JP3847635B2 - Method for producing magnesium carbonate powder - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭酸マグネシウム粉末に関し、さらに詳しくは、光学材料用のフッ化マグネシウムの製造原料として有利に使用できる炭酸マグネシウム粉末を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
エキシマレーザー装置の出力窓や集光レンズなどの光学用材料には、従来、天然蛍石を再結晶させるなどして得たフッ化カルシウムが広範に使用されてきたが、レーザー装置の高性能化、長寿命化への要求が進むにつれて、真空紫外波長(200〜100nm)での透過特性や機械的特性が優れ、かつ放射線による損傷が少ないフッ化マグネシウムが注目されている。
フッ化マグネシウムは、通常、炭酸マグネシウム粉末とフッ化水素酸とを反応させることによって製造される。しかし、こうして製造されたフッ化マグネシウムには、炭酸マグネシウム粉末に含まれている不純物が、ほとんどそのまま取り込まれる傾向にあり、一般に市販されている高純度グレードの炭酸マグネシウム粉末を用いて製造したフッ化マグネシウムであっても、光学用材料として用いるのに適した光学特性が得られないことがある。従って、光学特性の優れた(不純物の少ない)フッ化マグネシウムを製造するための不純物含有量の少ない、高純度の炭酸マグネシウム粉末の開発が望まれている。
【0003】
例えば、特開平1−115817号公報には、水溶性マグネシウム塩を水に溶解して調製したマグネシウム塩水溶液に少量の炭酸アルカリを添加して炭酸マグネシウムを析出(晶出)させ、次いでこれをマグネシウム塩水溶液から分離して精製処理を施したマグネシウム塩水溶液に、炭酸アルカリを加えて炭酸マグネシウム粉末を製造する方法が開示されている。
上記の公報の記載によれば、上記の方法を用いることによってカルシウム化合物、アルミニウム化合物、鉄化合物、亜鉛化合物、及び銅化合物の含有量が少ない炭酸マグネシウム粉末を得ることができ、この炭酸マグネシウム粉末は光学材料用のフッ化マグネシウムの製造原料として好ましいとされている。なお、この公報に開示されている方法により得られる炭酸マグネシウム粉末の結晶組成については明らかではないが、その記載から正炭酸マグネシウム三水塩粉末であると解される。
【0004】
上記公報の実施例の記載によれば、市販の特級塩化マグネシウム粉末を用いて調製したマグネシウム塩水溶液から、マグネシウム含有量に対するカルシウム含有量(Ca/Mg)、アルミニウム含有量(Al/Mg)、鉄含有量(Fe/Mg)、亜鉛含有量(Zn/Mg)、及び銅含有量(Cu/Mg)が、それぞれ9重量ppm以下である炭酸マグネシウム粉末が得られている。しかしながら、本発明者の研究によれば、炭酸マグネシウム粉末の製造に用いられるマグネシウム塩には、ケイ素化合物、マンガン化合物、及びニッケル化合物が含まれていることがあり、これらの金属化合物もまた、フッ化マグネシウムの光学特性を低下させる要因となることが判明した。そして、本発明者は、光学特性の優れたフッ化マグネシウムを得るのに問題となる不純物について研究を進めた結果、本発明に到達した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、エキシマレーザー装置の出力窓や集光レンズなどの光学材料用のフッ化マグネシウムの製造原料として有利に用いることができる炭酸マグネシウム粉末を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(1)マグネシウム塩水溶液に、酸化マグネシウムをマグネシウム塩水溶液のpHが8以上になるように添加混合する工程、(2)該マグネシウム塩水溶液から析出した不純物含有析出物を除去する工程、(3)不純物含有析出物を除去したマグネシウム塩水溶液に、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、及び炭酸水素アンモニウムからなる群より選ばれる炭酸塩を加えるか、あるいは該マグネシウム塩水溶液をpH9.0以上に調整した後、それに炭酸ガスを吹き込むことによって炭酸マグネシウム粒子を析出させる工程、そして(4)析出した炭酸マグネシウムを分離回収する工程からなる、カルシウム化合物、ケイ素化合物、亜鉛化合物、マンガン化合物、ニッケル化合物、鉄化合物、アルミニウム化合物、そして銅化合物がそれぞれ、マグネシウム含有量に対するカルシウム含有量(Ca/Mg)に換算して40質量ppm以下、ケイ素含有量(Si/Mg)に換算して40質量ppm以下、亜鉛含有量(Zn/Mg)に換算して20質量ppm以下、マンガン含有量(Mn/Mg)に換算して20質量ppm以下、ニッケル含有量(Ni/Mg)に換算して20質量ppm以下、鉄含有量(Fe/Mg)に換算して20質量ppm以下、アルミニウム含有量(Al/Mg)に換算して20質量ppm以下、そして銅含有量(Cu/Mg)に換算して20質量ppm以下であり、かつ粒子形状が柱状である正炭酸マグネシウム粉末の製造方法にある。なお、正炭酸マグネシウムには、正炭酸マグネシウム三水塩(MgCO3・3H2O)のみならず、無水の正炭酸マグネシウム(MgCO3)も含まれる。
【0007】
本発明はまた、本発明の製造方法により得られた正炭酸マグネシウム粉末を55〜95℃の温水中で熟成させ、次いで固体粉末を分離回収することを特徴とする板状の塩基性炭酸マグネシウム粉末の製造方法にもある。
【0008】
