像部本体5が画像形成装置11に装着された状態のもとで感光体カセット6が作像部本体5に装着されたとき、この把手14cを回動することで把手14cは作像部本体上部部材25を覆い、押さえる形で作像部本体上部部材25を感光体14上に位置決めするとともに、手前側の感光体位置決めロック14e及び奥側の感光体位置決めロック14fを手前側の作像部本体側板24aの内側に植設された内側突起24a1及び奥側の作像部本体側板24bの内側に植設された内側突起24b1にそれぞれ掛止させることで感光体14自体を作像部本体5に固定することができる。像担持体保持手段により交換後の像担持体を作像部本体5(現像装置16)及び画像形成装置11に対し確実に位置決め固定することができる。
【0067】
この固定は、内側突起24a1、24b1などの突起に対して、感光体位置決めロック14e及び感光体位置決めロック14fの各フックJの部分が掛止される構成であるので、確実な固定状態が得られると共に、逆向きの動作により掛止の解除も容易である。
【0068】
このように、把手14cは、感光体カセット6を持つための把手としての機能を有するほか、1つの向きの回動操作により転写装置17を作像部本体5に固定すると共に感光体カセット6を作像部本体5に固定する。また、逆向きの回動操作により後述するように転写装置17の作像部本体5に対する固定を解除すると共に感光体カセット6の作像部本体5に対する固定も解除する。よって、簡単な操作により感光体14を画像形成装置に対して着脱をする準備が整う。
【0069】
感光体カセット6は回転軸14aを軸支する軸受14dが手前側の作像部本体側板24a及び奥側の作像部本体側板24bにそれぞれ形成された窪み保持部4に嵌合した状態で作像部本体5に装着されて作像部10を構成し、作像部10は画像形成装置に装着されており、この状態で感光体14は歯車部14bを介して画像形成装置側の図示しないモータから回転駆動力を供給される。
【0070】
感光体カセット6の把手14c表面上には、感光体カセット6を画像形成装置に装着した状態でユーザーから見える位置に取り付け、取り外し順序を示す順序表示手段としての指示標識が存在する。この標識はユーザーに取り外しの作業手順を示すためのもので、ユーザーが次にどのような作業をすればよいかを認識できるものであるならばどのようなものでもよい。本例では、指示標識として図20に示すように、把手14cに直接「1」の文字を印字した。
【0071】
もちろん指示標識はこれに限られるものではなく、例えば「ここを手前に引いてください」等の文章表示を感光体カセットの把手14c上に印字などしてもよいし、表示パネルに次の手順を静止画又は動画で表示させる、あるいは、音声で次の手順を示すようにしてもよい。なお、表示パネルや音声を用いる場合には、感光体カセットの装着を検知するセンサーを設けこのセンサーによる検知に基いて表示パネルに表示し、或は音声を出力する。
【0072】
感光体14を作像部本体から取り外し可能とする機構及び取り外しの手順を図8により説明する。図5(a)は感光体14が画像形成装置に設置された状態を示している。感光体14を取り外すときは、上述の指示標識「1」に従い、ユーザーは、図5(b)に示すようにまず感光体カセットの把手14cを握り、回転軸14aのまわりを反時計まわりの向きに回動させる。この回動により感光体位置決めロック(手前側)14e及び感光体位置決めロック(奥側)14fが内側突起24a1及び内側突起24b1との掛止を解除される。
【0073】
把手14cを回動させたことにより作像部本体上部部材25が位置決めを解かれるので、図5(c)に示すように手動にて給紙ローラ23を中心にして上方(時計まわりの向き)に開けることで、また、既に感光体位置決めロック(手前側)14e及び感光体位置決めロック(奥側)14fが解除されているので、図5(d)に示すように感光体カセット6を作像部本体5から取り外すことができる。
【0074】
感光体14を取り付ける場合には、今と逆の手順に従えばよい。すなわち、感光体カセット6における軸受14dを窪み部4に嵌入させて装着し(図5(c))、作像部本体上部部材25を感光体14の上に倒し(図5(b))、最後に感光体カセットの把手14cを作像部本体上部部材25の上に倒して作像部本体上部部材25を位置決めするとともに感光体位置決めロック(手前側)14e及び感光体位置決めロック(奥側)14fを内側突起24a1及び内側突起24b1に掛止することで感光体14自身を位置決めする(図5(a))。
【0075】
このように、感光体14は感光体カセットの把手14cを動かすだけで感光体カセット6とともに簡易に作像部本体5に対して取り外しや取り付けができる。よって、消耗品である感光体を簡易に取り付けることができるので操作性がよいといえる。
【0076】
特に感光体カセット6は上部に引き上げることで取り外し可能となっているので、ユーザーは上から感光体カセット6を引き上げるという操作を行なうだけで感光体カセット6を作像部本体5から外すことができ、ユーザーにとって操作が容易である。また、感光体位置決めロック(手前側)14e及び感光体位置決めロック(奥側)14fを介して作像部本体に位置決めされているために、画像形成装置を介して作像部本体と感光体14とが個々に位置決めされている従来技術における構成に比べて作像部本体5と感光体14との相対的位置決めが精度よく達成でき、高精度な作像が可能である。
【0077】
本例では、図3(c)及び図5(d)に示すように、感光体14に対して画像を繰り返し形成するための手段である作像手段である帯電部材15、現像装置16、除電手段18、クリーニング装置19などを、装着状態における感光体14のまわりであって、感光体カセット6を取り出す取り出し方向3とは逆側の半面に集中させて配置している。
【0078】
ここで、感光体カセット6を取り出す方向とは逆側の半面とは、図3(c)、図5(d)などに示した取り出し方向3と直交しかつ感光体14の軸心、つまり感光体14の回転軸14aの軸心Oを通る仮想平面よりも該取り出し方向3の下流側の領域であり、この領域において当該感光体14のまわりに前記列記した作像手段を配置している。よって、感光体14の移動領域上には作像手段は存在せず、作像手段と干渉することなく、簡単な操作により感光体カセット6を単独で画像形成装置11に対して着脱することができる。
【0079】
このため、転写装置17の配設位置は感光体14のまわりであって、感光体カセット6の上記取り出し方向側の半面側、つまり、図3(c)に示すように感光体カセット6の取り出しに際して該感光体カセット6の移動を妨げる位置となる。
【0080】
そこで、本例では、転写装置17を当該転写装置17により構成される転写部33(図2参照)に用紙を送給する給紙ローラ23と一体的に構成されていて、給紙ローラ23の回転軸を支点として回動する構成を採用することにより最小限の数の作像手段、つまり、転写装置17だけを感光体カセット6の取り外し方向上から退避させることで感光体カセット6を画像形成装置に対して着脱可能としている。
【0081】
作像手段を感光体の取り外し方向とは逆側の半面に集中させて配置したので、これらの作像手段は感光体14の装着/取り外しに際しての感光体の移動を妨げない。このため、作像手段と干渉することなく、感光体カセット6を作像部本体5から容易に取り外し、また、取り付けることが可能になる。
感光体カセット6を作像部本体5から取り外す際には作像部本体上部部材25と一体的に構成された転写装置17のみを動かせばよい。感光体14に対して位置精度を厳密に要求されない転写装置17のみが移動させられるので、交換前後の微妙なずれによって画像形成に影響が出ることを防止可能である。また、このように、転写装置17を感光体14に対して接離可能な構成にしたので、転写部33に用紙がジャムした場合でもジャム処理が容易となる。
【0082】
なお、作像部本体上部部材25にばねなどの弾性手段で付勢することにより、感光体カセットの把手14cの回転とともに作像部本体上部部材25を自動的に上方に開くように構成することも可能である。
【0083】
本例の画像形成装置では、帯電部材15、現像装置16、除電手段18、クリーニング装置19などの作像手段などの作像手段は手前側の作像部本体側板24aや奥側の作像部本体側板24bに対して組み付けられることにより作像部本体5としてユニット化され、この作像部本体5に対して感光体14がその付帯部材と共に構成された感光体カセット6の単位で着脱されるようになっている。
【0084】
このようにしたのは、作像手段の不測の故障等に備え、画像形成装置に装着状態の作像部本体5から感光体カセット6を取り外した後、さらに画像形成装置から作像部本体5を取り外し可能とするためである。作像部本体5を画像形成装置から取り外すことができれば、故障した帯電部材15、現像装置16、除電手段18、クリーニング装置19などの点検が容易であり、容易に対処できる。
【0085】
作像部本体5には作像手段として現像装置16が装着されているので、現像装置16は感光体14が画像形成装置11に対して着脱される際には作像部本体5を介して画像形成装置11に固定されており、感光体14は作像部本体5を介して画像形成装置11に対して装着させられることになる。
【0086】
このように、感光体14が画像形成装置11に対して着脱されるときには、現像装置16は作像部本体5を介して画像形成装置に固定状態にあるので、感光体14の交換の前後で現像装置16の位置がずれることはなく、また感光体14が作像部本体5に装着されるのであるから現像装置16に対して位置決めされた関係にあるので、両者の位置決めが適正になされる。
【0087】
この詳しい構成およびその構成に基づく取り外し機構を図6乃至図15により説明する。図6(a1)、図6(a2)、図6(a3)は作像部本体5が画像形成装置に設置された状態での作像部本体側板24a、24bを記載した図であり、図6(b1)、図6(b2)、図6(b3)は作像部本体5を取り外すために作像部本体の把手24cを回転させた状態における作像部本体側板24a、24bを記載した図である。
【0088】
図6(a2)、図6(b2)は各状態での作像部本体側板24a、24bを上方から見た図であり、図6(a1)は図6(a2)における作像部本体側板24bを符号A’とは逆向きの符号B’の方向から透視的に見た図であり、図6(a3)は図6(a2)における作像部本体側板24aを符号B'の方向から見た図である。
【0089】
同様に、図6(b1)は図6(b2)における作像部本体側板24bを符号A’とは逆向きの符号B’の方向から見た図、図6(b3)は図6(b2)における作像部本体側板24aを符号B'の方向から見た図である。
【0090】
なお、対応関係を容易に把握するために、図6(a1)、図6(b1)について作像部本体側板24bは符号B'の方向から見た場合に眼に映る姿とは左右対称に描かれている。また、図6(a1)、図6(b1)には画像形成装置から突き出ている位置決めロック用の突起26dが、図6(a3)、図6(b3)には画像形成装置から突き出ている本体へのトナー排出用路26a、位置決めロック用の突起26b、本体からのトナー供給用路26cがそれぞれ描かれている。
【0091】
図6に示すように、作像部本体5が画像形成装置に設置された状態では、図6(a1)に示すように位置決めロック24b8が画像形成装置と一体的な位置決めロック用の突起26dに掛止されると共に、図6(a3)に示すように位置決めロック24a4が画像形成装置と一体的な位置決めロック用の突起26bに掛止されている。これにより、作像部本体5が画像形成装置に固定されている。
【0092】
ここで把手24cは、作像部本体5を画像形成装置11に着脱する際に当該作像部本体5を持つための把手機能部であり、ギヤ2a、2b、位置決めロック28a4、24b8は作像部本体5を画像形成装置11に固定するための保持機能部であり、これら把手機能部と保持機能部により現像装置保持手段33a、35bが構成されている。
【0093】
上記把手機能部を構成する把手24cは現像装置17を装着した作像部本体5に対し回動可能に設けられており、その回動動作に応じて上記保持機能部を構成するギヤ2a、2bと位置決めロック24a4、24b8のギヤ部との噛み合い連結により位置決めロック24a4、24b8を回転させる。
【0094】
このように、把手機能部と保持機能部を有する現像装置保持手段35a、35bを設けたことにより把手のモーメントを利用して位置決めロック24a4、24b8を回転させて、作像部本体5の画像形成装置11に対する掛止及び掛止の解除をすることができ操作性がよい。
【0095】
位置決めロック28a4、24b8には、一体にフック状の部位、本例ではフックKが形成されていて、位置決めロック28a4、24b8が回転されることにより、このフックKが突起26b、26dに掛止されて、作像部本体5が画像形成装置11に固定される。また、把手24cと上記と逆向きに回すことにより、当該掛止を解除することができる。
【0096】
このように位置決めロック24a4、24b8の回転動作を利用してフックKを突起26b、26dに掛止する構成では、逆動作で掛止の解除をすることができ、また動作の確実性がある。
【0097】
画像形成装置にある図示せぬトナー格納部と作像部10にある現像装置16とはトナー供給のために接続されており、画像形成装置にある図示せぬトナーリサイクル機構と作像部10にあるクリーニング装置19とはトナー排出のために接続されている。
【0098】
作像部本体の把手24cは手前側の作像部本体側板24a、奥側の作像部本体側板24bにギヤ2a、ギヤ2bと共に回動可能に取り付けられている。作像部本体の把手24cが手前側の作像部本体側板24a、奥側の作像部本体側板24bに取り付けられる取り付け部分におけるこれらのギヤ2aはギヤ2aによる位置決めロック24a4に、また、ギヤ2bはギヤによる位置決めロック24b8とそれぞれ噛み合っており、これらのギヤの噛み合いにより、作像部本体の把手24cの回動に連動して位置決めロック24a4、位置決めロック24b8が回動するようになっている。
【0099】
また作像部本体の把手24c上には、感光体カセット6を取り外して作像部本体5のみを画像形成装置に装着した状態でユーザーから見える位置に取り付け、取り外しの順序を示す順序表示手段としての指示標識が存在する。この指示標識はユーザーに取り外しの作業手順を示すためのもので、ユーザーが次にどのような作業をすればよいかを認識できるものであるならばどのようなものでもよい。
【0100】
この指示標識は、図21に示すように、把手24cに見やすいように連続して印した数字「2」とする。このように、指示標識をユーザーが握る把手24cに設けたので、ユーザーは指示標識のある部分を順番に握ることで作業の進行が可能であり、作業手順の把握が容易となっている。
【0101】
もちろん指示標識はこれに限られるものではなく、例えば「ここを手前に引いてください」等の文章表示を作像部本体の把手24c上に附加してもよいし、表示パネルに次の手順を静止画又は動画で表示させる、あるいは、音声で次の手順を示してもよい。なお、表示パネルや音声を用いる場合には、作像部本体の装着を検知するセンサーが必要となる。
【0102】
或は、図22(a)に示すように、指示標識「2」を作像部本体5の把手24cの基端部近く、例えばギヤ2b上に印してもよい。かかる場合には、図22(b)に示すように感光体カセット6を作像部本体5に装着した状態では指示標識「2」は感光体14の回転軸14aに遮られてユーザーの目には入らないようになっている。感光体カセット6を作像部本体5から取り外すと、次に取り外すことのできる指示標識「2」が表れるわけである。このように1つの手順を終えると次の標識が出てくるようにしてもユーザーフレンドリ−である。
