JP3849684B2 - 機械加工用ncデータの作成方法及びその装置、並びに該データを用いた機械加工方法 - Google Patents

機械加工用ncデータの作成方法及びその装置、並びに該データを用いた機械加工方法 Download PDF

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本発明は、複数の工具を交換して加工を行うマシニングセンタなどの制御に用いられるNCデータ、特に加工の自動化及び省人化を図ることができるNCデータの作成方法及びその装置、並びに該データを用いた機械加工方法に関する技術分野に属する。
プレス金型等のワークを加工するマシニングセンタなどに工具を持たせて運転する場合、一般的には、まずCADにより加工すべきワーク形状を定義し、このCADによる形状データをCAMにより解析してワークの加工形状に対するNCデータを作成し、かつ持つべき工具の番号を決定する。そして、これらのNCデータ及び工具番号データをマシニングセンタ側に転送して、マシニングセンタは1つのワークに対して複数の工具を用いて連続的に加工を行うことができる。
一般的なマシニングセンタには、ワークが載置されて所定の水平方向Xに移動可能なテーブルと、該テーブルの移動方向Xと直行する水平方向Yに移動可能な主軸コラムと、主軸コラムに嵌挿されてワークに対して鉛直方向Zに移動可能な主軸とが備えられ、該主軸の先端に工具を装着することにより、工具とワークとの相対位置を3次元的に制御することができる。
このようなマシニングセンタの例として特許文献1に開示されているものがある。これによると、マシニングセンタは複数種類の工具が交換可能に取り付けられる主軸と工具の先端位置を光学的方法で測定する光学測定装置を有する。そして、光学測定装置によって工具先端形状や該先端の摩滅などに起因する工具先端の位置誤差を修正する補正値を予め算出しておき、加工の際に工具に応じた補正値を読み出してNCデータに組み込むことによって、より精度の高い加工が可能となっている。
特開2001−259966号公報
ところで、上記の一般的なマシニングセンタにおいては、主軸の移動幅(ストローク)が予め機械的に決められているので、NCデータを受信しても例えばワークの下部近傍を加工する場合に工具が届かなかったり、ワークの上部近傍を加工する場合に工具が所定高さまで移動できなかったりすることがある。このような場合には、加工途中でNCデータによる指示位置に工具を移動することができないので、装置を一旦停止させて主軸コラムないしは該主軸コラムをY軸方向に移動可能に支持するクロスレール自体の上下位置を調整する必要がある。この調整は、作業者の経験や勘に基づいて行われる場合が多く、その結果、加工工程には必ず作業者による手作業が必要となるので、人がいない時間帯での加工や機械に人が付いていない状態での加工といった所謂無人加工を実施することができない。
さらに、工具はATC(自動工具交換機)等で自動的に交換可能であるにもかかわらず、工具の交換に伴う工具長の変化においても、前述のような作業者の手作業によるクロスレールの位置調節によって対応しなければならない。
なお、クロスレールをワークから離し気味に設定して主軸のZ方向の移動幅を大きくすることが考えられるが、主軸を伸ばしすぎると工具先端のブレが生じて仕上面が不均一になるなど加工精度が低下する。
そこで、本発明は、加工精度を確保しつつ主軸コラムの位置を自動かつ最適に設定することができる機械加工用NCデータの作成方法及びその装置、並びに該データを用いた機械加工方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、ワークに対して前後方向及び左右方向に相対移動可能とされた主軸コラムに上下方向に移動可能に主軸が支持され、該主軸に交換可能に取り付けられた工具がNCデータに従って上記3方向に移動することによりワークを加工するように構成され、かつ、上記主軸コラムが工具長に応じて上下方向位置可変とされた機械加工機における機械加工用NCデータ作成方法であって、予めワーク形状に応じて作成されたNCデータを取得するステップと、少なくとも、上記NCデータと上記工具長に関する情報とに基づいて主軸コラムを上下方向に位置制御する主軸コラム位置制御用データを作成するステップと、該主軸コラム位置制御用データに基づいて上記NCデータを補正するステップとを含むことを特徴とする。
次に、請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の機械加工用NCデータの作成方法において、機械加工は、切削加工であることを特徴とする。
