JP3848846B2 - 追尾装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する分野】
この発明は、不要信号環境下での追尾維持を高めた追尾装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の追尾装置について図面を参照しながら説明する。
図13は、例えば、「Samuel S. Blackman, Multiple−Target Tracking with Radar Applications, Artech House, Dedham, 1986」p83−p113(特にp88)に示された、ゲート生成法を用いて構成した追尾装置の構成を示すブロック図である。
【0003】
図13において、1は予測手段、2は遅延要素、6はゲート判定手段、8は表示手段、9は観測手段、10はNN法によるゲートサイズパラメータ算出手段、11はNN法による平滑手段である。
【0004】
図13における追尾装置にはカルマンフィルタを使用することを前提として、目標の運動モデルを下記の式(1)のように定義する。
【0005】
【数1】
【0006】
図13における追尾装置にはカルマンフィルタを使用することを前提として、目標の観測モデルを下記の式(2)のように定義する。
【0007】
【数2】
【0008】
図13における予測手段1では、上記式(1)の運動モデルに従って、下記の式(3)を用いて予測ベクトルを算出し、下記の式(4)を用いて、予測誤差共分散行列を算出する。つまり、予測手段1の入力は、NN法による平滑手段11から出力された現時刻の平滑ベクトルおよび平滑誤差共分散行列であり、出力は、1サンプリング後の予測ベクトルおよび予測誤差共分散行列である。
【0009】
【数3】
【0010】
【数4】
【0011】
図13における遅延要素2では、予測手段で算出されたサンプリング時刻k+1、つまり1サンプリング後の予測ベクトル、予測誤差共分散行列が入力され、それらを1サンプリング分だけ遅延させた、サンプリング時刻k、つまり現時刻の時の予測ベクトル、予測誤差共分散行列を出力する。
これから、特に断りのない場合、文中では「サンプリング時刻k」と「時刻k」は同じ意味を表すものとする。
【0012】
次に、図13におけるNN法によるゲートサイズ算出手段10およびゲート判定手段6についての説明を行なう。
そのNN法によるゲートサイズ算出手段12を説明するために、まず、ゲート判定手段6についての説明を行なう。またゲート判定手段6についての説明の中でゲートについて説明する。
【0013】
ゲートとは、目標存在が期待される範囲である。このゲートを説明をするための一例を図14に示す。
図14におけるP0はゲートの中心位置を表す予測ベクトル位置成分であり、D1、D2、D3はそれぞれゲート内に存在する観測ベクトルとする。
実際はD1、D2、D3より多くの観測ベクトルが得られる場合があるが、図15においては、説明のためにゲート内で得られる観測ベクトルはD1、D2、D3の3つの観測ベクトルのみ得られるとする。
また観測ベクトルは、目標信号の他に、目標信号以外からの信号である不要信号も含まれる可能性がある。
また、図14中の点線は、各々、予測ベクトル位置成分P0とゲート内に存在する観測ベクトルD1、D2、D3との確率密度で正規化した距離を表す。
【0014】
上記確率密度で正規化した距離を相関距離と定義する。
上記確率密度で正規化した距離を相関距離を表した一例を図15に示す。
図15において、予測ベクトル位置成分および予測誤差共分散行列より予測観測ベクトルを中心にしてゲートをつくる。上記、観測手段9より得られる観測ベクトルの集合の内、例えば図15中におけるゲート内に入った観測ベクトルをそれぞれ、観測ベクトル1、観測ベクトル2とする。この時、残差共分散行列からの確率密度から算出される確率について、相関距離α1は、相関距離α2よりも近い場合、その時の相関距離α1からの確率は相関距離α2からの確率よりも高い確率を持つ。
【0015】
後述で、特に断りのない場合、相関距離で重み付け統合を行なうということを、相関距離からの確率で重み付けすると同じ意味とする。
【0016】
従来の追尾装置では、図14において、ゲート内に複数存在する観測ベクトルの内、予測ベクトル位置成分に一番近い信号D1のみを用いて、カルマンフィルタにより目標の現在の推定値である平滑ベクトルを求めている。このゲート内での処理を経て、平滑ベクトルを算出する方法をNearest Neighbour法とする。
それに対し、図14において、ゲート内に複数存在する観測ベクトルの内、すべてのゲート内での観測ベクトルD1、D2、D3それぞれと、予測ベクトル位置成分との間で、そのそれぞれの相関距離を用いて、観測ベクトルD1、D2、D3すべてを重み付けして、目標の現在の推定値である平滑ベクトルを算出する方法をAll Neighbour法とする。
【0017】
上記Nearest Neighbour法、All Neighbour法を、特に断りのない場合には、NN法、AN法と略して呼ぶことにする。
従来の追尾装置における、ゲート判定はNN法で行なわれている。
そのゲート判定とは、図13におけるゲート判定手段6において、下記の式(5)により、観測手段6より得られる観測ベクトルを目標信号であるか、不要信号であるかを判定する。
【0018】
また、ゲート判定手段6において、入力は、観測手段9の出力である探知確率、誤警報確率、レーダの分解能、観測ベクトルおよび北基準直交座標系における観測誤差共分散行列、NN法によるゲートサイズパラメータ算出手段10から得られるゲートサイズパラメータ、遅延要素2から得られる予測誤差共分散行列、予測ベクトルである。また。ゲート判定手段6において、NN法による平滑手段11への出力として、予測誤差共分散行列、予測ベクトル、ゲート判定の結果、目標からの観測値とみなされた観測ベクトルであり、NN法によるゲートサイズパラメータ算出手段10への出力は、下記の式(18)により算出した誤信号密度、下記の式(7)により算出した残差共分散行列、観測手段9より得られる、探知確率、観測ベクトルの次数である。
【0019】
【数5】
【0020】
上記式(5)は目標が存在されると予測される範囲であるゲートを表している。
ゲートの必要性であるが、例えばセンサとしてレーダを考える。この場合、アンテナから送信された電波の方向と180度反対の方向、すなわちアンテナの背後に目標が存在する時は、目標を探知できない。つまり目標が探知される範囲は全空間ではなく、空間の1部であるため、ゲートが必要である。
【0021】
