JP3845195B2 - Icカードシステム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ICカードとリーダライタとの間で非接触により情報通信を行うICカードシステム等に関し、特に、リーダライタに対してICカード等といった移動情報通信体の表面がかざされたか、或いは当該移動情報通信体の裏面がかざされたかに応じて、当該移動情報通信体の使用状況を識別する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばクレジットカード等と同様な大きさのカード基板にマイクロコンピュータチップとメモリチップとを埋設して構成したICカードは、金融、流通、交通、医療等の種々な分野において実用化が図られている。
このようなICカードを用いたICカードシステムでは、例えばリーダライタからICカードに対して電力を伝送供給し、リーダライタとICカードとの間で制御コードやデータ等といった情報を通信させている。
リーダライタとICカードとの間の電力伝送や情報通信では、端子同士を接触させて行う接触方式の他に、電磁結合(すなわち、電磁誘導)を用いて行う非接触方式も採用されている。
【0003】
図7には、非接触方式を採用したICカードシステムの一例を示してあり、このICカードシステムには、情報を処理する情報処理装置61と、当該情報処理装置61に接続されたリーダライタ62と、当該リーダライタ62との間で非接触により電力伝送や情報通信を行うICカード63とが備えられている。
【0004】
リーダライタ62やICカード63にはループアンテナが設けられており、例えば上記図7に示したようにICカード63のループアンテナがリーダライタ62のループアンテナの上方等にかざされた状態で、両者62、63のループアンテナ間での電磁結合によりリーダライタ62からICカード63へ例えば搬送波を介して電力が伝送される。また、リーダライタ62とICカード63との間では、上記と同様な状態で、両者62、63のループアンテナを搬送波により電磁結合させて、当該搬送波を変調することにより情報を通信することが行われる。
【0005】
具体的には、リーダライタ62のループアンテナから発生した磁束がICカード63のループアンテナのコイル面を貫くことによりリーダライタ62からICカード63への電力伝送や情報通信が行われ、また、ICカード63のループアンテナから発生した磁束がリーダライタ62のループアンテナのコイル面を貫くことによりICカード63からリーダライタ62への情報通信が行われる。
また、情報処理装置61では、例えばリーダライタ62から受信した金融、流通、交通、医療等のデータを処理することが行われる。
【0006】
上記のようなICカードシステムは、例えばICカード63の保持者(ユーザ)等の入退室を管理する入退室管理システムに利用され、このシステムでは、例えば管理対象となる部屋の出入り口にリーダライタ62が設置されるとともに、ICカード63を所持したユーザが部屋の出入り口のゲート等を通過する際に当該ユーザが入室するのか或いは退室するのかをリーダライタ62側に入力するためのキー入力部が設けられている。
【0007】
このような入退室管理システムにおいてユーザが管理対象の部屋を入退室する場合には、当該ユーザが自己のICカード63をリーダライタ62にかざしてICカード63とリーダライタ62とを通信可能な状態とするとともに、当該ユーザが入室するのか或いは退室するのかを当該ユーザ等がキー入力部を操作してリーダライタ62側に選択入力して通知することが行われる。この場合、リーダライタ62側では、例えばかざされたICカード63の識別子を読み取ることにより認証処理等が行われるとともに、キー入力部から入力された通知に基づいて入室或いは退室のいずれかの状態を検出し、これにより、管理対象の部屋へのユーザの入退室を管理してゲートの開閉等を制御することが行われる。
【0008】
また、上記のような入退室管理システムでは、例えばキー入力部の代わりに赤外線センサ等といった外部入力機器をリーダライタ62側に設けて、当該機器によりユーザの動作を監視する構成が用いられることもある。この場合には、外部入力機器により監視されたユーザの動作に基づいて当該ユーザが管理対象の部屋へ入室したのか或いは当該部屋から退室したのかを識別することが行われる。
【0009】
また、以上に示したような入退室管理システムでは、例えばユーザの入退室の記録をICカード63に備えられたメモリ等に記憶させておく場合もあり、このような場合には、例えばユーザが管理対象の部屋への入退室を行うに際してICカード63のキー等を操作して入退室のいずれかの状態を当該ICカード63に選択入力することにより、ICカード63では入力された入室或いは退室のいずれかの情報をメモリ等に記憶して保持することが行われる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようなICカードシステムでは、例えば上記したように当該ICカードシステムを利用して入退室管理システムを構築した場合に、ICカードを所持したユーザ等が管理対象の部屋へ入室するのか或いは当該部屋から退出するのかをリーダライタ側で把握するためには、例えばユーザがICカードをリーダライタにかざすに際して当該ユーザ等がキー入力部等を操作して入退室のいずれかの状態をリーダライタ側に通知することが必要であったため、このようなキー入力等の操作が非常に煩わしいといった不具合があった。
【0011】
