JP3846995B2 - Elモジュール - Google Patents
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Description
【発明の技術分野】
本発明は、ELシートとその駆動回路が実装してある回路基板等とを一体化してなるELモジュールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話機その他の電子機器用バックライトの光源として、回路基板とELシートとを一体化したELジュールが多く採用されている。ELモジュールにおける回路基板とELシートとは、回路基板上に形成された接続電極部及びELシートの透明電極層上に形成された接続電極部とを接合することにより電気的に接続されている。
【0003】
図3は従来技術における接続電極部及びその周囲の構造を示すもので、回路基板31にELシート32が固着してある。ELシート32は透明電極シート33の背面(図3下面)に透明電極層33aが形成してあり、この透明電極層側には発光層34、絶縁層35、背面電極層36及び保護層37が積層してある。回路基板31とELシート32とを電気的に接続する接続部38は、透明電極層33aに形成された接続電極部39とこれと対向するように回路基板31の上面に形成された接続電極部40とが導電性接着剤41を介して接続してある。
【0004】
ELシートの接続電極部39の周囲は、各層34〜37が両電極部を当接可能とするために排除してある。両接続電極部39,40はELシートの透明電極シート33が回路基板側へ接近するように変形した状態で接合されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、接続部38における両接続電極部39,40の接合は、ELシート側の接続電極部39の周囲の各層が排除されて形成された凹部38aに押し込まれた状態となっており、透明電極シート33が局部的に変位した状態となっている。この状態は透明電極シート33の曲げ応力が大きくなっており、このために透明電極シートが原位置に復帰しようとする力(復元力)が大きくなって、接続部における導通が不安定になっている問題がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の問題を解決するために、本発明は、駆動回路が実装してある回路基板とELシートとをそれぞれに形成してある接続電極部同士を電気的に接続してなるELモジュールについて以下の手段を採用してある。
【0007】
ELシートを構成する透明電極シートに形成された透明電極層に形成された接続電極部の周囲を透明電極層上に順次形成してある発光層、絶縁層、背面電極層を透明電極層からの積層順にELシートに形成された接続電極部からの距離が大きくなるように変化させることにより接続電極部同士の接続による透明電極シートの機械的復元力を弱くして安定した導通状態としてある。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明のELモジュールは、駆動回路が実装してある回路基板とELシートとを、両者にそれぞれ形成してある接続電極部同士を、導電性接着剤を介して導電性接着剤により電気的に導通可能に接合したものである。ELシートの接続電極部は、透明電極シートに形成された透明電極層に形成してあり、その周囲ではこのELシートの透明電極層に順次積層形成してある発光層、絶縁層、背面電極層は、透明電極層からの積層順に当該ELシートの接続電極部からの距離が大きくなっている。
【0009】
【実施例】
図2は、ELモジュールにおける回路基板1とELシート2とを結合する前の状態を示している。ELシート2は、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなる透明電極シート3の背面(図2下面)にITOからなる透明電極層3aを形成したものからなり、透明電極シート3の背面側に次の各層を形成してある。すなわち、透明電極層3aの背面に発光層4、絶縁層5、背面電極層6、保護層7が順次積層してある。
【0010】
回路基板1とELシート2とを電気的に導通させる接続部8は、後述の両接続電極部を当接させるために透明電極層3aの周囲の各層を排除してある。接続部8における透明電極層3a上には、ELシート側の接続電極部9が設けてある。透明電極層側の接続電極部9は、透明電極層上にカーボン地を形成し、さらにその上に銀を印刷することにより形成してある。
【0011】
回路基板1上の接続電極部9と対向する位置には回路基板1側の接続電極部10が設けてある。回路基板1側の接続電極部10は、回路基板1上に銅箔を印刷することにより形成されている。接続電極部10は回路基板1の背面に実装されているELシート2の駆動回路または接地回路(図示略)と導通させてある。 透明電極層3a側の接続電極部9の上には、導電性フィラーを含有させてある異方導電性接着剤11をスクリーン印刷により形成してある。
【0012】
