JP3845292B2 - 光ファイバアレイおよびその光ファイバアレイを用いた光導波回路モジュール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信等に使用され、たとえば光導波回路を配列した光導波回路部品に接続されて用いられる光ファイバアレイおよびその光ファイバアレイを用いた光導波回路モジュールに関するものである。
【0002】
【背景技術】
現在、光通信の分野では、低価格化、高集積化の点から、複数の光導波回路をシリコン基板や石英基板上に配列した光導波回路(PLC;Planar Lightwave Circuit)部品の実用化が進んでいる。また、光導波回路部品の多機能化に伴い、配列する光導波回路の高集積化および光導波回路部品の大型化が進んでいる。
【0003】
光導波回路部品は、一般に、光ファイバを配列してなる光ファイバアレイに接続されてモジュール化され、用いられている。この光導波回路モジュールは、例えば図12に示すように、光導波回路部品30の入射側および出射側に光ファイバアレイ1(1a,1b)を接続して形成されている。
【0004】
同図において、光導波回路部品30は、光導波路形成用の基板11上に、光導波路により光導波回路10を形成したものである。同図に示す光導波回路10は、1本の光入力導波路2を有し、この光入力導波路2が分岐部17を介して分岐され、8本の光出力導波路6が形成されている。
【0005】
この光導波回路10は、1つの光入力部41(光入力導波路2の入射側)から入力された光を分岐して、8つの光出力部(光出力導波路6の出射側であり、同図には図示せず)から出力するスプリッタ型の光導波回路(1×8スプリッタ)である。なお、同図においては、光導波回路部品30の各接続端面側にガラス製の上板43,44を設けている。
【0006】
光ファイバアレイ1(1a,1b)は、それぞれ、ガイド基板23(23a,23b)と押さえ板24(24a,24b)とを有している。ガイド基板23(23a,23b)と押さえ板24(24a,24b)の厚みは、それぞれ1.0mmとするのが一般的である。
【0007】
また、同図には図示されていないが、ガイド基板23(23a,23b)には、それぞれ、1本以上の光ファイバ配列ガイド溝が形成されており、それぞれの光ファイバ配列ガイド溝に光ファイバ7が挿入固定されている。光ファイバ配列ガイド溝は、通常、V溝(V字形溝)に形成され、ガイド基板23(23a,23b)、押さえ板24(24a,24b)による光ファイバ7の固定には、通常、接着剤(図示せず)が用いられる。
【0008】
図12に示す光導波回路モジュールにおいては、入射側の光ファイバアレイ1(1b)には1本の光ファイバ7が固定されており、この光ファイバ7が光導波回路部品30の光入力導波路2に接続されている。なお、光ファイバ7は、接続端面側の被覆が除去された状態で前記光ファイバ配列ガイド溝に挿入されている。光ファイバ配列ガイド溝に挿入された光ファイバは、押さえ板24(24b)によって押さえられている。
【0009】
また、出射側の光ファイバアレイ1(1a)には、8本の光ファイバ7が等配列ピッチで配列固定されている。これらの光ファイバ7は、光ファイバテープ心線21から引き出されており、接続端面の被覆が除去された状態でそれぞれ前記光ファイバ配列ガイド溝に挿入され、押さえ板24(24a)に押さえられている。これらの光ファイバ7は、光導波回路部品30の対応する光出力導波路6に接続されている。なお、光ファイバテープ心線21は、光ファイバ7をその直径の略2倍である250μmピッチで1列に並設してなる。
【0010】
光ファイバアレイ1のガイド基板23に形成されている光ファイバ配列ガイド溝の配列ピッチは、一般に、光ファイバテープ心線21における光ファイバ7の配列ピッチと等しい、250μmに形成されている。また、光ファイバ配列ガイド溝の配列ピッチは、光ファイバ7の直径とほぼ等しい127μmに形成されているものもある。光ファイバ配列ガイド溝の配列ピッチを光ファイバ7の直径とほぼ等しい配列ピッチとしたものにおいては、光ファイバ7をほぼ隙間なく並べられる。
【0011】
図13は、光ファイバアレイ1の一例を示しており、この光ファイバアレイ1は、光ファイバ7を光ファイバ7の直径とほぼ等しい配列ピッチで32本配列したものである。ガイド基板23には、光ファイバ配列ガイド溝9が、光ファイバ7の直径とほぼ等しい127μmの配列ピッチP1で形成されており、各光ファイバ配列ガイド溝9に光ファイバ7が挿入固定されている。
【0012】
この場合、同図に示すように、光ファイバアレイ1には、光ファイバテープ心線21(21a,21b)を2段に重ねて設けられる。そして、例えば図14に示す模式図のように、光ファイバテープ心線21aに配列されている光ファイバ7(7a)と光ファイバテープ心線21bに配列されている光ファイバ7(7b)の配列が行われる。
【0013】
すなわち、図14の(a)に示すように、光ファイバ7の先端側を広げ、同図の(b)に示すように、光ファイバ7(7a)と光ファイバ7(7b)を交互に配列する。そして、図13に示したように、これらの光ファイバ7(7a,7b)をガイド基板23(23a)の光ファイバ配列ガイド溝9に挿入して光ファイバアレイ1を形成する。
【0014】
また、図13に示すように、光ファイバテープ心線21を複数並設して設置するタイプの光ファイバアレイでは、同図に示すように、隣り合う光ファイバテープ心線21間の光ファイバ7の配列ピッチP2を、1つの光ファイバテープ心線21内における光ファイバ7の配列ピッチP1よりも少し広めに形成した構成のものもある。この構成は、隣り合う光ファイバテープ心線21同士の被覆がぶつかる等の、光ファイバテープ心線21の干渉を避けることができる。
【0015】
この構成において、例えば光ファイバ配列ガイド溝の配列ピッチP1が127μmの場合は、隣り合うテープ間の光ファイバ7の配列ピッチP2を例えば254〜500μmとすることが行われる。また、光ファイバ配列ガイド溝の配列ピッチP1が250μmの場合は、隣り合うテープ間の光ファイバ7の配列ピッチP2を例えば360〜500μmとすることが行われる。
【0016】
なお、光ファイバアレイ1は、光ファイバテープ心線21から引き出された光ファイバ7を配列することが一般的であり、1つの光ファイバテープ心線21には、通常、4心または8心の光ファイバ7が配列されているため、光ファイバアレイに配列する光ファイバ7の心数は、4、8、12、16、20、24、32、・・・心とすることが一般的である。
【0017】
また、図12に示したような光導波回路モジュールにおいて、光ファイバアレイ1(1a,1b)の接続端面と前記光導波回路部品30の接続端面は、それぞれ研磨された後、光ファイバアレイ1(1b)と光導波回路部品30の入射側端面とが対向配置され、光ファイバアレイ1(1a)と光導波回路部品30の出射側端面とが対向配置されている。
【0018】