【0103】
手前側の作像部本体側板24aにおいて、把手24cの基部が作像部本体側板24aに回動自在に取り付けられこの取り付け部分にはギヤ2aが前記把手の基部と一体的に設けられ、このギヤ2aはギヤからなる回転伝達部材24a5および位置決めロック24a4とも噛み合っている。位置決めロック24a4はギヤからなる回転伝達部材24a6とも噛み合っている。また回転伝達部材24a5は画像形成装置本体(画像形成装置のうち、作像部10以外の部分を指す。以下例1において同じ。)へのトナー排出用のスクリューコンベアと一体的に回転されるギヤからなるトナー排出用路26aと噛み合い、回転伝達部材24a6は画像形成装置本体からのトナー供給用のスクリューコンベアと一体的に回転される外周部がギヤからなる筒状をしたトナー供給用路26c(図9参照)と噛み合
っている。
【0104】
トなー排出用路26a、トナー供給用路26cはそれぞれ画像形成装置本体側に装着されていて、作像部本体5を画像形成装置11に固定することにより回転伝達部材24a5、24a6と噛み合う。
【0105】
これにより、把手24cの回動に連動して画像形成装置へのトナー排出用路26a、画像形成装置からのトナー供給用路26cが回動する。各図において把手24c、位置決めロック24a4、回転伝達部材24a5、回転伝達部材24a6、位置決めロック24b8、画像形成装置へのトナー排出用路26a、画像形成装置からのトナー供給用路26cが二重円で表されており、また外側の円が相互に重なるように示されて、外側の円は歯車部分を表し、円の重なりは歯車の噛み合いを表している。
【0106】
かかる構成において、作像部本体5の画像形成装置からの取り外し、また取り付ける操作について説明する。作像部本体5を画像形成装置11から取り外す際は、ユーザーは上述の指示標識「2」の指示に従い、作像部本体5が画像形成装置に取り付けられた図9の各(a1)、(a2)、(a3)から把手24cを回転させて作像部本体5が画像形成装置に固定されない図6の(b1)、(b2)、(b3)に示した状態とする。
【0107】
図7にこの機構の詳細を示す。図7において、作像部本体5の把手24cが矢印の向きに移動するのと連動して位置決めロック24a4が回転し、位置決めロック24a4が位置決めロック用の突起26bへの掛止を解除される。図示はしないが、同時に奥側の作像部本体側板24bも同様な機構により位置決めロック24b8が位置決めロック用の突起26bへの掛止を解除される。
【0108】
さらにこの時、画像形成装置へのトナー排出用路26a、画像形成装置からのトナー供給用路26cが上述の噛み合いを介して矢印の向きに回転する。ここでクリーニング装置19から画像形成装置本体内の廃トナー格納部へのトナー排出用路26a、画像形成装置本体内のトナー格納部から現像装置16へのトナー供給用路26cはそれぞれ筒状をしていて、その内部にはそれぞれ図8に示すスクリュー接続部材27が備え付けられている。
【0109】
図2に示すように、スクリュー接続部材27は、現像装置16に設けたトナー供給スクリュー16dと現像装置16とは別体のトナー供給機構31をつなぐ機構として設けられている。また、もう一つのスクリュー接続部材27はクリーニング装置19に設けたトナー排出スクリュー19bとクリーニング装置19とは別体のトナー排出機構30とをつなぐ機構としてそれぞれ設けられている。
【0110】
トナー排出手段であるトナー排出機構30は、転写残の使用済みトナーを格納する廃トナー容器を着脱可能に設けた構成であり、トナー供給機構31は新しいトナーを格納するトナー格納部を具備し、トナーボトルを着脱可能とする構成である。
【0111】
これにより、現像装置16及びクリーニング装置19と画像形成装置11との間を結ぶトナーの搬送路は把手24cの操作によって自動的に解除され、また、頻繁に行なわれる現像装置16へのトナー補給は現像装置16を画像形成装置11から取り外す大掛かりな作業を伴うことなく、トナー格納部においてトナーボトルの交換だけで行なうことができるので、ユーザーの手間も少なくて済む。
【0112】
同様のことは廃トナーの処理についてもいえる。つまり、廃トナー容器が満杯のとき、クリーニング装置19を画像形成装置11から取り外す作業を行うことなく、トナー排出手段であるトナー排出機構30において廃トナー容器を交換するだけで済む。
【0113】
トナー排出用路26a内部のスクリュー接続部材27とトナー供給用路26c内部のスクリュー接続部材27とは同じ構成の機構となっている。そこで、ここでは画像形成装置本体側からのトナー供給用路26c内部の機構のみを説明する。
【0114】
図8に示すように、スクリュー接続部材27は筒状をした移動用部材27a、画像形成装置側トナー供給スクリュー27b、トナー供給スクリュー27bを軸直角方向に貫通しているピン状の貫通部材27c、一端側がトナー供給スクリュー27bに固定され他端側が矢印方向に引かれている緊縮性のばね27d、移動用部材27aの肉厚部に形成された嵌合穴に摺動可能に嵌合している一対の板状の移動用部材ガイド27e、27fより構成される。さらに移動用部材27aは移動用傾斜部27a1、段状の移動停止用段部27a2を有する形状となっている。
【0115】
図9にスクリュー接続部材27と画像形成装置からのトナー供給用路26cの対応関係を示す。図9(a1)、図9(a2)には、作像部本体が画像形成装置に取り付けられた状態における図6における(a1)、(a2)、(a3)でのスクリュー接続部材27と画像形成装置からのトナー供給用路26cとの対応関係が示されており、図9(b1)、図9(b2)には、作像部本体5が画像形成装置側からの固定が解除された状態(図6の(b1)、(b2)、(b3))でのスクリュー接続部材27と画像形成装置からのトナー供給用路26cとの対応関係が示されている。
【0116】
筒状をしたトナー供給用路26cの内側には直方体形状の内側突起26c1が軸長手方向に沿って存在し、作像部本体5が画像形成装置に取り付けられた状態の図9(a1)、図9(a2)においてはばね27dの緊縮力に抗して内側突起26c1が移動停止用段部27a2に乗り上げて移動用部材27aを作像部本体側に押し出している。
【0117】
この状態から把手24cが図13の矢印方向に回転すると、トナー供給用路26cは図13における反時計回りの向きに回転し、その結果、内側突起26c1が移動停止用段部27a2から外れてばね27dの緊縮力によりトナー供給用路26cは図9(a1)、図9(a2)に示す状態から図9(b1)、図9(b2)に示すようにトナー供給スクリュー27bは作像部本体側から遠ざかる方向に移動させられ、これにより貫通部材27cを通じて移動用部材27aも作像部本体から遠ざかる方向に移動させられる。この結果、スクリュー接続部材27は全体として図9(b1)、図9(b2)に示す状態へと移行し、この状態で固定される。
【0118】
またこの時、トナー供給スクリュー27b端部はトナー供給スクリュー16d端部から離れ、更に手前側の作像部本体側板24aの外側まで後退する。このため、手前側の作像部本体側板24aはトナー供給及びトナー排出のために画像形成装置と結合された状態からフリーな状態へと移行する。これにより、作像部本体5を画像形成装置から取り出し可能となる。
【0119】
なお、本例の機構では、トナー供給スクリュー27bはばね27dにより画像形成装置側へと引き寄せられているため、作像部10が取り外された状態でトナー供給スクリュー27bが作像部10側へと飛び出してしまい作像部10を取り付ける際に不足の破損を生じるということはない。
【0120】
このように、現像装置16は作像部本体5と共に画像形成装置11から取り外され、その際に、画像形成装置11と現像装置16との間を連結している現像剤(トナー)の搬送手段を図9(b1)に示すようにトナー供給スクリュー16dと27dとの継ぎ目で離間させ、作像部本体5を画像形成装置11に装着する際には前記継ぎ目を結合させる。これらの動作はトナー供給用路26c、移動用部材27aなどによる構成を用いて行なわれる。図示しないが、作像部本体5側のトナー供給スクリュー16dと、画像形成装置側のトナー供給スクリュー27bの下方には共通のトナー受け部材が配置されていて、下方へトナーがこぼれて飛散するのを防止している。
【0121】
これにより、現像剤の搬送路を介して連結状態にある画像形成装置11と現像装置16との間の該連結状態が途中から断たれ、現像装置16は作像部本体5と共に、画像形成装置11から取り出すことができる。
【0122】
図7に示すようにトナー供給用路26cは外周部がギヤになっていて回転伝達部材24a6を介して位置きめロック24a4により回転駆動されるので、把手24cの動作と連動しており、作像部本体5が画像形成装置11に対する固定が解除されるのと同時に現像剤搬送路の連結状態が途中から断たれるので、操作性が良好である。
【0123】
上記継ぎ目を離間させたり結合させたりする結合離間手段は、トナー供給用路26c、移動用部材27aに加え、現像装置側に設けられた現像装置側の現像剤搬送スクリューであるトナー供給スクリュー16dに対して接離する方向の移動動作をしてトナー供給スクリュー16dに結合され或は結合を解除される画像形成装置本体側の現像剤搬送スクリューであるトナー供給スクリュー27bと、位置決めロック24a4の回動動作に連動してトナー供給スクリュー27bをトナー供給スクリュー16dに対して移動動作をさせる接離動作手段を含む構成としている。
【0124】
この接離動作手段は、トナー供給スクリュー27bをトナー供給スクリュー16dに対して離間させる向きに付勢するばね27dと、位置決めロック24a4の掛止方向の回動動作により回転動作してトナー供給スクリュー27bをばね27dによる付勢力に抗してトナー供給スクリュー16dとトナー供給スクリュー27bとの結合状態が得られるまで移動させてから掛止させ、或は、この掛止を解除するスクリュー接続部材27aからなる。
【0125】
上記現像装置における現像剤搬送路を途中の継ぎ目部で結合、離間させる手段と同じ構成はクリーニング部19と画像形成装置11との間を連結しているトナー排出用路についても全く同様に適用されている。これにより、画像形成装置と作像部本体側とは完全に切り離すことが可能となる。
【0126】
作像部本体5を画像形成装置に取り付ける場合には、逆の手順で取り付ければよい。すなわち作像部本体5の把手24cを上方に立てた状態(図6の(b1)、(b2)、(b3)に示す状態)で作像部本体5を画像形成装置に設置し、把手24cを倒して図6の(a1)、(a2)、(a3)に示した状態にすることによって位置決めロック24a4、位置決めロック24b8のフックKを位置決めロック用の突起26b、位置決めロック用の突起26dに掛止させる。
【0127】
このとき同時にトナー排出用路26a、トナー供給用路26cは上述の機構により把手24cと連動して回転し、図9(a1)、図9(a2)に示す状態から図9(b1)、図9(b2)に示す状態へと移行する。このとき、内側突起26c1は移動用傾斜27a1を滑ってばね27dの緊縮力に抗して作像部本体側に近づく向きに移動し、移動停止用突部27a2に乗り上げて停止する。
【0128】
こうして、トナー供給スクリュー27bがトナー供給スクリュー16dに嵌り合い、両者は一体的な回転が可能になってトナー供給、トナー排出が可能となる。
【0129】
なお、画像形成装置に固定された移動用部材ガイド27e、27fが移動用部材27aの内部に入り込んでいるため、移動用部材27aはトナー供給スクリュー16dの長手方向にしか移動できず、このためスクリュー接続部材27が画像形成装置へのトナー排出用路26aや本体からのトナー供給用路26cと一緒の回転してしまうことはないので、画像形成装置側トナー供給スクリュー27bは確実に作像装置側に移動する。
【0130】
本例の機構では、把手24cが倒れている状態で作像部本体5を画像形成装置に取り付けようとしても位置決めロック24a4、位置決めロック24b8のフックKが位置決めロック用の突起26b、位置決めロック用の突起26dに突き当たるために取り付け不能となっている。把手24cを起こさなければ作像部本体5を画像形成装置に取り付けることができないので、取り付け後の把手24cの倒し動作の注意が喚起されて確実に行なわれ、トナー排出用路26aとトナー供給用路26cの回動がなされて作像部本体5と画像形成装置側のトナーの排出、供給経路との接続が確実になされ、作像装置本体の取り付け後、確実に画像形成を再開可能である。
【0131】
トナー供給スクリュー27bとトナー供給スクリュー16dとの嵌りあいに関しては、スプライン軸による嵌合を利用することができる他、詳しくは、図18に示すようにトナー供給スクリュー27b先端部の外周部に、三角柱形状の嵌合用突起27b1を突き出させて設けると共に、トナー供給スクリュー嵌合部16d1については筒状部の内側に三角柱形状の嵌合用突起16d2を突き出した構成とする。
【0132】
かかる構成により、トナー供給スクリュー16dがトナー供給方向に回転する場合には嵌合用突起27b1と嵌合用突起16d2とがトナー供給スクリュー16dの長手方向に水平な面で嵌りあい確実に回転力を伝達できると共に、作像部本体5を画像形成装置に取り付ける時には傾斜面同士が滑りながらスムーズに画像形成装置側トナー供給スクリュー27bをトナー供給スクリュー嵌合部16d1に進入させることができる。
【0133】
従って、トナー供給スクリュー27bの進入時にトナー供給スクリュー27bとトナー供給スクリュー16dとがぶつかって破損したり、作像部の取り付けが妨げられたりすることはない。
【0134】
次に、本例の作像部10を画像形成装置から取外す手順を図10乃至図17により説明する。先ず、図10に示す画像形成可能な状態の画像形成装置の上部32を一端側支点36を中心に回転させながら上方に開き図17に示す状態にする。
【0135】
次いで感光体カセットの把手14cを上方に回転させ、内側突起24a1と感光体位置決めロック(手前側)14e、及び内側突起24b1と感光体位置決めロック(奥側)14fとの掛止を解き(図12)、感光体カセットを取り外す(図13)。
【0136】
本例の感光体カセット6は画像形成時に現像手段等の各作像手段と接触する必要があるために表面がむき出しになっており、取り外した感光体カセットを画像形成装置外部に置く時にこのむき出しの部分が地面等に接触すると感光体に悪影響を与えるおそれがある。
【0137】
このため本例の感光体カセット6はその両側の支持部材であるフレーム8の表面が形成する平面が感光体14表面よりも外側に存在する形状となっている。このため、図14に示すように、感光体14のむき出し部分が不測の接触を起こす事を防止することができる。
本例の感光体カセット6は、画像形成時に被記録体である用紙を通過させる必要があるために転写装置17との対向部分はむき出しになっており、支持部材としてのフレーム8の表面が形成する平面はこのむき出し部分よりも内側にある。画像形成装置11から取り外した感光体カセット6を画像形成装置の外部の任意の場所に置く時に、もしフレーム8が無ければ、このむき出しの部分が地面等に接触して感光体に悪影響を与えるおそれがある。しかし、フレーム8があるので、感光体14はフレーム8により保護される。また、本例の感光体カセット6は、取り外し時に感光体カセット6の把手14cがむき出し部分の上方に存在する構成となっている。
