JP3848120B2 - ワーク研削装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリコンウエハ或いはガラスディスク等の平板状のワーク(以下、単にワークと称す)表面を研削する装置に関する。特にワークの表面に対して垂直となる方向での支持精度を向上させたワーク研削装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ワークの両面を研削する装置として、例えば図1に示すような種々のワーク自転式の研削装置が知られている。このようなワーク自転式両頭研削装置では、ワークWを回転駆動させるためワークW周面をローラ102によって摩擦駆動する方式(図1(A))若しくは被加工面をローラ104によって摩擦駆動する方式(図1(B))、ワークWのノッチ部WNなどにキャリア105を引っ掛けて駆動する方式(図1(C))などが知られている。
【0003】
また、ワークWの半径方向の支持は、ワークW周面をローラ102によって支持する方式(図1(A)、(B))や、駆動方式にキャリア104を用いるときにはこのキャリア104が半径方向の支持手段となる((図1(C))。
【0004】
そして、上記のようなワーク自転式両頭研削装置では、ワーク表面に対して垂直な方向(以下、ワーク回転軸方向と称す)でのワークの支持に、水やエア等の流体を用いてワーク両面を流体静圧で非接触に支持する方式が広く採用されている。このようにワーク軸方向での支持に流体静圧を用いる研削装置は、図1にも良く示されるように、所定の圧力をもった流体を生成する静圧パッド103がワークW表面の一部に対向するように配置されている。上記流体静圧は、静圧パッド103とワークW表面との隙間において形成される。
【0005】
上記ワーク自転式両頭研削装置では、静圧パッド103によりワークWをワーク回転軸方向で支持すると共に、半径方向もローラ等で支持しながらワークWを回転させる。そして、カップ状の砥石101を回転させながらワークW表面に接触させて研削を行う。
【0006】
なお、図1は片面側から示しているので静圧パッド103及び砥石101は1つずつであるが、ワークWの背面側にも同様に静圧パッド103及び砥石101が配設されて対となっている。
【0007】
ところで、ワークは研削加工が進むことに伴って薄くなるので静圧パッドの位置が固定であると、静圧パッドとワーク表面との隙間が広がり所要の静圧状態を維持できなくなる。このような静圧状態の劣化を防ぐ対策として、従来、例えばシリンダ等により静圧パッドを一定圧でウエハW側へ押圧してワークWの厚みが変化しても必要な静圧が得られるようにした技術の提案等がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、インゴットから切出したシリコンウエハのように、加工前のワークはミクロン(μm)レベルで見ると数10μm程度の厚みのばらつきを有している。すなわち、ワーク表面には凹凸が存在している。
【0009】
そのために、特に加工開始当初ではワーク表面と静圧パッドとの隙間は複雑に変化する。よって、前述した従来技術のようにシリンダ等により静圧パッドを一定圧で押圧しても静圧面内において圧力状態は複雑に変化する。これに対処するため、静圧パッドの押圧力を高く設定すると、ワーク表面と静圧パッド面とが接触して、円滑な研削が行えないことになる。
【0010】
すなわち、シリンダ等により静圧パッドを一定圧で押圧する従来技術では、未処理のワーク表面に数10μm程度の凹凸が存在することを前提にその押圧力を設定することが必要である。
【0011】
ところが、上記のように加工開始時に対応した低い押圧力に基づく静圧では、ローラやキャリアなどのワーク回転駆動手段から発生するワーク回転軸方向の力によって、容易にワークの位置、姿勢が変化し、ワークの撓み等も発生する。このずれや撓みは、砥石による加工面において均一となるべき加工力に対して大きな外乱となるので、平坦な形状の創生を目的とした加工においては重大な問題となる。
【0012】
加工完了時の様にワークW表面の平坦度が高い状態では表面の凹凸は数μm程度となるので、この場合には高い静圧が生じるような押圧力とすることが好ましい。しかし、ワーク表面と静圧パッド面とが接触するという上記問題があるので、加工当初から押圧力を高めに設定することができないのである。
【0013】
したがって、本発明の目的は、ワークの厚み変化に応じてワーク軸方向で支持力を調整できるようにして研削加工中での支持精度を向上させた研削装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的は請求項1に記載の如く、平板状のワークの両面を一対の流体静圧手段により非接触状態で支持しながら、該ワーク両面の研削を行う装置であって、前記ワークの厚みの減少に対応して、前記流体静圧手段により前記ワークを支持する静圧を調整する静圧調整機構を備え、前記静圧調整機構は、前記流体静圧手段からワーク表面へ向け供給する流体の圧力を、前記ワークの厚みの減少に応じて増加するように制御する流体圧制御手段を含んで構成されている、ことを特徴とするワーク研削装置により達成される。
【0015】
本発明によれば静圧調整機構がワークの厚みの減少に対応して、前記流体静圧手段により前記ワークを支持する静圧を調整するので、研削加工中にワークの厚みが変化してもワークを適切に支持し、支持精度を向上させながら研削を行うことが可能なワーク研削装置を提供できる。
【0016】
上記目的は請求項2に記載の如く、平板状のワークの両面を一対の流体静圧手段により非接触状態で支持しながら、該ワーク両面の研削を行う装置であって、前記ワークの厚みの減少に対応して、前記流体静圧手段により前記ワークを支持する静圧を調整する静圧調整機構を備え、前記静圧調整機構は、前記ワーク表面に対し垂直な方向で前記流体静圧手段を前記ワーク表面に近付くように押圧する押圧手段と、前記ワークの厚みの減少に応じて前記押圧手段による押圧力を増加するように制御する押圧力制御手段とを含んで構成されている、ことを特徴とするワーク研削装置により達成される。
本発明によれば静圧調整機構がワークの厚みの減少に対応して、前記流体静圧手段により前記ワークを支持する静圧を調整するので、研削加工中にワークの厚みが変化してもワークを適切に支持し、支持精度を向上させながら研削を行うことが可能なワーク研削装置を提供できる。
【0018】
前記押圧手段は、前記ワーク面に対し垂直な方向で該ワーク面に向け前記流体静圧手段を移動させる流体圧シリンダ機構及びバネ機構のうち少なくとも一方を含んで構成することができる。
【0019】
さらに、前記押圧力制御手段は、前記流体圧シリンダヘ供給する流体の圧力又は前記バネ機構のバネ基準位置を変更することにより、前記押圧手段による押圧力を調整するようにしてもよい。
【0020】
なお、前記流体圧制御手段又は前記押圧力制御手段は、前記ワークの厚みを測定した又はワークの厚みを推定したデータを供給するデータ部を備え、該データに基づいて前記静圧を調整するようにすると、より確実に静圧を制御することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下図面に基づいて、本発明に実施例に係る両頭研削装置を説明する。
【0022】
図2は、第1実施例の両頭研削装置の概要構成を示す図である。図2において、両頭研削装置は水平なベッド1を備え、その左右両端部ではフレーム1A、1Bが立設している。このフレーム1A、1Bの各々には内向きに対向するようにシリンダ機構2A、2Bが設けられている。
【0023】
左のシリンダ機構2Aは後述するポンプ7から圧送される流体によりハウジング内のシリンダ21Aが左右方向に移動できるようになっている。シリンダ21Aにはパッド支持棒22Aの一端が固定されている。パッド支持棒22Aの他端には流体静圧手段としての静圧パッド3Aが固定されている。本両頭研削装置の右側には、上記左側のシリンダ機構2A及び静圧パッド3Aと同様な構成を有する右シリンダ機構2B及び静圧パッド3Bが対称的に形成されている。
【0024】
上記静圧パッド3Aと静圧パッド3Bとは、互いに対向するように配設され、その間でワークWが静圧を受けて支持されるようになっている。本両頭研削装置に設定されるワークWは、半径方向(図2において上下方向)ではローラ4により支持され、ワークW回転軸方向では静圧パッド3A、3Bの表面から供給される流体静圧により支持される。静圧パッド3A、3Bは一定の圧力で流体を供給するポンプ8に接続されており、その表面からワークWの表面側へ向け一定圧の流体LPを放出するようになっている。
【0025】
なお、図2においては図示を省略している回転駆動源がローラ4に接続されており、ワークWを所定方向へ回転させることができるようになっている。また、図2ではワークWの表面を研削する砥石は、本両頭研削装置の背面側に存在するため隠れているが、ワークWの両表面を研削できるように図1と同様に配設されている。
【0026】
さて、本両頭研削装置では上記シリンダ機構2A、2Bが静圧パッド3A、3BをワークW表面側に押圧する押圧手段として機能している。また、このシリンダ機構2A、2Bによる押圧力を制御する押圧力制御手段としてコントローラ5及び調圧弁6が配設されている。コントローラ5からの指令信号を調圧弁6が受けると、ポンプ7からの所定圧の流体を調圧してシリンダ機構2A及びシリンダ機構2Bに供給するのでワークW表面への静圧パッド3A、3Bの押圧力を調整できる。上記コントローラ5としてはマイクロコンピュータを、また調圧弁6としてはサーボバルブや自動減圧弁等を採用できる。
【0027】
図示せぬ砥石によるワークW表面への研削が進行するにしたがって表面の凹凸が減少(平坦度が向上)して、ワークWの厚みが減少する。上記コントローラ5は、このワークWの厚み減少に関するデータ部10を備えており、このデータ部10の有するデータに基づいて調圧弁6へ所定の指令信号を発するようになっている。この指令信号は研削が進行するに応じて、シリンダ機構2A、2Bへ供給する流体圧を増加して、静圧パッド3A、3Bの押圧力が増すように調圧弁6を制御するものとなる。
【0028】
上記データ部10が扱うデータとしては、ワークWの厚みを測定する厚みセンサ等を設けてオンタイムで取得する測定データであっても良いし、予め多くの測定を行って得た蓄積データでもよい。この蓄積データとしてはワークWの研削開始からの経過時間によりワークWの厚みの減少状態を推定したものや、砥石の移動位置を検出する位置センサを設けて砥石切込み量からワークWの厚みの減少状態を推定するものでもよい。よって、データ部10がオンタイムで取得する測定データを供給する場合には厚みセンサ等となり、所定の蓄積データを供給する場合にはデータを記憶したROM等として構成される。
【0029】
また、上記コントローラ5は上記データ部10のデータに基づいて常時、静圧パッド3A、3Bの押圧力を制御するようにしてもよいし、コントローラ5内のクロックを用いて定期的に押圧力を制御するようにしてもよい。
【0030】
さらに、本両頭研削装置では後述するような静圧ポケットを有する静圧パッド3を用いている。そして、本両頭研削装置は図2に示すように、静圧パッド3のポケット圧力或いはシリンダ機構2内の圧力を測定する圧力計9を備えている。この圧力計9の検出圧力は、コントローラ5に供給されている。コントローラ5が、この検出圧力値を参照する場合には、これらが一定となるようにフィードバック制御を行うことで円滑な押圧力制御を行うことができる。
【0031】
だだし、上記圧力計9は、本両頭研削装置のコントローラ5が静圧パッド3の押圧制御を行うことに関して必須のものではなく、上記データ部10のデータに基づくオープンループによる制御でも円滑な押圧力制御を行うことができる。
【0032】