本発明はさらに、本発明の製造方法により得られた正炭酸マグネシウム粉末を水蒸気雰囲気下、55〜200℃の温度で加熱するか、あるいは本発明の製造方法において生成した炭酸マグネシウム析出物を105〜150℃の温度で乾燥することを特徴とする不定形炭酸マグネシウム粉末の製造方法にもある。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の製造方法によって得られる正炭酸マグネシウム粉末、不定形炭酸マグネシウム粉末、及び塩基性炭酸マグネシウム粉末は、カルシウム化合物、ケイ素化合物、亜鉛化合物、マンガン化合物、ニッケル化合物、鉄化合物、アルミニウム化合物、そして銅化合物の含有量がそれぞれ、次の通りにあることを特徴の一つとする。
【0010】
(1)カルシウム化合物の含有量は、マグネシウム含有量に対するカルシウム含有量(Ca/Mg)に換算して40質量ppm以下であり、30質量ppm以下が好ましい。
(2)ケイ素化合物化合物の含有量は、マグネシウム含有量に対するケイ素含有量(Si/Mg)に換算して40質量ppm以下であり、20質量ppm以下が好ましい。
(3)亜鉛化合物の含有量は、マグネシウム含有量に対する亜鉛含有量(Zn/Mg)に換算して20質量ppm以下であり、8質量ppm以下が好ましい。
(4)マンガン化合物の含有量は、マグネシウム含有量に対するマンガン含有量(Mn/Mg)に換算して20質量ppm以下であり、8質量ppm以下が好ましい。
【0011】
(5)ニッケル化合物の含有量は、マグネシウム含有量に対するニッケル含有量(Ni/Mg)に換算して20質量ppm以下であり、8質量ppm以下が好ましい。
(6)鉄化合物の含有量は、マグネシウム含有量に対する鉄含有量(Fe/Mg)に換算して20質量ppm以下であり、8質量ppm以下が好ましい。
(7)アルミニウム化合物の含有量は、マグネシウム含有量に対するアルミニウム含有量(Al/Mg)に換算して20質量ppm以下であり、8質量ppm以下が好ましい。
(8)銅化合物の含有量は、マグネシウム含有量に対する銅含有量(Cu/Mg)に換算して20質量ppm以下であり、8質量ppm以下が好ましい。
【0012】
本発明の製造方法によって得られる正炭酸マグネシウム粉末、不定形炭酸マグネシウム粉末、及び塩基性炭酸マグネシウム粉末はさらに、クロム化合物、鉛化合物、ナトリウム化合物、カリウム化合物、バリウム化合物、砒素化合物、塩素化合物、そして硫黄化合物の含有量がそれぞれ、次の通りにあることが好ましい。
【0013】
(1)クロム化合物の含有量は、マグネシウム含有量に対するクロム含有量(Cr/Mg)に換算して20質量ppm以下であり、8質量ppm以下が好ましい。
(2)鉛化合物の含有量は、マグネシウム含有量に対する鉛量(Pb/Mg)に換算して20質量ppm以下であり、8質量ppm以下が好ましい。
(3)ナトリウム化合物の含有量は、マグネシウム含有量に対するナトリウム量(Na/Mg)に換算して20質量ppm以下であり、8質量ppm以下が好ましい。
(4)カリウム化合物の含有量は、マグネシウム含有量に対するカリウム量(K/Mg)に換算して20質量ppm以下であり、8質量ppm以下が好ましい。
【0014】
(5)バリウム化合物の含有量は、マグネシウム含有量に対するバリウム量(Ba/Mg)に換算して20質量ppm以下であり、8質量ppm以下が好ましい。
(6)砒素化合物の含有量は、マグネシウム含有量に対する砒素量(As/Mg)に換算して8質量ppm以下であり、1質量ppm以下が好ましい。
(7)塩素化合物の含有量は、マグネシウム含有量に対する塩素量(Cl/Mg)に換算して80質量ppm以下であり、40質量ppm以下が好ましい。
(8)硫黄化合物の含有量は、マグネシウム含有量に対する硫黄量(S/Mg)に換算して80質量ppm以下であり、40質量ppm以下が好ましい。
【0015】
次に、本発明の正炭酸マグネシウム粉末、不定形炭酸マグネシウム粉末、及び塩基性炭酸マグネシウム粉末の製造方法について説明する。
【0016】
先ず、初めにマグネシウム塩水溶液を調製する。マグネシウム塩水溶液の具体例としては、硝酸マグネシウム水溶液、塩化マグネシウム水溶液、及び硫酸マグネシウム水溶液を挙げることができる。これらのマグネシウム塩水溶液は、硝酸マグネシウム、塩化マグネシウム、及び硫酸マグネシウムなどの水溶性マグネシウム塩を水に溶解させることによって調製してもよいし、水酸化マグネシウム、及び炭酸マグネシウムなどの難水溶性マグネシウム塩を水に懸濁させてスラリー状とした後、硝酸、塩酸、及び硫酸などの酸を加えて難水溶性マグネシウム塩を溶解させることによって調製してもよい。マグネシウム塩水溶液は、硝酸マグネシウム水溶液、もしくは塩化マグネシウム水溶液であることが好ましく、特に硝酸マグネシウム水溶液が好ましい。
【0017】
マグネシウム塩水溶液の不純物含有量は、マグネシウムイオン量に対する量に換算して、カルシウムイオンが40質量ppm以下、ケイ素イオンが40質量ppm以下、亜鉛イオンが20質量ppm以下、マンガンイオンが20質量ppm以下、ニッケルイオンが20質量ppm以下、鉄イオンが20質量ppm以下、アルミニウムイオンが20質量ppm以下、そして銅イオンが20質量ppm以下であることが好ましいが、通常のマグネシウム塩を用いて調整したマグネシウム塩水溶液は、不純物量が上記の数値範囲を超える傾向にある。このため、マグネシウム塩水溶液の不純物量を低減させる精製処理を行なう必要がある。
【0018】