上記式(5)においてゲートの大きさを決める要素は、ゲートサイズパラメータdあるいは残差共分散行列である。
なお、観測ベクトルの次数が2次元の場合のゲートの例を図16に示す。図16のゲートは、平均が予測ベクトル位置成分、分散が観測誤差共分散行列より決まる確率楕円の内部になる。
【0022】
また、ゲートの大きさを決定する要素の1つである残差共分散行列は予測ベクトル位置成分と目標の真値である状態ベクトルとの誤差を表している。
ここで不要信号が存在する場合、目標の真の位置よりかけ離れている目標の観測位置が得られ、残差共分散行列の値は大きくなり、ゲートが大きくなる。
また、上記式(4)の右辺の第2項のように観測精度が悪いと、観測雑音ベクトルの共分散行列が大きくなるため、一定値のゲートサイズを決めるパラメータdに関してもゲートは大きくなる。
【0023】
さらに、カルマンフィルタの理論に基づいて、図13におけるゲート判定手段6を説明する。
図13におけるゲート判定手段6では、観測手段9より得られる観測ベクトルを上記式(5)を用いて判定する。観測手段9の出力は、探知確率、誤警報確率、レーダの分解能、観測ベクトル、北基準直交座標系における観測誤差共分散行列である。
上記式(5)における予測ベクトル位置成分は、下記の式(6)により算出され、上記式(5)における残差共分散行列は、下記の式(7)により算出される。ここで、式(5)、式(6)、式(7)の算出式は上記式(2)の観測モデルに従う。
【0024】
【数6】
【0025】
【数7】
【0026】
ゲートの大きさは、数理統計学における右側検定に相当する。つまり、目標からの信号がゲート内に存在するための目標基準の一定確率を確保するのが上記式(5)である。
【0027】
上記式(6)の予測ベクトル位置成分はゲートの中心を表す。
上記式(5)における観測ベクトルは、平均が上記式(6)の予測ベクトル位置成分、分散が上記式(7)の残差共分散行列である多変量正規分布に従うとする。その時、上記式(5)の左辺は、観測ベクトルの次数をnとした時、自由度nのカイ2乗分布に従う。
【0028】
次に、NN法によるゲートサイズ算出手段10を説明する。
まず、図13におけるゲート判定手段6に用いるゲートサイズを決めるパラメータdは、下記の式(8)により算出する。つまりこの式(8)によって算出されたg0をゲートサイズを決めるパラメータdと置き換える。
【0029】
【数8】
【0030】
ここで、上記式(8)の算出方法について説明する。
従来の追尾装置で用いられているNN法では、目標が探知されずに、不要信号がゲート内に存在する位置よりも、目標から探知された観測ベクトルの位置がゲートの中心にあることが望ましい。つまり、図14において、ゲートの中心である予測ベクトル位置成分P0に対して、目標信号が観測ベクトルD1であることが良い。
そこで、例えば、不要信号がゲート内に一様分布で存在するとの仮定より、目標が探知されずに、不要信号がゲート内のある位置に存在する確率密度g1(z)は、下記の式(9)で表される。
【0031】
【数9】
【0032】
また、目標から探知された観測ベクトルは、平均が予測ベクトル位置成分、分散が予測観測値の誤差共分散行列の多変量正規分布に従うとの仮定より、その確率密度関数g2(z)は下記の式(10)となる。
【0033】
【数10】
【0034】
従来の追尾装置で用いられているNN法では、上記のように、目標が探知されずに、不要信号がゲート内に存在する位置よりも、目標から探知された観測ベクトルの位置がゲートの中心にあることが望ましい。つまり、下記の式(11)の関係が成立するのが望ましい。
【0035】
【数11】
【0036】
したがって、上記式(11)を上記式(9)および式(10)に代入して変形すれば、上記式(8)が導出される。
NN法によるゲートサイズパラメータ算出手段10への入力は、ゲート判定手段6で算出される残差共分散行列および、誤信号密度、探知確率、観測ベクトルの次数である。
NN法によるゲートサイズパラメータ算出手段10の出力は、上記式(8)により算出されたゲートサイズパラメータg0である。
【0037】
図13におけるNN法による平滑手段11では、下記の式(12)によりゲイン行列を算出し、下記の式(13)により平滑ベクトルを算出し、下記の式(14)により平滑誤差共分散行列を算出する。
【0038】
【数12】
【0039】
【数13】
【0040】
【数14】
【0041】
上記式(13)の平滑ベクトルの更新に用いる観測ベクトルは、観測手段9より得られる観測ベクトルの集合から、ゲート判定手段6により1つ選び出したものを使用することにする。
【0042】
図17は、図13における観測手段9に係わる座標系を説明するための図である。
図17において、Oはセンサ、Tは追尾目標、Rは追尾目標TとセンサOの間の距離、EはセンサOと追尾目標Tとを結ぶ線分OTがX−Y平面となす仰角、BはセンサOと追尾目標Tとを結ぶ線分OTのX−Y平面への正射影ベクトルがX軸となす方位角である。さらに、[R、E、B]は「極座標」を表し、[X、Y、Z]は「北基準直交座標」を表す。またこれから座標は特に断わりがない場合は、単に「座標」といった場合、北基準直交座標[X、Y、Z]を表すこととする。
【0043】
上記式(2)における観測雑音ベクトル、上記式(7)における観測雑音ベクトルの共分散行列は極座標で表される。また観測雑音ベクトルおよび観測雑音の共分散行列以外の上記式(1)〜(7)および上記式(12)〜(14)中のベクトルおよび行列は北基準直交座標で表される。
【0044】
観測手段9は、図17の極座標において目標位置を観測し、その目標の極座標で表された観測値や観測雑音を、図17の北基準直交座標に変換し、観測ベクトル、北基準直交座標における観測誤差共分散行列を出力する。またレーダの分解能、探知確率、誤警報確率も出力する。
表示手段8では、NN法による平滑手段11で算出された平滑ベクトルの位置成分を表示する。
【0045】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような、従来の追尾装置では、ゲート内すべての観測信号を考慮していないため、ゲートサイズパラメータdを算出する場合、特に探知確率が1の場合、そのゲートサイズパラメータdの値が無限大となってしまう。
すなわち、この場合においては、ゲート内の領域は、全空間と一致するので、ゲートの意味をなさないという問題点があった。この場合、不要信号環境においては、不要信号に誤追尾しやすい。また、従来の追尾装置では、誤信号密度、探知確率、残差共分散行列の値によっては、算出されたゲートサイズパラメータの値が負になることがある。