そして、光ファイバアレイ1(1a,1b)に配列されている光ファイバ7と、光導波回路部品30に配列されている光導波路(図12の場合、光出力導波路6と光入力導波路2)の接続端面とが対向配置され、対応する光ファイバ7の接続端面と光導波路の接続端面との軸ずれ(位置ずれ)が最小となる位置で、光ファイバアレイ1(1a,1b)の接続端面と光導波回路部品30の接続端面とが紫外線(UV)硬化接着剤等により接着固定される。
【0019】
光導波回路部品30の構成例は様々なものが知られているが、上記スプリッタの他に、例えば図15に示すようなアレイ導波路回折格子(AWG;Arrayed Waveguide Grating)が広く知られている。このアレイ導波路回折格子は、波長多重伝送において波長合分波器の役割を果たす。波長多重伝送は、例えば互いに異なる波長を有する複数の光を多重して1本の光ファイバにより伝送させるものであり、その伝送量を飛躍的に向上することができる伝送方式である。
【0020】
アレイ導波路回折格子の光導波回路10は、1本以上の光入力導波路2の出射側に、第1のスラブ導波路3が接続され、第1のスラブ導波路3の出射側に複数の並設されたチャンネル導波路4aから成るアレイ導波路4が接続され、アレイ導波路4の出射側には第2のスラブ導波路5が接続され、第2のスラブ導波路5の出射側には複数の並設された光出力導波路6が接続されて形成されている。
【0021】
前記アレイ導波路4は、第1のスラブ導波路3から導出された光を伝搬するものであり、互いに異なる長さに形成され、隣り合うチャンネル導波路4aの長さは互いにΔL異なっている。
【0022】
なお、光出力導波路6は、例えばアレイ導波路回折格子によって分波あるいは合波される互いに異なる波長の信号光の数に対応させて設けられるものであり、チャンネル導波路4aは、通常、例えば100本といったように多数設けられるが、同図においては、図の簡略化のために、これらの光出力導波路6、チャンネル導波路4aおよび光入力導波路2の各々の本数を簡略的に示してある。
【0023】
光入力導波路2には、例えば送信側の光ファイバ(図示せず)が接続されて、波長多重光が導入されるようになっており、光入力導波路2を通って第1のスラブ導波路3に導入された光は、その回折効果によって広がってアレイ導波路4に入射し、アレイ導波路4を伝搬する。
【0024】
このアレイ導波路4を伝搬した光は、第2のスラブ導波路5に達し、さらに、光出力導波路6に集光されて出力されるが、アレイ導波路4の隣り合うチャンネル導波路4aの長さが互いに設定量異なることから、アレイ導波路4を伝搬した後に個々の光の位相にずれが生じ、このずれ量に応じて集束光の波面が傾き、この傾き角度により集光する位置が決まる。
【0025】
そのため、波長の異なった光の集光位置は互いに異なることになり、その位置に光出力導波路6を形成することによって、波長の異なった光(分波光)を各波長ごとに異なる光出力導波路6から出力できる。
【0026】
すなわち、アレイ導波路型回折格子は、光入力導波路2から入力される互いに異なる複数の波長をもった多重光から1つ以上の波長の光を分波して各光出力導波路6から出力する光分波機能を有しており、分波される光の中心波長は、アレイ導波路4の隣り合うチャンネル導波路4aの長さの差(ΔL)及びアレイ導波路4の実効屈折率(等価屈折率)ncに比例する。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、光ファイバアレイ1に用いるガイド基板23の光ファイバ配列ガイド溝は、切削加工やエッチング加工、あるいは、モールディング加工により形成されるが、この溝の配列には製造ばらつき等による誤差が存在する。また、光ファイバ7は、周知の如く、光が導通するコアの周囲にクラッド層を設けて形成されており、その断面は円形と成し、コアが中心に位置する構成を有しているが、このコアの位置にも製造ばらつきが存在する。
【0028】
これらの製造ばらつきにより、光ファイバアレイ1には配列ピッチずれ(ここでは、光ファイバ7の配列方向および該配列方向に略直交する深さ方向の位置ずれを指す)が存在する。
【0029】
このように、光ファイバアレイ1に配列ピッチずれが存在すると、光ファイバアレイ1を光導波回路部品30に接続する時に、光ファイバ7と光導波路(光入力導波路2や光出力導波路6)との接続端面の軸ずれ(位置ずれ)が大きくなり、接続損失が大きくなるといった問題が生じる。
【0030】
この接続損失は、上記軸ずれの2乗に比例し、1μmの軸ずれで0.2〜0.4dB程度の過剰な接続損失が発生することになる。なお、この接続損失値は、光ファイバ7の種類や光導波路の特性により異なる。このため、光ファイバアレイ1の配列ピッチずれはできるだけ小さいことが望ましいが、実際には、軸ずれ1μm程度は許容値とされており、実際には、例えば最大0.75μm程度の軸ずれを有していることがある。
【0031】
また、光ファイバアレイ1の作製に際し、光ファイバ7の固定には、前記のように接着剤を用いるのが一般的であるが、接着剤は一般に、硬化するときに収縮するという特徴を持つため、この硬化収縮により光ファイバアレイ1(1a,1b)に応力が付加され、結果として反りが生じることになる。
【0032】
そして、光ファイバアレイ1に反りが生じると、光ファイバアレイ1と光導波回路部品30との接続において、光ファイバ7と光導波路との軸ずれ量はさらに大きくなることになる。また、反りが生じた光ファイバアレイ1は、温度が変化したり、高温高湿環境にさらされたりすることによって、接着剤の弾性率が変化したり接着剤が膨張したりすると、その反り量が変化することがある。
【0033】
このように、光ファイバアレイ1の反り量が変化すると、光ファイバ7と光導波路の接続損失が変化し、光導波回路モジュール全体の挿入損失も変化してしまうといった問題が生じる。また、光ファイバアレイ1の反り量が変化すると、光ファイバアレイ1と光導波回路部品30との接続部に応力がかかり、接続部の剥離、破壊等が生じるといった問題も発生する。
【0034】
例えば、光ファイバアレイ1の反りが0.5μm未満であれば、この反りが光ファイバ7と光導波路との軸ずれに及ぼす影響は、反り量の半分である0.25μm未満であることから、それほど大きな問題にはならない。しかし、前記反り量が0.5μm以上となると、光ファイバアレイ1の作製誤差に起因する軸ずれ量と併せて、全体の軸ずれ量が1μm以上になることがあることから、問題が生じる場合がある。
【0035】
また、光ファイバアレイ1の反りが0.5μm未満であれば、この反りが例えば温度変化などにより変化して解放されたとしても、軸ずれの変化量は少なく、光ファイバ7と光導波路との接続損失の変化量もわずかである。また、このとき、光ファイバアレイ1と光導波回路部品30との接続部にかかる応力もわずかであり、特に大きな問題にはならない。
【0036】
しかしながら、前記反り量が0.5μm以上となると、反りが解放された場合の接続損失の変化が大きくなるばかりか、光ファイバアレイ1(1a,1b)と光導波回路部品30との接続部にかかる応力により、接続部の剥離などの問題が生じる可能性が高くなる。これらの理由により、光ファイバアレイ1の反り量は、0.5μm未満であることが望ましい。