マグネシウム塩水溶液の精製処理は、例えば、マグネシウム塩水溶液にアルカリを添加して、金属イオンを水酸化物として析出させ、上澄み水をろ過することによって行なうことができる。アルカリには、酸化マグネシウムを用いることが好ましい。アルカリとして水酸化マグネシウムを用いると、カルシウムイオン、ケイ素イオン、亜鉛イオン、マンガンイオン、及びニッケルイオンの除去効率が低下する傾向にある。
酸化マグネシウムの添加量は、マグネシウム塩水溶液のpHが8以上となる量が好ましい。具体的には、マグネシウム塩水溶液1Lに対して1〜10gの範囲にある。
上記マグネシウム塩水溶液の精製処理におけるマグネシウム塩水溶液の濃度には特に制限はないが、一般には1〜5モル/Lの範囲にあり、好ましいのは1〜2モル/Lの範囲にある。
【0019】
次に、マグネシウム塩水溶液に炭酸を加えて炭酸マグネシウムを析出させる。具体的には、マグネシウム塩水溶液に炭酸塩を加えることにより、あるいはマグネシウム塩水溶液のpHを9.0以上に調整した後、炭酸ガスを吹き込むことによって炭酸マグネシウムを析出させる。
マグネシウム塩水溶液に炭酸塩を加えて炭酸マグネシウムを析出させる場合に用いる炭酸塩の例としては、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、及び炭酸水素アンモニウムを挙げることができる。
一方、マグネシウム塩水溶液のpHを9.0以上に調整した後、炭酸ガスを吹き込むことによって炭酸マグネシウムを析出させる場合に用いるpHの調整材の例としてはアンモニア水を挙げることができる。
【0020】
マグネシウム塩水溶液中にて炭酸マグネシウムを析出させる際のマグネシウム塩水溶液の液温は、50℃以下(一般には13.5〜50℃の範囲、好ましいのは15〜47℃の範囲)とすることが好ましい。この液温で析出する炭酸マグネシウムは、正炭酸マグネシウム三水塩の柱状結晶である。マグネシウム塩水溶液の液温を50℃よりも高くすると、塩基性炭酸マグネシウムの板状結晶が析出する。塩基性炭酸マグネシウムは、水酸基(OH基)にケイ素イオンが吸着し易いため、得られる炭酸マグネシウム粉末のケイ素化合物含有量が高くなる。また、カルシウムイオンはマグネシウム塩水溶液の液温が高くなるにつれ炭酸カルシウムとして析出し易くなる傾向にあるため、カルシウム化合物含有量も高くなる。
マグネシウム塩水溶液中にて炭酸マグネシウムを析出させる際のマグネシウム塩水溶液の濃度には特に制限はないが、一般には0.1〜5モル/Lの範囲にあり、好ましいのは0.1〜2モル/Lの範囲にある。
【0021】
マグネシウム塩水溶液中に析出させた炭酸マグネシウム析出物(正炭酸マグネシウム三水塩)は、通常の方法でろ別することができる。この炭酸マグネシウム析出物を超純水で洗浄した後、真空乾燥することによって、正炭酸マグネシウム三水塩粉末を得ることができる。また、正炭酸マグネシウム三水塩粉末を、さらに100℃以上の温度で加熱すると無水の正炭酸マグネシウム粉末を得ることができる。
【0022】
塩基性炭酸マグネシウム粉末は、上記の正炭酸マグネシウム三水塩粉末を、55〜95℃の温水に入れて熟成して板状の塩基性炭酸マグネシウムに転化させることによって得ることができる。
【0023】
不定形炭酸マグネシウム粉末は、上記の正炭酸マグネシウム三水塩粉末を、水蒸気雰囲気下、55〜200℃の温度で加熱することよって得ることができる。また、前記の炭酸マグネシウム析出物(正炭酸マグネシウム三水塩結晶)を、超純水で洗浄した後105〜150℃の温度で乾燥することによっても、不定形炭酸マグネシウム粉末を得ることができる。
【0024】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明する。なお、実施例に記載したマグネシウム含有量、及び不純物含有量は次の方法により測定した値である。
【0025】
(1)マグネシウム含有量
試料を塩酸に溶解し、MgイオンをEDTA溶液で滴定する。
(2)不純物含有量
Cl含有量は液体イオンクロマト法により測定する。Cl以外の各元素含有量(Ca、Si、Zn、Mn、Ni、Fe、Al、Cu、Cr、Pb、Na、K、Ba、As、S)は、JIS−K−0050に規定された方法に準じ、試料を塩酸に溶解し、誘導結合高周波プラズマ発光分析装置、及び原子吸光光度測定装置を用いて測定する。
【0026】
[実施例1]
(1)硝酸マグネシウム水溶液の製造
市販の水酸化マグネシウム粉末(高純度試薬)500gを超純水に分散させてスラリー状とし、これに市販の硝酸(特級)1770gを加えて、水酸化マグネシウムを溶解した後、さらに超純水を加えて4.2Lの硝酸マグネシウム水溶液(濃度2モル/L、pH=7.2)を得た。
【0027】
(2)酸化マグネシウム粉末の製造
前記(1)で用いた市販の水酸化マグネシウム粉末(高純度試薬)を、電気炉にて900℃、1時間か焼して酸化マグネシウム粉末を得た。
【0028】
(3)炭酸マグネシウム粉末の製造
前記(1)にて得られた硝酸マグネシウム水溶液4.2Lを撹拌しながら、これに前記(2)にて得られた酸化マグネシウム粉末17gを添加した。そして、1時間放置した後、上澄み液をろ過して硝酸マグネシウム水溶液を精製した。この精製処理した硝酸マグネシウム水溶液(pH=8.3)にアンモニア水(特級、濃度28質量%)487gと超純水とを加えて、全容12Lとした。
次に、アンモニア水と超純水とを加えて希釈した硝酸マグネシウム水溶液(pH=9.6、液温26℃)を撹拌しながら、これに市販の高純度炭酸ガスを、溶液のpHが7.5になるまで吹き込み、炭酸マグネシウムを析出させた。なお、この反応時の硝酸マグネシウム水溶液の最高温度は35℃であった。上記炭酸マグネシウム析出物をろ別して、超純水で洗浄した後40℃で真空乾燥して炭酸マグネシウム粉末を得た。得られた炭酸マグネシウム粉末のX線回折パターンを測定したところ、正炭酸マグネシウム三水塩(MgCO3・3H2O)であることが確認された。また、電子顕微鏡による観察の結果、粒子の形状は角柱状(サイズ:1μm角×高さ20〜30μm)であることが確認された。