また、上記従来例で示したように、ユーザ等がキー入力部等を操作する構成ではなく、リーダライタ側に設けられた外部入力機器によりユーザの動作を監視して入退室のいずれかの状態を識別する構成を用いて入退室管理システムを構築することもできるが、このような場合には、リーダライタ側に赤外線センサ等といった外部入力機器を設ける必要があるため、当該システムを構築するのにかかるコストが高くなってしまう等といった不具合があった。
【0012】
また、例えば上記のような入退室管理システムにおいて、ICカードを所持したユーザ等が管理対象の部屋へ入室したのか或いは当該部屋から退出したのかをICカード側で記憶しておくためには、例えばユーザがICカードをリーダライタにかざすに際して当該ユーザがICカードのキー等を操作して入退室のいずれかの状態をICカードに通知することが必要であったため、このようなキー入力等の操作がユーザにとって煩わしいといった不具合があった。
【0013】
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたもので、ICカード等といった移動情報通信体とリーダライタとの間で非接触により情報通信を行うに際して、例えばユーザ等により上記したようなキー入力等の操作が行われず、また、例えば上記したような外部入力機器がリーダライタ側に設けられなくとも、移動情報通信体がリーダライタにかざされた場合に、当該リーダライタが入室或いは退室等といった2種類の情報の内のいずれかの情報を識別することができるICカードシステム等といった移動情報通信体システムを提供することを目的とする。
【0014】
また、本発明は、ICカードとリーダライタとの間で非接触により情報通信を行うに際して、例えばユーザにより上記したようなキー入力等の操作が行われなくとも、ICカードがリーダライタにかざされた場合に、当該ICカードが入室或いは退室等といった2種類の情報の内のいずれかの情報を識別することができるICカードシステムを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係るICカードシステムでは、ICカードに設けたループアンテナとリーダライタに設けたループアンテナとを搬送波により電磁結合させて、当該搬送波を振幅変調することによりICカードとリーダライタとの間で情報通信を行うに際して、ICカードでは変調手段が搬送波の一方側の極性成分にのみ変調を施す一方、リーダライタでは検出手段が搬送波の極性毎の変調信号を検出する。
【0016】
このような構成では、リーダライタのループアンテナに対して電磁結合させられるICカードのループアンテナのコイル面が反転すると、例えばICカードのループアンテナから発生した磁束がリーダライタのループアンテナを貫く向きが反転するため、リーダライタによりICカードから受信される信号波中で変調が施されている信号成分の極性が反転する。
従って、例えばICカードの表面がリーダライタにかざされた場合とICカードの裏面がリーダライタにかざされた場合とで異なった情報を対応させておくことにより、リーダライタでは変調された信号成分を検出した極性に応じて異なった2種類の情報の内のいずれかの情報を識別することができる。
【0017】
例えば上記のようなICカードシステムを用いて入退室管理システムを構築した場合には、例えばICカードの表面がリーダライタにかざされた場合を退室とする一方、ICカードの裏面がリーダライタにかざされた場合を入室としておくことにより、リーダライタでは、ユーザによりかざされたICカードの面の向き(表面か或いは裏面かの向き)に基づいて当該ユーザが管理対象の部屋へ入室するのか或いは当該部屋から退室するのかといったICカードの使用状況を把握することができる。このため、例えばユーザ等がキー入力等により入退室のいずれかの状態をリーダライタ側に通知することやリーダライタ側に外部入力機器を設けてユーザの動作を監視することが必ずしも必要ではなくなり、これにより、ユーザ等によるキー入力等の操作の煩わしさを解消することや、外部入力機器にかかるコストをなくしてシステムの原価を低減させること等を実現することができる。
【0018】
また、本発明に係る移動情報通信体システムでは、移動情報通信体に設けたループアンテナとリーダライタに設けたループアンテナとを搬送波により電磁結合させて、当該搬送波を振幅変調することにより移動情報通信体とリーダライタとの間で情報通信を行うに際して、移動情報通信体ではループアンテナの一端と定電圧源との間に介装されたトランジスタを設けるとともに、制御手段が当該トランジスタを開閉制御して搬送波の一方側の極性成分にのみ変調を施す一方、リーダライタでは検出手段が搬送波の極性毎の変調信号を検出する。
【0019】
従って、上記したICカードシステムの場合と同様に、例えば移動情報通信体の表面がリーダライタにかざされた場合と移動情報通信体の裏面がリーダライタにかざされた場合とで異なった情報を対応させておくことにより、リーダライタでは変調された信号成分を検出した極性に応じて異なった2種類の情報の内のいずれかの情報を識別することができる。
【0020】
また、このような移動情報通信体システムを用いて例えば入退室管理システムを構築した場合においても、上記したICカードシステムの場合と同様に、リーダライタではかざされた移動情報通信体のループアンテナのコイル面の向きに基づいて入退室のいずれかの状態を把握することができるため、ユーザ等によるキー入力等の操作の煩わしさを解消することや、外部入力機器にかかるコストをなくしてシステムの原価を低減させること等を実現することができる。