【0138】
これにより、転写部装置17と対向する感光体のむき出し部分が不測の接触を起こすことを防止するとともに、図14に示すように、把手14cを持ったまま地面に置けばむき出し部分が地面に接触することはない。このように本例の感光体カセット6では、感光体14の上方に転写部17がある構成において感光体14の取り外しを行なうための把手14cを設けたことにより、ユーザーが取り出しやすく、かつ、感光体14の保護を行なうことができる。
【0139】
感光体カセット6は、把手14cにより持ち上げた際に感光体カセット6の向きが画像形成装置に装着されている姿勢とほぼ同じ図8の姿勢になるようにモーメントの釣り合いが調節されている。また同時に、把手14cにより持ち上げた感光体カセット6をそのまま下方に垂直に降ろせば、感光体14よりも外側に支持部材としてのフレーム8の表面で形成される平面が存在する状態で感光体カセット6を床に置くことができる。これにより、ユーザーは感光体カセット6の方向を意識することなく作像部本体5に着脱することができる。
【0140】
以上のように感光体カセット6は、良好な操作性で着脱することができ、かつ、かつ破損を防止することが可能な構成となっている。なお、本例ではモノクロの画像形成装置を説明したが、カラー画像形成装置においても前記した例における作像部10と同様な構成の作像部によるカラー画像形成に必要な構成をなすことができる。
【0141】
たとえば、図19に示すように、支点36'を支点として開閉状態を得るために回転させることのできる上部32'の下方に給紙トレイ21'、手差しトレイ22'、レジストローラ34'及び定着装置20'を設け、レジストローラ34'と定着装置20'との間の1点鎖線で示す紙搬送路42上に矢印で示す搬送方向下流側から上流側に向けて順に、4つの画像形成ユニット、つまり、シアン画像形成ユニット32C、マゼンタ画像形成ユニット32M、イエロー画像形成ユニット32Y、ブラック画像形成ユニット32Kを配置している。
【0142】
シアン画像形成ユニット32Cは前記した作像部10と同様な構成を有し現像剤としてシアン現像剤を使用する作像部10Cとシアン用の画像情報で光書き込みを行なう図示せぬ光源、ポリゴンミラー12、反射ミラー13a、13b、13cを含む書き込み部1Cとからなる。
【0143】
マゼンタ画像形成ユニット32Mは前記した作像部10と同様な構成を有し現像剤としてシアン現像剤を使用する作像部10Mとマゼンタ用の画像情報で光書き込みを行なう図示せぬ光源、ポリゴンミラー12、反射ミラー13a、13b、13cを含む書き込み部1Mとからなる。
【0144】
イエロー画像形成ユニット32Yは前記した作像部10と同様な構成を有し現像剤としてシアン現像剤を使用する作像部10Yとシアン用の画像情報で光書き込みを行なう図示せぬ光源、ポリゴンミラー12、反射ミラー13a、13b、13cを含む書き込み部1Yとからなる。
【0145】
ブラック画像形成ユニット32Kは前記した作像部10と同様な構成を有し現像剤としてシアン現像剤を使用する作像部10Kとシアン用の画像情報で光書き込みを行なう図示せぬ光源、ポリゴンミラー12、反射ミラー13a、13b、13cを含む書き込み部1Kとからなる。
【0146】
このような構成のカラー画像形成装置においても、前記したモノクロ画像の画像形成装置におけると同様に、各色の画像形成ユニットについて、ランニングコストの低減及び作像動作の高精度化などの観点より、それぞれ独立に画像形成装置(作像部本体)に対して感光体を着脱可能である。
【0147】
以下に本例の構成上の特徴及び利点のうち、補足事項を列挙する。
a.作像部本体5から感光体カセット6を取り外す際に作像部本体5が画像形成装置に対してぶれないように、位置決めロック24a4を画像形成装置と一体的な位置決めロック用の突起26bに掛止し、また、位置決めロック24b8を画像形成装置と一体的な位置決めロック用の突起26dに掛止することにより作像装置本体は画像形成装置にしっかりと固定することとした。これにより、消耗品である感光体カセットを取り替えるたびに作像装置本体の位置がずれることがなくなり、高精度な画像形成が可能となる。
b.作像部本体5に感光体カセット6が装着された状態では、図10に示すように把手24cは感光体14に邪魔されて回動することができない。作像部本体5を画像形成装置11に装着し固定するためには把手24cを起こした状態から倒した状態に回動しなければならない。従って、作像部本体5に感光体カセット6が装着されていない状態でなければ作像部本体5を画像形成装置11に装着できない。また、作像部本体5を画像形成装置11に装着した状態であれば、把手24cは倒した状態にあり、感光体カセット6の把手14cの操作に障害とならないので、感光体カセット6が画像形成装置11に対して着脱される際には現像装置16は作像部本体5と共に画像形成装置11に固定されていることになる。
【0148】
感光体カセット6は画像形成装置11に装着された作像部本体5に対して独立して着脱可能であり、感光体カセット6が作像部本体5に対して着脱されるときには、作像部本体5は画像形成装置11に装着されており、現像装置16は位置決めロック24a4のフックKが突起26bに掛かることで作像部本体5を介して画像形成装置11に固定されている。
【0149】
位置決めロック24a4及びフックKは把手24cと一体であり、感光体カセット6が画像形成装置11から取り外されるまでは把手24cを操作してフックKを突起26cから解除することが不可能であり、現像装置16を装着した作像部本体5を画像形成装置11から取り外すことができない。
【0150】
かかる構成では、短寿命の像担持体を長寿命の現像装置とは独立に交換可能であるためランニングコストが安く、かつ、像担持体装着時に現像装置は固定されているので現像装置が画像形成装置に対してズレないし着脱順序も明確である。
【0151】
なお、作像部本体5から感光体カセット6が取り外されると、把手24cを感光体14が上方から塞ぐことがなくなり、把手24cを回転することが可能となる。例えば、画像形成装置11に対する装着順については、感光体カセット6と作像部本体とでは、画像形成装置11に対する装着順序が先である感光体カセット6が作像部本体5に装着固定されるまでは該装着順序が後である作像装置本体5を画像形成装置11に装着固定することができない。
【0152】
また、感光体カセット6を作像部本体5から取り外した後でなければ、感光体カセット6が操作範囲にあるため把手24cの操作ができないので、現像装置16を装着した作像部本体5を画像形成装置11から取り外すことができない。
【0153】
これにより、比較的短寿命の感光体14を比較的長寿命の現像装置16に優先して画像形成装置11から取り外して交換できる。このような構成とすることで、ユーザーによって操作順序が明確であり操作順序の間違いがなくなる。ここで、位置決めロック24a4及びフックK、突起26bなどは現像装置16を作像部本体5と共に画像形成装置11に固定するロック手段を構成する。
【0154】
図6(b)に示すように把手24cを起こしてロック手段が解除された状態では把手24cが感光体ユニット6の装着用の窪み保持部4を塞いでいるので感光体ユニット6ひいては感光体14を、画像形成装置11に装着済みの作像部本体5に装着不可能である。つまり、感光体14を装着するときには現像装置16を装着した作像部本体5は画像形成装置11に固定されていなければならず、装着時のズレが生じない。
c.通常、作像部本体5は画像形成装置から取り外すことはないが、作像の各手段は画像形成を繰り返すことにより磨耗したり、高熱により機能が低下することにより故障を引き起こすこと考えられる。そのような場合に備え各作像手段は作像装置本体5から取り外し可能としておくことがが望ましい。
【0155】
本例の機構では、画像形成可能状態においては感光体14が把手24cの移動領域を塞いでいるために、作像装置本体5から感光体14カセット6が外れるまでは作像装置本体5を画像形成装置から取り外すことができない。
【0156】
つまり、画像形成装置11に対する装着順序が先である感光体カセット6が画像形成装置11に装着されている作像部本体5から外れるまでは該装着順序が後である作像装置本体5を画像形成装置11から取り外すことができない。
【0157】
このような構成とすることで、ユーザーによって操作順序が明確であり操作順序の間違いがなくなるほか、画像形成装置に装着されている作像部本体5から感光体カセット6を外す際に既に作像部本体5が画像形成装置への固定を解除されているような状態を防止し、感光体カセット6の取り外しによる作像部本体5のぶれを高精度に防止する。
【0158】
ここで、感光体14又は感光体カセット6や現像装置16は、平均寿命が比較的近い部材同士が同一のユニットに属するように構成しておく。つまり、平均従妙が比較的短い感光体14と、感光体14よりは平均寿命が長いその他の手段とが別のユニットになっていて、そのユニット内に各部材の寿命は略同じになるようにしてある。これにより、ユーザーにとって操作順序が明確で、かつ寿命の異なるものを同時に交換しないのでランニングコストが安くなる。
d.感光体カセット6を作像部本体5に取り付けた状態では位置決めロック24a4及び位置決めロック24b8が位置決めロック用の突起26b、位置決めロック用の突起26dと掛止不能となっているので、作像部本体5を感光体カセット6と一緒に画像形成装置に取り付けたり取り外したりすることもできない。このような構成にすることにより、感光体14の存在による影響を受けずに作像部本体5を画像形成装置に高精度に取り付け可能となる。
【0159】
感光体14を消耗品とするような画像形成装置においては作像部本体5が感光体14と一体的な状態で取り付けられないのが好ましいが、上記の構成によればそれが可能である。
e.画像形成装置から作像部本体5を取り外す場合には、図15に示した状態から把手24cを回転させて位置決めロック24a4と位置決めロック用の突起26b、及び位置決めロック24b8と位置決めロック用の突起26dとの掛止を解くと同時に、トナー供給スクリュー16dと本体からのトナー供給用路26c及びトナー排出スクリュー19bと本体へのトナー排出用路26aとの各嵌合状態を解いてから(図6(b)、図16参照)、作像部本体5を画像形成装置から抜き出す(図17参照)。図17に示した状態から画像形成可能な状態にするには、図10乃至図17の順で説明した手順を逆にたどればよい。以上示したように本例の画像形成装置では、感光体カセット6及び作像部本体5が独立して画像形成装置から取り外すことができるようになっている。このため、作像部10を一体として交換せずにすむのでランニングコストを押さえることが可能であり、環境への負荷が少ない。
f.専門のサービスマンに頼らずに、ユーザーが交換作業を容易に行なえるように工夫されている。すなわち、まず画像形成装置から感光体カセット6が外れ、次に画像形成装置から作像部本体5が外れる構成になっているが、作像部本体5に感光体カセット6が装着された状態では作像部本体5を画像形成装置から取り外すための把手24cは感光体14によって隠されており、ユーザーは作像部本体5の把手24cと感光体カセット6の把手14cとを混同することがない。このため、サービスマンではなくても迷うことなく取り外し操作を行なうことができる。
g.取り外しの際にユーザーにとって次の操作が一目瞭然であるような表示手段を感光体カセット6及び作像部本体5の各ユニットに設けている。従って、ユーザーの操作性がさらに向上する。
h.ユーザーの操作性を高めるべく、寿命の短いものから先に取り外しができるようになっている。すなわち、消耗の激しい感光体カセット6を単独で交換可能とし、この交換の際に作像部本体5は感光体カセット6の着脱作業とは無関係であり取り外し等の作業は何ら必要ないので、ユーザーは最も頻繁に行なわなければならない感光体の交換の際に複雑な操作を行なわなくてもよい。
i.画像形成装置から感光体カセット6を取り外す場合に作像部本体5は画像形成装置に固定状態を保つ構成となっている。これにより、感光体の交換によって作像部本体がずれる事が防止され、高精度な画像形成を継続する事が可能である。またさらに本例の画像形成装置は、感光体以外の作像部の不測の故障に備えて、作像部本体も取り外し可能である。
j.感光体カセット、作像部本体の取り外しが、それぞれ感光体カセットの把手14c、作像部本体の把手24cを動かす事のみで簡易に行なえるために、操作性に非常に優れている。また本例の感光体カセットは、感光体を地面に触れさせる事なく置く事ができる。このため、感光体を破損から守る事が可能である。
また更に本例の画像形成装置は、トナーが作像部本体の外側から供給され作像部本体の外側に排出される構成となっている。このため、廃トナーの増加のたびに作像部本体を着脱する必要がなく、作像部本体の画像形成装置への取り付けを高精度に保つ事ができると共にトナー関連の操作は画像形成装置前面から行なう事ができるのでユーザーやサービスマンにとっての操作性が非常に良い。作像部本体を画像形成装置に長寿命に固定する構成においては、本例のようにトナーを作像装置内に格納しない構成とする事が望ましい。
k.感光体や作像装置本体が、正規の取り付け状態の下での感光体14の回転軸の軸心Oに対して斜め上方に取り外し可能となっている。このため軸心Oに対し垂直な方向に着脱する場合と異なり、感光体等が着脱時にその駆動手段に接触するおそれがなく、感光体を傷つける事なく着脱することができる。
l.感光体を取り外す際は他の作像手段は移動させる必要がなく、転写装置だけが退避し、感光体を装着した後に転写装置が感光体に接触する位置に戻される構成になっている。すなわち、感光体に対して厳密な位置決めを必要としない転写装置の退避/接触によってのみ感光体を交換できるために交換前後で画像に悪影響が出るおそれが少ない。
m.図12に示したように感光体カセット6が画像形成装置に装着されている状態では、把手24cの操作ができないので作像部本体5(現像装置16)は画像形成装置からの固定解除が禁止された状態にあり、従って、画像形成装置からの取り外しが禁止され、図13に示すように感光体カセット6が画像形成装置(作像部本体5)に装着されない状態になったとき(画像形成装置から取り出された後)に把手24cの操作が可能になることから作像部本体5(現像装置16)は画像形成装置からの固定解除が可能となり、画像形成装置からの取り外しが可能となる。
【0160】
図12に示したように感光体カセット6が画像形成装置に装着されている状態では、把手24cの操作ができないので作像部本体5(現像装置16)は画像形成装置からの固定解除が禁止された状態にあり、図13に示すように感光体カセット6が画像形成装置(作像部本体5)に装着されない状態になったとき(画像形成装置から取り出された後)、把手24cの操作が可能になることから作像部本体5(現像装置16)は画像形成装置からの固定解除が可能であり、把手24cの操作により固定が解除される。よって、画像形成装置に着脱可能となる。
n.図13に示したように、作像部本体5(現像装置16)が画像形成装置に装着され、把手24cが左に倒されてフックKが突起26bに噛み合うことで画像形成装置に固定された状態のもとでは、把手24cが窪み保持部4の外にあるので、感光体カセット6の画像形成装置(作像部本体5)への取り付けが可能となる。
o.以上のように本例の画像形成装置は、ランニングコストが安く、環境負荷を低減し、また高解像度化に耐えうる精度の高さを保持しつつ、操作性にも優れた新時代の画像形成装置である。
【0161】
例2.
