JP3849908B2 - 印刷制御装置および印刷制御方法 - Google Patents

印刷制御装置および印刷制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3849908B2
JP3849908B2 JP36801999A JP36801999A JP3849908B2 JP 3849908 B2 JP3849908 B2 JP 3849908B2 JP 36801999 A JP36801999 A JP 36801999A JP 36801999 A JP36801999 A JP 36801999A JP 3849908 B2 JP3849908 B2 JP 3849908B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paper
paper feed
motor
value
deviation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP36801999A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001180054A5 (ja
JP2001180054A (ja
Inventor
村 克 寿 岩
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP36801999A priority Critical patent/JP3849908B2/ja
Priority to US09/651,096 priority patent/US6967729B1/en
Priority to DE60007491T priority patent/DE60007491T2/de
Priority to EP00307475A priority patent/EP1080928B1/en
Priority to AT00307475T priority patent/ATE257087T1/de
Publication of JP2001180054A publication Critical patent/JP2001180054A/ja
Publication of JP2001180054A5 publication Critical patent/JP2001180054A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3849908B2 publication Critical patent/JP3849908B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Handling Of Sheets (AREA)
  • Facsimile Scanning Arrangements (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷制御装置および印刷制御方法に関し、特に紙送りの制御に用いられる。
【0002】
【従来の技術】
従来の印刷制御装置を図3乃至図9を参照して説明する。この印刷制御装置はインクジェットプリンタに用いられ、このインクジェットプリンタの概略の構成を図3に示す。
【0003】
このインクジェットプリンタは、紙送りを行う紙送りモータ(以下、PFモータともいう)1と、この紙送りモータ1を駆動する紙送りモータドライバ2と、キャリッジ3と、このキャリッジ3を駆動するキャリッジモータ(以下、CRモータともいう)4と、このキャリッジモータ4を駆動するCRモータドライバ5と、DCユニット6と、目詰まり防止のためのインクの吸い出しを制御するポンプモータ7と、このポンプモータ7を駆動するポンプモータドライバ8と、キャリッジ3に固定されて印刷紙50にインクを吐出するヘッド9と、このヘッド9を駆動制御するヘッドドライバ10と、キャリッジ3に固定されたリニア式エンコーダ11と、所定の間隔にスリットが形成された符号板12と、PFモータ1用のロータリ式エンコーダ13と、印刷処理されている紙の終端位置を検出する紙検出センサ15と、プリンタ全体の制御を行うCPU16と、CPU16に対して周期的に割込み信号を発生するタイマIC17と、ホストコンピュータ18との間でデータの送受信を行うインタフェース部(以下IFともいう)19と、ホストコンピュータ18からIF19を介して送られてくる印字情報に基づいて印字解像度やヘッド9の駆動波形等を制御するASIC20と、ASIC20およびCPU16の作業領域やプログラム格納領域として用いられるPROM21,RAM22およびEEPROM23と、印刷中の紙50を支持するプラテン25と、PFモータ1によって駆動されて印刷紙50を搬送する搬送ローラ27と、CRモータ4の回転軸に取付けられたプーリ30と、このプーリ30によって駆動されるタイミングベルト31と、を備えている。