また、従来例では、ゲート内の観測ベクトルを1つのみ用いて、平滑ベクトルを算出するため、もし、その1つ選んだ観測ベクトルが不要信号の場合、平滑ベクトルがばらつくため追尾が維持できないという問題点があった。
【0046】
この発明は、上述のような問題点を解決するためになされたもので、ゲートの大きさを決めるゲートサイズパラメータの値を正の値かつ、追尾維持できる程度の大きさに保ち、不要信号環境下において追尾維持を高めることができる追尾装置を提供することを目的とする。
【0047】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係る追尾装置は、カルマンフィルタの理論に基づき予測を行ない、予測ベクトルおよび予測誤差共分散行列を算出する予測手段と、該予測手段により算出された予測ベクトルおよび予測誤差共分散行列を1サンプリング分だけ遅延させる遅延要素と、目標存在期待領域であるゲート内において、ゲート内のすべての観測ベクトルを考慮して、不要信号個数と目標信号個数の差を最大にするようなゲートサイズを決めるパラメータを算出する第1のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段と、目標存在期待領域であるゲート内において、ゲート内のすべての観測ベクトルを考慮して、負にならないようなゲートサイズパラメータを算出する第2のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段と、上記第1のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段から算出されるゲートサイズパラメータと、上記第2のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段から算出されるゲートサイズパラメータとの内、1つを選択するゲートサイズパラメータ算出値選択手段と、該ゲートサイズパラメータ算出値選択手段から算出されたゲートサイズパラメータを用いて作られたゲートによって、観測ベクトルを目標の中心である予測ベクトル位置成分からの距離に基づき不要信号か目標信号かの尤度を判定するゲート判定手段と、ゲート内のすべての観測ベクトルと、上記予測ベクトルおよび予測誤差共分散行列とを用い、上記ゲート判定手段により得られる予測ベクトル位置成分からの距離に基づいてゲイン行列、平滑ベクトル、平滑誤差共分散行列を重み付け統合して求めるAN法による平滑手段と、該AN法による平滑手段より算出された目標の現在の推定値である平滑ベクトルから平滑位置をオペレータが確認できるようにモニターなどに表示させる表示手段と、センサから得られる観測ベクトルおよび観測雑音ベクトルを上記ゲート判定手段に入力する観測手段とを備えたものである。
【0048】
請求項2の発明に係る追尾装置は、請求項1の発明において、上記AN法による平滑手段の代わりに、上記ゲート判定手段により判定されたゲート内の観測ベクトルに制限個数を設けて、ゲート内の観測ベクトルとゲートの中心である予測ベクトル位置成分との距離からの尤度を用い、重み付けの観測ベクトルの個数に制限を設けて、重み付け統合したゲイン行列および平滑ベクトルおよび平滑誤差共分散行列を算出する制限をつけたAN法による平滑手段を設けたものである。
【0049】
請求項3の発明に係る追尾装置は、請求項1の発明において、上記第1のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段と、上記第2のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段の代わりに、予め予測位置誤差の分散と観測位置誤差の分散を用意しておき、予測位置誤差の分散と観測位置誤差の分散を、対角行列の形式で算出して、不要信号と目標信号の差が最大になるようなゲートサイズを決めるパラメータを算出する制限を加えた第1のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段と、制限を加えた第2のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段とをそれぞれ設けたものである。
【0050】
請求項4の発明に係る追尾装置は、請求項1〜3のいずれかの発明において、他センサにおいて算出されたゲートサイズパラメータを自センサのゲートサイズパラメータに変換を行なうゲートサイズパラメータ変換手段と、他センサにおけるゲートサイズパラメータを自センサへ変換したゲートサイズパラメータおよび元から自センサで算出したゲートサイズパラメータの2つのパラメータの内1つを選択する異種センサ間ゲートサイズパラメータ算出値選択手段を備えたものである。
【0051】
請求項5の発明に係る追尾装置は、請求項1〜4のいずれかの発明において、予測ベクトルの位置成分と観測ベクトルの差である残差を見て、該残差がある事前に設定したしきい値より大きい場合に、旋回したとみなしてゲートサイズパラメータを1よりも大きい正の定数倍を行ない出力する旋回判定によるゲートサイズパラメータ算出手段を備えたものである。
【0052】
請求項6の発明に係る追尾装置は、請求項1〜5のいずれかの発明において、上記表示手段の代わりに、上記平滑ベクトルの位置成分および観測ベクトルを用いて1次平滑を行ない、その出力を表示する1次平滑による表示手段を設けたものである。
【0053】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態に係わる追尾装置を、図面を参照しながら説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係わる追尾装置の構成を示すブロック図である。なお、各図中の同一符号は、同一または相当部分を表す。
図1において、3は第1のゲートサイズパラメータ算出値選択手段、4は第1のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段、5は第2のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段、7はAN法による平滑手段である。
【0054】
ここで「ゲートサイズを決めるパラメータd」と「パラメータd」と「ゲートサイズパラメータd」は、同じ意味とする。
ゲート判定手段6に用いるパラメータdは後述の第1のAN法によるゲートサイズ算出手段4および第2のAN法によるゲートサイズ算出手段5により算出する。
【0055】
まず、第1のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段4によるゲートサイズパラメータdの決定法を以下に述べる。