図1に接続電極部同士の接合状態を示す。図示してあるように、回路基板1とELシート2とは位置合わせ後、回路基板と保護面との当接面は通常の接着剤で接合し、接続部8における両接続電極部9,10は、異方導電性接着剤11を介して電気的導通可能に接合されている。この状態下においては、接続部8における透明電極シート3は、回路基板1側に変形している。しかし、ELシート2の各層が透明電極層3aからの積層順に接続電極部9からの距離が大きくなっている(スロープ状)ので、透明電極シート3の前面側を押圧することにより接続電極部9,10同士が当接した状態になっても、透明電極シートの断面は急激な変形をせず、したがって曲げ応力が小さくなっている。こうしてこの部分における透明電極シートの復元力を小さくすることができるので、接続部8が剥離することがなくなり接続部における導通の安定性が得られる。
【0013】
これらの寸法の具体例としては、例えば設計上接続電極部9の外周から1.0mm離れた場所から発光領域とする場合に、接続電極部からの各距離をそれぞれ以下のように設定してある。すなわち、発光層4を0.5mm、絶縁層5を0.7mm、背面電極層6を1.0mm、保護層7を1.2mmと順次大きくしてある。因みに上記各層の厚さは、発光層4が25μm、絶縁層5が40μm、背面電極層6が15μm、保護層7が20μmであり、全体で100μmとなっているので、これを従来例のごとく凹部38aを直立状態とすると(図3参照)、透明電極シートの変形の度合いが大きくなっていることが判る。
【0014】
上記実施例では、各層の接続電極部9からの距離を順次大きくするようにしてあるが、これを交互にしたり発光層4と絶縁層5及び背面電極層6と保護層7というような組み合わせたものをそれぞれ異なる距離にするようにしても透明電極層の復元力を小さくすることができる。
【0015】
本発明によれば、接続部8における透明電極シート3の復元力を小さくすることができるのでELモジュールにおける安定した電気的接続が得られる。なお、接続電極部同士の接合は異方導電性接着剤に限定されるものではなく、通常の導電性接着剤やホットメルトによって接合するようにしてもよい。
【0016】
【発明の効果】
本発明によれば、接続部における透明電極シートの復元力を小さくすることができるのでELモジュールにおける安定した電気的接続が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の断面図である。
【図2】一実施例側の接合側の状態を示す断面図である。
【図3】従来例の断面図である。
【符号の説明】
1 回路基板
2 ELシート
3 透明電極シート
3a 透明電極層
4 発光層
5 絶縁層
6 背面電極層
9,10 接続電極部
Claims (1)
- 駆動回路が実装してある回路基板とELシートとは、両者にそれぞれ形成してある接続電極部同士を、導電性接着剤を介して電気的に導通可能に接合してあり、
上記ELシートの接続電極部は、透明電極シートに形成された透明電極層に形成してあり、
上記ELシートの接続電極部の周囲では、上記ELシートの上記透明電極層に順次積層形成してある発光層、絶縁層、背面電極層は、上記電極層からの積層順に当該ELシートの接続電極部からの距離が大きくなっている
ことを特徴とするELモジュール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05211698A JP3846995B2 (ja) | 1998-03-04 | 1998-03-04 | Elモジュール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05211698A JP3846995B2 (ja) | 1998-03-04 | 1998-03-04 | Elモジュール |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11251071A JPH11251071A (ja) | 1999-09-17 |
JP3846995B2 true JP3846995B2 (ja) | 2006-11-15 |
Family
ID=12905914
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05211698A Expired - Fee Related JP3846995B2 (ja) | 1998-03-04 | 1998-03-04 | Elモジュール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3846995B2 (ja) |
-
1998
- 1998-03-04 JP JP05211698A patent/JP3846995B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11251071A (ja) | 1999-09-17 |
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