JP3849170B2 - 印刷用版およびそれを用いたプリント配線板の製造方法 - Google Patents

印刷用版およびそれを用いたプリント配線板の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電子部品等を実装するためのプリント配線板での製造過程でのスクリーン印刷におけるエッチングレジスト、絶縁被膜の印刷形成および貫通孔への導電性材料の充填・印刷を行うための印刷用版と印刷用版の製造方法およびそれを用いたプリント配線板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器の小型軽量化や多機能化に伴いプリント配線板においても配線およびスルーホールの高密度および高品質化の要求が高まってきた。それらの要求に対して写真現像法によるプリント配線板の製造が増えつつあるが、製品の低価格化やリードタイムの短縮といった新たな要望に対して十分対応しきれないのが現状である。そのような背景の中で安価でリードタイムが短いスクリーン印刷法が見直されており、その中でも特に銀スルーホールプリント配線板に対して高密度および高品質の要求が増々顕著になってきた。
【0003】
以下に従来のスクリーン印刷法によるプリント配線板の製造方法について片面および銀スルーホールプリント配線板を例に図面を用いて説明する。
【0004】
図9(a)〜(c)は従来の印刷用版の製造方法を示す図であり、図10は従来の印刷用版の要部拡大図であり、図11(a)〜(c)は従来のプリント配線板の製造方法を示す断面図であり、図12(a)〜(c)は従来の銀スルーホール配線板の製造方法を示す断面図であり、図13(a)〜(d)は従来のプリント配線板の製造方法における印刷の課題を示す断面図であり、図14は従来の銀スルーホールプリント配線板の課題を示す断面図であり、図15は従来の銀スルーホールプリント配線板の課題を示す平面図である。
【0005】
図9〜図15において30および30a〜30cは印刷用版、31は紗、32は版枠、33は感光性乳剤、34および35はインキ透過部、36aはプリント配線板、36bは銀スルーホールプリント配線板、37は基材、38は銅はく、39は貫通孔、40は両面導通用のランドパターン、41は導体回路、42は導電性材料としての銀ペースト、43は銀ランド、44は絶縁被膜としてのソルダレジスト、45はスキージ、46aはエッチングレジストインキ、46bはエッチングレジスト、47は導通孔、48は印刷にじみ、49は印刷かすれ、50ははんだ付けランド、51は銀ランドの小径不良、52は銀ペーストの充填不良である。
【0006】
まず、図9(a)に示すように通称テトロン(登録商標)と呼ばれる線状の合成樹脂材で網状に織った300メッシュの紗31を版枠32に固定した印刷用版30に、図9(b)に示すように感光性乳剤33を塗布・乾燥した後、導体回路の印刷パターンが描画されたマスクフィルムを感光性乳剤33上に真空密着し、露光・現像および乾燥を行い、図9(c)に示すように印刷パターン形状のインキ透過部34,35が形成された印刷用版30aを用意する。インキ透過部34,35の詳細を図10に示す。
【0007】
同じように250メッシュ、100メッシュの紗を版枠に固定した後ソルダレジストおよび銀ランドの印刷パターンが形成された印刷用版30b,30cも用意する。
【0008】
以上の方法で得られた印刷用版30a,30bを用いた片面のプリント配線板の製造方法について以下詳細に説明する。
【0009】
まず図11(a)に示すように基材37に銅はく38を積層し所定の大きさに切断された基板の銅はく38上に印刷用版30にエッチングレジストインキ46aをのせスキージ45で摺動印刷し紫外線硬化し、図11(b)に示したようにエッチングレジスト46bを形成する。露出した銅はく38をエッチングし導体回路41を形成し、ソルダレジスト用の印刷用版30bを用いて図11(c)に示すような導体回路41の保護としてソルダレジスト44を形成した片面のプリント配線板36aを得る。
【0010】