本例にかかる中間転写型のカラー画像形成装置はその一例が特開平10−177286号公報に開示されている。その基本的な構成は本発明において共通の部分があるので、その共通部分の概要を図23により説明する。図23において、対向離間して設けられた2つのローラ120、130間に中間転写媒体としてのベルト100を展張し、該ベルト100はこれらのローラ120、130により回転するように構成すると共に、該ベルト100のまわりに画像形成用のプロセス手段を配置している。
ベルト100の回転方向を矢視aとするとき、ローラ120とローラ130との間であってベルト100の下側には、該ベルトの回転方向の上流側から順に画像形成用のプロセス手段として、第1画像ステーション140、第2画像ステーション240、さらに、ローラ130に対して接離可能に設けられた転写手段としての転写ローラ98、ローラ120に対して接離可能に設けられたクリーニングブレード61aなどが配置されていている。
【0162】
画像の形成プロセスは、第1画像ステーション140に着目すれば、一般の静電記録方式に準じていて、暗中にて帯電手段により一様に帯電された感光体120上に光書き込みユニット180(図30により後述)によりある色の静電潜像を書き込み、この静電潜像を現像装置60により可視像化してトナー像をベルト100に転写する。
【0163】
第1画像ステーション140における現像装置60、第2画像ステーション240における現像装置80について、それぞれ2つの異なる色のトナーによる可視像化機能を有しており、一方、3原色にブラックを加えて4色となるので、これら4つの色を各現像器、マゼンタ現像器190、シアン現像器200、イエロー現像器290、ブラック現像器300に分担すれば、フルカラー画像を形成することができる。
【0164】
よって、ベルト100の同一画像形成領域が2つの画像ステーション140、240を順次通過する間に、ベルト100を間にしてドラム状をした各感光体160、260とそれぞれ対向して設けられた中間の転写手段としての転写ブラシ410、420などにより与えられる転写バイアスによって、それぞれ1色ずつトナー像をベルト100上に重ね転写されるようにし、このベルト100上に2色重ね転写された画像領域がもう一度上記2つの画像ステーション140、240を順次通過する間に、各画像ステーションによりそれぞれ前回とは異なる色のトナー像を重ね転写されるようにすれば、上記同一画像形成領域が各画像ステーション140、240を2回通過した時点で、この同一画像領域に、重ね転写によってフルカラートナー画像を得ることができる。
【0165】
フルカラートナー画像を、シート状媒体としての用紙Pに転写する。この転写は転写時においてローラ130上でベルトを介して該ローラ130に圧接つれ回りされる状態となる最終転写用の転写ローラ98に転写バイアスを印加し、該転写ローラ98とベルト100とのニップ部に用紙Pを通過させることにより行なわれる。最終転写後、転写紙P上に担持されたフルカラートナー像を定着手段90で定着することにより、用紙P上にフルカラーの最終画像を得る。
【0166】
本発明を適用した一実施例を図24に示す。図24は特開平10−177286号公報の画像形成装置を発展/改善し、従来の問題点を除去した構成となっている。図24の画像形成装置の構成を大別すると、重力方向下部から順に転写用紙収納部70Aおよび給紙コロ70B、書き込み部180、現像装置60、80、中間転写用のベルト100、定着手段90および電装系95と積み重なるように構成され、また右端には手差し用の送りローラ97、レジストローラ96a、96b、転写ローラ98などにより構成される略垂直な用紙搬送路があり、転写紙収納部70Aから給紙コロ70Bを経て上方向に転写ローラ98とローラ130との接触部である紙転写部→定着装置90による定着部→排紙部99まで延びている。
【0167】
書込ユニット180は、LEDを光源とする光学系で構成することもできるが、半導体レーザーを光源とするレーザー光学系で構成することもでき、後で詳述する像担持体としてのドラム状をした感光体160、260に対して画像情報に応じた露光をそれぞれ行う。詳細には、図示しない2つの半導体レーザによって画像情報に応じたレーザ光が上下に重ねられたポリゴンミラー180aに向けて照射される。そして、ポリゴンミラー180aで反射された光は、走査レンズ180bおよび180c、反射ミラー180dを介して回転する感光体160、260の露光位置に到達し結像する。
【0168】
各光学部品は、装置本体筐体のベースを兼ねるハウジング180eに位置決め固定されている。本例では2ビームのレーザ走査系を用いているが、書き込みのの方法や構成などはこれに限定されるものではない。本例では書き込み部180が感光体160、260の下方にあるために、書き込み部180を下方から支持するハウジング180eには書き込み光を通過させるための開口を設ける必要がなく、ハウジング180eの強度を向上させることが可能である。
【0169】
潜像形成および現像系は、感光体カセット、クリーニングカセット、現像装置の主に3つのカセットやユニットから成っており、これらによって画像ステーションが構成されている。そして同じ部材により同じに構成した2つの画像ステーションを左右に並列配置し、図24の左側を第1画像ステーション14、右側を第2画像ステーション24としている。
【0170】
2つの画像ステーションは使用するトナーの色が異なるだけで同一の構成をしているので、ここでは画像ステーションの構成について第1画像ステーション14を用いて詳細に説明する。
【0171】
感光体カセット1400は、感光体16と、感光体16を保護し回転自在に支持するホルダー1410とだけで構成されている。つまり、従来のプロセスカートリッジのように感光体ドラムと他のプロセス手段を一体化させた構成とはなっていない。
【0172】
そして感光体160は駆動伝達系を介して、画像形成装置本体(画像形成装置のうち、現像装置以外の部分を指す。以下例2において同じ)に設けた駆動モータ(図示せず)により時計回りに回転するようになっている。また感光体160と後述する現像ローラ320及び330との相対位置を高精度化するため、感光体カセット1400は現像ローラ320及び330を支持している現像装置60に対して位置決めされる構成となっている。
【0173】
感光体160と後述するクリーニング手段210及びローラ状をした帯電器170との相対位置を高精度化するため、感光体カセット1400に対してクリーニング手段210及び帯電器170を支持しているクリーニングカセット220が位置決めされる構成となっている。さらにクリーニングカセット220側が動作する接離の関係にもなっている。クリーニングカセット220の上記位置決め及び上記接離の具体例は後述する。
【0174】
感光体カセット1400の構成、並びに感光体カセット1400に対する現像装置60、クリーニングカセット220の関係を以上のような構成にすることで、感光体160だけの交換が可能となる。つまり感光体160の寿命だけで感光体カセット1400の交換時期を決定することができる。この考え方が本例のポイントの一つであり、従来のプロセスカートリッジとの大きな違いである。従来のようなムダを出さないようにするため、▲1▼交換すべき物だけを交換し、使える物は交換しない、としたことである。
【0175】
さらに感光体カセット1400だけを、現像装置60やクリーニングカセット220よりも先に画像形成装置本体から取り外すことができれば、交換頻度の多い感光体カセット1400の交換作業性を向上させることができる。交換頻度の最も多いプロセス要素は感光体160、すなわち感光体カセット1400であり、その頻繁に行われる感光体カセット1400の交換時に、交換する必要のない現像装置60やクリーニングカセット220も同時に取り外すというは、面倒でありアプライアンス性が低く、手や周囲を汚すなどの余計な問題も発生する。
【0176】
そこで、そのような不具合を解決するため、▲2▼交換すべき物だけを取り外し、必要のない物は外さない、さらに▲3▼交換頻度の多い物が優先的に取り外せる、ようにした。この考え方も本例のポイントの一つであり、従来のプロセスカートリッジとの大きな違いである。
【0177】
本例では、画像ステーションを構成する他のカセットやユニットに対しても上記▲1▼、▲2▼、▲3▼の考え方に基づいて構成している。なお、本例では感光体160、260をドラム状のものとして説明するが、ベルト状に構成することも可能である。
【0178】
ここで感光体カセット1400の交換時期を決定する感光体160の寿命について述べると、近年の感光体材料の技術進歩は著しく、感光体寿命が400〜500K枚程度にまで延びてきている(従来の4〜5倍)。反面、装置の小型化/軽量化などによる感光体の小径化、図24の例のように1個の感光体に対して複数の現像器がある場合など、画像形成装置に対する要求仕様や構成条件は厳しくなる方向に進んでいる。
【0179】
そのため感光体は、酷使され疲労劣化を早めさせる使い方をする一方であり、この傾向は益々強くなっている。つまり感光体材料の寿命や耐久性を幾ら向上させても、酷使されれば交換頻度は低減されないのは当然であり、将来的にも低減は余り期待できないと推測できる。従来と同じように感光体の交換頻度は、他のプロセス要素に比べて最も多いことに変わりはない(他のプロセス要素も長寿命化が進んでいる)。
【0180】
クリーニングカセット220は、感光体160の表面を一様に帯電する帯電器170と、感光体160の表面上の残トナーやゴミなどを除去するクリーニング手段としてのクリーニングブレード210aおよびクリーニング時のトナー飛散を防止するシールローラ210bから成るクリーニング手段210とで構成されており、これらが感光体160の周面に位置するように、ホルダーを兼ねる廃トナー収納用のクリーニング容器230よって一体的に構成されている。
【0181】
帯電器170とシールローラ210bはクリーニング容器230に回転自在に支持され、ギヤ列によって感光体160と連結されている(図示せず)。感光体160には後述する図52による説明に準じ、ウオーム軸を介してギヤ160gなどにより駆動力が伝達され回転する。感光体カセット1400との接離時には上記ギヤ列による噛み合い状態も接離する。
【0182】
疲労劣化する帯電器170とクリーニング手段210は交換のムダを最低限に抑えるため、通常寿命が略同一、例えば400〜500K枚程度の画像形成を可能とするものを使用している。
【0183】
クリーニング容器230に設けた廃トナー収納スペースの容量は、帯電器170やクリーニング手段210の寿命より廃トナーの満杯時期の方が早目になるように設定されている。クリーニングカセット220は、現像装置60と一体的なカセットケース60aに収容固定されることで、感光体カセット1400および感光体160に対する相対位置が高精度になるように位置決めされる。
【0184】
さらに単独に交換ができるようにクリーニングカセット220はカセットケース60aから着脱自在でもある。装着時における位置決め、着脱の具体的な機構構成例については後述する。
【0185】
クリーニングカセット220は、感光体カセット1400と同様に現像装置60上で位置決め固定され、かつ単独に着脱自在である。なお感光体カセット1400とは接離可能である。
【0186】
最近における画像形成装置の小型化や感光体160の小径化に伴い、クリーニングカセット220は図23に示すように、必然的に感光体160周面、図24では右側面から下部にかけたスペースについて、広い範囲を占有して配置せざる得ない。そのため、例えばクリーニングカセット220を上方へ取り外すには、感光体カセット1400を先に外した状態にしておかないと実質的に不可能である。
【0187】
言い替えれば、感光体カセット1400を外すまでは、クリーニングカセット220は外れないことになる。クリーニングカセット220の取り外し方向上に感光体カセット1400が設置されたこのような構成では、画像形成装置の小型化を図ることができるが、それだけでなく、交換頻度の最も多い感光体カセット1400を優先的に、しかも外し易くすることができ、さらに、正しい作業手順、例えば、感光体カセット1400を先に外すという手順を踏まないとクリーニングカセット220を外すことができないようにすることができる。
【0188】
従ってユーザーは次になすべき操作を明確に判別することができるので、アプライアンス性の向上を期待することができる。また、交換ミスや交換時の部品損傷などの危険性がなくなる。
【0189】
ユーザーにより消耗品の交換が行なわれる画像形成装置においては、交換作業の簡略化や明確化と交換ミスの防止などが最も考慮しなければならない点であるので、本例のようにユーザーにとって次になすべき操作が明確であるというメリットは大である。
【0190】
さらに、本例の画像形成装置は、感光体や作像装置本体が、その駆動回転軸に対し鉛直方向に取り外し可能となっている。このため回転軸方向に着脱する場合と異なり、感光体などが着脱時にその駆動手段に接触するおそれがなく、感光体などの作像手段を傷つけることなく着脱することができる。
【0191】
クリーニングカセット220の交換は、廃トナーの満杯をユーザに報知することで行われる。本例では帯電器として回転型の帯電器170、クリーニング手段210としてクリーニングブレード210aおよびシールローラ210bを用いているが、これら手段の方式、方法、構成、材料などに限定されるものではない。また、クリーニングレスとしたカセットの場合も考え方は同様である。
【0192】
現像装置60と一体的に、上述したように感光体カセット1400が位置決め固定され、かつ着脱が可能なように嵌合し保持される。また現像装置60は、感光体160上に形成した静電潜像を現像ローラ320及び330などによってトナー現像するマゼンタ現像器190およびシアン現像器200と、感光体160に対する帯電器170及びクリーニング手段210の相対位置を決めるクリーニングカセット220収容用のカセットケース60aを付帯して構成され、現像ユニット側板60d(後述する)、カセットケース60a(後述する)によって一体化されている。
【0193】
現像装置60を構成する1つのシアン現像器200については、補給口1200Cよりシアントナーが搬送スクリュー700Cの一端部に供給される。搬送スクリュー700Cにより現像器内部に送り出されたシアントナーはパドルローラ720Cにより搬送スクリュー700Cによる搬送方向と逆向きに送られ撹拌される、その過程で現像ローラ330に供給される。進行する向きの異なるトナーが混ざらないように搬送スクリュー700Cとパドルローラ720Cとの間は仕切板750Cにより仕切られている。
【0194】
現像装置60を構成するもう1つのマゼンタ現像器190については、補給口1200Mよりマゼンタトナーが搬送スクリュー700Mの一端部に供給される。搬送スクリュー700Mにより現像器内部に送り出されたマゼンタトナーはパドルローラ720Mにより搬送スクリュー700Mによる搬送方向と逆向きに送られ撹拌される、その過程で現像ローラ320に供給される。進行する向きの異なるトナーが混ざらないように搬送スクリュー700Mとパドルローラ720Mとの間は仕切板750Mにより仕切られている。なお、現像装置80を構成するイエロー現像器290、ブラック現像器300についても扱うトナーの色が異なるだけで同様の構成になっている。
【0195】
カセットケース60aは現像ユニット側板60dに回転自在に支持されており、クリーニングカセット220が感光体カセット1400に対して接離可能となるようにしている。カセットケース60aにはコの字状をしたホルダー5010が軸5020を中心に回転自在に支持されている。このホルダー5010の上部には、感光体160の残電位を除電する除電手段としてのクエンチングランプ5000が取り付けられている。クエンチングランプ5000は、通常は感光体160を照射することができるように感光体カセット1400のホルダー1410とクリーニングカセット220との隙間空間に位置している。カセットケース60aの回動、即ちクリーニングカセット22の接離動作と共に感光体カセット1400に対して接離する。現像装置60は、画像形成装置本体(特に装置本体側板3000、4000、以下装置本体とも称する)の基準部に位置決め固定され、装置本体に対する絶対位置が出されている。
【0196】
本例におけるマゼンタ現像器190やシアン現像器200などはトナー補給型であるため、これらの現像器は基本的に無交換部品となる(理由は後述)。従来であればそのような現像器は、接着やカシメ、特殊ネジなどにより装置本体に完全固着とするところだが、本例では不測の故障交換や分解、再利用などのリサイクル作業を考慮して、現像装置60として画像形成装置本体に対して着脱可能とした。
【0197】
マゼンタ現像器190やシアン現像器200などの現像器は図24に示すように、装置本体の小型化を達成しようとすると、必然的にクリーニングカセット220と対称位置の感光体カセット1400の左側面から下部にかけた空間に配置されるため、現像装置60の上方への取り外しは、感光体カセット1400を先に取り外さない限りできない。
【0198】
クリーニングカセット220と同様に、感光体カセット1400を外すまでは、現像装置60は外れないことになる。このように現像装置60の取り外し方向に感光体カセット1400を設置した構成にすることで画像形成装置本体の小型化だけでなく、交換頻度の最も多い感光体カセット1400を優先的にしかも外し易くすることができると共に、感光体カセット1400を先に外すという正しい作業手順を踏まないと現像装置60を外すことができないようにすることができる。
【0199】
従って交換ミスや交換時の部品損傷などの危険性がなくなり、アプライアンス性の向上を期待することができる。特にユーザーによる消耗品交換の画像形成装置においては、交換作業の簡略化、明確化と交換ミス防止が最も考慮しなければならない点であるので、メリットは大である。
【0200】
ここで第1画像ステーション140の構成を整理すると、現像装置60は第1画像ステーション140の位置基準(組付け基準)として装置本体に位置決め固定され、その位置基準とした現像装置60に対して感光体カセット1400とクリーニングカセット220がそれぞれ取り付けられ、位置決めされる構成となっている。
【0201】
感光体カセット1400、クリーニングカセット220は単独で現像装置60に対して着脱可能であり、現像装置60は単独で画像形成装置本体に対して着脱可能としている。
【0202】
このような構成により各カセットやユニットの相対位置の高精度化と、各交換作業性を向上させている。ただし上述したように感光体カセット1400は交換頻度が最も多いので、クリーニングカセット220などよりも先に、かつ単独でしか取り外しできない構成としている。取り付け時は感光体カセット1400が最後である。つまり、取り外しの手順としては、先ず感光体カセット1400を取り外し、その後にクリーニングカセット220を外し、必要であれば最後に現像装置60を外す、というものである。
【0203】
感光体カセット1400を取り外した後であれば、クリーニングカセット220はカセットケース60aに収容されたまま現像装置60と共に一体的に外すこともできる。装着時は手順を逆にする。
【0204】
本例では、不測の故障交換やリサイクル作業性などを考慮して現像装置60を装置本体に対して着脱可能としたが、特開平11−295952でも同じように現像装置を着脱可能としている。しかし目的が違うため、構成が異なる。特開平11−295952号公報が出願された頃は、現像剤寿命は最も長いもので用紙100K枚の画像形成を可能にする程度であり、現像装置は感光体ユニットと同様に消耗品として頻繁に交換する必要があった。そのため装置本体に対する現像装置の固定方法は、アプライアンス性を考慮して簡単に着脱できるように感光体ユニットの固定も同時に兼ねるスライド部材によって行っていた。