【0021】
ここで、本発明で言う移動情報通信体には、上記したICカードばかりでなく、例えば、人に付されたネームプレートや、商品や物品に付されたタグや、家畜に付された識別用プレートや、宅配便の荷物に付された配送先プレートや、コンテナに付された配送先プレート等といったものも包含される。また、本発明を適用することが可能な移動情報通信体としては、以上に示したものに限られず、本発明は、リーダライタとの間でループアンテナ間を搬送波により電磁結合させて、当該搬送波を振幅変調することによりリーダライタとの間で情報通信を行うものについて広く適用することができるものである。
【0022】
また、本発明に係るICカードシステムでは、ICカードに設けたループアンテナとリーダライタに設けたループアンテナとを搬送波により電磁結合させて、当該搬送波を振幅変調することによりICカードとリーダライタとの間で情報通信を行うに際して、リーダライタでは変調手段が搬送波の一方側の極性成分にのみ変調を施す一方、ICカードでは検出手段が搬送波の極性毎の変調信号を検出し、記憶手段が変調信号を検出した極性に応じた情報を記憶する。
【0023】
このような構成では、リーダライタのループアンテナに対して電磁結合させられるICカードのループアンテナのコイル面が反転すると、例えばリーダライタのループアンテナから発生した磁束がICカードのループアンテナを貫く向きが反転するため、ICカードによりリーダライタから受信される信号波中で変調が施されている信号成分の極性が反転する。
従って、例えばICカードの表面がリーダライタにかざされた場合とICカードの裏面がリーダライタにかざされた場合とで異なった情報を対応させておくことにより、ICカードでは変調された信号成分を検出した極性に応じて異なった2種類の情報の内のいずれかの情報を識別して記憶することができる。
【0024】
例えば上記のようなICカードシステムを用いて入退室管理システムを構築した場合には、例えばICカードの表面がリーダライタにかざされた場合を退室とする一方、ICカードの裏面がリーダライタにかざされた場合には入室としておくことにより、ICカードでは、ユーザによりリーダライタにかざされた当該ICカードの面の向き(表面か或いは裏面かの向き)に基づいて当該ユーザが管理対象の部屋へ入室するのか或いは当該部屋から退室するのかを把握することができる。このため、例えばユーザがICカードのキー等を操作して入退室のいずれかの状態を当該ICカードに通知することが必ずしも必要ではなくなり、これにより、ユーザによるキー入力等の操作の煩わしさを解消することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施例を図面を参照して説明する。
なお、本例では、移動情報通信体としてICカードが用いられた場合を示し、ICカードとリーダライタとの間でループアンテナを用いて情報通信を行うICカードシステムに本発明を適用した場合を示す。
図1には、本発明に係るICカードシステムの概略的な一構成例を示してあり、このICカードシステムには、ループアンテナを用いて情報を通信するリーダライタ1及びICカード2が備えられている。また、本例では、リーダライタ1にはインタフェース等を介して情報処理装置(図示せず)が接続されており、この情報処理装置では、例えばリーダライタ1から受信した金融、流通、交通、医療等のデータを処理することが行われる。
【0026】
リーダライタ1には、ループアンテナから構成されたリーダライタユニットアンテナ部(アンテナ部)11と、搬送波を発生させる搬送波部12と、変調処理を行う変調部13と、復調処理を行う復調部14と、これら各処理部11〜14を機能させて制御する制御部15とが備えられている。
制御部15は、一例として、制御プログラムを格納したROM及び当該プログラムを実行するCPUを有したマイクロコンピュータや各種の情報を記憶するメモリ等から構成されており、CPUが上記した制御プログラムをRAMに展開して実行することにより各処理部11〜14を制御等して電力の送電処理及び情報の通信処理を実行させる。
【0027】
本例では、リーダライタ1のループアンテナとICカード2のループアンテナ21とを搬送波により電磁結合させることにより、両者1、2の間で電力の伝送や情報の通信が行われ、上記した制御部15では、例えば搬送波部12から常時無線搬送波を発生させて当該搬送波を変調部13を介してアンテナ部11から送信出力させることによりICカード2へ電力を送電することや、また、当該搬送波を変調部13により変調させて生成した変調波をアンテナ部13から送信させることによりICカード2へ情報を送信することや、また、アンテナ部11から受信された変調波を復調部14により復調させること等が行われる。
【0028】
ICカード2との間での情報通信の一例としては、上記した制御部15では、ICカード2を検出するためのポーリングコマンドデータを変調部13により生成させてアンテナ部11から定期的に送信させるとともに、当該コマンドデータに対してICカード2からの応答データが受信されたか否かを復調部14を制御して監視することにより、通信可能な領域にICカード2が存在するか否かを検出する。また、この検出処理において例えばアンテナ部11によりICカード2からの応答データが受信された場合には、制御部15では、例えば当該ICカード2の識別子を読み取って認証処理等を行った後に、当該ICカード2との間で情報を通信することを行う。なお、ICカード2との間で通信される情報は、例えばインタフェースを介して情報処理装置との間で送受信される。