【0004】
なお、DCユニット6は、CPU16から送られてくる制御指令、エンコーダ11,13の出力に基づいて紙送りモータドライバ2およびCRモータドライバ5を駆動制御する。また、紙送りモータ1およびCRモータ4はいずれもDCモータで構成されている。
【0005】
このインクジェットプリンタのキャリッジ3の周辺の構成を図4に示す。
【0006】
キャリッジ3は、タイミングベルト31によりプーリ30を介してキャリッジモータ4に接続され、ガイド部材32に案内されてプラテン25に平行に移動するように駆動される。キャリッジ3の印刷紙に対向する面には、ブラックインクを吐出するノズル列およびカラーインクを吐出するノズル列からなる記録ヘッド9が設けられ、各ノズル列はインクカートリッジ34からインクの供給を受けて印刷紙にインク滴を吐出して文字や画像を印字する。
【0007】
またキャリッジ3の非印字領域には、非印字時に記録ヘッド9のノズル開口を封止するためのキャッピング装置35と、図3に示すポンプモータ7を有するポンプユニット36とが設けられている。キャリッジ3が印字領域から非印字領域に移動すると、図示しないレバーに当接してキャッピング装置35は上方に移動し、ヘッド9を封止する。
【0008】
ヘッド9のノズル開口列に目詰まりが生じた場合や、カートリッジ34の交換等を行ってヘッド9から強制的にインクを吐出する場合は、ヘッド9を封止した状態でポンプユニット36を作動させ、ポンプユニット36からの負圧により、ノズル開口列からインクを吸い出す。これにより、ノズル開口列の近傍に付着している塵埃や紙粉が洗浄され、さらにはヘッド9内の気泡がインクとともにキャップ37に排出される。
【0009】
次に、キャリッジ3に取付けられたリニア式エンコーダ11の構成を図5に示す。このエンコーダ11は発光ダイオード11aと、コリメータレンズ11bと、検出処理部11cとを備えている。この検出処理部11cは複数(4個)のフォトダイオード11dと、信号処理回路11eと、2個のコンパレータ11fA ,11fBと、を有している。
【0010】
発光ダイオード11aの両端に抵抗を介して電圧Vccが印加されると、発光ダイオード11aから光が発せられる。この光はコリメータレンズ11bによって平行にされて符号板12を通過する。符号板12には所定の間隔(例えば1/180インチ(=1/180×2.54cm))毎にスリットが設けられた構成となっている。
【0011】
この符号板12を通過した平行光は、図示しない固定スリットを通って各フォトダイオード11dに入射し、電気信号に変換される。4個のフォトダイオード11dから出力される電気信号が信号処理回路11eにおいて信号処理される。この信号処理回路11eから出力される信号がコンパレータ11fA,11fBにおいて比較され、比較結果がパルスとして出力される。コンパレータ11fA、11fB から出力されるパルスENC−A,ENC−Bがエンコーダ11の出力となる。
【0012】
パルスENC−AとパルスENC−Bは位相が90度だけ異なっている。CRモータ4が正転すなわちキャリッジ3が主走査方向に移動しているときは図6(a)に示すようにパルスENC−AはパルスENC−Bよりも90度だけ位相が進み、CRモータ4が逆転しているときは図6(b)に示すようにパルスENC−AはパルスENC−Bよりも90度だけ位相が遅れるようにエンコーダ4は構成されている。そして、上記パルスの1周期Tは符号板12のスリット間隔(例えば1/180インチ(=1/180×2.54cm))に対応し、 キャリッジ3が上記スリット間隔を移動する時間に等しい。
【0013】
一方、PFモータ1用のロータリ式エンコーダ13は符号板がPFモータ1の回転に応じて回転する回転円板である以外は、リニア式エンコーダ11と同様の構成となっており、2つの出力パルスENC−A,ENC−Bを出力する。なおインクジェットプリンタにおいては、PFモータ1用のエンコーダ13の符号板に設けられている複数のスリットのスリット間隔は、1/180インチ(=1/180×2.54cm)であり、PFモータ1が上記1スリット間隔だけ回転すると、1/1440インチ(=1/1440×2.54cm)だけ紙送りされるような構成となっている。
【0014】
次に図3において示した紙検出センサ15の位置について図7を参照して説明する。図7において、プリンタ60の給紙挿入口61に挿入された紙50は、給紙モータ63によって駆動される給紙ローラ64によってプリンタ60内に送り込まれる。プリンタ60内に送り込まれた紙50の先端が例えば光学式の紙検出センサ15によって検出される。この紙検出センサ15によって先端が検出された紙50はPFモータ1によって駆動される紙送りローラ65および従動ローラ66によって紙送りが行われる。