【0205】
しかし簡易着脱性に重点を置いたため、固定解除した後の現像装置は自重で装置本体に載っているだけの状態である。感光体ユニット交換は、この不安定な状態にある現像装置に対して行わなければならないので、作業性は非常に悪く、感光体ドラムを傷つける危険性があった。しかも度重なる交換作業により、現像装置と感光体ユニットとの間には必ずズレやガタツキが生じるようになり、それは徐々に蓄積され、そしてついには画像に影響を及ぼすまでに到る。
【0206】
しかし近年の現像剤開発の目覚しい進展により、現像剤寿命は機械寿命と同等にまでなったことから、従来現像剤寿命を要因として交換していた現像器は、今では消耗品ではなく基本的に交換する必要のない部品となってきている。
【0207】
そこで本例ではユニットとして構成された現像装置60を、装置本体を構成する不動部品の一つ(例えば書込みユニット180)として装置本体に単独に固定するようにした。このことが現像装置60を第1画像ステーション140の位置基準とする理由である。しかし一方で現像装置60は、故障や部品損傷、トナー飛散による汚れなど不測の事態、さらに故障やトラブルによる修理、交換、清掃などに対する備えや、分解、再利用などリサイクル時の作業性などを考慮する必要がある。
【0208】
そこで、通常は装置本体に固定され、先に述べた必要な時にだけ装置本体から取り外しできるように、現像装置60単体で装置本体に固定、解除できるロック手段を設けた。このようなロック手段であれば、感光体カセット1400の交換などの時には現像装置60にガタツキが生じず、必要な時は現像装置60を簡単に取り外すことができる。
【0209】
またクリーニングカセット220も同様に、感光体カセット1400の交換時にガタツキが生じないように個別の固定手段を有していることが必要不可欠である。つまり本例の感光体カセット1400は他のプロセス手段を含まず感光体ドラム160のみの構成であり、帯電器170やクリーニング手段210とは別体であるため、感光体カセット1400の交換時にクリーニングカセット220が固定されていないことによるガタツキがあると、感光体160は帯電器170やクリーニング手段210などで傷つくおそれがあるからである。
【0210】
従来は例えば特開平11−295952号公報に開示されているように感光体ユニット(感光体ドラム、帯電器、クリーニングブレードが一体)構成であったので、感光体を傷つけずに取り外すことができた。
【0211】
以上で第1画像ステーション140の構成の説明を終了するが、第2画像ステーション240は、第1画像ステーション140と同じ形状、構成であり、現像器のトナー色のみ異なるにすぎない。つまり、ブラック現像器300およびイエロー現像器290を構成要素に含む現像装置80を構成している。
【0212】
本発明は、カラーや白黒、感光体や現像器などの数、これらの配置、構造などや装置本体の構成には限定されないず、電子写真方式のプロセス手段であれば全ての画像形成装置に実施可能である。
【0213】
本例では第1次転写であるベルト転写系(転写ブラシ410、転写コロ390)の接離は行っていない。また本例では中間転写ベルトは書き込み位置(図中の下方5時の位置)に対して略180度の位置に存在するので、感光体が偏芯して回転することがあってもこれによって中間転写ベルト上に形成される画像が乱れることを防止することが可能である。
【0214】
更に本例の画像形成装置では、感光体を取り外す際は中間転写ベルトが退避し、感光体160を装着した後に中間転写ベルトが感光体に接触する位置に戻される構成になっている。
【0215】
このため、感光体160に対して厳密な位置決めを必要としない中間転写ベルトの退避、接触によってのみ感光体160を交換できるために交換前後で画像に悪影響が出るおそれが少ない。
【0216】
以下、より具体的に説明する。図25乃至図29は、図24の第1画像ステーション140における感光体カセット140とクリーニングカセット220の取り外し動作を説明するものである。図25は画像形成装置本体内の基準となる設定位置に取り付け、位置決めされた状態の第1画像ステーション140を示している。
【0217】
現像ユニット側板60dおよびカセットケース60aには帯電器170、マゼンタ現像器190、シアン現像器200、クエンチングランプ5000、クリーニングブレード210aなどの作像手段が感光体160のまわりに設けられており、これら作像手段を具備した現像ユニット側板60dおよびカセットケース60aからなるまとまりのあるユニットは本来作像部本体と称すべきところ、現像器を主体として構成されることから現像装置60とも称している。
【0218】
現像ユニット側板60dはマゼンタ現像器190、シアン現像器200を保持し、かつカセットケース60aを軸60cを中心として回転自在に軸支している。また現像ユニット側板60d上部には、小判穴形状に切り欠かれた溝部60d−1があり、その溝部60d−1に感光体160の回転軸160aが入り込み、感光体カセット1400が位置決めされている。
【0219】
カセットケース60aは、ホルダー5010(一部図省略)を軸5020を中心として回転自在に軸支している。この状態から図26乃至図29の形態に示すような取り外し動作が行われる。先ず、後述するカセットケース60aのロックを解除し軸60cを中心にカセットケース60aを矢印で示すように右回動させ、帯電器170とクリーニング手段210(即ちクリーニングカセット220)およびクエンチングランプ5000を感光体160から離間させる(図26)。
【0220】
次に現像ユニット側板60dから溝部60d−1の切欠き角度に沿って感光体カセット1400を上方に取り外す(図27)。そして軸5020を中心にホルダー5010を左回動し、クエンチングランプ5000をクリーニングカセット220取り外し領域内から退避させ後、カセットケース6aからクリーニングカセット22を上方に取り外す(図29)。
【0221】
図30乃至図40は、更に詳しく説明した作業手順図である。図25乃至図29と作業手順を逆にしたのは説明や図を理解し易くするためであり、また同じ理由から図は主要部分を強調し、駆動系や説明に必要のない部分は省略している。図30は現像装置60を装置本体側板3000に組み付ける直前の正面概観図で、図28は同図の斜視図である。
【0222】
これらの図において、現像装置60を説明する。現像ユニット側板60dにおいて、符号1200Mおよび1200Cは、マゼンタ現像器190およびシアン現像器200の内部にトナーを補給する補給口を示している。また上側が切り欠かれた溝部60d−1は、図のように小判穴部60d−11と略半円部60d−12の複合形状となっており、略半円部60d−12が紙面手前側方向に突出している。
【0223】
なお小判穴部60d−11のみある角度を以って傾いている。その溝部60d−1の近くに軸60d−2が紙面手前方向に突出、固設されており、2段モーションのレバー3040が回転自在に軸支されている(レバーの詳細は後述)。
【0224】
溝部60d−1の下方には貫通穴60d−3、そして溝部60d−1を挟んでレバー3040と対向する位置に貫通穴60d−3を中心とする曲率半径の深さを有するU字状の溝60d−4が形成されている。そして溝部60d−1とは反対位置の左上部には軸6d−5が紙面手前方向に突出、固設されている。
【0225】
カセットケース60aは、上面が開口した箱状のケースである。カセットケース60aの側板60a−1の外側(紙面手前側)面と現像ユニット側板60dの内側(紙面奥側)面が密接し摺動するように、対向する2枚の板からなる現像ユニット側板60dの内側にカセットケース60aが入り込み、2つの現像器マゼンタ現像器190やシアン現像器200と対向している。またカセットケース60aの側板60a−1の外側面には軸60cと軸60a−2が紙面手前方向に突出、固設されている。
【0226】
軸60cと貫通穴6d−3とは嵌合関係にあり、現像ユニット側板60dによってカセットケース60aが回転自在に軸支される。また軸60a−2と溝60d−4とは嵌合する関係にあり、軸60a―2がU字溝60d−4の底部にぶつかることにより軸60cを中心とするカセットケース60aの左回動は停止するのでU字溝60d−4はストッパーの働きをしている。
【0227】
なお、カセットケース60aを左回動させたときのストップ位置、即ち軸60a−2が溝60d−4の左先端部に突当った位置が、画像形成動作時におけるカセットケース60aの設定位置である。
【0228】
カセットケース60aの側板60a−1の内側(紙面奥側)面には軸5020が紙面奥方向に突出、固設されており、カセットケース60aの内側(紙面奥側)に設置したクエンチングランプ5000のホルダー5010を回転自在に軸支している。
【0229】
ホルダー5010の上部には直角形状の軸受5030が取り付けられている。また側板60a−1の内側面には、軸5020を挟んで紙面奥方向に突出する凸形状のリブ60a−3と60a−4が底面から立ち上がっている。
【0230】
次に、装置本体側板3000を説明する。装置本体側板3000は上端部を紙面手前側に曲げられたL字状の薄板板金であり、マゼンタ現像器190やシアン現像器200が組み付けられるような形状の穴が開いている。マゼンタ現像器190やシアン現像器200と対応させながら左側から順に説明する。先ず軸60d−5と対応する位置に上側が開口したU字形状の開放穴3000a、トナーの補給口1200Cおよび1200Mと対応する位置にこれらの補給口1200Cおよび1200Mより径の大きい同心の穴3000bおよび3000c、突出している略半円部60d−12の外径部60d−13と対応する位置に上側が開口した略半円形状の開放穴3000d、などが設けられている。
【0231】
開放穴3000dの左側に位置し曲率を持った開放穴4000eは、側板3000と対向関係にある図示しない奥側(紙面奥側)の装置本体側板4000に設けた現像装置駆動手段の進入、離脱用の穴であり、マゼンタ現像器190やシアン現像器200の駆動手段がこれらの開放穴を介して接続される。なお奥側の装置本体側板4000には穴3000bおよび3000cはなく、他は同形状である。
【0232】
図31は、図30に示した状態から現像装置60を略垂直下方向に動かし、装置本体側板3000に組付けた時の正面概観図である。現像装置60における略半円部60d−12の外径部60d−13と、装置本体側板3000における略半円形状の開放穴3000dとは嵌合関係にあり、装置本体側板3000に対してマゼンタ現像器190やシアン現像器200の左右方向および高さ方向の位置が決まる。
【0233】
この装置本体側板3000に位置決めされた現像装置60の外径部60d−13(=略半円部60d−12)の中心60d−14が第1画像ステーション140における位置基準(組付け基準)となる。また現像装置60における軸60d−5と、装置本体側板3000における開放穴3000aの水平底部とは当接関係にあり、現像装置60の回転防止と同時に、外径部60d−13と共に装置本体側板3000に対する高さ方向の位置を決め、現像装置60を画像形成可能な正規の取り付け位置状態に保つ。
【0234】
以上の構成により現像装置60は装置本体側板3000に位置決めされる。しかしこの状態では、現像装置60は未固定なので装置本体側板3000(および4000)に乗っているだけである。現像装置60は不安定な状態にある。特開平11−295952号公報に開示の技術では、この不安定な状態にある現像装置60に対して感光体カセット140の交換を行っていたため、感光体160が傷つく可能性が非常に高く、ガタツキの発生原因となっていた。
【0235】
そこで本例では、この時点において現像装置60が、装置本体すなわち装置本体側板3000(および4000) に対して確実に固定できているようにした。しかし特別な専用の固定手段を設けたのでは構成やコストにデメリットが生じる。本例では特別な固定の手段を設けるのではなく、マゼンタ現像器190やシアン現像器200の駆動手段やトナーの補給手段など必須構成部品、手段に固定の役割も兼ねさせ、駆動手段や補給手段などの接離動作と同時に、固定手段の固定解除が行われるようにして小型化、低コスト化を図った。
【0236】
図32(a)、図32(b)は固定のための手段であるロック手段による現像装置60の画像形成装置本体に対する固定方法の簡略図である。図32(a)は固定前の状態であり、装置本体側板3000および4000の外側の画像形成装置本体側に設けられたトナー補給手段9000、現像ローラの磁極切替え駆動手段9020、および現像ローラ駆動手段9040のそれぞれに設けた可動部品(スクリュー内蔵パイプ9010、ギヤ付き軸9030、ギヤ9050)を、マゼンタ現像器190やシアン現像器200の対応部に向かって装置本体側板3000および4000に形成した開口を貫通して内側に進入させることで、現像装置60を画像形成装置本体に対して固定する。
【0237】
トナー補給手段9000及びスクリュー内蔵パイプ9010は図32が平面図であるのでシアン現像器200用のものしか見えないが、実際にはこの他にトナー補給手段9000及びスクリュー内蔵パイプ9010と同形状のものがマゼンタ現像器用にもう1組設けられていて、画像形成装置本体に対する現像装置60の着脱に際してトナー補給手段9000及びスクリュー内蔵パイプ9010と同じ動きをする。
【0238】
トナー補給手段9000はトナーを格納するトナー格納部を具備していて、マゼンタ現像器190やシアン現像器200においてトナーが消費された分をこのトナー補給手段に格納されたトナーで補うことができる。
【0239】
可動部品の可動手段(図示せず)は手動でも自動でもよい。そしてそれぞれが嵌合、噛み合い、当接などによってマゼンタ現像器190やシアン現像器200
と連結し連動できるようになる。結果的に現像装置60は装置本体側板3000(および4000)に固定状態となっている(図32(b))。現像装置60は駆動系の進入装着、離脱の動作により、画像形成装置本体に対する固定、解放を行うことができる。
【0240】
図33は、クリーニングカセット220をカセットケース60aに組み付ける直前の正面概観図である。クリーニングカセット220を説明する。クリーニングカセット220のクリーニング容器230は中空の箱状ケースであり、クリーニング手段210によって略密閉状態となっている(感光体160との当接により完全密閉となる)。
【0241】
クリーニング容器230の側板230aは、内側(紙面奥側)に設けた帯電器170とシールローラ210bを軸支している。また側板230aの外側(紙面手前側)面には、底面から立上がる紙面奥方向にへこんだ凹形状の長方形溝が3つ(230b、230c、230d)並んで形成されている。また左側板230eの下部は、少なくとも書込み露光ビームの有効走査領域を回避し紙面右方向にへこませたコの字状としている。またこの時点では、クエンチングランプ5000は軸5020を中心に左回動した状態にある。
【0242】
図34は、クリーニングカセット220を略垂直下方向に動かし、カセットケース60aに組付けた時の正面概観図である。組み付け前の図33において、クリーニング容器230における溝230b、230dの左側の片側面230b−1、右側の片側面230d−1と、カセットケース60aにおける内側に突出した凸形状のリブ60a−3、60a−4の各左側の片側面6a−5、右側の片側面6a−6とは嵌合関係にあり、カセットケース6aに対するクリーニングカセット220の左右方向の位置が決まる。
【0243】
また装着時、長方形溝230b、230dとリブ60a―3、60a―4とがガイド関係となっているのでクリーニングカセット220の入れ込みは円滑に行われる。そしてクリーニング容器230における長方形溝230cの上側面230c−1と、カセットケース60aにおける軸5020の外周面とは当接関係にあるのでカセットケース60aに対しての高さ方向の位置が決まる。また、長方形溝230cの壁面(紙面水平方向)と、軸5020の自由端側端面(紙面水平方向)とは当接関係にあるので、カセットケース60aに対してクリーニングカセット220の前後方向(紙面垂直方向)の位置が決まる。
【0244】
図35において、クリーニングカセット220を入れ込んだ後、コの字状をしたホルダ5010を右回動し、カセットケース6aに固定した時の正面概観図である。シールローラ210bをクリーニング容器230の側板230aに軸支するために設けた軸受210b−1の外周面と、ホルダ5010の上部に設けた直角形状の軸受5030の上面5030aとは嵌合関係(図36参照)にあり、軸受5030の上面5030aと軸5020によって、クリーニングカセット220は上下に挟み込まれるようにカセットケース60aに固定される。
【0245】
また軸受210b−1の外周面と、直角形状の軸受5030の左側面5030bとは当接関係(図36参照)にあり、ホルダー5010の右回動ストッパーであると同時に、当接位置がカセットケース60aにおけるクエンチングランプ5000の設定位置となっている。以上で、カセットケース60aに対するクリーニングカセット220、およびクエンチングランプ5000の位置決め、固定が完了する。
【0246】
図37は、感光体カセット1400を現像装置60に組み付ける直前の正面概観図である。感光体160の回転軸160aが小判形状の軸受160bを介して、ホルダー1410の側板1410aに回転自在に支持されている。図に示すように小判形軸受け160bは、側板1410aにある傾斜角度を以って取り付けられている。
【0247】
この傾斜角度は、現像装置60に対する感光体カセット1400の挿入角度であり、小判形軸受160bの相対する(軸線を挟んで対称位置)左右の平面部160cの角度である。また側板1410aにおける小判形軸受け160bの右側には、現像ユニット側板60dの切り欠き溝60d−4と同形状の曲率を有する切り欠き溝1410a−1形成されている。
【0248】
図38は、感光体カセット1400を斜め下方向に動かし、現像装置60に組み付けた時の正面概観図である。感光体カセット1400における小判形軸受160bの外径部160dと、現像装置60における溝部60d−1の略半円部60d−12とは嵌合関係にあり、現像装置60に対して感光体カセット1400の左右方向および高さ方向の位置が決まる。
【0249】
すなわち回転軸160aの軸心(感光体160の軸心)160eが第1画像ステーション140の位置基準(組付け基準)である現像装置60の中心60d−14と一致し、現像装置60に対する感光体160の位置が決められる。また感光体カセット1400における小判形軸受160bの二つの平面部160cと、現像装置60における小判穴部60d−11の二つの平面部も嵌合関係にあり、感光体カセット1400入れ込み時のガイドと回転止めの働きをしている。
【0250】
さらにホルダー1410における側板1410aの外側(紙面手前側)面と、現像ユニット側板60dの内側(紙面奥側)面とは摺動できるような嵌合関係にあり、現像装置60に対する感光体カセット1400の前後方向(紙面垂直方向)の位置を決めている。
【0251】
なお上記一連の感光体カセット1400取り付け作業において、クリーニングカセット220は感光体カセット1400に対して必ず離間状態にある。そのため作業中に感光体ドラム160を傷つけることはない。
【0252】