【0029】
このような構成により、リーダライタ1では、通信可能な領域に存在するICカードに対して搬送波により電力を送電するとともに、アンテナ部11のループアンテナと当該ICカード2のループアンテナ21とを搬送波により電磁結合させて、当該搬送波を変調することにより当該ICカード2との間で情報を通信することが行われる。
【0030】
ICカード2には、ループアンテナ21と、整流回路等により電力の受電処理を行う電力部22と、情報の受信処理を行う受信部23と、情報の送信処理を行う送信部24と、これら各処理部21〜24を機能させて制御する制御部25とが備えられている。なお、本例では、ICカード2がリーダライタ1から受電した電力により動作する構成を示す。
制御部25は、一例として、制御プログラムを格納したROM及び当該プログラムを実行するCPUを有したマイクロコンピュータや各種の情報を記憶するメモリ等から構成されており、CPUが上記した制御プログラムをRAMに展開して実行することにより各処理部21〜24を制御等して電力の受電処理及び情報の通信処理を実行させる。
【0031】
このような制御部25では、例えばループアンテナ21を介して受信された無線搬送波を電力部22により整流させて抽出した直流電力を各処理部23〜25へ供給させることや、また、ループアンテナ21から受信された変調波を受信部23により復調させることや、送信部24により搬送波を変調させて生成した変調波をループアンテナ21から送信させることによりリーダライタ1へ情報を送信すること等が行われる。なお、上記図1では、電力部22から各処理部23〜25への電力の流れを点線を用いて示してある。
【0032】
リーダライタ1との間での情報通信の一例としては、例えばループアンテナ21がリーダライタ1のアンテナ部11に近づけられて通信可能になると、リーダライタ1からの電力により受信部23の動作が開始され、上記した制御部25では、当該受信部23によりリーダライタ1からのポーリングコマンドデータが受信処理されるのを待機する。また、受信部23によりリーダライタ1からのポーリングコマンドデータが受信処理されると、制御部25では、当該コマンドデータに対する応答データを送信部24を制御してリーダライタ1へ送信させ、これにより、リーダライタ1との間で情報を通信することを行う。
【0033】
このような構成により、ICカード2では、リーダライタ1から通信が可能な領域において、当該リーダライタ1からの搬送波を受信することにより電力を受電するとともに、自己のループアンテナ21と当該リーダライタ1のアンテナ部11のループアンテナとを搬送波により電磁結合させて、当該搬送波を変調することにより当該リーダライタ1との間で情報を通信することが行われる。
【0034】
次に、上記したICカードシステムにおいて本発明の要部に係る構成を詳しく説明する。
図2には、上記したリーダライタ1に備えられたアンテナ部11や復調部14及び上記したICカード2に備えられたループアンテナ21や送信部24の更に詳しい構成例を示してある。なお、同図では、本発明の要部に係る構成以外の構成部分については図示を省略してある。
【0035】
まず、上記図2に示したICカード2の構成例を説明する。
ICカード2のループアンテナ21は、例えばコイルL2と、当該コイルL2に接続されたコンデンサC2とから構成されている。また、本例では、リーダライタ1から受信した搬送波により直流電力を抽出する回路として、接地されたブリッジ整流回路Bがループアンテナ21に接続されて電力部22に設けられている。
【0036】
ICカード2の送信部24は、例えばトランジスタTから構成されており、当該トランジスタTがループアンテナ21の一端と定電圧源との間に介装されて設けられている。本例では、トランジスタTのコレクタ端子が抵抗Rを介してループアンテナ21の一端に接続されているとともに、当該トランジスタTのエミッタ端子が接地(0Vの定電圧源に接続)されている。また、トランジスタTのベース端子には制御部25が接続されており、制御部25では、例えば当該ベース端子に印加する電圧を制御することにより、トランジスタTを開閉制御することが行われる。この開閉制御により、制御部25では、ループアンテナ21での搬送波の波形を振幅変調させて、送信対象の情報をループアンテナ21から送信させることが行われる。なお、本例では、振幅変調として例えば振幅偏移変調(ASK:Amplitude Shift Keying)が用いられる。
【0037】
ここで、上記したように振幅変調を行うトランジスタTがループアンテナ21の一端のみに接続されているため、例えばループアンテナ21での搬送波によりトランジスタTのコレクタ端子に印加される電圧値の極性(正、或いは、負)が周期的に変化する場合には、当該コレクタ端子に印加される電圧値と上記したエミッタ端子に接続された定電圧源の電圧値(閾値)との大小関係に応じてトランジスタTが動作する状態とトランジスタTが動作しない状態とが周期的に繰り返される。このため、図3にループアンテナ21から送信される変調波の一例を電圧値を用いて示すように、本例のICカード2から送信される変調波では、搬送波の一方側の極性成分にのみ(同図では、閾値0Vより上側の極性成分にのみ)変調が施される。
【0038】
なお、本例では、好ましい実施例として、搬送波の一方側の極性成分にのみ変調を施すための閾値を当該搬送波の変動の中心値(本例では、0)としたが、例えば上記図3において電圧の閾値を0Vより上側にずらした場合であっても、当該閾値が搬送波の振幅より下側にくれば上記と同様に当該搬送波の一方側の極性成分にのみ変調を施すことができる。このように、上記した閾値としては必ずしも搬送波の変動の中心値でなくともよく、システムの使用状況等に応じて当該閾値が適当な値に設定されてもよい。
【0039】
ここで、本例では、上記したトランジスタTにより、ループアンテナの一端と定電圧源との間に介装されたトランジスタが構成され、また、上記したように制御部25がトランジスタTを開閉制御することにより、トランジスタを開閉制御して搬送波の一方側の極性成分にのみ変調を施す制御手段が構成される。
また、本例では、上記したように制御部25がトランジスタTを制御して搬送波の一方側の極性成分にのみ変調を施すことにより、搬送波の一方側の極性成分にのみ変調を施す変調手段が構成される。
【0040】
このようにしてICカード2では、リーダライタ1へ情報を送信するに際して、搬送波の一方側の極性成分にのみ変調を施すことが行われる。
なお、本例では、送信部24をトランジスタT等から構成した場合を示したが、例えばダイオードとスイッチ等から送信部24を構成して当該スイッチを制御部25が制御するといった構成によっても本例の場合と同様に搬送波の一方側の極性成分にのみ変調を施すことができる。このように、搬送波の一方側の極性成分にのみ変調を施す変調手段としては必ずしもトランジスタから構成されていなくともよく、変調手段の構成としてはどのようなものであってもよい。
【0041】
次に、上記図2に示したリーダライタ1の構成例を説明する。
リーダライタ1のアンテナ部11は、例えばコイルL1とコンデンサC1とが接続されて成るループアンテナから構成されている。
また、上記したループアンテナには結合器31が接続されており、この結合器31は、例えば当該ループアンテナによりICカード2から受信された変調波の波形を復調部14へ出力する機能を有している。なお、変調部13からの搬送波等は当該結合器31を介してループアンテナから送信される。
【0042】
リーダライタ1の復調部14は、例えば信号波形を分離する信号分離部32と、復調処理を行う第1の復調部33及び第2の復調部34とから構成されている。
信号分離部32は、結合器31から入力された変調波を正極性側の信号成分と負極性側の信号成分とに分離する機能を有しており、例えば分離した正極性側の信号成分を信号経路Pを介して第1の復調部33へ出力する一方、分離した負極性側の信号成分を信号経路Qを介して第2の復調部34へ出力する機能を有している。
【0043】
第1の復調部33及び第2の復調部34は、入力された信号波形を復調処理する機能を有しており、本例では、第1の復調部33では入力された正極性側の信号成分が復調されて信号経路P’を介して制御部15へ出力される一方、第2の復調部34では入力された負極性側の信号成分が復調されて信号経路Q’を介して制御部15へ出力される。
【0044】
図4には、上記図3に示したような波形の変調波がICカード2から送信された場合に第1の復調部33及び第2の復調部34により処理される信号波形の一例を電圧値を用いて示してあり、図4(a)には第1の復調部33へ入力される正極性側の信号成分の波形の一例を示すとともに、図4(b)には第2の復調部34へ入力される負極性側の信号成分の波形を示してある。なお、本例では、分離された信号成分の絶対値がとられて処理されるとしており、このため、上記図4(a)、(b)では、両極性側の信号波形が共に電圧の閾値(0V)より上側に示されている。
【0045】
制御部15では、上記した第1の復調部33から入力された復調後の信号と第2の復調部34から入力された復調後の信号とに基づいて、いずれの極性側の信号成分がICカード2により変調された信号成分であるかを識別することが行われる。この識別の仕方としては、例えば復調後の信号成分によりICカード2からの情報が認識された場合には当該信号成分は変調されているとみなす一方、復調後の信号成分によりICカード2からの情報が認識されなかった場合には当該信号成分は変調されていないとみなす等といった構成を用いることができる。具体的には、例えば上記図4に示した信号波形がリーダライタ1において得られた場合には、制御部15では、第1の復調部33から入力された正極性側の信号成分が変調されている一方、第2の復調部34から入力された負極性側の信号成分は変調されていないことを識別する。
【0046】
ここで、本例では、上記したように制御部15等が極性毎の変調信号を検出することにより、搬送波の極性毎の変調信号を検出する検出手段が構成される。
このようにしてリーダライタ1では、ICカード2から情報を受信するに際して、受信した変調波のいずれの極性成分がICカード2により変調された成分であるかを識別することが行われる。
【0047】
ここで、以上のような構成から成るICカードシステムでは、リーダライタ1のループアンテナに対して電磁結合させられるICカード2のループアンテナ21のコイル面が反転すると、リーダライタ1のループアンテナに対してかざされるICカード2のループアンテナの巻き方向が反転するため、リーダライタ1によりICカード2から受信される信号波形の極性が反転する。具体的には、図5(a)に示すようにICカード2の表面をリーダライタ1にかざした場合と、図5(b)に示すようにICカード2の裏面をリーダライタ1にかざした場合とでは、例えばICカード2のループアンテナ21の端子X、Y間にかかる電圧(すなわち、本例では搬送波)の変化に起因して当該ループアンテナ21に生じる磁束がリーダライタ1のループアンテナを貫く向きが逆となるため、リーダライタ1のループアンテナの端子Z、W間に誘起される電圧の極性が反転する。
【0048】
このようなことから、例えば上記図5(a)のようにICカード2の表面がリーダライタ1にかざされた場合に上記図4に示した信号波形がリーダライタ1で受信処理されるとすれば、上記図5(b)のようにICカード2の裏面がリーダライタ1にかざされた場合には、リーダライタ1では、上記図4に示した信号波形とは反対に、正極性側の信号成分はICカード2により変調されていない一方、負極性側の信号成分はICカード2により変調されている信号波形が受信処理される。
従って、例えばICカード2の表面がリーダライタ1にかざされた場合とICカード2の裏面がリーダライタ1にかざされた場合とで異なった情報を対応させてリーダライタ1に設定して記憶させておくことにより、リーダライタ1ではICカード2から受信した信号波中で変調された信号成分の極性を識別することにより異なった2種類の情報の内のいずれかの情報を識別することができる。
【0049】
例えば上記のようなICカードシステムを用いてユーザの入退室を管理する入退室管理システムを構築する場合には、一例として、管理対象となる部屋の出入り口にリーダライタ1を設置するとともに、ユーザにより所有されるICカード2の表面に”入室”の表示を付す一方、当該ICカード2の裏面に”退室”の表示を付しておく。また、例えばICカード2の裏面がリーダライタ1にかざされた(裏面がリーダライタと相対した)場合にリーダライタ1がユーザの入室を検出する一方、ICカード2の表面がリーダライタ1にかざされた(表面がリーダライタと相対した)場合にリーダライタ1がユーザの退室を検出するように設定しておく。
【0050】
このような構成から成る入退室管理システムでは、ユーザが入室時に”入室”の表示が付されたICカード1の表面を見えるようにして当該ICカード2の裏面をリーダライタ1にかざす一方、ユーザが退室時に”退室”の表示が付されたICカード2の裏面を見えるようにして当該ICカード2の表面をリーダライタ1にかざすようにすることにより、リーダライタ1では当該ユーザの入退室を識別して管理することができ、これにより、リーダライタ1側では、例えば制御部15のメモリ等に入退室の記録を記憶させて保持しておくことや、また、例えば”入室”が連続して行われた場合のような不正な侵入等を防止するためにゲートを開閉制御すること等ができる。
【0051】
また、上記ではユーザの入退室を管理するシステムを示したが、例えば動物の牧場等への入退場を飼い主であるユーザがICカードを用いて管理するシステムや、また、例えば物品の倉庫への流れ(倉庫への入出)等をユーザがICカードを用いて管理する物流管理システム等を上記したICカードシステムにより構成して、上記と同様な効果を得ることもできる。
【0052】
このように、本発明を利用して入退室等を管理するシステムを構築した場合には、例えばユーザ等がキー入力等により入退室のいずれかの状態をリーダライタ1側に通知することやリーダライタ1側に外部入力機器を設けてユーザの動作を監視することが必ずしも必要ではないため、ユーザ等のキー入力等の操作の煩わしさをなくして操作性を向上させることができ、また、外部入力機器にかかるコストをなくしてシステムの原価を低減させること等を実現することができる。
【0053】
なお、本発明は上記した入退室等を管理するシステムの分野に限られず、例えば異なった2種類の情報の内のいずれかの情報をリーダライタ側に通知することによりICカードの使用状況を識別させるような種々な分野のシステムに適用することができ、例えばICカードの表面がリーダライタにかざされた場合には金融取引に係る処理が行われる一方、ICカードの裏面がリーダライタにかざされた場合には保険証等の確認の処理が行われる等といった構成を用いることにより、ICカードのいずれの面がリーダライタにかざされたかに応じて当該ICカードの利用形態を指定することができるシステムを構築することもできる。
【0054】
ここで、上記図2ではICカード2によりリーダライタ1への搬送波の一方側の極性成分にのみ変調を施す構成を示したが、例えばリーダライタ1によりICカード2への搬送波の一方側の極性成分にのみ変調を施すICカードシステムを構成することもできる。
図6には、このようなICカードシステムの概略的な構成例を示してあり、リーダライタ3にはアンテナ部41と変調部42と制御部43とを示してある一方、ICカード4にはループアンテナ51と受信部52と制御部53とを示してある。なお、同図では、本発明の要部に係る構成のみを示してあり、他の部分の構成については上記図1に示したものと同様であるため、図示を省略してある。
【0055】
リーダライタ3のアンテナ部41はループアンテナから構成されており、変調部42は例えば上記図2に示したICカード2の送信部24と同様に当該ループアンテナの一端に接続されたトランジスタ等から構成されている。また、リーダライタ3の制御部43は例えば上記図2に示したICカード2の制御部25と同様に前記トランジスタを開閉制御して搬送波の一方側の極性成分にのみ変調を施す機能を有している。
ここで、本例では、上記したように制御部43が変調部42を制御して搬送波の一方側の極性成分にのみ変調を施すことにより、搬送波の一方側の極性成分にのみ変調を施す変調手段が構成される。
このような構成により、リーダライタ3では、ICカード4へ情報を送信するに際して、搬送波の一方側の極性成分にのみ変調を施すことが行われる。
【0056】
また、ICカード4の受信部52は例えば上記図2に示したリーダライタ1の復調部14と同様にループアンテナ51から受信された信号波を極性毎の信号成分に分離して各信号成分を復調する機能を有しており、また、制御部53は例えば上記図2に示したリーダライタ1の制御部15と同様に受信部52から入力された復調後の信号に基づいて、いずれの極性側の信号成分がリーダライタ3により変調された信号成分であるかを識別することを行う機能を有している。
本例では、このように制御部53等が極性毎の変調信号を検出することにより、搬送波の極性毎の変調信号を検出する検出手段が構成される。
【0057】
また、ICカード4の制御部53は、リーダライタ3により変調された信号成分であることが検出された極性側に応じた情報をメモリ等に記憶する機能を有している。例えばICカードシステムが入退室管理システムに適用され、ICカード4の裏面がリーダライタ3にかざされた場合にはユーザの入室を識別する一方、ICカード4の表面がリーダライタ3にかざされた場合にはユーザの退室を識別するような設定が制御部53に行われた場合には、当該制御部53では、変調された信号成分を検出した極性に応じてユーザの入室或いは退室をメモリ等に記憶させることが行われる。
【0058】
本例では、このように変調された信号成分が検出された極性に応じて情報が記憶されるメモリ等により、変調信号を検出した極性に応じた情報を記憶する記憶手段が構成される。なお、本例では、当該記憶手段を制御部53のメモリ等から構成したが、情報を記憶することができるものであればどのような記憶手段が用いられてもよく、また、必ずしも記憶手段が制御部53に備えられていなくてもよい。
【0059】
このような構成により、ICカード4では、リーダライタ3から情報を受信するに際して、受信した変調波のいずれの極性成分がリーダライタ3により変調された成分であるのかを識別することが行われ、変調された信号成分が検出された極性に応じた情報をメモリ等に記憶することが行われる。
以上のように、上記図6に示したICカードシステムでは、ICカード4がリーダライタ3にかざされた場合に、当該ICカード4の表面がかざされたか或いは裏面がかざされたかということに応じた情報をICカード4により把握して記憶等することができる。
【0060】
ここで、上記実施例に示したリーダライタやICカードでは、CPU等といったプロセッサやメモリ等を備えたハードウェア資源において、CPUが制御プログラムを実行することにより、上記した搬送波の一方側の極性成分のみの変調処理や、搬送波の極性毎の変調信号の検出処理等を制御する構成としたが、本発明では、これらの処理を実行するための各機能手段を独立したハードウェア回路として構成してもよい。
【0061】
また、上記実施例では、リーダライタやICカードにおいて、1つのループアンテナを用いて電力伝送及び情報通信を行う構成としたが、例えば電力を伝送する電力伝送用ループアンテナと情報を通信する情報通信用ループアンテナとを別体で備えてもよい。また、例えば情報を送信する情報送信用ループアンテナと情報を受信する情報受信用ループアンテナとを別体で備えてもよい。このようにループアンテナの構成としては、電磁結合により電力伝送や情報通信を行うことができるものであれば、どのようなものであってもよい。
【0062】
また、ICカードやリーダライタにより搬送波の一方側の極性成分にのみ施される振幅変調としては必ずしも上記実施例で示したASK変調が用いられなくともよく、どのような変調が用いられてもよい。また、送信側で搬送波の一方側の極性成分にのみ振幅変調を施す一方、受信側で搬送波の極性毎の変調信号を検出することができる構成であれば、例えば当該振幅変調と共に周波数変調や位相変調等といった変調の仕方が併用されてICカードとリーダライタとの間での情報通信が行われてもよい。
【0063】
また、上記実施例では、リーダライタにかざされたICカードの表裏をリーダライタにより識別する構成を図2を用いて示す一方、当該表裏をICカードにより識別する構成を図6を用いて示したが、これらの構成は別個に用いられてもよく、また、例えば両構成が共に用いられて、ICカードの表裏がリーダライタとICカードとの両方で識別されるICカードシステムが構成されてもよい。
【0064】
また、上記実施例では、ICカードに電源を備えずに、リーダライタからICカードへ非接触で動作電力を供給する構成としたが、例えばICカードに電池やバッテリ等を内蔵して、当該電池等から供給される電力によりICカードを動作させる構成が用いられてもよい。なお、この構成では、リーダライタやICカードには電力伝送用のループアンテナが備えられていなくてもよい。
また、上記実施例では、リーダライタに外部の情報処理装置を接続して、リーダライタがICカードから受信した情報の処理等を当該情報処理装置により行う構成としたが、例えばリーダライタが有する情報通信等の機能と情報処理装置が有する情報処理等の機能とが一体化された構成が用いられてもよい。
【0065】
以上のように、本発明で用いられるICカードやリーダライタの構成としては、必ずしも上記実施例に示したものに限られず、要は、ICカードのループアンテナとリーダライタのループアンテナとを搬送波により電磁結合させて、当該搬送波を振幅変調することによりICカードとリーダライタとの間で情報通信を行うに際して、送信側であるICカード或いはリーダライタでは搬送波の一方側の極性成分にのみ変調を施す一方、受信側であるリーダライタ或いはICカードでは搬送波の極性毎の変調信号を検出することができる構成であれば、どのような構成が用いられてもよい。
【0066】
また、以上では、移動情報通信体としてICカードが用いられたICカードシステムに本発明を適用した場合を示したが、要は、移動情報通信体に設けたループアンテナとリーダライタに設けたループアンテナとを搬送波により電磁結合させて、当該搬送波を振幅変調することにより移動情報通信体とリーダライタとの間で情報通信を行うシステムであれば、種々な移動情報通信体システムに本発明を適用することができる。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るICカードシステムによると、ICカードに設けたループアンテナとリーダライタに設けたループアンテナとを搬送波により電磁結合させて、当該搬送波を振幅変調することによりICカードとリーダライタとの間で情報通信を行うに際して、ICカードでは搬送波の一方側の極性成分にのみ変調を施す一方、リーダライタでは搬送波の極性毎の変調信号を検出するようにしたため、リーダライタでは、例えばICカードの表面がかざされた場合とICカードの裏面がかざされた場合とに応じて異なった2種類の情報の内のいずれかの情報を識別して得ることができる。
【0068】
また、本発明に係る移動情報通信体システムによると、上記したICカードシステムの場合と同様に移動情報通信体とリーダライタとの間で情報通信を行うに際して、移動情報通信体ではループアンテナの一端と定電圧源との間に介装されたトランジスタを開閉制御して搬送波の一方側の極性成分にのみ変調を施す一方、リーダライタでは搬送波の極性毎の変調信号を検出するようにしたため、リーダライタでは、例えばICカードの表面がかざされた場合とICカードの裏面がかざされた場合とに応じて異なった2種類の情報の内のいずれかの情報を識別して得ることができる。
【0069】
また、本発明に係るICカードシステムによると、上記したICカードシステムの場合と同様にICカードとリーダライタとの間で情報通信を行うに際して、リーダライタでは搬送波の一方側の極性成分にのみ変調を施す一方、ICカードでは搬送波の極性毎の変調信号を検出して、変調信号を検出した極性に応じた情報をメモリ等に記憶するようにしたため、ICカードでは、例えばICカードの表面がリーダライタにかざされた場合とICカードの裏面がリーダライタにかざされた場合とに応じて異なった2種類の情報の内のいずれかの情報を識別して得て当該情報をメモリ等に記憶することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るICカードシステムの概略的な構成例である。
【図2】本発明の一実施例に係るICカードシステムの要部についての構成例である。
【図3】一方側の極性成分のみが変調された搬送波の一例である。
【図4】極性毎の成分に分離された搬送波の一例である。
【図5】リーダライタにかざされたICカードを示す図である。
【図6】本発明の他の実施例に係るICカードシステムの概略的な構成例である。
【図7】ICカードシステムの一例である。
【符号の説明】
1、3・・リーダライタ、 2、4・・ICカード、
11、41・・アンテナ部、 12・・搬送波部、 13、42・・変調部、
14・・復調部、 15、43・・制御部、 21、51・・ループアンテナ、
22・・電力部、 23、52・・受信部、 24・・送信部、
25、53・・制御部、 L1、L2・・コイル、
C1、C2・・コンデンサ、 31・・結合部、 32・・信号分離部、
33・・第1の復調部、 34・・第2の復調部、 B・・整流回路、
T・・トランジスタ、 R・・抵抗、 X、Y、Z、W・・端子、

Claims (3)

  1. ICカードに設けたループアンテナとリーダライタに設けたループアンテナとを搬送波により電磁結合させて、当該搬送波を振幅変調することによりICカードとリーダライタとの間で情報通信を行うICカードシステムにおいて、
    ICカードに搬送波の一方側の極性成分にのみ変調を施す変調手段を設け、
    リーダライタに搬送波の極性毎の変調信号を検出する検出手段を設けたことを特徴とするICカードシステム。
  2. 移動情報通信体に設けたループアンテナとリーダライタに設けたループアンテナとを搬送波により電磁結合させて、当該搬送波を振幅変調することにより移動情報通信体とリーダライタとの間で情報通信を行う移動情報通信体システムにおいて、
    移動情報通信体にループアンテナの一端と定電圧源との間に介装されたトランジスタを設けるとともに、当該トランジスタを開閉制御して搬送波の一方側の極性成分にのみ変調を施す制御手段を設け、
    リーダライタに搬送波の極性毎の変調信号を検出する検出手段を設けたことを特徴とする移動情報通信体システム。
  3. ICカードに設けたループアンテナとリーダライタに設けたループアンテナとを搬送波により電磁結合させて、当該搬送波を振幅変調することによりICカードとリーダライタとの間で情報通信を行うICカードシステムにおいて、
    リーダライタに搬送波の一方側の極性成分にのみ変調を施す変調手段を設け、
    ICカードに搬送波の極性毎の変調信号を検出する検出手段を設けるとともに、変調信号を検出した極性に応じた情報を記憶する記憶手段を設けたことを特徴とするICカードシステム。
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