次に銀スルーホールプリント配線板の貫通孔への導電性材料の充填方法について説明する。図12(a)に示すような貫通孔39を施した基板に図12(b)に示すように上記と同じ方法で導体回路41およびソルダレジスト44を印刷形成したプリント配線板36aを得る。
【0011】
次に図12(c)に示すように銀粉、エポキシ樹脂及び硬化剤を主成分とする銀ペースト42を印刷用版30c上にのせスキージ45で摺動印刷することによりランドパターン40上および貫通孔39に印刷・充填し、熱風炉で銀ペースト42を加熱硬化し、導通孔47および銀ランド43を形成した銀スルーホールプリント配線板36bを得る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の方法では配線パターンの高密度化に伴いエッチングレジスト46bの印刷形成の際、スキージ45の摺動方向に平行な密集配線パターンと垂直な密集配線パターンはエッチングレジスト46bの印刷形成後の状態が異なり、通常平行な密集配線パターンが良好に印刷形成されるときは垂直な密集配線パターンには図13(a)に示すような印刷にじみ48が発生し、この状態で銅はくをエッチングすると導体回路41の太りや極端な場合は短絡してしまうこともあり、逆に垂直な配線パターンが良好に印刷形成されるときは平行な配線パターンは図13(b)に示すような印刷かすれ49が発生し、この状態で銅はくをエッチングすると導体回路41の細りや極端な場合断線に至る可能性もあった。
【0013】
また、導体回路41を保護するためのソルダレジスト44の印刷形成の際、高密度で密集した配線パターンの導体回路41間にソルダレジスト44を完全に埋め込むことが困難となり、導体回路41がスキージ45の摺動方向に垂直な配線パターンや銅スルーホールプリント配線板および多層プリント配線板のように導体回路41の導体厚が厚い場合は一層困難になってくる。
【0014】
その際図13(c)に示すようなソルダレジスト44の印刷かすれ49が発生し、極端な場合は導体回路41が露出し部品実装でのはんだ付けの際、露出した導体回路41にはんだが付着し短絡する可能性もあり、さらにソルダレジスト44の膜厚が薄く耐熱性等の信頼性が確保できない場合もあった。
【0015】
それを防止するためソルダレジストインキの塗出量を増加させるための印刷条件やインキ特性を考慮してソルダレジスト44を印刷する方法もあるが、その際図13(d)に示すようにはんだ付けランド50への印刷にじみ48が発生しやすく、この状態で部品実装を行うとはんだ付けランド50に充分なはんだ量を確保できず実装の不具合を生じることもあった。
【0016】
このため従来では印刷条件のインキ粘度やチクソ比および流動性の改良検討が行われてきたが上記の課題を解決するのは困難であった。
【0017】
さらに銀スルーホールプリント配線板の製造において電源回路やアース回路部のように連続密集する貫通孔39が存在する場合、このような貫通孔39への充填は印刷方向に対して銀ペースト42の充填量が不均一になりやすく、図14,図15に示すような銀ランド43の小径不良51や銀ペースト42の充填不良52といった品質的に不安定な状態が生じ、極端な場合は抵抗値の増大をまねいていた。これを解決するために従来では印刷機の印刷治具や印刷ベットに改良を加え充填印刷時で印刷圧力の調整を行い対応する方法もあったが解消には至らなかった。
【0018】
また特開平7−99376号公報に開示されているように連続密集する貫通孔39の孔径を変化させ貫通孔39への銀ペースト42の充填量を調整する方法も提案されているが高密度の銀スルーホールプリント配線板での配線設計での対応においては好ましい方法とはいえなかった。
【0019】
上記従来のプリント配線板の製造方法におけるこれらの課題は従来の印刷用版30a,30b,30cの構成において図10に示すようにインキ透過部34,35の開孔率が印刷用版30全体において同等であり、そのうえで前記の印刷にじみ48や印刷かすれ49および貫通孔39への充填・印刷での課題を解消する手段として印刷条件やインキの検討といった上述の方法が考えられてきたがインキ塗出量を所望するように制御することは困難であり完全に解決するには至らなかった。