図39は、軸60cを中心にカセットケース60aが右回動し、クリーニングカセット220およびクエンチングランプ5000を感光体カセット1400に対向させた時の正面概観図である。現像ユニット側板60dの切り欠き溝60d−4と感光体カセット1400の切り欠き溝1410a−1とは、同形状であり、切り欠き溝同士が前後(紙面垂直方向)に重なって一致している。
【0253】
これらの切り欠き溝60d−4、1410a−1と、カセットケース60aにおける軸60a−2とは曲率半径方向が嵌合関係にあり、現像ユニット側板60dおよび感光体カセット1400に対するカセットケース60aの位置、すなわちクリーニングカセット220およびクエンチングランプ5000の位置が決まる。
【0254】
軸60a−2が溝60d−4、1410a−1の左先端部に突当った位置が、画像形成動作時におけるカセットケース6aの設定位置であり、カセットケース6aの左回動のストッパーの働きもしている。以上で現像装置60に対する感光体カセット1400とクリーニングカセット220およびクエンチングランプ5000の位置を決めることができる。
【0255】
図40は、レバー3040が軸60d−2を中心にして右回動し、現像ユニット側板60dに対し感光体カセット1400とカセットケース60a(すなわちクリーニングカセット220およびクエンチングランプ5000)を固定した時の正面概観図である。
【0256】
図39において、レバー3040は、第1レバー3040aと第2レバー3040bと、互いを回転自在に連結する軸3040cから成っている。そしてレバー3040は軸60d−2に回転自在に軸支され、2段モーションのリンク機構を構成している。第2レバー3040bの一端部である摘み部3040b−1を手で摘み、軸60d−2を中心に右回動すると、第1レバー3040aの直線部3040a−1と感光体カセット1400の小判形軸受160bにおける外径部160dとが当接し、第1レバー3040aの右回動がストップする。
【0257】
さらに摘み部3040b−1を右回動すると、軸3040cを中心に第2レバー3040bのみが回動し、第2レバー3040bの他端部である係合凹部3040b−2がカセットケース60aの軸60a−2と係合する。この時、図40に示すように感光体カセット1400は第1レバー3040aにより現像ユニット側板60dに嵌合状態で押し付けられ、カセットケース60aは第2レバー3040bにより現像ユニット側板60dに固定保持される。
【0258】
以上で第1画像ステーション140の装置本体への組付けが完了する。取り外し作業は作業手順を逆に行う。上記組み付け作業手順には記載しなかったが、現像装置60を装置本体に組み込む前に事前に、クリーニングカセット220をカセットケース60aに取り付け、現像装置60とクリーニングカセット220を一体的な状態にしてから装置本体に組み込むこともできる。
【0259】
その後、感光体カセット1400を組み付ける。言い替えれば、装置本体からの現像装置60の取り外しは感光体カセット1400を外してしまえば、クリーニングカセット220と一体的に取り外すことも可能である。つまり本例の感光体カセット1400は、交換頻度の最も多い感光体160以外のプロセス手段は設けない構成であり、その感光体カセット1400は他のプロセス手段カセット、ユニットである現像装置60に対して着脱自在であり、装置本体に取り付けるときは他のプロセス手段カセット、ユニット(現像装置60)より後に取り付け、取り外すときは先に外すことができるようにした。
【0260】
さらに寿命が長く交換することが殆どない現像装置60をプロセス手段の位置基準とし、その現像装置60に対して感光体カセット1400とクリーニングカセット220が位置め、着脱できるようにした。そして少なくとも感光体カセット1400を取り外す時は、現像装置60は装置本体に固定されているようにした。
【0261】
以上で図30乃至図40の説明は終わるが、第1画像ステーション140の構成はプロセス手段の構成の一例であり、本例においは少なくとも現像部が位置基準であり、感光体が単独で着脱自在であれば、例示したプロセス手段の構成には限定されない。
【0262】
また本例の画像形成装置では、以上記したように、感光体及び他のプロセス手段が独立に着脱できるるようになっているため、それらの交換は一体として交換せずにすむのでランニングコストを押さえることが可能であり、環境への負荷が少ない。また、ユーザーが交換作業を容易に行なえるように工夫されている。
【0263】
すなわち、例えば取り外しの場合は、まず画像形成装置から感光体カセット1400が外れ、次にクリーニングカセット220が外れ、最後に現像装置60が外れる構成になっているが、感光体カセット1400を装着した状態ではクリーニングカセット220を取り外すためのホルダー5010は感光体カセット1400によって隠されており、ユーザーは感光体カセット1400を取り外すためのレバー3040とクリーニングカセット220を取り外すためのホルダー5010とを混同することがない。
【0264】
このため、サービスマンではなく何の知識もないユーザーでも迷うことなく正しい操作を行なうことができる。更に本例の画像形成装置では、取り外しの際、ユーザーにとって次の操作手段が一目瞭然であるように表示手段を感光体カセット1400及びクリーニングカセット220、現像装置60の各ユニットまたは部材に設けている。従って、ユーザーの操作性が更に向上する。図41(a)〜(c)は、その考え方を説明する簡略概念の一例である。
【0265】
図41(a)においては、先ず感光体カセット1400を画像形成装置に装着した状態でユーザーから見える位置に一つ目の指示標識が第2レバー3040b上に存在する。この指示標識はユーザーに取り外しの作業手順を示すためのもので、ユーザーが次にどのような作業をすればよいかを認識できるものであるならばどのようなものでもよい。本例では、図41(a)に示すように、この指示標識を「1」とする。
【0266】
また、現像装置60には、感光体カセット1400を取り外した状態でユーザーから見える位置に2つ目と3つ目の指示標識がクエンチングランプ5000上と現像装置60上に同様に存在する。クエンチングランプ5000上の指示標識を「3」、現像装置60上の指示標識を「5」とする。
【0267】
またクリーニングカセット220(図41(b))においては、クエンチングランプ5000が取り付けられたホルダ5010による固定が解除された状態でユーザーから見える位置に指示標識がクリーニングカセット220上に存在する。本例では、図41(b)に示すように、この指示標識を「4」とする。さらに感光体カセット1400(図41(c)においては、画像形成装置に装着した状態でユーザーから見える位置に指示標識「2」が感光体カセット1400上に存在する。
【0268】
本例では、図41(c)に示すように、この指示標識を「2」とする。もちろん指示標識はこれに限られるものではなく、例えば「このレバーを上げてください」、「このカセットを上に持上げてください」などの文章表示を附加してもよいし、表示パネルに次の手順を静止画又は動画で表示させる、あるいは、音声で次の手順を示してもよい。なお、表示パネルや音声を用いる場合には、感光体カセットやレバーなどの装着を検知するセンサーが必要となる。
【0269】
図40には、画像ステーションが画像形成装置に構成された状態での各指示標識の位置を示している。取り外し手順は指示標識に従い、指示標識「1」でレバー3040を持上げ回動させ、指示標識「2」で感光体カセット1400を取り外し、指示標識「3」でホルダ501を回動させ、指示標識「4」でクリーニングカセット220を取り外し、指示標識「5」で現像装置60を取り外す。
【0270】
指示標識「3」、「4」、「5」は感光体カセット1400やホルダ5010によって隠されており、感光体カセット1400やホルダ5010を取り外すまたは動かさない限り、ユーザーの目に触れることはない。本例では指示標識「2」は隠されていないが、必要ならであれば、第2レバー3040bよりひさし状に突出した形状部分をつくり、指示標識「2」が隠れるようにすればよい。
【0271】
更に本例の画像形成装置は、ユーザーの操作性を高めるべく、寿命の短いものから先に取り外しができるようになっている。すなわち、消耗の激しい感光体カセット1400を単独で交換可能とし、この際に他のプロセス要素は取り外し不要としたため、ユーザーは最も頻繁に行なわなければならない感光体の交換の際に複雑な操作を行なわなくてもよいようになっている。
【0272】
図42乃至図46は、図23の画像形成装置の第1画像ステーション140、第2画像ステーション240における各カセット、ユニットの取り外し作業手順図である。ただしステーション間の作業順序は問わない(作業は、どちらが先でも後でも、また同時でも構わない)。
【0273】
図42は、中間転写ユニット500や定着ユニット600などを含む上筐体1060、および紙搬送路の一部や紙転写ローラなどを含む右筐体1070がワニ口状に開口され、画像ステーション140、240の上側を解放した状態である。
【0274】
図43は、画像ステーション140、240の両方に関して、感光体カセット1400とクリーニングカセット220のカセットケースを固定していたレバー3040、3040'の係合を外し、感光体160、260からクリーニング手段と帯電器220、220'を離間させた状態を示す。
【0275】
図44は、画像ステーション140、240の両方に関して、感光体カセット1400、1400'を現像装置60、80、すなわち装置本体から取り外した状態を示す。図45は、クエンチングランプを左回動しクリーニングカセットの固定を解除した状態(第2画像ステーション240側)と、その状態からクリーニングカセットを現像装置、すなわち装置本体から取り外した状態(第1画像ステーション140側)を示す。
【0276】
図46は、画像ステーション140、240の両方に関して、不測の事態が発生した際、それぞれの現像装置の固定も兼ねていた駆動手段やトナーの補給手段などの機構が離脱し固定が解除され、現像装置60、80を装置本体から取り外した状態を示している。
【0277】
図47は、感光体カセット1400、1400'と共にクエンチングランプ5000、5000'も感光体カセット1400、1400'内に収納し一体化した例である。長寿命のクエンチングランプを用いる場合は、上述したようにクエンチングランプ5000を現像装置60側に設け、現像装置60の寿命と同等として扱うことができたが、昨今の装置の低コスト化ニーズに応えるためクエンチングランプも低コスト、すなわち短寿命のものを使うようになってきている。そのためクエンチングランプも消耗部品として交換する必要がある。図47ではクエンチングランプの取り付け位置を感光体カセット側に変更しただけで、他の構成変更の必要はない。
【0278】
図48、図49は、廃トナー収納部を具備しないタイプのクリーニングカセット280、280−1の例であり、装置本体に設けた廃トナー回収箱に、廃トナーを搬送するスクリュー210cを用いて送り込むように構成されている。ただし図48は、クリーニング手段210とスクリュー210cをクリーニング容器270で一体化し、クリーニングカセット280として帯電器170を軸支したカセットケース60fに取り付ける現像装置60−1であるのに対し、図49は、帯電器170もクリーニング容器270に一体化し、クリーニングカセット280−1としてカセットケース60f−1に取り付ける現像装置60−2である。両者とも寿命交換による着脱可能である。
【0279】
以下、装置本体側板の変形例として共通組付け部材を使用する例を説明する。前記図30乃至図40により説明した例では現像ユニット側板60dに形成した外径部60d−13を装置本体側板3000の開放穴3000dに直接嵌合させて取り付けていた。
【0280】
これに対して、本例では、第1画像ステーション140について、図50に示すように本体基板としての本体側板3000'に予め共通組付け部材900を取り付けておき、こうして装置本体側板3000'に取り付けられた共通組付部材900に対して外径部60d−13を固定および固定解除可能に嵌合する関係にしている。なお、装置本体側板3000'に対向して設けられた装置本体側板4000'についても現像ユニット側板60dと一体で外径部60d−13と同一形状大きさの図示しない外径部を固定及び固定解除可能に嵌合する関係にしている。また、第2画像ステーション240についても同じ方法で現像装置80の現像ユニット側板を取り付けるようにしている。
【0281】
以下、装置本体側板3000'、4000'に取り付けられる第1画像ステーション140用の共通組付部材900、1100および第2画像ステーション240用の共通組付部材1300、1500のうち主として共通組付部材900について図50乃至図52により説明する。
【0282】
図50、図52において、装置本体側板3000'(4000')は取付部125まわりの構成を除き、前記図30により説明した装置本体側板3000(4000)と同じである。よって、図30におけると同一の構成部分には図30におけると同一の符号を付してある。
【0283】
装置本体側板3000'上であって、第1画像ステーション140を構成する部位にはU字状に切り欠かれた部位を有する取付部125が形成されている。装置本体側板4000'上であって、取付部125と対向した部位には、取付部125と略同じ形状をした取付部110が形成されている。
【0284】
同様に、本体側板3000'上であって、第2画像ステーション240を構成する部位にはU字状に切り欠かれた部位を有する取付部129が形成されている。本体側板4000'上であって、取付部129と対向した部位には、取付部129と略同じ形状をした取付部124が形成されている。
【0285】
第1画像ステーション140について、取付部125に装置本体側板3000'の手前側から共通組付部材900が、取付部110に本体側板4000'の奥側から共通組付部材1100がそれぞれ取り付けられる。第2画像ステーション240について、取付部129に装置本体側板3000'の手前側から共通組付部材1300が、取付部124に本体側板4000'の奥側から共通組付部材1500がそれぞれ取り付けられる。
【0286】
ここで、共通組付部材900には外径部60d−13を支持するための軸支持部910が形成されている。同様に、外径部60d−13と対向して設けられた該外径部60d−13相当の外径部(図示されず)を支持するため、共通組付部材900、1100、1300、1500には軸支持部910、1110、1310、1510がそれぞれ形成されている。
【0287】
ここで、第1画像ステーション140における奥側の本体側板4000'に設けられる共通組付部材1100と、第2画像ステーション240における奥側の本体側板4000'に設けられる共通組付部材1500とは、図50に示すように、ウオーム軸250を支持するための駆動部材支持部1140、1540の位置が、ウオーム軸250のウオーム116W、126Wのそれぞれ外側(ウオーム軸250の各軸端側)を支持するようにするために、形成位置を異にするだけで他の構成は全く同じである。
【0288】
駆動部材支持部1140、1540にはそれぞれ、像担持体(感光体160)に回転駆動力を与える駆動部材(ウオーム軸250)を支持するための支持穴1140a、1540aが形成されている。
【0289】
図50において、手前側の共通組付部材900を説明する。既に述べたように、共通組付部材900は軸支持部910を有しているが、その他に、位置決め用の長穴911、位置決め用の段部912、取り付け穴913a、913b、913cを有している。また、支持部910の上部は外径部60d−13を案内しやすいように、傾斜面914が形成されている。支持部910はU字溝状の形状をしていて、このU字溝の下部は外径部60d−13と同じ径の半円形であり、上部は外径部60d−13と同径で外部に開放されている。
【0290】
段部912は支持部910よりもひとまわり大きいU字状の輪郭を有する段部として形成されている。長穴911は支持部910を中心とする回転方向上の位置を決定するためのもので、該軸心に向かう向きに長い長穴として形成されていて、装置本体側板3000'に植設された位置決めピン318に嵌合する径を有している。
【0291】
装置本体側板3000'の鉛直な壁部には位置決めピン318が手前側に突出するように形成されている。U字溝からなる取付部125のまわりには共通組付部材900を取り付けるための取り付け穴324a、324b,324cが形成されている。
【0292】
このような本体側板3000'に対して、共通組付部材900の段部912を取付部125のU字溝に嵌合させ、かつ、位置決めピン318に長穴911を係合させる。段部912と取付部125のU字溝316との嵌合により、支持部910の軸心位置が決定され、位置決めピン318と長穴911との係合により共通組付部材900の支持部910を中心とする回転方向上の位置が決定される。
【0293】
この状態で取り付け穴913a,913b,913cと取り付け穴324a,324b,324cが合致するので、これらの取り付け穴を利用して共通組付部材900を本体側板3000'に固定する。これと同様の方法で、共通組付部材1100、1300、1500をそれぞれ装置本体側板3000'、4000'に取り付ける。
【0294】
このようにして、奥側の本体側板4000'に取り付けられた共通組付部材1100、1500に対して、ウオーム軸250が取り付けられる。ウオーム軸250は、ウオーム116W側を先にして、駆動部材支持部1540の支持穴1540a、駆動部材支持部1140の支持穴1140aの順に挿入される。ウオーム軸250の先端側はウオーム116Wよりも軸端側の部位が駆動部材支持部1140により軸受253を介して軸支され、テーパ部257にプーリ254が装着され、ナット256を利用して固定される。
【0295】
ウオーム軸250の後端側はウオーム126Wよりも軸端側の部位が駆動部材支持部1540により軸受252を介して軸支され、端部を止め部材255により、抜け止めされる。
【0296】
このように、各駆動部材支持部1140及び駆動部材支持部1540により支持された状態では、ウオーム116W、126Wは、軸支持部1110、1510の軸心の真下に位置している。
【0297】
図51において、装置本体側板3000'(4000')は取付部125まわりの構成を除き、前記図30により説明した装置本体側板3000(4000)と同じである。よって、同一の構成部分には同一の符号を付してある。
【0298】
図51において、現像装置60における外径部60d−13と、装置本体側板3000'における取付部125とは嵌合関係にあり、装置本体側板3000'に対して現像装置60の左右方向および高さ方向の位置が決まる。
【0299】
この装置本体側板3000'に位置決めされた現像装置60の外径部60d−13(=略半円部60d−12)の中心60d−14が第1画像ステーション140における位置基準(組付け基準)となる。また現像装置60における軸60d−5と、装置本体側板3000'における開放穴3000aの水平底部とは当接関係にあり、現像装置60の回転防止と同時に、外径部60d−13と共に装置本体側板3000'に対する高さ方向の位置を決め、現像装置60を画像形成可能な正規の取り付け位置状態に保つ。以上の構成により現像装置60が装置本体側板3000'(4000')に位置決めされる。また、同様に現像装置80も装置本体側板3000'(4000')に位置決めされる。
【0300】
こうして位置決めされた現像装置60、80について、前記図33、図37や図46、47に示したように、感光体カセット1400やクリーニングカセット220を着脱することができる。