【0015】
続いてキャリッジガイド部材32に沿って移動するキャリッジ3に固定された記録ヘッド(図示せず)からインクが滴下されることにより印字が行われる。そして所定の位置まで紙送りが行われると、現在、印字されている紙50の終端が紙検出センサ15によって検出される。そしてPFモータ1によって駆動される歯車67aにより、歯車67bを介して歯車67cが駆動され、これにより、排紙ローラ68および従動ローラ69が回転駆動されて、印字が終了した紙50が排紙口62から外部に排出される。
【0016】
なお、紙送りローラ65の回転軸にはエンコーダ13の符号板が取り付けられている。
【0017】
次に、この従来のインクジェットプリンタのPFモータ1の制御について図8および図9を参照して説明する。このPFモータ1の制御はDCユニット6によって行われ、このDCユニット6は図8に示すように位置カウンタ6aと、減算部6bと、目標速度演算部6cと、速度演算部6dと、減算器6eと、比例要素6fと、積分要素6gと、微分要素6hと、加算器6iと、D/Aコンバータ6jと、タイマ6kと、加速制御部6mと、送り量修正演算部90とを備えている。
【0018】
位置カウンタ6aはエンコーダ13の出力パルスENC−A,ENC−Bの各々の立ち上がりエッジ、立ち下がりエッジを検出し、検出されたエッジの個数を計数し、この計数値に基づいて、PFモータ1によって送られる紙の送り量を演算する。この計数はPFモータ1が正転しているときは1個のエッジが検出されると「+1」を加算し、逆転しているときは、1個のエッジが検出されると「−1」を加算する。パルスENC−AおよびENC−Bの各々の周期は符号板のスリット間隔に等しく、かつパルスENC−AとパルスENC−Bは位相が90度だけ異なっている。このため、上記計数のカウント値「1」はエンコーダ13の符号板のスリット間隔の1/4に対応する。また、PFモータ1が1スリット間隔だけ回転すると、1/1440インチ(=1/1440×2.54cm)だけ紙送りされる構成となっている。
【0019】
送り量修正演算部90は、CPU16から送られてくるPFモータ1の起動指令に基づいて動作し、起動の目標位置「0」と、上記起動指令受信直後の位置カウンタ6aのカウント値(パルス数)、すなわち前回の停止位置とに基づいて、修正された紙の送り量を演算する。そして、この修正された送り量を位置カウンタ6aに送り、位置カウンタ6aのカウント値を上記修正された送り量となるように設定する。なおこの時、位置カウンタ6aのカウント値は、目標位置に近づくにつれてそのカウント値も小さくなるように設定される。
【0020】
減算器6bは、目標位置「o」と、位置カウンタ6aのカウント値との位置偏差を演算する。
【0021】
目標速度演算部6cは、減算器6bの出力である位置偏差に基づいてPFモータ1の目標速度を演算する。この演算は位置偏差にゲインKpを乗算することにより行われる。このゲインKpは位置偏差に応じて決定される。なおこのゲインKpの値は図示しないテーブルに格納していても良い。
【0022】
速度演算部6dはエンコーダ13の出力パルスENC−A,ENC−Bに基づいてPFモータ1の速度を演算する。この速度は次のようにして求められる。まずエンコーダ13の出力パルスENC−A,ENC−Bの各々の立ち上がりエッジ、立ち下がりエッジを検出し、エッジ間の時間間隔を例えばタイマカウンタによってカウントする。このカウント値をTとすると、速度は1/Tに比例したものとなる。
【0023】
減算器6eは、目標速度と、速度演算部6dによって演算されたPFモータ1の実際の速度との速度偏差を演算する。
【0024】
比例要素6fは上記速度偏差に定数Gpを乗算し、乗算結果を出力する。積分要素6gは速度偏差に定数Giを乗じたものを積算する。微分要素6hは現在の速度偏差と、1つ前の速度偏差との差に定数Gdを乗算し、乗算結果を出力する。なお比例要素6f、積分要素6g、および微分要素6hの演算はエンコーダ13の出力パルスENC−Aの1周期毎を、例えば出力パルスENC−Aの立ち上がりエッジに同期して行う。
【0025】
比例要素6f、積分要素6g、および微分要素6hの出力は加算器6iにおいて加算される。そして加算結果、すなわちPFモータ1の駆動電流がD/Aコンバータ6jに送られてアナログ電流に変換される。このアナログ電流に基づいてドライバ10によってPFモータ1が駆動される。
【0026】
また、タイマ6kおよび加速制御部6mは加速制御に用いられ、比例要素6f、積分要素6g、および微分要素6hを使用するPID制御は加速途中の定速および減速制御に用いられる。
【0027】
タイマ6kはCPU16から送られてくるクロック信号に基づいて所定時間毎にタイマ割込み信号を発生する。
【0028】