得られた炭酸マグネシウム粉末のマグネシウム含有量、並びに不純物含有量の分析結果を表1に示す。なお、表1には、原料として用いた水酸化マグネシウムのマグネシウム含有量、並びに不純物含有量の分析結果を併せて示した。
【0029】
[実施例2]
前記実施例1の(3)において、炭酸マグネシウム析出物をろ別して、超純水で洗浄した後120℃で乾燥した以外は実施例1と同様にして炭酸マグネシウム粉末を得た。得られた炭酸マグネシウム粉末のX線回折パターンを測定したところ、正炭酸マグネシウム及び塩基性炭酸マグネシウムに起因する回折ピークは見られず、不定形(非晶質)であることが確認された。また、電子顕微鏡による観察の結果、粒子の形状は角柱状(サイズ:1μm角×高さ20〜30μm)であることが確認された。
得られた炭酸マグネシウム粉末のマグネシウム含有量、並びに不純物含有量の分析結果を表1に示す。
【0030】
[実施例3]
前記実施例1にて得られた炭酸マグネシウム(正炭酸マグネシウム)粉末を、70℃に加熱保持した温水に入れて1時間放置した。次いで、炭酸マグネシウム粉末をろ別して超純水で洗浄し後120℃で乾燥した。得られた炭酸マグネシウム粉末のX線回折パターンを測定したところ、塩基性炭酸マグネシウム(3MgCO3・Mg(OH)2・3H2O)であることが確認された。また、電子顕微鏡による観察の結果、粒子の形状は板状(サイズ:1μm×厚さ0.1μm)であることが確認された。
得られた炭酸マグネシウム粉末のマグネシウム含有量、並びに不純物含有量の分析結果を表1に示す。
【0031】
[比較例1]
前記実施例1の(3)において、硝酸マグネシウム水溶液に酸化マグネシウム粉末を添加する代わりに、実施例1で用いた水酸化マグネシウム粉末24.6gを添加する以外は、実施例1と同様の操作を行って、炭酸マグネシウム粉末を得た。得られた炭酸マグネシウム粉末のX線回折パターンを測定したところ、正炭酸マグネシウム三水塩(MgCO3・3H2O)であることが確認された。また、電子顕微鏡による観察の結果、粒子の形状は角柱状(サイズ:1μm角×長さ20〜30μm)であることが確認された。
得られた炭酸マグネシウム粉末のマグネシウム含有量、並びに不純物含有量の分析結果を表1に示す。
【0032】
[比較例2]
前記実施例1の(3)において、アンモニア水と超純水とを加えて希釈した硝酸マグネシウム水溶液に高純度炭酸ガスを吹き込む前に、硝酸マグネシウム水溶液を70℃に加熱する以外は、実施例1と同様の操作を行って、炭酸マグネシウム粉末を得た。なお、この反応時の硝酸マグネシウム水溶液の最高温度は76℃であった。
得られた炭酸マグネシウム粉末のX線回折パターンを測定したところ、塩基性炭酸マグネシウム(3MgCO3・Mg(OH)2・3H2O)であることが確認された。また、電子顕微鏡による観察の結果、粒子の形状は板状(サイズ:1μm×厚さ0.1μm)であることが確認された。
得られた炭酸マグネシウム粉末のマグネシウム含有量、並びに不純物含有量の分析結果を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】
本発明の製造方法によって得られる正炭酸マグネシウム粉末、不定形炭酸マグネシウム粉末、及び塩基性炭酸マグネシウム粉末を用いて製造されたフッ化マグネシウムは、不純物含有量が少なく、優れた光学特性を有する。従って、本発明の製造方法によって得られる正炭酸マグネシウム粉末、不定形炭酸マグネシウム粉末、及び塩基性炭酸マグネシウム粉末は、エキシマレーザー装置の出力窓や集光レンズなどの光学材料に用いるフッ化マグネシウムの製造原料として有利に用いることができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a magnesium carbonate powder, and more particularly to a method for producing a magnesium carbonate powder that can be advantageously used as a raw material for producing magnesium fluoride for optical materials.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, calcium fluoride obtained by recrystallizing natural fluorite has been widely used for optical materials such as the output window and condenser lens of excimer laser equipment. As the demand for longer life progresses, magnesium fluoride, which has excellent transmission characteristics and mechanical characteristics at a vacuum ultraviolet wavelength (200 to 100 nm) and is less damaged by radiation, has attracted attention.