ここで、本両頭研削装置で用いる静圧ポケットを有する静圧パッド3について図3を参照して簡単に説明する。図3は静圧パッド3のポケット圧力を説明するため、本両頭研削装置の静圧パッド3の周辺を取出して示した図である。図3に示すように本両頭研削装置で用いる静圧パッド3は中央が凹部となったポケット3Pを有している。このような静圧パッド3は、ポケット3P内、及びポケット面内の静圧隙間における静圧流体の圧力を略一定にでき、静圧パッド3がワークW表面に押圧された時に静圧を維持するのに好ましい形態の1つである。なお、静圧に寄与する流体は周部のランド部3Rの静圧隙間において絞られ、大気圧まで減圧される。
【0033】
なお、本実施例では上記のようにポケットを有するタイプの静圧パッド3を用いているが、ポケットが無いフラットタイプの静圧パッドを用いてもよい。
【0034】
次ぎに、図4を用いて、ワークWの研削が進行した場合の両頭研削装置による動作を説明する。図4(A)〜(C)は、研削加工が開始される時から研削加工がほぼ完了した時までのワークWの厚み変化と静圧パッド3A、3Bの位置変化が確認できるように示している。
【0035】
図4(A)は加工が開始される時の状態を示している。ワークWの厚さは面内において数10μm程度の凹凸が存在している。このような状態で、静圧パッド3A,3BをワークWの表面に強く押圧すると接触の可能性があるので好ましくない。よって、コントローラ5は確実に非接触でワークWを静圧支持するために、片側で数10〜200μm程度の大きな静圧隙間が確保されるように調圧弁6へ指令信号を発する。すなわち、コントローラ5による静圧パッド3A,3Bによる静圧が比較的小さくなるような指令信号を受けた調圧弁6は、これに基づいてシリンダ機構2A、2Bへ供給する流体圧力を調整するので、静圧パッド3A、3BはワークW側へ緩めに押圧され低い静圧でワークWを支持する状態となる。
【0036】
次ぎの図4(B)では、加工により凹凸が減少して平坦度が向上し、その結果ワークWの厚みの減少が進行した状態を示している。このように加工開始後、加工開始前のワークW表面に凹凸がなくなる程度加工が進行するとワークWは平坦になり、ワークW表面と静圧パッド3との隙間のばらつきは無くなり全体的に隙間が拡大した状態となる。このような状態となると、ワークW表面での凹凸ばらつきは、静圧面内において数μm程度になる。よって、静圧隙間を片側で10〜60μm程度に小さくしても非接触支持が可能となる。
【0037】
なお、上記状態となったことの確認は、例えば砥石の切込み量から推定により、またワーク厚さを測定するセンサ等を備えている場合には測定値のばらつきが数μmに収まることを確認することにより行える。すなわち、前述したデータ部10のデータとしてこれらを用いることができ、コントローラ5はこのデータに基づいて指令信号を調圧弁6に供給することになる。
【0038】
本両頭研削装置では上記のように、ワークの平坦度が増し、表面での凹凸のばらつきが数μm程度になったことが推定或いは確認されると、コントローラ5から調圧弁6へシリンダ機構2A、2Bによる押圧力を高くするような指令信号が発せられる。なお、コントローラ5による制御は、常時行うようにしてもよいし、定期的に行うようにしてもよい。
【0039】
図4(C)はシリンダ機構2A、2Bによる押圧力を高くした状態を示している。このように押圧力が高くなると、ワークWと静圧パッド3との静圧隙間は狭くなり、静圧パッド3のポケット圧力が上昇して、シリンダ圧力と釣り合うまで静圧隙間が狭くなる。すなわち、本実施例の両頭研削装置はワークWの加工が進んで平坦度が向上し厚みが減少すると、コントローラ5及び調圧弁6によりシリンダ機構2A、2Bへ供給する流体圧が調整されて、静圧パッド3A、3BがワークW表面をより強く押圧するようになる。その結果、ワークWと静圧パッド3との静圧隙間が狭まりより強い静圧でワークWを回転軸方向に支持できるようになるのである。
【0040】
上記実施例では、シリンダ機構2を押圧手段として説明したが、ワークWを初期位置を設定する際には、静圧パッド3A,3Bを移動させるための機構として用いることもできる。
【0041】
なお、本両頭研削装置で用いる流体に特に限定は無いが取扱の容易性などから水、空気等が好ましい。また、2つのポンプ7、8を設けたが、静圧パッド3とシリンダ機構2に用いる流体を同じものとする場合には1つのポンプを共用するようにしてもよい。さらに、シリンダ機構2を左右に設けたがいずれか一方を固定状態にして一方側から押圧する様に構成してもよい。
【0042】
つぎに、図5は第2実施例の両頭研削装置の概要構成を示す図である。上述した第1実施例では静圧パッド3A、3Bを押圧するシリンダ機構2A、2Bによる押圧力を調整することにより、ワークWと静圧パッド3との間に生じる静圧を調整している。
【0043】
しかし、本第2実施例では静圧パッド3に供給する流体の圧力を調整することにより、ワークWと静圧パッド3との間に生じる静圧を調整するものである。
【0044】
以下、図5に基づいて本第2実施例を説明するが、第1実施例の両頭研削装置と同様の部位には同一の符号を付すことで重複する説明を省略し、異なる点を中心に説明をする。
【0045】
本両頭研削装置では、静圧パッド3A、3Bへ流体を供給するポンプ81の後段に調圧弁61が配設されている。この調圧弁61はコントローラ5からの指令信号を受けて、ワークWの厚みの減少に応じて静圧パッド3A、3Bから放出する流体LPの圧力を調整する。なお、本実施例ではコントローラ5及び調圧弁61が流体圧制御手段を構成している。
【0046】
上記本実施例では静圧パッド3A、3BをワークW側へ押圧するのではなく、静圧パッド3A、3Bからの流体圧でワークWと静圧パッド3との静圧を高めることができる。なお、本実施例の場合はシリンダ機構2A、2Bはポンプ71に接続されており、ワークWを初期位置に設定する際の位置決めのため駆動され、加工時はその位置に固定された状態となる。
【0047】
ところで、上記第1実施例では静圧パッド3の押圧力を制御して静圧を調整する例を示し、また第2実施例では静圧パッド3から放出する流体圧を制御して静圧を調整する例を示した。しかし、静圧パッド3の押圧力を制御する場合と、静圧パッド3から放出する流体圧を制御する場合とを組合せた構成としてもよい。
【0048】
すなわち、第1、2の実施例の変形例として両構成を併用して、コントローラ5により静圧パッド3の押圧力及び静圧パッド3から放出する流体圧を制御して、静圧を調整するようにしてもよい。
【0049】
さらに、図6は第3実施例の両頭研削装置の概要構成を示す図である。上述した第1実施例では静圧パッド3A、3Bを押圧するシリンダ機構2A、2Bによる押圧力を調整することにより、ワークWと静圧パッド3との間に生じる静圧を調整している。本実施例はシリンダ機構に変えて、バネ機構により上記押圧力を調整するようにした例である。
【0050】
なお、本第3実施例でも、第1実施例の両頭研削装置と同様の部位には同一の符号を付すことで重複する説明を省略し、異なる点を中心に説明をする。
【0051】
本両頭研削装置では、静圧パッド3A、3BをワークW表面側に押圧する押圧手段としてバネ機構50が左右に1対形成されている。左バネ機構50Aについて説明すると、バネ材51Aの一端はベース1側で可動部材52Aに固定され、その他端はパッド支持棒22Aに固定されている。上記バネ材51Aとしては、バネの剛性が数μm〜200μm程度のワーク厚さ変化に対して、支持力が大きく変化しないものを選定することが好ましい。
【0052】
上記可動部材52Aはバネ材51Aの基順位置となり、この可動部材52Aの設定位置が左右に移動することにより、静圧パッド3Aの押圧力が調整される。可動部材52Aとしては、コントローラ5からの指示指令を受けて、左右に移動する種々の機構を採用できる。例えば、サーボモータとネジ機構を組合せてバネ基台が左右方向に移動する構成とすることができる。なお、本実施例では、コントローラ5及び可動部材52が押圧力制御手段を構成している。
【0053】
上述したように、本実施例の両頭研削装置でもワークWの加工が進んで平坦度が向上し厚みが減少すると、コントローラ5によりバネ機構52A、52Bの基順位置が調整されて、静圧パッド3A、3BがワークW表面をより強く押圧するようになる。その結果、ワークWと静圧パッド3との静圧隙間が狭まりより強い静圧でワークWを回転軸方向に支持できるようになる。
【0054】
上記実施例では、押圧手段としてシリンダ機構を用いた場合とバネ機構を用いた場合を別々に示したが両機構を併用してもよい。
【0055】
なお、上述した第1〜3実施例では静圧パッド3に静圧ポケットを1つ設けた場合を例示しているが、静圧パッド3に複数の静圧ポケットを設けることが望ましい。また、押圧手段としてシリンダ機構及びバネ機構について、一対設けた場合について例示しているがこれらについても複数の対を設けることが望ましい。
【0056】
以上本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0057】
【発明の効果】
以上詳述したところから明らかなように、本発明によれば静圧調整機構がワークの厚みの減少に対応して、前記流体静圧手段により前記ワークを支持する静圧を調整するので、研削加工中にワークの厚みが変化してもワークを適切に支持し、支持精度を向上させながら研削を行うことが可能なワーク研削装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のワーク自転式の研削装置を例示した図である。
【図2】第1実施例の両頭研削装置の概要構成を示した図である。
【図3】第1実施例の静圧パッドのポケット圧力を説明するために示した図である。
【図4】ワークWの研削が進行した場合の両頭研削装置による動作を示した図である。
【図5】第2実施例の両頭研削装置の概要構成を示した図である。
【図6】第3実施例の両頭研削装置の概要構成を示した図である。
【符号の説明】
2A、2B シリンダ機構
3A、3B 静圧パッド
4 ローラ
5 コントローラ
6 調圧弁
7 ポンプ
8 ポンプ
W ワーク
Claims (5)
- 平板状のワークの両面を一対の流体静圧手段により非接触状態で支持しながら、該ワーク両面の研削を行う装置であって、
前記ワークの厚みの減少に対応して、前記流体静圧手段により前記ワークを支持する静圧を調整する静圧調整機構を備え、
前記静圧調整機構は、前記流体静圧手段からワーク表面へ向け供給する流体の圧力を、前記ワークの厚みの減少に応じて増加するように制御する流体圧制御手段を含んで構成されている、ことを特徴とするワーク研削装置。 - 平板状のワークの両面を一対の流体静圧手段により非接触状態で支持しながら、該ワーク両面の研削を行う装置であって、
前記ワークの厚みの減少に対応して、前記流体静圧手段により前記ワークを支持する静圧を調整する静圧調整機構を備え、
前記静圧調整機構は、前記ワーク表面に対し垂直な方向で前記流体静圧手段を前記ワーク表面に近付くように押圧する押圧手段と、前記ワークの厚みの減少に応じて前記押圧手段による押圧力を増加するように制御する押圧力制御手段とを含んで構成されている、ことを特徴とするワーク研削装置。 - 請求項2に記載のワーク研削装置において、
前記押圧手段は、前記ワーク面に対し垂直な方向で該ワーク面に向け前記流体静圧手段を移動させる流体圧シリンダ機構及びバネ機構のうち少なくとも一方を含んで構成されている、ことを特徴とするワーク研削装置。 - 請求項3に記載のワーク研削装置において、
前記押圧力制御手段は、前記流体圧シリンダヘ供給する流体の圧力又は前記バネ機構のバネ基準位置を変更することにより、前記押圧手段による押圧力を調整する、ことを特徴とするワーク研削装置。 - 請求項1ないし4のうち、いずれか一項記載のワーク研削装置において、
前記流体圧制御手段又は前記押圧力制御手段は、前記ワークの厚みを測定した又はワークの厚みを推定したデータを供給するデータ部を備え、該データに基づいて前記静圧を調整する、ことを特徴とするワーク研削装置。
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