【0037】
従来は、光導波回路モジュールに適用される光導波回路部品30は、例えば1×9スプリッタや1×16スプリッタ、あるいは、8〜16波の波長を合分波するアレイ導波路回折格子が主流であったので、光導波回路モジュールに適用される光ファイバアレイ1に配列される光ファイバ7の心数(本数)も8心や16心といったものが多く、光ファイバアレイ1の反り量は小さかった。
【0038】
しかしながら、前記の如く、昨今、光導波回路部品30の多機能化が進んでおり、それに伴い、例えば1つの光入力部から入力された光を分岐して32個の光出力部から出力したり、64個の光出力部から出力したりするスプリッタ型の光導波回路部品30の開発および実用化が行われるようになった。また、アレイ導波路回折格子においても、その合分波数は40以上のものが実用化されており、合分波数を60以上とするものも開発されている。
【0039】
そうなると、このような光導波回路部品30を適用して形成される光導波回路モジュールは、光ファイバアレイ1に配列する光ファイバ7の心数を光導波回路部品30に対応させて32〜60以上にする必要がある。しかし、厚みが従来と同様の、1.0mmのガイド基板23に32〜60以上の光ファイバ配列ガイド溝を形成して光ファイバアレイ1を形成すると、光ファイバアレイ1の反り量が大きくなってしまうといった問題が生じた。
【0040】
例えば、図16の(a)には、厚みが1.0mmのパイレックス(登録商標)ガラスのガイド基板23に、32本の光ファイバ配列ガイド溝9を250μmピッチで形成し、それぞれの光ファイバ配列ガイド溝9に光ファイバ7を配列した光ファイバアレイ1が示されている。なお、ガイド基板23上には、厚さ1.0mmのパイレックスガラスの押さえ板24が設けられている。なお、パイレックスは登録商標であり、以下同様である。
【0041】
また、同図の(b)に示すように、光ファイバ7は接着剤50によって光ファイバ配列ガイド溝9に固定されている。
【0042】
この光ファイバアレイ1は、接着剤50の硬化によって、同図の(c)に示すように約2.8μmも反り、この反りによる光ファイバ7と光導波路との軸ずれ量は最大で約1.4μmにもなることから、例えば光ファイバ配列ガイド溝9の作製誤差等の他の要因による軸ずれ量と合わせると、最大で2.15μm程度の軸ずれを生じることになった。
【0043】
このため、図16に示した光ファイバアレイ1を適用して光導波回路モジュールを形成すると、光ファイバアレイ1と光導波回路部品30との接続損失が、最大で約1.8dB程度にもなってしまうといった問題が生じた。
【0044】
また、光ファイバアレイ1の反り量は、前記したように、接着剤50の接着剤強度の劣化、接着剤50の吸湿による膨潤等により変化し、それに伴い、光ファイバアレイ1を適用して形成される光導波回路モジュールは、その挿入損失が時間と共に1dB程度変化してしまうといった問題も有していた。
【0045】
なお、光ファイバアレイ1の別の例として、厚みが1.0mmのパイレックスガラスのガイド基板23に、48本の光ファイバ配列ガイド溝9を127μmピッチで形成した光ファイバアレイ1について、接着剤50の硬化による反りを求めたところ、その値は2.0μmであった。なお、この光ファイバアレイ1も、それぞれの光ファイバ配列ガイド溝9に光ファイバ7を配列し、ガイド基板23上には厚さ1.0mmのパイレックスガラスの押さえ板24を設けたものである。
【0046】
上記光ファイバアレイ1の反りによって生じる光ファイバ7と光導波回路部品30の光導波路との軸ずれ量は最大で約1.0μmになり、他の要因による軸ずれ量と合わせると、軸ずれ量は最大で1.75μm程度になる。そして、この光導波回路モジュールにおいては、光ファイバアレイ1と光導波回路部品30との接続損失が最大で約1.2dB程度、接着剤50の接着強度劣化等による反り量変化に伴う挿入損失の変化量が1dB程度となった。
【0047】
さらに、この反り量の変化に伴い、この光導波回路モジュールは、光導波路部品30と光ファイバアレイ1との接続部に応力がかかり、接続部の剥離が生じることがあった。
【0048】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、配列する光ファイバの心数が増えても反りが抑制され、光導波回路部品等の接続相手側光部品との接続損失が小さい光ファイバアレイと、この光ファイバアレイを適用することにより、挿入損失が小さく、温度変化等による剥離等を抑制できる光導波回路モジュールを提供することにある。
【0049】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成をもって課題を解決するための手段としている。すなわち、第1の発明の光ファイバアレイは、光ファイバの直径の略2倍の配列ピッチで複数の光ファイバ配列ガイド溝を配列したパイレックスガラス製(パイレックスは登録商標)のガイド基板と、該ガイド基板の前記光ファイバ配列ガイド溝に挿入された光ファイバと、該光ファイバを上側から押さえるパイレックスガラス製(パイレックスは登録商標)の押さえ板とを有し、前記光ファイバは接着剤によって前記ガイド基板と押さえ板に固定され、前記光ファイバ配列ガイド溝の総数を20本以上とし、前記ガイド基板の厚みを1.10mm以上として、前記光ファイバ配列ガイド溝の総数に対応させて該光ファイバ配列ガイド溝の総数が多くなるにつれてガイド基板の厚みを連続的または段階的に厚く形成し、前記接着剤の硬化時の収縮の応力による光ファイバアレイの反り量をほぼ0.5μm未満とした構成をもって課題を解決する手段としている。
【0051】
さらに、第2の発明の光ファイバアレイは、上記第1の発明の構成に加え、前記光ファイバ配列ガイド溝の総数を20本としたときガイド基板の厚みを1.10mm以上とし、光ファイバ配列ガイド溝の総数を21本以上24本以下としたときガイド基板の厚みを1.45mm以上とし、光ファイバ配列ガイド溝の総数を25本以上28本以下としたときガイド基板の厚みを1.73mm以上とし、光ファイバ配列ガイド溝の総数を29本以上32本以下としたときガイド基板の厚みを1.93mm以上とした構成をもって課題を解決する手段としている。
【0052】
さらに、第3の発明の光ファイバアレイは、光ファイバの直径とほぼ等しい配列ピッチで複数の光ファイバ配列ガイド溝を配列したパイレックスガラス製(パイレックスは登録商標)のガイド基板と、該ガイド基板の前記光ファイバ配列ガイド溝に挿入された光ファイバと、該光ファイバを上側から押さえるパイレックスガラス製(パイレックスは登録商標)の押さえ板とを有し、前記光ファイバは接着剤によって前記ガイド基板と押さえ板に固定され、前記光ファイバ配列ガイド溝の総数を32本以上とし、前記ガイド基板の厚みを1.05mm以上として、前記光ファイバ配列ガイド溝の総数に対応さて光ファイバ配列ガイド溝の総数が多くなるにつれてガイド基板の厚みを連続的または段階的に厚く形成し、前記接着剤の硬化時の収縮の応力による光ファイバアレイの反り量をほぼ0.5μm未満とした構成をもって課題を解決する手段としている。