Magnesium fluoride is usually produced by reacting magnesium carbonate powder with hydrofluoric acid. However, the magnesium fluoride produced in this way tends to incorporate impurities contained in the magnesium carbonate powder almost as it is, and the fluoride produced by using a commercially available high purity grade magnesium carbonate powder. Even if it is magnesium, the optical characteristic suitable for using as an optical material may not be acquired. Therefore, it is desired to develop a high-purity magnesium carbonate powder having a low impurity content for producing magnesium fluoride having excellent optical properties (low impurities).
[0003]
For example, in JP-A-1-115817, a small amount of alkali carbonate is added to an aqueous magnesium salt solution prepared by dissolving a water-soluble magnesium salt in water to precipitate (crystallize) the magnesium carbonate, which is then converted into magnesium. A method for producing a magnesium carbonate powder by adding an alkali carbonate to an aqueous magnesium salt solution separated from an aqueous salt solution and subjected to purification treatment is disclosed.
According to the description of the above publication, by using the above method, a magnesium carbonate powder having a low content of calcium compound, aluminum compound, iron compound, zinc compound, and copper compound can be obtained. It is considered preferable as a raw material for producing magnesium fluoride for optical materials. Although the crystal composition of the magnesium carbonate powder obtained by the method disclosed in this publication is not clear, it is understood from the description that it is a normal magnesium carbonate trihydrate powder.
[0004]
According to the description of Examples in the above publication, calcium content (Ca / Mg), aluminum content (Al / Mg), iron with respect to magnesium content, from magnesium salt aqueous solution prepared using commercially available special grade magnesium chloride powder Magnesium carbonate powder having a content (Fe / Mg), a zinc content (Zn / Mg), and a copper content (Cu / Mg) of 9 ppm by weight or less is obtained. However, according to the study of the present inventor, magnesium salts used for the production of magnesium carbonate powder may contain silicon compounds, manganese compounds, and nickel compounds, and these metal compounds are also fluorinated. It has been found that it becomes a factor of deteriorating the optical properties of magnesium halide. The inventor of the present invention has arrived at the present invention as a result of research on impurities that are problematic in obtaining magnesium fluoride having excellent optical properties.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a magnesium carbonate powder that can be advantageously used as a raw material for producing magnesium fluoride for optical materials such as an output window of an excimer laser device and a condenser lens.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present invention includes (1) a step of adding and mixing magnesium oxide to a magnesium salt aqueous solution so that the pH of the magnesium salt aqueous solution is 8 or more, and (2) a step of removing impurity-containing precipitates precipitated from the magnesium salt aqueous solution. (3) A carbonate selected from the group consisting of sodium carbonate, ammonium carbonate, sodium hydrogen carbonate and ammonium hydrogen carbonate is added to the magnesium salt aqueous solution from which the impurity-containing precipitate has been removed, or the magnesium salt aqueous solution is adjusted to pH 9. A calcium compound, a silicon compound, a zinc compound, a manganese compound, comprising a step of precipitating magnesium carbonate particles by blowing carbon dioxide gas thereto after adjusting to 0 or more, and (4) a step of separating and recovering the precipitated magnesium carbonate , Nickel compounds, iron compounds, aluminization Compound and copper compound are 40 mass ppm or less in terms of calcium content (Ca / Mg) relative to magnesium content, 40 mass ppm or less in terms of silicon content (Si / Mg), zinc content (Zn / Mg) 20 mass ppm or less, manganese content (Mn / Mg) 20 mass ppm or less, nickel content (Ni / Mg) 20 mass ppm or less, iron content 20 mass ppm or less in terms of amount (Fe / Mg), 20 mass ppm or less in terms of aluminum content (Al / Mg), and 20 mass ppm or less in terms of copper content (Cu / Mg) And a method for producing a normal magnesium carbonate powder having a columnar particle shape. The normal magnesium carbonate includes not only normal magnesium carbonate trihydrate (MgCO 3 .3H 2 O) but also anhydrous normal carbonate (MgCO 3 ).
[0007]
The present invention also provides a plate-like basic magnesium carbonate powder characterized by aging the normal magnesium carbonate powder obtained by the production method of the present invention in hot water at 55 to 95 ° C., and then separating and recovering the solid powder. There is also a manufacturing method .
[0008]
In the present invention, the normal magnesium carbonate powder obtained by the production method of the present invention is heated at a temperature of 55 to 200 ° C. in a steam atmosphere, or the magnesium carbonate precipitate produced in the production method of the present invention is There is also a method for producing amorphous magnesium carbonate powder characterized by drying at a temperature of 150 ° C.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The normal magnesium carbonate powder, amorphous magnesium carbonate powder, and basic magnesium carbonate powder obtained by the production method of the present invention are calcium compounds, silicon compounds, zinc compounds, manganese compounds, nickel compounds, iron compounds, aluminum compounds, and copper. One of the characteristics is that the content of each compound is as follows.
[0010]
(1) The content of the calcium compound is 40 mass ppm or less in terms of calcium content (Ca / Mg) relative to the magnesium content, and preferably 30 mass ppm or less.
(2) Content of a silicon compound compound is 40 mass ppm or less in terms of silicon content (Si / Mg) with respect to magnesium content, and preferably 20 mass ppm or less.
(3) The content of the zinc compound is 20 mass ppm or less, preferably 8 mass ppm or less, in terms of the zinc content (Zn / Mg) with respect to the magnesium content.
(4) The manganese compound content is 20 ppm by mass or less, preferably 8 ppm by mass or less, in terms of manganese content (Mn / Mg) relative to the magnesium content.
[0011]
(5) The content of the nickel compound is 20 mass ppm or less, preferably 8 mass ppm or less in terms of nickel content (Ni / Mg) with respect to the magnesium content.
(6) The content of the iron compound is 20 mass ppm or less, preferably 8 mass ppm or less in terms of the iron content (Fe / Mg) with respect to the magnesium content.
(7) The content of the aluminum compound is 20 mass ppm or less, preferably 8 mass ppm or less in terms of the aluminum content (Al / Mg) with respect to the magnesium content.
(8) The content of the copper compound is 20 mass ppm or less, preferably 8 mass ppm or less in terms of the copper content (Cu / Mg) with respect to the magnesium content.
[0012]
The regular magnesium carbonate powder, the amorphous magnesium carbonate powder, and the basic magnesium carbonate powder obtained by the production method of the present invention further include a chromium compound, a lead compound, a sodium compound, a potassium compound, a barium compound, an arsenic compound, a chlorine compound, and The sulfur compound content is preferably as follows.
[0013]
(1) The content of the chromium compound is 20 mass ppm or less, preferably 8 mass ppm or less in terms of the chromium content (Cr / Mg) with respect to the magnesium content.
(2) The content of the lead compound is 20 mass ppm or less, preferably 8 mass ppm or less in terms of the lead content (Pb / Mg) with respect to the magnesium content.
(3) The content of the sodium compound is 20 mass ppm or less, preferably 8 mass ppm or less, in terms of the sodium content (Na / Mg) relative to the magnesium content.
(4) The content of the potassium compound is 20 mass ppm or less, preferably 8 mass ppm or less, in terms of the potassium content (K / Mg) relative to the magnesium content.
[0014]
(5) The content of the barium compound is 20 mass ppm or less, preferably 8 mass ppm or less in terms of the barium content (Ba / Mg) with respect to the magnesium content.
(6) The content of the arsenic compound is 8 ppm by mass or less, preferably 1 ppm by mass or less, in terms of the arsenic content (As / Mg) with respect to the magnesium content.
(7) The content of the chlorine compound is 80 mass ppm or less, preferably 40 mass ppm or less in terms of the chlorine content (Cl / Mg) with respect to the magnesium content.
(8) The content of the sulfur compound is 80 mass ppm or less, preferably 40 mass ppm or less in terms of the sulfur content (S / Mg) relative to the magnesium content.
[0015]
Next, the manufacturing method of the regular magnesium carbonate powder of this invention, an amorphous magnesium carbonate powder, and basic magnesium carbonate powder is demonstrated.
[0016]
First, an aqueous magnesium salt solution is prepared. Specific examples of the magnesium salt aqueous solution include a magnesium nitrate aqueous solution, a magnesium chloride aqueous solution, and a magnesium sulfate aqueous solution. These magnesium salt aqueous solutions may be prepared by dissolving water-soluble magnesium salts such as magnesium nitrate, magnesium chloride, and magnesium sulfate in water, or poorly water-soluble magnesium salts such as magnesium hydroxide and magnesium carbonate. It may be prepared by suspending in water to form a slurry, and then adding an acid such as nitric acid, hydrochloric acid, and sulfuric acid to dissolve the sparingly water-soluble magnesium salt. The magnesium salt aqueous solution is preferably a magnesium nitrate aqueous solution or a magnesium chloride aqueous solution, and particularly preferably a magnesium nitrate aqueous solution.
[0017]
The impurity content of the magnesium salt aqueous solution is 40 mass ppm or less for calcium ions, 40 mass ppm or less for silicon ions, 20 mass ppm or less for zinc ions, and 20 mass ppm or less for manganese ions in terms of the amount relative to the magnesium ion amount. It is preferable that nickel ion is 20 mass ppm or less, iron ion is 20 mass ppm or less, aluminum ion is 20 mass ppm or less, and copper ion is 20 mass ppm or less, but magnesium prepared using a normal magnesium salt is used. The salt aqueous solution tends to have an impurity amount exceeding the above numerical range. For this reason, it is necessary to perform a purification treatment that reduces the amount of impurities in the magnesium salt aqueous solution.
[0018]
The purification treatment of the magnesium salt aqueous solution can be performed, for example, by adding an alkali to the magnesium salt aqueous solution, precipitating metal ions as hydroxides, and filtering the supernatant water. It is preferable to use magnesium oxide for the alkali. When magnesium hydroxide is used as the alkali, the removal efficiency of calcium ions, silicon ions, zinc ions, manganese ions, and nickel ions tends to decrease.
The amount of magnesium oxide added is preferably such that the magnesium salt aqueous solution has a pH of 8 or more. Specifically, it exists in the range of 1-10g with respect to 1L of magnesium salt aqueous solution.
Although there is no restriction | limiting in particular in the density | concentration of the magnesium salt aqueous solution in the refinement | purification process of the said magnesium salt aqueous solution, Generally it exists in the range of 1-5 mol / L, Preferably it exists in the range of 1-2 mol / L.
[0019]
Next, carbonic acid is added to the magnesium salt aqueous solution to precipitate magnesium carbonate. Specifically, magnesium carbonate is precipitated by adding carbonate to the magnesium salt aqueous solution or adjusting the pH of the magnesium salt aqueous solution to 9.0 or more and then blowing carbon dioxide gas.
Examples of the carbonate used when the carbonate is added to the magnesium salt aqueous solution to precipitate the magnesium carbonate include sodium carbonate, ammonium carbonate, sodium bicarbonate, and ammonium bicarbonate.
On the other hand, ammonia water can be mentioned as an example of a pH adjusting material used when magnesium carbonate is precipitated by blowing carbon dioxide gas after adjusting the pH of the magnesium salt aqueous solution to 9.0 or more.
[0020]
The liquid temperature of the magnesium salt aqueous solution at the time of depositing magnesium carbonate in the magnesium salt aqueous solution should be 50 ° C. or less (generally in the range of 13.5 to 50 ° C., preferably in the range of 15 to 47 ° C.). preferable. The magnesium carbonate precipitated at this liquid temperature is a columnar crystal of normal magnesium carbonate trihydrate. When the liquid temperature of the magnesium salt aqueous solution is higher than 50 ° C., a plate-like crystal of basic magnesium carbonate is precipitated. Since basic magnesium carbonate is easy to adsorb | suck a silicon ion to a hydroxyl group (OH group), the silicon compound content of the magnesium carbonate powder obtained becomes high. Further, since calcium ions tend to be precipitated as calcium carbonate as the liquid temperature of the magnesium salt aqueous solution increases, the calcium compound content also increases.
Although there is no restriction | limiting in particular in the density | concentration of magnesium salt aqueous solution at the time of depositing magnesium carbonate in magnesium salt aqueous solution, Generally it exists in the range of 0.1-5 mol / L, Preferably it is 0.1-2 mol / L range.
[0021]
Magnesium carbonate precipitates (magnesium carbonate trihydrate) precipitated in the magnesium salt aqueous solution can be filtered off by a conventional method. The magnesium carbonate precipitate is washed with ultrapure water and then vacuum dried to obtain a normal magnesium carbonate trihydrate powder. Further, when the magnesium carbonate trihydrate powder is further heated at a temperature of 100 ° C. or higher, an anhydrous magnesium carbonate powder can be obtained.
[0022]
The basic magnesium carbonate powder can be obtained by putting the above-mentioned normal magnesium carbonate trihydrate powder into hot water at 55 to 95 ° C. and aging and converting it into plate-like basic magnesium carbonate.
[0023]
The amorphous magnesium carbonate powder can be obtained by heating the regular magnesium carbonate trihydrate powder at a temperature of 55 to 200 ° C. in a steam atmosphere. The amorphous magnesium carbonate powder can also be obtained by washing the magnesium carbonate precipitate (regular magnesium carbonate trihydrate crystal) with ultrapure water and then drying at a temperature of 105 to 150 ° C.
[0024]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described by way of examples. The magnesium content and impurity content described in the examples are values measured by the following method.
[0025]
(1) Magnesium content A sample is dissolved in hydrochloric acid, and Mg ions are titrated with an EDTA solution.
(2) Impurity content Cl content is measured by liquid ion chromatography. Each element content other than Cl (Ca, Si, Zn, Mn, Ni, Fe, Al, Cu, Cr, Pb, Na, K, Ba, As, S) is a method defined in JIS-K-0050. In accordance with the above, the sample is dissolved in hydrochloric acid and measured using an inductively coupled plasma emission spectrometer and an atomic absorption spectrophotometer.
[0026]
[Example 1]
(1) Manufacture of magnesium nitrate aqueous solution 500 g of commercially available magnesium hydroxide powder (high purity reagent) is dispersed in ultrapure water to form a slurry, and 1770 g of commercially available nitric acid (special grade) is added to dissolve magnesium hydroxide. Then, ultrapure water was further added to obtain a 4.2 L magnesium nitrate aqueous solution (concentration 2 mol / L, pH = 7.2).