上記図16のように、目標信号に対しては、なるべくゲートを大きくして目標信号をなるべく多く取り込むようにして、不要信号に対しては、ゲートを小さくして不要信号をなるべく取り込まないようにしたい。その実現方法として下記の式(15)の関数Λ(d)を最小にするような、パラメータdを決定する。
【0056】
【数15】
【0057】
上記式(15)におけるゲート内目標存在期待確率は下記の式(16)により決まり、ゲート容積は下記の式(17)により決まる。ここでゲート容積は、ゲートの大きさを表す。
【0058】
【数16】
【0059】
【数17】
【0060】
上記式(15)における不要信号の発生頻度は例えば、3次元レーダの場合下記の式(18)のように、3次元レーダのセンサ位置と目標予測位置の間の距離、距離分解能、仰角角度分解能、方位角角度分解能、誤警報確率により求まる。
【0061】
【数18】
【0062】
上記式(15)におけるゲートサイズを決めるパラメータdの右辺の第1項はゲート内の目標信号の個数を表しており、大きくしたい値である。また右辺の第2項はゲート内の不要信号の個数を表しており、小さくしたい値である。上記式(15)における正の定数Cは、Cの値が大きい程この式(15)の右辺第2項のゲート内不要信号の個数を重視して、ゲート内で探知される不要信号の個数を少なくするようような働きをする。
【0063】
つまり、上記式(15)のゲートサイズを決めるパラメータdの関数Λ(d)を最大にするようなパラメータdが求める値である。これから、この値をパラメータd0と定義する。
ここで、上記式(15)のゲートサイズを決めるパラメータdの関数Λ(d)を最大にするということは、目標信号と不要信号の差を最大にすることと等価である。
【0064】
上記式(15)のゲートサイズを決めるパラメータdの関数Λ(d)を最大にするようなパラメータd0を算出するため、関数Λ(d)を1回、パラメータdについて微分を行なう。パラメータdで1回微分した関数Λ(d)を「Λ(d)ダッシュ」と定義する。
そのΛ(d)ダッシュを0とおいて、パラメータdについて解くと、パラメータd0が下記の式(19)のように得られる。
【0065】
【数19】
【0066】
したがって、第1のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段4において、上記式(19)を用いて最適パラメータd0を算出する。この結果、ゲート判定手段6の上記式(5)におけるパラメータdにはこのパラメータd0を用いる。
また、第1のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段4における入力は、上記式(18)により算出した誤信号密度、上記式(7)により算出した残差共分散行列、観測手段9より得られる、探知確率、観測ベクトルの次数である。なお定数Cは事前に決める値である。
【0067】
AN法による平滑手段7では、ゲート判定手段により算出されたゲートの中心である予測ベクトル位置成分とゲート内に複数存在する観測ベクトルとの間で算出される相関距離を使って、上記式(12)〜(14)で表されるゲイン行列、平滑ベクトル、平滑誤差共分散行列を、相関距離によって重み付け統合を行ない、その重み付け統合したゲイン行列、重み付け統合した平滑ベクトル、重み付け統合した平滑誤差共分散行列を算出する。
【0068】
AN法による平滑手段7による出力結果である重み付け統合した平滑ベクトル、重み付け統合した平滑誤差共分散行列は、予測手段1の平滑ベクトル、平滑誤差共分散行列の入力とする。
AN法による平滑手段7による出力結果である重み付け統合した平滑ベクトルは、表示手段8に入力する平滑ベクトルとする。
【0069】
次に、第2のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段5によるゲートサイズパラメータdの決定法を以下に述べる。
前述の第1のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段4において、上記式(19)により算出されるゲートサイズパラメータd0は、この式(19)のlogの中が1以下の場合、つまり下記の式(20)が成立する場合、ゲートの意味をなさない。
【0070】
【数20】
【0071】
この対策として、パラメータCを調整する方法が考えられるが、不要信号発生頻度、残差共分散行列は、探知確率は、追尾状況の影響を受け、可変するパラメータであるため、パラメータCの調整は困難である。
そのため、追尾状況の影響を受けずに、ゲートサイズパラメータが正になるのが望ましく、また、上記式(20)の左辺が正になる場合には、上記式(19)により算出されるゲートサイズパラメータd0を使用できることが望ましい。
上述のように、上記式(19)算出の際の評価式である上記式(15)の代わりに、下記の式(21)を使用する。
【0072】
【数21】
【0073】
上記式(21)において、定数Eは、正の定数値であるパラメータである。
ここで、定数Eの値が小さい程、上記式(21)は、上記式(15)に近くなる。
【0074】
上記式(21)を最大にするゲートサイズパラメータd1を算出するため、上記式(21)をパラメータdで微分を行ない、この式(21)をパラメータdで微分した関数を0とおき、上記式(20)が十分に小さい場合、下記の式(22)が得られる。
【0075】
【数22】
【0076】
したがって、第2のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段5では、上記式(22)を使用して、ゲートサイズパラメータを算出する。第2のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段5の入力は、上記式(18)により算出した誤信号密度、上記式(7)により算出した残差共分散行列、観測手段9より得られる、探知確率、観測ベクトルの次数である。なお定数C、Eは事前に決める値である。
【0077】
第1のゲートサイズパラメータ算出値選択手段3では、上記式(19)から算出されたゲートサイズパラメータd0と、上記式(22)から算出されたゲートサイズパラメータd1の内、最大となるものを、下記の式(23)を用いて選択する。
ゲート判定手段6のゲート判定に使用するゲートサイズパラメータdとして使用する。第1のゲートサイズパラメータ算出値選択手段3の入力は、第1のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段により計算された、ゲートサイズパラメータd0と、第2のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段により計算された、ゲートサイズパラメータd1である。