【0054】
さらに、第4の発明の光ファイバアレイは、上記第3の発明の構成に加え、前記光ファイバ配列ガイド溝の総数を32本としたときガイド基板の厚みを1.05mm以上とし、光ファイバ配列ガイド溝の総数を33本以上40本以下としたときガイド基板の厚みを1.25mm以上とし、光ファイバ配列ガイド溝の総数を41本以上48本以下としたときガイド基板の厚みを1.47mm以上とし、光ファイバ配列ガイド溝の総数を49本以上56本以下としたときガイド基板の厚みを1.85mm以上とし、光ファイバ配列ガイド溝の総数を57本以上64本以下としたときガイド基板の厚みを2.40mm以上とした構成をもって課題を解決する手段としている。
【0056】
さらに、第5の発明の光導波回路モジュールは、上記第1乃至第4のいずれか一つの発明の光ファイバアレイを用いた構成をもって課題を解決する手段としている。
【0057】
本発明者は、光ファイバアレイの反りを抑制するためには、光ファイバ配列ガイド溝の総数に対応させてガイド基板の厚みを厚くすることが重要であると考え、以下の検討を行った。
【0058】
つまり、本発明者は、光ファイバアレイにおける光ファイバ配列ガイド溝の配列ピッチおよび本数の総数と、光ファイバアレイの反り状態および反り量との関係を詳細に検討した。その結果を表1および図18〜図20に示す。
【0059】
【表1】
【0060】
なお、光ファイバアレイの反り量は、図17に示す測定位置および方向で求めた。図17の図中、25は、反り測定機の触針を示す。また、表1および図18〜図20に示した結果は、例えば図16に示したような光ファイバアレイ1において、ガイド基板23を厚さ1.0μmのパイレックスガラスとし、押さえ板24も厚み1.0μmのパイレックスガラスとしたものである。
【0061】
さらに、上記検討に際し、光ファイバテープ心線21同士の干渉を避けるために以下の構成を適用した。つまり、光ファイバ7の配列ピッチが250μmの光ファイバアレイ1においては、光ファイバ7の配列数8心ごと(光ファイバ配列ガイド溝9の配列本数8本ごと)に、適宜の間隔を設け、光ファイバ7の配列ピッチが127μmの光ファイバアレイ1においては、光ファイバ7の配列数16心ごと(光ファイバ配列ガイド溝9の配列本数16本ごと)に、適宜の間隔を設けた。
【0062】
図20の特性線aは、光ファイバ7の配列ピッチ(光ファイバ配列ガイド溝9の配列ピッチ)を250μmとしたもの、特性線bは光ファイバ7の配列ピッチ(光ファイバ配列ガイド溝9の配列ピッチ)を127μmとしたものである。
【0063】
これらの結果から、光ファイバ7の配列ピッチを250μmとした光ファイバアレイ1においては、その心数が16心程度であれば、その反り量は0.25μm程度と小さい。しかし、光ファイバ7の心数が約20心以上になると、その反り量は0.5μmを越え、光ファイバ7の心数が20心以上では、その反り量が光ファイバ7の心数にほぼ比例することがわかった。
【0064】
また、光ファイバ7の配列ピッチを127μmとした光ファイバアレイ1においては、その心数が24心程度であれば、その反り量は0.25μm程度と小さい。しかし、光ファイバ7の心数が約32心以上になると、その反り量は0.5μm以上になり、光ファイバ7の心数が32心以上では、その反り量が光ファイバ7の心数にほぼ比例することがわかった。
【0065】
本発明は、上記本発明者の検討に基づいて構成したものであり、光ファイバアレイに形成する光ファイバ配列ガイド溝の配列ピッチと総数に対応させて光ファイバアレイのガイド基板の厚みを適宜形成することにより、光ファイバ配列ガイド溝の総数が増えても(配列する光ファイバの心数が増えても)光ファイバアレイの反りを抑制できる。
【0066】
したがって、本発明の光ファイバアレイは、光導波回路部品等の接続相手側光部品との接続損失を抑制でき、また、この光ファイバアレイを適用することにより、挿入損失が小さく、温度変化等による剥離等を抑制できる光導波回路モジュールを実現できる。
【0067】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態例の説明において、従来例と同一名称部分には同一符号を付し、その重複説明は省略または簡略化する。図1には、本発明に係る光ファイバアレイの第1実施形態例の一例の概略図が模式的に示されている。
【0068】
本実施形態例の光ファイバアレイ1は、光ファイバ7の直径の略2倍の配列ピッチで複数の光ファイバ配列ガイド溝9を配列したパイレックスガラス製のガイド基板23と、該ガイド基板23の光ファイバ配列ガイド溝9に挿入された光ファイバ7を有している。ガイド基板23の上には、パイレックスガラス製の、厚みが1mmの押さえ板24が設けられている。
【0069】
本実施形態例の光ファイバアレイ1は、光ファイバ配列ガイド溝9の総数を20本以上とし、前記ガイド基板23の厚み(図1のt)を1.10mm以上に形成したことを特徴としており、図1は、光ファイバ配列ガイド溝9の総数が32本の光ファイバアレイ1を示している。
【0070】
なお、ガイド基板23の接続端面と押さえ板24の接続端面は光ファイバ7の光軸に直交する態様で形成してもよいが、本実施形態例の光ファイバアレイ1は、同図に示すように、ガイド基板23と押さえ板24の接続端面および光ファイバ7の接続端面を斜めに形成している。
【0071】
つまり、本実施形態例の光ファイバアレイ1は、その接続端面における光の反射を避けるために、ガイド基板23と押さえ板24の接続端面および光ファイバ7の接続端面を、光ファイバ7の光軸に直交する面(同図のRの位置に形成される面)に対してθ=8度の角度傾いた面になるように斜め研磨している。
【0072】
また、同図では、押さえ板24が光ファイバ7の上面に接するように示されているが、押さえ板24は必ずしも光ファイバ7の上面に接しなくてもよい。それぞれの光ファイバ7は、接着剤50によって、ガイド基板23と押さえ板24に固定されている。
【0073】
また、本実施形態例の好ましい形態は、光ファイバ配列ガイド溝9の総数に対応させて該光ファイバ配列ガイド溝9の総数が多くなるにつれてガイド基板23の厚みを連続的または段階的に厚く形成した光ファイバアレイ1である。
【0074】
具体的には、250μmピッチで形成された光ファイバ配列ガイド溝9の総数とガイド基板23の厚みとの関係を、以下のように決定すると、ガイド基板23の反り量をほぼ0.5μm未満にすることができる。
【0075】
つまり、例えば、光ファイバ配列ガイド溝9の総数を20本としたときガイド基板23の厚みを1.10mm以上とし、光ファイバ配列ガイド溝9の総数を21本以上24本以下としたときガイド基板23の厚みを1.45mm以上とし、光ファイバ配列ガイド溝9の総数を25本以上28本以下としたときガイド基板23の厚みを1.73mm以上とし、光ファイバ配列ガイド溝9の総数を29本以上32本以下としたときガイド基板23の厚みを1.93mm以上とするとよい。
【0076】