加速制御部6mは上記タイマ割込信号を受ける度毎に所定の電流値(例えば20mA)を目標電流値に積算し、積算結果すなわち加速時におけるPFモータ1の目標電流値がD/Aコンバータ6jに送られる。PID制御の場合と同様に上記目標電流値はD/Aコンバータ6jによってアナログ電流に変換され、このアナログ電流に基づいてドライバ10によってPFモータ1が駆動される。
【0029】
ドライバ10は、例えば4個のトランジスタを備えており、D/Aコンバータ6jの出力に基づいて上記トランジスタを各々ONまたはOFFさせることにより
(a)PFモータ1を正転または逆転させる運転モード
(b)回生ブレーキ運転モード(ショートブレーキ運転モード、すなわちPFモータ1の停止を維持するモード)
(c)PFモータ1を停止させようとするモード
を行わせることが可能な構成となっている。
【0030】
次に図9(a),(b)を参照してDCユニット6の動作を説明する。PFモータ1が停止しているときにCPU16からDCユニット6にPFモータ1を起動させる起動指令信号が送られると、送り量修正演算部90によって修正された紙の送り量が演算され、この演算された送り量が位置カウンタ6aのカウント値として設定される。このとき加速制御部6mから起動初期電流値I がD/Aコンバータ6jに送られる。なお、この起動初期電流値Iは起動指令信号とともにCPU16から加速制御部6 mに送られてくる。そしてこの電流値IはD/Aコンバータ6jによってアナ ログ電流に変換されてドライバ10に送られ、このドライバ10によってPFモータ1が起動開始する(図9(a),(b)参照)。
【0031】
起動指令信号を受信した後、所定の時間毎にタイマ6kからタイマ割込信号が発生される。加速制御部6mはタイマ割込信号を受信する度毎に、起動初期電流値Iに所定の電流値(例えば20mA)を積算し、積算した電流値をD/Aコンバータ6jに送る。するとこの積算した電流値はD/Aコンバータ6jによってアナログ電流に変換されてドライバ10に送られる。そしてPFモータ1に供給される電流の値が上記積算した電流値となるように、ドライバ5によってPFモータ1が駆動されPFモータ1の速度は上昇する(図9(b)参照)。このためPFモータ1に供給される電流値は図9(a)に示すように階段状になる。
【0032】
なお、このときPID制御系も動作しているが、D/Aコンバータ6jは加速制御部6mの出力を選択して取込む。また、このときキャリッジ3は、目標位置「0」に近づいているため、位置カウンタ6aのカウント値も小さくなっている。 加速制御部6mの電流値の積算処理は、積算した電流値が一定の電流値Iとなるまで行われる。時刻tにおいて積算した電流値が所定値Iとなると、加速制御部6mは積算処理を停止し、D/Aコンバータ6jに一定の電流値Iを 供給する。これによりPFモータ1に供給される電流の値が電流値Iとなるよ うにドライバ10によって駆動される(図9(a)参照)。
【0033】
そして、PFモータ1の速度がオーバーシュートするのを防止するために、PFモータ1が所定の速度Vになると(時刻t )になると、PFモータ1に供 給される電流を減小させるように加速制御部6mが制御する。このときPFモータ1の速度は更に上昇するが、PFモータ1の速度が所定の速度vに達すると (図9(b)の時刻t3参照)、D/Aコンバータ6jが、PID制御系の出力すなわち加算器6iの出力を選択し、PID制御が行われる。
【0034】
すなわち、目標位置「0」と、カウンタ6aのカウント値との位置偏差に基づいて目標速度が演算され、この目標速度と、エンコーダ13の出力から得られる実際の速度との速度偏差に基づいて、比例要素6f、積分要素6g、および微分要素6hが動作し、各々比例、積分、および微分演算が行われ、これらの演算結果の和に基づいて、PFモータ1の制御が行われる。なお、上記比例、積分、および微分演算は、例えばエンコーダ13の出力パルスENC−Aの立ち上がりエッジに同期して行われる。これによりPFモータ1の速度は所望の速度vとなるように制御される。なお、所定の速度vは所望の速度vの70〜80%の値であることが好ましい。
【0035】
時刻tからPFモータ1は所望の速度vとなる。 その後、PFモータ1が目標位置に近づくと(図9(b)の時刻t参照)、修正された位置偏差が小さ くなるから目標速度も小さくなり、PFモータ1の減速が行われ、時刻tにP Fモータ1が停止する。
【0036】
以上説明したように、従来の印刷制御装置においては、今回の目標送り量と、起動指令を受信した直後の位置カウンタ6aのカウント値すなわち前回の停止位置とに基づいて送り量修正演算部90によって今回の起動時の送り量を修正し、この修正された送り量を位置カウンタ6aのカウント値として設定し、目標値「0」と、位置カウンタ6aの出力との位置偏差に基づいて紙送り制御を行っているので、紙を目標位置に停止させることが可能となるので精度の良い紙送りを行うことができる。