次に、請求項3に記載の発明は、ワークに対して前後方向及び左右方向に相対移動可能とされた主軸コラムに上下方向に移動可能に主軸が支持され、該主軸に交換可能に取り付けられた工具がNCデータに従って上記3方向に移動することによりワークを加工するように構成され、かつ、上記主軸コラムが工具長に応じて上下方向位置可変とされた機械加工機における機械加工用NCデータ作成装置であって、予めワーク形状に応じて作成されたNCデータを取得するNCデータ取得手段と、少なくとも、上記NCデータと上記工具長に関する情報とに基づいて主軸コラムを上下方向に位置制御する主軸コラム位置制御用データを作成する主軸コラム位置制御用データ作成手段と、該主軸コラム位置制御用データに基づいて上記NCデータを補正するNCデータ補正手段とが備えられていることを特徴とする。
次に、請求項4に記載の発明は、上記請求項3に記載の機械加工用NCデータの作成装置において、機械加工は、切削加工であることを特徴とする。
次に、請求項5に記載の発明は、NCデータを用いた機械加工方法であって、請求項1による方法または請求項3による装置で作成された機械加工用NCデータを機械加工機に送るステップと、該加工機側で主軸コラム位置制御用データに基づいて主軸コラム位置を上下方向に移動制御するステップと、NCデータに基づいて工具位置を制御して所定の機械加工を行うステップとを含むことを特徴とする。
そして、請求項6に記載の発明は、上記請求項5に記載のNCデータを用いた機械加工方法において、主軸コラム位置制御用データとしての主軸コラムの高さに関する数値が、予め設定した所定の範囲内にあるときは、その範囲内での最大の上記数値に基づいて主軸コラム位置を移動制御することを特徴とする。
まず、請求項1に記載の発明によれば、工具位置を制御するNCデータを作成する際に、少なくとも該NCデータと工具長に関する情報とに基づいて、主軸コラムを上下方向に位置制御する主軸コラム位置制御用データを作成することができる。このように、主軸コラム位置制御用データは、少なくとも2つのパラメータによって簡単に作成することができる。
次に、請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載のNCデータ作成方法を特に好ましい実施態様として、例えばマシニングセンタなどの切削加工機に適用したものである。
次に、請求項3に記載の発明は、上記請求項1に記載のNCデータを作成するための装置についてのものである。すなわち、このような装置によって簡単に主軸コラム位置制御用データを作成することができる。
次に、請求項4に記載の発明は、上記請求項3に記載の装置を特に好ましい実施態様としての切削加工機に適用したものである。
次に、請求項5に記載の発明によれば、主軸コラム位置制御用データに基づいてNCデータを補正した上で加工を行うことによって、主軸の上下方向移動可能範囲を超えるNCデータであっても、つまり主軸の上下移動のみでは工具がワークの所定の位置に届かない場合でも、自動的かつ適正に主軸コラムの上下位置を制御することができるので、加工精度を確保しつつ加工工程の無人化を図ることができる。また、工具交換に伴う工具長の変化にも同様に対応することができる。
そして、請求項6に記載の発明によれば、主軸コラムの高さに関する数値の範囲を予め設定して該範囲内においては、上記数値を範囲の最大値で固定するようにしたことによって、不要な主軸コラムの移動を回避することができる。つまり、一般に主軸コラムを支持してZ軸方向に移動させるクロスレールは大型で重量も大きく、移動させる際には大きな動力と時間が必要となるが、このように予め主軸コラムの高さに関する数値の範囲を設けることによって、クロスレールの位置が主軸の移動幅に影響のないときには該クロスレールが移動しないようにして加工の迅速化を図ることができる。なお、主軸コラムの高さに関する数値が範囲の最大となるように設定することによって、その範囲内においては下げる制御のみでよくなるので、制御の簡素化を図ることができる。
以下、本発明に係る実施の形態について説明する。
図1及び図2に示すように、マシニングセンタ1は、ワークWに対する工具Tの相対位置を3次元的に制御することによってプレス金型等を加工するものである。該マシニングセンタ1は、主たる構成要素として、ワークWを載置して矢印X方向に移動可能とされたテーブル10と、該テーブル10の両側から立設されたコラム11と、該コラム11に架設されたクロスレール12と、該クロスレール12に支持されて矢印Y方向に移動可能とされた主軸本体13(特許請求の範囲における主軸コラムに相当する)とで構成されている。
テーブル10には、ワークWを載置して固定する受け皿としてのパレット10aが備えられている。そして、該パレット10aを矢印X方向に移動させるX軸サーボモータMxが備えられている(図4参照)。
コラム11は、テーブル10の両側に立設された支柱11a,11aと、該支柱11a,11aの頂面を連結する連結梁11bとで構成されている。そして、支柱11a,11aにはそれぞれ長手方向にレール11c,11cが設けられ、クロスレール12に備えられたフレーム12aを矢印W方向に移動可能に支持している。そして、該フレーム12aを矢印W方向に移動させるW軸サーボモータMwが備えられている(図4参照)。また、上記フレーム12aを固定するためのクランプ機構11dが備えられている(図4参照)。
クロスレール12は、上記レール11a,11aに支持されたフレーム12aと、該フレーム12aを防塵等の目的でカバーする伸縮自在のジャバラ12bとを有している。そして、該クロスレール12には、主軸本体13を矢印Y方向に移動させるY軸サーボモータMyが備えられている(図4参照)。
主軸本体13には、矢印Z方向に移動可能とされる主軸20が嵌挿され、該主軸20の下端にはアタッチメント21が装着され、該アタッチメント21には工具ホルダ22を介して工具Tが装着されている。そして、主軸本体13には、主軸20を矢印Z方向に移動させるZ軸サーボモータMzが備えられていると共に、該主軸20を回転駆動させるためのスピンドルモータMsが備えられている(図4参照)。また、主軸20の回転に伴う発熱を抑制するために、該主軸20に液体を供給する図示しないクーラントが備えられている。そして、これらのモータMz,Ms及びクーラントの配線を収納する無限環状のケーブルベア24がクロスレール12の上部に配設されている。
一方、上記マシニングセンタ1には、ATC(自動工具交換機)30が備えられることがあり、該ATC30の一例として図3に示すようなものがある。これによると、工具マガジン本体31の下方に工具マガジン32が回転自在に突設され、工具マガジン32には円弧状に複数の工具T′…T′が保持されている。また、工具マガジン本体31の下方には回転自在のアーム軸33が突設されて、該アーム軸33の下端にはATCアーム34が嵌挿固定されている。ATCアーム34は、回転方向Aに上記工具ホルダ22の径と略同様の大きさの一対の凹陥34a,34aを有し、該凹陥34a,34aを介して工具T′,Tを保持することができる。このような構成によって、ATC30は、工具交換信号を受信すると、工具マガジン32を回転させ、信号により指定された工具T′を所定の位置に移動させると共に、クロスレール12を所定の高さ(矢印W方向)、及び主軸本体13を所定の位置(矢印Y方向)にそれぞれ移動させる。そして、ATCアーム34が該工具T′及び主軸20に装着された工具Tを保持し、アーム軸33が下方に移動して両工具T′,Tを引き抜く。次に、ATCアーム34が180度回転して、アーム軸33を上方に移動させ、工具マガジン32から引き抜いた工具T′を主軸20に、主軸20から引き抜いた工具T′を工具マガジン32にそれぞれ装着する。このようにATC30によって自動的に工具交換が可能となる。
一方、上記マシニングセンタ1において、ワークWと工具Tの相対位置を制御するためには、まず既存のCADによってワークWの形状データを生成し、次にCAMによって、上記形状データにおける各領域で使用される工具T(工具番号データ)、及び各工具Tに対応した図1に示すX,Y,Z方向のパラメータ、各工具Tに対しての加工順序、主軸20の目標回転数などのデータを含むNCデータを作成する。
そして、ここで作成されたNCデータ及び工具番号データは、マシニングセンタ1側の制御装置40(図2参照)に転送される。ここで、この制御装置40による信号の流れを説明すると、図4に示すように、まず、上記データは制御装置40の入力部41に入力され、次にプログラム解析部42においてプログラムの解析を行う。このとき、プログラム解析部42は、NCデータを工具Tごとに加工順に各種データを含むテープを作成してプログラム記憶部43に記憶させる。そして、該プログラム記憶部43に記憶したデータを加工順にプログラム演算部44に入力する。
プログラム演算部44は、装着アタッチメントNo検出器45、主軸回転数制御部46、主軸位置制御部47、工具先端タッチセンサー48、W軸クランプ制御部49、及びW軸位置制御部50と信号の授受を行っている。装着アタッチメントNo検出器45では、主軸20に装着されたアタッチメント21を認識すると共に、認識したアタッチメント番号をプログラム演算部44に入力して予め登録されたデータベースからアタッチメント21の高さデータを読み出す。主軸回転数制御部46では、スピンドルモータMsを制御して主軸20の回転数を制御すると共に回転数検出器51により回転数を検出してフィードバック制御を行うように構成されている。
一方、主軸位置制御部47は、プログラム演算部44と信号の授受を行っており、X軸位置制御部52は、主軸位置制御部47からテーブル10の位置制御を行うためのX軸データを入力し、X軸加減速制御部53によってテーブル10移動の加減速が決定される。そして、この加減速を実現するようにX軸サーボモータMxを制御する一方、X軸位置検出部54によって検出したX軸位置データを用いてフィードバック制御を行っている。また、Y軸位置制御部55は、同じくY軸データを入力し、Y軸加減速制御部56によって主軸本体13のクロスレール12に対する移動の加減速が決定される。そして、同様にY軸サーボモータMyを制御する一方、Y軸位置検出部57によって検出したY軸位置データを用いてフィードバック制御を行っている。そして、Z軸位置制御部58は、同じくZ軸データを入力し、Z軸加減速制御部59によって主軸20の主軸本体13に対する移動の加減速が決定される。そして、同様にZ軸サーボモータMzを制御する一方、Z軸位置検出部60によって検出したZ軸位置データを用いてフィードバック制御を行っている。
また、プログラム演算部44は、加工座標系(零点)を合せる際に使用される工具先端タッチセンサー48と信号の授受を行っている一方、コラム11に対してクロスレール12の位置を固定するためのクランプ機構11dを制御するW軸クランプ制御部49と信号の授受を行っている。また、W軸位置制御部50は、コラム11に対するクロスレール12の位置制御を行うためのW軸データを入力し、W軸加減速制御部61によってクロスレール12上下方向の移動の加減速が決定される。そして、この加減速を実現するようにW軸サーボモータMwを制御する一方、W軸位置検出部62によって検出したW軸位置データを用いてフィードバック制御を行っている。
ここで、具体的なNCデータの作成方法について説明する。
図5に示すように、主軸20が上限位置にあるときのパレット10a頂面から工具T先端までの距離をNCmax、工具長(工具ホルダ22を含む)をL、アタッチメント21高さをAt、パレット10a頂面からアタッチメント21下面までの距離をW1、パレット10a頂面からアタッチメント21頂面までの距離をW2、パレット10a頂面からクロスレール12下面までの距離をWとして符号を付す。
図6に示すのは、NCデータ作成回路であって各種信号の流れを示す。これによると、まず、CAM70から該CAM70でワークWの形状に応じて作成されたNCデータ及び工具番号データが出力される。NCデータは、NCmax取得部71でNCmaxデータを抽出されて、該データをW1算出部72に入力すると共に、該NCデータは制御マクロ挿入部73にも直接入力される。一方、加工時工具番号データは工具長検索部74において使用する工具Tの工具長Lを工具DB75から読み出すと共に、読み出した工具長LデータをW1値算出部72に入力する。また、加工時工具番号データはそのまま出力されてマシニングセンタ1の制御装置40にも直接入力される。そして、W1値算出部72において、入力したNCmax及び工具長Lを用いて(W1=NCmax+Lを計算することにより)W1の値を算出して、このW1を制御マクロ挿入部73に入力する。制御マクロ挿入部73においては、CAM70で作成したNCデータはW1が組み込まれたデータに書き換えられ、制御マクロ挿入済みNCデータとして出力されてマシニングセンタ1の制御装置40に入力される。
このプロセスを図7に示すフローチャートを用いて説明すると、ステップS1において、CAM70にて加工用NCデータを作成すると共に、加工用工具T(番号)を決定する。そして、ステップS2で工具番号をキーとして工具DB75から工具長Lを取得する。次に、ステップS3において、NCデータからNCmaxを取得し、ステップS4において、W1=NCmax+Lを計算することによってW1を算出し、ステップS5において、追加マクロ行(例えば、マクロ行=“G95P9500W”+W1)を生成する。そして、ステップS6において、上記ステップS5において生成した追加マクロ行をNCデータ内の所定位置に挿入する。
このように作成された制御マクロ挿入済みNCデータにおいて、クロスレール12をW方向に移動させるデータを示す例として図8に示すようなテープ群として登録されたものがあり、これによると各テープすなわち各データNoに対して、NCmax、工具長L、W1、W2、W、クロスレール移動の有無のデータがそれぞれ登録されて加工順に並べられている。このとき、Wの値は、W2の値を図9に示す設定値に当てはめることによって決定される。つまり、W2が図9に示すどの範囲内にあるかを検索して、その範囲における最大値にWが設定される。ここで、連続したテープにおいて同じ範囲内にW2が存在する場合、クロスレール12の移動は行われないことになる。
次に、図10〜図12に示すフローチャートを用いて、上記方法で作成されたNCデータがマシニングセンタ1側に送られて、クロスレール12の移動及び加工座標系合せを経て加工開始までに行われる制御について説明する。図10に示すように、まず、ステップS11において、与えられたテープNoのNCデータを読み込む。そして、ステップS12において、クロスレール移動マクロを呼び出す。このとき、パラメータW1は、NCmax+Lを計算することによって算出されている。次に、ステップS13において、上記ステップS12で呼び出したW1を用いたクロスレール移動用マクロを実行する。そして、ステップS14において、ATC30による自動工具交換を行い、次にステップS15において、加工座標(Z軸)合せ用マクロを実行する。そして、ステップS16において加工を開始する。
図11に示すフローチャートは、上記ステップS13のクロスレール移動用マクロを示し、これによると、ステップS21において、現在主軸20に装着されているアタッチメント21の番号を装着アタッチメントNo検出器45より取得する。そして、ステップS22において、上記ステップS21で取得した番号のアタッチメント21の高さをプログラム演算部44から読み出す。このとき、プログラム演算部44内にはアタッチメント番号毎に対応するアタッチメント21の高さが事前に登録されており、番号を指定することによって自動的に読み出すことができる。また、アタッチメントAtは、マシニングセンタ1側において初めて取得できるパラメータであり、At値は以下に示すW値算出の際に用いられることになる。そして、ステップS23において、W1+Atを計算することによってパラメータW2を算出する。そして、ステップS24において、図9に示すW2換算表によりクロスレール12移動後のクロスレール12の高さWを決定する。次に、ステップS25において、移動前のクロスレール12の位置データを取得する。そして、ステップS26において、現在のクロスレール12の位置とWとを比較して、これらが等くなければステップS27に進む。ステップS27においては、主軸20の回転停止及びクーラントの停止の確認を行う。そして、ステップS28において主軸本体13のY方向の位置を定位置に移動させる。この定位置は、中央より、端寄り等加工機によって異なり、主軸本体13が定位置にあるとき以外はクロスレール12のW軸方向の移動はできないようになっている。次に、ステップS29において、クランプ機構11dを解除してクロスレール12を移動可能とすると共に、ステップS30において、クロスレール12を上記ステップS24で決定したW値になるまで移動させ、ステップS31において、クランプ機構11dを制御してクロスレール12をコラム11に対して固定してクロスレール移動用マクロが終了する。なお、上記ステップS26において、現在のクロスレール12の位置とWとを比較して、これらが等しければ直ちにクロスレール移動用マクロが終了する。
一方、図12に示すフローチャートは、上記ステップS15の加工座標(Z軸)合せ用マクロを示し、これによると、ステップS41において、事前に設定したタッチセンサ48の固定位置(X,Y,Z)においてX,Yに一致するまでテーブル10及び主軸本体13を移動させる。そして、ステップS42において主軸20を−Z方向に降下させて、ステップS43においてタッチセンサ48に工具Tの先端を接触させ、ステップS44において接触したときのZ値を取得する。次に、ステップS45において、事前に設定しておいたZ座標値と接触時のZ値との差分を算出し、ステップS46において上記差分だけZ軸を移動して加工物座標系と一致させて加工座標(Z軸)合せ用のマクロが終了する。
以上のように、本実施形態に係るマシニングセンタ1によれば、W1値をNCデータに書き加えて加工を行うことによって、主軸20の移動可能範囲を超えるNCデータであっても、つまり主軸20の移動のみでは工具TがワークWに届かない場合でも、自動的にクロスレール12のW軸方向の位置を適正に制御することができるので、加工精度を確保しつつ加工工程の無人化を図ることができる。また、工具Tの交換に伴う工具長Lの変化にも同様に対応することができる。
このようなマシニングセンタ1において工具Tの位置を制御するNCデータを作成する際に、少なくともNCmaxと工具長Lとに基づいて、クロスレール12の位置を制御するデータを作成することができる。このように、クロスレール12を移動制御するデータは、少なくとも2つのパラメータによって簡単に作成することができる。また、この作成方法で得られたデータは、マシニングセンタ等の切削加工機に特に好適である。
一方、図9に示したように、予めW2値の範囲を設定して該範囲内においては、範囲の最大値をW値としたことによって、不要なクロスレール12の移動を回避することができる。つまり、スピンドルモータMsなども支持するクロスレール12は大型で重量も大きく、移動させる際には大きな動力と時間が必要となるが、このように予め範囲を設けることによって、クロスレール12の位置が主軸20の移動幅に影響のないときには該クロスレール12が移動しないようにして加工の迅速化を図ることができる。なお、設定されるW値が範囲の最大となるようにすることによって、その範囲内においてはクロスレール12を下げる制御のみでよくなるので、制御の簡素化を図ることができる。
本発明は、加工精度を確保しつつ主軸コラムの位置を自動かつ最適に設定することができる機械加工用NCデータの作成方法及びその装置、並びに該データを用いた機械加工方法を提供する。本発明は、複数の工具を交換して加工を行うマシニングセンタなどの制御に用いられるNCデータ、特に加工の自動化及び省人化を図ることができるNCデータの作成方法及びその装置、並びに該データを用いた機械加工方法に関する技術分野に広く好適である。
本発明の実施の形態に係るマシニングセンタの斜視図である。 同じく正面図である。 ATCの構造の例を示す説明図である。 制御装置のブロック構成図である。 各寸法の説明図である。 NCデータ作成回路図である。 NCデータ作成フローチャートである。 NCデータの一例を示すマップである。 W2に対するWの設定値を示すマップである。 テープの呼込みからクロスレール移動、加工座標系合せを経て加工開始までのフローチャートである。 クロスレール移動用マクロを示すフローチャートである。 加工座標(Z値)合せ用マクロを示すフローチャートである。
符号の説明
1 マシニングセンタ(機械加工機)
13 主軸本体(主軸コラム)
20 主軸
40 制御装置(NCデータ取得手段、主軸コラム位置制御用データ作成手段、NCデータ補正手段)
T 工具
W ワーク

Claims (6)

  1. ワークに対して前後方向及び左右方向に相対移動可能とされた主軸コラムに上下方向に移動可能に主軸が支持され、該主軸に交換可能に取り付けられた工具がNCデータに従って上記3方向に移動することによりワークを加工するように構成され、かつ、上記主軸コラムが工具長に応じて上下方向位置可変とされた機械加工機における機械加工用NCデータ作成方法であって、予めワーク形状に応じて作成されたNCデータを取得するステップと、少なくとも、上記NCデータと上記工具長に関する情報とに基づいて主軸コラムを上下方向に位置制御する主軸コラム位置制御用データを作成するステップと、該主軸コラム位置制御用データに基づいて上記NCデータを補正するステップとを含むことを特徴とする機械加工用NCデータの作成方法。
  2. 機械加工は、切削加工であることを特徴とする請求項1に記載のNCデータの作成方法。
  3. ワークに対して前後方向及び左右方向に相対移動可能とされた主軸コラムに上下方向に移動可能に主軸が支持され、該主軸に交換可能に取り付けられた工具がNCデータに従って上記3方向に移動することによりワークを加工するように構成され、かつ、上記主軸コラムが工具長に応じて上下方向位置可変とされた機械加工機における機械加工用NCデータ作成装置であって、予めワーク形状に応じて作成されたNCデータを取得するNCデータ取得手段と、少なくとも、上記NCデータと上記工具長に関する情報とに基づいて主軸コラムを上下方向に位置制御する主軸コラム位置制御用データを作成する主軸コラム位置制御用データ作成手段と、該主軸コラム位置制御用データに基づいて上記NCデータを補正するNCデータ補正手段とが備えられていることを特徴とする機械加工用NCデータの作成装置。
  4. 機械加工は、切削加工であることを特徴とする請求項3に記載のNCデータの作成装置。
  5. 請求項1による方法または請求項3による装置で作成された機械加工用NCデータを機械加工機に送るステップと、該加工機側で主軸コラム位置制御用データに基づいて主軸コラム位置を上下方向に移動制御するステップと、NCデータに基づいて工具位置を制御して所定の機械加工を行うステップとを含むことを特徴とする機械加工用NCデータを用いた機械加工方法。
  6. 主軸コラム位置制御用データとしての主軸コラムの高さに関する数値が、予め設定した所定の範囲内にあるときは、その範囲内での最大の上記数値に基づいて主軸コラム位置を移動制御することを特徴とする請求項5に記載の機械加工用NCデータを用いた機械加工方法。
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