なお、本発明者は、光ファイバ配列ガイド溝9の総数とガイド基板23の厚みとの関係について様々な検討を行っており、その詳細は後述する。
【0077】
本実施形態例は以上のように構成されており、その実施例として、以下に示す実施例1、実施例2について、その反り量を測定した。これらの実施例1、2は、図1に示すように光ファイバ配列ガイド溝9の総数を32本とし、実施例1は、ガイド基板23の厚みtを1.5mmとし、実施例2は、ガイド基板23の厚みtを2.0mmとした。
【0078】
その結果、上記実施例1の光ファイバアレイ1の反り測定結果は図2の(a)に示す結果となり、上記実施例2の光ファイバアレイ1の反り測定結果は同図の(b)に示す結果となった。
【0079】
これらの図に示すように、実施例1の反り量は1.2μm程度、実施例2の反り量は0.4μm程度と小さくなっており、従来例における反り量である2.8μmに比べて反り量が非常に小さい。
【0080】
つまり、本実施形態例は、250μmピッチで配列されている光ファイバ配列ガイド溝9の総数を20本以上としても、ガイド基板23の厚みを1.10mm以上とすることにより、ガイド基板23の反りを抑制できる。
【0081】
したがって、本実施形態例の光ファイバアレイ1は、ガイド基板23の反りの影響による光ファイバ7と接続相手側の光部品(例えば光導波回路部品30の光導波路)との軸ずれを抑制でき、接続相手側の光部品と低損失で接続できる優れた光ファイバアレイ1を実現できる。
【0082】
また、本発明者は、本実施形態例の上記構成を決定するために(つまり、光ファイバ配列ガイド溝9の総数とガイド基板23の好ましい厚みの関係を決定するために)、以下のような検討を行っており、以下、その検討結果について説明する。
【0083】
本発明者は、250μmピッチで配列する光ファイバ配列ガイド溝9の総数が24本、28本の光ファイバアレイ1について、ガイド基板23の厚みtを1.5mmにした実施例と厚みtを2.0mmにした実施例について、光ファイバアレイ1の反り量を測定した。また、本実施形態例の比較例として、ガイド基板23の厚みtを1.0μmにした従来の光ファイバアレイ1についても同様の測定を行った。その結果が表2に示されている。
【0084】
【表2】
【0085】
表2から明らかなように、ガイド基板23の厚みが大きい方が光ファイバアレイ1の反り量が小さくなり、光ファイバ配列ガイド溝9の総数を24本にしたものにおいても、28本にしたものにおいても、本実施形態例は、ガイド基板23の厚みが1.0μmの比較例に比べて光ファイバアレイ1の反り量が小さい。
【0086】
また、本発明者は、光ファイバ配列ガイド溝9の総数が16本の光ファイバアレイ1についても、ガイド基板23の厚みを1.0mm、1.5mm、2.0mmにした場合の光ファイバアレイ1の反り量を求めており、その結果は表3に示す通りである。なお、表3および以下の表において、反り量0は、光ファイバアレイ1の反り量が測定限界以下であったことを示す。
【0087】
【表3】
【0088】
以上のような、光ファイバ配列ガイド溝9の総数(光ファイバ7の心数)と光ファイバアレイ1の反り量との関係をまとめた結果が図3の特性線a〜cに示されている。なお同図の特性線aはガイド基板23の厚みを2.0μmにしたもの、同図の特性線bはガイド基板23の厚みを1.5μmにしたもの、同図の特性線cはガイド基板23の厚みを1.0μmにしたものについての関係である。
【0089】
また、図4には、光ファイバ配列ガイド溝9の総数ごとに、ガイド基板23の厚みと反り量の関係を求めた結果が示されている。
【0090】
なお、同図の特性線aは光ファイバ配列ガイド溝9の総数を16本としたもの、同図の特性線bは光ファイバ配列ガイド溝9の総数を20本としたもの、同図の特性線cは光ファイバ配列ガイド溝9の総数を24本としたもの、同図の特性線dは光ファイバ配列ガイド溝9の総数を28本としたもの、同図の特性線eは光ファイバ配列ガイド溝9の総数を32本としたものについての関係をそれぞれ示す。
【0091】
図4から、250μmピッチで配列形成される光ファイバ配列ガイド溝9の総数を20本としたときガイド基板23の厚みを1.10mm以上とし、光ファイバ配列ガイド溝9の総数を24本としたときガイド基板23の厚みを1.45mm以上とし、光ファイバ配列ガイド溝9の総数を28本としたときガイド基板23の厚みを1.73mm以上とし、光ファイバ配列ガイド溝9の総数を32本としたときガイド基板23の厚みを1.93mm以上とすることによって、光ファイバアレイ1の反り量をほぼ0.5μm未満にできることがわかる。
【0092】
そこで、本実施形態例では、その好ましい形態例として、光ファイバ配列ガイド溝9の総数に対応させて、ガイド基板23の厚みを段階的に厚く形成することにした。
【0093】
つまり、本実施形態例の好ましい形態例は、光ファイバ配列ガイド溝9の総数を20本としたときガイド基板23の厚みを1.10mm以上とし、光ファイバ配列ガイド溝9の総数を21本以上24本以下としたときガイド基板23の厚みを1.45mm以上とし、光ファイバ配列ガイド溝9の総数を25本以上28本以下としたときガイド基板23の厚みを1.73mm以上とし、光ファイバ配列ガイド溝9の総数を29本以上32本以下としたときガイド基板23の厚みを1.93mm以上とした。
【0094】
したがって、上記好ましい形態例においては、光ファイバアレイ1の反り量をほぼ0.5μm未満にすることができ、それにより、光導波回路部品等の接続相手側光部品との接続損失をより一層抑制できる。また、上記好ましい形態例のように、光ファイバ配列ガイド溝9の総数に対応させてガイド基板23の厚みを段階的に厚くすることにより、必要以上にガイド基板23の厚みを大きくすることが無く、光ファイバアレイ1が大型化することを抑制できる。
【0095】
さらに、上記好ましい形態例の光ファイバアレイ1を適用することにより、挿入損失が非常に小さく、温度変化等による剥離等をより確実に抑制でき、小型の光導波回路モジュールを実現できる。
【0096】
次に、本発明に係る光ファイバアレイの第2実施形態例について説明する。なお、第2実施形態例の説明において、上記第1実施形態例と同一名称部分には同一符号を付し、その重複説明は省略または簡略化する。
【0097】
図5には、本発明に係る光ファイバアレイの第2実施形態例の一例の概略図が模式的に示されている。なお、同図は光ファイバアレイ1を接続端面側から見た正面図である。
【0098】
第2実施形態例の光ファイバアレイ1は、光ファイバ7の直径とほぼ等しい配列ピッチで複数の光ファイバ配列ガイド溝9を配列したガイド基板23と、該ガイド基板23の光ファイバ配列ガイド溝9に挿入された光ファイバ7を有している。
【0099】
なお、それぞれの光ファイバ7は、8本の光ファイバ7を250μmピッチで一列に並設してなる光ファイバテープ心線21から引き出され、その端部の被覆を除去して光ファイバ配列ガイド溝9に挿入されている。光ファイバテープ心線21は、例えば図13に示した光ファイバアレイ1と同様に、2段に重ね合わせ配置されている。
【0100】
第2実施形態例の光ファイバアレイ1は、光ファイバ配列ガイド溝9の総数を32本以上とし、前記ガイド基板23の厚み(図1のt)を1.05mm以上に形成しており、図5は、光ファイバ配列ガイド溝9の総数が48本の光ファイバアレイ1を示している。
【0101】
また、第2実施形態例の好ましい形態は、光ファイバ配列ガイド溝9の総数に対応させて該光ファイバ配列ガイド溝9の総数が多くなるにつれてガイド基板23の厚みを連続的または段階的に厚く形成した光ファイバアレイ1である。
【0102】
具体的には、127μmピッチで形成された光ファイバ配列ガイド溝9の総数とガイド基板23の厚みとの関係を、以下のように決定すると、ガイド基板23の反り量をほぼ0.5μm未満にすることができる。
【0103】
つまり、例えば、光ファイバ配列ガイド溝9の総数を32本としたときガイド基板23の厚みを1.05mm以上とし、光ファイバ配列ガイド溝9の総数を33本以上40本以下としたときガイド基板23の厚みを1.25mm以上とし、光ファイバ配列ガイド溝9の総数を41本以上48本以下としたときガイド基板23の厚みを1.47mm以上とし、光ファイバ配列ガイド溝9の総数を49本以上56本以下としたときガイド基板23の厚みを1.85mm以上とし、光ファイバ配列ガイド溝9の総数を57本以上64本以下としたときガイド基板23の厚みを2.40mm以上とするとよい。
【0104】
なお、本発明者は、第2実施形態例において、上記第1実施形態例と同様に、光ファイバ配列ガイド溝9の総数とガイド基板23の厚みとの関係について様々な検討を行っており、その詳細は後述する。
【0105】
第2実施形態例は以上のように構成されており、その実施例として、以下に示す実施例7、実施例8について、その反り量を測定した。これらの実施例7、8は、図5に示したように光ファイバ配列ガイド溝9の総数を48本とし、実施例7は、ガイド基板23の厚みtを1.5mmとし、実施例8は、ガイド基板23の厚みtを2.0mmとした。
【0106】
その結果、上記実施例7の光ファイバアレイ1の反り測定結果は図6の(a)に示す結果となり、上記実施例8の光ファイバアレイ1の反り測定結果は同図の(b)に示す結果となった。
【0107】
これらの図に示すように、実施例7の反り量は0.45μm程度、実施例8の反り量は0.15μm程度と小さくなっており、従来例における反り量である2.0μmに比べて反り量が非常に小さい。
【0108】
つまり、第2実施形態例は、127μmピッチで配列形成されている光ファイバ配列ガイド溝9の総数を32本以上としても、ガイド基板23の厚みを1.05mm以上とすることにより、ガイド基板23の反りを抑制でき、上記第1実施形態例と同様の効果を奏することができる。
【0109】
また、本発明者は、127μmピッチで配列形成されている光ファイバ配列ガイド溝9の総数を64本とした実施例として、以下の実施例を形成し、その反り測定結果を測定した。
【0110】
つまり、ガイド基板23の厚みtを1.5mmとした実施例9の光ファイバアレイ1の反り測定結果は、図7の(a)に示すようになった。また、ガイド基板23の厚みtを2.0mmとした実施例10の光ファイバアレイ1の反り測定結果は、同図の(b)に示すようになった。
【0111】
これらの図に示すように、実施例9の反り量は1.4μm程度、実施例10の反り量は0.7μm程度と小さくなっており、従来例における反り量である3.4μmに比べて反り量が非常に小さいことが分かった。
【0112】
さらに、本発明者は、第2実施形態例における光ファイバ配列ガイド溝9の総数とガイド基板23の好ましい厚みの関係を決定するために、以下のような検討を行っており、以下、その検討結果について説明する。
【0113】
本発明者は、127μmピッチで配列する光ファイバ配列ガイド溝9の総数が32本、40本、56本の光ファイバアレイ1について、ガイド基板23の厚みtを1.5mmにした実施例と厚みtを2.0mmにした実施例とについて、光ファイバアレイ1の反り量を測定した。また、本実施形態例の比較例として、ガイド基板23の厚みtを1.0μmにした従来の光ファイバアレイ1についても同様の測定を行った。その結果が表4に示されている。
【0114】
【表4】
【0115】
表4から明らかなように、ガイド基板23の厚みが大きい方が光ファイバアレイ1の反り量が小さくなり、光ファイバ配列ガイド溝9の総数を32本にしたもの、40本にしたもの、56本にしたもののいずれにおいても、第2実施形態例は、ガイド基板23の厚みが1.0μmの比較例に比べて光ファイバアレイ1の反り量が小さい。
【0116】
なお、本発明者は、光ファイバ配列ガイド溝9の総数が24本の光ファイバアレイ1についても、ガイド基板23の厚みを1.0mm、1.5mm、2.0mmにした場合の光ファイバアレイ1の反り量を求めており、その結果は表5に示す通りである。
【0117】
【表5】
【0118】
以上のような、光ファイバ配列ガイド溝9の総数(光ファイバ7の心数)と光ファイバアレイ1の反り量との関係をまとめた結果が図8の特性線a〜cに示されている。なお同図の特性線aはガイド基板23の厚みを2.0μmにしたもの、同図の特性線bはガイド基板23の厚みを1.5μmにしたもの、同図の特性線cはガイド基板23の厚みを1.0μmにしたものについての関係である。
【0119】
また、図9には、光ファイバ配列ガイド溝9の総数ごとに、ガイド基板23の厚みと反り量の関係を求めた結果が示されている。
【0120】
なお、同図の特性線aは光ファイバ配列ガイド溝9の総数を24本としたもの、同図の特性線bは光ファイバ配列ガイド溝9の総数を32本としたもの、同図の特性線cは光ファイバ配列ガイド溝9の総数を40本としたもの、同図の特性線dは光ファイバ配列ガイド溝9の総数を48本としたもの、同図の特性線eは光ファイバ配列ガイド溝9の総数を56本としたもの、同図の特性線fは光ファイバ配列ガイド溝9の総数を64本としたものについての関係をそれぞれ示す。
【0121】
図9から、127μmピッチで配列形成される光ファイバ配列ガイド溝9の総数を32本としたときガイド基板23の厚みを1.05mm以上とし、光ファイバ配列ガイド溝9の総数を40本としたときガイド基板23の厚みを1.25mm以上とし、光ファイバ配列ガイド溝9の総数を48本としたときガイド基板23の厚みを1.47mm以上とし、光ファイバ配列ガイド溝9の総数を56本としたときガイド基板23の厚みを1.85mm以上とし、光ファイバ配列ガイド溝9の総数を64本としたときガイド基板23の厚みを2.40mm以上とすることによって、光ファイバアレイ1の反り量をほぼ0.5μm未満にできることがわかる。
【0122】
そこで、第2実施形態例では、その好ましい形態例として、光ファイバ配列ガイド溝9の総数に対応させて、ガイド基板23の厚みを段階的に厚く形成することにした。
【0123】
つまり、第2実施形態例の好ましい形態例は、光ファイバ配列ガイド溝9の総数を32本としたときガイド基板23の厚みを1.05mm以上とし、光ファイバ配列ガイド溝9の総数を33本以上40本以下としたときガイド基板23の厚みを1.25mm以上とし、光ファイバ配列ガイド溝9の総数を光ファイバ配列ガイド溝の総数を41本以上48本以下としたときガイド基板23の厚みを1.47mm以上とし、光ファイバ配列ガイド溝9の総数を49本以上56本以下としたときガイド基板23の厚みを1.85mm以上とし、光ファイバ配列ガイド溝9の総数を57本以上64本以下としたときガイド基板23の厚みを2.40mm以上とした。
【0124】
したがって、第2実施形態例の上記好ましい形態例においては、光ファイバアレイ1の反り量をほぼ0.5μm未満にすることができ、それにより、光導波回路部品等の接続相手側光部品との接続損失をより一層抑制できる。また、この光ファイバアレイ1を適用することにより、挿入損失が非常に小さく、温度変化等による剥離等をより一層抑制できる光導波回路モジュールを実現できる。
【0125】
次に、本発明に係る光導波回路モジュールの一実施形態例について説明する。本実施形態例の光導波回路モジュールは、図15に示したアレイ導波路回折格子の回路を有する光導波回路部品30を有し、この光導波回路部品30の出射側と入射側にそれぞれ光ファイバアレイ1(1a,1b)を設けて構成されている。
【0126】
光の入射側に設けられる光ファイバアレイ1(1b)は、例えば図12の光導波回路モジュールに設けられている光ファイバアレイ1(1b)のように、1心の光ファイバ7を固定して形成されている。
【0127】
一方、光の出射側に設けられる光ファイバアレイ1(1a)は、図5に示した上記第2実施形態例の実施例7と同様に、ガイド基板23に、127μmピッチで光ファイバ配列ガイド溝9を48本配列して形成されている。ガイド基板23は、厚みは1.5μmのパイレックスガラスである。
【0128】
光ファイバアレイ1(1a)は、上下2段に3枚ずつ配設された合計6枚の8心光ファイバテープ心線21から引き出された48本の光ファイバ7が、ガイド基板23の対応する光ファイバ配列ガイド溝9に挿入され、厚みが1.0μmのパイレックスガラスの押さえ板24により押さえられている。光ファイバ7は、それぞれ、接着剤50により光ファイバ配列ガイド溝9に固定されている。
【0129】
本実施形態例の光導波回路モジュールを形成する際に、入射側の光ファイバアレイ1(1b)と光導波回路部品30を位置決め装置上に配置し、光ファイバアレイ1(1b)の光ファイバ7から光を入射した状態で、出射側の光ファイバアレイ1(1a)に配列固定されている奇数番目の24本の光ファイバ7に光を通した。
【0130】
そして、それぞれの光ファイバ7と光導波回路部品30の対応する光出力導波路6との軸ずれ量の平均が最も小さくなるように位置決めし、調心したところ、図10に示す結果が得られた。なお、図10の特性線aは、それぞれの軸ずれ量を、図5に示したX軸方向に対して示したものであり、図10の特性線aは図5のY軸方向に対して示したものである。また、図10に示すポート番号は、図5の左側から順に付したものである。
【0131】
図10の特性線aから明らかなように、Y軸方向のずれ量は最大でも0.3μm程度と良好であった。これは、本実施形態例に適用している光ファイバアレイ1の反り量が0.45μmと小さいことに起因するものである。また、図10の特性線bに示すように、X軸方向の軸ずれは、最大でも0.4μm程度であるから、軸ずれに起因する接続損失の最大値は0.1dB以下と見積もられる。
【0132】
また、本実施形態例の光導波回路モジュールを6個作製し、そのうちn=3個の光導波回路モジュールを用いて、−40℃〜85℃の温度サイクル試験を1000サイクル行い、残りn=3個の光導波回路モジュールを用いて85℃、85%の湿熱試験を5000時間行った。その結果、光導波回路モジュールの挿入損失の変化量は最大でも0.25dBとなり、良好な結果を得た。
【0133】
以上のように、本実施形態例の光導波回路モジュールは、光ファイバアレイ1(1a,1b)と光導波回路部品30との接続損失が小さく、たとえ温度や湿度が大きく変化する厳しい環境下にあっても挿入損失の変化量が小さい優れた光導波回路モジュールを実現できた。
【0134】
なお、本発明は上記各実施形態例に限定されることはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば光ファイバアレイ1の第1実施形態例では、光ファイバ配列ガイド溝9の総数を20、24、28、32本としたものについて実施例をあげ、第2実施形態例では、光ファイバ配列ガイド溝9の総数を32、40、48、56、64本としたものについて実施例をあげたが、光ファイバ配列ガイド溝9の総数は特に限定されるものではなく、適宜設定されるものである。
【0135】
つまり、上記各実施形態例のように、光ファイバ配列ガイド溝9の配列ピッチが250μmのものにおいても、127μmのものにおいても、光ファイバ配列ガイド溝9の総数に対応させて該光ファイバ配列ガイド溝9の総数が多くなるにつれてガイド基板の厚みを連続的または段階的に厚く形成することにより、光ファイバアレイ1の反りを低減し、光導波回路部品30との接続損失を低減できる。
【0136】
例えば、パイレックスガラスのガイド基板23と押さえ板24により光ファイバアレイ1を形成する場合、図11に示す各特性線a、bに基づいて、ガイド基板23の厚みを決定することにより、光ファイバアレイ1の反り量をほぼ0.5μm未満にすることができる。なお、図11は、上記各実施形態例の光ファイバアレイ1の各実施例に基づいて形成したものであり、特性線aが250μmピッチ、特性線bが127μmピッチの特性である。
【0137】
さらに、光ファイバアレイ1の反り量は0.5μm未満にすることが好ましいが、それ以外の反り量を決定し、決定した反り量に対して図11に示したような特性データを求め、その特性データに基づいて光ファイバ配列ガイド溝9の総数とガイド基板23の厚みの関係を決定してもよい。
【0138】
さらに、ガイド基板23の厚みを決定する際に、その作製誤差を見越して厚みをやや厚めに決定し、光ファイバアレイ1を作製してもよい。
【0140】
さらに、上記各実施形態例では、光ファイバアレイ1の押さえ板24の厚みを1.0mmとしたが、押さえ板24の厚みは1.0mmに限定されるものではなく適宜設定されるものである。
【0141】
さらに、上記第1実施形態例の光ファイバアレイ1は、光ファイバ配列ガイド溝9の配列ピッチを250μmとしたが、光ファイバ配列ガイド溝9の配列ピッチを光ファイバ7の直径の略2倍に形成する場合、光ファイバ配列ガイド溝9の配列ピッチを250μmよりもやや大きくしてもよいし、やや小さくしてもよい。
【0142】
さらに、上記第2実施形態例の光ファイバアレイ1は、光ファイバ配列ガイド溝9の配列ピッチを127μmとしたが、光ファイバ配列ガイド溝9の配列ピッチを光ファイバ7の直径とほぼ等しく形成する場合、光ファイバ配列ガイド溝9の配列ピッチを例えば125μmや126μmとしてもよい。
【0143】
【発明の効果】