【0037】
また、位置カウンタ6aの最大カウント値は、修正された送り量となるため、位置カウンタ6aの容量を小さくすることが可能となる。
【0038】
【発明が解決しようとする課題】
このように構成された従来の印刷制御装置においては、精度の良い紙送りを行うことができる。しかし停止後に、紙送り指令(すなわち起動指令)を受信していないのに紙50の印字の原点位置「0」が変位する場合、例えば人が紙を引っ張る等によって原点位置「0」が変位してしまう場合には、次の印字が変位した位置から始まり、正確な位置に印字をすることができないという問題が生じる。
【0039】
本発明は、上記事情を考慮してなされたものであって、可及的に正確な位置で印字を行うことのできる印刷制御装置および制御方法を提供することを目的とする。
【0040】
【課題を解決するための手段】
本発明による印刷制御装置は、
紙送りモータの回転に従って回転するエンコーダの出力パルスに基づいて前記紙送りモータによって駆動される紙の位置を検出する位置検出部と、前記紙の送り量の目標値と前記位置検出部の出力とに基づいて前記紙送りモータに電流値を付加して、前記紙送りモータを駆動制御する駆動制御部とを備えた印刷制御装置において、前記紙送りモータが停止しているときに、前記紙の送り量の目標値と前記位置検出部の出力との偏差の絶対値が第1の所定値と、この第1の所定値よりも小さい第2の所定値との間の範囲内にあるか否かを判定し、前記範囲内にある場合には前記偏差が零となる電流値信号を発生する電流値信号発生部と、を備え、前記駆動制御部は前記電流値信号に基づいて前記紙送りモータを制御することを特徴とする。
【0041】
なお、前記紙の排紙を行う排紙処理部を更に備え、前記電流値信号発生部は前記偏差の絶対値が前記第1の所定値を超えている場合に前記排紙処理部に排紙指令を送り、排紙処理を行わせるように構成しても良い。
【0042】
なお、前記駆動制御部はPID制御部を備えるように構成しても良い。
【0043】
また本発明による印刷制御方法は、紙送りモータが停止しているときに、前回の起動時の紙の送り量の目標値と、前記紙送りモータの回転に従って回転するエンコーダの出力パルスに基づいて演算された前記紙の実際の送り量との偏差を求めるステップと、前記偏差の絶対値が第1の所定値とこの第1の所定値よりも小さい第2の所定値との間の範囲内にあるか否かを判定するステップと、前記偏差の絶対値が前記範囲内にある場合に前記偏差が零となる電流値信号を発生するステップと、前記電流値信号に基づいて前記紙送りモータを制御するステップと、を備えたことを特徴とする。
【0044】
なお、前記偏差の絶対値が前記第1の所定値を超えている場合に前記紙の排紙処理を行うステップを更に備えるように構成しても良い。
【0045】
【発明の実施の形態】
本発明による印刷制御装置の一実施の形態を図1および図2を参照して説明する。図1は本実施の形態の印刷制御装置の構成を示すブロック図であり、図2は本実施の形態の動作を説明するフローチャートである。
【0046】
この実施の形態の印刷制御装置6は、図8に示す従来の印刷制御装置(DCユニット)6において、電流値信号発生部6pと、排紙処理部6qとを新たに付加した構成となっている。電流値信号発生部6pおよび排紙処理部6q以外は従来技術で説明済みのため、説明を省略する。
【0047】
電流値信号発生部6pは、PFモータ1が停止しているときに、減算器6bから出力される位置偏差の絶対値が所定値Nと所定値N(<N)との間の範囲にあるか否かを判定し、上記範囲にあれば、上記偏差が「0」となるような電流値信号を発生し、D/Aコンバータ6jに送出する。また、上記位置偏差の絶対値が所定値Nを超えている場合は排紙処理を行わせる。また上記位置偏差の絶対値が所定値N以下の場合は、制御を終了する。
【0048】
排紙処理部6qは電流値信号発生部6pから排紙指令を受信すると、排紙に必要な電流値信号をD/Aコンバータ6jに送り、PFモータ1を作動させて排紙処理を行う。
【0049】
なお、所定値Nは、例えば1/1440インチ(=1/1440×2.54cm)すなわちエンコーダ13の出力パルスENC−Aの1周期分に相当する値に設定される。これはDCモータの制御においては位置偏差が零となるところに停止するのが難しく、位置偏差が±1/5760インチ(=11/5760×2.54cm)以内の範囲に停止するのが一般的であるが、本実施の形態では許容範囲としてNを1/1440インチ(=1/1440×2.54cm) に設定しているからである。
【0050】
また所定値Nは、例えば22/1440インチ(=22/1440×2.54cm)の値に設定される。これは、排紙方向とは逆方向に紙送りを行うと、紙送りモータと連結している、キャリッジのロックレバーが上がり、フラッシングやキャッピング時にキャリッジがロックレバーにぶつかる可能性があるとともに、給紙装置を外れた用紙が逆方向に送られることにより行き場を無くして紙ジャムを発生する可能性があり、逆方向に紙送りを行うことに限界があるためである。
