JP3848789B2 - 灰溶融炉排ガス処理用スクラバ排水の排水処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、下水汚泥、都市ゴミや産業廃棄物などの焼却灰を溶融する灰溶融炉の排出ガスの酸性ガス等を処理する、灰溶融炉排ガス処理用スクラバ排水の排水処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
下水汚泥、都市ゴミや産業廃棄物などを焼却炉で焼却することにより発生する焼却灰は、埋立地の確保のための減容化と、重金属等の有害物質が雨水や地下水に溶け浸透等による二次公害防止のため、現在は焼却灰を灰溶融炉により溶融して、溶融スラグ等の固形物と排ガスとを外部へ排出するようにしている。
【0003】
ところで、灰溶融炉からの排ガス中には、高濃度のダスト、塩化水素、硫黄酸化物や、一酸化炭素、窒素酸化物、ダイオキシン類等の有害な有機塩素化合物などが存在している。
上記排ガスの清浄化のための処理は一般に、灰溶融炉より排出された排出ガス→CO燃焼→冷却→集塵装置によるダスト集塵→スクラバによる酸性ガスの除去→NOx/DXNの分解のフローにより行なわれている。
【0004】
上記スクラバによる酸性ガスの除去は、酸性ガスの塩基性中和部材を含む噴霧洗浄水により排ガスの洗浄を行なう湿式洗煙塔方式が使用されている。
そして、スクラバの洗浄後の排水は循環使用するようにしており、循環使用に伴い水質が悪化した場合は循環水の一部を抜き出し適量の水を補充するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、灰溶融炉の排ガスは、都市ゴミ焼却炉に比べ、HCl、SOx等の酸性ガスの濃度が高く、またダスト濃度も高い。そのため、灰溶融炉の排ガス処理に用いられているスクラバの水質の悪化が速く、NaCl、KCl等の塩化物による散水用ノズルの閉塞等による排ガス処理の障害をもたらし、これを防ぐため、多量の水を補充消費する問題を生じている。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みなされたもので、灰溶融炉排ガス処理用スクラバにおいて排水の大部分を再利用できるようにして水の大量消費を抑えるようにした、灰溶融炉排ガス処理用スクラバ排水の再利用方法とその排水処理装置の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、請求項1記載の本発明は、灰溶融炉の炉排ガス処理系に設けたスクラバ内に洗浄水を散布して、前記排ガスよりHCl、SOx等の酸性ガスを吸収したスクラバ排水の処理装置において、
前記スクラバ排水の処理系を、該スクラバ排水をpH調整槽にて酸性側にpH調整して前記スクラバ排水より残渣と瀘液に分離し該スクラバ排水より固形分である残渣を分離する第1の固液分離槽と、
該第1の固液分離槽で固液分離した濾液をpH7〜8に調整して水酸化物や硫化物を析出させて前記水酸化物や硫化物を除去する第2の固液分離槽と、
前記第2の固液分離槽で分離した溶液より溶解性固形物を分離して脱塩処理水を取り出す、逆浸透膜からなる溶解性固形物除去槽とより構成し、
前記脱塩処理水を前記スクラバへ還流循環させることを特徴とする。
【0008】
逆浸透膜は、溶媒分子を通し溶質分子を通さない性質により溶質と溶媒を分離し、特に水を通すがNaCl等の塩化物や、硫酸カルシュウム等の硫酸塩を通さないものである為に、スクラバの排水系に逆浸透膜を設けることにより、排水より脱塩水を得てスクラバ用噴霧水ないし冷却用水として再利用することができる。
【0009】
そして、かかる発明を好適に実施する装置として、前記第1の固液分離槽の手前に設けたpH調整槽にて前記スクラバ排水をPH1に調整して重金属を析出沈殿させ、該沈殿させた重金属を前記第1の固液分離槽で除去した後、pH7〜8に調整して水酸化物や硫化物を析出させて限外濾過膜または精密濾過膜からなる第2の固液分離槽にて取り除いた後、逆浸透膜からなる溶解性固形物除去槽に投入することを特徴とする。
【0010】
上記請求項2記載の発明によれば、スクラバを集塵装置の後に設けてHCl、SOx等の酸性ガスの吸収したスクラバ排水は、逆浸透膜の手前に設けた固液分離槽により固形分を分離した後、逆浸透膜で排水中の溶解性固形物DSを除去するために、逆浸透膜の負荷が軽減し長期使用が可能となる。なお、上記脱塩水はスクラバでの洗浄用噴霧に使用する以外に冷却水にも使用できる。
【0011】
【0012】
上記発明によれば、逆浸透膜の手前でpH調整槽で重金属を析出沈殿させ、該沈殿させた重金属を前記固液分離槽を除去する為に、逆浸透膜の負荷が一層軽減し長期使用が可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載される構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載が無い限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明の灰溶融炉排ガス処理用スクラバ排水の処理装置の参考例を示すブロック図で、図2は本発明の実施形態を示すブロック図である。