また、第1のゲートサイズパラメータ算出値選択手段3の出力は、上記、ゲートサイズパラメータd0、d1から1つ選択されたゲートサイズパラメータである。
【0078】
【数23】
【0079】
図2は、この実施の形態1の動作を説明するためのフローチャートである。
また、この発明の追尾処理方法の動作を説明するためのフローチャートも兼ねる。
まず、ステップST1において、予測ベクトル、予測誤差共分散行列である予測情報を算出する。
次に、ステップST2において、極座標でセンサから得られる観測位置および観測雑音を含む観測値を北基準直交座標における観測誤差共分散行列、観測ベクトル、探知確率、誤警報確率、センサの分解能を出力する。
【0080】
次に、ステップST3において、ステップST1の予測情報算出により算出された、予測誤差共分散行列、予測ベクトルより、不要信号の発生頻度を算出を算出し、その発生頻度とセンサの誤警報確率およびセンサの探知確率および、目標信号と不要信号をどれくらい重視するかを与える定数Cを用いて、上記式(19)により、ゲート内の不要信号と目標信号の個数が最大になるような、最適パラメータd0を算出する。
また、同時に、上記式(22)によりゲートサイズパラメータd1を算出する。
そこで、上記式(19)から算出されたゲートサイズパラメータd0が0以下の場合、上記式(22)から算出されたゲートサイズパラメータd1を選択し、上記式(19)から算出されたゲートサイズパラメータd0が正の場合、ゲートサイズパラメータd0を選択する。
【0081】
次に、ステップST4において、先にステップST3で算出した、ゲートサイズパラメータを用いて、上記式(5)を満たす不要信号と目標信号を含んだ観測ベクトルの集合から、目標信号であると考えられる観測ベクトルを選ぶ。
【0082】
次に、ステップST5において、ステップST4で選び出した目標信号であると考えられる観測ベクトルとその観測ベクトルからの観測誤差共分散行列、およびステップST1の予測情報算出で算出した予測ベクトル、予測誤差共分散行列より、ゲート判定処理より算出された相関距離を用いて算出された、重み付け統合されたゲイン行列、重み付け統合された平滑ベクトル、重み付け統合された平滑誤差共分散行列を含む平滑情報を算出する。
【0083】
次に、ステップST6において、目標の現在の推定値である重み付け統合された平滑ベクトルから平滑位置をオペレータが確認できるようにモニターなどに表示させる。
【0084】
次に、ステップST14において、処理終了か否かを判別し、処理終了でなければ、つまり、ステップST1からST6までの処理を継続する場合には、ステップST7において、サンプリング時刻kをインクリメントし、遅延要素などを介して、ステップST1の予測情報算出の処理に戻し、ステップST14で処理終了であれば、一連の処理を完了する。
【0085】
従って、従来の追尾装置では、上記式(8)を用いて、ゲートサイズを決めるパラメータdを算出していたが、上記式(8)では、探知確率が1の場合、この式(8)における最適パラメータg0の値が無限大となってしまう。すなわち、上記式(8)ではゲート内の領域は、全空間と一致するので、ゲートの意味をなさない。また従来例では、ゲート内の観測ベクトルを1つのみ用いて、平滑ベクトルを算出するため、もし、その1つ選んだ観測ベクトルが不要信号の場合、平滑ベクトルがばらつくため追尾が維持できない。
【0086】
これに対し、実施の形態1では、ゲートサイズを決めるパラメータdを上記式(19)を用いて、ゲート内の不要信号の個数と目標信号の個数の差が最大になるようなパラメータd0または、パラメータd0が負にならないように、上記式(22)によりパラメータd1により、決定することで、不要信号環境又は不要信号のない自由空間においてもゲートを適当な大きさにすることができる。
また、実施の形態1では、ゲートの中心である予測ベクトル位置成分とゲート内の観測ベクトルより算出される相関距離を用いて、重み付け統合した平滑ベクトルを算出するため、従来の追尾装置に比べ、平滑ベクトルのばらつきが抑えられ、追尾が維持しやすい。
【0087】
実施の形態2.
図3は、この発明の実施の形態2に係わる追尾装置の構成を示すブロック図である。なお、各図中の同一符号は、同一または相当部分を表す。
図3において、12は制限をつけたAN法による平滑手段である。
この制限をつけたAN法による平滑手段12を説明するために、上記図14を用いる。
図3において、ゲート判定手段6により、ゲート内に存在するすべての観測ベクトルが、観測ベクトルD1、観測ベクトルD2、観測ベクトルD3であるとする。
【0088】
制限をつけたAN法による平滑手段12では、この時、複数あるゲート内の観測ベクトルの内、例えば、ゲートの中心P0より一番、相関距離が遠い、観測ベクトルD2を捨て、相関距離が、観測ベクトルD1、観測ベクトルD3を使用して、相関距離によって重み付け統合を行ない、数が制限されたゲート内の観測ベクトルで、重み付け統合をした平滑ベクトル、重み付け統合をしたゲイン行列、重み付け統合を行なった平滑誤差共分散行列を算出する。
ここでゲート内観測ベクトルの使用数の制限は、追尾装置を運用する前に事前に決めておく。
【0089】
図4は、この実施の形態2の動作を説明するためのフローチャートである。ここで、上述した図2と同一符号のステップはその説明を省略する。
まず、ステップST5bにおいて、ステップST4で出力された、ゲート内のすべての観測ベクトルの内、重み付け統合を行なう観測ベクトルの個数に制限を設けて、その個数を制限した観測ベクトルからの相関距離で、各々の観測ベクトルを重み付けを行ない、相関距離で重み付け統合をしたゲイン行列、重み付けを行なった平滑誤差共分散行列、重み付け統合を行なった平滑ベクトルを算出する。
【0090】
この実施の形態2では、また、平滑ベクトル、平滑誤差共分散行列、ゲイン行列をゲート内の複数の観測ベクトルにより重み付け統合を行なう上で、その重み付け統合を行なうゲート内の観測ベクトルの個数に制限を設けることにより、従来の追尾装置に比べ、わずかに計算負荷をかけ、ゲートの中心である予測ベクトル位置成分とゲート内の観測ベクトルより算出される相関距離を用いて、重み付け統合した平滑ベクトルを算出するため、従来の追尾装置に比べ、平滑ベクトルのばらつきが抑えられ、追尾が維持しやすい。つまり、実施の形態1に比べ計算負荷が軽くなる。
【0091】
実施の形態3.