本発明の光ファイバアレイによれば、光ファイバ配列ガイド溝の配列ピッチに応じ、光ファイバ配列ガイド溝総数とガイド基板の厚みを適切に形成することにより、光ファイバアレイの反り量を抑制し、光導波回路部品等の接続相手側の光部品と低接続損失で接続可能な光ファイバアレイを容易に、かつ、安価に実現できる。
【0144】
また、本発明の光ファイバアレイにおいて、光ファイバ配列ガイド溝の総数に対応させて該光ファイバ配列ガイド溝の総数が多くなるにつれてガイド基板の厚みを連続的または段階的に厚く形成した構成としたので、光ファイバ配列ガイド溝の総数に対応させて、ガイド基板の厚みをより一層適宜の厚みに形成できるので、上記効果をより一層確実に発揮でき、また、ガイド基板の厚みを大きくしすぎることによる光ファイバアレイの大型化を抑制できる。
【0145】
さらに、本発明の光ファイバアレイにおいて、光ファイバ配列ガイド溝の配列ピッチおよび総数とガイド基板の厚みを具体的に決定した構成であるので、光ファイバアレイの反りをほぼ0.5μm未満にできる。
【0147】
さらに、本発明の光導波回路モジュールによれば、上記優れた効果を奏する光ファイバアレイを用いることによって、挿入損失が小さく、かつ、温度や湿度の変化が生じても挿入損失変動が小さく、さらに、小型で安価な光導波回路モジュールとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ファイバアレイの第1実施形態例の一例を示す要部構成図である。
【図2】上記第1実施形態例の実施例の光ファイバアレイの反り測定結果を示す説明図である。
【図3】上記第1実施形態例の光ファイバアレイの光ファイバ配列ガイド溝総数と反り量との関係を比較例における関係と共に示すグラフである。
【図4】光ファイバ配列ガイド溝を250μmピッチで形成した光ファイバアレイのガイド基板厚さと反り量との関係を示すグラフである。
【図5】本発明に係る光ファイバアレイの第2実施形態例の一例を示す要部構成図である。
【図6】上記第2実施形態例の実施例の光ファイバアレイの反り測定結果を示す説明図である。
【図7】上記第2実施形態例の別の実施例の光ファイバアレイの反り測定結果を示す説明図である。
【図8】上記第2実施形態例の光ファイバアレイの光ファイバ配列ガイド溝総数と反り量との関係を比較例と共に示すグラフである。
【図9】光ファイバ配列ガイド溝を127μmピッチで形成した光ファイバアレイのガイド基板厚さと反り量との関係を示すグラフである。
【図10】本発明に係る光導波回路モジュールの一実施形態例における光ファイバと光導波回路部品の光導波路との軸ずれ量を示すグラフである。
【図11】光ファイバアレイの反り量を約0.5μmにするための光ファイバ配列ガイド溝総数と反り量との関係を示すグラフである。
【図12】光導波回路モジュールの一例を示す説明図である。
【図13】光ファイバアレイの構成例を示す説明図である。
【図14】光ファイバの直径とほぼ同じ配列ピッチで形成した光ファイバ配列ガイド溝に配列する光ファイバの配列形態例を示す模式図である。
【図15】アレイ導波路回折格子の構成例を示す説明図である。
【図16】光ファイバアレイの接着剤硬化前と硬化後の反り状態を示す説明図である。
【図17】光ファイバアレイの反り測定方法の例を示す説明図である。
【図18】従来の光ファイバアレイの反り測定結果例を示す説明図である。
【図19】従来の他の光ファイバアレイの反り測定結果例を示す説明図である。
【図20】従来の光ファイバアレイにおける光ファイバ配列ガイド溝総数と反り量との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 光ファイバアレイ
2 光入力導波路
3 第1のスラブ導波路
4 アレイ導波路
4a チャンネル導波路
5 第2のスラブ導波路
6 光出力導波路
7 光ファイバ
9 光ファイバ配列ガイド溝
10 光導波回路
23 ガイド基板
24 押さえ板
30 光導波回路部品
50 接着剤
Claims (5)
- 光ファイバの直径の略2倍の配列ピッチで複数の光ファイバ配列ガイド溝を配列したパイレックスガラス製(パイレックスは登録商標)のガイド基板と、該ガイド基板の前記光ファイバ配列ガイド溝に挿入された光ファイバと、該光ファイバを上側から押さえるパイレックスガラス製(パイレックスは登録商標)の押さえ板とを有し、前記光ファイバは接着剤によって前記ガイド基板と押さえ板に固定され、前記光ファイバ配列ガイド溝の総数を20本以上とし、前記ガイド基板の厚みを1.10mm以上として、前記光ファイバ配列ガイド溝の総数に対応させて該光ファイバ配列ガイド溝の総数が多くなるにつれてガイド基板の厚みを連続的または段階的に厚く形成し、前記接着剤の硬化時の収縮の応力による光ファイバアレイの反り量をほぼ0.5μm未満としたことを特徴とする光ファイバアレイ。
- 光ファイバ配列ガイド溝の総数を20本としたときガイド基板の厚みを1.10mm以上とし、光ファイバ配列ガイド溝の総数を21本以上24本以下としたときガイド基板の厚みを1.45mm以上とし、光ファイバ配列ガイド溝の総数を25本以上28本以下としたときガイド基板の厚みを1.73mm以上とし、光ファイバ配列ガイド溝の総数を29本以上32本以下としたときガイド基板の厚みを1.93mm以上としたことを特徴とする請求項1記載の光ファイバアレイ。
- 光ファイバの直径とほぼ等しい配列ピッチで複数の光ファイバ配列ガイド溝を配列したパイレックスガラス製(パイレックスは登録商標)のガイド基板と、該ガイド基板の前記光ファイバ配列ガイド溝に挿入された光ファイバと、該光ファイバを上側から押さえるパイレックスガラス製(パイレックスは登録商標)の押さえ板とを有し、前記光ファイバは接着剤によって前記ガイド基板と押さえ板に固定され、前記光ファイバ配列ガイド溝の総数を32本以上とし、前記ガイド基板の厚みを1.05mm以上として、前記光ファイバ配列ガイド溝の総数に対応さて光ファイバ配列ガイド溝の総数が多くなるにつれてガイド基板の厚みを連続的または段階的に厚く形成し、前記接着剤の硬化時の収縮の応力による光ファイバアレイの反り量をほぼ0.5μm未満としたことを特徴とする光ファイバアレイ。
- 光ファイバ配列ガイド溝の総数を32本としたときガイド基板の厚みを1.05mm以上とし、光ファイバ配列ガイド溝の総数を33本以上40本以下としたときガイド基板の厚みを1.25mm以上とし、光ファイバ配列ガイド溝の総数を41本以上48本以下としたときガイド基板の厚みを1.47mm以上とし、光ファイバ配列ガイド溝の総数を49本以上56本以下としたときガイド基板の厚みを1.85mm以上とし、光ファイバ配列ガイド溝の総数を57本以上64本以下としたときガイド基板の厚みを2.40mm以上としたことを特徴とする請求項3記載の光ファイバアレイ。
- 請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の光ファイバアレイを用いたことを特徴とする光導波回路モジュール。
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