【0020】
本発明は上記従来の課題を解決し、導体回路形成およびソルダレジスト形成での印刷にじみや印刷かすれを解消し、さらに銀スルーホールプリント配線板の製造における連続密集する貫通孔への導電性材料の充填印刷する際に生じる充填の不具合を解消して安価で高品質かつ信頼性に優れたプリント配線板を提供することを目的とするものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明は、連続密集する貫通孔を有するプリント配線板に用いるものであり、かつ一定の開孔率の透孔を有するシートを版枠に固定し、感光性乳剤を前記シートに塗布し、印刷パターン形状を有するインキ透過部を形成した印刷用版であって、前記プリント配線板の連続密集する貫通孔の位置に対応するインキ透過部の開孔率をスキージの印刷方向に対して段階的に増加させた印刷用版を用意し、その印刷用版を用いて連続密集する貫通孔へ導電性材料を充填・印刷することによりプリント配線板を製造することである。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、連続密集する貫通孔を有するプリント配線板に用いるものであり、かつ一定の開孔率の透孔を有するシートを版枠に固定し、感光性乳剤を前記シートに塗布し、印刷パターン形状を有するインキ透過部を形成した印刷用版であって、前記プリント配線板の連続密集する貫通孔の位置に対応するインキ透過部の開孔率をスキージの印刷方向に対して段階的に増加させた印刷用版としたものであり、インキ透過量を段階的に増加することができ、連続密集する貫通孔への導電性材料の充電量を均一にし、導電性材料の充填不足を解消できる印刷用版を提供できる。
【0023】
本発明の請求項2に記載の発明は、連続密集する貫通孔を有するプリント配線板に請求項1に記載の印刷用版を用いてスキージを印刷方向へ摺動することにより前記貫通孔へ導電性材料を充填・印刷することを特徴とするプリント配線板の製造方法としたものであり、連続密集する貫通孔への導電性材料の充填量を均一にし、導電性材料の充填不足を解消できるという作用を有する。
【0024】
(実施の形態1)
以下、実施の形態1について、図面を参照しながら説明する。
【0025】
図1(a)〜(d)は実施の形態1における印刷用版の製造方法を示す断面図であり、図2は実施の形態1における印刷用版の要部拡大図であり、図3(a)〜(d)は実施の形態1におけるプリント配線板の製造方法を示す断面図である。図1〜図3において1および1a,1b,1cは印刷用版、2は一定の開孔率を有するシート、3は版枠、4は感光性乳剤、5a,5bおよび5cはインキ透過部、6はレーザー光、7は基材、8は銅はく、9a,9b,9cは導体回路、10はソルダレジスト、11はプリント配線板、12および12a〜12cは透孔、13はエッチングレジストインキ、14はスキージ、15はエッチングレジスト、16はソルダレジストインキである。
【0026】
まず、図1(a)に示すようにステンレス製の角材で正方形につくられた版枠3に300メッシュの一定の開孔率の透孔12を有する厚さ10〜15μmのテトロン製のシート2を所定範囲内のテンションを保ちながら版枠3の四辺で接着材および粘着性テープで固定する。次に図1(b)に示すようにシート2の全面に厚さ15〜20μmの感光性乳剤4を塗布し乾燥した後、印刷パターンが描画されたマスクフィルムを感光性乳剤4の表面に真空密着し、200〜300mj/cm2の露光量で紫外線照射した後水系の現像液で未露光部を現像除去および乾燥等を行い、図1(c)に示すような高密度配線の導体回路パターン形状のインキ透過部5a,5b,5cを有する印刷用版1を得る。
【0027】
その後図1(d)に示すようにインキ透過部5a,5b,5cの露出した300メッシュの開孔率の透孔12cが存在するシート2の一部をレーザー光6の加工によりインキ透過部5aを250メッシュ、インキ透過部5bを220メッシュ、インキ透過部5cを200メッシュの開孔率の透孔12a,12b,12cとなるように段階的除去し、図2に示すようにインキ透過率を5c,5b,5aの順で増加させていく構造の導体回路形成用の印刷用版1aを得る。
【0028】
次に200メッシュの一定の開孔率を有するテトロン製シート2を用いて上記と同じ方法で絶縁被膜としてのソルダレジストの印刷パターンが印刷用版1を製造した後、高密度の密集導体回路部分のソルダレジストのインキ透過部を上記と同じ方法で150メッシュとなるように加工し、本発明のソルダレジスト形成用の印刷用版1bを得る。
【0029】
上記で得られた印刷用版1a,1bを用いてプリント配線板を製造する方法を以下詳細に説明する。
【0030】
まず、図3(a)に示すように基材7に銅はく8を積層し所定の大きさに切断された基板の上方に上記で得られた導体回路形成用の印刷用版1aを一定の間隔をおいて配置しエッチングレジストインキ13をスキージ14で摺動印刷し、図3(b)に示すようにエッチングレジスト15を印刷形成する。その後紫外線で硬化し塩化第二銅の溶液で露出した銅はく8をエッチングし導体回路9を形成する。
【0031】
次に図3(c)に示すように上記で得られたソルダレジスト用の印刷用版1bを導体回路9が形成された基板の上方に一定の間隔を置いて配置しソルダレジストインキ16をスキージ14で摺動印刷した後紫外線硬化を行い、図3(d)に示すような導体回路の保護としてソルダレジスト10を形成しプリント配線板11を得る。
【0032】
上記のプリント配線板の製造方法における導体回路パターンの印刷形成に際し、高密度の密集配線パターンの導体回路9a,9b,9cは他の配線パターンよりも線間および線幅が細く、しかもスキージ14の印刷摺動方向に対して垂直方向に配線されており印刷かすれが発生しやすい箇所のひとつである。しかし印刷用版1aは導体回路9a,9b,9cに対応したインキ透過部5a,5b,5cの開孔率が他の配線パターン、特に印刷方向に平行に配線された高密度の密集した導体回路パターンのインキ透過部よりも大きくそれだけインキ塗出量が多く印刷かすれの発生を解消することができる。
【0033】
また、印刷方向に垂直な導体回路9a,9b,9c上へのソルダレジスト10の印刷塗布に際しても印刷かすれが発生し、極端な場合は導体が露出する確率の高い箇所のひとつといえる。しかし印刷用版1bにおいて上記に対応する部分の開孔率を大きくしインキ塗出量が他のランドパターン近傍のソルダレジスト形成部よりも多いため印刷かすれを解消することができる。
【0034】
以上のように印刷用版1a,1bおよびそれを用いたプリント配線板の製造方法においては印刷にじみを抑制した印刷条件設定下で印刷かすれの発生しやすい箇所のインキ塗出量を増加させることにより印刷かすれによる導体回路9の細りや欠損および断線を解消し、さらに絶縁被膜としてのソルダレジスト10の印刷形成においてもランドパターン部への印刷にじみを抑制した印刷条件の設定を行うことが可能となり、印刷かすれがなく所定の膜厚のソルダレジスト10を形成することができる。
【0035】
このことから、印刷でのにじみ、かすれを解消した高品質のプリント配線板を提供できる。
【0036】
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2について、銀スルーホールプリント配線板の製造方法を参考に図面を参照しながら説明する。
【0037】
図4(a)〜(d)は本発明の実施の形態2における印刷用版の製造方法を示す断面図であり、図5は本発明の実施の形態2における印刷用版の要部拡大図であり、図6(a)〜(c)は本発明の実施の形態2における銀スルーホールプリント配線板の製造方法を示す断面図であり、図7は本発明の実施の形態2における銀スルーホールプリント配線板の断面図であり、図8は本発明の実施の形態2における銀スルーホールプリント配線板の導通孔を示す平面図である。
【0038】