【0051】
なお、上記所定値N,Nは紙の種類(例えば、厚さ、表面の摩擦係数等)と使用回数に応じて変えても良い。
【0052】
次に本実施の形態の電流値信号発生部6pの動作を図2を参照して説明する。
【0053】
今、PFモータが起動した後に停止した状態を考える。
【0054】
まず、減算器6bの出力である位置偏差の絶対値が所定値N以下か否かが電流値信号発生部6pによって判定される(図2のステップF1参照)。上記絶対値が所定値Nを超えている場合は、電流値信号発生部6pから排紙処理部6qに排紙指令が送られる。すると排紙処理部6qから排紙に必要な電流値信号がD/Aコンバータ6jに送られ、この電流値信号に基づいてPFモータ1が起動され排紙処理が行われる(図2のステップF2参照)。
【0055】
上記位置偏差の絶対値が所定値N以下の場合は、さらにこの絶対値が所定値N以下か否かが電流値信号発生部6pにおいて判定され(図2のステップF3参照)、所定値N以下の場合は制御を終了する。上記位置偏差の絶対値が所定値Nを超えている場合は、上記位置偏差が零となる電流値信号が電流値信号発生部6pからD/Aコンバータ6jに送られる(図2のステップF4参照)。すると、この電流値信号に基づいてPFモータ1が起動され、位置偏差が零となるように制御される(図2のステップF5参照)。
【0056】
これにより、印字の原点位置が、変位する前の位置に戻ることが可能となり、正確な位置で印字を行うことができる。
【0057】
なお、上記実施の形態では、電流値信号発生部6pは減算器6bの出力に基づいて動作したが、位置カウンタ6aの出力に基づいて動作するように構成しても良い。
【0058】
なお、上記実施の形態では、位置偏差の絶対値が所定値Nを超えている場合には、排紙処理を行ったが、排紙処理を行わないで、変位した点を原点として印字を行うようにしても良い。
【0059】
また、上記実施の形態では、まず位置偏差の絶対値を所定値Nと比較し、その後に所定値Nと比較したが、最初に所定値Nと比較し、その後に所定値Nと比較するようにしても良い。この場合のフローチャートを図10に示す。この図10に示すフローチャートは図2に示すフローチャートにおいて、ステップF1とステップF2の順序を入れ換えた構成となっている。
【0060】
また上記実施の形態ではPFモータ1がDCモータである場合を例にとって説明したが、本発明はこれに限定されるものではなくPFモータがACモータである場合も同様の効果を有することは云うまでもない。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、PFモータの停止後に印字の原点位置が変位しても元に戻すことが可能となり、可及的に正確な位置で印字を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による印刷制御装置の一実施の形態の構成を示すブロック図。
【図2】本発明の実施の形態の動作を説明するフローチャート。
【図3】インクジェットプリンタの概略の構成を示す構成図。
【図4】キャリッジ周辺の構成を示す斜視図。
【図5】リニア式エンコーダの構成を示す模式図。
【図6】エンコーダの出力パルスの波形図。
【図7】紙検出センサの位置を説明するプリンタの概略の斜視図。
【図8】従来の印刷制御装置の構成を示すブロック図。
【図9】従来の印刷制御装置の速度制御を説明するタイミングチャート。
【図10】本発明の実施の形態の変形例の動作を説明するフローチャート。
【符号の説明】
1 紙送りモータ(PFモータ)
2 紙送りモータドライバ
3 キャリッジ
4 キャリッジモータ(CRモータ)
5 キャリッジモータドライバ(CRモータドライバ)
6 DCユニット
6a 位置カウンタ
6b 減算器
6c 目標速度演算手段
6d 速度演算部
6e 減算器
6f 比例要素
6g 積分要素
6h 微分要素
6j D/Aコンバータ
6k タイマ
6m 加速制御部
6p 電流値信号発生部
6q 排紙処理部
7 ポンプモータ
8 ポンプモータドライバ
9 記録ヘッド
10 ヘッドドライバ
11 リニア式エンコーダ
12 符号板
13 エンコーダ(ロータリ式エンコーダ)
15 紙検出センサ
16 CPU
17 タイマIC
18 ホストコンピュータ
19 インタフェース部
20 ASIC
21 PROM
22 RAM
23 EEPROM
25 プラテン
30 プーリ
31 タイミングベルト
32 キャリッジモータのガイド部材
34 インクカートリッジ
35 キャッピング装置
36 ポンプユニット
37 キャップ
50 記録紙
90 送り量修正演算部