[0027]
(2) Production of magnesium oxide powder The commercially available magnesium hydroxide powder (high purity reagent) used in the above (1) was calcined in an electric furnace at 900 ° C for 1 hour to obtain a magnesium oxide powder.
[0028]
(3) Production of magnesium carbonate powder While stirring 4.2 L of the magnesium nitrate aqueous solution obtained in the above (1), 17 g of the magnesium oxide powder obtained in the above (2) was added thereto. And after leaving to stand for 1 hour, the supernatant liquid was filtered and the magnesium nitrate aqueous solution was refine | purified. To this purified magnesium nitrate aqueous solution (pH = 8.3), 487 g of ammonia water (special grade, concentration 28 mass%) and ultrapure water were added to make a total volume of 12 L.
Next, while stirring a magnesium nitrate aqueous solution (pH = 9.6, liquid temperature 26 ° C.) diluted by adding ammonia water and ultrapure water, commercially available high-purity carbon dioxide gas is added thereto, and the pH of the solution is 7 It blown until it became 0.5, and magnesium carbonate was deposited. The maximum temperature of the aqueous magnesium nitrate solution during this reaction was 35 ° C. The magnesium carbonate precipitate was filtered off, washed with ultrapure water, and then vacuum dried at 40 ° C. to obtain a magnesium carbonate powder. When the X-ray diffraction pattern of the obtained magnesium carbonate powder was measured, it was confirmed to be a normal magnesium carbonate trihydrate (MgCO 3 .3H 2 O). As a result of observation with an electron microscope, it was confirmed that the shape of the particles was prismatic (size: 1 μm square × height 20-30 μm).
Table 1 shows the analysis results of the magnesium content and impurity content of the obtained magnesium carbonate powder. Table 1 also shows the analysis results of the magnesium content and impurity content of magnesium hydroxide used as a raw material.
[0029]
[Example 2]
Magnesium carbonate powder was obtained in the same manner as in Example 1 except that in Example 1 (3), the magnesium carbonate precipitate was filtered off, washed with ultrapure water and then dried at 120 ° C. When the X-ray diffraction pattern of the obtained magnesium carbonate powder was measured, no diffraction peaks attributable to normal magnesium carbonate and basic magnesium carbonate were observed, and it was confirmed that the powder was amorphous (amorphous). As a result of observation with an electron microscope, it was confirmed that the shape of the particles was prismatic (size: 1 μm square × height 20-30 μm).
Table 1 shows the analysis results of the magnesium content and impurity content of the obtained magnesium carbonate powder.
[0030]
[Example 3]
The magnesium carbonate (magnesium carbonate) powder obtained in Example 1 was placed in warm water heated to 70 ° C. and left for 1 hour. Next, the magnesium carbonate powder was filtered off, washed with ultrapure water, and then dried at 120 ° C. When the X-ray diffraction pattern of the obtained magnesium carbonate powder was measured, it was confirmed to be basic magnesium carbonate (3MgCO 3 .Mg (OH) 2 .3H 2 O). As a result of observation with an electron microscope, it was confirmed that the shape of the particles was plate-like (size: 1 μm × thickness: 0.1 μm).
Table 1 shows the analysis results of the magnesium content and impurity content of the obtained magnesium carbonate powder.
[0031]
[Comparative Example 1]
In (3) of Example 1, the same operation as in Example 1 was performed except that 24.6 g of the magnesium hydroxide powder used in Example 1 was added instead of adding the magnesium oxide powder to the magnesium nitrate aqueous solution. To obtain a magnesium carbonate powder. When the X-ray diffraction pattern of the obtained magnesium carbonate powder was measured, it was confirmed to be a normal magnesium carbonate trihydrate (MgCO 3 .3H 2 O). As a result of observation with an electron microscope, it was confirmed that the shape of the particles was prismatic (size: 1 μm square × length 20-30 μm).
Table 1 shows the analysis results of the magnesium content and impurity content of the obtained magnesium carbonate powder.
[0032]
[Comparative Example 2]
In Example 1 (3), Example 1 was performed except that the magnesium nitrate aqueous solution was heated to 70 ° C. before blowing high purity carbon dioxide gas into the magnesium nitrate aqueous solution diluted by adding ammonia water and ultrapure water. The same operation was performed to obtain magnesium carbonate powder. The maximum temperature of the aqueous magnesium nitrate solution during this reaction was 76 ° C.
When the X-ray diffraction pattern of the obtained magnesium carbonate powder was measured, it was confirmed to be basic magnesium carbonate (3MgCO 3 .Mg (OH) 2 .3H 2 O). As a result of observation with an electron microscope, it was confirmed that the shape of the particles was plate-like (size: 1 μm × thickness: 0.1 μm).
Table 1 shows the analysis results of the magnesium content and impurity content of the obtained magnesium carbonate powder.
[0033]
[Table 1]
[0034]
【The invention's effect】
Magnesium fluoride produced by using the regular magnesium carbonate powder, amorphous magnesium carbonate powder, and basic magnesium carbonate powder obtained by the production method of the present invention has a small impurity content and has excellent optical properties. Therefore, the normal magnesium carbonate powder, the amorphous magnesium carbonate powder, and the basic magnesium carbonate powder obtained by the production method of the present invention are used to produce magnesium fluoride used in optical materials such as an output window of an excimer laser device and a condenser lens. It can be advantageously used as a raw material.
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