【0014】
本発明の参考例を示す灰溶融炉排ガス処理用スクラバ排水の排水処理装置10aは、前段に設けた集塵装置により灰溶融炉排ガス中のダストを除去し、除去された排ガス中の酸性ガスを後段に設けたスクラバにおいて洗浄水を散布して酸性ガスの除去を行なった後、該排ガス洗浄用排水(スクラバ排水)の脱塩処理をする排水処理装置に係わるもので、スクラバ50の排水系15の排水側に設けた固液分離槽12と溶解性固形物分除去槽である逆浸透槽11とよりなる。
【0015】
固液分離槽12は、分子レベルの分離をする限外濾過膜または粒子レベルの分離をする精密濾過膜を内蔵し、灰溶融炉排ガスの酸性ガスがスクラバ50の洗浄用散水に投入した塩基性部材により中和した固形分を排水中より槽外へ分離するようにしてある。
また、溶解性固形物除去槽である逆浸透槽11は、溶媒分子を通し溶質分子を通さない性質を持ち、特に水を通すがNaCl等の塩化物や、硫酸カルシウム等の硫酸塩を通さない逆浸透膜を内蔵し、前段に設けた固液分離槽12により固形物を分離した溶液より溶解性固形物を分離して脱塩水を得るようにしてある。
そして、濃縮水は廃棄し、脱塩水はスクラバ50に還流させ再度洗浄水ないし冷却水として再利用するようにしてある。
【0016】
上記構成により、スクラバ50内で排ガスを洗浄した排水は、該排水中の固形物は固液分離槽12により分離され、残る溶解性固形物は逆浸透槽11により除去され脱塩水に変換して水質の悪化を防止するため、スクラバ50へ還流循環再利用を図り、水の大量消費を防止できる。
【0017】
図2に示す排水装置10bは、灰溶融炉排ガス処理系において排ガス中のダストを捕捉する集塵装置を設けずに、該集塵装置の集塵機能と排ガス中の酸性ガスを吸収する機能とをスクラバ50に兼ね備える構成とし、その後段に主として重金属等の回収手段14としてのpH調整槽140と固液分離槽16を複数段構成で連設し、その後段に溶解性固形物除去槽である逆浸透槽11とを連設する構成としたものである。
【0018】
上記重金属回収手段14は、pH調整槽140Aと固液分離槽16Aとよりなる第1の金属回収手段と、pH調整槽140Bと固液分離槽16Bとよりなる第2の金属回収手段で構成し、pH調整を酸性、中和若しくはアルカリ側の所定pHに調整し、銅、鉛、亜鉛等の重金属の沈殿により生じた不溶性沈殿物を除去することにより、重金属を逐次回収する。
例えば前記スクラバ排水をpH調整槽140AにてpH1に調整して鉛等の重金属を含む残渣と瀘液に分離して固液分離槽16Aにて前記残渣を分離した後、pH調整槽140BでpH7〜8に調整して亜鉛を主とする水酸化物やその他の硫化物を析出させて固液分離槽16Bにてこれを除去することにより、重金属を逐次回収する。
【0019】
なお、溶解性固形物除去槽である逆浸透槽11の構造は前記詳述してあるので説明を省略する。
上記構成により、灰溶融炉排ガスより効率的な重金属の回収と、酸性ガスの除去を可能としたスクラバ操作を大量の水を消費することなく行なうことができる。
【0020】
【発明の効果】
上記したごとく、本発明によれば、スクラバ排水を逆浸透膜により脱塩処理することにより、排水の大部分を再利用することができる。脱塩処理した排水はスクラバでの噴霧洗浄用水に利用されるが、他に排ガスの冷却水にも使用できる。
又本発明によれば、溶融炉のダストからの重金属回収技術は既に提案されているが、スクラバによる酸性ガス除去槽にこの金属回収プロセスと逆浸透膜槽を連設させ、集塵装置を不要とし且つ水の大量消費を不要とする灰溶融炉の排ガス処理を可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考例に係るスクラバ排水処理装置の一実施例を示すブロック図である。
【図2】 本発明の実施形態を示すブロック図である。
Claims (2)
- 灰溶融炉の炉排ガス処理系に設けたスクラバ内に洗浄水を散布して、前記排ガスよりHCl、SOx等の酸性ガスを吸収したスクラバ排水の処理装置において、
前記スクラバ排水の処理系を、該スクラバ排水をpH調整槽にて酸性側にpH調整して前記スクラバ排水より残渣と瀘液に分離し該スクラバ排水より固形分である残渣を分離する第1の固液分離槽と、
該第1の固液分離槽で固液分離した濾液をpH7〜8に調整して水酸化物や硫化物を析出させて前記水酸化物や硫化物を除去する第2の固液分離槽と、
前記第2の固液分離槽で分離した溶液より溶解性固形物を分離して脱塩処理水を取り出す、逆浸透膜からなる溶解性固形物除去槽とより構成し、
前記脱塩処理水を前記スクラバへ還流循環させることを特徴とする排水処理装置。 - 前記第1の固液分離槽の手前に設けたpH調整槽にて前記スクラバ排水をPH1に調整して重金属を析出沈殿させ、該沈殿させた重金属を前記第1の固液分離槽で除去した後、pH7〜8に調整して水酸化物や硫化物を析出させて限外濾過膜または精密濾過膜からなる第2の固液分離槽にて取り除いた後、逆浸透膜からなる溶解性固形物除去槽に投入することを特徴とする請求項1記載の排水処理装置。
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