Claims (5)

  1. 紙送りモータの回転に基づいて前記紙送りモータによって駆動される紙の位置を検出する位置検出部と、前記紙の送り量の目標値と前記位置検出部の出力とに基づいて前記紙送りモータに電流値を付加して、前記紙送りモータを駆動制御する駆動制御部とを備えた印刷制御装置において、
    前記紙送りモータが停止しているときに、前記紙の送り量の目標値と前記位置検出部の出力との偏差の絶対値が第1の所定値と、この第1の所定値よりも小さい第2の所定値との間の範囲内にあるか否かを判定し、前記範囲内にある場合にのみ前記偏差が零となる電流値信号を発生する電流値信号発生部と、
    を備え、
    前記駆動制御部は前記電流値信号に基づいて前記紙送りモータを制御することを特徴とする印刷制御装置。
  2. 前記紙の排紙を行う排紙処理部を更に備え、
    前記電流値信号発生部は前記偏差の絶対値が前記第1の所定値を超えている場合に前記排紙処理部に排紙指令を送り、排紙処理を行わせることを特徴とする請求項1記載の印刷制御装置。
  3. 前記駆動制御部はPID制御部を備えていることを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の印刷制御装置。
  4. 紙送りモータが停止しているときに、前回の起動時の紙の送り量の目標値と、前記紙送りモータの回転に基づいて演算された前記紙の実際の送り量との偏差を求めるステップと、
    前記偏差の絶対値が第1の所定値とこの第1の所定値よりも小さい第2の所定値との間の範囲内にあるか否かを判定するステップと、
    前記偏差の絶対値が前記範囲内にある場合にのみ前記偏差が零となるように前記紙送りモータを制御するステップと、
    を備えたことを特徴とする印刷制御方法。
  5. 前記偏差の絶対値が前記第1の所定値を超えている場合に前記紙の排紙処理を行うステップを更に備えたことを特徴とする請求項4記載の制御方法。
JP36801999A 1999-08-31 1999-12-24 印刷制御装置および印刷制御方法 Expired - Fee Related JP3849908B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36801999A JP3849908B2 (ja) 1999-12-24 1999-12-24 印刷制御装置および印刷制御方法
US09/651,096 US6967729B1 (en) 1999-08-31 2000-08-30 Control unit and method for controlling motor for use in printer, and storage medium storing control program
DE60007491T DE60007491T2 (de) 1999-08-31 2000-08-31 Steuereinheit und Verfahren zur Steuerung eines Motors für einen Drucker und Steuerungsprogramm speicherndes Speichermedium
EP00307475A EP1080928B1 (en) 1999-08-31 2000-08-31 Control unit and method for controlling motor for use in printer, and storage medium storing control program
AT00307475T ATE257087T1 (de) 1999-08-31 2000-08-31 Steuereinheit und verfahren zur steuerung eines motors für einen drucker und steuerungsprogramm speicherndes speichermedium