【0301】
第1画像ステーション140において感光体カセット1400を装着したとき、図52に示すように感光体160の回転軸160aと一体的なギヤ160gがウオーム116Wと正規の噛み合い状態となり、同様に、第2画像ステーション240においても感光体カセットを装着したとき、感光体260の軸と一体的なギヤ260gがウオーム126Wと正規の噛み合い状態となる。
【0302】
ウオーム軸250はプーリ254及びベルトを介してモータMOに連結されている。よって、モータMOを駆動することにより感光体160、260が駆動される。
【0303】
本例はこのように、共通組付部材900、1100、1300、1500に対しては現像装置を固定および固定解除する構成としている。共通組付部材1100、1510はウオーム軸250を支持する駆動部材支持部1140、1540を付帯している。
【0304】
よって、これら駆動部材支持部1140、1540上で現像装置60、80を支持するU字状の溝からなる軸支持部910、920などと支持穴1140a、1540aの位置関係を出しておけば、感光体の駆動ギヤ160g、260gをウオーム軸250に対して正確に位置決めすることが可能である。
【0305】
例えば、前記図30に示した例において、装置本体側板3000(4000)に直接ウオーム軸250を軸支する場合には、開放穴3000dに対するウオーム軸250の支持位置を正しく位置決め加工する必要があり煩雑であるのに対し、本例の場合は、共通組付部材1100上で、軸支持部1110と支持穴1140aおよび、共通組付部材1500上で軸支持部1510と支持穴1540aの精度を出せるので、装置本体側板3000'(4000')における取付部125、110、129、124を正確に加工しておけば、現像装置60、80を介して、駆動ギヤ160g、260gとウオーム軸250との適正な噛み合い関係を得ることができる。
【0306】
以上の例において、説明を補足すると共に要点を整理する。感光体160、260は像担持手段の一例である。感光体160は図28で説明したように軸受160b、ギヤ160g、ホルダー1410と共に感光体カセット1400というユニットを構成し、該ユニットに属している。
【0307】
帯電器170は帯電手段の一例である。帯電器170はクリーニングカセット220というユニットに属している。シアン現像器200、マゼンタ現像器190は現像手段であり、現像ユニット側板60dに取り付けられて現像装置60というユニット構成している。現像ユニット側板60dにはクリーニングカセット220を着脱自在とするカセットケース60aが軸60cを中心に揺動可能に設けられている。
【0308】
現像ユニット側板60dには感光体カセット1400が着脱可能であり、また、クリーニングカセット220が着脱可能である。現像装置60は画像形成装置の一部である装置本体側板3000、4000に対して着脱可能である。
【0309】
ここで、現像装置60、クリーニングカセット220、感光体カセット1400の3つのユニットについて、装置本体側板3000、4000に対する装着の順序に関し、現像装置60が最初であり、次に装置本体側板3000、4000に取り付けられた現像装置60に対してクリーニングカセット220が取り付けられ、最後に装置本体側板3000、4000に取り付けられた現像装置60に対して感光体カセット1400が取り付けられる。
【0310】
このように、クリーニングカセット220および感光体カセット1400は、直接、装置本体側板3000、4000に取り付けられず、必ず現像装置60を介して装置本体側板3000、4000に取り付けられるわけであるが、装置本体側板3000、4000と一体化された現像装置60に取り付けられる場合には、実質上は装置本体側板3000、4000、つまり画像形成装置に対して取り付けられるといってよい。取り外しの場合も同様である。
【0311】
図42乃至図47に示したように、画像形成装置において、現像装置60、クリーニングカセット220、感光体カセット1400などを着脱する際には前提として装置本体の一端側に設けられた軸75を支点として上筐体1060を開け、また、装置本体の右側下部に設けた軸76を支点として右筐体1070を開けなければならない。
【0312】
上筐体1060には定着ユニット600や中間転写ユニット500などが装着されており、自重のバランスを考慮すると図示されるように閉じ状態を基準として開き角度θを60度程度の所定の開き角度以上に開けることはできず、この角度でストッパが効くようになっている。
【0313】
このように開き角度が制限されている状態のもとでは、現像装置60にクリーニングカセット220或は感光体カセット1400を装着した状態だと、これらクリーニングカセット220或は感光体カセット1400が上筐体1060と干渉してしまい、また作業者の邪魔になり取外すことができない。
【0314】
このため、現像装置60にクリーニングカセット220或は感光体カセット1400を装着した状態で、該現像装置60を装置本体側板3000、4000に取り付けることはできない。
【0315】
このことは、装置本体側板3000、4000から現像装置60を取り外す場合にもいえることであり、予め、現像装置60からクリーニングカセット220及び感光体カセット1400を外した状態でなければ、現像装置60を装置本体側板3000、4000から取り外すことはできず、同じ理由から取り付けることもできない。
【0316】
現像装置60に対するクリーニングカセット220及び感光体カセット1400の着脱には一定の順位がある。仮にクリーニングカセット220よりも先に感光体カセット1400を現像装置60に取り付けようとした場合、図29に示すようにホルダー5010が溝部60d−1内に位置していては取り付けられないので、溝部60d−1から外れたカセットケース60a内に揺動させておかなければならず、そのようにすると、カセットケース60a内にクリーニングカセット220を取り付けることができなくなる。
【0317】
また、現像装置60に感光体カセット1400を取り付けた状態では感光体160がカセットケース60a内へのクリーニングカセット220の進入通路内に位置することとなり装着できない。同じ理由から取り外す場合はクリーニングカセット220よりも感光体カセット1400を先に取り外さなければならない。
【0318】
つまり、取り付け順は、最初に現像装置60を画像形成装置に取り付け、次に該現像装置60にクリーニングカセット220、その次に感光体カセット1400の取り付け順となる。逆に取り外しの順は最初に感光体カセット1400を画像形成装置と一体化された現像装置60から取り外し、次にクリーニングカセット220を該現像装置60から取り外し、最後に現像装置60を画像形成装置から取り外すという順になる。
【0319】
このように、感光体160に像を形成する作像手段としての現像装置60、帯電ローラ170などを全部一緒に一体として交換しない技術が具体化され、ユーザーにとっては取り付け取り外しの操作順が明確となる。また、画像形成装置(現像装置60)に対する取り外し順が先であり、取り付け順が後であるユニットが感光体カセット1400であるので、他のユニットに比べて相対的に寿命の短い像担持体の交換が現像装置60に優先して行なわれることとなる。
【0320】
なお、上筐体1060は中間転写ユニット500や定着ユニット600を備えた構成のものとして説明したが、これらのものを具備しない単なる上蓋として構成される場合にも、開き角度が制限される場合には、現像装置60と一体の状態でクリーニングカセット220や感光体カセット1400を画像形成装置から取外すことはできないので、感光体カセット1400が他のユニットに優先した順位で着脱される場合を生じ得る。
【0321】
本例では、指示標識1乃至指示標識4などを各ユニットに設け、取り付け、取り外し順を明確に指示するようにした。よって、画像形成装置に対するこれらユニットの着脱順序はユーザーにとって明確であり、順序を間違えることがない。
【0322】
各ユニットは平均寿命が比較的近い部材同士が同一のユニットに属するように構成してある。感光体カセット1400については、軸受160b、ホルダー1410などの寿命を感光体160の寿命に合わせる。現像装置60を構成する部材である現像ローラ330、搬送スクリュー700C、パドルローラ720C、現像剤としてのキャリアなどを同じ程度の寿命の部材で構成する。クリーニングカセット220におけるクエンチングランプ5000、シールローラ210b、帯電器170などをそれぞれ同じ程度の寿命の部材で構成する。これにより、同一のユニット内での部材の寿命が揃うので、寿命の異なる部材を同時に交換しないで済み、ランニングコストの浪費が防止される。
【0323】
感光体160を備えた感光体カセット1400は、現像装置60、クリーニングカセット220、露光手段としての書込みユニット180からは独立のユニットであり、消耗品化の傾向がある感光体160を含む独立のユニット単位で交換可能であり、該交換作業において他のユニットに対して影響を及ぼさない。
【0324】
感光体160に形成された潜像は現像装置60により可視像化される。この可視像化されたトナー像は被転写体としての中間転写媒体であるベルト100に転写され、さらに転写ローラ98の部位で被転写体としての用紙Pに転写される。感光体カセット1400は現像装置60とは画像形成装置に対して独立に着脱可能であり、画像形成装置に図32で説明したロック手段により固定された現像装置60に対して該感光体カセット1400は着脱される。つまり、感光体カセット1400が画像形成装置に対して着脱される際に、現像装置60は固定手段により画像形成装置に固定されている。
【0325】
これにより、短寿命の感光体160を長寿命の現像装置60とは独立に交換可能であるためランニングコストが安く、かつ、感光体カセット1400装着時に現像装置60は画像形成装置本体に固定されているので現像装置60が画像形成装置に対してズレないし着脱順序も明確である。
【0326】
図42で説明したように、上筐体1060の開き角度θは60度程度以上にすることができず、上筐体1060に干渉するため、画像形成装置に装着された現像装置60を、感光体カセット1400と一体的な状態で画像形成装置本体から取外すことはできない。図44に示すように予め感光体カセット1400を画像形成装置本体と一体的な現像装置60(即ち、実質上は画像形成装置)から独立に取り外し、さらに、図45に示すようにクリーニングカセット220を取り外した後なら、図46に示すように、現像装置60を独立して取り外すことができる。これにより短寿命の感光体160を現像装置60に優先して画像形成装置から取り外すことができ交換することができる。
【0327】
ここで、現像装置60を画像形成装置本体から取り外すに当たっては、感光体カセット1400が取り外されるまでは、図32(b)に示すように、ロック手段としての可動部品(スクリュー内蔵パイプ9010、ギヤ付き軸9030、ギヤ9050)を装置本体側板3000、4000の内側に進入させ、現像装置60を画像形成装置本体に対して固定した状態を維持することとする。
【0328】
ロック手段としての上記可動部品は、レバーの操作により装置本体側板3000、4000の外側に位置した状態(図32(a))と、装置本体側板3000、4000の内側に位置した状態(図32(b))とを切り換えることができるようになっている。この操作用のレバーを図30に符号150で示す。このレバー150は、現像装置60に感光体カセット1400が装着された状態では感光体カセット1400のホルダー1410に隠れていて操作することができない。
【0329】
よって、感光体カセット1400が画像形成装置に装着されている状態では現像装置60の画像形成装置からの固定解除が禁止され、感光体カセット1400が画像形成装置に装着されない状態で、現像装置60の画像形成装置からの固定解除が可能である。
【0330】
現像装置60から感光体カセット1400が取り外されると操作可能になり、このレバー150の回動操作によりこれと連動するカム機構により上記ロック手段としての可動部品を具備した台座を移動することで、装置本体側板3000、4000の外側に移動させることができる。
【0331】
例えば、レバー150を倒した状態でロック状態、起こした状態でロック解除状態となるように構成すれば、ロック解除状態ではレバー150た邪魔をして感光体カセット1400を、装置本体側板3000、4000に装着された現像装置60に装着することができない。よって、ロック手段が解除された不安定な状態のもとでは感光体カセット1400を現像装置60に装着することができず、取り付け時のズレが生じない。
【0332】
図40に示すように感光体カセット1400は第1レバー3040aにより現像ユニット側板60dに嵌合状態で押し付けられ、カセットケース60aは第2レバー3040b、軸60a―2により現像ユニット側板60dに固定保持される。第1レバー3040a、第2レバー3040b、軸60a―2は交換後の感光体カセット1400を現像装置60及び装置本体側板3000、4000に確実に位置決め固定する像担持体保持手段を構成する。
【0333】
図32で説明したように、現像装置60のマゼンタ現像器190やシアン現像器200にはトナー補給手段9000よりトナーが補給される。トナー格納部と具備したトナー補給手段9000は現像装置60とは別体に設けられており、頻繁に行なわれる現像装置60のマゼンタ現像器190やシアン現像器200へのトナー補給は現像装置60を画像形成装置本体から取り外すことなくトナー補給手段に対するトナーの補給だけで済ますことができるので、ユーザーの手間が発生しない。
【0334】
画像形成が行なわれる毎に、図25に示すようにクリーニング容器230には、クリーニング手段210により感光体160から除去された転写残トナーが蓄積されていく。放置しておけば、クリーニング容器120は満杯になってしまう。
【0335】
ここで、クリーニング容器の容量を大きくとることができ、満杯になるまでの時間がクリーニングカセット220を構成する部材の寿命と同じであるときには問題ないが、満杯になるまでの時間がクリーニングカセット220を構成する部材の寿命よりも短いときには、図32で説明したスクリュー内蔵パイプ9010及びトナー補給手段9000の構成に準じた構成のトナー排出手段を設ける。
【0336】
これにより、クリーニング容器230の転写残トナーは画像形成装置本体側に設けられた廃トナー容器に排出することができ、頻繁に行なわれるクリーニング手段からの転写残トナーの廃棄は、クリーニング手段を画像形成装置から取り外すことなくトナー排出手段における処理だけで済むのでユーザーの手間が発生しない。
【0337】
転写ブラシ410、420、転写コロ390などは感光体160上のトナー像を中間転写媒体であるベルト100に転写する転写手段であり、上筐体1060側に設けられている。また、転写ローラ98はベルト100上の重ねトナー像を用紙P上に転写する転写手段であり、右筐体1070に設けられている。
【0338】
転写手段である転写ブラシ410、420、転写コロ390などは、感光体160、260に対向して配置されているので、これらの転写手段が感光体カセット1400を現像装置60に対して着脱する方向を塞ぐ形になっている。よって、感光体カセット1400を着脱する際には予め、上筐体1060を開くことによって、転写ブラシ410、420、転写コロ390などを感光体カセット1400の取り出し方向上から退避させることとする。
【0339】
また、転写手段である転写ローラ98は感光体260の上方でローラ130を介してベルト100に接離する構成であり、正規の取り付け状態のままでは感光体260と共に構成される感光体カセット1400を着脱する際に干渉してしまう。
【0340】
よって、転写ローラ98を揺動自在な右筐体1070に設けて軸76を支点として右筐体1070を揺動させ、正規の取り付け位置から退避させることとした。図42乃至図47には実線で上筐体1070と共に転写ローラ98を退避させた状態を示している。かかる構成により転写手段との干渉を回避して感光体を着脱可能である。
【0341】
図37、図44において、感光体160を正規の取り付け状態においたとき、回転軸160aの軸心160eは、外径部60d−13の中心60d−14と合致している。感光体カセット1400の着脱方向は小判穴部60d−11の開口方向側、つまり、斜め右上方である。この方向ならば、軸心方向(紙面を貫く方向)に引き抜く場合と比べて、比較的簡単に現像装置60(画像形成装置)に対して着脱可能である。仮に、着脱方向を軸心方向に設定した場合には感光体160が装置本体側板3000、4000に着脱方向への移動を阻まれるので容易に着脱することはできない。これに対して、軸心方向から離れる方向に着脱方向を設定すれば着脱が容易である。また、軸心160eのまわりに配置されている作像手段である現像ローラ320、330や帯電器170を動かしたりせず、何ら影響を与えることなく感光体160を抜き出して交換することができる。
【0342】
図24に示すように、被記録体としての用紙Pの搬送路は画像形成装置の右下の給紙コロ70B及び手差し用の送りローラ97から上向きに延び、レジストローラ96a、96b、転写ローラ98及び定着装置90を経て横方向に折曲し、感光体160、260などの上方に位置する排紙部99に延びている。
【0343】
このように用紙Pの搬送路は該用紙Pが感光体160、260などの下方を通過しないようにしている。仮に、用紙Pの搬送路が感光体160、260などの下方を通過するような構成であると仮定した場合、用紙Pがジャム状態となったときには、感光体160、260などを外さなければならず、ジャム紙の除去が大変である。この点、本例のように、用紙Pの搬送路は該用紙Pが感光体160、260などの下方を通過しない構成では、搬送路上でジャムが発生しても感光体160、260を外さなくてもジャム紙の除去を容易に行なうことができる。
【0344】
本例では、図24に示すようにベルト100のまわりに、カラー画像を転写することのできる画像形成ユニットからなる画像ステーション140、240を配置している。画像ステーション140は現像装置60、感光体カセット1400、クリーニングカセット220などの作像手段を含むユニットで構成されている。画像ステーション240についても同様である。
【0345】
これら複数の各画像形成ユニットについて、ランニングコストの低減及び作像動作の高精度化などの観点より、それぞれ独立に画像形成装置から感光体160、260などを着脱可能である。
【0346】
現像ユニット側板60dおよびカセットケース60aには帯電器170、マゼンタ現像器190、シアン現像器200、クエンチングランプ5000、クリーニングブレード210aなどの作像手段が感光体160のまわりに設けられており、これら作像手段を具備した現像ユニット側板60dおよびカセットケース60aからなるまとまりのある系は作像部本体であり、便宜上現像装置60と呼んできた。この作像部本体に対して感光体カセット1400が着脱可能である。
【0347】
これにより、作像部本体を画像形成装置から取り外した状態で、帯電器170、マゼンタ現像器190、シアン現像器200、クエンチングランプ5000、クリーニングブレード210aなどについてのメンテナンスが容易である。ユーザーが作像手段を個別に交換した場合に、交換前後で画像形成に悪影響が生じない高精度な交換を可能とすることができる。
また、感光体カセット1400は単独で作像部本体に対して着脱可能であるので、短寿命とされる感光体160、260などを作像手段に優先して交換を行なうことができる。
【0348】
例3.