図4〜図8において1は印刷用版、2は一定の開孔率を有するシート、3は版枠、4は感光性乳剤、5a,5b,5cはインキ透過部、6はレーザー光、7は基材、8は銅はく、9は導体回路、10はソルダレジスト、11aはプリント配線板、11bは銀スルーホールプリント配線板、12および12a〜12cは透孔、14はスキージ、20および20a,20b,20cは貫通孔、21は両面導通用のランドパターン、22は銀ペースト、23は導通孔、24は銀ランドである。
【0039】
以上のように構成されたプリント配線板の印刷用版の製造方法およびそれを用いたプリント配線板の製造方法について以下詳細に説明する。
【0040】
まず、図4(a)に示すようにステンレス製の角材で正方形につくられた版枠3に100メッシュの一定の開孔率の透孔12を有する厚さ10〜15μmのテトロン製のシート2を所定範囲内のテンションを保ちながら版枠3の四辺で接着材および粘着性テープで固定する。
【0041】
次に図4(b)に示すようにシート2の全面に厚さ70〜100μmの感光性乳剤4を塗布し乾燥した後、銀スルーホールプリント配線板の貫通孔20への充填用印刷パターンが描画されたマスクフィルムを感光性乳剤4の表面に真空密着し、200〜300mj/cm2の露光量で紫外線照射した後水系の現像液で未露光部を現像除去する。その後乾燥等を行い図4(c)に示すような連続密集する貫通孔20a〜20cへの充填用印刷パターン形状のインキ透過部5a,5b,5cを有する印刷用版1を得る。
【0042】
その後図4(d)に示すようにインキ透過部5a,5b,5cの露出した100メッシュの開孔率の透孔12が存在するシート2の一部をレーザー光6の加工により図5の要部拡大図に示すようにインキ透過部5aを90メッシュ、インキ透過部5bを80メッシュ、インキ透過部5cを70メッシュの開孔率の透孔12a,12b,12cとなるように段階的に除去し、インキ透過率を5c,5b,5aの順で増加させていく構造の本発明の銀ペースト充填用の印刷用版1cを得る。
【0043】
上記で得られた印刷用版1cを用いて銀スルーホールプリント配線板を製造する方法を以下詳細に説明する。
【0044】
まず、図6(a)に示すように基材7の両面に銅はく8を積層し所定の大きさに切断された基板に貫通孔20a〜20cを施し、本発明の実施の形態1で説明した導体回路形成用の印刷用版1aおよびソルダレジスト形成用の印刷用版1bを用いて図6(b)に示すようにランドパターン21および導体回路9を形成し、導体回路9の保護絶縁被膜としてのソルダレジスト10を印刷形成しプリント配線板11aを得る。
【0045】
次に図6(c)に示すように連続密集する貫通孔20a,20b,20cと印刷用版1cのインキ透過部5a,5b,5cの位置が対応するように印刷用版1cを基板の上方に一定の間隔をおいて配置し、銀粉、エポキシ樹脂および硬化剤を主成分とする銀ペースト22をスキージ14で摺動印刷しランドパターン21および貫通孔20a〜20cに充填印刷する。その後熱風乾燥炉で硬化して図7に示すような導通孔23および銀ランド24を形成し銀スルーホールプリント配線板11bを得る。
【0046】
上記の銀スルーホールプリント配線板の製造方法における貫通孔20への銀ペースト22の充填印刷に際し、連続密集する貫通孔20a,20b,20cへの充填はスキージ14の印刷方向に対して銀ペースト22の充填量が不均一になりやすい箇所のひとつである。しかし印刷用版1cは連続密集した貫通孔20a,20b,20cに対応したインキ透過部5a,5b,5cの開孔率が他の貫通孔20に対するインキ透過部5よりも大きくそれだけ銀ペーストの塗出量が多くそれだけ貫通孔への充填量も多くなるため充填の不均一および充填不足を解消することができ、図8に示すような均一な銀ランド24および導通孔23を形成することができる。
【0047】
以上のように本発明の印刷用版およびそれを用いた銀スルーホールプリント配線板の製造方法における貫通孔20a〜20eへの導電性の銀ペースト22の充填は銀ランド24の印刷にじみを抑制した充填印刷条件の設定および銀ペースト22のインキ粘度等の特定が可能であり、充填不足の発生しやすい連続密集する貫通孔20a〜20cへのインキ塗出量すなわち充填量を増加させることにより充填不足による導通孔23の接続導通の不具合を解消することができる。このことから本発明では貫通孔20a〜20cへの充填印刷での銀ランド24のにじみ、充填不足を解消した高品質の銀スルーホールプリント配線板を提供できる。
【0048】
尚、本発明においては銀スルーホールプリント配線板の製造方法を参考例として用いたが、貫通孔を有するグリーンシートに導電性の銅ペーストを用いて導体回路と導通孔を形成するセラミック基板の製造方法においても本発明の印刷用版を用い貫通孔部へのインキ塗出量を増やすことによって、導体回路の印刷形成と貫通孔への充填印刷による導通孔の形成を同時に行うことができ、品質および生産性の向上を図ることも可能である。
【0049】
【発明の効果】
以上のように本発明は、印刷時のにじみやかすれを抑制することができ、また連続密集する貫通孔への導電性材料の充填量を均一にすることで品質の向上を図り信頼性の高いプリント配線板を提供することができる。また、基板上の導体回路の印刷形成と貫通孔への導電性材料の充填をも同時にすることができ安価で生産性の優れたプリント配線板およびその製造方法を提供することができるという効果も有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)〜(d)実施の形態1における印刷用版の製造方法を示す断面図
【図2】 実施の形態1における印刷用版の要部拡大図
【図3】 (a)〜(d)実施の形態1におけるプリント配線板の製造方法を示す断面図
【図4】 (a)〜(d)本発明の実施の形態2における印刷用版の製造方法を示す断面図
【図5】 本発明の実施の形態2における印刷用版の要部拡大図
【図6】 (a)〜(c)本発明の実施の形態2における銀スルーホール配線板の製造方法を示す断面図
【図7】 本発明の実施の形態2における銀スルーホール配線板の製造方法を示す断面図
【図8】 本発明の実施の形態2における銀スルーホール配線板の導通孔を示す平面図
【図9】 (a)〜(c)は従来の印刷用版の製造方法を示す断面図
【図10】 従来の印刷用版の要部拡大図
【図11】 (a)〜(c)従来のプリント配線板の製造方法を示す断面図
【図12】 (a)〜(c)従来の銀スルーホールプリント配線板の製造方法を示す断面図
【図13】 (a)〜(d)従来のプリント配線板の製造方法における印刷の課題を示す断面図
【図14】 従来の銀スルーホールプリント配線板の課題を示す断面図
【図15】 従来の銀スルーホールプリント配線板の課題を示す平面図
【符号の説明】
1,1a〜1c 印刷用版
2 一定開孔率を有するシート
3 版枠
4 感光性乳剤
5a〜5c インキ透過部
6 レーザー光
7 基材
8 銅はく
9a〜9c 導体回路
10 ソルダレジスト
11,11a プリント配線板
11b 銀スルーホールプリント配線板
12a〜12c 透孔
13 エッチングレジストインキ
14 スキージ
15 エッチングレジスト
16 ソルダレジストインキ
20,20a〜20c 貫通孔
21 両面導通用のランドパターン
22 銀ペースト
23 導通孔
24 銀ランド

Claims (2)

  1. 連続密集する貫通孔を有するプリント配線板に用いるものであり、かつ一定の開孔率の透孔を有するシートを版枠に固定し、感光性乳剤を前記シートに塗布し、印刷パターン形状を有するインキ透過部を形成した印刷用版であって、
    前記プリント配線板の連続密集する貫通孔の位置に対応するインキ透過部の開孔率をスキージの印刷方向に対して段階的に増加させた印刷用版。
  2. 連続密集する貫通孔を有するプリント配線板に請求項1に記載の印刷用版を用いてスキージを印刷方向へ摺動することにより前記貫通孔へ導電性材料を充填・印刷することを特徴とするプリント配線板の製造方法。
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