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36801999A JP3849908B2 (ja) 1999-12-24 1999-12-24 印刷制御装置および印刷制御方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2001180054A JP2001180054A (ja) 2001-07-03
JP2001180054A5 JP2001180054A5 (ja) 2004-10-28
JP3849908B2 true JP3849908B2 (ja) 2006-11-22

Family

ID=18490776

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP36801999A Expired - Fee Related JP3849908B2 (ja) 1999-08-31 1999-12-24 印刷制御装置および印刷制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3849908B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4835358B2 (ja) * 2006-09-29 2011-12-14 セイコーエプソン株式会社 画像読み取り装置および画像読み取り方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001180054A (ja) 2001-07-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7075262B2 (en) Print control system, print control method, and recording medium having recorded print control program
US7147299B2 (en) Control unit and method for controlling motor for use in printer, and storage medium storing control program
US20050146300A1 (en) Control unit and method for controlling motor for use in printer, and storage medium storing control program
JP4457456B2 (ja) 印刷装置
JP3832174B2 (ja) モータ制御装置及び制御方法
US7431414B2 (en) Printer-control apparatus, printer-control method and printer
JP3780804B2 (ja) モータ制御装置及び制御方法
US6967729B1 (en) Control unit and method for controlling motor for use in printer, and storage medium storing control program
JP3570617B2 (ja) Dcモータ制御装置及び制御方法
JP3849908B2 (ja) 印刷制御装置および印刷制御方法
JP3893853B2 (ja) プリンタ用モータの制御装置および制御方法
JP3705061B2 (ja) モータの制御装置およびその制御方法ならびにモータの制御プログラムを記録した記録媒体
JP3871181B2 (ja) 印刷制御装置および制御方法ならびに印刷制御プログラムを記録した記録媒体
JP3777936B2 (ja) モータ制御方法及び制御装置
JP4432055B2 (ja) プリンタ用モータの制御装置および制御方法
JP3812283B2 (ja) 印刷制御装置および印刷制御方法ならびに印刷制御プログラムを記録した記録媒体
JP3812351B2 (ja) 印刷制御装置および印刷制御方法ならびに印刷制御プログラムを記録した記録媒体
JP2005200222A (ja) 印刷制御装置および制御方法ならびに印刷制御プログラムを記録した記録媒体
JP3900401B2 (ja) Dcモータ制御方法及び制御装置
JP3780768B2 (ja) 印刷制御装置および印刷制御方法
JP2001078475A (ja) モータ制御装置及び制御方法
JP3871185B2 (ja) 印刷制御装置および印刷制御方法ならびに印刷制御プログラムを記録した記録媒体
JP2003023787A (ja) モータ駆動方法、モータ駆動装置、プリンタ、コンピュータプログラム、及び、コンピュータシステム

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050912

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051014

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051205

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060811

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060824

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090908

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100908

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100908

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110908

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120908

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130908

Year of fee payment: 7

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees