JP3848862B2 - 生体組織内への医療用挿入具の位置検出装置及び位置検出方法 - Google Patents

生体組織内への医療用挿入具の位置検出装置及び位置検出方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主としてカテーテルや内視鏡、体液等の排出路を形成するドレナーチューブ、胆管ステント、高カロリー輸液チューブを含む生体内留置具またはそれらのガイドワイヤなどのように、医療目的で生体組織内に挿入される医療用挿入具の位置及び挿入形状を外部から検知する生体組織内への医療用挿入具の位置検出装置及び検出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば静脈に挿入されるカテーテルのように、非常に狭隘な生体組織管内に細長い管状の医療用挿入具を挿入させる場合、迷走や生体組織面との摩擦に伴う引っ掛かりなど生体組織に悪影響を及ぼさないで目的の方向を確認しながら挿入具を容易かつスムーズに挿入するためには、医療用挿入具の現在の挿入先端位置を的確に検知することが極めて重要である。
【0003】
上記のような重要な役割を担う医療用挿入具の位置検出手段として、従来では、レントゲン撮影を行い、リアルタイムにレントゲンの造影画像を見ながら挿入作業を進める手段が一般的に採用されていたが、この場合は、熟練した技術を要するのみならず、術者や患者の人体がレントゲン線(X線)の被爆による悪影響を受けることになり、また、レントゲン線被爆による悪影響を避けて安全な作業を行うために、例えばレントゲン線防御用のプロテクタを着用するとなると、特に術者にとって作業がやりづらく、かつ、不快感を伴うものである。
【0004】
このような人体への悪影響や不快感を招くレントゲン撮影を行わずに挿入具の位置や形状を検知することが可能な体腔内位置検知装置として、例えば特開平6−285043号公報等に開示されている技術(以下、これを先行技術という)が提案されている。この先行技術に係る検知装置は、磁界発生用コイルを有する磁気発生素子(磁界発生手段)とこの磁気発生素子が発生した磁界を検出する磁気受信コイルを有する磁気検出素子(磁界検出手段)との少なくとも一方を医療用挿入具の挿入部に沿って設けてなり、挿入具の挿入に伴い磁気発生素子もしくは磁気検出素子のいずれか一方を体腔内、つまり、生体組織内に一体に挿入し、この状態で磁気発生素子から発生する磁界を磁気検出素子により検出することによって、挿入部の位置及び形状を検知するように構成されたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した構成の先行技術に係る検知装置では、磁気発生素子と磁気検出素子との少なくとも一方を生体組織内に挿入される医療用挿入具の挿入部に付設しなければならないために、医療用挿入具自体の大きさ、特に、生体組織内への挿入部の径が大きくなるだけでなく、その挿入部の重さも大きくなる。そのため、挿入状態での位置及び挿入形状の検知機能は所定どおり発揮できるものの、非常に狭隘な生体組織管内への挿入が従前のものよりも更に難しくなり、生体組織面との摩擦に伴う引っ掛かりなどの生体組織に対する悪影響が却って増大されるという問題があった。
【0006】
本発明は上記実情に鑑みてなされたもので、狭隘な生体組織内への挿入を容易かつスムーズにして生体組織への悪影響を非常に小さくすることが可能な小型化を図りつつ、その挿入位置及び挿入形状を確実かつ精度よく検出することができる生体組織内への医療用挿入具の位置検出装置及び位置検出方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る生体組織内への医療用挿入具の位置検出装置は、生体組織内へ挿入可能な医療用挿入具自体もしくは既存の医療用挿入具に該医療用挿入具と一体に生体組織内に挿入可能な状態に添設される線状挿入部材が屈曲性を有し、かつ、高透磁率の磁性材料から構成され、この磁性材料製医療用挿入具もしくは線状挿入部材は複数本を有していて各先端部までの長さが互いに異なり、それら磁性材料製医療用挿入具もしくは線状挿入部材の挿入基端部には磁界発生手段が付設されているとともに、この磁界発生手段により導入された磁界の漏れ部分が前記複数本の磁性材料製医療用挿入具もしくは線状挿入部材の各先端部によって複数箇所に形成されており、それら各先端部の複数の磁界漏れ部分からの漏れ磁界を検出して医療用挿入具の複数の位置を検知する磁界検出手段が別個に設けられていることを特徴とするものである。
【0008】
また、本発明に係る生体組織内への医療用挿入具の位置検出方法は、屈曲性を有し、かつ、高透磁率の磁性材料から構成され、さらに複数本有していて各先端部までの長さが互いに異なる医療用挿入具自体もしくは既存の医療用挿入具に添設された線状挿入部材を生体組織内へ挿入した状態で、それらの挿入基端部に付設した磁界発生装置で発生した磁界を前記磁性材料製医療用挿入具もしくは線状挿入部材に導入し、それら磁性材料製医療用挿入具もしくは線状挿入部材の各先端部によって複数箇所に形成された部分からの複数の漏れ磁界を生体組織外部に配置した磁界検出手段により検出することにより、医療用挿入具の複数の位置を検知することを特徴とするものである。
【0009】
上記のような構成要件を有する本発明によれば、生体組織内に挿入される医療用挿入具自体を高透磁率の磁性材料から構成するか、もしくは、既存の医療用挿入具に高透磁率の磁性材料製の線状挿入部材を添設するだけでよいから、先行技術のように、医療用挿入具の挿入部に磁気発生素子及び磁気検出素子の少なくとも一方を付設する場合に比べて、医療用挿入具全体の小型化及び軽量化を図ることが可能であり、これによって、狭隘な生体組織への挿入作業そのものを容易かつスムーズに行える。そのうえ、挿入に伴い生体組織外部に配置した磁界発生装置で発生した磁界を、各先端部までの長さが異なる複数本の磁性材料製の挿入具もしくは線状挿入部材に導入してそれら複数本の磁性材料製の挿入具もしくは線状挿入部材の各先端部によって複数箇所に形成された磁界漏れ部分からの複数の漏れ磁界を検出することによって、人体に悪影響を及ぼすレントゲン線被爆を蒙ったり、その悪影響を避けるために防御用のプロテクタを着用して作業することによる不快感を伴ったりすることなく、複数本の磁性材料製医療用挿入具もしくは線状挿入部材各先端部における複数位置とそれら検出された複数位置に基づき容易に算出可能な挿入形状を安全かつ的確に確認しながら医療用挿入具を目的の方向に向けて確実かつ容易に挿入することが可能である。
【0010】
本発明に係る生体組織内への医療用挿入具の位置検出装置において、前記磁性材料製医療用挿入具もしくは線状挿入部材は、請求項2に記載のように、前記長さが互いに異なる複数本の磁性材料製医療用挿入具もしくは線状挿入部材の集合体から構成されてもよい。
【0011】
また、長さの異なる複数本の磁性材料製医療用挿入具もしくは線状挿入部材を使用して構成される位置検出装置において、請求項に記載のように、複数本の磁性材料製医療用挿入具もしくは線状挿入部材の各基端部それぞれに個別に磁界発生手段を付設することによって、複数の磁界漏れ部分から順次選択的に漏れ磁界を発生させ、かつ、それらを順次的に検出することが可能であり、医療用挿入具の挿入位置及び挿入形状をより詳細に検知することができる。
【0012】
また、本発明に係る生体組織内への医療用挿入具の位置検出装置における医療用挿入具としては、請求項に記載のように、カテーテル、内視鏡もしくはドレナージチューブ、胆管ステント、高カロリー輸液チューブを含む生体内留置具またはそれらのガイドワイヤの中から選択されたものであればなにであってもよいが、特に、静脈のような非常に狭隘な生体組織内へ挿入されることから小型化、小径化の要求が高いカテーテルの位置及び挿入形状の検知に最も有効に適用することができる。
【0013】
また、本発明に係る生体組織内への医療用挿入具の位置検出装置において、医療用挿入具自体もしくは既存の医療用挿入具に添設される線状挿入部材を構成する高透磁率の磁性材料としては、請求項5及び請求項6に記載のように、アモルファスまたはパーマロイ等の鉄、ニッケル、コバルトのいずれか一つもしくは複数を含む合金が好ましい。その中でも特に、Fe-Co-Si-B系のアモルファス合金は、透磁率μ=B/H(B:磁束密度、H:磁界の強さ)が15000位と非常に高い透磁率を有するだけでなく、屈曲性に優れ、かつ、人体への影響もないことから、生体組織の外部で確実な漏れ磁界検出機能を発揮させるために足りる最小径を通常一般の磁性材料として使用されるフェライトの最小で1000μm程度のものに比べて約100μm以下と非常に小さくすることができ、医療用挿入具として最も好ましい。因みに、鉄−ニッケル (Fe-Ni)系合金であるパーマロイの透磁率μは、約4000程度である。
【0014】
さらに、本発明に係る生体組織内への医療用挿入具の位置検出装置において、生体組織の外部で用いられる磁界検出手段としては、一つまたは複数の磁気インピーダンス素子からなる磁界センサを使用することが好ましい。このほかに、ホール素子、検出コイル等を内蔵したハンドヘルド型の磁気検出器によって、磁気発生手段である永久磁石から高透磁率の医療用挿入具もしくは線状挿入部材の先端位置を検出するように構成してもよいこともちろんである。
【0015】
さらにまた、長さの異なる複数本の磁性材料製医療用挿入具もしくは線状挿入部材を使用し、それらの各基端部それぞれに個別に磁界発生手段を付設する構成の位置検出装置において、各磁界発生手段により発生される磁界をそれぞれ異なった周波数の交流磁界とすることによって、複数の磁界漏れ部分からの漏れ磁界(=医療用挿入具の複数部位の位置)を一挙に同時に検出することが可能で、挿入作業の能率アップを図ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面にもとづいて説明する。
図1は本発明に係る医療用挿入具の位置検出装置の第1実施例を示す概略構成図、図2は図1の要部の拡大断面図であり、この第1実施の医療用挿入具の位置検出装置1は、医療用挿入具の一例としてのカテーテル2の挿入部3が、屈曲性を有し、かつ、高透磁率の磁性材料、例えば透磁率μが15000程度のFe-Co-Si-B系のアモルファス合金から直径100μm程度の大きさに構成されている長さの異なる複数本(図面上では6本で示すが、2本以上であればよい)の線状部材3a・・の集合体から構成されている。
【0017】
前記カテーテル2の操作部4内で挿入部3を構成する複数本の高透磁率磁性材料製線状部材3a・・の基端部には、磁界を発生させる磁界発生手段としての永久磁石5が固定状態に付設されており、この永久磁石5により発生される磁界が挿入部3を構成する複数本の磁性材料製線状部材3a・・に導入されて、各線状部材3a・・の各先端部3e・・から漏れ磁界を発生するように構成されている。すなわち、長さの異なる各線状部材3a・・の先端部3e・・がカテーテル2の挿入部3の長手方向の複数箇所における磁界漏れ部分を形成している。
【0018】
一方、生体組織管内に挿入されて永久磁石5による発生磁界が導入された磁性材料製挿入部3の長手方向の複数箇所の磁界漏れ部分3e・・から発生される漏れ磁界を生体組織の外部で検知する磁界検出手段としての磁気インピーダンス素子からなる磁界センサ6が前記カテーテル2とは別個に設けられている。
【0019】
上記構成の第1実施例によるカテーテル挿入部の位置検出装置1においては、カテーテル2の挿入部3を静脈等の生体組織管内に挿入していくとき、この挿入部3を構成する複数本の磁性材料製線状部材3a・・にはカテーテル2の操作部4内に付設されている永久磁石5により発生された磁界が導入されており、その導入された磁界が各線状部材3a・・の先端部からなる複数の磁界漏れ部分3e・・から常時漏れている。この挿入部3の長手方向複数箇所の磁界漏れ部分3e・・からの漏れ磁界を生体組織外部に配置した磁界センサ6で順次選択的に検出することにより、カテーテル2の挿入部3の複数位置を順次検知し、それら検知位置を繋げることにより挿入形状を検知することができる。
【0020】
上記のように、レントゲン撮影による人体への悪影響及びレントゲン線被爆を回避するための防御用プロテクタの着用状態で作業による不快感を一切伴うことなくことなく、カテーテル2の挿入部3の複数位置及び挿入形状を安全かつ的確に確認しながら、該挿入部3を目的の方向に向けて確実かつ容易に挿入して所定の医療目的を達成することが可能である。
【0021】
図3及び図4は本発明に係る医療用挿入具の位置検出装置の第2実施例を示す概略構成図及び要部の拡大断面図である。この第2実施例の医療用挿入具の位置検出装置11は、医療用挿入具の一例として直径が100μm以上1mm未満の既存のカテーテル12の静脈などの生体組織管内に挿入可能な挿入部13の全長に亘る外周面部に添わせて透磁率μが15000程度のFe-Co-Si-B系のアモルファス合金から直径20μm程度の大きさで、互いに長さの異なる複数本(図面上では6本で示すが、2本以上であればよい)の線状挿入部材15・・を周方向に等間隔を隔てて配設し、これら線状挿入部材15を含めて挿入部13の全周をシリコン膜16で被覆している。
【0022】
上記以外の構成は第1実施例と同一である。すなわち、前記既存のカテーテル12における操作部14内には、挿入部13の外周面部に添わせて配設された複数本の高透磁率の磁性材料製線状挿入部材13の基端部に導入する磁界を発生させる磁界発生手段としての永久磁石5が固定状態に付設されており、この永久磁石5により発生される磁界が複数本の高透磁率の磁性材料製線状部材15・・に導入されて、各線状部材15・・の各先端部で形成される磁界漏れ部分15e・・から漏れ磁界を発生するように構成されている。一方、生体組織管内に挿入されて永久磁石5による発生磁界が導入された複数本の磁性材料製線状部材15・・の磁界漏れ部分15e・・からの漏れ磁界を生体組織の外部で検知する磁界検出手段としての磁気インピーダンス素子からなる磁界センサ6が前記カテーテル12とは別個に設けられている。
【0023】
上記構成の第2実施例によるカテーテル挿入部の位置検出装置11においては、カテーテル12の挿入部13を静脈等の生体組織管内に挿入していくとき、この挿入部13の外周面部全長に亘って添設されている複数本の磁性材料製線状挿入部材15・・にはカテーテル12の操作部14内に付設されている永久磁石5により発生された磁界が導入されており、その導入された磁界がカテーテル12の挿入部13の先端と同一位置にある各線状挿入部材15・・の先端部で形成される磁界漏れ部分15e・・から常時漏れている。これら複数の磁界漏れ部分15e・・からの漏れ磁界を生体組織外部に配置した磁界センサ6で順次選択的に検出することにより、レントゲン撮影による人体への悪影響及びレントゲン線被爆を回避するための防御用プロテクタの着用状態で作業による不快感を一切伴うことなくことなく、カテーテル12の挿入部13の複数位置を順次検知し、それら検知位置を繋げることにより挿入形状を検知してそれらを安全かつ的確に確認しながらカテーテル12の挿入部13を目的の方向に向けて確実かつ容易に挿入して所定の医療目的を達成することが可能である。
【0024】
図5は本発明に係る医療用挿入具の位置検出装置の参考例を示す要部の拡大図である。この参考例では、第1実施例におけるカテーテル2の挿入部3を構成する線状挿入部材3aもしくは第2実施例における既存のカテーテル12の挿入部13の外周面部に添設される磁性材料製線状挿入部材15を一本とし、この一本の線状挿入部材3aもしくは15の長手方向の一箇所または複数箇所に、例えばV溝などの磁界漏れ用欠陥部を設けて、線状挿入部材3aもしくは15の先端部と一つの欠陥部とにより、あるいは、先端部と複数の欠陥部とにより三以上の複数箇所に磁界漏れ部分3eもしくは15eを形成したものである。
【0025】
この参考例の場合は、一本の磁性材料製線状挿入部材3aもしくは15を用いるだけでよいから、医療用挿入具全体の一層の小径小型化が可能で、非常に狭隘な生体組織内へ挿入して用いられるカテーテル2,12への適用に頗る有効である。
【0026】
なお、上記第1及び第2実施例は、共に医療用挿入具としてカテーテルに適用したものについて説明したが、カテーテル以外に内視鏡に適用してもよく、さらに、体液等の排出路を形成するドレナーチューブ(ERBDチューブ)、胆管ステント、高カロリー輸液チューブ、生体組織内温熱治療用プローブ等の生体内留置具やそれらのガイドワイヤなどの位置及び形状検出にも適用可能である。
【0027】
また、磁界発生手段としては、上記各実施例で示した永久磁石を用いる以外にも、電磁コイルを用い、これにパルス電流を通電させて磁界を発生させるようにしてもよく、この場合は、磁界検出手段として、漏れ磁界により発生する誘導電流を検出する電流検出部を使用することが望ましい。特に、複数本の磁性材料製線状挿入部材3aもしくは15の基端部それぞれに個別に電磁コイルを付設し、これら電磁コイルによりそれぞれ異なった周波数の交流磁界を発生してそれら交流磁界を複数本の磁性材料製線状挿入部材3aもしくは15に導入する構成を採用することによって、複数の磁界漏れ部分3e・・もしくは15e・・からの漏れ磁界を同時に検出することが可能で、医療用挿入具の位置及び挿入形状を確認しながらの挿入作業そのものの能率アップを図ることができる。
【0028】
さらに、磁界検出手段として、上記各実施例では、磁気インピーダンス素子からなる磁界センサ6の一つを用いたもので説明したが、複数の磁界センサを使用することによって、カテーテル等医療用挿入具の複数位置の三次元検出も実現することが可能である。
【0029】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、生体組織内に挿入される医療用挿入具自体を高透磁率の磁性材料から構成するか、もしくは、既存の医療用挿入具に高透磁率の磁性材料製の線状挿入部材を添設するだけで、人体への悪影響や作業そのものに不快感を招くレントゲン撮影を行うことなく、医療用挿入具の先端位置を精度よく検知することができるものであるから、先行技術の場合に比べて、医療用挿入具全体の小型化及び軽量化が図れ、これによって、狭隘な生体組織への挿入作業そのものを容易かつスムーズにして挿入時における人体への悪影響を一段と軽減することができる。それでいて、医療用挿入具の長手方向、すなわち、挿入方向の複数部位の位置を検出できるとともに、それら検出された複数部位の位置に基づき挿入具の挿入形状を容易に算出することができ、したがって、医療用挿入具の挿入状況を安全かつ的確に確認しながら、該医療用挿入具を目的の方向に向けて確実かつ容易に挿入し所定の医療行為を的確かつ能率よく遂行することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る医療用挿入具の位置検出装置の第1実施例を示す概略構成図である。
【図2】 図1のX−X線に沿った要部の拡大断面図である。
【図3】 本発明に係る医療用挿入具の位置検出装置の第2実施例を示す概略構成図である。
【図4】 図3のY−Y線に沿った要部の拡大断面図である。
【図5】 本発明に係る医療用挿入具の位置検出装置の参考例を示す要部の拡大図である。
【符号の説明】
1,11 医療用挿入具の位置検出装置
2,12 カテーテル(医療用挿入具の一例)
3,13 挿入部
3a,15 磁性材料製線状挿入部材
3e,15e 磁界漏れ部分
5 永久磁石(磁界発生手段の一例)
6 磁気センサ(磁界検出手段の一例)

Claims (7)

  1. 生体組織内へ挿入可能な医療用挿入具自体もしくは既存の医療用挿入具に該医療用挿入具と一体に生体組織内に挿入可能な状態に添設される線状挿入部材が屈曲性を有し、かつ、高透磁率の磁性材料から構成され、この磁性材料製医療用挿入具もしくは線状挿入部材は複数本有していて各先端部までの長さが互いに異なり、それら磁性材料製医療用挿入具もしくは線状挿入部材の挿入基端部には磁界発生手段が付設されているとともに、この磁界発生手段により導入された磁界の漏れ部分が前記複数本の磁性材料製医療用挿入具もしくは線状挿入部材の各先端部によって複数箇所に形成されており、それら各先端部の複数の磁界漏れ部分からの漏れ磁界を検出して医療用挿入具の複数の位置を検知する磁界検出手段が別個に設けられていることを特徴とする生体組織内への医療用挿入具の位置検出装置。
  2. 前記磁性材料製医療用挿入具もしくは線状挿入部材は、前記長さが互いに異なる複数本の集合体から構成されてい請求項1に記載の生体組織内への医療用挿入具の位置検出装置。
  3. 複数本の磁性材料製医療用挿入具もしくは線状挿入部材の各基端部それぞれに個別に磁界発生手段が付設されている請求項2に記載の生体組織内への医療用挿入具の位置検出装置。
  4. 前記医療用挿入具が、カテーテル、内視鏡もしくはドレナージチューブ、胆管ステント、高カロリー輸液チューブを含む生体内留置具またはそれらのガイドワイヤの中から選択されたものである請求項1ないしのいずれかに記載の生体組織内への医療用挿入具の位置検出装置。
  5. 前記高透磁率の磁性材料として、アモルファス合金を使用している請求項1ないし4のいずれかに記載の生体組織内への医療用挿入具の位置検出装置。
  6. 前記高透磁率の磁性材料として鉄、ニッケル、コバルトのいずれか一つもしくは複数を含む合金を使用している請求項1ないしのいずれかに記載の生体組織内への医療用挿入具の位置検出装置。
  7. 屈曲性を有し、かつ、高透磁率の磁性材料から構成され、さらに複数本有していて各先端部までの長さが互いに異なる医療用挿入具自体もしくは既存の医療用挿入具に添設された線状挿入部材を生体組織内へ挿入した状態で、それらの挿入基端部に付設した磁界発生装置で発生した磁界を前記磁性材料製医療用挿入具もしくは線状挿入部材に導入し、それら磁性材料製医療用挿入具もしくは線状挿入部材の各先端部によって複数箇所に形成された部分からの複数の漏れ磁界を生体組織外部に配置した磁界検出手段により検出することにより、医療用挿入具の複数の位置を検知することを特徴とする生体組織内への医療用挿入具の位置検出方法。
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