本発明は上述の例1、例2で説明した実施の形態に限られるものではなく、ユーザーが取り外し可能な作像手段を含むユニットが複数あり、かつ、その複数のユニットが所定の順番で取り外し、取り付けができるようなものならば適用可能である。
【0349】
例えば図53に示すように、像担持体、現像手段、クリーニング手段、帯電手段の4つが図示省略の画像形成装置本体に対して取り外し可能に構成されている例で考える。この場合に、本発明の最上位の思想にしたがって考えられる取り外し手順の幾つかの例を図54に示す。図54(a)乃至図54(c)において、[1]、[2]、[3]、[4]の番号は取り外し順序を示し、数字が小さいものは数字が大きいものよりも先に取り外すことができるようになっている。
【0350】
図54(a)では、4つの手段がそれぞれ別々のユニットとして取り外しが可能であり、かつ像担持体50、現像手段51、クリーニング手段52、帯電手段53の順で取り外される。像担持体50が取り外されるまでは現像手段51は取り外すことができず、現像手段51が取り外されるまではクリーニング手段52は取り外すことができない。
【0351】
図54(b)では、クリーニング手段52と帯電手段53が1つの「クリーニング・帯電ユニット54」として一体的に構成されており、かつ「クリーニング・帯電ユニット54」、現像手段51、像担持体50の順で取り外しが可能である。取り外し順序が先のユニットが外れるまでは取り外し順序が後のユニットは取り外すことができない。
【0352】
図54(c)ではクリーニング手段52と帯電手段53が1つの「クリーニング・帯電ユニット54」として一体的に構成されており、また像担持体50と現像手段51とが1つの「像担持体・現像手段ユニット55」として一体的に構成されており、かつ「クリーニング・帯電ユニット54」、「像担持体・現像手段ユニット55」の順で取り外しが可能である。「クリーニング・帯電ユニット54」が外れるまでは「像担持体・現像手段ユニット55」は取り外すことができない。
【0353】
このように、本発明の実施の形態は様々に考えられる。図59に示す4つの要素が独立に取り外すことができる場合には4の階乗=4×3×2×1=24通りの取り外し方が可能である。
【0354】
図53に示す4つの要素が3つのユニットを構成していれば、ユニットの構成の仕方が6(=4C2/2)通り、取り外し順序が3の階乗通りあるので、実施の形態として6×3!=6×(3×2×1)=36通りが考えられる。
【0355】
図53に示す4つの要素が2つのユニットを構成していれば、ユニットの構成の仕方として、3つの作像手段を含むユニットと1つの作像手段を含むユニットに分ける方法が4通り、2つの作像手段を含むユニット2つに分ける方法が6通りあるので計10通り、取り外し順序が2の階乗通りあるので、実施の形態として10×2!=10×(2×1)=20通りが考えられる。以上より、図59に示すように4つの作像手段が取り外せる構成についてだけでも、24+36+20=80通りの取り外し順序が考えられる。要は、ユーザーにとって取り外しの順序が明確であるならばよい。
【0356】
ただし、近年、像担持体の相対的な寿命が短くなっていることを考慮すると、
様々な形態の中でも、図54(a)に示すように、像担持体が独立かつ最先に取
り外せる構成が望ましいといえる。
以上に述べた構成により、以下の利点を得る。
像担持体に画像形成するための諸作像手段を全部一緒に一体として交換しない技術が具体化され、ユーザーにとって操作順序が明確であるばかりか、短寿命とされる像担持手段を優先して交換を行なうようにすることができる。
画像形成装置に対する装着に関し、相対的に寿命の短い像担持体の装着が現像手段の装着に優先した手順で行なわれるので交換し易い。
ユーザーにとって画像形成装置に対するユニット取り外しの操作順序が明確であり、順序を間違えることがない。
消耗品化の傾向がある像担持体を含む独立のユニット単位で交換可能であり該交換作業において他のユニットに対して影響を及ぼさない。
ユーザーにとって画像形成装置に対するユニット取り付けの操作順序が明確であり、順序を間違えることがない。
短寿命の像担持体を長寿命の現像装置とは独立に交換可能であるためランニングコストが安く、かつ、像担持体装着時に現像装置は固定されているので現像装置が画像形成装置に対してズレないし着脱順序も明確である。
短寿命の像担持体を長寿命の現像装置に優先して画像形成装置から取り外して、交換できる。
ロック手段の解除が一定条件で制限され、短寿命の像担持体が長寿命の現像装置に優先して画像形成装置から取り外される操作手順が機械的手段により確保される。
ロック手段が解除された不安定な状態のもとでは像担持体を装着することができず、取り付け時のズレが生じない。
ロック手段が解除された不安定な状態のもとでは像担持体を現像装置に装着できず、取り付け時のズレが生じない。
頻繁に行なわれる現像手段へのトナー補給は、現像手段を画像形成装置から取り外すことなくトナー格納部における処理だけで済むのでユーザーの手間が発生しない。
頻繁に行なわれるクリーニング手段からの転写残トナーの廃棄は、クリーニング手段を画像形成装置から取り外すことなくトナー排出手段における処理だけで済むのでユーザーの手間が発生しない。
転写手段との干渉を回避して像担持体を着脱可能である。
像担持体の軸心のまわりに配置されている作像手段から像担持体を、側板などに干渉することなく抜き出して交換することができる。
作像部本体を画像形成装置から取り外した状態で、帯電手段、現像手段、除電手段、クリーニング手段などについてのメンテナンスが容易である。
短寿命とされる像担持体を作像部に設けられた作像手段に優先して交換することができる。
【0357】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、現像装置の駆動部を画像形成装置内部に進入させることにより作像部本体を画像形成装置に固定してから作像部本体に対する像担持体の組み付けが確保されることから、現像装置の駆動部が固定の役割を兼ねるとともに、像担持体の交換前後における画質変動のおそれがなくなる。また、ユーザーが簡易に短寿命とされる像担持手段の交換を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の全体構成を説明した正面図である。
【図2】作像部の構成を説明した正面図である。
【図3】図3(a)は作像部本体上部部材を閉じた状態での作像部の正面図、図3(b)は作像部本体上部部材を開いた状態での作像部の正面図、図3(c)は感光体カセットを取り出した状態での作像部の正面図である。
【図4】図4(a1)は作像部本体の内部構成を奥側からみたときの図、図4(a2)は作像部本体の内部構成部分の平面図、図4(a3)は作像部本体の内部構成を手前側からみたときの図、図4(b1)は奥側の作像部本体側板の正面図、図4(b2)は作像部本体の側板のみを取り出して示した部分断面平面図、図4(b3)は手前側の作像部本体側板の正面図である。
【図5】図5(a)は感光体装着状態での作像部本体の内部構成を説明した正面図、図5(b)は作像部本体上部部材の固定を解除した状態での作像部本体の内部構成を説明した正面図、図5(c)は作像部本体上部部材を起こした状態での作像部本体の内部構成を説明した正面図、図5(d)は感光体カセットを取り外した状態での作像部本体及び感光体カセットを示した正面図である。
【図6】図6(a1)は画像形成装置に設置された状態での奥側の作像部本体側板の正面図、図6(a2)は作像部本体側板の平面図、図6(a3)は手前側の作像部本体側板の正面図、図6(b1)は把手操作時における奥側の作像部本体側板の正面図、図6(b2)は把手操作時における作像部本体側板の平面図、図6(b3)は把手操作時における手前側の作像部本体側板の正面図である。
【図7】手前側の作像部本体側板及び把手周辺部の正面図である。
【図8】スクリュー接続部材の斜視図である。
【図9】図9(a1)はトナー供給スクリューを接続状態にしているときのスクリュー接続部材の正面図、図9(a2)はトナー供給スクリューを接続状態にしているときのスクリュー接続部材の斜視図、図9(b1)はトナー供給スクリューを接続状態にしているときのスクリュー接続部材の正面図、図9(b2)はトナー供給スクリューを非接続状態にしているときのスクリュー接続部材の斜視図である。
【図10】作像部を画像形成装置から取外す手順を画像形成装置と共に説明した画像形成装置の正面図である。
【図11】作像部を画像形成装置から取外す手順を画像形成装置と共に説明した画像形成装置の正面図である。
【図12】作像部を画像形成装置から取外す手順を画像形成装置と共に説明した画像形成装置の正面図である。
【図13】作像部を画像形成装置から取外す手順を画像形成装置と共に説明した画像形成装置の正面図である。
【図14】感光体カセットの正面図である。
【図15】作像部を画像形成装置から取外す手順を画像形成装置と共に説明した画像形成装置の正面図である。
【図16】作像部を画像形成装置から取外す手順を画像形成装置と共に説明した画像形成装置の正面図である。
【図17】作像部を画像形成装置から取外す手順を画像形成装置と共に説明した画像形成装置の正面図である。
【図18】図18(a)はトナー供給スクリュー及びその継ぎ目部を説明した正面図、図18(b)は嵌合用突起の斜視図である。
【図19】カラー画像形成装置の概要を説明した正面図である。
【図20】作像部本体に装着された状態の感光体カセットを指示標識と共に示した平面図である。
【図21】作像部本体に装着された状態の感光体カセットを指示標識と共に示した平面図である。
【図22】図22(a)は作像部本体から感光体カセットを外した状態で指示標識と共に示した平面図、図22(b)作像部本体から感光体カセットを外した状態で指示標識と共に示した平面図である。
【図23】中間転写型のカラー画像形成装置の概略構成を説明した図である。
【図24】中間転写型のカラー画像形成装置の構成を説明した部分断面正面図である。
【図25】現像装置の部分断面正面図である。
【図26】現像装置の部分断面正面図である。
【図27】現像装置に対する感光体カセットの着脱関係を説明した図である。
【図28】感光体カセット及びその固定手段を示した分解斜視図である。
【図29】現像装置に対し、クリーニングカセットが分解された状態を示した図である。
【図30】本体側板に対する現像装置の位置関係を対応させて示した図である。
【図31】本体側板に装着された状態の現像装置を示した正面図である。
【図32】図32(a)は画像形成装置に対する現像装置の固定を解除した状態、図32(b)は該固定状態を示した図である。
【図33】本体側板に装着された現像装置に対してクリーニングカセットを装着する前の状態を示した正面図である。
【図34】クリーニングカセットを略垂直下方向に動かし、カセットケースに組付けた時の第1画像ステーション要部の正面図である。
【図35】クリーニングカセットをカセットケースに組付け後、ホルダでカセットケースに固定したときの第1画像ステーション要部の正面図である。
【図36】シールローラをクリーニング容器の側板に軸支するために設けた軸受の外周面と、ホルダの上部に設けた直角形状の軸受の上面とが嵌合関係にあることを示した図である。
【図37】感光体カセットを現像装置に組み付ける直前の第1画像ステーション要部の正面概観図である。
【図38】感光体カセットを斜め下方向に動かし現像装置に組み付けた時の第1画像ステーション要部の正面概観図である。
【図39】カセットケースを右回動させてクリーニングカセットおよびクエンチングランプを感光体カセットに対向させた時の第1画像ステーション要部の正面概観図である。
【図40】現像ユニット側板に対し感光体カセットとカセットケースを固定した時の第1画像ステーション要部の正面概観図である。
【図41】図41(a)は現像装置60についての指示標識の位置を説明した図、図41(b)はクリーニングカセットについて指示標識の位置を説明した図、図41(c)は感光体カセットについて指示標識の位置を説明した図である。
【図42】上筐体および右筐体がワニ口状に開口され画像ステーションの上側を解放した状態を示した画像形成装置の全体正面図である。
【図43】感光体からクリーニング手段と帯電器を離間させた状態を示した画像形成装置全体の正面図である。
【図44】感光体カセットを現像装置(装置本体)から取り外した状態を示した画像形成装置全体の正面図である。
【図45】第1画像ステーションについてクリーニングカセットを装置本体から取り外した状態を示した画像形成装置全体の正面図である。
【図46】現像装置を装置本体から取り外した状態を示した画像形成装置全体の正面図である。
【図47】感光体カセットと共にクエンチングランプも感光体カセット内に収納し一体化した例を説明した図である。
【図48】クリーニングカセットに廃トナー収納部を具備せず帯電器が一体化されているタイプの現像装置の正面図である。
【図49】クリーニングカセットに廃トナー収納部を具備せず帯電器をクリーニング容器に一体化したタイプの現像装置の正面図である。
【図50】本体側板に対する共通組付部材などの組み立て状態を説明した分解斜視図である。
【図51】本体側板に対する現像装置の位置関係を対応させ手示した図である。
【図52】感光体の駆動系を説明した図である。
【図53】画像形成装置本体に対して着脱可能なユニットを模式化して示した図である。
【図54】図54(a)乃至(c)は、それぞれ、画像形成装置本体に対するユニットの取り外し手順を例示した図である。
【符号の説明】
5 作像部本体
6、1400 感光体カセット
14、160、260 感光体
15 帯電部材
16、60 現像装置
170 帯電器
1200C、1200M 補給口
Claims (4)
- 像担持体上に画像を形成する作像手段を有する画像形成装置において、
前記作像手段は少なくとも現像装置及び現像装置内へトナーを補給するための補給口を具備し、作像部本体としてユニット化されて前記画像形成装置より着脱可能であり、
前記像担持体は前記作像部本体に形成された係合部から着脱可能であり、
前記作像部本体を前記画像形成装置に取り付けた後に、トナー補給部に設けられたスクリュー内蔵パイプ、現像ローラの磁極切替え駆動部に設けられたギヤ付き軸、及び、現像ローラ駆動部に設けられたギヤを前記画像形成装置内部に進入させることにより前記作像部本体を前記画像形成装置に固定してから、前記像担持体が前記作像部本体へ取り付け可能となることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、
前記現像装置へと供給されるトナーを格納するためのトナー格納部を前記現像装置とは別体に設けたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、
前記像担持体上の画像を転写媒体に転写する転写手段は、前記像担持体の着脱時には退避することで前記像担持体の着脱を可能とすることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、
前記像担持体はその正規の取り付け状態における前記像担持体の回転軸の軸心から離れる方向に着脱されることを特徴とする画像形成装置。
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