図5は、この発明の実施の形態3に係わる追尾装置の構成を示すブロック図である。なお、各図中の同一符号は、同一または相当部分を表す。
図5において、13は制限を加えた第1のAN法によるゲートサイズ算出手段、14は制限を加えた第2のAN法によるゲートサイズ算出手段である。
【0092】
制限を加えた第1のAN法によるゲートサイズ算出手段13および、制限を加えた第2のAN法によるゲートサイズ算出手段14では、3次元センサにおける予測観測値の誤差共分散行列を下記の式(24)のように、予測位置誤差のx成分の標準偏差、予測位置誤差のy成分の標準偏差、予測位置誤差のz成分の標準偏差、観測位置誤差のx成分の標準偏差、観測位置誤差のy成分の標準偏差、観測位置誤差のz成分の標準偏差で表す。
【0093】
【数24】
【0094】
さらに、上記式(24)の残差共分散行列の行列式は、下記の式(25)のように予測位置誤差の分散と観測位置誤差の分散比、および、観測位置誤差の標準偏差を用いて表す。ただし、予測位置誤差の分散と観測位置誤差の分散比は、下記の式(26)のように、予測位置誤差の標準偏差および観測位置誤差の標準偏差を用いて表す。
【0095】
【数25】
【0096】
【数26】
【0097】
図6は、この実施の形態3の動作を説明するためのフローチャートである。ここで、上述した図2と同一符号のステップはその説明を省略する。
ステップST8において、予め、予測位置誤差の分散と観測位置誤差の分散を用意しておき、上記式(26)を用いて、予測位置誤差の分散と観測位置誤差の分散比を算出する。ここで、予測位置誤差の分散および観測位置誤差の分散および予測位置誤差の分散と観測位置誤差の分散比をこのステップST8の出力とする。
【0098】
次に、ステップST9において、ステップST8で算出された予測位置誤差の分散および観測位置誤差の分散および予測位置誤差の分散と観測位置誤差の分散比を、上記式(25)へ入力し、残差共分散行列の行列式の算出を行なう。この予測観測値の誤差共分散行列を、次のステップであるステップST3へ入力を行ない、ゲートサイズd0およびd1を算出する。
【0099】
この結果、実施の形態3では、上記式(25)のように、予測位置誤差の分散と観測位置誤差の分散比と、観測位置誤差の標準偏差を与えて、観測値の予測誤差共分散行列を計算し、上記の式(19)に代入し、不要信号の個数と目標信号の個数の差が最大になるような、パラメータd0およびd1を算出することにより、パラメータd0およびd1の算出が簡略化され、計算時間が短縮される。
【0100】
実施の形態4.
図7は、この発明の実施の形態4に係わる追尾装置の構成を示すブロック図である。なお、各図中の同一符号は、同一または相当部分を表す。
図7において、1−aは予測手段、2−aは遅延要素、3−aは第1のゲートサイズパラメータ算出値選択手段、4−aは第1のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段、5−aは第2のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段、6−aはゲート判定手段、7−aはAN法による平滑手段、8−aは表示手段、9−aは観測手段であり、各々、図1における予測手段1、遅延要素2、第1のゲートサイズパラメータ算出値選択手段3、第1のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段4、第2のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段5、ゲート判定手段6、AN法による平滑手段7、表示手段8、観測手段9に対応する。
【0101】
ここで、「−a」の記号のついた追尾装置を追尾装置aとする。
また、同様に、1−bは予測手段、2−bは遅延要素、3−bは第1のゲートサイズパラメータ算出値選択手段、4−bは第1のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段、5−bは第2のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段、6−bはゲート判定手段、7−bはAN法による平滑手段、8−bは表示手段、9−bは観測手段であり、各々、図1における予測手段1、遅延要素2、
第1のゲートサイズパラメータ算出値選択手段3、第1のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段4、第2のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段5、ゲート判定手段6、AN法による平滑手段7、表示手段8、観測手段9に対応する。
ここで、「−b」の記号のついた追尾装置を追尾装置bとする。
【0102】
ここで、追尾装置a、追尾装置bは各々、異なるセンサa、センサbにおける追尾装置とする。これらのセンサは、観測次元が異なってもよい。
観測次元とは、センサで得られる観測ベクトルの次元と同じ意味である。また、追尾装置aと追尾装置bの追尾対象目標を同一目標とする。
【0103】
また、図7において、15はゲートサイズパラメータ変換手段、16は異種センサ間ゲートサイズパラメータ算出値選択手段である。
ゲートサイズパラメータ変換手段15では、センサaで算出されたゲートサイズパラメータをセンサbにおけるゲートパラメータに変換する。
【0104】
例えば、センサaが2次元レーダで、センサbが3次元レーダの場合を考える。2次元センサの追尾装置aにおけるAN法によるゲートサイズ算出手段3−aで算出されたゲートサイズパラメータを目標がゲート内に存在する確率がカイ2乗分布に従う性質等を使用して、3次元レーダの追尾装置bにおけるゲートサイズパラメータに変換する。
つまり、ゲートサイズパラメータ変換手段15における入力は、第1のゲートサイズパラメータ算出値選択手段3−aにより選択されたゲートサイズパラメータであり、出力は、センサaの観測次元から、センサbの観測次元に変換したゲートサイズパラメータである。
【0105】
異種センサ間ゲートサイズパラメータ算出値選択手段16では、ゲートサイズパラメータ変換手段15では、ゲートサイズパラメータ変換手段で算出されたゲートサイズパラメータを仮にd_aとし、追尾装置bにおいて、第1のAN法によるゲートサイズパラメータ算出値選択手段3−bから算出したゲートサイズパラメータを仮に、d_bとした時、d_a、d_bを切り替える。
さらに、d_a、d_bの内、事前にどちらを使うか、予め決めておいた方を、ゲート判定手段6−bに入力する。
【0106】
事前にどちらを使うか、予め決めておくのは、他センサのゲートサイズパラメータの情報の信頼度が悪い場合、自センサのゲートサイズパラメータを用い、逆に、自センサのゲートサイズパラメータの情報の信頼度が悪い場合、他センサのゲートサイズパラメータを用いることである。
【0107】
図8は、この実施の形態4の動作を説明するためのフローチャートである。ここで、上述した図2と同一符号のステップは説明を省略する。
まず、ステップST10において、他センサにおける追尾装置で算出されたゲートサイズパラメータを入力する。
次に、ステップST11において、ステップST10における他センサの追尾装置で算出されたゲートサイズパラメータを自センサの追尾装置で算出されたゲートサイズパラメータに変換する。
【0108】
次に、ステップST12において、ステップST11で算出された他センサから自センサへ変換を行なったゲートサイズパラメータと、元から、自センサにより算出をしたゲートサイズパラメータの内、事前にどちらを使うか、予め決めておいた方を1つ選び、それを自センサのゲート判定処理におけるゲートサイズパラメータとする。
【0109】
従って、この実施の形態4では、例えば自センサの追尾装置でゲートサイズパラメータが算出されない場合でも、他センサの追尾装置で算出されたゲートサイズパラメータを流用することができ、自センサのゲートの大きさを、不要信号と目標信号の個数の差が最大になるように決定することができる。
また、他センサから求めたゲートサイズパラメータと自センサにおいて求めたゲートサイズパラメータを、ユーザが選択することができる。
【0110】
実施の形態5.
図9は、この発明の実施の形態5に係わる追尾装置の構成を示すブロック図である。なお、各図中の同一符号は、同一または相当部分を表す。
図9において、17は第1の1次平滑による表示手段である。この第1の1次平滑による表示手段17は、オペレータ表示用に、AN法による平滑手段における出力である平滑ベクトルの位置成分に対し、下記の式(27)のように、現時刻kとmサンプリング前の時刻k−nとの間で、1次平滑を行ない、滑らかに表示させる。mは事前に決める値である。また、時定数τも事前に決める値である。
【0111】
【数27】
【0112】
図10は、この実施の形態5の動作を説明するためのフローチャートである。ここで、上述した図2と同一符号のステップは説明を省略する。
まず、ステップST6bにおいて、平滑ベクトルの位置成分および、観測ベクトルを用いて、1次平滑を行ない、その出力をユーザに表示する。
【0113】
この結果、実施の形態5では、オペレータ表示用に、AN法による平滑手段7における出力である平滑ベクトルの位置成分に対し、1次平滑を行ない、滑らかに表示させる事により、ユーザが目標軌跡をモニタ上で確認しやすくなる。
【0114】
実施の形態6.
図11は、この発明の実施の形態6に係わる追尾装置の構成を示すブロック図である。なお、各図中の同一符号は、同一または相当部分を表す。
図11において、18は、旋回判定によるゲートサイズパラメータ算出手段である。
【0115】
旋回判定によるゲートサイズパラメータ算出手段18は、ゲート判定手段6において、算出された観測ベクトルと予測ベクトル位置成分の差、つまり残差がある事前に設定したしきい値以上の場合、第1のゲートサイズパラメータ算出値選択手段3の出力結果であるゲートサイズパラメータを正の定数倍する。
【0116】
図12は、この実施の形態6の動作を説明するためのフローチャートである。ここで、上述した図2と同一符号のステップは説明を省略する。
まず、ステップST13において、観測ベクトルと予測ベクトル位置成分の差がある事前に設定したしきい値以上の場合、ステップST3におけるゲートサイズパラメータ算出の結果出力を正の定数倍して、ST4のゲート判定処理に入力する。
【0117】
この結果、実施の形態6では、観測ベクトルと予測ベクトルの位置成分が大きい場合、旋回したとみなして、ゲートサイズパラメータを1よりも大きい正の定数倍を行なう。これによって、旋回目標に対する追従性が向上する。
【0118】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の発明によれば、カルマンフィルタの理論に基づき予測を行ない、予測ベクトルおよび予測誤差共分散行列を算出する予測手段と、該予測手段により算出された予測ベクトルおよび予測誤差共分散行列を1サンプリング分だけ遅延させる遅延要素と、目標存在期待領域であるゲート内において、ゲート内のすべての観測ベクトルを考慮して、不要信号個数と目標信号個数の差を最大にするようなゲートサイズを決めるパラメータを算出する第1のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段と、目標存在期待領域であるゲート内において、ゲート内のすべての観測ベクトルを考慮して、負にならないようなゲートサイズパラメータを算出する第2のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段と、上記第1のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段から算出されるゲートサイズパラメータと、上記第2のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段から算出されるゲートサイズパラメータとの内、1つを選択するゲートサイズパラメータ算出値選択手段と、該ゲートサイズパラメータ算出値選択手段から算出されたゲートサイズパラメータを用いて作られたゲートによって、観測ベクトルを目標の中心である予測ベクトル位置成分からの距離に基づき不要信号か目標信号かの尤度を判定するゲート判定手段と、ゲート内のすべての観測ベクトルと、上記予測ベクトルおよび予測誤差共分散行列とを用い、上記ゲート判定手段により得られる予測ベクトル位置成分からの距離に基づいてゲイン行列、平滑ベクトル、平滑誤差共分散行列を重み付け統合して求めるAN法による平滑手段と、該AN法による平滑手段より算出された目標の現在の推定値である平滑ベクトルから平滑位置をオペレータが確認できるようにモニターなどに表示させる表示手段と、センサから得られる観測ベクトルおよび観測雑音ベクトルを上記ゲート判定手段に入力する観測手段とを備えたので、不要信号環境又は不要信号のない自由空間においてもゲートを適当な大きさにすることができ、従来の追尾装置に比べ、平滑ベクトルのばらつきが抑えられ、追尾が維持しやすいという効果がある。
【0119】
また、請求項2の発明によれば、上記AN法による平滑手段の代わりに、上記ゲート判定手段により判定されたゲート内の観測ベクトルに制限個数を設けて、ゲート内の観測ベクトルとゲートの中心である予測ベクトル位置成分との距離からの尤度を用い、重み付けの観測ベクトルの個数に制限を設けて、重み付け統合したゲイン行列および平滑ベクトルおよび平滑誤差共分散行列を算出する制限をつけたAN法による平滑手段を設けたので、従来の追尾装置に比べ、平滑ベクトルのばらつきが抑えられ、追尾が維持しやすく、また、計算負荷が軽くなるという効果がある。
【0120】
また、請求項3の発明によれば、上記第1のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段と、上記第2のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段の代わりに、予め予測位置誤差の分散と観測位置誤差の分散を用意しておき、予測位置誤差の分散と観測位置誤差の分散を、対角行列の形式で算出して、不要信号と目標信号の差が最大になるようなゲートサイズを決めるパラメータを算出する制限を加えた第1のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段と、制限を加えた第2のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段とをそれぞれ設けたので、パラメータの算出が簡略化され、計算時間が短縮されるという効果がある。
【0121】
また、請求項4の発明によれば、他センサにおいて算出されたゲートサイズパラメータを自センサのゲートサイズパラメータに変換を行なうゲートサイズパラメータ変換手段と、他センサにおけるゲートサイズパラメータを自センサへ変換したゲートサイズパラメータおよび元から自センサで算出したゲートサイズパラメータの2つのパラメータの内1つを選択する異種センサ間ゲートサイズパラメータ算出値選択手段を備えたので、例えば自センサの追尾装置でゲートサイズパラメータが算出されない場合でも、他センサの追尾装置で算出されたゲートサイズパラメータを流用することができ、自センサのゲートの大きさを、不要信号と目標信号の個数の差が最大になるように決定することができ、また、他センサから求めたゲートサイズパラメータと自センサにおいて求めたゲートサイズパラメータをユーザが選択することができるという効果がある。
【0122】
また、請求項5の発明によれば、予測ベクトルの位置成分と観測ベクトルの差である残差を見て、該残差がある事前に設定したしきい値より大きい場合に、旋回したとみなしてゲートサイズパラメータを1よりも大きい正の定数倍を行ない出力する旋回判定によるゲートサイズパラメータ算出手段を備えたので、旋回目標に対する追従性が向上するという効果がある。
【0123】
また、請求項6の発明によれば、上記表示手段の代わりに、上記平滑ベクトルの位置成分および観測ベクトルを用いて1次平滑を行ない、その出力を表示する1次平滑による表示手段を設けたので、ユーザが目標軌跡をモニタ上で確認しやすくなるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1の構成を示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1の動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】 この発明の実施の形態2の構成を示すブロック図である。
【図4】 この発明の実施の形態2の動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】 この発明の実施の形態3の構成を示すブロック図である。
【図6】 この発明の実施の形態3の動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】 この発明の実施の形態4の構成を示すブロック図である。
【図8】 この発明の実施の形態4の動作を説明するためのフローチャートである。
【図9】 この発明の実施の形態5の構成を示すブロック図である。
【図10】 この発明の実施の形態5の動作を説明するためのフローチャートである。
【図11】 この発明の実施の形態6の構成を示すブロック図である。
【図12】 この発明の実施の形態6の動作を説明するためのフローチャートである。
【図13】 従来の追尾装置の構成を示すブロック図である。
【図14】 目標存在が期待される範囲であるゲートの説明に供するための図である。
【図15】 確率密度で正規化した距離を相関距離で表した一例を示す図である。
【図16】 観測ベクトルの次数が2次元の場合のゲートの例を示す図である。
【図17】 図13における観測手段に係わる座標系を説明するための図である。
【符号の説明】
1,1−a,1−b 予測手段、2,2−a2−b, 遅延要素、3,3−a,3−b 第1のゲートサイズパラメータ算出値選択手段、4,4−a,4−b第1のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段、5,5−a,5−b 第2のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段、6,6−a,6−b ゲート判定手段、7,7−a,7−b AN法による平滑手段、8,8−a,8−b 表示手段、9,9−a,9−b 観測手段、 12 制限をつけたAN法による平滑手段、13 制限を加えた第1のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段、14 制限を加えた第2のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段、15 ゲートサイズパラメータ変換手段、16 異種センサ間ゲートサイズパラメータ算出値選択手段、17 第1の1次平滑による表示手段、18 旋回判定によるゲートサイズパラメータ算出手段。
Claims (6)
- カルマンフィルタの理論に基づき予測を行ない、予測ベクトルおよび予測誤差共分散行列を算出する予測手段と、
該予測手段により算出された予測ベクトルおよび予測誤差共分散行列を1サンプリング分だけ遅延させる遅延要素と、
目標存在期待領域であるゲート内において、ゲート内のすべての観測ベクトルを考慮して、不要信号個数と目標信号個数の差を最大にするようなゲートサイズを決めるパラメータを算出する第1のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段と、
目標存在期待領域であるゲート内において、ゲート内のすべての観測ベクトルを考慮して、負にならないようなゲートサイズパラメータを算出する第2のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段と、
上記第1のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段から算出されるゲートサイズパラメータと、上記第2のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段から算出されるゲートサイズパラメータとの内、1つを選択するゲートサイズパラメータ算出値選択手段と、
該ゲートサイズパラメータ算出値選択手段から算出されたゲートサイズパラメータを用いて作られたゲートによって、観測ベクトルを目標の中心である予測ベクトル位置成分からの距離に基づき不要信号か目標信号かの尤度を判定するゲート判定手段と、
ゲート内のすべての観測ベクトルと、上記予測ベクトルおよび予測誤差共分散行列とを用い、上記ゲート判定手段により得られる予測ベクトル位置成分からの距離に基づいてゲイン行列、平滑ベクトル、平滑誤差共分散行列を重み付け統合して求めるAN法による平滑手段と、
該AN法による平滑手段より算出された目標の現在の推定値である平滑ベクトルから平滑位置をオペレータが確認できるようにモニターなどに表示させる表示手段と、
センサから得られる観測ベクトルおよび観測雑音ベクトルを上記ゲート判定手段に入力する観測手段と、
を備えたことを特徴とする追尾装置。 - 上記AN法による平滑手段の代わりに、上記ゲート判定手段により判定されたゲート内の観測ベクトルに制限個数を設けて、ゲート内の観測ベクトルとゲートの中心である予測ベクトル位置成分との距離からの尤度を用い、重み付けの観測ベクトルの個数に制限を設けて、重み付け統合したゲイン行列および平滑ベクトルおよび平滑誤差共分散行列を算出する制限をつけたAN法による平滑手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の追尾装置。
- 上記第1のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段と、上記第2のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段の代わりに、予め予測位置誤差の分散と観測位置誤差の分散を用意しておき、予測位置誤差の分散と観測位置誤差の分散を、対角行列の形式で算出して、不要信号と目標信号の差が最大になるようなゲートサイズを決めるパラメータを算出する制限を加えた第1のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段と、制限を加えた第2のAN法によるゲートサイズパラメータ算出手段とをそれぞれ設けたことを特徴とする請求項1記載の追尾装置。
- 他センサにおいて算出されたゲートサイズパラメータを自センサのゲートサイズパラメータに変換を行なうゲートサイズパラメータ変換手段と、他センサにおけるゲートサイズパラメータを自センサへ変換したゲートサイズパラメータおよび元から自センサで算出したゲートサイズパラメータの2つのパラメータの内1つを選択する異種センサ間ゲートサイズパラメータ算出値選択手段を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の追尾装置。
- 予測ベクトルの位置成分と観測ベクトルの差である残差を見て、該残差がある事前に設定したしきい値より大きい場合に、旋回したとみなしてゲートサイズパラメータを1よりも大きい正の定数倍を行ない出力する旋回判定によるゲートサイズパラメータ算出手段を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の追尾装置。
- 上記表示手段の代わりに、上記平滑ベクトルの位置成分および観測ベクトルを用いて1次平滑を行ない、その出力を表示する1次平滑による表示手段を設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の追尾装置。
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